JP2016171285A - 情報取得機器、情報取得機器の製造方法 - Google Patents

情報取得機器、情報取得機器の製造方法 Download PDF

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Satoshi Higuchi
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Abstract

【課題】遮光基板とセンサー基板とを概略100μm以上の均一な間隔に配置して、製造歩留りを向上させる情報取得機器、および情報取得機器の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の情報取得機器100は、第1基板10と、前記第1基板10に対向配置された第2基板40と、前記第1基板10上と前記第2基板40との間に設けられた枠状の第1シール部21と、前記第1シール部21の内側で、かつ第1領域15を囲んで配置されており、一部に開口25を有する枠状の第2シール部22と、前記第2シール部22に囲まれた内側に充填されるとともに、少なくとも一部が前記開口25を介して、前記第2シール部22の外側まではみ出している透光性部材30と、を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、情報取得機器、情報取得機器の製造方法に関する。
従来から血糖値などを光学的に検査する情報取得機器が知られている。このような情報取得機器では、内部に備えた遮光基板とセンシング領域を有するセンサー基板とを、センシング領域の全域に亘って均一な間隔を保って対向配置して、測定精度を向上させることが重要になっている。
例えば、特許文献1には、センサー基板と遮光基板との間に枠状に形成された一重のシール部の内側に、透光性の樹脂を塗布し充填し、これら2つの基板を貼り合わせて、均一な間隔を保って対向配置することができる情報取得機器(撮像装置)が記載されている。
特開2014−49614号公報
しかしながら、特許文献1に記載の情報取得機器(撮像装置)では、センサー基板と遮光基板とを、センシング領域の全域に亘って、例えば、100μm以上の大きな間隔を保って均一に貼り合わせる際に、両基板とシール部に囲まれた内側を充填するために塗布される透光性の樹脂の体積を、両基板とシール部に囲まれた内側の体積、言い換えれば、透光性の樹脂を充填すべき空間の体積と完全に等しくすることは、極めて難しい。
このようなことから、センサー基板と遮光基板とを貼り合わせる際に、塗布される透光性の樹脂の体積が、両基板とシール部に囲まれた内側の体積より小さい場合には、両基板とシール部に囲まれた内側に、透光性の樹脂の未充填部分が発生し、センシング領域において、被検査体の情報、例えば、検査光などを適正に取得できない領域が発生するおそれがある。
また、塗布される透光性の樹脂の体積が、両基板とシール部に囲まれた内側の体積より大きい場合には、透光性の樹脂が、シール部の外側に配置された外部接続用端子などの周辺部品まではみ出して、外部回路との接続が困難になるなどの不具合が発生するおそれがあり、製造歩留りが低くなってしまうという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例]本適用例にかかる情報取得機器は、第1基板と、前記第1基板に対向配置された第2基板と、前記第1基板上と前記第2基板との間に設けられた枠状の第1シール部と、前記第1シール部の内側で、かつ第1領域を囲んで配置されており、一部に開口を有する枠状の第2シール部と、前記第2シール部に囲まれた内側に充填されるとともに、少なくとも一部が前記開口を介して、前記第2シール部の外側まではみ出している透光性部材と、を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、第2シール部に囲まれた内側の体積より多い量の透光性部材を第2シール部の内側に塗布し、第2シール部の開口から意図的にはみ出させることによって、第2シール部に囲まれた内側の未充填領域を低減することができる。
また、第2シール部の外側には、第1シール部が備えられていることから、開口からはみ出す透光性部材を、第1シール部の内側に納めることができる。そのため、透光性部材が、第1シール部の外側に配置された外部接続用端子などに接触して発生する不具合を低減することができる。
上記適用例にかかる情報取得機器において、前記第1基板および前記第2基板のうち、一方は遮光性を有する基板であり、前記第1領域には、光電変換素子が配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、光電変換素子によって、光学的に測定した値(例えば、光学距離、屈折率など)を電気的な信号に変換することができる。また、遮光性を有する基板によって、測定に必要のない光を遮ることが可能となる。そのため、例えば、血糖値などの値を光学的に高精度で検査する情報取得機器を得ることができる。
上記適用例にかかる情報取得機器において、前記透光性部材は、接着部材であることを特徴とする。
この構成によれば、接着部材によって第1基板と第2基板とを所定の間隔を保って貼り合わせることができる。
上記適用例にかかる情報取得機器において、前記透光性部材は、前記第1基板または前記第2基板のいずれかに接して配置された透光性の台座と、前記台座と前記第1基板または前記第2基板との間に充填された透光性樹脂と、を含んでいることを特徴とする。
この構成によれば、透光性の台座を均一な高さ(厚さ)となるように加工することで、透光性部材を透光性樹脂だけで形成する場合と比較して、透光性部材を均一な厚さに形成することができる。その結果、第1基板と第2基板とを所定の間隔で、均一に配置することができる。
上記適用例にかかる情報取得機器において、前記透光性部材の体積は、前記第1シール部に囲まれた内側の体積より小さいことを特徴とする。
この構成によれば、第2シール部の開口からはみ出す透光性部材を、第1シール部に囲まれた内部に確実に納めることができる。そのため、透光性部材が、第1シール部からはみ出して、外部接続用端子などに接触して発生する不具合などを確実に低減することができる。
上記適用例にかかる情報取得機器において、前記透光性部材の体積は、前記第2シール部に囲まれた内側の体積の1.1倍以上1.5倍以下であることを特徴とする。
この構成によれば、透光性部材の体積が、第2シール部に囲まれた内側の体積の1.1倍以上であれば、第2シール部に囲まれた内側の未充填部分を確実に低減できる。そのため、第2シール部に囲まれた内側において、例えば、光学特性などの物理的な特性が均一になる領域を、従来の情報取得機器と比較して広くすることができる。
また、透光性部材の体積が、第2シール部に囲まれた内側の体積の1.5倍以下であれば、透光性部材が、第1シール部からはみ出して、外部接続用端子などに接触して発生する不具合などを低減することができる。
上記適用例にかかる情報取得機器において、前記第1基板は略長方形であり、前記開口は、前記第1基板の短辺に沿って配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、第1基板の短辺側は、第1基板の長辺側と比較して、第2シール部から第1シール部までの距離が長く、第2シール部の外側のスペースに余裕がある。そのため、透光性部材が開口からはみ出す際に、第1シール部まで到達し難くすることができ、第1シール部からはみ出し難くすることができる。
上記適用例にかかる情報取得機器において、前記第1基板は、第1の長辺と第2の長辺とを有し、前記第1の長辺には外部接続用端子が形成されており、前記開口は、前記第1の長辺より前記第2の長辺に近い位置に配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、開口は外部接続用端子から遠い位置に形成されている。そのため、透光性部材を、外部接続用端子などに影響を与え難い位置にはみ出させることができる。
上記適用例にかかる情報取得機器において、前記開口の長さは、2.00mm以上であり、前記開口が配置された第2シール部の辺の長さの1/5以下であることを特徴とする。
この構成によれば、開口の長さが、2.00mmより小さい場合には、例えば、ディスペンサーで透光性部材を塗布する際に、本来、開口を形成しようとする部分がつながってしまう。
また、開口の長さが、開口が配置された第2シール部の辺の長さの1/5以下の場合には、透光性部材が開口から一度に大量に流出することを低減し、開口付近の第2シール部に囲まれた内部の未充填領域を低減することができる。
本適用例にかかる情報取得機器の製造方法は、対向配置された一対の基板のうちの一方の基板に第1領域を有する情報取得機器の製造方法であって、前記一方の基板上に、枠状に第1シール部を形成する工程と、前記第1シール部の内側で、かつ前記第1領域を囲んで一部に開口を有する枠状の第2シール部を形成する工程と、前記第2シール部の内側に透光性部材を塗布する工程と、前記一対の基板のうちの他方の基板を、前記透光性部材に接触させて前記一方の基板に重ね合わせ、前記開口から前記透光性部材をはみ出させる工程と、前記透光性部材を硬化させて前記一対の基板を貼り合わせる工程と、を含み、前記透光性部材を塗布する工程では、前記第2シール部に囲まれた内側の体積よりも大きい体積の前記透光性部材を塗布することを特徴とする。
この方法によれば、第2シール部に囲まれた内側の体積より多い量の透光性部材を第2シール部の内側に塗布し、一対の基板を重ね合わせる際に、第2シール部の開口から意図的にはみ出させることによって、第2シール部に囲まれた内側の未充填領域を低減することができる。また、第2シール部の外側には、第1シール部が備えられていることから、開口からはみ出す透光性部材を、第1シール部の内側に納めることができる。そのため、透光性部材が、第1シール部の外側に配置された外部接続用端子などに接触して発生する不具合などを低減し、製造歩留りを向上することができる。
本適用例にかかる情報取得機器の製造方法は、対向配置された一対の基板のうちの一方の基板に第1領域を有する情報取得機器の製造方法であって、少なくとも前記第1領域に亘って、透光性の台座を形成する工程と、前記一方の基板上に、枠状に第1シール部を形成する工程と、前記第1シール部の内側で、かつ前記第1領域を囲んで一部に開口を有する枠状の第2シール部を形成する工程と、前記台座に透光性樹脂を塗布する工程と、前記一対の基板のうちの他方の基板を、前記透光性樹脂に接触させて前記一方の基板に重ね合わせ、前記開口から前記透光性樹脂をはみ出させる工程と、前記透光性樹脂を硬化させて前記一対の基板を貼り合わせる工程と、を含み、前記透光性樹脂を塗布する工程では、前記第2シール部に囲まれた内側の体積から前記台座の体積を除いた体積よりも大きい体積の前記透光性樹脂を塗布することを特徴とする。
この方法によれば、一対の基板間は、透光性の台座および透光性樹脂の2層の透光性部材で構成されている。つまり、透光性部材を透光性樹脂だけで形成する場合と比較して、透光性部材における透光性樹脂の体積を小さくできる。そのため、透光性樹脂を固化する過程で発生する硬化収縮による体積変化の影響を小さくできる。従って、透光性部材が、均一な厚さに形成されることから、一対の基板を所定の間隔で、均一に対向配置することができる。
上記適用例にかかる情報取得機器の製造方法において、前記透光性部材は、接着部材であることを特徴とする。
この方法によれば、接着部材によって第1基板と第2基板とを所定の間隔を保って貼り合わせることができる。
上記適用例にかかる情報取得機器の製造方法において、前記一対の基板のうち、一方は遮光性を有する基板であり、前記第1領域には、光電変換素子が配置されていることを特徴とする。
この方法によれば、従来の情報取得機器と比較して、光電変換素子が配置されている領域の広い範囲に亘って、透光性部材が均一な厚さに形成されることから、均一な物理的な特性(例えば、光学特性など)を持つ領域を広くすることができる。そのため、例えば、血糖値などの値を光学的に高精度で検査する情報取得機器を得ることができる。
実施形態に係る情報取得機器の分解斜視図。 シール部の概略平面図。 図2のA−A線に沿った情報取得機器の概略断面図。 情報取得機器の製造方法のフローチャート。 (a)〜(e)図2のA−A線に沿った主要な工程ごとの情報取得機器の断面図。 検査装置の構成を示す概略図。
以下に本発明を具体化した実施形態について、図面を参照して説明する。以下に示す実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。なお、以下の各図においては、各層や各部位を図面上で認識可能な程度の大きさにして、説明を分かりやすくするため、各層や各部位の尺度を実際とは異なる尺度で記載している場合がある。
[実施形態]
図1は、実施形態に係る情報取得機器100の分解斜視図である。図2は、シール部20の概略平面図である。図3は、図2のA−A線に沿った情報取得機器100の概略断面図である。図1〜図3を参照して、本実施形態に係る情報取得機器100の概略構成を説明する。
<情報取得機器の構成>
図1に示すように、情報取得機器100は、センサー基板10、シール部20、透光性部材30、遮光基板40、照明基板50、およびマイクロレンズアレイ(以下、MLAという)基板60が、この順に積層されている。情報取得機器100は、被検査体(血管)に光を照射し、被検査体からの反射光を電気信号に変換して、血液の血糖値を光学的に測定する血糖値センサーである。
本発明の一対の基板とは、センサー基板10および遮光基板40に相当するものである。本実施形態では、センサー基板10が、本発明の第1基板(一方の基板)に相当し、遮光基板40が、本発明の第2基板(他方の基板)に相当するものとして以下に説明する。なお、センサー基板10が本発明の第2基板に相当し、遮光基板40が本発明の第1基板に相当するものであってもよい。
情報取得機器100において、センサー基板10と遮光基板40は、シール部20と透光性部材30とによって、均一な間隔、例えば、概略100μmを保つように貼り合わされている。また、遮光基板40と照明基板50、および照明基板50とMLA基板60は、透明な接着剤63(図3参照)によって、それぞれ接着されている。
(センサー基板)
センサー基板10は、センサー基板本体11、回路部12、光電変換素子13、および外部接続用端子14などを備えている。センサー基板10は、被検査体からの反射光(以下、検査光17という)を受光して、電気信号に変換する役割を有している。
センサー基板本体11は、略長方形の絶縁基板であればよく、ガラス、石英、樹脂、セラミックなどを使用することができる。回路部12は、例えば、nチャネル型トランジスターとPチャネル型トランジスターとを備えた相補型トランジスターで構成されている。
以降、センサー基板10の長辺に沿った方向をX軸方向とし、センサー基板10の短辺に沿った方向をY軸方向とし、X軸方向およびY軸方向に直交し、センサー基板10の厚さ方向をZ軸方向として説明する。また、センサー基板10の長辺のうち、Y軸(−)方向側に配置されている長辺を第1の長辺10aとし、Y軸(+)方向側に配置されている長辺を第2の長辺10bとする。
光電変換素子13は、平面視で、センサー基板10上の中央に設けられた第1領域としてのセンシング領域15において、X軸方向およびY軸方向に等間隔で複数配置され、その間隔、つまり配置ピッチは、概略100μmである。光電変換素子13は、例えば、PIN型半導体層を光電変換層としたフォトダイオードで構成され、近赤外域の光を検出することができる。以降、光電変換素子13をフォトダイオード13という。
センシング領域15をより小型化、高密度化するためには、フォトダイオード13の配置ピッチをさらに小さく、具体的には、フォトダイオード13の配置ピッチを概略50μmに小さくしてもよい。
外部接続用端子14は、第1の長辺10a側に配置されており、外部回路(図示省略)に接続され、外部回路からの制御信号を回路部12に供給している。
(シール部)
図2に示すように、シール部20は、センサー基板10と遮光基板40との間に設けられており、第1シール部21と第2シール部22とを備えている。
第1シール部21は、センサー基板10の外周に沿って、平面視で、X軸方向に長い略長方形の枠状に閉じて形成されている。第1シール部21は、センサー基板10と遮光基板40との間を均一な間隔、つまり、概略100μmに保つため、100μmのギャップ材(図示省略)を含んだ樹脂で形成されている。
第2シール部22は、第1シール部21の内側であり、かつセンシング領域15を囲んで、一部に開口25を有する枠状に略正方形に形成されている。第2シール部22も第1シール部21と同様に、100μmのギャップ材を含んだ樹脂で形成されている。
開口25は、第2シール部22から第1シール部21までの距離が長い方向の第2シール部22上、つまり、第2シール部22のY軸方向に沿った辺上に設けられている。この理由は、第2シール部22のY軸方向に沿った辺上は、第2シール部22のX軸方向に沿った辺上と比較して、第2シール部22から第1シール部21までの距離が長く、第2シール部22の外側のスペースに余裕があるからである。
そのため、次に説明する透光性部材30の一部が開口25からはみ出す際に、第1シール部21まで到達し難く、第1シール部21から外側にはみ出し難くすることができるからである。開口25のY軸方向の長さは、3mm〜5mmである。
開口25は、センサー基板10と遮光基板40と第2シール部22に囲まれた内側の空間と外側の空間とを連通しており、センサー基板10と遮光基板40とを貼り合わせる際に、センサー基板10と遮光基板40と第2シール部22に囲まれた内側の空間に充填されて余った透光性部材30の一部を、第2シール部22の外側にはみ出させるための孔である。
また、外部接続用端子14が、第1の長辺10a側に配置されている場合には、開口25は、第2シール部22のY軸(+または−)方向に沿った辺上において、外部接続用端子14から遠い方向、つまり、第2の長辺10b側(Y軸(+)方向)に偏った位置に配置されている方が好ましい。
この理由は、第2シール部22のY軸方向に沿った辺上において、第2の長辺10b側は、第1の長辺10a側と比較して、外部接続用端子14までの距離が長いため、透光性部材30が、第1シール部21からはみ出して、外部接続用端子14などに接触して発生する不具合などを低減することができるからである。
(透光性部材)
図1に示すように、透光性部材30は、透光性の台座31と透光性樹脂35とを含むものであり、センサー基板10と遮光基板40との間に、センシング領域15を覆って配置されている。
透光性樹脂35は、センサー基板10と遮光基板40と第2シール部22に囲まれた内側の空間に充填されており、さらに、透光性樹脂35の一部が、開口25から、第2シール部22の外側であり、かつ第1シール部21の内側である貯蔵スペース26に及ぶ領域まではみ出している。
貯蔵スペース26は、製造工程で、センサー基板10と遮光基板40と第2シール部22に囲まれた内側の空間からはみ出た透光性樹脂35を貯めて、第1シール部21の外側へはみ出すことを低減する貯蔵庫の役割を有している。
台座31は、センサー基板10上に配置され、センサー基板10のセンシング領域15に配置されているフォトダイオード13を、機械的な衝撃から保護する役割を有している。台座31の厚さ(Z軸方向の長さ)は、概略80μmである。
透光性樹脂35は、台座31と遮光基板40との間に配置され、透光性樹脂35の厚さは、概略20μmである。台座31および透光性樹脂35は、例えば、エポキシ系の接着剤で形成されている。
このように、センサー基板10と遮光基板40との間のセンシング領域15には、厚さ概略80μmの台座31と、厚さ概略20μmの透光性樹脂35と、を含む厚さ概略100μmの透光性部材30が配置されている。
そのため、センシング領域15におけるセンサー基板10と遮光基板40とを、均一な間隔、つまり、概略100μmを保って対向配置することができる。なお、台座31が遮光基板40側に配置されて、透光性樹脂35がセンサー基板10と台座31との間に配置された構成であってもよい。
(遮光基板)
図1に示すように、遮光基板40は、遮光基板本体41と遮光膜42とを備えている。遮光基板本体41は、透光性の基板であり、ガラス、石英、樹脂などを使用することができる。
遮光膜42は、遮光基板本体41のZ軸(−)方向の面に形成されており、遮光性を有する膜であればよく、例えば、Crなどの金属膜を使用することができる。遮光膜42には、フォトダイオード13に対応する位置に貫通部43が形成され、被検査体から反射した検査光17は、貫通部43を通過し、透光性部材30を通過して、フォトダイオード13に入射するようになっている(図3参照)。
遮光基板本体41の屈折率は、透光性部材30の屈折率と略同等になっている。そのため、貫通部43において、遮光基板本体41と透光性部材30との境界での界面反射が抑制されるので、検査光17の減衰を抑制することができる。
(照明基板)
図1に示すように、照明基板50は、照明基板本体51と発光素子52とを備えている。検査光17が、照明基板50を通過(透過)するように、照明基板本体51は、透光性の基板であり、ガラス、石英、樹脂などを使用することができる。
発光素子52は、センシング領域15にマトリックス状に配置され、被検査体を均一に照らすように、照明基板本体51のZ軸(+)方向の面に形成されている。発光素子52は、例えば、Z軸(+)方向に近赤外域の光を射出する有機エレクトロルミネッセンス素子であり、図示は省略するが、陽極と発光機能層と陰極とで構成されている。
(MLA基板)
MLA基板60は、検査光17を集光し、フォトダイオード13に導く役割を有している。MLA基板60は、MLA基板本体61と、MLA基板本体61のZ軸(−)方向の面に形成されたマイクロレンズ62と、を備えている。MLA基板本体61は、透光性の基板であり、ガラス、石英、樹脂などを使用することができる。
マイクロレンズ62は、透明の樹脂やガラスなどで形成された球面レンズ、または非球面レンズであり、センシング領域15にマトリックス状に配置されている。マイクロレンズ62は、リフロー法、面積階調マスク法、微小レンズ法、成形加工法などを用いて形成することができる。
<検査光の検出方法>
次に、センシング領域15の概要および検査光17の検出方法について説明する。
図3に示すように、センシング領域15には、フォトダイオード13、貫通部43、発光素子52、およびマイクロレンズ62などが、マトリックス状に配置され、それぞれ一対一に対応するように配置されている。
一点鎖線で図示された光軸16は、複数配置されたうちの1つの、マイクロレンズ62の中心と貫通部43の中心とを結ぶ仮想線であり、Z軸方向と平行になっている。
検査光17は、MLA基板60のマイクロレンズ62で集光され、光軸16に沿って、照明基板50の透光性領域、遮光基板40の貫通部43、および透光性部材30を通過する。その後、検査光17は、センサー基板10に複数配置されたうちの1つのマイクロレンズ62と対応しているフォトダイオード13に入射する。
マイクロレンズ62は、いわゆる凸レンズであり、マイクロレンズ62で集光された光、つまり、被検査体の光(検査光17)は、フォトダイオード13の受光面に結像するようになっている。言い換えれば、マイクロレンズ62の真上、つまり、Z軸(+)方向から、マイクロレンズ62に入射する光が、光軸16に沿って進行し、フォトダイオード13に入射する。
すなわち、センシング領域15では、Z軸(+)方向からマイクロレンズ62に入射する被検査体の情報(検査光17)を光学的に取得し、取得した値(例えば、光学距離、屈折率など)を電気的な信号に変換することによって、例えば、血液の血糖値を高精度で測定することができる。
フォトダイオード13、貫通部43、およびマイクロレンズ62は、光軸16上に配置され、発光素子52は、光軸16から離れた位置に配置されている。そのため、マイクロレンズ62で集光された検査光17は、発光素子52によって遮光されることは少ない。
センサー基板10と遮光基板40とが、概略100μmの間隔で対向配置された状態で、貫通部43の開口寸法は、マイクロレンズ62で集光された検査光17が、貫通部43を通過可能な最少寸法に加工されている。
マイクロレンズ62のうち、マイクロレンズ62aと隣り合うマイクロレンズ62bからフォトダイオード13に向かって進行する光や、光軸16に対して斜め方向に進行する光など、言い換えれば、血糖値を測定するのに不要な光18は、フォトダイオード13の検出ノイズとなる。従って、遮光基板40の遮光膜42によって反射または遮光され、フォトダイオード13への入射が抑制される。不要な光18を遮光することによって、フォトダイオード13で検出ノイズの小さい高精度な情報を取得することができる。
このように、不要な光18を遮光し、検査光17をフォトダイオード13に選択的に入射させるためには、センサー基板10と遮光基板40とを、フォトダイオード13の配置ピッチ以上の間隔、例えば、100μm以上の間隔で、均一に対向配置することが重要である。
また、例えば、基板の反りなどで、遮光基板40が、センサー基板10に対して斜めに配置された領域が発生すると、この領域では、光軸16上にフォトダイオード13が配置されなくなり、フォトダイオード13に検査光17が入射しなくなるという不具合が発生する。このような不具合を低減するためには、センサー基板10と遮光基板40との間隔を、例えば、±5%以下の精度で、平行に対向配置することが好ましい。
<情報取得機器の製造方法>
図4は、情報取得機器100の製造方法を示すフローチャートである。図5(a)〜図5(e)は、図2のA−A線に沿った主要な工程ごとの情報取得機器100の概略断面図である。図5(a)〜図5(e)では、各工程で形成された構成要素の位置が分かるように、センシング領域15が破線で図示されている。以下、図4および図5を参照しながら、本実施形態に係る情報取得機器100の製造方法の概要を説明する。
本実施形態の情報取得機器100の製造方法は、対向配置されたセンサー基板10および遮光基板40のうちの一方の基板に、センシング領域15を有する情報取得機器100の製造方法であって、少なくともセンシング領域15に亘って、透光性の台座31を形成する工程(ステップS1、ステップS2)と、一方の基板上に、枠状に第1シール部21を形成する工程(ステップS3)と、第1シール部21の内側で、かつセンシング領域15を囲んで一部に開口25を有する枠状の第2シール部22を形成する工程(ステップS4)と、を含んでいる。そして、台座31に、後に硬化させると透光性樹脂35となる熱硬化性樹脂36を塗布する工程(ステップS5)と、センサー基板10および遮光基板40のうちの一方の基板を、熱硬化性樹脂36に接触させて他方の基板に重ね合わせ、一対の基板のうちの他方の基板を、熱硬化性樹脂36に接触させて、一方の基板に対向配置し、開口25から熱硬化性樹脂36をはみ出させる工程(ステップS6)と、熱硬化性樹脂36を硬化させてセンサー基板10および遮光基板40を貼り合わせる工程(ステップS7)と、を含んでいる。そして、熱硬化性樹脂36を塗布する工程(ステップS5)では、第2シール部22に囲まれた内側の体積から台座31の体積を除いた体積よりも大きい体積の熱硬化性樹脂36を塗布する。
以下に、情報取得機器100の製造方法の各工程について詳細を説明する。
(ステップS1)第1UV硬化樹脂を塗布する工程
図5(a)は、センサー基板10に、第1UV硬化樹脂32を塗布した直後の状態を示している。図5(a)に示すように、センサー基板10に、第1の紫外線(以下、UVとする)硬化樹脂32をディスペンサーから定点吐出する。こうして、センシング領域15を覆い、さらにセンシング領域15の周辺まで、第1UV硬化樹脂32を塗布する。
センシング領域15には、フォトダイオード13が、X軸方向およびY軸方向に等間隔で複数配置されている。
第1UV硬化樹脂32は、光硬化性の樹脂の一例であり、粘度が概略500cP(mPa・s)のUV硬化エポキシ樹脂を含んでいる。第1UV硬化樹脂32を塗布した直後においては、X軸方向に沿って、ライン状に塗布形成された第1UV硬化樹脂32が、Y軸方向に複数配置され、台座前駆体33を形成する。
台座前駆体33のZ軸(+)方向の面は凹凸を有している。言い換えれば、台座前駆体33の厚さ(Z軸方向の長さ)が周期的に異なっている。なお、台座前駆体33を形成する樹脂材料は、第1UV硬化樹脂32に限定されない。例えば、熱硬化性の樹脂、または、熱硬化性と光硬化性とを有する樹脂のいずれかであってもよい。
(ステップS2)第1UV硬化樹脂を硬化する工程
図5(b)は、台座前駆体33をレベリングし、硬化した後の状態を示している。図5(b)に示すように、ステップS1で塗布した第1UV硬化樹脂32を一定時間放置すると、第1UV硬化樹脂32の自重および表面張力によって、台座前駆体33の表面積が最小になるように流動して変形する。
その結果、台座前駆体33のZ軸(+)方向側表面の凹凸は小さくなり、台座前駆体33は平滑な(平坦な)面を構成するようになる。その後、台座前駆体33の厚さを均一にするためのレベリングを実施する。
台座前駆体33の厚さは、第1UV硬化樹脂32の塗布量に依存する。後の第1UV硬化樹脂32を硬化する工程で、第1UV硬化樹脂32は体積収縮する。この体積収縮を考慮して、台座前駆体33は、台座31の厚さ概略80μmよりも厚くなるように塗布されている。具体的には、台座前駆体33の厚さは、概略84μmとなっている。
その後、台座前駆体33にUV光を照射し、第1UV硬化樹脂32を硬化(固化)させ、台座31を形成する。台座前駆体33は、UV光による硬化時に体積収縮し、台座31の厚さは、概略80μmとなる。台座31は、センサー基板10に接する側(Z軸(−)方向)の辺が、Z軸(+)方向の辺より長くなった台形形状の断面を有している。
以上で説明したステップS1およびステップS2が、本発明の台座を形成する工程である。
(ステップS3)第1シール部を形成する工程
図5(c)は、第2UV硬化樹脂23を塗布して、第1シール部21および第2シール部22を形成した後の状態を示す図である。図5(c)に示すように、第1シール部21を、センサー基板10上にディスペンサーを用いて形成する。このとき、第1シール部21は、センサー基板10の外形に沿って、枠状に閉じた長方形形状に形成される。
第2UV硬化樹脂23は、粘度が概略60万cPの高粘度のUV硬化エポキシ樹脂と、内部に分散された均一な間隔、例えば、100μmのギャップ材と、を含んでいる。そのため、第2UV硬化樹脂23を、100μm以上の厚さに形成しても、形状の変化(厚さの変化)を抑制することができる。
第2UV硬化樹脂23の厚さ(Z軸方向の長さ)は、概略140μmであり、後述するステップS6で、押圧、固化され、厚さ概略100μmの第1シール部21となる。
(ステップS4)第2シール部を形成する工程
ステップS3と同じように、センサー基板10上にディスペンサーを用いて、第2UV硬化樹脂23を塗布する。こうして、センシング領域15および台座31を囲んで、かつ、第1シール部21に囲まれた内側のセンシング領域15に沿って正方形形状に第2シール部22を形成し、第2シール部22の一部に開口25を設ける。
開口25は、すでに図2で説明したように、第2シール部22から第1シール部21までの距離が長い方向の第2シール部22上、つまり、第2シール部22のY軸方向に沿った辺上に設ける。
また、外部接続用端子14が、第1の長辺10a側に配置されている場合には、開口25は、第2シール部22のY軸方向に沿った辺上において、外部接続用端子14から遠い方向、つまり、第2の長辺10b側(Y軸(+)方向)に偏った位置に配置されている方が好ましい。
第2UV硬化樹脂23の厚さ(Z軸方向の長さ)も、ステップS3と同じように、概略140μmであり、後述するステップS6で、押圧、固化され、厚さ概略100μmの第2シール部22となる。
(ステップS5)熱硬化性樹脂を塗布する工程
図5(d)は、熱硬化性樹脂36の塗布後の状態を示す図である。図5(d)に示すように、台座31のZ(+)軸方向の表面に、ディスペンサーを用いて熱硬化性樹脂36を塗布する。熱硬化性樹脂36は、後に、硬化させると透光性樹脂35となる接着剤である。
なお、熱硬化性樹脂36を用いて透光性樹脂35を形成するのでなく、UV硬化性および熱硬化性の両方の特性を有した樹脂を用いて、透光性樹脂35を形成してもよい。このようにUV硬化性を付与することで、素早く硬化させることができる。
熱硬化性樹脂36は、低粘度、具体的には、概略300cPであるので、熱硬化性樹脂36の表面張力および自重で、台座31の表面を流動して広がり、センシング領域15を含んだ台座31の表面を覆う。
このとき、熱硬化性樹脂36の塗布量(滴下量)は、次のステップS6で説明するセンサー基板10と、遮光膜42を含む遮光基板40と、を対向配置する工程において、センサー基板10と遮光基板40と第2シール部22と台座31とに囲まれた空間(以下、空間Kという)の体積(以下、空間体積Vという)、すなわち、透光性部材30を充填する空間の体積よりも大きい体積(量)にする。
言い換えれば、熱硬化性樹脂36の塗布量は、熱硬化性樹脂36を空間Kに充填するとともに、さらに開口25を介して、熱硬化性樹脂36の少なくとも一部が、第2シール部22の外側にはみ出すようにする。また、熱硬化性樹脂36の塗布量は、貯蔵スペース26に納まるようにする。
(ステップS6)センサー基板と遮光基板とを対向配置する工程
図5(e)は、雰囲気を大気圧に変化させた後の状態を示す図である。図5(e)に示すように、センサー基板10と遮光基板40とを、雰囲気を減圧した状態で押圧しながら、対向する位置に重ね合わせる。
このようにして、センサー基板10と遮光基板40と第2シール部22と台座31とに囲まれた密閉空間、つまり、空間Kを形成する。この空間Kにおいて、熱硬化性樹脂36を押圧し、変形させて充填する。さらに、開口25を介して、熱硬化性樹脂36の少なくとも一部が、貯蔵スペース26まではみ出す。
(ステップS7)センサー基板と遮光基板とを貼り合わせる工程
ステップS6の熱硬化性樹脂36を充填した空間Kは、大気圧に比べて負圧になっているので、雰囲気を減圧した状態から大気圧に変化させると、この密閉空間には、減圧雰囲気での圧力(負圧)と大気圧との圧力差に相当する圧力が均一に作用する。
この作用を利用して、雰囲気を減圧した状態から大気圧へと変化させ、熱処理を行い、熱硬化性樹脂36を硬化(固化)することによって、台座31と遮光基板40との間に、概略20μmの厚さの透光性樹脂35を形成して、センサー基板10と遮光基板40とを貼り合わせる。このとき、開口25を介してはみ出した熱硬化性樹脂36の一部は、固化され、透光性樹脂の一部29を形成する。
第2UV硬化樹脂23は、ギャップ材の厚さまで圧縮され、圧縮された第2UV硬化樹脂23にUVを照射して固化し、第1シール部21および第2シール部22を形成する。これに伴って、台座31の表面と遮光基板40との間の間隔は、概略60μmから概略20μmに変化し、センサー基板10と遮光基板40との間隔は、概略140μmから概略100μmに変化する。
以上のような方法で、センサー基板10と遮光基板40とを貼り合わせて、これ以降、図示は省略するが、さらに照明基板50、およびMLA基板60を、順次、透明な接着剤63を用いて貼り合わせることによって情報取得機器100が完成する。
以上述べたように、本実施形態に係る情報取得機器100とその製造方法によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)空間体積Vより多い量の熱硬化性樹脂36を空間Kに塗布し、第2シール部22の開口25を介して意図的にはみ出させることによって、空間Kの未充填領域を低減することができる。つまり、透光性部材30は、センシング領域15を含む範囲を均一に覆うことから、センシング領域15が均一の光学特性(例えば、光学距離や屈折率)に仕上がる。その結果、例えば、血液の血糖値の値を光学的に高精度で取得(検査)する情報取得機器100を提供、または製造することができる。
(2)第2シール部22の外側には、第1シール部21が備えられていることから、開口25からはみ出した透光性樹脂の一部29を、第1シール部21の内側に納めることができる。そのため、透光性樹脂の一部29が、第1シール部21の外側に配置された外部接続用端子14などに接触して発生する不具合などを低減し、製造歩留りを向上させることができる。
(3)シール部20(第1シール部21および第2シール部22)を、センサー基板10と遮光基板40との間に形成することによって、センシング領域15の周囲では、センサー基板10と遮光基板40とに、例えば、100μm以上の大きな間隔を、均一に形成することができる。
また、センサー基板10と遮光基板40とを本実施形態以上の間隔、例えば、概略100μm以上の間隔に配置する場合においても、本実施形態の製造方法を適用させることで、遮光基板40とセンサー基板10とを均一な間隔に対向配置することができる。
(4)センシング領域15には、フォトダイオード13が配置されていることから、フォトダイオード13によって、光学的に測定した値(例えば、光学距離、屈折率など)を電気的な信号に変換することができる。また、遮光基板40は遮光性を有する基板であるから、検査する値を測定するのに不要な光18を遮ることが可能となる。そのため、光学的に高精度で検査する情報取得機器100を得ることができる。
(5)透光性部材30が接着剤である透光性樹脂35を含むことから、透光性部材30によってセンサー基板10と遮光基板40とを所定の間隔を保って貼り合わせることができる。
(6)透光性部材30は、センサー基板10または遮光基板40のいずれかに接して配置された台座31、および台座31とセンサー基板10または遮光基板40との間に充填された透光性樹脂35を含んでいることから、透光性の台座31を均一な高さ(厚さ)となるように加工することで、透光性部材30を透光性樹脂35だけで形成する場合と比較して、透光性部材30を均一な厚さに形成することができる。従って、センサー基板10と遮光基板40とを所定の間隔で、均一に対向配置することができる。
(7)空間Kには、台座31が形成されており、台座31が形成されていない場合と比較して、空間Kに充填される熱硬化性樹脂36の充填量が小さくなっている。そのため、熱硬化性樹脂36の固化過程で発生する体積収縮による基板の反りの影響を小さくし、遮光基板40とセンサー基板10との間隔の変動による基板の反りを小さくすることができる。従って、透光性部材30が、均一な厚さに形成されることから、一対の基板を所定の間隔で、均一に対向配置することができる。
このように、空間Kに対して、熱硬化性樹脂36の体積占有率は小さいほど、熱硬化性樹脂36の固化過程における体積収縮が小さくなる。従って、センサー基板10と遮光基板40とを、より均一な間隔に配置することができる。つまり、透光性部材30における熱硬化性樹脂36(透光性樹脂35)の体積占有率は小さいほど好ましく、台座31の体積占有率は大きいほど好ましい。
また、第2シール部22に開口25が形成されているので、開口25によって、熱硬化性樹脂36の固化過程で発生する体積収縮の影響を緩和することができる。
(8)熱硬化性樹脂36が塗布される体積は、第1シール部21に囲まれた内側の体積より小さいことから、第2シール部22の開口25から、はみ出す熱硬化性樹脂36(透光性樹脂の一部29)を、第1シール部21に囲まれた内部に確実に納めることができる。そのため、熱硬化性樹脂36が、第1シール部21からはみ出して、外部接続用端子14などに接触して発生する不具合などを確実に低減することができる。
(9)熱硬化性樹脂36が塗布される体積が、空間体積Vの1.1倍以上であれば、空間Kの未充填部分を確実に低減できる。そのため、センシング領域15において、例えば、光学特性などの物理的な特性が均一になる領域を従来の情報取得機器と比較して広くすることができる。
また、熱硬化性樹脂36が塗布される体積が、空間体積Vの1.5倍以下であれば、熱硬化性樹脂36が、第1シール部21からはみ出して、外部接続用端子14などに接触して発生する不具合などを確実に低減することができる。
(10)センサー基板10は略長方形であり、開口25は、センサー基板10の短辺に沿って配置されていることから、センサー基板10の短辺側は、センサー基板10の長辺側と比較して、第2シール部22から第1シール部21までの距離が長く、第2シール部22の外側のスペースに余裕がある。そのため、熱硬化性樹脂36が開口25からはみ出す際に、第1シール部まで到達し難くすることができ、第1シール部からはみ出し難くすることができる。
(11)センサー基板10は、第1の長辺と第2の長辺とを有し、第1の長辺には外部接続用端子14が形成されており、開口25は、第1の長辺より第2の長辺に近い位置に配置されている。つまり、開口25は、外部接続用端子14から遠い位置に形成されている。そのため、熱硬化性樹脂36が、第1シール部21からはみ出して、外部接続用端子14などに接触して発生する不具合などを確実に低減することができる。
(12)開口25の長さは、2.00mm以上であり、開口25が配置された第2シール部22の辺の長さの1/5以下であることから、開口25の長さが、2.00mm以上の場合には、例えば、ディスペンサーで第2UV硬化樹脂23を塗布する際に、本来、開口を形成しようとする部分がつながってしまうことを低減し、安定して第2シール部22を形成することができる。
また、開口25の長さが、開口25が配置された第2シール部22の辺の長さの1/5以下の場合には、熱硬化性樹脂36が開口25から一度に大量に流出することを低減し、開口25付近の第2シール部22に囲まれた内部の未充填領域を低減することができる。
また、本実施形態の製造方法は、先述した情報取得機器100の他に、均一な間隔で形成された一対の基板を有する電子機器の製造方法、例えば、タッチパネルを液晶表示装置などの電気光学装置に貼りつける製造方法や、プロジェクター用途におけるライトバルブとしての電気光学装置に防塵ガラスを貼りつける製造方法などに適用させることもできる。
<検査装置>
次に、先述した実施形態の情報取得機器100が搭載された、検査装置1000の例について説明する。図6は、検査装置1000の構成を示す概略図である。
図6に示すように、検査装置1000は、指Fの静脈像を撮像して本人認証を行う生体認証装置である。検査装置1000は、検出部1100、記憶部1400、制御部1500、および出力部1600などを備えている。
検出部1100は、本実施形態に係る情報取得機器100であり、発光部1200から指Fに照射光ILを照射し、指Fからの反射光RLを検出することができる。
検出部1100は発光部1200と受光部1300とを有している。発光部1200は、照明基板50、MLA基板60などを含んでおり、受光部1300は、センサー基板10、遮光基板40などを含んでいる(図1参照)。
照射光ILは、発光部1200から射出された近赤外域の光であり、その波長は、例えば、750nm〜3000nmであり、より好ましくは、800nm〜900nmである。照射光ILが、指Fの内部に到達すると散乱し、その一部が反射光RLとして、受光部1300に向かう。
受光部1300には、近赤外域の光を検出するフォトダイオード13(図1参照)が配置されている。静脈を流れる還元ヘモグロビンは、近赤外域の光を吸収する性質がある。そのため、近赤外域の光を検出するフォトダイオード13を用いて指Fを撮像(検査)すると、指Fの皮下にある静脈部分が周辺組織に比べて暗く写る。この明暗の差による紋様が静脈像となる。
指Fからの反射光RLは、受光部1300によって、その光量に応じた信号レベルの電気信号(受光信号)に変換される。
記憶部1400は、フラッシュメモリーやハードディスクなどの不揮発性メモリーであり、本人認証用のマスター静脈像として、事前に登録された指F、例えば、右手の人差し指の静脈像が記憶されている。
制御部1500は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)などを備え、発光部1200の点灯や消灯を制御する。また、制御部1500は、受光部1300からの受光信号を読み出し、読み出した1フレーム分(検査領域分)の受光信号に基づいて、指Fの静脈像を生成する。
また、制御部1500は、生成した静脈像を記憶部1400に登録されているマスター静脈像と照合し、本人認証を行う。
出力部1600は、例えば表示部や音声報知部であり、表示や音声によって認証結果を報知する。
以上の構成により、検査装置1000は、指Fの静脈像を高精度に撮像(検査)し、本人認証を行うことができる。
静脈認証の対象となる生体の部位は、手のひら、手の甲、眼などであってもよい。
先述した検出部1100は、医療、健康分野で常時装着が可能な小型の生体センサーに適用させることができる。
また、検出部1100を搭載した検査装置として、医療、健康などの分野における、上記で説明した血液の血糖値を光学的に測定する血糖値センサーの他に、例えば、脈拍計、パルスオキシメーター、果実糖度計などを提供することができる。
さらに、検出部1100によって、生体認証機能を有するパーソナルコンピューターや携帯電話などを提供することができる。
また、検出部1100を、イメージセンサー、イメージスキャナー、複写機、ファクシミリ、バーコードリーダーなどの画像読取装置(撮像装置)に適用させることもできる。なお、画像読取装置に適用させる場合には、照射光ILや反射光RLとして近赤外域の光の代わりに可視域の光を用いることが好ましい。
なお、本発明は先述した実施形態に限定されず、先述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
実施形態に係る情報取得機器100では、台座31と遮光膜42との間に透光性樹脂35が充填されていた(図1または図3参照)。また、透光性樹脂35は、熱硬化性樹脂36に熱処理を施すことによって形成された透明な固体であった。
本変形例の情報取得機器(図示せず)では、台座31と遮光膜42との間に充填された透光性材料、すなわち、実施形態における透光性樹脂35に相当する材料を、流動性の透明な材料としてもよい。
流動性の透明な材料としては、例えば、金属アルコキシド、金属カルボキシレート、金属キレートなどの有機金属化合物が好ましい。有機金属化合物の具体例としては、アルミニウム系金属錯体(双葉電子工業(株)製、オーレドライ)などが挙げられる。
このような金属錯体は、透光性に加えて吸湿性を有しているので、例えば、センシング領域15に配置されたフォトダイオード13への水分の影響を排除することができる。
流動性の透明な材料の他の好適例としては、流動性パラフィン、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどの高粘性液体を挙げることができる。透明な液体の中に気泡が存在した場合に、高粘性を有していると気泡の移動を抑制することができる。
以上述べたように、本変形例に係る情報取得機器によれば、実施形態での効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
本変形例では、台座31と遮光膜42との間に充填された透光性材料には、実施形態における熱硬化性樹脂36の硬化時の体積収縮に相当する体積変化が少ないので、遮光基板40とセンサー基板10との間隔をより高精度に均一に形成することができる。
(変形例2)
実施形態に係る情報取得機器100では、透光性部材30は、透光性の台座31と透光性樹脂35とを含むものであった。
本変形例の情報取得機器(図示せず)では、透光性部材30は、透光性の台座31がなくてもよい。その場合には、センサー基板10と遮光基板40とを均一に対向配置するために、両基板の間隔を100μmより小さく配置するとよい。
10…センサー基板、11…センサー基板本体、12…回路部、13…フォトダイオード、14…外部接続用端子、15…センシング領域、16…光軸、17…検査光、18…不要な光、20…シール部、21…第1シール部、22…第2シール部、23…第2UV硬化樹脂、25…開口、26…貯蔵スペース、29…透光性樹脂の一部、30…透光性部材、31…台座、32…第1UV硬化樹脂、33…台座前駆体、35…透光性樹脂、36…熱硬化性樹脂、40…遮光基板、41…遮光基板本体、42…遮光膜、43…貫通部、50…照明基板、51…照明基板本体、52…発光素子、60…MLA基板、61…MLA基板本体、62…マイクロレンズ、62a…マイクロレンズ、62b…マイクロレンズ、63…接着剤、100…情報取得機器、1000…検査装置、1100…検出部、1200…発光部、1300…受光部、1400…記憶部、1500…制御部、1600…出力部。

Claims (13)

  1. 第1基板と、
    前記第1基板に対向配置された第2基板と、
    前記第1基板上と前記第2基板との間に設けられた枠状の第1シール部と、
    前記第1シール部の内側で、かつ第1領域を囲んで配置されており、一部に開口を有する枠状の第2シール部と、
    前記第2シール部に囲まれた内側に充填されるとともに、少なくとも一部が前記開口を介して、前記第2シール部の外側まではみ出している透光性部材と、を備えていることを特徴とする情報取得機器。
  2. 前記第1基板および前記第2基板のうち、一方は遮光性を有する基板であり、前記第1領域には、光電変換素子が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の情報取得機器。
  3. 前記透光性部材は、接着部材であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報取得機器。
  4. 前記透光性部材は、前記第1基板または前記第2基板のいずれかに接して配置された透光性の台座と、
    前記台座と前記第1基板または前記第2基板との間に充填された透光性樹脂と、を含んでいることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報取得機器。
  5. 前記透光性部材の体積は、前記第1シール部に囲まれた内側の体積より小さいことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の情報取得機器。
  6. 前記透光性部材の体積は、前記第2シール部に囲まれた内側の体積の1.1倍以上1.5倍以下であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の情報取得機器。
  7. 前記第1基板は略長方形であり、前記開口は、前記第1基板の短辺に沿って配置されていることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の情報取得機器。
  8. 前記第1基板は、第1の長辺と第2の長辺とを有し、
    前記第1の長辺には外部接続用端子が形成されており、前記開口は、前記第1の長辺より前記第2の長辺に近い位置に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の情報取得機器。
  9. 前記開口の長さは、2.00mm以上であり、前記開口が配置された第2シール部の辺の長さの1/5以下であることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の情報取得機器。
  10. 対向配置された一対の基板のうちの一方の基板に第1領域を有する情報取得機器の製造方法であって、
    前記一方の基板上に、枠状に第1シール部を形成する工程と、
    前記第1シール部の内側で、かつ前記第1領域を囲んで一部に開口を有する枠状の第2シール部を形成する工程と、
    前記第2シール部の内側に透光性部材を塗布する工程と、
    前記一対の基板のうちの他方の基板を、前記透光性部材に接触させて前記一方の基板に重ね合わせ、前記開口から前記透光性部材をはみ出させる工程と、
    前記透光性部材を硬化させて前記一対の基板を貼り合わせる工程と、を含み、
    前記透光性部材を塗布する工程では、前記第2シール部に囲まれた内側の体積よりも大きい体積の前記透光性部材を塗布することを特徴とする情報取得機器の製造方法。
  11. 対向配置された一対の基板のうちの一方の基板に第1領域を有する情報取得機器の製造方法であって、
    少なくとも前記第1領域に亘って、透光性の台座を形成する工程と、
    前記一方の基板上に、枠状に第1シール部を形成する工程と、
    前記第1シール部の内側で、かつ前記第1領域を囲んで一部に開口を有する枠状の第2シール部を形成する工程と、
    前記台座に透光性樹脂を塗布する工程と、
    前記一対の基板のうちの他方の基板を、前記透光性樹脂に接触させて前記一方の基板に重ね合わせ、前記開口から前記透光性樹脂をはみ出させる工程と、
    前記透光性樹脂を硬化させて前記一対の基板を貼り合わせる工程と、を含み、
    前記透光性樹脂を塗布する工程では、前記第2シール部に囲まれた内側の体積から前記台座の体積を除いた体積よりも大きい体積の前記透光性樹脂を塗布することを特徴とする情報取得機器の製造方法。
  12. 前記透光性樹脂は、接着部材であることを特徴とする請求項11に記載の情報取得機器の製造方法。
  13. 前記一対の基板のうち、一方は遮光性を有する基板であり、前記第1領域には、光電変換素子が配置されていることを特徴とする請求項10から請求項12までのいずれか一項に記載の情報取得機器の製造方法。
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