JP6056506B2 - 電動船外機のモータ着脱機構 - Google Patents

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Description

本発明は、動力源としての電動モータを搭載すると共に、この電動モータにバッテリから電力が供給されるようにした電動船外機においてそのモータ着脱機構に関するものである。
近年、環境に与える影響を考慮して、電動モータによって駆動する電動船外機が注目されている。例えば、特許文献1には、船外機本体内に電動モータを収容した電動船外機が開示されている。この電動船外機では、電動モータの出力軸の回転がドライブシャフト及びベベルギヤを経て、プロペラシャフトに伝達され、プロペラを回転させる構造である。また、この電動船外機では電動モータの他に、この電動モータに電力を供給する充電式バッテリと、電動モータの回転数等を制御する制御ユニットとが設けられている。かかる電動船外機によれば、例えばエンジン船外機に比べて、排気ガスが水中に排出されることがないので、環境に与える影響を少なくすることができる。
特開2005‐153727号公報 特開2000‐211588号公報
この種の電動船外機は上述のような利点があるものの、船外機本体と電動モータ、更には制御ユニットとがケーブルを介して相互に接続されて一体化して構成され、各構成ユニットもしくは構成部位は基本的には分離できないものとなっている。実使用において特にバッテリを充電する場合、充電設備がある場所まで電動船外機を搬送する必要があるが、上記のようにケーブルを介して一体化した電動船外機のセット全体を運ばなければならない。その際、ブラケット装置を介して船体に取り付けられた電動船外機を船体から取り外し、所定の保管場所まで搬送する運搬負荷は極めて大きく、あるいは実質的に困難であるという問題がある。
なお、特許文献2にはクランクシャフトとドライブシャフトとの連結部位の交換を可能にした船外機が開示される。しかしながら、この船外機は所謂エンジン船外機であり、電動式のものとは基本構成が全く異なるものである。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、搬送性に優れ、運搬負荷を格段に低減し得る電動船外機のモータ着脱機構を提供することを目的とする。
本発明の電動船外機のモータ着脱機構は、電動モータを搭載する船外機本体と前記電動モータに電力を供給する電源ユニットとがケーブルを介して電気的に接続される電動船外機のモータ着脱機構であって、前記船外機本体を船体に取り付けるためのスイベルブラケットの直上部で、前記電動モータが前記船外機本体に対して着脱可能に結合し、前記電動モータの出力軸とプロペラ駆動用のドライブシャフトとが第1の係合機構を介して係脱可能に結合し、前記電動モータのモータハウジングと前記ドライブシャフトのドライブシャフトハウジングとが第2の係合機構を介して係脱可能に結合し、前記第2の係合機構は、前記電動モータのモータハウジングのボスの外周面に突設された係合ピンと、前記スイベルブラケットの直上部の前記ドライブシャフトハウジングの外周に前記係合ピンに対応して配置されたL字形のロック溝が設けられて係合ロック位置と係合ロック解除位置との間で回動可能に取り付けられたモータホルダと、前記モータホルダを前記係合ロック位置に保持する保持機構とを有し、前記保持機構が前記モータホルダを前記係合ロック位置に付勢するスプリング又はディテント機構で構成されることを特徴とする。
また、本発明の電動船外機のモータ着脱機構において、前記第1の係合機構及び前記第2の係合機構はそれぞれ、前記スイベルブラケットの直上部に配置されると共に、スプライン結合構造を有することを特徴とする。
また、本発明の電動船外機のモータ着脱機構において、前記電動モータを前記船外機本体に取り付ける際、前記第1の係合機構が前記第2の係合機構に先行して係合開始することを特徴とする。
本発明によれば、スイベルブラケットの直上部で実質的に電動モータのみを船外機本体に対して取り付け、あるいは取り外すことができる。ケーブルを介して一体化した電動船外機のセット全体を運ばないで済むため、その搬送性が大幅に向上し、保管場所等まで搬送する運搬負荷は格段に小さくなる。
本発明の適用例としての電動式の船外機の全体構成例を示す斜視図である。 本発明に係る船外機のシステム構成を示すブロック図である。 本発明の船外機における電動モータ搭載時の船外機本体の後方斜視図である。 本発明の船外機における電動モータ取外し時の船外機本体の後方斜視図である。 本発明の船外機においてアッパユニットをミドルユニットに結合させる際の工程を順に示す要部斜視図及びその断面図である。 本発明の船外機においてアッパユニットをミドルユニットに結合させる際の工程を順に示す要部斜視図及びその断面図である。 本発明の船外機においてアッパユニットをミドルユニットに結合させる際の工程を順に示す要部斜視図及びその断面図である。 本発明の船外機においてアッパユニットをミドルユニットに結合させる際の工程を順に示す要部斜視図及びその断面図である。 本発明の船外機においてアッパユニットをミドルユニットに結合させる際の工程を順に示す要部斜視図及びその断面図である。 本発明の船外機においてアッパユニットをミドルユニットに結合させる際の工程を順に示す要部斜視図及びその断面図である。 本発明の船外機における電動モータ保持機構の要部斜視図である。 本発明の船外機における電動モータ保持機構の要部断面図である。 本発明の船外機における電動モータ保持機構の変形例を示すそれぞれ要部破断斜視図である。
以下、図面に基づき、本発明の電動船外機のモータ着脱機構における好適な実施の形態を説明する。
図1は、本発明の適用例としての電動式の船外機10の構成例を示している。図2は、船外機10のシステム構成を示すブロック図である。 図3は、船外機10における電動モータ搭載時の船外機本体100の後方斜視図である。先ず、図1〜図3を用いて、船外機10の全体構成について説明する。なお、図1を含め、以下の説明で用いる図においては、必要に応じて船外機10の前方を矢印Frにより、後方を矢印Rrによりそれぞれ示し、また、船外機10の側方右側を矢印Rにより、側方左側を矢印Lによりそれぞれ示す。
船外機10は、船外機本体100と電源/制御ユニット(あるいは単に電源ユニットという)200とを有する。船外機本体100と電源/制御ユニット200とは別体構成され、両者は接続ケーブル11により電気的に接続される。船外機本体100は、図示しない船舶の船体船尾に配置されたトランサムボード等に取り付けて使用される。電源/制御ユニット200は船舶の船体適所に搭載され、接続ケーブル11を介して船外機本体100の後述する電動モータに対して駆動用の電力(ここでは、交流電流)を供給する。また、電源/制御ユニット200は、船外機10を制御する。船外機本体100が電源/制御ユニット200と別体であるため、船外機本体100を軽量化しその操作性の向上を図ることができる。本実施形態において、船外機本体100と電源/制御ユニット200とはカプラ等の接続手段を用いずに、接続ケーブル11により一体化して接続され、基本的には繋がったままの状態で使用される。
船外機本体100は主に図3に示されるように、動力源である電動モータ101(図2)等を含むアッパユニット100Aと、船外機本体100を船体に取り付けるためのマウント装置等を含むミドルユニット100Bと、推力を発生する推進機等を含むロアユニット100Cとを有する。この例ではアッパユニット100A〜ロアユニット100Cが上下方向に3段式に配置構成される。
電源/制御ユニット200は主に、船外機10を制御する制御部201と、船外機10の電源としての電池部202と、電池残量や船外機10の速度等を始めとして船外機10の運転操作に必要となる各種のパラメータ等を表示する表示部203とを含んでいる。
制御部201は、ソフトウェアや船外機10の設定に関するデータを格納できるメモリとそのメモリからソフトウェアや船外機10の設定を読み出して実行できるプロセッサとを有する。そして、制御部201が船外機10の設定に基づいてそのソフトウェアを実行することにより、船外機10は適正に制御されるようになっている。なお、制御部201にはメインスイッチ204や外部電源出力(例えば12V)205等が接続される。
電池部202は、単数又は複数のパッケージ化された電池パック(バッテリ)と、複数の電池を同時に装着できる電池パック装着部とを含み、電源/制御ユニット200に対して着脱可能である。電池部202の電池パックは直流電源であり、例えばリチウムイオン電池のセル集合体が適用可能であり、外部機器1としての充電器2によって充電することにより、繰り返して使用することができる。そして、電池パックが電池パック装着部に取り付けられることで、制御部201や船外機本体100の電動モータ101、あるいはその他の各部を駆動するための電力が供給可能になる。
なお、外部機器1において故障診断/データ書換えユニット3を更に有する。この故障診断/データ書換えユニット3は、電源/制御ユニット200の制御部201に対して、信号を送受信可能に電気的に接続することにより、船外機10の状態を読み出して正常であるか否かを判断できる。更に、故障診断/データ書換えユニット3は、制御部201のメモリに格納されるソフトウェアや設定を書き換えることができる。
ここで更に、船外機本体100についてその基本構成を説明する。先ず、前述のようにアッパユニット100Aに電動モータ101を備え、接続ケーブル11が接続された電動モータ101に電源/制御ユニット200から電力が供給される。この電動モータ101はベース103上に固定支持されたモータハウジング102内に収容される。また、ベース103から前方に延出したハンドルブラケット104には操舵ハンドル105がピン結合し、これによりモータハウジング102と操舵ハンドル105は相互に連結される。なお、操舵ハンドル105は上下方向に折畳み可能に取り付けられる。後述するようにアッパユニット100Aは操舵ハンドル105の回動操作により、船体側に固定のミドルユニット100Bに対して水平方向に回動可能である。
ミドルユニット100Bにおいてスイベルブラケット106を有し、このスイベルブラケット106の前側に左右方向に横架されたチルトピン107を介して、左右一対のクランプブラケット108が連結される。クランプブラケット108はトランサムボードを挟むかたちで船体船尾に固定して取り付けられる。このようにミドルユニット100Bにはクランプブラケット108を含んで構成されるマウント装置が設けられる。クランプブラケット108とスイベルブラケット106とは、チルトピン107を介して上下方向に相対的に回転できる。このためクランプブラケット108がトランサムボードに固定されている状態において、船外機本体100をチルトピン107のまわりに回動させ、チルトアップ/ダウン操作を行うことができる。
上記の場合、図1に示されるようにハンドルブラケット104とクランプブラケット108の間には引張りスプリング109が張架される。船外機本体100がクランプブラケット108を介して船体に取り付けられた際には、後述する推進部が略前方を指向するように引張りスプリング109がアッパユニット100Aを弾性付勢する。即ち、引張りスプリング109はリターンスプリングとして機能する。
ロアユニット100Cにおいて、電動モータ101の回転動力を船舶に対する推進力に変換する推進部を有する。図1に示されるように外観的にはスイベルブラケット106の下側にドライブシャフトハウジング110が配置されるが、このドライブシャフトハウジング110はその略上半部がスイベルブラケット106に内挿され、その上端部110A(図4参照)がスイベルブラケット106の直上部まで延出し、後述する結合構造によりアッパユニット100Aと連結する。ドライブシャフトハウジング110内には更に、後述するドライブシャフトが貫通配置される。該ドライブシャフトの上端部は電動モータ101の出力軸と後述する結合構造により連結され、その下端部はギヤケース111内のギヤ(ベベルギヤ)と連結される。このギヤはプロペラシャフトと結合しており、プロペラシャフトの後端部には推進プロペラ112が取り付けられている。このように推進部において電動モータ101の出力軸の回転がドライブシャフト及びベベルギヤを経て、プロペラシャフトに伝達され、最終的に推進プロペラ112を回転させる構造となっている。
アッパユニット100Aのモータハウジング102は、ドライブシャフトハウジング110と連結される。従って、操舵ハンドル105の回動操作により、モータハウジング102とドライブシャフトハウジング110、即ち推進部とを一体的に水平方向に回転可能である。つまり、操舵ハンドル105によって推力部を左右方向に操舵、即ちステアリング操作することができる。
上述した基本構成において電動モータ101は、推進部の推進プロペラ112を回転駆動させるための駆動源であり、例えば三相交流誘導電動機等の交流電動機が適用される。この場合、モータハウジング102の内部には交流電流により回転磁界を形成するコイルと、この回転磁界により回転する回転子とが収容される。回転子に設けられた出力軸は、その軸線方向が略垂直(上下方向)になるように設けられ、モータハウジング102の下側に延出する。
電動モータ101は、その出力軸の軸線方向視で略円形の形状を有し、出力軸を基準とする半径方向寸法が、軸線方向寸法よりも大きい略扁平な形状を有する。このような半径方向寸法が大きい電動機は、特に低回転時におけるトルクが大きい。このため船舶の始動時等に、中間減速機等を用いることなく大きな推進力が得られる。これにより船外機本体100として全高を低く抑えつつ、コンパクトな構成でありながら、必要且つ十分な出力が得られる。なお、電動モータ101は図2のように位相、速度及び温度等の作動パラメータを検出するセンサ113が付帯しており、それらの検知信号が制御部201に送出されるようになっている。
また、操舵ハンドル105には図1のようにアクセルグリップ114等が設けられる。アクセルグリップ114は、電動モータ101の回転方向及びその回転速度を調整するものである。このアクセルグリップ114は操舵ハンドル105の先端部において、操舵ハンドル105の軸心回りに正転及び逆転可能に取り付けれ、その回転方向及び回転量がスロットル/シフトセンサ115A(図2)により検出されるようになっている。それらの検出信号が制御部201に送出され、制御部201はその検出信号に基づき、アクセルグリップ114の回転量に応じて電動モータ101の回転数を設定する。更に操舵ハンドル105の適所には、船外機10を緊急停止させるためのスイッチであるエマージェンシースイッチ115Bが配設される。
さて、本発明の船外機10において、アッパユニット100Aは図4に示すようにミドルユニット100B及びロアユニット100Cに対して分離可能であり、つまり電動モータ101が船外機本体100に対して着脱可能な結合構造を有する。このようにアッパユニット100A、即ちその主要部である電動モータ101を船外機本体100から取外し可能とするアッパユニット100Aとミドルユニット100B(及びロアユニット100C)の間の結合構造の詳細については次に述べるが、電動モータ101は常態では図1あるいは図3のように船外機本体100に取り付けられ、電動モータ101をその取付状態に保持するためのモータホルダ116を有している。このモータホルダ116は、スイベルブラケット106の直上部に位置する。
ここで、図4に示されるようにドライブシャフトハウジング110内に収容保持されるドライブシャフト117は、ミドルユニット100B及びロアユニット100Cの長手方向(上下方向)に沿って延設される。ドライブシャフト117の上端部117Aは図示のようにスイベルブラケット106の直上部まで延出する。なお、詳細図示を省略するが、ドライブシャフトハウジング110は軸受構造を介してスラスト方向及びラジアル方向ともスイベルブラケット106によって支持され、また、ドライブシャフト117は軸受構造を介してスラスト方向及びラジアル方向ともドライブシャフトハウジング110によって支持される。スイベルブラケット106、ドライブシャフトハウジング110及びドライブシャフト117はそれらの共軸に関して同心に配置され、各々相互間で相対回転もしくは回動可能に結合する。
次に、電動モータ101の船外機本体100に対する結合構造について説明する。本発明において、電動モータ101の出力軸とプロペラ駆動用のドライブシャフト117とが第1の係合機構を介して係脱可能に結合し、また、電動モータ101のモータハウジングとドライブシャフト117のドライブシャフトハウジング110とが第2の係合機構を介して係脱可能に結合する。図5〜図10は、アッパユニット100Aとミドルユニット100Bの結合部まわりをそれぞれ示し、図5のように分離したアッパユニット100Aを、図10のようにミドルユニット100Bに結合させる際の工程を順次示している。
図5において、モータハウジング102内に収容された電動モータ101の出力軸118の先端部118Aはベース103の下方へ延出し、先端部118Aの軸線に沿って所定長さのスプライン119(雌)が形成される。なお、このスプライン119は、先端部118Aに嵌挿されたスリーブ120に形成され、あるいは先端部118A自体に直接形成したものであってもよい。一方、ドライブシャフト117の上端部117Aには、スプライン119と係合可能なスプライン121(雄)が形成され、これらのスプライン119及びスプライン121により第1の係合機構が形成される。つまり電動モータ101の出力軸118とドライブシャフト117とが第1の係合機構を介して係脱可能に結合する。
また、出力軸118の先端部118Aを囲むように円筒状のボス122がベース103の下方へ突設される。ボス122は出力軸118と同心に配置される。ボス122の内周面には、その円筒状の軸線に沿って所定長さのスプライン123(雌)が形成される。一方、ドライブシャフトハウジング110の上端部110Aには、スプライン123と係合可能なスプライン124(雄)が形成され、これらのスプライン123及びスプライン124により第2の係合機構が形成される。つまり、モータハウジング102とドライブシャフトハウジング110とが第2の係合機構を介して係脱可能に結合する。
上記のように内側の第1の係合機構とその外周に沿って配置された第2の係合機構とによる内外2重の結合構造を介して、アッパユニット100Aとミドルユニット100Bが結合する。この場合、ドライブシャフト117の上端部117Aのスプライン121が、ドライブシャフトハウジング110の上端部110Aのスプライン124に対して、アッパユニット100A側へ所定長さだけ長くもしくは多く、即ち図5のように高くなるように突出している。このように第1の係合機構のスプライン121を突出させることで、アッパユニット100A及びミドルユニット100Bが結合する際に、後述のように第1の係合機構が第2の係合機構に先行して係合開始する。
更に、モータホルダ116には電動モータ101を船外機本体100への取付状態に保持するための保持機構が構成される。図5に示されるようにボス122の外周面には、ロック用の係合ピン125が突設される。一方、モータホルダ116には係合ピン125が係合可能なロック溝126が形成される。このロック溝126は係合ピン125をスライド可能とすべく、その直径よりも若干幅広に形成され、モータホルダ116の上端縁から斜め下方へ切り込まれてスロープ状をなし、その端末部126aが鍵状もしくはL字状をなすようにモータホルダ115の周方向に沿って屈曲する。
また、モータホルダ116はドライブシャフトハウジング110に対して回動方向には可動であるが、両者間には例えば図11あるいは図12に示すようにそれらの直径方向の対向位置に一対のスプリング127(引張コイルスプリング)が配置される。このスプリング127は、モータホルダ116の底部においてその回動方向に沿って装着される。これらのスプリング127の弾力により、モータホルダ116及びドライブシャフトハウジング110の相対角度位置を保つように保持される。
上記構成において、図4のように船外機本体100から取り外された電動モータ101を、図1あるいは図3のように船外機本体100に取り付ける場合について説明する。先ず、図5のように係合ピン125がロック溝126の上方に位置するように、アッパユニット100Aをミドルユニット100Bの上方まで移動させる。この状態からアッパユニット100Aを下降させると、図6のようにドライブシャフト117の上端部117Aのスプライン121が、出力軸118の先端部118Aのスプライン119の下穴に入り始め、これによりドライブシャフト117及び出力軸118が心合せされる。次に図7のようにアッパユニット100Aを更に下降させることで、スプライン119及びスプライン121を係合開始しつつ、係合ピン125がロック溝126に係合し始める。
アッパユニット100Aを更に下降させることで、適度に遅いタイミングでドライブシャフトハウジング110の上端部110Aのスプライン124が、ボス122のスプライン123に係合開始する。この場合、アッパユニット100Aの下降に伴い係合ピン125がロック溝126のスロープに沿ってスライドすることで、モータホルダ116がスプリング127の弾力に抗して回動する。アッパユニット100Aを更に下降させると、係合ピン125が図9のようにロック溝126の端末部126aに到達する。このときモータホルダ116がスプリング127の弾力により上記とは反対方向に回動し、これにより図10のように係合ピン125がロック溝126の端末部126aに係合保持される。このとき第1の係合機構及び第2の係合機構とも係合ロック状態となる。つまりモータホルダ116を逆方向に回動しない限り、アッパユニット100A、即ち電動モータ101を船外機本体100から取り外すことができない。
このようにアッパユニット100Aを下降させつつ、第1の係合機構及び第2の係合機構を順次係合させることで、実質的にワンタッチ操作で電動モータ101を船外機本体100に取り付け、その取付状態に保持することができる。一方、モータホルダ116を取り外す場合にはモータホルダ116をスプリング127の弾力に抗して回動し、取付状態のロックを解除することで電動モータ101を引き上げて、船外機本体100から簡単に取り外すことができる。
船外機本体100から取り外された電動モータ101は、ケーブル11を介して電源/制御ユニット200と接続されてはいるが、この場合、船外機本体100を含む船外機10のセット全体を運ばないで済むため、その搬送性が大幅に向上し、保管場所等まで搬送する運搬負荷は格段に小さくなる。また、ミドルユニット100B及びロアユニット100Cを船体に取り付けたままの状態で、アッパユニット100A及び電源/制御ユニット200だけを移動させて、その電池部202のバッテリを充電することができる。実使用において使用性及び取扱い性等に優れ、高い利便性を有する。
また、電動モータ101の取付時には、上述のように第1の係合機構が第2の係合機構に先行して係合開始する。このように両者の係合タイミングをずらすことで、2つの係合機構を円滑に動作させることができる。つまり、第1の係合機構におけるスプライン119及びスプライン121の係合と、第2の係合機構におけるスプライン123及びスプライン124の係合とが同時タイミングで動作すると、それらのスプラインの歯の位相が整合せず、干渉し合って係合困難となる場合がある。これに対して2つの係合機構の動作タイミングをずらして、1つずつ順次係合させ、電動モータ101の取付操作を円滑化することができる。
ここで、本発明の変形例を説明する。この例では前述のスプリング127の代わりに、モータホルダ116とドライブシャフトハウジング110の間にディテント機構が装着される。即ち、図13に示すようにドライブシャフトハウジング110の上端部110Aの一部に、例えば図13(A)のようにモータホルダ116の底部であって、上端部110Aの下部付近のフランジ状部位110aにボール128を装着すると共に、そのボール128をスプリング129によってモータホルダ116側へ付勢する。なお、ボール128は典型的には鋼球が使用される。一方、モータホルダ116には図13(B)のようにボール128と係合可能な一対の係合孔130(130A,130B)を設ける。これらによりディテント機構が構成される。
モータホルダ116を適宜回動させることで、ボール128がいずれか一方の係合孔130(例えば係合孔130A)と係合することで、第1の係合機構及び第2の係合機構とも係合ロック状態となる。また、ボール128が他方の係合孔130(例えば係合孔130B)と係合することで、第1の係合機構及び第2の係合機構とも係合ロック解除状態となる。この例のようにディテント機構を用いても、電動モータ101を船外機本体100に対して取付状態にロックして保持し、必要に応じてそのロックを解除することで電動モータ101を船外機本体100から取り外すことができる。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
例えば、第2の係合機構が第1の係合機構に先行して係合開始するように構成することも可能である。この場合、ドライブシャフト117の上端部117Aのスプライン121が、ドライブシャフトハウジング110の上端部110Aのスプライン124よりも低く設定される。
また、係合ピン125とロック溝126を上記実施形態とは逆の配置関係、即ちモータホルダ116に係合ピン125を設けると共に、ボス122にロック溝126を設けることも可能である。
10 船外機、11 接続ケーブル、100 船外機本体、100A アッパユニット、100B ミドルユニット、100C ロアユニット、101 電動モータ、102 モータハウジング、104 ハンドルブラケット、105 操舵ハンドル、106 スイベルブラケット、107 チルトピン、108 クランプブラケット、109 引張りスプリング、110 ドライブシャフトハウジング、111 ギヤケース、112 推進プロペラ、113 センサ、114 アクセルグリップ、115A スロットル/シフトセンサ、115B エマージェンシースイッチ、116 モータホルダ、117 ドライブシャフト、118 出力軸、119,121,123,124 スプライン、125 係合ピン、126 ロック溝、127 スプリング、128 ボール、129 スプリング、130 係合孔、100 船外機本体、200 電源/制御ユニット、210 制御部、202 電池部、203 表示部、204 メインスイッチ、205 外部電源出力。

Claims (3)

  1. 電動モータを搭載する船外機本体と前記電動モータに電力を供給する電源ユニットとがケーブルを介して電気的に接続される電動船外機のモータ着脱機構であって、
    前記船外機本体を船体に取り付けるためのスイベルブラケットの直上部で、前記電動モータが前記船外機本体に対して着脱可能に結合し、
    前記電動モータの出力軸とプロペラ駆動用のドライブシャフトとが第1の係合機構を介して係脱可能に結合し、
    前記電動モータのモータハウジングと前記ドライブシャフトのドライブシャフトハウジングとが第2の係合機構を介して係脱可能に結合し、
    前記第2の係合機構は、前記電動モータのモータハウジングのボスの外周面に突設された係合ピンと、前記スイベルブラケットの直上部の前記ドライブシャフトハウジングの外周に前記係合ピンに対応して配置されたL字形のロック溝が設けられて係合ロック位置と係合ロック解除位置との間で回動可能に取り付けられたモータホルダと、前記モータホルダを前記係合ロック位置に保持する保持機構とを有し、前記保持機構が前記モータホルダを前記係合ロック位置に付勢するスプリング又はディテント機構で構成されることを特徴とする電動船外機のモータ着脱機構。
  2. 前記第1の係合機構及び前記第2の係合機構はそれぞれ、前記スイベルブラケットの直上部に配置されると共に、スプライン結合構造を有することを特徴とする請求項に記載の電動船外機のモータ着脱機構。
  3. 前記電動モータを前記船外機本体に取り付ける際、前記第1の係合機構が前記第2の係合機構に先行して係合開始することを特徴とする請求項1又は2に記載の電動船外機のモータ着脱機構。
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