<第1実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態においては、電子機器の例として、レンズ交換式のカメラシステム1(撮像装置)を構成するカメラボディ100、アダプター300、および、交換レンズ200を例に説明する。
図1は、第1実施形態によるカメラシステム1の構成の一例を示す概略ブロック図である。この図に示すカメラシステム1は、カメラボディ100(第1機器)、アダプター300(第3機器)、および、交換レンズ200(第2機器)を備えている。アダプター300は、カメラボディ100と交換レンズ200との間に設けられ、カメラボディ100と交換レンズ200とをそれぞれ着脱可能である。また、アダプター300は、非接触方式により給電された電力を受電する受電部を備えた構成、すなわち非接触充電(無接点充電、無線充電)方式に対応した構成を有するものである。
図2は、第1実施形態によるカメラシステム1が給電パッド500(給電装置)に設置(載置)されている状態の一例を示すブロック図であり、以下、図1および図2を参照して説明をする。なお、図1および図2において、対応する各部には同一の符号を付けている。
カメラボディ100は、従来の一眼レフカメラシステムに比べてフランジバックの短いカメラシステムのカメラボディである。交換レンズ200は、従来の一眼レフカメラシステムに装着されて使用される交換レンズである。そのため、従来の一眼レフカメラに使用されていた交換レンズ200をカメラボディ100に直接取り付ける(装着する)ことはできない。よって、交換レンズ200は、アダプター300を介してカメラボディ100に取り付けられている。なお、本実施の形態においては、カメラボディ100の基準電圧(カメラ制御部110に供給される電圧)が例えば3Vで、交換レンズ200の基準電圧(レンズ制御部210に供給される電圧)が例えば5Vとする。
(カメラボディの構成)
カメラボディ100は、前述したように一眼レフカメラシステムに比べてフランジバックが短いカメラシステムのカメラボディである。これは、カメラボディ100が従来の一眼レフカメラに備わっているミラー機構を省略しているためである。ここで、アダプター300を着脱可能なカメラボディ側マウント101(第3着脱部)の基準面101aから撮影素子104(撮像素子)の撮像面までの距離は、図1に示す距離Aである。
カメラボディ100は、前述のカメラボディ側マウント101、および撮影素子104に加えて、画像処理部140と、カメラ電源部120(電源供給回路)と、第1蓄電池190(バッテリー)を収納する第1蓄電池部190Bと、報知部170(第3報知部)と、カメラ制御部110と、を備えている。なお、カメラボディ100は、不図示ながら、これらに加えて周知のオートフォーカス部、自動露出部、背面表示部(カメラボディ100の筐体の背面側に設けられた表示部)、メモリーなども有している。
カメラボディ側マウント101は、基準面101a(マウント面)と、各種接点群101bと、を備えている。
撮影素子104は、交換レンズ200、およびアダプター300を介して受光面に受光された光束を画像信号に変換する撮像デバイスであり、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)またはCCD(Charge Coupled Device)を含んで構成されている。
画像処理部140は、デジタル信号に変換された画像信号に対してホワイトバランス調整、シャープネス調整、ガンマ補正、階調調整などの画像処理を施すと共に、JPEG(Joint Photographic Experts Group)などの画像圧縮処理を行ない不図示の背面表示部に画像の表示を行なう。
カメラ電源部120は、第1蓄電池190から供給される電圧をカメラボディ100が備えている各部に供給するための電圧(例えば5Vまたは3V)に変換する電圧変更回路を含んでいる。また、カメラ電源部120は、第1蓄電池190から供給される電圧をアダプター300または交換レンズ200に供給するための電圧(例えば3V)に変換する電圧変更回路を含んでいる。例えば、カメラ電源部120は、第1蓄電池190から供給される電圧から生成した制御系電源Vccの電圧(例えば3V)と、第1蓄電池190から供給される電圧であるパワー系電源PWRの電圧(バッテリー電圧)とを、それぞれアダプター300に対して供給する。
さらに、カメラ電源部120は、第1蓄電池190に電力を充電する充電回路、第1蓄電池190の電圧を検出する電圧検出回路などを備えている。カメラ電源部120の構成の詳細について詳しくは、後述する。
なお、第1蓄電池190(電池)は充電可能な2次電池であり、例えばリチウム電池やリチウムイオン電池、ニッケル水素電池などを用いることができる。例えば、第1蓄電池190は、電圧が3.6Vのリチウムイオン電池を2個有している電池である。この場合、前述のカメラ電源部120は、例えば、7.2Vの電圧を降圧して、5Vの電圧の電源系統と3Vの電圧の電源系統を生成する。
報知部170は、LED(Light Emitting Diode)を含んで構成されており、例えば、第1蓄電池190に対して充電が行なわれている場合、カメラ制御部110は、LEDを点灯状態にする。ここで、報知部170のLEDを点灯させるのは、アダプター300において充電が行なわれていることをユーザに認識させるためである。例えば、カメラ制御部110は、報知部170を、充電の開始から充電終了までの期間、充電中の状態であることを示す色に点灯、または点滅させるなどの制御をする。なお、充電中の場合は報知部170を点滅、充電が終了した場合は報知部170を点灯するようにしてもよい。なお、報知部170の点灯に関する制御はカメラ制御部110で行なってもアダプター制御部310で行なってもよく、また、協調制御で行なうようにしてもよい。
なお、充電が行われていることを報知する場合、報知部170のLEDを点灯状態にするのに代えて、充電が行なわれていることを示す「充電中」などの文字やアイコンを不図示の背面表示部に表示してもよい。
カメラ制御部110は、カメラボディ100に加えてカメラシステム1全体を制御する制御部であり、撮影動作を制御するとともに、第1蓄電池190からの給電を制御している。一例を挙げると、カメラ制御部110は、撮影動作が可能な動作中においては、第1蓄電池190からの電力をカメラボディ100内の各部やアダプター300に供給させるようにカメラ電源部120に対して制御するとともに、カメラボディ100が備えている各部を制御する。また、カメラ制御部110は、第1蓄電池190への充電を行う場合、アダプター300が給電パッド500から受電した受電電力を、アダプター300からカメラボディ100に供給されるようにカメラ電源部120に対して制御するとともに、供給された受電電力を第1蓄電池190に対して充電する制御を行う。
(交換レンズの構成)
交換レンズ200は、アダプター300を着脱可能なレンズ側マウント201と、光学系220(レンズ部)と、光学系駆動部230と、絞り機構251(絞り)と、絞り駆動部233と、レンズ制御部210と、を備えている。
レンズ側マウント201は、基準面201a(マウント面)と、各種接点群201bと、を備えている。
光学系220は、フォーカスレンズやズームレンズなどの複数のレンズを含んで構成されており、これに限らず種種の構成をとることができる。光学系駆動部230は、光学系220を構成するレンズのうち駆動が必要なレンズ(例えば、フォーカスレンズやズームレンズ)を駆動するものであり、ステッピングモーターやVCM(Voice Coil Motor)などを用いて構成されている。
絞り機構251は、交換レンズ200を透過する光量を調整するものである。絞り駆動部233は、所望の光量が得られるように、絞り機構251の開口の大きさ(開口径、開度)の調整を行なうものである。また、絞り駆動部233は、レンズ制御部210の制御により絞り駆動部233を駆動する。
レンズ制御部210は、交換レンズ200が備えている各部を制御する。例えば、レンズ制御部210は、アダプター300、またはアダプター300を介してカメラボディ100と通信することにより、光学系220および絞り機構251の駆動を制御する。
(アダプターの構成)
図3は、アダプター300の外観の概要を示す図である。以下、図1および図2に図3を加えて説明を続ける。
アダプター300は、カメラボディ100と交換レンズ200とを着脱可能に接続するものであり、カメラボディ100のカメラボディ側マウント101に着脱可能な第1マウント301(第1着脱部)と、交換レンズ200に着脱可能な第2マウント302(第2着脱部)と、受電部330と、アダプター電源部320(電源供給回路)と、ベースである台座部308と、およびアダプター制御部310と、を備えている。
第1マウント301は、カメラボディ100側のカメラボディ側マウント101に対向して(カメラボディ100に対してアダプター300が装着される状態において、対向して)設けられており、基準面301a(マウント面)、各種接点群301b(図6に示す接続部301sが有する各接続端子)を有している。なお、光軸方向(装着状態における交換レンズ200の光軸方向)において、各種接点群301bは、基準面301aよりもカメラボディ100側(装着状態におけるカメラボディ100側)の位置に設けられているとともに、基準面301aの外径よりも内側に設けられている。
アダプター300がカメラボディ100に対して装着されることにより、アダプター300の各種接点群301bは、カメラボディ100の各種接点群101bと電気的に接続される。すなわち、各種接点群301bが有する複数の接点のそれぞれは、各種接点群101bが有する複数の接点と電気的に接続される。アダプター300とカメラボディ100とは、この各種接点群301bと各種接点群101bとを介して、通信信号の授受、および給電を行う。
第2マウント302は、後述する交換レンズ200側のレンズ側マウント201に対向して(交換レンズ200に対してアダプター300が装着される状態において、対向して)設けられており、基準面302a(マウント面)、各種接点群302bを有している。基準面302aは、基準面301aよりも径が大きく、各種接点群302bは、カメラボディ100に取り付けられたときに(アダプター300の台座部308を下方向とした場合に)、第1マウント301の各種接点群301bよりも高い位置にある。また、各種接点群302bは、基準面302aよりもカメラボディ100側(装着状態におけるカメラボディ100側)の位置に設けられている。
アダプター300が交換レンズ200に対して装着されることにより、アダプター300の各種接点群302bは、交換レンズ200の各種接点群201bと電気的に接続される。すなわち、各種接点群302bが有する複数の接点のそれぞれは、各種接点群201bが有する複数の接点と電気的に接続される。アダプター300と交換レンズ200とは、この各種接点群302bと各種接点群201bとを介して、通信信号の授受、および給電を行う。
受電部330は、2次コイル331(受電コイル)と、整流回路332と、を備えている。2次コイル331は、後述する給電パッド500にアダプター300が載置された際に、給電パッド500の1次コイル511(送電コイル、給電コイル)に対向する位置に設けられており、1次コイル511より交流電力を受電する。例えば、2次コイル331には、給電パッド500に内蔵された1次コイル511と磁気結合することにより(1次コイル511に発生した磁束を媒介として)、電磁誘導による電力が生じる。整流回路332は、2次コイル331に生じた(受電された)交流電圧(交流電力)を直流電圧(直流電力)に変換して出力する。
アダプター電源部320は、カメラボディ100から供給された電圧から交換レンズ200に供給するためのレンズ系電源系統の電圧を生成する。例えば、アダプター電源部320は、カメラボディ100から供給されたパワー系電源PWRの電圧(バッテリー電圧)から交換レンズ200に供給するためのレンズ系電源系統の電圧を生成する。ここで、交換レンズ200に供給するためのレンズ系電源系統の電圧は、例えば、交換レンズ200のレンズ制御部210に供給するレンズ制御系電源Vcの電圧(例えば5V)と、レンズ制御系電源Vcよりも供給可能な電力が大きく光学系駆動部230および絞り駆動部233に供給するレンズ駆動系電源Vpの電圧と、を生成する。
台座部308は、アダプター300を支えるベースとなる部分であり、図3に示すように、装着されている交換レンズ200側に向けて延びている部分308aを有している。そして、図1に示すように、この延びた部分(アダプター300の筐体内のうち、交換レンズ200側に向けて延びている部分308aを含む台座部308を形成する筐体内)に2次コイル331が設けられている。なお、本実施形態においては、台座部308は、金属からなる部分とプラスチック(樹脂)からなる部分とを有し、2次コイル331はプラスチックからなる部分(主としてプラスチックにより覆われている筐体内)に収容されている。これは、給電パッド500から交流電力を受ける際に磁場の影響を受けないためである。なお、プラスチック部分を設ける代わりに、2次コイル331を磁気的に遮蔽する遮蔽材によりシールドするようにしてもよい。
また、台座部308は、不図示ながら三脚に取り付けるための三脚座が設けられている。この台座部308は、単体でもカメラボディ100に取り付けられたときでも倒れないような(もしくは倒れにくいような)大きさ、重さに設定されている。
ここで、図1に示すように、アダプター300の第1マウント301の基準面301aと、第2マウント302の基準面302aとの距離(厚み)は、符号Cに示す距離である。この距離(厚み)Cは、交換レンズ200のフランジバックBと、カメラボディ100のフランジバックAとの差から決められている。これにより、交換レンズ200のフランジバックBをカメラボディ100のフランジバックAに合わせることができる。
アダプター制御部310は、カメラボディ100から制御系電源Vccの電圧が供給されることにより動作して、アダプター300が備えている各部を制御する。例えば、アダプター制御部310は、アダプター電源部320を制御することにより、交換レンズ200に対する給電を制御する。また、アダプター制御部310は、カメラ制御部110およびレンズ制御部210との通信処理、受電部330が受電中の状態であるか否かの判定処理などを行なう。
ここで、給電パッド500の概略構成について説明する。図2に示すように、給電パッド500は、1次コイル511(送電コイル、給電コイル)およびコイル励振部512を有する送電部510と、送電制御部520と、家庭用商用電源コンセントに挿入して接続する交流電圧入力用(ACin)のACプラグ501と、直流電圧入力用(DCin)のDCプラグ502(例えば、USB電源からの給電を受けるためのUSB端子接続用のコネクタ)と、を備えている。
送電制御部520は、ACプラグ501またはDCプラグ502から供給される電圧(交流電圧または直流電圧)を、所定の直流電圧に変換してコイル励振部512に供給する。コイル励振部512は、送電制御部520から供給された直流電圧から、高周波の交流電圧を生成して1次コイル511を励振し、1次コイル511に磁束を発生させる。なお、この1次コイル511に発生した磁束を媒介として電磁誘導による電力が2次コイル331に生じることにより、アダプター300の受電部330は、1次コイル511から送電された電力を受電する。
なお、給電パッド500の送電部510からアダプター300の受電部330に給電される方式は、「電磁誘導方式」に限られるものではなく、電波を利用する(例えば、電流を電磁波に変換しアンテナを介して送受信する)「電波方式」、電磁界の共鳴現象(磁場の共振現象)を利用した「電磁界共鳴方式」、などの方式としてもよい。
(給電制御に関する構成の詳細)
次に、アダプター300とカメラボディ100とにおいて相互に給電が行われる際の給電制御の構成について説明する。
図4は、アダプター300とカメラボディ100との給電制御に関する構成の一例を示す概略ブロック図である。この図は、上記給電制御を説明するために、アダプター300内のアダプター制御部310、アダプター電源部320、および各種接点群301bと、カメラボディ100内のカメラ制御部110、カメラ電源部120、および各種接点群101bと、を主に示している。なお、図4において図1,2,3の各部に対応する部分には同一の符号を付けている。
アダプター300の第1マウント301(第1着脱部)には、カメラボディ側マウント101(第3着脱部)を介してカメラボディ100が装着されている。これにより、アダプター300の各種接点群301bは、カメラボディ100の各種接点群101bと電気的に接続されている。
各種接点群301bが有する接点Ta11(第1接続部)は、各種接点群101bが有する接点Tb11(第3接続部)と電気的に接続されている。この接点Ta11(第1接続部)と接点Tb11(第3接続部)とを介して接続されているのは、前述したパワー系電源PWRの電源線である。そして、接点Ta11(第1接続部)には、第1マウント301(第1着脱部)に装着されたカメラボディ100(第1機器)から第1蓄電池190による電力(パワー系電源PWRの電力(電圧))が接点Tb11(第3接続部)を介して給電される。ここで、アダプター300(第3機器)が、接点Tb11(第3接続部)と接点Ta11(第1接続部)とを介してカメラボディ100(第1機器)から給電される給電方向(図4の符号P1が示す給電方向)を「第1給電方向」と称する。
本実施形態では、この接点Tb11(第3接続部)と接点Ta11(第1接続部)とを介する給電方向を切替えることにより、アダプター300の受電部330に受電された受電電力を、同様に接点Ta11(第1接続部)と接点Tb11(第3接続部)とを介して、アダプター300からカメラボディ100に給電するように構成したものである。ここで、アダプター300(第3機器)が、接点Ta11(第1接続部)と接点Tb11(第3接続部)とを介してカメラボディ100(第1機器)へ給電する給電方向(図4の符号P2が示す給電方向)を「第2給電方向」と称する。
これにより、アダプター300とカメラボディ100とは、互いに接続するための各種接点群301bおよび各種接点群101bの接点の数を増やすことなく、アダプター300からカメラボディ100に受電電力を給電することができる。すなわち、各種接点群301bおよび各種接点群101bのインターフェース仕様を変更することなく、アダプター300から受電電力をカメラボディ100に給電することができる。よって、アダプター300は、非接触充電方式に対応していないカメラボディ100に搭載されている第1蓄電池190を、非接触充電方式により容易に充電することができる。
また、アダプター300内のグランド(GND)とカメラボディ100内のグランド(GND)とは、各種接点群301bが有する接点Ta12と各種接点群101bが有する接点Tb12とを介して接続されている。
なお、各種接点群301bと各種接点群101bとは、上述したパワー系電源PWR用の接点およびグランド(GND)用の接点以外に、不図示ながら、カメラボディ100からアダプター制御部310に給電する制御系電源Vcc用の接点、およびカメラ制御部110とアダプター制御部310との間の通信用の接点などを有している。
続いて、アダプター300が備えている各部の構成について説明する。
アダプター電源部320は、レンズ系電源生成部321と、ダイオード325とを備えている。接点Ta11(第1接続部)は、レンズ系電源生成部321の入力端子に接続されている。レンズ系電源生成部321は、接点Ta11(第1接続部)を介してカメラボディ100から供給されたパワー系電源PWRの電圧から、交換レンズ200に供給するレンズ制御系電源Vcの電圧とレンズ駆動系電源Vpの電圧とをそれぞれ生成する。また、受電部330の整流回路332の出力端子はダイオード325のアノード端子に接続され、ダイオード325のカソード端子は接点Ta11(第1接続部)に接続されている。
すなわち、受電部330に受電された受電電力は、ダイオード325を介して接点Ta11(第1接続部)に供給可能である。例えば、接点Ta11(第1接続部)を介する給電方向が第2給電方向に制御された場合に、受電部330に受電された受電電力は、ダイオード325を介して接点Ta11(第1接続部)に供給される。なお、本実施形態ではダイオード325を介して出力される受電電力の電圧は、第1蓄電池190から供給されるパワー系電源PWRの電圧よりも低い電圧としている。
アダプター制御部310は、第1アダプター通信部311(第1通信部)と、第2アダプター通信部312(第2通信部)と、受電判定部313と、アダプター動作状態制御部314(第1動作状態制御部)と、を備えている。
第1アダプター通信部311は、第1マウント301に装着されたカメラボディ100のカメラ制御部110と通信を行う。例えば、第1アダプター通信部311は、接点Ta11(第1接続部)を介する給電方向を切替えることを要求する切替え要求信号を、カメラ制御部110に送信する。例えば、第1アダプター通信部311は、接点Ta11(第1接続部)を介する給電方向を第2給電方向に切替えることを要求する「第2給電方向要求信号」を、カメラ制御部110に送信する。また、第1アダプター通信部311は、接点Ta11(第1接続部)を介する給電方向を第1給電方向に切替えることを要求する「第1給電方向要求信号」を、カメラ制御部110に送信する。この給電方向の切替え処理について詳しくは、後述する。また、第2アダプター通信部312は、第2マウントに装着された交換レンズ200のレンズ制御部210(図1、2参照)と通信を行う。
受電判定部313は、受電部330が受電中の状態であるか否かを判定(検出)する。例えば、受電判定部313は、受電部330の整流回路332の出力電圧を検出し、検出した電圧に基づいて受電部330が受電中の状態であるか否かを判定する。
アダプター動作状態制御部314は、アダプター300内の各部の動作状態を制御する。例えば、アダプター動作状態制御部314は、第1アダプター通信部311の動作状態を、通信処理が可能な通常動作状態(第1動作状態)と、通常動作状態に比して消費される電力が低いスリープ状態(第2動作状態)とに切替える制御を行う。また、アダプター動作状態制御部314は、第2アダプター通信部312の動作状態を、通信処理が可能な通常動作状態(第1動作状態)と、通常動作状態に比して消費される電力が低いスリープ状態(第2動作状態)とに切替える制御を行う。
以下、通常動作状態となる動作モードを通常動作モードと称し、スリープ状態となる動作モードをスリープモードと称する。例えば、第1アダプター通信部311および第2アダプター通信部312の動作モードがスリープモードの場合、通信を行うことができないが、トリガー信号が入力されることに応じて再び通信処理を開始するのに必要な最低限の回路のみ動作している状態である。
なお、アダプター300内におけるスリープモードは、第1アダプター通信部311および第2アダプター通信部312の動作状態をスリープ状態にすることのみに限られるものではない。例えば、アダプター動作状態制御部314は、アダプター制御部310の動作状態またはアダプター300内の各部の動作状態を通常動作状態から通常動作状態に比して消費される電力が低いスリープ状態に制御し(遷移させ)、再び通常動作状態に復帰するために必要な最低限の回路のみ動作している状態に制御してもよい。
続いて、カメラボディ100が備えている各部の構成について説明する。
カメラ電源部120は、制御系電源生成部121と、第1蓄電池充電部123と、第1蓄電池電圧検出部124と、給電方向切替部150と、を備えている。
制御系電源生成部121は、第1蓄電池190から供給される電圧を変換して、カメラ制御部110に供給する電圧を生成する。また、制御系電源生成部121は、第1蓄電池190から供給される電圧を変換して、アダプター300に供給する制御系電源Vccの電圧を生成する。
第1蓄電池充電部123は、第1蓄電池190に電力を充電する。例えば、第1蓄電池充電部123は、接点Tb11(第3接続部)と接点Ta11(第1接続部)とを介して供給された、アダプター300の受電部330により受電された受電電力を第1蓄電池190に充電する。第1蓄電池電圧検出部124は、第1蓄電池190の電圧を検出して、検出結果をカメラ制御部110に送信する。
給電方向切替部150は、接点Tb11(第3接続部)と接点Ta11(第1接続部)とを介して接続されているパワー系電源PWRの電源線により給電される給電方向(接点Ta11(第1接続部)を介する給電方向/接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向)を切替える。
例えば、給電方向切替部150は、ダイオード151と、ダイオード152と、スイッチ153と、を有している。ダイオード151のアノード端子は第1蓄電池190の正極端子に(第1蓄電池部190Bを介して)接続され、カソード端子はスイッチ153を介して接点Tb11(第3接続部)に接続されている。また、ダイオード152のカソード端子は第1蓄電池充電部123の入力端子に接続され、アノード端子はスイッチ153を介して接点Tb11(第3接続部)に接続されている。すなわち、第1蓄電池190の正極端子からダイオード151を介して接点Tb11(第3接続部)に接続される給電系統(パワー系電源PWRの電源線による給電系統)の給電方向が第1給電方向であって、接点Tb11(第3接続部)からダイオード152を介して第1蓄電池充電部123の入力端子に接続される給電系統の給電方向が第2給電方向である。
スイッチ153は、カメラ制御部110の制御により、接点aと接点bとの接続状態、または接点aと接点cとの接続状態を導通状態にするか否か(導通状態にするかまたは遮断状態にするか)を切替える。例えば、スイッチ153は、カメラ制御部110の制御により、接点Tb11(第3接続部)をダイオード151のカソード端子に接続するか、または接点Tb11(第3接続部)をダイオード152のアノード端子に接続するか、を切替える。すなわち、給電方向切替部150は、カメラ制御部110の制御により、スイッチ153の接続状態を切替えて、接点Tb11(第3接続部)および接点Ta11(第1接続部)を介する給電方向を第1給電方向または第2給電方向に切替える。
カメラ制御部110は、カメラ通信部111(第3通信部)と、給電方向制御部112と、カメラ動作状態制御部113(第2動作状態制御部)と、を備えている。
カメラ通信部111は、カメラボディ側マウント101に装着されたアダプター300の第1アダプター通信部311と通信を行う。例えば、カメラ通信部111は、接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向を切替えることを要求する切替え要求信号を、第1アダプター通信部311から受信する。具体的には、カメラ通信部111は、接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向を、第2給電方向に切替えることを要求する第2給電方向要求信号を、第1アダプター通信部311から受信する。また、カメラ通信部111は、接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向を、第1給電方向に切替えることを要求する第1給電方向要求信号を、第1アダプター通信部311から受信する。そして、カメラ通信部111は、第1給電方向要求信号または第2給電方向要求信号を受信した場合、受信結果を給電方向制御部112に送信(通知)する。また、カメラ通信部111は、給電方向制御部112が給電方向切替部150における給電方向を切替えた後、切替えたこと(切替えが完了したこと)を示す切替完了信号を第1アダプター通信部311に送信する。
給電方向制御部112は、給電方向切替部150における給電方向の切替えを制御する。例えば、給電方向制御部112は、カメラ通信部111によりアダプター300のアダプター制御部310(第1アダプター通信部311)から受信された受信結果に基づいて、接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向を第1給電方向または第2給電方向に切替える制御をする。
カメラ動作状態制御部113は、カメラボディ100内の各部の動作状態を制御する。例えば、カメラ動作状態制御部113は、カメラ通信部111の動作状態を、通信処理が可能な通常動作状態(第1動作状態)と、通常動作状態に比して消費される電力が低いスリープ状態(第2動作状態)とに切替える制御を行う。
例えば、カメラ通信部111の動作モードがスリープモードの場合、通信を行うことができないが、トリガー信号が入力されることに応じて再び通信処理を開始するのに必要な最低限の回路のみ動作している状態である。
なお、カメラボディ100内におけるスリープモードは、カメラ通信部111の動作状態をスリープ状態にすることのみに限られるものではない。例えば、カメラ動作状態制御部113は、カメラ制御部110の動作状態またはカメラボディ100内の各部の動作状態を通常動作状態から通常動作状態に比して消費される電力が低いスリープ状態に制御し(遷移させ)、再び通常動作状態に復帰するために必要な最低限の回路のみ動作している状態に制御してもよい。一例として、カメラボディ100内におけるスリープモードは、第1蓄電池充電部123が第1蓄電池190を充電する充電処理に必要な最低限の回路のみ動作している状態であってもよい。
(給電方向の切替え処理)
続いて、給電方向の切替え処理の動作について詳しく説明する。
この給電方向の切替え処理は、カメラボディ100と、カメラボディ100に装着されたアダプター300との間で接続されたパワー電源PWRの電源線を介して行われる給電方向の切替え処理である。具体的には、カメラボディ100とアダプター300とは、接点Tb11(第3接続部)と接点Ta11(第1接続部)とを介する給電方向を、第1給電方向および第2給電方向のうちの何れかの給電方向に切替える。
アダプター300の第1アダプター通信部311は、接点Ta11(第1接続部)を介する給電方向を切替えることを要求する切替え要求信号を、カメラボディ100に送信する。例えば、第1アダプター通信部311は、受電判定部313により受電部330が受電中の状態であることが検出された場合、接点Ta11(第1接続部)を介する給電方向を第2給電方向に切替えることを要求する第2給電方向要求信号を、上述の切替え要求信号としてカメラボディ100に送信する。
一例としては、カメラシステム1が撮影処理を行うことが可能な動作状態、すなわち、接点Tb11(第3接続部)と接点Ta11(第1接続部)とを介する給電方向が第1給電方向の状態において、受電判定部313により受電部330が受電中の状態であることが検出された場合、第1アダプター通信部311は、第2給電方向要求信号をカメラボディ100に送信する。
また、例えばアダプター300からの受電電力をカメラボディ100の第1蓄電池190に充電中の状態、すなわち接点Tb11(第3接続部)と接点Ta11(第1接続部)とを介する給電方向が第2給電方向の状態において、受電判定部313により受電部330が非受電中の状態であることが検出された場合、第1アダプター通信部311は、この給電方向を第1給電方向に切替えることを要求する第1給電方向要求信号を、上述の切替え要求信号としてカメラボディ100に送信する。
なお、第1アダプター通信部311が第1給電方向要求信号または第2給電方向要求信号をカメラボディ100に送信する処理は、受電判定部313による判定結果に基づく処理に限られるものではない。例えば、アダプター300が給電方向を切替えるための操作スイッチを備えており、給電方向を切替える操作がされたことをアダプター制御部310が検出した場合に、第1アダプター通信部311は、第1給電方向要求信号または第2給電方向要求信号をカメラボディ100に送信してもよい。また、アダプター300には、例えば給電パッド500に載置されたことを検出する検出部(メカ的に検出、または電気的(光学的)に検出する検出部)が設けられており、この検出部の検出結果に基づいて、第1アダプター通信部311は、第1給電方向要求信号または第2給電方向要求信号をカメラボディ100に送信してもよい。
一方、カメラボディ100の給電方向制御部112は、カメラ通信部111により第1アダプター通信部311から受信された受信結果に基づいて、接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向を切替える。例えば、給電方向制御部112は、第2給電方向要求信号が、カメラ通信部111によりアダプター300から受信された場合、給電方向切替部150を制御することにより第2給電方向に切替える。そして、カメラ通信部111は、給電方向制御部112の制御により第1給電方向から第2給電方向に切替えた後、第2給電方向に切替えたことを示す切替完了信号を第1アダプター通信部311に送信する。
上述した第2給電方向への切替え処理が行われることにより、アダプター300の受電部330に受電された受電電力が、接点Ta11(第1接続部)と接点Tb11(第3接続部)とを介して、カメラボディ100に給電される。カメラボディ100の第1蓄電池充電部123は、この接点Tb11(第3接続部)を介して給電された電力を第1蓄電池に対して充電する。
また、給電方向制御部112は、第1給電方向要求信号が、カメラ通信部111により第1アダプター通信部311から受信された場合、給電方向切替部150を制御することにより第1給電方向に切替える。例えば、カメラボディ100は、アダプター300から第1給電方向要求信号を受信した場合、第1蓄電池充電部123による第1蓄電池190への充電を終了して、給電方向切替部150を制御することにより第1給電方向に切替える。そして、カメラ通信部111は、給電方向制御部112の制御により第2給電方向から第1給電方向に切替えた後、第1給電方向に切替えたことを示す切替完了信号を第1アダプター通信部311に送信する。これにより、カメラシステム1は、カメラボディ100からアダプター300へ給電する第1給電方向に戻し、カメラボディ100の制御により撮影処理を行うことが可能な動作状態、または主電源がオフされた状態などに遷移する。
図5は、カメラシステム1における給電切替え処理の一例を示すフローチャートである。この図を参照して、カメラシステム1における給電切替え処理の動作の一例について説明する。なお、この図に示すフローチャートは、カメラシステム1が例えば撮影処理が可能な通常動作モードの状態において、アダプター300の受電部330に電力が受電された場合の処理を示している。また、この図に示す報知処理は、第1蓄電池190が充電中の場合に、報知部170が有するLEDを点灯させてユーザに報知する処理の一例である。
カメラ制御部110は、給電方向切替え処理(ステップS110)を実行する。この給電方向切替え処理において、まず、給電方向制御部112は、第2給電方向への切替え要求があるか否かを判定する。例えば、給電方向制御部112は、カメラ通信部111が第1アダプター通信部311から「第2給電方向要求信号」を受信するか否かによって、第2給電方向への切替え要求があるか否かを判定する(ステップS111)。給電方向制御部112は、このステップS111の処理を、カメラ通信部111が第1アダプター通信部311から「第2給電方向要求信号」を受信するまで、繰り返し実行する。
一方、アダプター制御部310は、受電電力判定処理(ステップS200)を実行する。受電判定部313は、受電部330の整流回路332の出力電圧を検出し、検出した電圧に基づいて受電電力を検出する(ステップS205)。そして、受電判定部313は、検出した受電電力に基づいて、受電部330が受電中の状態であるか否かを判定する(ステップS206)。ステップS206において、受電中の状態ではない非受電中であると判定された場合、受電判定部313は、ステップS205に処理を戻し、ステップS205およびステップS206の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS206において、受電中の状態であると判定された場合、第1アダプター通信部311は、「第2給電方向要求信号」をカメラ通信部111に送信して(ステップS207)、受電電力判定処理(ステップS200)を終了する。
次に、カメラ通信部111が第1アダプター通信部311から「第2給電方向要求信号」を受信することにより、ステップS111において、給電方向制御部112は、第2給電方向への切替え要求があったと判定してステップS112に処理を進める。ステップS112において、カメラ通信部111は、第1蓄電池190の充電を開始するための準備を指令する「充電開始準備指令(コマンド)」を、第1アダプター通信部311に対して送信する(ステップS112)。
アダプター制御部310は、第1アダプター通信部311がカメラ通信部111から「充電開始準備指令」を受信した場合、アダプター電源部320を制御して、交換レンズ200に対するレンズ系電源系統の給電を停止させる(ステップS210)。これにより、交換レンズ200内の回路(レンズ制御部210、光学系駆動部230、絞り駆動部233など)の動作が停止する(ステップS310)。
給電方向制御部112は、カメラ通信部111が「充電開始準備指令」を、第1アダプター通信部311に対して送信した後、接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向を第1給電方向から第2給電方向に切替える(ステップS120)。続いて、給電方向制御部112の制御により給電方向が第2給電方向に切替わった後に、カメラ通信部111は、第2給電方向に切替えたことを示す「切替完了信号」を第1アダプター通信部311に送信(切替え完了を通知)して(ステップS122)、給電方向切替え処理(ステップS110)を終了する。
次に、給電方向切替部150における給電方向が第2給電方向に切替わることにより、カメラボディ100に対して、受電部330に受電された受電電力の供給(給電)が開始される(ステップS220)。
続いて、第1蓄電池充電部123は、アダプター300から接点Ta11(第1接続部)および接点Tb11(第3接続部)を介して供給された受電電力を第1蓄電池190に充電開始する(ステップS124)。そして、カメラ制御部110は、充電中であることを報知するために、報知部170のLEDを点灯させる(ステップS126)。
このように、アダプター300とカメラボディ100とは、接点Ta11(第1接続部)と接点Tb11(第3接続部)とを介して接続されたパワー系電源PWRの電源線における給電方向を切替える制御をする。例えば、アダプター300の受電部330に電力が受電された場合、接点Ta11(第1接続部)と接点Tb11(第3接続部)とを介する給電方向を切替えることにより、この受電電力をカメラボディ100に対して給電する。
これにより、アダプター300とカメラボディ100とは、互いに接続するための各種接点群301bおよび各種接点群101bの接点の数を増やすことなく、アダプター300からカメラボディ100に受電電力を給電することができる。すなわち、各種接点群301bおよび各種接点群101bのインターフェース仕様を変更することなく、アダプター300から受電電力をカメラボディ100に給電することができる。よって、アダプター300は、非接触充電方式に対応していないカメラボディ100に搭載されている第1蓄電池190を、非接触充電方式により容易に充電することができる。すなわち、第1実施形態によれば、アダプター300は、装着されたカメラボディ100に搭載されている第1蓄電池190を容易に充電することができる。
次に、図6を参照して、図5に示す受電電力判定処理(ステップS200)についてさらに説明する。
図6は、図5に示す受電電力判定処理(ステップS200)の別の例を示すフローチャートである。この図に示す受電電力判定処理は、アダプター300内において、受電電力を検出した際に、現在の給電方向に基づいた給電方向切替え要求を送信する処理の一例である。なお、図6において図5と対応する各処理には同一の符号を付けている。
まず、アダプター制御部310は、現在の給電方向が第1給電方向であるか否かを判定する(ステップS201)。ステップS201において、現在の給電方向が第1給電方向であると判定された場合、アダプター制御部310は、第1給電方向における処理(ステップS202)に処理を進める。
この第1給電方向における処理は、図5を用いて説明したステップS205〜S207と同様の処理である。まず、受電判定部313は、受電部330の整流回路332の出力電圧を検出し、検出した電圧に基づいて受電電力を検出する(ステップS205)。そして、受電判定部313は、検出した受電電力に基づいて、受電部330が受電中の状態であるか否かを判定する(ステップS206)。ステップS206において、受電中の状態ではない非受電中の状態であると判定された場合、受電判定部313は、ステップS205に処理を戻し、ステップS205およびステップS206の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS206において、受電中の状態であると判定された場合、第1アダプター通信部311は、「第2給電方向要求信号」をカメラ通信部111に送信して(ステップS207)、受電電力判定処理(ステップS200)を終了する。
一方、ステップS201において、現在の給電方向が第1給電方向でないと判定された場合、アダプター制御部310は、第2給電方向における処理(ステップS235)に処理を進める。まず、受電判定部313は、ステップS205の処理と同様に、受電部330の整流回路332の出力電圧を検出することにより受電部330の受電電力を検出する(ステップS235)。そして、受電判定部313は、検出した受電電力に基づいて、受電部330が受電中の状態であるか否かを判定する(ステップS236)。ステップS236において、受電中の状態であると判定された場合、受電判定部313は、ステップS235に処理を戻し、ステップS235およびステップS236の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS236において、受電中の状態ではない非受電中の状態であると判定された場合、第1アダプター通信部311は、「第1給電方向要求信号」をカメラ通信部111に送信して(ステップS237)、受電電力判定処理(ステップS200)を終了する。
このように、受電判定部313は、受電部330が受電中の状態であるか否かを検出する。そして、第1アダプター通信部311は、現在の給電方向と、受電判定部313の判定結果とに基づいて、第1給電方向要求信号または第2給電方向要求信号をカメラ通信部111に対して送信する。これにより、アダプター300は、現在の給電方向が第1給電方向である場合において、受電部330が受電中の状態となった場合、第2給電方向要求信号をカメラ通信部111に対して送信することができる。よって、アダプター300は、受電部330が受電中の状態となった場合に、カメラボディ100に対して受電電力の給電が可能になったことを示す情報、または給電方向を第2給電方向に切替える指令を通知することができる。
一方、アダプター300は、現在の給電方向が第2給電方向である場合において、受電部330が非受電中の状態となった場合、第1給電方向要求信号をカメラ通信部111に対して送信することができる。よって、アダプター300は、受電部330が非受電中の状態となった場合に、カメラボディ100に対して受電電力の給電が不可能になったことを示す情報、または給電方向を第1給電方向に切替える指令を通知することができる。
次に、図7を参照して、図5に示す給電方向切替え処理(ステップS110)についてさらに説明する。
図7は、図5に示す給電方向切替え処理(ステップS110)の別の例を示すフローチャートである。この図に示す給電方向切替え処理は、カメラボディ100内において、第1蓄電池190の電圧(充電状態)に基づいて給電方向を切り替える処理の一例である。なお、図7において図5と対応する各処理には同一の符号を付けている。
給電方向制御部112は、第2給電方向への切替え要求があるか否かを判定する(ステップS111)。カメラ通信部111が第1アダプター通信部311から「第2給電方向要求信号」を受信することにより、ステップS111において、給電方向制御部112は第2給電方向への切替え要求があったと判定して、ステップS112に処理を進める。
次に、カメラ制御部110は、充電開始準備の処理を実行する(ステップS112)。なお、図5に示す処理では、このステップS112の処理により、カメラ通信部111が、「充電開始準備指令」を、第1アダプター通信部311に対して送信したが、この図7に示す処理では、第1蓄電池190の電圧に基づく判定処理が加わる。
カメラ制御部110は、第1蓄電池電圧検出部124が検出した第1蓄電池190の電圧を受信(取得)する(ステップS114)。そして、カメラ制御部110は、取得した第1蓄電池190の電圧が所定の閾値より低下しているか否か(所定の閾値未満であるか否か)を判定する(ステップS116)。ここで、所定の閾値とは、第1蓄電池190の電圧が、充電が必要な電圧であるか否かを判定するために予め定められた閾値である。
ステップS116において、第1蓄電池190の電圧が所定の閾値以上であると判定された場合、カメラ制御部110は、第1蓄電池190に対する充電が不要であると判定して、ステップS111に処理を戻す。一方、ステップS116において、第1蓄電池190の電圧が所定の閾値未満であると判定した場合、カメラ制御部110は、第1蓄電池190に対する充電が必要であると判定して、ステップS118に処理を進める。ステップS118において、カメラ通信部111は、アダプター300にレンズ系電源系統の給電停止を指令するために、「充電開始準備指令」を第1アダプター通信部311に対して送信する(ステップS118)。
そして、給電方向制御部112は、接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向を第1給電方向から第2給電方向に切替える(ステップS120)。続いて、カメラ通信部111は、第2給電方向に切替えたことを示す「切替完了信号」を第1アダプター通信部311に送信(切替え完了を通知)して(ステップS122)、給電方向切替え処理(ステップS110)を終了する。
このように、給電方向制御部112は、接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向を第1給電方向に制御している状態において、カメラ通信部111により第2給電方向要求信号が第1アダプター通信部311から受信された際に、第1蓄電池190の電圧に基づいて、給電方向の切替えを制御する。例えば、給電方向制御部112は、第1蓄電池電圧検出部124により第1蓄電池190の電圧が所定の閾値電圧より低下していると検出された場合、給電方向切替部150を制御することにより、接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向を第1給電方向から第2給電方向に切替える。一方、給電方向制御部112は、第1蓄電池電圧検出部124により第1蓄電池190の電圧が所定の閾値電圧以上であると検出された場合、接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向を第1給電方向のまま継続する。
これにより、カメラボディ100は、給電方向が第1給電方向である場合において、アダプター300から第2給電方向要求信号を受信した場合、第1蓄電池190の電圧に基づいて、給電方向を第2給電方向に切替えることができる。例えば、カメラボディ100は、第1蓄電池190の電圧に基づいて、第1蓄電池190に対して充電が不要と判定した場合は、給電方向を第1給電方向のまま継続することができる。一方、カメラボディ100は、第1蓄電池190の電圧に基づいて、第1蓄電池190に対して充電が必要と判定した場合は、給電方向を第2給電方向に切替えることができる。すなわち、カメラボディ100は、アダプター300から受信した第2給電方向要求信号と第1蓄電池190の電圧とに基づいて、必要に応じて(第1蓄電池190に対する充電が必要か否かに応じて)給電方向を第2給電方向に切替えることができる。そして、カメラボディ100は、給電方向を第2給電方向に切替えることにより、アダプター300から供給された受電電力を第1蓄電池190に充電することが可能になる。
次に、図8を参照して、第1蓄電池190に対する充電を終了する場合の給電切替え処理について説明する。
図8は、第1蓄電池190に対する充電を終了する場合の給電切替え処理の一例を示すフローチャートである。この図に示す給電切替え処理は、受電電力を第1蓄電池190に充電している充電中の状態において、受電部330が非受電中状態となった場合の処理の一例である。なお、図8において図5〜7と対応する各処理には同一の符号を付けている。
受電部330が受電中の状態であって、第1蓄電池充電部123が受電電力を第1蓄電池190に充電している状態である。すなわち、給電方向制御部112は、給電方向切替部150を制御することにより、接点Ta11(第1接続部)および接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向を第2給電方向に制御している。また、第1蓄電池充電部123は、アダプター300から接点Ta11(第1接続部)および接点Tb11(第3接続部)を介して供給された受電電力を第1蓄電池190に充電している充電中の状態である(ステップS131)。
次に、給電方向制御部112は、給電方向の切替え要求があるか否かを判定する。例えば、給電方向制御部112は、カメラ通信部111が第1アダプター通信部311から第「1給電方向要求信号」を受信するか否かによって、第1給電方向への切替え要求があるか否かを判定する(ステップS132)。給電方向制御部112は、このステップS111の処理を、カメラ通信部111が第1アダプター通信部311から「第1給電方向要求信号」を受信するまで、繰り返し実行する。
一方、アダプター制御部310は、図6に示す受電電力判定処理(ステップS200)を実行する。受電判定部313は、受電部330の整流回路332の出力電圧を検出することにより受電電力を検出する(ステップS235)。そして、受電判定部313は、検出した受電電力に基づいて、受電部330が受電中の状態であるか否かを判定する(ステップS236)。ステップS236において、受電中の状態であると判定された場合、受電判定部313は、ステップS235に処理を戻し、ステップS235およびステップS236の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS236において、受電中の状態ではない非受電中の状態であると判定された場合、第1アダプター通信部311は、「第1給電方向要求信号」をカメラ通信部111に送信して(ステップS237)、受電電力判定処理(ステップS200)を終了する。
次に、カメラ通信部111が第1アダプター通信部311から「第1給電方向要求信号」を受信することにより、ステップS132において、給電方向制御部112は第1給電方向への切替え要求があったと判定して、ステップS140に処理を進める。ステップS140において、第1蓄電池充電部123は、第1蓄電池190に対する充電処理を終了(中断)する。続いて、カメラ制御部110は、「充電中」の状態から「非充電中」の状態になったことを報知するために、点灯させていた報知部170のLEDを消灯する(ステップS142)。
次に、給電方向制御部112は、接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向を第2給電方向から第1給電方向に切替える(ステップS146)。続いて、給電方向制御部112の制御により給電方向が第1給電方向に切替わった後に、カメラ通信部111は、第1給電方向に切替えたことを示す「切替完了信号」を第1アダプター通信部311に送信(切替え完了を通知)する(ステップS148)。
アダプター制御部310は、第1アダプター通信部311がカメラ通信部111から「切替完了信号」を受信した場合、アダプター電源部320を制御して、交換レンズ200に対するレンズ系電源系統の給電を開始させる(ステップS248)。これにより、交換レンズ200内の回路(レンズ制御部210、光学系駆動部230、絞り駆動部233など)の動作が開始される(ステップS348)。
このように、アダプター300からカメラボディ100に対して受電電力が給電されている状態(第2給電方向に制御されて受電電力が給電されている状態)において、受電部330が非受電中の状態となった場合、カメラボディ100は、第1蓄電池190に対する充電を終了(中断)する。また、アダプター300は、接点Ta11(第1接続部)と接点Tb11(第3接続部)とを介する給電方向を第2給電方向から第1給電方向に切替えることを要求する第1給電方向切り替え要求信号をカメラボディ100に送信する。
これにより、カメラボディ100は、アダプター300からカメラボディ100に対して受電電力が給電されている状態(第2給電方向に制御されて受電電力が給電されている状態)において、受電部330が非受電中の状態となった場合、第1蓄電池190に対する充電を終了(中断)することができる。また、この場合、カメラボディ100は、給電方向を第2給電方向から第1給電方向に切替えることができる。よって、カメラボディ100は、アダプター300の受電部330が非受電中の状態となった場合、第1蓄電池190に対する充電を終了(中断)して、通常動作状態に復帰することができる。
なお、カメラボディ100は、アダプター300の受電部330が非受電中の状態となった場合、第1蓄電池190に対する充電を終了(中断)した後に、通常動作状態に制御するのに代えて、電源オフの状態に制御してもよい。
次に、図9を参照して、第1蓄電池190が充電中の場合にカメラシステム1がスリープモードに移行するスリープ処理について説明する。
図9は、第1蓄電池190が充電中の場合にカメラシステム1がスリープモードに移行するスリープ処理の一例を示している。この図に示すスリープ処理は、第1蓄電池190が充電中の場合、アダプター制御部310またはカメラ制御部110の動作状態がスリープ状態に移行する処理の一例である。なお、図9において図5〜8と対応する各処理には同一の符号を付けている。
図5に示す処理と同様に、まず、カメラ制御部110は、給電方向切替え処理(ステップS110)を実行する。一方、アダプター制御部310も、受電電力判定処理(ステップS200)を実行する。受電判定部313により受電部330が受電中の状態であると判定された場合、第1アダプター通信部311は、「第2給電方向要求信号」をカメラ通信部111に送信する(ステップS207)。
カメラ通信部111は、第1アダプター通信部311から「第2給電方向要求信号」を受信することにより、「充電開始準備指令」を第1アダプター通信部311に対して送信する(ステップS112)。アダプター制御部310は、第1アダプター通信部311がカメラ通信部111から「充電開始準備指令」を受信した場合、アダプター電源部320を制御して、レンズ系電源系統の交換レンズ200に対する給電を停止させる(ステップS210)。これにより、交換レンズ200内の回路(レンズ制御部210、光学系駆動部230、絞り駆動部233など)の動作が停止する(ステップS310)。
給電方向制御部112は、カメラ通信部111が「充電開始準備指令」を、第1アダプター通信部311に対して送信した後、接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向を第1給電方向から第2給電方向に切替えて、「切替完了信号」を第1アダプター通信部311に送信(切替え完了を通知)(ステップS122)する。
第1アダプター通信部311が「切替完了信号」を受信した場合、アダプター動作状態制御部314は、アダプター制御部310をスリープモードに遷移させ、少なくとも第1アダプター通信部311の動作状態を通常動作状態からスリープ状態に切替える(ステップS212)。なお、アダプター動作状態制御部314は、アダプター制御部310をスリープモードに遷移させて、受電部330が電力を受電して、受電電力をカメラボディ100に給電可能な最低限の回路のみ動作している状態に制御してもよい。
カメラ動作状態制御部113は、アダプター制御部310がスリープモードに遷移することに応じて、カメラ制御部110をスリープモードに遷移させ、少なくともカメラ通信部111の動作状態を通常動作状態からスリープ状態に切替える(ステップS123)。なお、カメラ動作状態制御部113は、カメラ制御部110をスリープモードに遷移させて、第1蓄電池充電部123が第1蓄電池190を充電する充電処理に必要な最低限の回路のみ動作している状態に制御してもよい。
次に、第1蓄電池充電部123は、供給された受電電力を第1蓄電池190に充電開始する(ステップS124)。これにより、第1蓄電池充電部123は、第1蓄電池190への充電処理を実行して、第1蓄電池190が充電中の状態となる(ステップS131)。
続いて、カメラ制御部110は、第1蓄電池190への充電が完了(または終了)したか否かを判定する(ステップS144)。ここで、第1蓄電池190への充電の完了とは、例えば、第1蓄電池190が満充電状態になって(第1蓄電池190の電圧が、それ以上充電が不要な電圧になって)充電処理を完了する場合である。この場合は、例えば、第1蓄電池充電部123が第1蓄電池190の充電状態を監視して、満充電状態になったことをカメラ制御部110に通知してもよいし、カメラ制御部110が第1蓄電池190の電圧を、第1蓄電池電圧検出部124を介して検出することにより第1蓄電池190が満充電状態になったことを検出してもよい。また、第1蓄電池190への充電の終了(中断)とは、例えば、カメラ通信部111が、第1アダプター通信部311から「第1給電方向要求信号」を受信した場合(すなわち、受電部330が非受電中の状態になった場合)である。
ステップS144において、第1蓄電池190への充電が完了(または終了)していないと判定された場合、カメラ制御部110は、ステップS131に処理を戻し、第1蓄電池充電部123が第1蓄電池190に受電電力を充電する充電処理を継続させる。一方、ステップS144において、第1蓄電池190への充電が完了(または終了)したと判定された場合、カメラ制御部110は、ステップS145に処理を進める。
ステップS145において、カメラ動作状態制御部113は、カメラ制御部110のスリープモードを解除して、カメラ制御部110(またはカメラ通信部111)をスリープ状態から通常動作状態に切替える(ステップS145)。次に、カメラ通信部111は、通常動作状態に復帰したことに応じて、第1アダプター通信部311に対する通信を開始する。アダプター動作状態制御部314は、カメラ通信部111からの通信開始のトリガー信号を第1アダプター通信部311が受信した場合、アダプター制御部310のスリープモードを解除して、アダプター制御部310(または第1アダプター通信部311)をスリープ状態から通常動作状態に切替える(ステップS245)。
以降の処理は、図8に示すステップS146〜S348の処理と同様である。カメラ制御部110は、給電方向を第1給電方向に切替えて(ステップS146)、「切替え完了信号」をアダプター制御部310に送信(通知)する(ステップS148)。これにより、アダプター300は、レンズ系電源系統の電圧を生成して交換レンズ200への給電を開始する(ステップS248)。そして、交換レンズ200内の回路(レンズ制御部210、光学系駆動部230、絞り駆動部233など)の動作が開始される(ステップS348)。
このように、第1アダプター通信部311は、「第2給電方向要求信号」をカメラ通信部111に送信したことに応じて、接点Ta11(第1接続部)を介する給電方向が第2給電方向に切替えられたことを示す「切替完了信号」を、カメラ通信部111から受信
する。アダプター動作状態制御部314は、この「切替完了信号」を、第1アダプター通信部311がカメラ通信部111から受信した場合、第1アダプター通信部311の動作状態をスリープ状態に切替える。また、カメラ動作状態制御部113は、カメラ通信部111の動作状態をスリープ状態に切替える。なお、カメラ動作状態制御部113は、カメラボディ100内の回路を、第1蓄電池190を充電するための回路、およびトリガー信号に応じて再び通信処理を開始するのに必要な最低限の回路のみ動作している状態に制御してもよい。また、第1蓄電池190に対する充電が完了または終了した場合、アダプター動作状態制御部314およびカメラ動作状態制御部113は、それぞれスリープ状態に制御していた各部の動作状態を、通常動作状態に切替える。
これにより、アダプター300とカメラボディ100とは、アダプター300を介して供給される受電電力を第1蓄電池190に充電する場合に、交換レンズ200の動作を停止させるとともに、カメラボディ100とアダプター300とをスリープモードにすることができる。よって、アダプター300とカメラボディ100とは、受電電力を第1蓄電池190に充電する場合に、充電の妨げとなるようなノイズの発生を防止することができる。また、アダプター300とカメラボディ100とは、充電処理が完了または終了した場合、スリープ状態から復帰することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。
図10は、第2実施形態によるアダプター300Aとカメラボディ100との給電制御に関する構成の一例を示す概略ブロック図である。この図に示す構成は、図4のアダプター300に代えて、第2蓄電池390を搭載しているアダプター300Aを備えている点で第1実施形態と異なる。なお、図10において、図4と対応する各部には同一の符号を付けており、その説明を省略する。
アダプター300Aは、第2蓄電池390(バッテリー)を収納する第2蓄電池部390Bを備えている。また、アダプター電源部320Aは、第2蓄電池390に電力を充電する第2蓄電池充電部323と、第2蓄電池390の電圧を検出する第2蓄電池電圧検出部324と、レンズ系電源生成部321への給電を接点Ta11(第1接続部)からの給電および第2蓄電池390からの給電のうちの何れかに切替える切替部322と、を備えている。さらに、アダプター制御部310Aは、給電制御部315を備えている。
第2蓄電池390は、第1蓄電池190と同様に、充電可能な2次電池であり、例えばリチウム電池やリチウムイオン電池、ニッケル水素電池などを用いることができる。第2蓄電池充電部323は、第2蓄電池390に対して電力を充電する。例えば、第2蓄電池充電部323は、受電部330により受電された受電電力を第2蓄電池390に対して充電する。具体的には、第2蓄電池充電部323は、受電部330が受電中の状態である場合、受電部330により受電された受電電力を第2蓄電池390に対して充電する。第2蓄電池電圧検出部324は、第2蓄電池390の電圧を検出して、検出結果をアダプター制御部310Aに送信する。なお、第2蓄電池充電部323は、第2蓄電池電圧検出部324の検出結果に基づいて、第2蓄電池390に対する充電を制御してもよい。
切替部322は、レンズ系電源生成部321に対して、パワー系電源PWRの電圧および第2蓄電池390の電圧のうちの何れの電圧を供給するかを切替える。例えば、切替部322は、アダプター制御部310Aの制御により、レンズ系電源生成部321の入力端子を、接点Ta11(第1接続部)および第2蓄電池390の正極端子のうちの何れか一方に対して電気的に導通状態とし、他方に対して遮断状態とするように切替える。
アダプター制御部310Aの給電制御部315は、切替部322を制御する。例えば、給電制御部315は、切替部322を制御することにより、レンズ系電源生成部321に対して、パワー系電源PWRの電圧および第2蓄電池390の電圧のうちの何れの電圧を供給するかを切替える制御をする。なお、給電制御部315は、第2蓄電池電圧検出部324の検出結果に基づいて、切替部322を制御してもよい。また、給電制御部315は、第2蓄電池電圧検出部324の検出結果に加えて、接点Ta11(第1接続部)から供給された電圧(パワー系電源PWRの電圧)を、不図示の電圧検出部により検出して、それぞれの電圧の検出結果に基づいて切替部322を制御してもよい。
これにより、アダプター電源部320Aは、アダプター制御部310Aの制御により、パワー系電源PWRの電圧または第2蓄電池390の電圧から交換レンズ200に供給するためのレンズ系電源系統の電圧を生成することができる。例えば、アダプター電源部320Aは、カメラボディ100から供給されるパワー系電源PWRの電圧からレンズ系電源系統の電圧を生成するとともに、パワー系電源PWRの電圧が低下した(供給能力が不足した)場合に、パワー系電源PWRの電圧に代えて第2蓄電池390の電圧からレンズ系電源系統の電圧を生成することができる。なお、アダプター電源部320Aは、上述とは逆に、第2蓄電池390の電圧からレンズ系電源系統の電圧を生成するとともに、第2蓄電池390の電圧が低下した(供給能力が不足した)場合に、第2蓄電池390の電圧に代えてパワー系電源PWRの電圧からレンズ系電源系統の電圧を生成してもよい。
このように、アダプター300Aは、交換レンズ200に供給するためのレンズ系電源系統の電圧を、パワー系電源PWRの電圧および第2蓄電池390の電圧のうちの何れの電圧から生成するかを切替えることができる。
以上説明したように、第2実施形態の構成によれば、アダプター300Aは、受電部330に受電された受電電力を、搭載する第2蓄電池390に充電することができる。また、第2実施形態の構成においても、第1実施形態と同様に、接点Ta11(第1接続部)および接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向を切替えることにより、カメラボディ100は、アダプター300Aから給電された受電電力を第1蓄電池190に充電することができる。
次に、第2実施形態における給電切替え処理の動作について説明する。
図11は、第2実施形態における給電切替え処理および充電処理の一例を示すフローチャートである。この図に示す給電切り替え処理は、第1蓄電池190の電圧(充電状態)および第2蓄電池390の電圧(充電状態)それぞれに基づいて、給電方向を切り替える処理および第1蓄電池190または第2蓄電池390に充電する処理の一例である。なお、図11において図5〜9と対応する各処理には同一の符号を付けている。
図11に示す給電方向切替え処理(ステップS110)は、図7に示す給電方向切替え処理(ステップS110)と同様の処理である。また、図11に示す受電電力判定処理(ステップS200)は、図5に示す受電電力判定処理(ステップS200)と同様の処理である。
カメラ制御部110は、給電方向切替え処理(ステップS110)を実行する。まず、給電方向制御部112は、第2給電方向への切替え要求があるか否かを判定する(ステップS111)。一方、アダプター制御部310Aは、受電電力判定処理(ステップS200)を実行する。受電判定部313は、受電部330の整流回路332の出力電圧を検出することにより受電電力を検出し、(ステップS205)、受電部330が受電中の状態であるか否かを判定する(ステップS206)。ステップS206において、受電部330が受電中の状態であると判定された場合、第1アダプター通信部311は、「第2給電方向要求信号」をカメラ通信部111に送信する(ステップS207)。
カメラ通信部111が第1アダプター通信部311から「第2給電方向要求信号」を受信した場合、ステップS111において、給電方向制御部112は第2給電方向への切替え要求があったと判定する。そして、カメラ制御部110は、充電開始準備の処理を実行する(ステップS112)。
カメラ制御部110は、第1蓄電池電圧検出部124が検出した第1蓄電池190の電圧を取得し、取得した第1蓄電池190の電圧が所定の第1蓄電池閾値電圧より低下しているか否か(所定の第1蓄電池閾値電圧未満であるか否か)を判定する(ステップS116)。ここで、所定の第1蓄電池閾値電圧とは、第1蓄電池190の電圧が、充電が必要な電圧であるか否かを判定するために予め定められた閾値電圧である。
ステップS116において、第1蓄電池190の電圧が所定の第1蓄電池閾値電圧以上であると判定された場合、カメラ制御部110は、第1蓄電池190に対する充電が不要であると判定して、ステップS111に処理を戻す。一方、ステップS116において、第1蓄電池190の電圧が所定の第1蓄電池閾値電圧未満であると判定された場合、カメラ制御部110は、第1蓄電池190に対する充電が必要であると判定して、カメラ通信部111から「充電開始準備指令」を第1アダプター通信部311に対して送信するとともに(ステップS118)、ステップS120に処理を進める。
一方、アダプター制御部310Aは、ステップS206において、受電部330が受電中の状態であると判定された場合、第2蓄電池電圧検出部324が検出した第2蓄電池390の電圧を受信(取得)する。そして、アダプター制御部310Aは、取得した第2蓄電池390の電圧が所定の第2蓄電池閾値電圧より低下しているか否か(所定の第2蓄電池閾値電圧未満であるか否か)を判定する(ステップS208)。ここで、所定の第2蓄電池閾値電圧とは、第2蓄電池390の電圧が、充電が必要な電圧であるか否かを判定するために予め定められた閾値電圧である。
ステップS208において、第2蓄電池390の電圧が所定の第2蓄電池閾値電圧未満であると判定された場合、アダプター制御部310Aは、ステッS210に処理を進める。一方、ステップS208において、第2蓄電池390の電圧が所定の第2蓄電池閾値電圧以上であると判定された場合、アダプター制御部310Aは、第2蓄電池390に対する充電が不要であると判定して、第1アダプター通信部311が「充電開始準備指令」をカメラ通信部111から受信したか否かを判定する(ステップS209)。
ステップS209において、第1アダプター通信部311が「充電開始準備指令」を受信していないと判定された場合、すなわち第1蓄電池190および第2蓄電池390の何れも充電が不要であると判定された場合、アダプター制御部310Aは、ステップS205に処理を戻す。
一方、ステップS209において、第1アダプター通信部311が「充電開始準備指令」を受信したと判定された場合、アダプター制御部310Aは、ステップS210に処理を進める。すなわち、ステップS208において、第2蓄電池390の電圧が所定の第2蓄電池閾値電圧未満であると判定された場合(第2蓄電池390に対して充電が必要な場合)、またはステップS209において、第1アダプター通信部311が「充電開始準備指令」を受信したと判定された場合(第1蓄電池190に対して充電が必要な場合)、アダプター制御部310Aは、ステップS210に処理を進める。
そして、ステップS210において、アダプター制御部310Aは、アダプター電源部320Aを制御して、交換レンズ200に対するレンズ系電源系統の給電を停止させる。これにより、交換レンズ200内の回路(レンズ制御部210、光学系駆動部230、絞り駆動部233など)の動作が停止する(ステップS310)。
なお、カメラ通信部111が「充電開始準備指令」を第1アダプター通信部311に対して送信した(ステップS118)後、給電方向制御部112は、接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向を第1給電方向から第2給電方向に切替える(ステップS120)。続いて、給電方向制御部112の制御により給電方向が第2給電方向に切替わった後に、カメラ通信部111は、第2給電方向に切替えたことを示す「切替完了信号」を第1アダプター通信部311に送信(切替え完了を通知)する(ステップS122)。
次に、給電方向切替部150における給電方向が第2給電方向に切替わることにより、カメラボディ100に対して、受電部330に受電された受電電力の給電が開始される(ステップS220)。続いて、第1蓄電池充電部123は、アダプター300Aから接点Ta11(第1接続部)および接点Tb11(第3接続部)を介して供給された受電電力を第1蓄電池190に充電開始する(ステップS124)。
なお、第2蓄電池充電部323は、アダプター300A内において、受電部330に受電された受電電力を第2蓄電池390に充電開始する(ステップS224)。
このように、第2蓄電池充電部323は、アダプター300に搭載された第2蓄電池390に対して、受電部330に受電された受電電力を充電する。例えば、第2蓄電池充電部323は、受電部330が受電中の状態である場合、第2蓄電池390に対して受電電力を充電する。また、第2蓄電池充電部323は、受電部330が受電中の状態であるか否かと、第2蓄電池390の電圧(充電状態)とに基づいて、第2蓄電池390に対して受電電力を充電する。これにより、アダプター300は、搭載された第2蓄電池390に対して、必要に応じて受電電力を充電することができる。
また、アダプター300およびカメラボディ100は、受電部330が受電中の状態であるか否かと、第2蓄電池390の電圧(充電状態)および第1蓄電池190の電圧(充電状態)とに基づいて、第2蓄電池390と第1蓄電池190とのそれぞれに対して受電電力を充電する。これにより、アダプター300およびカメラボディ100は、搭載された第2蓄電池390と第1蓄電池190とのそれぞれに対して、必要に応じて受電電力を充電することができる。すなわち、第2実施形態によれば、アダプター300は、装着されたカメラボディ100に搭載されている第1蓄電池190またはアダプター300に搭載されている第2蓄電池390を容易に充電することができる。
次に、第2実施形態において、第2蓄電池390への充電制御状態が充電中の場合に、各制御部の動作状態をスリープ状態とする制御について説明する。ここでは、第2蓄電池390に対する充電制御状態が充電中の状態である場合に、アダプター300A(アダプター制御部310A)またはカメラボディ100(カメラ制御部110)の動作状態をスリープ状態に制御する例について説明する。
アダプター制御部310Aは、第2蓄電池390への充電制御状態が充電中であるか否か(充電中の状態であるか、または非充電中の状態であるか)を検出し、検出した充電制御状態に基づいてアダプター制御部310Aの動作状態を制御する。なお、アダプター制御部310Aは、例えば、第2蓄電池充電部323における制御状態を示す信号を受信することに基づいて、第2蓄電池390への充電制御状態が充電中であるか否かを検出(判定)してもよい。
例えば、アダプター動作状態制御部314は、第2蓄電池充電部323により受電電力が第2蓄電池390に対して充電される場合、少なくとも第1アダプター通信部311の動作状態を通常動作状態(第1動作状態)からスリープ状態(第2動作状態)に遷移させる。また、アダプター動作状態制御部314は、第2蓄電池390に対する充電が終了された場合、第1アダプター通信部311の動作状態をスリープ状態から通常動作状態に遷移させる。
また、アダプター300に交換レンズ200が装着されている場合、アダプター動作状態制御部314は、さらに第2アダプター通信部312の動作状態を通常動作状態とスリープ状態とに切替える制御を行う。例えば、アダプター動作状態制御部314は、第2蓄電池充電部323により受電電力が第2蓄電池390に対して充電される場合、第2アダプター通信部312の動作状態を通常動作状態からスリープ状態に遷移させる。また、アダプター動作状態制御部314は、第2蓄電池390に対する充電が終了された場合、例えば第2蓄電池390が非充電中であると検出された場合、第1アダプター通信部311の動作状態をスリープ状態から通常動作状態に遷移させる。
なお、通常動作状態とスリープ状態とを切替える制御は、第2蓄電池390に対する充電制御状態が充電中の状態であるか否かを判定したことに基づいて切替える制御としてもよいし、通常動作状態とスリープ状態とを切替えてから充電制御状態を充電中または非充電中に切替える制御としてもよい。また、アダプター300Aは、第2蓄電池390を充電する場合、カメラボディ100をスリープ状態に遷移させるように制御してもよい。
次に、図12を参照して、第2実施形態によるスリープ処理の一例について説明する。図12は、第2実施形態によるスリープ処理の一例を示すフローチャートである。この図は、アダプター300Aがカメラボディ100および交換レンズ200と装着されている状態で、給電パッド500に載置されることが可能な場合の処理を示す一例である。また、この図は、第2蓄電池390を充電する場合のスリープ処理であって、アダプター300Aの制御による処理を示す一例である。
まず、アダプター制御部310Aは、給電パッド500から給電されることにより充電可能な状態であるか否か(換言すれば、受電中の状態であるか否か)を判定する(ステップS11)。例えば、アダプター制御部310Aは、2次コイル331に生じる電力から整流回路332を介して出力される受電電力の電圧を検出し、検出した電圧を所定の電圧(例えば、充電可能な電圧を判定するために予め定められている電圧)と比較することにより充電可能な状態であるか否か(充電可能な給電量の電力が受電されているか否か)を判定する。
なお、第2蓄電池充電部323が、整流回路332から入力された受電電力の電圧に基づいて、充電可能な状態であるか否かを検出し、検出した結果をアダプター制御部310Aに供給してもよい。例えば、アダプター300A単体の状態(非装着状態)で、給電パッド500に載置された場合などは、第2蓄電池充電部323が、給電パッド500から受電された受電電力の電圧が充電可能な状態であることを検出して、第2蓄電池390への充電を開始してもよい。
ステップS11において、充電可能な状態でないと判定された場合(換言すれば、非受電中の状態であると判定された場合)、アダプター制御部310Aは、受電電力の電圧を検出して充電可能な状態であるか否かを判定する処理を所定のタイミングで継続する。一方、ステップS11において、充電可能な状態であると判定された場合(換言すれば、受電中の状態であると判定された場合)、アダプター制御部310Aは、交換レンズ200と接続(装着)されているか否かを判定する(ステップS12)。例えば、アダプター制御部310Aは、各種接点群201b、302bのうち一対の接点を用いて、交換レンズ200がアダプター300Aに接続(装着)されているか否かを判定する。
ステップS12において、アダプター300Aが交換レンズ200と接続(装着)されていないと判定された場合、アダプター制御部310Aは、ステップS15に処理を進め、アダプター300Aがカメラボディ100と接続(装着)されているか否かを判定する。
一方、ステップS12において、アダプター300Aが交換レンズ200と接続(装着)されていると判定された場合、アダプター制御部310Aは、接続されている交換レンズ200に対する給電を停止させる(ステップS13)。具体的には、アダプター制御部310Aは、アダプター電源部320Aが備えているレンズ系電源生成部321を制御することにより、交換レンズ200に対するレンズ系電源系統の電圧の供給を停止させる。次に、アダプター動作状態制御部314は、第2アダプター通信部312の動作状態をスリープ状態に遷移させる(ステップS14)。
続いて、アダプター制御部310Aは、アダプター300Aがカメラボディ100と接続(装着)されているか否かを判定する(ステップS15)。例えば、アダプター制御部310Aは、各種接点群101b、301bのうち一対の接点を用いて、アダプター300Aがカメラボディ100に接続(装着)されているか否かを判定する。
ステップS15において、アダプター300Aがカメラボディ100に接続(装着)されていないと判定された場合、アダプター制御部310Aは、ステップS18に処理を進め、第2蓄電池390に対して充電を開始する。
一方、ステップS15において、アダプター300Aがカメラボディ100に接続(装着)されていると判定された場合、アダプター制御部310Aは、カメラ制御部110に対して、スリープモードへの遷移指示を送信する(ステップS16)。そして、アダプター制御部310Aは、カメラ制御部110に対してスリープモードへの遷移指示を送信した後で、ステップS17に処理を進める。
ここで、アダプター制御部310Aの第1アダプター通信部311は、各種接点群101b、301bのうちの対となる接点を用いて、カメラ制御部110のカメラ通信部111と通信することによりカメラボディ100をスリープモードに遷移させる。例えば、給電パッド500からの電力を受電することにより充電可能な状態になったことをトリガーとして、第1アダプター通信部311は、スリープモードへの遷移指示をカメラ通信部111に送信する。これにより、カメラ制御部110(カメラボディ100)は、カメラ動作状態制御部113の制御によりスリープモードに遷移する。
なお、カメラ制御部110(カメラボディ100)をスリープモードにする制御は、アダプター制御部310Aからのスリープモードへの遷移指示に応じて行われるのではなく、次のようにカメラ制御部110の制御により行われてもよい。例えば、カメラ制御部110は、給電パッド500からの給電により充電可能な状態または充電を開始する状態にあることを示す情報を、この取得コマンドを第1アダプター通信部311に対して送信することにより、第1アダプター通信部311から取得して、スリープモードへ移行するようにしてもよい。また、スリープモードへの移行は、カメラ制御部110とアダプター制御部310Aとの協調制御により行なわれるようにしてもよい。
ここで、スリープモードとは、カメラボディ100のうち充電に関連しない機能をオフにして、消費電力を削減したり、充電中にノイズが発生して充電の妨げにならないようにしたりすることをいう。例えば、アダプター300Aに搭載されている第2蓄電池390が充電される際に、カメラボディ100が備えている各部のうち、報知部170のLEDの点灯を除いてカメラボディ100のすべての機能がスリープモードに移行する(復帰のトリガーにより復帰可能な状態に移行する)。また、カメラ制御部110は、スリープモードに移行した後(直後または所定の時間経過後)に、報知部170のLEDを点灯させる。
次に、ステップS17において、アダプター動作状態制御部314は、アダプター制御部310Aをスリープモードに遷移させる。例えば、アダプター動作状態制御部314は、ステップS14において、第2アダプター通信部312の動作状態をスリープ状態に遷移させたのに加えて、第1アダプター通信部311の動作状態をスリープ状態に遷移させる。なお、アダプター動作状態制御部314は、第2蓄電池390を充電するための回路、およびトリガー信号に応じて再び通信処理を開始するのに必要な最低限の回路のみ動作している状態に制御してもよい。
次に、第2蓄電池充電部323は、第2蓄電池390への充電を開始する(ステップS18)。例えば、第2蓄電池充電部323は、給電パッド500から2次コイル331を介して受電され、整流回路332において直流電力(直流電圧)に変換された電力(受電電力)を、第2蓄電池390に給電する電圧に変換して、第2蓄電池390に対して充電を開始する。
また、第2蓄電池充電部323は、第2蓄電池390の充電状態を監視(例えば第2蓄電池390の電圧を監視)する(ステップS19)。第2蓄電池充電部323は、第2蓄電池390の充電状態が満充電の状態であるか否かにより、第2蓄電池390への充電を終了するか否かを制御する。第2蓄電池充電部323は、第2蓄電池390に対する充電制御状態(充電中の状態、または非充電中の状態)をアダプター制御部310Aに送信する。
また、第2蓄電池充電部323は、整流回路332から第2蓄電池390に対して充電可能な電力が継続して供給されているか否か(すなわち、給電パッド500からアダプター300Aに対して、非接触充電方式による給電が継続されているか否か(第2蓄電池390に対して充電可能な状態であるか否か))も検出して、充電を終了するか否かを制御する。つまり、第2蓄電池充電部323は、整流回路332からの給電が停止した場合(換言すれば、非充電中の状態になった場合)、第2蓄電池390の充電状態が満充電の状態であるか否かにかかわらず、第2蓄電池390への充電を終了する。
つまり、ステップS19における充電状態の監視処理は、例えば、カメラボディ100とアダプター300Aとが給電パッド500に載置された状態が続いているかどうかも確認している。第2蓄電池充電部323は、アダプター300Aが給電パッド500に載置されていれば充電を継続し、アダプター300Aが給電パッド500に載置されていなければ撮影のためユーザがカメラ本体を持ち上げたとして(充電が中断されたとして)、充電を終了する。
次に、アダプター制御部310Aは、第2蓄電池充電部323から第2蓄電池390に対する充電制御状態(充電中の状態、または非充電中の状態)を受信することにより、第2蓄電池390に対する充電が終了したか否かを判定する(ステップS20)。
ステップS20において、第2蓄電池390への充電が終了していない(充電中である)と判定された場合、アダプター制御部310Aは、ステップS18に処理を戻す。そして、アダプター制御部310Aは、第2蓄電池390への充電が終了したと判定するまで、第2蓄電池390に対する充電制御状態を第2蓄電池充電部323から受信して、ステップS20の判定処理を繰り返し実行する。
一方、ステップS20において、第2蓄電池390への充電が終了したと判定された場合、アダプター動作状態制御部314は、アダプター制御部310Aのスリープモードを解除して通常動作モードに復帰させる(ステップS21)。これにより、アダプター制御部310Aの第1アダプター通信部311および第2アダプター通信部312は、スリープ状態から通常動作状態に復帰する。
次に、第1アダプター通信部311は、カメラ通信部111に対して、カメラ制御部110のスリープモードを解除する指示を送信する(ステップS22)。これにより、カメラ制御部110(カメラボディ100)は、スリープモードから通常動作モードに復帰する。また、カメラ制御部110は、報知部170のLEDの点灯を消灯する。続いて、アダプター制御部310Aは、アダプター電源部320Aを制御することにより、交換レンズ200に対する給電を開始させる(ステップS23)。これにより、第2アダプター通信部312は、レンズ制御部210と通信を開始する。
このように、第2実施形態によれば、アダプター300Aは、搭載されている第2蓄電池390に対して受電電力を充電する場合、交換レンズ200への給電を停止するとともに、アダプター制御部310A(アダプター300A)およびカメラ制御部110(カメラボディ100)をスリープモードに制御する。
これにより、アダプター300Aを介してカメラボディ100と交換レンズ200とが装着されている状態であっても、非接触充電方式による充電中に、充電の妨げとなるようなノイズを発生することなく、アダプター300Aが搭載する第2蓄電池390に対して受電電力を充電することができる。
なお、アダプター制御部310Aは、充電が完了した場合(第2蓄電池390が満充電になって充電が終了した場合)と、充電完了前(第2蓄電池390が満充電になる前)に充電が終了した場合(充電が中断された場合)とによって、スリープモードの解除後の処理内容を異ならせるようにしてもよい。例えば、アダプター制御部310Aは、充電完了前に充電が終了した場合(例えば、ユーザがカメラ本体(カメラシステム1)を給電パッド500から持ち上げたような場合)、撮影がすぐに行われるとして、図12を用いて説明したように交換レンズ200への給電を開始するとともに、カメラ制御部110の動作状態を通常動作状態に移行させる制御をしてもよい。一方、アダプター制御部310Aは、充電が完了した場合、交換レンズ200への給電を開始せずに、カメラボディ100の主電源がオフになるように制御してもよい。
これにより、充電完了前に充電動作が中断された場合、または充電完了により充電動作が終了した場合のそれぞれにおいて適した復帰動作を実行することができる。
なお、図12を用いて説明した第2蓄電池390を充電する際のスリープ処理に代えて、第1蓄電池190を充電する際のスリープ処理としてもよい。つまり、カメラボディ100に搭載されている第1蓄電池190を充電する場合も、同様に、アダプター制御部310Aが交換レンズ200への給電を停止するとともに、アダプター制御部310Aとカメラ制御部110とがスリープモードに遷移してもよい。
例えば、カメラボディ100の第1蓄電池充電部123は、第1蓄電池190の充電制御状態をカメラ制御部110に送信する。そして、カメラ制御部110のカメラ動作状態制御部113は、第1蓄電池充電部123から受信した第1蓄電池190の充電制御状態に基づいて、カメラボディ100内の動作状態を通常動作状態またはスリープ状態に切替える制御を実行してもよい。また、上述の第1蓄電池190の充電制御状態をカメラ通信部111が第1アダプター通信部311に送信することにより、アダプター動作状態制御部314は、アダプター300A内の動作状態を通常動作状態またはスリープ状態に切替える制御を実行してもよい。また、アダプター制御部310Aは、第1アダプター通信部311が第1蓄電池190の充電制御状態をカメラ通信部111から取得することにより、交換レンズ200Aに対する給電の開始または停止を制御してもよい。
これにより、アダプター300Aを介してカメラボディ100と交換レンズ200とが装着されている状態であっても、非接触充電方式による充電中に、充電の妨げとなるようなノイズを発生することなく、カメラボディ100が搭載する第1蓄電池190に対して、アダプター300Aから供給される受電電力を充電することができる。
このように、第3実施形態によれば、アダプター300は、装着されたカメラボディ100に搭載されている第1蓄電池190またはアダプター300に搭載されている第2蓄電池390を容易に充電することができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。
図13は、第3実施形態によるアダプター300Cとカメラボディ100との給電制御に関する構成の一例を示す概略ブロック図である。この図に示すアダプター300Cは、第2実施形態のアダプター300Aと同様に第2蓄電池390を搭載している。但し、この第3実施形態は、アダプター300Cが第2蓄電池390から接点Ta11(第1接続部)に対して(カメラボディ100に対して)給電するか否かを切替える給電切替部350を備えている点で、第2実施形態と異なる。なお、図13において、図10と対応する各部には同一の符号を付けており、その説明を省略する。
アダプター300Cのアダプター電源部320Cは、給電切替部350を備えている。
給電切替部350は、第2蓄電池390から接点Ta11(第1接続部)に対して給電するか否かを切替える。例えば、給電切替部350は、カメラ電源部120が備えている給電方向切替部150と同様の構成をしており、ダイオード351と、ダイオード352と、スイッチ353と、を有している。
ダイオード352のアノード端子は第2蓄電池390の正極端子に(第2蓄電池部390Bを介して)接続され、カソード端子はスイッチ353を介して接点Ta11(第1接続部)に接続されている。また、ダイオード351のカソード端子は切替部322を介してレンズ系電源生成部321の入力端子に接続され、アノード端子はスイッチ353を介して接点Ta11(第1接続部)に接続されている。すなわち、第2蓄電池390の正極端子からダイオード352を介して接点Ta11(第1接続部)に接続される給電系統による給電が第2給電方向の給電であって、接点Ta11(第1接続部)からダイオード351と切替部322を介してレンズ系電源生成部321の入力端子に接続される給電系統による給電が第1給電方向の給電である。
スイッチ353は、アダプター制御部310Cの制御により、接点dと接点eとの接続状態、または接点dと接点fとの接続状態を導通状態にするか否か(導通状態にするかまたは遮断状態にするか)を切替える。例えば、スイッチ353は、アダプター制御部310Cの制御により、接点Ta11(第1接続部)をダイオード352のカソード端子に接続するか、または接点Ta11(第1接続部)をダイオード351のアノード端子に接続するか、を切替える。すなわち、給電切替部350は、アダプター制御部310Cの制御により、スイッチ353の接続状態を切替えて、接点Tb11(第3接続部)および接点Ta11(第1接続部)を介する給電方向であって、アダプター300C内における給電方向を、第1給電方向または第2給電方向に切替える。
アダプター制御部310Cの給電制御部315は、切替部322の制御に加えて給電切替部350の制御をする。例えば、給電制御部315は、第2蓄電池390から接点Ta11(第1接続部)を介してカメラボディ100に対して給電する場合、給電切替部350を制御することにより、第2蓄電池390から接点Ta11(第1接続部)に対して給電させる制御をする。すなわち、給電制御部315は、第2蓄電池390から接点Ta11(第1接続部)を介してカメラボディ100に対して給電する場合、給電切替部350を第2給電方向に制御する。
さらに、給電制御部315は、第2蓄電池390から接点Ta11(第1接続部)を介してカメラボディ100に対して給電する場合、給電切替部350を制御することにより、第2蓄電池390から接点Ta11(第1接続部)に対して給電させる(給電切替部350を第2給電方向に制御する)とともに、第1アダプター通信部311を制御することにより、接点Ta11(第1接続部)を介する給電方向を第2給電方向に切替えることを要求する「第2給電方向要求信号」をカメラ通信部111に送信する。カメラ制御部110の給電方向制御部112は、カメラ通信部111が、この「第2給電方向要求信号」を受信することにより、接点Tb11(第3接続部)を介する(給電方向切替部150における)給電方向を第2給電方向に切替える。
これにより、アダプター300Cは、カメラボディ100に対して、第2蓄電池390から給電することが可能となる。よって、第3実施形態によれば、接点Ta11(第1接続部)および接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向を切替えることにより、カメラボディ100は、アダプター300Cに搭載された第2蓄電池390から給電された電力を第1蓄電池190に対して充電することができる。
また、第1蓄電池190から接点Ta11(第1接続部)を介してカメラボディ100から給電される場合、給電制御部315は、接点Ta11(第1接続部)とレンズ系電源生成部321の入力端子とを給電切替部350および切替部322を介して電気的に接続(導通)させるように制御する。さらに、給電制御部315は、第1アダプター通信部311を制御することにより、接点Ta11(第1接続部)を介する給電方向を第1給電方向に切替えることを要求する「第1給電方向要求信号」をカメラ通信部111に送信する。カメラ制御部110の給電方向制御部112は、この「第1給電方向要求信号」を受信することにより、接点Tb11(第3接続部)を介する(給電方向切替部150における)給電方向を第1給電方向に切替える。これにより、アダプター300Cは、カメラボディ100の第1蓄電池190からの給電により、交換レンズ200に供給するレンズ系電源系統の電圧を生成することができる。
また、アダプター300Cは、第1、第2実施形態と同様に、受電電力をカメラボディ100に供給することも可能である。例えば、アダプター制御部310Cが、切替部322をダイオード325のカソード端子とダイオード352のアノード端子が導通状態になるように制御するとともに、給電切替部350を第2給電方向に制御する。さらに、カメラ制御部110が、給電方向切替部150を第2給電方向に制御する。これにより、受電部330から接点Ta11(第1接続部)および接点Tb11(第3接続部)を介して第1蓄電池充電部123に対して受電電力が供給可能になる。
よって、第3実施形態によれば、第1、第2実施形態と同様に、接点Ta11(第1接続部)および接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向を切替えることにより、カメラボディ100は、アダプター300Cから給電された受電電力を第1蓄電池190に充電することができる。
なお、アダプター300Cからカメラボディ100に第2蓄電池390の電圧を供給する場合、カメラボディ100は、第2蓄電池390から供給された電圧(電力)を、第1蓄電池190に充電する制御に代えて、カメラボディ100内の各部の動作用電圧として利用する(給電する)制御としてもよい。例えば、カメラボディ100は、カメラ制御部110の制御により第2給電方向に制御されている給電方向切替部150を介して供給された第2蓄電池390の電圧を、第1蓄電池充電部123を介して(例えば、スルーして)制御系電源生成部121に供給するように構成してもよい。
また、制御系電源生成部121の入力端子が給電方向切替部150のダイオード151のカソード端子に接続された構成としてもよい。この構成において、カメラボディ100は、第1蓄電池190の電圧が低下した場合に、給電方向切替部150を第1給電方向に制御するとともに給電切替部350を第2給電方向に切替えてもよい。これにより、カメラボディ100は、接点Ta11(第1接続部)および接点Tb11(第3接続部)を介して供給された第2蓄電池390の電圧を、第1蓄電池充電部123に供給しないで、制御系電源生成部121に供給するようにしてもよい。
なお、給電制御部315は、切替部322を第2蓄電池390からレンズ系電源生成部321に給電するように制御するとともに、給電切替部350を第2給電方向に制御することにより、接点Ta11(第1接続部)およびレンズ系電源生成部321の入力端子それぞれに第2蓄電池390から給電するように制御してもよい。これにより、アダプター300Cは、第2蓄電池390から給電することにより、カメラボディ100と交換レンズ200とを動作させることができる。例えば、アダプター300Cは、第2蓄電池390から供給する電圧により、カメラボディ100の第1蓄電池190を充電するとともに、その充電中の期間も交換レンズ200に給電を継続することにより、例えばレンズの設定情報等を保持させておく(スリープモードに制御する)ことが可能である。
<給電方向を切替える構成の例>
次に、接点Ta11(第1接続部)および接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向を切替える構成の別の例について説明する。
図14は、図4に示す給電制御に関する構成図を簡略化した図である。
図4では、給電方向切替部150内の構成を、ダイオード151と、ダイオード152と、スイッチ153と、を含む構成として示しているが、この図では、符号150BAで示す第1給電方向に給電方向を制限する回路(以下、第1給電方向制限部150BAと称する)と、符号150ABで示す第2給電方向に給電方向を制限する回路(以下、第2給電方向制限部150ABと称する)と、を含む構成に簡略化して示している。
つまり、給電方向切替部150内の構成は、ダイオード151と、ダイオード152と、スイッチ153と、を含む構成に限られるものではなく、第1給電方向および第2給電方向のうちの何れかの給電方向を選択、且つ切替えられる構成であればよい。図14に示す給電方向切替部150は、第1給電方向制限部150BAと第2給電方向制限部150ABとがそれぞれ排他的にアクティブまたは非アクティブに制御されることにより、第1給電方向および第2給電方向のうちの何れかの給電方向に制御が可能である。
なお、第1給電方向制限部150BAおよび第2給電方向制限部150ABを含む給電方向切替部150は、図4(または図10,13)に示すようにダイオード151と、ダイオード152と、スイッチ153とを含んで構成されてもよいし、周知のオペアンプ、トランジスター、FET(Field-Effect Transistor)などを含んで構成されてもよい。
図15は、図14に示すカメラボディ100が給電方向切替部150を備えている構成に代えて、図13を用いて説明した給電切替部350であって給電方向切替部150と同様の構成である給電切替部350をアダプター300が備えている構成を示している。この図では、カメラボディ100内の給電方向切替部150を制御するのに代えて、アダプター300内の給電切替部350を制御することにより、第1給電方向および第2給電方向のうちの何れかの給電方向に制御が可能である。例えば、カメラ制御部110が給電方向切替部150を制御するのに代えて、アダプター制御部310が給電切替部350を制御することにより、図13(図4)に示す給電方向の制御と同様の制御が可能である。すなわち、接点Ta11(第1接続部)および接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向を切替える構成は、図13(図4)に示すようにカメラボディ100内に備えてもよいし、図15に示すようにアダプター300内に備えてもよい。
図16は、図14に示すカメラボディ100が給電方向切替部150を備えている構成に加えて、アダプター300が給電切替部350を備えている構成である。例えば、第3実施形態において説明したように、第2蓄電池390からカメラボディ100へ給電する構成において、給電方向切替部150と給電切替部350を組み合わせて制御する構成がある。しかし、第2蓄電池390からカメラボディ100への給電は行わないで、第1実施形態または第2実施形態のように、第1蓄電池190からアダプター300への給電と受電部330からカメラボディ100への給電とを切替える場合においても、給電方向切替部150と給電切替部350とを組み合わせて制御する構成としてもよい。この図16に示す構成では、カメラ制御部110が給電方向切替部150を制御し、アダプター制御部310が給電切替部350をするとともに、カメラ制御部110とアダプター制御部310とが互いに通信することにより協調して制御を実行する。これにより、図16に示す構成においても、第1給電方向および第2給電方向のうちの何れかの給電方向に制御が可能である。すなわち、接点Ta11(第1接続部)および接点Tb11(第3接続部)を介する給電方向を切替える構成は、図16に示すようにカメラボディ100とアダプター300との両方に備えてもよい。
以上説明してきたように、上記実施形態によれば、アダプター300とカメラボディ100とは、接点Ta11(第1接続部)と接点Tb11(第3接続部)とを介して接続されたパワー系電源PWRの電源線における給電方向を切替える制御をする。例えば、アダプター300の受電部330に電力が受電された場合、接点Ta11(第1接続部)と接点Tb11(第3接続部)とを介する給電方向を切替えることにより、この受電電力をカメラボディ100に対して給電する。
これにより、アダプター300とカメラボディ100とは、互いに接続するための各種接点群301bおよび各種接点群101bの接点の数を増やすことなく、アダプター300からカメラボディ100に受電電力を給電することができる。よって、レンズ交換式のカメラシステムにおいて、装着されたカメラボディ100またはアダプター300(300A、300C)に搭載されている蓄電池(第1蓄電池または第2蓄電池)を容易に充電することができる。すなわち、装着された電子機器に搭載されている蓄電池を容易に充電することができる。
なお、上記実施形態において、接点Ta11(第1接続部)と接点Tb11(第3接続部)とを介して電気的に接続される構成は、一対の接点に限られるものではない。例えば、複数の接点を有する第1接続部と、第1接続部の複数の接点それぞれと対をなす複数の接点を有する第2接続部とを介して接続される構成であってもよい。
なお、上記実施形態において、カメラボディ100が報知部170を備えている構成を説明したが、これに限られるものではない。例えば、アダプター300(300A、300C)が報知部を備えている構成としてもよい。具体的には、アダプター300(300A、300C)は、アダプター300(300A、300C)に搭載されている第2蓄電池390が充電中の場合に、この充電中であることを報知する報知部(第1報知部)を備えている構成としてもよい。また、アダプター300(300A、300C)は、カメラボディ100に搭載されている第1蓄電池190が充電中の場合に、この充電中であることを報知する報知部(第2報知部)を備えている構成としてもよい。さらに、アダプター300(300A、300C)は、報知部として、上述の第1報知部および第2報知部をそれぞれ備えている構成としてもよいし、第1報知部および第2報知部の機能を有する1つの報知部を備えている構成としてもよい。これにより、アダプター300(300A、300C)がカメラボディ100に接続(装着)されていない場合であっても、充電制御状態(充電中または非充電中)をユーザに報知することができる。
同様に、カメラボディ100が備えている報知部170は、第1蓄電池190が充電中であることを報知してもよいし、第2蓄電池390が充電中であることを報知してもよい。さらに、報知部170は、第1蓄電池190が充電中であること、および第2蓄電池390が充電中であることの両方をそれぞれ報知してもよい。これにより、カメラボディ100の報知部170は、第1蓄電池190または第2蓄電池390の充電制御状態(充電中または非充電中)を、それぞれユーザに報知することができる。
なお、レンズ交換式のカメラシステムは、交換レンズ200とカメラボディ100とがアダプター300(300A、300C)のみを介して接続されている構成に限られるものではない。例えば、交換レンズ200とカメラボディ100とが、アダプター300(300A、300C)と他の変換アダプター(テレコンバータ等)とを介して交換レンズ200に接続されている構成としてもよい。
また、上記実施形態のアダプター300(300A、300C)は、光学系を備えていない構成を例としているが、光学系を備えている構成としてもよい。
また、上記実施形態では、カメラボディ100、アダプター300(300A、300C)、交換レンズ200からなるカメラシステム1を、互いに装着可能(着脱可能)な電子機器の例として説明したが、これに限られるものではなく、その他の電子機器にも本発明は適用できる。例えば、アダプター300(300A、300C)に代えて、カメラボディ100に装着可能(着脱可能)な交換レンズ、閃光装置、発光装置、位置検出装置(例えば、GPS(Global Positioning System)装置)などの電子機器であってもよく、これらの電子機器が受電部330を備えて構成されていてもよい。また、互いに装着可能な電子機器は、カメラシステム1(撮像装置)に限られるものではなく、例えば、携帯電話、携帯型ゲーム機、携帯型コンピュータ、電子辞書、などの様々な電子機器と、これらの電子機器と装着可能(着脱可能)、且つ非接触方式により受電が可能な電子機器と、であってもよい。このような互いに装着可能(着脱可能)な電子機器によれば、装着された電子機器に搭載されている蓄電池を容易に充電することができる。
なお、上記実施形態におけるカメラ制御部110、レンズ制御部210、またはアダプター制御部310(310A、310C)は、それぞれ専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、メモリーおよびCPU(Central Processing Unit)により構成され、上述のカメラ制御部110、レンズ制御部210、およびアダプター制御部310のそれぞれの機能を実現するためのプログラムをメモリーにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
また、上述のカメラ制御部110、レンズ制御部210、またはアダプター制御部310(310A、310C)それぞれの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の各部の処理をそれぞれ行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリーのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。