JP6060113B2 - サークリップ装着治具 - Google Patents

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Description

本発明は、サークリップ装着治具に関し、更に詳細には、孔の内周面に形成された周溝にサークリップを装着するための治具に関する。
対象部材に、その一方の側に開口するように設けられた対象孔の内周面に形成された周溝にサークリップ(スナップリング)を装着するためサークリップ装着治具として、テーパ状の貫通孔をなすガイド孔を具備したガイド部材と、前記サークリップを、前記ガイド孔を通過させて前記対象孔内に挿入する挿入具とからなり、前記挿入具が、前記ガイド孔に挿入されて径方向に弾性変形自在で、先端部に一つのサークリップを係脱可能に保持部を形成されたコレット部材により構成されているものが知られている(例えば、特許文献1)。
他のサークリップ装着治具として、上部に複数個のサークリップを貯容するサークリップ貯容部を有し、下部に先細のテーパ部を有する挿入ガイド筒と、挿入ガイド筒の筒内に回転可能に設けられ、下部に先細のテーパ部を有し、外周にサークリップの内周が係合する送りねじを形成されてサークリップ貯容部の内周との間にサークリップの挿入通路を画定する回転部材とを具備し、前記回転部材の回転によってサークリップを縮径変形させながらサークリップを対象部材の周溝に装填するサークリップ装着治具が知られている(例えば、特許文献1)。
実開昭60−91369号公報 特開2014−628号公報
特許文献1に示されているようなサークリップ装着治具は、一回のサークリップ装着のたびに挿入具にサークリップを取り付ける必要があり、複数の対象部材にサークリップ装着する作業を作業性よく行うことができない。
特許文献1に示されているようなサークリップ装着治具は、サークリップ貯容部があることにより、一回のサークリップ装着のたびに挿入具にサークリップを取り付ける必要がないが、筒内に配置されている回転部材を回転させる機構が必要になり、構造が複雑化する。
本発明が解決しようとする課題は、簡素な構造のサークリップ装着治具で、一回のサークリップ装着のたびに挿入具にサークリップを取り付ける必要がなく、複数の対象部材にサークリップ装着する作業を作業性よく行えるようにすることである。
本発明によるサークリップ装着治具(10)は、対象部材(100)に、その一方の側に開口するように設けられた対象孔(106)の内周面に形成された周溝(110)にサークリップRを装着するための治具であって、テーパ状の貫通孔をなすガイド孔(22)を具備したガイド部材(20)と、前記サークリップ(R)を前記ガイド孔(22)を通過させて前記対象孔(106)内に挿入する挿入具(30)とからなり、前記ガイド部材(20)は、前記ガイド孔(22)の小径端(22B)が前記対象孔(106)の開口端の内径(Da)以下の内径(Dc)を有し、前記小径端(22B)が前記開口端に同軸的に整合して前記一方の側に対応するように設置すべく構成され、前記挿入具(30)は、上下方向に延在する円筒部(34)と、前記円筒部(34)の下端部に設けられたフランジ部(36)と、前記フランジ部(36)の軸線方向に延在するすり割り(38)と、前記すり割り(38)を開閉するすり割開閉機構(40、44)と、前記円筒部(34)の上端側にて、複数のサークリップ(R)を前記円筒部(36)に対して同軸的に積層状態で貯容するサークリップ貯容部(72)と、前記サークリップ貯容部(72)より前記サークリップを最下層のものから1枚ずつ解放するサークリップ取出部(76)とを有し、前記円筒部(34)の外径(Dj)は前記サークリップ(R)の内径(De)より小さく、前記フランジ部(36)は、前記すり割り(38)が開状態にある時には自然状態の前記サークリップ(R)の内径(De)よりも大きい外径(Df)を有し、前記すり割り(38)が閉状態にある時には自然状態の前記サークリップ(R)の内径(De)よりも小さい外径(Di)を有する。
この構成によれば、一回のサークリップ装着のたびに挿入具(30)にサークリップ(R)を取り付ける必要がなく、複数の対象部材(100)にサークリップ(R)を装着する作業を作業性よく行えるようになる。サークリップ貯容部72からのサークリップ(R)の取り出しが重力による自由落下によって行われる構造であるから、挿入具(30)の構造が複雑になることがなく、片手持ち及び片手操作の治具として、大型化、大重量化することがない。
本発明によるサークリップ装着治具は、好ましくは、前記円筒部(34)と前記フランジ部(36)とが一体的に形成され、前記円筒部(36)の外周に円筒状のインナスリーブ(42)が軸線方向に移動可能に設けられており、前記すり割開閉機構が、前記インナスリーブ(42)を前記円筒部(36)に対して軸線方向に移動させた時に、前記すり割り(38)が開閉するように前記円筒部(34)の外面及び前記インナスリーブ(42)の内面に形成されたカム部(40、44)によって構成されている。
この構成によれば、すり割開閉機構をカム部(40、44)によって簡素に構成でき、すり割開閉機構が部品点数の多い複雑なものになることがない。
本発明によるサークリップ装着治具は、好ましくは、前記カム部(40、44)は前記インナスリーブ(42)を前記円筒部(36)に対して押し下げることにより前記すり割り(38)を閉じるように構成され、前記インナスリーブ(42)と前記円筒部(36)との間の相対変位を規制して前記すり割り(38)を閉状態に保持するためのラッチ機構(50、58)が前記挿入具(30)に設けられている。
この構成によれば、ラッチ機構(50、58)の作用によってすり割り(38)が閉状態に保持されるので、対象孔(106)及びガイド孔(22)より挿入具(30)を抜き出す作業を作業性よく行えるようになる。
本発明によるサークリップ装着治具は、好ましくは、前記ラッチ機構(50、58)を解除するための押しボタン機構(60)が、前記インナスリーブ(42)の上端側に設けられている。
この構成によれば、押しボタン機構(60)がインナスリーブ(42)の上端側にあるので、ラッチ機構(50、58)の解除を作業性よく行うことができる。
本発明によるサークリップ装着治具は、好ましくは、前記インナスリーブ(42)と前記円筒部(36)との間に前記円筒部(36)に対して前記インナスリーブ(42)を上方向に付勢するばね(47)が設けられている。
この構成によれば、ばね(47)のばね力によって円筒部(36)に対してインナスリーブ(42)が自動復元するので、作業性がよくなる。
本発明によるサークリップ装着治具は、好ましくは、前記サークリップ取出部(76)は、前記サークリップ貯容部(72)の下端部に設けられて前記サークリップ(R)の欠損開口部(A)に整合していない時には前記サークリップ(R)を保持し、前記サークリップの欠損開口部に整合した時には当該サークリップ(R)の落下を許す保持突起(78)と、前記サークリップ(R)の最下層のものの欠損開口部(A)が前記保持突起(78)に整合する位置に選択的に回転させるための送り部材(80)とを有する。
この構成によれば、サークリップ取出部(76)を簡素に構成でき、サークリップ取出部(76)が部品点数の多い複雑なものになることがない。
本発明によるサークリップ装着治具は、好ましくは、更に、前記インナスリーブ(42)周方向に相対変位可能に外装された円筒状のアウタスリーブ(70)を有し、前記サークリップ貯容部(72)は前記インナスリーブ(42)の外周と前記アウタスリーブ(70)の内周との間に形成され、前記送り部材は前記サークリップ(R)の欠損開口部(A)に選択的に係合する送り突起(80)により構成され、前記保持突起(78)が前記インナスリーブ(42)と前記アウタスリーブ(70)との何れか一方に設けられ、前記送り突起(80)が前記インナスリーブ(42)と前記アウタスリーブ(70)との何れか他方に設けられている。
この構成によれば、インナスリーブ(42)に対してアウタスリーブ(70)を回すだけの簡単な操作によって前記サークリップ(R)を取り出すことができる。
本発明によるサークリップ装着治具によれば、一回のサークリップ装着のたびに挿入具にサークリップをセットする必要がなく、複数の対象部材サークリップを装着する作業を作業性よく行えるようになる。
本発明によるサークリップ装着治具の一つの実施形態の示す縦断面図。 本実施形態によるサークリップ装着治具の部分断面の側面図。 本実施形態によるサークリップ装着治具のサークリップ装着完了状態の縦断面図。 本実施形態によるサークリップ装着治具のフランジ部縮径完了状態の縦断面図。 本実施形態によるサークリップ装着治具のサークリップ取出部の初期状態を示す斜視図。 本実施形態によるサークリップ装着治具のサークリップ取出部の90回転状態を示す斜視図。 本実施形態によるサークリップ装着治具のサークリップ取出部のサークリップ落下過程を示す斜視図。 本発明によるサークリップ装着治具の他の実施形態の示す縦断面図。
以下に、本発明によるサークリップ装着治具の一つの実施形態を、図1〜図7を参照して説明する。
まず、サークリップRを装着すべき対象部材100について説明する。なお、サークリップRは欠損開口部Aを有するC字形状のものである(図2参照)。対象部材100は、金属製の円筒体102の外周にゴム部材104を加硫接着されたローラである。円筒体102には、当該円筒体102を軸線方向に貫通して円筒体102の上下両側に開口するように設けられた対象孔をなす中心孔(円形孔)106が形成されている。
円筒体102には中心孔106の内周面の軸線方向の中間部に位置する肩部108と周溝110とが軸線方向に間隔をおいて形成されている。中心孔106内には、周溝110に嵌め込まれたサークリップRと肩部108とによって挟まれるようにしてボールベアリング112が軸線方向に固定された状態で配置されている。
対象部材100の周溝110にサークリップRを装着する際には、肩部108より周溝110が上側に位置する姿勢で、対象部材100を水平な定盤(不図示)上に載置する。
なお、サークリップRは欠損開口部Aを有するC字形状のものである(図2参照)。
サークリップ装着治具10は、テーパ状の貫通孔をなすガイド孔22を具備したガイド部材20と、サークリップRを、ガイド孔22を通過させて対象孔である中心孔106内に挿入する挿入具30とを有する。
ガイド孔22の大径端22Aは中心孔106の上側の開口端の内径Daより大きい内径Dbを有し、ガイド孔22の小径端22Bは中心孔106の開口端の内径Da以下、図示実施形態では内径Daに等しい内径Dcを有する。サークリップRとの関係で云うと、大径端22Aの内径Dbは自然状態のサークリップRの外径Ddより大きく、小径端22Bの内径Dcは自然状態のサークリップRの外径Ddより小さい。
ガイド部材20は、小径端22Bが中心孔106の上側の開口端に同軸的に整合して対象部材100の上側に対応するように設置すべく構成されてている。つまり、ガイド部材20の下底面22Cは対象部材100の平らな上面100Aに対向する平面であり、ガイド部材20は下底面22Cが上面100Aに密着する形態で上面100A上に水平に載置される。
挿入具30はプシュコア32を有する。プシュコア32は、上下方向に延在する円筒部34と、円筒部34の下端部に設けられた円盤状のフランジ部36とを一体的に有する。つまり、円筒部34とフランジ部36とは互いに同心に一体的に形成されている。フランジ部36の外径Dfは、自然状態のサークリップRの外径Ddより小さく、且つ自然状態のサークリップRの内径Deより大きい。
フランジ部36の先端面(下端面)36Aは、外径Dfによる円環形状の平面(円筒部34の軸線に直交する平面)になっており、サークリップRの円環形状の上面に当接してサークリップRを下方に押す押し面になっている。
円筒部34とフランジ部36とには双方を軸線方向に延在するすり割り38が形成されている。すり割り38は、円筒部34及びフランジ部36の周まわりの3〜4箇所に等間隔に設けられており、各々、フランジ部36の下端から円筒部34の上端近傍まで一直線状に延在している。
円筒部34の下端近傍の外周(外面)には他の部分より大径のコア側カム部40が形成されている。
円筒部34の径方向外方(外周)には円筒状のインナスリーブ42が同心配置で軸線方向(上下方向)にのみ移動可能に設けられている。インナスリーブ42の下端の内周(内面)には、他の部分より小径で、円筒部34の外周に嵌合するスリーブ側カム部44が形成されている。
スリーブ側カム部44は、図1〜図3に示されているように、コア側カム部40より離間した位置にある時には、円筒部34及びフランジ部36を縮径方向に弾性変形させることがない自然状態としてすり割り38の幅を狭めることがない。スリーブ側カム部44は、図4に示されているように、インナスリーブ42が円筒部34に対して押し下げられることにより、コア側カム部40の外面に係合し、円筒部34及びフランジ部36の弾性変形のもとにすり割り38の幅を狭める。このようにして、コア側カム部40とスリーブ側カム部44とは、すり割り38を開閉するすり割開閉機構をなす。
以降、図4に示されているように、すり割り38の幅が狭められた状態を閉状態、図1〜図3に示されているように、すり割り38の幅が狭められてない自然状態を開状態と云う。
円筒部34の外径DjはサークリップRの内径Deより小さい。フランジ部36は、すり割り38が開状態にある時には自然状態のサークリップRの内径Deよりも大きい外径Df(図1参照)を有し、すり割り38が閉状態にある時には自然状態のサークリップRの内径Deよりも小さい外径Di(図4参照)に縮径変形する。
インナスリーブ42は上端壁42Aによって上側開口を閉じられた形状をしている。上端壁42Aと円筒部34の上端に形成されたフランジ部34Aとの間には、プシュコア32に対してインナスリーブ42を上方向に付勢する圧縮コイルばね47が設けられている。
インナスリーブ42には上端壁42Aを上下に貫通して上下方向に延在する同心配置のセンタスリーブ46が固定連結されている。センタスリーブ46の下端は円筒部34の内側(筒内)に進入しており、当該下端には円筒部34の内周面に軸線方向に摺動可能に係合するガイド部46Aが形成されている。
センタスリーブ46の軸線方向の中間部分には円筒状のラッチ支持部材48が固定されている。ラッチ支持部材48は、センタスリーブ46の径方向に延在しており、内部にラッチ爪50をセンタスリーブ46の径方向(横方向)に移動可能に支持している。ラッチ爪50は、ラッチ爪50に形成された突出部52がラッチ支持部材48に形成された長孔54に係合していることによりラッチ支持部材48に対する移動範囲を規制され、ラッチ支持部材48内に設けられた圧縮コイルばね56のばね力によってセンタスリーブ46より径方向外方に突出する方向に付勢されている。
プシュコア32の上端近傍にはラッチ係合孔58が形成されている。ラッチ爪50は、インナスリーブ42がプシュコア32に対して図4に示されている降下位置(すり割り閉状態位置)に移動した時にラッチ係合孔58に係合し、インナスリーブ42をすり割り閉状態位置に保持する。このようにして、ラッチ爪50とラッチ係合孔58とはインナスリーブ42とプシュコア32との間の軸線方向の相対変位を規制してすり割り38を閉状態に保持するためのラッチ機構をなす。
ラッチ係合孔58に対するラッチ爪50の係合は、ラッチ爪50が圧縮コイルばね56によってラッチ係合孔58との係合方向にばね付勢されていることとラッチ爪50の先端が傾斜面50Aになっていることとにより、インナスリーブ42がすり割り閉状態位置に位置すれば自ずと(自動的に)行われる。
センタスリーブ46の上端側の開口にはラッチ解除用の押しボタン60が軸線方向に移動可能に嵌合している。押しボタン60の下底部には傾斜カム部62が一体形成されている。センタスリーブ46内には枢軸64によってレバー66が回動可能に取り付けられている。
レバー66は、上端にて傾斜カム部62に当接し、下端にてラッチ爪50の突出部52に当接し、押しボタン60が戻しばね68のばね力に抗して押し下げられることにより、図1〜図4で見て時計廻り方向に回動し、ラッチ爪50を圧縮コイルばね56のばね力に抗してラッチ係合孔58より抜け出る方向に移動させる。このようにしてラッチ機構を解除するための押しボタン機構がインナスリーブ42と一体のセンタスリーブ46に構成されている。
インナスリーブ42の径方向外方(外周)には円筒状のアウタスリーブ70が設けられている。アウタスリーブ70は、上側開口を上端壁70Aによって閉じられた形状をしており、上端壁70Aをインナスリーブ42の上端壁42Aとセンタスリーブ46の上端のフランジ部46Bとに軸線方向に挟まれ、上端壁70Aの中心に貫通形成された支持孔70Bがセンタスリーブ46の外周に周方向に摺動可能に嵌合していることにより、インナスリーブ42と同心配置で、周方向にのみインナスリーブ42に対して変位可能になっている。
インナスリーブ42の外径Djは自然状態のサークリップRの内径Deより少し小さい。アウタスリーブ70の内径Dkは自然状態のサークリップRの外径Ddより少し大きい。この寸法設定によってインナスリーブ42の外周とアウタスリーブ70の内周との間に円環状空間によるサークリップ貯容部72が画定される。サークリップ貯容部72は円筒部34の上端側にて複数のサークリップRを円筒部34及びインナスリーブ42に対して同軸的に積層状態で貯容する。
インナスリーブ42の外周には軸線方向に長い整列用突条74が形成されている。整列用突条74はサークリップ貯容部72に積層された最下層のものを除くサークリップRの欠損開口部Aに係合して欠損開口部Aの周方向位置を一つ周方向位置に揃える。
サークリップ貯容部72は下方が開口しており、サークリップ貯容部72の下端にはサークリップ貯容部72のサークリップRを最下層のものから1枚ずつ解放落下するサークリップ取出部76(図2、図5〜図7参照)が構成されている。
サークリップ取出部76は、インナスリーブ42の外周に一体的に設けられた保持突起78と、アウタスリーブ70の内周に一体的に設けられた送り突起(送り部材)80とを有する。
保持突起78は、整列用突条74とは周方向に90度回転変位した位置に設けられていてサークリップRの欠損開口部Aの周方向寸法より少し小さい周方向幅を有し、サークリップ貯容部72の下端部にあってサークリップRの欠損開口部Aに整合していない時には、サークリップ貯容部72に貯容されているサークリップRを保持し、サークリップRの欠損開口部Aに整合した時には当該サークリップRの落下を許す。
送り突起80は、サークリップRの欠損開口部Aに選択的に係合、つまり欠損開口部Aに係脱可能に係合してサークリップ貯容部72のサークリップRのうちの最下層の1枚のサークリップRのものの欠損開口部Aが保持突起78に整合する位置に、最下層の1枚のサークリップRを回転させる。
次に、上述の構成によるサークリップ装着治具10の使用手順を説明する。
先ず、図1、図2に示されているように、前作業で、ガイド孔22にサークリップRを装填されているガイド部材20を、大径端22Aを上側にして、定盤(不図示)上の対象部材100の上面100A上に、小径端22Bが中心孔106の上側の開口端に同軸的に整合する位置関係をもって載置する。
次に、プシュコア32の先端(下端)のフランジ部36を上方よりガイド孔22内に挿入し、フランジ部36の先端面36Aをガイド孔22内のサークリップRの上面に押し当て、挿入具30を押し下げる。これにより、サークリップRは、ガイド孔22の内周に案内されて縮径変形しながらガイド孔22内を降下し、図3に示されているように、ガイド孔22を下方に通過して対象部材100の中心孔106に進入し、周溝110に嵌り込み、周溝110に嵌り込んだ状態で元の自然状態に戻るべく拡径変形する。これにより、一つの対象部材100に対するサークリップRの装着作業が完了する。このサークリップRの押し込み時には、すり割り38が開状態にあってフランジ部36は自然状態のサークリップRの内径Deよりも大きい外径Dfを有するから、フランジ部36がサークリップRの内側に脱落することなくサークリップRの押し込みが確実に行われる。
挿入具30を押し下げる作業は、アウタスリーブ70の外周を手にて握って行うことができる。この時、インナスリーブ42及びアウタスリーブ70のプシュコア32に対する一段目の降下として、図3に示されているように、インナスリーブ42の下端がコア側カム部40に当接するまで、インナスリーブ42及びアウタスリーブ70を圧縮コイルばね47のばね力に抗して降下させる。
次に、先端面36Aを装填完了のサークリップRの上面に押し当てた状態のまま、アウタスリーブ70を握って挿入具30を更に強く押し下げる。これにより、図4に示されているように、インナスリーブ42及びアウタスリーブ70がプシュコア32に対して更に降下移動し、スリーブ側カム部44がコア側カム部40に乗り上げるように係合し、このカム係合によってすり割り38の幅が狭まりつつ、つまりすり割り38が閉じられつつプシュコア32の円筒部34及びフランジ部36が縮径変形する。
インナスリーブ42及びアウタスリーブ70のプシュコア32に対する二段目の降下が進むと、図4に示されているように、ラッチ爪50がラッチ係合孔58に入り込み、インナスリーブ42とセンタスリーブ46とアウタスリーブ70との組立体とプシュコア32とが連結され、当該組立体がプシュコア32に対して軸線方向に移動できなくなる。これにより、インナスリーブ42とプシュコア32との間の軸線方向の相対変位が規制され、すり割り38が閉状態にある状態が維持される。この状態では、フランジ部36の外径Diは、自然状態のサークリップRの内径Deよりも少し小さくなっている。
先端面36Aをボールベアリング112の端面に押し付けた状態で、アウタスリーブ70をインナスリーブ42に対して90度回転させる。これにより、送り突起80が、図5に示されているように、整列用突条74に整合している位置より図6に示されているように、保持突起78に整合する位置に回転変位する。
送り突起80はサークリップ貯容部72にある最下層の1枚のサークリップRの欠損開口部Aに嵌り込んでいるから、送り突起80の回転変位によって最下層の1枚のサークリップRも90度回転変位し、欠損開口部Aが保持突起78に整合する。これにより、図7に示されているように、欠損開口部Aが保持突起78を通過して1枚のサークリップRが自然落下し、次の作業のためにガイド孔22内に装填される。サークリップRの落下後にアウタスリーブ70をインナスリーブ42に対して逆方向に90度回転させ、送り突起80を整列用突条74に整合する位置に戻し、次の作業に備えればよい。
サークリップRの落下が完了すれば、アウタスリーブ70を握ったまま挿入具30を持ち上げ、中心孔106及びガイド孔22より上方に抜き出す。この時、ラッチ機構によってすり割り38が閉状態にある状態が維持されているから、外径Diが自然状態のサークリップRの内径Deよりも小さくなっているフランジ部36は、ガイド孔22内に装填されているサークリップRの内側を通過してサークリップRより上方に支障なく抜け出すことができる。
抜き出しが完了すれば、押しボタン60を押し、ラッチ爪50をラッチ係合孔58との係合より離脱させる。これにより、インナスリーブ42とセンタスリーブ46とアウタスリーブ70との組立体は圧縮コイルばね47のばね力によって図1に示されている元の位置に自動的に戻る。押しボタン60がインナスリーブ42及びセンタスリーブ46の上端側にあるから、アウタスリーブ70を手にて握った状態のまま、親指等によって押しボタン60を押すことができ、ラッチ機構の解除を作業性よく行うことができる。そして、ガイド孔22内にサークリップRを装填されているガイド部材20を次の作業の対象部材100上に載せ、上述の操作を繰り返せばよい。
このように、サークリップ装着治具10によれば、一回のサークリップ装着のたびに挿入具30にサークリップRを取り付ける必要がなく、複数の対象部材100にサークリップRを装着する作業を作業性よく行えるようになる。サークリップ貯容部72からのサークリップRの取り出しが重力による自由落下によって行われる構造であるから、挿入具30の構造が複雑になることがなく、片手持ち及び片手操作の治具として、大型化、大重量化することがなく、使い易い治具になる。
図8は本発明によるサークリップ装着治具の他の実施形態を示している。なお、図8において、図1に対応する部分は、図1に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
この実施形態では、ガイド孔22の小径端22B側の縁部にガイド孔22と同心の心合わせ用円筒部24が一体的に形成されている。この実施形態では、心合わせ用円筒部24を対象部材100の中心孔106に嵌合させるだけで、ガイド孔22と中心孔106との心合わせを迅速且つ確実に行えるようになる。
以上、本発明を、その好適な実施形態について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施形態により限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、円筒部34とフランジ部36とを別部材によって構成することもできる。この場合、すり割り38を開閉するすり割開閉機構は、プシュコア32とインナスリーブ42との軸線方向変位によって作用するカム機構に限られることはなく、すり割り38の開閉によってフランジ部36を復元可能に縮径させるものであればよい。また、保持突起78および整列用突条74がアウタスリーブ70に設けられ、送り突起80がインナスリーブ42に設けられていてもよい。
また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
10 サークリップ装着治具
20 ガイド部材
22 ガイド孔
24 心合わせ用円筒部
30 挿入具
32 プシュコア
34 円筒部
36 フランジ部
38 すり割り
40 コア側カム部
42 インナスリーブ
44 スリーブ側カム部
46 センタスリーブ
47 圧縮コイルばね
48 ラッチ支持部材
50 ラッチ爪
52 突出部
54 長孔
58 ラッチ係合孔
60 押しボタン
62 傾斜カム部
64 枢軸
66 レバー
70 アウタスリーブ
72 サークリップ貯容部
74 整列用突条
76 サークリップ取出部
78 保持突起
80 送り突起
100 対象部材
102 円筒体
104 ゴム部材
106 中心孔
108 肩部
110 周溝
112 ボールベアリング
R サークリップ
A 欠損開口部

Claims (7)

  1. 対象部材に、その一方の側に開口するように設けられた対象孔の内周面に形成された周溝にサークリップを装着するための治具であって、
    テーパ状の貫通孔をなすガイド孔を具備したガイド部材と、前記サークリップを前記ガイド孔を通過させて前記対象孔内に挿入する挿入具とからなり、
    前記ガイド部材は、前記ガイド孔の小径端が前記対象孔の開口端の内径以下の内径を有し、前記小径端が前記開口端に同軸的に整合して前記一方の側に対応するように設置すべく構成され、
    前記挿入具は、上下方向に延在する円筒部と、前記円筒部の下端部に設けられたフランジ部と、前記フランジ部の軸線方向に延在するすり割りと、前記すり割りを開閉するすり割開閉機構と、前記円筒部の上端側にて、複数のサークリップを前記円筒部に対して同軸的に積層状態で貯容するサークリップ貯容部と、前記サークリップ貯容部より前記サークリップを最下層のものから1枚ずつ解放するサークリップ取出部とを有し、
    前記円筒部の外径は前記サークリップの内径より小さく、前記フランジ部は、前記すり割りが開状態にある時には自然状態の前記サークリップの内径よりも大きい外径を有し、前記すり割りが閉状態にある時には自然状態の前記サークリップの内径よりも小さい外径を有するサークリップ装着治具。
  2. 前記円筒部と前記フランジ部とが一体的に形成され、前記円筒部の外周に円筒状のインナスリーブが軸線方向に移動可能に設けられており、前記すり割開閉機構が、前記インナスリーブを前記円筒部に対して軸線方向に移動させた時に、前記すり割りが開閉するように前記円筒部の外面及び前記インナスリーブの内面に形成されたカム部によって構成されている請求項1に記載のサークリップ装着治具。
  3. 前記カム部は前記インナスリーブを前記円筒部に対して押し下げることにより前記すり割りを閉じるように構成され、前記インナスリーブと前記円筒部との間の相対変位を規制して前記すり割りを閉状態に保持するためのラッチ機構が前記挿入具に設けられている請求項2に記載のサークリップ装着治具。
  4. 前記ラッチ機構を解除するための押しボタン機構が、前記インナスリーブの上端側に設けられている請求項3に記載のサークリップ装着治具。
  5. 前記インナスリーブと前記円筒部との間に前記円筒部に対して前記インナスリーブを上方向に付勢するばねが設けられている請求項2〜4の何れか一項に記載のサークリップ装着治具。
  6. 前記サークリップ取出部は、前記サークリップ貯容部の下端部に設けられて前記サークリップの欠損開口部に整合していない時には前記サークリップの最下層のものを保持し、前記サークリップの欠損開口部に整合した時には当該サークリップの落下を許す保持突起と、前記サークリップの最下層のものの欠損開口部が前記保持突起に整合する位置に回転させるための送り部材とを有する請求項1〜5の何れか一項に記載のサークリップ装着治具。
  7. 更に、前記インナスリーブに周方向に相対変位可能に外装された円筒状のアウタスリーブを有し、
    前記サークリップ貯容部は前記インナスリーブの外周と前記アウタスリーブの内周との間に形成され、
    前記送り部材は前記サークリップの欠損開口部に選択的に係合する送り突起により構成され、前記保持突起が前記インナスリーブと前記アウタスリーブとの何れか一方に設けられ、前記送り突起が前記インナスリーブと前記アウタスリーブとの何れか他方に設けられている請求項6に記載のサークリップ装着治具。
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