JP7086527B2 - 無線電力伝送システムおよびシートコイル - Google Patents

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Description

本発明は、無線電力伝送システムおよびシートコイルに関する。
従来から、無線で充電可能な二次電池ユニットが知られている。このような二次電池ユニットは、電子機器に装着した状態で、対応する充電器を用いて無線で充電できるため、利便性が高い。
このような二次電池ユニットとしては、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1に記載の電池ユニットは、二次電池と、外部から供給される電力を受電する受電コイルと、受電した電力を用いて二次電池の充電を行う回路基板とを備える。
この電池ユニットに用いられる受電コイルとして、銅線などの線材を巻くことで環状に形成されている巻きコイルが使用されている。巻きコイルは、銅線と、それを保護するカバー層とを備えるコイル部材からなり、コイル部材を巻くときに、互いに隣接するカバー層同士を融着および固定することにより得られる。
特開2015-88376号公報
ところで、近年、高効率の電力を伝送できる観点から、電流を高周波化にすることが検討されている。
しかし、特許文献1に記載の巻きコイルを用いて、例えば1MHz以上の高周波の電力を伝送すると、巻きコイルの抵抗値が過度に上昇する不具合が生じる。そうすると、受電効率が大幅に低下する。
本発明は、高周波の電力を伝送でき、受電コイル部材の抵抗値が良好な無線電力伝送システムおよびそれに用いるシートコイルを提供することにある。
本発明[1]は、1MHz以上5MHz以下の周波数を有する電力を発生させる発振回路と、前記電力が流れる送電コイル部材とを備える送電装置と、前記送電コイル部材から発生する磁界によって発電可能な受電コイル部材を備える受電装置とを備え、前記受電コイル部材は、絶縁層と、前記絶縁層の一方面に配置される第1コイルパターンとを備えるシートコイルであり、前記第1コイルパターンは、配線からなり、前記配線は、前記第1コイルパターンの径方向に沿って、互いに所定の間隔を隔てて配置されている、無線電力伝送システムを備えている。
本発明[2]は、前記第1コイルパターンにおいて、前記配線の幅が、20μm以上200μm以下であり、前記間隔が、20μm以上200μm以下である、[1]に記載の無線電力伝送システムを備えている。
本発明[3]は、前記シートコイルは、前記絶縁層の他方面に配置される第2コイルパターンをさらに備え、前記第2コイルパターンは、配線からなり、前記第2コイルパターンの前記配線は、前記第2コイルパターンの径方向に沿って、互いに所定の間隔を隔てて配置されている、[1]または[2]に記載の無線電力伝送システムを備えている。
本発明[4]は、絶縁層と、前記絶縁層の一方面に配置される第1コイルパターンとを備え、前記第1コイルパターンは、配線からなり、前記配線は、前記第1コイルパターンの径方向に沿って、互いに所定の間隔を隔てて配置されており、1MHz以上5MHz以下の周波数を有する電力を受電する、シートコイルを備えている。
本発明[5]は、前記シートコイルは、前記絶縁層の他方面に配置される第2コイルパターンをさらに備え、前記第2コイルパターンは、配線からなり、前記第2コイルパターンの前記配線は、前記第2コイルパターンの径方向に沿って、互いに所定の間隔を隔てて配置されている、[4]に記載のシートコイルを備えている。
本発明のシートコイルを備える本発明の無線電力伝送システムでは、1MHz以上5MHz以下の周波数を有する電力を発生させる発振回路、および、送電コイル部材を有する送電装置と、受電コイル部材を有する受電装置とを備えている。そのため、1MHz以上5MHz以下という高周波の電力を伝送することができる。
また、この無線電力伝送システムでは、受電コイル部材が、絶縁層と、配線からなる第1コイルパターンとを備えており、配線が、第1コイルパターンの径方向に沿って、互いに所定の間隔を隔てて配置されている。そのため、特に、1MHz以上5MHzの周波数の電流において、配線を流れる電流が、隣接する配線を流れる電流と反発する現象(近接効果)を抑制して、配線断面において電流の流れる分布の偏りを抑制することができる。そのため、受電コイル部材の抵抗値の上昇を抑制することができる。
図1は、本発明の無線電力伝送システムの一実施形態の斜視図を示す。 図2A-Bは、図1に示す無線電力伝送システムの受電コイル部材の展開図を示し、図2Aは、平面図、図2Bは、底面図を示す。 図3は、図3Aに示す受電コイル部材のA-A側断面図を示す。 図4は、図1に示す無線電力伝送システムのブロック図を示す。 図5A-Bは、本発明の受電コイル部材の変形例(受電コイル部材が一部材として独立している形態)を示し、図5Aは、平面図、図5Bは、底面図を示す。 図6は、実施例および比較例の受電コイル部材の抵抗値を測定したグラフを示す。
<一実施形態>
本発明の一実施形態について、図を参照しながら以下に説明する。図2Aにおいて、紙厚方向は、上下方向(厚み方向、第1方向)であって、紙面手前側が、上側(厚み方向一方側、第1方向一方側)、紙面奥側が、下側(厚み方向他方側、第1方向他方側)である。また、図2Aにおいて、紙面左右方向は、左右方向(第1方向に直交する第2方向)であり、紙面左側が左側(第2方向一方側)、紙面右側が右側(第2方向他方側)である。また、図2Aにおいて、紙面上下方向は、前後方向(第1方向および第2方向に直交する第3方向)であり、紙面下側が前側(第3方向一方側)、紙面上側が後側(第3方向他方側)である。具体的には、各図の方向矢印に準拠する。なお、図1~図2Bでは、第1カバー絶縁層は、省略している。
図1~図4を参照して、本発明の無線電力伝送システムの一実施形態を説明する。
無線電力伝送システム1は、図1に示すように、受電装置2と、送電装置3とを備えている。
受電装置2は、受電コイル部材4、制御回路基板5、二次電池6、磁性シート7および受電装置筐体8を備える。
受電コイル部材4は、シートコイルであって、送電装置3によって送電される電力を受電するコイルであり、具体的には、後述する送電コイル部材30から発生する磁界によって発電可能(受電可能)なコイルである。
受電コイル部材4は、図3に示すように、絶縁層としてのベース絶縁層10と、第1コイルパターン11と、第2コイルパターン12と、コイルビア部13と、第1ジョイント配線14と、第2ジョイント配線15と、ジョイントビア部16と、第1カバー絶縁層20と、第2カバー絶縁層21とを備えている。
ベース絶縁層10は、図2A~図2Bに示すように、受電コイル部材4の外形形状をなし、コイルベース部17およびジョイントベース部18を有している。
コイルベース部17は、平面視略円形状を有している。コイルベース部17の平面視略中央には、図3に示すように、上下方向(厚み方向)に貫通する第1ビア開口部19が形成されている。第1ビア開口部19には、後述するコイルビア部13が配置されている。
ジョイントベース部18は、左右方向に延びる平面視略矩形状を有している。ジョイントベース部18の左端は、コイルベース部17の右端と一体的に連続し、ジョイントベース部18の右端は、制御回路基板5の制御回路ベース絶縁層25(後述)の左端と一体的に連続している。ジョイントベース部18の左右方向および前後方向の中央には、上下方向に貫通する第2ビア開口部(図示せず)が形成されている。第2ビア開口部には、後述するジョイントビア部16が配置されている。
ベース絶縁層10は、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの合成樹脂などの絶縁材料から形成されている。好ましくは、ポリイミド樹脂から形成されている。
ベース絶縁層10の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、100μm以下、好ましくは、60μm以下である。
第1コイルパターン11は、コイルベース部17の上面(上側の表面、一方面)に配置されている。具体的には、第1コイルパターン11は、第1コイルパターン11の下面がコイルベース部17の上面に接触するように、コイルベース部17の上側に配置されている。第1コイルパターン11は、配線22からなるコイル状の配線パターンである。
第1コイルパターン11は、図2Aに示すように、平面視において、コイルビア部13から径方向外側に向かう曲線からなる渦巻き状に形成されている。第1コイルパターン11は、ジョイントベース部18付近の外周端に至るまで渦巻き状に形成され、ジョイントベース部18付近の外周端において、第1ジョイント配線14と一体的に連続している。
第1コイルパターン11を構成する配線22の径方向に沿う断面視形状は、図3に示すように、略矩形状に形成されている。
第2コイルパターン12は、コイルベース部17の下面(下側の表面、他方面)に配置されている。具体的には、第2コイルパターン12は、第2コイルパターン12の上面がコイルベース部17の下面に接触するように、コイルベース部17の下側に配置されている。第2コイルパターン12は、配線22からなるコイル状の配線パターンである。
第2コイルパターン12は、図2Bに示すように、底面視において、コイルビア部13から径方向外側に向かう曲線からなる渦巻き状に形成されている。第2コイルパターン12は、ジョイントベース部18付近の外周端に至るまで渦巻き状に形成され、ジョイントベース部18付近の外周端において、第2ジョイント配線15と一体的に連続している。
第2コイルパターン12を構成する配線22の径方向に沿う断面視形状は、略矩形状に形成されている。
第2コイルパターン12の中間部における底面視形状(渦巻き形状パターン)は、第1コイルパターン11の中間部における平面視形状と略同一である。すなわち、第2コイルパターン12の配線22の幅Lおよび配線22同士の間隔Sは、それぞれ、第1コイルパターン11の配線22の幅Lおよび間隔Sと略同一であり、第2コイルパターン12の巻き数は、第1コイルパターン11の巻き数と同数である。
第1コイルパターン11および第2コイルパターン12のそれぞれにおいて、配線22の幅L(配線22の径方向長さ)は、例えば、5μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、400μm以下、好ましくは、200μm以下である。
第1コイルパターン11および第2コイルパターン12のそれぞれにおいて、配線22の高さ(厚み)Tは、例えば、3μm以上、好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、200μm以下、好ましくは、100μm以下である。
第1コイルパターン11および第2コイルパターン12のそれぞれにおいて、配線22の幅Lと厚みTとのアスペクト比(L/T)は、例えば、1.0を超過し、好ましくは、2.0以上であり、また、例えば、10以下、好ましくは、5.0以下である。
第1コイルパターン11および第2コイルパターン12のそれぞれにおいて、配線22間の間隔S(互いに隣接する配線22間の径方向距離)は、例えば、5μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、400μm以下、好ましくは、200μm以下である。
第1コイルパターン11および第2コイルパターン12のそれぞれにおいて、間隔Sに対する幅Lの割合(L/S)は、例えば、0.5以上、好ましくは、0. 7以上、より好ましくは、1.0以上であり、また、例えば、5.0以下、好ましくは、3.0以下、より好ましくは、2.0以下である。
第1コイルパターン11および第2コイルパターン12のそれぞれにおいて、コイルの巻き数は、例えば、1以上、好ましくは、3以上であり、また、例えば、500以下、好ましくは、300以下、より好ましくは、100以下である。
コイルビア部13は、コイルベース部17の平面視略中央に配置されている。コイルビア部13は、上下方向に投影したときに、第1ビア開口部19を含むように配置されている。コイルビア部13は、平面視略円形状に形成されており、第1ビア開口部19内に充填される充填部と、充填部からベース絶縁層10の上面に突出する上部と、充填部からベース絶縁層10の下面に突出する下部とを備えている。コイルビア部13は、第1コイルパターン11および第2コイルパターン12を電気的に接続する。
第1ジョイント配線14は、第1コイルパターン11と、制御回路26とを電気的に接続する配線である。第1ジョイント配線14は、ジョイントベース部18の上面に配置されている。具体的には、第1ジョイント配線14は、第1ジョイント配線14の下面がジョイントベース部18の上面に接触するように、ジョイントベース部18の上側に配置されている。第1ジョイント配線14は、配線22からなり、左右方向に延びる直線状のパターンである。第1ジョイント配線14の左端は、第1コイルパターン11の外側端縁と一体的に連続し、第1ジョイント配線14の右端は、制御回路26の左端と一体的に連続している。
第2ジョイント配線15は、第2コイルパターン12と制御回路26とを電気的に接続する配線である。第2ジョイント配線15は、第2下側ジョイント配線23および第2上側ジョイント配線24を備えている。
第2下側ジョイント配線23は、ジョイントベース部18の下面に配置されている。第2下側ジョイント配線23は、配線22からなり、左右方向に延びる直線状のパターンである。第2下側ジョイント配線23の左端は、第2コイルパターン12の外側端縁と一体的に連続し、第2下側ジョイント配線23の右端は、ジョイントビア部16と一体的に連続している。
第2上側ジョイント配線24は、ジョイントベース部18の上面に配置されている。第2上側ジョイント配線24は、配線22からなり、左右方向に延びる直線状のパターンである。第2上側ジョイント配線24の左端は、ジョイントビア部16と一体的に連続し、第2上側ジョイント配線24の右端は、制御回路26の左端と一体的に連続している。
ジョイントビア部16は、コイルベース部17の平面視略中央付近に配置されている。ジョイントビア部16は、上下方向に投影したときに、第2ビア開口部を含むように配置されている。ジョイントビア部16は、平面視略円形状に形成されており、第2開口部内に充填される充填部と、充填部からベース絶縁層10の上面に突出する上部と、充填部からベース絶縁層10の下面に突出する下部とを備えている。ジョイントビア部16は、第2下側ジョイント配線23および第2上側ジョイント配線24を電気的に接続する。
配線22およびビア部(コイルビア部13およびジョイントビア部16)を構成する材料としては、例えば、銅、銀、金、ニッケル、はんだ、またはそれらの合金などの金属材料が挙げられる。好ましくは、銅が挙げられる。
第1カバー絶縁層20は、上側配線(第1コイルパターン11、第1ジョイント配線14および第2上側ジョイント配線24)およびビア部(13、16)の上側に配置されている。具体的には、第1カバー絶縁層20は、上側配線およびビア部の上面および側面、ならびに、上側配線およびビア部から露出するベース絶縁層10の上面を被覆するように、上側配線、ビア部およびベース絶縁層10の上側に配置されている。
第1カバー絶縁層20は、平面視略円形形状を有している。上下方向に投影したときに、第1カバー絶縁層20は、上側配線を含み、かつ、第1カバー絶縁層20は、ベース絶縁層10に含まれる。
第2カバー絶縁層21は、下側配線(第2コイルパターン12および第2下側ジョイント配線23)およびビア部(13、16)の下側に配置されている。具体的には、第2カバー絶縁層21は、下側配線およびビア部の下面および側面、ならびに、下側配線およびビア部から露出するベース絶縁層10の下面を被覆するように、下側配線、ビア部およびベース絶縁層10の下側に配置されている。
第2カバー絶縁層21は、平面視略円形形状を備えている。上下方向に投影したときに、第2カバー絶縁層21は、下側配線を含み、かつ、第2カバー絶縁層21は、ベース絶縁層10に含まれる。
第1カバー絶縁層20および第2カバー絶縁層21は、ベース絶縁層10で上記した絶縁材料と同様の材料から形成されており、好ましくは、ポリイミド樹脂から形成されている。
第1カバー絶縁層20および第2カバー絶縁層21の厚みは、それぞれ、例えば、2μm以上、好ましくは、5μm以上であり、また、例えば、70μm以下、好ましくは、60μm以下である。
受電コイル部材4は、制御回路基板5とともに、例えば、サブトラクティブ法またはアディティブ法によって製造することができる。例えば、開口部を備えるベース絶縁層10を用意し、サブトラクティブ法またはアディティブ法によって、その上面に上側配線を形成し、下面に下側配線を形成すると同時に、開口部にビア部を形成する。次いで、その上面に、第1カバー絶縁層20を形成し、その下面に、第2カバー絶縁層21を形成する。
制御回路基板5は、フレキシブル配線回路基板であって、制御回路ベース絶縁層25および制御回路26を備える。
制御回路ベース絶縁層25は、制御回路26を支持する絶縁層である。制御回路ベース絶縁層25は、平面視略矩形状の平板形状を有している。制御回路ベース絶縁層25は、ベース絶縁層10と連続して一体的に形成されている。制御回路ベース絶縁層25を形成する材料は、ベース絶縁層10を形成する材料と同様の材料が挙げられる。
制御回路26は、受電時において、受電コイル部材4からの電力を制御する回路である。具体的には、受電時において、受電コイル部材4からの交流を直流に変換して、二次電池6に供給する回路である。制御回路26は、制御回路ベース絶縁層25の上面に配置されている。制御回路26は、制御素子27および制御回路接続配線28を備えている。
制御素子27としては、例えば、整流器(AC/DCコンバータ)、変圧器、充電制御器などが挙げられる。
制御回路接続配線28は、受電コイル部材4、制御素子27および二次電池6を電気的に接続する配線である。
具体的には、制御回路接続配線28は、受電コイル部材4側の2つの端部において、一端が、第1ジョイント配線14の右端と一体的に連続し、他端が、第2ジョイント配線15の右端と一体的に連続する。また、制御回路接続配線28は、二次電池6側の2つの端部において、一端が、二次電池6の負極端子と接触し、他端が、二次電池6の正極端子と接触する。制御回路接続配線28は、その途中において、制御素子27と接続している。
二次電池6は、充放電可能な電池であり、例えば、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素二次電池、銀亜鉛二次電池など挙げられる。
磁性シート7は、図1に示すように、受電コイル部材4の上側に、受電コイル部材4に直接配置され、または、図示しない粘着剤層や接着剤層などを介して配置されている。具体的には、磁性シート7は、磁性シート7および受電コイル部材4のそれぞれが面方向に平行に並ぶように、受電コイル部材4の上側に配置されている。
磁性シート7は、平面視略円形状の平板形状を有し、平面視において、受電コイル部材4と略同一の大きさおよび形状に形成されている。
磁性シート7は、磁性体を含有するシートであり、例えば、磁性体粒子含有樹脂シート、磁性体焼結シートなどが挙げられる。
磁性体粒子含有樹脂シートは、磁性体粒子および樹脂成分を含有する組成物からシート状に形成されている。
磁性体粒子を構成する磁性体としては、例えば、軟磁性体および硬磁性体などが挙げられ、好ましくは、軟磁性体が挙げられる。軟磁性体としては、例えば、磁性ステンレス(Fe-Cr-Al-Si合金)、センダスト(Fe-Si-Al合金)、パーマロイ(Fe-Ni合金)、ケイ素銅(Fe-Cu-Si合金)、Fe-Si合金、Fe-Si―B(-Cu-Nb)合金、Fe-Si-Cr-Ni合金、Fe-Si-Cr合金、Fe-Si-Al-Ni-Cr合金、フェライトなどが挙げられる。
樹脂成分としては、例えば、ブタジエンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリルゴム、ポリアクリル酸エステル、エチレン-酢酸ビニル共重合体、スチレンアクリレート共重合体などのゴム質重合体が挙げられる。また、上記以外にも、樹脂成分としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂などの熱硬化性樹脂、例えば、ポリオレフィン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂などが挙げられる。
磁性体焼結体は、上記した磁性体を焼結してシート状に形成したものであり、例えば、フェライトシートなどが挙げられる。
磁性シート7の厚みは、例えば、10μm以上、好ましくは、50μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、300μm以下である。
受電装置筐体8は、図1に示すように、箱型形状を有し、受電コイル部材4、制御回路基板5、二次電池6および磁性シート7をその内部に収容している。
(送電装置)
送電装置3は、図1に示すように、送電コイル部材30と、発振回路基板31と、外部電源接続手段32と、送電装置筐体33とを備えている。
送電コイル部材30は、受電コイル部材4と同一の構成を備える。すなわち、送電コイル部材30は、ベース絶縁層10、第1コイルパターン11、第2コイルパターン12、コイルビア部13、第1ジョイント配線14、第2ジョイント配線15、ジョイントビア部16、第1カバー絶縁層20、および、第2カバー絶縁層21を備えている。
発振回路基板31は、発振回路ベース絶縁層34および発振回路35を備える。
発振回路ベース絶縁層34は、発振回路35を支持する絶縁層である。発振回路ベース絶縁層34は、平面視略矩形状の平板形状を有している。発振回路ベース絶縁層34は、ベース絶縁層10と連続して一体的に形成されている。発振回路ベース絶縁層34を形成する材料は、ベース絶縁層10を形成する材料と同様の材料が挙げられる。
発振回路35は、1MHz以上5MHz以下の周波数を有する電力を発生させる回路である。発振回路35は、発振回路ベース絶縁層34の上面に配置されている。発振回路35は、発振素子36および発振回路配線接続37を備えている。
発振素子36としては、例えば、LC発振回路方式、CR発振回路方式、水晶発振回路方式、スイッチング回路方式などのいずれに用いる素子であってもよい。
発振回路配線接続37は、送電コイル部材30、発振素子36、および、外部電源接続手段32を電気的に接続する配線である。
具体的には、発振回路配線接続37は、送電コイル部材30側の2つの端部において、一端が、送電コイル部材30の第1ジョイント配線14の右端と一体的に連続し、他端が、送電コイル部材30の第2ジョイント配線15の右端と一体的に連続する。また発振回路配線接続37は、送電コイル部材30側とは反対側の端部において、外部電源接続手段32と接続している。また、発振回路配線接続37は、その途中において、発振素子36と接続している。
外部電源接続手段32は、外部電源40に接続可能な手段であり、例えば、ACアダプタ、USB端子などが挙げられる。
送電装置筐体33は、箱型形状を有し、送電コイル部材30、発振回路基板31および外部電源接続手段32をその内部に収容し、外部電源接続手段32の一部を露出している。
(無線電力伝送システム)
この無線電力伝送システム1は、無線にて送電装置3から受電装置2に電力を伝送する。すなわち、図4が参照されるように、送電装置3において、外部電源40により発振回路35に供給された電力は、発振回路35によって1MHz以上5MHz以下の周波数の電力に変換され、送電コイル部材30から磁界が発生する。受電コイル部材4は、その磁界の影響によって、1MHz以上5MHz以下の周波数の電力を受電する。受電された電力は、制御回路26によって、所望電圧の直流に変換および制御され、二次電池6に給電される。これにより、二次電池6が充電される。
なお、充電された二次電池6において、二次電池6の正極端子に、外部電子機器(図示せず)の正極端子を直接または間接的に接触させ、これらの端子を電気的に接続する。また、二次電池6の負極端子に、外部電子機器の負極端子を直接または間接的に接触させ、これらの端子を電気的に接続する。これにより、受電した電力を二次電池6が放電し、外部電子機器を駆動させることができる。
受電コイル部材4と送電コイル部材30との間における磁界による電力伝送は、磁界共鳴方式および電磁誘導方式のいずれであってもよい。好ましくは、伝送距離を長くできる観点、および、コイルの位置ずれに対しても高効率な電力伝送が可能である観点から、磁界共鳴方式が挙げられる。
(用途)
このような無線電力伝送システム1およびそれに用いる受電コイル部材4(シートコイル)は、従来の二次電池および一次電池を用いる電子機器に幅広く使用することができる。そのような電子機器(外部電子機器)としては、例えば、補聴器、スマートグラス、スマートウォッチなどのウェアラブル端末、例えば、スピーカー、例えば、医療機器などが挙げられる。
この無線電力伝送システム1は、1MHz以上5MHz以下の周波数を有する電力を発生させる発振回路35と、送電コイル部材30とを有する送電装置3を備える。また、送電コイル部材30から発生する磁界によって発電可能な受電コイル部材4を有する受電装置を備える。
このため、無線電力伝送システム1は、1MHz以上5MHz以下(好ましくは、1.5MHz以上4MHz以下、より好ましくは、1.5MHz以上3MHz以下)という高周波の電力を無線で送電装置3から受電装置2に伝送することができる。
また、この無線電力伝送システム1では、受電コイル部材4が、ベース絶縁層10と、配線22からなる第1コイルパターン11とを備えており、配線22が、第1コイルパターン11の径方向に沿って、互いに所定の間隔Sを隔てて配置されている。
このため、特に1MHz以上5MHz以下の高周波数の電流において、配線22を流れる電流が、隣接する配線22を流れる電流と反発する現象(近接効果)を抑制することができる。このため、配線22断面において電流の流れる分布の偏りを抑制して、電流の流れる面積の低下を抑制することができる。よって、受電コイル部材4の抵抗値の上昇を抑制することができる。
したがって、無線電力伝送システム1は、1MHz以上5MHz以下の高周波の電力を高効率で伝送することができる。
また、この無線電力伝送システム1によれば、第1コイルパターン11において、配線22の幅Lが、20μm以上200μm以下であり、間隔Sが、20μm以上200μm以下である。このため、近接効果をより一層抑制でき、受電コイル部材4の抵抗値の上昇を抑制することができる。また、受電コイル部材4をコンパクトにしつつ、受電効率を向上させることができる。
また、この無線電力伝送システム1によれば、受電コイル部材4は、ベース絶縁層10の下面に配置される第2コイルパターン12をさらに備えている。また、第2コイルパターン12は、配線22からなり、第2コイルパターン12の配線22は、第2コイルパターン12の径方向に沿って、互いに所定の間隔Sを隔てて、配置されている。
このため、コンパクトな形状で、近接効果を抑制できる受電コイル部材4の巻き数を増加することができる。したがって、コンパクトな形状で、受電効率をより一層向上させることができる。
また、無線電力伝送システム1は、磁性シート7をさらに備える。そのため、受電コイル部材4が送電装置3から電力を受ける際に、近接効果を抑制しながら、その電力を受電コイル部材4に収束させることができる。そのため、電力受電効率を向上させることができる。
また、シートコイルである受電コイル部材4は、ベース絶縁層10と、その上面に配置される第1コイルパターン11とを備えている。このため、1MHz以上5MHz以下の周波数を有する電力が第1コイルパターン11の配線22に流れる際に生じる近接効果を抑制できる。したがって、受電コイル部材の抵抗値の上昇を抑制することができる。
また、受電コイル部材4は、第2コイルパターン12をさらに備えている。このため、コンパクトな形状で、受電効率をより一層向上させることができる。
<変形例>
図1に示す一実施形態では、受電装置2は、受電コイル部材4および制御回路基板5が一体的に形成されているが、例えば、受電コイル部材4および制御回路基板5は、別々の部材から構成されていてもよい。
この実施形態では、受電コイル部材4は、図5A~図5Bに示すように、一部材として独立している。受電コイル部材4は、制御回路基板9の制御回路26と電気的に接続するために複数(2つ)の端子(第1端子41および第2端子42)をさらに備えている。
第1端子41は、ジョイントベース部18の上面に配置されている。具体的には、ジョイントベース部18の右端に配置されている。第1端子41は、平面視略形状を有しており、その左端は、第1ジョイント配線14の右端と一体的に連続している。
第2端子42は、ジョイントベース部18の上面に配置されている。具体的には、第2端子42は、第1端子41の前側、かつ、ジョイントベース部18の右端に配置されている。第2端子42は、平面視略矩形状を有している。上下方向に投影したときに、ジョイントビア部16を含む。すなわち、第2端子42は、ジョイントビア部16と一体的に連続している。
制御回路基板9は、図示しないが、一部材として独立しており、第1端子41および第2端子42のそれぞれと電気的に接続するための複数(2つ)の端子をさらに備えている。
図1に示す一実施形態では、受電コイル部材4のベース絶縁層10は、平面視略円形状に形成されているが、例えば、図示しないが、平面視略矩形状に形成されていてもよい。
図1に示す実施形態では、第1コイルパターン11および第2コイルパターン12は、それぞれ、曲線からなる渦巻き形状を有しているが、例えば、図示しないが、四角状の渦巻き形状を有していてもよい。
図1に示す実施形態では、第2コイルパターン12の中間部は、上下方向に投影したときに、第1コイルパターン11の中間部と一致しているが、例えば、図示しないが、第2コイルパターン12の中間部は、上下方向(厚み方向)に投影したときに、第1コイルパターン11の中間部と一致しなくてもよい。すなわち、第2コイルパターン12の配線22の幅Lおよび配線22同士の間隔Sは、それぞれ、第1コイルパターン11の配線22の幅Lおよび間隔Sと互いに異なっていてもよく、また、第2コイルパターン12の巻き数は、第1コイルパターン11の巻き数と互いに異なっていてもよい。
図1に示す実施形態では、送電コイル部材30は、受電コイル部材4と同一のシートコイルであるが、例えば、図示しないが、送電コイル部材30は、受電コイル部材4と異なるコイルであってもよく、例えば、巻きコイルなどであってもよい。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されない。また、以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
<実施例1>
ポリイミドからなるベース絶縁層(厚み25μm)の両面に銅層(厚み35μm)が積層された銅張積層板を用意した。この銅張積層板の銅層に、サブトラクティブ法により、第1コイルパターン、第2コイルパターン、第1ジョイント配線、第2ジョイント配線、第1端子および第2端子を形成した。次いで、スルーホールメッキにより、コイルビア部およびジョイントビア部を形成した。これにより、図5に示す受電コイル部材を作製した。
なお、第1コイルパターンおよび第2コイルパターンにおいて、それらの平面視形状を曲線からなる渦巻き状とし、それぞれのコイルパターンの銅配線の巻き数を13回、配線幅Lを200μm、配線間の間隔Sを100μm、配線高さTを50μmとした。
<比較例1>
比較例として、銅線が絶縁カバー層により被覆されたカバー銅線が、渦巻状に巻回されてなる市販の巻きコイル(コイルユニット「WR202010-18M8-ID」(TDK社製)から磁性シートを剥離した巻きコイル)を、比較例1の受電コイル部材とした。巻きコイルは、2層構造であり、1層当たりの銅線の巻き数は、13回であり、銅線(断面視円形状)の直径は300μmであった。
<評価>
実施例および比較例の受電コイル部材をネットワーク・アナライザ(キーサイトテクノロジー社製、「E5061B」)に電気的に接続して、インピーダンスアナライザモードにて、周波数100kH~10MHzでの抵抗値を測定した。その測定グラフを図6に示す。
図6から明らかなように、実施例1の受電コイル部材は、1MHz付近以上(特に、1.5MHz以上)の周波数の電力の範囲では、その抵抗値が、比較例1の受電コイル部材の抵抗値よりも低かった。また、5MHz以下(特に、4MHz以下)の周波数の電力の範囲では、その抵抗値が過度に上昇することなく、低く値を示していた。
なお、これらの結果から以下のことが分かる。すなわち、比較例1の受電コイル部材(巻きコイル)では、銅配線の直径(ひいては、断面積)が、カバー絶縁層の厚みよりも大きく、銅線同士がカバー絶縁層を介して隣接配置されている。そのため、銅線に流れる電流同士は、反発し合うため(近接効果)、銅線断面全体に均一に分布して流れず、断面の一部に偏って流れる。その結果、1MHz以上5MHzの周波数の電流は、銅線内をスムーズに流れにくくなり、銅線の抵抗値が高くなっている。
これに対し、実施例1の受電コイル部材(シートコイル)では、第1コイルパターンおよび第2コイルパターンにおける配線は、隣接する配線と十分な間隔を隔てて配置されている。そのため、第1コイルパターンおよび第2コイルパターンである配線を流れる電流が、隣接する配線を流れる電流と反発する現象(近接効果)が抑制されている。そのため、配線断面において電流の流れる分布の偏りが抑制され、電流の流れる面積の低下が抑制されている。そのため、受電コイル部材4の抵抗値の上昇が抑制されている。
1 無線電力伝送システム
2 受電装置
3 送電装置
4 受電コイル部材
10 ベース絶縁層
11 第1コイルパターン
12 第2コイルパターン
22 配線
30 送電コイル部材
34 発振回路

Claims (4)

  1. 1.5MHz以上5MHz以下の周波数を有する電力を発生させる発振回路と、前記電力が流れる送電コイル部材とを備える送電装置と、
    前記送電コイル部材から発生する磁界によって発電可能な受電コイル部材を備える受電装置と
    を備え、
    前記受電コイル部材は、絶縁層と、前記絶縁層の一方面に配置される第1コイルパターンとを備えるシートコイルであり、
    前記第1コイルパターンは、平面視渦巻状のパターン形状を有する配線からなり、
    前記配線は、前記第1コイルパターンの径方向に沿って、互いに所定の間隔を隔てて配置されており、
    前記第1コイルパターンにおいて、前記配線の幅が20μm以上200μm以下であり、前記間隔が20μm以上200μm以下であり、且つ、前記間隔に対する前記幅の比率が0.7以上2.0以下であることを特徴とする、無線電力伝送システム。
  2. 前記シートコイルは、前記絶縁層の他方面に配置される第2コイルパターンをさらに備え、
    前記第2コイルパターンは、平面視渦巻状のパターン形状を有する配線からなり、
    前記第2コイルパターンの前記配線は、前記第2コイルパターンの径方向に沿って、互いに所定の間隔を隔てて配置されており、
    前記第2コイルパターンにおいて、前記配線の幅が20μm以上200μm以下であり、前記間隔が20μm以上200μm以下であり、且つ、前記間隔に対する前記幅の比率が0.7以上2.0以下であることを特徴とする、請求項1に記載の無線電力伝送システム。
  3. 絶縁層と、前記絶縁層の一方面に配置される第1コイルパターンとを備え、
    前記第1コイルパターンは、平面視渦巻状のパターン形状を有する配線からなり、
    前記配線は、前記第1コイルパターンの径方向に沿って、互いに所定の間隔を隔てて配置されており、
    前記第1コイルパターンにおいて、前記配線の幅が20μm以上200μm以下であり、前記間隔が20μm以上200μm以下であり、且つ、前記間隔に対する前記幅の比率が0.7以上2.0以下であり、
    1.5MHz以上5MHz以下の周波数を有する電力を受電することを特徴とする、シートコイル。
  4. 前記絶縁層の他方面に配置される第2コイルパターンをさらに備え、
    前記第2コイルパターンは、平面視渦巻状のパターン形状を有する配線からなり、
    前記第2コイルパターンの前記配線は、前記第2コイルパターンの径方向に沿って、互いに所定の間隔を隔てて配置されており、
    前記第2コイルパターンにおいて、前記配線の幅が20μm以上200μm以下であり、前記間隔が20μm以上200μm以下であり、且つ、前記間隔に対する前記幅の比率が0.7以上2.0以下であることを特徴とする、請求項3に記載のシートコイル。
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