JP6011506B2 - 情報処理装置,データ生成方法,及びプログラム - Google Patents
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Description
このため、特許文献1に記載されたカラオケ装置において、歌唱音声から検出した歌唱技巧を、予め生成した評価データに照合した結果、一致している場合に、付加点数を付与することが考えられる。ここで言う評価データとして、例えば、楽曲を歌唱する際に用いるべき歌唱技巧の内容を、その歌唱技巧を用いるべきタイミングと対応付けたものとすることが考えられる。このような評価データは、通常、人の手によって楽曲ごとに予め生成する必要があり、従来の技術では、楽曲データに基づいて評価データを自動的に生成することが困難であるという課題があった。
本発明における楽曲データ取得手段は、歌唱した歌唱音を含む楽曲データが記憶された第一記憶部から、楽曲データを取得する。抽出手段は、楽曲データ取得手段により取得された楽曲データから、歌唱した歌唱音を表すボーカルデータを抽出する。
したがって、本発明において、一般の人間が作詞作曲した楽曲の楽曲データであっても、その楽曲についての評価データを自動生成できる。
本発明における歌唱取得手段は、楽曲の演奏中に入力された音声を表す歌唱データを取得する。評価手段は、歌唱取得手段により取得された歌唱データについて、生成手段で生成された評価データを用いて、入力された音声における歌唱技巧を評価する。
さらに、本発明における抽出手段は、楽曲データから、ボーカルデータと、楽曲における伴奏音を表す伴奏データとを抽出しても良い。
また、本発明における生成手段は、決定手段により決定された音符区間での技巧特徴量の中で、楽曲において特徴的に用いられる歌唱技巧に対応する技巧特徴量を、所定の条件を満たす技巧特徴量として決定しても良い。
この結果、このような情報処理装置にて作成された情報処理装置を用いて歌唱を評価すれば、楽曲に対して多くの人間が有している印象に合致するように評価できる。
また、本発明における生成手段は、決定手段により決定された音符区間での技巧特徴量を、音符区間における音高かつ音価ごとに集計した特徴量分布を算出する分布算出手段を備えていても良い。
ーカルデータだけとすることができる。
ところで、本発明は、評価データを生成するデータ生成方法としてなされていても良い。
また、本発明は、コンピュータが実行するプログラムとしてなされていても良い。
[第一実施形態]
〈カラオケシステムの構成〉
図1に示すカラオケシステム1は、ユーザ(利用者)が指定した楽曲を演奏し、その演奏に合わせてユーザが歌唱するシステムである。
〈情報処理サーバ〉
情報処理サーバ10は、通信部12と、記憶部14と、制御部16とを備えている。
制御部16は、ROM18,RAM20,CPU22を備えた周知のマイクロコンピュータを中心に構成された周知の制御装置である。ROM18は、電源が切断されても記憶内容を保持する必要がある処理プログラムやデータを格納する。RAM20は、処理プログラムやデータを一時的に格納する。CPU22は、ROM18やRAM20に記憶された処理プログラムに従って各処理(各種演算)を実行する。
記憶部14は、記憶内容を読み書き可能に構成された周知の記憶装置である。この記憶部14には、少なくとも、複数の楽曲データMDが格納される。
本実施形態の伴奏データに含まれる楽器の演奏音としては、打楽器(例えば、ドラム,太鼓,シンバルなど)の演奏音,弦楽器(例えば、ギター,ベースなど)の演奏音,打弦楽器(例えば、ピアノ)の演奏音,及び管楽器(例えば、トランペットやクラリネットなど)の演奏音がある。一般的な楽曲においては、通常、打楽器やベースがリズム楽器となる。
〈カラオケ装置〉
カラオケ装置30は、通信部32と、入力受付部34と、楽曲再生部36と、記憶部38と、音声制御部40と、映像制御部46と、制御部50とを備えている。
制御部50は、ROM52,RAM54,CPU56を少なくとも有した周知のコンピュータを中心に構成されている。ROM52は、電源が切断されても記憶内容を保持する必要がある処理プログラムやデータを格納する。RAM54は、処理プログラムやデータを一時的に格納する。CPU56は、ROM52やRAM54に記憶された処理プログラムに従って各処理(各種演算)を実行する。
〈標準特徴量算出処理〉
次に、カラオケ装置30の制御部50が実行する標準特徴量算出処理について説明する。
標準特徴量算出処理では、制御部50は、さらに、複数の歌唱技巧についての評価を表す技巧特徴量を、楽曲における音符区間ごとに決定する(S150)。ここで言う複数の歌唱技巧には、“ビブラート”,“ため”,“しゃくり”,“フォール”,“こぶし”を含む。
つまり、本実施形態の標準特徴量算出処理では、制御部50は、複数の楽曲のボーカルデータについての各歌唱技巧の評価を表す技巧特徴量を算出する。さらに、標準特徴量算出処理では、制御部50は、その算出された技巧特徴量を、歌唱旋律を構成する音符区間の音価、かつ、音高の組み合わせごとに平均した平均値及び標準偏差を求める。そして、標準特徴量算出処理では、制御部50は、音符区間の音価かつ音高ごとに求められた標準特徴量を、情報処理サーバ10の記憶部14に格納する。
〈評価データ生成処理〉
次に、カラオケ装置30の制御部50が実行する評価データ生成処理について説明する。
そして、評価データ生成処理では、図3に示すように、起動されると、まず、制御部50は、情報処理サーバ10に格納されている全ての楽曲データMDの中から、一つの楽曲データMDを取得する(S210)。続いて、制御部50は、S210にて取得した楽曲データMDに含まれる原盤波形データを取得する(S220)。
つまり、評価データ生成処理では、制御部50が、楽曲において特徴的な歌唱技巧が用いられている音符区間ごとに、その歌唱技巧を評価した評価データを生成する。さらに、評価データ生成処理では、制御部50は、リファレンスデータを生成し、評価データと共に情報処理サーバ10の記憶部14に格納する。
〈カラオケ採点処理〉
次に、カラオケ装置30の制御部50が実行するカラオケ採点処理について説明する。
そして、カラオケ採点処理では、起動されると、図4に示すように、制御部50は、まず、入力受付部34を介して指定された楽曲に対応する楽曲データMDを、情報処理サーバ10の記憶部14から取得する(S510)。続いて、制御部50は、S510にて取得した楽曲データMDに含まれている伴奏データを抽出する(S520)。
は省略する。
ただし、上記の音符毎評価点を求める式おいて、向きは、評価データに含まれる特定特徴量と歌唱特徴量との差分における正負であり、「1」または「−1」である。
さらに、技巧評価点の算出では、制御部50は、楽曲全体に渡る音符毎評価点の平均値を技巧評価点として算出する。
つまり、カラオケ採点処理では、制御部50は、楽曲の演奏中に入力された音声を歌唱データとして記憶する。そして、カラオケ採点処理では、制御部50は、記憶した歌唱データを解析して歌唱特徴量を算出する。さらに、カラオケ採点処理では、制御部50は、楽曲における特徴的な技巧が強く表れているほど、大きな点数となるように技巧評価点を算出する。
[第一実施形態の効果]
以上説明したように、カラオケシステム1によれば、楽曲データMDに対応する評価データを自動で生成することができる。
さらに、カラオケシステム1においては、歌唱旋律を構成する音符区間において特徴的に用いられる歌唱技巧を特徴技巧として特定している。そして、カラオケ採点処理では、その音符区間が歌唱された音声において特徴技巧が強く表れていれば、大きな点数の技巧
評価点を基準評価点に付加している。
[第二実施形態]
第二実施形態のカラオケシステムは、第一実施形態のカラオケシステム1とは、主として、評価データ生成処理の内容が異なる。このため、本実施形態においては、第一実施形態と同様の構成及び処理には、同一の符号を付して説明を省略し、第一実施形態とは異なる評価データ処理を中心に説明する。
〈評価データ生成処理〉
本実施形態における評価データ生成処理は、評価データ生成処理を実行するための起動指令が入力されると起動される。
そして、評価データ生成処理では、制御部50は、楽曲識別情報と、評価データと、リファレンスデータとを対応付けて情報処理サーバ10の記憶部14にアップロードする(S790)。
[第二実施形態の効果]
第二実施形態のカラオケシステム1によれば、評価データの生成に必要なデータを楽曲におけるボーカルデータだけとすることができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
まず、制御部50は、以下の式に従って、音符毎評価点を算出する。
ただし、上記の音符毎評価点を求める式おいて、和を求める対象(即ち、シグマの対象)は、歌唱技巧である。また、向きは、評価データに含まれる特定特徴量と歌唱特徴量との差分における正負であり、「1」または「−1」である。
さらに、技巧評価点の算出では、制御部50は、楽曲全体に渡る音符毎評価点の平均値を技巧評価点として算出する。
最後に、上記実施形態の記載と、特許請求の範囲の記載との関係を説明する。
Claims (6)
- 楽曲ごとに用意され、当該楽曲を演奏する基となる楽曲データであって、歌唱した歌唱音を含む楽曲データが記憶された第一記憶部から、前記楽曲データを取得する楽曲データ取得手段と、
前記楽曲データ取得手段により取得された楽曲データから、歌唱した歌唱音を表すボーカルデータを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出されたボーカルデータについて、前記楽曲データを構成する所定の音符の区間である音符区間ごとに、複数の歌唱技巧についての評価を表す技巧特徴量を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された音符区間の技巧特徴量の中で、所定の条件を満たす技巧特徴量を決定し、決定された技巧特徴量に対応する音符区間と、決定された技巧特徴量とを対応付けたデータを、歌唱の評価に用いる評価データとして生成する生成手段と、
複数の楽曲にて用いられる前記歌唱技巧の標準的な評価を表す標準特徴量が格納された第二記憶部から、前記標準特徴量を取得する標準取得手段とを備え、
前記生成手段は、
前記決定手段により決定された前記音符区間での技巧特徴量と前記標準取得手段で取得した標準特徴量との差分が基準範囲外である場合、前記基準範囲外となる技巧特徴量を、前記所定の条件を満たす技巧特徴量として決定する
ことを特徴とする情報処理装置。 - 楽曲ごとに用意され、当該楽曲を演奏する基となる楽曲データであって、歌唱した歌唱音を含む楽曲データが記憶された第一記憶部から、前記楽曲データを取得する楽曲データ取得手段と、
前記楽曲データ取得手段により取得された楽曲データから、歌唱した歌唱音を表すボーカルデータを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出されたボーカルデータについて、前記楽曲データを構成する所定の音符の区間である音符区間ごとに、複数の歌唱技巧についての評価を表す技巧特徴量を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された音符区間の技巧特徴量の中で、所定の条件を満たす技巧特徴量を決定し、決定された技巧特徴量に対応する音符区間と、決定された技巧特徴量とを対応付けたデータを、歌唱の評価に用いる評価データとして生成する生成手段とを備え、
前記生成手段は、
前記決定手段により決定された音符区間での技巧特徴量を、前記音符区間における音高かつ音価ごとに集計した特徴量分布を算出する分布算出手段を備え、
前記分布算出手段により算出された特徴量分布において、楽曲における特徴として有意な範囲に含まれる場合、前記有意な範囲に含まれる技巧特徴量を前記所定の条件を満たす技巧特徴量として決定する
ことを特徴とする情報処理装置。 - 楽曲の演奏中に入力された音声を表す歌唱データを取得する歌唱取得手段と、
前記歌唱取得手段により取得された前記歌唱データについて、前記生成手段で生成された評価データを用いて、前記入力された音声における歌唱技巧を評価する評価手段と
を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。 - 前記抽出手段は、前記楽曲データから、前記ボーカルデータと、楽曲における伴奏音を表す伴奏データとを抽出し、
前記情報処理装置は、さらに、
前記抽出手段にて抽出した伴奏データに基づいて、前記楽曲を演奏する演奏手段を備え、
前記歌唱取得手段は、前記演奏手段にて楽曲の演奏中に入力された音声を前記歌唱データとして取得する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。 - 楽曲ごとに用意され、当該楽曲を演奏する基となる楽曲データであって、歌唱した歌唱音を含む楽曲データが記憶された第一記憶部から、前記楽曲データを取得する楽曲データ取得過程と、
前記楽曲データ取得過程により取得された楽曲データから、歌唱した歌唱音を表すボーカルデータを抽出する抽出過程と、
前記抽出過程により抽出されたボーカルデータについて、前記楽曲データを構成する所定の音符の区間である音符区間ごとに、複数の歌唱技巧についての評価を表す技巧特徴量を決定する決定過程と、
前記決定過程により決定された音符区間の技巧特徴量の中で、所定の条件を満たす技巧特徴量を決定し、決定された技巧特徴量に対応する音符区間と、決定された技巧特徴量とを対応付けたデータを、歌唱の評価に用いる評価データとして生成する生成過程と、
複数の楽曲にて用いられる前記歌唱技巧の標準的な評価を表す標準特徴量が格納された第二記憶部から、前記標準特徴量を取得する標準取得過程とを備え、
前記生成過程では、
前記決定過程により決定された前記音符区間での技巧特徴量と前記標準取得過程で取得した標準特徴量との差分が基準範囲外である場合、前記基準範囲外となる技巧特徴量を、前記所定の条件を満たす技巧特徴量として決定する
ことを特徴とするデータ生成方法。 - 楽曲ごとに用意され、当該楽曲を演奏する基となる楽曲データであって、歌唱した歌唱音を含む楽曲データが記憶された第一記憶部から、前記楽曲データを取得する楽曲データ取得手順と、
前記楽曲データ取得手順により取得された楽曲データから、歌唱した歌唱音を表すボーカルデータを抽出する抽出手順と、
前記抽出手順により抽出されたボーカルデータについて、前記楽曲データを構成する所定の音符の区間である音符区間ごとに、複数の歌唱技巧についての評価を表す技巧特徴量を決定する決定手順と、
複数の楽曲にて用いられる前記歌唱技巧の標準的な評価を表す標準特徴量が格納された第二記憶部から、前記標準特徴量を取得する標準取得手順と、
前記決定手順により決定された音符区間の技巧特徴量の中で、所定の条件を満たす技巧特徴量を決定し、決定された技巧特徴量に対応する音符区間と、決定された技巧特徴量とを対応付けたデータを、歌唱の評価に用いる評価データとして生成する生成手順であって、前記決定手順により決定された前記音符区間での技巧特徴量と前記標準取得手順で取得した標準特徴量との差分が基準範囲外である場合、前記基準範囲外となる技巧特徴量を、前記所定の条件を満たす技巧特徴量として決定する生成手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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