JP6048403B2 - 光学ガラス及び光学素子 - Google Patents

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Description

本発明は、デジタルカメラのレンズや、熱線吸収ガラス、IR/UV吸収ガラス等に好適な光学ガラス及び光学素子に関するものである。
従来、電子機器等に使用される光学ガラスには、リン酸塩系ガラスが広く使用されている。リン酸塩系ガラスは可視域透過率が高く、また、組成によっては近赤外〜赤外域の光を効率よく吸収することが可能である。そのため、リン酸塩系ガラスは、デジタルカメラのレンズや、熱線吸収ガラス、IR/UV吸収ガラス等、電子分野で幅広く使用されている。
例えば、特許文献1には、P、SnO、ZnO、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物を必須成分として含有し、300℃〜340℃の温度範囲内のアニーリング点、約1.605付近の屈折率および145〜170×10−7/℃の範囲の線熱膨張係数を有する実質的にフッ素不含有のリン酸塩系ガラスが記載されている。
特許文献2には、P、Al、さらにKOまたはLiOを必須成分として含有し、屈折率が1.45〜1.65で、かつ、アッベ数が65以上の光学定数を有するリン酸塩光学ガラスが記載されている。
特許第3164223号公報 国際公開第2007/049622号
上記リン酸塩系ガラスは耐候性が低く、長期間にわたる使用中において、その表面にヤケや風化作用による浸食が発生しやすいため、実用性に乏しい。また、リン酸塩系ガラスの原料であるPは、溶融中に蒸発しやすいため、P含有量が多い組成では、均質なガラスが得られにくく、量産性が乏しいという問題がある。
以上に鑑み、本発明は、所望の光学特性を有し、かつ、耐候性に優れ、量産性に優れた光学ガラスを提供することを目的とする。
本発明は、酸化物基準のモル%で、ガラス組成として、P 5〜40%、SO 1〜35%、R’O 10〜30%(R’はLi、NaまたはK)、RO 20〜50%(RはMg、Ca、Sr、BaまたはZn)およびCuO+Fe+CoO+CeO 0.001〜15%を含有することを特徴とする光学ガラスに関する。
本発明者らは種々検討を行った結果、リン酸塩系光学ガラスにおいて、SOを含有させるとともに、CuO、Fe、CoOおよびCeOのいずれか一種以上を所定量含有させることにより、所望の光学特性を達成しつつ、耐候性を向上させ、かつ、溶融時のガラス安定化が可能であることを見出した。
また、CuO、Fe、CoOおよびCeOは、それぞれ所定の波長域の光を吸収する性質を有している。したがって、これらの成分を適宜含有させることにより、所望の波長域の光を吸収する光学ガラス素子を得ることができる。
なお、一般にCuO、Fe、CoOおよびCeOを通常のリン酸塩系ガラスに含有させるとガラス化が不安定になる傾向にある。しかし、リン酸塩系ガラスにおいて、上記成分とともにSOを所定量含有している場合は、これらの成分の相乗効果により、ガラス化が安定し、耐候性を向上させることができる。
第二に、本発明の光学ガラスは、JOGIS耐水性試験において1〜5級であることが好ましい。
当該構成によれば、長期間にわたる使用中において、ヤケや風化作用による浸食等の劣化が少ない光学ガラスとすることができる。
第三に、本発明は前記いずれかの光学ガラスからなることを特徴とする光学素子に関する。
本発明によれば、所望の光学特性を有し、かつ、耐候性に優れ、量産性に優れた光学ガラスを提供することが可能となる。
図1は、実施例におけるNo.4およびNo.15の試料の耐候性試験後の写真である。 図2は、実施例におけるNo.4およびNo.13の溶融ガラス成形後の写真である。 図3は、実施例におけるNo.2の試料の透過率曲線を示すグラフである。 図4は、実施例におけるNo.4の試料の透過率曲線を示すグラフである。 図5は、実施例におけるNo.11の試料の透過率曲線を示すグラフである。
以下に、本発明の光学ガラスの組成を上記の通り限定した理由について説明する。なお、以下の各成分の説明において、特に断りのない限り、「%」は「モル%」を示す。
はガラス骨格を形成するために欠かせない成分である。Pの含有量は5〜40%であり、10〜30%であることが好ましく、15〜25%であることがより好ましく、15〜20%であることがさらに好ましい。Pの含有量が少なすぎると、ガラス化が不安定になる傾向がある。一方、Pの含有量が多すぎると、耐候性が低下しやすくなる。
SOは光学特性を維持しつつ耐候性を向上させるのに有効な成分である。また、ガラス化を安定化する効果もある。SOの含有量は1〜35%であり、5〜30%であることが好ましく、10〜25%であることがより好ましく、15〜20%であることがさらに好ましい。SOの含有量が少なすぎると、上記効果が得られにくい。一方、SOの含有量が多すぎると、ガラス化が不安定になる傾向がある。
R’O(R’はLi、NaまたはK)はガラス化を安定にさせる成分である。R’Oの含有量は10〜30%であり、12〜28%であることが好ましく、15〜23%であることがより好ましい。R’Oの含有量が少なすぎると、ガラス化が不安定になる傾向がある。一方、R’Oの含有量が多すぎると、ガラス化が不安定になるとともに、耐候性が低下する傾向がある。R’Oとしては、LiO、NaOまたはKOのいずれか1種を含有させてもよく、2種以上を含有させてもよい。2種以上含有させる場合は、合量で上記範囲を満たす必要がある。
なお、R’Oの各成分の含有量は以下の通りとすることが好ましい。
LiOの含有量は0〜5%であることが好ましく、0〜3%であることがより好ましい。LiOの含有量が多すぎると、分相してガラス化が不安定になる傾向がある。
NaOはそのイオン半径と配位子場の影響により、最も安定なガラス化領域を与える成分である。したがって、R’Oの中でもNaOを積極的に含有させることにより、ガラス化を安定にさせる効果を享受しやすくなる。したがって、NaOの含有量は、好ましくは5〜30%、より好ましくは12〜28%、さらに好ましくは15〜23%である。
Oは粘性の調整を目的に含有させることができる。ただし、その含有量が多すぎると、ガラス化が不安定になり、分相する傾向にある。したがって、KOの含有量は、好ましくは0〜10%、より好ましくは0〜8%である。
RO(RはMg、Ca、Sr、BaまたはZn)も安定なガラス化に不可欠な成分である。また、耐候性を向上させる効果がある。ROの含有量は20〜50%であり、25〜48%であることが好ましく、30〜45%であることがより好ましい。ROの含有量が少なすぎると、ガラス化が不安定になる傾向がある。また、耐候性に劣る傾向がある。一方、ROの含有量が多すぎると、むしろガラス化が不安定になる傾向がある。ROとしては、MgO、CaO、SrO、BaOまたはZnOのいずれか1種を含有させてもよく、2種以上を含有させてもよい。2種以上含有させる場合は、合量で上記範囲を満たす必要がある。
なお、ROの各成分の含有量は以下の通りとすることが好ましい。
CaO、SrO、BaOおよびMgOの含有量は、それぞれ0〜20%であることが好ましく、0〜10%であることがより好ましく、特に0.1〜8%であることが好ましい。
ZnOは、ROの中でも特にガラス化の安定および耐候性の向上の効果が高い成分である。ZnOの含有量は10〜50%であることが好ましく、20〜48%であることがより好ましく、25〜48%であることがさらに好ましく、30〜45%であることが特に好ましい。
さらに、本発明の光学ガラスにCuO、Fe、CoOおよびCeOのいずれか1種以上を含有させることにより、特定の波長域の光を吸収させることができる。また、これらの成分は、SOとの共存化では、ガラスのリン酸塩系ネットワークを強化し、耐候性を向上させる効果がある。CuO、Fe、CoOおよびCeOの含有量は、合量で0.001〜15%であり、0.01〜12%であることが好ましく、0.1〜10%であることがより好ましく、0.1〜9%であることがさらに好ましい。これらの成分の含有量が少なすぎると、上記効果が得られにくい。一方、これらの成分が多すぎると、ガラス化が不安定になる傾向がある。
なお、CuO、Fe、CoOおよびCeOの各成分の含有量は、0〜15%であることが好ましく、0〜12%であることがより好ましく、0.001〜10%であることがさらに好ましく、0.1〜9%であることが特に好ましい。なお、CuOは、後述の光学特性を得るために、1〜9%であることが好ましく、2〜8%であることがより好ましい。
CuO、Fe、CoOおよびCeO中の金属元素は、ガラス中ではイオンとして存在し、それぞれ特定の波長域の光を吸収する。吸収波長域はイオンの価数や配位状態によって変化するため、所望の光吸収作用を付与するためにはガラス中での価数や配位状態を制御する必要がある。一般に、これらのイオンは酸化数が大きいほど、赤外域または紫外域での吸収強度が高い傾向がある。そこで、所望の光吸収特性を得るため、ガラスにアンチモン(Sb)等の酸化剤が添加される。これに対して、本発明の光学ガラスは酸化性が強いため、酸化剤を添加せずとも良好な光吸収特性が得られる特徴がある。したがって、上記の成分を適宜含有させることにより、所望の波長域の光を吸収する光学ガラス素子を得ることができる。
例えば、本発明の光学ガラスにおいて、CuOを含有させることにより、可視域での高い透過率を維持しつつ、近赤外域の光をシャープにカットすることができる。そのため、近赤外カットフィルターとして好適な光学ガラスとなる。具体的には、2.5mm厚で、波長500nmにおいて70%以上の透過率を有し、かつ、波長700nmにおいて50%以下の透過率を有する光学ガラスを得ることが可能となる。好ましくは、0.5mm厚で、波長500〜700nmの範囲において透過率50%を示す波長(λ50)が590〜650nm(さらには600〜630nm)の範囲にあり、500nmにおける透過率が75%以上(さらには80%以上)、700nmにおける透過率が30%以下(さらには10%以下)かつ波長1000nmにおける透過率が25%以下(さらには20%以下)である光学ガラスを得ることが可能である。
また、本発明の光学ガラスにおいて、Feを含有させることにより、紫外域の光をシャープにカットすることができ、UVカットガラスとして好適となる。具体的には、波長300〜500nmの範囲において、2.5mm厚で、透過率70%を示す波長λ70と透過率5%を示す波長λとの差(λ70−λ)が100nm未満の光学ガラスを得ることが可能となる。
本発明の光学ガラスには、上記成分以外に下記の成分を含有させることができる。
Alは少量の添加で耐候性の向上に寄与し、また耐酸性や耐水性等の化学耐久性を向上させる成分である。Alの含有量は0〜10%であることが好ましく、0〜5%であることがより好ましい。一方、Alの含有量が多すぎると、ガラス化が不安定になる傾向がある。
WOはガラス化を安定にし、耐候性を向上させる成分である。WOの含有量は0〜5%であることが好ましく、0〜2%であることがより好ましい。WOの含有量が多すぎると、ガラス化が不安定になって失透しやすくなり、結果として、可視域の透過率が低下する傾向がある。
その他に、BiやLa、Y、Gd、TeO、SiO、Ta、Nb、TiO、ZrOまたはSb等を、本発明の効果を損なわない範囲で含有させても構わない。具体的には、これらの成分の含有量は、それぞれ0〜3%であるが好ましく、0〜1%であることがより好ましい。
なお、原料中にU成分やTh成分が不純物として多く含まれていると、ガラスからα線が放出される。そのため、視感度補正フィルターや色調整フィルターの用途に使用する場合は、α線によりCCDやCMOSの信号に不具合をきたすおそれがある。従って、本発明の光学ガラスにおけるUおよびThの含有量は、それぞれ20ppb以下であることが好ましい。また、本発明の光学ガラスから放出されるα線量は1.0c/cm・h以下であることが好ましい。
本発明の光学ガラスは1.5〜1.7、さらには1.52〜1.65程度の屈折率(nd)を有し、50〜70、さらには55〜65程度のアッベ数(νd)を有することが好ましい。
また、本発明の光学ガラスは、400℃以下、さらには350℃以下のガラス転移点(Tg)を満たすことが好ましい。これにより、例えば低温でモールドプレス成形が可能になる等の利点がある。
さらに、本発明の光学ガラスは、JOGIS耐水性試験において1〜5級であることが好ましく、1〜4級であることがより好ましい。これにより、高温多湿の環境下に長期間晒されても劣化しにくくなる。
次に、本発明の光学ガラスを用いて光学レンズ等の光学素子を製造する方法を述べる。
まず、所望の組成になるようにガラス原料を調合した後、ガラス溶融炉中で溶融する。次に、溶融ガラスを急冷鋳造して一旦ガラスブロックを作製し、研削、研磨、洗浄することにより光学素子を得る。あるいは、さらに精密加工を施した金型を用いてモールドプレス成形することにより、所望の形状を有する光学素子を作製しても構わない。
以下、本発明の光学ガラスを実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)各試料の作製
表1は本発明の実施例(No.1〜11)、表2は比較例(No.12〜16)を示す。
Figure 0006048403
Figure 0006048403
各試料は、以下のようにして作製した。
まず、各表に記載の組成となるように調合したガラス原料を白金ルツボに投入し、700〜800℃で均質になるように溶融した。次に、溶融ガラスをカーボン板上に流し出し、冷却固化した後、アニールを行って試料を作製した。
(2)各試料の評価
得られた試料について、屈折率(nd)、アッベ数(νd)、ガラス転移点(Tg)、耐候性、耐水性、透過率を以下の方法により測定または評価した。結果を表1および表2に示す。また、No.4およびNo.15の試料の耐候性試験後の写真を図1に、No.4およびNo.13の溶融ガラス成形後の写真を図2に、No.2、No.4およびNo.11の各試料の透過率曲線を図3〜5にそれぞれ示す。
屈折率(nd)は、ヘリウムランプのd線(587.6nm)に対する測定値で示した。なお、屈折率の測定は屈折率計(カルニュー社製 KPR−2000)を用いて行った。以下の測定についても同様である。
アッベ数(νd)は、上記屈折率(nd)、水素ランプのF線(486.13nm)の屈折率nF、同じく水素ランプのC線(656.27nm)の屈折率nCの値を用い、アッベ数(νd)=(nd−1)/(nF−nC)の式から算出した。
ガラス転移点は、熱膨張測定装置(dilato meter)にて得られた熱膨張曲線において、低温度域の直線と高温度域の直線の交点より求めた。
耐候性は次のようにして評価した。25×30×5mmのサイズに切り出した試料を、酸化セリウム粉末を用いて鏡面研磨し、耐候性試験用試料を作製した。耐候性試験用試料を温度60℃−湿度90%の環境下に24時間静置し、試験前後における波長400nmにおける透過率の低下を求めた。透過率の低下が10%未満であったものは「○」、10%以上であったものは「×」として評価した。
耐水性はJOGIS耐水性試験に準じて測定した。
透過率は両面を鏡面研磨した25×30×2.5mmおよび25×30×0.5mmの試料について、株式会社島津製作所製UV3100PCを用いて測定した。2.5mm厚でのλ70−λは、得られた透過率曲線について、波長300〜500nmの範囲における透過率70%となる波長λ70と透過率5%となる波長λの差により求めた。また0.5mm厚でのλ50は、得られた透過率曲線について、波長500〜700nmの範囲における透過率50%となる波長とした。
(3)結果の考察
実施例であるNo.1〜11の試料は所望の光学特性を有しつつ、耐候性および耐水性に優れていた。一方、比較例であるNo.12、15、16の試料は耐候性および耐水性に劣っていた。また、No.15の試料は、波長300〜500nmの範囲において、λ70−λが100nmより大きく、紫外域の吸収特性に劣っていた。No.13、14の試料はガラス化しなかった。
なお、図1に示す通り、No.4の試料は耐候性試験後も表面の劣化が見られなかったが、No.15の試料は耐候性試験後に表面の劣化が確認された。また、図2に示す通り、No.4の試料は成形後に失透が発生せず、ガラス化したが、No.13の試料は成形時に全くガラス化せず、金属光沢をもった塊となった。
本発明の光学ガラスは、デジタルカメラのレンズ、CCDカバーガラス、CCDやCMOSに使用される熱線吸収ガラス、さらにはIR/UV吸収ガラス、視感度補正フィルター、色調整フィルター等の光学フィルター等に使用することが可能である。
1…試料

Claims (3)

  1. 酸化物基準のモル%で、ガラス組成として、P 5〜30%、SO 1〜35%、R’O 10〜30%(R’はLi、NaまたはK)、RO 20〜50%(RはMg、Ca、Sr、BaまたはZn、但し、ZnO 20〜50%)およびCuO+Fe+CoO+CeO 0.001〜15%を含有することを特徴とする光学ガラス。
  2. JOGIS耐水性試験において1〜5級であることを特徴とする請求項1に記載の光学ガラス。
  3. 請求項1または2に記載の光学ガラスからなることを特徴とする光学素子。
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