JP6056799B2 - プログラム、情報処理装置、及びデータ生成方法 - Google Patents
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Description
この特許文献1に記載の技術では、楽曲ごとに用意された模範音声に、利用者が歌唱した音声を照合することで巧拙を評価し、その評価に応じたコメントを歌唱後に提示している。
しかしながら、従来の技術では、模範音声と利用者が歌唱した音声とのズレを利用者が歌唱した後に提示するだけである。よって、カラオケ装置や情報処理装置などの利用者は、歌手特有の歌い方の特徴について、どのタイミングでどのように歌唱するとよいのかを歌唱前に認識できないという課題があった。
そこで、本発明は、歌手特有の歌い方の特徴を提示するために必要なデータを生成可能な技術の提供を目的とする。
本発明のプログラムでは、第1取得ステップと、第2取得ステップと、音高推移決定ステップと、特定ステップと、基準算出ステップと、決定ステップと、データ生成ステップとをコンピュータに実行させる。
このようなプログラムによれば、高音基準音高と低音基準音高との差分を、ビブラート深さとして算出できる。
また、本発明の基準算出ステップでは、ビブラート波形において極小となる変曲点の個数と、ビブラート波形において極大となる変曲点の個数とを同数として、高音基準音高及び低音基準音高を算出しても良い。
なお、本発明のプログラムにおいては、表示制御ステップをコンピュータに実行させても良い。この場合、表示制御ステップでは、第1取得ステップで取得された楽譜データを構成する複数の音符を表示部に表示させ、歌唱特徴データに含まれる中心音高差、及び、ビブラート深さのうち少なくともいずれか一方を、歌唱区間に対応する楽譜データでの区間と対応付けて、表示部に表示させる。
この結果、ビブラートの「中心音高差」及び「ビブラート深さ」が表示装置に提示されるカラオケ装置や情報処理装置の利用者は、歌唱している楽曲において、プロの歌手が、歌唱技巧としての「ビブラート」をどのように用いているのかを認識できる。
本発明の情報処理装置は、第1取得手段と、第2取得手段と、抽出手段と、音高推移決定手段と、特定手段と、基準算出手段と、決定手段と、データ生成手段とを備える。
また、本発明は、情報処理装置が実行するデータ生成方法としてなされていても良い。
第1取得手順では、情報処理装置が楽譜データを第1記憶部から取得し、第2取得手順では、情報処理装置が楽曲データを第2記憶部から取得する。抽出手順では、ボーカルデータを情報処理装置が抽出し、音高推移決定手順では、その抽出したボーカルデータに基づいて、情報処理装置がボーカル音高推移を決定する。特定手順では、その決定されたボーカル音高推移に基づいて、情報処理装置がビブラート波形を特定する。
<システム構成>
図1に示すカラオケ装置30は、ユーザが指定した楽曲を演奏すると共に、その楽曲において表出するプロの歌手の歌い方における特徴を、表示部64に表示させる装置である。
<楽曲データ>
次に、楽曲データWDは、特定の楽曲ごとに予め用意されたものであり、楽曲に関する情報が記述された楽曲管理情報と、楽曲の演奏音を表す原盤波形データとを備えている。楽曲管理情報には、楽曲を識別する楽曲識別情報(以下、楽曲IDと称す)が含まれる。
<MIDI楽曲>
MIDI楽曲MDは、楽曲ごとに予め用意されたものであり、演奏データと、歌詞データとを有している。
<情報処理装置>
情報処理装置2は、入力受付部3と、情報出力部4と、記憶部5と、制御部6とを備えた周知の情報処理装置(例えば、パーソナルコンピュータ)である。
<情報処理サーバ>
情報処理サーバ10は、通信部12と、記憶部14と、制御部16とを備えている。
<カラオケ装置>
カラオケ装置30は、通信部32と、入力受付部34と、楽曲再生部36と、記憶部38と、音声制御部40と、映像制御部46と、制御部50とを備えている。
<データ生成処理>
次に、情報処理装置2の制御部6が実行するデータ生成処理について説明する。
そして、データ生成処理では、図2に示すように、起動されると、まず、制御部6は、情報処理装置2の記憶部5に記憶されている全ての楽曲データWDの中から、一つの楽曲データWDを取得する(S110)。なお、本実施形態のS110においては、制御部6は、楽曲データWDを記憶部5から取得したが、制御部6は、入力受付部3を介して、可搬型の記憶媒体や通信網を介してサーバなどから楽曲データWDを取得しても良い。
また、ボーカル周波数推移を特定するために、制御部6は、ボーカルデータにおける各規定時間窓AW(j)での基本周波数f0を導出する。この基本周波数f0の導出手法として、種種の周知の手法が考えられる。一例として、制御部6は、ボーカルデータに設定された規定時間窓AW(j)それぞれについて、周波数解析(例えば、DFT)を実施し、自己相関の結果、最も強い周波数成分を基本周波数f0とすることが考えられる。
その後、制御部6は、本データ生成処理を終了する。
<ビブラート特徴算出処理>
データ生成処理のS210にて実行されるビブラート特徴算出処理では、図3に示すように、制御部6は、先のS140にて特定されたボーカル周波数推移を取得する(S710)。
<表示処理>
カラオケ装置30の制御部50が実行する表示処理は、表示処理を実行するための処理プログラムを起動する指令が入力されると起動される。
[実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態の歌唱特徴データSFは、ビブラート領域VTを特定しその特定したビブラート領域VTに「中心音高差」、及び「ビブラート深さ」を対応付けたものである。「中心音高差」及び「ビブラート深さ」は、歌手が用いるビブラートに関する特徴を表す情報であり、歌手ごとに特有の特徴である。
このため、カラオケ装置30のユーザは、歌唱している楽曲において、プロの歌手が、歌唱技巧としての「ビブラート」をどのように用いているのかを認識できる。この結果、カラオケ装置30のユーザは、ユーザ自身の歌い方を、プロの歌手の歌い方により近づけることができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
なお、上記実施形態の構成の一部を、課題を解決できる限りにおいて省略した態様も本発明の実施形態である。また、上記実施形態と変形例とを適宜組み合わせて構成される態様も本発明の実施形態である。また、特許請求の範囲に記載した文言によって特定される発明の本質を逸脱しない限度において考え得るあらゆる態様も本発明の実施形態である。
Claims (5)
- 複数の音符によって構成された楽曲の楽譜を表す楽譜データであって、前記複数の音符のそれぞれに、音高及び演奏期間が対応付けられた楽譜データを、第1記憶部から取得する第1取得ステップと、
前記楽曲を歌唱したボーカル音を含む楽曲データを、第2記憶部から取得する第2取得ステップと、
前記楽曲データから前記ボーカル音を表すボーカルデータを抽出する抽出ステップと、
前記ボーカルデータに基づいて、前記ボーカルデータにおける音高の推移を表すボーカル音高推移を決定する音高推移決定ステップと、
前記楽譜データに基づいて前記楽曲の歌唱旋律を構成する各音符であるメロディ音符の時系列の推移を表す時系列音符推移を決定する音符推移決定ステップと、
前記ボーカル音高推移と前記時系列音符推移とに基づいて、前記ボーカル音高推移においてビブラートを用いて歌唱された歌唱区間であるビブラート波形であって、前記メロディ音符の音高が変化しない領域ごとに分割された前記ビブラート波形を特定する特定ステップと、
前記ビブラート波形における頂点の音高に基づいて、前記ビブラート波形における高音域の音高を表す高音基準音高、及び、前記ビブラート波形における低音域の音高を表す低音基準音高を算出する基準算出ステップと、
前記高音基準音高及び前記低音基準音高に基づいて、前記ビブラート波形における中心音高と、前記楽譜データにおける前記歌唱区間に対応する音符の音高との差分である中心音高差、または、前記ビブラート波形における周波数軸に沿った振れ幅を表すビブラート深さのうち少なくともいずれかを決定する決定ステップと、
前記歌唱区間に対応する前記楽譜データでの区間に、前記中心音高差、及び、前記ビブラート深さのうち少なくともいずれかを対応付けることで、歌唱特徴データを生成するデータ生成ステップと
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。 - 前記決定ステップは、前記高音基準音高と前記低音基準音高との差分を、前記ビブラート深さとして算出するように構成されており、
前記第1取得ステップで取得された楽譜データを構成する複数の音符を、表示部に表示させ、前記歌唱特徴データに含まれる前記ビブラート深さに基づいてビブラートの特徴を「浅い」又は「深い」に分類した結果を、前記歌唱区間に対応する前記楽譜データでの区間と対応付けて、前記表示部に表示させる表示制御ステップを更に有すること、
を特徴とする請求項1に記載のプログラム。 - 前記基準算出ステップは、
前記ビブラート波形における変曲点を検出する頂点検出ステップと、
前記ビブラート波形の変曲点のうち、極大となる変曲点における音高の代表値を、前記高音基準音高として算出する高音基準算出ステップと、
前記ビブラート波形の変曲点のうち、極小となる変曲点における音高の代表値を、前記低音基準音高として算出する低音基準算出ステップと、
を前記コンピュータに実行させるものであって、
前記ビブラート波形において極小となる変曲点の個数と、前記ビブラート波形において極大となる変曲点の個数とを同数として、前記高音基準音高及び前記低音基準音高を算出するように構成されていること、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のプログラム。 - 複数の音符によって構成された楽曲の楽譜を表す楽譜データであって、前記複数の音符のそれぞれに、音高及び演奏期間が対応付けられた楽譜データを、第1記憶部から取得する第1取得手段と、
前記楽曲を歌唱したボーカル音を含む楽曲データを、第2記憶部から取得する第2取得手段と、
前記楽曲データから前記ボーカル音を表すボーカルデータを抽出する抽出手段と、
前記ボーカルデータに基づいて、前記ボーカルデータにおける音高の推移を表すボーカル音高推移を決定する音高推移決定手段と、
前記楽譜データに基づいて前記楽曲の歌唱旋律を構成する各音符であるメロディ音符の時系列の推移を表す時系列音符推移を決定する音符推移決定手段と、
前記ボーカル音高推移と前記時系列音符推移とに基づいて、前記ボーカル音高推移においてビブラートを用いて歌唱された歌唱区間であるビブラート波形であって、前記メロディ音符の音高が変化しない領域ごとに分割された前記ビブラート波形を特定する特定手段と、
前記ビブラート波形における頂点の音高に基づいて、前記ビブラート波形における高音域の音高を表す高音基準音高、及び、前記ビブラート波形における低音域の音高を表す低音基準音高を算出する基準算出手段と、
前記高音基準音高及び前記低音基準音高に基づいて、前記ビブラート波形における中心音高と、前記楽譜データにおける前記歌唱区間に対応する音符の音高との差分である中心音高差、または、前記ビブラート波形における周波数軸に沿った振れ幅を表すビブラート深さのうち少なくともいずれかを決定する決定手段と、
前記歌唱区間に対応する前記楽譜データでの区間に、前記中心音高差、及び、前記ビブラート深さのうち少なくともいずれかを対応付けることで、歌唱特徴データを生成するデータ生成手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。 - 複数の音符によって構成された楽曲の楽譜を表す楽譜データであって、前記複数の音符のそれぞれに、音高及び演奏期間が対応付けられた楽譜データを、情報処理装置が第1記憶部から取得する第1取得手順と、
前記楽曲を歌唱したボーカル音を含む楽曲データを、前記情報処理装置が第2記憶部から取得する第2取得手順と、
前記楽曲データから前記ボーカル音を表すボーカルデータを、前記情報処理装置が抽出する抽出手順と、
前記ボーカルデータに基づいて、前記ボーカルデータにおける音高の推移を表すボーカル音高推移を、前記情報処理装置が決定する音高推移決定手順と、
前記楽譜データに基づいて前記楽曲の歌唱旋律を構成する各音符であるメロディ音符の時系列の推移を表す時系列音符推移を、前記情報処理装置が決定する音符推移決定手順と、
前記ボーカル音高推移と前記時系列音符推移とに基づいて、前記ボーカル音高推移においてビブラートを用いて歌唱された歌唱区間であるビブラート波形であって、前記メロディ音符の音高が変化しない領域ごとに分割された前記ビブラート波形を、前記情報処理装置が特定する特定手順と、
前記ビブラート波形における頂点の音高に基づいて、前記ビブラート波形における高音域の音高を表す高音基準音高、及び、前記ビブラート波形における低音域の音高を表す低音基準音高を、前記情報処理装置が算出する基準算出手順と、
前記高音基準音高及び前記低音基準音高に基づいて、前記ビブラート波形における中心音高と、前記楽譜データにおける前記歌唱区間に対応する音符の音高との差分である中心音高差、または、前記ビブラート波形における周波数軸に沿った振れ幅を表すビブラート深さのうち少なくともいずれかを、前記情報処理装置が決定する決定手順と、
前記歌唱区間に対応する前記楽譜データでの区間に、前記中心音高差、及び、前記ビブラート深さのうち少なくともいずれかを対応付けることで、前記情報処理装置が歌唱特徴データを生成するデータ生成手順と
を備えることを特徴とするデータ生成方法。
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