JP6065815B2 - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6065815B2
JP6065815B2 JP2013233994A JP2013233994A JP6065815B2 JP 6065815 B2 JP6065815 B2 JP 6065815B2 JP 2013233994 A JP2013233994 A JP 2013233994A JP 2013233994 A JP2013233994 A JP 2013233994A JP 6065815 B2 JP6065815 B2 JP 6065815B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor module
cooler
module
control board
urging member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013233994A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015095957A (ja
Inventor
浩史 清水
浩史 清水
哲矢 松岡
哲矢 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2013233994A priority Critical patent/JP6065815B2/ja
Publication of JP2015095957A publication Critical patent/JP2015095957A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6065815B2 publication Critical patent/JP6065815B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、電力変換装置に関する。
インバータやコンバータなどの電力変換装置では、電力変換回路を構成する半導体モジュールと、半導体モジュールに接続された制御基板と、半導体モジュールを冷却する冷却器とが備えられている。特許文献1には、半導体モジュールが押さえ部材によって冷却器に押圧されて両者が密着されることにより、半導体モジュールが効率的に冷却される構成が開示されている。この構成では、制御基板は半導体モジュールと押さえ部材との並び方向に配置されるとともにこれらが積み上げられるように配置されている。そして、押さえ部材と制御基板との間には空間部が設けられている。これにより、制御基板の実装部品と押さえ部材との間における振動による干渉の防止及び絶縁性の確保が図られている。また、制御基板及び押さえ部品の組み付けの際に制御基板の実装部品と押さえ部材とが干渉することが防止されて、制御基板及び押さえ部品の組み付け性の向上が図られている。
特開2002−320392号公報
しかしながら、特許文献1に開示の構成では、上記空間部が設けられることにより、制御基板と押さえ部材と半導体モジュールとの並び方向において、上記空間部の分だけ電力変換装置が大型化する。そのため、押さえ部材が半導体モジュールを冷却器に押圧することにより冷却効果を高める当該構成では、上記並び方向における小型化が困難である。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、半導体モジュールの冷却効果を高めるとともに、小型化が図られる電力変換装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、電力変換回路を構成する半導体モジュールと、
該半導体モジュールを冷却する冷却器と、
上記半導体モジュールに接続された制御基板と、該制御基板の少なくとも一部をモールドするモールド部材と、を備える基板モジュールと、
上記モールド部材を上記半導体モジュールに向けて付勢する付勢部材と、
を有し、
上記半導体モジュールは、上記冷却器と上記基板モジュールとの間に配置されているとともに、上記付勢部材により付勢された上記モールド部材によって上記冷却器に押圧されていることを特徴とする電力変換装置にある。
上記電力変換装置においては、制御基板をモールドするモールド部材が付勢部材によって半導体モジュールに向けて付勢されることにより、当該モールド部材が当該半導体モジュールを冷却器に押圧している。これにより、半導体モジュールは冷却器と密接させられて、冷却器による半導体モジュールの冷却効果が向上する。さらに、制御基板は半導体モジュールを直接押圧するモールド部材にモールドされているため、制御基板とモールド部材との間における振動による干渉の防止及び絶縁性の確保を考慮する必要がなく、組み付けの際において制御基板の実装部品とモールド部材との干渉を考慮する必要もない。そのため、制御基板とモールド部材との間に空間部を設ける必要がない。これにより、制御基板と半導体モジュールとの並び方向において小型化を図ることができる。また、制御基板をモールドするモールド部材が半導体モジュールを直接押圧する構成を採用しているため、半導体モジュールを押圧する押さえ部材を別途用意する必要がないことから、部品点数の削減に寄与するとともに、組み付け性の向上に寄与する。
以上のごとく、本発明によれば、半導体モジュールの冷却効果を高めるとともに、小型化された電力変換装置を提供することができる。
実施例1における、電力変換装置の断面図。 実施例1における、電力変換装置の分解斜視図。 実施例1における、蓋を取り外した状態の電力変換装置の上面図。 実施例1における、付勢部材の斜視図。 実施例1における、基盤モジュールの下面図。 図1における付勢部材を締結する前の状態の一部拡大図。 図1における付勢部材を締結した後の状態の一部拡大図。 実施例2における、電力変換装置の断面図。 実施例3における、付勢部材の斜視図。 実施例3における、電力変換装置の断面図。
本発明の電力変換装置は、例えば、電気自動車やハイブリッド自動車に搭載して使用することができる。
(実施例1)
本例の実施例に係る電力変換装置につき、図1〜図7を用いて説明する。
本例の電力変換装置1は、図1に示すように、半導体モジュール10、冷却器20、基板モジュール30及び付勢部材40を備える。半導体モジュール10は電力変換回路を構成している。冷却器20は半導体モジュール10を冷却するように構成されている。基板モジュール30は、半導体モジュール10に接続された制御基板31と、制御基板31の少なくとも一部をモールドするモールド部材35を備える。付勢部材40は、モールド部材35を半導体モジュール10に向けて付勢している。そして、半導体モジュール10は、冷却器20と基板モジュール30との間に配置されているとともに、付勢部材40により付勢されたモールド部材35によって冷却器20に押圧されている。
電力変換装置1は、図1に示すように、半導体モジュール10、冷却器20、基板モジュール30及び付勢部材40が収納される筐体50を備える。筐体50は、第1筐体51と第2筐体52とからなる。
第1筐体51は、図1、図2に示すように、矩形の第1底部51aと、第1底部51aの周縁に立設された4つの第1側壁部51bとを備える。4つの第1側壁51bの一つには、第1筐体51の内外を連通させる第1貫通部51cが形成されている。第1底部51aに対向する側には全域が開口した上側開口部51dが形成されている。上側開口部51dは、蓋部53により覆われている。蓋部53は板状を成しており、上側開口部51dの外形に沿った形状を有している。
なお、第1底部51aに対する法線方向をZ方向とし、Z方向に垂直な方向であって、第1貫通部51cが形成されている第1側壁51bに平行な方向をY方向とし、Z方向及びY方向に垂直な方向をX方向とする。そして、X方向において、半導体モジュール10から見て、第1貫通部51c側をX1方向とし、X1方向の反対方向をX2方向とする。
図1に示すように、第1底部51a、第1側壁部51b及び蓋部53によって囲まれた第1筐体51の内側領域が第1収納空間55aとなっている。第1収納空間55aには、半導体モジュール10、基板モジュール30及び付勢部材40が収納されている。後に詳述する半導体モジュール10は、第1底部51aに載置されている。
また、第2筐体52は、図1、図2に示すように、第2底部52aと、第2底部52aの周縁に立設された4つの第2側壁部52bと、第1底部51aに対向する天井部52dとを備える。4つの第2側壁部52bのうち、X1方向の側壁52bには第2筐体52の内外を連通する第2貫通部52cが形成されている。すなわち、第2貫通部52cは、第1筐体51の第1貫通部51cと同じ方向に開口している。そして、第2底部52a、第2側壁部52b及び天井部52dによって囲まれた第2筐体52の内側領域が第2収納空間55bとなっている。第2収納空間55bには、複数のコンデンサ60が収納されている。
冷却器20は、図1、図3に示すように、第1底部51a、天井部52d、冷媒導入管22a及び冷媒排出管22bによって形成されている。具体的には、天井部52dには、第1筐体51の底部51aと対向する側の面の中央領域に第2収納空間55b側に窪んだ凹部20aが形成されている。そして、第2筐体52は、天井部52dが第1底部51aに当接するように配置される。これにより、天井部52dと第1底部51aとの間に空間部20bが形成される。図2に示すように、第2筐体52には、空間部20bに冷却媒体を導入する冷媒導入管22aと、空間部20bから冷却媒体を排出する冷媒排出管22bとが備えられている。そして、冷却媒体が冷媒導入管22aを介して空間部20bに導入され、空間部20b内を流通して冷媒排出管22bから排出されるように構成されている。このようにして、冷却器20は冷却媒体を流通させるように構成されている。
空間部20b内には、複数のリブ21が形成されている。複数のリブ21は、図1に示すように、Z方向に沿って凹部20a(空間部20b)の底面に立設されるとともに、図2に示すように、Y方向に沿って延在している。複数のリブ21はX方向において等間隔に配列しており、当該隣接するリブ21の間には、冷却媒体が流通する冷媒流路21aが形成されている。
半導体モジュール10は、本例では直流電力を交流電力に変換するインバータ回路を構成している。半導体モジュール10は、図2に示すように、本体部11と、本体部11から引き出された複数の端子(パワー端子12、制御端子13)とを備える。半導体モジュール10は、本体部11にIGBT等のスイッチング素子とFWD等のダイオード(図示せず)とがそれぞれ6つ内蔵された、いわゆる6in1型である。なお、本体部11に対して、スイッチング素子が1つ内蔵されている構成(いわゆる1in1)やスイッチング素子が2つ内蔵されている構成(いわゆる2in1)としてもよい。
本体部11はX方向に比べてY方向が長い長板状を成している。パワー端子12は図2、図3に示すように、本体部11のX方向の一端部(X1方向の端部)からX1方向に沿って突出している。パワー端子12として、正極端子121p、122p、負極端子121n、122n及び出力端子121о、122о、123оが備えられている。各パワー端子12は、図3に示すように、Y方向の一端側(Y1方向の端部側)から他端側(Y2方向の端部側)に向かって、出力端子121о、正極端子121p、負極端子121n、出力端子122о、負極端子122n、正極端子122p、出力端子123оの順に配列している。
各パワー端子12は、図3に示すように、隣接するパワー端子12に対して所定の距離をおいて配置されている。負極端子121nと出力端子122оとの距離及び正極端子122pと出力端子123оとの距離は、他の隣接するパワー端子12間の距離に比べて大きくなっており、これにより離隔部124が形成されている。
上述のように配列された各パワー端子12は、図3に示すように、第1開口部51cから筐体50の外側に突出している。そして、各正極端子121p、122p及び各負極端子121n、122nは、筐体50のX1方向側に配置された端子台(図示せず)を介して、後述のコンデンサ60に接続されたバスバ61(図1参照)にそれぞれ接続されている。また、各出力端子121о、122о、123оは、上記端子台の各接続端子に接続されている。
制御端子13は、本体部11のX方向の他端部(X2方向の端部)からX2方向に沿って突出している。制御端子13として、6つの制御端子群13a〜13fが備えられている。各制御端子群13a〜13fは、図3に示すように、X2方向の端部において、Y2方向側からY1方向側に向かって、制御端子群13a、制御端子群13b、制御端子群13c、制御端子群13d、制御端子群13e、制御端子群13fの順に配列している。そして、各制御端子群13a〜13fは、隣接する制御端子13に対して所定の距離をおいて配置されている。制御端子群13bと制御端子群13cとの距離及び制御端子群13dと制御端子群13eとの距離は、他の隣接する制御端子13間の距離に比べて大きくなっており、これにより離隔部134が形成されている。制御端子13は、図1、図2に示すように、Z方向に沿って、後述の基板モジュール30に一部がモールドされた制御基板31側に折曲されて、当該制御基板31に接続されている。
基板モジュール30は、図1、図2に示すように、制御基板31と、モールド部材35とを備える。制御基板31はY方向に長い長板状を成している。制御基板31は、図1、図3に示すように、X2方向の端部を除いて、モールド部材35にモールドされている。モールド部材35は、絶縁性を有する樹脂製であって、Y方向に長い立方体を成している。図1に示すように、基板モジュール30は、モールド部材35の裏面35aが半導体モジュール10の本体部11に当接するように配置されている。これにより、半導体モジュール10と基板モジュール30はZ方向に積み上げられている。
図1、図2に示すように、モールド部材35には、付勢部材40もモールドされている。付勢部材40は弾性部材からなり、本例では、金属製の板バネからなる。図4に示すように、付勢部材40はY方向に長い長板状の板状部41と、板状部41からX方向に突出形成された複数の突出部42とを備える。板状部41の中央部43は板状部41の縁部44に比べて厚肉に成形されており、図1に示すように、裏面側(半導体モジュール10に対向する側)に膨出する膨出部45が形成されている。なお、膨出部45は、板状部41の中央部43が凹状に成形されることにより裏面側に膨出されて形成されることとしてもよい。
付勢部材40の突出部42は、板状部41のX方向の一端部(図3に示すX1方向側の端部)に3つ、X方向の他端部(図3に示すX2方向側の端部)に2つ形成されている。各突出部42は、板状部41からX方向に延びるとともにZ方向に折曲されて、再度X方向に折曲されることにより、クランク状に成形されている。各突出部42には後述の締結部材56が挿通される貫通孔42aが形成されている。
図1、図2に示すように、付勢部材40の板状部41は、モールド部材35において制御基板31よりも半導体モジュール10に近い側にモールドされている。これにより、付勢部材40は、制御基板31と半導体モジュール10との間に位置することとなっている。さらに、図5に示すように、モールド部材35の裏面35aには、板状部41の裏面41に形成された膨出部45を表出させる開口部35bが形成されている。そして、開口部35bから膨出部45が表出することによって、表出部45aが形成されている。表出部45aは、図1に示すように、モールド部材35の裏面35aと面一となっている。これにより、基板モジュール30が半導体モジュール10に積み上げられた状態において、表出部45aは半導体モジュール10の本体部11の中央部に当接しており、モールド部材35の裏面35aは半導体モジュール10の本体部11の周縁部に当接している。
一方、付勢部材40の各突出部42は、図2、図3に示すように、モールド部材35にモールドされておらず、モールド部材35のX方向側の両端部から突出して露出している。そして、図1に示すように、各突出部42は、基板モジュール30が半導体モジュール10に積み上げられた状態において、締結部材56を介して第1筐体51の底部51aに突設された固定用ボス57に締結固定されている。図3に示すように、突出部42及び固定用ボス57は、XY平面においてパワー端子12及び制御端子13と重ならない位置に配置されている。具体的には、各突出部42及び固定用ボス57は、複数の端子(パワー端子12、制御端子13)の間に形成された離間部124、134及びY1方向端に位置する出力端子121оのY1方向側の位置にそれぞれ配置されている。
図6に示すように、基板モジュール30が半導体モジュール10に積み上げられた状態であって、突出部42が固定用ボス57に締結される前の状態では、突出部42は固定用ボス57からZ方向へ離隔している。そして、図7に示すように、突出部42が固定用ボス57に締結された後の状態では、貫通孔42aに挿通された締結部材56によって突出部42が固定用ボス57側に押圧されることにより、付勢部材40が撓んで突出部42が固定用ボス57に密着させられている。これにより、板バネからなる付勢部材40の弾性力により、モールド部材35が半導体モジュール10に向けて付勢されている。
次に、本例の電力変換装置における作用効果について、詳述する。
本例の電力変換装置1によれば、上述の通り、付勢部材40によって制御基板31をモールドするモールド部材35が半導体モジュール10に向けて付勢されることにより、モールド部材35が半導体モジュール10を冷却器20に押圧している。これにより、半導体モジュール10は冷却器20と密接させられて、冷却器20による半導体モジュール10の冷却効果が向上する。さらに、制御基板31は半導体モジュール10を直接押圧するモールド部材35にモールドされているため、制御基板31とモールド部材35との間における振動による干渉の防止及び絶縁性の確保を考慮する必要がなく、組み付けの際において制御基板31の実装部品とモールド部材35との干渉を考慮する必要もない。そのため、制御基板31とモールド部材35との間に空間部を設ける必要がない。これにより、これらの並び方向(Z方向)において小型化を図ることができる。また、本例の電力変換装置1では、制御基板31をモールドするモールド部材35が半導体モジュール10を直接押圧する構成を採用しているため、半導体モジュール10を押圧する押さえ部材を別途用意する必要がないことから、部品点数の削減に寄与するとともに、組み付け性の向上に寄与する。
また、本例においては、付勢部材40は弾性体である板バネからなるとともに、モールド部材35に付勢部材40の一部(板状部41)がモールドされており、モールド部材35から露出した突出部42において、直接に冷却器20に固定されている。これにより、付勢部材40の弾性力により、モールド部材35が半導体モジュール10に向けて付勢されて、モールド部材35が半導体モジュール10を冷却器20に押圧しているため、モールド部材35の膨張収縮による押圧力の低下を抑制し、各部材の寸法公差を吸収することができる。なお、付勢部材40はつるまきバネからなることとしてもよい。
また、本例では、突出部42は、モールド部材35のX方向の両端から突出している。そして、X2方向端部に2つの突出部42が設けられ、X1方向端部に3つの突出部42が設けられている。これにより、付勢部材40の弾性力をモールド部材35に対してより均一に作用させることができ、モールド部材35が半導体モジュール10を冷却器20に対して、より均一に押圧することとなる。その結果、半導体モジュール10と冷却器20との密着性が向上して、冷却器20による半導体モジュール10の冷却効果が一層向上する。
また、本例では、付勢部材40は、制御基板31と半導体モジュール10との間に位置している。これにより、制御基板31が付勢部材40の弾性力に基づく押圧力を直接受けないため、制御基板31に搭載された電子部品等に対する当該押圧力に基づく機械的負荷を軽減できる。
さらに、制御基板31と半導体モジュール10との間に位置する付勢部材40は金属製であるため、当該付勢部材40によって制御基板31に対して半導体モジュール10から発せられるノイズが遮蔽されることとなる。これにより、当該付勢部材40によって半導体モジュール10のノイズに対するシールド効果が奏される。さらに本例では、付勢部材40の板状部41が半導体モジュール10の本体部11を広く覆うように設けられているため、上記シールド効果が一層発揮される。
また、金属製の付勢部材40を介して基板モジュール30を固定しているが、仮に樹脂製のモールド部材35をボルトで直接固定するとすれば、モールド部材35の当該ボルトによって締め付けられる部分にクリープが生じて、当該締め付け力が低下する場合がある。この場合には、半導体モジュール10を冷却器20に押圧する押圧力が低下して、冷却効果が低減したり、基板モジュール30にガタが生じることとなる。本例では、金属製の付勢部材40を介して、基板モジュール30を固定しているため、締結部材56の締め付けによるクリープが生じず、上述の押圧力の低下も生じない。したがって、上述の冷却効果の低減や基板モジュール30のガタの発生が防止される。
また、本例では、半導体モジュール10に備えられる複数の接続端子(パワー端子12、制御端子13)は、冷却器20と半導体モジュール10と基板モジュール30との並び方向(Z方向)に対する法線方向に突出しており、付勢部材40は、冷却器20と半導体モジュール10と基板モジュール30との並び方向(Z方向)から見て複数の接続端子(パワー端子12、制御端子13)の間において固定されている。これにより、付勢部材40を固定するための固定用ボス57を半導体モジュール10の近傍に配置することができ、装置全体の小型化を図ることができる。また、複数の接続端子(パワー端子12、制御端子13)は、上記並び方向であるZ方向に対する法線方向(本例ではX方向)に突出しているため、Z方向に対して大型化することが防止される。
さらに、制御端子13は、基板モジュール30においてモールド部材35から制御基板31が露出している方向(本例ではX2方向)に突出しているとともに、Z方向に沿って、制御基板31側に折曲されて、当該制御基板31に接続されている。これにより、制御端子13は、別途バスバ等を介することなく、制御基板31に接続されているため、当該接続のために占有される空間が非常に少なくて済む。その結果、第1収納部55a内という限られた空間を有効に活用することができ、装置全体の小型化に寄与する。
また、モールド部材35は、半導体モジュール10と対向する面(モールド部材35の裏面35a)に付勢部材40の一部が表出する開口部35bを有するとともに、開口部35bから表出した表出部45aが半導体モジュール10に当接している。これにより、半導体モジュール10の熱が表出部45aを介して金属製の付勢部材40に伝達される。その結果、当該熱が半導体モジュール10の外側に引き出される熱引き効果が奏され、半導体モジュール10に対する冷却効果が向上する。
さらに、表出部45aはモールド部材35における裏面35aの中央部に表出しており、半導体モジュール10の本体部11の中央部に当接している。これにより、半導体モジュール10において発熱量の多い本体部11の中央部から効率よく熱引きすることができるため、半導体モジュール10に対する冷却効果が一層向上する。
また、冷却器20における半導体モジュール10と反対側にはコンデンサ60が配置されている。これにより、冷却器20によって、半導体モジュール10を冷却するとともに、発熱部材であるコンデンサ60を冷却することができる。これにより、コンデンサ60用の冷却器を別途設ける必要がなく、装置の小型化と部品点数の削減に寄与する。
なお、冷却器20は、第1筐体51の第1底部51aと第2筐体52の天井部52dと、第2筐体52に取り付けられた冷媒導入管22a及び冷媒排出管22bとによって形成されていることとした。これに替えて、第1筐体51の第1底部51aと第2筐体52の天井部52dとの間に冷却媒体を流通させる冷却器を別途設けることとしてもよい。この場合には、付勢部材40は突出部42を介して第1筐体51に形成された固定用ボスに固定することにより、当該冷却器に対して、付勢部材40が間接的に固定されているものとすることができる。これにより、本例の場合と同等の作用効果を奏する。
また、筐体50は第1筐体51と第2筐体52とに分割されて構成されているが、これらが一体的に構成された筐体を使用することとしてもよい。この場合には、当該一体形成された筐体内に、別途冷却器が収納されていることとすることができる。そして、当該冷却器に固定用ボスを設けて、当該固定用ボスを介して付勢部材40を直接冷却器に固定してもよいし、筐体に固定用ボスを設けて、当該固定用ボスを介して付勢部材40を間接的に冷却器に固定してもよい。いずれの場合においても、本例の場合と同等の作用効果を奏する。
また、突出部42は締結部材56によって固定用ボス57に締結固定したが、これに替えて、例えば、固定用ボス57に突出部42の先端が嵌合する嵌合凹部を設けて、当該嵌合凹部と突出部42の先端との嵌め合いにより、付勢部材40を固定することとしてもよい。
なお、本例では、モールド部材35には、制御基板31と付勢部材40の板状部41がモールドされているが、これらに加えて電力変換装置1を構成する他の電子部品、バスバなどの他の部材がモールドされていてもよい。
以上のごとく、本例によれば、半導体モジュール10の冷却効果を高めるとともに、小型化された電力変換装置1を提供することができる。
(実施例2)
本例の電力変換装置は、実施例1における付勢部材40(図1)に替えて、図8に示す付勢部材400を備える。その他の構成要素は実施例1の場合と同様であり、本例においても実施例1の場合と同一の符号を用いてその説明を省略する。
図8に示すように、付勢部材400は、板状部410及び突出部42を備える。板状部410は付勢部材40の板状部41(図1)と同様にその外形は長板状を成しているが、膨出部45(図1参照)を有していない。また、モールド部材35の裏面35aには開口部35b(図5参照)は形成されていない。そして、板状部410の裏面(半導体モジュール10に対向する面)の全域がモールド部材35により覆われており、裏面35aに表出する表出部45a(図1参照)は形成されていない。本例においても、表出部45aが備えられることによる作用効果を除いて、実施例1の場合と同等の作用効果を奏する。さらに、付勢部材400の板状部410はその全体がモールド部材35にモールドされているため、モールド部材35における付勢部材400の保持力が向上して、より高い信頼性が得られる。
(実施例3)
本例の電力変換装置は、実施例1における付勢部材40(図1)に替えて、図9に示す付勢部材401を備える。その他の構成要素は実施例1の場合と同様であり、本例においても実施例1の場合と同一の符号を用いてその説明を省略する。
図9に示すように、本例の電力変換装置1は、付勢部材401として、5つの付勢部材401a〜401eを有する。付勢部材401aは、板状部411と一つの突出部42とを有しており、板状部411は平面視矩形の平板状であって、付勢部材40の板状部41(図4参照)に比べて小さく形成されている。突出部421は、付勢部材40の突出部42(図4参照)と同様の形状である。各付勢部材401b〜401eはそれぞれ、付勢部材401aと同一の構成を有する。
図10に示すように、付勢部材401aは、板状部411がモールド部材35にモールドされるとともに、突出部421がモールド部材35からX2方向に突出して露出している。また、図示しないが付勢部材401bも付勢部材401aと同様にモールド部材35にモールドされている。付勢部材401dは、板状部411がモールド部材35にモールドされるとともに、突出部421がモールド部材35からX1方向に突出して露出している。また、図示しないが付勢部材401c、401eも付勢部材401dと同様にモールド部材35にモールドされている。なお、付勢部材401a〜401eには、表出部45a(図1参照)は形成されていない。
本例によれば、板状部41(図4参照)が半導体モジュール10の本体部11を広く覆うことによって奏されるシールド効果及び、表出部45aが備えられることによる作用効果を除いて、実施例1の場合と同等の作用効果を奏する。さらに、付勢部材401の形成材料が少なくて済むため、製造コストの低減が図られる。
1 電力変換装置
10 半導体モジュール
20 冷却器
30 基板モジュール
31 制御基板
35 モールド部
40、400、401 付勢部材
42、421 突出部
45a 表出部
50 筐体

Claims (6)

  1. 電力変換回路を構成する半導体モジュール(10)と、
    該半導体モジュール(10)を冷却する冷却器(20)と、
    上記半導体モジュール(10)に接続された制御基板(31)と、該制御基板(31)の少なくとも一部をモールドするモールド部材(35)と、を備える基板モジュール(30)と、
    上記モールド部材(35)を上記半導体モジュール(10)に向けて付勢する付勢部材(40、400、401)と、
    を有し、
    上記半導体モジュール(10)は、上記冷却器(20)と上記基板モジュール(30)との間に配置されているとともに、上記付勢部材(40、400、401)により付勢された上記モールド部材(35)によって上記冷却器(20)に押圧されていることを特徴とする電力変換装置(1)。
  2. 上記付勢部材(40、400、401)は弾性体からなるとともに、上記モールド部材(35)に一部がモールドされており、上記モールド部材(35)から露出した部分(42、421)において、直接又は間接的に上記冷却器(20)に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置(1)。
  3. 上記付勢部材(40、400、401)は、上記制御基板(31)と上記半導体モジュール(10)との間に位置していることを特徴とする請求項1又は2に記載の電力変換装置(1)。
  4. 上記半導体モジュール(10)に備えられる複数の接続端子(12、13)は、上記冷却器(20)と上記半導体モジュール(10)と上記基板モジュール(30)との並び方向に対する法線方向に突出しており、上記付勢部材(40、400、401)は、上記冷却器(20)と上記半導体モジュール(10)と上記基板モジュール(30)との並び方向から見て上記複数の接続端子(12、13)の間において固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電力変換装置(1)。
  5. 上記モールド部材(35)は、上記半導体モジュール(10)と対向する面に上記付勢部材(40)の少なくとも一部を表出させる開口部(35a)を有するとともに、上記付勢部材(40)における上記開口部(35a)から表出した表出部分(45a)の少なくとも一部は、上記半導体モジュール(10)に当接していることを特徴とする請求項3又は4に記載の電力変換装置(1)。
  6. 上記冷却器(20)における上記半導体モジュール(10)と反対側にはコンデンサ(60)が配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電力変換装置(1)。
JP2013233994A 2013-11-12 2013-11-12 電力変換装置 Active JP6065815B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013233994A JP6065815B2 (ja) 2013-11-12 2013-11-12 電力変換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013233994A JP6065815B2 (ja) 2013-11-12 2013-11-12 電力変換装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015095957A JP2015095957A (ja) 2015-05-18
JP6065815B2 true JP6065815B2 (ja) 2017-01-25

Family

ID=53198028

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013233994A Active JP6065815B2 (ja) 2013-11-12 2013-11-12 電力変換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6065815B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6340907B2 (ja) * 2014-05-16 2018-06-13 日産自動車株式会社 電力変換装置
JP7035845B2 (ja) * 2017-12-04 2022-03-15 株式会社デンソー 電力変換装置
WO2020021880A1 (ja) * 2018-07-25 2020-01-30 株式会社デンソー 電力変換装置
JP6915633B2 (ja) 2018-07-25 2021-08-04 株式会社デンソー 電力変換装置
JP7103109B2 (ja) * 2018-09-21 2022-07-20 富士電機株式会社 半導体モジュールおよび車両

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4464806B2 (ja) * 2004-12-08 2010-05-19 三菱電機株式会社 電力変換装置
JP4385058B2 (ja) * 2007-05-07 2009-12-16 三菱電機株式会社 電子制御装置
JP5510432B2 (ja) * 2011-02-28 2014-06-04 株式会社豊田自動織機 半導体装置
JP2013084674A (ja) * 2011-10-06 2013-05-09 Shindengen Electric Mfg Co Ltd 発熱電子デバイスの放熱構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015095957A (ja) 2015-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5725067B2 (ja) 電力変換装置
JP6065815B2 (ja) 電力変換装置
JP5158176B2 (ja) 電力変換装置
US10772189B2 (en) Electricity storage unit
JP5423654B2 (ja) 電力変換装置
JP5423655B2 (ja) 電力変換装置
JP5799843B2 (ja) 電力変換装置
US10062515B2 (en) Capacitor structure
JP6429889B2 (ja) 電力変換装置
JP2011182631A (ja) 電力変換装置
JP6634316B2 (ja) 樹脂封止型車載制御装置
JP6236904B2 (ja) 電力変換装置
JP7429935B2 (ja) 電力変換装置及び車両
JP2011165988A (ja) 半導体装置
JP6422592B2 (ja) 電力変換装置
US10461656B2 (en) Power conversion device having a cover that covers DC positive and negative terminals
CN113015658A (zh) 电气连接箱
JP5521978B2 (ja) 電力変換装置
JP7111161B2 (ja) 電力変換ユニット
JP5978885B2 (ja) 電力変換装置
JP6945671B2 (ja) 電力変換装置
CN112585859B (zh) 电力转换装置
JP5994717B2 (ja) 電力変換装置
US11102895B2 (en) Electrical junction box
JP6488980B2 (ja) 電力変換装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161212

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6065815

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250