JP6060465B1 - スノーボードビンディング - Google Patents

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Abstract

【課題】ブーツを外すとストッパー機能が働き、ブーツを装着するとストッパー機能が解除されるスノーボードビンディングを提供すること。【解決手段】ハイバック4を後方へ回動付勢する付勢体9を設けて、この付勢体9の回動付勢によりロック機構6のロックレバー7をロック解除状態とするとハイバック4が後方へ自動回動するように構成し、ハイバック4が後方回動限位置若しくは後方回動限位置付近に至ると、ロック機構6の連結索8が緊張してロックレバー7のハイバック4後面部からの起立姿勢が保持されて、この起立姿勢のロックレバー7がスノーボード板1の下方の雪面Sに接して流れ止め作用を発揮するように構成したスノーボードビンディング。【選択図】図5

Description

本発明は、ブーツを外す動作に連動してスノーボードのストッパー(流れ止め)機能が働くスノーボードビンディングに関するものである。
従来のスノーボードビンディングとして、例えば特許第2832783号(特許文献1)がある。
この特許文献1を簡単に説明すると、ベースプレートと、このベースプレートの後部にその下方部分を傾動自在に枢着したハイバックと、このハイバックの枢着部より更に下方に延長した部分にその下端部を取り付けたストラップ部と、前記ハイバックの後方への傾動をロックするロック解除可能なロック手段とから成り、前記ロック手段は、前記ハイバックの背面に沿って延び、その両端を夫々前記ハイバックの枢着部より前方部分のベースプレート両側に連結したワイヤーと、ハイバックに回動自在に枢着されて前記ワイヤーを緊張状態と緊張解除状態とに切替え操作するレバーとから成るものとされている。
そして、この特許文献1によると、ストラップ部のラチェットベルトとラチェット爪の係合を外すことなく、レバー操作でのロック解除によりハイバックを後方へ傾動させてブーツをベースプレートに対し極めて容易に着脱できると共に、ブーツの締め付け具合も毎回同じにすることができるという利点がある。
特許第2832783号公報
ところで、スノーボードのビンディングには、リーシュコードと称される足に巻き付ける流れ止め用のバンドが設けられている。
しかしながら、このリーシュコードは、足への着脱作業をビンディングに対するブーツの着脱作業とは別に行わなければならないので面倒であり、またリーシュコードを足に巻き付けた際の体裁も良いとは言えないために、なかなか使用が徹底されないという現状であった。
そのため、リーシュコードを付けていないことが原因でスノーボード板がゲレンデの斜面下方へ流れて他のスキーヤーやスノーボーダーに衝突してしまう事故が後を絶たず、また、スキーのストッパーのように、ビンディングからブーツを外すと自動的にストッパー機能が働くものではないために、ブーツ着脱時(両足がビンディングから外れている時)にスノーボード板がゲレンデの斜面下方へ流れてしまったり、スタンドに立て掛けたスノーボード板が風等の影響で勝手に倒れてゲレンデの斜面下方へ流れてしまったりすることもあった。
本発明は、このようなスノーボード用流れ止めの問題点に鑑み、これを解決しようとするもので、上記特許文献1のようなハイバック後方可倒タイプのビンディングを改良することにより、スキーのストッパーと同様にブーツを外す動作に連動してストッパー機能が働くスノーボードビンディングを提供するものである。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
スノーボード板1に取り付けられてブーツ2を載置可能なベース部3と、このベース部3の後部に枢着されてベース部3に対し前後方向に回動可能なハイバック4と、このハイバック4より前記ベース部3の前側位置に設けられるストラップ5と、前記ハイバック4を後方へ回動不能状態にロックするロック解除可能なロック機構6とから成り、前記ロック機構6は、前記ハイバック4の後面部にロックレバー7が回動自在に設けられていると共に、このロックレバー7と前記ベース部3との間に連結索8が架設状態に設けられて、このロックレバー7を回動操作によりハイバック4の後面部に沿設させると前記連結索8が緊張してハイバック4が後方へ回動不能なロック状態となり、このロック状態のロックレバー7を回動操作によりハイバック4の後面部から後方へ起立させると前記連結索8が弛緩してハイバック4が後方へ回動可能なロック解除状態となるように構成されているスノーボードビンディングAにおいて、前記ハイバック4に、このハイバック4を後方へ回動付勢する付勢体9が設けられて、この付勢体9の回動付勢により前記ロック機構6のロックレバー7を前記ロック解除状態とするとハイバック4が後方へ自動回動するように構成されていると共に、ハイバック4が後方回動限位置若しくは後方回動限位置付近に至ると、前記連結索8が緊張してロックレバー7のハイバック4後面部からの起立姿勢が保持されて、この起立姿勢のロックレバー7が前記スノーボード板1の下方の雪面Sに接して流れ止め作用を発揮するように構成されていることを特徴とするスノーボードビンディングに係るものである。
また、前記ロックレバー7は、このロックレバー7を回動操作可能な先端操作部11を有する形状に形成されていると共に、このロックレバー7を前記ハイバック4の後面部から後方へ起立させた状態で前記付勢体9の回動付勢によりハイバック4が後方回動限位置若しくは後方回動限位置付近に至ると、このロックレバー7の前記先端操作部11が前記スノーボード板1の下面より下方へ突出してスノーボード板1の下方の雪面Sに接する形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のスノーボードビンディングに係るものである。
また、前記ハイバック4に、前記ロック解除状態とした前記ロックレバー7をハイバック4の後面部から後方へ起立させた姿勢に保持するレバー保持体10が設けられて、前記付勢体9により前記ハイバック4が後方回動限位置若しくは後方回動限位置付近に至ると、このレバー保持体10によりハイバック4後面部からの起立姿勢が保持されたロックレバー7の先端操作部11が下向きに突出するように構成されていることを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載のスノーボードビンディングに係るものである。
また、前記付勢体9は、前記ハイバック4と前記ベース部3との間に架設状態に設けられて、この付勢体9によりハイバック4が後方へ回動付勢されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスノーボードビンディングに係るものである
本発明は上述のように構成したから、前記特許文献1と同様の作用効果に加えて、面倒なリーシュコードの足への巻き付け作業が不要で、ブーツを取り外すためにハイバックのロック機構のロックレバーを回動操作するだけで、自動的にハイバックが後方へ回動しロックレバーが雪面に接してスノーボード板の流れ止め作用を発揮できる。
即ち、スキーのストッパーと同様に、ブーツをビンディングから外している間は流れ止め作用を発揮でき、そのため、スノーボード板だけがゲレンデの斜面下方へ流れてしまって他のスキーヤーやスノーボーダーと衝突する事故を確実に防止できる極めて実用性に優れたスノーボードビンディングとなる。
また、請求項2記載の発明においては、確実に雪面に接してスノーボード板の流れ止め作用を発揮できるロックレバーを、簡易構成により容易に設計実現可能となる一層実用性に優れた構成のスノーボードビンディングとなる。
また、請求項3記載の発明においては、ロックレバーが確実に雪面に接してスノーボード板の流れ止め作用を発揮する構成を、簡易構成により容易に設計実現可能となる一層実用性に優れた構成のスノーボードビンディングとなる。
また、請求項4記載の発明においては、ロックレバーを操作してロック解除状態とすることによりハイバックが後方へ自動回動する構成を、簡易構成により容易に設計実現可能となる一層実用性に優れた構成のスノーボードビンディングとなる
実施例1の使用状態を示す概略説明斜視図である。 実施例1のブーツ装着状態を示す説明側面図である。 実施例1のハイバックのロック状態を示す説明背面図である。 実施例1のロックレバーの作動説明図である。 実施例1のハイバックが後方へ回動してロックレバーが雪面に接した状態を示す説明側面図である。 実施例3のハイバックのロック状態を示す説明背面図である。 実施例4のブーツ装着状態を示す説明側面図である。 実施例5のロックレバーの作動説明図である。
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
本発明のスノーボードビンディングAは、ベース部3の後部にハイバック4が前後方向に回動可能に枢着されており、ブーツ2装着時には、このハイバック4をロック機構6により後方へ回動不能状態にロックする。
具体的には、ハイバック4の後面部に回動可能に設けられているロックレバー7を回動操作して、このロックレバー7をハイバック4の後面部に沿設させると、ロックレバー7と前記ベース部3との間に架設状態に設けられている連結索8が緊張してハイバック4が後方へ回動不能なロック状態となり、このハイバック4と、ハイバック4より前記ベース部3の前側位置に設けられているストラップ5とでベース部3に載置したブーツ2がベース部3に拘束される(ブーツ2装着状態となる。)。
ブーツ2をビンディングAから取り外す時は、前記ロック機構6をロック解除してハイバック4を後方へ倒すように回動する。
具体的には、ハイバック4の後面部に沿設している(前記ロック状態を維持している)ロックレバー7を、ハイバック4の後面部から後方へ起立させるように回動操作すると、前記連結索8が弛緩してハイバック4を後方へ回動可能なロック解除状態となる。
また、ロック解除状態とすると、ハイバック4に設けられている付勢体9の回動付勢によってハイバック4が後方へ自動回動することになり、この回動付勢によってハイバック4が後方回動限位置若しくは後方回動限位置付近に至ると、前記連結索8が緊張してロックレバー7のハイバック4後面部からの起立姿勢が保持されて、この起立姿勢のロックレバー7が前記スノーボード板1の下方の雪面Sに接して流れ止め作用を発揮することになる。
従って、ブーツ2を外すためにロックレバー7をロック解除状態に回動操作すると、自動的にロックレバー7によるスノーボード板1の流れ止め作用が発揮されることになる。そのため、面倒なリーシュコードの足への巻き付け作業が不要となり、リーシュコード巻き付けによる体裁不良も生じない。
また、ハイバック4が後方へ回動すると、ブーツ2をベース部3に対して後方へ移動可能となるので、ストラップ5に拘束されない後方位置までブーツ2を移動させることによりブーツ2をベース部3から取り外すことができる。
従って、ストラップ5を外すことなくブーツ2をベース部3に対し着脱でき、このストラップ5によるブーツの拘束状態調整も、一度調整してしまえばブーツ2着脱の都度調整する手間がなく、毎回同じブーツ2の拘束状態を作り出すことが可能となる。
再度ブーツ2を装着する時は、ブーツ2をベース部3に載置した後、ハイバック4を前記付勢体9の付勢力に抗し前方へ回動操作してブーツ2後部に沿わせた上で前記ロック状態とするので、ロックレバー7が雪面Sから離反し流れ止め状態は解除される。
即ち、スキーのストッパーと同様にブーツ2をビンディングAから外している間は流れ止め作用を発揮するので、リーシュコードを付けていなくてスノーボード板1がゲレンデの斜面下方へ流れてしまったり、ブーツ2着脱時(両足がビンディングから外れている時)にスノーボード板1がゲレンデの斜面下方へ流れてしまったり、スタンドに立て掛けたスノーボード板1が勝手に倒れてゲレンデの斜面下方へ流れてしまったりすること等が確実に防止されることとなり、これによりコントロール不能となったスノーボード板1と、他のスキーヤーやスノーボーダーとの衝突事故を回避できる
本発明の具体的な実施例について図1〜図5に基づいて説明する。
本実施例は、左右一対を具備するスノーボードビンディングのうち、前足を装着する方のビンディングAに対して適用するものである。
このビンディングAは、図1〜図3に示すように、スノーボード板1の上面に取り付けられてブーツ2を載置可能なベース部3と、このベース部3の後部に枢着されてベース部3に対し前後方向に回動可能なハイバック4と、このハイバック4より前記ベース部3の前側位置に設けられるストラップ5と、前記ハイバック4を後方へ回動不能状態にロックするロック解除可能なロック機構6とから成る公知のハイバック4後方可倒タイプ(ハイバック4を後方へ倒してブーツ2をベース部3から着脱できるタイプ)を採用している。
更に詳しくは、ベース部3は、図2,図3に示すように左右両側に取付壁部13が立設状態に設けられており、この各取付壁部13の後端部にハイバック4の両側下部を回動自在に枢着することにより、少なくともこのハイバック4がベース部3の前方へ倒れた状態と、ベース部3の後方へ水平に近い姿勢にまで倒れた状態(図5参照)との間でベース部3に対し前後方向に回動可能に設けられ、この図5の状態がハイバック4の後方回動限位置として構成されている。
また、この各取付壁部13の、前記ハイバック4の枢着部14より下方位置に、前記ストラップ5としてのアンクルストラップ5Aが回動自在に枢着され、各取付壁部13の前端部には、前記ストラップ5としてのトゥーストラップ5Bが回動自在に枢着され、更にこのアンクルストラップ5Aとトゥーストラップ5Bには、ブーツ2の甲部分を押え込んで拘束する押え部材15が架設状態に設けられている。
また、アンクルストラップ5Aとトゥーストラップ5Bには、夫々にラチェット機構16が設けられて、前記押え部材15によるブーツ2の押え付け度合(締付度合)を調整可能に構成されている。
前記ロック機構6は、前記ハイバック4の後面部にロックレバー7が回動自在に設けられていると共に、このロックレバー7と前記ベース部3との間に連結索8が架設状態に設けられている。
また、ロックレバー7は、帯板状に形成されて、その先端部が先端操作部11として構成されていると共に、その基端部が、ハイバック4後面部の中ほどの左右位置に後方に向けて突設した取付片18間に回動自在に枢着されている。
更にこのロックレバー7は、その対向側面部間に、前記連結索8としてのワイヤー8を挿通する挿通孔19が貫通形成され、この挿通孔19に挿通したワイヤー8の両端部が、前記取付壁部13の、前記アンクルストラップ5Aの枢着部と前記トゥーストラップ5Bの枢着部との間の位置に固定されている。
そして、ハイバック4をベース部3に対し略直立状態とした際にロックレバー7を回動操作によりハイバック4の後面部に沿設させると、図2に示すように前記ワイヤー8が緊張してハイバック4が後方へ回動不能なロック状態となり、このロック状態でロックレバー7を回動操作によりハイバック4の後面部から後方へ起立させると、図2中の二点鎖線で示したように前記連結索8が弛緩してハイバック4が後方へ回動可能なロック解除状態となるように構成されている。図中符号21はワイヤー8のテンション調整ネジである。
また、ロックレバー7の基端部と前記取付片18間のハイバック4後面部とに夫々係合突起20が設けられ、このロックレバー7をハイバック4の後面部に沿設させると(前記ロック状態とすると)、ハイバック4側の係合突起20をロックレバー7側の係合突起20が乗り越えてこのロック状態が維持され、尚且つこのロック状態からロックレバー7を力を加えて後方へ回動操作することでハイバック4側の係合突起20をロックレバー7側の係合突起20が乗り越えて前記ロック解除状態にできるように構成されている。
本実施例は、上述した公知のスノーボードビンディングAにおいて、前記ロックレバー7の枢着部17より下方の前記左右の取付片18間に、レバー保持体10としてのピン10が架設状態に設けられて、このピン10に、前記ハイバック4の後面部から後方へ回動させたロックレバー7が当たると、ロックレバー7がハイバック4の後面部から後方へ起立した姿勢となると共に、これ以上は回動規制されて下方へ回動しないように構成されている。
即ち、本実施例のロックレバー7は、ハイバック4の後面部に沿設した位置と、前記ピン10に当たってハイバック4の後面部に対し起立した位置との間で回動移動可能に構成されている(図2,図4参照)。
そして、このピン10によってハイバック4後面部から起立姿勢に保持されたロックレバー7は、前記ハイバック4が後方回動限位置付近から後方回動限位置に至ると(水平に近い姿勢に至ると)、前記先端操作部11が略水平となったハイバック4の後面部から下向きに突出(垂下)するように構成されている(図5参照)。
また、本実施例は、前記ハイバック4に、このハイバック4を後方へ回動付勢する付勢体9が設けられて、この付勢体9の回動付勢により前記ロック機構6のロックレバー7を前記ロック解除状態とするとハイバック4が後方へ自動回動するように構成されている。
具体的には、付勢体9は、抗張弾性を有するコイルバネ9Aを採用し、このコイルバネ9Aが前記ハイバック4と前記ベース部3との間に架設状態に設けられている。
また、このコイルバネ9Aは、その両端部に取付部12としての取付環12が設けられて、この取付環12にビス等を挿通してコイルバネ9Aの一端が前記ハイバック4後面部の下部寄り位置に取り付けられていると共に、コイルバネ9Aの他端が前記ベース部3の側面部の後部寄り位置に取り付けられている。
また、このコイルバネ9Aは、ハイバック4後面部の左側位置とベース部3の左側面部との間と、ハイバック4後面部の右側位置とベース部3の右側面部との間に夫々一体ずつ、合計二体が取り付けられていると共に、このコイルバネ9Aは、ハイバック4がベース部3に対し略直立状態となった時に伸長して復帰付勢力を生じる長さ寸法のものが採用されていて、前記ロック機構6のロックレバー7を前記ロック解除状態とすると、直ちにこのコイルバネ9Aの回動付勢力がハイバック4に作用してハイバック4が後方へ自動回動するように構成されている。
そして、この付勢体9(コイルバネ9A)の回動付勢により、ハイバック4が後方回動限位置付近及び後方回動限位置に至ると、前記連結索8(ワイヤー8)が緊張してロックレバー7のハイバック4後面部からの起立姿勢が保持され、略水平となったハイバック4の後面部からこの起立姿勢のロックレバー7が下向きに突出するように構成されている。
また、ここで本実施例のロックレバー7について更に説明すると、前記コイルバネ9Aの回動付勢により、ハイバック4が後方回動限位置付近及び後方回動限位置に至ってこのロックレバー7が下向きに突出した際に、その前記先端操作部11が前記スノーボード板1の下面より下方へ突出することになる長さ寸法の帯板状に形成されている(図5参照)。即ち、このロックレバー7は、スノーボード板1の下方の雪面Sに突き刺さるようにして雪面Sに接し、これにより雪面Sに対するスノーボード板1(スノーボードビンディングA)の流れ止め作用が発揮されるように構成されている。
従って、このように構成した本実施例によれば、前足(ブーツ2)を外すためにロックレバー7をロック解除状態に回動操作すると、自動的にハイバック4が後方へ回動してロックレバー7が雪面Sに接して(突き刺さって)、スノーボード板1の流れ止め作用が発揮されることになる。
再び前足(ブーツ2)を装着する時は、ブーツ2をベース部3に載置した後、ハイバック4を前記付勢体9の付勢力に抗し前方へ回動操作してブーツ2後部に沿わせた上で、ロックレバー7を回動操作し前記ロック状態とするので、ロックレバー7が雪面Sから離反し流れ止め状態は解除されることとなる。
尚、本実施例のビンディングAは、後足を装着する方のビンディングとして使用することも可能ではあるが、こうするとスケーティング動作を行うために後足をビンディングから外した際にも流れ止め作用が発揮されてしまうので、前足を装着する方のビンディングとして使用する。
本発明の具体的な実施例2について説明する。
本実施例は、前記実施例1で詳述した公知のビンディングAに対して取付(後付)可能なスノーボードビンディング用ストッパー装置に構成されている場合であって、具体的には、前記実施例1で示した付勢体9(コイルバネ9A)と、前記レバー保持体10(ピン10)とを備えている。
そして、この付勢体9とレバー保持体10とを前記ハイバック4に取り付けると、この付勢体9の回動付勢により、前記ロック機構6のロックレバー7を前記ロック解除状態とした際にハイバック4が後方へ自動回動し、ハイバック4が後方回動限位置若しくは後方回動限位置付近に至ると、前記連結索8の緊張とレバー保持体10(ピン10)の姿勢保持とによりロックレバー7のハイバック4後面部からの起立姿勢が保持されて、この起立姿勢のロックレバー7が前記スノーボード板1の下方の雪面Sに接して流れ止め作用を発揮するように構成されているものである。
また、付勢体9とレバー保持体10の取り付けは、例えばユーザーや専門業者等がビンディングAに前記実施例1と同様の加工を施すことによって行うと良い。
尚、本実施例の詳細については、前記実施例1の説明と重複するため省略する。また、後述する実施例3〜5の構成を採用した後付装置を採用しても良い。
また、本実施例のような後付装置の場合、ロックレバー7の長さが雪面Sへの流れ止め作用を発揮するに満たない場合の対応策として、前記ロックレバー7と交換可能な長さのある交換レバーを備えているか、若しくは前記ロックレバー7に装着可能なレバーアタッチメントを備えていても良い。
本発明の具体的な実施例3について図6に基づいて説明する。
本実施例は、前記実施例1において、付勢体9としてのコイルバネ9Aが、更にハイバック4の後面部の下部寄り中央位置と、ベース部3の後部中央部との間にも架設されていて、合計三体のコイルバネ9Aで、前記ハイバック4を後方へ回動付勢するように構成されている場合である。
尚、この付勢体9としてのコイルバネ9Aは、前記ハイバック4と前記ベース部3との間に、一体だけが架設状態に設けられていても良いし、四体以上が架設状態に設けられていても良い。
他の構成は、前記実施例1と同様である。
本発明の具体的な実施例4について図7に基づいて説明する。
本実施例は、前記実施例1において、付勢体9の構成を異ならせた場合である。
具体的には、本実施例の付勢体9は、トーションバネ9Bが採用されている。
更に詳しくは、トーションバネ9Bが前記枢着部14に軸支され、このトーションバネ9Bの一端がハイバック4に係止されていると共に、他端がベース部3に係止されていて、このトーションバネ9Bが前記ハイバック4を後方へ回動付勢するように構成されている。
尚、このトーションバネ9Bは、左右の枢着部14の双方に設けられていても良いし、いずれか一方の枢着部14にだけ設けられていても良い。また、このトーションバネ9Bと、実施例1で付勢体9として示したコイルバネ9Aとが併用されていても良い。
他の構成は、前記実施例1と同様である。
本発明の具体的な実施例5について図8に基づいて説明する。
本実施例は、前記実施例1において、前記ロックレバー7に、このロックレバー7を後方へ回動付勢して前記ハイバック4の後面部から後方へ起立させるレバー付勢体22が設けられている場合である。
具体的には、レバー付勢体22は、トーションバネ22が採用されており、このトーションバネ22が前記枢着部17に軸支され、例えば、このトーションバネ22の一端がロックレバー7に係止されていると共に、他端が前記取付片18若しくはハイバック4後面部に係止されていて、このトーションバネ22が前記ロックレバー7を後方へ回動付勢するように構成されている。
尚、このレバー付勢体22は、トーションバネ22以外の他の弾性体が採用されていても良い。
他の構成は、前記実施例1と同様である。
尚、本発明は、実施例1〜5に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
1 スノーボード板
2 ブーツ
3 ベース部
4 ハイバック
5 ストラップ
6 ロック機構
7 ロックレバー
8 連結索
9 付勢体
10 レバー保持体
11 先端操作部
A スノーボードビンディング
S 雪面

Claims (4)

  1. スノーボード板に取り付けられてブーツを載置可能なベース部と、このベース部の後部に枢着されてベース部に対し前後方向に回動可能なハイバックと、このハイバックより前記ベース部の前側位置に設けられるストラップと、前記ハイバックを後方へ回動不能状態にロックするロック解除可能なロック機構とから成り、前記ロック機構は、前記ハイバックの後面部にロックレバーが回動自在に設けられていると共に、このロックレバーと前記ベース部との間に連結索が架設状態に設けられて、このロックレバーを回動操作によりハイバックの後面部に沿設させると前記連結索が緊張してハイバックが後方へ回動不能なロック状態となり、このロック状態のロックレバーを回動操作によりハイバックの後面部から後方へ起立させると前記連結索が弛緩してハイバックが後方へ回動可能なロック解除状態となるように構成されているスノーボードビンディングにおいて、前記ハイバックに、このハイバックを後方へ回動付勢する付勢体が設けられて、この付勢体の回動付勢により前記ロック機構のロックレバーを前記ロック解除状態とするとハイバックが後方へ自動回動するように構成されていると共に、ハイバックが後方回動限位置若しくは後方回動限位置付近に至ると、前記連結索が緊張してロックレバーのハイバック後面部からの起立姿勢が保持されて、この起立姿勢のロックレバーが前記スノーボード板の下方の雪面に接して流れ止め作用を発揮するように構成されていることを特徴とするスノーボードビンディング。
  2. 前記ロックレバーは、このロックレバーを回動操作可能な先端操作部を有する形状に形成されていると共に、このロックレバーを前記ハイバックの後面部から後方へ起立させた状態で前記付勢体の回動付勢によりハイバックが後方回動限位置若しくは後方回動限位置付近に至ると、このロックレバーの前記先端操作部が前記スノーボード板の下面より下方へ突出してスノーボード板の下方の雪面に接する形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のスノーボードビンディング。
  3. 前記ハイバックに、前記ロック解除状態とした前記ロックレバーをハイバックの後面部から後方へ起立させた姿勢に保持するレバー保持体が設けられて、前記付勢体により前記ハイバックが後方回動限位置若しくは後方回動限位置付近に至ると、このレバー保持体によりハイバック後面部からの起立姿勢が保持されたロックレバーの先端操作部が下向きに突出するように構成されていることを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載のスノーボードビンディング。
  4. 前記付勢体は、前記ハイバックと前記ベース部との間に架設状態に設けられて、この付勢体によりハイバックが後方へ回動付勢されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスノーボードビンディング。
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