JP6060543B2 - 印刷装置及び印刷装置の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷物の出力表現を変更するための画像処理装置等に関し、特に、印刷物全体の出力形態を動的に変更可能であり、当該印刷物の貼られる品物に付いて売上及び管理品質の向上を促進することのできる画像処理装置等に関する。
従来、POSシステムにおけるレシートプリンターや商品ラベル、配送用ラベル等を印刷するラベルプリンターなどの業務用プリンターが普及している。このようなプリンター及びプリンターシステムでは、導入済みの既存装置による印刷物の出力表現が乏しく、それを改善したいという場合が多々ある。例えば、モノクロの印刷物をカラー化したいという要望などがある。
このような場合、システム全体を入れ換えるのでは費用や時間がかかる上に業務に支障を来たすこともあるため、出来るだけ既存システムを利用したシステム構築が望まれる。
かかるシステム改良に関し、従来、以下のような技術が提案されている。下記特許文献1では、モノクロ文章データを利用して簡単にカラー化したプリントを可能にする技術が開示されている。また、下記特許文献2では、POSプリンターのプリント出力にグラフィック効果を加えることのできる印刷システムについて開示されている。
特開平6−328790号公報 米国特許第7460252B2号明細書
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、カラー化の対象が既に存在する文字や画像であり、新たな画像オブジェクトの追加を行うことや、全体の色や背景画像を指定するなど印刷物全体の出力形態を変更することはできない。
また、上記特許文献2に記載の技術では、グラフィック効果の追加は、元の印刷データに含まれる所定の文字列を検出することをトリガーとしてその文字列を処理対象として行われ、対象がレシートであることもあり、当該技術にも印刷物全体の出力形態を変えるという発想はない。また、元の印刷データに上記所定の文字列が無い場合や、完全に一致する文字列が無い場合には、処理が実行されないため、グラフィック効果の追加を柔軟に行うことができず、検索処理等にも時間を要する。
また、ラベルの印刷などでは、通常、印刷物の大きさが固定であることもあり、印刷物全体の出力形式を変更し易く、同種の印刷物でも条件によって出力表現を変えるなど、全体の出力形式を柔軟に変更することが望まれる。
特に、商品に貼るラベルでは購買意欲を向上するように、また、配送品などに貼られるラベルでは取扱などの管理が向上するように、出力形態が変更されることが望まれる。
そこで、本発明の目的は、印刷物の出力表現を変更するための画像処理装置であって、印刷物全体の出力形態を動的に変更可能であり、当該印刷物の貼られる品物に付いて売上及び管理品質の向上を促進することのできる画像処理装置、等を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の一つの側面は、印刷物の出力形態を変更する処理を実行する画像処理装置が、気象情報を取得し当該取得した気象情報に基づいて、前記印刷物の書式を定めるテンプレート情報を決定する出力形態決定部と、前記決定されたテンプレート情報に従って、前記印刷物の印刷データを変更する印刷データ生成部と、を有する、ことである。
更に、上記の発明において、一つの態様は、前記気象情報は、当該情報の発信元から通信によって取得される、ことを特徴とする。
更に、上記の発明において、その好ましい態様は、前記気象情報は、少なくとも、天気、温度、湿度のいずれかの情報を含む、ことを特徴とする。
更にまた、上記の発明において、一つの好ましい態様は、前記出力形態決定部は、前記気象情報の温度に関する情報に基づいて、前記印刷物が暖色又は寒色で出力されるようにテンプレート情報を決定する、ことを特徴とする。
更に、上記の発明において、好ましい態様は、前記出力形態決定部は、予め用意された複数の前記テンプレート情報の中から1の前記テンプレート情報を選択することによって、上記決定を行う、ことを特徴とする。
更に、上記の発明において、一つの態様は、前記テンプレート情報は、少なくとも、表面色、背景色、又は背景画像の情報を含む、ことを特徴とする。
更に、上記の発明において、一つの好ましい態様は、前記印刷データは、モノクロ印刷用のデータである、ことを特徴とする。
上記の目的を達成するために、本発明の別の側面は、印刷物の出力形態を変更して印刷を実行する印刷装置が、気象情報を取得し当該取得した気象情報に基づいて、前記印刷物の書式を定めるテンプレート情報を決定する出力形態決定部と、前記決定されたテンプレート情報に従って、前記印刷物の印刷データを変更する印刷データ生成部と、前記変更された印刷データに従って印刷を実行する印刷実行部と、を有する、ことである。
上記の目的を達成するために、本発明の更に別の側面は、印刷物の出力形態を変更する画像処理方法が、気象情報を取得し当該取得した気象情報に基づいて、前記印刷物の書式を定めるテンプレート情報を決定する出力形態決定工程と、前記決定されたテンプレート情報に従って、前記印刷物の印刷データを変更する印刷データ生成工程と、を有する、ことである。
本発明の更なる目的及び、特徴は、以下に説明する発明の実施の形態から明らかになる。
本発明を適用した画像処理装置を用いた印刷装置の実施の形態例に係るネットワーク構成図である。 プリンター2の概略の機能ブロック図である。 印刷時にプリンター2が行う処理の手順を例示したフローチャートである。 出力されるラベルを例示した図である。 出力されるラベルを例示した図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、図において、同一又は類似のものには同一の参照番号又は参照記号を付して説明する。
図1は、本発明を適用した画像処理装置を用いた印刷装置の実施の形態例に係るネットワーク構成図である。図1のプリンター2が本実施の形態例に係る印刷装置であり、当該プリンター2では、以前に設置されていたモノクロプリンター用の印刷データを受信し、取得しておいた気象情報(天気、温度、湿度等の実績情報及び予報情報)に基づいて、当該データによる印刷物(ラベル等)に対して用意されている複数のテンプレート(印刷物全体に係る書式情報)の中から適切なテンプレートを選択し、当該テンプレートを用いた印刷を実行する。これにより、印刷物全体の出力形態の変更が可能になり、特に、気象に応じた印刷物のカラー化が行えるようになって、印刷物の機能(表現等)を向上させることができる。また、当該機能が既存のモノクロ印刷用システムを利用して容易に実現される。
図1には、本プリンター2を含むラベル印刷システムの構成が示されており、当該システムは、ラベル端末1、プリンター2、テンプレート端末3、及びネットワーク4で構成されている。また、当該システムは、以前に設置されていたモノクロのラベル印刷システム(旧システム)を改良する方式で構築されたものである。また、図1に示されるように、プリンター2は、インターネット6を介して気象情報サーバー5と接続可能な構成となっている。
ラベル端末1は、旧システムの装置であり、プリンター2に対して印刷要求を行うプリンター2のホスト装置である。ラベル端末1は、例えばパーソナルコンピューターで構成され、ラベル生成用のアプリケーション及び旧システムで設置されていたモノクロプリンター用のドライバーを備えている。印刷要求時には、当該ドライバーで生成されたモノクロの印刷データがネットワーク4を介してプリンター2へ送信される。なお、ラベル端末1とプリンター2は、ネットワーク4ではなく、USBやRS232規格の接続ケーブルで直接繋がれてもよい。
ネットワーク4は、ラベル端末1、プリンター2、及びテンプレート端末3等の装置を接続するLAN(Local Area Network)である。なお、このネットワーク4も旧システムのものを利用できる。
プリンター2は、上述の通り、受信した印刷データの出力形態を変更して印刷物を出力する印刷装置であり、ここでは、一例として、ラインヘッド方式のカラーインクジェットプリンターである。当該プリンター2は、上記改良時に新たに設置された装置であり、ラベル端末1の印刷要求(印刷データ)を受信してラベルの印刷を実行する。
本プリンター2は、図1に示されるように、コントローラー部21と印刷機構部22を備える。コントローラー部21は、プリンター2の制御部であり、上述した出力形態の変更処理を実行する。当該処理が本プリンター2の特徴であり、その具体的な内容は後述する。そして、このコントローラー部21が本発明の画像処理装置に相当する。
また、コントローラー部21は、図示していないが、CPU、RAM、ROM、HDD、NVRAM、ASIC等で構成され、コントローラー部21での処理は、上記ROMに記憶されたプログラムに従って上記CPUが動作すること、また、ASICが動作すること等によって実行される。
印刷機構部22は、コントローラー部21の指示に従って印刷媒体(用紙等)に対して印刷処理を行い、印刷物(ラベル)を発行する(印刷する)部分である。印刷機構部22には、インクを吐出する複数のノズルを備えたヘッド部、印刷媒体を搬送する搬送部等が備えられる。
次に、テンプレート端末3は、プリンター2が用いる上述したテンプレートを作成、編集するための端末装置であり、ユーザーは当該テンプレート端末3からネットワーク4を介してプリンター2にアクセスし、テンプレートデータの読み出し及び登録(保存)を行う。テンプレート端末3は、例えばパーソナルコンピューターで構成することができ、テンプレート作成、編集用のソフトウェアを備える。また、このテンプレート端末3も上記改良時に新たに設置されたものである。従って、図1において、破線で囲われた部分が新たに設置された装置である。
次に、気象情報サーバー5は、天気、温度、湿度等の気象情報(実績情報、予報情報を含む)を提供するサーバーシステムであり、ネットワーク(例えば、インターネット6)を介して他の装置へ気象情報を送信する。当該気象情報サーバー5は、例えば、PC、携帯電話、スマートフォン等に広く無料で気象情報を提供するサービスにおいて用いられるサーバーとすることができ、この場合、プリンター2は、適宜、当該サーバーにアクセスして必要な気象情報を取得し記憶しておく。また、気象情報サーバー5を運営する会社と契約して、プリンター2で必要な情報を適切なタイミングで適切なデータフォーマットにより送信してもらうようにしてもよい。
図2は、プリンター2の概略の機能ブロック図である。図2に示すとおり、プリンター2は、機能的には、出力形態決定部23、印刷データ生成部24、印刷実行部25、通信部28、及びテンプレートDB26から構成される。
出力形態決定部23は、上述したラベル端末1から送信される印刷データを解釈して当該印刷データに使用するテンプレートを決定する部分である。印刷データ生成部24は、当該印刷データと当該決定されたテンプレートを用いて印刷実行部25に印刷を指示するデータを生成する部分である。また、印刷実行部25は、印刷データ生成部24から送信されるデータに従って印刷媒体に印刷処理を実行する部分である。また、通信部28は、プリンター2がインターネット6を介して他の装置と通信する際の通信機能を担い、上述した気象情報サーバー5からの情報取得は、当該通信部28を介して行われる。
また、出力形態決定部23には、当該気象情報サーバー5から取得された気象情報231及び出力形態決定部23が使用するテンプレートを決定する際に用いる決定ルール232が記憶される。
気象情報231には、出力形態決定部23が使用するテンプレートを決定する際に必要な気象情報(天気、温度、湿度等の実績情報及び予報情報)が識別可能に保持される。当該気象情報231の取得は、所定の頻度で(例えば、30分毎に)出力形態決定部23が気象情報サーバー5にアクセスして、あるいは、気象情報サーバー5から送信されて行われ、少なくとも最新の情報が保持される。取得した情報が、画面表示用のフォーマットである場合には、出力形態決定部23は、予め各情報が表示される位置情報に従い、予め記憶される各画像の特徴情報に基づいて、取得した情報を解釈し、解釈後の情報を保持する。例えば、今日の天気予報情報がマークで表示される場合には、予め記憶しておいた晴れのマーク、雨のマーク等の特徴に基づいて、取得した情報がどの天気を表しているかを解釈する。
決定ルール232は、印刷対象である各ラベル毎に、テンプレート決定に必要な気象情報及びその気象情報に基づいてどのテンプレートを選択すべきかを定めたルールである。例えば、日焼け止めクリームの商品に貼られるラベルについては、テンプレート決定に、その日の天気及び温度の予報情報が必要であり、それらの情報が「晴天」及び「30度以上」を示していれば、所定のテンプレート(目立つ色合いのテンプレート)を選択すべきである、ことがルールとして保持されている。
なお、出力形態決定部23、印刷データ生成部24、通信部28、及びテンプレートDB26は、上記コントローラー部21に備えられ、印刷実行部25は、上記印刷機構部22に備えられる。
テンプレートDB26には、複数のテンプレート27が格納(記憶)されている。各テンプレート(データ)は、印刷物の全体に係る書式の情報を含んでおり、少なくとも、表面色、背景色、背景画像の情報を持っている。
また、テンプレート27は、印刷物であるラベルの種類(大きさ、形状等)に応じて用意され、さらに、同種のラベルについても所定の条件(特に、気象条件)に応じて複数のテンプレート27が用意される。図2に示す例では、スーパーマーケット等の店舗で商品に貼られるラベルを想定しており、ラベル(1)については、通常用、暖色用、及び寒色用の3つのテンプレート27が用意され、ラベル(2)については、通常用と雨天用の2つのテンプレート27が用意され、ラベル(3)については、通常用と晴天用の2つのテンプレート27が用意されている。ラベル(1)は、温度や天気に応じて顧客が好む色のラベルを付する商品に用いられ、ラベル(2)及び(3)は、天気に応じて目立ちやすくさせる商品に用いられる。また、各テンプレート27には識別情報が付されている。
これらのテンプレートを用いて印刷を行うことにより、図2に示すように、表面色、背景色、背景画像がそれぞれ指定された色や画像になり、モノクロのラベルを色彩のあるラベルに変更することができ、また、同種のラベルでも気象情報によって異なる色彩で表現できるようになる。本実施形態では、同種のラベルとは、大きさ、形状等が同じものを想定しているが、貼り付け対象商品(種類)が同じ場合を同種のラベルとしてもよい。また、本実施形態では、表面色とは、例えば、背景及び背景画像を除く、文字や画像の色である。
また、テンプレート27は、上述の通り、予めユーザーがテンプレート端末3を用いて生成し、又は、既存のテンプレート27を編集して、テンプレートDB26に保存しておく。
以上説明したような構成を有する本実施の形態例に係るラベル印刷システムでは、上述の通り、プリンター2が実行する出力形態の変更処理に特徴があり、以下、その具体的な処理手順について説明する。図3は、印刷時にプリンター2が行う処理の手順を例示したフローチャートである。印刷時には、まず、ラベル端末1から前述したモノクロ印刷用の印刷データが送信され、当該データがプリンター2に受信される(ステップS1)。なお、当該印刷データは、旧システムにおけるモノクロプリンター用のPDL(ページ記述言語)で表現されている。
受信された印刷データは、出力形態決定部23によって解釈され、出力形態決定部23は、解釈の結果に基づいて、当該印刷データによって出力されるラベルを識別する(ステップS2)。具体的には、出力形態決定部23は、受信した印刷データのヘッダー情報に含まれる印刷物の識別情報から上記ラベルを識別する。例えば、今回出力する印刷物は、図2のラベル(1)であると判断する。また、このような印刷物の識別情報が印刷データから得られない場合には、出力形態決定部23は印刷データの特徴を抽出してラベルの識別を行う。この場合には、予め各ラベルの印刷データにおける特徴をプリンター2に記憶させておき、抽出した特徴を当該記憶しておいた特徴と比較することによって受信した印刷データのラベルを判別する。
そして、出力形態決定部23は、上記判別したラベルについて定められている上記決定ルール232を取得する(ステップS3)。
次に、出力形態決定部23は、当該取得したルールが示す、必要な上記気象情報231を取得する(ステップS4)。例えば、その日の予想される天気と温度の最新情報を取得する。なお、気象情報231は、上述の通り、予め気象情報サーバー5から取得してプリンター2内に保持しているが、この事前取得に代えて、この時点で気象情報サーバー5から取得するようにしてもよい。
このようにして、出力対象のラベルについてその決定ルール232と気象情報231が取得されるので、出力形態決定部23は、これらに基づいて、今回の印刷で使用するテンプレート27を決定する(ステップS5)。具体的には、出力形態決定部23は、上記取得した気象情報231を上記取得した決定ルール232に当てはめ、その結果、そのルールが示すテンプレート27を使用するテンプレート27として決定する。
例えば、図2に示した例において、識別されたラベルがラベル(1)であった場合に、上記ステップS3で取得した決定ルール232が、「本日の予想最高気温が30度以上であれば寒色用を選択し、本日の予想最高気温が10度以下であれば暖色用を選択し、それ以外では通常用を選択する」というものであり、上記ステップS4で取得したその日の予想最高気温が33度である場合には、寒色用のテンプレート27が選択される。
また、識別されたラベルがラベル(3)であった場合に、上記ステップS3で取得した決定ルール232が、「本日の予想天気が快晴であれば晴天用を選択し、それ以外では通常用を選択する」というものであり、上記ステップS4で取得したその日の予想天気が曇りである場合には、通常用のテンプレート27が選択される。
このようにして使用するテンプレート27が決定されると、決定されたテンプレート27の識別情報が、出力形態決定部23から印刷データ生成部24に渡され、印刷データ生成部24は、当該テンプレート27を用いた印刷データの生成処理を行う(ステップS6)。
具体的には、上記受信した印刷データに含まれる画像データをラスタライズ(展開)し、ビットマップデータとする。そして、上述したテンプレートDB26にアクセスし、上記識別情報から、上記決定されたテンプレート27を選択し、その書式情報を取得する。その後、当該書式情報に従って、上記画像データの色の変更、背景画像の重ね合わせを実行して、出力する印刷物における最終的な画像のビットマップデータを生成する。
例えば、図2のラベル(2)用、雨天用のテンプレート27が使用されると、その書式情報に従って、上記画像データ(元の画像データ)に含まれる黒色の部分(文字等)は、
「表面色=黒」の情報に従って黒色のままとされ、元の画像の白色の背景は、「背景色=水色」の情報に従って水色とされ、さらに、「背景画=画像4」の情報に従って背景に画像4が重ね合わせられる。なお、背景画の情報はビットマップ情報としてテンプレート27情報内に保持されていてもよいし、印刷データ生成部24からアクセス可能にテンプレートDB26とは別の場所に保持されていてもよい。
また、表面色を画像内のオブジェクト毎に指定したテンプレート27とすることもでき、そのようなテンプレート27を用いる場合には、元の画像データをビットマップデータにする前に、上記表面色の指定に基づいて画像内の各オブジェクトの色を決定し、その後にラスタライズの処理を実行する。
次に、印刷データ生成部24は、生成したカラーのビットマップデータにスクリーン処理を施して、各インクのドット有無を表すデータに変換後、当該印刷データを印刷実行部25に送信し、印刷処理を指示する。
印刷実行部25では、上記送信された印刷データに従って印刷媒体への印刷処理を実行し、プリンター2からカラーの印刷物(ラベル)が出力される(ステップS7)。
図4及び図5は、出力されるラベルを例示した図である。図4では、食品(一例として、弁当)用の同種のラベルが示されており、(a)は通常ラベルであり、(b)は気温が低い場合のラベルである。当該ラベルの決定ルール232は、例えば、上述した「本日の予想最高気温が30度以上であれば寒色用を選択し、本日の予想最高気温が10度以下であれば暖色用を選択し、それ以外では通常用を選択する」というものであり、図4の(a)は、上記取得された気象情報231(予想最高気温)が10度を超えるが30度未満である場合に通常用のテンプレート27が用いられて出力されたものである。一方、図4の(b)は、上記取得された気象情報231(予想最高気温)が10度以下である場合に暖色用のテンプレート27が用いられて出力されたものである。
図4の(a)は、表面色A1が黒色、背景色B1が白色、背景画像C1が無地であるテンプレート27を用いたものであり、図4の(b)は、表面色A2が黒色、背景色B2が白色、背景画像C1が橙色のドット画像であるテンプレート27を用いたものである。このように、同じ食品について、予想される気温に基づき異なる出力形態のラベルが得られる。そして、寒い日にラベルに暖色が用いられることにより、顧客の購買意欲の向上が期待できる。
また、図5は、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等で販売される商品のラベルを例示している。図5の(a)はビニール傘用のラベルであり、図5の(b)は日焼け止めクリーム用のラベルである。これらラベルは、天気によって売り上げが左右される商品に付されるラベルの例であり、その商品が多く売れることが期待できる天候の場合に、通常よりも目立つラベルとして顧客の目に留まりやすいようにしたものである。
図5の(a)は、上記取得した気象情報231(予想天気)が雨である場合に上記決定ルール232によって雨天用のテンプレート27が選択されて使用されたものである。従って、例えば、背景色は水色となっており(図のx部)、顧客が気付きやすい表現となっている。
また、図5の(b)は、上記取得した気象情報231(予想天気)が快晴である場合に上記決定ルール232によって晴天用のテンプレート27が選択されて使用されたものである。従って、例えば、背景画として橙色の縁(図のy部)が付いたものが使用され、顧客の気を引く表現となっている。
このように、各種テンプレート27により、同じラベルであっても様々な出力形態で印刷することができ、顧客の購買意欲を向上させることができる。
以上のようにして、本プリンター2における出力形態の変更を伴うラベル出力処理が実行される。
なお、上述の説明では、プリンター2が受信する印刷データの画像は、オブジェクト単位で表現されるデータであることを想定したが、当該画像がビットマップデータで表現されていてもよい。この場合には、出力形態決定部23は、ビットマップデータを画像認識の手法で解析して、必要なオブジェクトの認識を行うようにする。
また、上述のテンプレート27では、画像のレイアウトについて言及していないが、当該レイアウトを指定する書式情報を持たせるようにしてもよい。この場合にはテンプレート27は画像のオブジェクト毎に位置情報を持つようにする。また、この場合、印刷データ生成部24は、元の画像データについてオブジェクト単位で画像を把握して、オブジェクト毎にテンプレート27に従った処理を実行する。このようにすることで、印刷物のレイアウトも変更して出力をすることができる。
また、上述の説明では、テンプレート27の決定に用いられる気象情報231は、気象情報サーバー5から通信よって取得されたが、他の装置から取得したり、操作者による入力情報から取得するようにしてもよい。
また、図4及び図5等、上述の説明では、販売用の商品ラベルを例にしたが、当該ラベル印刷システムは、モノクロの既存システムを有する様々な分野で利用することができる。例えば、配送品に付するラベルに適用する場合には、配送品が要冷蔵品や冷凍品であれば、高い気温が予想される日には、より注意深い取り扱いを喚起するために、取扱注意である旨をより強調した表現のラベルを出力するようにすることができる。また、濡れてはいけない配送品である場合には、雨が予想される日に、やはり、取扱注意である旨をより強調した表現のラベルを出力するようにすることができる。このようにして、品物の管理やサービスの向上を目的に本プリンター2を適用することもできる。
以上説明した本実施の形態例に係るプリンター2では、元々モノクロの印刷物の全体の出力形態を、気象情報により動的に変更させると共にカラー化することが可能となり、出力物の視認性を向上させることができる。これにより、顧客の購買意欲の向上、管理品質の向上などに貢献することができる。
また、出力形態の決定に必要な気象情報がインターネットを介して他のサイトから取得され得るので、容易に上記出力形態の変更処理を行うことができる。
また、商品に貼られるラベルの出力に適用すれば、気温の高い日には寒色のラベルを出力し、気温の低い日には暖色のラベルを出力する、といったことが可能となり、顧客の好む色のラベルによる購買意欲の向上が望める。
また、図1に示したように、当該プリンター2を用いることにより、既存システムのラベル端末1をそのまま使用できるので、システム改良を比較的容易に行うことができる。
また、使用するテンプレート27は、ユーザーがテンプレート端末3を用いて編集可能であるので、ユーザー利便性が高いシステムを提供できる。
また、同じラベルに対して複数のテンプレート27を用意しておけるので多彩な出力表現を実現することができる。
本発明の保護範囲は、上記の実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
1 ラベル端末、 2 プリンター、 3 テンプレート端末、 4 ネットワーク、 5 気象情報サーバー、 6 インターネット、 21 コントローラー部、 22 印刷機構部、 23 出力形態決定部、 24 印刷データ生成部、 25 印刷実行部、 26 テンプレートDB、 27 テンプレート、 28 通信部、 231 気象情報、 232 決定ルール

Claims (6)

  1. 印刷データに従ってラベルを印刷する印刷実行部と、
    前記ラベルの書式を定め色情報を有するテンプレート情報を記憶する記憶部と、
    前記印刷データとは別の情報を取得する取得部と、
    前記取得した情報に基づいて所定のルールにより、前記記憶部に記憶されたテンプレート情報を用いて、前記印刷データを生成するための前記テンプレート情報を決定する出力形態決定部と、
    前記決定されたテンプレート情報に従って、モノクロ印刷用の印刷データを、前記色情報を含む前記印刷データとして生成する印刷データ生成部と、を有し、
    前記取得した情報は、少なくとも温度情報を含み、
    前記色情報は、少なくとも暖色、寒色のいずれかの情報を含み、
    前記出力形態決定部は、前記温度情報に基づいて、前記暖色または前記寒色の情報を有する前記テンプレート情報を決定する
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. 印刷データに従ってラベルを印刷する印刷実行部と、
    前記ラベルの書式を定め色情報を有するテンプレート情報を記憶する記憶部と、
    前記印刷データとは別の情報を取得する取得部と、
    前記取得した情報に基づいて所定のルールにより、前記記憶部に記憶されたテンプレート情報を用いて、前記印刷データを生成するための前記テンプレート情報を決定する出力形態決定部と、
    前記決定されたテンプレート情報に従って、モノクロ印刷用の印刷データを、前記色情報を含む前記印刷データとして生成する印刷データ生成部と、を有し、
    前記取得した情報は、少なくとも、天気、温度、湿度のいずれかの情報を含み、
    前記テンプレート情報は、少なくとも、表面色、背景色のいずれかの情報を含み、
    前記出力形態決定部は、前記天気、温度、湿度のいずれかの情報に基づいて、前記表面色または前記背景色の情報を有する前記テンプレート情報を決定する
    ことを特徴とする印刷装置。
  3. 印刷データに従ってラベルを印刷する印刷実行部と、
    前記ラベルの書式を定め色情報を有するテンプレート情報を記憶する記憶部と、
    前記印刷データとは別の情報を取得する取得部と、
    前記取得した情報に基づいて所定のルールにより、前記記憶部に記憶されたテンプレート情報を用いて、前記印刷データを生成するための前記テンプレート情報を決定する出力形態決定部と、
    前記決定されたテンプレート情報に従って、モノクロ印刷用の印刷データを、前記色情報を含む前記印刷データとして生成する印刷データ生成部と、を有し、
    前記取得した情報は、少なくとも、天気、温度、湿度のいずれかの情報を含み、
    前記テンプレート情報は、少なくとも、背景画像の情報を含み、
    前記出力形態決定部は、前記天気、温度、湿度のいずれかの情報に基づいて、前記背景画像の情報を有する前記テンプレート情報を決定する
    ことを特徴とする印刷装置。
  4. ラベルの書式を定め色情報を有するテンプレート情報を記憶し、
    印刷データとは別の情報を取得し、
    前記取得した情報に基づいて所定のルールにより、前記記憶されたテンプレート情報を用いて、前記印刷データを生成するための前記テンプレート情報を決定し、
    前記決定されたテンプレート情報に従って、モノクロ印刷用の印刷データを、前記色情報を含む前記ラベルの印刷データとして生成し、
    前記生成された印刷データに従って前記ラベルを印刷し、
    前記取得した情報は、少なくとも温度情報を含み、
    前記色情報は、少なくとも暖色、寒色のいずれかの情報を含み、
    前記温度情報に基づいて、前記暖色または前記寒色の情報を有する前記テンプレート情報を決定する
    ことを特徴とする印刷装置の制御方法。
  5. ラベルの書式を定め色情報を有するテンプレート情報を記憶し、
    印刷データとは別の情報を取得し、
    前記取得した情報に基づいて所定のルールにより、前記記憶されたテンプレート情報を用いて、前記印刷データを生成するための前記テンプレート情報を決定し、
    前記決定されたテンプレート情報に従って、モノクロ印刷用の印刷データを、前記色情報を含む前記ラベルの印刷データとして生成し、
    前記生成された印刷データに従って前記ラベルを印刷し、
    前記取得した情報は、少なくとも、天気、温度、湿度のいずれかの情報を含み、
    前記テンプレート情報は、少なくとも、表面色、背景色のいずれかの情報を含み、
    前記天気、温度、湿度のいずれかの情報に基づいて、前記表面色または前記背景色の情報を有する前記テンプレート情報を決定する
    ことを特徴とする印刷装置の制御方法。
  6. ラベルの書式を定め色情報を有するテンプレート情報を記憶し、
    印刷データとは別の情報を取得し、
    前記取得した情報に基づいて所定のルールにより、前記記憶されたテンプレート情報を用いて、前記印刷データを生成するための前記テンプレート情報を決定し、
    前記決定されたテンプレート情報に従って、モノクロ印刷用の印刷データを、前記色情報を含む前記ラベルの印刷データとして生成し、
    前記生成された印刷データに従って前記ラベルを印刷し、
    前記取得した情報は、少なくとも、天気、温度、湿度のいずれかの情報を含み、
    前記テンプレート情報は、少なくとも、背景画像の情報を含み、
    前記天気、温度、湿度のいずれかの情報に基づいて、前記背景画像の情報を有する前記テンプレート情報を決定する
    ことを特徴とする印刷装置の制御方法。
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