JP6063349B2 - ファインブランキング方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ワークから製品を精度よく打ち抜きし得るファインブランキング方法及びその装置に関する。
ファインブランキング方法は、例えば、金属ストリップ(ワーク)から製品を打ち抜き加工する際に、先ず第1のブランキング装置で半打ち抜き状態、すなわち、金属ストリップに製品が段状に連なった状態とし、その後、第2のブランキング装置で完全打ち抜き状態、すなわち、製品を金属ストリップから離脱させる手法である。このような、いわゆる2段打ち抜きを行うことにより、バリが発生することを抑制しつつ、製品排出に要する時間を短縮して短いサイクルタイムで寸法精度に優れた製品を高効率で得ることができる。
この種のファインブランキング方法、及びそれを実施するためのファインブランキング装置に関し、本出願人は、特許文献1において、打ち抜き精度を一層向上し得る工程及び構成を提案している。なお、この場合、打ち抜きによって無段変速機用エレメントを得るようにしている。
特許第3619364号公報
特許文献1記載の装置では、スプリングコイルによってスライダを水平方向に弾発付勢するとともに、このスライダ、及び該スライダの上方に配置された圧力プレートの対向面にカム部をそれぞれ設けるようにしている。各カム部は凹部と凸部を有し、凸部が凹部に進入している状態では、パッドと上パンチ(打ち抜き用パンチ)が分離している。昇降ベースが下降し、金型に付設された上下動カムとスプリングによってライダが弾発付勢されて水平方向に沿って移動し、スライダ及び圧力プレートの各カム部の凸部同士が対向する。これにより、パッドが上パンチに対して相対的に上昇した位置にロックされる。
この状態で上パンチがさらに下降し、金属ストリップの一部を押圧して、該金属ストリップに段部を介して連なった製品を得る。上パンチが上昇するとき、パッドが上パンチに対して相対的に上昇した位置にロックされて一体的に上昇するため、下パンチが上昇するとともに、製品がそのままの形状で下型に対して相対的に上昇する。
以上の動作が営まれる際に、上パンチの押し込み量が小さい場合や、コイルスプリングが破損した場合には、カム凸部の斜面同士が干渉し、凸部上面同士が噛合して停止しない。このため、下パンチが上昇する際、ワークであるコイル材内に製品が押し戻されることになる。
このような場合、製品が所定の形状に打ち抜かれなくなる。結局、製品として許容し得ない形状の不良品となる。
このような事態が発生したことは、作業者が異音を確認することで認識することが一応は可能である。しかしながら、異音であるか正常音であるかの認識は個人差があり、実際に不良品が作製されていることの確定とはならない。
また、不良品が作製されていたとしても、如何なる時点から不良品となっているかを明確に判断することは困難である。従って、当該不良品を含むロットの全製品を廃棄することで対応することが想起されるが、このために歩留まりが低下する。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、異常が発生したことを速やかに検知し得るファインブランキング方法及びその装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明に係るファインブランキング装置は、ワークを支持する下型と、
前記下型に対して相対的に昇降可能な上型と、
前記上型に設けられて第1カム部が形成されたカム部材と、
前記下型に対して相対的に昇降可能であり、前記ワークを押圧するための上パンチと、
前記上パンチと対向する位置に配設され、前記ワークの、前記上パンチによって押圧された部位を前記上パンチとともに挟持する下パンチと、
前記下パンチを支持して該下パンチと一体的に下降するとともに、凸部と凹部を有する第2カム部が形成された下カムプレートと、
前記下パンチを前記下カムプレートごと前記ワークに向かって付勢する第1付勢手段と、
前記下カムプレートの上方に配設され、前記第1カム部と協働する第3カム部と、前記下型に対して前記上型が相対的に下降するときに前記第2カム部の凸部及び凹部が離脱する一方、前記下型に対して前記上型が相対的に上昇するときに前記第2カム部の凸部及び凹部が進入する凹部及び凸部を有し、前記離脱により前記第2カム部との係合が解除されるとともに、前記進入により前記第2カム部に対して係合する第4カム部が形成された上カムプレートと、
前記上カムプレートを水平方向に付勢する第2付勢手段と、
前記上パンチで前記ワークを押圧する際、前記第2カム部に対して前記第4カム部が係合しているか又は係合解除しているかを検出する検出機構と、
前記検出機構の作用下に前記第2カム部に対して前記第4カム部が係合していることが検出されたとき、前記上パンチによる前記ワークの押圧を停止する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るファインブランキング方法は、上記の構成を備えるファインブランキング装置を用い、
前記上型及び前記カム部材を前記下型に対して相対的に降下させることで、前記第1カム部を前記第3カム部に沿って相対的に上昇させ、且つ前記上カムプレートを前記第2付勢手段の作用下に水平方向に沿って移動させて前記第2カム部と前記第4カム部の係合を解除して前記下パンチを下降させる工程と、
前記上パンチを前記ワークに対して相対的に下降させて該ワークを押圧し、前記ワークの押圧された部位を前記下パンチと前記上パンチで挟持する工程と、
前記上型及び前記カム部材を前記下型に対して相対的に上昇させることで、前記第1カム部を前記第3カム部に沿って相対的に降下させ、且つ前記上カムプレートを元の位置に戻す一方で、前記第1付勢手段の作用下に前記下カムプレートごと前記下パンチを上昇させるとともに前記第2カム部と前記第4カム部を係合する工程と、
を有し、
前記上パンチで前記ワークを押圧する際、前記第2カム部に対して前記第4カム部が係合しているか又は係合解除しているかを検出機構によって検出し、
前記検出機構の作用下に前記第2カム部に対して前記第4カム部が係合していることが検出されたとき、前記上パンチによる前記ワークの押圧を停止することを特徴とする。
このように、本発明においては、検出機構を設け、該検出機構によって、下カムプレートと上カムプレートのカム部同士が係合しているか否かを検出するようにしている。この検出結果に基づいて、正常運転がなされているのか、それとも異常が生じているのかを自動的に、且つ速やかに判断することができる。
そして、異常が生じていると判断されたときには制御手段の制御作用下に運転が停止されるので、許容し得ない形状の製品が完全に打ち抜かれる(作製される)ことが回避される。このため、歩留まりが向上するという利点もある。
下カムプレートと上カムプレートのカム部同士が係合しているか否かは、例えば、検出機構を、上カムプレートに設けられて前記第2付勢手段の作用下に該上カムプレートと一体的に水平方向に変位可能な被検出体と、前記被検出体が所定の位置に存在するか否かを検出する近接センサとを有するものとして構成することによって判断することができる。この場合、前記被検出体が存在することが検出されたときに前記第2カム部に対して前記第4カム部が係合していると判断すればよい。
なお、この場合、上パンチが下死点に到達したときに被検出体が存在することが検知された際、第2カム部に対して第4カム部が係合していると判断すれば、上型が下死点に到達したときには異常が生じていなかった場合であっても、許容し得ない形状の製品が完全に打ち抜かれる(作製される)ことが回避される。
本発明によれば、検出機構を設けてファインブランキング装置を構成し、該検出機構によって、下カムプレートと上カムプレートのカム部同士が係合しているか否かを検出するようにしている。この検出結果に基づいて、正常運転がなされているのか、それとも異常が生じているのかを自動的に、且つ速やかに判断することができる。
そして、異常が生じていると判断されたときには制御手段の制御作用下に運転が停止されるので、許容し得ない形状の製品が作製されることが回避される。このため、歩留まりが向上する。
本発明の実施の形態に係るファインブランキング装置の要部縦断面図である。 得られる製品である無段変速機用エレメントの概略全体斜視図である。 図1に続き、上パンチが下降して下死点に到達し、半打ち抜き加工を行っている状態を示す要部縦断面図である。 図3に続き、上パンチが上昇した状態を示す要部縦断面図である。 図4に続き、上型及び下パンチが上昇した状態を示す要部縦断面図である。 異常が生じた状態のファインブランキング装置の要部縦断面図である。 図6に示す状態で半打ち抜き加工を実施したときに得られる無段変速機用エレメントの概略全体斜視図である。 正常運転時と異常運転時の検出機構からの信号に基づく検出用ロッド(被検出体)の変位量の算出値と時間との関係を示すグラフである。
以下、本発明に係るファインブランキング方法につき、それを実施するためのファインブランキング装置との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
なお、ファインブランキング装置の構成は、前記特許文献1に詳述された公知のものである。このため、本明細書では主要な構成を説明するに留め、細部にわたる詳細な説明は省略する。
図1は、本実施の形態に係るファインブランキング装置10の要部縦断面図である。このファインブランキング装置10は、金属ストリップ12(ワーク)に対して半打ち抜き加工を施し、最終的に、図2に示す無段変速機用エレメント14を得るためのものであり、ダイ16を含む下型と、パッド18とは別個に昇降動作可能な図示しない上型とを有する。ファインブランキング装置10の上型には、第1カム部20が形成されたカム部材22が下型を指向するようにして連結される。
本実施の形態では、下型が固定型であり、一方、上型は、図示しない第1昇降機構の作用下に昇降動作する可動型である。すなわち、上型は、下型に対して接近又は離間するように昇降する。
下型には、下カムプレート24と上カムプレート26が設けられる。この中の下カムプレート24には、図示しない複数個のコイルスプリング(第1付勢手段)によってバネ荷重が付与された付勢用ロッド28の先端が当接している。すなわち、下カムプレート24には、弾発付勢力(押圧力)が付勢用ロッド28を介して付与されており、このため、該下カムプレート24は、上カムプレート26、ひいては金属ストリップ12に指向して常時付勢されている。
下カムプレート24において、上カムプレート26に対向する上面には第2カム部30が刻設されている。この第2カム部30は、凹部32と凸部34が交互に連なることで形成されており、凸部34の頂面、及び凹部32の底面は水平面に設定されている。また、凹部32の頂面と凸部34の底面との間は、傾斜面として形成されている。
下カムプレート24の一部は、上カムプレート26から露呈する。この露呈した部位には、カウンタパンチ(下パンチ)36が立設される。カウンタパンチ36の上端部は、ダイ16に貫通形成された第1挿通孔38に通されている。
第1挿通孔38には、成形用凹部40が連なる。後述するように、金属ストリップ12の、上パンチ42(図3参照)で押圧された部位、すなわち、無段変速機用エレメント14は、成形用凹部40に進入する。
上カムプレート26は、下カムプレート24の上方に配設される。この上カムプレート26の図1における左端部には、検出用ロッド44(被検出体)が連設されたピストンピン46が位置決め固定されている。
下型には収納室が形成され、この収納室には箱体48が収容される。すなわち、箱体48は下型の適切な箇所で位置決め固定されている。
箱体48において、上カムプレート26に臨む側の側壁には第1挿入孔50が貫通形成され、前記側壁に対向する側壁には第2挿入孔52が貫通形成される。第1挿入孔50にはピストンピン46の胴部が通され、一方、第2挿入孔52には検出用ロッド44が通されている。
ピストンピン46の大径なピストン部54は、箱体48内に挿入されている。検出用ロッド44は、このピストン部54から延在し、第2挿入孔52から箱体48の外部に突出する。
箱体48内において、検出用ロッド44は、コイルスプリング56(第2付勢手段)に通されている。コイルスプリング56の左端は、第2挿入孔52が形成された側壁の内面に着座し、右端は、ピストン部54に着座している。
箱体48から突出した検出用ロッド44の先端近傍には、近接センサ58(検出手段)が配設される。この近接センサ58と検出用ロッド44によって、検出機構が構成される。
一方、上カムプレート26の右端部には、前記カム部材22の前記第1カム部20と協働する第3カム部60が形成される。第3カム部60は、上カムプレート26の下面から上昇するように傾斜した傾斜面60aと、鉛直方向に沿って延在する垂面60bとからなる。
さらに、上カムプレート26において、下カムプレート24に対向する下面には第4カム部62が刻設されている。この第4カム部62は、第2カム部30と同様に、凹部64と凸部66が交互に連なることで形成されており、凸部66の頂面、及び凹部64の底面は水平面に設定されている。また、凹部64の頂面と凸部66の底面との間は、傾斜面として形成されている。本実施の形態では、第2カム部30の凹部32に第4カム部62の凸部66が進入し、且つ第2カム部30の凸部34が第4カム部62の凹部64に進入した状態を「係合」とし、一方、第2カム部30の凸部34と第4カム部62の凸部66とが対向した状態を「係合解除」とする。
パッド18には、カウンタパンチ36に対向する箇所に第2挿通孔68が貫通形成される。この第2挿通孔68内には、上パンチ42(図3参照)が摺動する。上パンチ42は、図示しない第2昇降機構の作用下に、金属ストリップ12(ないし下型)に対して昇降可能である。
前記カム部材22は、金属ストリップ12及び前記ダイ16に干渉しない位置に設けられ、その第1カム部20は、下型内で上カムプレート26の第3カム部60に対向している。
以上の構成において、近接センサ58、前記第1昇降機構及び前記第2昇降機構は、図示しない制御回路(制御手段)に電気的に接続されている。
本実施の形態に係るファインブランキング装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その作用効果につき、本実施の形態に係るファインブランキング方法との関係で説明する。
金属ストリップ12から無段変速機用エレメント14を打ち抜くべく、先ず、図1に示すように、金属ストリップ12をダイ16(下型)に沿って流す。すなわち、金属ストリップ12を下型で支持する。この時点では、第2カム部30の凹部32に第4カム部62の凸部66が進入し、且つ第2カム部30の凸部34が第4カム部62の凹部64に進入している。換言すれば、下カムプレート24の第2カム部30と、上カムプレート26の第4カム部62とが係合している。
また、コイルスプリング56が圧縮状態にあり、このため、上カムプレート26はカム部材22側に指向して弾発付勢されている。ただし、この時点では、カム部材22の第1カム部20が第3カム部60の垂面60bに当接しているため、上カムプレート26が移動することはない。
そして、箱体48から突出した検出用ロッド44の左端部には、近接センサ58が対向する。すなわち、第2カム部30と第4カム部62が係合しているとき、近接センサ58は、後進端に位置する検出用ロッド44の先端を検出する。従って、制御回路にはON信号が送られる。
次に、制御回路は、前記第1昇降機構を付勢し、上型を下型に指向して下降させる。その結果、図3に示すように、金属ストリップ12がダイ16(下型)とパッド18及び上型とで挟持される。
上型の下降に追従してカム部材22が下降すると、第1カム部20が、第3カム部60の傾斜面60aに相対的に移動する。これにより垂面60bが第1カム部20の拘束から解放されると、コイルスプリング56が伸張するとともに、上カムプレート26がカム部材22側に指向して水平方向に沿って移動する。
この移動に追従し、ピストンピン46及び検出用ロッド44が一体的に変位する。このようにして検出用ロッド44が前進端位置となるため、近接センサ58は、検出用ロッド44の先端を感知し得なくなる。従って、制御回路にはOFF信号が送られる。
さらに、第2カム部30の斜面と第4カム部62の斜面が互いに摺接する。これに伴い、下カムプレート24が上カムプレート26に対して相対的に下降し、カウンタパンチ36もダイ16に対して相対的に下降する。カウンタパンチ36の先端面は、第1挿通孔38の開口よりも下方に位置する。なお、下カムプレート24が下降すると、付勢用ロッド28にバネ荷重を付与する前記コイルスプリングが圧縮され、これにより付勢用ロッド28が後退(下降)する。
最終的に、第2カム部30の凸部34の頂面に第4カム部62の凸部66の頂面が乗り上げ、凸部34、66の頂面同士が対向した状態、すなわち、第2カム部30と第4カム部62の係合が解除された状態となる。
この状態で、制御回路は、第2昇降機構の作用下に上パンチ42を下降させる。上パンチ42の下端部は、第2挿通孔68を通ってパッド18から突出する。突出した上パンチ42は、その下端部で金属ストリップ12をカウンタパンチ36側に指向して押圧するとともに、下死点に到達する。
下死点に到達するまでの押圧により、半打ち抜き加工が営まれる。すなわち、段部を介して金属ストリップ12に連なった無段変速機用エレメント14が得られる。上パンチ42で押圧された無段変速機用エレメント14は、成形用凹部40に進入する。
正常運転であるときには、その後、第2昇降機構の作用下に、図4に示すように上パンチ42が上昇する。この時点では上型は上昇していないので、カム部材22が上昇することはなく、上カムプレート26やピストンピン46、検出用ロッド44が元の位置に戻ることもない。従って、制御回路にはOFF信号が送られる。なお、パッド18も上パンチ42と略同タイミングで上昇する。
上パンチ42とパッド18が十分に後退した後、制御回路は、前記第1昇降機構の作用下に上型を上昇させる。これに追従して、図5に示すように、カム部材22が上型と一体的に上昇する。
第3カム部60の傾斜面60aが、下面から垂面60bに向かって上昇するように傾斜しているので、カム部材22が上昇すると、第1カム部20が、第3カム部60の垂面60bに相対的に移動する。第1カム部20がこのように移動することにより、上カムプレート26が箱体48側に指向して水平方向に沿って移動して元の位置に戻る。この際、垂面60bが第1カム部20で拘束されるとともに、コイルスプリング56が圧縮される。
また、ピストンピン46及び検出用ロッド44が元の位置に戻るため、近接センサ58は、検出用ロッド44の先端部が後進端に存在することを検出する。このため、制御回路にはON信号が送られる。
さらに、第2カム部30の斜面と第4カム部62の斜面が互いに摺接する。最終的に、第2カム部30の凹部32に第4カム部62の凸部66が進入し、且つ第2カム部30の凸部34が第4カム部62の凹部64に進入して、第2カム部30と第4カム部62が係合状態となる。
付勢用ロッド28の降下に伴って圧縮された前記コイルスプリングは、この係合の際に伸張する。このために付勢用ロッド28にバネ荷重が付与され、その結果、下カムプレート24が上方に弾発付勢される。すなわち、第2カム部30と第4カム部62が係合状態となると、付勢用ロッド28の押圧力によって下カムプレート24が上カムプレート26に対して相対的に上昇する。従って、カウンタパンチ36もダイ16に対して相対的に上昇し、カウンタパンチ36の先端部が第1挿通孔38から露呈する。
この上昇するカウンタパンチ36によって無段変速機用エレメント14が上方に押圧され、その結果、無段変速機用エレメント14が成形用凹部40から離脱する。このことから諒解されるように、カウンタパンチ36は、いわゆるノックアウト機構も営む。
これに対し、例えば、コイルスプリング56が破損した場合や、何らかの不測の事態で上パンチ42の押し込み量が少ない場合には、図6に示すように、上型が下降しているにも関わらず、上カムプレート26がカム部材22側に指向して移動することが困難となる。この理由は、上カムプレート26がコイルスプリング56からの弾発付勢力を受けることができないから、ないしは、第2カム部30と第4カム部62同士が干渉し、係合解除の状態にならないからである。
従って、この場合、第2カム部30と第4カム部62の係合状態が維持される。このため、下カムプレート24が相対的に下降することはなく、カウンタパンチ36が下降することもない。この状態で上パンチ42を下降して金属ストリップ12を押圧すると、図7に示すように、許容し得ない形状の無段変速機用エレメント14が成形されることになる。
そこで、本実施の形態では、検出用ロッド44の先端部の位置を近接センサ58によって検出するようにしている。すなわち、図6に示す状態では、上パンチ42が下死点に到達しているにも関わらず、検出用ロッド44の先端部が後進端位置にある。上記したように、上カムプレート26がコイルスプリング56からの弾発付勢力を受けることができないので、上カムプレート26がカム部材22側に指向して移動し得ないからである。
検出用ロッド44の先端部が後進端位置にあることは、近接センサ58によって検出される。従って、制御回路にはON信号が送られる。このON信号を受信した制御回路は、異常が生じていると認識し、この時点で、ファインブランキング装置10を停止する。このため、許容し得ない形状の無段変速機用エレメント14が成形されることが回避される。
正常運転時、及び異常運転時におけるON信号、OFF信号の切り替わりタイミングをグラフにして図8に示す。図8中の実線が正常運転時、破線が異常運転時であり、縦軸は、ON信号、OFF信号に基づいて算出された検出用ロッド44の変位量である。
この図8から諒解されるように、正常運転時と異常運転時とでは、ON信号、OFF信号の切り替わりタイミングが相違する。従って、特に、上パンチ42が下死点にあるときの信号がON信号又はOFF信号のいずれであるかに基づき、正常運転であるか異常運転であるかを容易に判断することができる。そこで、図8中に斜線で示すように、上パンチ42が下死点を過ぎた後、所定の時間幅で検知を行う。
ここで、近接センサ58に異常が生じ、このために検出用ロッド44の先端部が後進端位置にあるにも関わらず、制御回路にOFF信号が送られる場合がある。この場合にはON信号が送られないので、図8中の一点鎖線で示すように、検出用ロッド44が変位したとしても、その変位が信号によって検出されることはない。このことに基づいて、「近接センサ58に異常が生じている」と判断することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、異常が発生したことを自動的に、且つ速やかに検出することができるので、不良品が作製されることを容易に回避することができる。このため、歩留まりも向上する。
本発明は、上記した実施の形態に特に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、金属ストリップ12に代替し、平板をワークとして用いるようにしてもよい。
また、製品は、無段変速機用エレメント14に限定されるものではなく、その他の打ち抜き加工品を得ることもできる。
10…ファインブランキング装置 12…金属ストリップ
14…無段変速機用エレメント 16…ダイ
18…パッド 20…第1カム部
22…カム部材 24…下カムプレート
26…上カムプレート 28…付勢用ロッド
30…第2カム部 32…凹部
34…凸部 36…カウンタパンチ
40…成形用凹部 44…検出用ロッド
46…ピストンピン 54…ピストン部
56…コイルスプリング 58…近接センサ
60…第3カム部 60a…傾斜面
60b…垂面 62…第4カム部
64…凹部 66…凸部

Claims (5)

  1. ワークを支持する下型と、
    前記下型に対して相対的に昇降可能な上型と、
    前記上型に設けられて第1カム部が形成されたカム部材と、
    前記下型に対して相対的に昇降可能であり、前記ワークを押圧するための上パンチと、
    前記上パンチと対向する位置に配設され、前記ワークの、前記上パンチによって押圧された部位を前記上パンチとともに挟持する下パンチと、
    前記下パンチを支持して該下パンチと一体的に下降するとともに、凸部と凹部を有する第2カム部が形成された下カムプレートと、
    前記下パンチを前記下カムプレートごと前記ワークに向かって付勢する第1付勢手段と、
    前記下カムプレートの上方に配設され、前記第1カム部と協働する第3カム部と、前記下型に対して前記上型が相対的に下降するときに前記第2カム部の凸部及び凹部が離脱する一方、前記下型に対して前記上型が相対的に上昇するときに前記第2カム部の凸部及び凹部が進入する凹部及び凸部を有し、前記離脱により前記第2カム部との係合が解除されるとともに、前記進入により前記第2カム部に対して係合する第4カム部が形成された上カムプレートと、
    前記上カムプレートを水平方向に付勢する第2付勢手段と、
    前記上パンチで前記ワークを押圧する際、前記第2カム部に対して前記第4カム部が係合しているか又は係合解除しているかを検出する検出機構と、
    前記検出機構の作用下に前記第2カム部に対して前記第4カム部が係合していることが検出されたとき、前記上パンチによる前記ワークの押圧を停止する制御手段と、
    を備えることを特徴とするファインブランキング装置。
  2. 請求項1記載の装置において、前記検出機構は、前記上カムプレートに設けられて前記第2付勢手段の作用下に該上カムプレートと一体的に水平方向に変位可能な被検出体と、前記被検出体が所定の位置に存在するか否かを検出する近接センサとを有することを特徴とするファインブランキング装置。
  3. ワークを支持する下型と、
    前記下型に対して相対的に昇降可能な上型と、
    前記上型に設けられて第1カム部が形成されたカム部材と、
    前記下型に対して相対的に昇降可能であり、前記ワークを押圧するための上パンチと、
    前記上パンチと対向する位置に配設され、前記ワークの、前記上パンチによって押圧された部位を前記上パンチとともに挟持する下パンチと、
    前記下パンチを支持して該下パンチと一体的に下降するとともに、凸部と凹部を有する第2カム部が形成された下カムプレートと、
    前記下パンチを前記下カムプレートごと前記ワークに向かって付勢する第1付勢手段と、
    前記下カムプレートの上方に配設され、前記第1カム部と協働する第3カム部と、前記下型に対して前記上型が相対的に下降するときに前記第2カム部の凸部及び凹部が離脱する一方、前記下型に対して前記上型が相対的に上昇するときに前記第2カム部の凸部及び凹部が進入する凹部及び凸部を有し、前記離脱により前記第2カム部との係合が解除されるとともに、前記進入により前記第2カム部に対して係合する第4カム部が形成された上カムプレートと、
    前記上カムプレートを水平方向に付勢する第2付勢手段と、
    前記上パンチで前記ワークを押圧する際、前記第2カム部に対して前記第4カム部が係合しているか又は係合解除しているかを検出する検出機構と、
    前記検出機構の作用下に前記第2カム部に対して前記第4カム部が係合していることが検出されたとき、前記上パンチによる前記ワークの押圧を停止する制御手段と、
    を備えるファインブランキング装置を用いるファインブランキング方法であって、
    前記上型及び前記カム部材を前記下型に対して相対的に降下させることで、前記第1カム部を前記第3カム部に沿って相対的に上昇させ、且つ前記上カムプレートを前記第2付勢手段の作用下に水平方向に沿って移動させて前記第2カム部と前記第4カム部の係合を解除して前記下パンチを下降させる工程と、
    前記上パンチを前記ワークに対して相対的に下降させて該ワークを押圧し、前記ワークの押圧された部位を前記下パンチと前記上パンチで挟持する工程と、
    前記上型及び前記カム部材を前記下型に対して相対的に上昇させることで、前記第1カム部を前記第3カム部に沿って相対的に降下させ、且つ前記上カムプレートを元の位置に戻す一方で、前記第1付勢手段の作用下に前記下カムプレートごと前記下パンチを上昇させるとともに前記第2カム部と前記第4カム部を係合する工程と、
    を有し、
    前記上パンチで前記ワークを押圧する際、前記第2カム部に対して前記第4カム部が係合しているか又は係合解除しているかを検出機構によって検出し、
    前記検出機構の作用下に前記第2カム部に対して前記第4カム部が係合していることが検出されたとき、前記上パンチによる前記ワークの押圧を停止することを特徴とするファインブランキング方法。
  4. 請求項3記載の方法において、前記検出機構を、前記上カムプレートに設けられて前記第2付勢手段の作用下に該上カムプレートと一体的に水平方向に変位可能な被検出体と、前記被検出体が所定の位置に存在するか否かを検出する近接センサとを有するものとして構成し、前記被検出体が存在することが検出されたときに前記第2カム部に対して前記第4カム部が係合していると判断することを特徴とするファインブランキング方法。
  5. 請求項4記載の方法において、前記上パンチが下死点に到達したときに前記被検出体が存在することが検知された際、前記第2カム部に対して前記第4カム部が係合していると判断することを特徴とするファインブランキング方法。
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