JP6065508B2 - 撮像装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像装置、および撮像装置を搭載した検査装置に関する。
生体認証装置やデジタルカメラなどの電子機器の携帯性や利便性を向上するために、被対象物を撮像するイメージセンサー(撮像装置)の小型化が、重要となっている。例えば、特許文献1に記載されているように、マイクロレンズと受光素子との間に、ピンホール(光透過領域)を介在させ、マイクロレンズと受光素子とピンホールとを一対一に対応するように複数配列することで、小型化された撮像装置が知られていた。
特許文献1の撮像装置では、ピンホールとマイクロレンズとを結ぶ光軸上に受光素子を配置し、当該マイクロレンズで集光され当該光軸に沿って進行する検査対象の光(検査光)を、受光素子に入射させている。
このような撮像装置では、受光素子が形成されたセンサー基板に対して、ピンホールが形成された遮光基板が傾斜して配置されると、ピンホールとマイクロレンズとを結ぶ光軸上に受光素子が配置されず、当該受光素子に検査光以外の光が入射するようになる。このような不具合を抑制するために、遮光基板とセンサー基板とを、均一な間隔で対向配置する必要があった。
遮光基板をセンサー基板に近接して配置すると、例えば受光素子の直上にピンホールを形成すると、光軸に沿って進行する検査光以外に、光軸に対して斜め方向に進行する検査光以外の光も受光素子に入射する。一方、遮光基板とセンサー基板とを適切な間隔に離間させると、ピンホールを通過した光軸方向の光(検査光)は受光素子に入射するが、ピンホールを通過した光軸に対して斜め方向の光(検査光以外の光)は受光素子に入射しなくなる。詳しくは、受光素子に向かって進行する検査光以外の光(上記光軸に対して斜め方向の光)の光路上には、遮光基板に形成されている遮光膜が存在し、検査光以外の光は当該遮光膜によって遮光され、検査光以外の光の受光素子への入射が抑制される。このため、受光素子に検査光を選択的に入射させるためには、遮光基板とセンサー基板とを適切な間隔に離間させる(配置する)必要があった。具体的には、遮光基板とセンサー基板との間隔を、受光素子が配列されている配列ピッチ(概略50μm〜100μm)以上に設定すると、受光素子に検査光が選択的に入射するようになる。
このように、特許文献1の撮像装置では、遮光基板とセンサー基板とを概略50μm以上の均一な間隔で配置すると、検出ノイズとなる検査光以外の光が受光素子に入射しなくなり、高精度で検出光を検出できるようになる。
特開平5−100186号公報
しかしながら、例えば一対の基板を数μm程度の均一な間隔に配置することは、液晶表示装置などの公知技術を用いて容易に実施できるが、一対の基板を概略50μm以上の大きな間隔で、均一に配置することが難しいという課題があった。
詳しくは、公知技術を用いて、概略50μm以上のギャップ材を含むシール材を周縁部に形成し、一対の基板を概略50μmの間隔に対向配置した場合に、シール材の内側が空洞(空気層)であるとシール材から離れた領域が変形しやすく、基板全体で均一な間隔を形成することが難しい。さらに、基板と空気層との境界で界面反射が生じ、検査光が減衰するという課題も発生する。このため、シール材の内側に充填剤を充填することが必要になる。例えば、シール材の内側に樹脂材料を充填し、樹脂材料を硬化させるという方法では、樹脂材料の硬化時に体積変化(硬化収縮)が生じる。概略50μm以上の大きな間隔では、その間隙に充填される樹脂材料の容積が大きく、樹脂材料の硬化収縮も大きくなる。よって、樹脂材料の硬化収縮の影響(基板の反り)が大きくなり、遮光基板とセンサー基板とを均一な間隔で対向配置することが難しいという課題が発生した。さらに、遮光基板とセンサー基板との間に樹脂材料を挟んで、いずれか一方の基板を他方の基板に押圧すると、樹脂材料の容量が大きいため内部に充填された樹脂材料がシール材で囲まれた領域の外側にはみ出し、シール材の外側に形成されている端子などを汚染するという課題も発生した。
このように、遮光基板とセンサー基板とを概略50μm以上の大きな間隔で、均一に配置することが難しいという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る撮像装置は、光電変換素子が配置されたセンシング領域を有するセンサー基板と、前記センサー基板の前記センシング領域が形成された側の面に対向配置され、前記光電変換素子に対応する位置に開口部を有する遮光膜が形成された遮光基板と、前記センシング領域を囲んで形成され、前記センサー基板と前記遮光基板との間に所定の間隔を形成する第1のギャップ材を含んだシール材と、前記シール材の内側で前記センシング領域を覆い、前記センサー基板と前記遮光基板との間に充填された透光性部材と、を備え、前記透光性部材は、前記センサー基板または前記遮光基板のいずれかに接して配置され、表面に凹凸を有する透光性の台座と、前記台座と前記センサー基板または前記遮光基板との間、または前記台座と前記センサー基板または前記遮光基板との間及び前記センサー基板と前記遮光基板との間、に充填された透光性の樹脂と、を含んでいることを特徴とする。
遮光基板とセンサー基板との間に、所定の間隔を形成する第1のギャップ材を含んだシール材をセンシング領域の周囲に形成することによって、センシング領域の周囲では遮光基板とセンサー基板とに所定の間隔を形成することができる。また、シール材で囲まれたセンシング領域では、透光性の台座及び透光性の樹脂で構成される透光性部材が充填され、シール材と透光性部材との間には空隙が形成されている。当該空隙は、余分な透光性部材の貯蔵スペースとなるので、余分な透光性部材がシール材で囲まれた領域の外側にはみ出すことを抑制できる。また、透光性部材は台座及び透光性の樹脂の2層構成となっているので、透光性部材を透光性の樹脂だけで形成する場合と比較して、透光性部材における透光性の樹脂の体積を小さくできる。よって、透光性の樹脂を形成する(硬化する)過程で発生する体積変化(硬化収縮)の影響を小さくできる。さらに、台座の表面に凹凸を有していることから透光性の樹脂の平面方向への流動を抑制することができ、遮光基板とセンサー基板との接合時に、シール材が透光性の樹脂から受ける圧力を小さくすることが可能となる。これらにより、シール材の損傷などによって透光性の樹脂がシール材で囲まれた領域の外側にはみ出すことを防止することが可能となる。
[適用例2]本適用例に係る撮像装置は、光電変換素子が配置されたセンシング領域を有するセンサー基板と、前記センサー基板の前記センシング領域が形成された側の面に対向配置され、前記光電変換素子に対応する位置に開口部を有する遮光膜が形成された遮光基板と、前記センシング領域を覆い、前記センサー基板と前記遮光基板との間に充填され、前記センサー基板と前記遮光基板との間に所定の間隔を形成する透光性部材と、を備え、前記透光性部材は、前記センサー基板または前記遮光基板のいずれかに接して配置され、表面に凹凸を有する透光性の台座と、前記台座と前記センサー基板または前記遮光基板との間、または前記台座と前記センサー基板または前記遮光基板との間及び前記センサー基板と前記遮光基板との間、に充填された透光性の樹脂と、を含んでいることを特徴とする。
遮光基板とセンサー基板との間には、透光性の台座及び透光性の樹脂で構成される透光性部材が、センシング領域を覆って充填されている。透光性部材を台座及び透光性の樹脂の2層構成とし、最初に台座を均一な厚さとなるように加工することによって、次に形成する透光性の樹脂には、下地(台座)の形状が反映され、均一な厚さを有するようになる。さらに、透光性部材を透光性の樹脂だけで形成する場合と比べて、台座によって透光性の樹脂の体積を小さくできるので、透光性の樹脂の形成過程における体積変化の影響を小さくできる。従って、遮光基板とセンサー基板との間には、均一な厚さの透光性部材が充填されているので、遮光基板とセンサー基板とを所定の間隔で、均一に配置することができる。また、台座の表面に凹凸を有していることから透光性の樹脂の平面方向への流動を抑制することができ、遮光基板とセンサー基板との接合時に透光性の樹脂が外側にはみ出すことを防止することが可能となる。
[適用例3]上記適用例に記載の撮像装置において、前記台座は、透光性を有する第2のギャップ材を含んでいることが好ましい。
台座が含む第2のギャップ材によって、台座の厚さを均一にできるとともに、第2のギャップ材によって形成される台座表面の凹凸によって、透光性の樹脂の平面方向への流動を抑制することができ、遮光基板とセンサー基板との接合時に透光性の樹脂が外側にはみ出すことを防止することが可能となる。
[適用例4]上記適用例に記載の撮像装置において、前記台座は、前記センシング領域の外周側の厚さが、中央部の厚さより厚く形成されていることが好ましい。
台座の外周側の厚さが中央部より厚いことにより、透光性の樹脂の平面方向への流動を抑制することができ、遮光基板とセンサー基板との接合時に透光性の樹脂が外側にはみ出すことを防止することが可能となる。
[適用例5]上記適用例に記載の撮像装置において、前記台座は、複数の突起部で形成されていることが好ましい。
台座が形成される複数の突起部による台座表面の凹凸によって、透光性の樹脂の平面方向への流動を抑制することができ、遮光基板とセンサー基板との接合時に透光性の樹脂が外側にはみ出すことを防止することが可能となる。
[適用例6]上記適用例に記載の撮像装置において、前記所定の間隔は50μm以上であって、前記透光性部材における前記台座の体積占有率は、50%以上95%以下であることが好ましい。
センサー基板と遮光基板とを所定の間隔(50μm以上)に離間させ、マイクロレンズと開口部と光電変換素子とを同じ光軸上に配列することによって、当該光軸に沿って進行する検査対象の光(検査光)を光電変換素子に入射させ、当該光軸に対して斜め方向に進行する検査光以外の光の光電変換素子への入射を抑制できるようになる。このように、検査光を光電変換素子に選択的に入射させるためには、センサー基板と遮光基板とを50μm以上の間隔で、均一に配置することが好ましい。
このため、センサー基板と遮光基板との間には、当該間隔に相当する厚さの透光性部材を形成する必要がある。透光性部材を構成する透光性の樹脂は、製造過程で体積変化(硬化収縮)が発生する。透光性部材を均一な厚さで形成するためには、透光性部材における台座の占有率を大きくし、透光性の樹脂の占有率を小さくし、上記体積変化の影響を小さくすることが好ましい。すなわち、透光性部材における台座の占有率を50%以上95%以下とし、透光性部材における透光性の樹脂の占有率を小さくすることが好ましい。なお、透光性の樹脂の占有率が10%以上あれば、台座表面凹凸などを吸収し透光性部材を均一に配置することができる。
[適用例7]上記適用例に記載の撮像装置において、前記台座は、前記センシング領域を覆って前記センサー基板に形成されていることが好ましい。
センサー基板のセンシング領域には、光電変換素子が配設され、検査光を検出している。センシング領域の光電変換素子を台座で覆うことによって、光電変換素子を機械的衝撃から保護することができる。
[適用例8]上記適用例に記載の撮像装置において、前記遮光基板は、前記遮光膜が形成された前記透光性基板を有し、前記透光性基板の屈折率と、前記透光性部材の屈折率とは、同等であることが好ましい。
マイクロレンズで集光された検出光は、遮光基板の開口部(透光性基板)及び透光性部材を順に通過して、センサー基板の光電変換素子に入射する。この場合、開口部(透光性基板)の屈折率と透光性部材の屈折率とを同等にすることによって、開口部(透光性基板)と透光性部材との境界における界面反射を抑制することができる。従って、界面反射による検査光の減衰を抑制することができる。
[適用例9]上記適用例に記載の撮像装置において、前記センサー基板との間で前記遮光基板を挟むように配置され、前記光電変換素子に対応する位置にマイクロレンズを有する集光基板が備えられていることが好ましい。
マイクロレンズで集光された検出光は、遮光基板の開口部(透光性基板)及び透光性部材を順に通過して、センサー基板の光電変換素子に入射するため、検出光を減衰させることなく効率良く光電変換素子に入射することができる。
[適用例10]上記適用例に記載の撮像装置において、前記遮光基板と前記集光基板との間には、発光素子が配置された照明基板が配置されていることが好ましい。
遮光基板と集光基板との間に照明基板を配置しても、照明基板からセンサー基板側に発した光は遮光基板によって遮光されるので、センサー基板を照らすことなく、検出対象を照らすことができる。その結果、撮像装置は、検査対象を照らし、検査対象からの反射光を検出するので、外光に影響されず、暗い場所でも安定して検査することができる。さらに、照明基板を遮光基板と集光基板との間に配置することによって、照明基板を付加したことによる撮像装置の体積増加を抑制することができる。
[適用例11]本適用例に記載の検査装置は、上記適用例のいずれか一例に記載の撮像装置と、前記撮像装置の検出結果に応じて検査を行う制御部と、を備えていることを特徴とする。
上記適用例に記載の検査装置は、上記適用例に記載の撮像装置を備えているので、外光に影響されず検出光を高精度に検出し、制御部によって色々な検査を行うことができる。例えば、本適用例の検査装置を、脈拍計、パルスオキシメーター、血糖値測定器などの医療、健康分野での生体センサーに搭載することで、必要な情報を高精度に検出可能な検査装置を提供することができる。さらに、本適用例の撮像装置で指を照らし、指の静脈像を高精度に撮像し、その検出結果から本人認証を行う検査装置としての生体認証装置を提供することができる。さらに、本適用例の検査装置を、イメージスキャナー、複写機、ファクシミリ、バーコードリーダーなどの画像読取装置に適用させることもできる。
実施形態1に係る撮像装置の分解斜視図。 図1のA−A’線に沿った撮像装置の断面図。 実施形態1に係る撮像装置の製造方法を、工程順に示すフローチャート。 図1のA−A’線に沿った主要な工程ごとの断面図。 実施形態2に係る撮像装置の構成を示す分解斜視図。 図5のA−A’線に沿った断面図。 実施形態2に係る撮像装置の製造方法を、工程順に示すフローチャート。 図5のA−A’線に沿った主要な工程ごとの断面図。 台座の変形例1を示す撮像装置の断面図。 台座の変形例2を示す撮像装置の断面図。 検査装置の構成を示す概略図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の各図においては、各層や各部位を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部位の縮尺を実際とは異ならせしめてある。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る撮像装置の分解斜視図である。図2は、図1のA−A’線に沿った撮像装置の断面図である。まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係る撮像装置1の概略構成を説明する。
「撮像装置の概要」
本実施形態に係る撮像装置1は、被照射体(図示省略)に光を照射し、被照射体からの反射光を電気信号に変換するイメージセンサーである。撮像装置1は、被照射体を照らす発光素子52や、被照射体から反射された検査対象の光(検査光)を検出する光電変換素子としてのフォトダイオード13などが配置されたセンシング領域5を有している。センシング領域5の形状は正方形であり、図1及び図2において破線で図示されている。
以降、端子14に近接したセンシング領域5の一辺に沿った方向をX軸方向、当該1辺と直交し互いに対向する他の2辺に沿った方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向に直交し、撮像装置1の厚さ方向をZ軸方向として説明する。
図1及び図2に示すように、撮像装置1には、Z軸(+)方向にセンサー基板10、センサー基板10と遮光基板40とに所定の間隔を形成する部材(シール材20、透光性部材30)、遮光基板40、照明基板50、及びマイクロレンズアレイ(以下、MLAと称す)基板60が、この順に積層されている。また、遮光基板40と照明基板50、及び照明基板50とMLA基板60は、透明な接着剤63(図2)によってそれぞれ接着されている。
センサー基板10は、被照射体からの反射光を電気信号に変換する役割を有している。センサー基板10は、センサー基板本体11、並びにセンサー基板本体11のZ軸(+)方向側の面に形成されたフォトダイオード13、回路部12、及び端子14などを備えている。センサー基板本体11は、絶縁基板であればよく、ガラス、石英、樹脂、セラミックなどを使用することができる。フォトダイオード13は、例えば、PIN型半導体層を光電変換層とした光電変換素子で構成され、近赤外域の光を検出することができる。センシング領域5には、フォトダイオード13がX軸方向及びY軸方向に等間隔で配列され、その間隔(配列ピッチ)は、概略100μmである。回路部12は、例えば、nチャネル型トランジスターとPチャネル型トランジスターとを備えた相補型トランジスターで構成されている。端子14は、外部回路(図示省略)に接続され、外部回路からの制御信号を回路部12に供給している。
シール材20は、センサー基板10と遮光基板40との間に所定の間隔(概略100μm)を形成する第1のギャップ材22を含み、センシング領域5を囲んで枠状に配置されている。枠状のシール材20によって、センサー基板10と遮光基板40とは、概略100μmの間隔に配置される。
透光性部材30は、台座31と、透光性の樹脂35とによって構成され、センサー基板10と遮光基板40との間に、センシング領域5を覆って配置されている。台座31はセンサー基板10側に配置され、台座31の厚さ(Z軸方向の長さ)は概略70μmである。台座31には、例えば紫外線硬化樹脂中に、台座31の厚さを決める概略φ70μmの第2のギャップ材38が含まれた構成である。台座31の遮光基板40側の表面は、紫外線硬化樹脂が第2のギャップ材38の外形に倣って覆われるため、凹凸状に形成される。なお、第2のギャップ材38は、透光性を有する部材で形成されている。台座31は、センサー基板10のセンシング領域5に配置されているフォトダイオード13を機械的衝撃から保護する役割を有している。透光性の樹脂35は遮光基板40側(台座31と遮光基板40との間)に配置され、透光性の樹脂35の厚さは、概略30μmである。このように、センサー基板10と遮光基板40との間のセンシング領域5には、厚さ100μmの透光性部材30が配置(充填)されているので、センシング領域5におけるセンサー基板10と遮光基板40とを、均一な間隔(概略100μm)で配置することができる。
さらに、シール材20と透光性部材30との間には、空隙39(図2参照)が形成されている。空隙39は、後述する製造工程で台座31からあふれ出た透光性の樹脂35を溜める貯蔵スペースであり、シール材20の外側への透光性の樹脂35のはみ出しを抑制する役割を有している。
なお、台座31を遮光基板40側に配置し、透光性の樹脂35をセンサー基板10側に配置する構成であっても良い。
遮光基板40は、遮光基板本体41、及び遮光基板本体41のZ軸(−)方向側の面に配置された遮光膜42で構成されている。遮光基板本体41は、透光性の基板であり、ガラス、石英、樹脂などを使用することができる。遮光膜42は、遮光性を有する膜であればよく、例えばCrなどの金属膜を使用することができる。遮光膜42には、フォトダイオード13に対応する位置に開口部43が形成され、被照射体から反射された検査光は開口部43を通過し、フォトダイオード13に入射するようになっている。
上述したように、センサー基板10と遮光基板40との間には透光性部材30が配置され、開口部43を通過した検査光は、透光性部材30を通過してフォトダイオード13に入射するようになっている。透光性部材30の屈折率は、遮光基板本体41の屈折率と略同等になっている。その結果、開口部43において遮光基板本体41と透光性部材30との境界での界面反射が抑制されるので、検査光の減衰を抑制することができる。
照明基板50は、照明基板本体51、及び照明基板本体51のZ軸(+)方向側の面に形成された発光素子52などを備えている。発光素子52は、Z軸(+)方向に近赤外域の光を射出する有機エレクトロルミネッセンス素子であり、陽極(図示省略)と発光機能層(図示省略)と陰極(図示省略)とで構成されている。また、発光素子52は、センシング領域5にマトリックス状に配列され、被照射体を均一に照らすようになっている。
MLA基板60は、「集光基板」の一例であり、被照射体から反射された検査対象の光を集光し、フォトダイオード13に導く役割を有している。MLA基板60は、MLA基板本体61、及びMLA基板本体61のZ軸(−)方向側の面に形成されたマイクロレンズ62などで構成されている。MLA基板本体61は、透光性基板であり、ガラス、石英、樹脂などを使用することができる。マイクロレンズ62は、透明樹脂やガラスなどで形成された球面レンズ、または非球面レンズであり、センシング領域5にマトリックス状に配置されている。マイクロレンズ62は、リフロー法、面積階調マスク法、微小レンズ法、成形加工法などを用いて形成することができる。
「センシング領域の概要」
次に、センシング領域5の概要(検査光の検出方法など)を説明する。
センシング領域5には、フォトダイオード13、開口部43、発光素子52、及びマイクロレンズ62などが、マトリックス状に配列され、それぞれが一対一に対応するようになっている。図1及び図2において一点鎖線で図示された光軸6は、複数配列されたうちの1つのマイクロレンズ62aの中心と開口部43の中心とを結ぶ仮想線であり、Z軸方向と平行になっている。図2において、符号7が付された矢印は、複数配列されたうちの1つのフォトダイオード13に入射する検査光(以下、検査光7と称す)を示している。なお、当該フォトダイオード13はマイクロレンズ62aと対応している。符号8が付された矢印は、隣り合うマイクロレンズ62bと当該フォトダイオード13とを結ぶ光路上を進行する光、すなわち隣り合うマイクロレンズ62bから当該フォトダイオード13に向かって進行する検査光7以外の光(以下、不要な光8と称す)である。
マイクロレンズ62a、開口部43、及びフォトダイオード13は、光軸6上に配置され、発光素子52は、光軸6から離れた位置に配置されている。その結果、マイクロレンズ62aで集光された検査光7は、発光素子52によって遮光されることはない。また、照明基板50の光軸6と交差する領域(検査光7が通過する領域)は、透光性を有しており、検査光7は照明基板50を通過(透過)するようになっている。
図2に示すように、マイクロレンズ62aで集光され、光軸6に沿って進行する光が、検査光7となる。すなわち、検査光7は、MLA基板60のマイクロレンズ62a、照明基板50の透光性領域、遮光基板40、開口部43、及び透光性部材30を通過し、センサー基板10のフォトダイオード13に入射するようになっている。換言すれば、マイクロレンズ62aの真上(Z軸方向)からマイクロレンズ62aに入射する光が、光軸6に沿って進行し、フォトダイオード13に入射する。すなわち、センシング領域5では、Z軸方向からマイクロレンズ62aに入射する被写体の画像情報を、撮像することができる。
マイクロレンズ62aは、いわゆる凸レンズであり、マイクロレンズ62aで集光された光(被写体の画像情報)は、フォトダイオード13の受光面に結像するようになっている。さらに、遮光基板40は、透光性部材30によってセンサー基板10から概略100μm離れて配置されている。遮光基板40とセンサー基板10との間隔は、センサー基板10のセンシング領域5に配列されているフォトダイオード13の配列ピッチ(概略100μm)と同等になっている。センサー基板10と遮光基板40とが概略100μmの間隔で対向配置された状態で、開口部43の開口寸法は、マイクロレンズ62aで集光された検査光7が開口部43を通過可能な最少寸法に加工されている。その結果、隣り合うマイクロレンズ62bから差し込む不要な光8は、遮光基板40の遮光膜42によって反射(遮光)され、フォトダイオード13への入射が抑制される。当該不要な光8以外にも、検査光7以外の光は存在する。これら検査光7以外の光は、全て光軸6に対して斜め方向に進行する光であり、遮光基板40の遮光膜42によって遮光され、フォトダイオード13への入射が抑制されている。検査光7以外の光はフォトダイオード13の検出ノイズとなるので、検査光7以外の光を遮光することによって、フォトダイオード13によって検出ノイズの小さい高精度の画像情報を撮像することができる。
このように、不要な光8を遮光し、検査光7をフォトダイオード13に選択的に入射させるためには、遮光基板40とセンサー基板10とを、フォトダイオード13の配列ピッチ以上の間隔で、平行に配置することが重要である。
基板の反りなどで、遮光基板40がセンサー基板10に対して斜めに配置された領域が発生すると、当該領域では、フォトダイオード13は光軸6上に配置されず、検査光7が入射しなくなるという不具合が発生する。このような不具合を回避するためには、遮光基板40とセンサー基板10との間隔を、±5%以下の精度で形成することが好ましい。
本実施形態では、フォトダイオード13の配列ピッチは概略100μmであり、遮光基板40とセンサー基板10とは、概略100μmの均一な間隔で、平行に配置されている。本発明は、遮光基板40とセンサー基板10とを均一な間隔に配置するために好適な製造方法を有しているので、以下にその概要を説明する。
「遮光基板とセンサー基板とを均一間隔に配置する製造方法の概要」
図3は、遮光基板とセンサー基板とを均一な間隔に配置する製造方法を、工程順に示すフローチャートである。図4は、図1のA−A’線に沿った主要な工程ごとの断面図である。図4では、各工程で形成された構成要素の位置が分かるように、センシング領域5が破線で図示されている。以下、図3及び図4を参照しながら、本実施形態に係る製造方法の概要を説明する。
ステップS1の工程(図3)では、ディスペンサーによってセンサー基板10に、第2のギャップ材38を含有する第1の紫外線(以下、UVと称す)硬化樹脂32を塗布し、台座前駆体33を形成する。第1のUV硬化樹脂32は、「光硬化性の樹脂」の一例であり、粘度が100〜900cP(mPa・s)程度、本例では概略500cP(mPa・s)のUV硬化エポキシ樹脂で構成される。第1のUV硬化樹脂32は、センシング領域5を覆い、センシング領域5の周辺まで塗布され、台座前駆体33を形成する。
図4(a)は、第1のUV硬化樹脂32の塗布直後の状態を示している。図4(a)に示すように、第1のUV硬化樹脂32の塗布直後においては、X軸方向に沿ってライン状に塗布形成された第1のUV硬化樹脂32が、Y軸方向に複数配列され、第2のギャップ材38を含む台座前駆体33が形成されている。このため、台座前駆体33の表面(Z軸(+)方向側の面)は凹凸を有し、厚さ(Z軸方向の長さ)が周期的に変化している。
ステップS2の工程(図3)では、塗布した第1のUV硬化樹脂32を一定時間放置し、第1のUV硬化樹脂32を流動させ、台座前駆体33の厚さを均一にするためのレベリングを実施する。台座前駆体33の厚さは、第1のUV硬化樹脂32の塗布量および第2のギャップ材38の大きさに依存する。後述する第1のUV硬化樹脂32を硬化する工程で、第1のUV硬化樹脂32は体積収縮する。この体積収縮を考慮して、台座前駆体33は、台座31の厚さ(概略70μm)よりも厚くなるように塗布形成されている。具体的には、台座前駆体33の厚さは、概略74μmであり、第2のギャップ材38の大きさは、概略φ65μmとなっている。
図4(b)は、レベリングされた後の台座前駆体33の状態を示している。ステップS2の工程では、第1のUV硬化樹脂32の表面張力及び自重によって、第1のUV硬化樹脂32が第2のギャップ材38の表面を覆うように、且つ台座前駆体33の表面の面積が最小になるように、第1のUV硬化樹脂32が流動する。その結果、台座前駆体33の表面は、第2のギャップ材38の表面を倣うような凹凸を生じた面を構成するようになる。
ステップS3の工程(図3)では、台座前駆体33にUV光を照射し、第1のUV硬化樹脂32を硬化(固化)させ、台座31を形成する。その結果、図4(b)に示す形状の台座前駆体33が、台座31となる。図4(c)に示すように、台座31は、センサー基板10に接する側の辺が長くなった台形形状の断面を有している。また、台座31の端部は、Z軸(+)方向に対して傾斜したテーパー形状となっている。UV光による硬化時に台座前駆体33は体積収縮し、台座31の厚さは、概略70μmとなる。
なお、台座前駆体33を形成する樹脂材料は、熱硬化性の樹脂、または熱硬化性と光硬化性とを有する樹脂のいずれかであっても良い。これら樹脂を使用する場合においても、同様のレベリング処理を行い、当該樹脂の表面張力及び自重によって、第1のUV硬化樹脂32が第2のギャップ材38の表面を覆うように、且つ台座前駆体33の表面の面積が最小になるように、第1のUV硬化樹脂32が流動する。その結果、台座前駆体33の表面は、第2のギャップ材38の表面を倣うような凹凸を生じるように形成される。熱硬化性の樹脂、または熱硬化性と光硬化性とを有する樹脂のいずれかを使用する場合においても、硬化時に同様の体積収縮が発生するので、台座31の厚さが所定の寸法(概略70μm)となるように、体積収縮を見込んで台座前駆体33を形成する必要がある。
ステップS4の工程(図3)では、第2のUV硬化樹脂21を、台座31を囲むようにディスペンサーによってセンサー基板10上のセンシング領域5の周囲に塗布する。第2のUV硬化樹脂21は、100μmの第1のギャップ材22を含んでおり、「所定の間隔を有する第1のギャップ材を含んだ接着剤」の一例である。具体的には、第2のUV硬化樹脂21は、粘度が10〜90万cP程度、本例では概略60万cPの高粘度のUV硬化エポキシ樹脂で構成される。第2のUV硬化樹脂21の厚さ(Z軸方向の長さ)は概略140μmであり、後述する工程で押圧、固化され、概略100μmの厚さのシール材20となる。
図4(c)は、第2のUV硬化樹脂21塗布後の状態を示す図である。図4(c)に示すように、第2のUV硬化樹脂21は、センシング領域5を囲って枠状に形成されている。第2のUV硬化樹脂21は、粘度が10〜90万cP程度、本例では概略60万cPの高粘性の樹脂であり、内部に分散された第1のギャップ材22によって140μmの厚さに形成しても、形状の変化(厚さの変化)を抑制することができる。
ステップS5の工程(図3)では、ディスペンサーによって、台座31の表面(遮光基板40側の面)に熱硬化性の樹脂36を塗布する。熱硬化性の樹脂36は、「透光性の樹脂材料」の一例である。また、熱硬化性の樹脂36の粘度は、100〜900cP程度、本例では概略300cPである。
図4(d)は、熱硬化性の樹脂36の塗布後の状態を示す図である。熱硬化性の樹脂36は、低粘度(100〜900cP程度、本例では概略300cP)であるので、熱硬化性の樹脂36の表面張力及び自重で台座31表面を流動する(広がる)。その結果、図4(d)に示すように、熱硬化性の樹脂36は、台座31の表面を覆って形成される。なお、熱硬化性の樹脂36の塗布量(滴下量)は、後述する。
ステップS6の工程(図3)では、遮光基板40とセンサー基板10とを所定の位置に重ね合せて接合する。この重ね合せ工程は、外部雰囲気が減圧された状態(減圧雰囲気)で実施され、遮光基板40とセンサー基板とは、押圧されながら、所定の位置に重ね合される。ステップS6の工程で、センサー基板10と遮光基板40と第2のUV硬化樹脂21とで囲まれた密閉空間が形成される。また、この密閉空間には、熱硬化性の樹脂36が充填されている。
ステップS7の工程(図3)では、外部雰囲気を減圧された状態から大気圧へと変化させ、UV光を照射し、第2のUV硬化樹脂21を硬化(固化)し、シール材20を形成する。ステップS6の減圧雰囲気で形成された密閉空間(熱硬化性の樹脂36が充填された空間)は、大気圧に比べて負圧になっているので、外部雰囲気を減圧された状態から大気圧に変化させると、当該密閉空間には、減圧雰囲気での圧力(負圧)と大気圧との圧力差に相当する大きな圧力が、均一に作用する。すなわち、外部雰囲気を減圧された状態から大気圧に変化させると、遮光基板40とセンサー基板10のとの間に、上述した大きな力が均一に作用し、第2のUV硬化樹脂21は、第1のギャップ材22の厚さ(概略100μm)まで圧縮される。圧縮された第2のUV硬化樹脂21を、UV光で固化し、センサー基板10と遮光基板40との間に所定の間隔(概略100μm)を形成するシール材20を形成する。
図4(e)は、ステップS7の工程で外部雰囲気を大気圧に変化させた後の状態を示す図である。上述したように、遮光基板40のZ軸方向側の面とセンサー基板10のZ軸方向側の面との間には大きな力が均一に作用し、遮光基板40とセンサー基板10との間隔は、概略140μmから概略100μmに変化する。この時、台座31の表面と遮光基板40との間の間隔は概略70μmから概略30μmに変化し、台座31の表面と遮光基板40との間に充填された熱硬化性の樹脂36は、台座31の周辺にあふれ出る。台座31の表面からあふれ出た熱硬化性の樹脂36は、シール材20(第2のUV硬化樹脂21)と台座31との間の空隙39に溜まり、シール材20(第2のUV硬化樹脂21)から外にはみ出さないように、ステップS5における熱硬化性の樹脂36の塗布量が設定されている。
具体的には、ステップS5の工程における熱硬化性の樹脂36の塗布量は、ステップS7の工程でセンサー基板10と遮光基板40とが所定の間隔(概略100μm)に配置された時に、センサー基板10と遮光基板40とシール材20と台座31とで囲まれた空間の体積よりも小さくなるように設定されている。その結果、台座31の表面からあふれ出た熱硬化性の樹脂36は、シール材20と台座31との間の空隙39に溜まり、シール材20から外にはみ出さないようになっている。
熱硬化性の樹脂36が、シール材20から外にはみ出ると、端子14が汚染され、外部回路(図示省略)と端子14の電気的接続が阻害される恐れがある。上述したように、ステップS5の工程において、熱硬化性の樹脂36の塗布量を、熱硬化性の樹脂36がシール材20から外にはみ出さない量に設定することによって、このような端子14の汚染を抑制することができる。また、台座31の表面に形成されている凹凸により、熱硬化性の樹脂36の流れが抑制され、シール材20から外に熱硬化性の樹脂36がはみ出ないようにすることができる。さらに、シール材20と台座31との間に形成された空隙39は、ステップS7の工程で台座31の表面からあふれ出た熱硬化性の樹脂36を溜める貯蔵庫の役割を有し、空隙39は、熱硬化性の樹脂36がシール材20から外にはみ出さないようにするための重要な構成要素である。すなわち、空隙39を形成するために、ステップS4の工程では、シール材20の前駆体である第2のUV硬化樹脂21を、台座31から0.3mm〜1mm程度離間して塗布することが好ましい。
ステップS8の工程(図3)では、熱処理を行い、熱硬化性の樹脂36を硬化(固化)し、台座31と遮光基板40との間に、概略30μmの厚さの透光性の樹脂35を形成する。透光性の樹脂35の屈折率、第2のギャップ材38の屈折率、及び台座31の屈折率は、遮光基板本体41の屈折率と略同等になっている。このため、遮光基板本体41と透光性の樹脂35との境界(界面)、台座31と第2のギャップ材38との境界(界面)、及び透光性の樹脂35と台座31との境界で、屈折率差に基づく界面反射を抑制することができる。さらに、熱硬化性の樹脂36は減圧雰囲気で塗布されているので、熱硬化性の樹脂36への気泡の混入、すなわち透光性の樹脂35への気泡の混入を抑制することができる。透光性の樹脂35への気泡混入が抑制されると、屈折率差に基づく気泡と透光性の樹脂35との境界での界面反射を抑制することができる。
また、MLA基板60と照明基板50との間隙及び照明基板50と遮光基板40との間隙に配置されている透明な接着剤63の屈折率、MLA基板本体61の屈折率、照明基板本体51の屈折率、並びに遮光基板本体41の屈折率も略同等となっており、同様の界面反射が抑制されている。また、透明な接着剤63、第1のUV硬化樹脂32、第2のUV硬化樹脂21、及び熱硬化性の樹脂36は、減圧雰囲気の中で脱泡処理が行われているので、気泡の混入は抑制されている。
本発明では、台座31を形成した後に所定のギャップを形成するシール材20を形成し、遮光基板40(台座31)とセンサー基板10との間に充填する熱硬化性の樹脂36の充填量を小さくしている。このため、ステップS8の工程で熱硬化性の樹脂36を硬化した場合に発生する、熱硬化性の樹脂36の体積収縮を小さくすることができる。その結果、当該体積収縮による影響(基板の反り)が小さくなり、遮光基板40とセンサー基板10とを概略100μmという大きな間隔に配置しても、遮光基板40またはセンサー基板10の基板の反りが小さくなっているので、遮光基板40とセンサー基板10とを均一な間隔に配置することができる。さらに、熱硬化性の樹脂36の周辺には、空隙39が形成されているので、空隙39によっても熱硬化性の樹脂36の固化過程で生じる体積収縮の影響が緩和される。
このように、遮光基板40とセンサー基板10とを均一な間隔に配置するためには、センサー基板10と遮光基板40とシール材20とで囲まれた空間に、最初に台座31を形成し、当該空間に充填する熱硬化性の樹脂36の充填量を小さくすることが重要である。
台座31の形成するステップS3の工程(図3)の工程において、台座31を形成する第1のUV硬化樹脂32の体積収縮が発生するが、所定の間隔を形成するステップS6の工程よりも前に台座31を形成しているので、当該体積収縮が当該所定の間隔に影響することはない。
さらに、センサー基板10と遮光基板40とシール材20とで囲まれた空間の体積、すなわち透光性部材30を配置する空間の体積において、台座31の体積占有率が50%以上となるように台座31を形成し、熱硬化性の樹脂36の体積占有率が50%未満となるように熱硬化性の樹脂36を充填し、熱硬化性の樹脂36の充填量が小さくなっているので、熱硬化性の樹脂36の固化過程で生じる体積収縮の影響が小さくなり、遮光基板40とセンサー基板10とを、所定の間隔(概略100μm)に配置することができる。
熱硬化性の樹脂36の体積占有率は小さいほど、熱硬化性の樹脂36の固化過程における体積収縮が小さくなるので、センサー基板10と遮光基板40とをより均一な間隔に配置することができるので、熱硬化性の樹脂36の体積占有率は小さいほど、台座31の体積占有率は大きいほど好ましい。
また、台座31を100μm以上の厚さで形成することも可能であるが、台座前駆体33を構成する第1のUV硬化樹脂32の液だれなどによって、台座31の厚さが大きくなるほど台座31を所定の形状に作りにくくなる。台座31の製造条件を踏まえると、台座31の厚さは100μm以下が好ましい。
以上述べたように、本実施形態に係る撮像装置1によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)遮光基板40とセンサー基板10とは、検査光7がフォトダイオード13に選択的に入射するために適した所定の間隔(概略100μm)で配置されているので、検出ノイズとなる検査光7以外の光を抑制することができる。従って、ノイズ成分の少ない高精度の検出が可能な撮像装置1を提供することができる。
(2)センサー基板10と遮光基板40とシール材20とで囲まれた空間には、台座31が形成され、当該空間に充填される熱硬化性の樹脂36の充填量が小さくなっているので、熱硬化性の樹脂36の固化過程で生じる体積収縮(基板の反り)の影響を小さくし、遮光基板40とセンサー基板10との間隔の変動(基板の反り)を小さくすることができる。
(3)さらに、台座31は、遮光基板40とセンサー基板10とに所定の間隔を形成する工程よりも前工程で形成されているので、台座31の形成する工程で発生する体積収縮が、遮光基板40とセンサー基板10との間隔に影響することを回避できる。
(4)遮光基板40とセンサー基板10とを重ね合せる工程は、減圧雰囲気で実施されているので、熱硬化性の樹脂36(透光性の樹脂35)への気泡の混入を抑制することができる。
(5)さらに、熱硬化性の樹脂36が充填され、遮光基板40とセンサー基板10とシール材20とで形成された密閉空間は負圧となっている。外部雰囲気を減圧雰囲気から大気圧に変化させると、当該密閉気空間には、当該負圧と大気圧との圧力差に基づく大きな力が均一に作用するので、遮光基板40とセンサー基板10とを所定の間隔に配置することができる。
(6)透光性の樹脂35の屈折率、台座31の屈折率、第2のギャップ材38、及び遮光基板本体41の屈折率は、略同等になっているので、遮光基板本体41と透光性の樹脂35との境界(界面)、台座31と第2のギャップ材38との境界、及び透光性の樹脂35と台座31との境界において、屈折率差に基づく界面反射を抑制することができる。
(7)熱硬化性の樹脂36の塗布量は、センサー基板10と遮光基板40と台座31とシール材20とで囲まれた空間よりも小さくなるように設定されているので、熱硬化性の樹脂36が当該空間、すなわちシール材20からはみ出すことを抑制できる。
また、台座31の表面に凹凸が形成されていることにより、その凹凸によって熱硬化性の樹脂36の平面方向への流れが抑制され、シール材20への熱硬化性の樹脂36による損傷(ダメージ)が防止できる。これによりシール材20の損傷によって生じる熱硬化性の樹脂36のシール材20外への熱硬化性の樹脂36のはみ出しを防止することができる。
また、シール材20と台座31との間に空隙39が形成されているので、熱硬化性の樹脂36がシール材20からはみ出さないように、空隙39に溜めることができる。さらに、空隙39によって、熱硬化性の樹脂36の固化過程で生じる体積収縮の影響を緩和することができる。
なお、センシング領域5をより小型化、高密度化するためには、フォトダイオード13の配列ピッチをさらに小さくする必要がある。具体的には、本実施形態のフォトダイオード13の配列ピッチは概略100μmであったが、センシング領域5をより小型化、高密度化するためには、フォトダイオード13の配列ピッチを概略50μmに小さくすることが好ましい。この場合、遮光基板40とセンサー基板10とを概略50μm以上の間隔に配置することが好ましい。本実施形態の製造方法を適用すれば、遮光基板40とセンサー基板10とを概略50μm以上の均一な間隔に配置することができる。
また、遮光基板40とセンサー基板10とを本実施形態以上の間隔(概略100μm以上の間隔)に配置する場合においても、本実施形態の製造方法を適用させることで、遮光基板40とセンサー基板10とを均一な間隔に配置することができる。
さらに、本実施形態の製造方法は、上述した撮像装置1の他に、所定の間隔で形成された一対の基板を有する電子デバイスの製造方法、例えば、タッチパネルを液晶表示装置などの電気光学装置に貼りつける製造方法や、プロジェクター用途におけるライトバルブとしての電気光学装置に防塵ガラスを貼りつける製造方法などに適用させることもできる。
(実施形態2)
図5は、実施形態2に係る撮像装置2の構成を示す分解斜視図であり、図1に対応している。図6は、図5のA−A’線に沿った断面図であり、図2に対応している。以下、図5及び図6を参照して、本実施形態に係る撮像装置2を、実施形態1との相違点を中心に説明する。また、実施形態1と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
「撮像装置の概要」
実施形態1に係る撮像装置1では、センサー基板10と遮光基板40とを所定の間隔に配置するために、センサー基板10と遮光基板40との間にシール材20及び透光性部材30(台座31、透光性の樹脂35)が配置されていた(図1、図2参照)。
図5及び図6に示すように、本実施形態に係る撮像装置2では、センサー基板10と遮光基板40との間に透光性部材30(台座31、透光性の樹脂35)が配置されており、実施形態1におけるシール材20が配置されていない点が、実施形態1と異なっている。
さらに、透光性部材30の構成材料の厚さ(Z軸方向の長さ)、すなわち台座31の厚さ及び透光性の樹脂35の厚さも、実施形態1と異なっている。実施形態1に係る撮像装置1では、台座31の厚さは概略70μmであり、透光性の樹脂35の厚さは概略30μmであった。本実施形態に係る撮像装置2では、台座31の厚さは概略90μmであり、透光性の樹脂35の厚さは概略10μmとなっている。すなわち、実施形態1と比べて、台座31の厚さ(体積)が大きくなり、透光性の樹脂35の厚さ(体積)が小さくなっている。
台座31には、例えば紫外線硬化樹脂中に、台座31の厚さを決める概略φ90μmの第2のギャップ材38が含まれた構成である。台座31の遮光基板40側の表面は、紫外線硬化樹脂が第2のギャップ材38の外形に倣って覆われるため、凹凸状に形成される。なお、第2のギャップ材38は、透光性を有する部材で形成されている。
「遮光基板とセンサー基板とを均一間隔に配置する製造方法の概要」
図7は、遮光基板をセンサー基板に均一な間隔に配置する製造方法を、工程順に示すフローチャートであり、図3に対応している。図8は、図5のA−A’線に沿った主要な工程ごとの断面図であり、図4に対応している。
本実施形態では、シール材20を形成する工程、すなわち実施形態1に係るステップS4の工程及びステップS7の工程(図3参照)が省略されている。以下、図7及び図8を参照しながら、本実施形態に係る撮像装置2の製造工程の概要を説明する。
ステップS1の工程(図7)では、ディスペンサーによってセンサー基板10に、第1のUV硬化樹脂32を塗布し、台座前駆体33を形成する。ここで用いる第1のUV硬化樹脂32は、第2のギャップ材38を含有している。
図8(a)は、第1のUV硬化樹脂32の塗布直後の状態を示している。図8(a)に示すように、第1のUV硬化樹脂32塗布直後においては、X軸方向に沿って塗布形成された第2のギャップ材38を内包したライン状の第1のUV硬化樹脂32が、Y軸方向に複数配列され、台座前駆体33が形成されている。台座前駆体33の表面(Z軸(+)方向側の面)は凹凸を有し、厚さ(Z軸方向の長さ)は周期的に変化している。
ステップS2の工程(図7)では、塗布した第1のUV硬化樹脂32を一定時間放置し、第1のUV硬化樹脂32を流動させ、台座前駆体33の厚さを均一にするレベリングを実施する。
図8(b)は、レベリング後の台座前駆体33の状態を示す図である。図8(b)に示すように、第1のUV硬化樹脂32の表面張力及び自重によって、表面積が最小になるように、第1のUV硬化樹脂32が流動する。その結果、台座前駆体33の表面は、第2のギャップ材38の表面を倣うような凹凸を生じた面を構成するようになる。台座前駆体33の厚さは概略95μmであり、第2のギャップ材38の大きさは、概略φ85μmである。台座前駆体33は、後述する第1のUV硬化樹脂32を固化する工程で体積収縮し、厚さ概略90μmの台座31になる。
ステップS3の工程(図7)では、UV光を照射し、第1のUV硬化樹脂32を硬化(固化)させ、台座31を形成する。上述したように、第1のUV硬化樹脂32は固化過程で体積が収縮するので、概略95μmの厚さの台座前駆体33が、概略90μmの厚さの台座31になる。
ステップS5の工程(図7)では、ディスペンサーによって、台座31の表面に熱硬化性の樹脂36を塗布する。熱硬化性の樹脂36の粘度は、概略300cPである。
図8(c)は、熱硬化性の樹脂36を塗布した後の状態を示す図である。図8(c)に示すように、熱硬化性の樹脂36は低粘度(概略300cP)であるので、台座31に塗布された熱硬化性の樹脂36は、熱硬化性の樹脂36の表面張力及び自重で広がり、台座31の表面を覆うようになる。
ステップS6の工程(図7)では、遮光基板40をセンサー基板10の所定の位置に重ね合せ(貼り合せ)、押圧し、遮光基板40とセンサー基板10との間隔(熱硬化性の樹脂36の厚さ)が概略11μmとなるようにする。これら工程は、減圧雰囲気で実施されている。遮光基板40とセンサー基板10とを押圧すると、熱硬化性の樹脂36が遮光基板40と台座31との間からはみ出す。遮光基板40と台座31との間からはみ出した熱硬化性の樹脂36が、端子14まで達すると外部回路(図示省略)との電気的接続が困難になる。このため、端子14まではみ出さない程度に、ステップS5の工程における熱硬化性の樹脂36の塗布量を調整する必要がある。
ステップS6の工程を減圧雰囲気実施することによって、熱硬化性の樹脂36への気泡の混入を抑制することができる。また、十分に脱泡された熱硬化性の樹脂36を使用するのであれば、ステップS6の工程を大気圧中で実施しても良い。
ステップS8の工程(図7)では、熱処理を行い、熱硬化性の樹脂36を硬化(固化)させ、台座31と遮光基板40との間に透光性の樹脂35を形成する。上述したように、熱硬化性の樹脂36の固化過程で体積収縮が発生するので、概略11μmの厚さの熱硬化性の樹脂36が、概略10μmの厚さの透光性の樹脂35になる。
図8(d)は、ステップS8の工程を実施した後の状態を示す図である。透光性の樹脂35は、遮光基板40と台座31との間で、台座31を覆うように形成されている。透光性部材30の厚さは概略100μmである。遮光基板40とセンサー基板10との間隔(概略100μm)は、厚さ概略90μmの台座31及び厚さ概略10μmの透光性の樹脂35によって形成されている。
本実施形態では、遮光基板40とセンサー基板10との間隔の大部分は、台座31によって形成されるようになっている。具体的には、台座31の厚さは、遮光基板40とセンサー基板10との間隔の90%となるように設定されている。このように、遮光基板40とセンサー基板10とを所定の間隔に配置するために、台座31が重要な役割を有している。
このため、本実施形態では、台座31を形成するための台座前駆体33に第2のギャップ材38を含ませることで台座前駆体33を均一な厚さで形成することができる。また、ステップS1の工程及びステップS2の工程において、センサー基板10を水平な状態に保持し、第1のUV硬化樹脂32をセンサー基板10に塗布し、流動する(レベリングする)ことが重要となる。仮に、センサー基板10が斜め方向に傾斜していると、傾斜方向に第1のUV硬化樹脂32が流動するので、台座前駆体33の厚さが不均一になる。第1のUV硬化樹脂32をセンサー基板10の水平な面上に塗布し、レベリングすることで台座31(台座前駆体33)は、均一な厚さを有することになる。
遮光基板40とセンサー基板10との間隔における透光性の樹脂35の占有率は、概略10%未満と実施形態1と比べて小さくなっているので、透光性の樹脂35の厚さの変動の影響を小さくすることができる。具体的には、熱硬化性の樹脂36を固化させて透光性の樹脂35を形成する過程で発生する体積収縮を小さくすることができる。また、ステップS6の工程では、台座31の表面と遮光基板40との間に充填された熱硬化性の樹脂36が、所定の厚さになるように押圧している。この押圧は、機械的に押圧しても良く、遮光基板40の自重で押圧しても良い。熱硬化性の樹脂36の充填量は小さいので、当該押圧処理による熱硬化性の樹脂36の厚さのばらつきは許容される。
このように、本実施形態では、遮光基板40とセンサー基板10との間隔における90%以上(95%以下)を台座31で占有し、台座31を均一な厚さで形成することによって、遮光基板40とセンサー基板10との間隔の変動(ばらつき)を10%以下(±5%以下)に抑制して、遮光基板40とセンサー基板10とを所定の間隔に配置することができる。すなわち、実施形態1と比べて台座31が厚くなっているので、実施形態1におけるシール材20を形成しなくても、遮光基板40とセンサー基板10とを所定の間隔に配置することができる。
以上述べたように、本実施形態に係る撮像装置2によれば、実施形態1での効果(1)、(3)、(4)、(6)に加えて、以下の効果を得ることができる。
(8)第1のUV硬化樹脂32を、センサー基板10を水平な状態に保持し、センサー基板10の水平な面に塗布し、水平な面上でレベリングすることによって、第1のUV硬化樹脂32の表面張力及び自重によって、均一な厚さの台座前駆体33が形成される。当該台座前駆体33にUV光を照射し、固化することによって、均一な厚さを有する台座31を形成することができる。このとき、台座31に体積収縮が発生するが、センサー基板10と遮光基板40を重ね合せる前工程であるので、センサー基板10と遮光基板40との間隔に影響することはない。
(9)さらに、台座31は透光性部材30の90%以上(95%以下)を占有し、透光性の樹脂35は透光性部材30の10%未満を占有する構成とし、実施形態1に比べて台座31を厚く形成し、台座31は上述した方法で均一な厚さに形成されている。したがって、実施形態1におけるシール材20を形成しなくても、遮光基板40とセンサー基板10とを所定の間隔(概略100μm)に配置することができる。また、台座31の表面に凹凸が形成されていることにより、熱硬化性の樹脂36の流れが抑制され台座31外への熱硬化性の樹脂36のはみ出しを少なくすることができる。これらにより実施形態1と比べてより安価に撮像装置2を提供することができる。
なお、熱硬化性の樹脂36を用いて透光性の樹脂35を形成するのでなく、UV硬化性及び熱硬化性の両方の特性を有した樹脂を用いて、透光性の樹脂35を形成しても良い。UV硬化性を付与することで、素早く硬化させることができる。
本実施形態の製造方法は、実施形態1と同様に、所定の間隔で形成された一対の基板を有する電子デバイスの製造方法、例えば、タッチパネルを液晶表示装置などの電気光学装置に貼りつける製造方法や、プロジェクター用途におけるライトバルブとしての電気光学装置に防塵ガラスを貼りつける製造方法などに適用させることもできる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
(撮像装置の変形例1)
実施形態1の撮像装置1では、台座31と遮光膜42との間に透光性の樹脂35が充填されていた(図2参照)。また、透光性の樹脂35は、熱硬化性の樹脂36に熱処理を施すことによって形成された、透明な固体であった。
本変形例の撮像装置では、台座31と遮光膜42との間に充填された透光性材料、すなわち実施形態1における透光性の樹脂35に相当する材料を、流動性を有する透明な材料としてもよい。
台座31と遮光膜42との間に充填する流動性を有する透明な材料としては、例えば、金属アルコキシド、金属カルボキシレート、金属キレートなどの有機金属化合物が好ましい。有機金属化合物の具体例としては、アルミニウム系金属錯体(双葉電子工業(株)製、オーレドライ)などが挙げられる。このような金属錯体は、透光性に加えて吸湿性を有しているので、例えばセンシング領域5に配置されたフォトダイオード13への水分の影響を排除することができる。
流動性を有する透明な材料の他の好適例としては、流動性パラフィン、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどの高粘性液体を挙げることができる。透明な液体の中に気泡が存在した場合に、高粘性を有していると気泡の移動を抑制することができる。
以上述べたように、本変形例に係る撮像装置によれば、実施形態1での効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
本変形例では、台座31と遮光膜42との間に充填された透光性材料には、実施形態1における熱硬化性の樹脂36の硬化時の体積収縮に相当する体積変化が発生しないので、遮光基板40とセンサー基板10との間隔をより高精度に形成することができる。
(台座の変形例1)
次に、台座の変形例1について説明する。図9は、台座の変形例1の構成を示し、上述の実施形態1の図2に対応した断面図である。以下、図9を参照して、台座の変形例1について、実施形態1の台座との相違点を中心に説明する。また、実施形態1と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
図9に示すように、撮像装置1では、センサー基板10と遮光基板40との間に透光性部材30(台座31、透光性の樹脂35)が配置されている。変形例1に係る台座31は、センシング領域5の外周側の厚さが、中央部の厚さより厚く形成されている。即ち、台座31の上面31aが外周部から中央部に向かって凹面となるように形成されている。そして、台座31と遮光基板40との間に透光性の樹脂35配置されている。
このように、台座31の上面31aを凹面とすることで、センサー基板10と遮光基板40とを接合する際に、台座31の外周が厚いことによる透光性の樹脂35の流動抵抗が増し、透光性の樹脂35が台座31の外周方向へ流動し難くなる。これにより、熱硬化性の樹脂36がシール材20へ到達したとしても、熱硬化性の樹脂36の流動圧によるシール材20への損傷(ダメージ)を抑制することができる。したがって、シール材20の損傷によって生じる熱硬化性の樹脂36のシール材20外への熱硬化性の樹脂36のはみ出しを防止することが可能となる。
(台座の変形例2)
次に、台座の変形例2について説明する。図10は、台座の変形例2の構成を示し、上述の実施形態1の図2に対応した断面図である。以下、図10を参照して、台座の変形例2について、実施形態1の台座との相違点を中心に説明する。また、実施形態1と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
図10に示すように、撮像装置1では、センサー基板10と遮光基板40との間に透光性部材30(台座31、透光性の樹脂35)が配置されている。変形例2に係る台座31は、複数の突起部31bが配置されて構成されている。そして、変形例2に係る台座31は凹凸状の表面となっている。
このように、台座31の上面が凹凸状になっていることで、センサー基板10と遮光基板40とを接合する際に、透光性の樹脂35の流動抵抗が増し、透光性の樹脂35が台座31の外周方向へ流動し難くなる。これにより、熱硬化性の樹脂36がシール材20へ到達したとしても、熱硬化性の樹脂36の流動圧によるシール材20への損傷を抑制することができる。したがって、シール材20の損傷によって生じる熱硬化性の樹脂36のシール材20外への熱硬化性の樹脂36のはみ出しを防止することが可能となる。
<検査装置>
「検査装置の概要」
次に、上述した実施形態1、実施形態2、または変形例1のいずれか一つの撮像装置が搭載された、検査装置の例について説明する。
図11は、検査装置の構成を示す概略図である。
検査装置100は、指Fの静脈像を撮像して本人認証を行う生体認証装置である。図11に示すように、検査装置100は、検出部110、記憶部140、制御部150、及び出力部160などを備えている。
検出部110は、実施形態1に係る撮像装置1であり、発光部120から指Fに照射光ILを照射し、指Fからの反射光RLを検出することができる。なお、実施形態1に係る撮像装置1の他に、実施形態2の撮像装置2、または変形例1の撮像装置のいずれかを使用することもできる。
検出部110は、発光部120(図1に示す照明基板50に相当する)、MLA基板60(図示省略)、遮光基板40(図示省略)、及び受光部130(図1に示すセンサー基板10の相当する)などを有している。照射光ILは、発光部120から射出された近赤外域の光であり、その波長は、例えば750〜3000nm(より好ましくは800〜900nm)である。照射光ILが指Fの内部に到達すると散乱し、その一部が反射光RLとして、受光部130に向かう。
受光部130には、近赤外域の光を検出するフォトダイオード13が配置されている。静脈を流れる還元ヘモグロビンは、近赤外域の光を吸収する性質がある。このため近赤外域の光を検出するフォトダイオード13を用いて指Fを撮像すると、指Fの皮下にある静脈部分が周辺組織に比べて暗く写る。この明暗の差による紋様が静脈像となる。指Fからの反射光RLは、受光部130によって、その光量に応じた信号レベルを有する電気信号(受光信号)に変換される。
記憶部140は、フラッシュメモリーやハードディスクなどの不揮発性メモリーであり、本人認証用のマスター静脈像として、事前に登録された指F(例えば右手の人差し指)の静脈像が記憶されている。
制御部150は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)などを備え、発光部120の点灯や消灯を制御する。また、制御部150は、受光部130からの受光信号を読み出し、読み出した1フレーム分(撮像領域分)の受光信号に基づいて指Fの静脈像を生成する。さらに、制御部150は、生成した静脈像を記憶部140に登録されているマスター静脈像と照合し、本人認証を行う。
出力部160は、例えば表示部や音声報知部であり、表示や音声によって認証結果を報知する。
以上の構成により、検査装置100は、指Fの静脈像を高精度に撮像し、本人認証を行うことができる。
また、静脈認証の対象となる生体の部位は、手のひら、手の甲、眼などであってもよい。
上述した検出部110は、医療、健康分野で常時装着が可能な小型の生体センサーに適用させることができる。さらに、検出部110を搭載した検査装置100として、医療、健康などの分野における、例えば脈拍計、パルスオキシメーター、血糖値測定器、果実糖度計などを提供することができる。さらに、検出部110によって、生体認証機能を有するパーソナルコンピューターや携帯電話などを提供することができる。
また、検出部110を、イメージスキャナー、複写機、ファクシミリ、バーコードリーダーなどの画像読取装置に適用させることもできる。なお、画像読取装置に適用させる場合には、照射光ILや反射光RLとして近赤外域の光の代わりに可視域の光を用いることが好ましい。
1,2…撮像装置、5…センシング領域、6…光軸、7…検査光、8…不要な光、10…センサー基板、11…センサー基板本体、12…回路部、13…フォトダイオード、14…端子、20…シール材、21…第2のUV硬化樹脂、22…第1のギャップ材、30…透光性部材、31…台座、31a…台座の上面、31b…突起部、32…第1のUV硬化樹脂、33…台座前駆体、35…透光性の樹脂、36…熱硬化性の樹脂、38…第2のギャップ材、39…空隙、40…遮光基板、41…遮光基板本体、42…遮光膜、43…開口部、50…照明基板、51…照明基板本体、52…発光素子、60…集光基板としてのMLA基板、61…MLA基板本体、62…マイクロレンズ、63…透明な接着剤、100…検査装置、110…検出部、120…発光部、130…受光部、140…記憶部、150…制御部、160…出力部。

Claims (3)

  1. 受光素子が形成されたセンサー基板の表面に、透光性の台座を形成する工程と、
    その後に、前記台座を囲むように、所定の間隔を有する第1のギャップ材を含んだ接着剤を塗布する工程と、
    前記台座の表面に透光性の樹脂材料を塗布する工程と、
    その後に、開口部を有する遮光膜が形成された遮光基板を前記接着剤と対向させ、前記接着剤を硬化して、前記遮光基板と前記センサー基板とを接合する工程と、
    前記樹脂材料を硬化する工程と、
    を含むことを特徴とする、撮像装置の製造方法。
  2. 前記透光性の台座を形成する工程は、
    第2のギャップ材を含有する光硬化性の樹脂を塗布して台座前駆体を形成する工程と、
    前記台座前駆体を硬化させて、前記台座を形成する工程と、
    を含むことを有することを特徴とする、請求項1に記載の撮像装置の製造方法。
  3. 前記接合する工程は、減圧雰囲気にて行うことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の撮像装置の製造方法。
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