JP6060431B2 - プラスチックラベルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プラスチックラベル及びその製造方法に関する。
容器等の被着体に装着されるプラスチックラベルとしては、シュリンクラベルやストレッチラベル、タックラベル、巻き付けラベル、インモールドラベル等が挙げられる。これらラベルには、例えば、商品名・デザイン・使用上の注意等を表示するためのカラーインキ層や、耐擦傷性・滑り性・接着性等の機能を付与するための無色透明インキ層がラベル基材上に設けられる。
特許文献1に開示されるように、ラベル基材上における上記インキ層の位置合わせは、印刷見当マークやカラコンマーク、レジスタマークと呼ばれるマーク(以下、レジスタマークとする)を用いて行われる。レジスタマークは、例えば、複数種の印刷インキを使用する場合、各インキに対応して複数形成される。かかるレジスタマークの位置は、所定波長の光をラベル基材のマークが形成される領域に照射し、マークが形成された部分とマークのない部分とにおける光の反射角や反射光量、透過光量の差を読み取ることにより検出される。
図8に、一般的なレジスタマーク53,54を示す。レジスタマーク53,54は、それぞれ、印刷層51,52の位置合わせに用いられるマークであり、長尺状ラベル基材50の端縁に印刷層51,52と同時に形成される。図8では、レジスタマーク54が鎖線で示す目標位置から印刷方向(以下、縦方向という)及び縦方向に直交する方向(以下、横方向という)にずれた様子を示している。
レジスタマーク53,54は、いずれも平面視三角形状を呈し、横方向に延びた水平部分53a,54aと、縦方向及び横方向に交差する方向に斜めに延びた斜辺部分53b,54bをそれぞれ有する。水平部分53a,54aは縦方向の印刷ずれ検出に、斜辺部分53b,54bは横方向の印刷ずれ検出に用いられる。具体的には、レジスタマーク53,54が、発光素子及び受光素子を含む光電変換装置スキャニングヘッド(図示せず)の光源焦点X,Yの間を通過するときに、マークに照射されて受光素子により検出された光に起因するパルスが発生し、水平部分53a,54aに照射された光によるパルスの立ち上り部分を縦方向の印刷ずれ量の信号として用い、斜辺部分53b,54bに照射された光によるパルスの立ち下り部分を横方向の印刷ずれ量の信号として用いる。そして、かかる信号に基づき印刷機が自動的に印刷ずれの修正を行なう。
特開平8−230169号公報
ところで、無色透明インキ層に対応するレジスタマークについては、可視光では検出し難いため紫外線を用いて検出される。しかし、かかるマークとラベル基材では紫外線に対する屈折率や透過率の差が小さく、このため、レジスタマークの有無によって受光素子で検出される紫外線量が変化し難く、例えば、微弱なパルスしか発生せず、レジスタマークを検出することが容易ではない場合がある。また、ラベル基材がポリ乳酸系樹脂から構成される場合、かかるマークの検出は特に難しい。
上記のように、無色透明インキ層に対応するレジスタマークの検出は難しいことから、無色透明インキ層は、例えば、ラベル基材上の全域に形成されるなど、レジスタマークを用いなくても位置合わせが可能な対応で形成されてきた。
即ち、本発明の目的は、無色透明インキ層に対応するレジスタマークを容易に検出する手法を提供することである。これにより、無色透明インキ層を任意のパターンで適切な位置に形成可能とする。
本発明に係るプラスチックラベルの製造方法は、紫外線吸収剤を含有するインキを用いて、ラベル基材上に無色透明インキ層を部分的に形成すると同時に該インキ層と同一組成のレジスタマークを形成する第1工程と、紫外線を前記レジスタマークに照射し、該マークに含有されている前記紫外線吸収剤により一部が吸収されて紫外線量が減少した前記紫外線を検出して、前記ラベル基材上における前記無色透明インキ層の位置情報を取得する第2工程とを備えることを特徴とする。
上記構成によれば、レジスタマークに照射された紫外線が紫外線吸収剤により吸収されるため、無色透明インキ層に対応するレジスタマークを容易に検出することができる。即ち、レジスタマークの有無によって受光素子で検出される紫外線量が変化する。なお、紫外線吸収剤は、可視光を吸収しないため、無色透明インキ層の無色透明性を損なわない。これにより、無色透明インキ層を適切な位置となるように形成できる。
前記第1工程では、前記レジスタマークによる前記紫外線の吸収率を5%以上に設定することが好適である。また、前記第1工程では、前記紫外線吸収剤を前記無色透明インキ層の全重量に対して、1.5重量%〜30重量%含有させることが好適である。当該構成によれば、さらにレジスタマークの検出が容易になり、無色透明インキ層について精度の良い印刷ができる。
前記第1工程では、前記レジスタマークを前記無色透明インキ層よりも厚く形成することができる。当該構成によれば、無色透明インキ層の厚みが薄い場合や紫外線吸収剤の含有量が制限される場合であっても、レジスタマークだけを厚く形成してマークの容易な検出を可能とする。
本発明の製造方法に用いられる前記ラベル基材は、例えば、ポリ乳酸系樹脂を主成分として構成される。本発明の製造方法は、レジスタマークの検出が困難であるポリ乳酸系樹脂から構成されるラベル基材を用いた場合に特に有益である。
本発明に係るプラスチックラベルは、ラベル基材と、前記ラベル基材上に部分的に形成された無色透明インキ層とを備え、前記無色透明インキ層は、層全体に対して1.5〜30重量%の紫外線吸収剤を含有していることを特徴とする。また、前記ラベル基材は、ポリ乳酸系樹脂を主成分として構成され、前記無色透明インキ層は、アクリル系樹脂を主成分としてなることが好適である。
本発明によれば、無色透明インキ層に対応するレジスタマークを容易に検出することができる。これにより、無色透明インキ層の位置合わせが容易になり、無色透明インキ層を任意のパターンで形成可能とする。
本発明の実施形態の一例であるプラスチックラベルを示す図である。 本発明の実施形態の他の一例であるプラスチックラベルを示す図である。 本発明の実施形態の一例であるプラスチックラベルの製造工程を説明するための図であって、各ラベルサイズに分割される前の長尺体を示す図である。 図3の一部を拡大して示す図である。 図3のBB線断面の一部を示す図である。 本発明の実施形態の一例であるプラスチックラベルの製造工程を説明するための図であって、レジスタマークを検出する様子を示す図である。 本発明の実施形態の一例であるレジスタマークの変形例を示す図である。 印刷ずれ量の一般的な検出方法を説明するための図である。
図面を参照しながら、本発明の実施形態の一例であるプラスチックラベル10(以下、ラベル10という)について以下詳細に説明する。
図1は、ラベル基材11と、ラベル基材11上に部分的に形成された無色透明インキ層14とを備え、無色透明インキ層14は、層全体に対して1.5〜30重量%の紫外線吸収剤を含有しているラベル10を裏面側から見た平面図、及びラベル10のAA線断面構造を模式的に示す。「裏面」とは、ラベル10の使用状態において裏側に位置する面、例えば、ラベル10を筒状に形成した際に該筒の内側を向く面であって、容器等の被着体に装着したときに被着体に触れる面を意味する。「表面」は、例えば、該筒の外側を向く面である。
図1に例示するラベル10は、ラベル基材11の裏面上に形成されたカラーインキ層12,13と、無色透明インキ層14とを備える。無色透明インキ層14は、カラーインキ層12,13を覆って形成されている。ラベル10の用途としては、特に限定されず、シュリンクラベルやストレッチラベル、感圧接着剤層を有するタックラベル、感熱接着剤層を有する感熱ラベル、その他インモールドラベル、グル―ラベル、ロールラベル等が例示できる。以下では、筒状に形成されて被着体に装着されるシュリンクラベルを主に例示するが、ラベル10の適用はこれに限定されない。
カラーインキ層12,13は、例えば、ラベル基材11上に油性インキ(溶剤系インキ)又は水性インキを塗工、乾燥して形成され、塗膜を構成するバインダ樹脂と、バインダ樹脂中に分散された色材と、必要により添加される添加剤とで構成されている。カラーインキ層12,13は、それぞれ別のインキを用いて形成され、例えば、各層の色や色調(明度・彩度)が互いに異なっている。
カラーインキ層12,13により、商品名やイラスト、使用上の注意等(以下、これらを「デザイン」という)を表示するためのデザイン印刷層が構成される。カラーインキ層12,13は、デザインに応じて任意のパターンで形成することができる。また、デザインに応じて、3層以上のカラーインキ層を形成してもよく、或いは1層であってもよい。図1に示す例では、カラーインキ層12が平面視Aの字状に形成され、カラーインキ層13が平面視楕円状に形成されている。カラーインキ層13は、かかる楕円の中央部分がAの字状に抜かれて形成されており、その抜かれた部分にカラーインキ層12が形成されている。
図1に例示する無色透明インキ層14は、カラーインキ層12,13の形成パターンに対応して、ラベル基材11上に部分的に形成されている。具体的には、カラーインキ層13よりもやや大きな平面視楕円状に形成されている。無色透明インキ層14は、カラーインキ層12,13上の全域を覆うオーバーコート層であり、例えば、カラーインキ層12,13を保護して、各層の傷や剥離を防止する機能を有する。また、無色透明インキ層14は、最裏面を構成する透明な層であり、例えば、ラベル10の被着体に対する滑り性を改良するために滑剤を含有することが好適である。
ラベル基材11及び各層の厚みは、特に限定されないが、好適な厚みは以下の通りである。ラベル基材11の厚みは、好ましくは10〜100μmであり、より好ましくは15〜80μm、特に好ましくは20〜60μmである。カラーインキ層12,13の厚みは、0.1〜5μmが好ましく、0.3〜3μmがより好ましい。無色透明インキ層14の厚みは、0.1〜5μmが好ましく、0.3〜3μmがより好ましい。
図2に示す例のように、無色透明インキ層14は、ラベル10が筒状に形成されるときに筒状を維持する接合部(所謂センターシール部)となる端縁部15を除く、ラベル基材11の裏面上の大部分に形成されてもよい。この場合も、端縁部15に無色透明インキ層14が形成されると接合部の接合力が低下するため、無色透明インキ層14の位置合わせを正確に行う必要がある。無色透明インキ層14は、図1,2に例示するパターン以外にも、任意のパターンで形成することができる。
また、図1,2では、カラーインキ層12,13が形成されるラベル基材11の裏面上に無色透明インキ層14を形成する形態を例示したが、無色透明インキ層14は、ラベル基材11の表面上に形成されてもよく、ラベル基材11とカラーインキ層12,13との間に形成されてもよい。
以下、ラベル10の構成要素の各々について詳説する。
<ラベル基材11>
ラベル基材11としては、特に限定されず、例えば、熱収縮性を有するシュリンク基材や無延伸非収縮性基材、延伸処理後に熱固定等された延伸非収縮性基材などが例示できる。ラベル基材11は、従来公知の樹脂フィルムを用いて構成できる。樹脂フィルムとしては、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリ(エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート)、ポリ乳酸など)、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリスチレン系樹脂(スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合体など)、ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂から選択される1種単独又は2種以上の混合物からなるフィルムが例示できる。また、ラベル基材11は、2種以上のフィルムを積層した積層フィルムから構成されてもよく、本発明の目的を損なわない範囲で、金属蒸着層やホログラム層、発泡樹脂層、不織布層等の他の層を有していてもよい。ラベル基材11は透明であることが好ましく、無色透明であることが特に好ましい。
本発明の製造方法は、ポリ乳酸系樹脂(PLA系樹脂)を主成分とするフィルムから構成されるラベル基材11を用いた場合に特に有効である。以下、ラベル基材11は、ポリ乳酸系樹脂を主成分とするフィルムから構成されるものとして説明する。ポリ乳酸系樹脂とは、乳酸(D−乳酸、L−乳酸、DL−乳酸、又はこれらの混合物)のみを単量体成分とする単独重合体又は共重合体、例えば、乳酸と他の脂肪族、環式ヒドロキシカルボン酸、又はラクトン類との共重合体、乳酸と他の脂肪族ポリエステル成分との共重合体、或いはこれらの混合物である。ポリ乳酸系樹脂を構成する全単量体に占める乳酸の割合は、25モル%以上、好ましくは50モル%以上、より好ましくは80モル%以上である。ラベル基材11を構成する樹脂の全重量に対して、ポリ乳酸系樹脂は、少なくとも50重量%、好ましくは70重量%以上含有される。
ポリ乳酸系樹脂を構成する上記ヒドロキシカルボン酸としては、例えば、グリコール酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシカプロン酸などが挙げられる。上記ラクトン類としては、例えば、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンなどが例示される。
ポリ乳酸系樹脂を構成する上記脂肪族ポリエステル成分は、エステル結合を含む繰り返し単位を1以上有している脂肪族又は脂環式の成分である。脂肪族又は脂環式ジオール成分と脂肪族又は脂環式ジカルボン酸成分との縮重合、脂肪族又は脂環式ヒドロキシカルボン酸の縮重合、ラクトン類が開環重合した成分であってもよく、これらの組み合わせによるものであってもよい。脂肪族又は脂環式ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、プロピレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの脂肪族ジオール、ジエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂環式ジオールなどが挙げられる。脂肪族又は脂環式ジカルボン酸成分としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,4−デカヒドロナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸などが挙げられる。
ポリ乳酸系樹脂ポリ乳酸系樹脂を主成分とするフィルムとしては、市販品を用いることができる。当該市販品としては、三菱樹脂社製のPLA系シュリンクフィルム(プラビオやエコロージュ;いずれも登録商標)が例示できる。
ラベル基材11がシュリンク基材である場合は、良好な熱収縮性を発現するために、少なくとも一方向に延伸(一軸延伸)されていることが好ましい。延伸倍率は、例えば、フィルムの主延伸方向に2〜6倍程度であることが好ましい。主延伸方向と直交する方向の収縮、膨張を抑えるために、場合によっては、当該方向にも1.01〜2倍程度の倍率で延伸(二軸延伸)することができる。シュリンク基材の熱収縮率は、主延伸方向に対して、20〜80%であることが好ましく、30〜80%であることが特に好ましい(加熱処理条件:90℃の温水に10秒間浸漬)。主延伸方向に直交する方向に対しては、好ましくは−3〜15%、さらに好ましくは−1〜10%、特に好ましくは−1〜5%である(加熱処理条件:同上)。ラベル基材11が無延伸非収縮性基材、延伸非収縮性基材である場合は、熱収縮率はどの方向においても−3〜15%であることが好ましく、さらに好ましくは−1〜10%、特に好ましくは−1〜5%である(加熱処理条件:同上)。
<カラーインキ層12,13>
カラーインキ層12,13は、従来公知の溶剤系インキ又は水性インキを用いて形成できる。これらインキは、例えば、バインダ樹脂と、色材と、任意の添加剤と、溶媒又は分散媒(以下、溶媒等という)とを含有し、バインダ樹脂や色材が溶媒等に溶解又は分散したインキである。溶媒等は、バインダ樹脂等を溶解又は分散させることができれば特に限定されない。また、各カラーインキ層は、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、凸版輪転印刷法、及びインクジェット印刷法などの従来公知の印刷法により形成することができる。これらの印刷法により、ラベル基材11上にインキを塗工した後、溶媒等を揮発除去して、バインダ樹脂と、色材と、任意の添加剤とを含む各カラーインキ層を形成する。
[バインダ樹脂]
バインダ樹脂は、カラーインキ層12,13の塗膜を形成して色材を保持する。バインダ樹脂としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、フェノール系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、セルロース系樹脂などから選択される1種単独又は2種以上の混合物が例示できる。
[色材]
色材としては、従来公知の染料や顔料を用いることが可能であり、特に顔料を用いることが好適である。なお、色材には、蛍光染料や蛍光顔料を用いることもできる。顔料としては、無機顔料又は有機顔料を用いることができ、銅フタロシアニンブルー等の藍(青色)顔料、縮合アゾ系顔料などの赤顔料、アゾレーキ系顔料等の黄顔料、酸化チタン等の白顔料、カーボンブラック等の黒顔料、その他アルミフレーク、雲母(マイカ)等が例示できる。顔料は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
顔料の含有量は、顔料の種類や目的の色の濃度等に応じて任意に設計できるが、カラーインキ層12,13の全構成材料に対して、1〜50重量%が好ましく、より好ましくは2〜40重量%である。
[添加剤]
カラーインキ層12,13には、必要に応じて、可塑剤、滑剤、沈降防止剤、分散剤、安定剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、色別れ防止剤、香料、消臭剤等の添加剤が、本発明の効果を損なわない範囲で含まれていてもよい。
<無色透明インキ層14>
無色透明インキ層14は、波長400〜760nmの可視光を透過し、無色透明な層である。具体的には、無色透明インキ層14の上記可視光の透過率は90%以上、好ましくは95%以上である。無色透明インキ層14は、従来公知の溶剤系インキ又は水性インキを用いて、グラビア印刷法などの従来公知の印刷法により形成できる。無色透明インキ層14を形成するインキは、無色透明インキであって、例えば、バインダ樹脂、溶剤等を含有し、色材を有さないインキ、又は無色透明性を損なわない色材や添加剤を含有するインキである。さらに、当該インキは、紫外線吸収剤を含有する。インキ中において、紫外線吸収剤は、溶解又は均一分散している。紫外線吸収剤は、高い透明性を得るためには層中に溶解していることが好ましい。バインダ樹脂には、例えば、カラーインキ層12,13を構成するバインダ樹脂と同様の樹脂を適用することができるが、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂、又はこれらの混合物であることが好ましい。溶剤としては、アルコール系、エステル系、ケトン系、又はこれらの混合系溶剤が例示できる。
無色透明インキ層14は、上記のように、紫外線吸収剤を含有するインキを用いて形成され、紫外線吸収剤が層中に含有されている。紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシベンゾフェノン、5−クロロ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクチロキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げられる。或いは、透明性を損なわない範囲で、酸化亜鉛等の無機系紫外線吸収剤を用いてもよい。
これらのうち、波長315〜400nmの紫外線(以下、「UV光」という場合がある)の長波長領域(UV−A)を吸収するものが好適であり、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好ましい。紫外線吸収剤としては、市販品を用いることができる。当該市販品としては、BASF社製のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(TINUVIN;登録商標)が例示できる。
透明インキ層14のUV光のカット率(以下、「C14」とする)は、後述するレジスタマーク24の検出性等の観点から、5%以上が好ましく、10%以上がより好ましく、20%以上が特に好ましい。特に、後述の受光素子31の検出波長であって検出感度が良好な範囲、具体例としてはUV−A(例えば、波長365nmのUV−A)のC14が、この範囲内であることが好適である。また、レジスタマーク24を無色透明インキ層14よりも厚く形成する場合には、無色透明インキ層14のC14が0.5%〜5%程度でもあってもよい。C14は、分光光度計(島津製作所社製、UV−2450)を用いて、ラベル基材11上に無色透明インキ層14のみを形成した試験片のUV光透過率を測定して、以下の式から求めた。
14(%)=100−試験片のUV光透過率−C11
11は、ラベル基材11のUV光のカット率(%)であり、ラベル基材11(各インキ層が形成されていない基材)におけるUV光透過率から求めた(C11=100−ラベル基材11のUV光透過率)。
無色透明インキ層14における紫外線吸収剤の含有量は、無色透明インキ層14の全重量に対して、1.5〜30重量%が好ましく、2〜20重量%がより好ましく、3〜15重量%が特に好ましい。この範囲内であれば、好適にレジスタマークを検出できると共に、無色透明インキ層14の無色透明性等の性能を損なうことがない。
無色透明インキ層14には、必要に応じて、可塑剤、滑剤、沈降防止剤、分散剤、安定剤、充填剤、酸化防止剤、帯電防止剤、香料、消臭剤等の添加剤が、本発明の効果を損なわない範囲で含まれていてもよい。例えば、無色透明インキ層14が最裏面又は最表面を構成する場合は、上記のように、滑り性を改良するために滑剤を含有することが好適である。
滑剤としては、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン系ワックス等のポリオレフィン系ワックス、脂肪酸アマイド、脂肪酸エステル、パラフィンワックス、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ワックス、カルナバワックス等の各種ワックス類が例示される。この場合、滑剤の含有量は層全体に対して0.1〜2重量%であることが好ましく、0.3〜1重量%であることが特に好ましい。また、滑剤としてシリコーン樹脂を用いてもよく、この場合シリコーン樹脂の含有量は層全体に対して0.1〜2重量%であることが好ましく、0.3〜0.8重量%であることが特に好ましい。
本発明は、特にラベル基材11がPLA系樹脂を主成分とし、無色透明インキ層14のバインダ樹脂がアクリル系樹脂を主成分とする場合において好適に使用できる。
図3〜図6を参照しながら、上記構成を備えるラベル10の製造方法について以下詳細に説明する。
図3は、紫外線吸収剤を含有するインキを用いて、ラベル基材11上に無色透明インキ層14を部分的に形成すると同時に該インキ層と同一組成のレジスタマーク24を形成する第1工程と、紫外線をレジスタマーク24に照射し、該マークに照射されて紫外線吸収剤により一部が吸収された紫外線を検出して、ラベル基材11上における無色透明インキ層14の位置情報を取得する第2工程とを備えるラベル10の製造方法を説明するための図である。図4は、図3の一部を拡大して示す図であり、図5は、図3のBB線断面図である。図6は、第2工程を説明するための図である。図3,4に示す矢印は、各層の印刷方向を示している。
ラベル10の製造工程では、まず長尺状基材が準備される。例えば、シュリンクラベルの場合、長手方向(MD方向)に直交する幅方向(TD方向)に対して2〜6倍程度の延伸倍率で延伸処理された長尺状基材を使用することができる。また当該長尺状基材は、長手方向に対して1.01〜2倍程度の延伸倍率で延伸されてもよい。延伸処理は、例えば、70℃〜100℃の温度で、ロール方式、テンター方式、チューブ方式等を用いて行うことができる。長尺状基材は、TD方向が主延伸方向、即ち主収縮方向となる。そして、長尺状基材に対して、カラーインキ層12,13及び透明インキ層14とそれぞれに対応するレジスタマークとを形成することで、長尺状ラベル基材21を作製する。長尺状ラベル基材21は、個々のラベルサイズにカットされる前のラベル基材11の長尺体である。図3に示す例では、MD方向に複数のラベル部分20(ラベル10となる部分)が連続してなる列が形成され、TD方向に沿って3列形成される。
具体的にはまず、長尺状基材の一方の面上にカラーインキ層12を形成する。カラーインキ層12は、長尺状基材の一方の面上に印刷インキを塗布し、乾燥固化して形成される。カラーインキ層12の形成には、溶剤系インキや水性インキが印刷インキとして用いられる。この印刷インキを用いて、グラビア印刷、フレキソ印刷、又は凸版輪転印刷等を行なうことでカラーインキ層12を形成することができる。以下では、グラビア印刷法により各層が形成されるものとして説明する。
カラーインキ層12の形成過程において、該層の位置合わせ用のマークであるレジスタマーク22が形成される。レジスタマーク22は、長尺状基材のラベル部分20以外の部分に形成される。図3に示す例では、長尺状ラベル基材21のTD方向の端縁である端縁領域25にレジスタマーク22が形成されている。レジスタマーク22は、平面視三角形状を呈し、印刷方向に直交するTD方向に延びた水平部分22aと、TD方向及び印刷方向に沿ったMD方向に交差する方向に延びた斜辺部分22bとをそれぞれ有する(図4参照)。
レジスタマーク22は、カラーインキ層12と同時に、通常、該層と同じ厚みで形成される。グラビア印刷法では、カラーインキ層12と同じ印刷インキ、同じ製版によりレジスタマーク22が形成される(カラーインキ層12及びレジスタマーク22を形成する製版を「製版12」とする)。カラーインキ層12とレジスタマーク22の組成は同一である。即ち、かかる製版12には、カラーインキ層12に対応するセル(凹部)群と、レジスタマーク22に対応するセル群とが設けられている。そして、製版12により、複数のラベル部分20に対応するカラーインキ層12が形成されると共に、レジスタマーク22が形成される。
なお、レジスタマークがインキ層と同時に形成されるとは、厳密な同時である場合だけでなく、レジスタマークとインキ層(複数又は単数のラベル部分20)との位置関係を保った状態で形成できる限りにおいて多少の時間ずれがあってもよい。グラビア印刷法やフレキソ印刷法等の製版がある場合には、例えば、1つの製版により(例えば、製版が1回転する間に)形成されるインキ層及びこれに対応するレジスタマークは同時に形成されるものとみなすことができる。
レジスタマーク22は、続いて形成される他の層(カラーインキ層13や無色透明インキ層14)の位置合わせの基準となる。レジスタマークのセル群は、例えば、1つの製版につき1つであるが、最初に形成されるレジスタマーク22については他の層の位置合わせの基準となるマークであるから、1つの製版につき複数のレジスタマークのセル群を設けてもよい。図3に示す例では、製版12にレジスタマーク22に対応するセル群が2つ設けられ、後述のレジスタマーク23,24を挟むように2つのレジスタマーク22が形成される。
続いて、長尺状基材の一方の面上に、溶剤系インキ等を用いてカラーインキ層13を形成する。カラーインキ層13は、カラーインキ層12を形成する場合と異なる別の印刷インキ及び製版13(カラーインキ層13及びレジスタマーク23を形成する製版)により形成される。カラーインキ層13と同時に、これに対応するレジスタマーク23が形成される。製版13には、カラーインキ層13に対応するセル群と、レジスタマーク23に対応するセル群とが設けられている。そして、製版13により、複数のラベル部分20に対応するカラーインキ層13が形成されると共に、1つのレジスタマーク23が形成される。レジスタマーク23は、レジスタマーク22と同じ平面視三角形状を呈し、水平部分23aと、斜辺部分23bとをそれぞれ有する(図4参照)。このとき、レジスタマーク22の位置を基準として、レジスタマーク23が目標とする位置に形成されていることを確認する。この手順については後述する。
続いて、カラーインキ層12,13上を覆うように、これら各層の形成パターンに対応して無色透明インキ層14を形成する。無色透明インキ層14は、カラーインキ層12,13を形成する場合と異なる別の印刷インキ及び製版14(カラーインキ層14及びレジスタマーク24を形成する製版)により形成される。無色透明インキ層14と同時に、これに対応するレジスタマーク24が形成される。製版14には、カラーインキ層14に対応するセル群と、レジスタマーク24に対応するセル群とが設けられている。そして、製版14により、複数のラベル部分20に対応するカラーインキ層14が形成されると共に、1つのレジスタマーク24が形成される。レジスタマーク24は、レジスタマーク22,23と同じ平面視三角形状を呈し、水平部分24aと、斜辺部分24bとをそれぞれ有する(図4参照)。
無色透明インキ層14及びレジスタマーク24は、色材を有さない又は透明性を損なわない色材や添加剤を含有し、上記紫外線吸収剤を含有する溶剤系又は水性インキを用いて形成される。無色透明インキ層14及びレジスタマーク24は、同じインキを用いて形成されるため、互いに同一の組成を有する。インキに含有される紫外線吸収剤は、インキの不揮発成分の全量に対して1.5〜30重量%が好ましく、2〜20重量%がより好ましく、3〜15重量%が特に好ましい。この範囲内であれば、レジスタマーク24の検出性が良好であると共に、無色透明インキ層14の無色透明性等の性能を損なうことがない。
レジスタマーク24は、図5(a)に示すように、通常、無色透明インキ層14と同じ厚みで形成される。一方、図5(b)に示すように、例えば、製版のレジスタマーク24に対応するセルの深さを深くして、レジスタマーク24を無色透明インキ層14よりも厚く形成してもよい。透明インキ層14の厚みに対してレジスタマーク24の厚みを厚くするほど、カットできるUV光の光量が多くなる。即ち、かかる構成によれば、無色透明インキ層14の厚みが薄い場合や紫外線吸収剤の含有量が制限される場合であっても、レジスタマーク24の容易な検出を可能とする。
カラーインキ層12,13、無色透明インキ層14の位置合わせは、上記のように、レジスタマーク22を基準として行われる。ここでは、レジスタマーク24の位置と、2つ目のレジスタマーク22の位置とを比較して、無色透明インキ層14の形成位置にずれがないかを確認する方法を例示する。
まず、所定波長の光を端縁領域25に照射することで、レジスタマーク24,22を検出する。マークの検出に使用される光は、UV光であり、好ましくはUV−A、より好ましくは波長が365〜400nmのUV−Aである。レジスタマーク24,22の検出方法は、図8を用いて説明した従来の方法と同じとすることが好適であり、2つの光源焦点を用いてマークに起因するパルスを発生させる。
図6に示すように、発光素子30から出たUV光がレジスタマーク24に照射され、該マーク及び長尺状ラベル基材21を透過して反射部材32で反射し、受光素子31によって検出されるように、長尺状ラベル基材21の一方の面側に発光素子30及び受光素子31が、長尺状ラベル基材21の他方の面側に反射部材32がそれぞれ配置されている。そして、MD方向のずれは、一方の光源焦点におけるレジスタマーク24の水平部分24aに起因するパルスの立ち上がり部分と、他方の光源焦点におけるレジスタマーク22の水平部分22aに起因するパルスの立ち上がり部分との比較により検出される。TD方向のずれについては、斜辺部分24b,22bを用いて検出する。
レジスタマーク24は、可視光域の光を透過する無色透明であり長尺状ラベル基材21との屈折率差も小さいが、該マークには紫外線吸収剤が含有されているため、該マークに照射されたUV−Aは光量が大きく減少する。つまり、レジスタマーク24に照射されたUV−Aは、一部がマーク中の紫外線吸収剤により吸収されて、受光素子31に入射するUV−Aの光量が大きく減少する。これにより、レジスタマーク24が形成された部分と、該マークのない部分とを容易に区別することができ、パルスの立ち上がり部分、立ち下り部分を明確に発生させることができる。
レジスタマーク22については、有色の色材が含有されているため、例えば、マークと長尺状ラベル基材21との屈折率差が大きい。このため、レジスタマーク22は、該マークに入射したUV−Aが長尺状ラベル基材21との界面で大きく屈折して、受光素子31に入射する光量が減少することにより容易に検出される。或いは、有色の色材によりUV−Aが吸収又は拡散され、受光素子31に入射する光量が減少する。
なお、レジスタマーク24,22に起因する各パルスの間隔が、目標間隔と同じであれば、無色透明インキ層24の形成位置が目標通りであることを意味する。一方、かかる間隔が目標間隔と異なれば、カラーインキ層12に対する無色透明インキ層14の位置がずれていることを意味する。この場合には、各パルスの間隔が目標間隔と合うように、グラビア印刷機が自動的に印刷ずれの修正を行なう。或いは、ずれが大きい場合には、印刷を停止することもできる。
最後に、カラーインキ層12,13及び無色透明インキ層14が形成された長尺状ラベル基材21を、個々のラベルサイズにカットしてラベル10を得る。なお、ラベル10の筒状体を製造する場合には、長尺状ラベル基材21をスリットしてMD方向にラベル部分20が一列に並んだ長尺体とした後、該長尺体のTD方向端縁部同士を接合して筒状に形成してから、個々のラベルサイズにカットすることにより製造する。このスリット工程において、各レジスタマークが形成された端縁領域25が除去される。
レジスタマークの形状は、図3に例示する平面視三角形状に限定されず、図7に例示するように、平面視T字型(a)、平面視略L字型(b)、平面視十字型(c)であってもよい。いずれのマークも、2本の細長い平面視矩形状のマーク部分からなり、各マーク部分の長手方向は直交している。この場合、一方のマーク部分がMD方向の印刷ずれの検出に用いられ、他方のマーク部分がTD方向の印刷ずれの検出に用いられる。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
長尺状基材としてPLA系シュリンクフィルム(三菱樹脂社製、プラビオ、厚み35μm)を用い、グラビア印刷機により、図1に示すように該基材上の一部に、2種のカラーインキ層、無色透明インキ層、及びこれらと同時に対応するレジスタマークを形成して、ラベル1(長尺体)を得た。
上記2種のカラーインキ層は、それぞれ顔料の異なるカラーインキ(サカタインク社製、PS−985)を用いて、上記無色透明インキ層は、バインダ樹脂の主成分がアクリル系樹脂であるアクリル系透明インキ(サカタインク社製、PS−985アフターラベル用表ニス、固形分量;18.3重量%)に、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(BASF社製、TINUVIN234)を添加したインキを用いて、長尺状基材を長手方向に搬送しながらグラビア印刷機にて該インキを塗布し(印刷スピード;300m/分)、乾燥することによって形成した。用いた製版のカラーインキ層、無色透明インキ層に対応するセル群、及びレジスタマークに対応するセル群は、彫刻版70L/cm、角度0とした。
紫外線吸収剤の添加量は、無色透明インキ層の全重量に対して2.5重量%となるように調整した。レジスタマークの厚みは、無色透明インキ層の厚みと略同等であり、0.3μmであった。
ラベル1について、以下の測定方法により、レジスタマークのUV光カット率及び位置合わせの精度の評価を行なった。評価結果は表1に示した。
[UV光(365nm)カット率]
無色透明インキ層に対応するレジスタマーク(マークRとする)の波長365nmのUV光のカット率(CR365とする)は、分光光度計(島津製作所社製、UV−2450)を用いて、基材上のマークRが形成された部分の上記UV光透過率を測定して、以下の式から求めた。
R365(%)=100−基材上のマークRが形成された部分の透過率−CB365
B365は、基材の上記UV光のカット率(%)であり、基材(各インキ層が形成されていない部分)におけるUV光透過率から求めた(CB365=100−基材の透過率)。
その結果、マークRの上記UV光のカット率は、7.6%であった。
[位置合わせの精度の評価]
上記分光光度計を用いて、マークR及び各カラーインキ層に対応するレジスタマークを検出し、各カラーインキ層に対する無色透明インキ層の位置合わせ(位置ずれの有無の確認)を実施した。以下の基準に基づいて評価した結果、マークRを用いた位置合わせの精度は良好(○)であった。
○;マークRを用いた無色透明インキ層の位置合わせを高精度(略100%の確率)で行うことができる。
△;マークRを用いた無色透明インキ層の位置合わせが可能。
×;位置合わせ不可。
<実施例2>
紫外線吸収剤をTINUVIN328(BASF社製、ベンゾトリアゾール系)に変更した以外は、実施例1と同様にしてラベル2を得た。そして、実施例1と同様にしてレジスタマークのUV光(365nm)カット率及び位置合わせの精度の評価を行なった(以下同様)。
<実施例3>
紫外線吸収剤の添加量を4.0重量%に変更した以外は、実施例2と同様にしてラベル3を得た。
<実施例4>
紫外線吸収剤の添加量を12重量%に変更した以外は、実施例2と同様にしてラベル4を得た。
<実施例5>
用いた製版を、彫刻版70L/cm、角度0で形成された無色透明インキ層に対応するセル群と、腐食版150L/inch、深度40μmで形成されたレジスタマークに対応するセル群を有する製版に変更した以外は、実施例2と同様にしてラベル5を得た。レジスタマークの厚みは、無色透明インキ層の厚み(約0.3μm)よりも厚く、0.85μmであった。
<実施例6>
紫外線吸収剤の添加量を4.0重量%に変更した以外は、実施例5と同様にしてラベル5を得た。レジスタマークの厚みは、無色透明インキ層の厚み(約0.3μm)よりも厚く、0.85μmであった。
<比較例1>
上記インキに紫外線吸収剤を添加しない以外は、実施例1と同様にして比較ラベル1を得た。
Figure 0006060431
表1に示すように、いずれの実施例においても、無色透明インキ層に対応するレジスタマークを容易に読み取ることが可能であった。実施例のラベルによれば、レジスタマークを用いて無色透明インキ層の位置合わせが可能となるので、無色透明インキ層を任意のパターンで形成することができる。一方、比較ラベル1では、無色透明インキ層に対応するレジスタマークを読み取ることができなかった。
10 プラスチックラベル、11 ラベル基材、12,13 カラーインキ層、14 無色透明インキ層、15 端縁部、20 ラベル部分、21 長尺状ラベル基材、22,23,24 レジスタマーク、25 端縁領域、30 発光素子、31 受光素子、32 反射部材。

Claims (5)

  1. 紫外線吸収剤を含有するインキを用いて、ラベル基材上に無色透明インキ層を部分的に形成すると同時に該インキ層と同一組成のレジスタマークを形成する第1工程と、
    紫外線を前記レジスタマークに照射し、該マークに含有されている前記紫外線吸収剤により一部が吸収されて紫外線量が減少した前記紫外線を検出して、前記ラベル基材上における前記無色透明インキ層の位置情報を取得する第2工程と、
    を備え
    前記第1工程では、前記紫外線吸収剤を前記無色透明インキ層の全重量に対して、3重量%〜30重量%含有させることを特徴とするプラスチックラベルの製造方法。
  2. 紫外線吸収剤を含有するインキを用いて、ラベル基材上に無色透明インキ層を部分的に形成すると同時に該インキ層と同一組成のレジスタマークを形成する第1工程と、
    紫外線を前記レジスタマークに照射し、該マークに含有されている前記紫外線吸収剤により一部が吸収されて紫外線量が減少した前記紫外線を検出して、前記ラベル基材上における前記無色透明インキ層の位置情報を取得する第2工程と、
    を備え、
    前記第1工程では、前記レジスタマークを前記無色透明インキ層よりも厚く形成することを特徴とするプラスチックラベルの製造方法。
  3. 請求項2に記載の製造方法において、
    前記第1工程では、前記紫外線吸収剤を前記無色透明インキ層の全重量に対して、1.5重量%〜30重量%含有させることを特徴とするプラスチックラベルの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法において、
    前記第1工程では、前記レジスタマークによる前記紫外線の吸収率を14%以上に設定することを特徴とするプラスチックラベルの製造方法。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法において、
    前記ラベル基材は、ポリ乳酸系樹脂を主成分として構成され
    前記無色透明インキ層は、アクリル系樹脂を主成分とするバインダ樹脂を含むことを特徴とするプラスチックラベルの製造方法。
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