JP3982629B2 - 光学ガラス、プレス成形用プリフォームおよび光学素子 - Google Patents

光学ガラス、プレス成形用プリフォームおよび光学素子 Download PDF

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Description

本発明は、光学ガラス、プレス成形用プリフォームとその製造方法、並びに光学素子とその製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、鉛やフッ素を含まず、ステンレス鋼製成形型でプレス成形可能な低転移温度を有するとともに、高い耐候性を備えた光学ガラス、前記光学ガラスからなるプレス成形用プリフォームおよびその製造方法、並びに前記光学ガラスからなる光学素子および前記プリフォームをプレス成形して光学素子を製造する方法に関するものである。
一般にガラスの精密プレス成形法は、非球面レンズなどの光学機能面をプレス成形によって作製する方法として知られており、研削、研磨による加工が難しかったり、著しく手間のかかる光学機能面を有するガラス製光学素子を高い生産性と低コストで提供することができる。このような精密プレス成形によりプレス成形品を得るためには、プレス成形温度を低くして、プレス成形型の破損や劣化を防止する上から、ガラス転移温度(Tg)の低いガラスが有利である。
そのため、光学ガラスの中でもガラス転移温度が500〜600℃と比較的低いガラスが精密プレス成形用ガラスとして使用されている。そして、このように低転移温度のガラスを用い、かつプレス成形用型にセラミックスなどの高耐熱性の型材を使用するとともに、成形面には型とガラスの融着を防ぐために離型膜を設け、型の酸化による劣化を防ぐために非酸化性雰囲気中においてプレス成形を行っている。
ところで、精密プレス成形によって生産される光学素子には、光学機能面を含めた形状に対してより高い形状精度のものが求められている。例えば、モバイル機器用の撮像光学系では小型化のためにレンズの枚数を少なくする傾向がある。そのため、少ない枚数のレンズで良好な収差等の補正を行わねばならず、特殊形状のレンズが必要になったり、レンズの形状精度をさらに向上しなければならない。また、撮像素子の高画素数化により、光学系に求められる性能も一段と高いレベルが要求される。
このような光学素子を精密プレス成形によって生産するには、より高精度なプレス成形型が必要であり、そのような型を作るには切削加工や放電加工が適している。しかしながら、従来使用されてきたセラミックス系の型材料は、プレス成形型材料として優れた材料であるものの、切削加工が難しいという問題がある。
一方、切削加工が可能であり、より高精度な型加工が可能な材料としてプラスチックレンズの射出成形の型材に使用されているステンレス鋼等の金属材料が挙げられる。しかしながら、ステンレス鋼はガラスのプレス成形に必要な500℃以上の高温には耐えられない上、ステンレス鋼製型を400℃以上の高温で繰り返し使用すると型表面が荒れるとともに、脆化することから、精密プレス成形用の型としては不適当である。
したがって、ステンレス鋼製のプレス成形型を使用するためには、400℃よりも低温でプレス成形が可能なガラスが必要となる。
これまでも、ステンレス鋼製のプレス成形型を使用することを目的とするものではないが、鉛を含有させることにより転移温度を大きく低下させる試みや、フッ素を導入することによりガラスを低転移温度化するという試みがなされてきた。しかしながら、鉛はガラス転移温度を低下させる上で有効な成分ではあるが、今や環境に深刻な影響を与えるという理由から使用を控えるべき物質である。またフッ素は、高温下で高い揮発性を示すため、溶融ガラスからプレス成形用プリフォームを成形する際、揮発による脈理の原因になり、プリフォームを安定に製造しにくいという問題や、プレス成形の際にガラスからの揮発物がプレス成形型に付着し、プレス成形面の形状精度を低下させたり、劣化させる原因となる。したがって、鉛やフッ素を含有しないガラスが望まれており、そして、このような鉛やフッ素を含まない光学ガラスが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
前記特許文献1の公報に記載されている発明は、鉛やフッ素の導入によって生じる問題を解消しつつ、低温軟化性をガラスに付与するというものである。しかしながら、この公報に記載されているガラスでは、ガラス転移温度を低下させる成分であるアルカリ金属酸化物の量が不足していることから、ガラスの屈伏温度を400℃以下とするのは困難である。したがって、該公報に記載されているガラスをプレス成形する場合、ステンレス鋼製成形型を使用することはできない。
一方特許文献2の公報に記載されているガラスは、Pの含有量が48〜58重量%であるため、ガラスの熱安定性すなわち耐失透性が低下するとともに、耐候性も低下してしまう。耐失透性は溶融ガラスからプレス成形用プリフォームを成形する際にガラスの透明性が損なわれないようにするために必要な性質である。また、プラスチックと比べてガラスが優れている点の一つは高耐候性を有している点であるが、上記のように耐候性が低下してしまうとプラスチック材料に対するガラスの優位性が損なわれることになる。
特開平11−139845号公報 特開2000−72474号公報
本発明は、このような事情のもとで、鉛やフッ素を含まず、ステンレス鋼製成形型でプレス成形可能な低転移温度を有するとともに、高い耐候性を備えた光学ガラス、前記光学ガラスからなるプレス成形用プリフォームおよびその製造方法、並びに前記光学ガラスからなる光学素子および前記プリフォームをプレス成形して光学素子を製造する方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の組成を有し、ガラス転移温度がある値以下であって鉛およびフッ素を含まない光学ガラス、あるいは鉛およびフッ素を含まず、純水に浸漬した際の質量の減量率およびガラス転移温度が、それぞれある値以下の光学ガラスにより、その目的を達成し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)モル%表示で、Pを25〜44%、LiO、NaOおよびKOを合計量で10〜40%、ZnOを5〜40%、BaOを1〜35%、さらに、Nb、BiおよびWOの中から選ばれる少なくとも1種の成分を含み、ガラス転移温度(Tg)が370℃以下であり、鉛およびフッ素を含まないことを特徴とする光学ガラス(光学ガラスIと称す。)、
(2)モル%表示で、LiOを5〜30%、NaOを0〜25%、KOを0〜15%、Nb、BiおよびWOを合計量で0.1〜15%、Bを0〜10%、Laを0〜5%、Gdを0〜5%、Yを0〜5%含み、P、ZnO、BaOと前記各成分の合計含有量が96%以上である上記(1)項に記載の光学ガラス、
(3)鉛およびフッ素を含まず、100℃の純水に60分間浸漬した際の質量の減量率が0.25%未満であり、かつガラス転移温度(Tg)が370℃以下であることを特徴とする光学ガラス(光学ガラスIIと称す。)、
(4)屈折率(nd)が1.52〜1.7、アッベ数(νd)が42〜70である上記(1)〜(3)項のいずれか1項に記載の光学ガラス、
(5)上記(1)〜(4)項のいずれか1項に記載の光学ガラスからなることを特徴とするプレス成形用プリフォーム、
(6)所定重量の溶融ガラスが軟化状態にある間に、上記(1)〜(4)項のいずれか1項に記載の光学ガラスからなる、重量が前記所定重量に等しいプレス成形用プリフォームを成形することを特徴とするプレス成形用プリフォームの製造方法、
(7)上記(1)〜(4)項のいずれか1項に記載の光学ガラスからなる光学素子、および
(8)上記(5)項に記載のプレス成形用プリフォームまたは上記(6)項に記載の製造方法により作製されたプレス成形用プリフォームを加熱し、プレス成形することを特徴とする光学素子の製造方法、
を提供するものである。
本発明によれば、鉛やフッ素を含まず、ステンレス鋼製成形型でプレス成形可能な低転移温度を有するとともに、高い耐候性を備えた光学ガラスを提供することができる。
また、本発明によれば、前記ガラスからなり、ステンレス鋼製成形型でプレス成形可能な低転移温度を有するとともに、高い耐候性を備えた光学素子をプレス成形によって作製するためのプレス成形用プリフォームおよびその製造方法を提供することができる。
さらに、本発明によれば、前記ガラスからなり、ステンレス鋼製成形型でプレス成形可能な低転移温度を有するとともに、高い耐候性を備えた光学素子および前記プリフォームをプレス成形して光学素子を製造する方法を提供することができる。
〈光学ガラス〉
まず、本発明の光学ガラスについて説明する。
ガラス転移温度(Tg)は、ガラスを加熱、軟化してプレス成形する際の温度を決める因子である。ガラス転移温度を低下させることにより、プレス成形時のプレス成形用プリフォームやプレス成形型の加熱温度を低下させることができる。ガラス転移温度をさらに低下させることによって、プレス成形時に曝されるプレス成形型の温度を400℃未満にできれば、加工性に優れたステンレス鋼製のプレス成形型を使用することができる。ステンレス鋼は400℃以上の高温に曝されると表面荒れが生じたり、脆化が進み、プレス成形型として使用できなくなる。
ステンレス鋼製のプレス成形型でプレス成形が可能なガラスの転移温度は370℃以下である。さらに型が量産に耐え得るようにするため、ガラス転移温度が360℃以下の光学ガラスが好ましく、350℃以下のものがより好ましく、340℃以下のものがさらに好ましい。
本発明の光学ガラスは鉛およびフッ素を含まない、すなわち鉛やフッ素原料を使用しない。鉛はその毒性のため、環境への影響に配慮して使用を避けるべき原料である。さらに、鉛を含有する光学ガラスを加熱、軟化して窒素ガスなどの非酸化性雰囲気中でプレス成形すると、ガラス中の酸化鉛が還元されてガラス表面が白濁したり、プレス成形型に付着するという問題が生じる。一方、フッ素は揮発性が高いため、溶融ガラスからプレス成形用プリフォームを成形する際に揮発してガラス中に脈理や変質層を発生させたり、プレス成形中に揮発してプレス成形型に付着するなどの問題を発生させる。したがって、ガラスから鉛とフッ素を排除することにより、上記問題を解決することができる。
さらに、本発明の光学ガラスは耐水性を指標とする耐久性に優れたガラスである。
本発明の光学ガラスには、光学ガラスIおよび光学ガラスIIの2つの態様があり、以下にそれぞれについて説明する。
[光学ガラスI]
光学ガラスIは、モル%表示で、Pを25〜44%、LiO、NaOおよびKOを合計量で10〜40%、ZnOを5〜40%、BaOを1〜35%、さらに、Nb、BiおよびWOの中から選ばれる少なくとも1種の成分を含み、ガラス転移温度(Tg)が370℃以下、好ましくは360℃以下であり、鉛およびフッ素を含まないことを特徴とする光学ガラスである。但し、Pの含有量は重量%換算で46%以下、LiO、NaOおよびKOの合計含有量は重量%換算で10%以上とするのが望ましい。以下、各含有量の表示は特記しない限り、モル%表示とする。
この光学ガラスIは、P−RO(R=Li、Na、K)−ZnO−BaO系ガラスをベースに、Nb、BiおよびWOの中から選ばれる少なくとも1種の成分を導入するとともに、BaOの含有量を広い範囲にとり、かつ、LiO、NaO、KOの含有量を減らすことによって、ガラス転移温度を低下させつつ、ガラスの安定性および耐候性を大きく改善したものである。
光学ガラスIにおいて、Biを含まない場合は、TiOの導入量を2%未満とすることが好ましく、1.5%以下とすることがより好ましい。
光学ガラスIにおいて、LiOを5〜30%、NaOを0〜25%、KOを0〜15%、Nb、BiおよびWOを合計量で0.1〜15%、Bを0〜10%、Laを0〜5%、Gdを0〜5%、Yを0〜5%含み、P、ZnO、BaOと前記各成分の合計量が96%以上であるガラスが好ましい。
さらに好ましい範囲は、Pを25〜38%、LiOを7〜25%、NaOを0〜20%、KOを0〜10%(但し、LiO、NaOおよびKOの合計量で20〜40%)、ZnOを7〜30%、BaOを5〜20%、Bを8%未満、Laを0〜3%、Gdを0〜3%、Yを0〜3%、Alを0〜2%、TiOを0〜2%未満含み、前記各成分の合計含有量が98%以上の範囲である。
より一層好ましい範囲は、Pを25〜38%、LiOを7〜25%、NaOを0〜20%、KOを0〜10%(但し、LiO、NaOおよびKOの合計量で20〜40%)、ZnOを7〜30%、BaOを5〜20%、Bを8%未満、Laを0〜3%、Gdを0〜3%、Yを0〜3%、Alを0〜2%、TiOを0〜1.5%含み、前記各成分の合計含有量が98%以上の範囲である。
さらに光学ガラスI全般にわたり好ましい組成は、次の(i)〜(iii)のとおりである。
(i)Nb、BiおよびWOの合計含有量が1〜15%、より好ましくは2〜12%、さらに好ましくは1〜8%のもの。
(ii)LiO、NaOおよびKOの合計含有量が22〜35%のもの。
(iii)NaOおよびKOの少なくとも一方を含有するもの。
なお、上記(i)と(ii)をともに満たすもの、(ii)と(iii)をともに満たすもの、(iii)と(i)をともに満たすもの、(i)と(ii)と(iii)を同時に満たすものが一層好ましい。
さらに上記組成範囲全般にわたり好ましい組成は、P、LiO、NaO、KO、ZnO、BaO、Nb、Bi、WO、B、La、Gd、Y、Al、TiOの合計含有量が99%以上のものであり、より好ましくは前記合計含有量が100%のものである。P、LiO、NaO、KO、ZnO、BaO、Nb、Bi、WO、Bの合計含有量が99%以上のものがさらに好ましく、100%のものが特に好ましい。但し、Sbなどの清澄剤は上記合計含有量には含まないものとする。清澄剤としては、Sbが好ましい。Asはその毒性とプレス成形型に対して悪影響を及ぼすので、導入しないことが望ましい。
その他、ウランやトリウムなどの放射性物質、カドミウムなどの有害物質もともに排除すべきである。
なお、光学ガラスIに近赤外線吸収特性を付与する場合、少量のCuOを導入することができるが、着色のないガラスを得る上からは、CuOをはじめとする着色成分は導入しないことが好ましい。
次に光学ガラスIにおいて、上記各成分の組成範囲を限定した理由について説明する。
はガラスの網目構造を構成する主成分であり、安定した操業とガラス形成に必須な成分である。その含有量が25%未満では、ガラスの熱安定性が低下し、また耐候性も低下する。一方、44%を超えると、ガラス融液の粘性が高くなり、NbやBiやWOの導入が困難となるために、熱間プリフォーム成形ができなくなる恐れがある。したがって、その導入量は25〜44%とする。より好ましくは25〜38%の範囲である。なお、Pの含有量は46重量%以下とするのが望ましい。
光学ガラスIにおいて、ガラス転移温度や融点、軟化温度を下げるためLiO、NaOおよびKOのうち少なくとも1種類のアルカリ金属酸化物RO(R=Li、Na、K)を含有させることが必要である。アルカリ金属酸化物の導入により、液相粘性(液相温度におけるガラスの粘度)を低下させる効果も得られ、精密プレス成形用ガラスおよびプレス用プリフォーム成形に必要な加工特性をガラスに付与することができる。LiO、NaOおよびKOの合計含有量が10%未満では、ガラス転移温度が高くなり、熱間プリフォーム成形温度におけるガラス融液の粘性が高くなるため、プレス成形やプリフォーム成形に困難をもたらす。一方で、これらの含有量の合計が40%を超えるとガラスの耐候性や熱的な安定性が低くなる。したがって、光学ガラスIにおいて上記合計含有量は10〜40%とする。より好ましくは20〜40%、さらに好ましくは22〜35%の範囲である。なお、LiO、NaOおよびKOの合計含有量は10重量%以上とするのが望ましい。
アルカリ金属酸化物の中でも、LiOはガラス転移温度を低下させる効果が大きいため、アルカリ金属酸化物としてLiOを導入することが好ましい。LiOを導入する場合、5%以上含有させることが望ましいが、30%を超えて多く導入するとガラスの失透傾向が増大し、液相温度も高くなる恐れがあるため、その含有量を5〜30%の範囲とするのが好ましい。特に好ましい範囲は7〜25%である。
また、アルカリ金属酸化物RO(RはLi、Na、K)としてLiOだけを含有させる際の失透傾向を緩和させるため、NaOまたはKOのうち少なくとも一方を含有させることが好ましく、両方とも含有させることがより好ましい。
NaOの導入量は0〜25%、KOの導入量は0〜15%であることが好ましい。その理由はNaOが25%を超えると、ガラスの耐久性や安定性が悪化し、また、KOが15%を超えるとガラスが低融点化しにくくなるからである。より好ましい範囲は、NaOが0〜20%で、KOが0〜10%である。
ZnOはガラスの修飾成分であり、ガラスの諸特性を調整するために使用される。特にガラスの低融点化に大きく寄与するが、その含有量が40%を超えると、ガラスの熱安定性が低下したり、あるいはガラスの液相粘性の増加を招き、精密プレス成形用ガラスに適した加工特性が損なわれてしまう。しかし、その含有量が5%未満になると、ガラスの低軟化性や高耐久性が得られなくなる恐れがあるため、その導入量を5〜40%とする。より好ましくは7〜30%の範囲である。
BaOもガラスの修飾成分であり、ガラスの諸特性を調整するために使用される。またガラスの耐候性を高める効果も持つ。その含有量が35%を超えると、低軟化性が得られなくなり、液相温度も高くなる恐れがある一方、1%未満では所要の耐久性や耐候性が得られなくなり、ガラスも非常に失透しやすくなるため、その導入量は1〜35%とする。より好ましくは5〜20%の範囲である。
さらに、MgO、CaOおよびSrOから選ばれる一種以上を合計量で0〜8%導入しても良い。
光学ガラスIにおいて、Nb、BiおよびWOからなる酸化物の中から選ばれる少なくとも1種の成分を含有させる。これらの成分はガラスの耐久性を劇的に向上させるものであり、ガラスの安定性の向上にも大きく寄与する。しかし、これらの成分を多く導入しすぎると、ガラスの低軟化性が得られなくなるとともに、ガラスが着色しやすくなり、耐失透性も悪化する。上記3成分の合計含有量は0.1〜15%の範囲が好ましく、1〜12%の範囲がより好ましく、1〜8%の範囲がさらに好ましく、2〜8%の範囲がより一層好ましい。Nb、Bi、WOの含有量としては、Nbが0〜10%、Biが0〜10%、WOが0〜10%の範囲が好ましい。この中で、NbおよびBiを導入し、WOを導入しないもの、NbまたはBiを導入し、WOを導入しないものがさらに好ましい。
は、少量の添加でガラスの耐候性を向上させ、かつガラスの光学特性を低分散化する効果を持つ成分である。ただし、その含有量が10%を超えるとガラスの転移温度が著しく上昇し、耐久性も大きく低下するため、0〜10%にするのが好ましい。より好ましくは8%未満である。
La、Gd、Yはガラスの耐候性を向上させる効果を持ち、任意に導入可能な成分である。ただし、その含有量が各々5%を超えると所望の低軟化性を得ることが困難になり、液相粘性も上昇する傾向にある。したがって、La、Gd、Yの各含有量はいずれも0〜5%とすることが好ましい。より好ましくは0〜3%である。光学ガラスI全般にわたり、La、Gd、Yの合計含有量を0〜5%にすることが好ましく、0〜3%にすることがより好ましく、0〜2%にすることがさらに好ましい。
その他の任意成分の含有量はAlが0〜2%、TiOが0〜2%であるが、上記諸特性をより向上させる上から、Al、TiOをともに導入しないことが好ましい。
さらに、近赤外光吸収機能を付与する場合は、CuOを適量、導入してもよいが、ガラスの着色を避ける観点からは、CuOを導入しないことが好ましい。また、ガラスの着色を避けるためには、Cr、V、Feなどの導入も避けるべきである。その他、導入しないことが好ましいものとしては、Ag、Au、Te、Se、Hf、Tl、Niなどを例示することができる。
[光学ガラスII]
光学ガラスIIは、鉛およびフッ素を含まず、純水に浸漬した際の質量の減量率が0.25%未満であり、かつガラス転移温度(Tg)が370℃以下であることを特徴とする光学ガラスである。光学ガラスIIは、光学ガラスIと同様、鉛およびフッ素を含まず、ガラス転移温度(Tg)が370℃以下を示す。
純水に浸漬した際の質量の減量率(Dw)の測定方法は、1999年版の日本光学硝子工業会規格の「光学ガラスの化学的耐久性の測定方法(粉末法)06」による。この方法では、新しい破面のガラスを乳鉢で粉砕し、補助網ふるい710μmを通過した粉末から、標準網ふるい(JIS Z 8801)600μmを通過し、425μmにとどまる大きさの粉末を採取する。ガラスの比重グラムの3倍量を50mlビーカーに入れ、15mlの99.5体積%のメチルアルコールを加え、傾斜法によってガラス微粉を除去する。この洗浄を5回繰り返した後、120〜130℃の空気浴中で60分間乾燥し、シリカゲルデシケータ中に保存する。
このようにして用意した試料をガラスの比重グラム分を直径15mm、高さ60mmの円筒形の白金製標準ふるい177〜210μmの溶出用かごに採取し振動した後、ふた付き秤量びんの中に入れ精秤する。この際に得られた試料の質量をM1とする。次に、洗浄乾燥した丸底フラスコにpH6.5〜7.5の純水を80ml入れ、冷却管を付けて、加熱装置の中で10分間保持する。試料を入れた溶出用かごを丸底フラスコの中に静かに挿入し、加熱装置の中で60分間処理した後、取り出す。次に80mlの99.5体積%のメチルアルコールを100mlビーカーに入れ、その中にかごを浸漬して洗浄する。このメチルアルコールを用いた浸漬、洗浄を3回繰り返した後、秤量びんに入れ、120〜130℃の空気浴中で60分間乾燥する。乾燥した試料をシリカゲルデシケータに移し、60分間放冷後、ふたをした状態で精秤する。この際に得られた試料の質量をM2とする。なお、加熱装置には、丸底フラスコの直径60mmの球状部分を完全に収容できる深さの沸騰水浴を用いる。水浴の水の温度は丸底フラスコの底部から20mmの水平位置で99℃以上を保持できるものとする。
上記減量率は、(M1−M2)/M1で表わされるが、正確な減量率を求める上から、上記操作を2回繰り返すことが望ましい。
このようにして求めた減量率を%表示すると、光学ガラスIIでは0.25%未満となる。光学ガラスIIにおいて、より好ましい減量率は0.10%未満であり、さらに好ましい減量率は0.05%以下である。上記減量率はガラスの水に対する溶出の程度を示し、耐白ヤケ性を示す。減量率が大きいガラスは、洗浄工程や空気中の水分によって白ヤケを起しやすい。光学素子の表面が白ヤケすると光学素子の透明性が損なわれ、使用できなくなってしまう。また、プレス成形用プリフォームを成形してから、精密プレス成形に供するまでの間、プリフォームの表面は空気中に曝されることになる。その際、減量率が0.25%未満の耐白ヤケ性が優れたガラスでないと、プリフォーム表面に白ヤケが発生してしまう。白ヤケが発生したプリフォームを用いて精密プレス成形を行うと、プレス成形品の表面に白ヤケによる変質層が残ることになる。精密プレス成形は、成形品の光学機能面(例えば、非球面レンズの非球面)に研削や研磨加工を加えないことを特徴としたプレス成形方法であるため、光学機能面に残った変質層を研磨によって取り除くことは避けたい。また、プリフォームの白ヤケがプレス成形時にプレス成形型の成形面に悪影響を及ぼすことも考えられる。したがって、減量率は0.25%未満に抑えることが必要である。
この光学ガラスIIの特徴の一つは、ガラス転移温度が極めて低いことであるが、耐候性が低くてもよければ、低温で成形が可能なプラスチックを使用すればよい。したがって、ガラス製の光学素子に使用する光学ガラスは高い耐候性を備えていなければプラスチックに対する優位性を示すことができない。上記減量率を示す光学ガラスであれば、プラスチックよりも格段に優れた耐候性が得られ、様々な状況でも十分な機能を果たす光学素子用のガラス材料として非常に有用である。
光学ガラスIIとしては、P、ZnO、BaOと、LiO、NaOおよびKOの中から選ばれる少なくとも1種の成分、Nb、BiおよびWOから選ばれる少なくとも1種の成分を含むものが好ましく、前記成分にBOとSbを加えた成分を含み、P、ZnO、BaOと前記各成分の含有量を合計した値が98モル%以上のものがより好ましく、前記合計が99%以上のものがさらに好ましく、100%のものが特に好ましい。また、光学ガラスIIとしては、Biを含む場合、TiOの導入量を0〜2%未満とすることが好ましく、0〜1.5%とすることがより好ましい。
また前記光学ガラスIと同じ組成を有するものも好ましい。
また、Asはその毒性とプレス成形型に対して悪影響を及ぼすので、導入しないことが望ましい。その他、ウランやトリウムなどの放射性物質、カドミウムなどの有害物質もともに排除すべきである。 なお、光学ガラスIIに近赤外線吸収特性を付与する場合、少量のCuOを導入することができるが、着色のないガラスを得る上からは、CuOをはじめとするCr、Vなど着色成分は導入しないことが好ましい。また、Ag、Au、Te、Se、Hf、Tl、Niなども導入しないことが好ましい。
[光学ガラスIとIIに共通する特性]
次に光学ガラスIと光学ガラスIIに共通する特性について説明する。
[液相温度および液相粘性]
本発明の光学ガラスの液相温度は好ましくは900℃以下、より好ましくは850℃以下、さらに好ましくは820℃以下、より一層好ましくは800℃以下である。このように液相温度が低いので溶融ガラスからガラス成形体を成形する場合、ガラスの失透を防止しやすくなる。
溶融ガラスから所定量の溶融ガラス塊を取り出し、この塊が軟化状態にある間にプレス成形用プリフォームを成形する熱間成形を行う場合、ガラスの高温作業粘性に対する制約が課される。この観点から、液相温度においてガラスの示す粘度が4dPa・s以上であることが好ましく、5dPa・s以上であることがより好ましい。また、上記粘度が100dPa・s以下であることが好ましく、50dPa・s以下であることがより好ましい。液相温度におけるガラスの粘度が4dPa・s未満では、パイプやノズルなどから溶融ガラスを流出したり、滴下する際、流出量の制御が困難となり、所定重量を有するプレス成形用プリフォームの成形ができなくなるおそれがある。特に、所定量の溶融ガラス滴をノズルから滴下することは極めて困難になる。一方、上記粘度が100dPa・sを超えると切断刃を使用しないで溶融ガラス流から所定量の溶融ガラス塊を分離するのが難しくなる。温度を上げてガラスの粘性を低下させ、溶融ガラス流の分離を行おうとすると、成形中ガラスの成分が蒸発しやすくなるため表面脈理が生じやすくなるという問題が生じる。
したがって、液相温度において5〜50dPa・sの粘度を示すガラスが一層好ましく、10〜50dPa・sの粘度を示すガラスが特に好ましい。
[化学的耐久性]
次に、本発明の光学ガラスの化学的耐久性について説明する。化学的耐久性は、所定環境下に置かれた光学ガラスの研磨した表面に生じる曇りに起因する光散乱の程度によって定量的に評価することができる。
上記光散乱の程度の測定方法は、前記日本光学硝子工業会の「光学ガラスの化学的耐久性の測定方法(表面法)07」に基づき行えばよい。まず、測定対象のガラスからなり、互いに平行な2つの面が光学研磨された試料を用意する。小さなプリフォームや光学素子などで上記評価を行うために十分な大きさのものが得られない場合は、同一の組成のガラスからなる試料を用意してもよい。ここで光学研磨とは、レンズなどの光学素子の光学機能面の表面平均粗さRa程度に仕上げられた研磨状態をいう。具体的には、表面平均粗さRaが可視光領域の短波長側の波長よりも十分小さい、例えば1/10以下であるような研磨状態を目安にすればよい。また、試料は清浄な状態のものを用いる。このような試料を例えば温度65℃、相対湿度90%に保たれた恒温恒湿器内(雰囲気は空気)に1週間保持する。前記空気は清浄なもの、例えばクラス1000よりも清浄なもの、好ましくはクラス100よりも清浄なものとすることが望ましい。次に1週間保持後の試料の光学研磨面に垂直方向から白色光(C光源あるいは標準の光C)を照射した際の白色光の入射光強度と試料を透過した透過光強度を測定する。そして、散乱光強度を入射光強度から透過光強度を差し引いた値とし、散乱光強度と透過光強度の比(散乱光強度/透過光強度)を求める。上記比が小さければ曇りの発生度合いは小さい化学的耐久性が高いガラスであることを示す。
このようにして測定される散乱光強度と透過光強度の比(散乱光強度/透過光強度)は0.08以下の値を示すものが好ましく、0.03以下を示すものがより好ましい。なお、この値は%表示したとき、ヘーズ値と呼ばれる。したがって、ヘーズ値が8%以下のものが好ましく、3%以下のものがより好ましい。
散乱光強度と透過光強度の比が、上記範囲よりも大きなガラスは、ガラスに付着する水滴や水蒸気および使用環境におけるガスなど種々の化学成分によって、ガラスが侵食されたり、ガラス表面に反応物が生成したりする速度の大きい、いわゆる化学的耐久性が低いガラスである。このようなガラスを光学素子として用いる場合、ガラスの侵食やガラス表面の生成物が原因で、光学ガラス素子の表面に異物が発生し、透過率等の光学特性が低下するおそれがあるため、このようなガラスは光学ガラス組成物として好ましくない。これに対し、上記範囲の化学的耐久性を備えるガラスであれば、実用かつ信頼性の高い光学素子を作ることができる。
特に、コンパクトディスク、DVDなどの光ディスクから情報を読みこんだり、情報の読込みと書込みを行うためのピックアップレンズでは、ピックアップレンズを通過して光ディスクに入射した光の反射を同じピックアップレンズで拾い上げて光検出器に導く。したがって、光は少なくとも2回ピックアップレンズを通過することになる。そのため、レンズ表面に上記異物や曇りが僅かでもあると、光信号の大きな損失となる。特に、記録密度を高めるため、より短波長の光が使用される傾向があるが、このような光源の出力はいまだ低レベルにあるため、光学系における損失は極力抑えることが強く望まれている。また、光ディスクの記録・再生に使用するコリメータレンズの場合も同様である。
本発明の光学ガラスは、上記のように優れた耐久性、耐候性を備えているので、上記ピックアップレンズのように、光が往復する光路に配置するためのレンズ用材料として特に好適である。
[屈折率(nd)およびアッベ数(νd)]
次に光学ガラスの光学特性について説明する。
上記のような極めて低いガラス転移温度を実現しつつ、良好な耐候性をガラスに付与し、しかも低温成形性に優れたガラスを提供する上から、光学ガラスIおよび光学ガラスIIにおいて屈折率(nd)を1.52〜1.7、アッベ数(νd)を42〜70とすることが望ましい。
また、屈折率(nd)が1.52〜1.7、アッベ数(νd)が42〜70の領域は、通常使用される光学ガラスの屈折率(nd)、アッベ数(νd)の領域としては真中の位置を占めている。光学機器やモバイル機器の小型化に伴い、レンズの枚数をなるべく少なくした光学系が望まれている。そのような中で上記領域の光学恒数を有する光学ガラスは特に有用である。
[光学ガラスの用途]
本発明の光学ガラスは、非球面レンズやマイクロレンズ、ピックアップレンズ、コリメータレンズなどのレンズ素子、回折格子、回折格子付きレンズ、プリズムなどに加え、また後程詳述する各種光学素子の材料として使用されるが、特にプレス成形用プリフォームの材料として好適であり、精密プレス成形用プリフォームとしてさらに好適である。
プレス成形用プリフォームとは、加熱、軟化された状態でプレス成形に供されるガラス成形体であり、プレス成形品の重量にあわせた重量のガラスからなり、プレス成形に適するような形状(例えば、球状、回転楕円体状、回転軸方向に回転楕円体を扁平化した形状など)をしている。
精密プレス成形とは、加熱、軟化状態のガラスをプレス成形型によって加圧、成形し、プレス成形型の成形面を精密にガラスの転写する方法である。この方法によって成形された光学素子の光学機能面は高精度に成形されており、機械的な加工を加える必要がない。なお、光学機能面とは、非球面レンズの非球面や回折格子の格子が形成されている面など、光を屈折したり、反射したり、回折したりする光学素子としての機能を果たす上で必要とされる面のことである。
〈プレス成形用プリフォームおよびその製造方法〉
本発明のプレス成形用プリフォームは、上記光学ガラスIまたは光学ガラスIIからなる。したがって、本発明の光学ガラスが備える各性質をこのプリフォームも備えることになるし、このプリフォームを用いて製造される光学素子も上記光学ガラスが有する各性質を備えることになる。
このプレス成形用プリフォームは、本発明の光学ガラスからなるので、失透部や脈理などの欠陥がなく、耐候性、化学的耐久性に優れている。また、ガラス転移温度も370℃以下、好ましくは360℃以下と低いので、精密プレス成形用プリフォームとして特に好適である。前述のごとく、精密プレス成形用のガラスとしても、ガラス転移温度が極めて低いので、400℃以下の温度範囲においてプレス成形が可能であり、SiC製や超硬合金製などの通常、精密プレス成形で使用されるプレス成形型は勿論、ステンレス鋼製のプレス成形型の使用も可能である。また、SiC製や超硬合金製などのプレス成形型を用いる場合でも、プレス温度を低く設定できるので、プレス成形型への負担が軽減され、その結果、プレス成形型の寿命を延ばすこともできる。
プレス成形用プリフォームをプレス成形型に入れた状態で、加圧方向から見たときのプリフォーム半径Rp(球状プリフォームの場合は球の半径に相当する。)が、プレス成形型の成形面の曲率半径Rm(成形面が非球面の場合は、曲率が最も大きい部分を球面で近似した場合の曲率半径に相当する。)よりも大きい場合、プリフォームとプレス成形型の成形面の間には密閉された空間ができる。この状態でプレス成形を行うと、上記密閉空間に閉じ込められたガスが抜けず、プレス成形品の表面に窪みができるなどして成形品が形状不良となってしまう。このような問題はガストラップによる不良と呼ばれるが、本発明のプレス成形用プリフォームによれば、プレス成形型に大きな熱的負荷をかけることなく、プレス時のガラスの粘度を低下させることができるので、ガストラップが発生しにくくなり、Rp≦Rmとなるプレス成形に加え、Rp>Rmとなるプレス成形も良好に行うことができる。
本発明のプレス成形用プリフォームによれば、耐候性、化学的耐久性の優れた光学ガラスを使用しているので、プレス成形に供するまでにプリフォーム表面に白ヤケなどの変質層が発生しにくく、プレス成形にあたり変質層を取り除く処理を行う必要もない。
そのため、良好なプレス成形が可能であるとともに、プレス成形品に上記変質層に起因する欠陥も発生しにくい。したがって、精密プレス成形用プリフォームとして特に好適である。
プレス成形用プリフォームは、上記のようにプレス成形品に等しい重量のガラス成形体である。プリフォームはプレス成形品の形状に応じて適当な形状に成形されていて、プレス成形可能な粘度になるよう、加熱してプレス成形に供される。
なお、プレス成形用プリフォーム、特に精密プレス成形用プリフォームの表面には、プレス成形型の成形面とガラスの融着を防止するための離型機能を有する膜を設けてもよいし、プレス成形時にガラスがプレス成形型に広がりやすくする潤滑機能を有する膜を設けてもよく、双方の機能を有する膜を設けてもよい。
上記プリフォームにおいて、滑らかなで清浄な表面を有するものが好ましい。そのため、溶融ガラス流から分離された所定量の溶融ガラス塊を風圧が加えられた浮上状態で成形されたものが好ましい。また、表面が自由表面からなるプリフォームが好ましい。さらに、シアマークと呼ばれる切断痕のないものが望ましい。シアマークは、流出する溶融ガラスを切断刃によって切断する際に発生する。シアマークが精密プレス成形品に成形された段階でも残留すると、その部分は欠陥となってしまう。そのため、プリフォームの段階からシアマークを排除しておくことが好ましい。
本発明のプリフォームの製造方法は熱間成形法と呼ばれるものである。熱間成形法では、所定重量の溶融ガラスを成形して、前記重量のプリフォームを作製する。例えば、流出パイプから流出した溶融ガラスを所定重量分だけ分離し、分離された溶融ガラス塊が軟化状態にある間にプリフォームを成形する。
溶融ガラスを所定重量分だけ分離するにあたり、シアマークを発生させないため、切断刃を用いないことが望ましい。切断刃を用いない分離方法としては、流出パイプから溶融ガラスを滴下する方法、あるいは流出パイプから流出する溶融ガラス流の先端部を支持し、所定重量の溶融ガラス塊を分離できるタイミングで上記支持を取り除く。あるいは、溶融ガラス流の先端部を受け型で受け、前記タイミングで受け型を溶融ガラス流の流出スピードよりも速く降下する。このようにすることにより、溶融ガラス流の先端部側と流出パイプ側の間に生じたくびれ部でガラスを分離し、所定重量の溶融ガラス塊を得ることができる。
続いて、得られた溶融ガラス塊が軟化状態にある間にプレス成形に供するために適した形状に成形する。なお、この成形は、風圧を加え溶融ガラス塊あるいは成形途中のガラス塊を浮上した状態で行うことが好ましい。ガラスを浮上した状態で成形することにより、表面が滑らかで清浄なプリフォームを成形することができる。
〈光学素子およびその製造方法〉
次に、光学素子およびその製造方法について説明する。本発明の光学素子は、光学ガラスIまたは光学ガラスIIからなるものである。本発明によれば、光学素子を構成するガラスが光学ガラスIまたは光学ガラスIIであるので、前記各光学ガラスの特性を備えており、上記光学恒数(屈折率(nd) 1.52〜1.7、アッベ数(νd) 42〜70)、優れた耐候性、化学的耐久性を活かして、長期にわたって高い信頼性を維持できる光学素子を提供することができる。
本発明の光学素子としては、球面レンズ、非球面レンズ、マイクロレンズ、ロッドレンズなどの各種のレンズ、回折格子、回折格子付のレンズ、レンズアレイ、プリズム、フィルタなどを例示することができる。上記光学素子としては、プリフォームを加熱、軟化し精密プレス成形して得られたものであることが望ましい。
なお、この光学素子には必要に応じて、反射防止膜、全反射膜、部分反射膜、分光特性を有する膜などの光学薄膜を設けることもできる。
次に、本発明の光学素子の製造方法においては、上記プリフォームあるいは上記プレス成形用プリフォームの製造方法によって作製されたプレス成形用プリフォームを加熱、軟化し、プレス成形することにより、光学素子を製造する。本発明において、上記プレス成形用プリフォームを加熱、軟化し、精密プレス成形することが好ましい。
本発明によれば、プリフォームの優れたプレス成形性、特に精密プレス成形性により、所要の光学恒数(屈折率(nd)が1.52〜1.7、アッベ数(νd)が42〜70)を備えた光学素子を高い生産性のもとに製造することができる。さらに、耐候性に優れたプリフォームを使用するので、長期にわたり高い信頼性を維持できる光学素子を製造することもできる。
なお、本発明の製造方法により作製される光学素子は上記光学素子と同様のものである。
精密プレス成形は、所定形状の成形面を有するプレス成形型を用いて、加熱、軟化したプリフォームをプレス成形し、ガラスに前記成形面の形状を精密に転写する。プレス成形品の形状は、最終製品の形状またはそれに極めて近い形状となり、プレス成形型の成形面が転写された面の面精度も最終製品の面精度と同等になる。したがって、非球面レンズの非球面や回折格子の格子が形成されている面の反転形状の成形面をプレス成形型に形成し、精密プレス成形することにより、研削や研磨加工を施さずに上記非球面や格子が形成されている面を形成することができる。また、非球面や格子が形成されている面に限らず、光学素子の光学機能面にプレス成形型の成形面を精密に転写することにより、機械加工によらず、光学機能面を高い生産性のもとに形成することができる。精密プレス成形では、機械加工せずにプレス成形のみで光学素子を作製することもできるし、光学機能面の全部または一部をプレス成形し、レンズの芯取り加工のような機械加工が容易な部分のみを機械加工することもできる。
なお、精密プレス成形はプレス成形型の酸化による損傷を低減するため、非酸化性ガス雰囲気下、例えば窒素ガス雰囲気下、あるいは窒素ガスと水素ガスの混合ガス雰囲気下でプレス成形を行うことが望ましい。
本発明の光学素子の製造方法では、プレス成形用プリフォームのガラス転移温度が極めて低いので、プレス成形時のプレス成形型の加熱温度を400℃未満にすることができる。したがって、400℃を超える高温下では表面荒れを起すとともに脆化してしまうステンレス鋼をプレス成形型材料として使用することができる。ステンレス鋼は、研削加工だけでなく切削加工が可能であり、放電加工も可能な材料であるので、複雑な形状の型成形面や非球面レンズの非球面を転写成形する型成形面を高精度に加工しやすい。したがって、本発明の光学素子の製造方法におけるプレス成形にステンレス鋼製のプレス成形型を使用することによって、より複雑な形状の光学素子、あるいは有効径に比べて肉厚の厚いレンズでも容易に精密プレス成形によって作製することができる。例えば、ホログラフィ光学素子、マイクロフレネルレンズ、光入出射面が平面ではなく、球面若しくは非球面形状になっているプリズム、アナモルフィックレンズ、マイクロレンズアレイなども容易に作製可能である。特に、従来、研削加工では難しかった、有効径に比べて肉厚の大きなレンズをプレス成形する型も切削加工や放電加工により高精度に作製可能である。このようなレンズをプレスする型は、型材をその表面に対して大きな角度で彫り込まなければならない。したがって、研削加工では技術的に困難が伴うだけでなく、時間とコストがかかり、実用的ではない。
したがって、本発明のプレス成形用プリフォーム、光学素子およびその製造方法は、有効径が1.0〜4.0mm、肉厚が0.8〜3.0mmのレンズへの適用が好適であり、有効径が1.3〜3.8mm、肉厚が1.0〜2.8mmのレンズへの適用がより好適であり、有効径が1.3〜3.5mm、肉厚が1.0〜2.5mmのレンズへの適用がさらに好適である。特に、非球面レンズへの適用が望ましい。
また、開口数(NA)が0.6以上、より好ましくは0.65以上、さらに好ましくは0.75以上、より一層好ましくは0.80以上、特に好ましくは0.85以上のレンズへの適用が望ましい。
上記有効径と肉厚を備えたレンズ、あるいは上記開口数を備えたレンズは、光記録媒体(光ディスク)や光磁気記録媒体などの光記録式媒体を対象とした情報の記録や読出しを行うためのピックアップレンズに最適である。さらに上記光学素子は、本発明の光学ガラスからなるので、可視光から近赤外光にかけての波長域における透過率が高く、波長400〜850nmの範囲の光を用いた情報の書込み・読出しを行うためのピックアップレンズに最適である。特に有効な波長域としては、400〜455nm、770〜840nmなどを例示できる。上記波長範囲の光を出力する発光素子や半導体レーザを用いた場合のピックアップレンズやコリメータレンズに適している。
また、優れた耐久性、耐候性を備える光学ガラスからなるので、ピックアップレンズのように、光が往復する光路に配置するためのレンズとして特に好適である。
なお、プレス成形型材として使用されるステンレス鋼しては、例えば、クロムを12重量%以上含む鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、その他プラスチックの成形型に使用されているステンレス鋼を示すことができる。
プレス成形型、離型膜等やプレス条件は公知のものを適宜選択して使用することができる。得られた光学素子には、適宜アニール処理が施され、あるいは必要に応じて反射防止膜、波長選択機能を有する反射膜、全反射膜などの光学薄膜を成膜して実用に供される。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
それぞれのガラス成分に対応する酸化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩、水酸化物などを用いて表1、表3および表5の組成を有するガラスが得られるように、所定の割合に250〜300g秤量し、十分に混合して調合バッチとし、これを白金るつぼに入れ、1100〜1300℃で攪拌しながら空気中で2〜4時間かけてガラスの溶解を行った。溶解後、ガラス融液(溶融ガラス)を40×70×15mmのカーボン製金型に流し、ガラス転移温度まで放冷してから直ちにアニール炉に入れ、ガラス転移温度付近で約1時間アニール処理し、炉内で室温まで放冷した。得られた光学ガラスは顕微鏡で観察できる結晶が析出していなかった。
各光学ガラスについて、屈折率(nd)、アッべ数(νd)、ガラス転移温度(Tg)、液相温度(LT)およびガラスの化学的耐久性を以下のようにして測定した。それらの結果を、Dwと共に表2、表4および表6に示す。
(1)屈折率(nd)およびアッべ数(νd)
徐冷降温速度を−30℃/hにして得られた光学ガラスについて測定した。
(2)ガラス転移温度(Tg)
理学電機株式会社の熱機械分析装置により昇温速度を4℃/分にして測定した。
(3)液相温度(LT)
50mlの白金製るつぼにガラスを入れ、蓋をつけて400〜1100℃の温度勾配のついて失透試験炉内に2時間保持し、冷却後、ガラス内部を100倍の顕微鏡で観察した際の結晶の有無から求めた。
(4)化学的耐久性(散乱光の強度/透過光の強度)
東京電色製全自動ヘーズメーター(TC−HIIIDPK)を使用して測定した。なお、光学条件は、JIS K7105積分球方式標準の光C、光源はハロゲンランプ12V、50W、2000Hである。なお、ここで測定した値は、%表示で表したとき、ヘーズ値と呼ばれる。
Figure 0003982629
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実施例2
実施例1で得られた光学ガラスを、図1に示した熱間プリフォーム浮上成形装置を用いて、直径2〜30mmの球状プリフォームに成形した。プリフォームは、その重量がプレス成形品の重量に精密に合わせて成形する。なお、図1は、プリフォーム成形装置の概略断面図であり、符号21は溶融ガラス、22はガラス滴、23はプリフォーム成形型、24は温度制御部である。
次に、上記プリフォームを、図2の概略断面図で示される精密プレス成形装置の球面あるいは非球面形状を有するステンレス鋼製の下型2およびステンレス鋼製の上型1の間にプリフォーム4を設置した後、石英管11内を窒素雰囲気としてヒーター12に通電して石英管11内を加熱した。成形型内部の温度を395℃となる温度に設定し、同温度を維持しつつ、押し棒13を降下させて上型1を押して成形型内のプリフォーム4をプレス成形した。成形圧力を8MPa、成形時間を30秒とした。プレスの後、成形圧力を低下させ、プレス成形されたガラス成形品を下型2および上型1と接触させたままの状態でガラスの転移温度よりも30℃低い温度までに徐冷し、次いで室温まで急冷して、非球面レンズを得た。それからこの非球面レンズを成形型から取り出した。得られた非球面レンズは、きわめて精度の高い光学レンズであった。なお、図2において、符号3は案内型(胴型)、9は支持棒、10は支持台、14は熱電対である。
実施例3
ステンレス鋼製の成形型の成形面に回折格子の回折格子パターンを反転した形状のパターンを切削加工により形成し、下型および上型を備えた回折格子成形用のプレス成形型を用意した。
そして、実施例2で用いたプリフォームを使用して、実施例2と同じ条件で回折格子をプレス成形した。このようにして良好な回折格子を得ることができた。
実施例4
ステンレス鋼製の成形型の成形面にフレネルレンズのパターンを反転した形状のパターンを切削加工により形成し、下型および上型を備えたフレネルレンズ成形用のプレス成形型を用意した。
そして、実施例2で用いたプリフォームを使用して、実施例2と同じ条件でフレネルレンズをプレス成形した。このようにして良好なフレネルレンズを得ることができた。
実施例5
ステンレス鋼製の成形型の成形面に回折格子のパターンを反転した形状のパターンを切削加工により形成し、下型および上型を備えたプレス成形型を用意した。
そして、実施例2で用いたプリフォームを使用して、実施例2と同じ条件で回折格子付きレンズをプレス成形した。なお、レンズは球面レンズであっても、非球面レンズであってもよい。このようにして良好な回折格子付きレンズを得ることができた。
本発明の光学ガラスは、ガラス転移温度が低いため、ステンレス鋼製成形型を用いたプレス成形に好適に用いることができる。
実施例で用いたプリフォーム成形装置の概略断面図である。 実施例で用いた精密プレス成形装置の概略断面図である。
符号の説明
1 上型
2 下型
3 案内型(胴型)
4 プリフォーム
9 支持棒
10 支持台
11 石英管
12 ヒーター
13 押し棒
14 熱電対
21 溶融ガラス
22 ガラス滴
23 プリフォーム成形型
24 温度制御部

Claims (12)

  1. モル%表示で、Pを25〜44%、Li Oを10.4〜30%、Na Oを0〜25%、K Oを0〜15%、LiO、NaOおよびKOを合計含有量で20〜40%(但し、10重量%以上に限る)、ZnOを5〜40%、BaOを1〜35%、さらに、Nb、BiおよびWOの中から選ばれる少なくとも1種の成分を含み、Nb 、Bi およびWO を合計含有量で0.1〜15%、B を0〜10%、La を0〜5%、Gd を0〜5%、Y を0〜5%含み、前記各成分の合計含有量が96%以上であって、ガラス転移温度(Tg)が370℃以下であり、鉛およびフッ素を含まないことを特徴とする光学ガラス。
  2. モル%表示で、P を25〜44%、Li Oを10.4〜30%、Na Oを0〜20%、K Oを0〜10%、Li O、Na OおよびK Oの合計含有量で20〜40%(但し、10質量%以上に限る)、ZnOを5〜30%、BaOを5〜35%、さらに、Nb ,Bi およびWO の中から選ばれる少なくとも1種の成分を含み、Nb 、Bi およびWO を合計含有量で0.1〜8%、B を0〜10%、La を0〜5%、Gd を0〜5%、Y を0〜5%含み、前記各成分の合計含有量が96%以上であって、ガラス転移温度(Tg)が370℃以下であり、鉛およびフッ素を含まないことを特徴とする光学ガラス。
  3. ガラス転移温度(Tg)が360℃以下である請求項1または2に記載の光学ガラス。
  4. モル%表示で、Pを25〜38%、LiOを10.4〜25%、NaOを0〜20%、KOを0〜10%、ZnOを7〜30%、BaOを5〜20%、Bを8%未満、Laを0〜3%、Gdを0〜3%、Yを0〜3%、Alを0〜2%、TiOを0〜2%未満含み、前記各成分の合計含有量が98%以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  5. Nb および/またはBi を含み、WO を含有しない請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  6. 00℃の純水に60分間浸漬した際の質量の減量率が0.25%未満である請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  7. 屈折率(nd)が1.52〜1.7、アッベ数(νd)が42〜70である請求項1〜のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の光学ガラスからなることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム。
  9. 所定重量の溶融ガラスが軟化状態にある間に、請求項1〜のいずれか1項に記載の光学ガラスからなる、重量が前記所定重量に等しい精密プレス成形用プリフォームを成形することを特徴とする精密プレス成形用プリフォームの製造方法。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載の光学ガラスからなる光学素子。
  11. 請求項に記載の精密プレス成形用プリフォームまたは請求項に記載の製造方法により作製された精密プレス成形用プリフォームを加熱し、精密プレス成形することを特徴とする光学素子の製造方法。
  12. ステンレス鋼製のプレス成形型を用いて精密プレス成形することを特徴とする請求項11に記載の光学素子の製造方法。
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