JP6063243B2 - 継電器 - Google Patents

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Description

本発明は、継電器に関する。
例えば、ハイブリッドカーや電気自動車、太陽光発電装置用の継電器として、それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、可動接触子を移動させることにより各可動接点と各固定接点とが接触しないオフ状態と接触するオン状態とを切り替える駆動機構(例えば、電磁コイルを用いて構成される)とを備える継電器が知られている。
このような継電器では、オン状態において可動接触子に大電流(例えば、5000アンペア以上の電流)が流れると、可動接触子に作用するいわゆる電磁反発力が大きくなり、各可動接点と各固定接点との間の接圧が低下したり、さらに各可動接点と各固定接点とが開離したりする場合がある。このような接圧の低下や接点開離は、異常発熱による接点間の溶着につながり得るため、好ましくない。また、接圧の低下や接点開離を防止するために駆動機構の駆動力(可動接触子の可動接点を固定端子の固定接点に近づける力)を増加させると、駆動機構が大型化するため、やはり好ましくない。従来、装置の大型化を抑制しつつ接圧の低下や接点開離を防止するために、可動接触子の上側(固定端子に近づく方向の側)に、または、可動接触子の上側および下側(固定端子から遠ざかる方向の側)に、磁性体部材を設ける技術が提案されている(例えば、特許文献1−3参照)。可動接触子の上側に磁性体部材を設けると、可動接触子を流れる電流により発生する磁束に歪みが発生し、可動接触子に上向き(固定端子に近づく方向)の力(吸着力)が作用するため、接圧の低下や接点開離の発生を抑制することができる。また、可動接触子の上側および下側に磁性体部材を設けると、可動接触子を流れる電流により発生する磁束によって両側の磁性体部材が磁石化し、やはり可動接触子に上向きの力が作用するため、接圧の低下や接点開離の発生を抑制することができる。
特開2010−10056号公報 特開2011−3436号公報 特開2011−23332号公報
しかしながら、可動接触子の上側に磁性体部材を設ける上記従来の技術では、可動接触子に大電流が流れる際に、磁束管(ファラデー管)のマクスウェル応力によって磁性体部材に下向きの力が作用する。また、可動接触子の上側および下側に磁性体部材を設ける上記従来の技術では、磁石化した両側の磁性体部材が互いに引き合うことにより、上側の磁性体部材に下向きの力が作用する。上記従来の技術では、磁性体部材に下向きの力が作用すると、当該下向きの力が可動接触子に伝わって可動接触子を固定端子から遠ざけようとするため、接圧の低下や接点開離を十分に抑制することができない場合があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
前記気密空間内における前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記可動接触子および前記駆動用部材と機械的に接続されていない磁性体部材を備え、
前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影と重なることを特徴とする、継電器。この継電器では、磁性体部材の存在により、可動接触子に電流が流れる際に、可動接触子に固定端子に近づく方向の吸着力が作用するため、駆動機構の駆動力を必要以上に大きくすることなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生を抑制することができる。また、磁性体部材は、可動接触子および駆動用部材とは機械的に接続されていないため、可動接触子に電流が流れる際に磁性体部材に作用する力が可動接触子および駆動用部材に伝わることはなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより効果的に抑制することができる。また、第1の方向に垂直な第1の平面への磁性体部材の投影は、第1の平面への可動接触子の投影と重なるため、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きく、かつ、吸着力の向きを可動接点が固定接点に近づく方向により近づけることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、磁性体部材を気密空間内に設けることにより、磁性体部材と可動接触子との距離を小さくすることができ、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きくして、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。
[適用例2]それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
前記気密空間内における前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記第1の容器と前記第2の容器との少なくとも一方に固定された磁性体部材を備え、
前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影と重なることを特徴とする、継電器。この継電器では、磁性体部材の存在により、可動接触子に電流が流れる際に、可動接触子に固定端子に近づく方向の吸着力が作用するため、駆動機構の駆動力を必要以上に大きくすることなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生を抑制することができる。また、磁性体部材が第1の容器と第2の容器との少なくとも一方に固定されているため、可動接触子に電流が流れる際に磁性体部材に作用する力が可動接触子に伝わることはなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより効果的に抑制することができる。また、第1の方向に垂直な第1の平面への磁性体部材の投影は、第1の平面への可動接触子の投影と重なるため、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きく、かつ、吸着力の向きを可動接点が固定接点に近づく方向により近づけることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、磁性体部材を気密空間内に設けることにより、磁性体部材と可動接触子との距離を小さくすることができ、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きくして、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。
[適用例3]適用例1または適用例2に記載の継電器において、
前記磁性体部材は、他の部材を介さずに前記第1の容器と前記第2の容器との少なくとも一方に固定されていることを特徴とする、継電器。この継電器では、構造の複雑化に伴う製造効率の低下やコストの増大を抑制することができる。
[適用例4]適用例1ないし適用例3のいずれか一項に記載の継電器において、
前記第2の容器は、
ベース部材と、
前記ベース部材および前記第1の容器と接合されると共に、前記第1の方向と交差する平板状の平板部を有する接合部材と、を含み、
前記磁性体部材は、前記平板部の前記第2の方向側の表面に固定されていることを特徴とする、継電器。この継電器では、強固な固定方法で磁性体部材を固定することができ、磁性体部材の取り付け安定性を向上させることができる。
[適用例5]適用例1ないし適用例3のいずれか一項に記載の継電器において、
前記第1の容器は、
前記第2の方向に略直交する底部と、
前記底部から前記第2の方向に向けて延び、各前記固定端子をそれぞれ収容する複数の収容室間を区画する仕切壁部と、を含み、
前記磁性体部材は、前記仕切壁部の前記第2の方向側端部に固定されていることを特徴とする、継電器。この継電器では、例えばろう付け等の固定方法で磁性体部材を固定することができ、設計自由度を向上させることができる。また、端子間で発生するアークにより飛散する固定端子を形成する部材の粒子の障壁として機能し、粒子の堆積による各固定端子間の導通を防止する仕切壁部を利用して、磁性体部材を固定することができる。
[適用例6]適用例1ないし適用例5のいずれか一項に記載の継電器において、
前記複数の固定端子の各中心軸を含む第2の平面への前記磁性体部材の投影の少なくとも一部は、前記複数の固定端子の各中心軸間に位置することを特徴とする、継電器。この継電器では、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きく、かつ、可動接点が固定接点に近づく方向により近づけることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。
[適用例7]適用例1ないし適用例6のいずれか一項に記載の継電器において、
さらに、前記可動接触子より前記第2の方向側に配置された第2の磁性体部材を備えることを特徴とする、継電器。この継電器では、1つの磁性体部材のみが設けられている場合と比較して、投影面積あたりの吸着力をより大きくすることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。
[適用例8]適用例1に記載の継電器において、
前記第2の容器は、
ベース部材と、
前記ベース部材および前記第1の容器と接合される接合部材と、を含み、
前記磁性体部材は、前記接合部材であることを特徴とする、継電器。この継電器では、接点間の接圧の低下や接点開離の発生を抑制しつつ、部品点数の増大を抑制することができる。
[適用例9]それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記気密空間外の位置に磁性体部材を備え、
前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影の中心位置と重なることを特徴とする、継電器。この継電器では、磁性体部材の存在により、可動接触子に電流が流れる際に、可動接触子に固定端子に近づく方向の吸着力が作用するため、駆動機構の駆動力を必要以上に大きくすることなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生を抑制することができる。また、磁性体部材は、気密空間外に設けられているため、可動接触子に電流が流れる際に磁性体部材に作用する力が可動接触子に伝わることはなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより効果的に抑制することができる。また、第1の方向に垂直な第1の平面への磁性体部材の投影は、第1の平面への可動接触子の投影の中心位置と重なるため、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きく、かつ、吸着力の向きを可動接点が固定接点に近づく方向により近づけることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができると共に、磁性体部材と固定端子との離隔が取りやすいことから、固定端子間の導通を回避することができる。また、磁性体部材は気密空間外に設けられるため、磁性体部材の取り付け容易性や配置の自由度を向上させることができると共に、気密空間を最小化することができる。
[適用例10]適用例9に記載の継電器において、
前記磁性体部材は、前記第1の容器と前記第2の容器との少なくとも一方に固定されていることを特徴とする、継電器。この継電器では、磁性体部材を第1の容器と第2の容器との少なくとも一方に固定することによって、磁性体部材を気密空間外に設けることができる。
[適用例11]適用例10に記載の継電器において、
前記磁性体部材は、他の部材を介さずに前記第1の容器と前記第2の容器との少なくとも一方に固定されていることを特徴とする、継電器。この継電器では、構造の複雑化に伴う製造効率の低下やコストの増大を抑制することができる。
[適用例12]適用例9ないし適用例11のいずれか一項に記載の継電器において、
前記第1の容器は、前記第2の方向に略直交する底部を有し、
前記底部は、他の部分より前記第2の方向側に位置する近接部を含み、
前記磁性体部材は、前記近接部の前記第1の方向側の表面に固定されていることを特徴とする、継電器。この継電器では、磁性体部材を気密空間外に設けることによる磁性体部材の取り付け容易性や配置の自由度向上、気密空間の最小化を実現しつつ、磁性体部材をより可動接触子の近くに配置することができ、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きくして、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。
[適用例13]適用例9ないし適用例12のいずれか一項に記載の継電器において、
前記複数の固定端子の各中心軸を含む第2の平面への前記磁性体部材の投影の少なくとも一部は、前記複数の固定端子の各中心軸間に位置することを特徴とする、継電器。この継電器では、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きく、かつ、可動接点が固定接点に近づく方向により近づけることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。
[適用例14]適用例9ないし適用例13のいずれか一項に記載の継電器において、
さらに、前記可動接触子より前記第2の方向側に配置された第2の磁性体部材を備えることを特徴とする、継電器。この継電器では、1つの磁性体部材のみが設けられている場合と比較して、投影面積あたりの吸着力をより大きくすることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。
[適用例15]それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
前記気密空間内における前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記可動接触子および前記駆動用部材と機械的に接続されていない磁性体部材を備え、
前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影と重なり、
前記駆動用部材は、前記可動接触子の前記第1の方向側の表面に当接することによって前記可動接触子の前記第1の方向側への移動を規制する規制部を有し、前記規制部の位置を前記第1の方向および前記第2の方向に変化させることにより前記可動接触子を前記第1の方向および前記第2の方向に移動させ、
前記磁性体部材は、前記第1の方向に沿って貫通し、前記第1の方向に移動した前記規制部を収容可能な貫通孔を有することを特徴とする、継電器。この継電器では、磁性体部材の存在により、可動接触子に電流が流れる際に、可動接触子に固定端子に近づく方向の吸着力が作用するため、駆動機構の駆動力を必要以上に大きくすることなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生を抑制することができる。また、磁性体部材は、可動接触子および駆動用部材とは機械的に接続されていないため、可動接触子に電流が流れる際に磁性体部材に作用する力が可動接触子および駆動用部材に伝わることはなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより効果的に抑制することができる。また、第1の方向に垂直な第1の平面への磁性体部材の投影は、第1の平面への可動接触子の投影と重なるため、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きく、かつ、吸着力の向きを可動接点が固定接点に近づく方向により近づけることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、磁性体部材を気密空間内に設けることにより、磁性体部材と可動接触子との距離を小さくすることができ、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きくして、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、この継電器では、磁性体部材が、第1の方向に沿って貫通し、第1の方向に移動した規制部を収容可能な貫通孔を有するため、磁性体部材と可動接触子との距離をより小さくすることができ、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きくして、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、磁性体部材の貫通孔が第1の方向に沿って貫通しているため、第1の方向に移動する規制部が磁性体部材と干渉する恐れがなく、規制部の寸法精度や規制部と磁性体部材との相対位置の精度の要求レベルを緩和することができ、製造の容易化・低コスト化を図ることができる。
[適用例16]それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
前記気密空間内における前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記可動接触子および前記駆動用部材と機械的に接続されていない磁性体部材を備え、
前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影と重なり、
前記磁性体部材は、互いに絶縁され、2つの前記固定接点を含むと共に前記第1の方向に平行な平面と交差する部分をそれぞれ有する複数の磁性体片から構成されることを特徴とする、継電器。この継電器では、磁性体部材の存在により、可動接触子に電流が流れる際に、可動接触子に固定端子に近づく方向の吸着力が作用するため、駆動機構の駆動力を必要以上に大きくすることなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生を抑制することができる。また、磁性体部材は、可動接触子および駆動用部材とは機械的に接続されていないため、可動接触子に電流が流れる際に磁性体部材に作用する力が可動接触子および駆動用部材に伝わることはなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより効果的に抑制することができる。また、第1の方向に垂直な第1の平面への磁性体部材の投影は、第1の平面への可動接触子の投影と重なるため、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きく、かつ、吸着力の向きを可動接点が固定接点に近づく方向により近づけることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、磁性体部材を気密空間内に設けることにより、磁性体部材と可動接触子との距離を小さくすることができ、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きくして、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、この継電器では、各接点間や各固定端子の表面で発生したアークが磁性体部材を介してつながり、正常な遮断ができなくなる、という事態の発生を、他の部品を設けることなく回避することができる。
[適用例17]それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
前記気密空間内における前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記可動接触子および前記駆動用部材と機械的に接続されていない磁性体部材を備え、
前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影と重なり、
前記継電器は、さらに、絶縁性材料により形成され、前記磁性体部材の表面の内、各前記固定接点から直視できる部分で構成される第1の表面領域の少なくとも一部を覆う保護カバーを備えることを特徴とする、継電器。この継電器では、磁性体部材の存在により、可動接触子に電流が流れる際に、可動接触子に固定端子に近づく方向の吸着力が作用するため、駆動機構の駆動力を必要以上に大きくすることなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生を抑制することができる。また、磁性体部材は、可動接触子および駆動用部材とは機械的に接続されていないため、可動接触子に電流が流れる際に磁性体部材に作用する力が可動接触子および駆動用部材に伝わることはなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより効果的に抑制することができる。また、第1の方向に垂直な第1の平面への磁性体部材の投影は、第1の平面への可動接触子の投影と重なるため、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きく、かつ、吸着力の向きを可動接点が固定接点に近づく方向により近づけることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、磁性体部材を気密空間内に設けることにより、磁性体部材と可動接触子との距離を小さくすることができ、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きくして、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、この継電器では、絶縁性材料により形成された保護カバーが、磁性体部材の表面の内、各固定接点から直視できる部分で構成される第1の表面領域という、各接点間で発生したアークが接触しやすい部分の少なくとも一部を覆っているため、各接点間で発生したアークが磁性体部材を介してつながり、正常な遮断ができなくなる、という事態の発生の可能性を低減することができる。
[適用例18]適用例17に記載の継電器において、
前記保護カバーは、前記第1の表面領域のすべてを覆うことを特徴とする、継電器。この継電器では、絶縁性材料により形成された保護カバーが、各接点間で発生したアークが接触しやすい部分である第1の表面領域のすべてを覆っているため、各接点間で発生したアークが磁性体部材を介してつながり、正常な遮断ができなくなる、という事態の発生の可能性を有効に低減することができる。
[適用例19]適用例18に記載の継電器において、
前記保護カバーは、前記磁性体部材の表面の内、各前記固定端子における前記気密空間内に位置する表面上の任意の点から直視できる部分で構成される第2の表面領域のすべてを覆うことを特徴とする、継電器。この継電器では、絶縁性材料により形成された保護カバーが、磁性体部材の表面の内、各固定端子における気密空間内に位置する表面上の任意の点から直視できる部分で構成される第2の表面領域という、各固定端子表面で発生したアークが接触する可能性がある部分のすべてを覆っているため、発生したアークが磁性体部材を介してつながり、正常な遮断ができなくなる、という事態の発生を回避することができる。
[適用例20]それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
前記気密空間内における前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記可動接触子および前記駆動用部材と機械的に接続されていない磁性体部材を備え、
前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影と重なり、
前記継電器は、さらに、絶縁性材料により形成され、前記磁性体部材の表面の内、各前記固定端子における前記気密空間内に位置する表面上の任意の点から直視できる部分で構成される第2の表面領域の少なくとも一部を覆う保護カバーを備えることを特徴とする、継電器。この継電器では、磁性体部材の存在により、可動接触子に電流が流れる際に、可動接触子に固定端子に近づく方向の吸着力が作用するため、駆動機構の駆動力を必要以上に大きくすることなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生を抑制することができる。また、磁性体部材は、可動接触子および駆動用部材とは機械的に接続されていないため、可動接触子に電流が流れる際に磁性体部材に作用する力が可動接触子および駆動用部材に伝わることはなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより効果的に抑制することができる。また、第1の方向に垂直な第1の平面への磁性体部材の投影は、第1の平面への可動接触子の投影と重なるため、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きく、かつ、吸着力の向きを可動接点が固定接点に近づく方向により近づけることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、磁性体部材を気密空間内に設けることにより、磁性体部材と可動接触子との距離を小さくすることができ、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きくして、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、この継電器では、絶縁性材料により形成された保護カバーが、磁性体部材の表面の内、各固定端子における気密空間内に位置する表面上の任意の点から直視できる部分で構成される第2の表面領域という、各固定端子表面で発生したアークが接触する可能性がある程度存在する部分の少なくとも一部を覆っているため、発生したアークが磁性体部材を介してつながり、正常な遮断ができなくなる、という事態の発生の可能性を有効に低減することができる。
[適用例21]適用例20に記載の継電器において、
前記保護カバーは、前記第2の表面領域のすべてを覆うことを特徴とする、継電器。この継電器では、絶縁性材料により形成された保護カバーが、各固定端子表面で発生したアークが接触する可能性がある程度存在する部分である第2の表面領域のすべてを覆っているため、各固定端子の表面で発生したアークが磁性体部材を介してつながり、正常な遮断ができなくなる、という事態の発生を回避することができる。
[適用例22]それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
前記気密空間内における前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記可動接触子および前記駆動用部材と機械的に接続されていない磁性体部材を備え、
前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影と重なり、
前記継電器は、さらに、前記第2の容器に固定されたケース部材を備え、
前記磁性体部材は、前記ケース部材に固定されていることを特徴とする、継電器。この継電器では、磁性体部材の存在により、可動接触子に電流が流れる際に、可動接触子に固定端子に近づく方向の吸着力が作用するため、駆動機構の駆動力を必要以上に大きくすることなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生を抑制することができる。また、磁性体部材は、可動接触子および駆動用部材とは機械的に接続されていないため、可動接触子に電流が流れる際に磁性体部材に作用する力が可動接触子および駆動用部材に伝わることはなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより効果的に抑制することができる。また、第1の方向に垂直な第1の平面への磁性体部材の投影は、第1の平面への可動接触子の投影と重なるため、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きく、かつ、吸着力の向きを可動接点が固定接点に近づく方向により近づけることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、磁性体部材を気密空間内に設けることにより、磁性体部材と可動接触子との距離を小さくすることができ、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きくして、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、この継電器では、磁性体部材が、第2の容器に固定されたケース部材に固定されているため、第2の容器を基準とした磁性体部材の位置精度を向上させることができ、その結果、磁性体部材と可動接触子との間の設計上の距離をより小さくすることができ、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きくして、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。
[適用例23]それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
前記気密空間内における前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記可動接触子および前記駆動用部材と機械的に接続されていない磁性体部材を備え、
前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影と重なり、
前記継電器は、さらに、樹脂材料または金属材料で形成されたケース部材を備え、
前記磁性体部材は、前記ケース部材に固定されていることを特徴とする、継電器。この継電器では、磁性体部材の存在により、可動接触子に電流が流れる際に、可動接触子に固定端子に近づく方向の吸着力が作用するため、駆動機構の駆動力を必要以上に大きくすることなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生を抑制することができる。また、磁性体部材は、可動接触子および駆動用部材とは機械的に接続されていないため、可動接触子に電流が流れる際に磁性体部材に作用する力が可動接触子および駆動用部材に伝わることはなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより効果的に抑制することができる。また、第1の方向に垂直な第1の平面への磁性体部材の投影は、第1の平面への可動接触子の投影と重なるため、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きく、かつ、吸着力の向きを可動接点が固定接点に近づく方向により近づけることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、磁性体部材を気密空間内に設けることにより、磁性体部材と可動接触子との距離を小さくすることができ、磁性体部材の存在により可動接触子に作用する吸着力の大きさをより大きくして、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、この継電器では、磁性体部材が、樹脂材料または金属材料で形成されたケース部材に固定されているため、磁性体部材を容易に固定することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、継電器、継電器の製造方法、継電器を備えた車両や船舶等の移動体等の態様で実現することができる。
第1実施例における継電器5を備えた電気回路1の構成を示す説明図である。 継電器5の外観斜視図である。 継電器5の上面外観図である。 継電器5の断面図である。 継電器5の断面斜視図である。 磁性体部材130の存在による効果を説明する図である。 第2実施例における継電器本体6aの概略構成を示す説明図である。 第3実施例における継電器本体6bの概略構成を示す説明図である。 第3実施例における継電器本体6bの概略構成を示す説明図である。 第3実施例における継電器本体6bの概略構成を示す説明図である。 第3実施例の第1変形例における継電器本体6cの概略構成を示す説明図である。 第3実施例の第2変形例における継電器本体6dの概略構成を示す説明図である。 第3実施例の第2変形例における継電器本体6dの概略構成を示す説明図である。 第3実施例の第3変形例における継電器本体6eの概略構成を示す説明図である。 第3実施例の第4変形例における継電器本体6fの概略構成を示す説明図である。 第3実施例の第5変形例における継電器本体6gの概略構成を示す説明図である。 第4実施例における継電器5hの断面図である。 第4実施例における継電器5hの断面斜視図である。 第4実施例の第1変形例における継電器本体6iの概略構成を示す説明図である。 第4実施例の第1変形例における継電器本体6iの概略構成を示す説明図である。 第4実施例の第2変形例における継電器本体6jの概略構成を示す説明図である。 第4実施例の第3変形例における継電器本体6kの概略構成を示す説明図である。 第5実施例における継電器5mの断面図である。 第5実施例における継電器5mの断面斜視図である。 第5実施例における磁性体部材130mの詳細構成を示す説明図である。 第5実施例における磁性体部材130mの詳細構成を示す説明図である。 第5実施例における磁性体部材130mの詳細構成を示す説明図である。 第5実施例における磁性体部材130mの詳細構成を示す説明図である。 第5実施例の変形例における継電器5nの断面図である。 第5実施例の変形例における継電器5nの断面斜視図である。 第6実施例における継電器5pの断面図である。 第6実施例における磁性体部材130pの詳細構成を示す説明図である。 第6実施例の第1の変形例における磁性体部材130qの構成を示す説明図である。 第6実施例の第2の変形例における磁性体部材130rの構成を示す説明図である。
A.第1実施例:
A−1.継電器の構成:
図1は、第1実施例における継電器5を備えた電気回路1の構成を示す説明図である。本実施例の電気回路1は、例えばハイブリッドカーや電気自動車といった車両に搭載される。電気回路1は、直流電源(蓄電池)2と、継電器5と、電流変換装置3と、負荷としてのモータ4とを備える。電流変換装置3は、インバータおよびコンバータとしての機能を有する。直流電源2からモータ4に電力が供給される電力供給時(直流電源2の放電時)には、電流変換装置3により変換された交流電流がモータ4に供給されてモータ4が駆動される。また、モータ4で回生されたエネルギーを直流電源2に充電する充電時には、電流変換装置3により変換された直流電流が直流電源2に蓄電される。継電器5は、直流電源2と電流変換装置3との間に設けられ、直流大電流(例えば、数十から数百アンペア)の通電のオン/オフ制御を行う。例えば、車両に異常が発生した場合には、継電器5によって直流電源2と電流変換装置3との電気的接続を遮断する。
図2は、継電器5の外観斜視図である。図3は、継電器5の上面外観図である。図4は、継電器5の断面図である。図5は、継電器5の断面斜視図である。各図には、方向を特定するためにXYZ軸が図示されている。本明細書では、継電器5の構成をわかりやすく説明するため、便宜的に、Z軸正方向(後述の可動接触子50の可動接点58が固定端子10の固定接点18に近づく方向であり、請求項における第1の方向に相当する)を上方向と呼び、Z軸負方向(後述の可動接触子50の可動接点58が固定端子10の固定接点18から遠ざかる方向であり、請求項における第2の方向に相当)を下方向と呼ぶものとする。継電器5の設置態様に応じて、各軸に対応する方向は変化し得る。
図2および図3に示すように、継電器5は、継電器本体6と、継電器本体6(より詳細には後述の固定接点18および可動接点58)を挟むように設置された一対の永久磁石800とを備える。継電器本体6は、樹脂製のケース(図示せず)に収容されている。
図2ないし図5に示すように、継電器本体6は、一対の固定端子10と、可動接触子50と、駆動機構90と、第1の容器20と、接合部材30と、ベース部32と、鉄心用容器80とを備える。なお、本明細書では、接合部材30とベース部32と鉄心用容器80とをまとめて第2の容器92とも呼ぶ。
固定端子10は、底部を有する略円筒形状の部材であり、導電性を有する材料(例えば銅を含む金属材料)により形成されている。固定端子10は、中心軸TLがZ軸方向となり、底部が下側(Z軸負方向側)に位置するように配置されている。本実施例では、一対の固定端子10の中心軸TL間を結ぶ方向がY軸方向である。固定端子10は、電気回路1(図1)の各配線を接続するための接続口12を有する。以下では、一対の固定端子10のうち、直流電源2からモータ4に電流が供給される際(電力供給時)に電流が流入する側をプラス固定端子10Wとも呼び、電流が流出する側をマイナス固定端子10Xとも呼ぶ。固定端子10は、底部の下側に配置された固定接触部19を有する。固定接触部19は、固定端子10の他の部分と同じ材料により形成されていてもよいし、アークによる損傷をより効果的に抑制するために耐熱性のより高い材料(例えばタングステン)により形成されているとしてもよい。固定接触部19における可動接触子50と対向する側の端面(下側の端面)には、固定接点18が形成される。固定端子10における上側(Z軸正方向側)には、略円筒形状の本体部から径方向外側に広がるフランジ部13が形成されている。
第1の容器20は、底部を有する箱形状の部材であり、絶縁性を有する材料(例えばアルミナやジルコニア等のセラミック)により形成された耐熱性に優れた部材である。より具体的には、第1の容器20は、上側に位置する底部24と、第1の容器20の側面(Z軸方向に略平行な面)を形成する側面部22とを有する。第1の容器20における底部24と対向する側(すなわち下側)は開口している。第1の容器20の底部24には、2つの固定端子10が挿入される2つの貫通孔26が形成されている。第1の容器20の貫通孔26に固定端子10が挿入された状態で、各固定端子10のフランジ部13は、第1の容器20の底部24の外側表面(上側の表面)に気密に接合されている。より詳細には、以下の構成により、固定端子10が第1の容器20に接合されている。固定端子10のフランジ部13における第1の容器20の底部24と対向する部分には、固定端子10と第1の容器20との接合部分の破損を抑制するためのダイヤフラム部17が形成されている。ダイヤフラム部17は、固定端子10と第1の容器20との材質の違いによる熱膨張差によって生じる接合部分の応力を緩和する。ダイヤフラム部17は、貫通孔26よりも内径が大きい円筒形状であり、例えばコバール等の合金により形成されている。ダイヤフラム部17は、固定端子10のフランジ部13にろう付け(例えば銀ろう)により接合されている。また、ダイヤフラム部17は、第1の容器20の底部24にろう付けにより接合される。なお、ダイヤフラム部17と固定端子10は一体の部材であってもよい。
接合部材30は、下端部と上端部とに開口が形成された略環状の部材であり、例えば金属材料により形成されている。また、ベース部32は、略矩形状の部材であり、例えば鉄といった金属磁性材料により形成されている。ベース部32の略中央には、後述するロッド60が挿通される貫通孔が形成されている。接合部材30の上端部(開口の周囲の縁部)は、第1の容器20の下端部(開口の周囲の縁部)とろう付けにより気密に接合されている。また、接合部材30の下端部は、ベース部32とレーザー溶接等により気密に接合されている。なお、接合部材30の側面は、下側から上側に向かう方向(Z軸正方向)において、一部分がY軸方向に屈曲している。こうすることで、接合部材30が全体としてZ軸方向に沿って容易に弾性変形可能となり、接合部材30と第1の容器20との熱膨張差により発生する応力が緩和される。
鉄心用容器80は、下端部に底部を有し上端部に開口を有する円筒形状の部材であり、非磁性体で形成されている。鉄心用容器80の上端部は、全周に亘ってベース部32の貫通孔周縁とレーザー溶接等により気密に接合されている。
このように、上述した各部材(固定端子10、第1の容器20、接合部材30、ベース部32、鉄心用容器80)が互いに気密に接合されることで、継電器本体6の内部に、固定端子10の固定接触部19(固定接点18)と可動接触子50とが収容される気密空間100が形成される。気密空間100には、アーク発生による固定接触部19や可動接触子50の発熱を抑制するために、例えば水素又は水素を主体とするガスが大気圧以上(例えば、2気圧)で封入されている。すなわち、上述の各部材の接合後、気密空間100の内側と外側とを連通する通気パイプ69を介して気密空間100内が真空引きされ、その後、通気パイプ69を介して気密空間100内に水素等のガスが所定圧になるまで封入される。水素等のガスが所定圧封入された後、水素等のガスが気密空間100から外側に漏れ出さないように、通気パイプ69が加締められる。
可動接触子50は、略平板形状の部材であり、導電性を有する材料(例えば銅を含む金属材料)により形成されている。可動接触子50は、一対の固定端子10W,10Xが対向する対向方向(Y軸方向)に延びる接触子本体52を有する。接触子本体52における固定端子10の固定接触部19と対向する部分には、可動接点58を含む可動接触部57が形成されている。より詳細には、接触子本体52の上記対向する部分には、接触子本体52から固定接触部19側(上側)に突出した可動接触部57が設けられており、可動接触子50が上方向に移動した際に固定端子10と接触する可動接触部57の部分が可動接点58である。可動接触部57は、可動接触子50の他の部分と同じ材料(例えば銅)により形成されるとしてもよいし、アークによる損傷をより効果的に抑制するために耐熱性のより高い材料(例えばタングステン)により形成されるとしてもよい。また、可動接触部57は、必ずしも接触子本体52から突出した形状である必要はなく、接触子本体52のうち固定接触部19と対向する部分が可動接触部57であるとしてもよい。可動接触子50の固定端子10に対向する側とは反対側(下側)には、円環状の2つの溝51が形成されており、円環状の溝51の中央部分には、下側に突出する円柱状の突起53が形成されている。また、接触子本体52における一対の可動接触部57の間の中央付近には、後述するロッド60が挿通される貫通孔が形成されている。
継電器本体6は、また、可動接触子50の下側に配置された土台部37を備える。土台部37は、例えば、合成樹脂やセラミックにより形成されている。土台部37は、水平方向(Z軸方向に垂直な方向)に延びる平板形状の土台本体31を有する。土台本体31は、ベース部32に固定されている。土台本体31における可動接触子50の溝51と対向する部分には、円環状の溝33が形成されている。また、土台部37における円環状の溝33の中央部分には、上側に突出する円柱状の突起34が形成されている。
可動接触子50と土台部37との間には、2つの圧縮コイルばね62が配置されている。各圧縮コイルばね62の上端部は、可動接触子50の各突起53に嵌め込まれると共に各溝51内に配置され、下端部は、土台部37の各突起34に嵌め込まれると共に各溝33内に配置される。各圧縮コイルばね62は、可動接触子50を固定端子10に近づく方向(上方向)に付勢する。なお、2つの圧縮コイルばね62を区別する場合には、プラス固定端子10Wに対応する圧縮コイルばね62を圧縮コイルばね62Wと呼び、マイナス固定端子10Xに対応する圧縮コイルばね62を圧縮コイルばね62Xと呼ぶ。各圧縮コイルばね62W,62Xは、対応する可動接触部57の真下に配置されている。なお、圧縮コイルばね62W,62Xは、駆動機構90の非動作状態において、圧縮状態で配置されていてもよいし、非圧縮状態(自由長)で配置されていてもよい。
駆動機構90は、可動接触子50を上下方向(Z軸方向)に移動させて、継電器5のオン状態とオフ状態とを切り替える。駆動機構90は、ロッド60と、ベース部32と、固定鉄心70と、可動鉄心72と、鉄心用容器80と、コイル44と、コイルボビン42と、コイル用容器40と、ばね64とを有する。コイル44は、中空円筒状の樹脂製のコイルボビン42に巻き付けられている。コイル用容器40は、磁性体であり、例えば鉄等の金属磁性材料により形成されている。コイル用容器40は直方体状であり、内側にコイル44を収容する。鉄心用容器80は、上述のごとく有底筒状であり、底部にはゴム86が配置されている。固定鉄心70は、円柱状であり、上端から下端に亘って貫通孔70hが形成されている。固定鉄心70の一部は鉄心用容器80の内側に収容されている。固定鉄心70は、ベース部32に溶接等により固定されている。可動鉄心72は、円柱状であり、貫通孔72hが上端から下端近傍に亘って形成されている。可動鉄心72は、鉄心用容器80の底部上にゴム86を介して収容されている。また、可動鉄心72の上端面は、固定鉄心70の下端面と対向するように配置されている。コイル44に通電することで、可動鉄心72は固定鉄心70に吸引され上方向に移動する。ばね64は、可動鉄心72と固定鉄心70との間に配置され、互いに離間する方向に両部材70,72を付勢する。ロッド60は、非磁性体である。ロッド60は円柱状の軸部60aと、軸部60aの上端に設けられた円板状の一端部60bと、軸部60aの下端に設けられた円弧状の他端部60cとを有する。軸部60aは、上下方向(可動接触子50の移動方向)に移動自在となるように可動接触子50に挿通されている。一端部60bは、コイル44に電流を流していない状態において、接触子本体52における上側(固定端子10対向する側)の面上に配置されている。他端部60cは、溶接等により可動鉄心72に取り付けられている。一端部60bは、駆動機構90が動作していない状態において、可動接触子50が固定端子10に向かって移動することを規制する。
A−2.継電器の切り替え動作:
次に、継電器5におけるオン状態とオフ状態との切り替え動作について説明する。コイル44に通電し駆動機構90を動作させると、可動鉄心72が固定鉄心70に吸引される。すなわち、可動鉄心72がばね64の付勢力に抗して固定鉄心70に近づき、固定鉄心70に当接する。可動鉄心72が上方向に移動すると、可動鉄心72に固定されたロッド60も上方向に移動する。これによりロッド60の一端部60bも上方向に移動する。これにより、可動接触子50の上方向(固定端子10に近づく方向)への移動規制が解除され、圧縮コイルばね62の付勢力により可動接触子50が上方向に移動する。これにより、可動接触子50の可動接点58と対応する固定端子10の固定接点18とが接触し、2つの固定端子10W,10Xが可動接触子50を介して互いに導通して、継電器5がオン状態となる。オン状態の継電器5は、電気回路(図1)において、直流電源2と電流変換装置3とを電気的に接続する。
一方、コイル44への通電を遮断し駆動機構90が非動作状態となると、主にばね64の付勢力により可動鉄心72が固定鉄心70から離れるように下方向に移動する。これにより、ロッド60の一端部60bに押されて可動接触子50も下方向(固定接点18から離れる方向)に移動する。そのため、可動接触子50の可動接点58と対応する固定端子10の固定接点18とが非接触状態となり、2つの固定端子10間の導通が遮断されて、継電器5がオフ状態となる。オフ状態の継電器5は、電気回路1において、直流電源2と電流変換装置3とを電気的に遮断する。
このように、本実施例の駆動機構90は、駆動用部材(ロッド60や圧縮コイルばね62、可動鉄心72)を介して可動接触子50を固定端子10に近づく方向および固定端子10から遠ざかる方向に移動させることにより継電器5のオフ状態とオン状態とを切り替える。より具体的には、駆動機構90は、駆動用部材の移動(例えばロッド60の移動)と変形(例えば圧縮コイルばね62の変形)との少なくとも一方を介して可動接触子50を移動させることにより継電器5のオフ状態とオン状態とを切り替える。
なお、可動接点58が固定接点18から引き離される際には、接点間でアークが発生するが、発生したアークは、継電器本体6の可動接点58および固定接点18を挟むように設置された永久磁石800によってY軸方向(固定端子10の中心軸TL間を結ぶ方向)に沿って引き伸ばされ、消弧が促進される。
A−3.磁性体部材について:
図2ないし図5に示すように、第1の容器20の底部24の上側(すなわち気密空間100の外であり、かつ、可動接触子50より上側の位置)には、例えば鉄やステンレスといった磁性体により形成された磁性体部材130が固定されている。磁性体部材130は、第1の容器20に直接(他の部材を介さずに)固定されている。また、磁性体部材130は、可動接触子50および駆動機構90の上述した駆動用部材と機械的に接続されていない。ここで、磁性体部材130が可動接触子50および駆動用部材と機械的に接続されていないとは、磁性体部材130に作用する力が、直接的にも他の部材を介して間接的にも、可動接触子50および駆動用部材に伝わらず、可動接触子50および駆動用部材に作用する力が、直接的にも他の部材を介して間接的にも、磁性体部材130に伝わらないことを意味する。
本実施例では、磁性体部材130は略平板形状である。また、図3に示すように、磁性体部材130は、上下方向(Z軸方向)に沿って、可動接触子50の中心位置(接触子本体52におけるロッド60が挿通される孔が形成された位置)と重なる部分を有している。すなわち、Z軸方向に垂直な第1の平面(XY平面)への磁性体部材130の投影は、上記第1の平面(XY平面)への可動接触子50の投影の中心位置59と重なる。また、図3および図4に示すように、磁性体部材130は、Y軸方向に沿って、2つの固定端子10の中心軸TL間の範囲と重なる部分を有している。すなわち、2つの固定端子10の中心軸TLを含む第2の平面(YZ平面)への磁性体部材130の投影の少なくとも一部は、2つの固定端子10の中心軸TL間に位置する。
本実施例の継電器5は、可動接触子50より上側の位置に設置された磁性体部材130を備えるため、以下に説明するように、可動接点58と固定接点18との間の接圧の低下や、可動接点58と固定接点18との開離の発生を抑制することができる。図6は、磁性体部材130の存在による効果を説明する図である。図6には、ロッド60および可動接触子50(接触子本体52)と磁性体部材130とを模式的に示している。図6に示すように、継電器5のオン状態では、可動接触子50の接触子本体52に電流が流れる。この電流の方向を奥側から手前側に向かう方向(Y軸正方向)であるものとする。接触子本体52に電流が流れると、この電流を中心に反時計回りの磁束Baが発生する。ここで、可動接触子50の接触子本体52より上側に磁性体部材130が配置されていると、磁束Baが磁性体部材130側に引き寄せられる。これにより、接触子本体52を通る磁束Baのうち、左向き(X軸正方向向き)の磁束Baの磁束密度は減少し、右向き(X軸負方向向き)の磁束Baの磁束密度は増加する。右向きの磁束Baの磁束密度が増加することにより、接触子本体52を流れる電流に対し上向きのローレンツ力Fp(「吸着力Fp」とも呼ぶ)が発生する。この吸着力Fpは、可動接触子50を上方向、すなわち固定端子10の固定接点18に近づける方向に作用する。そのため、本実施例の継電器5では、例えば可動接触子50に大電流(例えば、5000アンペア以上の電流)が流れて可動接触子50に大きな電磁反発力が作用する場合にも、駆動機構90の駆動力(例えばコイルばね62の付勢力)を必要以上に大きくすることなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生を抑制することができる。
また、図6に示すように、可動接触子50の接触子本体52に電流が流れると、磁束管(ファラデー管)のマクスウェル応力によって磁性体部材130に下向きの力Fqが作用する。しかし、本実施例の継電器5では、磁性体部材130は、第1の容器20に固定されており、可動接触子50および駆動機構90の駆動用部材とは機械的に接続されていないため、磁性体部材130に作用する下向きの力Fqが可動接触子50および駆動用部材に伝わることはない。そのため、本実施例の継電器5では、磁性体部材130に作用する下向きの力Fqが接点間の接圧の低下や接点開離を引き起こすように働くことはなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより効果的に抑制することができる。例えば、駆動機構90の駆動力が同じであれば、磁性体部材が可動接触子および/または駆動用部材と機械的に接続された比較例と比べて、本実施例の継電器5では、可動接点58と固定接点18とが開離したりする事態の発生をより確実に抑制することができる。また、可動接点58と固定接点18とが開離したりする事態の発生リスク(許容度)を同じとすれば、本実施例の継電器5では、駆動機構90の駆動力を小さくすることができ、装置の小型化を図ることができる。
また、本実施例の継電器5では、Z軸方向に垂直な第1の平面(XY平面)への磁性体部材130の投影は、上記第1の平面(XY平面)への可動接触子50の投影の中心位置59と重なる。すなわち、可動接触子50の中心位置の上側に磁性体部材130が配置される。そのため、本実施例の継電器5では、可動接触子50の中心位置の上側に磁性体部材130が配置されない場合と比較して、磁性体部材130の存在により可動接触子50に作用する吸着力Fpの大きさがより大きくなり、かつ、吸着力Fpの方向がより上方向(可動接触子50が固定端子10に近づく方向)に近づくため、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。さらに、磁性体部材130と固定端子10との離隔が取りやすく、固定端子10間の導通を回避することができる。
また、本実施例の継電器5では、磁性体部材130は気密空間100外に設けられるため、磁性体部材130の取り付け容易性や配置の自由度を向上させることができると共に、気密空間100を最小化することができる。また、本実施例の継電器5では、磁性体部材130が他の部材を介さずに第1の容器20に固定されているため、構造の複雑化に伴う製造効率の低下やコストの増大を抑制することができる。なお、本実施例の継電器5では、磁性体部材130が気密空間100外に設けられるため、必然的に、磁性体部材130が可動接触子50および駆動機構90の駆動用部材と機械的に接続されない構成となる。
また、本実施例の継電器5では、2つの固定端子10の中心軸TLを含む第2の平面(YZ平面)への磁性体部材130の投影の少なくとも一部は、2つの固定端子10の中心軸TL間に位置する。そのため、本実施例の継電器5では、第2の平面(YZ平面)への磁性体部材130の投影が2つの固定端子10の中心軸TL間には位置しない場合と比較して、磁性体部材130の存在により可動接触子50に作用する吸着力Fpの大きさがより大きくなり、かつ、吸着力Fpの方向がより上方向(可動接触子50が固定端子10に近づく方向)に近づくため、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。
B.第2実施例:
図7は、第2実施例における継電器本体6aの概略構成を示す説明図である。図7に示した第2実施例における継電器本体6aは、第1の容器20aの形状と磁性体部材130aの配置とが、上述した第1実施例における継電器本体6と相違している。第2実施例の継電器本体6aのその他の構成は、第1実施例の継電器本体6と同様であるため、第1実施例と同じ符号を付すと共に説明を省略する。なお、図7では、継電器本体6aの構成の内、本実施例の特徴の説明には関係の少ない構成の図示を省略している。また、図7では、上述の第1実施例を示す各図面より構成を簡略化して示しているが、本実施例における実際の構成は上述の第1実施例と同様である。これらの点は、以降の実施例についても同様である。
第2実施例における継電器本体6aでは、第1の容器20aの底部24aが、他の部分より下側(可動接触子50に近づく方向の側)に位置する近接部25を有している。すなわち、第1の容器20aの底部24aに、上側から見て下側に窪んだ凹部が形成されており、凹部の底の部分が近接部25となっている。本実施例では、近接部25は、可動接触子50の移動方向(Z軸方向)に略直交する平板形状であり、可動接触子50の上側に設けられている。
磁性体部材130aは、近接部25の上側の表面に直接(他の部材を介さずに)固定されている。すなわち、磁性体部材130aは、気密空間100の外であり、かつ、可動接触子50より上側の位置に設けられている。上述した第1実施例と同様に、本実施例では、磁性体部材130aは、可動接触子50および駆動機構90の駆動用部材と機械的に接続されていない。また、Z軸方向に垂直な第1の平面(XY平面)への磁性体部材130aの投影は、上記第1の平面(XY平面)への可動接触子50の投影の中心位置と重なる。また、2つの固定端子10の中心軸TLを含む第2の平面(YZ平面)への磁性体部材130aの投影の少なくとも一部は、2つの固定端子10の中心軸TL間に位置する。
第2実施例における継電器本体6aでは、第1実施例と同様に、磁性体部材130aの存在により、可動接触子50に電流が流れる際に、可動接触子50に上向き(固定端子10に近づく方向)の吸着力Fpが作用するため、駆動機構90の駆動力を必要以上に大きくすることなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生を抑制することができる。また、磁性体部材130aは、可動接触子50および駆動用部材とは機械的に接続されていないため、可動接触子50に電流が流れる際に磁性体部材130aに作用する下向きの力が可動接触子50および駆動用部材に伝わることはなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより効果的に抑制することができる。また、Z軸方向に垂直な第1の平面(XY平面)への磁性体部材130aの投影は、上記第1の平面(XY平面)への可動接触子50の投影の中心位置と重なるため、磁性体部材130aの存在により可動接触子50に作用する吸着力Fpの大きさをより大きく、かつ、吸着力Fpの向きを上方向に近づけることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、2つの固定端子10の中心軸TLを含む第2の平面(YZ平面)への磁性体部材130bの投影の少なくとも一部は、2つの固定端子10の中心軸TL間に位置するため、磁性体部材130bの存在により可動接触子50に作用する吸着力Fpの大きさをより大きく、かつ、吸着力Fpの向きを上方向に近づけることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。
さらに、第2実施例における継電器本体6aでは、磁性体部材130aを気密空間100外に設けることによる磁性体部材130aの取り付け容易性や配置の自由度向上、気密空間100の最小化を実現しつつ、磁性体部材130aをより可動接触子50の近くに配置することができる。そのため、磁性体部材130aの存在により可動接触子50に作用する吸着力Fpの大きさをより大きくすることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。
C.第3実施例:
図8および図9は、第3実施例における継電器本体6bの概略構成を示す説明図である。図8に示した第3実施例における継電器本体6bは、磁性体部材130bの配置が、上述した第1実施例における継電器本体6と相違している。第3実施例の継電器本体6bのその他の構成は、第1実施例の継電器本体6と同様であるため、第1実施例と同じ符号を付すと共に説明を省略する。
第3実施例における継電器本体6bでは、磁性体部材130bは、気密空間100内における可動接触子50より上側の位置に設けられている。磁性体部材130bは、取り付け部材132を介して、第1の容器20における互いに対向する2つの側壁部(Z軸方向に平行な部分)の内側表面(気密空間100に面する表面)に固定されている。なお、上述した第1実施例と同様に、磁性体部材130bは、可動接触子50および駆動機構90の駆動用部材と機械的に接続されていない。また、Z軸方向に垂直な第1の平面(XY平面)への磁性体部材130bの投影は、上記第1の平面(XY平面)への可動接触子50の投影と重なる。また、2つの固定端子10の中心軸TLを含む第2の平面(YZ平面)への磁性体部材130bの投影の少なくとも一部は、2つの固定端子10の中心軸TL間に位置する。
第3実施例における継電器本体6bでは、第1実施例と同様に、磁性体部材130bの存在により、可動接触子50に電流が流れる際に、可動接触子50に上向き(固定端子10に近づく方向)の吸着力Fpが作用するため、駆動機構90の駆動力を必要以上に大きくすることなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生を抑制することができる。また、磁性体部材130bは、可動接触子50および駆動用部材とは機械的に接続されていないため、可動接触子50に電流が流れる際に磁性体部材130bに作用する下向きの力が可動接触子50および駆動用部材に伝わることはなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより効果的に抑制することができる。また、Z軸方向に垂直な第1の平面(XY平面)への磁性体部材130bの投影は、上記第1の平面(XY平面)への可動接触子50の投影と重なるため、磁性体部材130bの存在により可動接触子50に作用する吸着力Fpの大きさをより大きく、かつ、吸着力Fpの向きを上方向に近づけることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、2つの固定端子10の中心軸TLを含む第2の平面(YZ平面)への磁性体部材130bの投影の少なくとも一部は、2つの固定端子10の中心軸TL間に位置するため、磁性体部材130bの存在により可動接触子50に作用する吸着力Fpの大きさをより大きく、かつ、上方向に近づけることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。
さらに、第3実施例における継電器本体6bでは、磁性体部材130bを気密空間100内に設けることにより、磁性体部材130bと可動接触子50との距離を小さくすることができ、磁性体部材130bの存在により可動接触子50に作用する吸着力Fpの大きさをより大きくして、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。
なお、磁性体部材130bの第1の容器20への固定方法は、種々変形可能である。例えば、図10に示すように、磁性体部材130bが、取り付け部材132を介して、第1の容器20における底部(Z軸方向に垂直な部分)の内側表面に固定されているとしてもよい。
図11は、第3実施例の第1変形例における継電器本体6cの概略構成を示す説明図である。第3実施例の第1変形例における継電器本体6cは、磁性体部材130cを固定する取り付け部材132cの構成が上述した第3実施例と相違している。すなわち、第3実施例の第1変形例における継電器本体6cでは、磁性体部材130cが、取り付け部材132cを介して、ベース部32の内側表面(気密空間100に面する表面)に固定されている。なお、取り付け部材132cは、ベース部32と一体の部材であるとしてもよい。第3実施例の第1変形例における継電器本体6cのその他の構成は、上述した第3実施例と同様である。そのため、第3実施例の第1変形例における継電器本体6cでは、上述した第3実施例と同様の効果が得られる。
図12は、第3実施例の第2変形例における継電器本体6dの概略構成を示す説明図である。第3実施例の第2変形例における継電器本体6dは、磁性体部材130dを固定する取り付け部材132dの構成が上述した第3実施例と相違している。すなわち、第3実施例の第2変形例における継電器本体6dでは、磁性体部材130dが、取り付け部材132dを介して、接合部材30の側壁部(Z軸方向に平行な部分)の内側表面(気密空間100に面する表面)に固定されている。なお、取り付け部材132dは、接合部材30と一体の部材であるとしてもよい。第3実施例の第2変形例における継電器本体6dのその他の構成は、上述した第3実施例と同様である。そのため、第3実施例の第2変形例における継電器本体6dでは、上述した第3実施例と同様の効果が得られる。
なお、磁性体部材130dの接合部材30への固定方法は、種々変形可能である。例えば、図13に示すように、磁性体部材130dが、取り付け部材132dを介して、接合部材30の上方向端部に固定されているとしてもよい。
図14は、第3実施例の第3変形例における継電器本体6eの概略構成を示す説明図である。第3実施例の第3変形例における継電器本体6eは、磁性体部材130eを固定する構成が上述した第3実施例と相違している。すなわち、第3実施例の第3変形例における継電器本体6eでは、磁性体部材130eが、他の部材を介さずに、第1の容器20における互いに対向する2つの側壁部(Z軸方向に平行な部分)の内側表面(気密空間100に面する表面)に固定されている。すなわち、磁性体部材130eの一方の端部は第1の容器20における側壁部の内側表面に固定され、磁性体部材130eの他方の端部は第1の容器20における当該側壁部に対向する他の側壁部の内側表面に固定されている。第3実施例の第3変形例における継電器本体6eのその他の構成は、上述した第3実施例と同様である。そのため、第3実施例の第3変形例における継電器本体6eでは、上述した第3実施例と同様の効果が得られる。
さらに、第3実施例の第3変形例における継電器本体6eでは、磁性体部材130eが他の部材を介さずに第1の容器20に固定されているため、構造の複雑化に伴う製造効率の低下やコストの増大を抑制することができる。
図15は、第3実施例の第4変形例における継電器本体6fの概略構成を示す説明図である。第3実施例の第4変形例における継電器本体6fは、磁性体部材130fを固定する構成が上述した第3実施例と相違している。すなわち、第3実施例の第4変形例における継電器本体6fでは、第1の容器20fの底部24fに、底部24fから下方向に向けて延びると共に各固定端子10の少なくとも一部をそれぞれ収容する複数の収容室間を区画する仕切壁部27を有しており、磁性体部材130fは、他の部材を介さずに、仕切壁部27の下方向側端部に固定されている。第3実施例の第4変形例における継電器本体6fのその他の構成は、上述した第3実施例と同様である。そのため、第3実施例の第4変形例における継電器本体6fでは、上述した第3実施例と同様の効果が得られる。
さらに、第3実施例の第4変形例における継電器本体6fでは、磁性体部材130fが他の部材を介さずに第1の容器20fに固定されているため、例えばろう付け等の固定方法を採用することができ、設計自由度を向上させることができる。特に、第3実施例の第4変形例における継電器本体6fでは、端子間で発生するアークにより飛散する固定端子10を形成する部材の粒子の障壁として機能し、粒子の堆積による各固定端子10間の導通を防止する仕切壁部27を利用して、磁性体部材130fを固定することができる。
図16は、第3実施例の第5変形例における継電器本体6gの概略構成を示す説明図である。第3実施例の第5変形例における継電器本体6gは、気密空間100内に配置する磁性体部材の数が上述した第3実施例と相違している。すなわち、第3実施例の第5変形例における継電器本体6gでは、図14に示した第3実施例の第3変形例と同様に、第1の磁性体部材130gが、他の部材を介さずに、第1の容器20における互いに対向する2つの側壁部(Z軸方向に平行な部分)の内側表面(気密空間100に面する表面)に固定されていると共に、第2の磁性体部材136が、可動接触子50の下側に固定されている。第3実施例の第5変形例における継電器本体6gのその他の構成は、上述した第3実施例と同様である。そのため、第3実施例の第5変形例における継電器本体6gでは、上述した第3実施例と同様の効果が得られる。
さらに、第3実施例の第5変形例における継電器本体6gでは、第1の磁性体部材130gに加えて第2の磁性体部材136が設けられているため、1つの磁性体部材のみが設けられている場合と比較して、Z軸方向に垂直な平面への投影面積あたりの吸着力Fp(可動接触子50を固定端子10に近づける力)をより大きくすることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。
D.第4実施例:
図17は、第4実施例における継電器5hの断面図である。また、図18は、第4実施例における継電器5hの断面斜視図である。図17および図18に示した第4実施例における継電器5hは、主として第1の容器20h、可動接触子50h、接合部材30hの構成が、上述した第1実施例における継電器5と相違している。第4実施例の継電器5hのその他の構成は、第1実施例の継電器5と同様であるため、第1実施例と同じ符号を付すと共に説明を省略する。
第4実施例では、継電器5hの継電器本体6hは、2つの固定端子10に対応して2つの第1の容器20hを備えている。各第1の容器20hは、底部を有する円筒形状の部材である。より具体的には、第1の容器20hは、上側に位置する底部24と、第1の容器20hの側面(Z軸方向に略平行な面)を形成する側面部22とを有する。各第1の容器20hにおける底部24と対向する側(すなわち下側)は開口している。各第1の容器20hの底部24には、1つの固定端子10が挿入される1つの貫通孔26が形成されている。各第1の容器20hの貫通孔26に対応する固定端子10が挿入された状態で、各固定端子10のフランジ部13は、各第1の容器20hの底部24の外側表面(上側の表面)に気密に接合されている。
接合部材30hの下端部には1つの開口が形成されており、接合部材30hの上端部には2つの開口が形成されている。接合部材30hの上端部における2つの開口以外の部分は、可動接触子50hの移動方向(Z軸方向)に略直交する平板形状の平板部36となっている。接合部材30hの下端部は、ベース部32とレーザー溶接等により気密に接合されている。また、接合部材30hの上端部において、各開口を規定する周縁部は、対応する第1の容器20hの下端部の開口を規定する端面に例えばろう付けにより気密に接合されている。
第4実施例の継電器本体6hでは、第1実施例と同様に、このような構成の第1の容器20hおよび接合部材30hと、固定端子10、ベース部32、鉄心用容器80とが互いに気密に接合されることで、固定端子10の固定接触部19(固定接点18)と可動接触子50hとが収容される気密空間100が形成される。
可動接触子50hは、中央部52と、延伸部54と、対向部56とを備える。中央部52は、一対の固定端子10W,10Xが対向する対向方向(Y軸方向)に延びる形状である。中央部52の中央付近には貫通孔55が形成されている。貫通孔55には、ロッド60が挿通されている。延伸部54は、中央部52の両端から2つの固定端子10に向かって延びる形状である。対向部56は、延伸部54の一端から水平方向に延びる形状である。対向部56のうち、固定接点18と対向する対向面は、固定接点18と接触する可動接点58を形成する。
駆動機構90は、上述した第1実施例と同様に、ロッド60と、ベース部32と、固定鉄心70と、可動鉄心72と、鉄心用容器80と、コイル44と、コイルボビン42と、コイル用容器40と、第1のばね62hと、第2のばね64hとを有する。第2のばね64hは、固定鉄心70の貫通孔70hに挿通されている。第2のばね64hの一端は鉄心キャップ68に当接し、他端は可動鉄心72の上端面に当接している。第2のばね64hは、可動鉄心72が固定鉄心70から離れる方向(下方向)に可動鉄心72を付勢する。第1のばね62hは、可動接触子50hと固定鉄心70の間に配置されている。第1のばね62hは、可動接点58hと固定接点18とが近づく方向(上方向)に可動接触子50hを付勢する。
コイル44に通電すると、可動鉄心72が固定鉄心70に吸引される。すなわち、可動鉄心72が第2のばね64hの付勢力に抗して固定鉄心70に近づき、固定鉄心70に当接する。可動鉄心72が上方向に移動すると、可動鉄心72に固定されたロッド60も上方向に移動する。これによりロッド60の一端部60bも上方向に移動する。これにより、可動接触子50hの動きの規制が解除され、第1のばね62hの付勢力により、可動接触子50hが上方向(固定接点18に近づく方向)に移動する。これにより、各固定接点18と対応する各可動接点58とが接触し、2つの固定端子10が可動接触子50hを介して導通して、継電器5hがオン状態となる。一方、コイル44への通電が遮断されると、主に第2のばね64hの付勢力により可動鉄心72が固定鉄心70から離れるように下方向に移動する。これにより、ロッド60の一端部60bに押されて可動接触子50hも下方向(固定接点18から離れる方向)に移動する。よって、各可動接点58が各固定接点18から引き離され、2つの固定端子10間の導通が遮断され、継電器5hがオフ状態となる。このように、本実施例の駆動機構90は、駆動用部材(ロッド60や第1のばね62h、可動鉄心72)を介して可動接触子50hを移動させることにより継電器5hのオフ状態とオン状態とを切り替える。より具体的には、駆動機構90は、駆動用部材の移動と変形との少なくとも一方を介して可動接触子50hを移動させることにより継電器5hのオフ状態とオン状態とを切り替える。
ここで、第4実施例の継電器5hでは、接合部材30hの平板部36の上側(すなわち気密空間100の外であり、かつ、可動接触子50hより上側の位置)に、磁性体部材130hが固定されている。磁性体部材130hは、接合部材30hに直接(他の部材を介さずに)固定されている。また、磁性体部材130hは、可動接触子50hおよび駆動機構90の駆動用部材と機械的に接続されていない。
本実施例では、磁性体部材130hは略平板形状である。また、図17および図18に示すように、Z軸方向に垂直な第1の平面(XY平面)への磁性体部材130hの投影は、上記第1の平面(XY平面)への可動接触子50hの投影の中心位置と重なる。また、2つの固定端子10の中心軸TLを含む第2の平面(YZ平面)への磁性体部材130hの投影の少なくとも一部は、2つの固定端子10の中心軸TL間に位置する。
第4実施例における継電器本体6hでは、第1実施例と同様に、磁性体部材130hの存在により、可動接触子50hに電流が流れる際に、可動接触子50hに上向き(固定端子10に近づく方向)の吸着力Fpが作用するため、駆動機構90の駆動力を必要以上に大きくすることなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生を抑制することができる。また、磁性体部材130hは、可動接触子50hおよび駆動用部材とは機械的に接続されていないため、可動接触子50hに電流が流れる際に磁性体部材130hに作用する下向きの力が可動接触子50hおよび駆動用部材に伝わることはなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより効果的に抑制することができる。また、Z軸方向に垂直な第1の平面(XY平面)への磁性体部材130hの投影は、上記第1の平面(XY平面)への可動接触子50hの投影の中心位置と重なるため、磁性体部材130hの存在により可動接触子50hに作用する吸着力Fpの大きさをより大きく、かつ、吸着力Fpの向きを上方向に近づけることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、2つの固定端子10の中心軸TLを含む第2の平面(YZ平面)への磁性体部材130hの投影の少なくとも一部は、2つの固定端子10の中心軸TL間に位置するため、磁性体部材130hの存在により可動接触子50hに作用する吸着力Fpの大きさをより大きく、かつ、吸着力Fpの向きを上方向に近づけることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。
さらに、第4実施例における継電器5hでは、2つの固定端子10にそれぞれ対応して2つの第1の容器20hが設けられているため、2つの固定端子10に対して1つの第1の容器が設けられる場合に比べ、第1の容器20hの耐圧性を向上でき、継電器5hが破損する可能性を低減できる。また、第4実施例における継電器5hでは、固定接点18及び可動接点58は、気密空間100のうち第1の容器20hの内側に配置されているため、第1の容器20hが障壁となることで、固定接触部19や可動接触子50hの飛散粒子が原因で一対の固定端子10間が導通する可能性をより低減できる。
図19および図20は、第4実施例の第1変形例における継電器本体6iの概略構成を示す説明図である。第4実施例の第1変形例における継電器本体6iは、磁性体部材130iの配置が上述した第4実施例と相違している。すなわち、第4実施例の第1変形例における継電器本体6iでは、磁性体部材130iは、気密空間100内における可動接触子50より上側の位置に設けられている。具体的には、磁性体部材130iは、他の部材を介さずに、接合部材30における互いに対向する2つの側壁部(Z軸方向に平行な部分)の内側表面(気密空間100に面する表面)に固定されている。すなわち、磁性体部材130iの一方の端部は接合部材30における側壁部の内側表面に固定され、磁性体部材130iの他方の端部は接合部材30における当該側壁部に対向する他の側壁部の内側表面に固定されている。第4実施例の第1変形例における継電器本体6iのその他の構成は、上述した第4実施例と同様である。そのため、第4実施例の第1変形例における継電器本体6iでは、上述した第4実施例と同様の効果が得られる。
さらに、第4実施例の第1変形例における継電器本体6iでは、磁性体部材130iを気密空間100内に設けることにより、磁性体部材130iと可動接触子50との距離を小さくすることができ、磁性体部材130iの存在により可動接触子50に作用する吸着力Fpの大きさをより大きくして、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。
図21は、第4実施例の第2変形例における継電器本体6jの概略構成を示す説明図である。第4実施例の第2変形例における継電器本体6jは、磁性体部材130jの配置が上述した第4実施例と相違している。すなわち、第4実施例の第2変形例における継電器本体6jでは、磁性体部材130jは、気密空間100内における可動接触子50より上側の位置に設けられている。具体的には、磁性体部材130jは、他の部材を介さずに、接合部材30における平板部36の下側表面(可動接触子50に対向する側の表面)に固定されている。第4実施例の第2変形例における継電器本体6jのその他の構成は、上述した第4実施例と同様である。そのため、第4実施例の第2変形例における継電器本体6jでは、上述した第4実施例と同様の効果が得られる。
さらに、第4実施例の第2変形例における継電器本体6jでは、磁性体部材130jを気密空間100内に設けることにより、磁性体部材130jと可動接触子50との距離を小さくすることができ、磁性体部材130jの存在により可動接触子50に作用する吸着力Fpの大きさをより大きくして、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、第4実施例の第2変形例における継電器本体6jでは、磁性体部材130jが接合部材30の平板部36に固定されるため、強固な固定方法(例えば溶接やろう付け)を採用することができ、磁性体部材130jの取り付け安定性を向上させることができる。
図22は、第4実施例の第3変形例における継電器本体6kの概略構成を示す説明図である。第4実施例の第3変形例における継電器本体6kは、磁性体部材の構成が上述した第4実施例と相違している。すなわち、第4実施例の第3変形例における継電器本体6kでは、接合部材30kが磁性体材料で形成されており、接合部材30k(主として接合部材30kの平板部36)が磁性体部材として機能する。第4実施例の第3変形例における継電器本体6jのその他の構成は、上述した第4実施例と同様である。そのため、第4実施例の第3変形例における継電器本体6kでは、上述した第4実施例と同様の効果が得られる。
さらに、第4実施例の第3変形例における継電器本体6kでは、接合部材30kを磁性体部材として機能させることにより、接点間の接圧の低下や接点開離の発生を抑制しつつ、部品点数の増大を抑制することができる。
E.第5実施例:
図23は、第5実施例における継電器5mの断面図である。また、図24は、第5実施例における継電器5mの断面斜視図である。図23および図24に示した第5実施例における継電器5mは、主として継電器本体6mにおける可動接触子50、ケース部材110、磁性体部材130mおよび保護カバー150の構成が、上述した第1実施例における継電器5と相違している。第5実施例の継電器5mのその他の構成は、第1実施例の継電器5と同様であるため、第1実施例と同じ符号を付すと共に説明を省略する。
可動接触子50は、略平板形状の部材であり、ロッド60が挿通される貫通孔55が形成された中央部49と、中央部49から一対の固定端子10W,10Xが対向する対向方向(Y軸方向)に延びる可動接触部57とを有する。可動接触部57における固定端子10の固定接触部19と対向する部分には、可動接点58が形成されている。より詳細には、可動接点58は、可動接触子50が上方向(Z軸正方向)に移動した際に固定端子10と接触する可動接触部57の部分である。
本実施例では、可動接触子50の下方向(Z軸負方向)側に凹部が形成されている。すなわち、図23に示した断面において、Z軸方向に沿った中央部49の厚さは可動接触部57の厚さより薄くなっている。可動接触子50の凹部には、例えば鉄やステンレスといった磁性体により形成された第2の磁性体部材140が固定されている。可動接触子50への第2の磁性体部材140の固定方法としては、例えば圧入による方法や接着による方法といった任意の公知の方法が採用可能である。第2の磁性体部材140の中心付近には、ロッド60の軸部60aが貫通する貫通孔が形成されている。
ロッド60の軸部60aには、圧縮コイルばね62を配置するための取付部材67が配置されている。圧縮コイルばね62は、一端が取付部材67に当接し、他端が可動接触子50の下側表面(正確には、可動接触子50に固定された第2の磁性体部材140の表面)に当接している。圧縮コイルばね62は、可動接点58と固定接点18とが近づく方向(Z軸正方向、上方向)に可動接触子50を付勢する。また、第1実施例と同様に、ロッド60の一端部60bは、駆動機構90が動作していない状態において、可動接触子50における上側(固定端子10対向する側)の表面に当接し、可動接触子50が固定端子10の方向に移動することを規制する。一端部60bは、請求項における規制部に相当する。
駆動機構90のコイル44に通電して駆動機構90を動作させると、可動鉄心72が固定鉄心70に吸引され、可動鉄心72がばね64の付勢力に抗して上方向(固定鉄心70に近づく方向)に移動する。可動鉄心72が上方向に移動すると、可動鉄心72に固定されたロッド60も上方向に移動し、ロッド60の一端部60bも上方向に移動する。その結果、可動接触子50の可動接点58と対応する固定端子10の固定接点18とが接触し、2つの固定端子10W,10Xが可動接触子50を介して互いに導通して、継電器5mがオン状態となる。なお、可動接点58と対応する固定端子10の固定接点18との間の距離(接点間距離)を、可動鉄心72と固定鉄心70との間の距離(鉄心間距離)より所定距離だけ短く設定することにより、可動接点58と固定接点18との接触後、圧縮コイルばね62が圧縮され、接点に対して適正な接圧力をかけることができる。一方、コイル44への通電を遮断し駆動機構90が非動作状態となると、主にばね64の付勢力により可動鉄心72が固定鉄心70から離れるように下方向に移動し、ロッド60の一端部60bに押されて可動接触子50も下方向(固定接点18から離れる方向)に移動する。そのため、可動接触子50の可動接点58と対応する固定端子10の固定接点18とが非接触状態となり、2つの固定端子10間の導通が遮断されて、継電器5mがオフ状態となる。
継電器5mの気密空間100内には、ナイロンやポリエチレンテレフタレート(PET)といった樹脂材料によって形成されたケース部材110が設けられている。ケース部材110は、ベース部32の上側表面上に配置された平板形状の基部114と、基部114におけるX方向に沿った両端部から上方向に延伸する2つの側壁部112とを有する(図25参照)。各側壁部112の上端は、接合部材30と第1の容器20との接合部35より上方に位置する。そのため、ケース部材110の各側壁部112は、接合部35と各固定接点18との間に介在し、電流遮断時に各接点間や固定端子10表面で発生したアークが接合部35に当たることを抑制する。これにより、アークによって接合部35が損傷し気密空間100の気密性が維持できなくなる事態の発生を抑制することができる。なお、本実施例では、ケース部材110は、基部114がケース保持部材120とベース部32とに狭持されることによって、ベース部32に固定される。ただし、ケース部材110は、接着、溶着、圧入接合、一体射出成形等の他の方法によりベース部32に固定されるとしてもよい。
第5実施例における継電器5mでは、磁性体部材130mは、気密空間100内における可動接触子50より上側の位置に設けられている。図25ないし図28は、第5実施例における磁性体部材130mの詳細構成を示す説明図である。図25は、オン状態の継電器5mにおける磁性体部材130m周辺の断面図(XZ断面図)であり、図26ないし図28は、磁性体部材130m周辺の一部断面斜視図である。図25ないし図28では、磁性体部材130m周辺の構成をわかりやすく示すために、部材の一部または全部の図示を適宜省略している。例えば、図27では、ケース部材110の一部の図示を省略しており、図28では、さらに保護カバー150の図示を省略している。
第5実施例では、磁性体部材130mは、ケース部材110に固定されている。ケース部材110はベース部32に固定されているため、磁性体部材130mは、間接的にベース部32(第2の容器92)に固定されていると言える。図26ないし図28に示すように、磁性体部材130mは、磁性体部材130mのX方向に沿った両端がケース部材110の各側壁部112の上端に形成されたスリット118内に圧入されることにより、ケース部材110に固定されている。なお、ケース部材110への磁性体部材130mの固定方法として、圧入による方法に代えて、例えば接着、溶着、一体射出成形等の他の任意の公知の方法を採用してもよい。第5実施例では、第1実施例と同様に、磁性体部材130mは、可動接触子50および駆動機構90の駆動用部材と機械的に接続されておらず、また、Z軸方向に垂直な第1の平面(XY平面)への磁性体部材130mの投影は、上記第1の平面(XY平面)への可動接触子50の投影と重なり、また、2つの固定端子10の中心軸TLを含む第2の平面(YZ平面)への磁性体部材130mの投影の少なくとも一部は、2つの固定端子10の中心軸TL間に位置する。
また、図25および図28に示すように、磁性体部材130mは、Z方向に沿って貫通する貫通孔131を有する。本実施例では、貫通孔131の平面形状は略円形である。貫通孔131は、ロッド60の一端部60bの直上に位置し、その径は一端部60bの径より大きい。ロッド60が上方向に移動すると、ロッド60の一端部60bは、磁性体部材130mの貫通孔131内に収容される。
また、図25ないし図27に示すように、保護カバー150は、保護カバー150のX方向に沿った両端がケース部材110の各側壁部112の上端に形成されたスリット116内に圧入されることにより、ケース部材110に固定されている。なお、ケース部材110への保護カバー150の固定方法として、圧入による方法に代えて、例えば接着、溶着、一体射出成形等の他の任意の公知の方法を採用してもよい。また、保護カバー150は、ケース部材110ではなく磁性体部材130mに固定されているとしてもよい。この場合の固定方法としては、例えば接着、溶着、一体射出成形、コーティング等の他の任意の公知の方法を採用可能である。
保護カバー150は、絶縁性材料により形成されており、磁性体部材130mの上面(Z軸正方向表面)と、2つの側面(Y軸正方向表面およびY軸負方向表面)とを覆っている。すなわち、保護カバー150は、磁性体部材130mの表面の内、各固定端子10における気密空間100内に位置する表面上の任意の点から直視できる部分で構成される表面領域(請求項における第2の表面領域に相当する)のすべてを覆っている。なお、保護カバー150の形成のための絶縁性材料としては、例えば、樹脂(メラミン樹脂やナイロン)やセラミックを採用可能である。例えば、保護カバー150をメラミン樹脂で形成すると、保護カバー150にアークがあたってもカーボンが発生しないため、絶縁性能の低下を抑制できるため、好ましい。
第5実施例における継電器5mでは、第1実施例と同様に、磁性体部材130mの存在により、可動接触子50に電流が流れる際に、可動接触子50に上向き(固定端子10に近づく方向)の吸着力Fpが作用するため、駆動機構90の駆動力を必要以上に大きくすることなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生を抑制することができる。また、磁性体部材130mは、可動接触子50および駆動用部材とは機械的に接続されていないため、可動接触子50に電流が流れる際に磁性体部材130mに作用する下向きの力が可動接触子50および駆動用部材に伝わることはなく、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより効果的に抑制することができる。また、Z軸方向に垂直な第1の平面(XY平面)への磁性体部材130mの投影は、上記第1の平面(XY平面)への可動接触子50の投影と重なるため、磁性体部材130mの存在により可動接触子50に作用する吸着力Fpの大きさをより大きく、かつ、吸着力Fpの向きを上方向に近づけることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、2つの固定端子10の中心軸TLを含む第2の平面(YZ平面)への磁性体部材130mの投影の少なくとも一部は、2つの固定端子10の中心軸TL間に位置するため、磁性体部材130mの存在により可動接触子50に作用する吸着力Fpの大きさをより大きく、かつ、上方向に近づけることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、磁性体部材130mが気密空間100内に設けられているため、磁性体部材130mと可動接触子50との距離を小さくすることができ、磁性体部材130mの存在により可動接触子50に作用する吸着力Fpの大きさをより大きくして、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。また、磁性体部材130mに加えて第2の磁性体部材140が設けられているため、1つの磁性体部材のみが設けられている場合と比較して、Z軸方向に垂直な平面への投影面積あたりの吸着力Fp(可動接触子50を固定端子10に近づける力)をより大きくすることができ、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。
さらに、第5実施例の継電器5mでは、磁性体部材130mが、Z方向に沿って貫通する貫通孔131を有する。貫通孔131は、上方向(Z軸正方向)に移動したロッド60の一端部60bを収容可能に構成されている。そのため、磁性体部材130mがそのような貫通孔131を有しない場合と比較して、磁性体部材130mと可動接触子50との距離をより小さくすることができ、磁性体部材130mの存在により可動接触子50に作用する吸着力Fpの大きさをより大きくして、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができる。なお、磁性体部材130mが貫通孔131の代わりにロッド60の一端部60bを収容可能な凹部を有する場合にも、磁性体部材130mと可動接触子50との距離を小さくすることが可能ではあるが、磁性体部材130mが貫通孔131を有する本実施例の方が、磁性体部材130mと可動接触子50との距離をより小さくすることができる上に、Z軸方向に沿って移動するロッド60の一端部60bが磁性体部材130mと干渉する恐れがないため、一端部60bの寸法精度や一端部60bと磁性体部材130mとの相対位置の精度の要求レベルを緩和することができ、製造の容易化・低コスト化を図ることができる。
また、第5実施例の継電器5mでは、絶縁性材料により形成された保護カバー150が、磁性体部材130mの表面の内、各固定端子10における気密空間100内に位置する表面上の任意の点から直視できる部分で構成される表面領域のすべてを覆っている。そのため、電流遮断時に各接点間や各固定端子10の表面で発生したアークの引き伸ばし方向が互いに近づく方向である場合(逆方向遮断時)であっても、一方の接点間や固定端子10の表面で発生したアークが固定端子10間に配置された磁性体部材130mを介して他方の接点間や固定端子10の表面で発生したアークとつながり、正常な遮断ができなくなる、という事態の発生を回避することができる。
また、第5実施例の継電器5mでは、磁性体部材130mが、第2の容器92を構成するベース部32に固定されたケース部材110に固定されているため、例えば部品寸法ばらつきが比較的大きいセラミックにより形成され、かつ、寸法精度が比較的低いろう付けにより接合部材30に固定された第1の容器20に磁性体部材130mを固定する場合と比較して、第2の容器92を構成するベース部32を基準とした磁性体部材130mの位置精度を向上させることができる。そのため、磁性体部材130mと可動接触子50との間の設計上の距離をより小さくすることができる。また、ケース部材110は樹脂材料により形成されているため、例えばセラミックにより形成された第1の容器20に磁性体部材130mを固定する場合と比較して、磁性体部材130mを容易に固定することができる。
図29は、第5実施例の変形例における継電器5nの断面図である。また、図30は、第5実施例の変形例における継電器5nの断面斜視図である。図29および図30に示した第5実施例の変形例における継電器5nは、主として継電器本体6nにおける第1の容器20、可動接触子50、接合部材30、ケース部材110の構成が、上述した第5実施例における継電器5mと相違している。第5実施例の変形例の継電器5nのその他の構成は、第5実施例の継電器5mと同様であるため、第5実施例と同じ符号を付すと共に説明を省略する。
第5実施例の変形例の継電器5nは、継電器本体6nが、2つの固定端子10に対応して2つの第1の容器20を備えている。各第1の容器20は、底部を有する円筒形状の部材である。より具体的には、第1の容器20は、上側に位置する底部24と、第1の容器20の側面(Z軸方向に略平行な面)を形成する側面部22とを有する。各第1の容器20における底部24と対向する側(すなわち下側)は開口している。各第1の容器20の底部24には、1つの固定端子10が挿入される1つの貫通孔26が形成されている。各第1の容器20の貫通孔26に対応する固定端子10が挿入された状態で、各固定端子10のフランジ部13は、各第1の容器20の底部24の外側表面(上側の表面)に気密に接合されている。
接合部材30の上端部には2つの開口が形成されている。接合部材30の上端部において、各開口を規定する周縁部は、対応する第1の容器20の下端部の開口を規定する端面に例えばろう付けにより気密に接合されている。このような構成の第1の容器20および接合部材30と、固定端子10、ベース部32、鉄心用容器80とが互いに気密に接合されることで、固定端子10の固定接触部19(固定接点18)と可動接触子50とが収容される気密空間100が形成される。
可動接触子50は、上記第5実施例と同様に、中央部49と可動接触部57とを有する。上記第5実施例では、可動接触部57に可動接点58が形成されていたが、第5実施例の変形例においては、可動接触子50が、可動接触部57から上方に伸びる略円柱形状の延伸部48を有しており、延伸部48における固定端子10の固定接触部19と対向する部分(より詳細には、可動接触子50が上方向(Z軸正方向)に移動した際に固定端子10と接触する延伸部48の部分)に、可動接点58が形成されている。ケース部材110は、上記第5実施例と同様に、ベース部32の上側表面上に配置された平板形状の基部114と、基部114におけるX方向に沿った両端部から上方向に延伸する2つの側壁部112とを有する。ただし、各側壁部112の上端は、接合部材30と第1の容器20との接合部より下方に位置する。
磁性体部材130nは、上記第5実施例と同様に、気密空間100内における可動接触子50より上側の位置に設けられている。磁性体部材130nは、ケース部材110に固定されており、Z方向に沿って貫通する貫通孔131を有している。貫通孔131は、ロッド60の一端部60bを収容可能に構成されている。また、磁性体部材130nの表面の内、各固定端子10における気密空間100内に位置する表面上の任意の点から直視できる部分で構成される表面領域(第2の表面領域)のすべてが保護カバー150により覆われている。そのため、第5実施例の変形例における継電器5nは、上述した第5実施例における継電器5mと同様の効果を奏する。
また、第5実施例の変形例における継電器5nでは、2つの固定端子10にそれぞれ対応して2つの第1の容器20が設けられているため、2つの固定端子10に対して1つの第1の容器が設けられる場合に比べ、第1の容器20の耐圧性を向上でき、継電器5nが破損する可能性を低減できる。また、第5実施例の変形例における継電器5nでは、固定接点18及び可動接点58は、気密空間100のうち第1の容器20の内側に配置されているため、第1の容器20が障壁となることで、固定接触部19や可動接触子50の飛散粒子が原因で一対の固定端子10間が導通する可能性をより低減できる。
F.第6実施例:
図31は、第6実施例における継電器5pの断面図である。図31に示した第6実施例における継電器5pは、主として継電器本体6pにおける磁性体部材130pの構成が、上述した第5実施例における継電器5mと相違している。第6実施例の継電器5pのその他の構成は、第5実施例の継電器5mと同様であるため、第5実施例と同じ符号を付すと共に説明を省略する。
第6実施例における継電器5pでは、第5実施例と同様に、磁性体部材130pは、気密空間100内における可動接触子50より上側の位置に設けられている。磁性体部材130pは、ケース部材110に固定されており、可動接触子50および駆動機構90の駆動用部材と機械的に接続されていない。Z軸方向に垂直な第1の平面(XY平面)への磁性体部材130pの投影は、上記第1の平面(XY平面)への可動接触子50の投影と重なり、また、2つの固定端子10の中心軸TLを含む第2の平面(YZ平面)への磁性体部材130pの投影の少なくとも一部は、2つの固定端子10の中心軸TL間に位置する。なお、第6実施例では、継電器5pは、磁性体部材130pの表面を覆う保護カバーを有していない。
図32は、第6実施例における磁性体部材130pの詳細構成を示す説明図である。図32(a)には、磁性体部材130pの平面構成(上面の構成)を示しており、図32(b)には、磁性体部材130pの断面構成(図32(a)のA−A断面の構成)を示している。図32に示すように、第6実施例における磁性体部材130pは、図28に示した第5実施例における磁性体部材130mを、Y方向に沿って(すなわちX方向に平行な切断線により)2つに分割したような構成である。磁性体部材130pは、互いに絶縁された第1の磁性体片134と第2の磁性体片135とから構成されている。第1の磁性体片134と第2の磁性体片135とのそれぞれは、2つの固定接点18を含むと共に上下方向(Z軸方向)に平行な平面(すなわちYZ平面)と交差する部分を有している。これらの部分とは、具体的には、図32(b)においてハッチングが付された部分である。このことは、一方の固定接点18については、第1の磁性体片134より第2の磁性体片135の方がより近くに位置し、他方の固定接点18については、反対に、第2の磁性体片135より第1の磁性体片134の方がより近くに位置することを意味する。
また、第1の磁性体片134および第2の磁性体片135は、それぞれ、磁性体部材130pのXY平面への投影が一端部60bの同平面への投影と重ならないように切り欠かれた切り欠き部137および138を有している。2つの切り欠き部137および138は、第5実施例における磁性体部材130mの貫通孔131と同様に機能する。すなわち、2つの切り欠き部137および138の間に形成される空間は、ロッド60の一端部60bの直上に位置し、その径は一端部60bの径より大きいため、ロッド60が上方向に移動すると、ロッド60の一端部60bは当該空間内に収容される(図32(b)参照)。2つの切り欠き部137および138は、請求項における貫通孔に相当する。
このように、第6実施例の継電器5pでは、磁性体部材130pが、互いに絶縁された第1の磁性体片134と第2の磁性体片135とから構成されており、第1の磁性体片134と第2の磁性体片135とのそれぞれは、2つの固定接点18を含むと共に上下方向に平行な平面と交差する部分を有している。そのため、例えば電流遮断時に各接点間や各固定端子10の表面で発生したアークの引き伸ばし方向が互いに近づく方向である場合(逆方向遮断時)に、一方の接点間や固定端子10の表面で発生したアークは当該接点により近い磁性体片(例えば第1の磁性体片134)に当たる可能性があり、他方の接点間や固定端子10の表面で発生したアークは当該接点により近い磁性体片(例えば第2の磁性体片135)に当たる可能性があるが、第1の磁性体片134および第2の磁性体片135は互いに絶縁されていることから、各アークが磁性体部材130pを介してつながり、正常な遮断ができなくなる、という事態の発生を、保護カバー等の部品を設けることなく回避することができる。
また、第6実施例の継電器5pでは、第1の磁性体片134の切り欠き部137と第2の磁性体片135の切り欠き部138との間に形成される空間が、上方向(Z軸正方向)に移動したロッド60の一端部60bを収容することができるため、第5実施例と同様に、ロッド60の一端部60bが磁性体部材130pと干渉することを容易に回避しつつ、磁性体部材130pと可動接触子50との距離をより小さくすることができ、磁性体部材130pの存在により可動接触子50に作用する吸着力Fpの大きさをより大きくして、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより確実に抑制することができると共に、製造の容易化・低コスト化を図ることができる。
また、第6実施例の継電器5pでは、磁性体部材130pが第2の容器92を構成するベース部32に固定されたケース部材110に固定されているため、第5実施例と同様に、第2の容器92を構成するベース部32を基準とした磁性体部材130pの位置精度を向上させることができ、磁性体部材130pと可動接触子50との間の設計上の距離をより小さくすることができる。また、ケース部材110は樹脂材料により形成されているため、磁性体部材130pを容易に固定することができる。
図33は、第6実施例の第1の変形例における磁性体部材130qの構成を示す説明図である。第6実施例の第1の変形例における磁性体部材130qは、上述した第6実施例における磁性体部材130pと同様に、図28に示した第5実施例における磁性体部材130mを、Y方向に沿って(すなわちX方向に平行な切断線により)2つに分割したような構成である。すなわち、磁性体部材130qは、互いに絶縁された第1の磁性体片134と第2の磁性体片135とから構成されており、第1の磁性体片134と第2の磁性体片135とのそれぞれは、2つの固定接点18を含むと共に上下方向(Z軸方向)に平行な平面(すなわちYZ平面)と交差する部分を有している。ただし、第6実施例の第1の変形例では、第1の磁性体片134および第2の磁性体片135が切り欠き部137,138を有しておらず、代わりに、第2の磁性体片135が第5実施例における貫通孔131と同様の貫通孔131を有している。第2の磁性体片135の貫通孔131は、ロッド60の一端部60bの直上に位置し、その径は一端部60bの径より大きいため、ロッド60が上方向に移動すると、ロッド60の一端部60bは貫通孔131内に収容される(図33(b)参照)。
このように、第6実施例の第1の変形例では、第6実施例と同様に、磁性体部材130qが、互いに絶縁された第1の磁性体片134と第2の磁性体片135とから構成されており、第1の磁性体片134と第2の磁性体片135とのそれぞれは、2つの固定接点18を含むと共に上下方向に平行な平面と交差する部分を有しているため、各接点間や各固定端子10の表面で発生したアークが磁性体部材130qを介してつながり、正常な遮断ができなくなる、という事態の発生を、保護カバー等の部品を設けることなく回避することができる。また、第6実施例の第1の変形例では、第2の磁性体片135の貫通孔131が上方向(Z軸正方向)に移動したロッド60の一端部60bを収容することができるため、第6実施例と同様に、ロッド60の一端部60bが磁性体部材130pと干渉することを容易に回避しつつ、磁性体部材130qと可動接触子50との距離をより小さくすることができる。
図34は、第6実施例の第2の変形例における磁性体部材130rの構成を示す説明図である。第6実施例の第2の変形例における磁性体部材130rは、上述した第6実施例における磁性体部材130pと同様に、図28に示した第5実施例における磁性体部材130mを、Y方向に沿って(すなわちX方向に平行な切断線により)2つに分割したような構成である。すなわち、磁性体部材130rは、互いに絶縁された第1の磁性体片134と第2の磁性体片135とから構成されており、第1の磁性体片134と第2の磁性体片135とのそれぞれは、2つの固定接点18を含むと共に上下方向(Z軸方向)に平行な平面(すなわちYZ平面)と交差する部分を有している。ただし、第6実施例の第2の変形例では、第1の磁性体片134および第2の磁性体片135が有する切り欠き部137,138の形状が、第6実施例と異なっている。具体的には、図34(b)に示すように、切り欠き部137,138は、第1の磁性体片134および第2の磁性体片135の下側のみに形成されており、上側まで貫通していない。ただし、2つの切り欠き部137および138の間に形成される空間は、ロッド60の一端部60bの直上に位置し、その径は一端部60bの径より大きいため、ロッド60が上方向に移動すると、ロッド60の一端部60bは当該空間内に収容される(図34(b)参照)。
このように、第6実施例の第2の変形例では、第6実施例と同様に、磁性体部材130rが、互いに絶縁された第1の磁性体片134と第2の磁性体片135とから構成されており、第1の磁性体片134と第2の磁性体片135とのそれぞれは、2つの固定接点18を含むと共に上下方向に平行な平面と交差する部分を有しているため、各接点間や各固定端子10の表面で発生したアークが磁性体部材130rを介してつながり、正常な遮断ができなくなる、という事態の発生を、保護カバー等の部品を設けることなく回避することができる。また、第6実施例の第2の変形例では、2つの切り欠き部137および138の間に形成される空間が上方向(Z軸正方向)に移動したロッド60の一端部60bを収容することができるため、磁性体部材130rと可動接触子50との距離をより小さくすることができる。
G.その他の変形例:
なお、本発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態として実現することが可能であり、例えば次のような変形例としても実現可能である。
G1.変形例1:
上記実施例において、継電器5が使用される電気回路1の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、電気回路1は、さらにコンデンサやヒューズを備えているとしてもよい。また、上記実施例では、継電器5はハイブリッドカーや電気自動車に搭載される電気回路1用に使用されるとしているが、継電器5は他の用途(例えば太陽光発電装置用)にも使用可能である。
G2.変形例2:
上記実施例における継電器5の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、上記実施例では、磁性体部材130は平板形状であるとしているが、磁性体部材130は任意の形状に変形可能である。ただし、磁性体部材130が平板形状であると、可動接触子50回りの磁束の偏りを効果的に発生させることができるため好ましい。また、第1の平面(XY平面)への磁性体部材130の投影は、必ずしも第1の平面への可動接触子50の投影の中心と重なる必要はない。ただし、第1の平面(XY平面)への磁性体部材130の投影が第1の平面への可動接触子50の投影の中心と重なると、磁性体部材130の存在により可動接触子50に作用する吸着力Fpの大きさをより大きく、かつ、吸着力Fpの向きを上方向に近づけることができるため、好ましい。また、各固定端子10の中心軸TLを含む第2の平面への磁性体部材130の投影は、必ずしも各固定端子10の中心軸TL間に位置する必要はない。ただし、各固定端子10の中心軸TLを含む第2の平面への磁性体部材130の投影が各固定端子10の中心軸TL間に位置すると、磁性体部材130の存在により可動接触子50に作用する吸着力Fpの大きさをより大きく、かつ、吸着力Fpの向きを上方向に近づけることができるため、好ましい。
また、上記実施例では、駆動機構90として、可動鉄心72を磁力により移動させる機構を用いたが、これに限られるものではなく、可動接触子50を移動させるための他の機構を用いてもよい。例えば、可動接触子50に外部から伸縮自在に操作可能なリフト部を設置し、リフト部の伸縮により可動接触子50を移動させる機構を採用してもよい。この場合にも、磁性体部材130を駆動用部材としてのリフト部と機械的に接続されないように設けることにより、接点間の接圧の低下や接点開離の発生をより効果的に抑制することができる。また、上記実施例の駆動機構90において、ロッド60の一端部60bを可動接触子50に接合してもよい。こうすることで、ばね62を設けなくても可動鉄心72の移動に連動して可動接触子50も移動させることができる。また、上記実施例において、必ずしも可動接点58の数に対応したばね62を用いる必要はなく、各可動接点58に共通して1つのばね62が用いられるとしてもよい。また、上記実施例におけるばね62の代わりに、皿ばねや板ばね等の各種ばね部材やゴムといった弾性変形可能な他の部材を採用することもできる。また、上記実施例において、各部材の形状や、各部材間の接合位置および接合方法は、任意に設定可能である。
また、上記第3実施例の第5変形例(図16)では、磁性体部材130が気密空間10内に配置された態様において、第2の磁性体部材136が設けられるとしているが、磁性体部材130が気密空間10の外に配置された他の態様においても、第2の磁性体部材136が設けられるとしてもよい。
G3.変形例3:
上記第5,6実施例(およびそれらの変形例、以下同様)において、第2の磁性体部材140は省略可能である。
また、上記第5,6実施例において、ケース部材110は、樹脂材料ではなく金属材料によって形成されていてもよいし、樹脂材料と金属材料とが接着、溶着、圧入接合、一体射出成形等によって一体化された構成であるとしてもよい。すなわち、ケース部材110は、樹脂材料と金属材料との少なくとも一方によって形成されていればよい。このようにすれば、例えばセラミックにより形成された第1の容器20に磁性体部材130を固定する場合と比較して、磁性体部材130を容易に固定することができる。
なお、ケース部材110は、樹脂材料および金属材料以外の材料によって形成されていてもよい。この場合であっても、磁性体部材130がベース部32に固定されたケース部材110に固定されている場合には、第2の容器92を構成するベース部32を基準とした磁性体部材130の位置精度を向上させることができる、という上述の効果を奏する。
また、ケース部材110が、ベース部32以外の部品(例えば第1の容器20)に固定されているとしてもよい。この場合であっても、磁性体部材130が樹脂材料と金属材料との少なくとも一方によって形成されたケース部材110に固定されている場合には、磁性体部材130を容易に固定することができる、という上述の効果を奏する。
また、第5,6実施例において、磁性体部材130は、例えば第1の容器20といったケース部材110以外の部品に固定されているとしてもよい。また、上記第5,6実施例において、磁性体部材130の貫通孔131や切り欠き部137,138の間に形成される空間の平面形状は略円形に限らず、任意の形状であってよい。また、磁性体部材130の貫通孔131や切り欠き部137,138は省略可能である。
G4.変形例4:
上記第5実施例(およびそれらの変形例、以下同様)において、保護カバー150は、磁性体部材130mの表面の内、各固定端子10における気密空間100内に位置する表面上の任意の点から直視できる部分で構成される表面領域(第2の表面領域)の少なくとも一部を覆っているとしてもよい。このようにしても、各接点間や各固定端子10の表面で発生したアークが磁性体部材130mを介してつながり、正常な遮断ができなくなる、という事態の発生の可能性を抑制することができる。あるいは、保護カバー150は、磁性体部材130mの表面の内、各固定接点18から直視できる部分で構成される第1の表面領域の全部を覆っているとしてもよい。磁性体部材130mの表面の内、各固定接点18から直視できる部分で構成される第1の表面領域は、各接点間で発生したアークが接触しやすい部分であるため、第1の表面領域の全部を保護カバー150により覆うことにより、上記事態の発生の可能性を有効に抑制することができる。あるいは、保護カバー150は、第1の表面領域の少なくとも一部を覆っているとしてもよい。このようにしても、上記事態の発生の可能性を抑制することができる。あるいは、保護カバー150は、第1の表面領域のすべてを覆っていると共に、第2の表面領域のすべてを覆っているとしてもよい。このようにすると、各接点間や各固定端子10の表面で発生したアークが磁性体部材130mを介してつながり、正常な遮断ができなくなる、という事態の発生の可能性を確実に抑制することができる。また、上記第5実施例において、保護カバー150を省略してもよい。
G5.変形例5:
上記第6実施例(およびそれらの変形例、以下同様)において、磁性体部材130pが、図28に示した第5実施例における磁性体部材130mを、Y方向に沿って3つ以上に分割したような構成であるとしてもよい。すなわち、磁性体部材130pは、互いに絶縁され、2つの固定接点18を含むと共に上下方向(Z軸方向)に平行な平面(すなわちYZ平面)と交差する部分をそれぞれ有する3つ以上の磁性体片から構成されるとしてもよい。また、上記第6実施例では、第1の磁性体片134と第2の磁性体片135とは空間により絶縁されているが、第1の磁性体片134と第2の磁性体片135が、間に絶縁材料が配置されることにより絶縁されているとしてもよい。また、第6実施例において、継電器5pが、第5実施例と同様に、磁性体部材130pの表面を覆う保護カバーを有しているとしてもよい。この場合に、保護カバーは、第5実施例のように、磁性体部材130pの第2の表面領域のすべてを覆っているとしてもよいし、第2の表面領域の少なくとも一部を覆っているとしてもよい。あるいは、保護カバーは、磁性体部材130pの第1の表面領域の全部を覆っているとしてもよいし、第1の表面領域の少なくとも一部を覆っているとしてもよい。あるいは、保護カバーは、第1の表面領域のすべてを覆っていると共に、第2の表面領域のすべてを覆っているとしてもよい。
1…電気回路
2…直流電源
3…電流変換装置
4…モータ
5…継電器
6…継電器本体
10…固定端子
12…接続口
13…フランジ部
17…ダイヤフラム部
18…固定接点
19…固定接触部
20…第1の容器
22…側面部
24…底部
25…近接部
26…貫通孔
27…仕切壁部
30…接合部材
31…土台本体
32…ベース部
33…溝
34…突起
36…平板部
37…土台部
40…コイル用容器
42…コイルボビン
44…コイル
48…延伸部
49…中央部
50…可動接触子
51…溝
52…接触子本体
53…突起
54…延伸部
55…貫通孔
56…対向部
57…可動接触部
58…可動接点
59…中心位置
60…ロッド
60a…軸部
60b…一端部
60c…他端部
62…圧縮コイルばね
62h…第1のばね
64h…第2のばね
68…鉄心キャップ
69…通気パイプ
70…固定鉄心
70h…貫通孔
72…可動鉄心
72h…貫通孔
80…鉄心用容器
86…ゴム
90…駆動機構
92…第2の容器
100…気密空間
110…ケース部材
112…側壁部
114…基部
116…スリット
118…スリット
120…ケース保持部材
130…磁性体部材
131…貫通孔
132…取り付け部材
134…第1の磁性体片
135…第2の磁性体片
136…第2の磁性体部材
137…切り欠き部
138…切り欠き部
140…第2の磁性体部材
150…保護カバー
800…永久磁石

Claims (23)

  1. それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
    前記気密空間内における前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記可動接触子および前記駆動用部材と機械的に接続されていない磁性体部材を備え、
    前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影と重なり、
    前記第2の容器は、
    ベース部材と、
    前記ベース部材および前記第1の容器と接合されると共に、前記第1の方向と交差する平板状の平板部を有する接合部材と、を含み、
    前記磁性体部材は、前記平板部の前記第2の方向側の表面に固定されていることを特徴とする、継電器。
  2. それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
    前記気密空間内における前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記可動接触子および前記駆動用部材と機械的に接続されていない磁性体部材を備え、
    前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影と重なり、
    前記第1の容器は、
    前記第2の方向に略直交する底部と、
    前記底部から前記第2の方向に向けて延び、各前記固定端子をそれぞれ収容する複数の収容室間を区画する仕切壁部と、を含み、
    前記磁性体部材は、前記仕切壁部の前記第2の方向側の端部に固定されていることを特徴とする、継電器。
  3. それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
    前記気密空間内における前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記可動接触子および前記駆動用部材と機械的に接続されていない磁性体部材を備え、
    前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影と重なり、
    前記第2の容器は、
    ベース部材と、
    前記ベース部材および前記第1の容器と接合される接合部材と、を含み、
    前記磁性体部材は、前記接合部材であることを特徴とする、継電器。
  4. それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
    前記気密空間内における前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記第1の容器と前記第2の容器との少なくとも一方に固定された磁性体部材を備え、
    前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影と重なり、
    前記第2の容器は、
    ベース部材と、
    前記ベース部材および前記第1の容器と接合されると共に、前記第1の方向と交差する平板状の平板部を有する接合部材と、を含み、
    前記磁性体部材は、前記平板部の前記第2の方向側の表面に固定されていることを特徴とする、継電器。
  5. それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
    前記気密空間内における前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記第1の容器と前記第2の容器との少なくとも一方に固定された磁性体部材を備え、
    前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影と重なり、
    前記第1の容器は、
    前記第2の方向に略直交する底部と、
    前記底部から前記第2の方向に向けて延び、各前記固定端子をそれぞれ収容する複数の収容室間を区画する仕切壁部と、を含み、
    前記磁性体部材は、前記仕切壁部の前記第2の方向側の端部に固定されていることを特徴とする、継電器。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の継電器において、
    前記磁性体部材は、他の部材を介さずに前記第1の容器と前記第2の容器との少なくとも一方に固定されていることを特徴とする、継電器。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の継電器において、
    前記複数の固定端子の各中心軸を含む第2の平面への前記磁性体部材の投影の少なくとも一部は、前記複数の固定端子の各中心軸間に位置することを特徴とする、継電器。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の継電器において、
    さらに、前記可動接触子より前記第2の方向側に配置された第2の磁性体部材を備えることを特徴とする、継電器。
  9. それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
    前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記気密空間外の位置に磁性体部材を備え、
    前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影の中心位置と重なることを特徴とする、継電器。
  10. 請求項9に記載の継電器において、
    前記磁性体部材は、前記第1の容器と前記第2の容器との少なくとも一方に固定されていることを特徴とする、継電器。
  11. 請求項10に記載の継電器において、
    前記磁性体部材は、他の部材を介さずに前記第1の容器と前記第2の容器との少なくとも一方に固定されていることを特徴とする、継電器。
  12. 請求項9ないし請求項11のいずれか一項に記載の継電器において、
    前記第1の容器は、前記第2の方向に略直交する底部を有し、
    前記底部は、他の部分より前記第2の方向側に位置する近接部を含み、
    前記磁性体部材は、前記近接部の前記第1の方向側の表面に固定されていることを特徴とする、継電器。
  13. 請求項9ないし請求項12のいずれか一項に記載の継電器において、
    前記複数の固定端子の各中心軸を含む第2の平面への前記磁性体部材の投影の少なくとも一部は、前記複数の固定端子の各中心軸間に位置することを特徴とする、継電器。
  14. 請求項9ないし請求項13のいずれか一項に記載の継電器において、
    さらに、前記可動接触子より前記第2の方向側に配置された第2の磁性体部材を備えることを特徴とする、継電器。
  15. それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
    前記気密空間内における前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記可動接触子および前記駆動用部材と機械的に接続されていない磁性体部材を備え、
    前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影と重なり、
    前記駆動用部材は、前記可動接触子の前記第1の方向側の表面に当接することによって前記可動接触子の前記第1の方向側への移動を規制する規制部を有し、前記規制部の位置を前記第1の方向および前記第2の方向に変化させることにより前記可動接触子を前記第1の方向および前記第2の方向に移動させ、
    前記磁性体部材は、前記第1の方向に沿って貫通し、前記第1の方向に移動した前記規制部を収容可能な貫通孔を有することを特徴とする、継電器。
  16. それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
    前記気密空間内における前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記可動接触子および前記駆動用部材と機械的に接続されていない磁性体部材を備え、
    前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影と重なり、
    前記磁性体部材は、互いに絶縁され、2つの前記固定接点を含むと共に前記第1の方向に平行な平面と交差する部分をそれぞれ有する複数の磁性体片から構成されることを特徴とする、継電器。
  17. それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
    前記気密空間内における前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記可動接触子および前記駆動用部材と機械的に接続されていない磁性体部材を備え、
    前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影と重なり、
    前記継電器は、さらに、絶縁性材料により形成され、前記磁性体部材の表面の内、各前記固定接点から直視できる部分で構成される第1の表面領域の少なくとも一部を覆う保護カバーを備えることを特徴とする、継電器。
  18. 請求項17に記載の継電器において、
    前記保護カバーは、前記第1の表面領域のすべてを覆うことを特徴とする、継電器。
  19. 請求項18に記載の継電器において、
    前記保護カバーは、前記磁性体部材の表面の内、各前記固定端子における前記気密空間内に位置する表面上の任意の点から直視できる部分で構成される第2の表面領域のすべてを覆うことを特徴とする、継電器。
  20. それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
    前記気密空間内における前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記可動接触子および前記駆動用部材と機械的に接続されていない磁性体部材を備え、
    前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影と重なり、
    前記継電器は、さらに、絶縁性材料により形成され、前記磁性体部材の表面の内、各前記固定端子における前記気密空間内に位置する表面上の任意の点から直視できる部分で構成される第2の表面領域の少なくとも一部を覆う保護カバーを備えることを特徴とする、継電器。
  21. 請求項20に記載の継電器において、
    前記保護カバーは、前記第2の表面領域のすべてを覆うことを特徴とする、継電器。
  22. それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
    前記気密空間内における前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記可動接触子および前記駆動用部材と機械的に接続されていない磁性体部材を備え、
    前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影と重なり、
    前記継電器は、さらに、前記第2の容器に固定されたケース部材を備え、
    前記磁性体部材は、前記ケース部材に固定されていることを特徴とする、継電器。
  23. それぞれ固定接点を有する複数の固定端子と、各前記固定接点にそれぞれ対応する複数の可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を各前記固定端子に近づく第1の方向および各前記固定端子から遠ざかる第2の方向に移動させる駆動用部材と、前記複数の固定端子と接合される絶縁性の第1の容器と、前記第1の容器に接合され、前記可動接触子と各前記固定接点とが収容される気密空間を前記第1の容器および前記複数の固定端子と共に形成する第2の容器と、を備える継電器において、
    前記気密空間内における前記可動接触子より前記第1の方向側の、前記可動接触子および前記駆動用部材と機械的に接続されていない磁性体部材を備え、
    前記第1の方向に垂直な第1の平面への前記磁性体部材の投影は、前記第1の平面への前記可動接触子の投影と重なり、
    前記継電器は、さらに、樹脂材料と金属材料との少なくとも一方で形成されたケース部材を備え、
    前記磁性体部材は、前記ケース部材に固定されていることを特徴とする、継電器。
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