JP6060922B2 - 接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、摩擦攪拌による金属部材同士の接合方法に関する。
金属部材同士を接合する方法として、摩擦攪拌接合(FSW=Friction Stir Welding)が知られている。摩擦攪拌接合とは、回転ツールを回転させつつ金属部材同士の突合せ部に沿って移動させ、回転ツールと金属部材との摩擦熱により突合せ部の金属を塑性流動させることで、金属部材同士を固相接合させるものである。
特許文献1には、金属部材同士の端部同士を突き合わせて形成された突合せ部に回転ツールを挿入して、金属部材同士の表面側及び裏面側から突合せ部を摩擦攪拌接合する発明が開示されている。摩擦攪拌接合を行うと、回転ツールの移動軌跡に塑性化領域が形成されるが、当該塑性化領域が熱収縮するため、接合後の金属部材同士が凹状となるように変形してしまう。
特開2008−290092号公報
金属部材同士の表面側から摩擦攪拌を行った後に金属部材同士を裏返すと、金属部材同士が上方に凸状となるように反った状態となる。この状態で金属部材同士の裏面側から摩擦攪拌を行うと、回転ツールのショルダ部と金属部材との接触部分が大きくなるため回転ツールの操作性が低下するという問題がある。かかる問題を解消するために、例えば、特許文献1に示すように、接合後の金属部材をロール部材で挟持しつつ当該金属部材に対してロール部材を相対移動させて、凹状に変形した金属部材を平坦にすればよいが、当該矯正作業が煩雑になる。
また、金属部材同士の裏面側から突合せ部に摩擦攪拌を行った後も、金属部材同士の裏面側(摩擦攪拌を行った面側)が凹状となるように変形するため、矯正作業を合わせて二回行わなければならず、作業手間がかかるという問題がある。
このような観点から、本発明は、摩擦攪拌による金属部材同士の接合方法において、接合された金属部材を容易に平坦にすることができる接合方法を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために本発明は、一対の金属部材の一端側の端面同士を突き合わせて突合せ部を形成する準備工程と、前記金属部材の表面側から前記突合せ部に摩擦攪拌を行う第一の本接合工程と、前記金属部材の裏面側から前記突合せ部に摩擦攪拌を行う第二の本接合工程と、を含み、前記金属部材は、アルミニウム合金製であり、前記準備工程では、架台と前記金属部材の裏面側との間にスペーサーを配置するとともに、前記スペーサーを用いて他端側に対して前記一端側が高くなるように前記各金属部材を傾斜させ、前記第一の本接合工程では、前記金属部材の他端側に対して一端側が高くなるように前記金属部材を傾斜させた状態で摩擦攪拌を行い、前記第一の本接合工程終了後に摩擦攪拌で発生したバリを除去し、前記第一の本接合工程後の熱収縮によって平坦になった前記両金属部材を裏返し、前記第二の本接合工程後に、前記第二の本接合工程における摩擦攪拌により形成された前記金属部材の表面側に凸となる反りを矯正する矯正工程を含むことを特徴とする。
かかる接合方法によれば、第一の本接合工程を行う際に、金属部材同士を予め傾斜させておき、摩擦攪拌接合後の熱収縮を利用することで、接合された金属部材を平坦にすることができる。これにより、金属部材同士が平坦な状態で第二の本接合工程を行うことができる。また、第一の本接合工程後にバリ切除工程を行うことで、第二の本接合工程において、金属部材がガタつくことなく安定して摩擦攪拌を行うことができる。
また、第二の本接合工程を行った後に矯正工程を行うことで、金属部材同士を平坦にすることができる。つまり、一回の矯正工程で金属部材同士を平坦にすることができるため、作業手間を少なくすることができる。
また、前記矯正工程では、前記金属部材の裏面側に引張応力が発生するような曲げモーメントを作用させることで前記反りを矯正することが好ましい。
かかる接合方法によれば、反りを確実に矯正することができる。
また、前記矯正工程では、一対のロール部材を前記金属部材の表面及び裏面で移動させるロール矯正により前記反りを矯正するとともに、前記第一の本接合工程及び前記第二の本接合工程における回転ツールの移動方向を前記ロール部材の送り方向とすることが好ましい。
また、前記矯正工程では、プレス矯正により前記反りを矯正することが好ましい。
かかる接合方法によれば、矯正工程を容易に行うことができる。
また、前記矯正工程では、前記金属部材の表面に当接する第一の補助部材を前記第一の本接合工程で形成された塑性化領域に沿って配置するとともに、前記金属部材の裏面に当接する第二及び第三の補助部材を、前記塑性化領域を挟んで両側に配した状態で前記ロール矯正又はプレス矯正を行うことが好ましい。
かかる接合方法によれば、ロール矯正又はプレス矯正を容易に行うことができる。
また、前記金属部材よりも硬度の低い材料で前記各補助部材を形成することが好ましい。
かかる接合方法によれば、金属部材の損傷を防ぐことができる。
本発明に係る接合方法よれば、接合された金属部材を容易に平坦にすることができる。
本発明の第一実施形態に係る接合方法を示す断面図であって、(a)は準備工程を示し、(b)は第一の本接合工程を示す。 第一実施形態に係る接合方法を示す断面図であって、(a)はバリ切除工程を示し、(b)は第二の本接合工程を示す。 第一実施形態に係る接合方法の第二本接合工程後の金属部材を示す断面図である。 第一実施形態に係る接合方法の矯正工程を示す断面図であって、(a)は斜視図であり、(b)は矯正前を示し、(c)は矯正後を示す。 矯正工程の変形例を示す斜視図である。
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1の(a)に示すように、第一実施形態では、金属部材1,1の端部同士を突き合わせて形成された突合せ部Jを摩擦攪拌によって接合する。第一実施形態に係る接合方法では、準備工程と、第一の本接合工程と、バリ切除工程と、第二の本接合工程と、矯正工程とを行う。
準備工程は、突合せ部Jが高くなるように、金属部材1,1を架台Kに固定する工程である。架台Kは、基板K1と複数のクランプK2とで構成されている。基板K1は、直方体を呈する。
準備工程では、金属部材1,1の一端側の端面1a,1aを突き合わせて突合せ部Jを形成しつつ、金属部材1,1の一端側をスペーサー10の上に配置する。また、金属部材1,1の他端側をクランプK2で固定する。つまり、金属部材1,1の他端側に対して一端側(端面1a,1a側)が高くなるように金属部材1,1を傾斜させる。これにより、突合せ部Jが最も高くなる状態で金属部材1,1が固定される。
金属部材1は、金属製の板状部材である。金属部材1,1は、同等の形状になっている。また、金属部材1,1は同等の材料で形成されている。金属部材1の材料は、摩擦攪拌可能な金属であれば特に制限されないが、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、チタン合金、 マグネシウム、マグネシウム合金等から適宜選択すればよい。
スペーサー10は、基板K1の中央に配置される板状部材である。スペーサー10は、突合せ部Jの延長方向に沿って配置される。スペーサー10の材料は特に制限されるものではない。
金属部材1,1が架台Kに固定されると、端面1a,1aの下端は当接した状態となるが、端面1a,1aの上端はわずかに離間した状態となる。本実施形態に係る「突合せ部」とは、端面1a,1aが突き合わされており、端面1a,1a間で形成される空間断面がV字状を呈する状態も含むものである。
金属部材1,1の傾斜角度は、特に限定されないが、金属部材1,1の材質、各部位の寸法、後記する本接合工程の入熱量や接合後の熱収縮等を考慮して、第一の本接合工程後の熱収縮によって金属部材1,1が平坦になるような傾斜角度を適宜設定すればよい。
第一の本接合工程は、突合せ部Jに対して金属部材1,1の表面1b,1b側から摩擦攪拌接合を行う工程である。図1の(b)に示すように、第一の本接合工程は、本実施形態では回転ツールGを用いる。回転ツールGは、円柱状を呈するショルダ部G1と、ショルダ部G1の下端面から突出する攪拌ピンG2とで構成されている。攪拌ピンG2は、錐台形状を呈する。
第一の本接合工程では、金属部材1,1の表面1b,1b側から突合せ部Jに対して回転した回転ツールGの攪拌ピンG2を挿入する。そして、突合せ部Jに沿って回転ツールGを相対移動させる。
本実施形態では、ショルダ部G1の下端面を、表面1b,1bよりも数ミリ程度押し込んで摩擦攪拌を行う。回転する回転ツールGによって端面1a,1aの金属が摩擦攪拌されて金属部材1,1が接合される。回転ツールGの移動軌跡には、塑性化領域W1が形成される。金属部材1,1に対する攪拌ピンG2の挿入深さは適宜設定すればよいが、攪拌ピンG2の先端を突合せ部Jの深さ方向の1/2以上の位置まで挿入することが好ましい。第一の本接合工程が終了したら、クランプK2を解除して金属部材1,1を放置する。また、架台Kからスペーサー10を取り除く。
図2の(a)に示すように、バリ切除工程は、第一の本接合工程で発生したバリVを切除する工程である。バリ切除工程では、金属部材1,1の表面1b,1bに発生したバリVを切除して表面1b,1bを平担にする。
第二の本接合工程は、突合せ部Jに対して金属部材1,1の裏面1c,1c側から摩擦攪拌接合を行う工程である。図2の(b)に示すように、第二の本接合工程では、まず、金属部材1,1を裏返し、クランプK2を介して架台Kに金属部材1,1を移動不能に拘束する。金属部材1,1の表面1b,1bは、基板K1の表面と面接触する。また、第二の本接合工程では、金属部材1,1の裏面1c,1cから突合せ部Jに対して回転した回転ツールGの攪拌ピンG2を挿入する。そして、突合せ部Jに沿って回転ツールGを相対移動させる。
本実施形態では、ショルダ部G1の下端面を、裏面1c,1cよりも数ミリ程度押し込んで摩擦攪拌を行う。回転する回転ツールGによって端面1a,1aの金属が摩擦攪拌されて金属部材1,1が接合される。回転ツールGの移動軌跡には、塑性化領域W2が形成される。金属部材1,1に対する攪拌ピンG2の挿入深さは適宜設定すればよいが、塑性化領域W1と塑性化領域W2とが接触する程度に挿入することが好ましい。より好ましくは、本実施形態のように攪拌ピンG2が塑性化領域W1に入り込む程度に挿入することが好ましい。
第二の本接合工程が終了したら、クランプK2を解除して金属部材1,1を放置する。図3に示すように、金属部材1,1を放置すると、第二の本接合工程で形成された塑性化領域W2が熱収縮を起こすため、金属部材1,1の裏面1c,1c側が凹状となるように反った状態となる。
矯正工程は、金属部材1,1の反りを矯正する工程である。前記した本接合工程が終了したら、摩擦攪拌で発生したバリを除去するとともに、金属部材1,1の表面1b,1bが上方を向くように裏返し、塑性化領域W1の延長方向と平行になるように長板形状の第一の補助部材T1を配置する。さらに、金属部材1,1の裏面1c,1cの縁部において第一の補助部材T1と平行になるように、長板形状の第二の補助部材T2及び第三の補助部材T3を配置する。即ち、第二の補助部材T2及び第三の補助部材T3は、塑性化領域W1,W2(第一の補助部材T1)を挟んで両側に配置される。
そして、第一の補助部材T1の上側に、第一の補助部材T1と直交するようにロール部材R1を配置し、第二の補助部材T2及び第三の補助部材T3の下側に第二の補助部材T2及び第三の補助部材T3と直交するようにロール部材R2を配置する。つまり、金属部材1,1は、図4の(b)に示すように、上側に凸の状態でロール部材R1,R2の間に配置され、第一の補助部材T1乃至第三の補助部材T3を介してロール部材R1,R2に狭持される。
第一の補助部材T1乃至第三の補助部材T3は、ロール矯正を行う際の当て材であるとともに、金属部材1,1が傷つかないようにするための部材である。第一の補助部材T1乃至第三の補助部材T3は、金属部材1,1よりも軟質の材料であることが好ましく、例えば、アルミニウム合金、硬質ゴム、プラスチック、木材を用いることができる。第一の補助部材T1乃至第三の補助部材T3は省略してもよい。
ロール部材R1,R2が互いに近づいて金属部材1,1に圧力を加えると、図4の(b)及び(c)に示すように、第一の補助部材T1が金属部材1,1を下側に押し、第二の補助部材T2及び第三の補助部材T3が金属部材1,1の両端側を上側に押すため、金属部材1,1に曲げモーメントが作用する。この曲げモーメントは金属部材1,1の裏面1c,1c側に引張応力を発生させるため、金属部材1,1が強制的に下側に凸に撓ませられる。
また、図4の(a)に示すように、ロール部材R1が矢印α方向に回転するとともに、ロール部材R2が矢印β方向に回転すると、ロール部材R1,R2は金属部材1,1に対して矢印γ方向(ロール送り方向)に相対的に移動する。また、ロール部材R1が矢印β方向に回転するとともにロール部材R2が矢印α方向に回転すると、ロール部材R1,R2は金属部材1,1に対して矢印δ方向(ロール送り方向)に相対的に移動する。つまり、ロール送り方向は、回転ツールGの移動方向(塑性化領域W1,W2)と略平行となる。
したがって、金属部材1,1に作用する曲げモーメントの位置が、その相対的な移動に伴って遷移していくため、金属部材1,1の全体が強制的に下側に凸に撓まされる。そのため、この相対的な移動を繰り返して往復動させることによって、反りを矯正していくことが可能になる。なお、第一の補助部材T1乃至第三の補助部材T3は、金属部材1,1の力学特性や反りの曲率に応じて、反りとは反対側に撓ませて反りを矯正するのに十分な厚みで設定すればよい。
また、金属部材1,1の縦方向(塑性化領域W1,W2と平行な方向)にロール部材R1,R2を回転させて矯正工程を行った後、横方向にロール部材R1,R2を回転させてもよい。即ち、第一の補助部材T1乃至第三の補助部材T3を横方向と平行になるように配置するとともに、第一の補助部材T1乃至第三の補助部材T3に対して直交するようにロール部材R1,R2を配置する。そして、ロール部材R1,R2を横方向に往復動させる。これにより、金属部材1,1をバランスよく矯正することができる。
また、ここでは、金属部材1,1の表面1b,1bを上にして、矯正工程を行うものとして説明したが、裏返さずに裏面1c,1cを上にして矯正工程を行うようにしてもよい。
以上説明した本実施形態に係る接合方法によれば、第一の本接合工程を行う際に、金属部材1,1同士を予め傾斜させておき、摩擦攪拌接合後の熱収縮を利用することで、第一の本接合工程後に接合された金属部材1,1を平坦にすることができる。これにより、金属部材1,1を裏返しても金属部材1,1が平坦となっているため、第二の本接合工程を好適に行うことができる。
また、矯正工程を行うことで金属部材1,1に発生した反りを矯正して金属部材1,1を平坦にすることができる。本実施形態によれば、一回の矯正工程を行えばよいため、作業手間を少なくすることができる。また、第一の本接合工程後にバリ切除工程を行うことで、第二の本接合工程において、金属部材1,1がガタつくことなく安定して摩擦攪拌を行うことができる。
また、本実施形態の接合方法のように、第二接合工程を行う際に、塑性化領域W1に攪拌ピンG2を入り込ませることにより、塑性化領域W1の先端側を再度攪拌することができる。これにより、塑性化領域W1に接合欠陥が発生した場合に、塑性化領域W1が再度摩擦攪拌されるため、当該接合欠陥を修復することができる。よって、接合部の水密性及び気密性を高めることができる。また、突合せ部Jの深さ方向の全体が接合されるため、接合強度を高めることができる。
また、架台Kと金属部材1,1との間にスペーサー10を配置することにより、金属部材1,1を傾斜させつつ金属部材1,1同士を突き合わせる作業を容易に行うことができる。また、スペーサー10の高さを変更するだけで、金属部材1,1の傾斜角度を変更することができる。
なお、本実施形態ではスペーサー10を用いて金属部材1,1を傾斜させたが、突合せ部Jが高くなるように金属部材1,1を傾斜させることが可能であれば、スペーサー10を省略してもよい。また、スペーサー10に替えて、凸部又は傾斜部を設けた架台を用いて準備工程を行ってもよい。
[変形例]
図5は、矯正工程の変形例を示す斜視図である。変形例に係る矯正工程では、プレス矯正を行う。図5に示すように、プレス矯正でも、ロール矯正と同様に第一乃至第三の補助部材T1〜T3を配置する。
各補助部材を配置したら、公知のプレス装置を用いて、金属部材1,1の表面1b,1bから押圧する。第一の補助部材T1にプレス装置のポンチPを押し当て、所定の押圧力で押圧する。プレス装置によって金属部材1,1に圧力が加えられると、第一の補助部材T1が金属部材1,1を下側に押し、第二の補助部材T2及び第三の補助部材T3が金属部材1,1の両端側を上側に押すため、金属部材1,1には曲げモーメントが作用する。この曲げモーメントは金属部材1,1の裏面1c,1c側に引張応力を発生させるため、金属部材1,1が強制的に下側に凸に撓ませられる。
プレス装置の押圧力は、金属部材1,1の厚みや材料によって適宜設定すればよいが、金属部材1,1の裏面1c,1c側が下に凸となって、裏面1c,1cに引張応力が発生するような曲げモーメントを作用させることが好ましい。
また、プレス矯正では、金属部材1,1の中央だけでなく他の部位も押圧することでバランスよく平坦性を高めることができる。
以上本発発明の実施形態及び変形例について説明したが、本発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。例えば、本実施形態では、金属部材1,1を両方とも同じ角度で傾斜させているが、両者の傾斜角度が異なってもよい。一方の金属部材1を水平にして、他方の金属部材1を傾斜させてもよい。また、金属部材1,1の他端側を架台に固定せずに第一の本接合工程及び第二の本接合工程を行ってもよい。
1 金属部材
1a 端面
1b 表面
1c 裏面
10 スペーサー
G 回転ツール
G1 ショルダ部
G2 攪拌ピン
J 突合せ部
R1 ロール部材
R2 ロール部材
V バリ

Claims (7)

  1. 一対の金属部材の一端側の端面同士を突き合わせて突合せ部を形成する準備工程と、
    前記金属部材の表面側から前記突合せ部に摩擦攪拌を行う第一の本接合工程と、
    前記金属部材の裏面側から前記突合せ部に摩擦攪拌を行う第二の本接合工程と、を含み、前記金属部材は、アルミニウム合金製であり、
    前記準備工程では、架台と前記金属部材の裏面側との間にスペーサーを配置するとともに、前記スペーサーを用いて他端側に対して前記一端側が高くなるように前記各金属部材を傾斜させ、
    前記第一の本接合工程では、前記金属部材の他端側に対して一端側が高くなるように前記金属部材を傾斜させた状態で摩擦攪拌を行い、
    前記第一の本接合工程終了後に摩擦攪拌で発生したバリを除去し、前記第一の本接合工程後の熱収縮によって平坦になった前記両金属部材を裏返し、
    前記第二の本接合工程後に、前記第二の本接合工程における摩擦攪拌により形成された前記金属部材の表面側に凸となる反りを矯正する矯正工程を含むことを特徴とする接合方法。
  2. 前記矯正工程では、前記金属部材の裏面側に引張応力が発生するような曲げモーメントを作用させることで前記反りを矯正することを特徴とする請求項1に記載の接合方法。
  3. 前記矯正工程では、一対のロール部材を前記金属部材の表面及び裏面で移動させるロール矯正により前記反りを矯正するとともに、前記第一の本接合工程及び前記第二の本接合工程における回転ツールの移動方向を前記ロール部材の送り方向とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接合方法。
  4. 前記矯正工程では、前記金属部材の表面に当接する第一の補助部材を前記第一の本接合工程で形成された塑性化領域に沿って配置するとともに、前記金属部材の裏面に当接する第二及び第三の補助部材を、前記塑性化領域を挟んで両側に配した状態で前記ロール矯正を行うことを特徴とする請求項3に記載の接合方法。
  5. 前記矯正工程では、プレス矯正により前記反りを矯正することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接合方法。
  6. 前記矯正工程では、前記金属部材の表面に当接する第一の補助部材を前記第一の本接合工程で形成された塑性化領域に沿って配置するとともに、前記金属部材の裏面に当接する第二及び第三の補助部材を、前記塑性化領域を挟んで両側に配した状態で前記プレス矯正を行うことを特徴とする請求項5に記載の接合方法。
  7. 前記金属部材よりも硬度の低い材料で前記各補助部材を形成することを特徴とする請求項4又は請求項6に記載の接合方法。
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