JP6048714B1 - 射出成形金型及びゲートブッシュ - Google Patents

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Abstract

【課題】任意の箇所にゲート口を配置してもゲート跡突起を防止することができる射出成形金型及びゲートブッシュを提供する。【解決手段】樹脂が充填されて製品を成形する空洞部分であるキャビティ10cと、キャビティ10cにつながってキャビティ10cに供給する材料樹脂が通過する樹脂供給通路10rとを有し、樹脂供給通路10rは、通路軸線に直交する通路断面の形状が扁平形状であってキャビティ10cに近づくほど通路断面の面積が小さくなる又はキャビティ10cに近づいても通路断面の面積が一定のまま変化せず、扁平形状の開口12aでキャビティ10cにつながる、【選択図】図13

Description

この発明は、射出成形金型及びゲートブッシュに関する。
材料樹脂をノズルから射出してキャビティ(空洞部分)で製品を成形することが従来から広く行われている。この場合、キャビティにつながるゲートの樹脂が製品に残ってゲート跡突起が発生することがある。これに対して、特許文献1では、製品の傾斜面や角部にゲート口を配置することで、ゲート跡突起を防止するとしている。
特開2000−271975号公報
しかしながら、製品の傾斜面や角部にゲート口を配置できないことも少なくない。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされた。本発明の目的は、任意の箇所にゲート口を配置してもゲート跡突起を防止することができる射出成形金型及びゲートブッシュを提供することである。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。また符号を付して説明した構成は適宜代替しても改良してもよい。
第1の態様は、樹脂が充填されて製品を成形する空洞部分であるキャビティ(10c)と、前記キャビティ(10c)につながってキャビティ(10c)に供給する材料樹脂が通過する樹脂供給通路(10r)とを有し、前記樹脂供給通路(10r)は、通路軸線に直交する通路断面の形状が扁平形状であって前記キャビティ(10c)に近づくほど通路断面の面積が小さくなって扁平形状の開口(12a)で前記キャビティ(10c)につながる又は前記キャビティ(10c)に近づくほど通路断面の面積が小さくなったのち前記キャビティ(10c)に近づいても通路断面の面積が一定のまま変化せず扁平形状の開口(12a)で前記キャビティ(10c)につながり、前記扁平形状の開口(12a)がキャビティ内で硬化した樹脂による製品とともに移動することで前記樹脂供給通路内で硬化した樹脂によるダストを製品から分離させる射出成形金型である。
第2の態様は、第1の態様において、前記樹脂供給通路(10r)は、前記キャビティ(10c)に近づくほど通路断面の面積が小さくなるとともに扁平率が大きくなる又は前記キャビティ(10c)に近づくほど通路断面の面積が小さくなるとともに扁平率が大きくなったのち前記キャビティ(10c)に近づいても通路断面の面積及び扁平率が一定のまま変化しない射出成形金型である。
第3の態様は、第1又は第2の態様において、前記樹脂供給通路(10r)は、ピンポイントゲートタイプである射出成形金型である。
第4の態様は、樹脂が充填されて製品を成形する空洞部分であるキャビティ(10c)を有する射出成形金型に挿入されて前記キャビティ(10c)につながってキャビティ(10c)に供給する材料樹脂が通過するゲートブッシュであって、通路軸線に直交する通路断面の形状が扁平形状であって前記キャビティ(10c)に近づくほど通路断面の面積が小さくなって扁平形状の開口(12a)で前記キャビティ(10c)につながる又は前記キャビティ(10c)に近づくほど通路断面の面積が小さくなったのち前記キャビティ(10c)に近づいても通路断面の面積が一定のまま変化せず扁平形状の開口で前記キャビティ(10c)につながるゲートブッシュである。
第5の態様は、第4の態様において、前記キャビティ(10c)に近づくほど通路断面の面積が小さくなるとともに扁平率が大きくなる又は前記キャビティ(10c)に近づくほど通路断面の面積が小さくなるとともに扁平率が大きくなったのち前記キャビティ(10c)に近づいても通路断面の面積及び扁平率が一定のまま変化しないゲートブッシュである。
第6の態様は、第4又は第5の態様において、ピンポイントゲートタイプであるゲートブッシュである。
第7の態様は、第4又は第5の態様において、バナナゲートタイプであるゲートブッシュである。
第8の態様は、第4から第6までのいずれかの態様において、 前記開口(12a)は、型部材に対して放電加工を施すことによって穿孔形成されるゲートブッシュである。
第9の態様は、第4から第7までのいずれかの態様において、複数個に分割された部品が組み合わされて形成されるゲートブッシュである。
第10の態様は、第4から第7までのいずれかの態様において、母型に厚肉メッキを施す電鋳加工によって形成されるゲートブッシュである。
この態様によれば、製品の頂面に発生するゲート跡突起が抑制される。
図1は、可動側ユニット30が、最左に位置した状態を示す図である。 図2は、可動側型板13が固定側型板12に当接した状態を示す図である。 図3は、固定側型板12がランナーストリッパープレート11に当接した状態を示す図である。 図4は、ランナーストリッパープレート11が固定側取付板21に当接して停止した状態を示す図である。 図5は、樹脂材料がスプルーからランナーに流れてゲート12aを通過する状態を示す図である。 図6は、樹脂材料がキャビティに充満している状態を示す図である。 図7は、可動側ユニット30が左方に移動する様子を示す図である。 図8は、可動側ユニット30がさらに左方に移動した状態を示す図である。 図9は、可動側ユニット30がさらに左方に移動した状態を示す図である。 図10は、エジェクタープレート33が右方に移動した状態を示す図である。 図11は、従来の射出成形金型のゲートの形状を示す図である。 図12は、従来の射出成形金型を用いて製造した製品90の頂面の拡大斜視図である。 図13は、本実施形態の射出成形金型のゲートの形状を示す図である。 図14は、本実施形態の射出成形金型を用いて製造した製品90の頂面の拡大斜視図である。 図15は、射出成形金型の変形形態のゲートの形状を示す図である。 図16は、ゲートブッシュタイプとした場合の例を説明する図である。 図17は、ゲートブッシュ120の通路のみの形状を抽出した図である。 図18は、バナナゲートブッシュとした場合の例を説明する図である。 図19は、バナナゲートブッシュ120の通路のみの形状を抽出した図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(樹脂成形装置の構成)
はじめに本願発明の理解を容易にするために、本発明による射出成形金型10を使用する樹脂成形装置1について説明する。ここでは特に射出成形金型10として、ランナーストリッパープレート11と固定側型板12と可動側型板13との3つのプレートで構成される金型を例示する。そして、この3プレート構成金型10を使用する樹脂成形装置1について説明するが、これに限られるものではない。
まず3プレート構成金型10を使用する樹脂成形装置1の構成について説明する。
この樹脂成形装置1では、詳細は後述するが、樹脂材料が、ランナーストリッパープレート11及び固定側型板12で形成される隙間(スプルー(sprue)10s及びランナー(runner)10r)を流れて、固定側型板12及び可動側型板13(受け板131,コアプレート132,入れ子133)とで形成される空洞部分(キャビティ(cavity))10cに到達し、製品に成形される。樹脂成形装置1は、主として、固定側ユニット20と、可動側ユニット30とからなる。
固定側ユニット20は、固定側取付板21に立設されたサポートピン210に、ランナーストリッパープレート11及び固定側型板12を挿通した構成である。
固定側取付板21には、スプルーブッシュ211が固設されている。ノズル70から、このスプルーブッシュ211に樹脂材料が射出される。
ランナーストリッパープレート11は、サポートピン210をガイドとしてスライド移動可能である。ランナーストリッパープレート11には、ストップボルト111が螺着されている。このストップボルト111は、固定側取付板21を貫通し、ボルトヘッドが固定側取付板21の右側に位置する。
またランナーストリッパープレート11には、プラーボルト112が螺着されている。このプラーボルト112は、固定側型板12を貫通し、ボルトヘッドが固定側型板12の左側に位置する。
固定側型板12も、サポートピン210をガイドとしてスライド移動可能である。固定側型板12がランナーストリッパープレート11に当接した状態で空洞が形成される。ノズル70から射出された樹脂材料は、この空洞を通って、固定側型板12のゲート12aを通ってキャビティ10cに流れる。つまり、この空洞がスプルー10s及びランナー10rである。ゲート12aは、固定側型板12に直接形成されていてもよいし、固定側型板12とは別体のゲートブッシュが嵌合されることで形成されてもよい。
以上のような構造であるので、固定側型板12が右に移動してランナーストリッパープレート11に当接すると、ランナーストリッパープレート11を押すこととなる。そしてランナーストリッパープレート11が固定側取付板21に当接することで停止し、固定側型板12とランナーストリッパープレート11と固定側取付板21とが密着する。
この状態から、固定側型板12が左に移動すると、プラーボルト112のボルトヘッドに固定側型板12が当接し、固定側型板12がプラーボルト112を左に引っ張ることとなる。すると、ランナーストリッパープレート11が左に移動する。そしてストップボルト111が固定側取付板21に当接して停止する。
次に可動側ユニット30について説明する。可動側ユニット30は、可動側取付板31と、スペーサーブロック32と、エジェクタープレート33(下側エジェクタープレート331,上側エジェクタープレート332)と、可動側型板13(受け板131,コアプレート132,入れ子133)とを備える。
可動側取付板31には、エジェクターホール31aが形成されている。
スペーサーブロック32は、可動側取付板31に固設される。
可動側型板13(受け板131,コアプレート132,入れ子133)は、このスペーサーブロック32に固設される。可動側型板13(受け板131,コアプレート132,入れ子133)が固定側型板12に当接した状態で形成される空洞部分が製品成形用のキャビティ10cである。可動側型板13(受け板131,コアプレート132,入れ子133)には、リターンピン34が挿通されている。このリターンピン34の他端に、エジェクタープレート33(下側エジェクタープレート331,上側エジェクタープレート332)が固定されている。なおリターンピン34の周囲には、リターンスプリング35が取り付けられており、このリターンスプリング35の反発力によって、エジェクタープレート33(下側エジェクタープレート331,上側エジェクタープレート332)が、可動側型板13(受け板131,コアプレート132,入れ子133)から離される。
エジェクタープレート33(下側エジェクタープレート331,上側エジェクタープレート332)には、エジェクターピン330が立設されている。このエジェクターピン330は、可動側型板13(受け板131,コアプレート132,入れ子133)を貫通して先端が製品成形用のキャビティ10cに達する。
固定側ユニット20及び可動側ユニット30は、引っ張りリンク40を介して連接されている。
(樹脂成形装置による製品成型方法)
続いて樹脂成形装置1による製品成型方法について説明する。
可動側ユニット30が、図1に示された初期位置から右方に移動する。
そして、図2に示されるように可動側型板13が固定側型板12に当接する。
可動側型板13が固定側型板12とともに右方に移動して、図3に示されるように固定側型板12がランナーストリッパープレート11に当接する。
可動側型板13が固定側型板12及びランナーストリッパープレート11とともにさらに右方に移動して、図4に示されるようにランナーストリッパープレート11が固定側取付板21に当接して停止する。この状態では、ランナーストリッパープレート11及び固定側型板12のあいだに樹脂の供給通路(スプルー10s及びランナー10r)が形成されるとともに、固定側型板12及び可動側型板13(受け板131,コアプレート132,入れ子133)とのあいだに樹脂成形空洞(キャビティ10c)が形成される。
この状態で、ノズル70から樹脂材料が射出されると、図5に示されるように、網掛けで示した樹脂材料が、スプルー10sからランナー10rに流れて、ゲート12aを通過する。そして、図6に示されるように、樹脂材料は、キャビティ10cに充満する。この状態が所定時間保持されて樹脂材料が硬化する。
続いて、図7に示されるように可動側ユニット30が左方に移動する。このとき、固定側型板12は、可動側ユニット30とともに左方に移動するが、ランナーストリッパープレート11は移動することなくその場に残る。そのため、製品90とダスト(スプルーランナー)91とは、断面積が最小であって最弱箇所であるゲート12aの付近で分離する。
可動側ユニット30が、さらに左方に移動すると、図8に示されるように、プラーボルト112のボルトヘッドに固定側型板12が当接して停止するが、可動側型板13が左方に移動し続けて固定側型板12から分離することとなる。
可動側ユニット30が、さらに左方に移動すると、図9に示されるように、固定側型板12がプラーボルト112を左に引っ張り、ランナーストリッパープレート11が左方に移動する。このとき、ダスト(スプルーランナー)91は、断面積が最小であって最弱箇所であるノズル70の噴射口の付近で、ノズル70に残った樹脂材料から分離する。
続いて、図10に示されるように、エジェクタープレート33(下側エジェクタープレート331,上側エジェクタープレート332)が右方に移動する。するとエジェクターピン330の先端が入れ子133から突出して製品90を押し出す。この結果、製品90が入れ子133から分離する。
そしてエジェクタープレート33が左方に移動してエジェクターピン330が可動側型板13に収まって再び図1の初期状態に戻る。
(解決課題について)
図11は、従来の射出成形金型のゲートの形状を示す図である。図11(A)は従来のゲートの形状及び開口形状を示す図、図11(B)は図11(A)のB−B断面図、図11(C)は図11(A)のC−C断面図である。
図11(A)に示されるように、従来のゲートの形状は、通路軸線CLに直交する通路断面の形状が円形であって、根元側から先端側に向けて断面積が小さくなる先細円筒形状である。特に先端付近では根元付近に比べて、断面積の縮小率が大きくなっている。先端の開口形状は円形である。このような形状は、ドリル等の回転物で切削・研磨することで形成することができる。
図12は、従来の射出成形金型を用いて製造した製品90の頂面の拡大斜視図である。
図11に示したような従来のゲートを用いた樹脂成形装置で製品90を製造すると、製造条件によっては図12に示されるように製品90の頂面にゲート跡突起90aが発生しやすかった。このゲート跡突起90aは、図6の状態から図7に示されるように可動側ユニット30が左方に移動するときに、ゲート12aの樹脂材料が製品90の頂面に残って発生すると考えられる。ゲート12aの開口面積を小さくすれば、ゲート跡突起が小さくなる。しかしながら、ゲート12aの開口面積を小さくしては、ゲート12aを通過する樹脂材料の速度(充填速度)が遅くなってしまい、生産性が低下してしまう。
(本実施形態の構成)
図13は、本実施形態の射出成形金型のゲートの形状を示す図である。図13(A)は本実施形態のゲートの形状を示す平面図、図13(B)はゲートの形状(正面図)及び開口形状を示す図、図13(C)は図13(B)のC−C断面図、図13(D)は図13(B)のD−D断面図である。
発明者は、鋭意研究を重ね、従来のゲートの開口面積と同じ開口面積で、開口形状が扁平形状であるゲートに想到した。すなわち、本実施形態のゲート形状は、図13に示されるように、根元側は従来と同様に、通路軸線CLに直交する通路断面の形状が円形である円筒形状であって、先端付近では通路軸線CLに直交する通路断面の形状が扁平形状であって先端に近づくほど通路断面の面積が小さくなる。また先端に近づくほど通路断面の扁平率が大きくなる。すなわち扁平度合が大きくなって、より扁平してくる。
そしてこの扁平形状の開口が、一部ではなく全面的にキャビティ10cに連続している。なおこのような形状を形成するには、固定側型板12に直接穿孔することで図13のようなゲート形状にしてもよいし、固定側型板12とは別体のゲートブッシュを図13のような形状としてもよい。特にゲート12aの短径が1mmに満たない場合は、ゲートブッシュタイプとすれば形成しやすい。
ゲートブッシュをこのような形状にするには、たとえば母型に厚肉メッキを施す電鋳加工によって形成することができる。また型部材に対して放電加工を施すことによってゲート12aの開口を形成してもよい。また複数個に分割(たとえば2分割)された部品で扁平形状の加工を施しておき、使用するときは、その部品を組み合わせてブッシュ挿入口に挿入するようにしてもよい。
(本実施形態の作用効果)
図14は、本実施形態の射出成形金型を用いて製造した製品90の頂面の拡大斜視図である。
本実施形態によれば、製品90の頂面にゲート跡突起90aがほとんど発生しなかった。発生した場合でも線状の薄い跡90aが残る程度であった。またゲート12aの開口面積は、従来と同じであるので、生産性も低下しなかった。
なお本実施形態によって、ゲート跡突起がほとんど発生しない理由について、発明者は以下のように推測している。すなわち、開口面積が同じであっても、開口形状が扁平形状であるほうが、円形であるよりも、周長が長くなるので、側面の面積が広くなる。そのため、溶解した樹脂が冷却されやすく固まりやすく、図6の状態から図7に示されるように可動側ユニット30が左方に移動するときに、ゲートの樹脂材料がすぐに固まって、製品90の頂面から切断されるために、製品90の頂面にゲート跡突起として残らないと推測している。
また電鋳加工や放電加工による一体品のほうが、二体品(分割タイプ)よりも、製品90の頂面のゲート跡突起90aがさらに小さくなった。これについて、発明者は以下のように推測している。すなわち、二体品では、2つの分割体(半体)を合わせるが、両分割体の間にミクロ的には隙間が発生してしまい、そこで樹脂材料の往来(呼吸現象)が生じてしまう。このような呼吸現象があると呼吸現象が無い場合に比して、ゲートの樹脂材料の固化に時間を要し、ゲート跡突起90aが大きいと推測している。
(変形形態)
図15は、射出成形金型の変形形態のゲートの形状を示す図である。図15(A)はゲートの形状を示す平面図、図15(B)はゲートの形状(正面図)及び開口形状を示す図、図15(C)は図15(B)のC−C断面図、図15(D)は図15(B)のD−D断面図である。
この変形形態では、通路軸線に直交する通路断面の形状が扁平形状であって先端に近づくほど通路断面の面積が小さくなるが、先端付近では通路断面の面積が一定のまま変化しないようになっている。またこの面積一定部分では、通路断面の扁平率も一定のまま変化しない。
このような変形形態でも、上記実施形態と同様に、製品90の頂面にゲート跡突起90aがほとんど発生せず、発生した場合でも線状の薄い跡90aが残る程度であった。またゲート12aの開口面積は、従来と同じであるので、生産性も低下しなかった。
(ゲートブッシュタイプ)
図16及び図17は、ゲートブッシュタイプとした場合の例を説明する図である。図16はゲートブッシュ120の形状を示したものであり、図16(A)はゲートブッシュ120の正面図、図16(B)はゲートブッシュ120の右断面図、図16(C)はゲートブッシュ120の下断面図である。また図17はゲートブッシュ120の通路のみの形状を抽出したものであり、図17(A)、図17(B)、図17(C)は、それぞれ、図16(A)、図16(B)、図16(C)に対応する。
ゲート12aの開口形状は扁平形状である。そしてこの形態では、ゲート12aの周囲の座面121が、ゲート12aよりも後退している。換言すれば、ゲート12aの開口付近が、その周囲の座面121よりも前進している。なお図17から判るように、通路形状は図13と同じである。
このように座面121をゲート12aよりも後退させることで、ゲート12aの製品90に対する接触面積が小さくなり、製品90の仕上がりがきれいになる。
(バナナゲートの例)
図18及び図19は、バナナゲートブッシュとした場合の例を説明する図である。
バナナゲートブッシュの場合は、複数個に分割(たとえば2分割)された部品を合わせることで、ゲートブッシュとする。
図18はバナナゲートブッシュ120の形状を示したものであり、図18(A)はバナナゲートブッシュ120の左半体の正面図、図18(B)はバナナゲートブッシュ120の左半体の右側面、図18(C)はバナナゲートブッシュ120の左半体の底面図である。また図19はバナナゲートブッシュ120の通路のみの形状を抽出したものであり、図19(A)、図19(B)、図19(C)は、それぞれ、図18(A)、図18(B)、図18(C)に対応する。なお図18はバナナゲートブッシュの半体であったが、図19は通路全体である。また図19に示された通路は図18のものよりも拡大されている。
ゲート12aの開口形状が扁平形状である。そして、この形態でもゲート12aの周囲の座面121が、ゲート12aよりも後退している。
このようなバナナゲートあっても、ゲート跡突起がほとんど発生せず、製品90の仕上がりがきれいになる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
たとえば、上記説明においては、ゲート12aの開口形状(扁平形状)として楕円を一例として図示しているが、これには限られない。正方形の扁平形状が長方形であるように、扁平形状であれば通常の長方形,角を丸めた又は面取りした長方形,長方形の両端を半円状にしたもの,また長方形は直線で構成されるが湾曲線としたもの,また長方形に限らず菱形や平行四辺形をベース形状としたものなど、さまざまな形状を採用することが可能である。
また上記説明においては、ピンポイントゲートタイプ,バナナゲートタイプを例示して説明したが、これに限定される趣旨ではない。これら以外にもトンネルゲート,サブマリンゲートなど種々のタイプに適用可能である。
またゲート12aが固定側型板12に直接形成されるタイプにおいて、図16のように座面を後退させてもよい。
なお上記実施形態は、適宜組み合わせ可能である。
本願は、2016年3月25日に日本国特許庁に出願された特願2016−61255に基づく優先権を主張し、これらの出願の全ての内容は参照によって本明細書に組み込まれる。
1 射出成形金型
10 金型
10c キャビティ
10s スプルー
10r ランナー(樹脂供給通路)
11 ランナーストリッパープレート
12 固定側型板
12a ゲート
13 可動側型板
131 受け板131
132 コアプレート
133 入れ子
20 固定側ユニット
30 可動側ユニット
70 ノズル
90 製品
91 ダスト(スプルーランナー)

Claims (10)

  1. 樹脂が充填されて製品を成形する空洞部分であるキャビティと、
    前記キャビティにつながってキャビティに供給する材料樹脂が通過する樹脂供給通路と、
    を有し、
    前記樹脂供給通路は、通路軸線に直交する通路断面の形状が扁平形状であって前記キャビティに近づくほど通路断面の面積が小さくなって扁平形状の開口で前記キャビティにつながる又は前記キャビティに近づくほど通路断面の面積が小さくなったのち前記キャビティに近づいても通路断面の面積が一定のまま変化せず扁平形状の開口で前記キャビティにつながり、前記扁平形状の開口がキャビティ内で硬化した樹脂による製品とともに移動することで前記樹脂供給通路内で硬化した樹脂によるダストを製品から分離させる、
    射出成形金型。
  2. 請求項1に記載の射出成形金型において、
    前記樹脂供給通路は、前記キャビティに近づくほど通路断面の面積が小さくなるとともに扁平率が大きくなる又は前記キャビティに近づくほど通路断面の面積が小さくなるとともに扁平率が大きくなったのち前記キャビティに近づいても通路断面の面積及び扁平率が一定のまま変化しない、
    射出成形金型。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の射出成形金型において、
    前記樹脂供給通路は、ピンポイントゲートタイプである、
    射出成形金型。
  4. 樹脂が充填されて製品を成形する空洞部分であるキャビティを有する射出成形金型に挿入されて前記キャビティにつながってキャビティに供給する材料樹脂が通過するゲートブッシュであって、
    通路軸線に直交する通路断面の形状が扁平形状であって前記キャビティに近づくほど通路断面の面積が小さくなって扁平形状の開口で前記キャビティにつながる又は前記キャビティに近づくほど通路断面の面積が小さくなったのち前記キャビティに近づいても通路断面の面積が一定のまま変化せず扁平形状の開口で前記キャビティにつながる、
    ゲートブッシュ。
  5. 請求項4に記載のゲートブッシュにおいて、
    前記キャビティに近づくほど通路断面の面積が小さくなるとともに扁平率が大きくなる又は前記キャビティに近づくほど通路断面の面積が小さくなるとともに扁平率が大きくなったのち前記キャビティに近づいても通路断面の面積及び扁平率が一定のまま変化しない、
    ゲートブッシュ。
  6. 請求項4又は請求項5に記載のゲートブッシュにおいて、
    ピンポイントゲートタイプである、
    ゲートブッシュ。
  7. 請求項4又は請求項5に記載のゲートブッシュにおいて、
    バナナゲートタイプである、
    ゲートブッシュ。
  8. 請求項4から請求項6までのいずれか1項に記載のゲートブッシュにおいて、
    前記開口は、型部材に対して放電加工を施すことによって穿孔形成される、
    ゲートブッシュ。
  9. 請求項4から請求項7までのいずれか1項に記載のゲートブッシュにおいて、
    複数個に分割された部品が組み合わされて形成される、
    ゲートブッシュ。
  10. 請求項4から請求項7までのいずれか1項に記載のゲートブッシュにおいて、
    母型に厚肉メッキを施す電鋳加工によって形成される、
    ゲートブッシュ。
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