JP3982629B2 - 光学ガラス、プレス成形用プリフォームおよび光学素子 - Google Patents
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(1)モル%表示で、P2O5を25〜44%、Li2O、Na2OおよびK2Oを合計量で10〜40%、ZnOを5〜40%、BaOを1〜35%、さらに、Nb2O5、Bi2O3およびWO3の中から選ばれる少なくとも1種の成分を含み、ガラス転移温度(Tg)が370℃以下であり、鉛およびフッ素を含まないことを特徴とする光学ガラス(光学ガラスIと称す。)、
(2)モル%表示で、Li2Oを5〜30%、Na2Oを0〜25%、K2Oを0〜15%、Nb2O5、Bi2O3およびWO3を合計量で0.1〜15%、B2O3を0〜10%、La2O3を0〜5%、Gd2O3を0〜5%、Y2O3を0〜5%含み、P2O5、ZnO、BaOと前記各成分の合計含有量が96%以上である上記(1)項に記載の光学ガラス、
(3)鉛およびフッ素を含まず、100℃の純水に60分間浸漬した際の質量の減量率が0.25%未満であり、かつガラス転移温度(Tg)が370℃以下であることを特徴とする光学ガラス(光学ガラスIIと称す。)、
(4)屈折率(nd)が1.52〜1.7、アッベ数(νd)が42〜70である上記(1)〜(3)項のいずれか1項に記載の光学ガラス、
(5)上記(1)〜(4)項のいずれか1項に記載の光学ガラスからなることを特徴とするプレス成形用プリフォーム、
(6)所定重量の溶融ガラスが軟化状態にある間に、上記(1)〜(4)項のいずれか1項に記載の光学ガラスからなる、重量が前記所定重量に等しいプレス成形用プリフォームを成形することを特徴とするプレス成形用プリフォームの製造方法、
(7)上記(1)〜(4)項のいずれか1項に記載の光学ガラスからなる光学素子、および
(8)上記(5)項に記載のプレス成形用プリフォームまたは上記(6)項に記載の製造方法により作製されたプレス成形用プリフォームを加熱し、プレス成形することを特徴とする光学素子の製造方法、
を提供するものである。
また、本発明によれば、前記ガラスからなり、ステンレス鋼製成形型でプレス成形可能な低転移温度を有するとともに、高い耐候性を備えた光学素子をプレス成形によって作製するためのプレス成形用プリフォームおよびその製造方法を提供することができる。
さらに、本発明によれば、前記ガラスからなり、ステンレス鋼製成形型でプレス成形可能な低転移温度を有するとともに、高い耐候性を備えた光学素子および前記プリフォームをプレス成形して光学素子を製造する方法を提供することができる。
まず、本発明の光学ガラスについて説明する。
ガラス転移温度(Tg)は、ガラスを加熱、軟化してプレス成形する際の温度を決める因子である。ガラス転移温度を低下させることにより、プレス成形時のプレス成形用プリフォームやプレス成形型の加熱温度を低下させることができる。ガラス転移温度をさらに低下させることによって、プレス成形時に曝されるプレス成形型の温度を400℃未満にできれば、加工性に優れたステンレス鋼製のプレス成形型を使用することができる。ステンレス鋼は400℃以上の高温に曝されると表面荒れが生じたり、脆化が進み、プレス成形型として使用できなくなる。
さらに、本発明の光学ガラスは耐水性を指標とする耐久性に優れたガラスである。
[光学ガラスI]
光学ガラスIは、モル%表示で、P2O5を25〜44%、Li2O、Na2OおよびK2Oを合計量で10〜40%、ZnOを5〜40%、BaOを1〜35%、さらに、Nb2O5、Bi2O3およびWO3の中から選ばれる少なくとも1種の成分を含み、ガラス転移温度(Tg)が370℃以下、好ましくは360℃以下であり、鉛およびフッ素を含まないことを特徴とする光学ガラスである。但し、P2O5の含有量は重量%換算で46%以下、Li2O、Na2OおよびK2Oの合計含有量は重量%換算で10%以上とするのが望ましい。以下、各含有量の表示は特記しない限り、モル%表示とする。
光学ガラスIにおいて、Bi2O3を含まない場合は、TiO2の導入量を2%未満とすることが好ましく、1.5%以下とすることがより好ましい。
(i)Nb2O5、Bi2O3およびWO3の合計含有量が1〜15%、より好ましくは2〜12%、さらに好ましくは1〜8%のもの。
(ii)Li2O、Na2OおよびK2Oの合計含有量が22〜35%のもの。
(iii)Na2OおよびK2Oの少なくとも一方を含有するもの。
なお、上記(i)と(ii)をともに満たすもの、(ii)と(iii)をともに満たすもの、(iii)と(i)をともに満たすもの、(i)と(ii)と(iii)を同時に満たすものが一層好ましい。
その他、ウランやトリウムなどの放射性物質、カドミウムなどの有害物質もともに排除すべきである。
P2O5はガラスの網目構造を構成する主成分であり、安定した操業とガラス形成に必須な成分である。その含有量が25%未満では、ガラスの熱安定性が低下し、また耐候性も低下する。一方、44%を超えると、ガラス融液の粘性が高くなり、Nb2O5やBi2O3やWO3の導入が困難となるために、熱間プリフォーム成形ができなくなる恐れがある。したがって、その導入量は25〜44%とする。より好ましくは25〜38%の範囲である。なお、P2O5の含有量は46重量%以下とするのが望ましい。
Na2Oの導入量は0〜25%、K2Oの導入量は0〜15%であることが好ましい。その理由はNa2Oが25%を超えると、ガラスの耐久性や安定性が悪化し、また、K2Oが15%を超えるとガラスが低融点化しにくくなるからである。より好ましい範囲は、Na2Oが0〜20%で、K2Oが0〜10%である。
さらに、MgO、CaOおよびSrOから選ばれる一種以上を合計量で0〜8%導入しても良い。
その他の任意成分の含有量はAl2O3が0〜2%、TiO2が0〜2%であるが、上記諸特性をより向上させる上から、Al2O3、TiO2をともに導入しないことが好ましい。
光学ガラスIIは、鉛およびフッ素を含まず、純水に浸漬した際の質量の減量率が0.25%未満であり、かつガラス転移温度(Tg)が370℃以下であることを特徴とする光学ガラスである。光学ガラスIIは、光学ガラスIと同様、鉛およびフッ素を含まず、ガラス転移温度(Tg)が370℃以下を示す。
上記減量率は、(M1−M2)/M1で表わされるが、正確な減量率を求める上から、上記操作を2回繰り返すことが望ましい。
また前記光学ガラスIと同じ組成を有するものも好ましい。
次に光学ガラスIと光学ガラスIIに共通する特性について説明する。
[液相温度および液相粘性]
本発明の光学ガラスの液相温度は好ましくは900℃以下、より好ましくは850℃以下、さらに好ましくは820℃以下、より一層好ましくは800℃以下である。このように液相温度が低いので溶融ガラスからガラス成形体を成形する場合、ガラスの失透を防止しやすくなる。
溶融ガラスから所定量の溶融ガラス塊を取り出し、この塊が軟化状態にある間にプレス成形用プリフォームを成形する熱間成形を行う場合、ガラスの高温作業粘性に対する制約が課される。この観点から、液相温度においてガラスの示す粘度が4dPa・s以上であることが好ましく、5dPa・s以上であることがより好ましい。また、上記粘度が100dPa・s以下であることが好ましく、50dPa・s以下であることがより好ましい。液相温度におけるガラスの粘度が4dPa・s未満では、パイプやノズルなどから溶融ガラスを流出したり、滴下する際、流出量の制御が困難となり、所定重量を有するプレス成形用プリフォームの成形ができなくなるおそれがある。特に、所定量の溶融ガラス滴をノズルから滴下することは極めて困難になる。一方、上記粘度が100dPa・sを超えると切断刃を使用しないで溶融ガラス流から所定量の溶融ガラス塊を分離するのが難しくなる。温度を上げてガラスの粘性を低下させ、溶融ガラス流の分離を行おうとすると、成形中ガラスの成分が蒸発しやすくなるため表面脈理が生じやすくなるという問題が生じる。
したがって、液相温度において5〜50dPa・sの粘度を示すガラスが一層好ましく、10〜50dPa・sの粘度を示すガラスが特に好ましい。
次に、本発明の光学ガラスの化学的耐久性について説明する。化学的耐久性は、所定環境下に置かれた光学ガラスの研磨した表面に生じる曇りに起因する光散乱の程度によって定量的に評価することができる。
本発明の光学ガラスは、上記のように優れた耐久性、耐候性を備えているので、上記ピックアップレンズのように、光が往復する光路に配置するためのレンズ用材料として特に好適である。
次に光学ガラスの光学特性について説明する。
上記のような極めて低いガラス転移温度を実現しつつ、良好な耐候性をガラスに付与し、しかも低温成形性に優れたガラスを提供する上から、光学ガラスIおよび光学ガラスIIにおいて屈折率(nd)を1.52〜1.7、アッベ数(νd)を42〜70とすることが望ましい。
また、屈折率(nd)が1.52〜1.7、アッベ数(νd)が42〜70の領域は、通常使用される光学ガラスの屈折率(nd)、アッベ数(νd)の領域としては真中の位置を占めている。光学機器やモバイル機器の小型化に伴い、レンズの枚数をなるべく少なくした光学系が望まれている。そのような中で上記領域の光学恒数を有する光学ガラスは特に有用である。
本発明の光学ガラスは、非球面レンズやマイクロレンズ、ピックアップレンズ、コリメータレンズなどのレンズ素子、回折格子、回折格子付きレンズ、プリズムなどに加え、また後程詳述する各種光学素子の材料として使用されるが、特にプレス成形用プリフォームの材料として好適であり、精密プレス成形用プリフォームとしてさらに好適である。
プレス成形用プリフォームとは、加熱、軟化された状態でプレス成形に供されるガラス成形体であり、プレス成形品の重量にあわせた重量のガラスからなり、プレス成形に適するような形状(例えば、球状、回転楕円体状、回転軸方向に回転楕円体を扁平化した形状など)をしている。
精密プレス成形とは、加熱、軟化状態のガラスをプレス成形型によって加圧、成形し、プレス成形型の成形面を精密にガラスの転写する方法である。この方法によって成形された光学素子の光学機能面は高精度に成形されており、機械的な加工を加える必要がない。なお、光学機能面とは、非球面レンズの非球面や回折格子の格子が形成されている面など、光を屈折したり、反射したり、回折したりする光学素子としての機能を果たす上で必要とされる面のことである。
本発明のプレス成形用プリフォームは、上記光学ガラスIまたは光学ガラスIIからなる。したがって、本発明の光学ガラスが備える各性質をこのプリフォームも備えることになるし、このプリフォームを用いて製造される光学素子も上記光学ガラスが有する各性質を備えることになる。
このプレス成形用プリフォームは、本発明の光学ガラスからなるので、失透部や脈理などの欠陥がなく、耐候性、化学的耐久性に優れている。また、ガラス転移温度も370℃以下、好ましくは360℃以下と低いので、精密プレス成形用プリフォームとして特に好適である。前述のごとく、精密プレス成形用のガラスとしても、ガラス転移温度が極めて低いので、400℃以下の温度範囲においてプレス成形が可能であり、SiC製や超硬合金製などの通常、精密プレス成形で使用されるプレス成形型は勿論、ステンレス鋼製のプレス成形型の使用も可能である。また、SiC製や超硬合金製などのプレス成形型を用いる場合でも、プレス温度を低く設定できるので、プレス成形型への負担が軽減され、その結果、プレス成形型の寿命を延ばすこともできる。
そのため、良好なプレス成形が可能であるとともに、プレス成形品に上記変質層に起因する欠陥も発生しにくい。したがって、精密プレス成形用プリフォームとして特に好適である。
プレス成形用プリフォームは、上記のようにプレス成形品に等しい重量のガラス成形体である。プリフォームはプレス成形品の形状に応じて適当な形状に成形されていて、プレス成形可能な粘度になるよう、加熱してプレス成形に供される。
上記プリフォームにおいて、滑らかなで清浄な表面を有するものが好ましい。そのため、溶融ガラス流から分離された所定量の溶融ガラス塊を風圧が加えられた浮上状態で成形されたものが好ましい。また、表面が自由表面からなるプリフォームが好ましい。さらに、シアマークと呼ばれる切断痕のないものが望ましい。シアマークは、流出する溶融ガラスを切断刃によって切断する際に発生する。シアマークが精密プレス成形品に成形された段階でも残留すると、その部分は欠陥となってしまう。そのため、プリフォームの段階からシアマークを排除しておくことが好ましい。
次に、光学素子およびその製造方法について説明する。本発明の光学素子は、光学ガラスIまたは光学ガラスIIからなるものである。本発明によれば、光学素子を構成するガラスが光学ガラスIまたは光学ガラスIIであるので、前記各光学ガラスの特性を備えており、上記光学恒数(屈折率(nd) 1.52〜1.7、アッベ数(νd) 42〜70)、優れた耐候性、化学的耐久性を活かして、長期にわたって高い信頼性を維持できる光学素子を提供することができる。
なお、この光学素子には必要に応じて、反射防止膜、全反射膜、部分反射膜、分光特性を有する膜などの光学薄膜を設けることもできる。
なお、本発明の製造方法により作製される光学素子は上記光学素子と同様のものである。
なお、精密プレス成形はプレス成形型の酸化による損傷を低減するため、非酸化性ガス雰囲気下、例えば窒素ガス雰囲気下、あるいは窒素ガスと水素ガスの混合ガス雰囲気下でプレス成形を行うことが望ましい。
また、開口数(NA)が0.6以上、より好ましくは0.65以上、さらに好ましくは0.75以上、より一層好ましくは0.80以上、特に好ましくは0.85以上のレンズへの適用が望ましい。
また、優れた耐久性、耐候性を備える光学ガラスからなるので、ピックアップレンズのように、光が往復する光路に配置するためのレンズとして特に好適である。
プレス成形型、離型膜等やプレス条件は公知のものを適宜選択して使用することができる。得られた光学素子には、適宜アニール処理が施され、あるいは必要に応じて反射防止膜、波長選択機能を有する反射膜、全反射膜などの光学薄膜を成膜して実用に供される。
実施例1
それぞれのガラス成分に対応する酸化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩、水酸化物などを用いて表1、表3および表5の組成を有するガラスが得られるように、所定の割合に250〜300g秤量し、十分に混合して調合バッチとし、これを白金るつぼに入れ、1100〜1300℃で攪拌しながら空気中で2〜4時間かけてガラスの溶解を行った。溶解後、ガラス融液(溶融ガラス)を40×70×15mmのカーボン製金型に流し、ガラス転移温度まで放冷してから直ちにアニール炉に入れ、ガラス転移温度付近で約1時間アニール処理し、炉内で室温まで放冷した。得られた光学ガラスは顕微鏡で観察できる結晶が析出していなかった。
(1)屈折率(nd)およびアッべ数(νd)
徐冷降温速度を−30℃/hにして得られた光学ガラスについて測定した。
(2)ガラス転移温度(Tg)
理学電機株式会社の熱機械分析装置により昇温速度を4℃/分にして測定した。
(3)液相温度(LT)
50mlの白金製るつぼにガラスを入れ、蓋をつけて400〜1100℃の温度勾配のついて失透試験炉内に2時間保持し、冷却後、ガラス内部を100倍の顕微鏡で観察した際の結晶の有無から求めた。
(4)化学的耐久性(散乱光の強度/透過光の強度)
東京電色製全自動ヘーズメーター(TC−HIIIDPK)を使用して測定した。なお、光学条件は、JIS K7105積分球方式標準の光C、光源はハロゲンランプ12V、50W、2000Hである。なお、ここで測定した値は、%表示で表したとき、ヘーズ値と呼ばれる。
実施例1で得られた光学ガラスを、図1に示した熱間プリフォーム浮上成形装置を用いて、直径2〜30mmの球状プリフォームに成形した。プリフォームは、その重量がプレス成形品の重量に精密に合わせて成形する。なお、図1は、プリフォーム成形装置の概略断面図であり、符号21は溶融ガラス、22はガラス滴、23はプリフォーム成形型、24は温度制御部である。
次に、上記プリフォームを、図2の概略断面図で示される精密プレス成形装置の球面あるいは非球面形状を有するステンレス鋼製の下型2およびステンレス鋼製の上型1の間にプリフォーム4を設置した後、石英管11内を窒素雰囲気としてヒーター12に通電して石英管11内を加熱した。成形型内部の温度を395℃となる温度に設定し、同温度を維持しつつ、押し棒13を降下させて上型1を押して成形型内のプリフォーム4をプレス成形した。成形圧力を8MPa、成形時間を30秒とした。プレスの後、成形圧力を低下させ、プレス成形されたガラス成形品を下型2および上型1と接触させたままの状態でガラスの転移温度よりも30℃低い温度までに徐冷し、次いで室温まで急冷して、非球面レンズを得た。それからこの非球面レンズを成形型から取り出した。得られた非球面レンズは、きわめて精度の高い光学レンズであった。なお、図2において、符号3は案内型(胴型)、9は支持棒、10は支持台、14は熱電対である。
ステンレス鋼製の成形型の成形面に回折格子の回折格子パターンを反転した形状のパターンを切削加工により形成し、下型および上型を備えた回折格子成形用のプレス成形型を用意した。
そして、実施例2で用いたプリフォームを使用して、実施例2と同じ条件で回折格子をプレス成形した。このようにして良好な回折格子を得ることができた。
ステンレス鋼製の成形型の成形面にフレネルレンズのパターンを反転した形状のパターンを切削加工により形成し、下型および上型を備えたフレネルレンズ成形用のプレス成形型を用意した。
そして、実施例2で用いたプリフォームを使用して、実施例2と同じ条件でフレネルレンズをプレス成形した。このようにして良好なフレネルレンズを得ることができた。
ステンレス鋼製の成形型の成形面に回折格子のパターンを反転した形状のパターンを切削加工により形成し、下型および上型を備えたプレス成形型を用意した。
そして、実施例2で用いたプリフォームを使用して、実施例2と同じ条件で回折格子付きレンズをプレス成形した。なお、レンズは球面レンズであっても、非球面レンズであってもよい。このようにして良好な回折格子付きレンズを得ることができた。
2 下型
3 案内型(胴型)
4 プリフォーム
9 支持棒
10 支持台
11 石英管
12 ヒーター
13 押し棒
14 熱電対
21 溶融ガラス
22 ガラス滴
23 プリフォーム成形型
24 温度制御部
Claims (12)
- モル%表示で、P2O5を25〜44%、Li 2 Oを10.4〜30%、Na 2 Oを0〜25%、K 2 Oを0〜15%、Li2O、Na2OおよびK2Oを合計含有量で20〜40%(但し、10重量%以上に限る)、ZnOを5〜40%、BaOを1〜35%、さらに、Nb2O5、Bi2O3およびWO3の中から選ばれる少なくとも1種の成分を含み、Nb 2 O 5 、Bi 2 O 3 およびWO 3 を合計含有量で0.1〜15%、B 2 O 3 を0〜10%、La 2 O 3 を0〜5%、Gd 2 O 3 を0〜5%、Y 2 O 3 を0〜5%含み、前記各成分の合計含有量が96%以上であって、ガラス転移温度(Tg)が370℃以下であり、鉛およびフッ素を含まないことを特徴とする光学ガラス。
- モル%表示で、P 2 O 5 を25〜44%、Li 2 Oを10.4〜30%、Na 2 Oを0〜20%、K 2 Oを0〜10%、Li 2 O、Na 2 OおよびK 2 Oの合計含有量で20〜40%(但し、10質量%以上に限る)、ZnOを5〜30%、BaOを5〜35%、さらに、Nb 2 O 5 ,Bi 2 O 3 およびWO 3 の中から選ばれる少なくとも1種の成分を含み、Nb 2 O 5 、Bi 2 O 3 およびWO 3 を合計含有量で0.1〜8%、B 2 O 3 を0〜10%、La 2 O 3 を0〜5%、Gd 2 O 3 を0〜5%、Y 2 O 3 を0〜5%含み、前記各成分の合計含有量が96%以上であって、ガラス転移温度(Tg)が370℃以下であり、鉛およびフッ素を含まないことを特徴とする光学ガラス。
- ガラス転移温度(Tg)が360℃以下である請求項1または2に記載の光学ガラス。
- モル%表示で、P2O5を25〜38%、Li2Oを10.4〜25%、Na2Oを0〜20%、K2Oを0〜10%、ZnOを7〜30%、BaOを5〜20%、B2O3を8%未満、La2O3を0〜3%、Gd2O3を0〜3%、Y2O3を0〜3%、Al2O3を0〜2%、TiO2を0〜2%未満含み、前記各成分の合計含有量が98%以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学ガラス。
- Nb 2 O 5 および/またはBi 2 O 3 を含み、WO 3 を含有しない請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学ガラス。
- 100℃の純水に60分間浸漬した際の質量の減量率が0.25%未満である請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学ガラス。
- 屈折率(nd)が1.52〜1.7、アッベ数(νd)が42〜70である請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学ガラス。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学ガラスからなることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム。
- 所定重量の溶融ガラスが軟化状態にある間に、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学ガラスからなる、重量が前記所定重量に等しい精密プレス成形用プリフォームを成形することを特徴とする精密プレス成形用プリフォームの製造方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学ガラスからなる光学素子。
- 請求項8に記載の精密プレス成形用プリフォームまたは請求項9に記載の製造方法により作製された精密プレス成形用プリフォームを加熱し、精密プレス成形することを特徴とする光学素子の製造方法。
- ステンレス鋼製のプレス成形型を用いて精密プレス成形することを特徴とする請求項11に記載の光学素子の製造方法。
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