JP6049581B2 - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents

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Description

本発明は、熱エネルギーを制御することにより色調が可逆的に変化する可逆性感熱記録材料に係わるものである。
近年、ロイコ染料と可逆性顕色剤とから構成される可逆性感熱記録材料は、高コントラストで高感度な記録画像の形成と消去が多数回に渡って可能であり、ICカードや磁気カード等の媒体において、カード内の情報を可視化する目的で広く使われるようになってきた。
ロイコ染料と可逆性顕色剤とから構成される可逆性感熱記録材料としては、長鎖脂肪族炭化水素基を持つ特定フェノール化合物を可逆性顕色剤として用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、このような材料を用いた可逆性感熱記録材料では、発色濃度が高いと消色が不十分、消色が十分だと発色濃度が低い等の問題を有していた。
そこで、可逆性顕色剤として長鎖脂肪族炭化水素基を持つ上記とは別の特定のフェノール化合物を用いることで、発色と消色のコントラストが高く、高速消去が可能であり、発色部の画像安定性の優れた可逆性感熱記録材料が提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。近年、発券の高速化、より安易な消去方法としての100℃以下の温水・温風での消去性が求められているが、これらのフェノール化合物は融点が高いものが多く、6inch/sec以上の速度で印字を行う高速印字では発色せず、温水・温風で簡便に消色ができないという問題があった。
特開平6−210954号公報 特開平7−179043号公報 特開2000−263946号公報
本発明の課題は、6inch/sec以上で高速印字した際に優れた発色性を有し、100℃以下の温水・温風での消去性および高温高湿環境下での画像保存性が良好であり、さらに50μm〜300μmの白点状の発色しない部分(以下、単に白点という)が発生しない可逆性感熱記録材料を提供することである。
本発明者は、これらの課題を解決すべく可逆性感熱記録材料の可逆性感熱記録層の構成について検討した結果、下記の発明により上記の課題が解決されることを見出した。
支持体上にロイコ染料と可逆性顕色剤とを含有する可逆性感熱記録層を設けた可逆性感熱記録材料において、前記可逆性感熱記録層が、可逆性顕色剤として少なくともN−n−ドコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドとN−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドとを含有し、且つ、前記N−n−ドコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドに対する前記N−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドの含有量が1質量%以上5質量%以下であることを特徴する可逆性感熱記録材料により達成された。
本発明により、6inch/sec以上で高速印字した際に優れた発色性を有し、100℃以下の温水・温風での消去性および高温高湿環境下での画像保存性が良好であり、白点が発生しない可逆性感熱記録材料を提供することができる。
以下に、本発明の可逆性感熱記録材料について詳細に説明する。
本発明の可逆性感熱記録材料は、支持体上にロイコ染料と可逆性顕色剤を含有する可逆性感熱記録層を設けた可逆性感熱記録材料において、可逆性顕色剤として少なくともN−n−ドコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドとN−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドとを含有し、且つ、前記N−n−ドコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドに対する前記N−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドの含有量が1質量%以上5質量%以下であることを特徴する。N−n−ドコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドおよびN−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドはともに可逆性顕色剤であるが、これらの可逆性顕色剤の混合物を用いる。
本発明に係わる、可逆性顕色剤であるN−n−ドコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドは、融点が105℃から110℃の範囲にあるため、融点が150℃以上の一般的な顕色剤と比較して、発色感度が高く、N−n−ドコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドを主な可逆性顕色剤として含有した可逆性感熱記録材料は6inch/sec以上の高速印字が可能となる。
さらに100℃以下の低温消去も可能なため、100℃以下の温水により、洗浄と画像消去を同時に行うことができる。ところが、前記可逆性感熱記録材料は、印字と消去の繰り返しや、温水や温風で長時間処理した際に50μm〜300μmの白点が発生し、この部分は印字しても発色しないことが明らかとなった。
白点が発生するメカニズムは未だ明確ではないが、通常、可逆性感熱記録層中に10μm以下の微粒子として分散されている可逆性顕色剤粒子が印字と消去の繰り返しや、長時間の加熱処理により徐々に大きくなり、屈折率の違いにより存在が明らかとなる。一度、凝集して巨大化した可逆性顕色剤粒子は、感度が低下すると共に、ロイコ染料と可逆性顕色剤の混合比が局所的に崩れるため、発色せずに白点となると考えられる。
本発明者は、可逆性顕色剤であるN−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドを可逆性顕色剤であるN−n−ドコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドに対して、1質量%以上含有することにより、前記白点の発生が防止できることを見出した。メカニズムとしては、N−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドが加熱後の冷却過程での結晶化または凝集を阻害すると考えられる。しかし、5質量%より多く含有すると高温高湿環境下での発色画像の退色が早くなる。一方、含有量が1質量%に満たないと、白点の防止効果が得られない。そのため、N−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドは、N−n−ドコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドに対して1質量%以上5質量%以下含有することが好ましく、3質量%以上4質量%以下含有することがより好ましいことを見出した。
本発明の可逆性感熱記録材料は、N−n−ドコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド及びN−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド以外の可逆性顕色剤を混合して用いることも可能である。その場合、N−n−ドコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドに対して3質量%未満であることが好ましい。N−n−ドコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド及びN−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド以外の可逆性顕色剤を3質量%以上含有すると印字画像の消去性が悪化し、さらに高温高湿条件化での画像保存性も悪化する。そのため、1質量%以下がより好ましい。
可逆性顕色剤であるN−n−ドコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド及びN−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド以外の混合に適した可逆性顕色剤としては、N−n−テトラコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド、N−n−オクタデシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドが挙げられる。N−n−テトラコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドは3質量%未満の配合量が混合に適している。また、N−n−オクタデシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドは、1質量%以下の配合量が混合に適している。
本発明に係わる可逆性顕色剤の使用量は、ロイコ染料に対して200〜800質量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは300〜700質量%である。
本発明に係わるロイコ染料としては、フルオラン系化合物、アザフタリド系化合物、トリフェニルメタン(アザ)フタリド系化合物、インドリル(アザ)フタリド系化合物を好適に用いることができる。ロイコ染料は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。以下、ロイコ染料の具体的な例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。
2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(ジ−n−ペンチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(ジ−n−アミルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(イソアミルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソプロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−sec−ブチル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソアミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−イソプロピルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン。
2−(m−トリクロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリフルオロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリクロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−(m−トルイジノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トルイジノ)−3−メチル−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−(p−トルイジノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(p−トルイジノ)−3−メチル−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−n−プロピル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ−6−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−(m−トリフルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2,3−ジメチル−6−ジメチルアミノフルオラン、3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン。
2−ブロモ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−クロロ−6−(ジ−n−プロピルアミノ)フルオラン、3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−ブロモ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−クロロ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−(m−トリフルオロメチルアニリノ)−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(2,3−ジクロロアニリノ)−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−ジエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン。
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−〔4−(N−n−アミル−N−メチルアミノ)フェニル〕−4−アザフタリド、3−(1−メチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−ヘキシルオキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド。
2−(p−アセチルアニリノ)−6−(N−n−アミル−N−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(p−メチルベンジルアミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(α−フェニルエチルアミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン。
2−メチルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−n−プロピルアニリノ)フルオラン、2−エチルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−エチルアミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−ジエチルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジエチルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジ−n−プロピルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−ジ−n−プロピルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン。
2−アミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−n−プロピルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−n−プロピル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−p−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−n−プロピル−p−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−n−プロピル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p−クロロアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−p−クロロアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−n−プロピル−p−クロロアニリノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチルトルイジノ)フルオラン。
4,4′−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒドリルベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー、3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3′−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピルスピロベンゾピラン。
本発明に用いられる支持体としては、紙、不織布・織布・編物等の布帛、プラスチックフィルム、樹脂被覆紙、合成紙、金属板、金属箔、ガラス、石英ガラス、シリコン樹脂、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等、あるいはこれらを組み合わせた複合体を目的に応じて任意に用いることができる。本発明に用いることができるプラスチックフィルムとしては、ポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリイミドフィルム、芳香族ポリアミドフィルム、アクリル(系)樹脂フィルム、ポリカーボネートフィルム等が挙げられる。力学的強度、平滑性、耐水性、耐溶剤性、耐熱性の点でポリエステルフィルムが好ましい。これらの合成樹脂材料は単独で使用しても良いし、2種以上混合して使用しても良い。
支持体は、不透明、半透明あるいは透明のいずれであってもよい。地肌を白色その他の特定の色に見せるために、白色顔料や有色染顔料や気泡を支持体中又は表面に含有させてもよい。支持体上に可逆性感熱記録層を塗布する場合の親和性が低いときには、コロナ放電処理、酸化反応処理(クロム酸等)、エッチング処理、易接着処理、帯電防止処理等により支持体表面に対して改質処理を施しても良く、形状、構造、大きさ等については、特に制限はない。形状としては、例えば、平板状、ロール状等が挙げられる。構造としては、単層構造でも積層構造でもよく、大きさは、可逆性感熱記録材料の用途に応じて適宜選択することができる。
本発明に用いられる支持体の厚みは、可逆性感熱記録材料の用途に応じて適宜選択することができるが、10〜1000μmが好ましく、50〜250μmがより好ましい。
可逆性感熱記録層の強度を向上させるなどの目的で、可逆性感熱記録層にバインダー樹脂を添加することも可能である。バインダー樹脂の具体例としては、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ、(メタ)アクリル酸アミド−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル酸アミド−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸3元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン−無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、エチレン−塩化ビニリデン共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール等が挙げられる。これらのバインダー樹脂の役割は、可逆性感熱記録層中に含まれている各素材が画像記録や画像消去の熱印加によって、片寄ることなく均一に分散した状態を保つことにある。したがって、バインダー樹脂には耐熱性の高い樹脂を用いることが好ましく、硬化性樹脂は特に好ましい。
硬化性樹脂としては、例えば熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂を適用する場合は架橋剤を含む液を塗布、製膜した後に熱により架橋させて用いる。熱硬化性樹脂の具体例としては、エポキシ樹脂、尿素樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、飽和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、及びポリオール樹脂等が挙げられる。またこれらの熱硬化性樹脂に使用される硬化剤は、有機酸類、アミン類、イソシアネート類、エポキシ類、フェノール類等が挙げられるが、熱硬化性樹脂の種類により好適な反応性のものを選定すれば良い。特に、ポリオール化合物をイソシアネート化合物で熱硬化して得られる架橋樹脂であることが好ましい。
以下に、ポリオール化合物とイソシアネート化合物との架橋により形成される架橋樹脂について説明する。ポリオール化合物としては、ポリ(メタ)アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、アルキドポリオール、カプロラクトンポリオール、シリコーンポリオール等が挙げられる。
ポリ(メタ)アクリルポリオールとは、アクリル酸、メタアクリル酸及びそれらのエステルの共重合体であって、水酸基を含むものをいい、水酸基を含む共重合成分としては、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタアクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタアクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、メタアクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、アリルアルコール等が用いられる。アクリル酸、メタアクリル酸及びそれらのエステル以外の共重合成分としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、アクリルアミド、メタアクリルアミド及びその誘導体、酢酸ビニル、無水マレイン酸等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとは、多塩基酸と多価アルコールとの縮合物のうち水酸基を有するものをいい、これらに使用される多塩基酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族多塩基酸、しゅう酸、マロン酸、こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、2−メチルこはく酸、2−メチルアジピン酸、3−メチルアジピン酸、3−メチルペンタン二酸、2−メチルオクタン二酸、3,7−ジメチルデカン二酸、3,8−ジメチルデカン二酸、ダイマ酸等の脂肪族多塩基酸があり、これらの多塩基酸から得られる酸無水物も同様に用いられる。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジグリセロール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ジアセトングリコール、ヘキサントリオール等の低分子量ポリオールの他、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等の高分子量ポリオールも用いられる。これらから得られるポリエステルポリオールの他、ヒドロキシカルボン酸、もしくはその環状ラクトンの縮合物もしくは開環重合、例えばポリブチロラクトンポリオール、ポリカプロラクトンポリオールや、前記多塩基酸と多価アルコールに加え高級脂肪酸の3種を縮合して得られるアルキドポリオール等がある。ポリエーテルポリオールとは、主鎖がエーテル結合からなる高分子であって、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールの他これらの分岐状エステル等がある。
ポリエーテルポリオールとしては、上記多価アルコールのエチレンオキサイド及び/またはプロピレンオキサイド付加物、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。シリコーンポリオールとしては、分子中にシロキサン結合を有し、かつ末端が水酸基を有するシリコーンオイル類等が挙げられる。
その他にも、水酸基含有のフルオロオレフィンのようなフッ素含有ポリオール、ポリオール水酸基末端のポリブタジエン、ポリイソプレン、水添ポリブタジエン、水添ポリイソプレン、ポリウレタン等が利用できる。さらには、低分子量のポリオール、例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、1,4−シクロヘキサジオール、1,4−ジヒドロキシベンゼン、ビスフェノールA、ビスフェノールF等の脂肪族、脂環族、芳香族多価アルコールもしくは多価フェノールまたはこれらの縮合物を反応性希釈剤として用いられる。
本発明に用いられるポリオール化合物としては、添加物分散性、塗工性、接着性、耐熱性及び皮膜強度等の総合評価から、ポリ(メタ)アクリルポリオール、ポリエステルポリオール及びカプロラクトンポリオールが好ましい。特に、ロイコ染料が黒色色調の場合は、地肌濃度が低くなるという理由でカプロラクトンポリオールが好ましい。本発明に係るポリオール化合物は単1種、またはポリオール部分やそれ以外の部分の構造の異なる、もしくは分子量等の異なる他の1種以上のポリオール化合物と併用してもよい。
本発明に用いられるポリオールの水酸基価としては、80(KOHmg/g)以上600(KOHmg/g)以下が好ましい。水酸基価の大小は架橋密度に影響するため、塗膜の表面硬度、耐化学薬品性、耐久性等を左右する。水酸基価が80(KOHmg/g)以上の樹脂はポリイソシアネート化合物と反応して架橋密度の高いバインダー樹脂を形成するため、繰り返し印字・消去した際の可逆性感熱記録層の耐久性が向上して好ましい。水酸基価が600(KOHmg/g)を超えると可とう性が低下して加工時に塗工層が割れる場合がある。
本発明に用いられるポリオール化合物は単1種、またはポリオール部分やそれ以外の部分の構造の異なる、もしくは分子量等の異なる他の1種以上のポリオール化合物と併用してもよい。
本発明に用いられるポリイソシアネート化合物としては、公知のものが使用できる。例えば、フェニレンジイソシアネート(PDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)等の芳香族脂肪族ジイソシアネート、水添TDI、水添XDI、水添MDI、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等の脂肪族もしくは脂環族ジイソシアネート及びこれらの誘導体であるポリオール付加物、ビュレット体三量体である三官能以上のポリイソシアネートの他、イソシアネートを含む各種のオリゴマー、ポリマーが挙げられる。本発明においては、イソシアネート化合物としてキシリレンジイソシアネートやトルエンイソシアネートを用いると発色濃度の向上により好ましく、さらには、地肌の白色度の高いキシリレンジイソシアネートを使用するとより好ましい。
本発明に用いるポリイソシアネート化合物は、1種以上のポリオール化合物に対して、単1種または2種以上併用しても良い。ポリイソシアネート化合物及びポリオール化合物をともに複数種用いる場合は、その組合せは任意で良い。
ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物の混合物は、それぞれが液状の場合はそのままの混合物で用いても良いが、さらにポリイソシアネート化合物と非反応性の溶剤で希釈して使用することもできる。使用できる溶剤としては、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物を溶解し、かつロイコ染料や可逆性顕色剤を分散・溶解させるものが好ましく、さらにポリイソシアネート化合物と反応性のある活性水素を有しないメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン等の有機溶媒を用いることがより好ましい。また、上記ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物の架橋反応は、反応温度30〜160℃、反応時間0.1分〜120時間で行えば良い。なお、反応温度が低い場合は長時間を要し、高温では短時間で済むことは言うまでもない。
本発明に係わる可逆性感熱記録層におけるバインダー樹脂の使用量としては、該可逆性感熱記録層全質量に対する該バインダー樹脂の質量百分率が35%以上65%以下の範囲内であることが好ましい。この範囲より大きくなると著しく発色濃度が低下する場合がある。逆に、この範囲より小さくなると、可逆性感熱記録層の耐熱性や機械的強度の低下、層の変形、発色濃度の低下が起きる場合がある。可逆性感熱記録層における該バインダー樹脂の質量百分率は、40%以上60%以下がより好ましく、45%以上55%以下が特に好ましい。
本発明の可逆性感熱記録材料は、消去性を向上させる目的で消去促進剤を添加することが好ましい。以下に好ましい例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
1,1−ジメチル−4−ドデシルセミカルバジド、1,1−ジメチル−4−オクタデシルセミカルバジド、1,1−ジエチル−4−イコシルセミカルバジド、1,1−ジプロピル−4−テトラコシルセミカルバジド、1,1−ジエチル−4−ノナコシルセミカルバジド、1−メチル−1−プロピル−4−ヘキサトリアコンチルセミカルバジド。
N−(1−ピロリジニル)−N′−ドデシル尿素、N−〔1−(3−メチル)イミダゾリオ〕−N′−テトラデシル尿素、N−(1−ピラゾリル)−N′−オクタデシル尿素、N−(3−チアゾリジニオ)−N′−オクタデシル尿素、N−(1−ピロリル)−N′−イコシル尿素、N−(1−イミダゾリル)−N′−テトラコシル尿素、N−(1−ピロリジニル)−N′−ノナコシル尿素、N−(1−ピロリル)−N′−ヘキサトリアコンチル尿素。
N−(1−ピペリジル)−N′−ドデシル尿素、N−(1−ピペリジル)−N′−テトラデシル尿素、N−〔1−(2,6−ジメチル)ピペリジル〕−N′−ペンタデシル尿素、N−(4−モルホリニル)−N′−オクタデシル尿素、N−(4−モルホリニル)−N′−イコシル尿素、N−〔4−(2,6−ジメチル)モルホリニル〕−N′−テトラコシル尿素、N−(4−チオモルホリニル)−N′−ヘキサコシル尿素、N−〔1−(4−メチル)ピペラジニル〕−N′−ノナコシル尿素、N−〔1−(4−メチル)ピペラジニル〕−N′−トリアコンチル尿素、N−〔1−(4−メチル)ピペラジニル〕−N′−イコシル尿素、N−〔1−(4−メチル)ピペラジニル〕−N′−オクタデシル尿素、N−〔1−(4−メチル)ピペラジニル〕−N′−ドコシル尿素。
特に好ましい消去促進剤の例としては、N−〔1−(4−メチル)ピペラジニル〕−N′−ノナコシル尿素、N−〔1−(4−メチル)ピペラジニル〕−N′−トリアコンチル尿素、N−〔1−(4−メチル)ピペラジニル〕−N′−イコシル尿素、N−〔1−(4−メチル)ピペラジニル〕−N′−オクタデシル尿素、N−〔1−(4−メチル)ピペラジニル〕−N′−ドコシル尿素が挙げられ、これらの化合物は可逆性感熱記録層に含有した際に、可逆性感熱記録材料の地肌濃度、発色濃度、画像消去性、画像耐湿熱保存性の特性バランスが優れている。
本発明に用いられる消去促進剤の使用量は、可逆性顕色剤に対して0.5〜50質量%、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは2〜6質量%である。可逆性顕色剤に対して消去促進剤が少なすぎると消去性(消去促進性)が十分得られず、逆に消去促進剤が多すぎると発色濃度及び画像湿熱保存性が低下する。
本発明に係る可逆性感熱記録層には、画像保存性の向上を目的として、イコシルアミン、ドコシルアミン、テトラコシルアミン等を含有しても良い。これらの化合物は、それぞれ1種で使用しても良いし、2種以上を混合して使用しても良い。可逆性顕色剤に対する使用量は0.005〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.01〜1質量%である。5質量%より多いと発色濃度および、消去性が十分得られない。
本発明に係わる可逆性感熱記録層にはさらに、耐光性改良等を目的として、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等の酸化防止剤、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE等のビタミン類、ヒンダードアミン系光安定剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系酸化防止剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シンナメート系紫外線吸収剤等の紫外線吸収剤等を添加しても良く、好ましくは、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系酸化防止剤が用いられる。これらの紫外線吸収剤や酸化防止剤は適宜併用しても良い。
これらは、それぞれの機能を発現する構造部分を有するモノマーを重合の一成分として含むポリマーや、ポリマー主鎖にこれら構造部分をグラフト化したものも用いることができる。また、これら酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、老化防止剤等は、いずれか1種で使用しても良いし、同種または異種の2種以上を混合して使用しても良い。これら酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、老化防止剤等を併用する場合、ロイコ染料に対する使用量は、0.1〜50質量%、好ましくは0.5〜20質量%、特に好ましくは1〜10質量%である。前記使用量が0.1質量%未満であると、改良効果が発揮されないことがあり、50質量%を超えると、発色濃度の低下、印字画像の耐熱安定性の低下が起こることがある。
可逆性感熱記録層に添加することができる顔料等としては、例えば、アルミニウム、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、バリウム、チタン等の炭酸塩、酸化物、水酸化物、硫酸塩等、及びゼオライト、シリカ、カオリン、焼成カオリン、タルク等の粘土類を含む無機系顔料、澱粉、スチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、パラフィン、天然ワックス、合成ワックス等が使用可能である。また、滑剤として、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩等を使用することができる。
本発明に係わる可逆性感熱記録層の膜厚は、その組成と所望の発色濃度により決定されるものであり、具体的には、3〜15μmの範囲が好ましく、5〜10μmがより好ましい。
繰り返し使用時の耐久性を高める目的で、可逆性感熱記録層の上に保護層を設けることが好ましい。保護層は、単層でも、2層または3層以上の複数の層から構成されていても良い。保護層は、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等の硬化性樹脂を含有していることが好ましく、特に電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂が好ましい。硬化性樹脂としては、可逆性感熱記録層で使用可能なバインダー樹脂として例示した樹脂が使用できる。また、さらに耐久性を高める、あるいは光沢度を調整する目的で顔料を配合したり、滑剤として高級脂肪酸金属塩等を配合したりしても良い。顔料、高級脂肪酸金属塩としては、可逆性感熱記録層で例示した化合物が使用可能である。
保護層の膜厚は、0.1〜10μmの範囲が好ましく、0.5〜5μmがより好ましい。膜厚が10μmを超えると効果が飽和するばかりか、可逆性感熱記録層の感度が低下しやすい。膜厚が0.1μmより小さいと予期した塗層強度が得られにくく、塗層に傷が入りやすくなる。
本発明において、画像保存性向上等を目的に可逆性感熱記録層と保護層の間に中間層を設けたり、発色感度向上等を目的に支持体と可逆性感熱記録層の間にアンダーコート層を設けたり、光反射層や空気層を設けても良い。中間層には紫外線吸収剤を含有しても良い。また、支持体の片面のみに可逆性感熱記録層を設ける場合、もう一方の面にバックコート層を設けても良い。紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチル酸フェニルエステル系紫外線吸収剤等を挙げることができる。アンダーコート層には中空粒子を含有しても良い。これらの層は、単層でも、2層以上の複数の層から構成されていても良い。また、これらの層は熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等の硬化性樹脂を含有していることが好ましい。
本発明において、支持体上に設けられた保護層、中間層、アンダーコート層等には、必要に応じて、レベリング剤、分散剤、硬膜剤、界面活性剤、増粘剤、防腐剤、フィラー、着色染顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、pH調節剤、消泡剤、顔料、滑剤、帯電防止剤等の各種添加剤を添加することができる。
本発明の可逆性感熱記録材料には、オフセット印刷、グラビア印刷等の印刷;インクジェット記録層、熱転写受像層、昇華型熱転写受像層等の印字記録層を設けても良い。これらの印刷、印字記録層は、可逆性感熱記録層と積層して設けても良いし、可逆性感熱記録層と同一面の一部に設けても良い。また、可逆性感熱記録層を設けた面と反対側の面の一部または全面に設けても良い。印字記録層上に部分的にまたは全面的に硬化性樹脂を主成分とするオーバープリントニス(OPニス)層等を設けても良い。
本発明の可逆性感熱記録材料において、可逆性感熱記録層中、他の層、可逆性感熱記録層が設けられている面や反対側の面等に、電気的、磁気的、光学的に情報が記録可能な材料が含まれていても良い。また、支持体を複層とし、その間にICチップを挟んでも良い。また、帯電防止を目的として帯電防止層を片面または両面に設けることもできる。本発明の可逆性感熱記録材料は、粘着層等を介して、または支持体として熱融着性樹脂を用いて、他の媒体へ貼り付けることもできる。
可逆性感熱記録材料の層間にICチップを封入する場合は、例えば、プラスチックフィルムの層間または紙基材とプラスチックフィルムの層間に封入することができる。好ましくは、可逆性感熱記録層から離れた層間に封入することが印字品質の点で好ましい。非接触のICチップを封入する場合は、アンテナと共に封入することができる。封入する際の圧力によりICチップが破損することを防ぐ目的で、クッション層を設けることができる。クッション層の厚みとしては、10μmに満たないとクッション性が不十分であるため10μm以上が好ましい。また、ICチップとアンテナとの接合部に負荷がかかるため、クッション層の面積はICチップとアンテナ接合部を十分覆い隠せる大きさが好ましい。クッション層は、片面もしくは両面に設けることができる。両面にクッション層を設けることがより好ましい。クッション層としては、熱可塑性の樹脂が好ましく。発泡樹脂であれば、よりクッション性が良いため、ICチップの破損を防ぐことができる。
(可逆性感熱記録層の形成)
本発明に係わる可逆性感熱記録層は、支持体上に、少なくともロイコ染料及び可逆性顕色剤であるN−n−ドコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドとこれに対してN−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドを1質量%以上5質量%以下含有し、必要に応じバインダー樹脂及び消去促進剤等を含有する可逆性感熱記録層塗液を塗工・成膜することによって形成される。ロイコ染料、上記2種の可逆性顕色剤、及び消去促進剤等を可逆性感熱記録層塗液に含有させるための方法としては、各々の化合物を単独で溶媒に溶解もしくは分散媒に分散してから混合する方法、各々の化合物を混ぜ合わせてから溶媒に溶解もしくは分散媒に分散する方法、各々の化合物を加熱溶解し、均一化した後に冷却し、溶媒に溶解もしくは分散媒に分散する方法等が挙げられるが、特に限定されるものではない。分散時には必要なら分散剤を用いても良い。
バインダー樹脂については、ロイコ染料及び可逆性顕色剤等の化合物を単独または混合し、溶媒に溶解もしくは分散媒に分散する前後に添加する方法、各々の化合物とバインダー樹脂を混ぜ合わせてから溶媒に溶解もしくは分散媒に分散する方法、各々の化合物を加熱溶解し、均一化した後に冷却し、溶媒に溶解もしくは分散媒に分散する前後に添加する方法等が挙げられるが、いずれの方法においてもロイコ染料及び可逆性顕色剤等の化合物に対する溶媒または分散媒にバインダー樹脂が溶解するように溶媒または分散媒を選定するのが好ましい。また、市販のバインダー樹脂で、予め溶媒に添加されている場合は、ロイコ染料及び可逆性顕色剤等の化合物を溶解または分散する際の溶媒もしくは分散媒としてバインダー樹脂とともに用いても良い。
溶媒または分散媒としては具体的には、水;メタノール、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、乳酸エチル、エチレンカーボネート等のエステル類;ジエチルエーテル、グリコールジメチルエーテル、グリコールジエチルエーテル、ジオキサン、ジオキソラン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、スチレン等の芳香族炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;メチレンクロライド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類等が使用できる。
可逆性感熱記録層塗液には、必要に応じて、塗工性の向上あるいは記録特性の向上を目的に、上記の可逆性感熱記録層構成化合物及び溶媒等に加え、レベリング剤、分散剤、硬膜剤、界面活性剤、増粘剤、消泡剤、帯電防止剤、赤外線吸収剤、着色染顔料、蛍光増白剤、防腐剤等を発色及び消去性を阻害しない範囲で含有させることができる。
本発明における可逆性感熱記録層を支持体上に積層する方法は特に制限されるものではなく、従来の方法により形成することができる。例えば、エアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、カーテンコーター、グラビアロール及びトランスファロールコーター、ロールコーター、コンマコーター、スムージングコーター、マイクログラビアコーター、リバースロールコーター、4本あるいは5本ロールコーター、ディップコーター、ロッドコーター、キスコーター、ゲートロールコーター、スクイズコーター、スライドコーター、ダイコーター等の塗抹装置、平版、凸版、凹版、フレキソ、グラビア、スクリーン、ホットメルト等の方式による各種印刷機等を用いることができる。さらに通常の乾燥工程の他、紫外線照射または電子線照射により、さらには加熱等によるエージング等により各層を保持させることができる。
可逆性感熱記録層に硬化性樹脂を含有させる場合、樹脂種類に合わせて、加熱、紫外線照射、電子線照射による硬化を行う。紫外線照射は、公知の紫外線照射装置を用いて行うことができる。紫外線照射装置としては例えば、光源、灯具、電源、冷却装置、搬送装置等を備えたものが挙げられる。光源としては、例えば水銀ランプ、メタルハライドランプ、ガリウムランプ、水銀キセノンランプ、フラッシュランプ等が挙げられる。光源の波長は、光重合開始剤及び光重合促進剤の紫外線吸収波長に応じて適宜選択することができる。紫外線照射の出力や搬送速度は、紫外線硬化性樹脂を架橋するために必要な照射エネルギーに応じて決定される。
本発明の可逆性感熱記録材料において、発色記録画像を形成するためには加熱に引き続き急速な冷却が起これば良く、記録画像の消去を行うためには加熱後の冷却速度が遅ければ良い。例えば、適当な方法で加熱した後、低温の金属ブロック等を押し当てるなどして急速に冷却することにより、発色状態を発現させることができる。また、サーマルヘッド、レーザー光等を用いて極めて短い時間だけ加熱すると、加熱終了後に直ちに冷却するため、発色状態を保持させることができる。
本発明の可逆性感熱記録材料の好ましい画像消去方法としては、100℃以下の温風又は温水により、加熱する方法が好ましい。100℃以上の温風で処理した場合は、消去性の悪化が見られる。また、温水で消去する方法は、消去と同時に媒体の洗浄もできるため、より好ましい。好ましい温水温度は、80〜98℃、より好ましくは90〜95℃である。消去時間は水温によって調節することができる。温水が90℃以上の場合は、数秒で消去することが可能である。温風で消去する場合は、60〜90℃の温風で消去することが好ましい。90℃以下の温度であれば消去性の悪化等が起こりにくく、80〜85℃がより好ましい。80〜85℃の温風で消去を行う場合は、5分以上加熱することで十分な画像消去が可能となる。また、適当な熱源(サーマルヘッド、熱ロール、熱スタンプ、高周波加熱、電熱ヒーター、およびタングステンランプやハロゲンランプ等の光源等からの輻射熱、90℃を超える熱風等)で比較的長い時間加熱することでも消去することが可能である。
以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の部数は質量基準である。
(実施例1)
(A)可逆性感熱記録層塗液の調製
2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン15部、2−(4−メチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン15部、N−n−ドコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド100部、N−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド1.4部、N−〔1−(4−メチル)ピペラジニル〕−N′−オクタデシル尿素(不揮発分20質量%)20部、ポリビニルブチラール5部、カプロラクトンポリオール(商品名「TONE0301」、不揮発分100質量%、ダウ・ケミカル社製)35部、ポリイソシアネート(商品名「タケネートD−110N」、不揮発分75質量%、三井化学ポリウレタン工業(株)製)130部、メチルエチルケトン1000部の混合物をガラスビーズと共にペイントシェーカーで24時間分散し分散液を得た。
(B)可逆性感熱記録層塗液の塗工
(A)で得た可逆性感熱記録層塗液を、厚さ125μmの白色ポリエチレンテレフタレート(PET)シートに、乾燥後の膜厚が7μmとなるように塗工した後、90℃で1分間乾燥した後、さらに50℃で48時間加熱処理して硬化させ、可逆性感熱記録層を形成した。
(C)中間層塗液の調製
紫外線吸収剤として2,2′−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール〕50部、ポリエステルポリオール(DIC(株)製、商品名:バーノック11−408、有効成分70質量%)100部、メチルエチルケトン800部の混合物をガラスビーズと共にペイントシェーカーで5時間分散し、分散液を得た。こうして得た分散液に、イソシアネート化合物(三井化学(株)製、商品名:タケネートD−110N、有効成分75質量%)140部、メチルエチルケトン50部を加えて十分に混合し、中間層塗液を調製した。
(D)中間層塗液の塗工
(B)で作製した塗工シートの可逆性感熱記録層塗工面上に、(C)で得た中間層塗液を乾燥後の膜厚が1μmになるように塗工し、90℃で1分間乾燥し、中間層を設けた。
(E)保護層塗液の調製
ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂(DIC(株)製、商品名:ユニディック17−813、有効成分:80質量%)12.5部、湿式法シリカ(富士シリシア化学(株)製、商品名:サイリシア350)2.0部、酢酸ブチル10部を混合した。こうして得られた混合液をビーズミルで処理し、保護層塗液を調製した。
(F)保護層塗液の塗工
(D)で作製した塗工シートの中間層塗工面上に、(E)で得た保護層塗液を乾燥後の膜厚が2μmになるように塗工し、90℃で1分間乾燥した後、ランプ出力120W/cmの紫外線ランプ下を10m/分の搬送速度で通して硬化させて保護層を設け、実施例1の可逆性感熱記録材料を得た。
(実施例2)
実施例1(A)で用いたN−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドの部数を2.4部にした以外は実施例1と同様にして、実施例2の可逆性感熱記録材料を得た。
(実施例3)
実施例1(A)で用いたN−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドの部数を3.0部にした以外は実施例1と同様にして、実施例3の可逆性感熱記録材料を得た。
(実施例4)
実施例1(A)で用いたN−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドの部数を4.8部にした以外は実施例1と同様にして、実施例4の可逆性感熱記録材料を得た。
(比較例1)
実施例1(A)で用いたN−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドの部数を6.0部にした以外は実施例1と同様にして、比較例1の可逆性感熱記録材料を得た。
(比較例2)
実施例1(A)で用いたN−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドの部数を0.4部にした以外は実施例1と同様にして、比較例2の可逆性感熱記録材料を得た。
(比較例3)
実施例1(A)で用いたN−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドを添加しないこと以外は実施例1と同様にして、比較例3の可逆性感熱記録材料を得た。
(比較例4)
実施例1(A)で用いたN−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドを100部にし、N−n−ドコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドを添加しないこと以外は実施例1と同様にして、比較例4の可逆性感熱記録材料を得た。
(試験1)発色性
実施例1〜4および比較例1〜4にて得られた可逆性感熱記録材料を感熱ラベルプリンター(AP−4331:(株)エイピーリファイン製)を用いて、文字印刷を行った(印字エネルギー標準、印字速度203mm/秒)。印字部の画像濃度はX−Rite528を用いて、発色濃度を測定した。その結果、実施例1〜4および比較例1〜4の可逆性感熱記録材料は全て発色濃度1.2以上の良好な発色性であった。
(試験2)温風消色性
消色性の評価方法については、上記試験1にて得られた可逆性感熱記録材料を、90℃に設定した恒温乾燥機に12時間入れ、消去を行った。X−Rite528を用いて、地肌および消去後の画像部の濃度を測定し、消え残り濃度(消去後の画像部濃度と地肌濃度の差)を算出した。その結果、実施例1〜4および比較例1〜4の可逆性感熱記録材料は全て消え残り濃度が0.015以下であった。実施例1〜4および比較例1の可逆性感熱記録材料は地肌濃度の上昇も0.020以下であり、白点の発生が無く、良好な消去性を示した。一方、比較例2〜3の可逆性感熱記録材料は、白点が発生し、比較例4は地肌濃度の上昇が0.020を超える部分があり、地肌濃度にムラが見られた。
(試験3)再発色性1
再発色性試験1の評価方法について、上記試験2にて得られた可逆性感熱記録材料を試験1と同様にして文字印刷を行った。印字部の画像濃度はX−Rite528を用いて発色濃度を測定した。その結果、実施例1〜4および比較例1および4の可逆性感熱記録材料は全て発色濃度1.2以上の良好な発色であった。一方、比較例2および3の可逆性感熱記録材料は、白点発生の影響により、1.1に満たない濃度であった。同様の印字消去試験を更に10回繰り返し行った結果、実施例1〜4および比較例1は白点の発生が無く、発色濃度は1.2以上の良好な発色であった。一方、比較例2〜4の可逆性感熱記録材料は白点が発生し、発色濃度は、0.90に満たない濃度に低下した。
(試験4)温水消去性
消色性の評価方法については、上記試験1にて得られた可逆性感熱記録材料を、85℃に設定した温水に10分間浸漬し、消去を行った。X−Rite528を用いて、地肌および消去後の画像部の濃度を測定し、消え残り濃度(消去後の画像部濃度と地肌濃度の差)を算出した。その結果、実施例1〜4および比較例1〜3の可逆性感熱記録材料は消え残り濃度が0.010以下、地肌濃度の上昇も0.020以下の良好な消去性を示した。
一方、比較例4の可逆性感熱記録材料は消え残り濃度は0.010以下であったが、地肌濃度の上昇が0.020を超える部分があり、地肌濃度にムラが見られた。
(試験5)再発色性2
再発色性試験2の評価方法について、上記試験4にて得られた可逆性感熱記録材料を試験1と同様にして文字印刷を行った。印字部の画像濃度はX−Rite528を用いて発色濃度を測定した。その結果、実施例1〜4および比較例1〜4の可逆性感熱記録材料は全て発色濃度1.2以上の良好な発色であった。同様の消去印字試験を更に10回繰り返し行った結果、実施例1〜4の可逆性感熱記録材料は発色濃度1.2以上の良好な発色であった。また、消し残り濃度は0.010以下を維持した。更に、地肌濃度の上昇も0.02以下の良好な地肌濃度であった。一方、比較例1〜4の可逆性感熱記録材料の消え残り濃度は0.010以下を維持したが、比較例2〜4の可逆性感熱記録材料は白点が発生し、発色濃度は0.90以下に低下した。また、比較例2および3の可逆性感熱記録材料の地肌濃度の上昇は0.020以下であったが、比較例1および4の可逆性感熱記録材料は地肌濃度の上昇が0.020を超える部分があり、地肌濃度にムラが見られた。
(試験6)耐湿熱保存性試験
上記試験1にて得られた画像を40℃90%RHに設定した恒温恒湿機に24時間保存後、試験1と同様にして発色部の濃度を測定した。その結果、実施例1〜4および比較例2および3は、初期濃度の75〜85%の濃度に退色したが、実使用可能な画像保存性を有する結果となった。比較例1は初期濃度の55〜65%、比較例4は50%以下まで退色し、使用環境が制限される結果となった。
以上の結果から明らかなように、可逆性顕色剤であるN−n−ドコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドを含有し、且つ、前記N−n−ドコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドに対して可逆性顕色剤であるN−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドを1質量%以上5質量%以下含有することで高温環境下でも経時的に安定な画像を保持可能であり、白点が発生することなく、発色性および消色性に優れた可逆性感熱記録材料を提供できる。

Claims (1)

  1. 支持体上にロイコ染料と可逆性顕色剤とを含有する可逆性感熱記録層を設けた可逆性感熱記録材料において、前記可逆性感熱記録層が、可逆性顕色剤として少なくともN−n−ドコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドとN−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドとを含有し、且つ、前記N−n−ドコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドに対する前記N−n−イコシル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミドの含有量が1質量%以上5質量%以下であることを特徴する可逆性感熱記録材料。
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