JP6064885B2 - ガスケット、エンジンの排気系部品取付構造、及びガスケットの取付け方法 - Google Patents

ガスケット、エンジンの排気系部品取付構造、及びガスケットの取付け方法 Download PDF

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Description

この発明は、例えばエンジンに装着固定される排気系部品において、上流側の排気系部品と下流側の排気系部品とを連結するようなフランジ継手における一対のフランジの間に介在するガスケット、エンジンの排気系部品取付構造、及びガスケットの取付け方法に関する。
普通自動車の内燃機関として、ガソリンを燃料とするガソリンエンジンと、軽油を燃料とするディーゼルエンジンがある。このうちディーゼルエンジンは、低中速域での出力トルクを高めるために、排気過給機を排気系部品に備えたものが主流となっている。
さらに、昨今では環境への配慮から、ディーゼルエンジンの排気系部品には、酸化触媒と、排気ガスに含有する粒子状物質を軽減させるディーゼルパティキュレートフィルタ(以下、DPFと呼ぶ)とを備えている(特許文献1参照)。
このような排気系部品は、例えば、排気過給機、及び酸化触媒を有するとともに、ディーゼルエンジンに接続された上流側排気系部品と、DPFを有する下流側排気系部品とを連結して構成している。この際、排気系部品は、上流側排気系部品に設けたフランジと下流側排気系部品に設けたフランジとを締結して連結するとともに、フランジの間に介在させた略板状のガスケットによって、排気ガスが接続箇所から漏れ出ないようにしている。
ところで、ディーゼルエンジンは、上流側排気系部品を予め接続した状態で、エンジン着火テストを行ったのち、ガスケット、及び下流側排気系部品を上流側排気系部品に取付けて排気系部品を組み立てることがある。さらに、昨今、エンジンに対して排気系部品を近接して配置することで、車室空間や衝突時の衝撃吸収スペースなどを確保している。
このような構成の場合、上流側排気系部品に下流側排気系部品を取付ける取付け方向が制限される、あるいは取付けに要する空間が制限されることがある。このため、上流側排気系部品と下流側排気系部品とを取付けながら、フランジに対するガスケットの位置を合わせることが難しく、組付け性が低下するという問題があった。
特開2007−85292号公報
本発明は、上述の問題に鑑み、フランジに対する位置決めを容易にして、組付け性を向上することができるガスケット、エンジンの排気系部品取付構造、及びガスケットの取付け方法を提供することを目的とする。
この発明は、流体の流通を許容するフランジ継手における一対のフランジの間に介在し、前記一対のフランジを連通する少なくとも2つの連通孔に挿通する所定の締結手段で締結されることで、前記一対のフランジ間の隙間を閉塞する略板状のガスケット、及びガスケットの取付方法であって、一方のフランジにおける連通孔に螺合した1本のスタッドボルトの挿通を許容する第1挿通孔と、前記一方のフランジにおける他の連通孔に対応する位置に開口形成した少なくとも1つの第2挿通孔と、他方のフランジ側へ向けて立設した立設部とを備え、前記第1挿通孔に対して前記スタッドボルトを挿通させた状態において、前記立設部を、前記スタッドボルトを螺合した前記連通孔に対応する前記他方のフランジにおける連通孔に対して前記スタッドボルトを挿通させるとともに、前記スタッドボルトを回転軸として所定の回転方向に回転させた前記他方のフランジと当接する構成としたことを特徴とする。
上記所定の締結手段は、一方のフランジに溶着されたナットと該ナットに螺合する六角ボルト、スタッドボルトとナット、あるいは連通孔に形成したネジ山と該ネジ山に螺合する六角ボルトなどとすることができる。
上記所定の回転方向は、一方のフランジにおける連通孔、ガスケットの第2挿通孔、及び他方のフランジにおける連通孔が連通する回転方向とすることができる。
この発明により、フランジに対する位置決めを容易にして、組付け性を向上することができる。
具体的には、第1挿通孔に対してスタッドボルトを挿通した状態、すなわちスタッドボルトにガスケットを吊り下げた状態において、所定の回転方向に回転させた他方のフランジが当接する立設部を設けたことで、ガスケットは、他方のフランジの回転に追従して回転することができる。
このため、一方のフランジにおける連通孔と他方のフランジにおける連通孔とが一致する位置まで他方のフランジを回転させると、ガスケットの第2挿通孔は、一方のフランジにおける連通孔、及び他方のフランジにおける連通孔と連通することができる。
これにより、ガスケットは、一対のフランジにおける連通孔に対する第2挿通孔の位置合わせを、一方のフランジと他方のフランジとの位置合わせと同時に行うことができる。
従って、ガスケット、及びガスケットの取付け方法は、立設部によって、一対のフランジにおける連通孔に対する第2挿通孔の位置決めを容易にして、組付け性を向上することができる。
この発明の態様として、前記スタッドボルトを第1スタッドボルトとし、前記所定の回転方向において、最も前方に配置した前記一方のフランジにおける連通孔に螺合させた1本の第2スタッドボルトに対応する前記第2挿通孔を、前記所定の回転方向側が開口した端部開口孔で構成することができる。
この発明により、ガスケットは、所定の回転方向への移動を規制されることで、フランジに対する位置決めを容易にして、組付け性を向上することができる。
具体的には、第2スタッドボルトに対応する第2挿通孔は、所定の回転方向に対して逆方向から第2スタッドボルトの挿入を許容することができる。そして、所定の回転方向で第2スタッドボルトと当接するため、第2スタッドボルトに対応する第2挿通孔は、所定の回転方向へのガスケットの回転を規制することができる。
この際、例えば、一対のフランジに3つの連通孔を備え、ガスケットに1つの第1挿通孔と2つの第2挿通孔とを備えた場合、第2スタッドボルトが所定の回転方向における最も前方に配置した連通孔に螺合しているため、ガスケットにおける他の第2挿通孔は、一方のフランジにおける連通孔、及び他方のフランジにおける連通孔と容易に連通することができる。
これにより、ガスケットは、一対のフランジにおける連通孔に対する第2挿通孔の位置をより容易に合わせることができる。
従って、ガスケットは、所定の回転方向への移動を規制されることで、フランジに対する位置決めを容易にして、組付け性を向上することができる。
また、この発明の態様として、前記立設部を、前記他方のフランジにおける側部と当接するとともに、前記所定の回転方向に弾性を有する弾性形状に形成することができる。
この発明により、ガスケットは、一対のフランジにおける連通孔と第2挿通孔との微少な位置ズレを、立設部の弾性変形によって調整することができる。
具体的には、例えば、立設部が弾性変形しない剛体の場合、一対のフランジにおける連通孔の位置に対して第2挿通孔の位置が、所定の回転方向に微少に位置ズレした際、所定の回転方向とは逆方向にガスケットを回転させることができない。
あるいは、一方のフランジに2本のスタッドボルトを設け、一方のスタッドボルトに対応する第2挿通孔を端部開口孔で構成し、立設部が弾性変形しない剛体の場合、所定の回転方向へのガスケットの回転がスタッドボルトで規制されるため、所定の回転方向に他方のフランジを回転させることができない。このため、一対のフランジにおける連通孔と第2挿通孔との微少な位置ズレを調整することが困難になるおそれがある。
そこで、立設部を弾性形状に形成したことにより、所定の回転方向とは逆方向にガスケットを回転させても、立設部の弾性によって、ガスケットは、他方のフランジを逆方向に回転させることなく、一対のフランジにおける連通孔と第2挿通孔との微少な位置ズレを容易に合わせることができる。
あるいは、他方のフランジを所定の回転方向に回転させても、立設部の弾性によって、ガスケットは、所定の回転方向に回転することなく、一対のフランジにおける連通孔と第2挿通孔との微少な位置ズレを容易に合わせることができる。
これにより、ガスケットは、一対のフランジにおける連通孔と、第2挿通孔との位置ズレを立設部の弾性変形によって吸収することができる。
従って、ガスケットは、弾性を有する立設部によって、一対のフランジにおける連通孔と第2挿通孔との位置決めを容易にすることができる。
また、この発明の態様として、前記立設部を第1立設部とし、前記第1挿通孔に前記スタッドボルトを挿通させた状態において、前記一方のフランジ側へ向けて立設するとともに、前記一方のフランジの側面と当接する第2立設部を備えることができる。
この発明により、ガスケットは、スタッドボルトに吊り下げられた状態において、一方のフランジに対して仮止めすることができる。
具体的には、スタッドボルトに吊り下げた状態において、ガスケットは、搬送による振動などによって、スタッドボルトを回転軸にして容易に揺動することができる。このため、ガスケットを吊り下げた一方のフランジに対して他方のフランジを装着する際、ガスケットが揺動することで、立設部と他方のフランジとが当接し難くなるおそれがある。
そこで、一方のフランジ側へ向けて立設した第2立設部によって、ガスケットは、一方のフランジに対して係止することができるため、スタッドボルトを回転軸とした揺動を規制することができる。すなわち、ガスケットは、第2立設部によって、一方のフランジに仮止めすることができる。これにより、ガスケットは、搬送による振動などによって揺動することを防止できる。
また、この発明の態様として、前記立設部を、前記所定の回転方向において、前記第1挿通孔より前方側で、かつ前記第1挿通孔に対する直線距離が遠い第2挿通孔近傍の縁端に形成することができる。
この発明により、ガスケットは、一対のフランジにおける連通孔に対する第2挿通孔の位置ズレを抑制することができる。
具体的には、回転軸であるスタッドボルトが挿通した第1挿通孔からの直線距離が近いほど、所定の回転方向における立設部の寸法バラツキによって、ガスケットの回転角度が左右される。つまり、第1挿通孔に対する立設部の直線距離が近いほど、一対のフランジにおける連通孔と第2挿通孔との位置ズレが生じ易くなる。
そこで、第1挿通孔に対する直線距離が遠い第2挿通孔近傍の縁端に立設部を形成することで、ガスケットは、所定の回転方向における立設部の寸法バラツキによる回転角度への影響を抑制することができる。これにより、ガスケットは、一対のフランジにおける連通孔に対する第2挿通孔の位置ズレを抑制することができる。
従って、ガスケットは、第1挿通孔に対する直線距離が遠い第2挿通孔近傍の縁端に立設部を形成することで、一対のフランジにおける連通孔に対する第2挿通孔の位置ズレを抑制することができる。
また、この発明は、上述したガスケットを、エンジンに装着固定されるとともに、少なくとも1本のスタッドボルトを有する上流側フランジを端部に設けた上流側排気系部品における前記上流側フランジと、前記上流側フランジに対面するように配置された下流側フランジを備えた下流側排気系部品における下流側フランジとの間に介在させたエンジンの排気系部品取付構造であることを特徴とする。
この発明により、上流側フランジ及び下流側フランジに対するガスケットの位置決めを容易にして、組付け性を向上することができる。
さらに、例えば、エンジンと下流側排気系部品との干渉などによって、スタッドボルトの軸方向から下流側排気系部品の取付けが困難な場合、エンジンの排気系部品取付構造は、スタッドボルトを回転軸にして、スタッドボルトに吊り下げた下流側排気系部品を回転させて上流側排気系部品に取付けることがある。
この際、上流側フランジと下流側フランジとの間に予めガスケットを介在させる必要があるため、上流側フランジ及び下流側フランジに対するガスケットの位置合わせが容易ではない。
そこで、上述した立設部を有するガスケットによって、エンジンの排気系部品取付構造は、上流側フランジと下流側フランジとの間に予めガスケットを介在させた場合であっても、上流側フランジ及び下流側フランジに対するガスケットの位置合わせを容易にすることができる。
従って、エンジンの排気系部品取付構造は、立設部を有するガスケットによって、上流側フランジ及び下流側フランジに対するガスケットの位置決めを容易にして、組付け性を向上することができる。
本発明により、フランジに対する位置決めを容易にして、組付け性を向上することができるガスケット、エンジンの排気系部品取付構造、及びガスケットの取付け方法を提供することができる。
ディーゼルエンジンにおける排気系部品の背面視の外観を示す背面図。 ディーゼルエンジンにおける排気系部品の右側面視の外観を示す右側面図。 上流側フランジにおける外観を示す外観斜視図。 下流側フランジにおける右側面視の外観を示す右側面図。 ガスケットにおける外観を示す外観斜視図。 上流側排気系部品に下流側排気系部品を組付ける第1工程及び第2工程を説明する説明図。 上流側排気系部品に下流側排気系部品を組付ける第3工程及び最終工程を説明する説明図。 第1工程における要部を拡大した要部拡大図。 第2工程における要部を拡大した要部拡大図。 第3工程における要部を拡大した要部拡大図。 最終工程における要部を拡大した要部拡大図。 実施例2におけるガスケットの外観を示す外観斜視図。 上流側フランジにガスケットを装着したガスケット装着状態の要部拡大図。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
実施例1におけるディーゼルエンジン1における排気系部品2について、図1から図5を用いて詳しく説明する。
なお、図1はディーゼルエンジン1における排気系部品2の背面図を示し、図2はディーゼルエンジン1における排気系部品2の右側面図を示し、図3は上流側フランジ13における外観斜視図を示し、図4は下流側フランジ21における右側面図を示し、図5はガスケット30における外観斜視図を示している。
また、図2において、要部を明確にするため排気過給機11の図示を省略している。
また、図中において、矢印Fr及びRrは車両前後方向を示しており、矢印Frは車両前方を示し、矢印Rrは車両後方を示している。さらに、矢印Rh及びLhは車幅方向を示しており、矢印Rhは車両右方向を示し、矢印Lhは車両左方向を示している。加えて、図中の上方を車両上方とし、図中の下方を車両下方とする。
まず、実施例1におけるディーゼルエンジン1は、図1及び図2に示すように、クランク軸(図示省略)の軸方向が車幅方向に沿うようにして横置き配置するとともに、クランク軸を中心にして上方側が車両後方にスラントした状態で車両に搭載されている。
そして、ディーゼルエンジン1における排気系部品2は、図1及び図2に示すように、背面視において、倒位の略U字状に屈曲した状態で、ディーゼルエンジン1における車両後方の面に近接するように配置している。
この排気系部品2は、ディーゼルエンジン1に連結した上流側排気系部品10と、上流側排気系部品10に連結した下流側排気系部品20と、上流側排気系部品10及び下流側排気系部品20との接続箇所をシールする金属製のガスケット30(図5参照)とで構成している。
上流側排気系部品10は、ディーゼルエンジン1から排出された排気ガスが流通可能に構成している。より詳しくは、上流側排気系部品10は、図1及び図2に示すように、ディーゼルエンジン1における各気筒の排気通路が合流して構成された排気ポート(図示省略)に連結される排気過給機11と、酸化触媒12と、上流側フランジ13とを、ディーゼルエンジン1側からこの順番で一体的に連結して構成している。なお、上流側排気系部品10は、図示省略したブラケットを介してディーゼルエンジン1に連結支持されている。
排気過給機11は、タービン部(図示省略)と、コンプレッサー部(図示省略)とで構成している。この排気過給機11は、排気ポートから導入された排気ガスの圧力によってタービンを回転させるとともに、タービンの回転に連動して回転するコンプレッサーによって、エアクリーナー(図示省略)から導入した空気を圧縮し、インテークマニホールド(図示省略)を介してディーゼルエンジン1の内部に供給する機能を有している。
酸化触媒12は、排気ガスに含有する炭化水素や一酸化炭素を酸化する機能を有している。
上流側フランジ13は、図3に示すように、車幅方向に所定の厚みを有する略矩形の平板状であって、略中央に排気ガスの流通を許容する上流側ガス流通孔131を開口形成している。
さらに、この上流側フランジ13には、車幅方向に貫通する第1上流側開口孔132、第2上流側開口孔133、及び第3上流側開口孔134を開口形成している。
第1上流側開口孔132は、上流側フランジ13における後方上部近傍に開口形成するとともに、内面にネジ山(図示省略)を有する形状に形成している。そして、第1上流側開口孔132には、車両右方向から第1スタッドボルト135を螺合している。なお、第1スタッドボルト135は、上流側フランジ13と後述する下流側フランジ21とを締結するナット3の螺合を許容している。
第2上流側開口孔133は、上流側フランジ13における後方下部近傍において、上流側フランジ13と下流側フランジ21とを締結するボルト5の挿通を許容する大きさで開口形成している。なお、車幅方向において、上流側フランジ13における左側の面には、第2上流側開口孔133を介してボルト5の螺合を許容するウェルドナット6(図1参照)を溶接している。
第3上流側開口孔134は、上流側フランジ13における前方上下方向略中央に開口形成するとともに、内面にネジ山(図示省略)を有する形状に形成している。そして、第3上流側開口孔134には、車両右方向から第2スタッドボルト136を螺合している。なお、第2スタッドボルト136は、上流側フランジ13と後述する下流側フランジ21とを締結するナット4の螺合を許容している。
下流側排気系部品20は、上流側排気系部品10から導出された排気ガスを流通可能に構成している。より詳しくは、下流側排気系部品20は、図1及び図2に示すように、上流側フランジ13と対面する下流側フランジ21と、下流側フランジ21から延びるU字配管22と、DPF23と、エキゾーストパイプ24とを、上流側からこの順番で一体的に連結して構成している。なお、下流側排気系部品20は、図示を省略したブラケットを介してディーゼルエンジン1、及び上流側排気系部品10に連結支持されている。
下流側フランジ21は、図1及び図4に示すように、車幅方向に所定の厚みを有する右側面視略三角形の平板状であって、略中央に排気ガスの流通を許容する下流側ガス流通孔(図示省略)を開口形成している。さらに、この下流側フランジ21には、車幅方向に貫通する第1下流側開口孔211、第2下流側開口孔212、及び第3下流側開口孔213を開口形成している。
この第1下流側開口孔211、第2下流側開口孔212、及び第3下流側開口孔213は、上流側ガス流通孔131と下流側ガス流通孔とが対向するようにして、上流側フランジ13と下流側フランジ21とを当接した際、第1上流側開口孔132、第2上流側開口孔133、及び第3上流側開口孔134と対向する位置に開口形成している。
第1下流側開口孔211は、下流側フランジ21における上部近傍において、上流側フランジ13に螺合した第1スタッドボルト135の挿通を許容する大きさで開口形成している。
第2下流側開口孔212は、下流側フランジ21における後方下部近傍において、ボルト5の挿通を許容する大きさで開口形成している。
第3下流側開口孔213は、下流側フランジ21における前方下部近傍において、第2スタッドボルト136の挿通を許容する大きさで開口形成するとともに、車両前方側が開口した端部開口形状に形成している。より詳しくは、第3下流側開口孔213は、第1下流側開口孔211を中心とする回転方向において、車両前方向側が開口した形状に形成している。
なお、下流側フランジ21における車両前方側の側面において、第3下流側開口孔213より下方の部分を、後述するガスケット30と当接する前端側面21aとする。
U字配管22は、図1及び図2に示すように、排気ガスの流通を許容する管状体であって、下流側フランジ21の右側面から車両右方向に延びるとともに、車両下方から車両左方向に向けて湾曲させた倒位の略U字状に形成している。
DPF23は、図1及び図2に示すように、排気ガスに含有する粒子状物質を捕集し除去する機能を有している。
エキゾーストパイプ24は、図1及び図2に示すように、排気ガスの流通を許容する管状体であって、DPF23から導出された排気ガスを車両後方に配置したマフラー(図示省略)に導出するように形成している。
ガスケット30は、上流側フランジ13と下流側フランジ21との間において、挟持されるように介在することで、上流側フランジ13と下流側フランジ21との隙間を閉塞し、排気ガスが外部に流出することを阻止する機能を有している。
このガスケット30は、図5に示すように、右側面視略三角形状の金属製薄板であって、排気ガスの流通を許容するガス流通開口孔31を略中央に開口形成している。なお、詳細な図示を省略するが、ガスケット30は、略三角形状の薄板、車両右方向に弾性を有する薄板、及び車両左方向に弾性を有する薄板、及び略三角形状の薄板を、車両右方向からこの順番で重ね合せるとともに、ガス流通開口孔31の縁部に沿って加締めて一体的に構成している。
さらに、ガスケット30には、車幅方向に貫通する第1貫通孔32、第2貫通孔33、及び端部開口孔34を開口形成するとともに、端部開口孔34の近傍に立設した立設部35を設けている。この第1貫通孔32、第2貫通孔33、及び端部開口孔34は、ガス流通開口孔31と上流側ガス流通孔131とが対向するようにして、上流側フランジ13にガスケット30を当接させた際、第1上流側開口孔132、第2上流側開口孔133、及び第3上流側開口孔134と対向する位置に開口形成している。
第1貫通孔32は、ガスケット30における上部近傍において、上流側フランジ13における第1スタッドボルト135の挿通を許容する大きさに開口形成している。
第2貫通孔33は、ガスケット30における後方下部近傍において、上流側フランジ13と下流側フランジ21とを締結するボルト5の挿通を許容する大きさに開口形成している。
端部開口孔34は、前方下部近傍において、第2スタッドボルト136の挿通を許容する大きさで開口形成するとともに、車両前方側が開口した端部開口形状に形成している。より詳しくは、端部開口孔34は、第1貫通孔32を中心とする回転方向において、車両前方側を開口した形状に形成している。
立設部35は、第1貫通孔32を中心とする回転方向における車両前方側に向けて弾性を有する弾性形状であって、端部開口孔34における開口より下方側の縁端から、第1貫通孔32を中心とする回転方向における車両前方に向けて延設して形成している。
換言すると、立設部35は、第1貫通孔32を中心とする回転方向において、第1貫通孔32より車両前方側で、かつ第1貫通孔32からの直線距離が遠い位置に形成している。なお、立設部35は、積層した薄板のうち、車両右方向に配置した薄板から延設している。
より詳しくは、立設部35は、端部開口孔34における開口下方の縁部から延設するとともに、車両後方に向けて湾曲させた湾曲部分35aと、湾曲部分35aの先端を車両右方向へ向けて折り返した先端部分35bとで一体形成している。
この先端部分35bは、下流側フランジ21の第3下流側開口孔213と端部開口孔34とが対向するように、下流側フランジ21とガスケット30とを重ね合せた際、下流側フランジ21の前端側面21aと当接するように形成している。これにより、立設部35は、下流側フランジ21における前端側面21aの隅部と接触することがなく、下流側フランジ21と当接する。
次に、このような構成の排気系部品2における上流側排気系部品10に対して、ガスケット30及び下流側排気系部品20を組付ける組付け工程について、図6から図11を用いて詳しく説明する。
なお、図6は上流側排気系部品10に下流側排気系部品20を組付ける第1工程及び第2工程を説明する説明図を示し、図7は上流側排気系部品10に下流側排気系部品20を組付ける第3工程及び最終工程を説明する説明図を示し、図8は第1工程における要部を拡大した要部拡大図を示し、図9は第2工程における要部を拡大した要部拡大図を示し、図10は第3工程における要部を拡大した要部拡大図を示し、図11は最終工程における要部を拡大した要部拡大図を示している。
また、図6から図11において、要部を明確にするため、排気過給機11の図示を省略している。
まず、上流側フランジ13に第1スタッドボルト135、及び第2スタッドボルト136を螺合した上流側排気系部品10を、ディーゼルエンジン1にブラケットなどを介して連結固定する。さらに、第2スタッドボルト136に対して、ナット4を予め螺合しておく。この際、ナット4は、上流側フランジ13に対して、ガスケット30及び下流側フランジ21を第2スタッドボルト136の径方向から挿入可能な間隔を隔てた位置に配置している。
そして、上流側排気系部品10に下流側排気系部品20を組付ける第1工程として、図6(a)及び図8に示すように、上流側フランジ13の第1スタッドボルト135に、第1貫通孔32を介して、立設部35を車両右方向に向けたガスケット30を吊り下げる。
この際、ガスケット30は、その自重によって、ガス流通開口孔31と上流側ガス流通孔131、第2貫通孔33と上流側フランジ13の第2上流側開口孔133、及び端部開口孔34と第3上流側開口孔134が、第1スタッドボルト135を回転軸とする回転方向にずれた状態で吊り下げられる。
次に、上流側排気系部品10に下流側排気系部品20を組付ける第2工程として、図6(b)及び図9に示すように、ガスケット30を吊り下げた上流側フランジ13に対して、下流側排気系部品20を吊り下げる。
より詳しくは、第1下流側開口孔211を回転中心として、車両後方に所定の角度だけ回転させた状態の下流側排気系部品20を、第1下流側開口孔211を介して、上流側フランジ13の第1スタッドボルト135に吊り下げる。
その後、上流側排気系部品10に下流側排気系部品20を組付ける第3工程として、図7(a)及び図10に示すように、下流側排気系部品20を回転方向Sに回転させて、上流側フランジ13と下流側フランジ21との取付位置を合わせる。
より詳しくは、第1スタッドボルト135を回転軸として、下流側排気系部品20を車両前方側(回転方向S)へ向けて回転開始させる。そして、下流側フランジ21の前端側面21aと、ガスケット30における立設部35の先端部分35bとを回転方向Sで当接させる。
これにより、ガスケット30は、下流側排気系部品20の回転に追従して、第1スタッドボルト135を回転軸とする回転方向Sへ向けて回転する。さらに、回転方向Sへの回転に伴って、ガスケット30の端部開口孔34及び下流側フランジ21の第3下流側開口孔に、それぞれの開口を介して第2スタッドボルト136が挿入される。
引続き、回転方向Sに下流側排気系部品20を回転させると、図8(b)及び図11に示すように、ガスケット30の端部開口孔34と第2スタッドボルト136、あるいは下流側フランジ21の第3下流側開口孔213と第2スタッドボルト136とが回転方向Sで当接する。このため、下流側排気系部品20は、回転方向Sへの回転が規制される。
この際、上流側フランジ13の第2上流側開口孔133に対して、下流側フランジ21の第2下流側開口孔212の位置がずれている場合、下流側フランジ21を回転方向Sに僅かに回転させて、第2上流側開口孔133、ガスケット30の第2貫通孔33、及び第2下流側開口孔212を連通させる。
そして、車幅方向で連通した第2上流側開口孔133、第2貫通孔33、及び第2下流側開口孔212にボルト5を挿入して、ウェルドナット6に螺合させる。さらに、第1スタッドボルト135にナット3を螺合させるとともに、ナット3、ナット4、及びボルト5を締め付けて、ガスケット30を介在させた上流側フランジ13と下流側フランジ21とを締結する。
このように、ディーゼルエンジン1に固定された上流側排気系部品10に対して、ガスケット30及び下流側排気系部品20を組付けて、ディーゼルエンジン1における排気系部品2を構成する。
以上のような構成を実現するガスケット、ディーゼルエンジン1の排気系部品2、ガスケット30の取付け方法は、上流側フランジ13及び下流側フランジ21に対する位置決めを容易にして、組付け性を向上することができる。
具体的には、第1貫通孔32に第1スタッドボルト135を挿通した状態、すなわち第1スタッドボルト135にガスケット30を吊り下げた状態において、回転方向Sに回転させた下流側フランジ21が当接する立設部35を設けたことで、ガスケット30は、下流側フランジ21の回転に追従して回転することができる。
このため、第2上流側開口孔133と第2下流側開口孔212とが一致する位置まで下流側フランジ21を回転させると、ガスケット30の第2貫通孔33は、第2上流側開口孔133、及び第2下流側開口孔212と連通することができる。
これにより、ガスケット30は、第2上流側開口孔133及び第2下流側開口孔212に対する第2貫通孔33の位置合わせを、上流側フランジ13と下流側フランジ21との位置合わせと同時に行うことができる。
従って、ガスケット30、及びガスケット30の取付け方法は、立設部35によって、第2上流側開口孔133及び第2下流側開口孔212に対する第2貫通孔33の位置合わせを容易にして、組付け性を向上することができる。
また、第2スタッドボルト136に対応する端部開口孔34を備えたことにより、ガスケット30は、回転方向Sへの移動を規制されることで、上流側フランジ13及び下流側フランジ21に対する位置決めを容易にして、組付け性を向上することができる。
具体的には、端部開口孔34は、回転方向Sに対して逆方向から第2スタッドボルト136の挿入を許容することができる。そして、回転方向Sで第2スタッドボルト136と当接するため、端部開口孔34は、回転方向Sへのガスケット30の回転を規制することができる。
この際、第2スタッドボルト136が回転方向Sにおける最も前方に配置した第3上流側開口孔134に螺合しているため、ガスケット30の第2貫通孔33は、第2上流側開口孔133、及び第2下流側開口孔212と連通することができる。
これにより、ガスケット30は、第2上流側開口孔133及び第2下流側開口孔212に対する第2貫通孔33の位置をより容易に合わせることができる。
従って、ガスケット30は、回転方向Sへの移動を規制されることで、上流側フランジ13及び下流側フランジ21に対する位置決めを容易にして、組付け性を向上することができる。
また、屈曲部分35aを有する弾性形状に立設部35を形成したことにより、ガスケット30は、第2上流側開口孔133及び第2下流側開口孔212と第2貫通孔33との微少な位置ズレを、立設部35の弾性変形によって調整することができる。
具体的には、例えば、立設部35が弾性変形しない剛体の場合、回転方向Sへのガスケット30の回転が第1スタッドボルト135で規制されるため、回転方向Sに下流側フランジ21を回転させることができない。このため、第2上流側開口孔133及び第2下流側開口孔212と、第2貫通孔33との微少な位置ズレを調整することが困難になるおそれがある。
そこで、立設部35を弾性形状に形成したことにより、下流側フランジ21を回転方向Sに回転させても、立設部35の弾性によって、ガスケット30は、回転方向Sに回転することないため、第2上流側開口孔133及び第2下流側開口孔212に対する第2貫通孔33の微少な位置ズレを容易に合わせることができる。
これにより、ガスケット30は、第2上流側開口孔133と、第2下流側開口孔212と、第2貫通孔33との微少な位置ズレを立設部35の弾性変形によって調整することができる。
従って、ガスケット30は、弾性を有する立設部35によって、第2上流側開口孔133及び第2下流側開口孔212に対する第2貫通孔33の位置決めを容易にすることができる。
また、回転方向Sにおいて、第1貫通孔32より前方側で、かつ第1貫通孔32に対する直線距離が遠い第2貫通孔33近傍の縁端に立設部35を形成したことにより、ガスケット30は、第2上流側開口孔133及び第2下流側開口孔212に対する第2貫通孔33の位置ズレを抑制することができる。
具体的には、第1スタッドボルト135が挿通する第1貫通孔32からの直線距離が近いほど、回転方向Sにおける立設部35の寸法バラツキによって、ガスケット30の回転角度が左右される。つまり、第1貫通孔32に対する立設部35の直線距離が近いほど、第2上流側開口孔133及び第2下流側開口孔212と第2貫通孔33との位置ズレが生じ易くなる。
そこで、第1貫通孔32に対する直線距離が遠い第2貫通孔33近傍の縁端に立設部35を形成することで、ガスケット30は、回転方向Sにおける立設部35の寸法バラツキによる回転角度への影響を抑制することができる。これにより、ガスケット30は、第2上流側開口孔133及び第2下流側開口孔212に対する第2貫通孔33の位置ズレを抑制することができる。
従って、ガスケット30は、第1貫通孔32に対する直線距離が遠い第2貫通孔33近傍の縁端に立設部35を形成することで、第2上流側開口孔133及び第2下流側開口孔212に対する第2貫通孔33の位置ズレを抑制することができる。
また、上述したガスケット30を、上流側排気系部品10における上流側フランジ13と、下流側排気系部品20における下流側フランジ21との間に介在させたことにより、上流側フランジ13及び下流側フランジ21に対するガスケット30の位置決めを容易にして、組付け性を向上したディーゼルエンジン1の排気系部品取付構造を実現することができる。
さらに、例えば、ディーゼルエンジン1と下流側排気系部品20との干渉などによって、第1スタッドボルト135の軸方向から下流側排気系部品20の取付けが困難な場合、ディーゼルエンジン1の排気系部品取付構造は、第1スタッドボルト135に吊り下げた下流側排気系部品20を回転させて上流側排気系部品10に取付ける。
この際、上流側フランジ13と下流側フランジ21との間に予めガスケット30を介在させる必要があるため、上流側フランジ13及び下流側フランジ21に対するガスケット30の位置合わせが容易ではない。
そこで、上述した立設部35を有するガスケット30によって、ディーゼルエンジン1の排気系部品取付構造は、上流側フランジ13と下流側フランジ21との間に予めガスケット30を介在させた場合であっても、上流側フランジ13及び下流側フランジ21に対するガスケット30の位置合わせを容易にすることができる。
従って、ディーゼルエンジン1の排気系部品取付構造は、立設部35を有するガスケット30によって、上流側フランジ13及び下流側フランジ21に対するガスケット30の位置決めを容易にして、組付け性を向上することができる。
次に、上述の実施例1におけるガスケット30に対して、形状が異なるガスケット40について、図12及び図13を用いて詳しく説明する。
なお、図12は実施例2におけるガスケット40の外観斜視図を示し、図13は上流側フランジ13にガスケット40を装着したガスケット装着状態の要部拡大図を示している。
また、上述の実施例1と同じ構成は、同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
実施例2におけるガスケット40は、図12及び図13に示すように、上述した実施例1のガスケット30に対して、上流側フランジ13に設けた被係止部13aに係止される係止部46を設けている点が異なる。
具体的には、ガスケット40は、右側面視略三角形状の金属製薄板であって、ガス流通開口孔41、第1貫通孔42、第2貫通孔43、及び端部開口孔44を開口形成している。さらに、ガスケット40には、端部開口孔44の近傍に立設した立設部45、及び係止部46を設けている。
なお、ガス流通開口孔41、第1貫通孔42、第2貫通孔43、端部開口孔44、及び立設部45は、上述した実施例1におけるガス流通開口孔31、第1貫通孔32、第2貫通孔33、端部開口孔34、及び立設部35と同一の構成のため、その詳細な説明を省略する。
係止部46は、図12及び図13に示すように、端部開口孔44における開口より上方側の縁端から、車両前方に向けて延設するとともに、車両左方向へ折曲して形成している。なお、係止部46は、積層した薄板のうち、車両左方向側に配置した薄板から延設している。
より詳しくは、係止部46は、図12に示すように、端部開口孔44における開口より上方側の縁端から、第1貫通孔42を中心とする回転方向における車両前方側に向けて延設した延設部分46aと、延設部分46aの先端を車両左方向に向けて折り曲げた折曲部分46bとで一体形成している。
この係止部46は、図13に示すように、端部開口孔44と第2スタッドボルト136とが回転方向Sで当接しない位置において、上流側フランジ13に設けた被係止部13aに係止可能に形成している。つまり、係止部46は、回転方向Sにおいて、立設部45より車両前方側に配置するように形成している。
引続き、このような係止部46を有するガスケット40を上流側フランジ13に組付け工程について説明する。
上流側フランジ13の第1スタッドボルト135に、第1貫通孔42を介して、立設部45を車両右方向に向けたガスケット40を吊り下げる。この際、第2スタッドボルト136にガスケット40の端部開口孔44を挿通するとともに、上流側フランジ13の被係止部13aに係止部46を引っ掛けるようにして係止する。
これにより、ガスケット30は、回転方向Sへの回転を第2スタッドボルト136によって規制され、回転方向Sとは逆方向へ回転を被係止部13aによって規制される。この状態において、上述した実施例1と同様に、第1スタッドボルト135に下流側排気系部品20を吊り下げるとともに、回転方向Sに回転させることで、上流側排気系部品10と下流側排気系部品20とを組付ける。
以上のような構成を実現するガスケット40は、第1スタッドボルト135に吊り下げられた状態において、上流側フランジ13に対して仮止めすることができる。
具体的には、第1スタッドボルト135に吊り下げた状態において、ガスケット40は、搬送による振動などによって、第1スタッドボルト135を回転軸にして容易に揺動することができる。このため、ガスケット40を吊り下げた上流側フランジ13に対して下流側フランジ21を装着する際、ガスケット40が揺動することで、立設部45と下流側フランジ21とが当接し難くなるおそれがある。
そこで、上流側フランジ13側へ向けて立設した係止部46によって、ガスケット40は、上流側フランジ13に対して係止することができるため、第1スタッドボルト135を回転軸とした揺動を規制することができる。すなわち、ガスケット40は、係止部46によって、上流側フランジ13に仮止めすることができる。これにより、ガスケット40は、搬送による振動などによって揺動することを防止できる。
さらに、回転方向Sにおいて、立設部45と略同位置、あるいは立設部45より前方に係止部46を配置しているため、下流側フランジ21と立設部45とが当接すると、係止部46は、上流側フランジ13から離間することができる。
これにより、係止部46は、第2上流側開口孔133及び第2下流側開口孔212に対する第2貫通孔43の位置合わせを阻害することがない。
従って、ガスケット40は、係止部46によって、第2上流側開口孔133及び第2下流側開口孔212に対する第2貫通孔43の位置決めを阻害することなく、組付け作業性の向上を図ることができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の流体は、実施形態の排気ガスに対応し、
以下同様に、
一対のフランジは、上流側フランジ13、及び下流側フランジ21に対応し、
連通孔は、第1上流側開口孔132と第1下流側開口孔211、第2上流側開口孔133と第2下流側開口孔212、及び第3上流側開口孔134と第3上流側開口孔134に対応し、
所定の締結手段は、第1スタッドボルト135、第2スタッドボルト136、ナット3、ナット4、ウェルドナット6、ボルト5、並びに第1上流側開口孔132及び第3上流側開口孔134のネジ山に対応し、
一方のフランジは、上流側フランジ13に対応し、
一方のフランジにおける連通孔は、第1上流側開口孔132に対応し、
第1挿通孔は、第1貫通孔32、及び第1貫通孔42に対応し、
一方のフランジにおける他の連通孔は、第2上流側開口孔133、及び第3上流側開口孔134に対応し、
第2挿通孔は、第2貫通孔33、端部開口孔34、第2貫通孔43、及び端部開口孔44に対応し、
他方のフランジは、下流側フランジ21に対応し、
所定の回転方向は、回転方向Sに対応し、
第2スタッドボルトに対応する第2挿通孔は、端部開口孔34、及び端部開口孔44に対応し、
他方のフランジにおける側部は、前端側面21aに対応し、
第2立設部は、係止部46に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
具体的には、第1スタッドボルト135とナット3、第2スタッドボルト136とナット4、及びボルト5とウェルドナット6とによって、上流側フランジ13と下流側フランジ21とを締結したが、これに限定せず、上流側フランジ13と下流側フランジ21とを締結可能であれば、適宜の構成としてもよい。例えば、上流側フランジ13の第2上流側開口孔133の内面に、ボルト5の螺合を許容するネジ山を形成した構成としてもよい。
また、第3上流側開口孔134に第2スタッドボルト136を螺合するとともに、第3上流側開口孔134に対応するガスケット30の位置に端部開口孔34を形成したが、これに限定せず、第3上流側開口孔134を第2上流側開口孔133と同様にボルトの挿通を許容する形状としてもよい。この際、第3上流側開口孔134に対応するガスケット30の位置に、第2貫通孔33と同様にボルトの挿通を許容する貫通孔を形成する。
また、上流側フランジ13と下流側フランジ21とを3箇所で締結する構成としたが、これに限定せず、例えば、上流側フランジ13と下流側フランジ21とを2箇所で締結する構成としてもよい。
また、複数の薄板でガスケット30,40を構成したが、これに限定せず、1枚の薄板でガスケットを構成してもよい。
また、上述の実施例2において、回転方向Sにおいて、立設部45より車両前方側に配置するように係止部46を形成したが、これに限定せず、上流側フランジ13の形状に応じて、適宜の位置に形成してもよい。例えば、車幅方向において、立設部45の左側に位置するように係止部46を形成してもよい。
本発明は、ディーゼルエンジンの排気系部品に限らず、ガソリンエンジンにおける排気系部品、あるいは流体の流通を許容するフランジ継手における一対のフランジの間で挟持されるガスケットに適用することができる。
1…ディーゼルエンジン
3…ナット
4…ナット
5…ボルト
6…ウェルドナット
10…上流側排気系部品
13…上流側フランジ
20…下流側排気系部品
21…下流側フランジ
21a…前端側面
30…ガスケット
32…第1貫通孔
33…第2貫通孔
34…端部開口孔
35…立設部
40…ガスケット
42…第1貫通孔
43…第2貫通孔
44…端部開口孔
45…立設部
46…係止部
132…第1上流側開口孔
133…第2上流側開口孔
134…第3上流側開口孔
135…第1スタッドボルト
136…第2スタッドボルト
211…第1下流側開口孔
212…第2下流側開口孔
213…第3下流側開口孔
S…回転方向

Claims (7)

  1. 流体の流通を許容するフランジ継手における一対のフランジの間に介在し、前記一対のフランジを連通する少なくとも2つの連通孔に挿通する所定の締結手段で締結されることで、前記一対のフランジ間の隙間を閉塞する略板状のガスケットであって、
    一方のフランジにおける連通孔に螺合した1本のスタッドボルトの挿通を許容する第1挿通孔と、
    前記一方のフランジにおける他の連通孔に対応する位置に開口形成した少なくとも1つの第2挿通孔と、
    他方のフランジ側へ向けて立設した立設部とを備え、
    前記第1挿通孔に対して前記スタッドボルトを挿通させた状態において、
    前記立設部を、
    前記スタッドボルトを螺合した前記連通孔に対応する前記他方のフランジにおける連通孔に対して前記スタッドボルトを挿通させるとともに、前記スタッドボルトを回転軸として所定の回転方向に回転させた前記他方のフランジと当接する構成とした
    ガスケット。
  2. 前記スタッドボルトを第1スタッドボルトとし、
    前記所定の回転方向において、最も前方に配置した前記一方のフランジにおける連通孔に螺合させた1本の第2スタッドボルトに対応する前記第2挿通孔を、
    前記所定の回転方向側が開口した端部開口孔で構成した
    請求項1に記載のガスケット。
  3. 前記立設部を、
    前記他方のフランジにおける側部と当接するとともに、前記所定の回転方向に弾性を有する弾性形状に形成した
    請求項1または請求項2に記載のガスケット。
  4. 前記立設部を第1立設部とし、
    前記第1挿通孔に前記スタッドボルトを挿通させた状態において、
    前記一方のフランジ側へ向けて立設するとともに、前記一方のフランジの側面と当接する第2立設部を備えた
    請求項1から請求項3のいずれか1つに記載のガスケット。
  5. 前記立設部を、
    前記所定の回転方向において、前記第1挿通孔より前方側で、かつ前記第1挿通孔に対する直線距離が遠い第2挿通孔近傍の縁端に形成した
    請求項1から請求項4のいずれか1つに記載のガスケット。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1つに記載のガスケットを、
    エンジンに装着固定されるとともに、少なくとも1本のスタッドボルトを有する上流側フランジを端部に設けた上流側排気系部品における前記上流側フランジと、
    前記上流側フランジに対面するように配置された下流側フランジを備えた下流側排気系部品における下流側フランジとの間に介在させた
    エンジンの排気系部品取付構造。
  7. 流体の流通を許容するフランジ継手における一対のフランジの間に介在し、前記一対のフランジを連通する少なくとも2つの連通孔に挿通する所定の締結手段で締結されることで、一対のフランジ間の隙間を閉塞する略板状のガスケットの取付方法であって、
    一方のフランジにおける連通孔に螺合した1本のスタッドボルトを、第1挿通孔を挿通する工程と、
    前記スタッドボルトを螺合した前記連通孔に対応する他方のフランジにおける連通孔に前記スタッドボルトを挿入する工程と、
    前記スタッドボルトを回転軸として、所定の回転方向に回転させた前記他方のフランジを、前記他方のフランジ側へ向けて立設した前記ガスケットの立設部に当接させる工程と、
    前記一方のフランジにおける他の連通孔と、前記ガスケットにおける第2挿通孔とを対向させる工程とを備えた
    ガスケットの取付け方法。
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