JP6060903B2 - アダプター、およびカメラシステム - Google Patents

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Description

本発明は、アダプター、およびカメラシステムに関する。
本願は、2011年9月15日に出願された日本国特願2011−202018号、2011年9月15日に出願された日本国特願2011−202015号、2011年9月15日に出願された日本国特願2011−202014号、及び2011年9月16日に出願された日本国特願2011−203040号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
カメラボディとカメラボディに着脱可能な交換レンズとを備えるレンズ交換式のカメラシステムがある(例えば、特許文献1参照)。
このレンズ交換式のカメラシステムにおいては、カメラボディに装着される交換レンズを変更することにより、様々な種類の光学系を介しての撮像が可能である。
特開2008−275890号公報
近年、デジタル方式のカメラシステムにおいては、従来よりもカメラボディのサイズが小型化された新しいレンズ交換式のカメラシステムが開発されている。
しかしながら、この新しいレンズ交換式のカメラシステムのカメラボディには、既存のカメラシステムの交換レンズを装着させて機能させることができない場合がある。
ところで、既存の交換レンズは、一般に広く普及している。そのため、新しいレンズ交換式のカメラシステムにおいて、様々な種類の光学系を介しての撮像を可能にするためには、既存の交換レンズも装着させて機能させることができるようになることが望まれている。
本発明の態様の目的は、レンズ交換式のカメラシステムにおいて、様々な種類の光学系を適切に機能させることができるアダプター、およびカメラシステムを提供することにある。
本発明の別の態様は、カメラボディを着脱可能な第1マウント部と、交換レンズを着脱可能な第2マウント部と、前記第1マウント部に装着された前記カメラボディの第1電源系統および前記第1電源系統に比して供給可能な電力が大きい第2電源系統の両方の電源系統の電力を加算した電力から、前記第2マウント部に装着された前記交換レンズに対して給電する第3電源系統および第4電源系統のうちの少なくとも何れかの電源系統の供給電圧を生成する電源部と、を備えるアダプターである。
また、本発明の別の態様は、上記記載のアダプターと、前記第1マウントに装着された前記カメラボディと、前記第2マウントに装着された前記交換レンズと、を備えるカメラシステムである。
この発明の態様によれば、レンズ交換式のカメラシステムにおいて、様々な種類の光学系を適切に機能させることができる。
第1実施形態によるカメラシステムの構成を示す斜視図である。 第1実施形態によるアダプターの構成の一例を示す斜視図である。 第1実施形態によるカメラシステムの構成の第1の例を示す概略ブロック図である。 第1実施形態によるアダプター電源部における電源系統の構成の一例を示す概略ブロック図である。 第1実施形態によるアダプター電源部における電源系統の構成の一例を示す概略ブロック図である。 第1実施形態によるカメラシステムの構成の第2の例を示す概略ブロック図である。 第1実施形態によるカメラシステムの構成の第3の例を示す概略ブロック図である。 第1実施形態による交換レンズに係る処理の状態遷移の概要を示すフローチャートである。 第1実施形態によるレンズ起動処理の処理シーケンスの第1の例を示す図である。 第1実施形態によるレンズ起動処理の処理シーケンスの第2の例を示す図である。 第1実施形態による電源遮断処理およびスリープ処理の処理シーケンスの一例を示す図である。 第2実施形態によるアダプター電源部における電源系統の構成の一例を示す概略ブロック図である。 第3実施形態によるアダプター電源部における電源系統の構成の一例を示す概略ブロック図である。 第4実施形態によるアダプター電源部における電源系統の構成の一例を示す概略ブロック図である。 第5実施形態による非接触充電の構成の一例を示す概略ブロック図である。 第5実施形態によるアダプターにおける2次コイルの配置の第1の例を示す図である。 第5実施形態によるアダプターにおける2次コイルの配置の第1の例を示す図である。 第5実施形態によるアダプターにおける2次コイルの配置の第2の例を示す図である。 第5実施形態によるアダプターにおける2次コイルの配置の第2の例を示す図である。 充電パッドの例を説明する斜視図である。 充電パッド、および充電のために充電パッドの上にアダプターが載置されている状態の例を説明する斜視図である。 充電パッド、および充電のために充電パッドの上にアダプターが載置されている状態の例を説明する斜視図である。 第6実施形態によるカメラシステムの概略構成の一例を示す図である。 第6実施形態によるカメラシステムが充電装置に設置されている状態を示すブロック図である。 アダプターの概要を示す図である。 非接触充電方式による充電処理の一例を示すフローチャートである。 第7実施形態によるカメラシステムの構成の第1の例を示す概略ブロック図である。 第7実施形態によるアダプター電源部および電源系統の構成の一例を示す概略ブロック図である。 第7実施形態によるカメラシステムの構成の第2の例を示す概略ブロック図である。 第7実施形態によるカメラシステムの構成の第3の例を示す概略ブロック図である。 第7実施形態によるカメラシステムの構成の第4の例を示す概略ブロック図である。 第7実施形態によるレンズ起動処理の処理シーケンスの一例を示す図である。 第8実施形態によるカメラシステムの構成の第1の例を示す概略ブロック図である。 第8実施形態によるアダプター電源部の構成の第1の例を示す概略ブロック図である。 第8実施形態による電力加算変換部の構成の一例を示す概略ブロック図である。 第8実施形態によるレンズ起動処理の処理シーケンスの一例を示す図である。 第8実施形態による電源遮断処理およびスリープ処理の処理シーケンスの一例を示す図である。 第8実施形態によるアダプター電源部の構成の第2の例を示す概略ブロック図である。 第8実施形態によるアダプター電源部の構成の第3の例を示す概略ブロック図である。 第8実施形態によるアダプター電源部の構成の第4の例を示す概略ブロック図である。 第9実施形態によるカメラシステムの構成の第1の例を示す概略ブロック図である。 第9実施形態によるアダプター電源部および電源系統の構成の一例を示す概略ブロック図である。 第9実施形態によるカメラシステムの構成の第2の例を示す概略ブロック図である。 第9実施形態によるカメラシステムの構成の第3の例を示す概略ブロック図である。 第9実施形態によるレンズ起動処理の処理シーケンスの第1の例を示す図である。 第9実施形態によるレンズ起動処理の処理シーケンスの第2の例を示す図である。 第9実施形態による電源遮断処理およびスリープ処理の処理シーケンスの一例を示す図である。
<第1実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この発明の第1実施形態によるカメラシステム1の構成を示す斜視図である。
図1に示すカメラシステム1は、レンズ交換式のカメラシステムであり、カメラボディ100と、交換レンズ200と、カメラボディ100と交換レンズ200との間に設けられ、カメラボディ100と交換レンズ200とに対してそれぞれ着脱可能に固定されるアダプター300と、を備えている。
この図において、アダプター300は、カメラボディ100に装着されている。また、交換レンズ200は、アダプター300を介してカメラボディ100に装着されている。
このカメラシステム1において、カメラボディ100が備えているレンズマウントであるカメラボディ側マウント101の仕様と、交換レンズ200が備えているレンズマウントであるレンズ側マウント201の仕様とは、互いに異なる仕様である。例えば、カメラボディ側マウント101の仕様とレンズ側マウント201の仕様とでは、マウント形状の仕様、電気的に接続される接続端子の仕様が互いに異なる。また、前記接続端子を介して通信される通信規格や通信データの種類等も互いに異なる。そのため、交換レンズ200をカメラボディ100に直接装着することはできない。
そこで、アダプター300は、カメラボディ100と交換レンズ200とを間接的に装着可能にするマウントアダプターとして構成されている。さらに、アダプター300は、互いに異なる通信規格や通信データの種類を持つカメラボディ100と交換レンズ200との間で、それら通信規格等を変更すること無く、両者間の通信を可能とするように構成されている。
また、カメラボディ100は、電源釦131と、レリーズ釦132と、背面操作部133と、表示部150と、を備えている。
電源釦131は、カメラボディ100における主電源のオンとオフとを切替えるための操作部材である。
レリーズ釦132は、撮影処理開始の指示を受け付ける操作部材である。例えば、レリーズ釦132は、半押しされた状態(半押し状態、例えば、焦点調整、露出調整等を受け付ける状態)と全押しされた状態(全押し状態、例えば、露光開始の指示を受け付ける状態)との2種類の撮影処理開始の指示を受け付ける。
背面操作部133は、カメラボディ100の筐体面のうちカメラボディ側マウント101を備えている面と反対面である背面に設けられている。背面操作部133は、例えば、動作モードの選択釦(例えば、モードダイヤル)、または、各種設定条件の選択釦(例えば、メニュー釦や上下左右選択釦)等の操作部材を含んで構成されている。
表示部150は、背面操作部133と同様に背面に設けられており、撮影された画像、または、各種設定条件を選択させるメニュー画面等を表示する。表示部150は、例えば、液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等を含んで構成されている。
図2は、本実施形態によるアダプター300の構成の一例を示す斜視図である。
アダプター300は、カメラボディ100を着脱可能な第1マウント部と、第1マウント部とは別に設けられており、交換レンズ200を着脱可能な第2マウント部と、を備えている。
例えば図2に示すように、アダプター300は、カメラボディ100が備えているカメラボディ側マウント101に着脱可能な第1マウント301(第1マウント部)と、交換レンズ200が備えているレンズ側マウント201に着脱可能な第2マウント302(第2マウント部)と、を備えている。
なお、第1マウント301の近傍には、カメラボディ側マウント101の近傍に設けられている複数の電気的な接続端子のそれぞれに対応する、複数の電気的な接続端子(マウント接点)が設けられている。これにより、アダプター300は、カメラボディ100に装着されると、これら複数の接続端子を介して、カメラボディ100と電気的に接続される。
また、第2マウント302の近傍には、レンズ側マウント201の近傍に設けられている複数の電気的な接続端子のそれぞれに対応する複数の電気的な接続端子を備えている。
これにより、アダプター300は、交換レンズ200に装着されると、これら複数の接続端子を介して交換レンズ200と電気的に接続される。
また、アダプター300は、アダプター300を三脚に取り付け可能とするための三脚座305(取付座)と、レンズ着脱釦306と、絞り連動レバー350と、を備えている。
レンズ着脱釦306は、交換レンズ200が装着されることに応じて機械的にロックされるロック機構のロックを解除するための釦である。つまり、レンズ着脱釦306は、ユーザが、アダプター300に装着されている交換レンズ200を取り外す際に操作する操作部材である。
絞り連動レバー350(絞り連動機構部)は、交換レンズ200の絞りによる絞り開口径(絞りによる絞り込み量、開口サイズ、開口率、絞り値)を変化させる複数の絞り羽根を含む絞り機構251(図3参照)を変位させるためのレバーとしてアダプター300に備えられている。絞り連動レバー350の位置が、アダプター300の内周に沿った方向に移動することで、交換レンズ200の絞りの開口径が変化するよう構成されている。
例えば、交換レンズ200は、絞り機構251を変位させる絞りレバー252(図3参照)を備えている。したがって、交換レンズ200の絞り開口径は、絞りレバー252の位置が移動することで変位する。そして絞りレバー252は、絞り連動レバー350と勘合し、絞り連動レバー350と連動して移動するよう構成されている。このため交換レンズ200の絞り開口径は、絞り連動レバー350の位置が移動することで変化する。
すなわち、絞り連動レバー350は、交換レンズ200が備えている絞り機構251(絞り)の絞り値に応じた位置に移動する。
<カメラシステムのブロック構成の説明>
次に、図3を参照して、カメラシステム1のブロック構成について説明する。
図3は、本実施形態によるカメラシステム1の構成の一例を示す概略ブロック図である。この図において、カメラボディ100と交換レンズ200とは、アダプター300を介して装着されている。また、カメラボディ100、交換レンズ200、およびアダプター300がそれぞれ備える接続端子を介して、互いに電気的に接続されている。
まず、カメラシステム1の構成の概略を説明する。
カメラボディ100は、接続部101sを含むカメラボディ側マウント101を備えている。アダプター300は、接続部301sを含む第1マウント301と、接続部302sを含む第2マウント302と、を備えている。交換レンズ200は、接続部201sを含むレンズ側マウント201を備えている。
カメラボディ100とアダプター300とは、カメラボディ側マウント101および第1マウント301を介して装着(物理的に接続)されており、また接続部101sおよび接続部301sを介して電気的に接続されている。接続部101sと接続部301sはそれぞれ、互いに電気的に接続される12個の接続端子(端子Ta1〜Ta12と、端子Tb1〜Tb12)を備えており、この接続端子を介してカメラボディ100とアダプター300との間で給電(電圧の供給)および信号の授受(通信)が行われる。
なお、信号の授受(通信)は、カメラボディ100が備えているカメラ制御部110とアダプター300が備えているアダプター制御部310との間で行われる。
また、交換レンズ200とアダプター300とは、レンズ側マウント201および第2マウント302を介して装着(物理的に接続)されており、また接続部201sおよび接続部302sを介して電気的に接続されている。接続部201sと接続部302sはそれぞれ、互いに電気的に接続される9個の接続端子(端子Tc1〜Tc9と、端子Td1〜Td9と)を備えており、この接続端子を介して交換レンズ200とアダプター300との間で給電(電圧の供給)および信号の授受(通信)が行われる。
なお、信号の授受(通信)は、交換レンズ200が備えているレンズ制御部210とアダプター300が備えているアダプター制御部310との間で行われる。
(カメラボディの構成)
次に、カメラボディ100の構成について説明する。
カメラボディ100は、カメラ制御部110と、カメラ電源部120と、スイッチ125と、バッテリー部190Bと、接続部101s(端子Ta1〜Ta12)とを備えている。
接続部101sは、アダプター300が備えている接続部301sの12個の接続端子(端子Tb1〜Tb12)と互いに接続される接続端子として、端子Ta1〜Ta12の12個の接続端子を備えている。
なお、アダプター300の構成については後で詳細に説明する。
バッテリー部190Bは、バッテリー190を収納する。
バッテリー190は、カメラボディ100、交換レンズ200およびアダプター300に電圧を供給する。例えば、バッテリー190は、リチウムイオン2次電池またはニッケル水素2次電池等である。なお、バッテリー190は、アルカリ電池等の1次電池であってもよい。また、カメラボディ100は、バッテリー190から電圧が供給される構成に限られず、外部の直流電源(例えば、交流電源から直流電源に変換して電圧を供給するACアダプター等)から電圧が供給されてもよい。
カメラ電源部120は、バッテリー190から供給される電圧をカメラボディ100、またはカメラボディ100に接続されるカメラアクセサリーに供給できるようバッテリー電圧を変換する。例えば、カメラ電源部120は、バッテリー電圧を変換することで、カメラボディ100が備えている制御系回路(主にカメラ制御部110)に電圧を供給する電源Vcc0と、接続部101sに接続されるアダプター300に電圧を供給する第1電源系統である電源Vcc1とに分ける。この電源Vcc1の電圧は、アダプター300が備えている制御系回路(主にアダプター制御部310)に供給される。以下、この電源Vcc1を、制御系電源Vcc1と称する。
また、カメラ電源部120は、カメラ制御部110の制御により、制御系電源Vcc1による電圧の供給状態と供給停止状態とを切替える。さらに、カメラ電源部120は、カメラ制御部110の制御により、供給可能な電力(電力量、給電量)を制御する。例えば、カメラ電源部120は、カメラシステム1において撮影処理を実行可能な程度に供給可能な電力(電力量、給電量)が多い状態(通常給電状態)と、撮影処理を実行不可能な程度に供給可能な電力(電力量、給電量)が少ない状態(小給電状態)とを切替える。
なお、制御系電源Vcc1の電圧は、端子Ta3と端子Tb3を介してアダプター制御部310に供給される。
また、バッテリー190の正極端子と端子Ta2とが、バッテリー部190Bとスイッチ125を介して接続されている。これにより、上述した第1電源系統である電源Vcc1とは別に、バッテリー190から第2電源系統である電源PWRが生成され、その電源PWRからの電圧がアダプター電源部320に供給される。電源PWRの電圧は、端子Ta2と端子Tb2とを介してアダプター電源部320に供給される。なお、バッテリー190に代えて、外部の直流電源から電源PWRの電圧が供給されてもよい。また、電源PWRは、制御系電源Vcc1に比べて供給可能な電力が大きい電源系統である。以下、この電源PWRを、パワー系電源PWRと称する。
また、パワー系電源PWRに対応するグランド(GND)であるパワー系グランドPGNDは、パワー系電源PWRの電圧が供給される各部および端子Ta1に接続されている。一方、制御系電源Vcc1に対応するグランドである制御系グランドSGNDは、端子Ta12に接続されている。また、パワー系グランドPGNDと制御系グランドSGNDは、バッテリー部190Bを介してそれぞれバッテリー190の負極端子と同電位のグランドになっている。
なお、制御系グランドSGNDは、電源Vcc0に対応するグランドでもあり、制御系グランドSGNDがカメラ制御部110のグランド端子に接続されている。
スイッチ125は、カメラ制御部110の制御により、導通状態と遮断状態(非導通状態)とを切替える。すなわち、スイッチ125は、カメラ制御部110の制御により、パワー系電源PWRの電圧を、端子Ta2に対して供給するか否かを切替える。
カメラ制御部110は、カメラ電源制御部111と、第1カメラ通信部112と、第2カメラ通信部113と、を備えている。カメラ制御部110は、カメラボディ100が備えている各部を制御するとともに、接続部101sを介して接続されるアダプター300のアダプター制御部310との間で第1データ通信系D1bと第2データ通信系D2bとの2系統の通信を行う。
カメラ電源制御部111は、カメラボディ100の状態、または、第1カメラ通信部112もしくは第2カメラ通信部113による通信状態に基づいて、カメラ電源部120およびスイッチ125を制御する。
なお、第1カメラ通信部112および第2カメラ通信部113はそれぞれ、第1データ通信系D1bと第2データ通信系D2bとの2系統の通信を、独立に実行する。
第1データ通信系D1bは、シリアルインターフェース方式の全二重通信による通信系である。第1カメラ通信部112は、第1データ通信系D1bとして、信号RDY、CLK1、DATAB、DATALの4種類の信号の授受(通信)を行う。
信号RDYは、第1カメラ通信部112に対して通信可否を通知する信号である。この信号RDYは、後述する第1アダプター通信部312から第1カメラ通信部112に対して、端子Ta4を介して送信(出力)される。信号CLK1は、シリアル通信用のクロック信号である。このクロック信号CLK1は、第1カメラ通信部112から第1アダプター通信部312に対して、端子Ta5を介して送信(出力)される。信号DATABは、第1カメラ通信部112から第1アダプター通信部312に対して、端子Ta6を介して出力される、カメラボディ100に関するデータ信号である。信号DATALは、第1アダプター通信部312から第1カメラ通信部112に対して出力される、交換レンズ200に関するデータ信号である。第1カメラ通信部112は信号DATALを端子Ta7を介して受信する。
第2データ通信系D2bは、シリアルインターフェース方式であって、カメラボディ100に対してデータが送信される単方向通信による通信系である。第2カメラ通信部113は、信号HREQ、HANS、HCLK、HDATAの4種類の信号の授受(通信)を行う。
信号HREQは、第2カメラ通信部113からの通信要求を示す信号であり、第2カメラ通信部113が、後述する第2アダプター通信部313に対して、端子Tb8を介して送信(出力)する。信号HANSは、第2カメラ通信部113への通信応答を示す信号であり、第2アダプター通信部313から第2カメラ通信部113に対して、端子Tb9を介して送信される。信号HCLKは、シリアル通信用のクロック信号である。このクロック信号HCLKは、第2カメラ通信部113から第2アダプター通信部313に対して、端子Tb10を介して送信(出力)される。信号HDATAは、第2アダプター通信部313から第2カメラ通信部113に対して、端子Tb11を介して送信されるレンズのデータ信号である。
なお、第1データ通信系D1b、および第2データ通信系D2bでの通信内容は、後で詳述する。
(交換レンズの構成)
次に、交換レンズ200の構成について説明する。
交換レンズ200は、接続部201s(端子Td1〜Td9)と、レンズ制御部210と、光学系220と、光学系駆動部230とを備えている。
光学系220を介して入射した被写体光(光学像)は、アダプター300を介してカメラボディ100が備えている周知の撮影素子(不図示)の受光面に導かれる。
光学系220は、レンズ221と、焦点調整用レンズ(以下、フォーカスレンズと称す)222と、光学像の像ぶれ補正用(防振用)レンズ(以下、VR(Vibration Reduction)レンズと称す)223と、絞りユニット250と、を備えている。
絞りユニット250は、複数の絞り羽根を含む絞り機構251と、絞り機構251を機械的に操作する絞りレバー252とを備えている。したがって、交換レンズ200の絞り開口径は、絞りレバー252が絞り機構251を機械的に操作することで変化する。また、図3に記載のカメラシステム1における交換レンズ200は、絞り機構251を駆動するアクチュエータ等の動力源を内蔵しないレンズであり、アダプター300の絞り連動レバー350によって絞りレバー252を介して絞り機構251が駆動されるレンズである。
光学系駆動部230は、AF(Auto Focus)駆動部231と、AFエンコーダ232と、VR駆動部235と、を備えている。
AF駆動部231は、レンズ制御部210の制御によりフォーカスレンズ222を駆動させる。また、AFエンコーダ232は、フォーカスレンズ222の位置を検出してレンズ制御部210に検出結果を供給する。
VR駆動部235は、レンズ制御部210の制御によりVRレンズ223を駆動させる。
なお、交換レンズ200は、ユーザに手動操作されることによってフォーカスレンズ222の位置を移動させるフォーカスリングを備えている構成としてもよい。
接続部201sは、アダプター300が備えている接続部302sの9個の接続端子(端子Tc1〜Tc9)と互いに接続される接続端子として、9個の接続端子Td1〜Td9を備えている。
光学系駆動部230の電圧が供給される電源Vpは、端子Td2を介して供給される。
以下、この電源Vpをレンズ駆動系電源Vpと称する。レンズ駆動系電源Vpはアダプター300を介してパワー系電源PWRから供給される。
例えば、AF駆動部231が備えているフォーカスレンズ222を駆動するアクチュエータ、およびVRレンズ223を駆動するアクチュエータ等のように消費電力が多い光学系駆動部230に、この端子Td2からレンズ駆動系電源Vpの電圧が供給される。また、レンズ駆動系電源Vpに対応するグランドであるパワー系グランドPGNDは、光学系駆動部230のグランド端子および端子Td1に接続されている。
レンズ制御部210の電圧が供給される電源Vcは、端子Td3に接続されている。以下、この電源Vcをレンズ制御系電源Vcと称する。レンズ制御系電源Vcはアダプター300を介してパワー系電源PWRから供給される。
光学系駆動部230と比べて消費電力が少ないレンズ制御部210を含む制御系回路等に、この端子Td3を介してレンズ制御系電源Vcの電圧が供給される。また、レンズ制御系電源Vcに対応するグランドである制御系グランドSGNDは、レンズ制御部210のグランド端子および端子Td9に接続されている。
すなわち、パワー系グランドPGNDと制御系グランドSGNDとは、交換レンズ200において互いに接続されておらず、2系統のグランドに分離されている。
レンズ制御部210は、光学系制御部211と、第1レンズ通信部212と、第2レンズ通信部213と、を備えている。レンズ制御部210は、光学系駆動部230を制御するとともに、接続部201sを介して接続されるアダプター300のアダプター制御部310との間で第1データ通信系D1Lと第2データ通信系D2Lとの2系統の通信を制御する。
光学系制御部211は、光学系駆動部230を制御する。例えば、光学系制御部211は、アダプター300との通信状態に応じて、光学系駆動部230を初期化する。また、光学系制御部211は、アダプター300を介したカメラ制御部110の制御に応じて、フォーカスレンズ222またはVRレンズ223等の駆動要素を駆動するよう、光学系駆動部230を制御する。また、光学系制御部211は、光学系駆動部230から供給される光学系(駆動要素)220に関する情報(例えば、AFエンコーダ232に検出されたフォーカスレンズ222の位置等の情報)を取得する。
第1レンズ通信部212および第2レンズ通信部213は、それぞれ第1データ通信系D1Lと第2データ通信系D2Lとの2系統の通信を独立したタイミングで実行する。
第1データ通信系D1Lは、シリアルインターフェース方式の半二重通信による通信系である。第1レンズ通信部212は、第1データ通信系D1Lとして、信号R/W、CLK2、DATAの3種類の信号の通信を実行する。
信号R/Wは、後述するデータ信号の通信方向を示すリード/ライト信号であるが、レンズ側とアダプター間のハンドシェイクを行う信号として利用され、端子Td4を介して、後述する第1アダプター通信部312と第1レンズ通信部212との間で送受信される。信号CLK2は、シリアル通信用のクロック信号であり、第1アダプター通信部312から第1レンズ通信部212に対して、端子Td5を介して送信(出力)される。信号DATAは、第1アダプター通信部312と第1レンズ通信部212との間で、端子Td6を介して送受信されるデータ信号である。
第2データ通信系D2Lは、パルス通信方式であって、交換レンズ200からパルス信号が出力される単方向通信による通信系である。第2レンズ通信部213は、第2データ通信系D2Lとして、信号HLP1、HLP2の2種類のパルス信号を送信する。
信号HLP1は、端子Td7を介して後述する第2アダプター通信部313に送信されるパルス信号である。信号HLP2は、第2レンズ通信部213から第2アダプター通信部313に対して、端子Td8を介して出力されるパルス信号である。これらのパルス信号HLP1、HLP2は、AFエンコーダ232から出力される信号に応じたパルス信号である。
なお、第1データ通信系D1L、および第2データ通信系D2Lにて通信される通信内容は、後で詳述する。
(アダプターの構成)
次に、アダプター300の構成について説明する。
アダプター300は、アダプター制御部310と、アダプター電源部320と、絞り連動レバー駆動部330(絞り連動機構駆動部)と、接続部301s(端子Tb1〜Tb12)と、接続部302s(端子Tc1〜Tc9)と、絞り連動レバー350と、2次電池部390Bと、を備えている。
接続部301sは、カメラボディ100側の既述の12個の接続端子Ta1〜Ta12と互いに接続される、12個の接続端子Tb1〜Tb12を備えている。アダプター300とカメラボディ100とが接続部301sおよび接続部101sを介して接続されることにより、接続部301sの端子Tb1〜Tb12のそれぞれの端子は、接続部101sの端子Ta1〜Ta12のそれぞれ対応する接続端子と電気的に接続する。
また、接続部302sは、交換レンズ200側の既述の9個の接続端子(端子Td1〜Td9)と互いに接続される、9個の接続端子Tc1〜Tc9を備えている。アダプター300と交換レンズ200とが、接続部302sおよび接続部201sを介して接続されることにより、接続部302sの端子Tc1〜Tc9のそれぞれの端子は、接続部201sの端子Td1〜Td9のそれぞれ対応する接続端子と接続する。
端子Tb2は端子Ta2に接続され、端子Tb3は端子Ta3に接続される。これにより、カメラボディ100から、端子Ta2を介して端子Tb2にパワー系電源PWRの電圧が供給され、端子Ta3を介して端子Tb3に制御系電源Vcc1の電圧が供給される。これにより、アダプター電源部320には、カメラボディ100から端子Ta2および端子Tb2を介してパワー系電源PWRの電圧が供給され、また、カメラボディ100から端子Ta3および端子Tb3を介して制御系電源Vcc1の電圧が供給される。
また、2次電池部390Bは、2次電池390(電池)を収納する。なお、2次電池390は、充電されることにより電荷を蓄積する蓄電池であり、例えば、リチウムイオン2次電池、ニッケル水素2次電池等である。
2次電池390は、2次電池部390Bを介して、アダプター電源部320に給電する。また、2次電池390は、2次電池部390Bを介して、アダプター電源部320から充電される。この2次電池390は、例えば、カメラボディ100からの給電によりアダプター電源部320から充電され、カメラボディ100からの給電が遮断された際に、その遮断された給電の代わりに、蓄積された電荷量に応じた給電(例えば、比較的少ない給電量での給電、または比較的短い時間の給電)を行う補助電源として利用される。
このように、アダプター300のアダプター電源部320には、カメラボディ100から制御系電源Vcc1(第1電源系統)の電圧と、制御系電源Vcc1と比べて供給可能な電力が大きいパワー系電源PWR(第2電源系統)の電圧との両方の電圧がそれぞれ供給されるとともに、2次電池390から(2次電池390からの給電系統から)給電される。
アダプター電源部320は、2次電池390からの給電系統により交換レンズ200に供給するレンズ系電源系統の供給電圧を生成する。さらに、アダプター電源部320は、カメラボディ100からの制御系電源Vcc1およびパワー系電源PWRと、2次電池390からの給電系統とのうちの何れかからの給電に基づいて、交換レンズ200に供給する電圧およびアダプター300内に供給する電圧を生成する。すなわち、アダプター電源部320は、第1マウント301に装着されたカメラボディ100からの電源系統および2次電池390からの給電系統のうちの何れかから、交換レンズ200に供給するレンズ系電源系統の供給電圧を生成する。
アダプター電源部320の構成について、図4を用いて説明する。
図4は、第1実施形態によるアダプター電源部320における電源系統の構成の一例を示す概略ブロック図である。同図において図3の各部に対応する部分には同一の符号を付けている。
アダプター電源部320は、DC−DCコンバータ部321と、第1レギュレータ部322と、第2レギュレータ部323と、切替部327と、充電部328とを備えている。
充電部328は、パワー系電源PWRの給電から2次電池390に対して充電する。切替部327は、アダプター制御部310の制御により、DC−DCコンバータ部321と第2レギュレータ部323とにそれぞれ給電する電源系統を、パワー系電源PWRおよび2次電池390からの給電系統の何れかに切替える。
DC−DCコンバータ部321には、切替部327により切替えられて、パワー系電源PWRおよび2次電池390からの給電系統のうちの何れかの電圧が供給される。
DC−DCコンバータ部321は、切替部327から供給された電圧から予め定められた電圧まで昇降圧した電圧に変換した電源Vm(第5電源系統)を生成する。この電源Vmは、絞り連動レバー駆動部330に電圧を供給するための電源系統である。以下、この電源Vmを絞り駆動用電源Vmと称する。
DC−DCコンバータ部321により生成された絞り駆動用電源Vmの電源線は、絞り連動レバー駆動部330と第1レギュレータ部322の入力端子とに接続されており、絞り駆動用電源Vmの電圧が供給される。
第1レギュレータ部322は、例えば、第1リニアレギュレータを備えており、絞り駆動用電源Vmの電圧を降圧して電圧を安定化させたレンズ制御系電源Vc(第4電源系統)の電圧を生成する。なお、レンズ制御系電源Vcの電源線は、図3の端子Tc3に接続されている。これにより、アダプター電源部320は、レンズ制御系電源Vcの電圧を端子Tc3および端子Td3を介して交換レンズ200のレンズ制御部210に供給する(図3参照)。
なお、絞り駆動用電源Vmの電圧は、レンズ制御系電源Vcの電圧より高い電圧に設定されている。
また、第2レギュレータ部323の入力端子には、切替部327により切替えられて、パワー系電源PWRおよび2次電池390からの給電系統の何れかの電圧が供給される。
第2レギュレータ部323は、例えば、第2リニアレギュレータを備えており切替部327から供給された電圧を降圧して電圧を安定化させたレンズ駆動系電源Vp(第3電源系統)の電圧を生成する。この第2レギュレータ部323は、第1レギュレータ部322に対比して供給可能な給電量が多いレギュレータである。なお、レンズ駆動系電源Vpの電源線は、図3の端子Tc2に接続されている。これにより、アダプター電源部320は、レンズ駆動系電源Vpの電圧を端子Tc2および端子Td2を介して交換レンズ200の光学系駆動部230に供給する(図3参照)。
なお、レンズ駆動系電源Vpから供給される電圧は、レンズ制御系電源Vcから供給される電圧よりも大きい。また、レンズ駆動系電源Vpから供給される負荷における消費電力が、レンズ制御系電源Vcから供給される負荷における消費電力に比べて多いとしてもよい。
また、アダプター電源部320は、アダプター制御部310に供給する第6電源系統の電源Vaを生成する(図3参照)。以下、この電源Vaを絞りアダプター制御系電源Vaと称する。図4において、このアダプター制御系電源Vaの電源線は、制御系電源Vcc1の電源線であって、アダプター制御部310に接続されている。これにより、アダプター制御部310には、アダプター制御系電源Vaとして制御系電源Vcc1から給電される。すなわち、図4に示すアダプター電源部320は、制御系電源Vcc1の電圧をアダプター制御系電源Vaの電圧として、アダプター制御部310に供給する。
なお、アダプター電源部320は、各電源系統の電源電圧を検出する電圧検出部を備え、検出結果をアダプター制御部310に供給する構成としてもよい。
そして、アダプター電源部320は、カメラボディ100からの電源系統によりレンズ系電源系統の供給電圧を生成するとともに、カメラボディ100からの電源系統により給電される電圧が所定の電圧よりも低下した場合、2次電池390からの給電系統によりレンズ系電源系統の供給電圧を生成する構成としてもよい。
例えば、アダプター電源部320は、パワー系電源PWRから交換レンズ200に給電するレンズ系電源系統(レンズ駆動系電源Vpまたはレンズ制御系電源Vc)の供給電圧を生成するとともに、パワー系電源PWRから給電される電圧が所定の電圧よりも低下した場合(例えば、上述の電圧検出部によって、所定の電圧よりも低下したことが検出された場合)、アダプター制御部310の制御により切替部327において2次電池390からの給電系統に切替えられて、2次電池390からの給電系統によりレンズ系電源系統の供給電圧を生成する。
ここで、所定の電圧とは、アダプター電源部320においてレンズ系電源系統の電圧を生成するために必要なアダプター電源部320に対して入力される最低限の電圧(パワー系電源PWRからレンズ系電源系統の供給電圧を生成するために必要な最低限のパワー系電源PWRの電圧)のことである。
なお、パワー系電源PWRの電圧が所定の電圧よりも低下したことを検出した結果に基づいて、アダプター制御部310が切替部327を制御して、パワー系電源PWRの給電から2次電池390からの給電系統の給電に切替える構成に代えて、パワー系電源PWRの電圧と2次電池390からの給電系統の電圧との電圧差(各電圧の大小)に応じて切替わる構成としてもよい。例えば、切替部327において、パワー系電源PWRの電圧と2次電池390からの給電系統の電圧とのうち高い電圧の方から給電されるように構成してもよい。一例としては、パワー系電源PWRと2次電池390からの給電系統とのそれぞれを、ダイオードを介してOR接続し、通常動作時のパワー系電源PWRの電圧を2次電池390からの給電系統の電圧より高い電圧に設定しておく。これにより、通常動作時はパワー系電源PWRから給電され、パワー系電源PWRの電圧が2次電池390からの給電系統の電圧よりも低下した場合は2次電池390からの給電系統から給電されるようになる。
また、制御系グランドSGNDは、アダプター制御部310、および第1レギュレータ部322に、制御系電源Vcc1に対応するグランドとして接続されている。
なお、制御系グランドSGNDは、端子Tb12と端子Tc9とに接続されており、端子Tb12とカメラボディ100の端子Ta12とを介してカメラボディ100の制御系グランドSGNDに接続されるとともに、端子Tc9と交換レンズ200の端子Td9とを介して交換レンズ200の制御系グランドSGNDに接続される(図3参照)。
また、パワー系グランドPGNDは、DC−DCコンバータ部321、第2レギュレータ部323、絞り連動レバー駆動部330、充電部328、および2次電池390(2次電池390の負極端子に接続される接点)に、パワー系電源PWRに対応するグランドとして接続されている。
なお、パワー系グランドPGNDは、端子Tb1と端子Tc1とに接続されており、端子Tb1とカメラボディ100の端子Ta1とを介してカメラボディ100のパワー系グランドPGNDに接続されるとともに、端子Tc1と交換レンズ200の端子Td1とを介して交換レンズ200のパワー系グランドPGNDに接続される(図3参照)。
なお、交換レンズ200において、制御系グランドSGNDは、レンズ側マウント201の導電部(交換レンズ筐体)に接続されていてもよい。また、交換レンズ200において制御系グランドSGNDが接続されている端子Td9は、レンズ側マウント201の導電部に含まれている構成としてもよい。同様に、アダプター300において、制御系グランドSGNDは、第2マウント302の導電部に接続されていてもよい。また、アダプター300において制御系グランドSGNDが接続されている端子Tc9は、第2マウント302の導電部に含まれている構成としてもよい。
さらに、同様に、端子Tb12は第1マウント301の導電部に接続されていてもよく、また、端子Tb12は第1マウント301の導電部に含まれている構成としてもよい。
同様に、端子Ta12も、カメラボディ側マウント101の導電部に接続されていてもよく、また、端子Ta12はカメラボディ側マウント101の導電部に含まれている構成としてもよい。
このように、アダプター電源部320は、第1マウント301に装着されたカメラボディ100からの制御系電源Vcc1および制御系電源Vcc1に比して供給可能な電力が大きいパワー系電源PWRのうちのパワー系電源PWRから給電されるとともに、搭載している2次電池390からも給電可能な構成である。そして、アダプター電源部320は、パワー系電源PWRの電圧と2次電池390からの給電系統の電圧とのうちの何れかから、交換レンズ200に給電するレンズ系電源系統(レンズ駆動系電源Vpまたはレンズ制御系電源Vc)の供給電圧を生成する。すなわち、アダプター電源部320は、第1マウント301に装着されたカメラボディ100からの電源系統および2次電池390からの給電系統のうちの何れかから、交換レンズ200に給電するレンズ系電源系統の供給電圧を生成する。
これにより、アダプター300は、搭載する2次電池390の給電からも、交換レンズ200に供給する電圧を生成することができる。そのため、アダプター300は、状況に応じて、カメラボディ100から供給されるパワー系電源PWRの電圧と2次電池390からの給電系統の電圧とのうちの何れかに切替えて、交換レンズ200に供給する電圧を生成することができる。
例えば、アダプター電源部320は、パワー系電源PWRの電圧からレンズ駆動系電源Vpおよびレンズ制御系電源Vcの供給電圧を生成するとともに、パワー系電源PWRから給電される電圧が所定の電圧よりも低下した場合、2次電池390からの給電系統によりレンズ制御系電源Vcの供給電圧を生成する。
これにより、アダプター300は、パワー系電源PWRの電圧が一時的に低下(または瞬断)した場合や給電が停止された場合に、レンズ駆動系電源Vpの供給電圧の生成を停止させたとしても、2次電池390からの給電によりレンズ制御系電源Vcの供給電圧の生成を一定期間継続させることができる(2次電池390に蓄電されている電荷量と給電先の負荷の大きさとに応じた期間、給電を継続させることができる)。よって、アダプター300は、パワー系電源PWRの電圧が一時的に低下(または瞬断)した場合や給電が停止された場合に、レンズ制御部210の動作を継続させる制御、レンズ制御部210を復帰処理に必要な最低限の動作を継続させる制御、または電圧低下によるエラーを通知する制御(例えば、LED(Light Emitting Diode)の点滅制御など)などを実行させることができる。これらの制御は、2次電池390に蓄電されている電荷量、給電先の負荷の大きさ、およびパワー系電源PWRの電圧が低下(または、瞬断)している時間などに応じて定められる。
なお、アダプター300は、パワー系電源PWRからレンズ制御系電源Vcの電圧と、レンズ制御系電源Vcの電圧が供給される負荷の消費電力に対比して消費電力が多い負荷のレンズ駆動系電源Vpの電圧との両方を生成する。これにより、レンズ制御系電源Vcの電圧は、レンズ駆動系電源Vpの電圧が供給される負荷(消費電力の多い負荷)の変動に応じた電圧変動の影響を受けやすい。そのため、アダプター300は、パワー系電源PWRの補助電源として2次電池390が搭載されていることにより、電圧変動の影響を受けやすいレンズ制御系電源Vcの給電を安定化させることにも適している。
以上のように、アダプター300は、カメラボディ100から供給されたパワー系電源PWRに加えて、補助電源としての2次電池390からの給電系統からも交換レンズ200に供給するための電圧を生成して供給することができる。そのため、アダプター300は、パワー系電源PWRからの給電に電圧低下(または、瞬断)や給電の停止などが生じた場合でも、交換レンズ200に対する給電を一定期間継続することができる。
よって、アダプター300は、交換レンズ200を駆動するための電圧を安定して供給することができる。すなわち、アダプター300は、交換レンズ200を駆動するための電圧を適切に供給することができる。
また、撮影処理を行うことが不可能な消費電力に低減させた動作モード(低消費電力モード/スリープモード)において、カメラボディ100からのパワー系電源PWRの給電が停止された際に、2次電池390からの給電によりレンズ制御系電源Vcからの給電を継続させて、レンズ制御部210の処理を完全に停止させない(アダプター制御部310を、復帰処理に必要な最小の電力で動作させておく)ことも可能である。この、スリープモードの処理については、後述の「電源遮断処理および低消費電力処理」(図11)において詳述する。
また、カメラボディ100内のカメラ電源部120は、端子Ta3を介して接続されている接続先に対して、制御系電源Vcc1を(接続先からの「供給要求」がある限り)常時供給するように構成してもよい。この場合、例えカメラボディ100側の電源スイッチがOFF(オフ)されたとしても、端子Ta3に対して端子Tb3を介して接続されているアダプター制御部310を、常時起動させておくことができる。また、同様に、例えカメラボディ100側の電源スイッチがOFFされたとしても、アダプター電源部320が2次電池390からの給電によりレンズ制御系電源Vcの供給電圧を生成して常時供給することにより、レンズ制御部210を、常時起動させておくことができる。アダプター制御部310およびレンズ制御部210を常時起動させておくことにより、アダプター300側の設定状態(例えば、絞り連動レバー350の初期化処理が完了済みか否かなど)および交換レンズ200側の設定状態(例えば、フォーカスレンズ222の初期化処理が完了済みか否かなど)を記憶しておくことが出来る。そのため、カメラボディ100側の電源スイッチがON(オン)されたときにアダプター300内および交換レンズ200内で無駄な初期化処理を行わずに済む、という利点がある。
なお、上記実施形態において、2次電池390が、補助的に給電するための電荷量を蓄電可能な蓄電容量を有する蓄電池であるとして説明した。しかし、例えば、さらに蓄電容量の多い蓄電池(例えば、複数の電池(セル)を含んで構成されるバッテリーパック)としてもよい。例えば、アダプター300は、蓄電容量の多い2次電池390を搭載することにより、2次電池390からの給電により通常動作を長時間実行させることが可能であり、2次電池390からの給電による通常動作中に蓄電容量が低下した際に、パワー系電源PWRからの給電に切替えてもよい。
次に、図3に戻りアダプター300の他の構成について説明する。
絞り連動レバー駆動部330は、アダプター制御部310の制御により絞り連動レバー350の位置を移動させる。絞り連動レバー駆動部330は、絞り連動レバー350を移動させることにより、交換レンズ200の絞り機構251を絞りレバー252を介して変位させる。また、絞り連動レバー駆動部330は、絞り連動レバー350の位置を検出して、前記検出結果をアダプター制御部310に出力する。
例えば、絞り連動レバー駆動部330は、絞り連動レバー350を駆動する絞り駆動用アクチュエータ(例えば、ステッピングモーター)、絞り駆動用アクチュエータを駆動制御するモーター駆動部、および、絞り連動レバー350の位置を検出する絞り連動レバー位置検出部等を備えている。これにより、絞り連動レバー駆動部330において、モーター駆動部が絞り駆動用アクチュエータを駆動することにより、絞り駆動用アクチュエータが絞り連動レバー350を駆動する。また、絞り連動レバー駆動部330において、絞り連動レバー位置検出部(例えば、フォトインタラプタ)が、絞り連動レバー350の位置を検出して、検出結果をアダプター制御部310に供給する。
アダプター制御部310は、アダプター電源制御部311と、第1アダプター通信部312と、第2アダプター通信部313と、絞り制御部314と、を備えている。また、アダプター制御部310は、カメラ制御部110との周期的な通信により制御されて、アダプター300が備えている各部において行われる処理を制御するとともに、レンズ制御部210と周期的な通信を行う。例えば、アダプター制御部310は、カメラ制御部110との間で、定常的な周期的通信を実行する。また、アダプター制御部310は、レンズ制御部210との間でも、定常的な周期的通信を実行する。
また、アダプター制御部310は、カメラ制御部110からの撮影処理を制御するための通信に基づいて、絞り連動レバー駆動部330の制御をするとともに、交換レンズ200の光学系駆動部230を制御するためにレンズ制御部210との通信を行う。
アダプター電源制御部311は、カメラ制御部110またはレンズ制御部210との通信結果、またはアダプター300の状態等に応じて、アダプター電源部320を制御する。例えば、アダプター電源制御部311は、カメラ制御部110またはレンズ制御部210との通信結果に応じてアダプター電源部320を制御して、レンズ制御系電源Vc、レンズ駆動系電源Vp、または絞り駆動用電源Vmの電圧を供給させるか否かを制御する。
また、アダプター電源制御部311は、カメラボディ100から電圧が供給される電源系統の電圧(換言すればカメラボディ100側からアダプター300に対して供給される電圧の状態)、および、アダプター300において生成して電圧を供給する電源系統の電圧(換言すればアダプター300側から交換レンズ200に対して供給する電圧の状態)を監視する。アダプター電源制御部311は、例えば、各電源系統のそれぞれの電圧を検出する電圧検出部からの検出結果に基づいて各電源系統の電圧を監視し、前記監視結果を必要に応じてカメラ制御部110に通知する。
絞り制御部314は、カメラ制御部110またはレンズ制御部210との通信結果に応じて、絞り連動レバー駆動部330を制御する。
例えば、絞り制御部314は、カメラ制御部110との通信結果に応じて、絞り機構251の絞り開口径が、カメラ制御部110からの制御指示に応じた絞り開口径になるように絞り連動レバー駆動部330を制御する。
また、絞り制御部314は、処理に応じて絞り連動レバー350の位置を初期の位置に移動させる制御を絞り連動レバー駆動部330にする。例えば、絞り制御部314は、初期の位置として、絞り機構251が開放になる位置、絞り機構251の設定絞り値に応じて移動する絞りレバー252に干渉しない位置である退避位置、等に絞り連動レバー350を移動させるように絞り連動レバー駆動部330を制御する。
また、絞り制御部314は、絞り連動レバー駆動部330において検出された絞り連動レバー350の位置を取得する。
第1アダプター通信部312は、第1カメラ通信部112との間で第1データ通信系D1bの通信を実行し、第1レンズ通信部212との間で第1データ通信系D1Lの通信を実行する。
具体的には、第1アダプター通信部312は、互いに異なる通信規格である第1データ通信系D1bと第1データ通信系D1Lとの通信を中継する。例えば、第1アダプター通信部312は、シリアルインターフェース方式の全二重通信である第1データ通信系D1bの通信規格により第1カメラ通信部112から受信したデータを、シリアルインターフェース方式の半二重通信である第1データ通信系D1Lの通信規格のデータに変換して第1レンズ通信部212へ送信する。一方、第1アダプター通信部312は、シリアルインターフェース方式の半二重通信である第1データ通信系D1Lの通信規格により第1レンズ通信部212から受信したデータを、シリアルインターフェース方式の全二重通信である第1データ通信系D1bの通信規格のデータに変換して第1カメラ通信部112へ送信する。
また、第1アダプター通信部312は、互いに異なる周期で通信される第1データ通信系D1bと第1データ通信系D1Lとの通信を中継する。
また、第1アダプター通信部312は、第1データ通信系D1bと第1データ通信系D1Lとにおいて送受信されるデータのフォーマットの整合性をとるための変換処理をする。
なお、アダプター制御部310は、例えば、記憶部(不図示)を備えている。第1アダプター通信部312は、受信したデータ、および変換したデータ等に基づいて生成したデータを前記記憶部に一時的に記憶させる。そして、第1アダプター通信部312は、生成したデータを前記記憶部から読み出して送信する。
第1アダプター通信部312と第1カメラ通信部112とは、信号RDY、CLK1、DATAB、DATALの4種類の信号線を介して第1データ通信系D1bの通信を実行する。端子Tb4は、信号RDYの信号線を介して第1アダプター通信部312に接続されている。また、端子Tb5は信号CLK1の信号線、端子Tb6は信号DATABの信号線、および端子Tb7は信号DATALの信号線、を介してそれぞれ第1アダプター通信部312に接続されている。そして、端子Tb4は、カメラボディ100の端子Ta4に接続されており、端子Tb5は端子Ta5に、端子Tb6は端子Ta6に、端子Tb7は端子Ta7に、それぞれ接続されている。
つまり、第1データ通信系D1bの通信を行う信号RDY、CLK1、DATAB、DATALの4種類の信号線は、端子Tb4〜Tb7と端子Ta4〜Ta7とを介して第1アダプター通信部312と第1カメラ通信部112との間で接続されている。
一方、第1アダプター通信部312と第1レンズ通信部212とは、信号R/W、CLK2、DATAの3種類の信号線を介して第1データ通信系D1Lの通信を実行する。端子Tc4は、信号R/Wの信号線を介して第1アダプター通信部312に接続されている。また、端子Tc5は信号CLK2の信号線、端子Tc6は信号DATAの信号線を介して第1アダプター通信部312に接続されている。そして、端子Tc4は、交換レンズ200の端子Td4に接続されており、端子Tc5は端子Td5に、端子Tc6は端子Td6に、それぞれ接続されている。
つまり、第1データ通信系D1Lの通信を行う信号R/W、CLK2、DATAの3種類の信号線は、端子Tc4〜Tc6と端子Td4〜Td6とを介して第1アダプター通信部312と第1レンズ通信部212との間で接続されている。
このように、第1アダプター通信部312を介して第1カメラ通信部112と第1レンズ通信部212との間において、第1データ通信系D1bの通信および第1データ通信系D1Lの通信が行われる。この第1データ通信系D1bの通信および第1データ通信系D1Lの通信においては、第1カメラ通信部112と第1レンズ通信部212との間で、第1アダプター通信部312を介して、例えば、光学系220の情報、制御指示等の要求コマンド、および要求コマンドに対する応答データ等が通信される。ここで、この第1データ通信系D1bおよび第1データ通信系D1Lにおける通信をコマンドデータ通信と称する。
なお、光学系220の情報とは、光学系220の種類を示す情報(光学系220の仕様、機能、光学特性等を示す情報)、または光学系220の駆動状態を示す情報等である。
以上述べたように、アダプター制御部310内の第1アダプター通信部312は、カメラ制御部110の第1カメラ通信部112から出力されるカメラ制御指令を受信する機能(換言すれば第1受信部)と、第1受信部での受信内容に応じて、交換レンズ200の駆動要素を駆動制御するためのレンズ制御指令を交換レンズ200の第1レンズ通信部212に対して送信する機能(換言すれば第1送信部)と、駆動要素の駆動状態を示す状態情報を交換レンズ200の第1レンズ通信部212から受信する機能(換言すれば第2受信部)と、第2受信部での受信内容に基づいて、駆動要素の駆動状態を示す状態情報をカメラボディ100の第1カメラ通信部112に対して送信する機能(換言すれば第2送信部)と、を有する。
第2アダプター通信部313は、第2レンズ通信部213から第2データ通信系D2Lのパルス信号を受信して、第2カメラ通信部113との間で第2データ通信系D2bの通信を実行する。
具体的には、第2アダプター通信部313は、第2データ通信系D2Lのパルス信号に含まれる情報を検出し、検出した情報を第2データ通信系D2bの通信規格に合わせて変換する。例えば、第2アダプター通信部313は、パルス通信方式の単方向通信である第2データ通信系D2Lの通信規格により第2レンズ通信部213から受信したパルス信号を、シリアルインターフェース方式の単方向通信である第2データ通信系D2bの通信規格のデータに変換して第2カメラ通信部113へ送信する。また、第2アダプター通信部313は、第1アダプター通信部312による制御に応じて、第2データ通信系D2Lの通信により受信したパルス信号に含まれる情報を第2データ通信系D2bの通信規格に変換して第2カメラ通信部113へ送信する。
第2アダプター通信部313と第2カメラ通信部113とは、信号HREQ、HANS、HCLK、HDATAの4種類の信号線を介して第2データ通信系D2bの通信を実行する。端子Tb8は、信号HREQの信号線を介して第2アダプター通信部313に接続されている。また、端子Tb9は信号HANSの信号線、端子Tb10は信号HCLKの信号線、および端子Tb11は信号HDATAの信号線、を介してそれぞれ第2アダプター通信部313に接続されている。そして、端子Tb8は、カメラボディ100の端子Ta8に接続されており、端子Tb9は端子Ta9に、端子Tb10は端子Ta10に、端子Tb11は端子Ta11に、それぞれ接続されている。
つまり、第2データ通信系D2bの通信を行う信号HREQ、HANS、HCLK、HDATAの4種類の信号線は、端子Tb8〜Tb11と端子Ta8〜Ta11とを介して第2アダプター通信部313と第2カメラ通信部113との間で接続されている。
一方、第2アダプター通信部313と第2レンズ通信部213とは、信号HLP1、HLP2の2種類の信号線を介して第2データ通信系D2Lの通信を実行する。端子Tc7は、信号HLP1の信号線を介して第2アダプター通信部313に接続されている。また、端子Tc8は信号HLP2の信号線を介して第2アダプター通信部313に接続されている。そして、端子Tc7は、交換レンズ200の端子Td7に接続されており、端子Tc8は端子Td8に接続されている。
つまり、第2データ通信系D2Lの通信を行う信号HLP1、HLP2の2種類の信号線は、端子Tc7〜Tc8と端子Td7〜Td8とを介して第2アダプター通信部313と第2レンズ通信部213との間で接続されている。
このように、第2アダプター通信部313を介して第2カメラ通信部113と第2レンズ通信部213との間において、第2データ通信系D2bの通信および第2データ通信系D2Lの通信が行われる。この第2データ通信系D2bの通信および第2データ通信系D2Lの通信においては、第2カメラ通信部113の通信要求信号に基づいて、第2アダプター通信部313を介して第2レンズ通信部213から、例えば、フォーカスレンズ222の位置を示すデータ等が通信される。ここで、この第2データ通信系D2bおよび第2データ通信系D2Lにおける通信をホットライン通信と称する。
なお、実施例における切替部327の構成は、図4に示すような切替部(スイッチング回路構成)に限らず、図5に示すようなダイオードを用いたOR回路構成であっても良い。このようなOR回路構成にすれば、PWRおよび2次電池のうち、常に電圧の高い方から(即ち残量の多い方から)DC−DCコンバータ321に給電されることになる。この方式にすれば、図4の構成では必要な給電元切替のための切替信号が無くても、PWRからの給電と2次電池からの給電とを自動的に切り替えることができる。よって、給電元の自動切替を、簡単な回路構成で実現できる。
<交換レンズの他の形態>
次に、交換レンズの他の形態について説明する。
アダプター300を介してカメラボディ100と接続して機能させることが可能なレンズは、図3を用いて説明した交換レンズ200に限られるものではない。交換レンズ200の他に、様々な交換レンズを、アダプター300を介してカメラボディ100と接続して機能させることが可能である。
なお、図3を用いて説明した交換レンズ200は、通信可能なレンズ制御部210を備えており、レンズ制御部210が通信結果に基づいて光学系駆動部230を制御する交換レンズである。この交換レンズ200を、以下の記述においてCPU(Central Processing Unit)レンズとも称する。
(非CPUレンズ)
これに対して、図6に示すように、通信可能なレンズ制御部を備えていない交換レンズ200Bを、アダプター300を介してカメラボディ100と接続して機能させることも可能である。
図6は、通信可能なレンズ制御部を備えていない交換レンズ200Bを備えているカメラシステム1Bの構成の一例を示す概略ブロック図である。同図において図3の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
この図において、カメラボディ100と交換レンズ200Bとは、アダプター300を介して装着されている。
例えば、交換レンズ200Bは、光学系を電気的に駆動しない仕様のレンズであって、ユーザの操作によってフォーカスレンズ222Bの位置を調整可能なフォーカスリング260Bと、ユーザの操作によって絞り機構251Bの開度を変更可能な絞り環255Bとを備えているレンズである。また、図6に示す交換レンズ200Bは、レンズ制御部、光学系駆動部、および電気的な接続端子を備えていない点で、図3に示す交換レンズ200と異なる。
なお、交換レンズ200Bにおいては、ユーザによって絞り環255Bが操作されることにより、絞り機構251Bの絞り開口径(開度、絞り値)が変更される。そのため、アダプター制御部310は、絞り機構251Bの絞り開口径(開度、絞り値)が変更されることに応じて位置が移動する絞りレバー252Bの位置に干渉しない位置(移動を妨げない位置)である退避位置に、絞り連動レバー350を制御する。
つまり、アダプター300は、電気的な接点を有していない交換レンズ200Bに対して給電しないように制御する。また、アダプター300は、絞り連動レバー駆動部330に絞り駆動用電源Vmを給電して、上述した絞り連動レバー350の制御をする。
これにより、交換レンズ200Bは、アダプター300を介してカメラボディ100と接続することが可能であり、交換レンズ200Bの仕様に応じてマニュアル操作によって機能させることができる。
この交換レンズ200Bを、以下の記述において、非CPUレンズとも称する。
(電磁絞り式CPUレンズ)
また、図7に示すように、絞り機構251Cを電気的に駆動する電磁絞り式の交換レンズ200Cを、アダプター300を介してカメラボディ100と接続して機能させることも可能である。
図7は、電磁絞り式の交換レンズ200Cを備えているカメラシステム1Cの構成の一例を示す概略ブロック図である。同図において図3の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
この図において、カメラボディ100と交換レンズ200Cとは、アダプター300を介して装着されている。
図7に示す交換レンズ200Cは、図3に示す交換レンズ200が絞りレバー252を有する絞りユニット250を備えているのに対して、絞り駆動部233Cを有する電磁絞りユニット250C備えている点で異なる。
例えば、交換レンズ200Cは、電磁絞りユニット250C(EMD(Electro-magnetic Diaphragm)を備えているレンズである。この電磁絞りユニット250Cは、絞り機構251Cと絞り駆動部233Cとを備えている。
絞り駆動部233Cは、レンズ制御部210Cが備えている光学系制御部211Cの制御により、絞り機構251Cの絞り開口径(開度、絞り値)を電気的に駆動して変更する。また、絞り駆動部233Cは、例えば、絞り駆動用アクチュエータを含んで構成されている。
なお、この図に示す構成においてアダプター300が絞り機構251Cを制御する場合、アダプター制御部310は、絞り連動レバー駆動部330を制御するのに代えて、レンズ制御部210Cと通信することにより絞り駆動部233Cを介して絞り機構251Cを制御する。また、交換レンズ200Cの電磁絞りユニット250Cには、アダプター300からレンズ駆動系電源Vpの電圧が供給される。すなわち、アダプター300は、交換レンズ200Cの電磁絞りユニット250Cを駆動する場合、絞り連動レバー駆動部330に絞り駆動用電源Vmへの給電は行わないで、交換レンズ200Cの光学系駆動部230および電磁絞りユニット250Cに供給されるレンズ駆動系電源Vpの電圧を交換レンズ200Cに対して給電する。なお、その他の電源系統は、図3を用いて説明したカメラシステム1(交換レンズ200が装着された場合)と同様である。
これにより、交換レンズ200Cは、アダプター300を介してカメラボディ100と接続することが可能であり、カメラ制御部110は、アダプター制御部310を介してレンズ制御部210Cと通信することにより、交換レンズ200Cを機能させることができる。
この交換レンズ200Cを、以下の記述において、電磁絞り式CPUレンズとも称する。
<状態遷移の説明>
次に、本実施形態による処理について説明する。
まず、図8を参照して本実施形態による状態遷移の概要について説明する。
図8は、本実施形態による交換レンズに係る処理の状態遷移の概要を示すフローチャートである。
まず、カメラボディ100に対して、カメラボディ100の主電源がオンされた場合、または、カメラボディ100の主電源がオンされている状態において、アダプター300が装着された場合、アダプター300は、カメラボディ100の制御により、「レンズ起動処理」を実行する(ステップS100)。
ここで、「レンズ起動処理」とは、例えば、カメラボディ100のカメラボディ側マウント101に対する着脱判定処理、アダプター300およびアダプター300に装着されている交換レンズ200の初期化処理、各電源系統の給電制御処理、等である。また、例えば、このレンズ起動処理において、カメラボディ100は、カメラボディ100にアダプター300を介して装着されている交換レンズ200の種類や仕様(機能)の情報を取得する。このレンズ起動処理については後述の「レンズ起動処理」(図9)において詳述する。
ステップS100においてレンズ起動処理が完了すると、アダプター300は、カメラボディ100の制御により、「レンズ定常処理」に遷移する(ステップS200)。
「レンズ定常処理」とは、例えば、レンズ起動処理が完了した後の撮影処理が可能な状態である。このレンズ定常処理において、カメラボディ100は、例えば、アダプター300を介して装着されている交換レンズ200の装着状態の検出と光学系の情報の取得とを所定周期で行う「定常通信」を実行する。
次に、カメラボディ100またはアダプター300は、レンズ定常処理中において割り込み要求が生じたか否かを判定する(ステップS300)。ステップS300において、割り込み要求がないと判定された場合、アダプター300は、カメラボディ100の制御により、レンズ定常処理を継続する。一方、ステップS300において、割り込み要求があると判定された場合、カメラボディ100またはアダプター300は、要求された「割り込み処理」に遷移する(ステップS400)。ここで、「割り込み処理」とは、例えば、レリーズ操作による撮影開始処理、電源瞬断時の処理、低消費電力モードへの移行または電源オフによる電源遮断処理等である。これらの処理についても後述する。
(レンズ起動処理の第1の例)
次に、図8を用いて説明した本実施形態による処理のうち、レンズ起動処理(図8のステップS100の処理)について詳しく説明する。第1の例は、補助電源である2次電池390からの給電を受けない場合の、レンズ起動処理の例である。
まず、レンズ起動処理の概要について説明する。
アダプター制御部310は、カメラボディ100から制御系電源Vcc1の電圧の供給が開始された場合(制御系電源Vcc1からのアダプター制御部310に対する給電が開始された後で)、パワー系電源PWRの電圧の供給開始を要求するパワー系電源PWR要求信号をカメラボディ100に送信する。すなわち、アダプター制御部310は、カメラボディ100から制御系電源Vcc1の電圧の給電を受けた後で、パワー系電源PWRからの給電開始を要求するパワー系電源PWR要求信号をカメラボディ100に送信する。
また、アダプター制御部310は、パワー系電源PWR要求信号に応じてカメラボディ100から供給されたパワー系電源PWRの電圧から、交換レンズ200に電圧を供給するレンズ駆動系電源Vpの電圧とレンズ制御系電源Vcの電圧とをアダプター電源部320に生成させる。なお、アダプター制御部310は、パワー系電源PWRからの給電が開始された後、レンズ駆動系電源Vpの電圧とレンズ制御系電源Vcの電圧とをアダプター電源部320に生成させて交換レンズ200に供給させる。
例えば、アダプター制御部310は、アダプター電源部320にパワー系電源PWRからの給電が開始された後に、アダプター電源部320からレンズ制御系電源Vcの電圧を交換レンズ200に供給させる(レンズ制御系電源Vcからの給電を開始させる)。続いて、アダプター制御部310は、レンズ制御系電源Vcの電圧をアダプター電源部320から交換レンズ200に供給させた後、レンズ駆動系電源Vpの電圧を交換レンズ200に供給させる。
具体的には、アダプター制御部310は、交換レンズ200にレンズ制御系電源Vcの電圧が供給されることに応じて、交換レンズ200からレンズ駆動系電源Vpの電圧の供給開始を要求することを示すレンズ駆動系電源Vp要求信号を受信した場合、レンズ駆動系電源Vpの電圧をアダプター電源部320から交換レンズ200に供給させる。
また、アダプター制御部310は、カメラボディ100から制御系電源Vcc1の電圧の供給が開始された後で、カメラ制御部110からの制御指示に応じた初期化処理を実行する。例えば、アダプター制御部310は、初期化処理として交換レンズ200の状態を初期化する処理を実行する(交換レンズ200に対して要求する)。すなわち、アダプター制御部310は、交換レンズ200に対して給電させた(交換レンズ200に対してレンズ系電源系統の電源を供給させた)後で、交換レンズ200の状態を初期化する処理を実行する(交換レンズ200に対して要求する)。
また、この交換レンズ200の状態を初期化する処理には、レンズ制御部210を初期化するレンズ制御部初期化処理が含まれる。
例えば、アダプター制御部310は、初期化処理として、交換レンズ200に対して給電することにより、交換レンズ200がアダプター300に装着されている状態にあるか否かを検出する。そして、アダプター制御部310は、交換レンズ200がアダプター300に装着されている状態にあることを検出した後、レンズ制御部210を初期化するレンズ制御部初期化処理を実行する。
次に、カメラシステム1のレンズ起動処理の詳細について説明する。
図9は、レンズ起動処理の処理シーケンスの第1の例を示す図である。この図は、カメラボディ100の主電源がオンされた場合のレンズ起動処理の一例を示している。
レンズ起動処理は、着脱判定(ステップS110)、カメラボディ100とアダプター300との間の情報交換(ステップS120)、初期化(ステップS130)、レンズ情報取得(ステップS160)、レンズ機能開始(ステップS170)の順に処理が行われる。また、初期化(ステップS130)においては、アダプター300が交換レンズ200に対して行う処理として、装着判定処理(ステップS140)とレンズ初期化処理(ステップS150)とが順に実行される。
なお、この起動処理において、カメラボディ100がアダプター300を介して交換レンズ200と実行される通信は、コマンドデータ通信である。
まず、着脱判定(ステップS110)は、カメラボディ100がアダプター300に対する制御系電源Vcc1の給電を開始して、アダプター300(または、交換レンズ)が装着されているか否かを判定する処理である。
カメラボディ100の主電源がオンされた場合、カメラ制御部110は、カメラ電源部120を制御して、制御系電源Vcc1の電圧をアダプター300に供給(給電)させる(ステップS1110)。これにより、アダプター制御部310に、制御系電源Vcc1の電圧が供給される。アダプター制御部310は、制御系電源Vcc1の電圧が供給されるのに応じてアダプター起動処理を行い、第1アダプター通信部312から第1カメラ通信部112に対して通信可否を通知する(ステップS2110)。例えば、第1アダプター通信部312は、制御系電源Vcc1の電圧が供給されるのに応じて信号RDYをH(ハイ)レベルに制御し、アダプター起動処理により信号RDYをL(ロウ)レベルに制御する。そして、第1カメラ通信部112は、信号RDYの信号レベルの立下りエッジを検出することにより、装着情報を取得する(ステップS1112)。
これにより、カメラ制御部110は、第1カメラ通信部112により取得された装着情報に基づいて、アダプター300が装着されているか否かの着脱判定を行う(ステップS1114)。例えば、カメラ制御部110は、信号RDYの信号レベルの立下りエッジが検出されたか否かを示す装着情報に基づいて着脱判定を行う。
ステップS1114において、カメラボディ100にアダプター300が装着されていると判定された場合、カメラ制御部110は、カメラボディ100とアダプター300との間の情報交換(ステップS120)に処理を進める。
なお、カメラボディ100に対してアダプター300を介さず直接に交換レンズ(カメラボディ100の規格に適合するアダプター300を介さずとも装着可能な交換レンズ、以下、規格適合レンズと称する)が装着されている場合も、カメラ制御部110は、同様にステップS120に処理を進める。この場合のステップS120の処理は、カメラボディ100と規格適合レンズとの間の情報交換の処理となる。
また、ステップS1114において装着されていないと判定された場合、カメラ制御部110は、カメラボディ100に対してアダプター300および規格適合レンズの何れかが装着されていない非装着状態であると判定する。
ステップS120のカメラボディ100とアダプター300との間の情報交換において、次の処理が行われる。
第1カメラ通信部112は、第1アダプター通信部312と通信(コマンドデータ通信)の確立を行う。そして、第1カメラ通信部112と第1アダプター通信部312とは、カメラボディ100とアダプター300とのそれぞれの識別ID、名称、ファームウェアバージョン等の情報を互いに通信して取得する。また、第1アダプター通信部312は、パワー系電源PWRの電圧の供給開始を要求するパワー系電源PWR要求信号を第1カメラ通信部112に送信する(ステップS1120、ステップS2120)。
続いて、初期化(ステップS130)の処理が行われる。この初期化の処理は、カメラボディ100からパワー系電源PWRの電圧を供給して、アダプター300および交換レンズ200の初期化を行う処理である。
まず、カメラ制御部110は、第1カメラ通信部112によりパワー系電源PWR要求信号が受信された場合、スイッチ125を導通状態に制御してパワー系電源PWRの電圧をバッテリー190からアダプター300に供給(給電)させる(ステップS1130)。
次に、第1カメラ通信部112は、初期化要求として初期化実行コマンドを第1アダプター通信部312に送信する(ステップS1140)。
アダプター制御部310は、第1アダプター通信部312により初期化実行コマンドが受信された場合、装着判定処理(ステップS140)およびレンズ初期化処理(ステップS150)を実行する。
装着判定処理(ステップS140)は、アダプター300に対しての交換レンズの装着判定処理である。
アダプター制御部310は、レンズ制御系電源Vcの電圧をアダプター電源部320に生成させて交換レンズ200に供給(給電)させる。次に、第1アダプター通信部312は、第1レンズ通信部212との間の通信により、レンズ装着判定処理を実行し、交換レンズが装着されているか否かを判定する。交換レンズ200が装着されている場合、第1レンズ通信部212は、第1アダプター通信部312に、レンズ駆動系電源Vp要求信号を送信する(ステップS2140、ステップS3140)。そして、アダプター制御部310は、レンズ初期化処理(ステップS150)に処理を進める。
レンズ初期化処理(ステップS150)は、アダプター300および交換レンズ200の初期化処理である。
アダプター制御部310は、第1アダプター通信部312によりレンズ駆動系電源Vp要求信号が受信された場合、レンズ駆動系電源Vpの電圧をアダプター電源部320に生成させて交換レンズ200に供給(給電)させる。次に、第1アダプター通信部312は、第1レンズ通信部212との間の通信により、レンズ初期化処理を実行する(ステップS2150、ステップS3150)。ここで、アダプター300側からレンズ駆動系電源Vpを交換レンズ200側に供給しないのは、次の理由による。交換レンズによっては電源供給を必要としないレンズ(例えばマニュアルフォーカスレンズ)も存在する。そのような交換レンズが装着されているときにレンズ駆動系電源Vpを生成し、電源供給動作を行うことは、不必要な作業をアダプター300側にさせることになる。そこで本実施形態では、不必要な作業をアダプター300に行わせないようにするために、電源の給電手順を決めている。
次に、アダプター300および交換レンズ200の初期化が完了すると、第1カメラ通信部112は、初期化確認コマンドに対する応答結果として、初期化が完了したことを示す情報として「初期化完了」を、第1アダプター通信部312から受信する。これにより、カメラ制御部110は初期化完了情報を取得する(ステップS1150)。
初期化が完了すると、カメラ制御部110は、ステップS1120のカメラボディ100とアダプター300との間の情報交換において取得した情報に基づいて、アダプター300が装着されているか否かを判定する(ステップS1155)。ステップS1155において、アダプター300が装着されていないと判定された場合、カメラ制御部110は、カメラボディ100に対してアダプター300を介さず直接に規格適合レンズ(カメラボディ100の規格に適合するアダプター300を介さずとも装着可能な交換レンズ)が装着されていると判定する。一方、ステップS1155において、アダプター300が装着されていると判定された場合、カメラ制御部110は、レンズ情報取得(ステップS160)の処理に進める。
レンズ情報取得(ステップS160)の処理は、アダプター300に対しての交換レンズの装着判定処理、および、アダプター300に装着されている交換レンズ200の情報を取得する処理である。交換レンズ200の情報とは、例えば、レンズの種別、ホットライン通信機能の有無、防振機能の有無、電磁絞りの有無、開放F値、焦点距離情報等のレンズ情報である。
第1カメラ通信部112は、第1アダプター通信部312にレンズ情報取得コマンドを送信して、第1アダプター通信部312からのレンズ情報の応答を受信して、交換レンズ200の情報を取得する(ステップS1160、ステップS2160)。
次に、カメラ制御部110は、レンズ情報取得(ステップS160)において取得されたレンズ情報に基づいて、交換レンズ200の種類(種別)を判定する(ステップS1165)。例えば、カメラ制御部110は、装着判定処理(ステップS140)の判定結果により、アダプター300にCPUレンズが装着されているか否かを判定する。
ステップS1165においてCPUレンズが装着されていないと判定された場合、非CPUレンズ装着状態と判定して起動し、処理を終了する。
一方、ステップS1165において、CPUレンズが装着されていると判定された場合、レンズ機能開始(ステップS170)に処理を進める。
また、カメラ制御部110は、取得したレンズ情報に基づいて、例えば、AF制御(処理)の機能を有するレンズ、VRレンズ223の制御(処理)の機能(防振制御機能)を有するレンズ、または、電磁絞り式レンズ、であるか否か等を判定する。
レンズ機能開始(ステップS170)の処理は、レンズ情報取得(ステップS160)の処理において取得したレンズ情報に基づいて、交換レンズの種別(機能)に応じて、それぞれの機能を開始する処理をする。第1カメラ通信部112は、第1アダプター通信部312を介して第1レンズ通信部212と通信を行い、例えば、レンズ制御用テーブルの取得、ホットライン通信許可設定、防振制御開始設定等の処理を行う(ステップS1170、ステップS2170、ステップS3170)。
そして、カメラ制御部110は、CPUレンズ装着状態と判定して起動し、処理を終了する。
このように、アダプター制御部310は、カメラボディ100から制御系電源Vcc1の電圧が供給されることに応じて起動し、カメラボディ100にパワー系電源PWRの電圧の供給開始を要求する。また、アダプター制御部310は、カメラボディ100からパワー系電源PWRの電圧が供給されることに応じて、パワー系電源PWRから交換レンズ200に供給するレンズ制御系電源Vcの電圧を生成する。さらに、アダプター制御部310は、交換レンズ200にレンズ制御系電源Vcの電圧を供給することにより、交換レンズ200からレンズ駆動系電源Vpの電圧の供給が要求された場合、パワー系電源PWRからレンズ駆動系電源Vpの電圧を生成して交換レンズ200に供給する。
これにより、アダプター制御部310は、カメラボディ100から供給される電圧に基づいて、交換レンズ200に供給する電圧を生成するとともに、それぞれの電源系統の電圧の供給開始タイミングを適切に制御できる。
また、アダプター制御部310は、レンズ起動処理において交換レンズ200の仕様を判別し、判別した仕様に基づいて交換レンズ200に電圧を供給できる。また、アダプター制御部310は、判別した交換レンズの仕様に基づいて、電圧の供給が不要な交換レンズの場合、交換レンズへの電圧の供給を停止できる。
(レンズ起動処理の第2の例)
次に、図10を参照してレンズ起動処理の第2の例について説明する。図10は、レンズ起動処理の処理シーケンスの第2の例を示す図である。図9を用いて説明した第1の例は、パワー系電源PWRからの給電によりレンズ制御系電源Vcおよびレンズ駆動系電源Vpの供給電圧を生成する場合のレンズ起動処理の例であった。これに対して、図10に示す第2の例は、2次電池390からの給電によりレンズ制御系電源Vcおよびレンズ駆動系電源Vpの供給電圧を生成する場合のレンズ起動処理の例である。
例えば、蓄電量の多い2次電池390(例えば、バッテリーパック)を搭載している場合などにおいて、2次電池390からの給電によりレンズ制御系電源Vcおよびレンズ駆動系電源Vpの供給電圧を生成する場合のレンズ起動処理の例である。
なお、レンズ起動処理の処理中は2次電池390からの給電とし、レンズ起動処理の処理完了後はパワー系電源PWRからの給電に切替える制御としてもよい。
なお、図10において図9の各処理に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
まず、図9に示すレンズ起動処理と同様に、着脱判定(ステップS110)処理が行われ、次に、カメラボディ100とアダプター300との間の情報交換(ステップS120)の処理が行われる。ステップS120において、第1アダプター通信部312は、パワー系電源PWRからの給電開始を要求するパワー系電源PWR要求信号を第1カメラ通信部112に送信する(ステップS1120、ステップS2120)。この後、アダプター300は、2次電池390からの給電を用いて初期化の処理を行うが、カメラボディ100からパワー系電源PWRが給電されている状態にするため(カメラ制御部110には第1の例の場合と共通の処理を行わせるため、且つ、アダプター300においてパワー系電源PWRからの給電が必要になった際に、瞬時に給電を受けられるように)、第1の例と同様に、パワー系電源PWR要求信号をカメラボディ100に送信する。
続く、初期化(ステップS130)の処理において、アダプター制御部310は、2次電池390からの給電により交換レンズ200に供給する電圧を生成して交換レンズ200の初期化を行う。
初期化(ステップS130)の処理において、まず、アダプター制御部310は、切替部327を制御することによりパワー系電源PWRから2次電池390の給電系統に切替えて、2次電池390からの給電を開始させる(ステップS2130)。
次に、カメラ制御部110は、第1カメラ通信部112によりパワー系電源PWR要求信号が受信された場合、スイッチ125を導通状態に制御してパワー系電源PWRの電圧をバッテリー190からアダプター300に供給(給電)させる(ステップS1130)。これにより、パワー系電源PWRの電圧がアダプター300の端子Tb2に供給される。
続いて、第1カメラ通信部112は、初期化要求として初期化実行コマンドを第1アダプター通信部312に送信する(ステップS1140)。
アダプター制御部310は、第1アダプター通信部312により初期化実行コマンドが受信された場合、装着判定処理(ステップS140)およびレンズ初期化処理(ステップS150)を実行する。
装着判定処理(ステップS140)は、第1の例で説明したようにアダプター300に対しての交換レンズの装着判定処理である。
アダプター制御部310は、2次電池390からの給電系統によりアダプター電源部320に生成させたレンズ制御系電源Vcの電圧を交換レンズ200に供給(給電)させる。次に、第1アダプター通信部312は、第1レンズ通信部212との間の通信により、レンズ装着判定処理を実行し、交換レンズが装着されているか否かを判定する。交換レンズ200が装着されている場合、第1レンズ通信部212は、第1アダプター通信部312に、レンズ駆動系電源Vpからの給電を要求するレンズ駆動系電源Vp要求信号を送信する(ステップS2140、ステップS3140)。そして、アダプター制御部310は、レンズ初期化処理(ステップS150)に処理を進める。
レンズ初期化処理(ステップS150)は、アダプター300および交換レンズ200の初期化処理である。
アダプター制御部310は、第1アダプター通信部312によりレンズ駆動系電源Vp要求信号が受信された場合、2次電池390からの給電系統によりアダプター電源部320に生成させたレンズ駆動系電源Vpの電圧を交換レンズ200に供給(給電)させる。
次に、第1アダプター通信部312は、第1レンズ通信部212との間の通信により、レンズ初期化処理を実行する(ステップS2150、ステップS3150)。
この後に続く処理は、第1の例と同様であり、その説明を省略する。
このように、アダプター制御部310は、制御系電源Vcc1からの給電(着脱判定(ステップS110)内の処理)を受けた後で、2次電池390からの給電系統によりアダプター電源部320に生成させたレンズ系電源系統(レンズ制御系電源Vc)の電圧を交換レンズ200に供給(給電)させる。また、アダプター制御部310は、制御系電源Vcc1からの給電を受けた後で、第1アダプター通信部312によりパワー系電源PWRからの給電開始を要求するパワー系電源PWR要求信号をカメラボディ100の第1カメラ通信部112に送信するとともに、2次電池390からの給電系統によりアダプター電源部320に生成させたレンズ系電源系統(レンズ制御系電源Vc)の電圧を交換レンズ200に供給(給電)させる。
そして、アダプター制御部310は、レンズ制御系電源Vcの電圧を交換レンズ200に供給(給電)させた後で、交換レンズ200の状態を初期化する処理を、交換レンズ200に対して要求する。また、アダプター制御部310は、レンズ制御系電源Vcの電圧を交換レンズ200に供給(給電)させた後、交換レンズ200からレンズ駆動系電源Vpの給電要求があった場合に、交換レンズ200に対して、2次電池390からの給電系統によりアダプター電源部320に生成させたレンズ駆動系電源Vpの電圧を供給して、交換レンズ200の状態を初期化する処理を要求する。
これにより、アダプター制御部310は、カメラボディ100から供給される制御系電源Vcc1の電圧により起動し、2次電池390からの給電に基づいて交換レンズ200に供給する電圧を生成するとともに、それぞれの電源系統の電圧の供給開始タイミングを適切に制御できる。すなわち、アダプター300は、搭載する2次電池390からの給電系統により交換レンズ200に供給する電圧を生成して、第2の例においても第1の例と同様に「レンズ起動処理」を実行することができる。また、アダプター300は、第1の例および第2の例において、カメラボディ100側の制御(処理)および交換レンズ200側の制御(処理)を異ならせることがないように「レンズ起動処理」を実行することができる。
(電源遮断処理および低消費電力処理)
次に、図8を用いて説明した本実施形態による「割り込み処理」(図8のステップS400の処理)のうちの「電源遮断処理および低消費電力処理」について詳しく説明する。
ここで、低消費電力処理とは、カメラボディ100の動作状態(動作モード)を、撮影処理を行うことが可能な動作モード(第1動作モード)に比して消費電力を低減させた、撮影処理を行うことが不可能な動作モード(第2動作モード/低消費電力モード/スリープモード)に遷移させる処理である。
ここで、以下の記述において、低消費電力処理をスリープ処理と称し、スリープ処理により遷移させた動作状態(動作モード)をスリープモードと称する。
例えば、カメラボディ100における電源オフによる割り込み要求に応じて、電源遮断処理が実行される。また、無操作が所定時間以上継続した場合等に、スリープ処理が実行される。
また、電源遮断処理およびスリープ処理は、アダプター300および交換レンズ200の機能を停止(シャットダウン)させて、カメラボディ100からのパワー系電源PWRの電圧の供給を停止(遮断)させるレンズシャットダウン処理が含まれている。すなわち、電源遮断処理およびスリープ処理は、交換レンズ200に対してレンズ駆動系電源Vpの電圧の供給を停止(遮断)して、パワー系電源PWRの電圧の供給を停止(遮断)させる処理である。
なお、電源遮断処理の場合は、交換レンズ200に対してレンズ駆動系電源Vpの電圧の供給を停止(遮断)した後、レンズ制御系電源Vcの電圧の供給も停止(遮断)して、カメラボディ100からパワー系電源PWRおよび制御系電源Vcc1の両方の電圧の供給を停止させる処理である。
また、カメラボディ100の動作モードがスリープモードに遷移される場合において、カメラボディ100からパワー系電源PWRの電圧の供給が停止され、制御系電源Vcc1の電圧の供給が継続される。例えば、カメラボディ100の動作モードがスリープモードに遷移した場合、カメラボディ100によって、制御系電源Vcc1の電圧の供給が予め定められた期間継続される。また、カメラボディ100の動作モードがスリープモードに遷移される場合において、アダプター制御部310は、2次電池390からの給電系統によりアダプター電源部320に生成させたレンズ制御系電源Vcの交換レンズ200に対する給電を継続させる。例えば、アダプター制御部310は、上述した制御系電源Vcc1と同様の予め定められた期間継続させる。ここで、予め定められた期間とは、例えば、カメラボディ100に対しての操作を検出することにより撮影処理を行うことが可能な動作モードに復帰するとして定められた期間、または、無操作状態が更に継続された場合にカメラボディ100の電源遮断処理に移行するために定められた期間等である。
図11は、電源遮断処理およびスリープ処理の処理シーケンスの一例を示す図である。
この図を参照して、カメラシステム1の電源遮断処理およびスリープ処理について説明する。なお、この図では、「レンズ定常処理」(図8のステップS200の処理)において、アダプター300が制御系電源Vcc1およびパワー系電源PWRの給電を受けている状態から、「電源遮断処理および低消費電力処理」に移行して、アダプター300がパワー系電源PWRから2次電池390の給電系統の給電に切替えて、交換レンズ200に対するレンズ制御系電源Vcの給電を継続させる例を示している。
電源遮断処理およびスリープ処理は、レンズ機能終了(ステップS410)、シャットダウン(ステップS420)、スリープモード移行(ステップS430)の順に処理が行われる。なお、この電源遮断処理およびスリープ処理において、カメラボディ100がアダプター300を介して交換レンズ200と行う通信は、コマンドデータ通信である。
電源遮断処理またはスリープ処理が開始されると、まず、レンズ機能終了(ステップS410)の処理が行われる。
第1カメラ通信部112は、第1アダプター通信部312を介して第1レンズ通信部212と通信することにより、交換レンズ200の機能動作を停止させる(ステップS1210、ステップS2210、ステップS3210)。これにより、レンズ制御部210は、交換レンズ200の機能動作を停止する。例えば、レンズ機能終了の処理によって、交換レンズ200の防振制御の終了、またはホットライン通信の禁止等の処理が行われる。
次に、シャットダウン(ステップS420)の処理が行われる。
第1カメラ通信部112は、シャットダウン要求として、シャットダウン実行コマンドを第1アダプター通信部312に送信する(ステップS1220)。その後、第1カメラ通信部112は、シャットダウン完了確認コマンドを繰り返して送信して、第1アダプター通信部312からのシャットダウン準備完了の応答を待つ。
アダプター制御部310は、第1アダプター通信部312によりシャットダウン実行コマンドが受信された場合、レンズシャットダウン処理を開始する。まず、第1アダプター通信部312は、レンズ駆動系電源Vpの給電不可を指示するコマンドを第1レンズ通信部212に送信する。第1レンズ通信部212により、このコマンドが受信されることに応じて、レンズ制御部210は、交換レンズ200内におけるレンズ駆動系電源Vpの電圧の供給(給電)を停止させる(ステップS3220)。次に、アダプター制御部310は、アダプター電源部320からのレンズ駆動系電源Vpの電圧の供給を停止させる。
続いて、第1アダプター通信部312は、交換レンズ200がスリープモードに移行可能な交換レンズである場合には、スリープモードへの遷移指示を第1レンズ通信部212に送信する(ステップS2220)。このスリープモードへの遷移指示を受信することに応じて、レンズ制御部210は、スリープモードへ移行する(ステップS3230)。なお交換レンズ200がスリープモードに移行できないレンズである場合には、これらステップSS2220、ステップS3230に記載のスリープモード移行関連の処理は行われない。
次に、アダプター制御部310は、絞り連動レバー350を退避位置に移動させ(ステップS2230)、アダプター300が備えている各部のシャットダウン処理を実行するとともに、切替部327を制御して、パワー系電源PWRから2次電池390の給電系統の給電に切替える(ステップS2235)。これにより、レンズ制御系電源Vcの電圧は、パワー系電源PWRの電圧から生成されている状態から2次電池390の給電系統の電圧から生成されている状態に切替わる。続いて、第1アダプター通信部312は、シャットダウン処理が完了した場合、第1カメラ通信部112から受信したシャットダウン完了確認コマンドに応じて、アダプター300(アダプター300および交換レンズ200)におけるシャットダウン処理が完了したことを示す情報として「シャットダウン準備完了」を第1カメラ通信部112に応答する。また、第1アダプター通信部312は、スリープ処理要求の有無を第1カメラ通信部112に応答する(ステップS2240)。
第1カメラ通信部112は、シャットダウン完了確認コマンドの応答結果として、第1アダプター通信部312から「シャットダウン準備完了」の応答を取得する(ステップS1240)。
カメラ制御部110は、第1アダプター通信部312によりシャットダウン準備完了の応答が取得された場合、スイッチ125を遮断状態に制御してパワー系電源PWRの電圧の供給を停止させる(ステップS1250)。
次に、カメラ制御部110は、シャットダウン完了確認コマンドの応答結果において、スリープモード移行要求の有無を判定する(ステップS1255)。ステップS1255において、スリープモード移行要求が無いと判定された場合、カメラ制御部110は、カメラ電源部120を制御して制御系電源Vcc1の電圧の供給を停止させる(ステップS1270)。これにより、アダプター制御部310への給電が停止されて、交換レンズ200に対するレンズ制御系電源Vcの電圧の供給も停止される。
一方、ステップS1255において、スリープモード移行要求が有りと判定された場合、スリープモード移行(ステップS430)の処理か行われる。まず、第1カメラ通信部112は、スリープモードへの遷移指示を第1アダプター通信部312に送信する。これにより、アダプター制御部310は、スリープモードに遷移(移行)する。ここで、アダプター制御部310は、スリープモードにおいて、2次電池390の給電系統の電圧から生成されているレンズ制御系電源Vcの電圧を給電状態のまま継続する(切替部327を2次電池390の給電系統の給電に切替える制御をしたまま継続するとともに、制御信号CTL1をH(ハイ)状態に制御したまま継続する)。また、例えば、第1アダプター通信部312は、スリープモードに遷移する処理の開始前に、信号RDYをH(ハイ)レベルに制御し、スリープモードに遷移する処理が完了した後、信号RDYをL(ロウ)レベルに制御する。第1カメラ通信部112は、信号RDYの信号レベルの立下りエッジを検出することにより、アダプター300のスリープモードに遷移する処理が完了したことを検出して、制御系電源Vcc1の電圧の供給を小給電状態に切替える(ステップS1260、ステップS2260)。
これにより、電源遮断状態またはスリープモードに遷移する。
このように、カメラボディ100がスリープモードに遷移した場合、カメラ制御部110は、アダプター300へのパワー系電源PWRの電圧の供給を停止させ、制御系電源Vcc1の電圧の供給を継続させる。すなわち、アダプター300は、スリープモードに遷移された場合、カメラボディ100からパワー系電源PWRの電圧の供給が停止され、制御系電源Vcc1の電圧の供給が継続される。
これにより、スリープモードにおいて低消費電力化が可能である。また、制御系電源Vcc1の電圧の供給を継続してアダプター制御部310の処理を完全に停止させていない(アダプター制御部310を、復帰処理に必要な最小の電力で動作させている)。そのため、アダプター制御部310は、スリープモードから定常状態への復帰(起動)の際に、完全に処理を停止している場合に比較して、短い時間で復帰(起動)できる。
さらに、レンズ制御系電源Vcの電圧の供給を継続してレンズ制御部210の処理を完全に停止させていない(レンズ制御部210を、復帰処理に必要な最小の電力で動作させている)。そのため、レンズ制御部210は、スリープモードから定常状態への復帰(起動)の際に、完全に処理を停止している場合に比較して、短い時間で復帰(起動)できる。すなわち、スリープモードにおいて、アダプター制御部310およびレンズ制御部210の両方の処理を完全に停止させていないため、スリープモードから定常状態への復帰(起動)の際に、アダプター制御部310およびレンズ制御部210の両方もしくは一方の処理を完全に停止している場合に比較して、短い時間で復帰(起動)できる。
<第2実施形態>
(アダプター電源部320の第2の構成例)
次に、この発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、パワー系電源PWRからの給電と2次電池からの給電とを切替え可能な構成に加えて、制御系電源Vcc1からの給電と2次電池からの給電とを切替え可能な構成も備えている点が、第1実施形態と異なる。
図1、図2、図3、図6、および図7に示す第1実施形態の構成は、第2実施形態においても同様であり、その説明を省略する。
図12は、第2実施形態によるアダプター電源部320における電源系統の構成の一例を示す概略ブロック図である。同図において図4の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
図12に示すアダプター電源部320は、アダプター制御部310対して、制御系電源Vcc1からの給電と2次電池390aからの給電とを切替え可能な切替部327aと、2次電池390aに充電する充電部328aとをさらに備えている点のみが第1実施形態(図4参照)と異なる。すなわち、アダプター電源部320は、制御系電源Vcc1(第1電源系統)からの給電によりアダプター制御部310に給電するアダプター制御系電源Va(第6電源系統)の電圧を生成するのみではなく、2次電池390aからの給電系統によりアダプター制御部310に給電するアダプター制御系電源Va(第6電源系統)の電圧を生成可能な構成である。
充電部328aは、制御系電源Vcc1の給電から2次電池390aに対して充電する。切替部327aは、アダプター制御部310の制御により、アダプター制御部310に給電するアダプター制御系電源Vaを、制御系電源Vcc1および2次電池390aからの給電系統のうちの何れかに切替える。すなわち、アダプター電源部320は、制御系電源Vcc1の電圧および2次電池390aの給電系統の電圧のうちの何れかからアダプター制御部310に給電するアダプター制御系電源Vaの電圧を生成する。
これにより、アダプター300は、搭載する2次電池390の給電から、交換レンズ200に供給する電圧を生成できるとともに、搭載する2次電池390aの給電から、アダプター制御部310に供給するアダプター制御系電源Vaの電圧を生成(給電)できる。そのため、アダプター300は、状況に応じて、カメラボディ100から供給される電圧と、2次電池390または2次電池390aからの給電系統の電圧とのうちの何れかに切替えて、交換レンズ200またはアダプター制御部310に供給する電圧を生成(給電)できる。
つまり第1実施形態と比較すると、アダプター300は、例えば、制御系電源Vcc1の電圧が一時的に低下(または瞬断)した場合や給電が停止された場合であっても、2次電池390aからの給電によりアダプター制御系電源Vaの供給電圧の生成を一定期間継続できる。よって、アダプター300は、制御系電源Vcc1の電圧が一時的に低下(または瞬断)した場合や給電が停止された場合に、アダプター制御部310の動作を継続させる制御、アダプター制御部310を復帰処理に必要な最低限の動作を継続させる制御、または電圧低下によるエラーを通知する制御などを実行できる。
このように、第2実施形態によれば、アダプター300は、カメラボディ100から供給された制御系電源Vcc1に加えて、2次電池390aからの給電系統からもアダプター制御部310に供給するための電圧を生成して供給できるため、制御系電源Vcc1からの給電に電圧低下(または、瞬断)や給電の停止などが生じた場合でも、アダプター制御部310に対して給電を一定期間継続できる。
また、カメラボディ100がスリープモードに遷移した場合、アダプター制御部310は、制御系電源Vcc1からの給電によりスリープモードでの動作を継続する制御、または2次電池390aからの給電によりスリープモードでの動作を継続する制御の何れも可能である。すなわち、第2実施形態によれば、アダプター300は、カメラボディ100からの給電を受けなくてもアダプター制御部310とレンズ制御部210との両方をスリープモードで動作を継続できる。
よって、アダプター300は、交換レンズ200を駆動するための電圧を安定して供給できる。すなわち、アダプター300は、交換レンズ200を駆動するための電圧を適切に供給できる。
<第3実施形態>
(アダプター電源部320の第3の構成例)
次に、この発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態は、アダプター300内において必要とされる電源系統の電圧、および交換レンズ200内において必要とされる電源系統の電圧の全てを、パワー系電源PWRからの給電により生成する(制御系電源Vcc1からの給電を使用しないで生成する)とともに、パワー系電源PWRからの給電と2次電池からの給電とを切替え可能とした構成である。
図1、図2、図3、図6、および図7に示す第1実施形態の構成は、第3実施形態においても同様であり、その説明を省略する。
図13は、第3実施形態によるアダプター電源部320における電源系統の構成の一例を示す概略ブロック図である。同図において図4の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
図13に示すアダプター電源部320は、パワー系電源PWRの給電からDC−DCコンバータ部321を介してアダプター制御系電源Vaの供給電圧を生成する第3レギュレータ部324をさらに備え、制御系電源Vcc1からの給電を使用しない点が、第1実施形態(図4参照)の構成と異なる。
第3レギュレータ部324には、DC−DCコンバータ部321において生成された絞り駆動用電源Vmの電圧が供給される。第3レギュレータ部324は、例えば、第3リニアレギュレータを備えており、絞り駆動用電源Vmの電圧を降圧して電圧を安定化させたアダプター制御系電源Vaの電圧を生成する。このアダプター制御系電源Vaの電源線は、第3レギュレータ部324の出力端子からアダプター制御部310の電源端子に接続されている。これにより、アダプター電源部320は、パワー系電源PWR(第2電源系統)の電圧および2次電池390の給電系統の電圧のうちの何れかからアダプター制御部310に給電するアダプター制御系電源Va(第6電源系統)の電圧を生成する。
すなわち、アダプター電源部320は、パワー系電源PWRの電圧および2次電池390の給電系統の電圧のうちの何れかから、アダプター制御系電源Va、絞り駆動用電源Vm、レンズ制御系電源Vc、およびレンズ駆動系電源Vpのそれぞれの電圧を生成する。
例えば、アダプター電源部320は、パワー系電源PWR(第2電源系統)からアダプター制御系電源Va(第6電源系統)の供給電圧を生成するとともに、パワー系電源PWR(第2電源系統)から給電される電圧が所定の電圧より低下した場合、2次電池390からの給電系統によりアダプター制御系電源Va(第6電源系統)の供給電圧を生成する。
これにより、アダプター300は、パワー系電源PWRの電圧および2次電池390の給電系統の電圧のうちの何れかから、アダプター300内で必要とされる電圧、および交換レンズ200に供給する電圧のそれぞれを生成できる。そのため、状況に応じて、カメラボディ100から供給されるパワー系電源PWRの電圧と2次電池390からの給電系統の電圧とのうちの何れかに切替えることにより、それぞれの電源系統の給電を安定化できる。特に、第3実施形態によれば、アダプター300は、アダプター300内および交換レンズ200に供給する電圧を、1つの電源系統(パワー系電源PWR)から生成して給電する構成であるため、この1つの電源系統(パワー系電源PWR)からの給電量が多くなり給電が不安定になる可能性がある。そのため、補助電源としての2次電池390からの給電を受けることが可能な構成は、アダプター電源部320により生成される電源系統の給電を安定化させることに、より効果的である。
<第4実施形態>
(アダプター電源部320の第4の構成例)
次に、この発明の第4実施形態について説明する。
第4実施形態は、第1実施形態においてアダプター300が2次電池390を搭載しているのに代えて1次電池を搭載し、1次電池からの給電のみにより交換レンズ200に供給する電圧を生成する例である。
図1、および図2に示す第1実施形態の構成は、第4実施形態においても同様であり、その説明を省略する。また、図3、図6、および図7に示す第1実施形態の構成は、第4実施形態においては2次電池390が1次電池に代わる点が異なる。
図14は、第4実施形態によるアダプター電源部320における電源系統の構成の一例を示す概略ブロック図である。同図において図4の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
図14に示すアダプター電源部320は、図4に示す切替部327と充電部328とを備えておらず、1次電池395からの給電のオンとオフとを切替えるスイッチ326を備えている。アダプター300に搭載されている1次電池395の給電系統の電源線が、スイッチ326を介してDC−DCコンバータ部321と第2レギュレータ部323とにそれぞれ接続されている。スイッチ326は、アダプター制御部310の制御により、導通状態と遮断状態(非導通状態)とを切替える。すなわち、スイッチ326は、アダプター制御部310の制御により、1次電池395の給電系統の電圧を、DC−DCコンバータ部321と第2レギュレータ部323とに対してそれぞれ供給するか否か(供給するか、または供給を停止するか)を切替える。その他の構成は、図4に示す構成と同様である。
この構成によれば、アダプター300は、1次電池395からの給電により交換レンズ200に供給する電圧を生成できる。また、1次電池395からの給電により絞り連動レバー駆動部330に供給する電圧を生成できる。これにより、カメラボディ100からのパワー系電源PWRの給電を必要としないため、カメラボディ100に搭載されているバッテリー190の消耗を抑制できる。
なお、第4実施形態において、1次電池395からの給電系統の電圧のみにより交換レンズ200に供給する電圧を生成する例を説明した。しかし、パワー系電源PWRからの電圧と1次電池395からの給電系統の電圧とのうちの何れかから交換レンズ200に供給する電圧を生成する構成としてもよい。例えば、図4に示す構成において、2次電池390に代えて1次電池395を搭載し、充電部328を備えていない構成とする。これにより、アダプター300は、アダプター制御部310の制御により、パワー系電源PWRからの電圧と1次電池395からの給電系統の電圧とのうちの何れかを切替部327において切替えて、交換レンズ200に供給する電圧を生成してもよい。
また、図12(第2実施形態)または図13(第3実施形態)に示す構成において、それぞれ2次電池390に代えて1次電池とする構成としてもよい。例えば、図12または図13に示す構成において、充電部328(または充電部328a)を備えないで、カメラボディ100からの電源系統と1次電池395の給電系統とのうちの何れかを切替部327(または切替部327a)において切替える構成としてもよい。また、図12または図13に示す構成において、さらに切替部327(または切替部327a)も備えない構成として、1次電池395からの給電により、アダプター300内で必要とされる電圧、および交換レンズ200に供給する電圧のそれぞれを生成する構成としてもよい。
なお、第4実施形態における1次電池395を2次電池390とする構成にしてもよい。すなわち、アダプター300は、2次電池390からの給電のみにより、交換レンズ200に供給する電圧を生成する構成としてもよい。さらに、アダプター300は、2次電池390からの給電のみにより、アダプター300内で必要とされる電圧、および交換レンズ200に供給する電圧のそれぞれを生成する構成としてもよい。
また、アダプター300内において、カメラボディ100からの電源系統(パワー系電源PWRまたは制御系電源Vcc1)の給電により2次電池390が充電される構成に限られるものではない。例えば、アダプター300内から取り出して外部の充電装置に2次電池390の充電用の接点を接続することにより、2次電池390が充電される構成としてもよい。また、例えば、2次電池390が内部に搭載されたままのアダプター300を、アダプター300内の2次電池に対して非接触充電(無接点充電)方式により充電を行う充電パッド(充電器)の上に置くことにより、2次電池390が充電される構成としてもよい。
<第5実施形態>
次に、搭載されている2次電池390に対して非接触充電方式(無接点充電方式、無線充電方式)により充電する場合の構成について説明する。
図15は、第5実施形態による非接触充電の構成の一例を示す概略ブロック図である。
この図が示す構成は、非接触充電方式の受電側の非接触式充電部329を備えたアダプター300Aと、非接触充電方式の送電側(給電側)の非接触式送電部810を備えた充電パッド800(充電器)との構成である。
例えば、アダプター電源部320は、図4に示す充電部328に代えて、非接触充電方式の受電側の非接触式充電部329を備えている。
充電パッド800は、送電側の非接触式送電部810と、家庭用商用電源コンセントに挿入して接続する交流電圧入力用(ACin)のACプラグ820aと、直流電圧入力用(DCin)のDCプラグ820d(例えば、USB電源からの給電を受けるためのUSB端子接続用のコネクタ)と、を備えている。また、送電側の非接触式送電部810は、電源制御部810aと、インバータ部810bと、1次コイルL1(送電コイル、給電コイル)とを備えている。
電源制御部810aは、ACプラグ820aまたはDCプラグ820dから供給される電圧(交流電圧または直流電圧)を、所定の直流電圧に変換してインバータ部810bに供給する。インバータ部810bは、電源制御部810aから供給された直流電圧から、高周波の交流電圧を生成して1次コイルL1へ供給する。これにより、1次コイルL1には、磁束が発生する。
アダプター300Aの受電側の非接触式充電部329は、非接触充電により電力供給が可能な充電パッド800(充電器)からの電力を受電可能な受電部329Rと、受電部329Rにより受電された電力からの2次電池390への充電を制御する充電制御部329bとを備えている。また、受電部329Rは、2次コイルL2(受電コイル)と、整流回路329aとを備えている。
2次コイルL2には、充電パッド800に内蔵された1次コイルL1と磁気結合して(1次コイルに発生した磁束を媒介として)電磁誘導による電力が生じる。整流回路329aは、2次コイルL2に生じた電力の交流電圧を直流電圧に変換して充電制御部329bに供給する。充電制御部329bは、供給された直流電圧によりアダプター300Aに搭載されている2次電池390を充電する。
これにより、充電パッド800に内蔵されている1次コイルL1の対向した位置に、アダプター300Aに内蔵されている2次コイルL2が非接触に近接して配置されることにより、アダプター300Aは、電磁誘導により充電パッド800から送電された電力を受電して、アダプター300Aに搭載されている2次電池390を充電する。
図16A及び図16Bは、第5実施形態によるアダプター300Aにおける2次コイルL2の配置の第1の例を示す図である。図16Aはアダプター300Aの斜視図であり、図16Bはアダプター300Aの正面視図である。
この図に示す2次コイルL2は、第2マウント302に装着された交換レンズ200から第1マウント301に装着されたカメラボディ100に入射される被写体光の光軸に平行な軸を中心とした周方向に巻かれた巻き線を有している。例えば、2次コイルL2は、第1マウント301と第2マウント302との間を接続する筐体であり光軸の周囲を覆う筐体(例えば、筐体内)に配置されており、且つ光軸に平行な軸を中心とした周方向に巻かれた巻き線を有している。
なお、2次コイルL2は、光軸の周囲を覆う筐体内において、第1マウント301面または第2マウント302面と平行な面に沿った方向、且つ光軸に平行な軸を中心とした周方向に巻かれた巻き線を有していてもよいし、第1マウント301と第2マウント302との間を接続する筐体面(第1マウント301面または第2マウント302面と直行する筐体面)に沿った方向、且つ光軸に平行な軸を中心とした周方向に巻かれた巻き線を有していてもよい。また、2次コイルL2は、光軸の周囲を覆う筐体外において(例えば、筐体の外周面に沿って)、光軸に平行な軸を中心とした周方向に巻かれた巻き線を有していてもよい。
次に、2次コイルL2の別の配置例について説明する。
図17A及び図17Bは、第5実施形態によるアダプター300Bにおける2次コイルL2の配置の第2の例を示す図である。この図において、受電部329Rの少なくとも一部(例えば、2次コイルL2)は、第1マウント301および第2マウント302の位置に対して三脚座305側となる位置に設けられている。なお、2次コイルL2に限らず、整流回路329aなどの受電部329Rの少なくとも一部が第1マウント301および第2マウント302の位置に対して三脚座305側となる位置に設けられている構成としてもよい。図17Aはアダプター300Bの斜視図であり、図17Bはアダプター300Bの正面視図である。
この図に示す2次コイルL2は、撮影用設置台(例えば、三脚など)に対して取り付け可能な(着脱可能な)三脚座305(取付座)の、三脚に対して取り付けられる筐体面に垂直な軸を中心とした周方向に巻かれた巻き線を有している。
なお、三脚座305には、三脚が有する取り付け用ネジと勘合可能なネジ穴307が備えられており、上述の2次コイルL2の巻き線は、例えば、ネジ穴307を中心とした周方向に巻かれている。また、上述の2次コイルL2の巻き線は、例えば、三脚座305の三脚に対して取り付けられる筐体面に平行な面に沿った方向に巻かれている。
なお、2次コイルL2の巻き線は、ネジ穴307を中心とした周方向に巻かれている構成に限られるものではなく、ネジ穴307に干渉しないようにネジ穴307の周囲に巻かれていてもよい。例えば、2次コイルL2の巻き線は、ネジ穴307から中心がずれた位置を中心とした周方向に巻かれた巻き線でもよいし、ネジ穴307がコイルの巻き線の外側に位置するように巻かれた巻き線であってもよい。
ここで、非接触充電方式において、1次コイルL1から2次コイルL2へ送電する際の送電効率は、1次コイルL1と2次コイルL2との距離に依存する(換言すれば、1次コイルL1と2次コイルL2との磁気結合係数に依存する)。すなわち、1次コイルL1および2次コイルL2のコイルの径の大きさが小さい場合は、1次コイルL1と2次コイルL2とを非常に近距離に配置しないと送電できない(換言すれば、コイルの径の大きさが小さい場合は、1次コイルL1と2次コイルL2との位置関係により送電効率が低くなりやすい)。そのため、1次コイルL1および2次コイルL2のコイルの径の大きさを大きくすることが送電効率を向上させるために有効である。
そこで、上述の図16A、図16B、図17A及び図17Bを用いて説明したようにアダプター300A(または、アダプター300B)の筐体内に2次コイルL2を配置することにより、筐体内に配置可能な範囲の中で、2次コイルL2のコイルの径の大きさをより大きくできる。
これにより、アダプター300A(または、アダプター300B)は、充電パッド800から非接触充電される際に、充電パッド800からアダプター300A(または、アダプター300B)へ送電する際の送電効率を向上できる。
なお、図16A、図16B、図17A及び図17Bに示すアダプター300の筐体において、2次コイルL2の近傍の少なくとも一部は、磁束を透過する筐体で構成されている。これにより、アダプター300が備えている2次コイルL2は、充電パッド800が備えている1次コイルL1と磁気結合が可能である。
なお、図16A、16B、図17A及び図17Bに示す2次コイルL2の巻き線は、略円形状の周方向に巻かれた巻き線を有している例である。しかし、略円形状に限られるものではなく、例えば、略多角形状(例えば四角形の4隅を丸くしたような形状)の周方向に巻かれた巻き線を有していてもよい。
また、アダプター300A(または、アダプター300B)内に1つの2次コイルL2が設けられている構成に限られず、複数の2次コイルが設けられている構成としてもよい。同様に、充電パッド800に内蔵されている1次コイルも、複数設けられている構成としてもよい。
図18A、図18B及び図18Cは、充電パッド800、および充電のために充電パッド800の上にアダプター300A(または、アダプター300B)が載置されている状態の例を説明する斜視図である。
図18Aは、充電パッド800の一例を示す斜視図であり、平面形状の充電パッド800の中央付近の位置に1次コイルL1が内蔵して配置されている例を示している。1次コイルL1は、充電パッド800の表面に垂直な軸を中心とした周方向に巻かれた巻き線を有している。
図18Bは、充電のために充電パッド800の上にアダプター300Aが載置されている状態の一例を示している。平面形状の充電パッド800の中央付近の位置に内蔵されている1次コイルL1と、アダプター300Aに内蔵されている2次コイルL2とが近距離で対向した位置関係になるように、アダプター300Aは、第1マウント301側の筐体面が充電パッド800の送電面(1次コイルL1から送電される側の表面)に対面する向き、且つ充電パッド800の中央付近の位置に載置されている。
これにより、充電パッド800からアダプター300A内の2次電池390に効率よく充電を行うことができる。
また、図18Cは、充電のために充電パッド800の上にアダプター300Bが載置されている状態の一例を示している。平面形状の充電パッド800の中央付近の位置に内蔵されている1次コイルL1と、アダプター300Bに内蔵されている2次コイルL2とが近距離で対向した位置になるように、アダプター300Bは、三脚座305の底面が充電パッド800の送電面(1次コイルL1から送電される側の表面)に対面する向き、且つ充電パッド800の中央付近の位置に載置されている。
これにより、充電パッド800からアダプター300B内の2次電池390に効率よく充電を行うことができる。
なお、図18Cに示す非接触充電の状態によれば、アダプター300Bの三脚座305の底面が充電パッド800の送電面に対面する向き(三脚座305の底面を鉛直方向下向き)に載置されるため、カメラボディ100または交換レンズ200がアダプター300Bと装着されている状態のままでも、充電パッド800に載置してアダプター300B内の2次電池390に充電を行うことができる。
また、例えば、充電器は、充電パッド800に代えて、三脚側の台座内に1次コイルL1が配置されている構成の非接触充電方式の充電が可能な三脚(充電機能付の三脚)としてもよい。この充電機能付の三脚を用いれば、アダプター300Bがこの三脚に取り付けられている状態のまま、アダプター300B内の2次電池390に充電を行うことができる。
なお、上記実施形態において、非接触充電方式として「電磁誘導方式」を例として説明した。しかし、電波を利用する(例えば、電流を電磁波に変換しアンテナを介して送受信する)「電波方式」、電磁界の共鳴現象(磁場の共振現象)を利用した「電磁界共鳴方式」等を用いてもよい。
<第6実施形態>
次に、アダプター300がカメラボディ100または交換レンズ200と装着されている状態のまま、アダプター300に搭載されている2次電池390に対して非接触充電方式(無接点充電方式、または無線充電方式)により充電が行われる場合の処理の一例について説明する。なお、上述の「装着されている状態のまま充電が行われる場合」とは、例えば、第5実施形態の図18Cに示す充電パッド800に載置されているアダプター300Bに、カメラボディ100または交換レンズ200が装着されている状態で充電が行われる場合ある。
第6実施形態では、アダプター300内の2次電池390が充電される場合に、アダプター制御部310、およびアダプター300に装着されているカメラボディ100または交換レンズ(CPUレンズ)がスリープモードに移行する処理の一例について説明する。
図19は、第6実施形態によるカメラシステムの概略構成の一例を示す図である。この図に示すカメラシステムは、図7に示すカメラシステム1Cと同様(交換レンズ200Cを、アダプター300を介してカメラボディ100に対して接続(装着)した例)であって、このカメラシステム1Cは、カメラボディ100、アダプター300、および、交換レンズ200Cを有している。また、アダプター300は、例えば、図17A及び図17Bに示すアダプター300Bのような2次コイルL2の構成を有するものである。
図20は、第6実施形態によるカメラシステム1Cが充電装置900に設置(載置)されている状態を示すブロック図であり、以下、図19および図20を参照して説明をする。なお、図19および図20において、図7または図15の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
カメラボディ100がフランジバックの短い一眼カメラであり、従来の一眼レフに使用されていた交換レンズ200C(または、例えば交換レンズ200(図3参照))をカメラボディ100に直接取り付ける(装着する)ことはできない。このため、交換レンズ200Cは、アダプター300を介してカメラボディ100に取り付けられている。なお、本実施の形態においては、カメラボディ100の基準電圧(制御系電源Vcc1)が5Vで、アダプター300および交換レンズ200の基準電圧(アダプター制御系電源Vaおよびレンズ制御系電源Vc)が3Vとする。
カメラボディ100は、前述したように一眼レフカメラに比べてフランジバックが短い一眼カメラである。これは、カメラボディ100が従来の一眼レフカメラに備わっているミラー機構を省略しているためである。ここで、カメラボディ側マウント101の基準面101aから撮影素子104(撮像素子)の撮像面までの距離は、図19に示す距離Aである。
カメラボディ100は、前述のカメラボディ側マウント101、撮影素子104に加えて、画像処理部140、カメラ電源部120(電源供給回路)、バッテリー190(電池)を収納するバッテリー部190B、LED190、およびカメラボディ100が備えている各部を制御するカメラ制御部110を備えている。なお、カメラボディ100は、不図示ながら、これらに加えて周知のオートフォーカス部、自動露出部、背面液晶部(例えば、図1の表示部150)、メモリーなども有している。
カメラボディ側マウント101は、カメラボディ100の被写体側の下方に設けられており、基準面101a(マウント面)、各種接点群101b(図7に示す接続部101sが有する各接続端子)が設けられている。
撮影素子104は、交換レンズ200C、アダプター300を透過した光束を画像信号に変換する撮像デバイスであり、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)またはCCD(Charge Coupled Device)を含んで構成されている。
画像処理部140は、デジタル信号に変換された画像信号に対してホワイトバランス調整、シャープネス調整、ガンマ補正、階調調整などの画像処理を施すと共に、JPEGなどの画像圧縮を行ない不図示の背面液晶部に表示を行なう。
カメラ電源部120は、バッテリー190から供給される電圧をカメラボディ100が備えている各部に供給するための電圧(例えば5V)に変換したり、バッテリー190から供給される電圧をアダプター300または交換レンズ200Cに供給したりするための電圧(例えば3V)に変換する電圧変更回路を含んでいる。
なお、第6実施形態においては、バッテリー190(電池)は充電可能な2次電池であり、リチウム電池やリチウムイオン電池、ニッケル水素電池などを用いることができる。
例えば、バッテリー190は、電圧が3.6Vのリチウムイオン電池を2個有している電池である。この場合、前述のカメラ電源部120は、例えば、7.2Vの電圧を降圧して、5Vの電圧の電源系統と3Vの電圧の電源系統を生成する。
LED190は、報知部としての機能を有し、アダプター300がカメラボディ100に搭載されている状態で後述する充電が行なわれている場合に点灯して、ユーザに充電が行われていることを報知する。なお、LED190の点灯に代えて、不図示の背面表示部に充電中を示す表示を行なわせてもよい。
カメラ制御部110は、カメラボディ100に加えてカメラシステム1C全体を制御する制御部であり、撮影動作に加えて、バッテリー190からの電源供給を制御している。
一例を挙げると、カメラ制御部110は、撮影動作が可能な動作中においては、バッテリー190からの電力をカメラボディ100や交換レンズ200Cに供給させるようにカメラ電源部120に対して制御するとともに、カメラボディ100が備えている各部を制御する。また、カメラ制御部110は、アダプター300において後述する充電が行われているときには、アダプター300および交換レンズ200Cに対して、スリープモードで動作させるのに必要な最小限の電力を供給可能な給電状態になるようにカメラ電源部120に対して制御するとともに、スリープモードに移行する。
図21は、アダプター300の概要を示す図であり、図19および図20に図21を加えて説明を続ける。
アダプター300は、カメラボディ100と交換レンズ200Cとを着脱可能に接続するものであり、カメラボディ100のカメラボディ側マウント101に着脱可能な第1マウント301(第1マウント部)、交換レンズ200Cに着脱可能な第2マウント302(第2マウント部)、2次コイルL2(受電コイル)、整流回路329a、充電制御部329b、2次電池390(電池)を収納する2次電池部390B、アダプター電源部320(電源供給回路)、ベースである台座部308、およびアダプター制御部310を有している。
第1マウント301は、カメラボディ100側のカメラボディ側マウント101に対向して設けられており、基準面301a(マウント面)、各種接点群301b(図7に示す接続部301sが有する各接続端子)を有している。なお、光軸方向(装着状態における交換レンズ200Cの光軸方向)において、各種接点群301bは、基準面301aよりもカメラボディ100側(装着状態におけるカメラボディ100側)の位置に設けられているとともに、基準面21aの外径よりも内側に設けられている。
第2マウント302は、後述する交換レンズ200C側のレンズ側マウント201に対向して設けられており、基準面302a(マウント面)、各種接点群302b(図7に示す接続部302sが有する各接続端子)を有している。基準面302aは、基準面301aよりも径が大きく、各種接点群302bは、カメラボディ100に取り付けられたときに(アダプター300の台座部308を下方向とした場合に)、第1マウント301の各種接点群301bよりも高い位置にある。また、各種接点群302bは、基準面302aよりもカメラボディ100側(装着状態におけるカメラボディ100側)の位置に設けられている。
2次コイルL2は、後述する充電装置900の1次コイルL1(送電コイル、給電コイル)に対向可能な位置に設けられ、1次コイルL1より交流電力を受けるものである。
整流回路329aは、2次コイルL2が受けた交流電圧(交流電力)を直流電圧(直流電力)に変換して、充電制御部329bに出力する。なお、第6実施形態における2次コイルL2、整流回路329a、および充電制御部329bは、図15に示す非接触式充電部329が備えている各部にそれぞれ対応する。
充電制御部329bは、整流回路329aからの直流電圧(直流電力)を所定の電圧値に変換する変換回路と、変換した直流電圧を2次電池390に充電する充電制御回路とを含んで構成されており、本実施の形態においては、例えば3.6Vの電圧に変換して、2次電池390に供給して充電する。
2次電池390は、アダプター300や交換レンズ200Cに電力を供給する2次電池であり、例えば、電圧が3.6Vの1つのリチウムイオン電池である。なお、2次電池390は、リチウム電池やニッケル水素電池などであってもよい。
アダプター電源部320は、2次電池390からの3.6Vの電圧を3Vの電圧に変換して、アダプター300や交換レンズ200Cに給電するための回路である。
台座部308は、アダプター300を支えるベースとなる部分であり、図21に示すように、装着されている交換レンズ200C側に向けて延びている部分308aを有しており、図19に示すように、この延びた部分(アダプター300の筐体内のうち、交換レンズ200C側に向けて延びている部分308aを含む台座部308を形成する筐体内)に2次コイルL2を収容している。第6実施形態においては、台座部308は、金属からなる部分とプラスチック(樹脂)からなる部分とを有し、2次コイルL2はプラスチックからなる部分(主としてプラスチックにより覆われている筐体内)に収容されている。これは、充電装置900から交流電力を受ける際に磁場の影響を受けないためである。なお、プラスチック部分を設ける代わりに、2次コイルL2を磁気的に遮蔽する遮蔽材によりシールドするようにしてもよい。
また、台座部308は、不図示ながら三脚に取り付けるための三脚座305(図2参照)が設けられている。
この台座部308は、単体でもカメラボディ100に取り付けられたときでも倒れないような(もしくは倒れにくいような)大きさ、重さに設定されている。
ここで、図19に示してあるように、アダプター300の第1マウント301の基準面301aと、第2マウント302の基準面302aとの距離(厚み)は、符号Cに示す距離である。この距離(厚み)Cは、交換レンズ200CのフランジバックBと、カメラボディ100のフランジバックAとの差から決められており、これにより、交換レンズ200CのフランジバックBをカメラボディ100のフランジバックAに合わせることができる。
アダプター制御部310は、アダプター300が備えている各部を制御するものであり、カメラボディ100および交換レンズ200Cとの通信の制御、交換レンズ200Cへの給電の制御、または充電装置900からの給電される際の制御などを行なう。
交換レンズ200Cは、レンズ側マウント201、光学系220(レンズ部)、光学系駆動部230、絞り機構251C(絞り、絞り部)、絞り駆動部233C、レンズ制御部210Cを有している。
レンズ側マウント201は、基準面201a(マウント面)、各種接点群201b(図7に示す接続部201sが有する各接続端子)を有している。
光学系220は、フォーカスレンズやズームレンズなどの複数のレンズから構成されており、これに限らず種種の構成をとることができる。
光学系駆動部230は、光学系220を構成するレンズのうち駆動が必要なレンズ(例えば、フォーカスレンズやズームレンズ)を駆動するものであり、ステッピングモーターやVCM(Voice Coil Motor)などを用いて構成される。
絞り機構251Cは、交換レンズ200Cを透過する光量を調整するものである。
絞り駆動部233Cは、所望の光量が得られるように、絞り機構251Cの開口の大きさ(開口径、開度)の調整を行なうものである。
レンズ制御部210Cは、交換レンズ200Cが備えている各部を制御するものであり、光学系220および絞り機構251Cの駆動や、カメラボディ100もしくはアダプター300からの電力供給の制御を行なうものである。
次に、充電装置900の概略構成について説明する。なお、充電装置900は、図15、図17A、図17B、図18A、図18Bおよび図18Cに示す充電パッド800(充電器)に相当するものであり、基本的に同様な機能や構成をとることができる。
図20に示すように、充電装置900は、送電制御回路910a、コイル励振部910b、および1次コイルL1(給電コイル)を有している。
送電制御回路910aは、CPUやメモリーを有する制御回路であって、交流電力をコイル励振部910bに供給するか否かを制御している。
コイル励振部910bは、送電制御回路910aを介して交流電力により1次コイルL1を励振して、2次コイルL2と整流回路329aとからなる受電部329Rに対して2次コイルL2と1次コイルL1とが非接触の状態で電力を供給するものである。
なお、充電装置900は、「電磁誘導方式」、電波を利用する「電波方式」、磁場の共振現象をもちいる「電磁界共鳴方式」、などのいずれの方式でも構わない。
以上のように構成された、カメラシステム1Cと、充電装置900との間の充電の動作について、以下に説明を続ける。
アダプター300は、2次電池390への充電制御状態が充電中であるか否か(充電中の状態であるか、または非充電中の状態であるか)を検出し、検出した充電制御状態に基づいてアダプター制御部310の動作状態を制御する。例えば、アダプター制御部310の第1アダプター通信部312が、カメラボディ100(カメラ制御部110)との間で通信可能な第1通信部と、交換レンズ200C(レンズ制御部210C)との間で通信可能な第2通信部、を備えているとする。アダプター制御部310は、2次電池390への充電制御状態が充電中であると検出した場合に、少なくとも上述の第1通信部の動作状態を、通信処理を行うことが可能な動作状態に比して消費電力を低減させた、通信処理を行うことが不可能な動作状態(所謂スリープモード)に制御する。また、アダプター制御部310は、2次電池390への充電制御状態が充電中であると検出した場合に、少なくとも上述の第2通信部の動作状態を、通信処理を行うことが可能な動作状態に比して消費電力を低減させた、通信処理を行うことが不可能な動作状態(所謂スリープモード)に制御する。
一方、アダプター制御部310は、2次電池390への充電制御状態が充電中の状態から非充電中の状態になったと検出した場合に、上述の第1通信部または第2通信部の動作状態を、通信処理を行うことが可能な動作状態に制御する(スリープモードから復帰させる)。また、アダプター制御部310は、受電部329Rが受電中の状態であるか否かを検出し、前記検出結果に基づいて受電部329Rが受電中の状態から非受電中の状態になったと検出した場合に、充電中によりスリープモードに移行していた第1通信部または第2通信部の動作状態を、通信処理を行うことが可能な動作状態に制御する(スリープモードから復帰させる)。以下、2次電池390への充電制御状態が充電中の状態に、少なくとも上述の第1通信部または第2通信部の動作状態がスリープモードに遷移することを、アダプター制御部310がスリープモードに遷移するものとして記述する。なお、このアダプター制御部310のスリープモードは、少なくとも上述の第1通信部の動作状態を、通信処理を行うことが不可能な動作状態にすることのみに限られるものではなく、第1実施形態において説明したように、復帰に必要な最低限の回路のみに給電されるようにしてもよい。
図22は、非接触充電方式による充電処理の一例を示すフローチャートである。また、アダプター300が充電装置900に載置されている状態の例であって、充電動作中に、アダプター制御部310、レンズ制御部210C、またはカメラ制御部110がスリープモードに遷移する処理を示す一例である。
まず、アダプター制御部310は、充電装置900から給電されることにより充電可能な状態であるか否かを判定する(ステップS11)。例えば、アダプター制御部310は、2次コイルL2に生じる電力から整流回路329aを介して充電制御部329bに給電される電力の電圧を検出し、検出した電圧を所定の電圧(例えば、充電可能な電圧を判定するために予め定められている電圧)と比較することにより充電可能な状態であるか否かを判定する。
なお、充電制御部329bが充電装置900から給電されることにより充電可能な状態であるか否かを検出し、検出した結果をアダプター制御部310に供給してもよい。例えば、アダプター300単体の状態(非装着状態)で、充電装置900に載置された場合などは、充電制御部329bが充電装置900から給電されることにより充電可能な状態であることを検出して、2次電池390への充電を開始する。
ステップS11において、充電可能な状態でないと判定された場合、アダプター制御部310は、上述の充電制御部329bに給電される電力の電圧を検出する処理を所定のタイミングで継続する。
一方、ステップS11において、充電可能な状態であると判定された場合、アダプター制御部310は、カメラボディ100に接続(装着)されているか否かを判定する(ステップS12)。
アダプター制御部310は、各種接点群101b、301bのうち一対の接点を用いて、アダプター300がカメラボディ100に接続(装着)されているか否かを判定する。
例えば、アダプター制御部310は、図9に示す「レンズ起動処理」におけるステップS110の着脱判定により判定された結果に基づいて判定する。また、図8に示す「レンズ定常処理」において、例えば、アダプター制御部310とカメラ制御部110との間で定期的に着脱判定(アダプター300がカメラボディ100に接続(装着)されているか否かの判定)を行った結果に基づいて判定してもよい。
ステップS12において、アダプター300がカメラボディ100に接続(装着)されていないと判定された場合、アダプター制御部310は、ステップS14に処理を進め、アダプター300が交換レンズ200Cと接続(装着)されているか否かを判定する。
一方、ステップS12において、アダプター300がカメラボディ100に接続(装着)されていると判定された場合、アダプター制御部310は、カメラ制御部110に対して、スリープモードへの遷移指示を送信する(ステップS13)。そして、アダプター制御部310は、カメラ制御部110に対してスリープモードへの遷移指示を送信した後で、ステップS14に処理を進め、アダプター300が交換レンズ200Cと接続(装着)されているか否かを判定する。
ここで、アダプター制御部310は、各種接点群101b、301bのうちの対となる接点を用いて、カメラボディ100と通信することによりカメラボディ100をスリープモードに遷移させる。例えば、アダプター制御部310は、充電装置900からの給電により充電可能な状態であることをトリガーとして、図11に示す「低消費電力処理(スリープ処理)」を開始して、カメラ制御部110に対して、スリープモードへの遷移指示を送信する。これにより、カメラ制御部110(カメラボディ100)は、スリープモードに遷移する。
なお、カメラボディ100をスリープモードにする制御は、アダプター制御部310ではなく、カメラ制御部110の制御により行なうようにしてもよい。具体的には、カメラ制御部110は、充電装置900からの給電により充電可能な状態または充電を開始する状態にあることを、アダプター制御部310から通知されることに応じて、図10に示す「低消費電力処理(スリープ処理)」を開始して、スリープモードへ移行するようにしてもよい。また、スリープモードへの移行は、カメラ制御部110とアダプター制御部310との協調制御により行なわれるようにしてもよい。
ここで、スリープモードとは、カメラボディ100のうち充電に関連しない機能をオフにして、消費電力を削減したり、充電中にノイズが発生して充電の妨げにならないようにしたりすることをいう。例えば、アダプター300に搭載されている2次電池390が充電される際に、カメラボディ100が備えている各部のうち、LED190の点灯を除いてカメラボディ100のすべての機能がスリープモードに移行する(復帰のトリガーにより復帰可能な状態に移行する)。
なお、LED190を点灯させるのは、アダプター300において充電が行なわれていることをユーザに認識させるためである。例えば、カメラ制御部110は、LED190を、充電の開始から充電終了までの期間、充電中の状態であることを示す色に点灯、または点滅させるなどの制御をする。なお、充電中の場合はLED190を点滅、充電が終了した場合はLED190を点灯するようにしてもよい。なお、LED190の点灯に関する制御もカメラ制御部110で行なってもアダプター制御部310で行なってもよく、また、協調制御で行なうようにしてもよい。例えば、カメラ制御部110は、スリープモードに移行した後(直後または所定の時間経過後)に、LED190を点灯させる。
次に、上述したようにステップS14において、アダプター制御部310は、アダプター300が交換レンズ200C(または、交換レンズ200などのようなCPUレンズ)と接続(装着)されているか否かを判定する。
ステップS14において、アダプター300が交換レンズ200C(または、交換レンズ200などのようなCPUレンズ)と接続(装着)されていないと判定された場合、アダプター制御部310は、ステップS16に処理を進める。
一方、ステップS14において、アダプター300が交換レンズ200C(または、交換レンズ200などのようなCPUレンズ)と接続(装着)されていると判定された場合、アダプター制御部310は、接続されている交換レンズ200Cに対して、スリープモードへの遷移指示を送信する(ステップS15)。そして、アダプター制御部310は、交換レンズ200Cに対してスリープモードへの遷移指示を送信した後で、ステップS16に処理を進める。
ここで、アダプター制御部310は、各種接点群201b、302bのうちの対となる接点を用いて、交換レンズ200Cと通信することにより交換レンズ200Cをスリープモードに遷移させる。
例えば、アダプター制御部310は、充電装置900からの給電により充電可能な状態であることをトリガーとして、図11に示す「低消費電力処理(スリープ処理)」を開始して、レンズ制御部210Cに対して、スリープモードへの遷移指示を送信する。これにより、レンズ制御部210C(交換レンズ200C)は、スリープモードに遷移する。なお、アダプター300が搭載されている2次電池390に対して充電処理を行うため、図11に示す処理のうち、レンズ制御系電源Vcの供給電圧は、2次電池390からの給電により生成される処理に代えて、継続してパワー系電源PWRからの給電により生成される処理となる。
続いて、ステップS16において、アダプター制御部310は、スリープモードに移行する。例えば、アダプター制御部310は、充電制御部329bに充電開始を許可する許可信号を供給した後、スリープモードに移行する。
次に、充電制御部329bは、2次電池390への充電を開始する(ステップS17)。例えば、充電制御部329bは、充電装置900から2次コイルL2を介して受電され、整流回路329aにおいて直流電力(直流電圧)に変換された電力を、2次電池390に給電する電圧に変換して、2次電池390に対して充電を開始する。
また、充電制御部329bは、2次電池390の充電状態を監視(例えば2次電池390の電圧を監視)して(ステップS18)、2次電池390の充電状態が満充電の状態であるか否かにより、2次電池390への充電を終了するか否かを判定する(ステップS19)。
なお、充電制御部329bは、整流回路329aから2次電池390に対して充電可能な電力が継続して供給されているか否か(すなわち、充電装置900からアダプター300に対して、非接触充電方式による充電のための給電が継続されているか否か(2次電池390の充電状態が、充電可能な電圧が供給されている状態であるか否か))も検出して、充電を終了するか否かを判定する。つまり、充電制御部329bは、整流回路329aからの給電が停止した場合、2次電池390の充電状態が満充電の状態であるか否かにかかわらず、2次電池390への充電を終了すると判定する。
つまり、ステップS18における充電状態の監視処理は、例えば、カメラボディ100とアダプター300が充電装置900に載置された状態が続いているかどうかも確認しており、アダプター300が充電装置900に載置されていれば充電を継続し(ステップS19の判断がNO)、アダプター300が充電装置900に載置されていなければ撮影のためユーザがカメラ本体を持ち上げたとして(充電が中断されたとして)ステップS20に進む(ステップS19の判断がYES)。
ステップS19において、2次電池390への充電を終了しないと判定された場合、2次電池390への充電を終了すると判定されるまでの間、充電制御部329bは、ステップS18に処理を戻し、2次電池390の充電状態(2次電池390が満充電であるか否かの状態、または整流回路329aからの給電状態)の監視を繰り返して行う。
一方、ステップS19において、2次電池390への充電を終了すると判定された場合、充電制御部329bは、2次電池390への充電処理を終了した後、アダプター制御部310のスリープモードを解除して復帰させるトリガー信号を、アダプター制御部310に対して出力する(ステップS20)。これにより、アダプター制御部310(アダプター300)は、2次電池390への充電が終了した(充電制御状態が非充電中である)ことを検出して、スリープモードから通常動作モードに復帰する。
次に、アダプター制御部310は、レンズ制御部210Cおよびカメラ制御部110に対して、スリープモードを解除する指示を送信する(ステップS21)。これにより、レンズ制御部210C(交換レンズ200C)およびカメラ制御部110(カメラボディ100)は、スリープモードから通常動作モードに復帰する。また、カメラ制御部110は、LED190の点灯を消灯する。
このように、アダプター300は、装着状態(例えば、カメラボディ100および交換レンズ200Cと装着されている状態)のままであっても、非接触充電方式による充電中に、充電の妨げとなるようなノイズを発生することなく、搭載する2次電池390に対して充電できる。
なお、アダプター制御部310は、カメラボディ100のスリープモードを解除する場合、充電が完了した場合(2次電池が満充電になって充電が終了した場合)と、充電完了前(2次電池が満充電になる前)にカメラボディ100とアダプター300とが充電装置900から取り除かれた場合とで、このスリープモードの解除後の処理内容を異ならせるようにしてもよい。具体的には、カメラシステム1Cは、充電完了前にカメラボディ100とアダプター300が充電装置900から取り除かれた場合は、撮影がすぐに行われるとして、カメラボディ100を起動するための不図示のメインスイッチをオンにする処理や、不図示のRAM(Random Access Memory)に記憶されている各種プログラムの読み込みなどを行なうような処理が行われるように制御してもいい。さらに、カメラシステム1Cは、交換レンズ200Cのスリープモードを解除して、アダプター300を介在させて、カメラボディ100と交換レンズ200Cとの通信を行い、交換レンズ200Cのレンズデータをカメラボディ100に送信する処理を行うように制御してもよい。
一方、カメラシステム1Cは、充電が完了してスリープモードを解除する場合は、上述したメインスイッチを起動する処理、プログラムの読み込みを行う処理、交換レンズ200Cとの通信処理などを行う制御を省略すればいい。
これにより、カメラシステム1Cは、充電完了前に充電動作が中断された場合、または充電完了により充電動作が終了した場合のそれぞれにおいて適した復帰動作を実行できる。
なお、アダプター300がカメラ本体に搭載されていない場合には、2次電池390の充電のノイズ源はない。また、アダプター300がカメラボディ100に接続(装着)されている場合でも、カメラボディ100内で行なわれる制御(例えば、画像処理部140による画像処理や、不図示の背面液晶部への画像表示)が許可されてもよく、その一方で、アダプター300ならびに、アダプター300を介した交換レンズ200Cとの通信が禁止されればノイズの発生を防ぐことができる。すなわち、2次電池390への充電中において、カメラボディ100は、カメラボディ100内で行なわれる制御を実行し、アダプター300を介した交換レンズ200Cとの通信処理を停止する処理を実行してもよい。
なお、アダプター300がカメラボディ100に接続(装着)されていない場合には、LED190を用いて充電状態をユーザに報知できない。
このような場合には、アダプター300にLEDを設けて充電状態を報知すればよく、一例として台座部308にLEDを設けるようにしてもよい。
例えば、アダプター300は、アダプター300に搭載されている2次電池390への充電状態(充電制御状態)を報知する報知部(例えば、LED)を備え、アダプター制御部310の制御により、この報知部を制御してもよい。なお、例えば、この報知部の少なくとも一部は、第1マウント301および第2マウント302の位置に対して三脚座305側となる位置(台座部308)に設けられている。
これにより、アダプター300は、2次電池390への充電状態(充電制御状態)を、アダプター300が備えている報知部(例えば、台座部308に設けられているLED)により、ユーザに報知できる。
なお、アダプター300がカメラボディ100に接続(装着)されている場合でも、上述の台座部308に設けられているLEDにより2次電池390への充電状態を報知するようにしてもよい。
なお、ステップS11において、充電可能な状態であるか否かを判定する処理に加えて、アダプター制御部310は、2次電池390が充電を必要としているか否かの判定をしてもよい。例えば、ステップS11において、アダプター制御部310は、充電装置900から給電されることにより充電可能な状態、且つ2次電池390が充電を必要としている状態であると判定した場合に、ステップS12に処理を進め、それ以外の判定の場合、ステップS11の判定処理を繰り返す処理としてもよい。
以上説明してきたように、上記実施形態によれば、レンズ交換式のカメラシステムにおいて、様々な種類の交換レンズに適切に給電できる。よって、本実施形態によれば、レンズ交換式のカメラシステムにおいて、様々な種類の光学系を適切に機能させることができる。
<第7実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の第7実施形態について説明する。
図1、図2に示す第1実施形態の構成は、第7実施形態においても同様であり、その説明を省略する。
また、図23は、第7実施形態によるカメラシステム1Dの構成の一例を示す概略ブロック図である。図23において、第1実施形態の図3の各部に対応する部分には同一の符号を付け、重複する内容については、その説明を省略する。
(アダプターの構成)
第1実施形態におけるアダプター300の構成についての説明は、第7実施形態においても同様であり、重複する内容については、その説明を省略する。
アダプター300は、アダプター制御部310と、アダプター電源部320と、絞り連動レバー駆動部330(絞り連動機構駆動部)と、接続部301s(端子Tb1〜Tb12)と、接続部302s(端子Tc1〜Tc9)と、絞り連動レバー350と、を備えている。
接続部301sは、カメラボディ100側の既述の12個の接続端子Ta1〜Ta12と互いに接続される、12個の接続端子Tb1〜Tb12を備えている。アダプター300とカメラボディ100とが接続部301sおよび接続部101sを介して接続されることにより、接続部301sの端子Tb1〜Tb12のそれぞれの端子は、接続部101sの端子Ta1〜Ta12のそれぞれ対応する接続端子と電気的に接続する。
また、接続部302sは、交換レンズ200側の既述の9個の接続端子(端子Td1〜Td9)と互いに接続される、9個の接続端子Tc1〜Tc9を備えている。アダプター300と交換レンズ200とが、接続部302sおよび接続部201sを介して接続されることにより、接続部302sの端子Tc1〜Tc9のそれぞれの端子は、接続部201sの端子Td1〜Td9のそれぞれ対応する接続端子と接続する。
端子Tb2は端子Ta2に接続され、端子Tb3は端子Ta3に接続される。これにより、カメラボディ100から、端子Ta2を介して端子Tb2にパワー系電源PWRの電圧が供給され、端子Ta3を介して端子Tb3に制御系電源Vcc1の電圧が供給される。これにより、アダプター電源部320には、カメラボディ100から端子Ta2および端子Tb2を介してパワー系電源PWRの電圧が供給され、また、カメラボディ100から端子Ta3および端子Tb3を介して制御系電源Vcc1の電圧が供給される。
このように、アダプター300のアダプター電源部320には、カメラボディ100から制御系電源Vcc1の電圧(第1電源系統の電圧)と、制御系電源Vcc1と比べて供給可能な電力が大きいパワー系電源PWRの電圧(第2電源系統の電圧)との両方の電圧がそれぞれ供給される。アダプター電源部320に供給されたパワー系電源PWRの電圧、または制御系電源Vcc1の電圧から、交換レンズ200に電圧を供給するレンズ系電源系統として、レンズ駆動系電源Vp(第3電源系統)とレンズ制御系電源Vc(第4電源系統)とがそれぞれ生成される。例えば、アダプター電源部320は、カメラボディ100から供給されたパワー系電源PWRから、交換レンズ200が備えている第1負荷部に給電するレンズ駆動系電源Vpの供給電圧を生成する。また、アダプター電源部320は、カメラボディ100から供給された制御系電源Vcc1の電圧から、交換レンズ200が備えている第2負荷部に給電するレンズ制御系電源Vcの供給電圧を生成する。なお、第2負荷部は、第1負荷部の消費電力に比して消費電力が少ない。前述したように、レンズ駆動系電源Vpから給電される第1負荷部には、例えば、交換レンズ200が備えている光学系駆動部230(光学系220を駆動する光学系駆動部230)が含まれている。また、レンズ制御系電源Vcから給電される第2負荷部には、例えば、交換レンズ200が備えているレンズ制御部210(光学系駆動部230を制御するレンズ制御部210)が含まれている。すなわち、レンズ駆動系電源Vpから供給される負荷(第1負荷部)の消費電力が、レンズ制御系電源Vcから供給される負荷(第2負荷部)の消費電力に比べて多い。
なお、レンズ駆動系電源Vpから供給される電圧は、レンズ制御系電源Vcから供給される電圧よりも大きいとしてもよい。
また、アダプター電源部320は、カメラボディ100から供給されたパワー系電源PWRの電圧から、アダプター制御部310に給電する電源Va(第6電源系統)の供給電圧を生成する。以下、この電源Vaをアダプター制御系電源Vaと称する。アダプター制御部310は、このアダプター制御系電源Vaから給電されて動作する。
また、アダプター電源部320は、アダプター制御部310に対して、アダプター制御系電源Vaとは別に、カメラボディ100から供給された制御系電源Vcc1の電圧も供給する。
ここで、アダプター制御系電源Vaからの給電により動作するアダプター制御部310に制御系電源Vcc1の電圧を供給する理由は、例えばレンズ起動処理の際に、まず初めに、アダプター300にはカメラボディ100からパワー系電源PWRの給電はされず、制御系電源Vcc1からの給電がされるためである。そして、アダプター制御部310は、カメラボディ100に対してパワー系電源PWRの給電を要求した後に、その要求に応じてカメラボディ100からパワー系電源PWRの給電が開始され、給電が開始されたパワー系電源PWRの電圧からアダプター制御系電源Vaの電圧をアダプター電源部320に生成させることができるようになる。つまり、アダプター制御部310は、少なくともアダプター制御系電源Vaの電圧をアダプター電源部320に生成させることができるタイミングまでは、制御系電源Vcc1からの給電が必要となる。このように、アダプター制御部310は、例えばレンズ起動処理の際に、カメラボディ100に対してパワー系電源PWRの給電を要求して、給電が開始されたパワー系電源PWRの電圧からアダプター電源部320において生成されたアダプター制御系電源Vaの電圧が供給可能となるまでの期間、制御系電源Vcc1からの給電により動作する必要がある。
例えば、アダプター制御部310内の第1アダプター通信部312(少なくともカメラボディ100との間で通信処理を実行可能な第3負荷部)には、制御系電源Vcc1から給電される。一方、アダプター制御部310の第1アダプター通信部312を除いた各部(アダプター制御部310において第3負荷部と異なる第4負荷部、例えば、アダプター電源制御部311、第2アダプター通信部313、絞り制御部314など)には、アダプター制御系電源Vaから給電される。
なお、アダプター電源部320は、アダプター制御系電源Vaの電圧を生成する際、例えば、アダプター電源制御部311の制御によらず、パワー系電源PWRの給電が開始されることに応じてアダプター制御系電源Vaの電圧の生成を開始するように構成しておけばよい。
なお、本実施形態においては、アダプター制御部310内の第1アダプター通信部312に制御系電源Vcc1の電圧が供給され、アダプター制御部310内の第1アダプター通信部312を除いた各部にアダプター制御系電源Vaの電圧が供給される例として説明する。しかし、第1アダプター通信部312に制御系電源Vcc1の電圧が供給される構成に限られるものではない。例えば、第1アダプター通信部312内において、第1カメラ通信部112との間で通信処理を実行する回路のみに制御系電源Vcc1の電圧が供給される構成としてもよい(例えば、第1アダプター通信部312内の第1レンズ通信部212との間で通信処理を実行する回路にはアダプター制御系電源Vaの電圧が供給される構成としてもよい)。要するに、例えばレンズ起動処理の際に、制御系電源Vcc1からの給電を受けることに応じて、少なくともカメラボディ100との間で通信処理を実行して、カメラボディ100に対してパワー系電源PWRの給電の要求を送信するまでの処理を実行可能な最低限の回路(第3負荷部)に、制御系電源Vcc1からの給電が可能な構成であればよい。
また、制御系電源Vcc1の電圧は、レンズ制御系電源Vcの給電量が不足しない程度であれば、第1アダプター通信部312を除いた各部の少なくとも一部にも供給される構成としてもよい。また、レンズ制御系電源Vcから給電される第3負荷部とアダプター制御系電源Vaから給電される第4負荷部とは、一体化された構成であってもよいし、また、別々の構成であってもよい。
なお、第3負荷部の消費電力は、第4負荷部における消費電力よりも少なくすることが望ましい。
さらに、アダプター電源部320に供給されたパワー系電源PWRからは、上述したレンズ駆動系電源Vpおよびアダプター制御系電源Vaとは別に、絞り連動レバー駆動部330に電圧を供給する電源Vm(第5電源系統)も生成される(分けられる)。以下、この電源Vmを絞り駆動用電源Vmと称する。
例えば、アダプター電源部320は、パワー系電源PWRの電圧を予め定められた絞り駆動用電源Vmの電圧に変換する電圧変換部を備えている。この電圧変換部は、例えば、DC−DCコンバータを備えている。また、この電圧変換部は、例えば予め定められた電圧(予め定められた絞り駆動用電源Vmの電圧)まで昇降圧した電圧に変換する。そして、アダプター電源部320は、生成した絞り駆動用電源Vmの電圧を絞り連動レバー駆動部330に供給する。
なお、アダプター電源部320は、絞り駆動用電源Vmの電圧に基づいてアダプター制御系電源Vaの電圧を変換する(生成する)第1レギュレータ部を備える構成としてもよい。例えば、この第1レギュレータ部は、絞り駆動用電源Vmの電圧を予め定められた電圧(予め定められたアダプター制御系電源Vaの電圧)まで降圧した電圧に変換する。また、例えば、この第1レギュレータ部は、第1リニアレギュレータを備えている構成としてもよい。なお、絞り駆動用電源Vmの電圧は、アダプター制御系電源Vaの電圧より高い電圧に設定されている。
また、アダプター電源部320は、パワー系電源PWRの電圧に基づいてレンズ駆動系電源Vpの電圧を変換する(生成する)第2レギュレータ部を備えている構成としてもよい。例えば、この第2レギュレータ部は、パワー系電源PWRの電圧を予め定められた電圧(予め定められたレンズ駆動系電源Vpの電圧)まで降圧した電圧に変換する。また、例えば、この第2レギュレータ部は、第2リニアレギュレータを備えている構成としてもよい。なお、この場合、第2レギュレータ部は、第1レギュレータ部と比べて供給可能な電力が大きくなる(給電量が多い)ように構成されている。
また、交換レンズ200に供給するレンズ制御系電源Vcの電圧の規格(交換レンズ200におけるレンズ制御系電源Vcの電圧の規格)とカメラボディ100から供給される制御系電源Vcc1の電圧の規格(カメラボディ100における制御系電源Vcc1の電圧の規格)とが同じ場合、アダプター電源部320は、制御系電源Vcc1の供給電圧を、レンズ制御系電源Vcの供給電圧として、そのまま(昇圧または降圧をせずに)給電する。
なお、アダプター電源部320の内部構成については、図24を用いて後述する。
なお、交換レンズ200に供給するレンズ制御系電源Vcの電圧の規格(交換レンズ200におけるレンズ制御系電源Vcの電圧の規格)とカメラボディ100から供給される制御系電源Vcc1の電圧の規格(カメラボディ100における制御系電源Vcc1の電圧の規格)とが互いに異なる場合、アダプター電源部320は、制御系電源Vcc1の供給電圧を、レンズ制御系電源Vcの供給電圧の規格に合うように変換(昇圧または降圧)してから交換レンズ200に供給する構成としてもよい。
例えば、レンズ制御系電源Vcの電圧が制御系電源Vcc1の電圧に比べて大きい(高い)場合、アダプター電源部320は、制御系電源Vcc1の供給電圧から昇圧してレンズ制御系電源Vcの電圧を生成する昇圧部(例えば、DC−DCコンバータ)を備える構成としてもよい。また、例えば、レンズ制御系電源Vcの電圧が制御系電源Vcc1の電圧に比べて小さい(低い)場合、アダプター電源部320は、制御系電源Vcc1の供給電圧から降圧してレンズ制御系電源Vcの電圧を生成する降圧部(例えば、DC−DCコンバータ)を備える構成としてもよい。
なお、アダプター電源部320により変換された(生成された)電源系それぞれの接続は、以下のようになっている。
端子Tc2は、アダプター電源部320のレンズ駆動系電源Vp出力端子(レンズ駆動系電源Vpの電圧を出力する端子)に接続されている。また、端子Tc3は、アダプター電源部320のレンズ制御系電源Vc出力端子(レンズ制御系電源Vcの電圧を出力する端子)に接続されている。これにより、アダプター電源部320は、端子Tc2にレンズ駆動系電源Vpの電圧を供給し、端子Tc3にレンズ制御系電源Vcの電圧を供給する。
また、アダプター電源部320は、レンズ駆動系電源Vpの電圧を端子Tc2および端子Td2を介して交換レンズ200の光学系駆動部230に供給する。
また、アダプター電源部320は、レンズ制御系電源Vcの電圧を端子Tc3および端子Td3を介して交換レンズ200のレンズ制御部210に供給する。
このように、アダプター電源部320は、カメラボディ100から供給されるパワー系電源PWRの電圧から交換レンズ200の光学系駆動部230に供給するレンズ駆動系電源Vpの電圧を生成するとともに、カメラボディ100から供給される制御系電源Vcc1の電圧からレンズ制御部210に供給するレンズ制御系電源Vcの電圧を生成できる。また、アダプター電源部320は、アダプター制御部310に供給するアダプター制御系電源Vaの電圧を、カメラボディ100から供給されるパワー系電源PWRの電圧から生成できる。
つまり、アダプター300は、アダプター制御部310(例えば、アダプター制御部310における第1アダプター通信部312を除いた各部)に供給するアダプター制御系電源Vaの電圧を、パワー系電源PWRの電圧から生成するため、カメラボディ100から供給される制御系電源Vcc1の電圧から、交換レンズ200のレンズ制御部210に供給するレンズ制御系電源Vcの電圧を生成して供給できる(アダプター制御系電源Vaの電圧をパワー系電源PWRの電圧から生成するため、制御系電源Vcc1のからの給電量が不足することなく、制御系電源Vcc1の電圧からレンズ制御系電源Vcの電圧を生成して供給できる)。
ところで、カメラボディ100に対してアダプター300を介さずに直接に装着される交換レンズ、すなわちマウント仕様、通信規格等がカメラボディ100と同じでありカメラボディ100の規格に適合する交換レンズ(例えば、図27を用いて後述する規格適合レンズ)が、カメラボディ100に装着された場合、カメラボディ100は、制御系電源Vcc1の電圧をレンズ制御部210に供給する電圧(交換レンズ200のレンズ制御系電源Vcの電圧に相当する電圧)として供給し、パワー系電源PWRの電圧を光学系駆動部230Aに供給する電圧(交換レンズ200のレンズ駆動系電源Vpの電圧に相当する電圧)として供給する。
すなわち、アダプター300を介してカメラボディ100に対して交換レンズ200が装着された場合、カメラボディ100は、カメラボディ100に対してアダプター300を介さず直接に交換レンズ(規格適合レンズ)が装着された場合と同様の電源系統から交換レンズ200に給電できる。
また、上述したように、アダプター制御部310に電圧を供給するアダプター制御系電源Vaの供給電圧を、パワー系電源PWRから生成するように構成した。これにより、アダプター制御部310への供給可能な電力量(給電量)を、制御系電源Vcc1からアダプター制御系電源Vaの供給電圧を生成した場合に比べて多くできる。これは、制御系電源Vcc1に比べて供給可能な電力量(給電量)が多いパワー系電源PWRからアダプター制御系電源Vaの供給電圧を生成するように構成したためである。
これにより、制御系電源Vcc1の給電量に制限されることなく、アダプター300を高機能化することが可能である。例えば、アダプター制御部310への供給量が多くなることで処理能力を高めることができるため、アダプター300に、交換レンズ200とカメラボディ100とを中継する機能以外の機能(例えば、発光(または閃光)機能、無線通信機能、GPS(Global Positioning System)機能、AF演算機能等)を、制御系電源Vcc1の給電量に制限されることなく付加することも可能になる。
さらに、アダプター電源部320は、アダプター300内の絞り駆動用電源Vmの電圧を、絞り連動レバー駆動部330に供給する。つまりアダプター300は、絞り連動レバー駆動部330に供給する電圧を、カメラボディ100から供給されるパワー系電源PWRの電圧から生成する。パワー系電源PWRは、制御系電源Vcc1よりも給電力が十分に大きいため、パワー系電源PWRを様々な回路への給電に利用でき、且つ本実施形態のようにパワー系電源PWRから絞り連動レバー駆動部330に給電する電圧を作成しても(パワー系電源PWRを兼用しても)、その兼用先の他の回路の動作(例えば上述のアダプター制御部310の動作)に悪影響を与えることがない。
また、端子Tb1は、カメラボディ100の端子Ta1に接続されている。これにより、パワー系グランドPGNDは、端子Ta1を介して端子Tb1に接続されている。また、端子Tb1と端子Tc1とは、アダプター300内でパワー系グランドPGNDとして接続されている。さらに、端子Tc1は、交換レンズ200の端子Td1に接続されている。これにより、パワー系グランドPGNDは、レンズ駆動系電源Vpに対応するグランドとして、端子Tc1を介して端子Td1に接続されている。なお、パワー系グランドPGNDは、アダプター電源部320および絞り連動レバー駆動部330等のグランドとしても接続されている。
また、端子Tb12は、カメラボディ100の端子Ta12に接続されている。これにより、制御系グランドSGNDは、端子Ta12を介して端子Tb12に接続されている。また、端子Tb12と端子Tc9とは、アダプター300内で制御系グランドSGNDとして接続されている。さらに、端子Tc9は、交換レンズ200の端子Td9に接続されている。これにより、制御系グランドSGNDは、レンズ制御系電源Vcに対応するグランドとして、端子Tc9を介して端子Td9に接続されている。また、制御系グランドSGNDは、アダプター制御部310のグランドとしても接続されている。
このように、パワー系グランドPGNDと制御系グランドSGNDとは、アダプター300において互いに接続されておらず、2系統のグランドに分離されている。
つまり、交換レンズ200およびアダプター300において、パワー系グランドPGNDと制御系グランドSGNDとが互いに接続されておらず、2系統のグランドに分離されている。ただし、2系統に分離されているパワー系グランドPGNDと制御系グランドSGNDとは、カメラボディ100において接続され、バッテリー190の負極と同電位のグランドになっている。したがって、カメラ制御部110、レンズ制御部210、およびアダプター制御部310のグランドは、制御系グランドSGNDに接続され同電位になっている。
なお、交換レンズ200において、制御系グランドSGNDは、レンズ側マウント201の導電部(交換レンズ筐体)に接続されていてもよい。また、交換レンズ200において制御系グランドSGNDが接続されている端子Td9は、レンズ側マウント201の導電部に含まれている構成としてもよい。同様に、アダプター300において、制御系グランドSGNDは、第2マウント302の導電部に接続されていてもよい。また、アダプター300において制御系グランドSGNDが接続されている端子Tc9は、第2マウント302の導電部に含まれている構成としてもよい。
さらに、同様に、端子Tb12は第1マウント301の導電部に接続されていてもよく、また、端子Tb12は第1マウント301の導電部に含まれている構成としてもよい。
同様に、端子Ta12も、カメラボディ側マウント101の導電部に接続されていてもよく、また、端子Ta12はカメラボディ側マウント101の導電部に含まれている構成としてもよい。
絞り連動レバー駆動部330は、アダプター制御部310の制御により絞り連動レバー350の位置を移動させる。絞り連動レバー駆動部330は、絞り連動レバー350を移動させることにより、交換レンズ200の絞り機構251を絞りレバー252を介して変位させる。また、絞り連動レバー駆動部330は、絞り連動レバー350の位置を検出して、前記検出結果をアダプター制御部310に出力する。
例えば、絞り連動レバー駆動部330は、絞り連動レバー350を駆動する絞り駆動用アクチュエータ(例えば、ステッピングモーター)、絞り駆動用アクチュエータを駆動制御するモーター駆動部、および、絞り連動レバー350の位置を検出する絞り連動レバー位置検出部等を備えている。これにより、絞り連動レバー駆動部330において、モーター駆動部が絞り駆動用アクチュエータを駆動することにより、絞り駆動用アクチュエータが絞り連動レバー350を駆動する。また、絞り連動レバー駆動部330において、絞り連動レバー位置検出部(例えば、フォトインタラプタ)が、絞り連動レバー350の位置を検出して、検出結果をアダプター制御部310に供給する。
アダプター制御部310は、アダプター電源制御部311と、第1アダプター通信部312と、第2アダプター通信部313と、絞り制御部314と、を備えている。また、アダプター制御部310は、カメラ制御部110との周期的な通信により制御されて、アダプター300が備えている各部において行われる処理を制御するとともに、レンズ制御部210と周期的な通信を行う。例えば、アダプター制御部310は、カメラ制御部110との間で、定常的な周期的通信を実行する。また、アダプター制御部310は、レンズ制御部210との間でも、定常的な周期的通信を実行する。
また、アダプター制御部310は、カメラ制御部110からの撮影処理を制御するための通信に基づいて、絞り連動レバー駆動部330の制御をするとともに、交換レンズ200の光学系駆動部230を制御するためにレンズ制御部210との通信を行う。
アダプター電源制御部311は、カメラ制御部110またはレンズ制御部210との通信結果、またはアダプター300の状態等に応じて、アダプター電源部320を制御する。例えば、アダプター電源制御部311は、カメラ制御部110またはレンズ制御部210との通信結果に応じてアダプター電源部320を制御して、レンズ制御系電源Vc、レンズ駆動系電源Vp、または絞り駆動用電源Vmの電圧を供給させるか否かを制御する。
第7実施形態においても、第1アダプター通信部312を介して第1カメラ通信部112と第1レンズ通信部212との間において、第1データ通信系D1bの通信および第1データ通信系D1Lの通信が行われる。この第1データ通信系D1bの通信および第1データ通信系D1Lの通信においては、第1カメラ通信部112と第1レンズ通信部212との間で、第1アダプター通信部312を介して、例えば、光学系220の情報、制御指示等の要求コマンド、および要求コマンドに対する応答データ等が通信される。ここで、この第1データ通信系D1bおよび第1データ通信系D1Lにおける通信をコマンドデータ通信と称する。
(アダプターの電源部および電源系統の構成の詳細)
次に、図24を参照して、アダプター300におけるアダプター電源部320および電源系統の構成の詳細について説明する。
図24は、アダプター電源部320および電源系統の構成の一例を示す概略ブロック図である。同図において図23の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。また、この図に示すアダプター制御部310は、アダプター電源制御部311に関する構成を主として示している。
アダプター電源部320は、DC−DCコンバータ部321(電圧変換部)と、第1レギュレータ部322と、第2レギュレータ部323と、レンズ制御系電源Vcスイッチ328とを備えている。
DC−DCコンバータ部321には、パワー系電源PWRの電源線が接続されており、パワー系電源PWRの電圧が供給される。DC−DCコンバータ部321は、パワー系電源PWRの電圧から予め定められた電圧まで昇降圧した電圧に変換した絞り駆動用電源Vmを生成する。DC−DCコンバータ部321により生成された絞り駆動用電源Vmの電源線は、絞り連動レバー駆動部330と第1レギュレータ部322の入力端子とに接続されており、絞り駆動用電源Vmの電圧が供給される。
第1レギュレータ部322は、例えば、第1リニアレギュレータを備えており、絞り駆動用電源Vmの電圧を降圧して電圧を安定化させたアダプター制御系電源Vaの供給電圧を生成する。なお、アダプター制御系電源Vaの電源線は、アダプター制御部310とモーター駆動部331とに接続されており、第1レギュレータ部322により生成されたアダプター制御系電源Vaの電圧がアダプター制御部310に供給される。ここで、アダプター制御系電源Vaの電圧は、アダプター制御部310内の第1アダプター通信部312を除いた各部に供給される。
また、DC−DCコンバータ部321および第1レギュレータ部322は、パワー系電源PWRから給電されるのに応じて、それぞれ絞り駆動用電源Vmおよびアダプター制御系電源Vaの供給電圧を生成する。例えば、カメラボディ100からアダプター300に対してパワー系電源PWRから給電されるのに応じて、アダプター制御部310には、アダプター制御系電源Vaの電圧の供給が開始される。
また、第2レギュレータ部323の入力端子には、パワー系電源PWRの電源線が接続されており、パワー系電源PWRの電圧が供給される。第2レギュレータ部323は、例えば、第2リニアレギュレータを備えており、パワー系電源PWRの電圧を降圧して電圧を安定化させたレンズ駆動系電源Vpを生成する。この第2レギュレータ部323は、第1レギュレータ部322に対比して供給可能な給電量が多いレギュレータである。なお、レンズ駆動系電源Vpの電源線は、図23を用いて説明した端子Tc2に接続されている。
制御系電源Vcc1の電源線は、アダプター制御部310の電源端子に接続されている。これにより、制御系電源Vcc1の電圧は、アダプター制御部310内の第1アダプター通信部312に供給される。
また、制御系電源Vcc1の電源線は、レンズ制御系電源Vcスイッチ328を介して、レンズ制御系電源Vcの電源線として、図23を用いて説明した端子Tc3に接続されている。
レンズ制御系電源Vcスイッチ328は、アダプター制御部310の制御により、導通状態と遮断状態(非導通状態)とを切替える。すなわち、レンズ制御系電源Vcスイッチ328は、アダプター制御部310の制御により、制御系電源Vcc1の電圧をレンズ制御系電源Vcの電圧として、端子Tc3に対して供給するか否かを切替える。
例えば、制御信号CTL1の信号線は、アダプター制御部310の制御信号出力端子と、レンズ制御系電源Vcスイッチ328の制御端子と、に接続されている。レンズ制御系電源Vcスイッチ328は、アダプター制御部310から供給される制御信号CTL1に基づいて、レンズ制御系電源Vcの電圧の供給状態を、給電状態(電圧を供給している状態)、または遮断状態(電圧の供給を停止している状態)に制御する。例えば、レンズ制御系電源Vcスイッチ328は、制御信号CTL1がH(ハイ)状態の場合に、レンズ制御系電源Vcの電圧を給電状態に制御する。また、レンズ制御系電源Vcスイッチ328は、制御信号CTL1がL(ロウ)状態の場合に、レンズ制御系電源Vcの電圧を遮断状態に制御する。
なお、前述したように、アダプター電源部320は、制御系電源Vcc1の供給電圧から昇圧(または降圧)してレンズ制御系電源Vcの電圧を生成するDC−DCコンバータ(昇圧部または降圧部)を備える構成としてもよい。この場合、アダプター電源部320は、例えば、図24におけるレンズ制御系電源Vcスイッチ328に代えてDC−DCコンバータを備え、このDC−DCコンバータの入力端子が制御系電源Vcc1の電源線が接続され、出力端子がレンズ制御系電源Vcの電源線を介して図23を用いて説明した端子Tc3に接続されている構成としてもよい。また、この場合、制御信号CTL1の信号線が、アダプター制御部310の制御信号出力端子と、DC−DCコンバータの出力制御用のコントロール端子と、に接続され、アダプター制御部310の制御によりDC−DCコンバータからの出力(給電)の制御がされる構成としてもよい。
また、制御信号CTL2の信号線は、アダプター制御部310の制御信号出力端子と、第2レギュレータ部323(例えば、第2レギュレータ部323が有している出力制御用のコントロール端子)と、に接続されている。第2レギュレータ部323は、アダプター制御部310から供給される制御信号CTL2に基づいて、レンズ駆動系電源Vpの電圧の供給状態を、給電状態(電圧を供給している状態)、または遮断状態(電圧の供給を停止している状態)に制御する。例えば、第2レギュレータ部323は、制御信号CTL2がH(ハイ)状態の場合に、レンズ駆動系電源Vpの電圧を給電状態に制御する。また、第2レギュレータ部323は、制御信号CTL2がL(ロウ)状態の場合に、レンズ駆動系電源Vpの電圧を遮断状態に制御する。
絞り連動レバー駆動部330は、絞り駆動用アクチュエータとしてのステッピングモーター335と、モーター駆動部331と、絞り連動レバー位置検出部332と、を備えている。
ステッピングモーター335は、絞り連動レバー350を駆動する動力源であり、モーター駆動部331により駆動される。
モーター駆動部331は、アダプター制御部310の制御により、パルス電圧を生成してステッピングモーター335を駆動する。また、絞り連動レバー位置検出部332は、例えばフォトインタラプタを含み、絞り連動レバー350の位置を検出する。
DC−DCコンバータ部321により生成された絞り駆動用電源Vmの電源線は、モーター駆動部331と、絞り連動レバー位置検出部332とに接続されており、絞り駆動用電源Vmの電圧が供給される。
また、アダプター制御系電源Vaの電源線は、アダプター制御部310に接続されている他に、モーター駆動部331にも接続されており、モーター駆動部331内の制御系回路にアダプター制御系電源Vaの電圧が供給される。
制御系グランドSGNDは、アダプター制御部310、モーター駆動部331、および第1レギュレータ部322に、制御系電源Vcc1またはアダプター制御系電源Vaに対応するグランドとして接続されている。
また、パワー系グランドPGNDは、DC−DCコンバータ部321、第2レギュレータ部323、モーター駆動部331、および絞り連動レバー位置検出部332に、パワー系電源PWRまたは絞り駆動用電源Vmに対応するグランドとして接続されている。
このように、アダプター300は、カメラボディ100から供給される制御系電源Vcc1の電圧およびパワー系電源PWRの電圧のうち、パワー系電源PWRの電圧から第2レギュレータ部323を介して交換レンズ200に供給するレンズ駆動系電源Vpの電圧を生成する。また、アダプター300は、パワー系電源PWRの電圧からDC−DCコンバータ部321および第1レギュレータ部322を介して、アダプター制御系電源Vaの電圧を生成する。さらに、アダプター300は、カメラボディ100から供給される制御系電源Vcc1の電圧を、レンズ制御系電源Vcスイッチ328を介してレンズ制御系電源Vcの電圧として交換レンズ200に供給する。つまり、アダプター制御部310(アダプター制御部310内の第1アダプター通信部312を除いた各部)には、パワー系電源PWRから生成されたアダプター制御系電源Vaの電圧が供給され、交換レンズ200のレンズ制御部210には、カメラボディ100から制御系電源Vcc1の電圧がレンズ制御系電源Vcの電圧として供給される。また、交換レンズ200の光学系駆動部230には、アダプター300においてパワー系電源PWRの電圧から生成されたレンズ駆動系電源Vpの電圧が供給される。
これにより、アダプター300は、カメラボディ100から供給されたパワー系電源PWRから、アダプター300のアダプター制御部310に供給するアダプター制御系電源Vaの電圧と、交換レンズ200の光学系駆動部230を駆動するためのレンズ駆動系電源Vpの電圧とを生成して供給できる。また、アダプター300は、カメラボディ100から供給された制御系電源Vcc1の電圧をレンズ制御系電源Vcの電圧として、交換レンズ200のレンズ制御部210に供給できる。例えば、アダプター制御部310およびレンズ制御部210の両方に供給される給電量に対比してカメラボディ100から供給される制御系電源Vcc1の給電量が不足する場合であっても、アダプター300は、給電量が不足することなくアダプター制御部310およびレンズ制御部210の両方に給電できるとともに、光学系駆動部230に給電できる。よって、カメラボディ100と交換レンズ200とをアダプター300を介して接続することにより、カメラボディ100により交換レンズ200を駆動して機能させることができる。
また、アダプター300は、レンズ制御系電源Vcの電圧が供給される負荷(第2負荷)の消費電力に対比して消費電力が多い負荷(第1負荷)にレンズ駆動系電源Vpの電圧を供給する。すなわち、アダプター300は、レンズ制御系電源Vcの電圧と、レンズ制御系電源Vcに対比して供給可能な給電量が多いレンズ駆動系電源Vpの電圧を生成する。そのため、アダプター300は、レンズ制御部210に電圧を供給する電源系統としてのレンズ制御系電源Vcを、制御系電源Vcc1の電圧から生成し、光学系駆動部230に電圧を供給する電源系統としてのレンズ駆動系電源Vpを、制御系電源Vcc1に対比して供給可能な給電量が多いパワー系電源PWRの電圧から生成する。これにより、アダプター300は、レンズ制御部210および光学系駆動部230に適切に電圧を供給できる。よって、アダプター300は、交換レンズ200を駆動するための電圧を適切に供給できる。
また、アダプター300は、DC−DCコンバータ部321により、パワー系電源PWRの電圧から予め定められた電圧まで昇降圧した電圧に変換して絞り駆動用電源Vmの電圧を生成するため、安定化させた電圧を絞り連動レバー駆動部330に供給できる。さらに、アダプター300は、第1レギュレータ部322により、絞り駆動用電源Vmの電圧を予め定められた電圧まで降圧して、電圧を安定化させたアダプター制御系電源Vaの電圧を生成するため、駆動系の電圧ノイズの影響を低減した電圧をアダプター制御部310に供給できる。また、アダプター300は、パワー系電源PWR、絞り駆動用電源Vm、およびレンズ駆動系電源Vp、とは異なる電源系統である制御系電源Vcc1の電圧からレンズ制御系電源Vcの電圧を生成するため、駆動系の電圧ノイズの影響を低減した電圧をレンズ制御部210に供給できる。さらに、アダプター300は、第2レギュレータ部323により、パワー系電源PWRの電圧から予め定められた電圧まで降圧した電圧に変換してレンズ駆動系電源Vpの電圧を生成するため、安定化させた電圧を光学系駆動部230に供給できる。
<交換レンズの他の形態>
次に、交換レンズの他の形態について説明する。
アダプター300を介してカメラボディ100と接続して機能させることが可能なレンズは、図23を用いて説明した交換レンズ200に限られるものではない。交換レンズ200の他に、様々な交換レンズを、アダプター300を介してカメラボディ100と接続して機能させることが可能である。
なお、図23を用いて説明した交換レンズ200は、通信可能なレンズ制御部210を備えており、レンズ制御部210が通信結果に基づいて光学系駆動部230を制御する交換レンズであり、この交換レンズ200を、以下の記述においてCPU(Central Processing Unit)レンズとも称する。
(非CPUレンズ)
これに対して、図25に示すように、通信可能なレンズ制御部を備えていない交換レンズ200Bを、アダプター300を介してカメラボディ100と接続して機能させることも可能である。
図25は、通信可能なレンズ制御部を備えていない交換レンズ200Bを備えているカメラシステム1Eの構成の一例を示す概略ブロック図である。同図において、第1実施形態の図7または図23の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
この図において、カメラボディ100と交換レンズ200Bとは、アダプター300を介して装着されている。
例えば、交換レンズ200Bは、光学系を電気的に駆動しない仕様のレンズであって、ユーザの操作によってフォーカスレンズ222Bの位置を調整可能なフォーカスリング260Bと、ユーザの操作によって絞り機構251Bの開度を変更可能な絞り環255Bとを備えているレンズである。また、図25に示す交換レンズ200Bは、レンズ制御部、光学系駆動部、および電気的な接続端子を備えていない点で、図23に示す交換レンズ200と異なる。
アダプター300は、電気的な接続端子(接点)を有していない交換レンズ200Bに対して給電しないように制御する。また、アダプター300は、絞り連動レバー駆動部330に絞り駆動用電源Vmを給電して、絞り連動レバー350の制御をする。
例えば、交換レンズ200Bにおいては、ユーザによって絞り環255Bが操作されることにより、絞り機構251Bの絞り開口径(開度、絞り値)が変更される。そのため、アダプター制御部310は、絞り機構251Bの絞り開口径(開度、絞り値)が変更されることに応じて位置が移動する絞りレバー252Bの位置に干渉しない位置(移動を妨げない位置)である退避位置に、絞り連動レバー350を制御する。
これにより、交換レンズ200Bは、アダプター300を介してカメラボディ100と接続可能であり、交換レンズ200Bの仕様に応じてマニュアル操作によって機能させることができる。
この交換レンズ200Bを、以下の記述において、非CPUレンズとも称する。
(電磁絞り式CPUレンズ)
また、図26に示すように、絞り機構251Cを電気的に駆動する電磁絞り式の交換レンズ200Cを、アダプター300を介してカメラボディ100と接続して機能させることも可能である。
図26は、電磁絞り式の交換レンズ200Cを備えているカメラシステム1Fの構成の一例を示す概略ブロック図である。同図において、第1実施形態の図7または図23の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
この図において、カメラボディ100と交換レンズ200Cとは、アダプター300を介して装着されている。
図26に示す交換レンズ200Cは、図23に示す交換レンズ200が絞りレバー252を有する絞りユニット250を備えているのに対して、絞り駆動部233Cを有する電磁絞りユニット250C備えている点で異なる。
例えば、交換レンズ200Cは、電磁絞りユニット250C(EMD(Electro-magnetic Diaphragm)を備えているレンズである。この電磁絞りユニット250Cは、絞り機構251Cと絞り駆動部233Cとを備えている。
絞り駆動部233Cは、レンズ制御部210Cが備えている光学系制御部211Cの制御により、絞り機構251Cの絞り開口径(開度、絞り値)を電気的に駆動して変更する。また、絞り駆動部233Cは、例えば、絞り駆動用アクチュエータを含んで構成されている。
なお、この図に示す構成においてアダプター300が絞り機構251Cを制御する場合、アダプター制御部310は、絞り連動レバー駆動部330を制御するのに代えて、レンズ制御部210Cと通信することにより絞り駆動部233Cを介して絞り機構251Cを制御する。また、交換レンズ200Cの電磁絞りユニット250Cには、アダプター300からレンズ駆動系電源Vpの電圧が供給される。すなわち、アダプター300は、交換レンズ200Cの電磁絞りユニット250Cを駆動する場合、絞り連動レバー駆動部330に絞り駆動用電源Vmへの給電は行わないで、交換レンズ200Cに対してレンズ駆動系電源Vpの電圧を給電する。なお、その他の電源系統は、図23を用いて説明したカメラシステム1D(交換レンズ200が装着された場合)と同様である。
このように、交換レンズ200Cには、アダプター300を介してカメラボディ100から給電された制御系電源Vcc1の電圧がレンズ制御系電源Vcの電圧として供給されるとともに、パワー系電源PWRの電圧から生成されたレンズ駆動系電源Vpの電圧が光学系駆動部230および電磁絞りユニット250Cに供給される電圧として供給される。
これにより、交換レンズ200Cは、アダプター300を介してカメラボディ100と接続可能であり、カメラ制御部110は、アダプター制御部310を介してレンズ制御部210Cと通信することにより、交換レンズ200Cを機能させることができる。
この交換レンズ200Cを、以下の記述において、電磁絞り式CPUレンズとも称する。
(規格適合レンズ)
なお、図27は、交換レンズ200Aのレンズ側マウント201Aと、カメラボディ100のカメラボディ側マウント101とが、同じ仕様のレンズマウントである場合のカメラシステム1Gの構成の一例を示す概略ブロック図である。
すなわち、交換レンズ200Aは、カメラボディ100のレンズマウント仕様および通信規格に適合するレンズであって、アダプター300を介さず直接にカメラボディ100と接続して機能させることが可能なレンズである。
同図において図23または図26の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
図27の光学系220Aおよび光学系駆動部230Aの各部は、図23または図26の光学系220および光学系駆動部230の各部と同様の構成である。また、絞りユニット250Aの各部は、図26の絞りユニット250Cと同様の構成である。
交換レンズ200Aのレンズ側マウント201Aの仕様は、カメラボディ100のカメラボディ側マウント101に対応する装着可能な仕様である。
レンズ側マウント201Aの接続部201Asは、カメラボディ100が備えている接続部101sの接続端子に接続される接続端子として、端子Te1〜Te12の12個の接続端子を備えている。交換レンズ200Aとカメラボディ100とが接続部201Asおよび接続部101sを介して接続されることにより、接続部201Asの端子Te1〜Te12のそれぞれの端子は、接続部101sの端子Ta1〜Ta12のそれぞれの接続端子のうちの対応する接続端子に接続される。なお、この接続部201Asと接続部101sとは、電気的に接続される。
端子Te2は、カメラボディ100の端子Ta2に接続され、カメラボディ100からパワー系電源PWRの電圧が供給される。この端子Te2に供給されたパワー系電源PWRの電圧が、交換レンズ200Aの光学系駆動部230Aに供給されるレンズ駆動系電源の電圧(交換レンズ200に供給されるレンズ駆動系電源Vpの電圧に相当する電圧)である。
また、端子Te3は、カメラボディ100の端子Ta3に接続され、カメラボディ100から制御系電源Vccの電圧が供給される。この端子Te3に供給された制御系電源Vccの電圧が、交換レンズ200Aのレンズ制御部210Aに供給されるレンズ制御系電源の電圧(交換レンズ200に供給されるレンズ制御系電源Vcの電圧に相当する電圧)である。
レンズ制御部210Aは、光学系制御部211Aと、第1レンズ通信部212Aと、第2レンズ通信部213Aと、を備えている。光学系制御部211Aは、光学系駆動部230Aおよび絞りユニット250Aの絞り駆動部233Aを制御する。
第1レンズ通信部212Aと第1カメラ通信部112とは、信号RDY、CLK1、DATAB、DATALの4種類の信号線を介して第1データ通信系D1bの通信を実行する。また、第2レンズ通信部213Aと第2カメラ通信部113とは、信号HREQ、HANS、HCLK、HDATAの4種類の信号線を介して第2データ通信系D2bの通信を実行する。
このように、交換レンズ200Aには、カメラボディ100からパワー系電源PWRの電圧がレンズ駆動系電源の電圧として供給され、制御系電源Vccの電圧がレンズ制御系電源の電圧として供給される。また、第1レンズ通信部212Aと第1カメラ通信部112とは、同じ通信規格でありコマンドデータ通信を行う。また、第2レンズ通信部213Aと第2カメラ通信部113とは、同じ通信規格であり、ホットライン通信を行う。
これにより、交換レンズ200Aは、アダプター300を介さずにカメラボディ100と直接に接続することが可能であり、カメラ制御部110は、レンズ制御部210Aと通信することにより、交換レンズ200Aを機能させることができる。
この交換レンズ200Aを、以下の記述において、規格適合レンズとも称する。
<状態遷移の説明>
次に、本実施形態による処理について説明する。
第1実施形態の図8における状態遷移の概要は、第7実施形態においても同様であり、重複する内容については、その説明を省略する。
(レンズ起動処理)
次に、第1実施形態の図8を用いて説明した本実施形態による処理のうち、レンズ起動処理(第1実施形態の図8のステップS100の処理)について詳しく説明する。
まず、第7実施形態によるレンズ起動処理の概要について説明する。
アダプター制御部310内の第1アダプター通信部312は、カメラボディ100から制御系電源Vcc1の電圧の供給(給電)を受けた後で、パワー系電源PWRの電圧の供給開始を要求するパワー系電源PWR要求信号をカメラボディ100に送信する。
また、アダプター電源部320は、パワー系電源PWR要求信号に応じてカメラボディ100から供給されたパワー系電源PWRの電圧から、アダプター制御部310(アダプター制御部310内の第1アダプター通信部312を除いた各部)に電圧を供給するアダプター制御系電源Vaの電圧を生成する。例えば、アダプター制御部310は、パワー系電源PWRの電圧から、アダプター制御系電源Vaの電圧をアダプター電源部320に生成させる。
なお、アダプター制御部310は、アダプター制御系電源Vaからの給電を受けた後に、制御系電源Vcc1の電圧からレンズ制御系電源Vcの電圧をアダプター電源部320に生成させて交換レンズ200に対して供給させる。
例えば、アダプター制御部310は、アダプター制御系電源Vaからの給電が開始された後に、制御系電源Vcc1の電圧をレンズ制御系電源Vcの電圧として、交換レンズ200に供給させる(レンズ制御系電源Vcからの給電を開始させる)。なお、前述したように、アダプター制御部310は、制御系電源Vcc1から供給された電圧を昇圧または降圧してレンズ制御系電源Vcの電圧をアダプター電源部320に生成させて交換レンズ200に対して供給させる構成としてもよい。
続いて、アダプター制御部310は、レンズ制御系電源Vcの電圧を交換レンズ200に供給させた後で、パワー系電源PWRの電圧からレンズ駆動系電源Vpの電圧をアダプター電源部320に生成させて交換レンズ200に対して供給させる。
具体的には、アダプター制御部310は、交換レンズ200にレンズ制御系電源Vcの電圧が供給されることに応じて、交換レンズ200からレンズ駆動系電源Vpの電圧の供給開始を要求することを示すレンズ駆動系電源Vp要求信号を受信した場合、レンズ駆動系電源Vpの電圧をアダプター電源部320から交換レンズ200に対して供給させる。
また、アダプター制御部310は、カメラボディ100からパワー系電源PWRの電圧の供給が開始された後で(パワー系電源PWRの給電が開始されたことに応じてアダプター電源部320により生成されたアダプター制御系電源Vaからの給電を受けた後で)、カメラ制御部110からの制御指示に応じた初期化処理を実行する。例えば、アダプター制御部310は、初期化処理として交換レンズ200の状態を初期化する処理を実行する(交換レンズ200に対して要求する)。すなわち、アダプター制御部310は、交換レンズ200に対して給電させた(交換レンズ200に対してレンズ系電源系統の電源を供給させた)後で、交換レンズ200の状態を初期化する処理を実行する(交換レンズ200に対して要求する)。
また、この交換レンズ200の状態を初期化する処理には、レンズ制御部210を初期化するレンズ制御部初期化処理が含まれる。
例えば、アダプター制御部310は、初期化処理として、交換レンズ200に対して給電することにより、交換レンズ200がアダプター300に装着されている状態にあるか否かを検出する。そして、アダプター制御部310は、交換レンズ200がアダプター300に装着されている状態にあることを検出した後、レンズ制御部210を初期化するレンズ制御部初期化処理を実行する。
次に、カメラシステム1Dのレンズ起動処理の詳細について説明する。
図28は、第7実施形態によるレンズ起動処理の処理シーケンスの一例を示す図である。図28において、第1実施形態の図9の各部に対応する部分には同一の符号を付け、重複する内容については、その説明を省略する。この図は、カメラボディ100の主電源がオンされた場合のレンズ起動処理の一例を示している。
レンズ起動処理は、着脱判定(ステップS110)、カメラボディ100とアダプター300との間の情報交換(ステップS120)、初期化(ステップS130)、レンズ情報取得(ステップS160)、レンズ機能開始(ステップS170)の順に処理が行われる。また、初期化(ステップS130)においては、アダプター300が交換レンズ200に対して行う処理として、装着判定処理(ステップS140)とレンズ初期化処理(ステップS150)とが順に実行される。
なお、この起動処理において、アダプター300を介してカメラボディ100と交換レンズ200との間で実行される通信は、コマンドデータ通信である。
まず、着脱判定(ステップS110)は、カメラボディ100がアダプター300に対する制御系電源Vcc1の給電を開始して、アダプター300(または、交換レンズ200A)が装着されているか否かを判定する処理である。
カメラボディ100の主電源がオンされた場合、カメラ制御部110は、カメラ電源部120を制御して、制御系電源Vcc1の電圧をアダプター300に供給(給電)させる(ステップS1110)。これにより、アダプター制御部310内の第1アダプター通信部312に、制御系電源Vcc1の電圧が供給される。第1アダプター通信部312は、制御系電源Vcc1の電圧が供給されるのに応じてアダプター起動処理を行い(第1カメラ通信部112との間で通信開始する処理を行い)、第1アダプター通信部312から第1カメラ通信部112に対して通信可否を通知する(ステップS2110)。例えば、第1アダプター通信部312は、制御系電源Vcc1の電圧が供給されるのに応じて信号RDYをH(ハイ)レベルに制御し、アダプター起動処理により信号RDYをL(ロウ)レベルに制御する。そして、第1カメラ通信部112は、信号RDYの信号レベルの立下りエッジを検出することにより、装着情報を取得する(ステップS1112)。
これにより、カメラ制御部110は、第1カメラ通信部112により取得された装着情報に基づいて、アダプター300が装着されているか否かの着脱判定を行う(ステップS1114)。例えば、カメラ制御部110は、信号RDYの信号レベルの立下りエッジが検出されたか否かを示す装着情報に基づいて着脱判定を行う。
ステップS1114において、カメラボディ100にアダプター300が装着されていると判定された場合、カメラ制御部110は、カメラボディ100とアダプター300との間の情報交換(ステップS120)に処理を進める。
なお、カメラボディ100に対してアダプター300を介さず直接に規格適合レンズ(例えば、交換レンズ200A)が装着されている場合も、カメラ制御部110は、同様にステップS120に処理を進める。この場合のステップS120の処理は、カメラボディ100と交換レンズ200Aとの間の情報交換の処理となる。
また、ステップS1114において装着されていないと判定された場合、カメラ制御部110は、カメラボディ100に対してアダプター300および交換レンズ200Aの何れかが装着されていない非装着状態であると判定する。
ステップS120のカメラボディ100とアダプター300との間の情報交換において、次の処理が行われる。
第1カメラ通信部112は、第1アダプター通信部312と通信(コマンドデータ通信)の確立を行う。そして、第1カメラ通信部112と第1アダプター通信部312とは、カメラボディ100とアダプター300とのそれぞれの識別ID、名称、ファームウェアバージョン等の情報を互いに通信して取得する。また、第1アダプター通信部312は、パワー系電源PWRの電圧の供給開始を要求するパワー系電源PWR要求信号を第1カメラ通信部112に送信する(ステップS1120、ステップS2120)。
続いて、初期化(ステップS130)の処理が行われる。この初期化の処理は、カメラボディ100からパワー系電源PWRの電圧を供給開始して、アダプター300および交換レンズ200の初期化を行う処理である。
まず、カメラ制御部110は、第1カメラ通信部112によりパワー系電源PWR要求信号が受信された場合、スイッチ125を導通状態に制御してパワー系電源PWRの電圧をバッテリー190からアダプター300に供給(給電)させる(ステップS1130)。そして、アダプター300にパワー系電源PWRの電圧が供給されるのに応じて、アダプター電源部320においてアダプター制御系電源Vaの供給電圧が生成される。これにより、アダプター制御部310内の第1アダプター通信部312を除いた各部に、アダプター制御系電源Vaの電圧が供給開始される(ステップS2131)。
次に、第1カメラ通信部112は、初期化要求として初期化実行コマンドを第1アダプター通信部312に送信する(ステップS1140)。
アダプター制御部310は、第1アダプター通信部312により初期化実行コマンドが受信された場合、装着判定処理(ステップS140)およびレンズ初期化処理(ステップS150)を実行する。
装着判定処理(ステップS140)は、アダプター300に対しての交換レンズの装着判定処理である。
アダプター制御部310は、レンズ制御系電源Vcの電圧をアダプター電源部320に生成させて交換レンズ200に供給(給電)させる。例えば、アダプター制御部310は、アダプター電源部320のレンズ制御系電源Vcスイッチ328を導通状態に制御して、制御系電源Vcc1の電圧をレンズ制御系電源Vcの電圧として交換レンズ200に供給(給電)させる。次に、第1アダプター通信部312は、第1レンズ通信部212との間の通信により、レンズ装着判定処理を実行し、交換レンズが装着されているか否かを判定する。交換レンズ200が装着されている場合、第1レンズ通信部212は、第1アダプター通信部312に、レンズ駆動系電源Vp要求信号を送信する(ステップS2140、ステップS3140)。そして、アダプター制御部310は、レンズ初期化処理(ステップS150)に処理を進める。
レンズ初期化処理(ステップS150)は、アダプター300および交換レンズ200の初期化処理である。
アダプター制御部310は、第1アダプター通信部312によりレンズ駆動系電源Vp要求信号が受信された場合、レンズ駆動系電源Vpの電圧をアダプター電源部320に生成させて交換レンズ200に供給(給電)させる。次に、第1アダプター通信部312は、第1レンズ通信部212との間の通信により、レンズ初期化処理を実行する(ステップS2150、ステップS3150)。ここで、アダプター300側からレンズ駆動系電源Vpを交換レンズ200側に供給しないのは、次の理由による。交換レンズによっては電源供給を必要としないレンズ(例えばマニュアルフォーカスレンズ)も存在する。そのような交換レンズが装着されているときにレンズ駆動系電源Vpを生成し、電源供給動作を行うことは、不必要な作業をアダプター300側にさせることになる。そこで本実施形態では、不必要な作業をアダプター300に行わせないようにするために、電源の給電手順を決めている。
次に、アダプター300および交換レンズ200の初期化が完了すると、第1カメラ通信部112は、初期化確認コマンドに対する応答結果として、初期化が完了したことを示す情報として「初期化完了」を、第1アダプター通信部312から受信する。これにより、カメラ制御部110は初期化完了情報を取得する(ステップS1150)。
初期化が完了すると、カメラ制御部110は、ステップS1120のカメラボディ100とアダプター300との間の情報交換において取得した情報に基づいて、アダプター300が装着されているか否かを判定する(ステップS1155)。ステップS1155において、アダプター300が装着されていないと判定された場合、カメラ制御部110は、カメラボディ100に対してアダプター300を介さず直接に規格適合レンズ(例えば、交換レンズ200A)が装着されていると判定する。一方、ステップS1155において、アダプター300が装着されていると判定された場合、カメラ制御部110は、レンズ情報取得(ステップS160)の処理に進める。
レンズ情報取得(ステップS160)の処理は、アダプター300に対しての交換レンズの装着判定処理、および、アダプター300に装着されている交換レンズ200の情報を取得する処理である。交換レンズ200の情報とは、例えば、レンズの種別、ホットライン通信機能の有無、防振機能の有無、電磁絞りの有無、開放F値、焦点距離情報等のレンズ情報である。
第1カメラ通信部112は、第1アダプター通信部312にレンズ情報取得コマンドを送信して、第1アダプター通信部312からのレンズ情報の応答を受信して、交換レンズ200の情報を取得する(ステップS1160、ステップS2160)。
次に、カメラ制御部110は、レンズ情報取得(ステップS160)において取得されたレンズ情報に基づいて、交換レンズ200の種類(種別)を判定する(ステップS1165)。例えば、カメラ制御部110は、装着判定処理(ステップS140)の判定結果により、アダプター300にCPUレンズが装着されているか否かを判定する。
ステップS1165においてCPUレンズが装着されていないと判定された場合、非CPUレンズ装着状態と判定して起動し、処理を終了する。
一方、ステップS1165において、CPUレンズが装着されていると判定された場合、レンズ機能開始(ステップS170)に処理を進める。
また、カメラ制御部110は、取得したレンズ情報に基づいて、例えば、AF制御(処理)の機能を有するレンズ、VRレンズ223の制御(処理)の機能(防振制御機能)を有するレンズ、または、電磁絞り式レンズ、であるか否か等を判定する。
レンズ機能開始(ステップS170)の処理は、レンズ情報取得(ステップS160)の処理において取得したレンズ情報に基づいて、交換レンズの種別(機能)に応じて、それぞれの機能を開始する処理をする。第1カメラ通信部112は、第1アダプター通信部312を介して第1レンズ通信部212と通信を行い、例えば、レンズ制御用テーブルの取得、ホットライン通信許可設定、防振制御開始設定等の処理を行う(ステップS1170、ステップS2170、ステップS3170)。
そして、カメラ制御部110は、CPUレンズ装着状態と判定して起動し、処理を終了する。
このように、アダプター制御部310内の第1アダプター通信部312は、カメラボディ100から制御系電源Vcc1の電圧が供給されることに応じて起動し、カメラボディ100にパワー系電源PWRの電圧の供給開始を要求する。また、アダプター制御部310は、カメラボディ100からパワー系電源PWRの電圧が供給されることに応じて、アダプター電源部320によりパワー系電源PWRの電圧から生成されたアダプター制御系電源Vaの電圧が供給される。その後、アダプター制御部310は、カメラボディ100から初期化実行コマンドが送信されることに応じて、パワー系電源PWRの電圧から交換レンズ200に供給するレンズ制御系電源Vcの電圧をアダプター電源部320に生成させる。さらに、アダプター制御部310は、レンズ制御系電源Vcの電圧を交換レンズ200に対して供給させることにより、交換レンズ200からレンズ駆動系電源Vpの電圧の供給が要求された場合(レンズ駆動系電源Vp要求信号を受信した場合)、パワー系電源PWRからレンズ駆動系電源Vpの電圧をアダプター電源部320に生成させて交換レンズ200に対して供給させる。
これにより、アダプター制御部310は、カメラボディ100から供給される電圧に基づいて、交換レンズ200に供給する電圧を生成させるとともに、それぞれの電源系統の電圧の供給開始タイミングを適切に制御できる。
また、アダプター制御部310は、レンズ起動処理において交換レンズ200の仕様を判別し、判別した仕様に基づいて交換レンズ200に対して電圧を供給できる。また、アダプター制御部310は、判別した交換レンズの仕様に基づいて、電圧の供給が不要な交換レンズの場合、交換レンズへの電圧の供給を停止できる。
以上のように、本実施形態によれば、レンズ交換式のカメラシステムにおいて、様々な種類の交換レンズに適切に給電できる。よって、本実施形態によれば、レンズ交換式のカメラシステムにおいて、様々な種類の光学系を適切に機能させることができる。
なお、上記実施形態において、制御系電源Vcc1の電圧、およびアダプター制御系電源Vaの電圧のそれぞれが、アダプター制御部310内における互いに異なる回路(例えば、第1アダプター通信部312/第1アダプター通信部312を除いた各部)に供給される例を示したが、これに限られるものではない。例えば、アダプター制御部310に対して、制御系電源Vcc1、またはアダプター制御系電源Vaからの給電が、処理のタイミングに応じて切替わるようにしてもよい。一例としては、「レンズ起動処理」の際に、アダプター制御部310には、まずカメラボディ100からの制御系電源Vcc1が給電される。次に、アダプター300(アダプター電源部320)が、カメラボディ100からのパワー系電源PWRの給電を受けた後に、パワー系電源PWRの電圧からアダプター制御系電源Vaの電圧がアダプター電源部320において生成されたことに応じて、アダプター制御部310に対して給電される電源系統が、制御系電源Vcc1からアダプター制御系電源Vaに切替わる構成としてもよい。
この場合、アダプター電源部320は、例えば、アダプター制御部310に対して給電される電源系統を切替える(制御系電源Vcc1またはアダプター制御系電源Vaに切替える)電源系統切換部を備え、この電源系統切換部をアダプター制御部310の制御により切替える構成としてもよいし、この電源系統切換部がアダプター制御系電源Vaの供給電圧に応じて切替わる構成としてもよい。なお、アダプター制御部310に対して給電される電源系統が制御系電源Vcc1またはアダプター制御系電源Vaに切替わる際に、アダプター制御部310に対する給電の瞬断が発生しないように、例えば、アダプター制御部310への給電系統の電源線にコンデンサー(電源系統が切替わる際の電圧低下を防ぐために必要な所定の容量のコンデンサー)を備えた構成としてもよい。
<第8実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の第8実施形態について説明する。
図1、図2に示す第1実施形態の構成は、第8実施形態においても同様であり、その説明を省略する。
また、図29は、第8実施形態によるカメラシステム1Hの構成の一例を示す概略ブロック図である。図29において、第1実施形態の図3または第7実施形態の図23の各部に対応する部分には同一の符号を付け、重複する内容については、その説明を省略する。
(アダプターの構成)
第1実施形態におけるアダプター300の構成についての説明は、第8実施形態においても同様であり、重複する内容については、その説明を省略する。
アダプター300は、アダプター制御部310と、アダプター電源部320と、絞り連動レバー駆動部330(絞り連動機構駆動部)と、接続部301s(端子Tb1〜Tb12)と、接続部302s(端子Tc1〜Tc9)と、絞り連動レバー350と、を備えている。
接続部301sは、カメラボディ100側の既述の12個の接続端子Ta1〜Ta12と互いに接続される、12個の接続端子Tb1〜Tb12を備えている。アダプター300とカメラボディ100とが接続部301sおよび接続部101sを介して接続されることにより、接続部301sの端子Tb1〜Tb12のそれぞれの端子は、接続部101sの端子Ta1〜Ta12のそれぞれ対応する接続端子と電気的に接続する。
また、接続部302sは、交換レンズ200側の既述の9個の接続端子(端子Td1〜Td9)と互いに接続される、9個の接続端子Tc1〜Tc9を備えている。アダプター300と交換レンズ200とが、接続部302sおよび接続部201sを介して接続されることにより、接続部302sの端子Tc1〜Tc9のそれぞれの端子は、接続部201sの端子Td1〜Td9のそれぞれ対応する接続端子と接続する。
端子Tb2は端子Ta2に接続され、端子Tb3は端子Ta3に接続される。これにより、カメラボディ100から、端子Ta2を介して端子Tb2にパワー系電源PWRの電圧が供給され、端子Ta3を介して端子Tb3に制御系電源Vcc1の電圧が供給される。これにより、アダプター電源部320には、カメラボディ100から端子Ta2および端子Tb2を介してパワー系電源PWRの電圧が供給され、また、カメラボディ100から端子Ta3および端子Tb3を介して制御系電源Vcc1の電圧が供給される。
このように、アダプター300のアダプター電源部320には、カメラボディ100から制御系電源Vcc1(第1電源系統)の電圧と、制御系電源Vcc1と比べて供給可能な電力が大きいパワー系電源PWR(第2電源系統)の電圧との両方の電源系統の電圧が供給される。アダプター電源部320に供給された制御系電源Vcc1の電圧またはパワー系電源PWRの電圧から、交換レンズ200に対して給電するレンズ系電源系統として、レンズ駆動系電源Vp(第3電源系統)とレンズ制御系電源Vc(第4電源系統)とのそれぞれの供給電圧が生成される。
ここで、アダプター電源部320は、カメラボディ100から供給された制御系電源Vcc1およびパワー系電源PWRの両方の電源系統の電圧から、交換レンズ200に対して給電するレンズ駆動系電源Vpおよびレンズ制御系電源Vcの少なくとも何れかの電源系統の供給電圧を生成する。
なお、アダプター電源部320において、供給された両方の電源系統の電圧から、交換レンズ200に供給する供給電圧を生成するとは、例えば、両方の電源系統からそれぞれ給電される電力量を合わせて(加算して)生成することをいう。すなわち、アダプター電源部320は、カメラボディ100から供給された制御系電源Vcc1およびパワー系電源PWRの両方の電源系統からそれぞれ給電される電力(電力量)を合わせて、交換レンズ200に対して給電するレンズ駆動系電源Vpおよびレンズ制御系電源Vcの少なくとも何れかの電源系統の供給電圧を生成する。例えば、アダプター電源部320は、制御系電源Vcc1およびパワー系電源PWRの両方の電源系統の電圧から、レンズ制御系電源Vcの供給電圧を生成する。一方、アダプター電源部320は、パワー系電源PWRの両方の電源系統の電圧から、レンズ駆動系電源Vpの供給電圧を生成する。
なお、レンズ駆動系電源Vpから供給される電圧は、レンズ制御系電源Vcから供給される電圧よりも大きい。また、レンズ駆動系電源Vpから供給される負荷における消費電力が、レンズ制御系電源Vcから供給される負荷における消費電力に比べて多いとしてもよい。
また、アダプター電源部320は、カメラボディ100から供給された制御系電源Vcc1の電圧に基づいて、アダプター制御部310に給電するアダプター制御系電源Vaの電圧を生成する。例えば、アダプター電源部320は、制御系電源Vcc1の電圧をアダプター制御系電源Vaの電圧として、アダプター制御部310に給電する。これにより、アダプター制御部310には、制御系電源Vcc1から給電される。
さらに、アダプター電源部320に供給されたパワー系電源PWRからは、上述したレンズ駆動系電源Vpとレンズ制御系電源Vcとは別に、絞り連動レバー駆動部330に電圧を供給する電源Vm(第5電源系統)も生成される(分けられる)。以下、この電源Vmを絞り駆動用電源Vmと称する。
例えば、アダプター電源部320は、パワー系電源PWRの電圧を予め定められた絞り駆動用電源Vmの電圧に変換する電圧変換部を備えている。この電圧変換部は、例えば、DC−DCコンバータを備えている。また、この電圧変換部は、例えば予め定められた電圧(予め定められた絞り駆動用電源Vmの電圧)まで昇降圧した電圧に変換する。そして、アダプター電源部320は、生成した絞り駆動用電源Vmの電圧を絞り連動レバー駆動部330に供給する。
なお、アダプター電源部320の内部構成については、図30を用いて後述する。
なお、アダプター電源部320により変換された電源系それぞれの接続は、以下のようになっている。
端子Tc2は、アダプター電源部320のレンズ駆動系電源Vp出力端子(レンズ駆動系電源Vpの電圧を出力する端子)に接続されている。また、端子Tc3は、アダプター電源部320のレンズ制御系電源Vc出力端子(レンズ制御系電源Vcの電圧を出力する端子)に接続されている。これにより、アダプター電源部320は、端子Tc2にレンズ駆動系電源Vpの電圧を供給し、端子Tc3にレンズ制御系電源Vcの電圧を供給する。
また、アダプター電源部320は、レンズ駆動系電源Vpの電圧を端子Tc2および端子Td2を介して交換レンズ200の光学系駆動部230に供給する。
また、アダプター電源部320は、レンズ制御系電源Vcの電圧を端子Tc3および端子Td3を介して交換レンズ200のレンズ制御部210に供給する。
また、端子Tb1は、カメラボディ100の端子Ta1に接続されている。これにより、パワー系グランドPGNDは、端子Ta1を介して端子Tb1に接続されている。また、端子Tb1と端子Tc1とは、アダプター300内でパワー系グランドPGNDとして接続されている。さらに、端子Tc1は、交換レンズ200の端子Td1に接続されている。これにより、パワー系グランドPGNDは、レンズ駆動系電源Vpに対応するグランドとして、端子Tc1を介して端子Td1に接続されている。なお、パワー系グランドPGNDは、アダプター電源部320および絞り連動レバー駆動部330等のグランドとしても接続されている。
また、端子Tb12は、カメラボディ100の端子Ta12に接続されている。これにより、制御系グランドSGNDは、端子Ta12を介して端子Tb12に接続されている。また、端子Tb12と端子Tc9とは、アダプター300内で制御系グランドSGNDとして接続されている。さらに、端子Tc9は、交換レンズ200の端子Td9に接続されている。これにより、制御系グランドSGNDは、レンズ制御系電源Vcに対応するグランドとして、端子Tc9を介して端子Td9に接続されている。また、制御系グランドSGNDは、アダプター制御部310のグランドとしても接続されている。
このように、パワー系グランドPGNDと制御系グランドSGNDとは、アダプター300において互いに接続されておらず、2系統のグランドに分離されている。
つまり、交換レンズ200およびアダプター300において、パワー系グランドPGNDと制御系グランドSGNDとが互いに接続されておらず、2系統のグランドに分離されている。ただし、2系統に分離されているパワー系グランドPGNDと制御系グランドSGNDとは、カメラボディ100において接続され、バッテリー190の負極と同電位のグランドになっている。したがって、カメラ制御部110、レンズ制御部210、およびアダプター制御部310のグランドは、制御系グランドSGNDに接続され同電位になっている。
なお、交換レンズ200において、制御系グランドSGNDは、レンズ側マウント201の導電部(交換レンズ筐体)に接続されていてもよい。また、交換レンズ200において制御系グランドSGNDが接続されている端子Td9は、レンズ側マウント201の導電部に含まれている構成としてもよい。同様に、アダプター300において、制御系グランドSGNDは、第2マウント302の導電部に接続されていてもよい。また、アダプター300において制御系グランドSGNDが接続されている端子Tc9は、第2マウント302の導電部に含まれている構成としてもよい。
さらに、同様に、端子Tb12は第1マウント301の導電部に接続されていてもよく、また、端子Tb12は第1マウント301の導電部に含まれている構成としてもよい。
同様に、端子Ta12も、カメラボディ側マウント101の導電部に接続されていてもよく、また、端子Ta12はカメラボディ側マウント101の導電部に含まれている構成としてもよい。
絞り連動レバー駆動部330は、アダプター制御部310の制御により絞り連動レバー350の位置を移動させる。絞り連動レバー駆動部330は、絞り連動レバー350を移動させることにより、交換レンズ200の絞り機構251を絞りレバー252を介して変位させる。また、絞り連動レバー駆動部330は、絞り連動レバー350の位置を検出して、前記検出結果をアダプター制御部310に出力する。
例えば、絞り連動レバー駆動部330は、絞り連動レバー350を駆動する絞り駆動用アクチュエータ(例えば、ステッピングモーター)、絞り駆動用アクチュエータを駆動制御するモーター駆動部、および、絞り連動レバー350の位置を検出する絞り連動レバー位置検出部等を備えている。これにより、絞り連動レバー駆動部330において、モーター駆動部が絞り駆動用アクチュエータを駆動することにより、絞り駆動用アクチュエータが絞り連動レバー350を駆動する。また、絞り連動レバー駆動部330において、絞り連動レバー位置検出部(例えば、フォトインタラプタ)が、絞り連動レバー350の位置を検出して、検出結果をアダプター制御部310に供給する。
(アダプター電源部の構成の詳細(第8実施形態によるアダプター電源部の構成の第1の例))
次に、図30を参照して、第8実施形態によるアダプター電源部320の構成の一例について説明する。
図30は、第8実施形態におけるアダプター電源部320の構成の第1の例を示す概略ブロック図である。この図に示すアダプター電源部320は、前述したように、制御系電源Vcc1およびパワー系電源PWRの両方の電源系統の電圧から、レンズ制御系電源Vcの供給電圧を生成する構成である。なお、この図は、各電源系統の流れ(接続)を示す図であり、電源系統以外の制御信号やグランド(GND)などの図示を省略している。
アダプター電源部320は、DC−DCコンバータ部321と、第1レギュレータ部322と、第2レギュレータ部323と、電力加算変換部325と、を備えている。
アダプター電源部320には、カメラボディ100から制御系電源Vcc1の電圧およびパワー系電源PWRの電圧がそれぞれ給電される。アダプター電源部320は、カメラボディ100から給電された制御系電源Vcc1の電圧を、アダプター制御系電源Va(第6電源系統)の電圧としてアダプター制御部310に給電する。
DC−DCコンバータ部321は、カメラボディ100から給電されたパワー系電源PWRの電圧を、絞り駆動用電源Vmの電圧に変換して絞り連動レバー駆動部330に給電する。このDC−DCコンバータ部321は、例えば予め定められた電圧(予め定められた絞り駆動用電源Vmの電圧)まで昇圧または降圧した電圧に変換する。
第2レギュレータ部323は、パワー系電源PWRの電圧から、レンズ駆動系電源Vpの電圧を生成する。例えば、この第2レギュレータ部323は、パワー系電源PWRの電圧を、予め定められた電圧(予め定められたレンズ駆動系電源Vpの電圧)まで降圧した電圧に変換する。また、例えば、この第2レギュレータ部は、第2リニアレギュレータを備えている構成としてもよい。なお、第2レギュレータ部は、第1レギュレータ部322と比べて供給可能な電力が大きくなる(給電量が多い)ように構成されている。
電力加算変換部325は、2系統の電源系統それぞれから供給(入力)された電圧に基づいて、それぞれ給電された電力(電力量)を加算し、加算した電力の電圧を所定の電圧に変換した後に出力する。図30に示す電力加算変換部325は、制御系電源Vcc1とパワー系電源PWRとの2系統の電源系統から供給された電圧に基づいて、それぞれから給電される電力を加算し、且つ所定の電圧に変換して第1レギュレータ部322に供給(出力)する。第1レギュレータ部322は、電力加算変換部325から供給された電圧に基づいてレンズ制御系電源Vcの電圧を生成する。この第1レギュレータ部322は、電力加算変換部325から供給された電圧を予め定められた電圧(予め定められたレンズ制御系電源Vcの電圧)まで降圧した電圧に変換する。また、例えば、この第1レギュレータ部は、第1リニアレギュレータを備えている構成としてもよい。
なお、第1レギュレータ部322に供給するために電力加算変換部325が生成する所定の電圧とは、レンズ制御系電源Vcの電圧を生成するために必要な、レンズ制御系電源Vcの電圧より高い電圧に予め設定された電圧である。
なお、電力加算変換部325の詳しい構成については、後述する。
これにより、アダプター電源部320は、カメラボディ100から供給された制御系電源Vcc1の電力とパワー系電源PWRの電力とを加算して、交換レンズ200に供給するレンズ制御系電源Vcの電力(電圧)を生成できる。
例えば、カメラボディ100からの制御系電源Vcc1の給電は、アダプター制御部310とレンズ制御部210との両方を通常動作させるほどの給電量を有していない。そのため、アダプター電源部320は、レンズ制御部210に給電するレンズ制御系電源Vcの電圧を、パワー系電源PWRの電圧(制御系電源Vcc1よりも供給可能な給電量が多いパワー系電源PWRの電圧)から生成するとともに、さらに、パワー系電源PWRからの給電に加えて制御系電源Vcc1からの給電による電力も合わせてレンズ制御系電源Vcの電圧することが可能である。なお、アダプター電源部320は、レンズ制御系電源Vcの電圧を生成する場合、制御系電源Vcc1の電力とパワー系電源PWRの電力とを加算して生成することも、制御系電源Vcc1の電力およびパワー系電源PWRの電力のうちの一方の電力により生成することも可能である。
これにより、アダプター300は、交換レンズ200のレンズ制御部210に供給するための電圧を2系統の電源系統から生成して供給するため、パワー系電源PWRからのみの給電により生成して供給する場合に比べて安定して供給できる。例えば、パワー系電源PWRからの給電量が一時的に不足する場合が生じても、アダプター300は、制御系電源Vcc1のからの給電により補うことが可能である。
また、パワー系電源PWRから供給される電圧が予め定められた所定の電圧より低下した場合(または、遮断された場合)に、アダプター300は、制御系電源Vcc1のみからの給電によりレンズ制御系電源Vcの電圧を生成し、交換レンズ200に給電することも可能である。これにより、アダプター300は、制御系電源Vcc1からの給電量のみで動作可能な交換レンズ200内の比較的小さい負荷に対して、制御系電源Vcc1のみからの給電により生成したレンズ制御系電源Vcの電圧を供給できる。例えば、アダプター300は、パワー系電源PWRからの給電が意図せずに遮断された場合に、制御系電源Vcc1のからの給電により生成したレンズ制御系電源Vcの電圧を交換レンズ200に供給することによって、交換レンズ200が備えているLED(Light Emitting Diode)を点灯させてユーザに警告を報知する制御をしてもよい。また、例えば、カメラボディ100の動作状態がスリープモード(撮影処理行うことが不可能な動作モード、低消費電力モード)に遷移した場合に、パワー系電源PWRからの給電が停止されても、制御系電源Vcc1からの給電が継続されることにより、アダプター制御部310をスリープモードに制御するとともに、レンズ制御系電源Vc給電を継続することにより、レンズ制御部210も完全に停止させるのではなくスリープモードに制御できる。これにより、アダプター300および交換レンズ200は、スリープモードにおいて低消費電力化が可能であるとともに、完全に処理を停止している場合に比較して、短い時間で復帰(起動)できる。なお、スリープモードの処理については、詳しくは後述する。
なお、カメラボディ100内のカメラ電源部120は、端子Ta3を介して接続されている接続先に対して、制御系電源Vcc1を(接続先からの「供給要求」がある限り)常時供給するように構成されている。このため、例えカメラボディ100側の電源スイッチがOFFされたとしても、端子Ta3に対して端子Tb3を介して接続されているアダプター制御部310を常時起動させておくことができるとともに、レンズ制御系電源Vcの電圧をレンズ制御部210に供給させておくこともできる。これにより、アダプター制御部310を常時起動させておくことや、レンズ制御部210を例えばスリープモードで継続動作させることも可能である。よって、アダプター300側の設定状態(例えば、絞り連動レバー350の初期化処理が完了済みか否かなど)や交換レンズ200側の設定状態を記憶しておくことが出来るので、カメラボディ100側の電源スイッチをONしたときにアダプター300内および交換レンズ200内で無駄な初期化処理を行わずに済む、という利点がある。
このように、アダプター300は、カメラボディ100から供給された制御系電源Vcc1とパワー系電源PWRとの両方の電圧(電力)基づいて、アダプター300内で必要な電源系統の電圧(電力)および交換レンズ200において必要な電源系統の電圧(電力)の両方をそれぞれ生成して給電できる。よって、カメラボディ100と交換レンズ200とをアダプター300を介して接続することにより、カメラボディ100により交換レンズ200を駆動して機能できる。
また、アダプター300は、レンズ制御系電源Vcの電圧が供給される負荷の消費電力に対比して消費電力が多い負荷にレンズ駆動系電源Vpの電圧を供給する。すなわち、アダプター300は、レンズ制御系電源Vcをレンズ制御部210に電圧を供給する電源系統として生成し、レンズ制御系電源Vcに対比して供給可能な給電量が多いレンズ駆動系電源Vpを光学系駆動部230に電圧を供給する電源系統として生成する。これにより、アダプター300は、レンズ制御部210および光学系駆動部230に適切に電圧を供給できる。よって、アダプター300は、交換レンズ200を駆動するための電圧を適切に供給できる。
また、アダプター300は、DC−DCコンバータ部321により、パワー系電源PWRの電圧から予め定められた電圧まで昇降圧した電圧に変換して絞り駆動用電源Vmの電圧を生成するため、安定化させた電圧を絞り連動レバー駆動部330に供給できる。また、アダプター300は、電力加算変換部325から供給された電圧を、第1レギュレータ部322により予め定められた電圧まで降圧して電圧を安定化させたレンズ制御系電源Vcを生成するため、駆動系の電圧ノイズの影響を低減した電圧をレンズ制御部210に供給できる。また、アダプター300は、第2レギュレータ部323により、パワー系電源PWRの電圧から予め定められた電圧まで降圧した電圧に変換してレンズ駆動系電源Vpの電圧を生成するため、安定化させた電圧を光学系駆動部230に供給できる。
続いて、図30を用いて説明したアダプター電源部320が備えている第8実施形態の電力加算変換部325の構成の一例について説明する。
電力加算変換部325は、2系統の電源系統それぞれから給電される入力端子IN1、IN2と、入力端子IN1、IN2それぞれに供給された電力に基づいて定電流源を構成する定電流回路325a、325bと、を備えている。また、定電流回路325aの出力端子(後述するトランジスターTr1のコレクタ端子)と定電流回路325b(後述するトランジスターTr2のコレクタ端子)との接続点N3に一端が接続され、他端が接地されている抵抗R5およびコンデンサC1と、上記接続点N3に入力端子が接続されているDC−DCコンバータ部325cと、を備えている。また、DC−DCコンバータ部325cの出力端子(給電用の端子)は、電力加算変換部325の出力端子OUTに接続されている。
定電流回路325aは、オペアンプOP1と、トランジスターTr1と、抵抗R1、R2と、を備えている。トランジスターTr1のエミッタ端子は、抵抗R1を介して入力端子IN1に接続され、コレクタ端子は接続点N3に接続されている。また、オペアンプOP1の出力端子は、抵抗R2を介してトランジスターTr1のベース端子に接続され、オペアンプOP1の反転入力端子(−)は、トランジスターTr1のエミッタ端子と抵抗R1との接続点N1に接続されている。このように構成されている定電流回路325aは、オペアンプOP1の非反転入力端子(+)がアダプター制御部310(例えば、アダプター電源制御部311)の出力端子DA1(例えば、デジタル−アナログ変換出力端子)に信号線CTL1を介して接続されており、アダプター制御部310の出力端子DA1の出力電圧が制御されることにより、接続点N3に供給される電流量(電流I1)が決められる。具体的には、出力端子DA1から信号線CTL1を介してオペアンプOP1の非反転入力端子(+)に入力される電圧に基づいて決まる接続点N1の電圧と、入力端子IN1に供給される電圧と、抵抗R1の抵抗値とによって定電流回路325aから接続点N3に供給される電流量(電流I1)が決められる。
また、定電流回路325bは、定電流回路325aと同様の構成であり、定電流回路325bが備えているオペアンプOP2と、トランジスターTr2と、抵抗R3、R4とのそれぞれが、定電流回路325aが備えているオペアンプOP1と、トランジスターTr1と、抵抗R1、R2とのそれぞれに対応する。このように構成されている定電流回路325bは、オペアンプOP2の非反転入力端子(+)がアダプター制御部310(例えば、アダプター電源制御部311)の出力端子DA2(例えば、デジタル−アナログ変換出力端子)に信号線CTL2を介して接続されており、アダプター制御部310の出力端子DA2から出力される電圧が制御されることにより、接続点N3に供給される電流量(電流I2)が決められる。
これにより、接続点N3には、定電流回路325aから供給される電流(電流I1)と、定電流回路325bから供給される電流(電流I2)とを合わせた(加算した)電流(電流「I1+I2」)が供給される(流れる)。
また、接続点N3は、信号線MON1を介して、アダプター制御部310(例えば、アダプター電源制御部311)の入力端子AD1(例えば、アナログ−デジタル変換入力端子)に接続されている。これにより、アダプター制御部310は、接続点N3の電圧を検出し、検出結果に基づいて出力端子DA1、DA2の出力電圧にフィードバック制御することにより、DC−DCコンバータ部325cへの入力電圧(接続点N3の電圧)が所定の定電圧になるように制御する。
DC−DCコンバータ部325cは、接続点N3に供給された電流、すなわち、定電流回路325aから供給された電流(電流I1)と、定電流回路325bから供給される電流(電流I2)とを合わせた(加算した)電流(電流「I1+I2」)に基づいて、出力端子OUTに接続されている負荷に対応して定められている供給電圧を生成する(より詳しくは、接続点N3に供給された電流(電流「I1+I2」)のうち、例えば、抵抗R5に流れる電流、信号線MON1に流れる電流、DC−DCコンバータ部325cで消費される電流などを除いた電流が、DC−DCコンバータ部325cから給電される電流として使われる)。
上述した構成により、電力加算変換部325は、2系統の電源系統それぞれから供給(入力)された電圧に基づいて、それぞれ給電された電力(電力量)を加算して(合わせて)、加算した電力の電圧を所定の電圧に変換した後に出力することができる。例えば、電力加算変換部325は、入力端子IN1に給電する制御系電源Vcc1と入力端子IN2に給電するパワー系電源PWRとの2系統の電源系統それぞれから供給された電圧に基づいて、それぞれから給電される電力を加算し、且つ所定の電圧に変換して第1レギュレータ部322に供給(出力)する電圧を生成することができる。
なお、電力加算変換部325の定電流回路325a、325bの構成は、図31を用いて説明した構成に限られるものではない。例えば、定電流源となる定電流回路325a、325bは、トランジスターに代えてFETを用いてもよいし、カレントミラー回路を含んで構成してもよいし、その他、各種の定電流回路を用いてもよい。
また、電力加算変換部325の構成は、複数の電源系統から給電される電流を合わせて(加算して)、出力電圧を生成するものであればよく、図31を用いて説明した構成に限られるものではない。例えば電力加算変換部325は、複数の電源系統の電源線を接続し、定電圧ダイオードを介して給電する構成としてもよい。
また、図31を用いてアダプター制御部310(アダプター電源制御部311)が電力加算変換部325を制御する例を示したが、アダプター制御部310(アダプター電源制御部311)に代えて、アダプター電源部320内に電源電圧生成用として備えられている制御部(例えば、MCU(Micro Control Unit)、電源電圧生成用の回路と一体化された制御IC(Integrated Circuit)など)が、電力加算変換部325を制御してもよい。
<交換レンズの他の形態>
次に、交換レンズの他の形態について説明する。
アダプター300を介してカメラボディ100と接続して機能させることが可能なレンズは、図29を用いて説明した交換レンズ200に限られるものではない。交換レンズ200の他に、様々な交換レンズを、アダプター300を介してカメラボディ100と接続して機能させることが可能である。
なお、図29を用いて説明した交換レンズ200は、通信可能なレンズ制御部210を備えており、レンズ制御部210が通信結果に基づいて光学系駆動部230を制御する交換レンズであり、この交換レンズ200を、以下の記述においてCPU(Central Processing Unit)レンズとも称する。
(非CPUレンズ)
第7実施形態における非CPUレンズについての説明は、第8実施形態においても同様であり、重複する内容については、その説明を省略する。
(電磁絞り式CPUレンズ)
第7実施形態における電磁絞り式CPUレンズについての説明は、第8実施形態においても同様であり、重複する内容については、その説明を省略する。
<状態遷移の説明>
次に、本実施形態による処理について説明する。
第1実施形態の図8における状態遷移の概要は、第8実施形態においても同様であり、重複する内容については、その説明を省略する。第8実施形態においては、「割り込み処理」のうち、電源遮断処理および低消費電力モード(スリープモード)への移行処理について、後述する。
(レンズ起動処理)
次に、第1実施形態の図8を用いて説明した本実施形態による処理のうち、レンズ起動処理(第1実施形態の図8のステップS100の処理)について説明する。第1実施形態の図8におけるレンズ起動処理(第1実施形態の図8のステップS100の処理)は、第8実施形態においても同様であり、重複する内容については、その説明を省略する。
なお、第8実施形態におけるアダプター制御部310は、パワー系電源PWR要求信号に応じてカメラボディ100から供給されたパワー系電源PWRの電圧から、交換レンズ200に電圧を供給するレンズ駆動系電源Vpの電圧をアダプター電源部320に生成させるとともに、パワー系電源PWRの電圧と制御系電源Vcc1の電圧とからレンズ制御系電源Vcの電圧をアダプター電源部320に生成させる。
次に、第8実施形態の図29におけるカメラシステム1Hのレンズ起動処理の詳細について説明する。
図32は、第8実施形態によるレンズ起動処理の処理シーケンスの一例を示す図である。図32において、第1実施形態の図9の各部に対応する部分には同一の符号を付け、重複する内容については、その説明を省略する。 なお、第8実施形態の図32におけるアダプター制御部310は、パワー系電源PWRと制御系電源Vcc1との両方の電圧から(それぞれから給電される電力を加算して)レンズ制御系電源Vcの電圧をアダプター電源部320に生成させて交換レンズ200に供給(給電)させる。
(電源遮断処理および低消費電力処理)
次に、第1実施形態の図8を用いて説明した本実施形態による「割り込み処理」(第1実施形態の図8のステップS400の処理)のうちの「電源遮断処理および低消費電力処理」について説明する。第1実施形態の図8における「電源遮断処理および低消費電力処理」については、第8実施形態においても、同様であり、重複する内容については、その説明を省略する。
ただし、第8実施形態では、カメラボディ100の動作モードがスリープモードに遷移される場合において、カメラボディ100からパワー系電源PWRの電圧の供給が停止され、制御系電源Vcc1の電圧の供給が継続される。例えば、カメラボディ100の動作モードがスリープモードに遷移した場合、カメラボディ100によって、制御系電源Vcc1の電圧の供給が予め定められた期間継続される。これにより、アダプター制御部310には、制御系電源Vcc1の電圧の供給が継続される。また、アダプター電源部320は、継続して供給されている制御系電源Vcc1の電圧のみから(給電が停止されるパワー系電源PWRの電圧は用いずに継続して供給されている制御系電源Vcc1の電圧のみを用いて)レンズ制御系電源Vcの供給電圧を生成して、交換レンズ200に継続して供給する。ここで、予め定められた期間とは、例えば、カメラボディ100に対しての操作を検出することにより撮影処理を行うことが可能な動作モードに復帰するとして定められた期間、または、無操作状態が更に継続された場合にカメラボディ100の電源遮断処理に移行するために定められた期間等である。
図33は、電源遮断処理およびスリープ処理の処理シーケンスの一例を示す図である。
この図を参照して、カメラシステム1Hの電源遮断処理およびスリープ処理について説明する。
電源遮断処理およびスリープ処理は、レンズ機能終了(ステップS410)、シャットダウン(ステップS420)、スリープモード移行(ステップS430)の順に処理が行われる。なお、この電源遮断処理およびスリープ処理において、カメラボディ100がアダプター300を介して交換レンズ200と行う通信は、コマンドデータ通信である。
電源遮断処理またはスリープ処理が開始されると、まず、レンズ機能終了(ステップS410)の処理が行われる。第1実施形態の図11におけるレンズ機能終了(ステップS410)の処理は、第8実施形態においても同様であり、その説明を省略する。
次に、シャットダウン(ステップS420)の処理が行われる。第1実施形態の図11におけるシャットダウン(ステップS420)の処理は、第8実施形態においても同様であり、重複する内容については、その説明を省略する。
ただし、第8実施形態におけるアダプター制御部310は、レンズ制御部210がスリープモードへ移行した後に(例えば、スリープモードへの遷移指示を第1レンズ通信部212に送信した後であってスリープモードへの遷移処理が完了するまでに必要な所定時間待った後に)、レンズ制御系電源Vcの供給電圧を、パワー系電源PWRと制御系電源Vcc1との両方の電圧から生成していた処理から、制御系電源Vcc1の電圧のみから生成する処理に切替える。
次に、第8実施形態におけるアダプター制御部310は、第1実施形態におけるアダプター制御部310と同様に、絞り連動レバー350を退避位置に移動させ(ステップS2230)、アダプター300が備えている各部のシャットダウン処理を実行する(ステップS2235)。続いて、第1アダプター通信部312は、シャットダウン処理が完了した場合、第1カメラ通信部112から受信したシャットダウン完了確認コマンドに応じて、アダプター300(アダプター300および交換レンズ200)におけるシャットダウン処理が完了したことを示す情報として「シャットダウン準備完了」を第1カメラ通信部112に応答する。また、第1アダプター通信部312は、スリープ処理要求の有無を第1カメラ通信部112に応答する(ステップS2240)。
第1カメラ通信部112は、シャットダウン完了確認コマンドの応答結果として、第1アダプター通信部312から「シャットダウン準備完了」の応答を取得する(ステップS1240)。
カメラ制御部110は、第1アダプター通信部312によりシャットダウン準備完了の応答が取得された場合、スイッチ125を遮断状態に制御してパワー系電源PWRの電圧の供給を停止させる(ステップS1250)。
次に、カメラ制御部110は、シャットダウン完了確認コマンドの応答結果において、スリープモード移行要求の有無を判定する(ステップS1255)。ステップS1255において、スリープモード移行要求が無いと判定された場合、カメラ制御部110は、カメラ電源部120を制御して制御系電源Vcc1の電圧の供給を停止させる(ステップS1270)。これにより、アダプター制御部310への給電が停止されて、交換レンズ200に対するレンズ制御系電源Vcの電圧の供給も停止される。
一方、ステップS1255において、スリープモード移行要求が有りと判定された場合、スリープモード移行(ステップS430)の処理か行われる。まず、第1カメラ通信部112は、スリープモードへの遷移指示を第1アダプター通信部312に送信する。これにより、アダプター制御部310は、スリープモードに遷移(移行)する。ここで、アダプター制御部310は、スリープモードにおいて、アダプター電源部320に生成させているレンズ制御系電源Vcの電圧を給電状態のまま継続させる。また、例えば、第1アダプター通信部312は、スリープモードに遷移する処理の開始前に、信号RDYをH(ハイ)レベルに制御し、スリープモードに遷移する処理が完了した後、信号RDYをL(ロウ)レベルに制御する。第1カメラ通信部112は、信号RDYの信号レベルの立下りエッジを検出することにより、アダプター300のスリープモードに遷移する処理が完了したことを検出して、制御系電源Vcc1の電圧の供給を小給電状態に切替える(ステップS1260、ステップS2260)。
これにより、電源遮断状態またはスリープモードに遷移する。
このように、カメラボディ100がスリープモードに遷移した場合、カメラ制御部110は、アダプター300へのパワー系電源PWRの電圧の供給を停止させ、制御系電源Vcc1の電圧の供給を継続させる。すなわち、アダプター300は、スリープモードに遷移された場合、カメラボディ100からパワー系電源PWRの電圧の供給が停止され、制御系電源Vcc1の電圧の供給が継続される。
これにより、スリープモードにおいて低消費電力化が可能である。また、制御系電源Vcc1の電圧の供給を継続してアダプター制御部310の処理を完全に停止させていない(アダプター制御部310を、復帰処理に必要な最小の電力で動作させている)。そのため、アダプター制御部310は、スリープモードから定常状態への復帰(起動)の際に、完全に処理を停止している場合に比較して、短い時間で復帰(起動)できる。
さらに、レンズ制御系電源Vcの電圧の供給を継続してレンズ制御部210の処理を完全に停止させていない(レンズ制御部210を、復帰処理に必要な最小の電力で動作させている)。そのため、レンズ制御部210は、スリープモードから定常状態への復帰(起動)の際に、完全に処理を停止している場合に比較して、短い時間で復帰(起動)できる。すなわち、スリープモードにおいて、アダプター制御部310およびレンズ制御部210の両方の処理を完全に停止させていないため、スリープモードから定常状態への復帰(起動)の際に、アダプター制御部310およびレンズ制御部210の両方もしくは一方の処理を完全に停止している場合に比較して、短い時間で復帰(起動)できる。
<アダプター電源部の別の構成例>
以上説明してきたように、図30に示すアダプター電源部320の構成の第1の例は、アダプター電源部320が、カメラボディ100から供給される制御系電源Vcc1およびパワー系電源PWRの両方の電源系統の電圧から、レンズ制御系電源Vcの供給電圧を生成する構成であったが、これに限られるものではない。例えば、アダプター電源部320は、制御系電源Vcc1およびパワー系電源PWRの両方の電源系統の電圧から、絞り駆動用電源Vmの電圧(第2の例)、レンズ駆動系電源Vpの電圧(第3の例)、またはアダプター制御系電源Vaの電圧(第4の例)をそれぞれ生成する構成としてもよい。また、アダプター電源部320は、前述の第1の例と、後述する第2の例、第3の例、または第4の例と、を組み合わせた構成としてもよい。
以下に、アダプター電源部320の構成の第2の例、第3の例、および第4の例について、順に説明する。なお、以下に説明するアダプター電源部320の構成の第1の例とは異なる例において、第1実施形態の図1、2、第7実施形態の図25、26、第8実施形態の図28、30に示す構成は同様であるため、その説明を省略する。
(第8実施形態によるアダプター電源部の構成の第2の例)
図34は、第8実施形態によるアダプター電源部320の構成の第2の例を示す概略ブロック図である。図34に示すアダプター電源部320は、制御系電源Vcc1およびパワー系電源PWRの両方の電源系統の電圧から、絞り駆動用電源Vmの電圧を生成する構成である。
なお、同図において図30の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
この図34に示す第2の例は、絞り駆動用電源Vmの電圧をDC−DCコンバータ部321において生成するのに代えて、電力加算変換部325において生成する点が図30に示す第1の例と異なる。
電力加算変換部325は、制御系電源Vcc1とパワー系電源PWRとの2系統の電源系統から供給された電圧に基づいて、それぞれから給電される電力を加算し、且つ絞り駆動用電源Vmの電圧に変換して、第1レギュレータ部322と絞り連動レバー駆動部330とのそれぞれに供給(出力)する。なお、絞り駆動用電源Vmの電圧は、レンズ制御系電源Vcの電圧より高い電圧である。
これにより、アダプター300は、アダプター300内の絞り連動レバー駆動部330に供給する絞り駆動用電源Vmの電圧を、カメラボディ100から給電される制御系電源Vcc1とパワー系電源PWRとの2系統の電源系統から生成することができる。
(第8実施形態によるアダプター電源部の構成の第3の例)
図35は、第8実施形態によるアダプター電源部320の構成の第3の例を示す概略ブロック図である。図35に示すアダプター電源部320は、制御系電源Vcc1およびパワー系電源PWRの両方の電源系統の電圧から、レンズ駆動系電源Vpの電圧を生成する構成である。
なお、同図において図30の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
この図35に示す第3の例は、カメラボディ100から給電される2系統の電源系統から、レンズ制御系電源Vcの電圧を生成するのに代えて、レンズ駆動系電源Vpの電圧を生成する点が図30に示す第1の例と異なる。
電力加算変換部325は、制御系電源Vcc1とパワー系電源PWRとの2系統の電源系統から供給された電圧に基づいて、それぞれから給電される電力を加算し、且つ所定の電圧(レンズ駆動系電源Vpの電圧よりも高い予め定められた電圧)に変換して、第2レギュレータ部323に供給(出力)する。第2レギュレータ部323は、電力加算変換部325から供給された電圧から、予め定められた電圧(予め定められたレンズ駆動系電源Vpの電圧)まで降圧してレンズ駆動系電源Vpの電圧を生成する。
また、DC−DCコンバータ部321は、カメラボディ100から給電されたパワー系電源PWRの電圧を、絞り駆動用電源Vmの電圧に変換して絞り連動レバー駆動部330と第1レギュレータ部322とのそれぞれに給電する。第1レギュレータ部322は、絞り駆動用電源Vmの電圧から、予め定められた電圧(予め定められたレンズ制御系電源Vcの電圧)まで降圧してレンズ制御系電源Vcの電圧を生成する。
これにより、アダプター300は、交換レンズ200に供給するレンズ駆動系電源Vpの電圧を、カメラボディ100から給電される制御系電源Vcc1とパワー系電源PWRとの2系統の電源系統から生成することができる。
(第8実施形態によるアダプター電源部の構成の第4の例)
図36は、第8実施形態によるアダプター電源部320の構成の第4の例を示す概略ブロック図である。図36に示すアダプター電源部320は、制御系電源Vcc1およびパワー系電源PWRの両方の電源系統の電圧から、アダプター制御系電源Vaの電圧を生成する構成である。
なお、同図において図30の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
この図36に示す第4の例は、カメラボディ100から給電される2系統の電源系統から、レンズ制御系電源Vcの電圧を生成するのに代えて、アダプター制御系電源Vaの電圧を生成する点が図30に示す第1の例と異なる。
電力加算変換部325は、制御系電源Vcc1とパワー系電源PWRとの2系統の電源系統から供給された電圧に基づいて、それぞれから給電される電力を加算し、且つ所定の電圧(アダプター制御部310に供給するための電圧)に変換したアダプター制御系電源Vaの電圧を生成する。そして、電力加算変換部325は、生成したアダプター制御系電源Vaの電圧をアダプター制御部310に供給する。なお、電力加算変換部325は、さらに、レギュレータ部(例えば、リニアレギュレータ)を介してアダプター制御系電源Vaの電圧を生成してアダプター制御部310に供給する構成としてもよい。
また、DC−DCコンバータ部321は、カメラボディ100から給電されたパワー系電源PWRの電圧を、絞り駆動用電源Vmの電圧に変換して絞り連動レバー駆動部330と第1レギュレータ部322とのそれぞれに給電する。第1レギュレータ部322は、絞り駆動用電源Vmの電圧から、予め定められた電圧(予め定められたレンズ制御系電源Vcの電圧)まで降圧してレンズ制御系電源Vcの電圧を生成する。
なお、第2レギュレータ部323は、第1の例と同様に、パワー系電源PWRの電圧から、予め定められた電圧(予め定められたレンズ駆動系電源Vpの電圧)まで降圧してレンズ駆動系電源Vpの電圧を生成する。
これにより、アダプター300は、アダプター300内のアダプター制御部310に供給するアダプター制御系電源Vaの電圧を、カメラボディ100から給電される制御系電源Vcc1とパワー系電源PWRとの2系統の電源系統から生成することができる。
以上のように、本実施形態によれば、レンズ交換式のカメラシステムにおいて、様々な種類の交換レンズに適切に給電できる。よって、レンズ交換式のカメラシステムにおいて、様々な種類の光学系を適切に機能させることができる。
<第9実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の第9実施形態について説明する。
図1、図2に示す第1実施形態の構成は、第9実施形態においても同様であり、その説明を省略する。
また、図37は、第9実施形態によるカメラシステム1Jの構成の一例を示す概略ブロック図である。図37において、第1実施形態の図3または第7実施形態の図23の各部に対応する部分には同一の符号を付け、重複する内容については、その説明を省略する。
(アダプターの構成)
第1実施形態におけるアダプター300の構成についての説明は、第9実施形態においても同様であり、重複する内容については、その説明を省略する。
アダプター300は、アダプター制御部310と、アダプター電源部320と、絞り連動レバー駆動部330(絞り連動機構駆動部)と、接続部301s(端子Tb1〜Tb12)と、接続部302s(端子Tc1〜Tc9)と、絞り連動レバー350と、を備えている。
接続部301sは、カメラボディ100側の既述の12個の接続端子Ta1〜Ta12と互いに接続される、12個の接続端子Tb1〜Tb12を備えている。アダプター300とカメラボディ100とが接続部301sおよび接続部101sを介して接続されることにより、接続部301sの端子Tb1〜Tb12のそれぞれの端子は、接続部101sの端子Ta1〜Ta12のそれぞれ対応する接続端子と電気的に接続する。
また、接続部302sは、交換レンズ200側の既述の9個の接続端子(端子Td1〜Td9)と互いに接続される、9個の接続端子Tc1〜Tc9を備えている。アダプター300と交換レンズ200とが、接続部302sおよび接続部201sを介して接続されることにより、接続部302sの端子Tc1〜Tc9のそれぞれの端子は、接続部201sの端子Td1〜Td9のそれぞれ対応する接続端子と接続する。
端子Tb2は端子Ta2に接続され、端子Tb3は端子Ta3に接続される。これにより、カメラボディ100から、端子Ta2を介して端子Tb2にパワー系電源PWRの電圧が供給され、端子Ta3を介して端子Tb3に制御系電源Vcc1の電圧が供給される。これにより、アダプター電源部320には、カメラボディ100から端子Ta2および端子Tb2を介してパワー系電源PWRの電圧が供給され、また、カメラボディ100から端子Ta3および端子Tb3を介して制御系電源Vcc1の電圧が供給される。
このように、アダプター300のアダプター電源部320には、カメラボディ100から制御系電源Vcc1の電圧(第1電源系統の電圧)と、制御系電源Vcc1と比べて供給可能な電力が大きいパワー系電源PWRの電圧(第2電源系統の電圧)との両方の電圧がそれぞれ供給される。アダプター電源部320に供給されたパワー系電源PWRの電圧、または制御系電源Vcc1の電圧から、交換レンズ200に電圧を供給するレンズ系電源系統として、レンズ駆動系電源Vp(第3電源系統)とレンズ制御系電源Vc(第4電源系統)とがそれぞれ生成される。例えば、アダプター電源部320は、カメラボディ100から供給されたパワー系電源PWRから、交換レンズ200が備えている第1負荷部に給電するレンズ駆動系電源Vpの供給電圧を生成する。また、アダプター電源部320は、カメラボディ100から供給された制御系電源Vcc1の電圧から、交換レンズ200が備えている第2負荷部に給電するレンズ制御系電源Vcの供給電圧を生成する。なお、第2負荷部は、第1負荷部の消費電力に比して消費電力が少ない。例えば、前述したように、レンズ駆動系電源Vpから給電される第1負荷部には、交換レンズ200が備えている光学系駆動部230(光学系220を駆動する光学系駆動部230)が含まれている。また、例えば、レンズ制御系電源Vcから給電される第2負荷部には、交換レンズ200が備えているレンズ制御部210(光学系駆動部230を制御するレンズ制御部210)が含まれている。すなわち、レンズ駆動系電源Vpから供給される負荷(第1負荷部)の消費電力が、レンズ制御系電源Vcから供給される負荷(第2負荷部)の消費電力に比べて多い。
なお、レンズ駆動系電源Vpから供給される電圧は、レンズ制御系電源Vcから供給される電圧よりも大きいとしてもよい。
ここで、交換レンズ200に供給するレンズ制御系電源Vcの電圧の規格(交換レンズ200におけるレンズ制御系電源Vcの電圧の規格)とカメラボディ100から供給される制御系電源Vcc1の電圧の規格(カメラボディ100における制御系電源Vcc1の電圧の規格)とが互いに異なる場合を例として説明する。また、レンズ制御系電源Vcの電圧(例えば、5V)が制御系電源Vcc1の電圧(例えば、3V)に比べて大きい(高い)場合を例とする。
アダプター電源部320は、制御系電源Vcc1の電圧(例えば、3V)を昇圧してレンズ制御系電源Vcの電圧(例えば、5V)を生成する昇圧部を備えている。この昇圧部は、例えば、予め定められた電圧に昇圧するDC−DCコンバータ含んで構成される電圧変換部と、この電圧変換部により昇圧された電圧から降圧してレンズ制御系電源Vcの電圧を変換する(生成する)第1レギュレータ部と、を備えている構成としてもよい。
なお、上述の電圧変換部により変換された電圧は、レンズ制御系電源Vcの電圧より高い電圧に設定されている。
例えば、上述の電圧変換部は、制御系電源Vcc1の電圧を予め定められた電圧(予め定められた第1レギュレータ部に供給する電圧)まで昇圧した電圧(例えば、6V)に変換する。また、上述の第1レギュレータ部は、例えば、第1リニアレギュレータを含んで構成され、上述の電圧変換部により昇圧された電圧を予め定められた電圧(予め定められたレンズ制御系電源Vcの電圧(例えば、5V))まで降圧した電圧に変換する。
また、アダプター電源部320は、パワー系電源PWRの電圧に基づいてレンズ駆動系電源Vpの電圧を変換する(生成する)第2レギュレータ部を備えている構成としてもよい。例えば、この第2レギュレータ部は、パワー系電源PWRの電圧を予め定められた電圧(予め定められたレンズ駆動系電源Vpの電圧)まで降圧した電圧に変換する。また、例えば、この第2レギュレータ部は、第2リニアレギュレータを備えている構成としてもよい。なお、この場合、第2レギュレータ部は、第1レギュレータ部と比べて供給可能な電力が大きくなる(給電量が多い)ように構成されている。
また、アダプター電源部320は、カメラボディ100から供給された制御系電源Vcc1の電圧を、アダプター制御部310に供給する。すなわち、アダプター電源部320には、カメラボディ100から制御系電源Vcc1の電圧が供給される(給電される)。
さらに、アダプター電源部320に供給されたパワー系電源PWRからは、上述したレンズ駆動系電源Vpとは別に、絞り連動レバー駆動部330に電圧を供給する電源Vm(第5電源系統)も生成される(分けられる)。以下、この電源Vmを絞り駆動用電源Vmと称する。
例えば、アダプター電源部320は、パワー系電源PWRの電圧を予め定められた絞り駆動用電源Vmの電圧に変換する電圧変換部を備えている。この電圧変換部は、例えば、DC−DCコンバータを備えている。また、この電圧変換部は、例えば予め定められた電圧(予め定められた絞り駆動用電源Vmの電圧)まで昇降圧した電圧に変換する。そして、アダプター電源部320は、生成した絞り駆動用電源Vmの電圧を絞り連動レバー駆動部330に供給する。
なお、アダプター電源部320の内部構成については、図38を用いて後述する。
なお、レンズ制御系電源Vcの電圧が制御系電源Vcc1の電圧に比べて小さい(低い)場合、アダプター電源部320は、制御系電源Vcc1の電圧を降圧してレンズ制御系電源Vcの電圧を生成する降圧部を備えている構成としてもよい。
また、交換レンズ200に供給するレンズ制御系電源Vcの電圧の規格(交換レンズ200におけるレンズ制御系電源Vcの電圧の規格)とカメラボディ100から供給される制御系電源Vcc1の電圧の規格(カメラボディ100における制御系電源Vcc1の電圧の規格)とが同じ場合、アダプター電源部320は、制御系電源Vcc1の供給電圧を、レンズ制御系電源Vcの供給電圧として、そのまま(昇圧または降圧をせずに)給電する構成としてもよい。
なお、アダプター電源部320により変換された(生成された)電源系それぞれの接続は、以下のようになっている。
端子Tc2は、アダプター電源部320のレンズ駆動系電源Vp出力端子(レンズ駆動系電源Vpの電圧を出力する端子)に接続されている。また、端子Tc3は、アダプター電源部320のレンズ制御系電源Vc出力端子(レンズ制御系電源Vcの電圧を出力する端子)に接続されている。これにより、アダプター電源部320は、端子Tc2にレンズ駆動系電源Vpの電圧を供給し、端子Tc3にレンズ制御系電源Vcの電圧を供給する。
また、アダプター電源部320は、レンズ駆動系電源Vpの電圧を端子Tc2および端子Td2を介して交換レンズ200の光学系駆動部230に供給する。
また、アダプター電源部320は、レンズ制御系電源Vcの電圧を端子Tc3および端子Td3を介して交換レンズ200のレンズ制御部210に供給する。
このように、アダプター電源部320は、カメラボディ100から供給されるパワー系電源PWRの電圧から交換レンズ200の光学系駆動部230に供給するレンズ駆動系電源Vpの電圧を生成するとともに、カメラボディ100から供給される制御系電源Vcc1の電圧からレンズ制御部210に供給するレンズ制御系電源Vcの電圧を生成できる。また、アダプター電源部320は、カメラボディ100から供給される制御系電源Vcc1の電圧をアダプター制御部310に供給する。
これにより、アダプター300は、カメラボディ100から供給される制御系電源Vcc1の電圧から、アダプター制御部310に供給する電圧と、交換レンズ200のレンズ制御部210に供給するレンズ制御系電源Vcの電圧を生成してそれぞれ供給できる。また、アダプター300は、パワー系電源PWRの電圧から交換レンズ200の光学系駆動部230に供給するレンズ駆動系電源Vpの電圧を生成して供給できる。
ところで、カメラボディ100に対してアダプター300を介さずに直接に装着される交換レンズ、すなわちマウント仕様、通信規格等がカメラボディ100と同じでありカメラボディ100の規格に適合する交換レンズ(例えば、後述する規格適合レンズ)が、カメラボディ100に装着された場合、カメラボディ100は、制御系電源Vcc1の電圧をレンズ制御部210に供給する電圧(交換レンズ200のレンズ制御系電源Vcの電圧に相当する電圧)として供給し、パワー系電源PWRの電圧を光学系駆動部230Aに供給する電圧(交換レンズ200のレンズ駆動系電源Vpの電圧に相当する電圧)として供給する。
すなわち、アダプター300を介してカメラボディ100に対して交換レンズ200が装着された場合、カメラボディ100は、カメラボディ100に対してアダプター300を介さず直接に交換レンズ(規格適合レンズ)が装着された場合と同様の電源系統から交換レンズ200に給電できる。
また、上述したように、制御系電源Vcc1の電圧をアダプター制御部310に供給するとともに、制御系電源Vcc1からレンズ制御系電源Vcの供給電圧を生成するように構成した。これにより、カメラボディ100からアダプター300に制御系電源Vcc1の給電さえあれば、アダプター300は、アダプター制御部310および交換レンズ200のレンズ制御部210にそれぞれ給電できる。
例えば、カメラボディ100からのパワー系電源PWRの給電が停止された場合でも、制御系電源Vcc1の給電が継続されることにより、アダプター300は、アダプター制御部310およびレンズ制御部210のそれぞれに対する給電を継続できる。
さらに、アダプター電源部320は、アダプター300内の絞り駆動用電源Vmの電圧を、絞り連動レバー駆動部330に供給する。つまりアダプター300は、絞り連動レバー駆動部330に供給する電圧を、カメラボディ100から供給されるパワー系電源PWRの電圧から生成する。パワー系電源PWRは、制御系電源Vcc1よりも給電力が十分に大きいため、パワー系電源PWRを様々な回路への給電に利用でき、且つ本実施形態のようにパワー系電源PWRから絞り連動レバー駆動部330に給電する電圧を作成しても(パワー系電源PWRを兼用しても)、その兼用先の他の回路の動作(例えば上述のレンズ制御部210の動作)に悪影響を与えることがない。
また、端子Tb1は、カメラボディ100の端子Ta1に接続されている。これにより、パワー系グランドPGNDは、端子Ta1を介して端子Tb1に接続されている。また、端子Tb1と端子Tc1とは、アダプター300内でパワー系グランドPGNDとして接続されている。さらに、端子Tc1は、交換レンズ200の端子Td1に接続されている。これにより、パワー系グランドPGNDは、レンズ駆動系電源Vpに対応するグランドとして、端子Tc1を介して端子Td1に接続されている。なお、パワー系グランドPGNDは、アダプター電源部320および絞り連動レバー駆動部330等のグランドとしても接続されている。
また、端子Tb12は、カメラボディ100の端子Ta12に接続されている。これにより、制御系グランドSGNDは、端子Ta12を介して端子Tb12に接続されている。また、端子Tb12と端子Tc9とは、アダプター300内で制御系グランドSGNDとして接続されている。さらに、端子Tc9は、交換レンズ200の端子Td9に接続されている。これにより、制御系グランドSGNDは、レンズ制御系電源Vcに対応するグランドとして、端子Tc9を介して端子Td9に接続されている。また、制御系グランドSGNDは、アダプター制御部310のグランドとしても接続されている。
このように、パワー系グランドPGNDと制御系グランドSGNDとは、アダプター300において互いに接続されておらず、2系統のグランドに分離されている。
つまり、交換レンズ200およびアダプター300において、パワー系グランドPGNDと制御系グランドSGNDとが互いに接続されておらず、2系統のグランドに分離されている。ただし、2系統に分離されているパワー系グランドPGNDと制御系グランドSGNDとは、カメラボディ100において接続され、バッテリー190の負極と同電位のグランドになっている。したがって、カメラ制御部110、レンズ制御部210、およびアダプター制御部310のグランドは、制御系グランドSGNDに接続され同電位になっている。
なお、交換レンズ200において、制御系グランドSGNDは、レンズ側マウント201の導電部(交換レンズ筐体)に接続されていてもよい。また、交換レンズ200において制御系グランドSGNDが接続されている端子Td9は、レンズ側マウント201の導電部に含まれている構成としてもよい。同様に、アダプター300において、制御系グランドSGNDは、第2マウント302の導電部に接続されていてもよい。また、アダプター300において制御系グランドSGNDが接続されている端子Tc9は、第2マウント302の導電部に含まれている構成としてもよい。
さらに、同様に、端子Tb12は第1マウント301の導電部に接続されていてもよく、また、端子Tb12は第1マウント301の導電部に含まれている構成としてもよい。
同様に、端子Ta12も、カメラボディ側マウント101の導電部に接続されていてもよく、また、端子Ta12はカメラボディ側マウント101の導電部に含まれている構成としてもよい。
絞り連動レバー駆動部330は、アダプター制御部310の制御により絞り連動レバー350の位置を移動させる。絞り連動レバー駆動部330は、絞り連動レバー350を移動させることにより、交換レンズ200の絞り機構251を絞りレバー252を介して変位させる。また、絞り連動レバー駆動部330は、絞り連動レバー350の位置を検出して、該検出結果をアダプター制御部310に出力する。
例えば、絞り連動レバー駆動部330は、絞り連動レバー350を駆動する絞り駆動用アクチュエータ(例えば、ステッピングモーター)、絞り駆動用アクチュエータを駆動制御するモーター駆動部、および、絞り連動レバー350の位置を検出する絞り連動レバー位置検出部等を備えている。これにより、絞り連動レバー駆動部330において、モーター駆動部が絞り駆動用アクチュエータを駆動することにより、絞り駆動用アクチュエータが絞り連動レバー350を駆動する。また、絞り連動レバー駆動部330において、絞り連動レバー位置検出部(例えば、フォトインタラプタ)が、絞り連動レバー350の位置を検出して、検出結果をアダプター制御部310に供給する。
(アダプターの電源部および電源系統の構成の詳細)
次に、図38を参照して、アダプター300におけるアダプター電源部320および電源系統の構成の詳細について説明する。
図38は、アダプター電源部320および電源系統の構成の一例を示す概略ブロック図である。同図において図37の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。また、この図に示すアダプター制御部310は、アダプター電源制御部311に関する構成のみを示している。
アダプター電源部320は、第1DC−DCコンバータ部321(電圧変換部)と、第1レギュレータ部322と、第2レギュレータ部323と、第2DC−DCコンバータ部324とを備えている。
第1DC−DCコンバータ部321には、制御系電源Vcc1の電源線が接続されており、制御系電源Vcc1の電圧が供給される。第1DC−DCコンバータ部321は、制御系電源Vcc1の電圧を予め定められた電圧まで昇圧した電圧に変換する。第1DC−DCコンバータ部321の出力端子は、第1レギュレータ部322の入力端子に接続されており、第1DC−DCコンバータ部321により生成された電圧が第1レギュレータ部322に供給される。
第1レギュレータ部322は、例えば、第1リニアレギュレータを備えており、第1DC−DCコンバータ部321により生成された電圧(制御系電源Vcc1の電圧を予め定められた電圧まで昇圧した電圧)を降圧して電圧を安定化させたレンズ制御系電源Vcの供給電圧を生成する。なお、レンズ制御系電源Vcの電源線は、図37を用いて説明した端子Tc3に接続されている。
第2DC−DCコンバータ部324には、パワー系電源PWRの電源線が接続されており、パワー系電源PWRの電圧が供給される。第2DC−DCコンバータ部324は、パワー系電源PWRの電圧から予め定められた電圧まで昇降圧した電圧に変換した絞り駆動用電源Vmの供給電圧を生成する。第2DC−DCコンバータ部324により生成された絞り駆動用電源Vmの電源線は、絞り連動レバー駆動部330に接続されており、絞り駆動用電源Vmの電圧が絞り連動レバー駆動部330に供給される。
また、第2レギュレータ部323の入力端子には、パワー系電源PWRの電源線が接続されており、パワー系電源PWRの電圧が供給される。第2レギュレータ部323は、例えば、第2リニアレギュレータを備えており、パワー系電源PWRの電圧を降圧して電圧を安定化させたレンズ駆動系電源Vpを生成する。この第2レギュレータ部323は、第1レギュレータ部322に対比して供給可能な給電量が多いレギュレータである。なお、レンズ駆動系電源Vpの電源線は、図37を用いて説明した端子Tc2に接続されている。
また、制御信号CTL1の信号線は、アダプター制御部310の制御信号出力端子と、第1DC−DCコンバータ部321(例えば、第1DC−DCコンバータ部321が有している出力制御用のコントロール端子)と、に接続されている。第1DC−DCコンバータ部321は、アダプター制御部310から供給される制御信号CTL1に基づいて、レンズ制御系電源Vcの電圧の供給状態を、給電状態(電圧を供給している状態)、または遮断状態(電圧の供給を停止している状態)に制御する。例えば、第1DC−DCコンバータ部321は、制御信号CTL1がH(ハイ)状態の場合に、レンズ制御系電源Vcの電圧を給電状態に制御する。また、第1DC−DCコンバータ部321は、制御信号CTL1がL(ロウ)状態の場合に、レンズ制御系電源Vcの電圧を遮断状態に制御する。
また、制御信号CTL2の信号線は、アダプター制御部310の制御信号出力端子と、第2レギュレータ部323(例えば、第2レギュレータ部323が有している出力制御用のコントロール端子)と、に接続されている。第2レギュレータ部323は、アダプター制御部310から供給される制御信号CTL2に基づいて、レンズ駆動系電源Vpの電圧の供給状態を、給電状態(電圧を供給している状態)、または遮断状態(電圧の供給を停止している状態)に制御する。例えば、第2レギュレータ部323は、制御信号CTL2がH(ハイ)状態の場合に、レンズ駆動系電源Vpの電圧を給電状態に制御する。また、第2レギュレータ部323は、制御信号CTL2がL(ロウ)状態の場合に、レンズ駆動系電源Vpの電圧を遮断状態に制御する。
また、制御信号CTL3の信号線は、アダプター制御部310の制御信号出力端子と、第2DC−DCコンバータ部324(例えば、第2DC−DCコンバータ部324が有している出力制御用のコントロール端子)と、に接続されている。第2DC−DCコンバータ部324は、アダプター制御部310から供給される制御信号CTL3に基づいて、絞り駆動用電源Vmの電圧の供給状態を、給電状態(電圧を供給している状態)、または遮断状態(電圧の供給を停止している状態)に制御する。例えば、第2DC−DCコンバータ部324は、制御信号CTL3がH(ハイ)状態の場合に、絞り駆動用電源Vmの電圧を給電状態に制御する。また、第2DC−DCコンバータ部324は、制御信号CTL3がL(ロウ)状態の場合に、絞り駆動用電源Vmの電圧を遮断状態に制御する。
絞り連動レバー駆動部330は、絞り駆動用アクチュエータとしてのステッピングモーター335と、モーター駆動部331と、絞り連動レバー位置検出部332と、を備えている。
ステッピングモーター335は、絞り連動レバー350を駆動する動力源であり、モーター駆動部331により駆動される。
モーター駆動部331は、アダプター制御部310の制御により、パルス電圧を生成してステッピングモーター335を駆動する。また、絞り連動レバー位置検出部332は、例えばフォトインタラプタを含み、絞り連動レバー350の位置を検出する。
第2DC−DCコンバータ部324により生成された絞り駆動用電源Vmの電源線は、モーター駆動部331と、絞り連動レバー位置検出部332とに接続されており、絞り駆動用電源Vmの電圧が供給される。
また、制御系電源Vcc1の電圧の電源線は、アダプター制御部310に接続されている他に、モーター駆動部331にも接続されており、モーター駆動部331内の制御系回路に制御系電源Vcc1の電圧が供給される。
制御系グランドSGNDは、アダプター制御部310、モーター駆動部331、および第1レギュレータ部322に、制御系電源Vcc1に対応するグランドとして接続されている。
また、パワー系グランドPGNDは、第1DC−DCコンバータ部321、第2DC−DCコンバータ部324、第2レギュレータ部323、モーター駆動部331、および絞り連動レバー位置検出部332に、パワー系電源PWRまたは絞り駆動用電源Vmに対応するグランドとして接続されている。
このように、アダプター300は、カメラボディ100から供給される制御系電源Vcc1の電圧およびパワー系電源PWRの電圧のうち、パワー系電源PWRの電圧から第2レギュレータ部323を介して交換レンズ200に供給するレンズ駆動系電源Vpの電圧を生成する。また、アダプター300は、制御系電源Vcc1の電圧から第1DC−DCコンバータ部321および第1レギュレータ部322を介して、レンズ制御系電源Vcの電圧を生成する。さらに、アダプター300のアダプター制御部310には、カメラボディ100から供給される制御系電源Vcc1の電圧が供給される。つまり、アダプター制御部310には、カメラボディ100から供給される制御系電源Vcc1の電圧が供給され、交換レンズ200のレンズ制御部210には、制御系電源Vcc1の電圧から生成されたレンズ制御系電源Vcの電圧が供給される。また、交換レンズ200の光学系駆動部230には、アダプター300においてパワー系電源PWRの電圧から生成されたレンズ駆動系電源Vpの電圧が供給される。
これにより、アダプター300は、カメラボディ100から供給されたパワー系電源PWRの電圧から、交換レンズ200の光学系駆動部230を駆動するためのレンズ駆動系電源Vpの電圧を生成して供給できる。また、アダプター300は、カメラボディ100から供給された制御系電源Vcc1の電圧から、交換レンズ200のレンズ制御部210に供給するためのレンズ制御系電源Vcの電圧を生成して供給できる。また、アダプター300のアダプター制御部310は、制御系電源Vcc1から給電されることによりアダプター300において実行される処理を制御できる。
よって、アダプター300は、カメラボディ100から供給された制御系電源Vcc1から、アダプター300および交換レンズ200それぞれの制御系(例えば、アダプター制御部310およびレンズ制御部210)にそれぞれ給電できる。すなわち、アダプター300は、カメラボディ100からパワー系電源PWRの給電が停止していたとしても、制御系電源Vcc1の給電があれば、アダプター300および交換レンズ200それぞれの制御系(例えば、アダプター制御部310およびレンズ制御部210)にそれぞれ給電できる。これにより、例えば、低消費電力処理によりカメラボディ100からのパワー系電源PWRの給電が停止された場合であっても、制御系電源Vcc1の給電を継続することで、アダプター制御部310またはレンズ制御部210の処理を完全に停止させない(復帰処理に必要な最小の電力で動作させる)ように制御できる。この低消費電力処理については、図43を用いて後述する。
また、アダプター300は、レンズ制御系電源Vcの電圧が供給される負荷(第2負荷部)の消費電力に対比して消費電力が多い負荷(第1負荷部)にレンズ駆動系電源Vpの電圧を供給する。すなわち、アダプター300は、レンズ制御系電源Vcの電圧と、レンズ制御系電源Vcに対比して供給可能な給電量が多いレンズ駆動系電源Vpの電圧を生成する。そのため、アダプター300は、レンズ制御部210に電圧を供給する電源系統としてのレンズ制御系電源Vcを、制御系電源Vcc1の電圧から生成し、光学系駆動部230に電圧を供給する電源系統としてのレンズ駆動系電源Vpを、制御系電源Vcc1に対比して供給可能な給電量が多いパワー系電源PWRの電圧から生成する。これにより、アダプター300は、レンズ制御部210および光学系駆動部230に適切に電圧を供給できる。よって、アダプター300は、交換レンズ200を駆動するための電圧を適切に供給できる。
また、アダプター300は、第2DC−DCコンバータ部324により、パワー系電源PWRの電圧から予め定められた電圧まで昇降圧した電圧に変換して絞り駆動用電源Vmの電圧を生成するため、安定化させた電圧を絞り連動レバー駆動部330に供給できる。さらに、アダプター300は、パワー系電源PWR、絞り駆動用電源Vm、およびレンズ駆動系電源Vp、とは異なる電源系統である制御系電源Vcc1の電圧から、第1DC−DCコンバータ部321および第1レギュレータ部322を介して(予め定められた電圧まで昇降圧して)レンズ制御系電源Vcの電圧を生成するとともに、制御系電源Vcc1の電圧がアダプター制御部310に供給される。そのため、駆動系の電圧ノイズの影響を低減した電圧をレンズ制御部210およびアダプター制御部310にそれぞれ供給できる。また、アダプター300は、第2レギュレータ部323により、パワー系電源PWRの電圧から予め定められた電圧まで降圧した電圧に変換してレンズ駆動系電源Vpの電圧を生成するため、安定化させた電圧を光学系駆動部230に供給できる。
<交換レンズの他の形態>
次に、交換レンズの他の形態について説明する。
アダプター300を介してカメラボディ100と接続して機能させることが可能なレンズは、図37を用いて説明した交換レンズ200に限られるものではない。交換レンズ200の他に、様々な交換レンズを、アダプター300を介してカメラボディ100と接続して機能させることが可能である。
なお、図37を用いて説明した交換レンズ200は、通信可能なレンズ制御部210を備えており、レンズ制御部210が通信結果に基づいて光学系駆動部230を制御する交換レンズであり、この交換レンズ200を、以下の記述においてCPU(Central Processing Unit)レンズとも称する。
(非CPUレンズ)
これに対して、図39に示すように、通信可能なレンズ制御部を備えていない交換レンズ200Bを、アダプター300を介してカメラボディ100と接続して機能させることも可能である。
図39は、通信可能なレンズ制御部を備えていない交換レンズ200Bを備えているカメラシステム1Kの構成の一例を示す概略ブロック図である。同図において図37の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
この図において、カメラボディ100と交換レンズ200Bとは、アダプター300を介して装着されている。
第7実施形態における非CPUレンズについての説明は、第9実施形態においても同様であり、重複する内容については、その説明を省略する。
(電磁絞り式CPUレンズ)
また、図40に示すように、絞り機構251Cを電気的に駆動する電磁絞り式の交換レンズ200Cを、アダプター300を介してカメラボディ100と接続して機能させることも可能である。
図40は、電磁絞り式の交換レンズ200Cを備えているカメラシステム1Lの構成の一例を示す概略ブロック図である。同図において図37の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
この図において、カメラボディ100と交換レンズ200Cとは、アダプター300を介して装着されている。
図40に示す交換レンズ200Cは、図37に示す交換レンズ200が絞りレバー252を有する絞りユニット250を備えているのに対して、絞り駆動部233Cを有する電磁絞りユニット250C備えている点で異なる。
第7実施形態における非CPUレンズについての説明は、第9実施形態においても同様であり、重複する内容については、その説明を省略する。
ただし、第9実施形態の交換レンズ200Cには、アダプター300を介してカメラボディ100から給電された制御系電源Vccの電圧から生成されたレンズ制御系電源Vcの電圧が供給されるとともに、パワー系電源PWRの電圧から生成されたレンズ駆動系電源Vpの電圧が光学系駆動部230および電磁絞りユニット250Cに供給される電圧として供給される。
(規格適合レンズ)
第7実施形態における規格適合レンズについての説明は、第9実施形態においても同様であり、重複する内容については、その説明を省略する。
<状態遷移の説明>
次に、本実施形態による処理について説明する。
第1実施形態の図8における状態遷移の概要は、第9実施形態においても同様であり、重複する内容については、その説明を省略する。
第9実施形態におけるレンズ起動処理については後述の「レンズ起動処理」(図41、図42)において詳述する。
第9実施形態においては、「割り込み処理」のうち、低消費電力モードへの移行または電源オフによる電源遮断処理については後述の「電源遮断処理および低消費電力処理」(図43)において詳述する。
(レンズ起動処理)
次に、第1実施形態の図8を用いて説明した本実施形態による処理のうち、「レンズ起動処理」(第1実施形態の図8のステップS100の処理)について詳しく説明する。
まず、第9実施形態によるレンズ起動処理の概要について説明する。
アダプター制御部310は、カメラボディ100から制御系電源Vcc1の電圧の供給(給電)を受けた後で、制御系電源Vcc1の電圧からレンズ制御系電源Vcの電圧をアダプター電源部320に生成させて、交換レンズ200に対して供給させる。また、アダプター制御部310は、カメラボディ100から制御系電源Vcc1の電圧の供給(給電)を受けた後で、パワー系電源PWRからの給電開始を要求するパワー系電源PWR要求信号をカメラボディ100に送信する。すなわち、アダプター制御部310は、制御系電源Vcc1からの給電を受けた後で、パワー系電源PWR要求信号をカメラボディ100に送信するとともに、制御系電源Vcc1の電圧からレンズ制御系電源Vcの電圧を生成させて、交換レンズ200に対して供給させる。
例えば、アダプター制御部310は、制御系電源Vcc1の電圧からレンズ制御系電源Vcの電圧を生成させた後で、パワー系電源PWR要求信号をカメラボディ100に送信する。
また、アダプター制御部310は、パワー系電源PWR要求信号に応じてカメラボディ100から供給されたパワー系電源PWRの電圧から、交換レンズ200に電圧を供給するレンズ駆動系電源Vpの電圧をアダプター電源部320に生成させる。なお、アダプター制御部310は、パワー系電源PWRからの給電が開始された後に、レンズ駆動系電源Vpの電圧をアダプター電源部320に生成させて交換レンズ200に供給させる。
また、アダプター制御部310は、レンズ制御系電源Vcの電圧をアダプター電源部320から交換レンズ200に供給させた後で、パワー系電源PWRの電圧からレンズ駆動系電源Vpの電圧をアダプター電源部320に生成させて、交換レンズ200に供給させる。
例えば、アダプター制御部310は、交換レンズ200にレンズ制御系電源Vcの電圧が供給されたことに応じて、交換レンズ200からレンズ駆動系電源Vpの電圧の供給開始を要求することを示すレンズ駆動系電源Vp要求信号を受信した場合、レンズ駆動系電源Vpの電圧をアダプター電源部320から交換レンズ200に供給させる。
また、アダプター制御部310は、カメラボディ100から制御系電源Vcc1の電圧の供給が開始された後で、カメラ制御部110からの制御指示に応じた初期化処理を実行する。例えば、アダプター制御部310は、初期化処理として交換レンズ200の状態を初期化する処理を実行する(交換レンズ200に対して要求する)。すなわち、アダプター制御部310は、交換レンズ200に対して給電させた(交換レンズ200に対してレンズ系電源系統の電源を供給させた)後で、交換レンズ200の状態を初期化する処理を実行する(交換レンズ200に対して要求する)。
また、この交換レンズ200の状態を初期化する処理には、レンズ制御部210を初期化するレンズ制御部初期化処理が含まれる。
例えば、アダプター制御部310は、初期化処理として、交換レンズ200に対して給電することにより、交換レンズ200がアダプター300に装着されている状態にあるか否かを検出する。そして、アダプター制御部310は、交換レンズ200がアダプター300に装着されている状態にあることを検出した後、レンズ制御部210を初期化するレンズ制御部初期化処理を実行する。
次に、カメラシステム1Jのレンズ起動処理の詳細について説明する。
図41は、第9実施形態によるレンズ起動処理の処理シーケンスの第1の例を示す図である。この図は、カメラボディ100の主電源がオンされた場合のレンズ起動処理の一例を示している。
レンズ起動処理は、着脱判定(ステップS110)、カメラボディ100とアダプター300との間の情報交換(ステップS120)、初期化(ステップS130)、レンズ情報取得(ステップS160)、レンズ機能開始(ステップS170)の順に処理が行われる。また、初期化(ステップS130)においては、アダプター300が交換レンズ200に対して行う処理として、装着判定処理(ステップS140)とレンズ初期化処理(ステップS150)とが順に実行される。
なお、この起動処理において、アダプター300を介してカメラボディ100と交換レンズ200との間で実行される通信は、コマンドデータ通信である。
まず、着脱判定(ステップS110)は、カメラボディ100がアダプター300に対する制御系電源Vcc1の給電を開始して、アダプター300(または、交換レンズ200A)が装着されているか否かを判定する処理である。
カメラボディ100の主電源がオンされた場合、カメラ制御部110は、カメラ電源部120を制御して、制御系電源Vcc1の電圧をアダプター300に供給(給電)させる(ステップS1110)。これにより、アダプター制御部310に、制御系電源Vcc1の電圧が供給される。アダプター制御部310は、制御系電源Vcc1の電圧が供給されるのに応じてアダプター起動処理を行い、第1アダプター通信部312から第1カメラ通信部112に対して通信可否を通知する(ステップS2110)。例えば、第1アダプター通信部312は、制御系電源Vcc1の電圧が供給されるのに応じて信号RDYをH(ハイ)レベルに制御し、アダプター起動処理により信号RDYをL(ロウ)レベルに制御する。そして、第1カメラ通信部112は、信号RDYの信号レベルの立下りエッジを検出することにより、装着情報を取得する(ステップS1112)。
これにより、カメラ制御部110は、第1カメラ通信部112により取得された装着情報に基づいて、アダプター300が装着されているか否かの着脱判定を行う(ステップS1114)。例えば、カメラ制御部110は、信号RDYの信号レベルの立下りエッジが検出されたか否かを示す装着情報に基づいて着脱判定を行う。
ステップS1114において、カメラボディ100にアダプター300が装着されていると判定された場合、カメラ制御部110は、カメラボディ100とアダプター300との間の情報交換(ステップS120)に処理を進める。また、装着されているアダプター300のアダプター制御部310は、上述のステップS2110におけるアダプター起動処理の後に、制御系電源Vcc1の電圧からレンズ制御系電源Vcの電圧をアダプター電源部320に生成させて交換レンズ200に供給(給電)させる(ステップS2115)。
なお、カメラボディ100に対してアダプター300を介さず直接に規格適合レンズ(例えば、交換レンズ200A)が装着されている場合も、カメラ制御部110は、同様にステップS120に処理を進める。この場合のステップS120の処理は、カメラボディ100と交換レンズ200Aとの間の情報交換の処理となる。
また、ステップS1114において装着されていないと判定された場合、カメラ制御部110は、カメラボディ100に対してアダプター300および交換レンズ200Aの何れかが装着されていない非装着状態であると判定する。
ステップS120のカメラボディ100とアダプター300との間の情報交換において、次の処理が行われる。
第1カメラ通信部112は、第1アダプター通信部312と通信(コマンドデータ通信)の確立を行う。そして、第1カメラ通信部112と第1アダプター通信部312とは、カメラボディ100とアダプター300とのそれぞれの識別ID、名称、ファームウェアバージョン等の情報を互いに通信して取得する。また、第1アダプター通信部312は、パワー系電源PWRの電圧の供給開始を要求するパワー系電源PWR要求信号を第1カメラ通信部112に送信する(ステップS1120、ステップS2120)。
続いて、初期化(ステップS130)の処理が行われる。この初期化の処理は、カメラボディ100からパワー系電源PWRの電圧を供給開始して、アダプター300および交換レンズ200の初期化を行う処理である。
まず、カメラ制御部110は、第1カメラ通信部112によりパワー系電源PWR要求信号が受信された場合、スイッチ125を導通状態に制御してパワー系電源PWRの電圧をバッテリー190からアダプター300に供給(給電)させる(ステップS1130)。
次に、第1カメラ通信部112は、初期化要求として初期化実行コマンドを第1アダプター通信部312に送信する(ステップS1140)。
アダプター制御部310は、第1アダプター通信部312により初期化実行コマンドが受信された場合、装着判定処理(ステップS140)およびレンズ初期化処理(ステップS150)を実行する。
装着判定処理(ステップS140)は、アダプター300に対しての交換レンズの装着判定処理である。
第1アダプター通信部312は、第1レンズ通信部212との間の通信により、レンズ装着判定処理を実行し、交換レンズが装着されているか否かを判定する。交換レンズ200が装着されている場合、第1レンズ通信部212は、第1アダプター通信部312に、レンズ駆動系電源Vp要求信号を送信する(ステップS2140、ステップS3140)。そして、アダプター制御部310は、レンズ初期化処理(ステップS150)に処理を進める。
レンズ初期化処理(ステップS150)は、アダプター300および交換レンズ200の初期化処理である。
アダプター制御部310は、第1アダプター通信部312によりレンズ駆動系電源Vp要求信号が受信された場合、パワー系電源PWRの電圧からレンズ駆動系電源Vpの電圧をアダプター電源部320に生成させて交換レンズ200に供給(給電)させる。次に、第1アダプター通信部312は、第1レンズ通信部212との間の通信により、レンズ初期化処理を実行する(ステップS2150、ステップS3150)。ここで、アダプター300側からレンズ駆動系電源Vpを交換レンズ200側に供給しないのは、次の理由による。交換レンズによっては電源供給を必要としないレンズ(例えばマニュアルフォーカスレンズ)も存在する。そのような交換レンズが装着されているときにレンズ駆動系電源Vpを生成し、電源供給動作を行うことは、不必要な作業をアダプター300側にさせることになる。そこで本実施形態では、不必要な作業をアダプター300に行わせないようにするために、電源の給電手順を決めている。
次に、アダプター300および交換レンズ200の初期化が完了すると、第1カメラ通信部112は、初期化確認コマンドに対する応答結果として、初期化が完了したことを示す情報として「初期化完了」を、第1アダプター通信部312から受信する。これにより、カメラ制御部110は初期化完了情報を取得する(ステップS1150)。
初期化が完了すると、カメラ制御部110は、ステップS1120のカメラボディ100とアダプター300との間の情報交換において取得した情報に基づいて、アダプター300が装着されているか否かを判定する(ステップS1155)。ステップS1155において、アダプター300が装着されていないと判定された場合、カメラ制御部110は、カメラボディ100に対してアダプター300を介さず直接に規格適合レンズ(例えば、交換レンズ200A)が装着されていると判定する。一方、ステップS1155において、アダプター300が装着されていると判定された場合、カメラ制御部110は、レンズ情報取得(ステップS160)の処理に進める。
レンズ情報取得(ステップS160)の処理は、アダプター300に対しての交換レンズの装着判定処理、および、アダプター300に装着されている交換レンズ200の情報を取得する処理である。交換レンズ200の情報とは、例えば、レンズの種別、ホットライン通信機能の有無、防振機能の有無、電磁絞りの有無、開放F値、焦点距離情報等のレンズ情報である。
第1カメラ通信部112は、第1アダプター通信部312にレンズ情報取得コマンドを送信して、第1アダプター通信部312からのレンズ情報の応答を受信して、交換レンズ200の情報を取得する(ステップS1160、ステップS2160)。
次に、カメラ制御部110は、レンズ情報取得(ステップS160)において取得されたレンズ情報に基づいて、交換レンズ200の種類(種別)を判定する(ステップS1165)。例えば、カメラ制御部110は、装着判定処理(ステップS140)の判定結果により、アダプター300にCPUレンズが装着されているか否かを判定する。
ステップS1165においてCPUレンズが装着されていないと判定された場合、非CPUレンズ装着状態と判定して起動し、処理を終了する。
一方、ステップS1165において、CPUレンズが装着されていると判定された場合、レンズ機能開始(ステップS170)に処理を進める。
また、カメラ制御部110は、取得したレンズ情報に基づいて、例えば、AF制御(処理)の機能を有するレンズ、VRレンズ223の制御(処理)の機能(防振制御機能)を有するレンズ、または、電磁絞り式レンズ、であるか否か等を判定する。
レンズ機能開始(ステップS170)の処理は、レンズ情報取得(ステップS160)の処理において取得したレンズ情報に基づいて、交換レンズの種別(機能)に応じて、それぞれの機能を開始する処理をする。第1カメラ通信部112は、第1アダプター通信部312を介して第1レンズ通信部212と通信を行い、例えば、レンズ制御用テーブルの取得、ホットライン通信許可設定、防振制御開始設定等の処理を行う(ステップS1170、ステップS2170、ステップS3170)。
そして、カメラ制御部110は、CPUレンズ装着状態と判定して起動し、処理を終了する。
このように、アダプター制御部310は、カメラボディ100から制御系電源Vcc1の電圧が供給されることに応じて起動し、制御系電源Vcc1の電圧からレンズ制御系電源Vcの電圧をアダプター電源部320に生成させて交換レンズ200に供給させるとともに、カメラボディ100にパワー系電源PWRの電圧の供給開始を要求する。カメラ制御部110は、第1カメラ通信部112によりパワー系電源PWR要求信号が受信された場合、パワー系電源PWRの電圧をアダプター300に供給(給電)させる。また、アダプター制御部310は、カメラボディ100から初期化実行コマンドが送信されることに応じて、レンズ制御部210との間で「レンズ装着判定処理」を実行する。そして、アダプター制御部310は、上述の「レンズ装着判定処理」により、交換レンズ200からレンズ駆動系電源Vpの電圧の供給が要求された場合(レンズ駆動系電源Vp要求信号を受信した場合)、パワー系電源PWRからレンズ駆動系電源Vpのアダプター電源部320に電圧を生成させて交換レンズ200に対して供給させる。
これにより、アダプター制御部310は、カメラボディ100から供給される電圧に基づいて、交換レンズ200に供給する電圧を生成させるとともに、それぞれの電源系統の電圧の供給開始タイミングを適切に制御できる。
また、アダプター制御部310は、交換レンズの種類によらず(交換レンズがレンズ駆動系電源Vpの給電を必要とするか否かによらず)、レンズ駆動系電源Vpの電圧を生成するために必要なパワー系電源PWRの給電を、「初期化」の開始タイミングの前にカメラ制御部110に対して要求する。これにより、カメラボディ100からアダプター300にパワー系電源PWRの給電がされている状態(アダプター電源部320に給電されている状態)になるため、アダプター制御部310は、交換レンズの種類によってレンズ駆動系電源Vpの電圧を生成させる必要がある場合は、再びカメラ制御部110と通信することなくアダプター電源部320にレンズ駆動系電源Vpの電圧を生成させることができる。よって、カメラボディ100は、アダプター300を介して装着されている交換レンズがレンズ駆動系電源Vpの給電を必要とするか否かによって初期化処理の処理内容を変更することなく、一旦アダプター300にパワー系電源PWRの給電をして初期化実行コマンドを送信し初期化完了の応答の受信を待つという同様の初期化処理を実行することができる。すなわち、アダプター300は、装着されている交換レンズの種類に係らず、カメラボディ100の共通の処理に対応したレンズ起動処理を実行することができる。
また、アダプター制御部310は、レンズ起動処理において交換レンズ200の仕様を判別し、判別した仕様に基づいて交換レンズ200に対して電圧を供給できる。また、アダプター制御部310は、判別した交換レンズの仕様に基づいて、電圧の供給が不要な交換レンズの場合、交換レンズへの電圧の供給を停止できる。
また、アダプター300は、制御系電源Vcc1の電圧からレンズ制御系電源Vcの電圧を生成するため、制御系電源Vcc1からの給電に応じてアダプター起動処理をした直後に、交換レンズ200にレンズ制御系電源Vcの給電が可能となる。これにより、アダプター300は、カメラボディ100からの交換レンズ200に対する初期化要求(初期化実行コマンド)を受ける前に、交換レンズ200と通信を開始して、レンズの初期化やレンズ情報の取得などの処理を開始する構成としてもよく、その場合、レンズ起動処理の処理時間の短縮化を図ることができる。
なお、図41に示す「レンズ起動処理」では、アダプター制御部310が、制御系電源Vcc1の電圧からレンズ制御系電源Vcの電圧をアダプター電源部320に生成させた後で、パワー系電源PWR要求信号をカメラボディ100に送信する例を説明したがこれに限られるものではない。例えば、アダプター制御部310は、パワー系電源PWR要求信号をカメラボディ100に送信した後に、制御系電源Vcc1の電圧からレンズ制御系電源Vcの電圧を生成させてもよい。例えば、アダプター制御部310は、パワー系電源PWR要求信号をカメラボディ100に送信したことに応じてカメラボディ100から送信される初期化要求(初期化実行コマンド)を受信した後に、レンズ制御系電源Vcの電圧をアダプター電源部320に生成させて交換レンズ200に対して供給させてもよい。
図42は、第9実施形態におけるレンズ起動処理の処理シーケンスの第2の例を示す図である。図42は、アダプター制御部310が、パワー系電源PWR要求信号をカメラボディ100に送信した後に、制御系電源Vcc1の電圧からレンズ制御系電源Vcの電圧を生成させる場合の例を示す図である。同図において図41の各処理に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
なお、図42に示すレンズ起動処理は、アダプター制御部310が、レンズ制御系電源Vcの電圧を生成させる処理を初期化(ステップS130)の処理において実行する(図41のステップS2115の処理に代えて)点が、図41に示すレンズ起動処理と異なる。
図42に示す初期化(ステップS130)の処理において、カメラ制御部110は、第1カメラ通信部112によりパワー系電源PWR要求信号が受信された場合、スイッチ125を導通状態に制御してパワー系電源PWRの電圧をバッテリー190からアダプター300に供給(給電)させる(ステップS1130)。
次に、第1カメラ通信部112は、初期化要求として初期化実行コマンドを第1アダプター通信部312に送信する(ステップS1140)。
アダプター制御部310は、第1アダプター通信部312により初期化実行コマンドが受信された場合、装着判定処理(ステップS140)およびレンズ初期化処理(ステップS150)を実行する。
装着判定処理(ステップS140)は、アダプター300に対しての交換レンズの装着判定処理である。
アダプター制御部310は、制御系電源Vcc1の電圧からレンズ制御系電源Vcの電圧をアダプター電源部320に生成させて交換レンズ200に供給(給電)させる。次に、第1アダプター通信部312は、第1レンズ通信部212との間の通信により、レンズ装着判定処理を実行し、交換レンズが装着されているか否かを判定する。交換レンズ200が装着されている場合、第1レンズ通信部212は、第1アダプター通信部312に、レンズ駆動系電源Vp要求信号を送信する(ステップS2140、ステップS3140)。そして、アダプター制御部310は、レンズ初期化処理(ステップS150)に処理を進める。
この後の処理は、図41に示す処理と同様である。
このように、アダプター300は、カメラボディ100からの初期化要求(初期化実行コマンド)を受けた後に(パワー系電源PWR要求信号をカメラボディ100に送信した後に)、レンズ制御系電源Vcの電圧を交換レンズ200に供給して、交換レンズ200に対する初期化処理を実行することができる。
これにより、アダプター300は、図41を用いて説明した「レンズ起動処理」と同様に、カメラボディ100から供給される電圧に基づいて、交換レンズ200に供給する電圧を生成するとともに、それぞれの電源系統の電圧の供給開始タイミングや初期化処理を適切に制御できる。
(電源遮断処理および低消費電力処理)
次に、第1実施形態の図8を用いて説明した本実施形態による「割り込み処理」(第1実施形態の図8のステップS400の処理)のうちの「電源遮断処理および低消費電力処理」について詳しく説明する。第1実施形態の図8における「電源遮断処理および低消費電力処理」について、第9実施形態においても同様であり、重複する内容については、その説明を省略する。
なお、第9実施形態において、スリープ処理は、例えば、交換レンズ200に対してレンズ駆動系電源Vpの電圧の供給を停止(遮断)した後、カメラボディ100からのパワー系電源PWRの電圧の供給を停止させるが、制御系電源Vcc1の電圧の供給を継続させる処理である。また、電源遮断処理は、例えば、交換レンズ200に対してレンズ駆動系電源Vpの電圧の供給を停止(遮断)した後、カメラボディ100からのパワー系電源PWRおよび制御系電源Vcc1の両方の電圧の供給を停止させる処理である。
まず、電源遮断処理およびスリープ処理の概要について説明する。
カメラボディ100の動作モードがスリープモードに遷移される場合において、カメラボディ100からパワー系電源PWRの電圧の供給が停止され、制御系電源Vcc1の電圧の供給が継続される。例えば、カメラボディ100の動作モードがスリープモードに遷移した場合、カメラボディ100によって、制御系電源Vcc1の電圧の供給が予め定められた期間継続される。ここで、予め定められた期間とは、例えば、カメラボディ100に対しての操作を検出することにより撮影処理を行うことが可能な動作モードに復帰するとして定められた期間、または、無操作状態が更に継続された場合にカメラボディ100の電源遮断処理に移行するために定められた期間等である。
また、カメラボディ100の動作モードがスリープモードに遷移する場合、電源遮断状態またはスリープモードへの遷移を指示することを示す指示信号(シャットダウン実行コマンド)が、カメラ制御部110からアダプター制御部310に送信され、アダプター制御部310は、前記指示信号を受信することに応じて、交換レンズ200へのレンズ駆動系電源Vpの給電を停止するレンズシャットダウン処理を実行する。また、アダプター制御部310は、レンズシャットダウン処理の最後に、レンズ制御部210をスリープモードへ遷移させる遷移指示を送信して、レンズ制御部210をスリープモードへ移行させる。
次に、アダプター制御部310は、レンズシャットダウン処理が終了した後に、電源遮断状態またはスリープモードに遷移することを許可することを示す許可信号(シャットダウン準備完了の応答)をカメラボディ100に送信する。続いて、アダプター制御部310から送信された許可信号に応じて、カメラボディ100からパワー系電源PWRの電圧の供給が停止される。その後、カメラボディ100の動作モードがスリープモードに遷移する場合、アダプター制御部310は、スリープモードへ移行して動作を継続するとともに、カメラボディ100から継続して給電されている制御系電源Vcc1から、レンズ制御電源Vcの電圧をアダプター電源部320に生成させて交換レンズ200に対して供給させる(レンズ制御部210に対してレンズ制御電源Vcを継続して給電させる)。これにより、レンズ制御部210は、スリープモードで動作を継続する。また、カメラボディ100が電源遮断処理に移行する場合、アダプター制御部310に対する制御系電源Vcc1の給電が停止される。
図43は、電源遮断処理およびスリープ処理の処理シーケンスの一例を示す図である。
この図を参照して、カメラシステム1Jの電源遮断処理およびスリープ処理について詳しく説明する。
電源遮断処理およびスリープ処理は、レンズ機能終了(ステップS410)、シャットダウン(ステップS420)、スリープモード移行(ステップS430)の順に処理が行われる。なお、この電源遮断処理およびスリープ処理において、カメラボディ100がアダプター300を介して交換レンズ200と行う通信は、コマンドデータ通信である。
電源遮断処理またはスリープ処理が開始されると、まず、レンズ機能終了(ステップS410)の処理が行われる。
第1カメラ通信部112は、第1アダプター通信部312を介して第1レンズ通信部212と通信することにより、交換レンズ200の機能動作を停止させる(ステップS1210、ステップS2210、ステップS3210)。これにより、レンズ制御部210は、交換レンズ200の機能動作を停止する。例えば、レンズ機能終了の処理によって、交換レンズ200の防振制御の終了、またはホットライン通信の禁止等の処理が行われる。
次に、シャットダウン(ステップS420)の処理が行われる。第1実施形態におけるシャットダウン(ステップS420)の処理は、第9実施形態においても同様であり、重複する内容については、その説明を省略する。
次に、アダプター制御部310は、絞り連動レバー350を退避位置に移動させ(ステップS2230)、アダプター300が備えている各部のシャットダウン処理を実行する(ステップS2235)。続いて、第1アダプター通信部312は、シャットダウン処理が完了した場合、第1カメラ通信部112から受信したシャットダウン完了確認コマンドに応じて、アダプター300(アダプター300および交換レンズ200)におけるシャットダウン処理が完了したことを示す情報として「シャットダウン準備完了」を第1カメラ通信部112に応答する。また、第1アダプター通信部312は、スリープ処理要求の有無を第1カメラ通信部112に応答する(ステップS2240)。
第9実施形態における、カメラ制御部110は、シャットダウン完了確認コマンドの応答結果において、スリープモード移行要求の有無を判定する(ステップS1255)。ステップS1255において、スリープモード移行要求が無いと判定された場合、カメラ制御部110は、カメラ電源部120を制御して制御系電源Vcc1の電圧の供給を停止させる(ステップS1270)。これにより、交換レンズ200に対するレンズ制御系電源Vcの電圧の供給も停止される。
一方、ステップS1255において、スリープモード移行要求が有りと判定された場合、スリープモード移行(ステップS430)の処理か行われる。まず、第1カメラ通信部112は、スリープモードへの遷移指示を第1アダプター通信部312に送信する。これにより、アダプター制御部310は、スリープモードに遷移(移行)する。ここで、アダプター制御部310は、スリープモードにおいて、レンズ制御系電源Vcの電圧を給電状態のまま継続する(制御信号CTL1をH(ハイ)状態に制御したまま継続する)。また、第1アダプター通信部312は、スリープモードに遷移する処理の開始前に、信号RDYをH(ハイ)レベルに制御し、スリープモードに遷移する処理が完了した後、信号RDYをL(ロウ)レベルに制御する。第1カメラ通信部112は、信号RDYの信号レベルの立下りエッジを検出することにより、アダプター300のスリープモードに遷移する処理が完了したことを検出して、制御系電源Vcc1の電圧の供給を小給電状態に切替える(ステップS1260、ステップS2260)。
これにより、電源遮断状態またはスリープモードに遷移する。
このように、カメラボディ100がスリープモードに遷移した場合、カメラ制御部110は、アダプター300へのパワー系電源PWRの電圧の供給を停止させ、制御系電源Vcc1の電圧の供給を継続させる。すなわち、アダプター300は、スリープモードに遷移された場合、カメラボディ100からパワー系電源PWRの電圧の供給が停止され、制御系電源Vcc1の電圧の供給が継続される。
これにより、スリープモードにおいて低消費電力化が可能である。また、制御系電源Vcc1の電圧の供給を継続してアダプター制御部310の処理を完全に停止させていない(アダプター制御部310を、復帰処理に必要な最小の電力で動作させている)。そのため、アダプター制御部310は、スリープモードから定常状態への復帰(起動)の際に、完全に処理を停止している場合に比較して、短い時間で復帰(起動)できる。
さらに、レンズ制御系電源Vcの電圧の供給を継続してレンズ制御部210の処理を完全に停止させていない(レンズ制御部210を、復帰処理に必要な最小の電力で動作させている)。そのため、レンズ制御部210は、スリープモードから定常状態への復帰(起動)の際に、完全に処理を停止している場合に比較して、短い時間で復帰(起動)できる。すなわち、スリープモードにおいて、アダプター制御部310およびレンズ制御部210の両方の処理を完全に停止させていないため、スリープモードから定常状態への復帰(起動)の際に、アダプター制御部310およびレンズ制御部210の両方もしくは一方の処理を完全に停止している場合に比較して、短い時間で復帰(起動)できる。
以上のように、本実施形態によれば、レンズ交換式のカメラシステムにおいて、様々な種類の交換レンズに適切に給電できる。よって、本実施形態によれば、レンズ交換式のカメラシステムにおいて、様々な種類の光学系を適切に機能できる。
なお、例えば第1実施形態の図3、図6、および図7に示すような、交換レンズ200とカメラボディ100とがアダプター300のみを介して接続されている構成に、上記実施形態が限られるものではない。
例えば、交換レンズ200とカメラボディ100とが、アダプター300と他の変換アダプター(テレコンバータ等)とを介して交換レンズ200に接続されている構成としてもよい。
また、上記実施形態のアダプター300は、光学系を備えていない構成であるが、光学系を備えている構成としてもよい。
なお、上記実施形態におけるカメラ制御部110、レンズ制御部210、またはアダプター制御部310は、それぞれ専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、メモリーおよびCPU(Central Processing Unit)により構成され、上述のカメラ制御部110、レンズ制御部210、およびアダプター制御部310のそれぞれの機能を実現するためのプログラムをメモリーにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
また、上述のカメラ制御部110、レンズ制御部210、またはアダプター制御部310それぞれの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の各部の処理をそれぞれ行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリーのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1 カメラシステム、100 カメラボディ、110 カメラ制御部、200 交換レンズ、210 レンズ制御部、220 光学系、230 光学系駆動部、251 絞り機構(絞り)、300 アダプター、301 第1マウント(第1マウント部)、302 第2マウント(第2マウント部)、305 三脚座(取付座)、307 ネジ穴、310 アダプター制御部、320 アダプター電源部、330 絞り連動レバー駆動部(絞り連動機構駆動部)、350 絞り連動レバー(絞り連動機構部)、390 2次電池(電池)、329 非接触式充電部、800 充電パッド(充電器)、900 充電装置、L1 1次コイル、L2 2次コイル

Claims (11)

  1. カメラボディを着脱可能な第1マウント部と、
    換レンズを着脱可能な第2マウント部と、
    前記第1マウント部に装着された前記カメラボディの第1電源系統および前記第1電源系統に比して供給可能な電力が大きい第2電源系統の両方の電源系統の電力を加算した電力から、前記第2マウント部に装着された前記交換レンズに対して給電する第3電源系統および第4電源系統のうちの少なくとも何れかの電源系統の供給電圧を生成する電源部と、を備えるアダプター。
  2. 前記第3電源系統から給電される負荷における消費電力が、前記第4電源系統から給電される負荷における消費電力に比して多い請求項に記載のアダプター。
  3. 前記第3電源系統からの給電は、前記交換レンズが備える光学系を駆動するための電圧として、前記交換レンズ内の駆動部に供給され、
    前記第4電源系統からの給電は、前記駆動部を制御するための電圧として、前記交換レンズ内の制御部に供給される請求項1または請求項に記載のアダプター。
  4. 前記電源部は、
    前記第1電源系統および前記第2電源系統の両方の電源系統から前記第4電源系統の供給電圧を生成し、前記第2電源系統から前記第3電源系統の供給電圧を生成る請求項から請求項の何れか1項に記載のアダプター。
  5. 前記電源部は、
    前記第2電源系統の電圧が予め定められた所定の電圧より低下した場合、前記第1電源系統のみから前記第4電源系統の供給電圧を生成する請求項から請求項の何れか1項に記載のアダプター。
  6. 前記カメラボディの動作モードが、第1動作モードから、前記第1動作モードに比して消費電力が少ない第2動作モードに遷移される場合において、前記カメラボディからの前記第2電源系統の給電が停止されるとともに、前記第1電源系統の給電が継続され、
    前記電源部は、
    前記第1電源系統のみから前記第4電源系統の供給電圧を生成する請求項から請求項の何れか1項に記載のアダプター。
  7. 前記電源部は、
    前記第1電源系統および前記第2電源系統の両方の電源系統から前記第3電源系統の供給電圧を生成し、前記第2電源系統から前記第4電源系統の供給電圧を生成る請求項から請求項の何れか1項に記載のアダプター。
  8. 前記交換レンズが備える絞りを駆動する絞り駆動部、
    を備え、
    前記電源部は、
    前記第1電源系統および前記第2電源系統の両方の電源系統から、前記絞り駆動部に対して給電する第5電源系統の供給電圧を生成する請求項から請求項の何れか1項に記載のアダプター。
  9. 前記アダプターにおいて実行される処理を制御するアダプター制御部、を備え、
    前記アダプター制御部には前記第1電源系統から給電される請求項から請求項の何れか1項に記載のアダプター。
  10. 前記電源部は、
    前記第1電源系統および前記第2電源系統の両方の電源系統から、前記アダプター制御部に対して給電する第6電源系統の供給電圧を生成する請求項に記載のアダプター。
  11. 請求項から請求項10の何れか1項に記載のアダプターと、
    前記第1マウントに装着された前記カメラボディと、
    前記第2マウントに装着された前記交換レンズと、を備えるカメラシステム。
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