JP6058271B2 - 皮膚外用剤 - Google Patents
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さらにメラニンの生成のメカニズムも徐々に解明され、それぞれの機序に有効な原料も開発されてきており、また、複数の作用機序に関与する原料を併用することが美白につながることもわかってきた。
以下にその詳細を記載する。
配合量は、用途、剤形や他の配合物の種類や量によって変化するが、0.00001〜2.0%(以下%はすべて重量%である)、好ましくは0.0001〜0.5%である。
アスコルビン酸またはその誘導体、ハイドロキノンまたはその誘導体、コウジ酸又はその塩並びにそれらの誘導体、エラグ酸又はその塩並びにそれらの誘導体、アセチルチロシン又はその塩並びにそれらの誘導体、アセチルグルコサミン、4-n-ブチルレゾルシノール、マグノリグナン、桑白皮、カミツレ等が挙げられる。
このなかでも、アスコルビン酸又はその誘導体これらの塩、ハイドロキノン配糖体、アセチルチロシン、アセチルグルコサミンから選択される1種以上を配合することが好ましく、さらには2種以上配合するとさらに効果が高いことがわかった。
アスコルビン酸またはその誘導体について具体的な例を挙げると、アスコルビン酸の他にL−アスコルビン酸誘導体としては、L−アスコルビン酸モノステアレート、L−アスコルビン酸モノパルミテート、L−アスコルビン酸モノオレート等のL−アスコルビン酸モノアルキルエステル類、L−アスコルビン酸モノリン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステルなどのL−アスコルビン酸モノエステル類;L−アスコルビン酸ジステアレート、L−アスコルビン酸ジパルミテート、L−アスコルビン酸ジオレートなどのL−アスコルビン酸ジアルキルエステル類;L−アスコルビン酸ジリン酸エステルなどのL−アスコルビン酸ジエステル類;L−アスコルビン酸トリステアレート、L−アスコルビン酸トリパルミテート、L−アスコルビン酸トリオレートなどのL−アスコルビン酸トリアルキルエステル類;L−アスコルビン酸トリリン酸エステルなどのアスコルビン酸トリエステル類;L−アスコルビン酸2−グルコシドなどのL−アスコルビン酸グルコシド類などが挙げられる。
ハイドロキノン配糖体には、ハイドロキノングルコシド、ハイドロキノンマルトシド等が挙げられる。
また、抗炎症作用を有する植物抽出物、例えば、カミツレ、シャクヤク、タイソウ、チャ、トウキ、モモ、アマチャ、アスナロ、アルニカ、イチョウ、インチンコウ、ウコン、オウレン、オトギリソウ、オランダカラシ、クマザサ、ゲンチアナ、コジソウ、コンフリー、サルビア、サンザシ、サンショウ、シソ、ジュウヤク、セイヨウノコギリソウ、セイヨウハッカ、ソウハクヒ、タイム、チョウジ、トウキンセンカ、パセリ、ハマメリス、ビワ、ブッチャーブルーム、ボダイジュ、マンネンロウ、ボタンピ、ヤグルマギク、ラベンダー、ローマカミツレ、ドクダミ等の抽出物を用いることもできる。これらの植物抽出物は、常法により各植物から抽出した抽出液又は市販品の1種以上を用いることができる。
これらの中で作用機序の異なる2種以上の抗炎症剤を用いると効果が高いことは本願出願人らの研究によって解明されているが(特開2011−184321号公報)、本発明のカルシウムとの併用においても、有効な手段であることがわかった。
例えば、保湿剤、酸化防止剤、油性成分、紫外線吸収剤、乳化剤、界面活性剤、増粘剤、アルコール類、粉末成分、金属封鎖剤、色材、水性成分、各種の皮膚栄養剤や薬剤等を必要に応じて適宜配合することができる。
本発明美白皮膚外用剤は、例えば軟膏、クリーム、乳液、ローション、パック、浴用剤等、従来から皮膚外用剤として用いられているいずれの形で適用することが可能であり、剤型も特に限定されない。
しかしながら、本発明の美白用皮膚外用剤を、不織布等に含浸させたフェイスマスクの形式を取るとより効果的である。
美白皮膚外用剤1
スクワラン 1.00
トリ2ーエチルヘキサン酸グリセリル 1.00
ビタミンE 0.50
ビサボロール 0.50
テトラ2−ヘキシルデカン酸アスコルビル 0.50
水添大豆レシチン 0.50
縮合リシノレイン酸ポリグリセリル 0.50
ポリリノール酸スクロース 0.50
脱核アコヤガイ真珠溶解液 注1) 1.00
1,3−ブチレングリコール 5.00
1,2−ペンタンジオール 2.00
フェノキシエタノール 0.20
L−アスコルビン酸2−グルコシド 2.00
精製水 84.80
作成方法は、油相、水相をそれぞれ、80℃に加温溶解し、撹拌しつつ、水相に油相を徐々に加えていき冷却した。
美白皮膚外用剤1の23gを不織布(日清紡社製、商品名2ATEP2070)に浸漬して、フェイスマスクとして利用した。
スクワラン 1.00
トリ2ーエチルヘキサン酸グリセリル 1.00
ビタミンE 0.50
ビサボロール 0.50
テトラ2−ヘキシルデカン酸アスコルビル 0.50
水添大豆レシチン 0.50
縮合リシノレイン酸ポリグリセリル 0.50
ポリリノール酸スクロース 0.50
脱核アコヤガイ真珠溶解液 注1) 1.00
1,3−ブチレングリコール 5.00
1,2−ペンタンジオール 2.00
フェノキシエタノール 0.20
L−アスコルビン酸2−グルコシド 2.00
混合原料A 注2 2.00
アセチルチロシン 0.50
アセチルグルコサミン 0.50
精製水 81.80
注1)三重県志摩市浜島町迫子沖の株式会社ミキモト多徳養殖場で養殖されていたアコヤガイの真珠の核を取り除き、1050℃で3時間加熱した。放冷後、5gを取りこれに精製水450mlを加えて撹拌しつつ、1N塩酸でpH5.0になるように調整した。(固形分は0.9%であった)
注2)混合原料A セイヨウスモモ果肉の酵素分解物(凍結乾燥品)7.8g、とデイジーの花の抽出物(凍結乾燥品)5.0gを混合し、精製水で100mlにした。
本美白剤に用いたセイヨウスモモ果肉の酵素分解物とデイジーの花の抽出物は以下のように作成した。
セイヨウスモモ果肉の酵素分解物(凍結乾燥品)
セイヨウスモモ(Prunus domestica)の果肉1.0kgをミキサーにて粉砕し、粉砕液を約60℃に調整し、セルラーゼ及びヘミセルラーゼを加える。酵素反応後加熱により酵素を失活させた後、凍結乾燥した。
デイジーの花の抽出物(凍結乾燥品)
デイジー(Bellis perennis L.)の花(乾燥品)100gを粉砕し、精製水800gを加えて40℃で30時間抽出した。これを濾過し、濾液を凍結乾燥した。
なお、後述する、セイヨウスモモ果肉の酵素分解溶液は、セイヨウスモモ果肉の酵素分解物(凍結乾燥品)7.8gを精製水で100mlにしたもの、デイジーの花の抽出溶液は、デイジーの花の抽出物(凍結乾燥品)5.0gを精製水で100mlにしたもの
(使用方法には特に限定せず、最低、日に1回は使用してもらった)
美白皮膚外用剤1と比較例1では、
美白皮膚外用剤1の方が非常に効果があったと答えた人は、2名
美白皮膚外用剤1の方がかなり効果があったと答えた人は、3名
美白皮膚外用剤1の方が効果があったと答えた人は、3名
美白皮膚外用剤1の方が少し効果があったと答えた人は、1名
差がなかったと答えた人は、1名
美白皮膚外用剤2と比較例2では、
美白皮膚外用剤2の方が非常に効果があったと答えた人は、4名
美白皮膚外用剤2の方がかなり効果があったと答えた人は、2名
美白皮膚外用剤2の方が効果があったと答えた人は、3名
美白皮膚外用剤2の方が少し効果があったと答えた人は、1名
差がなかったと答えた人は、0名
美白皮膚外用剤3と比較例3では、
美白皮膚外用剤3の方が非常に効果があったと答えた人は、0名
美白皮膚外用剤3の方がかなり効果があったと答えた人は、5名
美白皮膚外用剤3の方が効果があったと答えた人は、3名
美白皮膚外用剤3の方が少し効果があったと答えた人は、2名
差がなかったと答えた人は、0名
であった。
これ美白以外にも、肌の肌理の改善等、比較例よりも効果が高いと訴えた人が多かった。
Claims (2)
- 高温処理を行った脱核アコヤガイ真珠溶解液と、アスコルビン酸又はその誘導体これらの塩、ハイドロキノン配糖体、アセチルチロシン、アセチルグルコサミンから選択される美白剤を2種以上配合した美白用皮膚外用剤であって、さらに抗炎症剤としてビサボロールを配合した美白用皮膚外用剤
- 請求項1の美白用皮膚外用剤を含浸させたフェイスマスク
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