JP6050762B2 - リグニン繊維の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、軟材および/または硬材アルカリリグニンからのリグニン繊維および構造用炭素繊維の製造方法に関する。
炭素繊維は高強度軽量材料であり、一般に、ポリアクリロニトリル、石油原料から作られた合成材料を熱処理および熱分解することにより製造されるが、他の前駆体、例えば石油系または石炭系ピッチおよびレーヨン繊維もわずかに使用される。現在の前駆体には、ポリアクリロニトリルは高価であること、その黒鉛化が遅いこと、および、ピッチが不均一であることなどのある種の欠点が存在する。さらに、使用される2つの主な市販の前駆体は、非再生可能資源に由来する。
リグニンは、本質的にポリマーの中でセルロースの次に豊富にリグニンを作るあらゆる維管束植物中に存在する。パルプ工業および製紙業において、パルプ製造機中に内部的に生じるエネルギーの供給源としての第1用途に伴い、多量のリグニンが副生成物として製造される。木材からセルロース系繊維を分離し、紙、板およびティッシュ製品へとさらに加工するには、クラフト化法が世界中で主流である。この方法において、リグニンをアルカリパルプ化液中に溶解させ、これは黒液と称され、これから、一部を蒸発させた黒液を燃焼することによりエネルギーへとさらに処理されるか、あるいは、酸を添加することにより固形形態で単離されうる。書籍「Lignins(リグニン)」(Eds K.V. Sarkanen および C.H. Ludwig著、Wiley-Interscience 1971、第672頁)に記載されるように、高いpH値で既にリグニンの大部分は黒液から沈殿析出しうるため、リグニンの単離を複数のステップで行ってよい。このようなリグニン沈殿は、許容可能な量のナトリウムおよび他の無機種をなお含有し、このために、該リグニンは構造用炭素繊維用の前駆体として不適当である(以下参照)。
アルカリリグニンは、クラフトパルプ化またはソーダパルプ化のいずれかから得た黒液から得られる。商業的に、これらのパルプ化法は、軟材、硬材ならびに一年生植物バイオマスに適用される。パルプ化に際し、一部の木材ポリマー、特にリグニンおよびヘミセルロースは、大部分の範囲において化学的に変性され、黒液中に可溶化する。アルカリパルプ化法において使用される木材種の中で、主な裸子植物種(軟材)としては、トウヒ、マツ、カラマツ、ドクニンジンおよびベイマツが挙げられる。主な被子植物種(硬材)としては、カバノキ、アスペン、ポプラ、ユーカリ種、アカシアおよびカエデが挙げられる。
既に発表された文献において、リグニンは、その大きな入手可能性、より低いコストに対する期待およびその高い炭素含量(>60%)のために、炭素繊維の前駆体の代替となりうることが示唆されている。さらに、リグニンは再生可能原料である。2つのタイプの炭素繊維が区分されてきた:(1)建設材料において強度付与性補強要素として使用される、連続紡糸、固形の均一な炭素繊維(以下において、構造用炭素繊維と称する)および(2)気体および液体を吸収するための大きな内部多孔構造を有する活性化多孔質炭素繊維、ここで活性化は、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、塩化亜鉛または亜リン酸を用いて化学的になされるか、または、例えば蒸気または二酸化炭素を用いて物理的になされるか、または例えば蒸気または二酸化炭素を化学的に予備活性化した繊維に適用することによってなされる(「Carbon Fiber Application(炭素繊維用途)」、書籍Carbon Fiberの第3版、Eds. Donnet、Wang、Rebouillat および Peng、Marcel Dekker著、1998、第463頁)。
米国特許第3,461,082号に記載されるように、木質材料に由来するリグニンを用いるリグニン繊維を炭化する初期の試みにおいて、吸着型生成物に適当ないくつかの種類の活性化炭素繊維が製造された。硬材および軟材由来の、チオリグニン(クラフトリグニン)、アルカリリグニン(ソーダパルプ化由来)またはリグノスルホン酸カルシウムのいずれかが使用され、実施例において、湿式紡糸、乾式紡糸および溶融紡糸を用いて製造した繊維が記載されている。乾式紡糸は繊維製造の好ましい方法であると思われるが、実施例5において、軟材および硬材チオリグニンの混合物(重量により1:1)がアルゴン雰囲気において170℃で使用され、溶融紡糸によってリグニン繊維が作られた。空気中、150℃で10時間の前処理後、繊維は、さらに900℃まで加熱され、その温度で1時間、空気を導入することにより活性化された。さらなる実施例において、その他の活性化剤、例えば塩化亜鉛、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムが試された。しかしながら、短繊維のみが製造できた。
現在まで、100%非分画または分画軟材リグニンから連続炭素繊維を製造する全ての試みが失敗してきた。このようなリグニンの有機溶媒中での分画から得た低分子量分画リグニンを使用することによる、非連続リグニン繊維製造のみが可能であった。
一方で、広範囲にわたり精製した硬材クラフトリグニン由来の繊維が、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリエチレンテレフタレートオキシド(PEO)などの軟化剤と混合後、リグニンの押出により作られている。得られるリグニン繊維は、さらに、空気中での安定化および炭化を通して、炭素繊維へと変換される。
米国特許第3,461,082号明細書
「Lignins(リグニン)」、Eds K.V. Sarkanen および C.H. Ludwig著、Wiley-Interscience 1971、第672頁 「Carbon Fiber Application(炭素繊維用途)」、書籍Carbon Fiberの第3版、Eds. Donnet、Wang、Rebouillat および Peng、Marcel Dekker著、1998、第463頁
北半球においては軟材パルプ化が主であるため、炭素繊維製造用の前駆体としてさらに使用するための軟材アルカリリグニン由来のリグニン繊維を製造することによる、この原料源を利用する方法に対する要求が存在している。
さらに、続いて炭素繊維前駆体として使用するための、硬材アルカリリグニン由来のリグニン繊維の製造方法であって、高価な軟化剤を必要とせず、硬材アルカリリグニンを精製するための複雑な工程を必要としない製造方法に対する要求が存在する。
図1は、添加した分画硬材アルカリリグニンの量および混合物のガラス転移温度の関係を示す図である。
本発明の第1態様によれば、次のステップを含む連続リグニン繊維の製造方法が提供される:
(a)分画および単離した硬材アルカリリグニンまたは分画および単離した軟材アルカリリグニンを提供するステップ;
(b)任意に、該分画硬材アルカリリグニンに、非分画軟材アルカリリグニンおよび/または非分画硬材アルカリリグニン(以下において、「非分画リグニン」または単に「リグニン」とも総称する)を添加するステップ;または
(c)任意に、該分画軟材アルカリリグニンに、非分画硬材アルカリリグニンを添加するステップ;
(d)生じた材料を押出するステップ、それによって連続リグニン繊維が得られる。
分画および単離した硬材アルカリリグニンの量は、1つの態様において、押出される材料の100%である。別の態様において、分画および単離した軟材アルカリリグニンの量は、押出される材料の100%である。
本発明に従い、非分画軟材アルカリリグニンおよび/または非分画硬材アルカリリグニンと、分画および単離した硬材アルカリリグニンとを混合してよい。分画および単離した硬材アルカリリグニンは、本明細書に記載するような限外ろ過の原則によって有利に分画される。供される分画硬材アルカリリグニンを、例えば硬材黒液の分画によって得てよい。
1つの態様において、分画および単離した硬材アルカリリグニンは、押出する材料の1.5〜100重量%の量である。1つの態様において、分画および単離した硬材アルカリリグニンは、押出する材料の2、2.5、3、3.5、4〜100重量%までの量である。あるいは、分画および単離した硬材アルカリリグニンは、押出する材料の5〜100、または5〜95重量%の量であってよい。さらに一態様において、分画および単離した硬材アルカリリグニンの添加の範囲は、押出する材料の25〜75重量%である。
分画および単離した硬材アルカリリグニン、非分画軟材アルカリリグニンおよび/または非分画硬材アルカリリグニンから構成される材料(ここで、該材料の1.5%未満は分画硬材アルカリリグニンを構成する)は、例えば100%非分画軟材アルカリリグニン(または100%非分画硬材アルカリリグニン)として作用し、連続繊維は得られないだろう。
本発明に従い、分画および単離した軟材アルカリリグニンと、非分画硬材アルカリリグニンとを混合してよい。分画および単離した軟材アルカリリグニンは、本明細書に記載するような限外ろ過の原則によって有利に分画される。供される分画軟材アルカリリグニンを、例えば軟材黒液の分画によって得てよい。
1つの態様において、分画および単離した軟材アルカリリグニンは、押出する材料の50〜100重量%の量である。あるいは、分画および単離した軟材アルカリリグニンは、押出する材料の60〜90重量%の量である。さらにあるいは、分画および単離した軟材アルカリリグニンは、押出する材料の75〜85重量%の量である。
分画および単離した軟材アルカリリグニン、非分画硬材アルカリリグニンから構成される材料(ここで、該材料の50%未満は分画および単離した軟材アルカリリグニンを構成する)は、例えば100%非分画軟材アルカリリグニン(または100%非分画硬材アルカリリグニン)として作用し、連続繊維は得られないだろう。
リグニンを分画して分画アルカリリグニンを得るあらゆる方法が存在する。1つの態様において、限外ろ過が利用される。本発明の別の態様において、分画アルカリリグニンを得るために有機溶媒中での抽出を利用しない。
分画は、好ましくは、黒液を、リグニン豊富な透過物をもたらすが高分子量リグニン粒子、高分子量リグニン-炭水化物錯体および非リグニン残留物を残余物中に残すことが可能なフィルターを有する、現在の条件(すなわち高温で高アルカリ性)で不活性な限外ろ過を用いて行われる。限外ろ過を、本発明にしたがい、セラミックメンブレンを用いて行った。使用したセラミックメンブレンの1つは、15kDaのカットオフ値を有していた(Orelis、France)。限外ろ過中の温度は、80℃〜150℃の間隔であってよく、例えば90、100、110、120、130、140℃またはその間の任意の間隔であってよい。さらなる透過物処理は、酸性化、沈降アルカリリグニンのろ過、酸性水溶液中でのリグニンの再分散、水での洗浄および乾燥を含む(好ましい方法は、欧州特許第1794363号に記載されている)。それによって、分画アルカリリグニンが得られる。
軟材アルカリリグニンを分画軟材黒液から沈降により単離してよく、次のステップを含む:リグニン沈降が生じるまで酸を黒液に添加し、リグニンケークをろ過し鉱酸水溶液中に再分散させ、ろ過し、水で洗浄し、乾燥させる。リグニンを単離する好ましい方法において、欧州特許第1794363号に記載の方法を適用する。得られる乾燥リグニンは、リグニン繊維へとさらに処理するのに十分な純度を有する。したがって、灰分などの非リグニン残留物の含量は1%未満であり、炭水化物の含量は4%未満である。軟材アルカリリグニン単独では、該材料を連続繊維へと押出するのに十分に柔らかくすることができないため、固形の均一なリグニン繊維へと変換することはできない。
上記の方法と同様にして、分画硬材黒液から硬材アルカリリグニンを単離することができる。このリグニンと軟材アルカリリグニンとの任意の割合での直接混合は、構造用炭素繊維用途に対して求められる固形繊維を形成するための、溶融押出を通じる連続的紡糸性を与えないことが示された。
分画硬材アルカリリグニンを好ましくは以下に記載するように単離する。単離は、分画硬材アルカリリグニン透過物を2〜11の間のpH、例えば約9のpHへと酸性化することにより開始する。
酸性化は、二酸化炭素を用いて達成してよく、それにより酸性化は5.5〜11の間のpH、例えばpH8〜11になりうる。あるいは、低いpH値を得るために、酸性化を他の酸(例えば硫酸)を用いて行ってよい。沈降したリグニン透過物を分離する。分離はろ過により行ってよい。その後、得られたリグニンケークを溶媒中(例えば水中)に懸濁させてよい。溶媒は、1〜6の間のpH、例えば約2のpHまで酸性化されうる。酸性化を任意の酸(例えば硫酸)を用いて行ってよい。分画軟材アルカリリグニン、硬材アルカリリグニンおよび軟材アルカリリグニンの単離を必要な変更を加えて行ってよい。
単一のガラス転移温度を有する狭くて単一のガラス転移は、押出に適する均質なリグニン材料が得られたことを示す。1つの態様において、連続リグニン繊維を形成させるために、リグニン材料をリグニン材料のガラス転移温度を20〜85℃超える温度で溶融押出する。1つの態様において、上記の温度の隔たりは25〜50℃である。別の態様において、連続リグニン繊維を形成させるために、溶融押出を110〜250℃の範囲の温度で行う。
押出において選択される温度の隔たりは、一方は非分画軟材および/または非分画硬材アルカリリグニン、他方は分画硬材アルカリリグニンの間の割合によって決まる。
図1は、一方は非分画軟材アルカリリグニン、他方は分画硬材アルカリリグニンの割合の間の関係を示す。押出温度は、T(ガラス転移温度)およびT(分解温度)の間で選択すべきである。考えられる最も低い分画硬材アルカリリグニンの部分(1.5%)について、175〜215℃の押出温度が有利に選択されうるが、100%の分画硬材アルカリリグニンについては、好ましい押出温度は135〜210℃の範囲である。非分画リグニンおよび分画リグニン間のその他の割合について、図にしたがい中間の温度を選択してよい。
少なくとも1.5%の分画硬材アルカリリグニンを含有する本発明による全てのリグニン比は連続リグニン繊維をもたらし、該連続リグニン繊維は、走査電子顕微鏡法(SEM)を用いる解析から明らかなように、固形かつ均一であり、欠陥および細孔を有さないことがわかった。100%分画軟材アルカリリグニンに由来するリグニン繊維もまた、走査電子顕微鏡法(SEM)を用いる解析から明らかなように、固形かつ均一であり、欠陥および細孔を有さないことがわかった。
繊維直径は25〜125μmの範囲である。本発明によれば、構造用炭素繊維の製造方法が提供され、ここで、第1の態様により製造したリグニン繊維は、次の続く処理ステップを受ける:
(a)リグニン繊維を安定化する処理ステップ、
(b)安定化させたリグニン繊維を炭化する処理ステップ。
1つの態様において、製造したリグニン繊維を空気または酸素によって安定化させる。続いて、炭化を不活性雰囲気中(例えば窒素中)において進行させてよい。製造した構造用炭素繊維は、SEM解析により、完全に固形であり均一である(すなわち定義によれば構造用である)ことが示された。
本発明を、ここで、添付の図および実施例を参照してさらに説明する。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明の態様および実施例にあらゆる変更を加えることができることを、当業者は明らかに理解する。
用いた定義:
=ガラス転移温度、変曲点の値として定義される。
=分解温度、95%の物質が残る温度として定義される。
〔図面の簡単な説明〕
図1は、添加した分画硬材アルカリリグニンの量および混合物のガラス転移温度の関係を示す(軟材アルカリリグニンおよび分画硬材アルカリリグニンの混合物のT(白丸)、ならびに純分画硬材アルカリリグニンについてのT。図中に、種々の混合比での溶融押出に好ましい温度範囲(すなわち、それぞれTの25℃超および50℃超)も示されている)。
以下において、非分画黒液からのクラフトリグニンの製造(実施例1〜2)および分画黒液からのクラフトリグニンの製造(実施例3〜4)についての実施例をそれぞれ示す。
さらに、連続リグニン繊維を製造するための、得られたクラフトリグニン材料の使用方法または組合せ方法についての実施例を記載する(実施例5〜16、参考例17〜24および参考例26〜28)。
リグニン繊維を酸化的に安定化する方法を記載し(参考例30〜33および実施例34〜37)、軟材クラフトリグニンから誘導した安定化クラフトリグニン繊維を炭化する方法(実施例25)および硬材クラフトリグニンから誘導した安定化クラフトリグニン繊維を炭化する方法(参考例29)を記載する。
1.軟材クラフトリグニンの単離
軟材クラフトリグニンを、マツおよびトウヒ木材の混合物をクラフトパルプ化液でパルプ化することにより得た黒液から単離した。リグニン単離方法は、欧州特許第1794363号に記載されているステップにしたがって行った。次の特性値が得られた:灰分0.9%、炭水化物2%、ガラス転移温度(T)140℃、分解温度(T)273℃。
2.硬材クラフトリグニンの単離
硬材クラフトリグニンを、カバノキおよびアスペン木材の混合物をクラフトパルプ化液でパルプ化することにより得た黒液から単離した。リグニン単離方法は、欧州特許第1794363号に記載されているステップにしたがって行った。次の特性値が得られた:灰分0.8%、炭水化物4%、ガラス転移温度(T)139℃、分解温度(T)274℃。
3.分画硬材クラフトリグニンの単離
カバノキおよびアスペン木材の混合物のクラフトパルプ化から得た黒液に、120℃の温度で、セラミックメンブレン(15kDa)を用いて、限外ろ過を施した。集められた透過物を、60℃で、気体二酸化炭素を用いて、pH〜9まで酸性化した。ろ過後、リグニンケークを水に懸濁させ、硫酸でpH〜2まで酸性化した。リグニンのろ過に続いて、水洗および乾燥することにより、次の特性値を有する精製硬材クラフトリグニンを得た:灰分0.9%、炭水化物0.4%、ガラス転移温度(T)114℃、分解温度(T)274℃。
4.分画軟材クラフトリグニンの単離
マツおよびトウヒ木材の混合物のクラフトパルプ化から得た黒液に、120℃の温度で、セラミックメンブレン(15kDa)を用いて、限外ろ過を施した。集められた透過物を、70℃で、気体二酸化炭素を用いてpH〜9まで酸性化した。ろ過後、リグニンケークを水に懸濁させ、硫酸でpH〜2まで酸性化した。リグニンのろ過に続いて、水洗および乾燥することにより、次の特性値を有する精製軟材クラフトリグニンを得た:灰分0.9%、炭水化物0.4%、ガラス転移温度(T)140℃、分解温度(T)280℃。
5.3%の分画硬材リグニンを含有する軟材リグニン繊維の200℃での製造
実施例1および実施例3からの乾燥クラフトリグニンを、重量割合97:3(合計7g)で混合し、200℃に保った実験室用押出機に導入した。直径0.5mmの型を通ってリグニン繊維を押出する前に、押出機内で、〜25rpmの速度で少なくとも10分間2つのスクリューを回転させることにより、この温度で2つのリグニンを混合した。得られた連続リグニン繊維を、30m/分の巻き取り速度でボビンに集めた。
6.5%の分画硬材リグニンを含有する軟材リグニン繊維の200℃での製造
実施例1および実施例3からの、合計して7gの乾燥クラフトリグニンを、重量割合95:5で混合し、200℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を実施例5に記載したようにして製造した。
7.5%の分画硬材リグニンを含有する軟材リグニン繊維の175℃での製造
実施例1および実施例3からの、合計して7gの乾燥クラフトリグニンを、重量割合95:5で混合し、175℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を実施例5に記載したようにして製造した。
8.5%の分画硬材リグニンを含有する軟材リグニン繊維の215℃での製造
実施例1および実施例3からの、合計して7gの乾燥クラフトリグニンを、重量割合95:5で混合し、215℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を実施例5に記載したようにして製造した。
9.10%の分画硬材リグニンを含有する軟材リグニン繊維の200℃での製造
実施例1および実施例3からの、合計して7gの乾燥クラフトリグニンを、重量割合9:1で混合し、200℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を実施例5に記載したようにして製造した。
10.25%の分画硬材リグニンを含有する軟材リグニン繊維の200℃での製造
実施例1および実施例3からの、合計して7gの乾燥クラフトリグニンを、重量割合75:25で混合し、200℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を実施例5に記載したようにして製造した。
11.25%の分画硬材リグニンを含有する軟材リグニン繊維の164℃での製造
実施例1および実施例3からの、合計して7gの乾燥クラフトリグニンを、重量割合75:25で混合し、164℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を実施例5に記載したようにして製造した。
12.25%の分画硬材リグニンを含有する軟材リグニン繊維の189℃での製造
実施例1および実施例3からの、合計して7gの乾燥クラフトリグニンを、重量割合75:25で混合し、189℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を実施例5に記載したようにして製造した。
13.50%の分画硬材リグニンを含有する軟材リグニン繊維の200℃での製造
実施例1および実施例3からの、合計して7gの乾燥クラフトリグニンを、重量割合50:50で混合し、200℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を実施例5に記載したようにして製造した。
14.50%の分画硬材リグニンを含有する軟材リグニン繊維の178℃での製造
実施例1および実施例3からの、合計して7gの乾燥クラフトリグニンを、重量割合50:50で混合し、178℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を実施例5に記載したようにして製造した。
15.75%の分画硬材リグニンを含有する軟材リグニン繊維の200℃での製造
実施例1および実施例3からの、合計して7gの乾燥クラフトリグニンを、重量割合25:75で混合し、200℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を実施例5に記載したようにして製造した。
16.75%の分画硬材リグニンを含有する軟材リグニン繊維の172℃での製造
実施例1および実施例3からの、合計して7gの乾燥クラフトリグニンを、重量割合25:75で混合し、172℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を実施例5に記載したようにして製造した。
17.90%の分画硬材リグニンを含有する軟材リグニン繊維の200℃での製造
実施例1および実施例3からの、合計して7gの乾燥クラフトリグニンを、重量割合10:90で混合し、200℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を実施例5に記載したようにして製造した。
18.95%の分画硬材リグニンを含有する軟材リグニン繊維の200℃での製造
実施例1および実施例3からの、合計して7gの乾燥クラフトリグニンを、重量割合5:95で混合し、200℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を実施例5に記載したようにして製造した。
19.分画硬材リグニンからのリグニン繊維の140℃での製造
乾燥分画硬材クラフトリグニン(7g)を実施例3に記載したようにして製造し、140℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を実施例5に記載したようにして製造した。
20.分画硬材リグニンからのリグニン繊維の165℃での製造
乾燥分画硬材クラフトリグニン(7g)を実施例3に記載したようにして製造し、165℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を実施例5に記載したようにして製造した。
21.分画硬材リグニンからのリグニン繊維の200℃での製造
乾燥分画硬材クラフトリグニン(7g)を実施例3に記載したようにして製造し、200℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を実施例5に記載したようにして製造した。
22.分画硬材リグニンからのリグニン繊維の210℃での製造
乾燥分画硬材クラフトリグニン(7g)を実施例3に記載したようにして製造し、210℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を実施例5に記載したようにして製造した。
23.分画軟材リグニンからのリグニン繊維の200℃での製造
乾燥分画軟材クラフトリグニン(7g)を実施例4に記載したようにして製造し、200℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を実施例5に記載したようにして製造した。
24.25%の硬材リグニンを含有する分画軟材リグニンからのリグニン繊維の190℃での製造
実施例4および実施例2からの、合計して7gの乾燥クラフトリグニンを、重量割合75:25で混合し、190℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を実施例5に記載したようにして製造した。
25.軟材リグニン繊維および分画硬材リグニンに基づく固形の均一な炭素繊維の製造
実施例9からのリグニン繊維を、空気中、250℃、60分間で、室温から0.2℃/分の温度増加を用いて熱的に安定化させた。続いて、1℃/分で600℃まで繊維を加熱し、次いで、3℃/分で1000℃の最終温度まで加熱し、固形炭素繊維を得た。
26.5%の分画硬材リグニンを含有する硬材リグニン繊維の170℃での製造
実施例2および実施例3からの、合計して7gの乾燥クラフトリグニンを、重量割合95:5で混合し、170℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を、30m/分のボビンの巻き取り速度を用いて実施例5に記載したようにして製造した。
27.20%の分画硬材リグニンを含有する硬材リグニン繊維の200℃での製造
実施例2および実施例3からの、合計して7gの乾燥クラフトリグニンを、重量割合80:20で混合し、200℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を、74m/分のボビンの巻き取り速度を用いて実施例5に記載したようにして製造した。
28.40%の分画硬材リグニンを含有する硬材リグニン繊維の200℃での製造
実施例2および実施例3からの、合計して7gの乾燥クラフトリグニンを、重量割合60:40で混合し、200℃に保った実験室用押出機に導入した。リグニン繊維を、74m/分のボビンの巻き取り速度を用いて実施例5に記載したようにして製造した。
29.硬材リグニン繊維に基づく固形の均一な炭素繊維の製造
参考例28からのリグニン繊維を、空気中、250℃、60分間で、室温から0.2℃/分の温度増加を用いて熱的に安定化させた。続いて、1℃/分で600℃まで繊維を加熱し、次いで、3℃/分で1000℃の最終温度まで加熱し、固形炭素繊維を得た。
30.軟材クラフトリグニン繊維の安定化
参考例23からの軟材クラフトリグニン繊維を、空気中、温度制御オーブン中で、周囲温度〜250℃で15℃/分の加熱速度を用いて安定化させ、ここで、これを30分間、恒温処理した。
31.単一の軟材クラフトリグニン繊維の250℃での安定化
参考例23からの単一の軟材クラフトリグニン繊維を、参考例30にしたがい、周囲温度〜250℃で70℃/分の加熱速度を用いて安定化させ、ここで、これを10分間その温度で恒温処理した。
32.単一の軟材クラフトリグニン繊維の220℃での安定化
参考例23からの単一の軟材クラフトリグニン繊維を、参考例30にしたがい、周囲温度〜220℃で40℃/分の加熱速度を用いて安定化させ、ここで、これを10分間その温度で恒温処理した。
33.単一の軟材クラフトリグニン繊維の200℃での安定化
参考例23からの単一の軟材クラフトリグニン繊維を、参考例30にしたがい、周囲温度〜200℃で70℃/分の加熱速度を用いて安定化させ、ここで、これを30分間、恒温処理した。
34.10%の分画硬材リグニンを含有する軟材クラフトリグニン繊維の安定化
実施例9からのクラフトリグニン繊維を、参考例30にしたがい、周囲温度〜250℃で3℃/分の加熱速度を用いて安定化させ、ここで、これを30分間、恒温処理した。
35.10%の分画硬材リグニンを含有する単一の軟材クラフトリグニン繊維の安定化
実施例9からの単一のクラフトリグニン繊維を、参考例30にしたがい、250℃まで70℃/分の加熱速度を用いて安定化させ、ここで、これを10分間、恒温処理した。
36.10%の分画硬材リグニンを含有する単一の軟材クラフトリグニン繊維の安定化
実施例9からの単一のクラフトリグニン繊維を、参考例30にしたがい、周囲温度〜200℃で70℃/分の加熱速度を用いて安定化させ、ここで、これを30分間、恒温処理した。
37.5%の分画硬材リグニンを含有する単一の軟材クラフトリグニン繊維の安定化
実施例6からの軟材クラフトリグニン繊維を、参考例30にしたがい、周囲温度〜250℃で10℃/分の加熱速度を用いて安定化させ、ここで、これを60分間、恒温処理した。
本発明には、以下の好適な態様が含まれる。
[1]次のステップ:
(a)分画および単離した硬材アルカリリグニンまたは分画および単離した軟材アルカリリグニンを提供するステップ;
(b)任意に、該分画硬材アルカリリグニンに、非分画軟材アルカリリグニンおよび/または非分画硬材アルカリリグニンを添加するステップ、または
(c)任意に、該分画軟材アルカリリグニンに、非分画硬材アルカリリグニンを添加するステップ;
(d)該リグニン材料を押出するステップ
を含む、連続リグニン繊維の製造方法。
[2]リグニン繊維が続いて安定化される、[1]に記載の連続リグニン繊維の製造方法。
[3][2]に記載のリグニン繊維が炭化される、構造用炭素繊維の製造方法。
[4][1]に記載のリグニン繊維は、次の続く処理ステップ:
(e)リグニン繊維を安定化する処理ステップ;
(f)安定化させたリグニン繊維を炭化する処理ステップ
を受ける、構造用炭素繊維の製造方法。
[5](a)において、分画および単離した硬材アルカリリグニンは総重量の1.5〜100重量%の量である、[1]に記載の方法。
[6]分画および単離した硬材アルカリリグニンは総重量の3〜100重量%の量である、[5]に記載の方法。
[7]分画および単離した硬材アルカリリグニンは総重量の5〜95重量%の量である、[6]に記載の方法。
[8]分画および単離した硬材アルカリリグニンは総重量の25〜75重量%の量である、[7]に記載の方法。
[9](a)において、分画および単離した軟材アルカリリグニンは総重量の50〜100重量%の量である、[1]に記載の方法。
[10]分画および単離した軟材アルカリリグニンは総重量の60〜90重量%の量である、[9]に記載の方法。
[11]分画および単離した軟材アルカリリグニンは総重量の75〜85重量%の量である、[10]に記載の方法。
[12](d)における押出は、溶融押出であり、リグニン材料のガラス転移温度を20〜85℃超える温度で行われる、[1]に記載の方法。
[13]温度の隔たりは25〜50℃である、[12]に記載の方法。
[14](d)における押出は、溶融押出であり、110〜250℃の範囲の温度で行われる、[1]に記載の方法。
[15]空気または酸素によってリグニン繊維を安定化する、[2]または[4]に記載の方法。
[16][1]、[5]〜[15]のいずれかに記載の方法によって得たリグニン繊維。
[17][1]、[5]〜[15]のいずれかに記載の方法によって得ることができるリグニン繊維。
[18][2]に記載の方法によって得た安定化リグニン繊維。
[19][2]に記載の方法によって得ることができる安定化リグニン繊維。
[20][3]または[4]に記載の方法によって得た、構造用炭素繊維。
[21][3]または[4]に記載の方法によって得ることができる、構造用炭素繊維。

Claims (11)

  1. 次のステップ:
    (a)分画および単離した硬材アルカリリグニンを提供するステップ;
    (b)該分画および単離した硬材アルカリリグニンに、非分画軟材アルカリリグニンを添加するステップ;および
    (c)生じたリグニン材料を押出するステップ
    を含み、ここで、該非分画軟材アルカリリグニンは該リグニン材料の25〜97重量%の量である、
    連続リグニン繊維の製造方法。
  2. リグニン繊維が続いて安定化される、請求項1に記載の連続リグニン繊維の製造方法。
  3. 請求項2に記載のリグニン繊維が炭化される、構造用炭素繊維の製造方法。
  4. 請求項1に記載のリグニン繊維は、次の続く処理ステップ:
    (e)リグニン繊維を安定化する処理ステップ;
    (f)安定化させたリグニン繊維を炭化する処理ステップ
    を受ける、構造用炭素繊維の製造方法。
  5. 分画および単離した硬材アルカリリグニンは前記リグニン材料の3〜75重量%の量である、請求項1に記載の方法。
  6. 分画および単離した硬材アルカリリグニンは前記リグニン材料の5〜75重量%の量である、請求項5に記載の方法。
  7. 分画および単離した硬材アルカリリグニンは前記リグニン材料の25〜75重量%の量である、請求項6に記載の方法。
  8. (d)における押出は、溶融押出であり、リグニン材料のガラス転移温度を20〜85℃超える温度で行われる、請求項1に記載の方法。
  9. 温度の隔たりは25〜50℃である、請求項に記載の方法。
  10. (d)における押出は、溶融押出であり、110〜250℃の範囲の温度で行われる、
    請求項1に記載の方法。
  11. 空気または酸素によってリグニン繊維を安定化する、請求項2または4に記載の方法。
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