JP6053522B2 - 蓄電池の誤差補償電流測定を行うための方法および装置 - Google Patents

蓄電池の誤差補償電流測定を行うための方法および装置 Download PDF

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Description

先行技術
本発明は電流測定の誤差補償方法に関し、とりわけ、自動車の牽引エネルギーを蓄積するための蓄積器として使用される蓄電池の充電状態を求めるための電流測定の誤差補償方法に関する。
この電流測定を行うためには電流センサが使用される。この電流センサはたとえば、測定すべき電流が流れるいわゆる分流抵抗であるか、または、電流によって生成された磁界を検出するための磁気センサである。降下した電圧に基づいて、抵抗値を用いて、そこを流れる電流を推定することができる。分流抵抗において降下した電圧は、(高抵抗の)測定用増幅器またはバッファ段によって処理され、さらにデジタル処理される場合には、該電圧はアナログ/デジタル変換器へ伝送される。このアナログ/デジタル変換器は、変換のために参照電圧を使用する。とりわけ温度変化が生じることに起因して、また、たとえば輻射の入射(Einstrahlung)や変動的な動作電圧等である別の影響にも起因して、上述の測定構成では公差誤差の他に別の誤差も生じる。とりわけ、流れる電荷量を推定するために、検出された電流を積分する場合には、誤差成分も積分される。このような誤差を低減するための公知の手段には、面倒な温度補償回路、分流抵抗である高精度抵抗器、またはアナログ/デジタル変換器用の高精度参照電圧源と、アナログ電圧信号を前処理するための高精度の計器用変成器がある。これらすべての手段は高い部品コストに繋がり、さらに、各個別の測定回路ごとに個別に較正する必要がある。とりわけ高精度の分流抵抗は、高電流用途において、たとえば自動車工業分野において、著しく高いコストに繋がる。さらに、測定精度を上昇させるために、分流抵抗において降下する電圧を上昇させるために該分流抵抗の抵抗値が高い場合、不所望な大きさの電力損失が発生し、この損失電力によってとりわけ、測定時に自己誘導により、加熱による温度ドリフトが生じることになる。
測定回路の誤差はすべて相互に無相関であるから、これらの誤差は相互に加算される。このような多段の測定装置(分流抵抗‐バッファ段‐サンプルアンドホールド段‐A/D変換器‐マイクロコントローラ)では誤差成分が高くなり、このような誤差成分を補償するためには、高コストかつ高精度の部品を用いるしかないので、本発明の課題は、電流測定値を時間積分しても高精度を実現できる、誤差補償される電流測定を行うための方法および装置を提供することである。
発明の概要
本発明では、大きな測定誤差を生じさせることなく、たとえば製造公差が大きい低コストの部品を使用することができる。とりわけ本発明では、たとえば製造公差を補償するために個々の回路を個別に較正する必要なく高い測定精度を実現することができ、とりわけ、本発明の電流測定により、蓄電池に関する充電状態推定の精度を格段に上昇させることができる。この蓄電池に関する充電状態推定は、(とりわけ)分流器を用いた次のような電流測定、すなわち、電流値の積分を行うことにより誤差が積算される電流測定を基礎とする。SOC推定(SOC‐State of Charge)とも称されるこのような充電状態推定はとりわけ、蓄電池(の少なくとも一部)が牽引エネルギーを供給する自動車の残りの一充電走行距離を求めるのに必要である。
本発明はとりわけ、自動車の牽引電気エネルギーを蓄積する蓄電池の電流測定に適しており、たとえば、乗用自動車、業務用自動車または他の自動車のハイブリッド駆動装置や電動駆動装置の蓄電池に適している。さらに本発明は、積分された測定電流ないしは推定された充電状態を用いて行われる、蓄電池の次のような充電状態推定、すなわち、測定された電流の検出誤差を本発明の方法によって少なくとも部分的に補償する充電状態推定にも関する。
本発明の基本的思想は、分流抵抗の測定または別の電流センサの測定に基づいて行われる電流推定の他にさらに、電荷量を推定するための推定器も使用する。この推定は、所定の期間内で蓄電池に供給される電流量、または該蓄電池から外部へ流れる電流量に関する。
この電荷量は所定の期間における電荷量であるから、電流に関連する側面も有する。というのも、この電荷量は前記所定の期間に基づいて該所定の期間に正規化されるので、実質的に電流(該所定の期間にわたる電流の平均値ないしは積分値)を表すからである。本発明の基本的思想では、相対電荷量の推定は測定電流に基づくが、該測定電流からは直接求めることができず間接的に求められるパラメータ、たとえばモデル(または補間)を介して該測定電流から求められるパラメータにも基づく。したがって、蓄電池に関して推定器は、該蓄電池の物理的特性を表すモデルに基づいている。このモデルのシミュレーションは蓄電池電流にのみ基づくのではなく、該蓄電池電流から間接的にのみ求めることができるかまたは該蓄電池電流に依存しない次のようなパラメータ、すなわち、蓄電池の状態ないしは蓄電池の充電状態と依存関係にある動作パラメータを表すパラメータにも基づく。このパラメータはたとえば、端子電圧、無負荷電圧または蓄電池温度である。したがって本発明では、バッテリーの状態を求めるために前記蓄電池電流の他に動作量も考慮する別の動作パラメータによって定義されたモデルに対する相対電荷量を設定する、推定器の蓄電池モデルを開示する。したがって、モデルによって推定器を用いて行われる状態決定で入力される物理的な測定量としては、測定された蓄電池電流の他に、蓄電池の端子電圧および温度もある。
本発明はとりわけ、本発明により誤差補償された電流を積分することによって、および/または、推定器が相対電荷量を推定および出力するだけでなく、とりわけ該誤差補償された電流に基づいて充電状態も推定および出力することによって、蓄電池の充電状態(SOC)を検出するのに適している。本発明ではSOC推定器は、充電状態を推定する関数と、(電流センサによる)電流測定のための1つ(または複数の)校正点を決定し、該校正点を用いて、推定された流れる相対電荷量を求めるために、前記所定の期間における相対電荷量を推定する関数とを有する。校正時点/誤差検出時点を求める関数はさらに、測定された電流の大きさ、該電流の平均値、または前記所定の期間における該電流の積分と、下限値(スケーリング誤差検出)および上限値(オフセット誤差検出)との比較により設定することができる。校正値は、測定された電流と推定された相対電荷量とを比較することによって求められる。前記校正点は、推定器によって時間的に決定されるだけでなく、推定器は所定の期間の長さにわたって、電流測定を校正する基礎となる相対電荷量も設定する。すでに説明したように、本発明ではオフセット誤差およびスケーリング誤差を求めることによって校正が行われる。スケーリング誤差は、求められたオフセット誤差と、別の測定結果と、前記推定器から出力された対応する相対電荷量とに基づいて求められる。相対電荷量に関連する所定の期間は、本発明の方法によって適切に求められる。
前記所定の期間の開始はたとえば、適切な測定電流値を検出することによって決定するか、または推定相対電荷量によって決定することができる。このことにより第1の実施形態では、測定電流値が高い場合または推定相対電荷量が高い場合にスケーリング誤差検出のために前記所定の期間を開始させる。第2の実施形態では、先行の期間の終了と同時に、前記スケーリング誤差検出を行う前記所定の期間を開始させる。前記所定の期間の間に、スケーリング誤差検出を行うのに不都合な条件(蓄電池負荷が一時的に低い状態。測定電流値または推定相対電荷量に基づいて求められる)が生じた場合、スケーリング誤差検出のこの期間を事後的に排除し、ここで求められた値を破棄する。オフセット誤差を検出する際にも、先行の期間の終了と同時に所定の期間を開始させるのが有利である。所定の期間わたって、前記測定電流値または電流積分または該所定の期間における相対電荷量が小さい値を有することが保証される場合、すなわち上限値を下回るかまたは実質的に0であることが保証される場合、オフセット誤差を検出するために電流の瞬時値または瞬時の電荷量を必ず検出しなければならないことはない。オフセット誤差検出に使用される所定の期間の終了はとりわけ、測定された電流の積分、ないしは、該所定の期間における相対電荷量に応じて決定され、この測定電流の積分ないしは相対電荷量の値は、上限値を下回るかまたは実質的に0でなければならない。それゆえ、前記測定された電流の積分、または、前記所定の期間における推定相対電荷量が実質的に0になるか、ゼロ交差になるか、または前記上限値を下回るまで、該所定の期間を継続することができる。オプションとして、前記測定された電流の積分値または相対電荷量の値が低いにもかかわらず、所定の期間内のある時点で前記測定された電流が、高負荷(たとえば蓄電池の電流負荷規定値のオーダ内の負荷、または、蓄電池の最大電流負荷)に相当する電流閾値を超える場合、前記オフセット誤差の検出の所定の期間を排除することができる。このことにより、オフセット誤差検出時に生じるスケーリング誤差の影響が低減する。(i)前記電流値ないしは相対電荷量を観測する時間がスケーリング誤差検出を行うのに適切であると見なすことができるようになった場合、ないしは、(ii)前記電流値ないしは相対電荷量の値ないしは特性経過が前記オフセット誤差検出を行うのに適切になった場合、前記所定の期間は終了される。オフセット誤差を検出するのに適しているのはとりわけ、蓄電池負荷が小さい次のような期間である。すなわち、相対電荷量、測定された電流、または、開始された所定の期間における該測定された電流の積分がほぼ0になる期間、またはゼロ交差を示す期間、ないしは(有利には所定の期間わたって)上限値を下回る期間である。さらに、測定された電流の積分または所定の期間における推定相対電荷量が実質的に0になるかまたは上限値を下回る期間も、オフセット誤差を検出するのに適している。前記スケーリング誤差を検出するのに適しているのは、蓄電池負荷が高い次のような期間、すなわち、相対電荷量または測定された電流が(相対)上限値または下限値を、有利には所定の期間わたって示す期間である。前記スケーリング誤差を検出する期間は有利には短い。すなわち、オフセット誤差を検出する期間より短く、たとえば2分以下、1分以下、30秒以下、20秒以下、10秒以下、5秒以下または2秒以下である。スケーリング誤差検出の場合の期間がこのように短いことにより、残留するオフセット誤差が積算されて得られる誤差の和が低減する。測定された電流の代わりに、前記期間にわたる該測定電流の時間積分を使用することもできる。
前記オフセット誤差を検出するためには、一般的に、測定された蓄電池電流を積分して得られる蓄電池電流積分または推定相対電荷量が上限値を下回るか実質的に0になる期間が使用される。基本的には、前記所定の期間の開始時点および終了時点を、測定された電流の検出および推定電荷量の検出にしたがって規定することにより、オフセット誤差検出を行うためには、積分された蓄電池電流が低い期間(または積分された蓄電池電流が実質的に0である期間)が生成され、スケーリング誤差検出を行うためには、測定された電流または推定相対電荷量の値が所定の期間わたって下限値を超える(短時間の)期間が生成されるようにすることができる。このことは、期間を規定しなくても事後的に行うことができる。こうするためには、積分された蓄電池電流、推定相対電荷量または所定の期間の時間(スケーリング誤差検出の場合)それぞれに関する各条件が満たされた場合に前記期間を適切に終了させる。たとえば、スケーリング誤差検出時に前記測定された電流の過度に低い値が検出された場合、適切でない期間を破棄することができる。このようにして求められた誤差は、減算(オフセット誤差)ないしは補償係数との乗算(スケーリング誤差)により、電流測定結果の誤差(または推定された蓄電池状態の誤差)から差し引かれる。
蓄電池の物理的モデルに基づくSOC推定器は従来技術から公知であり、また、このようなSOC推定器と、分流抵抗方式の電流測定および電流積分とを組み合わせることも公知である。たとえばDE102008041300.3(出願日:2008年8月18日)に、上述のような組み合わせが記載されている。
本発明では前記推定器は、所定の期間における電荷量を推定するのに使用される。その際にはこの電荷量の推定は、測定された蓄電池電流にのみ依存するのではなく、蓄電池の端子電圧、温度またはこれらの組み合わせまたは該蓄電池の別の動作パラメータにも依存する。本発明に重要な別の実施形態では、補償すべき電流測定誤差をオフセット誤差とスケーリング誤差とに分ける。オフセット誤差は、測定回路のすべての回路要素のすべてのオフセット誤差の和と見なされ、スケーリング誤差は、測定回路のすべての回路要素のすべてのスケーリング誤差の和と見なされる。このことは、誤差を含む電流値と実際に存在する電流値とを関連づける直線の線形結合に相当する。この実施形態の代わりに、全測定誤差成分と、実際に流れている電流または誤差を含む電流測定値との比を、直線と見なすこともできる。後者の場合、電流が0である場合の前記直線の間隔はオフセット誤差に相当し、該直線の勾配はスケーリング誤差に相当する。本発明では、オフセット誤差とスケーリング誤差とを別個に扱い、場合によっては別個に検出して補償する。その際には、前記推定器から出力された、前記時間フレームに関する電荷量値は、両誤差を検出する時点を求めるために使用され、かつ、両誤差自体を検出するためにも使用される。前記オフセット誤差は、電流が0のときに検出される。電流が0であることは、推定器から出力される相対電荷量が0であることに相当する。電流検出を行うためには、推定電荷量を前記所定の期間にわたって積算し、ゼロ交差を検出するための基準として使用することができ、またはその代わりに、測定された電流を瞬時値として、時間平均された値として、またはとりわけ前記所定の期間にわたって積分された値として使用することができる。同様に、電流が高い場合、有利には上限値のときに、スケーリング誤差を検出する。その際には、相対的最大値の時点を検出するためにも、推定器から出力された相対電荷値または測定された電流が使用される。さらに、前記スケーリング誤差自体を検出するためには、前記推定器から出力された電荷値と、相応に測定された電流ないしは前記所定の期間にわたる該測定電流の時間積分とを使用し、差として該スケーリング誤差を求め、該差から補正係数を導出する。
したがって本発明では、前記推定器は電流測定の校正を(繰り返し)行うために設けられており、このことにより付加的な情報がシステムに与えられ、該推定器は、測定された電流に基づいてのみ蓄電池状態を予測するのではなく、充電状態との関連性を有しかつ蓄電池電流に関連しないかまたは間接的にのみ関連する別の動作パラメータも考慮する。とりわけ、オフセット誤差の検出時点およびスケーリング誤差の検出時点は前記推定器によって求められ、また、これに関連する次のような推定された電流値、すなわち、電流センサによって測定された電流値の校正基準値として使用される電流値も求められ、電流センサ/電流測定を校正するのに使用される。
以下、本発明の誤差補償される電流測定の基礎となるモデルを説明する。前記測定電流は、電流測定オフセット誤差の和と、電流測定スケーリング誤差と乗算された実際に流れる電流とから成る。それゆえ前記期間では、実際に流れる電流の時間積分が得られるのではなく、該実際に流れる電流が該期間にわたって積分されたものとスケーリング誤差とが乗算されたものと、該期間にわたるオフセット誤差の積分とを加算して得られる和が、測定によって得られる電荷量である。したがって、誤差を含む測定された電流に基づく電荷量は、オフセット誤差と前記期間の長さとを乗算して得られたものと、スケーリング誤差と実際に供給または流出された電荷量とを乗算して得られたものとを加算して得られる和から求められる。前記実際に供給または流出された電荷量とは、前記期間中に実際に流れる電流として伝送された相対電荷量を指す。このモデルでは、オフセット誤差は電流と見なされ、スケーリング誤差は無次元量と見なされる。その際にはオフセット誤差は、期間に関する電荷量と見なすこともでき、また、スケーリング誤差は差電流または差電荷量と見なすこともできる。本発明では誤差を検出するために、(所定の期間における)推定相対電荷量と測定された電流とを比較する。こうするためには、測定された電流を、該電流に関連する期間にわたって積分することにより、該電流と該期間とを関連づけ、このことにより、所定の期間における推定された相対電荷量とを比較できるようにする。基本的には、推定相対電荷量を前記所定の期間の長さで除算することにより正規化することにより、比較を行うこともできる。その際には、このように正規化された推定相対電荷量を減算によって前記測定された電流と比較することができる。後者の場合、電流を前記所定の期間にわたって平均化することができる。
実際に流れる電流の上記の観測は、この観測に適合することができる。その際には、実際に測定された電流の代わりに、所定の期間にわたって実際に検出された相対電荷量を観測し、このような積分表現は、電流と所定の期間の長さとの乗算により該電流を電荷量に適切に変換する。
上述のスケーリング誤差およびオフセット誤差を補償するために有利なのは、2つの補償量を使用することである。これら2つの補償量はたとえば、オフセット誤差の負の符号に相当する補償電流と、スケーリング誤差の逆数に相当する、該スケーリング誤差の補償係数である。スケーリング誤差を補償するために係数の代わりに電流または電荷量を使用する場合、相応のスケーリング誤差量の正負を反転することにより、この補償を行うこともできる。しかし、本発明の基礎となる思想は、オフセット誤差がいかなる量で表されても、このオフセット誤差とスケーリング誤差とを分離し、これらを同時に補償するのではなく有利には順次補償することである。この補償はたとえば、オフセット誤差検出およびスケーリング誤差検出とこれらの誤差の補償とが交互に行われる繰り返しプロセスで、一般的にはこれらが連続して、たとえば交代して行われる繰り返しプロセスで行われる。とりわけスケーリング誤差の(1回または複数回の)補償はオフセット誤差の(1回または複数回の)補償に基づいており、少なくとも1回のオフセット誤差補償がスケーリング誤差検出の前に行われるか、またはスケーリング誤差補償の前にも行われる。このことは、ガウス型の直線の線形方程式系を解くことに相当する。また、両種類の誤差を段階的に解く代わりに、スケーリング誤差およびオフセット誤差に関する2つの方程式を有する直線の方程式系を解くために別の形態を選択することもできる。オフセット誤差は有利には、相対電荷量ないしは該相対電荷量を求めるために測定された電流ないしは所定の期間にわたる該電流の時間積分が実質的に0になる期間で求められる。負荷状態を推定するためには、相対電荷量および測定電流のうちいずれかのパラメータのみを択一的に使用するか、または組み合わせて使用する。高負荷の場合にはスケーリング誤差を測定することができ、低負荷(または無負荷)の場合にはオフセット誤差を測定することができる。高電荷量ないしは高電流(すなわち、大きさが下限値を超える値、または、大きさが少なくとも下限値に等しい値)は高負荷に相当し、電荷量ないしは電流が少ないかまたは存在しないことは低負荷に相当し、電流値ないしは電荷量値の大きさは上限値を下回るかないしは該上限値を超えない(上限値は実質的に、0+εに相当することができる)。オフセット誤差の決定は、有利にはスケーリング誤差の決定より先行して行われる。所定の期間における電荷量が推定器によって求められる場合、本発明では、実際に流れる蓄電池電流が実質的に0であると仮定する。ここでオフセット誤差とは、(0または上限値を下回る)実際の電流と(0または上限値を下回る)測定された電流との間の(電流に依存しない)一定の差を指し、これは、電流測定オフセット誤差に相当する。このことは、大きさがオフセット誤差閾値を下回り所定の期間における推定電荷量にも当てはまる。有利には前記オフセット誤差閾値は、規定動作電流値の僅かな一部に相当し、たとえば1%または1‰以下である。所定の期間における推定電荷量が0に等しくない場合(かつ閾値を下回る場合)、この推定電荷量を前記所定の期間の長さで正規化し、該所定の期間の長さで正規化された推定電荷量と検出すなわち測定された蓄電池電流との差からオフセット誤差が求められる。すでに述べたように、推定電荷量と、該推定電荷量を前記所定の期間の長さで正規化することによって求められる、該推定電荷量に関連する電流とが0であると仮定することができるので、オフセット誤差は、検出される蓄電池電流に相当するか、またはその逆の対応関係がある。したがって、推定電荷量が0であると仮定するか、または、推定電荷量と蓄電池電流とを比較する前に推定電荷量を所定の期間の長さで正規化することにより、該推定電荷量と蓄電池電流との比較を電流比較として実施することができる。さらに、推定電荷量と検出された蓄電池電流との比較を電荷量比較として行うこともできる。その際には、検出された蓄電池電流と該所定の期間の長さとを乗算することにより該蓄電池電流を該所定の期間に関連づけ、この乗算結果と推定電荷量とを比較する。このようにして得られた差は、前記所定の期間におけるオフセット誤差電荷量として補償に使用されるか、または該差は補償のために前記所定の期間の長さで正規化され、これによりオフセット誤差を電流の形態にする。ゼロ交差時点とは、推定電荷量が実質的に0であるため0に等しいと見なされる時点ないしは期間を指すか、または、推定電荷量が低く該推定電荷量に含まれるスケーリング誤差の割合が非常に小さい時点ないしは期間を指す。ゼロ交差時点ないしはゼロ交差時点が現れる期間は、電荷量と上限および下限とを比較することにより設定することができる。その際には、上限および下限を電流の0点の前後に配置し、大きさの上限値が規定電流値を格段に下回るかまたは最大電流値を格段に下回る電流区間を該上限および下限が定義するようにする。前記規定電流値は規定動作パラメータに関連し、最大電流値は、蓄電池と分流抵抗によって設定される最大電流値に関する。その際にはゼロ交差時点を検出するための限界は、この値のうちの僅かな割合だけであり、たとえば10−3,10−4または10−6である。ゼロ交差時点の推定電荷量と検出された蓄電池電流との比較は、検出された蓄電池電流と推定電荷量との差の形成と、推定電荷量が0に相当するという仮定、ひいては、検出された蓄電池電流がオフセット誤差に対応付けられるという仮定とを含む。
それに対してスケーリング誤差は、オフセット誤差の割合が可能な限り小さくなる最大時点で求められる。その際に有利なのは、スケーリング誤差を求める前にオフセット誤差を補償するか、またはオフセット誤差の割合が所定の量であるかまたは0に等しいと見なすことにより、前記スケーリング誤差を求めることである。有利には、所定の期間の大部分または所定の期間全体にわたって、測定電流または該所定の期間に関する推定相対電荷量の値が高くなり所定の値を超えるように、該期間を選択する。こうするためには、測定された電流または推定電荷量が所定の値を下回る場合に前記期間を終了させることができる。さらに、測定された電流または推定電荷量の正負符号が切り替わらない期間のみを使用する。前記期間は、放電または充電を問わず、蓄電池の高い負荷時点を覆う。前記最大値時点ないしは該最大値時点が現れる期間は、該期間における推定電荷量Qrが相対的に最大となる時点によって決定されるか、または、推定電荷量の値が最小電荷量差を超える時点ないしは期間に関連づけられる。前記最小電荷量差は前記期間に関し、それゆえ、前記推定相対電荷量を表す平均電流値として表され、この最小電荷量差はたとえば、蓄電池と分流抵抗とによって設定される規定電流に相当するか、または、蓄電池と分流抵抗とによって決定される最大電流値または規定電流値のうちの大きな割合に相当する。本発明では、蓄電池電流は電流測定スケーリング誤差にも基づいて補償され、たとえば、検出ないしは測定された蓄電池電流と該スケーリング誤差の逆数とを乗算することによって補償される。
オフセット誤差およびスケーリング誤差は、計算された後に直ちに補償のために完全に使用することができる。すなわち、オフセット誤差を減算するか、またはスケーリング誤差の逆数との乗算を行うことにより、オフセット誤差およびスケーリング誤差を完全に補償に使用することができる。その代わりに代替的に、誤差補償を連続的に上昇させながら行う場合に、有利には割合を上昇させながら誤差を考慮することができる。誤差を連続的に上昇させながら行うために有利なのは、PI制御器を使用することである。これについては、後に詳細に説明する。
よって、誤差補償された電流測定を行うための本発明の方法は、本発明の装置の相応の構成を請求項1のステップに置き換えたものを含む。したがって、検出を行うためには電流検出センサが使用され、有利には分流抵抗または磁気センサまたはホールセンサが使用され、本発明ではこのセンサの誤差をオフセット誤差およびスケーリング誤差によって線形近似する。本発明の装置は、デジタルまたはアナログの測定された電流信号を測定装置から、たとえば電流検出センサおよび該電流検出センサの信号処理回路から受け取る電流信号入力端を有する。本発明の装置はさらに推定器も含み、該推定器は、所定の期間に関する推定電荷量を該推定器のモデルに基づいて求める。
前記モデルは複数の状態をシミュレートし、近似式として、蓄電池の物理的モデルに相当する。前記モデルは複数の動作パラメータに基づいて蓄電池をシミュレートする。これらの動作パラメータのうち、1つの動作パラメータは蓄電池電流であり、別の動作パラメータは、該蓄電池電流に依存しないかまたは間接的にのみ依存し、モデルによって推定される充電状態に影響する量である。このような別の動作パラメータはとりわけ、蓄電池の端子電圧、無負荷時に使用される無負荷電圧、モデルにおいて使用される内部抵抗、温度等である。このような別の動作パラメータは、1つずつ蓄電池電流とともに使用されるか、またはこれらの別の動作パラメータを任意に組み合わせて、蓄電池電流とともに使用することもできる。このモデルは、たとえば数学的な近似式で表される多数の拡散プロセスに基づくSOC(state of charge、充電状態)推定器である。このモデルはさらに、複数の種々の離散的状態に関する既知の離散的な動作パラメータから、推定すべき蓄電池状態と、とりわけ充電状態、または期間に関する推定電荷量とを求めるために、補間部を含むこともできる。このモデルはさらに、たとえばテーブルの形態の経験的データを用いてすでに、複数の種々の動作パラメータに基づいて蓄電池の複数の種々の既知の状態を表すこともできる。その際には、実際の動作パラメータの比較によって、場合によっては補間を用いて、最も近い状態を求める。したがって、前記モデルの複雑性レベルを種々に変更することができ、たとえば、確立プロセスを暗示的または明示的に詳細に表す複雑なカルマンフィルタまたはニューラルネットワークの形態でモデルを構成することができる。または、基本的に実験で求められたテーブルエントリに基づく簡単なモデルによって前記モデルを表すこともできる。
ゼロ交差を検出するためには、推定電荷量が実質的に0に相当するか否か、または、推定電荷量の大きさが閾値すなわち上限値を下回るか否かを求めるゼロ交差比較器が使用される。このゼロ交差比較器にはオフセット誤差決定装置が接続されている。このオフセット誤差決定装置は、減算装置を用いてオフセット誤差を求める。また、推定電荷量が0であると仮定され、これによって、所定の期間で正規化された推定電荷量がオフセット誤差を直接表す場合、前記減算装置を簡単な信号伝送路から構成することもできる。このことは、正規化された推定電荷量から0を減算することに相当する。さらに本発明の装置は、推定電荷量(または測定電流、または、所定の期間にわたる該測定電流の積分)が(最小電荷量差と比較して)十分に大きいか否かを求める最大値比較器も有する。その代わりに前記最大値比較器は、連続する複数の所定の期間の推定電荷量を相互に比較することもできる。このことにより、相互に正負符号が逆である複数の連続した勾配を識別し、この勾配から、推定電荷量の大きさの相対的な最大値を推定することができる。このことにより、2つの連続する所定の期間の推定電荷量を相互に比較して勾配を求めることができる。その際には、2つの(別の)所定の期間の繰り返し行われる比較の比較結果が、相対的最大値の場所を表す。有利には、直接連続する所定の期間を相互に比較する。スケーリング誤差決定装置はオフセット誤差補償装置を含み、該オフセット誤差補償装置はまず、求められた電流測定オフセット誤差を蓄電池電流から減算する。このことはたとえば、(平均)電流または推定蓄電池電流の時間積分に適用される。このスケーリング誤差決定装置では、比装置によって、所定の期間の長さで正規化された推定電荷量によって蓄電池電流を除算することによりスケーリング誤差が求められる。その代わりに、スケーリング誤差の逆数を求めることもできる。別の代替的実施形態として、蓄電池電流に所定の期間の長さを乗算するか、または蓄電池電流を所定の期間の長さにわたって積分することにより得られたものと、該所定の期間における推定電荷量とを比較する。
上述の補償を行うためには、たとえば正負符号を反転させて、求められたオフセット誤差を(測定された)蓄電池電流に加算し、この蓄電池電流とスケーリング誤差の逆数とを乗算する。このことは、直接的な補償に相当する。また上述の実施形態の代わりに、補正誤差ジェネレータを設けることもできる。この補正誤差ジェネレータは補正誤差を生成し、検出された蓄電池電流を該補正誤差に基づいて補正する。前記補正誤差ジェネレータは、前記補正誤差をフィードバック制御量として制御するPI制御器を含むことができる。このPI制御器の目標設定は電流測定オフセット誤差であり、この目標設定と、完全なフィードバック制御を行うための制御量との差が使用される。オフセット誤差を目標値として設定する代わりに、スケーリング誤差を目標値として設定するか、または、オフセット誤差とスケーリング誤差との和を目標値として設定することもできる。別の実施形態では、本発明の装置は2つの補正誤差ジェネレータを有し、これら2つの補正誤差ジェネレータのうち1つはオフセット誤差に対して使用され、別の補正誤差ジェネレータはスケーリング誤差に対して使用される。両補正誤差ジェネレータがPI制御器を有し、これらのPI制御器は目標値として、オフセット誤差ないしはスケーリング誤差を有し、制御量として各補正誤差を制御する。その際には、複数の前記補正誤差を組み合わせることによって前記補償を行うか、ないしは、前記オフセット誤差および前記スケーリング誤差を、それぞれ対応するオフセット誤差補正誤差やスケーリング誤差補正誤差に基づいて個別に補償することにより、両誤差を組み合わせて補正することによって、前記補償が行われる。前記PI制御器または両PI制御器は本発明の装置の補償装置の一部であり、各PI制御器は増幅段(P)と積分段(I)と誤差形成ユニットとフィードバック経路とを含む。
さらに有利には本発明の装置は、前記期間の開始時点および終了時点を設定する所定期間発生器を有する。ここで有利には、複数の所定の期間が相互に直接連続する。前記所定の期間を適切に設定するためには、前記所定期間発生器は前記測定された電流または前記推定相対電荷量を評価して、前記オフセット誤差ないしは前記スケーリング誤差を検出するのに必要な前提条件が生じているか否かを判定することができる。スケーリング誤差を検出する前提条件とは、高い蓄電池負荷が検出されることであり、オフセット誤差を検出する前提条件とは、低い蓄電池負荷が検出されることである。高い蓄電池負荷はたとえば、前記測定された電流または前記推定相対電荷量と下限値とを比較して求められるか、または、これらのパラメータの相対最小値を検出することによって求められ、平均化されるかないしは前記所定の期間にわたって積分されるかまたは積算された蓄電池負荷が低いことは、前記測定された電流値または前記推定相対電荷量と上限値とを比較することによって求められるか、または、ゼロ交差を検出するかまたは実質的に0に相当する値を検出することによって求められる。
さらに有利には、本発明の装置は正規化器を有し、該正規化器は、前記推定電荷量を前記所定の期間の長さでビジョンによって正規化するか、または、前記蓄電池電流を乗算によって、該所定の期間の長さを前記所定の期間に関連づける。さらに、各所定の期間の開始時点および終了時点を求めるため、各所定の期間に関連する電荷量が0から格段に偏差する所定の期間、または該電荷量が十分に大きくない所定の期間を、オフセット誤差ないしはスケーリング誤差の決定から排除するために、前記装置の構成要素は前記所定期間発生器に接続されている。前記所定の期間の長さは有利には30秒〜1800秒、60秒〜1500秒、100秒〜1000秒または500秒〜900秒であり、直接的または間接的に連続する複数の所定の期間の長さを等しくするか、または異なることができる。前記所定の期間の開始時点および終了時点は、オフセット誤差およびスケーリング誤差を求める上述の前提条件にしたがって選択することができる。このことは、本発明の方法のステップにも当てはまる。たとえば、ゼロ交差時点の検出後に推定電荷量が0から格段に偏差する場合、または、最大値時点の検出後に推定電荷量の大きさが最小電荷量差を下回る場合、前記期間を終了させることができる。オフセット誤差の補償と検出との間、スケーリング誤差の補償と検出との間、または、両誤差の補償および誤差の間に、これを温度ないしは温度変化に応じて補償することができる。こうするためには、オフセット誤差の温度誤差成分、スケーリング誤差の温度誤差成分、または両誤差の温度誤差成分を、温度ないしは温度差に対する線形依存性で求める。この線形依存性は、測定装置の少なくとも1つの構成要素の温度特性によって決定され、たとえば、分流抵抗の抵抗値の直線で近似される温度特性によって決定されるか、または、バッファ段(たとえば演算増幅器によって構成されるバッファ段)のオフセット誤差またはスケーリング誤差の直線で近似される温度特性によって決定されるか、または、サンプルアンドホールド装置のタイミングジェネレータの温度依存性に起因するスケーリング誤差によって決定されるか、または、A/D変換器の参照電圧源の温度ドリフトに起因するスケーリング誤差によって決定される。このような温度誤差成分は、外挿された温度誤差に相当し、この外挿された温度誤差は、各誤差ないしは両誤差を組み合わせたものに加えられ、これによって補償時には、該温度誤差成分も補償される。本発明では、温度誤差成分値が一定であると見なされる複数の連続した温度区間の形態の、複数のそれぞれが一定である依存関係は、線形の依存関係と見なされる。とりわけ、電流測定オフセット誤差の温度依存性の補償が使用される。この補償はたとえば、本発明の装置の補間器を用いて行うことができる。この補間器は、電流検出センサの温度または電流測定装置の別の構成要素の温度から、温度誤差成分を補間によって求める。温度依存性は、線形依存性を表す勾配または勾配直線によって表すことができる。また基本的には、温度誤差成分を求めるためにより高次の近似を使用することもできる。この高次の近似は、離散値ないしは値区間として表すこともできる。その際には、節点が補間によって特性を定義する。こうするためにはテーブルを使用することができ、有利には、対応する補間も含むことができる。さらに、パラメータが材料特性を連続的な依存関係で表す近似式として温度依存性を表すこともできる。その際には、この近似式は線形の依存性を表すか、またはより高次の依存関係を表す。
前記温度として有利には、分流抵抗で検出される温度を使用する。またその代わりに、蓄電池の温度、または、分流抵抗に接続された測定信号処理回路の温度も使用することができる。こうするためには、付加的な温度センサを使用することができ、また、蓄電池の温度センサを使用することもできる。前記温度補償の基礎となるのは、前記所定の期間中に検出された温度と、補償が行われている間の温度との温度差である。さらに有利には、本発明の装置は、上述のようにして得られた温度値を記憶するメモリを有する。少なくとも、スケーリング誤差を求めて補償する際に、先行して検出されたオフセット誤差にアクセスできる最大値時点が現れるまでは、同じメモリまたは別のメモリを使用して電流測定オフセット誤差を記憶することができる。
有利には、本発明の方法はさらに、蓄電池の瞬時充電状態を時間積分として求めるか、または補償される蓄電池電流の移動和として求めるか、または推定電荷量の移動和として求めるか、またはこれらの組み合わせとして求めるステップを有する。同様に、本発明の装置は有利には積分器または加算器を有し、この積分器または加算器は、蓄電池の瞬時充電状態を結果として出力し、補償された測定蓄電池電流を受け取るか、または推定電荷量を受け取るか、またはこれらの組み合わせを受け取る。
本発明の装置は有利には、該装置のソフトウェアを構成する個々の構成要素と処理ハードウェアとを用いるプログラミング可能な回路によって実現される。その代わりに、本発明の個々の構成要素またはすべての構成要素を1つの回路として構成することもできる。
図面の簡単な説明
本発明の実施例を図面に示し、以下の記述において詳細に説明する。
本発明を実施するための蓄電池電流測定装置を示す。 本発明の方法を詳細に説明するための、本発明の装置の回路図である。
図1に蓄電池10を示す。この蓄電池10が生成した電流12は、分流抵抗14および負荷16に流れる。蓄電池10と分流抵抗12と負荷16とが、閉じられた電流路を形成する。分流抵抗10の代わりに一続きの線路を使用し、電流12によって生成された磁界をホールセンサまたは別の磁気センサが検出し、該磁界から電流12を導出することもできる。分流抵抗14において降下した電圧はバッファ回路20へ供給される。このバッファ回路20は高い内部抵抗を有し、場合によってはこの電圧信号を増幅する。前記バッファ回路の出力端はサンプルアンドホールド段22に接続されており、該サンプルアンドホールド段22は、該バッファ回路20から出力されたアナログ値をサンプリングおよび保持し、該アナログ値をA/D変換器24へ出力する。A/D変換器24はこのアナログ値からデジタル値を生成し、該デジタル値は、さらに評価するためにマイクロコントローラ26へ供給される。構成要素20,22,24、および場合によっては構成要素26は、信号処理回路の構成要素であり、この信号処理回路の各構成要素が、測定結果に誤差をもたらす。したがって、バッファ回路はオフセット誤差(および、場合によってはスケーリング誤差)を有する演算増幅器を含み、A/D変換器24は、温度変化時にスケーリング誤差を示す参照電圧源、たとえば参照電圧半導体を含み、場合によっては、サンプルアンドホールド段22もオフセット誤差またはスケーリング誤差を生じさせる。温度依存性の他に、オフセット誤差およびスケーリング誤差は回路部品公差によっても生じることがあり、たとえば分流抵抗の5%または3%の公差によっても生じることがある。さらに、製造と使用場所との間の温度差によっても誤差が生じ、製造時には場合によってはシステムの校正が行われるか、またはシステムの誤差は少なくとも僅かであるが、使用場所では、たとえば自動車のエンジンルーム内では温度がさらに高くなり、これが誤差を増加させる。
図2に、本発明の装置と、動作パラメータを有する蓄電池110とを示す。この蓄電池110の動作パラメータは、分流抵抗114および推定器130へ伝送される。蓄電池の動作パラメータはA,BおよびCで示されている。というのも、これらの動作パラメータが蓄電池の充電状態と相関関係にある限りは、基本的に入れ替えることができるからだ(蓄電池電流および端子電圧は除く)。図2に示された動作パラメータは、蓄電池電流A、温度Bおよび端子電圧Cである。電流Aは分流抵抗と該分流抵抗に接続された信号処理回路120から、処理された状態で推定器130へ供給される。したがって、前記装置は蓄電池電流を求めるために2つの経路を有し、測定に基づく経路114,120と、推定器130の経路とを有する。測定に基づく経路114,120は、誤差を含む測定電流を生成し、推定器130は、測定された電流Aと別の動作パラメータB,Cとに基づいて状態を推定し、該推定器130はこの状態から推定電荷量A′を導出する。前記推定電荷量A′は特定の期間に関連するので、物理的単位である電流と同様に、時間に関連する。それゆえ、測定された瞬時電流Aには、推定電荷量A′と同様の符号を付している。符号Aの代わりに、相対電荷量(Qr)を示すために符号Qrを使用し、符号A′の代わりに、蓄電池電流をImで示すこともある。Imは、測定された電流(I)を表す。それによれば、推定器130は推定電荷量Qrを出力し、該推定電荷量Qrを、該推定器に接続された比較器140,142へ伝送する。比較器140はゼロ交差比較器として、推定電荷量A′(Qr)が実質的に0であるか否か(またはその代わりに、推定電荷量A′の大きさが上限値を下回るか否か)を求める。したがって、比較器140は0と比較するか、または、0点を含む狭い区間を定義する区間境界と比較する。これによって、前記ゼロ交差比較器はゼロ交差時点を求める。これと同様に、最大値比較器である比較器142は、推定電荷量A′(Qr)の大きさと最小電荷量差とを比較するか、または別の実施形態では、複数の異なる期間の推定電荷量を比較することにより、期間における推定電荷量A′の相対的最大値を求める。また、最大値比較器142が両比較を行い、相対的最大値が比較器142によって識別され、かつ推定電荷量の最大値が最小電荷量差を超える場合に初めて、最大値が現れたことを該最大値比較器が出力する構成も可能である。したがって、蓄電池全体の複数の異なる充電状態間の差である最小電荷量差によって、推定電荷量がスケーリング誤差検出を行うのに十分な大きさであることを示す、該推定電荷量の閾値が得られる。
比較器140および比較器142はそれぞれ、記号で示された測定値検出部に接続されており、該測定値検出部は、ゼロ交差時点を識別する際と、スケーリング誤差検出時点を識別する際に、推定電荷量の瞬時値を求める。推定電荷量は、オフセット誤差ないしはスケーリング誤差を計算し、この誤差によって補償を行えるようにするため、オフセット誤差決定装置150ないしはスケーリング誤差決定部152へ伝送される。まず、前記オフセット誤差決定装置150はオフセット誤差を求め、たとえば、該オフセット誤差決定装置150に対して設けられたメモリ150aに記憶する。その後の時点で、スケーリング誤差検出を行う時点が来た場合、前記スケーリング誤差決定装置152は、前記メモリ150aに記憶されたスケーリング誤差と、該スケーリング誤差検出を行う時点の推定電荷量とに基づいて、スケーリング誤差を生成する。
スケーリング誤差検出を行う時点は、最大値比較器が十分な大きさの推定電荷量を検出する時点、または、推定電荷量の大きさの相対的最大値を検出する時点(または双方を検出する時点)に相当する。ここではスケーリング誤差検出を行う時点は、十分な大きさの推定電荷量が現れる期間、推定電荷量の相対的最大値が現れる期間、または双方が現れる期間と同義である。これと同様に、ゼロ交差時点は、ゼロ交差時点が現れる期間に相当する。その大きさは、当該期間わたる推定電荷量の平均値であり、期間中に推定される電荷量値が1つだけである場合には、大きさは該期間に対応する推定電荷量値に相当する。
最後に、図2の装置は補償装置160を有し、該補償装置160は、測定された蓄電池電流A(Im)を受け取り、かつ、装置150および152からスケーリング誤差およびオフセット誤差を受け取る。これらの既知となった誤差に基づき、補償装置160は測定電流A(Im)を補償し、補償された測定電流値Akを出力する。
温度補償が比較的十分である場合には、補償装置160は、蓄電池110の温度センサ、分流抵抗114の温度センサ(ないしは電流センサ114の温度センサ)および信号前処理回路120の温度センサに接続されており、これらの温度センサにより、温度上昇時には、オフセット誤差およびスケーリング誤差の付加的な温度誤差成分が求められる。このようにして求められた温度誤差成分は、前記オフセット誤差ないしは前記スケーリング誤差と組み合わされ、これらの組み合わされた誤差に基づいて誤差補償が行われる。上述の代わりの代替的な実施形態では、まず、直接求められたオフセット誤差とスケーリング誤差とを補償し、次の段階または先行の段階において、これに対応する温度誤差成分が該補償時に考慮される。複数のそれぞれ異なる温度を、対応する期間に対応付けるために、さらに有利には補償装置160はタイミング信号入力端を有する。このタイミング信号入力端は、求められたスケーリング誤差またはオフセット誤差を(同時点の)各温度に対応付けするためのタイミング信号を引き渡す。図2に示された線路は信号伝送接続部に相当し、ソフトウェアで実装が行われる場合にはこの信号伝送接続部は、適切なプロシージャまたは関数ヘッダと、これらの引数(Uebergabevariable)とによって具現化される。矢印は、情報フローないしは信号フローの方向を示す。蓄電池110と分流抵抗114との間の接続部を除いて、すべての接続部が、物理量の値を表す信号を伝送する。
本発明の装置はオプションとして、電流信号入力端に接続された積分器を有する。この積分器は、推定器の相対電荷量との比較を電荷量比較方式で実施するために、前記期間の時間にわたって蓄電池電流(Im)を積分するために構成されている。さらに、本発明の装置は時間正規化器を有することができ、該時間正規化器は、前記期間における電荷量(推定器による電荷量であるかまたは積分器による電荷量であるかにかかわらず)、該期間と異なる単位時間方式に、たとえば1秒に換算することにより、推定結果と、単位Aで得られた測定結果とを比較できるようにする。

Claims (13)

  1. 蓄電池の誤差補償される電流測定を行う方法において、
    モデルを用いて、前記蓄電池の動作パラメータから所定の期間内に該蓄電池から流れ出て該蓄電池へ供給され推定電荷量を表す、所定の期間における推定電荷量(Qr)を求めるステップであって、前記推定電荷量(Qr)は、複数の相互に連続する所定の期間において、または、複数の相互に隣接する所定の期間において求められ、前記推定電荷量(Qr)の大きさは、前記所定の期間の長さで正規化される、ステップと、
    前記所定の期間中に前記蓄電池へ供給され該蓄電池から流れ出る蓄電池電流(Im)を電流検出センサによって検出するステップと、
    前記推定電荷量(Qr)の大きさまたは前記蓄電池電流(Im)の大きさが上限値より小さく、かつ下限値より大きいゼロ交差時点を検出するステップと
    を有し、
    ただし、当該上限値および下限値は、前記蓄電池電流(Im)の0点の前後に位置しており、
    前記方法はさらに、
    前記推定電荷量(Qr)の大きさまたは前記蓄電池電流(Im)の大きさが上限値となる最大値時点、または、該推定電荷量(Qr)の大きさまたは該蓄電池電流(Im)の大きさが下限値を超える最大値時点を検出するステップと、
    ・前記推定電荷量(Qr)の大きさと、
    ・前記検出された蓄電池電流(Im)に、当該蓄電池電流(Im)を検出した前記所定の期間を乗算して得られる値、または、前記所定の期間にわたる当該蓄電池電流(Im)の積分値と
    の差を求めることにより、検出された前記ゼロ交差時点における電流測定オフセット誤差を求めるステップと、
    ・前記検出された蓄電池電流(Im)に、当該蓄電池電流(Im)を検出した前記所定の期間を乗算して得られる値、
    または、
    ・前記所定の期間にわたる当該蓄電池電流(Im)の積分値
    を前記推定電荷量(Qr)によって除算することにより、前記最大値時点における電流測定スケーリング誤差を求めるステップと、
    前記検出された蓄電池電流(Im)の大きさから、求められた前記電流測定オフセット誤差の大きさを差し引くステップと、
    前記電流測定スケーリング誤差に基づいて前記検出された蓄電池電流(Im)の大きさを補償するステップと
    を有することを特徴とする方法。
  2. 前記推定電荷量(Qr)を求めるステップにおいて、前記蓄電池の物理的モデルを有する推定器によって前記推定電荷量(Qr)を求め、
    前記蓄電池の動作パラメータは、
    a)前記蓄電池電流(Im)と、
    b)検出された前記蓄電池電流(Im)に直接依存せず前記推定電荷量(Qr)に影響する、前記蓄電池の少なくとも1つの別の動作パラメータと
    を含み、
    前記少なくとも1つの別の動作パラメータは、
    前記蓄電池の蓄電池端子電圧、または、
    前記蓄電池の蓄電池温度、または、
    前記蓄電池の無負荷電圧、または、
    前記蓄電池の内部抵抗、または、
    前記パラメータの組み合わせ
    を含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記電流測定スケーリング誤差を補償するステップ、または前記電流測定オフセット誤差を補償するステップ、または両ステップにおいて、
    前記電流検出センサの温度または該電流検出センサに接続された蓄電池電流測定装置の温度を検出し、
    前記電流検出センサを含み前記蓄電池電流(Im)を検出する前記蓄電池電流測定装置の少なくとも1つの構成要素の温度特性によって決定される、前記温度との線形の依存関係で、前記電流測定オフセット誤差および前記電流測定スケーリング誤差の温度誤差成分を求め、
    前記温度誤差成分を前記電流測定オフセット誤差と前記電流スケーリング誤差とに加える、
    請求項1または2記載の方法。
  4. 前記補償は、
    前記蓄電池電流(Im)から前記電流測定オフセット誤差を差し引くか、若しくは前記電流測定スケーリング誤差を差し引くか、若しくは両誤差を差し引くこと、または、
    前記蓄電池電流(Im)に前記電流測定オフセット誤差の逆数を乗算するか、若しくは前記電流測定スケーリング誤差の逆数を乗算するか、若しくは両誤差の逆数を乗算すること、または、
    検出された前記蓄電池電流(Im)を補正するための補正誤差を求め、前記電流測定オフセット誤差若しくは前記電流測定スケーリング誤差若しくは該電流測定オフセット誤差と該電流測定スケーリング誤差との和を目標値とするPI制御器の制御量として該補正誤差を制御し、該補正誤差を該PI制御器の制御特性にしたがって、該電流測定オフセット誤差若しくは該電流測定スケーリング誤差若しくは該電流測定オフセット誤差と該電流測定スケーリング誤差との組み合わせに連続的に近づけ、該PI制御器によって決定された補正誤差に応じて前記蓄電池電流(Im)を補正すること
    を含む、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 前記複数の所定の期間の時間は異なる長さであり、前記推定電荷量(Qr)の大きさは各対応する所定の期間の長さの各長さで正規化される、
    請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 前記所定の期間わたって、前記推定電荷量(Qr)の大きさ若しくは測定された前記蓄電池電流(Im)の大きさは実質的に0である、
    請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 前記所定の期間わたって、前記推定電荷量(Qr)の大きさ若しくは測定された前記蓄電池電流(Im)の大きさは上限値になるか、または、該推定電荷量(Qr)の大きさ若しくは該蓄電池電流(Im)の大きさは下限値を超える、
    請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  8. 蓄電池(110)の誤差補償される電流測定を行うための装置であって、
    前記電流測定を行うための装置は、
    前記蓄電池の少なくとも1つの動作パラメータを入力するための動作パラメータ入力端と、
    前記蓄電池(110)の物理的モデルを用いて、前記蓄電池の動作パラメータから、前記蓄電池(110)の、所定の期間における推定電荷量(Qr)の大きさを求めるために構成された推定器(130)と、
    前記所定の期間中に前記蓄電池(110)へ供給され該蓄電池(110)から流れ出る蓄電池電流(Im)の大きさを表す電流信号を出力する蓄電池電流測定装置(114,120)に接続するために設けられた電流信号入力端と、
    前記推定器(130)に接続されたゼロ交差比較器(140)と
    を有し、
    前記電流測定を行うための装置はさらに、
    後続の所定の期間の開始時点と先行の所定の期間の終了時点とが一致するか、または、該開始時点が該終了時点の後に続き、すべての前記所定の期間が等しい長さであるかまたは異なる長さであるように、該所定の期間の開始時点と終了時点とを決定する所定期間発生器を有し、
    前記電流測定を行うための装置はさらに正規化器を有し、
    前記正規化器は、
    前記所定の期間の長さが相互に等しい場合、前記推定電荷量(Qr)の大きさを該所定の期間の長さで正規化するかまたは1で正規化し、
    前記所定の期間の長さが相互に異なる場合、前記推定電荷量(Qr)の大きさを該所定の期間の長さで正規化する
    ように構成されており、
    前記ゼロ交差比較器(140)は、ゼロ交差時点を求めるために、
    ・前記推定電荷量(Qr)の大きさまたは前記蓄電池電流(Im)の大きさと、
    ・前記蓄電池電流(Im)の0点の前後に位置する上限値および下限値と
    を比較し、
    前記電流測定を行うための装置はさらに、
    前記推定器に接続された上限値比較器(142)と、
    ・前記ゼロ交差比較器(140)によって求められた前記ゼロ交差時点における前記蓄電池電流(Im)に、当該蓄電池電流(Im)を検出した前記所定の期間を乗算して得られる値、または、前記所定の期間にわたる当該蓄電池電流(Im)の積分値と、
    ・前記推定器によって求められた前記推定電荷量(Qr)と
    の差を求めることにより、前記電流測定オフセット誤差を求めるように設けられたオフセット減算装置を含む、オフセット誤差決定装置(150)と、
    スケーリング誤差決定装置(152)と、を有し、
    前記スケーリング誤差決定装置(152)は、
    ・補償された該蓄電池電流(Im)に前記所定の期間を乗算して得られる値、または、前記補償された蓄電池電流(Im)の、前記所定の期間にわたる時間積分値を、前記推定電荷量(Qr)によって除算することにより、スケーリング誤差を求めるように設けられた比装置
    を含み、
    前記上限値比較器(142)は、前記推定電荷量(Qr)の大きさ若しくは前記蓄電池電流(Im)の大きさと下限値とを比較するか、または、2つ若しくは3つ以上の相互に連続する複数の所定の期間の前記推定電荷量(Qr)の大きさ若しくは検出された前記蓄電池電流(Im)の大きさを相互に比較することにより、その差に基づいて、スケーリング誤差を検出する時点を求め、
    前記電流測定を行うための装置はさらに、
    前記蓄電池電流(Im)の求められたオフセット誤差を補償し、該オフセット誤差が補償された該蓄電池電流(Im)のスケーリング誤差を補償するように設けられた、補償装置(160)
    を有し、
    前記補償装置(160)は、前記オフセット誤差を補償するため、前記蓄電池電流(Im)から前記電流測定オフセット誤差を差し引く減算装置を有する
    ことを特徴とする、電流測定を行うための装置。
  9. 前記動作パラメータ入力端は、前記蓄電池の蓄電池端子電圧、または蓄電池温度、または前記蓄電池電流(Im)と異なる少なくとも1つの別の動作パラメータ、またはこれらの組み合わせを受け取るように設けられており、
    前記動作パラメータは、検出された前記蓄電池電流(Im)に直接依存せず前記推定電荷量(Qr)に影響するパラメータである、
    請求項記載の電流測定を行うための装置。
  10. 前記装置は、補間器と、前記電流検出センサの温度または該電流検出センサに接続された蓄電池電流測定装置(114,120)の温度を入力するための温度入力端とを有し、
    前記温度入力端は前記補間器に接続されており、
    前記補間器は、前記電流検出センサを含む前記蓄電池電流測定装置の少なくとも1つの構成要素の、該補間器によって決定された所定の線形の温度特性に応じて、求められた前記オフセット誤差または求められた前記スケーリング誤差または両誤差の温度誤差成分を補間し、
    前記補間器はさらに温度補償を行うために、前記温度誤差成分を前記電流測定オフセット誤差または前記電流測定スケーリング誤差または両誤差に加えるように設けられている、
    請求項8または9記載の電流測定を行うための装置。
  11. 前記補償装置(160)の前記減算装置は、さらに、前記電流測定スケーリング誤差を前記蓄電池電流(Im)から差し引くか、
    または、
    前記補償装置(160)は、前記電流測定スケーリング誤差の逆数を前記蓄電池電流(Im)に乗算するように設けられた乗算装置を有する、
    請求項8から10までのいずれか1項記載の電流測定を行うための装置。
  12. 前記補償装置(160)は、
    補正誤差を生成し、該補正誤差に基づいて、検出された前記蓄電池電流(Im)を補正するために設けられた補正誤差ジェネレータ
    を有し、
    前記補正誤差ジェネレータはPI制御器を有し、
    前記PI制御器は前記補正誤差を制御量として使用し、
    前記PI制御器は目標値として、前記電流測定オフセット誤差または前記電流測定スケーリング誤差または該電流測定オフセット誤差と該電流測定スケーリング誤差との和を受け取り、
    前記PI制御器は、前記補正誤差を前記電流測定オフセット誤差または前記電流測定スケーリング誤差または両誤差の組み合わせに連続的に近づける制御特性を有し、
    前記補償装置はさらに、前記補正誤差ジェネレータによって求められた前記補正誤差に応じて前記蓄電池電流(Im)を補正するように構成されている、
    請求項8から10までのいずれか1項記載の電流測定を行うための装置。
  13. 前記オフセット誤差決定装置若しくは前記スケーリング誤差決定装置若しくは前記補償装置若しくはこれらの組み合わせが、前記所定期間発生器に接続されており、前記ゼロ交差比較器(140)が前記所定の期間の全時間にわたって、前記推定電荷量(Qr)の大きさ若しくは前記蓄電池電流(Im)の大きさが上限値を下回ることを判定した場合にのみ、該オフセット誤差決定装置若しくは該スケーリング誤差決定装置若しくは該補償装置若しくはこれらの組み合わせが前記オフセット誤差を求めるか若しくは差し引くか若しくは補償するか、
    または、
    前記スケーリング誤差決定装置(152)若しくは前記補償装置(160)若しくは双方が前記所定期間発生器に接続されており、前記上限値比較器(142)が前記所定の期間の全時間にわたって、前記推定電荷量(Qr)の大きさ若しくは前記蓄電池電流(Im)の大きさが前記設定された下限値を上回ることを判定した場合にのみ、または、前記スケーリング誤差の検出時点が該所定の期間内にある場合にのみ、該スケーリング誤差決定装置(152)若しくは該補償装置(160)若しくは双方が前記スケーリング誤差を求めるか若しくは補償する、
    請求項8から12までのいずれか1項記載の電流測定を行うための装置。
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