JP6046947B2 - ランフラットタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ランフラット耐久性能を向上させたランフラットタイヤに関する。
例えば、パンク等によりタイヤ内の空気が抜けた状態においても比較的長距離を走行しうるランフラットタイヤが種々提案されている。代表的なものとしては、サイドウォール部に、断面三日月状のサイド補強ゴム層が設けられたサイド補強タイプのものが知られている。
しかしながら、ランフラットタイヤといえども、ランフラット走行時のサイドウォール部は大きな屈曲歪を受け、走行距離及び/又は速度の増加とともに発熱し、サイド補強ゴム層の破壊等が生じて走行不能に陥る場合がある。
そこで、近年、サイドウォール部の外表面に、凹状の窪みであるディンプルを複数設けたランフラットタイヤが提案されている(例えば特許文献1参照)。このようなランフラットタイヤは、前記ディンプルにより、サイドウォール部の表面積を増大させうる。又走行中、ディンプル表面で乱流を発生させ、より冷たい空気をサイドウォール部の表面に接触させうる。そしてこれらの相乗効果により、放熱効果を高めることができる。
そして本発明者の研究の結果、ランフラット走行時、ビード部側での蓄熱が致命的である場合が多く、よりビード部側にディンプルやフィンを形成することで、ランフラット耐久性を向上しうることを究明し得た。
しかしながら空気入りタイヤにおいては、タイヤを販売する地域の法規に合致するために、サイドウォール部のビード部側の場所に、前記法規によって表記が義務付けられた法規表示部を形成する必要がある。そのため空気入りタイヤでは、前記法規表示部を含む表示部を、前記サイドウォール部のビード部側にまとめて形成されている。
その結果、ディンプルやフィンをビード部側に形成することが難しくなり、ランフラット耐久性のさらなる向上の妨げとなっている。
特開2009−298397号公報
そこで本発明は、表示部が形成される表示部形成領域内、しかも表示部の半径方向内側 、外側、又は表示部間に、冷却用の補助ディンプルからなる補助ディンプル形成部を設けることを基本として、ビード部側の放熱効果を高め、ランフラット耐久性をより向上しうるランフラットタイヤを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本願請求項1の発明は、トレッド部から両側のサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスと、前記カーカスの内側かつ前記サイドウォール部に配される断面三日月状のサイド補強ゴム層とを具えるランフラットタイヤであって、
リムラインよりもタイヤ半径方向外側かつ前記サイドウォール部の外表面に、
冷却用のディンプルがタイヤ周方向に並ぶディンプル列が1列以上形成されたディンプル形成領域、
及び前記ディンプル形成領域と前記リムラインとの間に配され、かつ文字、記号、図形からなるマーキングを組み合わせた1以上の表示部が形成される表示部形成領域を具えるとともに、
前記ディンプル形成領域の前記ディンプルは、タイヤ周方向に長い長方形であり、
前記表示部形成領域内、しかも前記表示部の半径方向内側 、外側、又は表示部間に、冷却用の補助ディンプルからなる補助ディンプル形成部を設けたことを特徴としている。
また請求項2では、前記補助ディンプルは、サイドウォール部の外表面での開口形状が円形状であり、かつその直径を2〜20mm、かつ深さを0.5〜3.0mmとしたことを特徴としている。
また請求項3では、前記補助ディンプルは、サイドウォール部の外表面での開口形状が正方形状であり、かつその一辺の長さを2〜20mm、かつ深さを0.5〜3.0mmとしたことを特徴としている。
また請求項4では、前記補助ディンプルは、サイドウォール部の外表面での開口形状が長方形状であり、かつそのタイヤ半径方向の一辺の長さを2〜20mm、タイヤ周方向の一辺の長さをタイヤ半径方向の一辺よりも大かつ2〜20mm、しかも深さを0.5〜3.0mmとしたことを特徴としている。
また請求項5では、前記補助ディンプル形成部は、前記補助ディンプルがタイヤ周方向に並ぶ補助ディンプル列部をタイヤ半径方向に2列以上具えるとともに、
タイヤ半径方向に隣り合う補助ディンプル列部は、補助ディンプルの配列の位相がタイヤ周方向に位置ずれしていることを特徴としている。
また請求項6では、前記補助ディンプル形成部は、サイドウォール部の外表面での開口形状が円形状の補助ディンプルからなる円形補助ディンプル形成部、開口形状が正方形状の補助ディンプルからなる正方形補助ディンプル形成部、及び開口形状が長形状の補助ディンプルからなる長方形補助ディンプル形成部のうちの2種以上を具えることを特徴としている。
また請求項7では、前記補助ディンプルは、この補助ディンプルに最も近いマーキングとの間隔が1mm以上であることを特徴としている。
なお本明細書では、特に断りがない限り、タイヤの各部の寸法等は、非リム組状態において、タイヤサイズで規定されるリム巾に合わせてビード部を保持したときに特定される値とする。
本発明は叙上の如く、ディンプル形成領域の半径方向内側に設けられる表示部形成領域内において、表示部の半径方向内側、外側、又は表示部間に生じる空きスペースを利用する。即ち、この空きスペースに、冷却用の補助ディンプルからなる補助ディンプル形成部を設けている。
この補助ディンプル形成部によりビード部側の放熱効果を高めることができ、販売する地域の法規に適合しながら、ランフラット耐久性をより向上させることが可能となる。
本発明のランフラットタイヤの一実施例を示す断面図である。 図1の部分拡大図である。 サイドウォール部の外表面を示す部分側面図である。 (A)、(B)はディンプルの一例を示す正面図、及び断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1に示されるように、本実施形態のランフラットタイヤ1は、トレッド部2から両側のサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、このカーカス6の内側かつ前記サイドウォール部3に配される断面三日月状のサイド補強ゴム層10とを具える。
前記カーカス6は、カーカスコードをタイヤ周方向に対して例えば75゜〜90゜の角度で配列した1枚以上、本例では1枚のカーカスプライ6Aから形成される。このカーカスプライ6Aは、前記ビードコア5、5間に跨るトロイド状のプライ本体部6aと、その両端に連なりかつ前記ビードコア5の廻りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返されるプライ折返し部6bとを有する。前記プライ本体部6aとプライ折返し部6bとの間には、ビードエーペックスゴム8が配置される。
前記ビードエーペックスゴム8は、前記ビードコア5からタイヤ半径方向外側に先細状にのびる断面三角形状をなす。ビードエーペックスゴム8は高弾性のゴムからなり、ビード部4からサイドウォール部3にかけて補強する。なお前記プライ折返し部6bは、前記ビードエーペックスゴム8の外端を超えてタイヤ半径方向外側に延在する。本例のプライ折返し部6bのタイヤ半径方向外端部は、カーカス6とベルト層7との間に挟まれて終端する。これにより、タイヤ剛性が高まり、ランフラット走行時の操縦安定性と耐久性との確保に貢献する。
前記ベルト層7は、カーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配される。前記ベルト層7は、ベルトコードをタイヤ周方向に対して例えば10〜35゜程度で配列した2枚以上、本例では2枚のベルトプライ7A、7Bから形成される。ベルト層7では、各ベルトコードがプライ間相互で交差する。これによりベルト剛性が高まり、トレッド部2の略全巾が、タガ効果を有して補強される。
本例では、高速耐久性を高める目的で、前記ベルト層7のタイヤ半径方向外側にバンド層9が形成される。前記バンド層9は、バンドコードを周方向に対して5度以下の角度で螺旋状に巻回させた1枚以上のバンドプライ9Aから形成される。バンドプライ9Aとして、前記ベルト層7のタイヤ軸方向外端部のみを被覆する左右一対のエッジバンドプライ9Aa、及びベルト層7の略全巾を覆うフルバンドプライ9Abが適宜使用できる。本例では、バンド層9が、一対のエッジバンドプライ9Aaと1枚のフルバンドプライ9Abとから形成される場合が例示される。
前記サイド補強ゴム層10は、最大厚さTmを有する中央部からタイヤ半径方向内外に向かって厚さが漸減してのびる断面三日月状をなす。本例のサイド補強ゴム層10のタイヤ半径方向外端部10E1は、前記ベルト層7のタイヤ軸方向外端を超えてタイヤ軸方向内側にのびる。これによりベルト層7との重複部Y1が形成される。又サイド補強ゴム層10のタイヤ半径方向内端部10E2は、前記ビードエーペックスゴム8の外端を超えてタイヤ半径方向内側にのびる。これによりビードエーペックスゴム8との重複部Y2が形成される。
この重複部Y1、Y2により、前記サイド補強ゴム層10による補強効果がいっそう高められ、ランフラット走行時の操縦安定性と耐久性とが確保される。そのためには、前記重複部Y1、Y2の重複巾Wy1、Wy2は5〜50mmの範囲が好ましい。5mm未満ではサイド補強ゴム層10が効果的に機能し難く、逆に50mmを超えると、タイヤ質量が不必要に増加し、燃費性に悪影響を及ぼす。従って重複巾Wy1、Wy2の下限は10mm以上が好ましく、上限は40mm以下が好ましい。
ランフラット走行時、サイド補強ゴム層10には圧縮荷重が作用し、逆にサイド補強ゴム層10に隣接するカーカスプライ本体部6aには引張り荷重が作用する。この時、サイド補強ゴム層10はゴム塊なので、圧縮荷重に十分に耐えうる。又カーカスコードは、引張り荷重に十分に耐えうる。その結果、サイドウォール部3の曲げ剛性を十分に高めることができ、ランフラット走行時のタイヤの縦撓みを抑制することができる。即ち、ランフラット性能(操縦安定性と耐久性)を発揮することが可能となる。
前記サイド補強ゴム層10では、複素弾性率E*が6〜12MPa、損失正接tanδが0.02〜0.05であるのが好ましい。前記複素弾性率E*が6MPaを下回ると、サイドウォール部3の曲げ剛性が不足してランフラット性能を低下させる傾向を招く。或いは、曲げ剛性を確保するために、サイド補強ゴム層10のゴム厚さを大きくしなければならなくなってタイヤ質量の増加を招く。又蓄熱が高まりランフラット耐久性に不利となる。逆に、複素弾性率E*が12MPaを超える、乗り心地性に不利を招くとともに、タイヤ形成時のゴムの加工性が低下し、生産性に悪影響を及ぼす。又損失正接tanδが0.05を超えると、発熱が大となってランフラット耐久性に不利となる。逆に損失正接tanδが0.02を下回ると、それに連れてゴム強度の低下を招くため、ランフラット耐久性に不利となる。
前記複素弾性率E*、及び損失正接tanδは、JIS−K6394の規定に準じて、次に示される条件で「粘弾性スペクトロメータ」を用いて測定した値である。初期歪み(10%)、振幅(±1%)、周波数(10Hz)、変形モード(引張)、測定温度(70℃)。
前記サイド補強ゴム層10の最大厚さTmは、タイヤのカテゴリやサイズによって相違するが、通常3〜20mmの範囲であり、乗用車用タイヤの場合6〜12mmの範囲が好適である。
又タイヤ内腔面には、空気非透過性のゴム材からなるインナーライナー11が設けられる。本例のインナーライナー11は、前記サイド補強ゴム層10のタイヤ半径方向内端部10E2と外端部10E1との間では除去されている。具体的には、前記インナーライナー11は、トレッド部2に位置する上のインナーライナ部11aと、ビード部4に位置する下のインナーライナ部11bとに分割される。なお上のインナーライナ部11aのタイヤ軸方向外端部は、サイド補強ゴム層10の外端部10E1と重複部Y3を形成する。又下のインナーライナ部11bのタイヤ半径方向外端部は、サイド補強ゴム層10の内端部10E2と重複部Y4を形成する。前記重複部Y3、Y4の重なり巾Wy3、Wy4は5〜15mmが好ましい。
この分割されたインナーライナー11は、ランフラット走行時のサイド補強ゴム層10の発熱をタイヤ内腔にスムーズに排出させ、サイド補強ゴム層10の温度上昇を抑える。なお、インナーライナー11の除去部分ではサイド補強ゴム層10の厚さが十分高いので、タイヤ内腔の気密性(空気保持性)は確保される。前記重なり巾Wy3、Wy4が15mmを超えると、前記排熱効果が減じ、逆に5mmを下回ると、気密性(空気保持性)に悪影響を与える。
次に、図2、3に示すように、前記ランフラットタイヤ1では、リムライン12よりもタイヤ半径方向外側かつ前記サイドウォール部3の外表面3Sに、ディンプル形成領域Qaと、表示部形成領域Qbとが設けられる。
前記リムライン12とは、周知の如く、リム組み時に、タイヤとリムとが適正に組み合わされたかどうかを目視で判断できるように、ビード側の外表面に設けられたタイヤ周方向にのびる細い線である。このリムライン12のビードベースラインBLからの半径方向高さH1は、一般的に、リムフランジ高さの約1.2倍の位置に形成されている。
前記ディンプル形成領域Qaは、冷却用のディンプル20がタイヤ周方向に並ぶディンプル列21が1列以上形成された領域である。本例では、前記ディンプル列21が、タイヤ半径方向内外に5列形成された場合が示される。このようなディンプル20は、表面積を増大させるとともに、走行中に空気の乱流を発生させて、より冷たい空気をサイドウォール部3の表面に接触させうる。これにより冷却効果を高める。前記ディンプル列21が複数列配される場合には、タイヤ半径方向に隣り合うディンプル列21同士は、ディンプル20の配列の位相がタイヤ周方向に、例えば1/2ピッチで位置ずれするのが好ましい。これにより冷却効果が均一化されるため、ランフラット耐久性に好ましい。
前記ディンプル20は、前記外表面3Sに凹設される窪みである。前記外表面3Sにおけるディンプル20の開口形状としては、例えば円形状、正方形状、長方形状、六角形状など種々な形状が採用しうる。しかし乱流の発生効果、ひいては放熱効果の観点から、本例のようなタイヤ周方向に長い長方形がより好ましく採用しうる。なお多角形状(正方形状、長方形状、六角形状など)の場合には、図4(A)に示すように、そのコーナ部Kを円弧22で形成するのが、汚れを除去し易い点で好ましい。前記円弧22の半径rは、小さ過ぎると汚れが詰まって除去し難くなり、逆に大き過ぎると円形状に近づくため放熱効果に不利となる。そのため前記半径rは、前記コーナ部Kをなす辺のうち、短い方の辺の長さLの25〜35%程度が好ましい。なお多角形状の場合、その一辺の長さは2〜20mmが好ましく、又円形状の場合、その直径は2〜20mmが好ましい。又図4(B)に示すように、ディンプル20aの深さhは0.5〜3.0mmが好ましい。又ディンプル20aでは、クラック抑制のため、側面と底面との間は、半径0.7〜3.0mm程度の円弧で滑らかに接続するのが好ましい。
又前記表示部形成領域Qbは、文字、記号、図形からなるマーキングを組み合わせた1以上の表示部25が形成される領域であって、前記ディンプル形成領域Qaと前記リムライン12との間に配される。前記マーキングは、従来と同様、前記外表面3S上に凹設することも又凸設することもできる。
この表示部25としては、例えば、「サイズ表示」、「ブランド名表示」、「DOTステンシル表示」、「製造週表示」、「TUBELESS/TUBETYPE表示」、「ラジアル表示」、「スノータイヤ表示」、「REINFORCED/EXTRA LOAD表示」、「材料表示」、「最大許容内圧、最大負荷能力表示」、「国認証マーク表示」、「Eナンバー表示」、「セーフティーワーニング」、「ランフラット用注意書き」等が挙げられる。
(a)「サイズ表示」は、タイヤサイズの表示であって、例えば「185/70R14 88S」等として表記される。
(b)「ブランド名表示」は、製品名や会社名の表示である。
(c)「DOTステンシル表示」は、運輸省の安全基準を遵守していることを示す表示であって例えば「DOT EU70AB」等として表記される。
(d)「製造週表示」は、タイヤの製造年週などを示す表示であって、例えば「3408」等として表記される。なお工場コード、サイズコード、設計コード等と共に表記される場合が多い。
(e)「TUBELESS/TUBETYPE表示」、「ラジアル表示」、「スノータイヤ表示」は、タイヤがTUBELESSタイヤ、TUBETYPEタイヤ、ラジアルタイヤ、スノータイヤであることを表記している。
(f)「REINFORCED/EXTRA LOAD表示」は、ヨーロッパのEXTRA LOAD規格に適合したタイヤであることを表示し、例えば「REINFORCED」等として表記される。
(g)「材料表示」は、タイヤの構成材料を示す表示である。
(h)「最大許容内圧、最大負荷能力表示」は、タイヤの最大許容内圧、及び最大負荷能力を示す表示であって、例えば「MAX.PRESS.350KPa」「MAX.LOAD 800Kg」等として表記される。
(i)「国認証マーク表示」は、国が承認したことを示す表示であって、例えばインドネシアのSNIマーク、中国のCCCSマーク等がある。
(j)「Eナンバー表示」は、ヨーロッパが承認したことを示す表示であって、例えば「e4」等として表記される。
(k)「セーフティーワーニング」は、タイヤ使用上の注意書きであり、又「ランフラット用注意書き」は、ランフラット走行時の注意書きである。
そして前記タイヤ1では、図3に示すように、前記表示部形成領域Qb内、しかも前記表示部25の半径方向内側、外側、又は表示部25、25間に、冷却用の補助ディンプル30からなる補助ディンプル形成部31が設けられる。言い換えると、前記表示部25の半径方向内側、外側、表示部25、25間に生じる空きスペースSを利用し、この空きスペースSに、前記冷却用の補助ディンプル30からなる補助ディンプル形成部31を形成してる。
この時、全ての空きスペースSに、補助ディンプル形成部31を形成する必要はなく、空きスペースSの大きさなどに応じて、補助ディンプル形成部31が形成される。一例として、前記図3には、「ローテーションマーク」の表示部25Aと、この表示部25Aに周方向一方側で隣り合う例えば「ブランド名表示」の表示部25Bとの間に配される補助ディンプル形成部31a、前記表示部25Aの半径方向内側に配される補助ディンプル形成部31b、及び前記表示部25Aと周方向他方側で隣り合う表示部25C(図示しない)との間に配される補助ディンプル形成部31cを含む場合が例示される。
前記外表面3Sにおける、前記補助ディンプル30の開口形状としては、例えば円形状、正方形状、長方形状など種々な形状が採用しうる。例えば開口形状が円形状の場合、その直径が2〜20mm、かつ深さが0.5〜3.0mmの範囲が好ましい。又開口形状が正方形状の場合、その一辺の長さが2〜20mm、かつ深さが0.5〜3.0mmの範囲が好ましい。又開口形状が長方形状の場合、その半径方向の一辺の長さが2〜20mm、周方向の一辺の長さが半径方向の一辺よりも大かつ2〜20mm、しかも深さが0.5〜3.0mmの範囲が好ましい。
表示部形成領域Qbに形成される全ての補助ディンプル30は、開口形状及びサイズが同一であるのが、見栄えや冷却の均一性の観点から好ましい。しかし、空きスペースSの大きさなどに応じて、補助ディンプル形成部31毎に、補助ディンプル30の開口形状及びサイズを相違させることもできる。例えば、開口形状が円形状の補助ディンプル30pからなる円形補助ディンプル形成部、開口形状が正方形状の補助ディンプル30q(図示しない)からなる正方形補助ディンプル形成部、及び開口形状が長形状の補助ディンプル30rからなる長方形補助ディンプル形成部のうちの2種以上を具えることができる。
又前記補助ディンプル形成部31aに示すように、補助ディンプル30がタイヤ周方向に並ぶ補助ディンプル列部30Lを、タイヤ半径方向に2列以上形成することもできる。この場合、タイヤ半径方向に隣り合う補助ディンプル列部30L同士は、補助ディンプル30の配列の位相がタイヤ周方向に、好ましくは1/2ピッチで位置ずれさせるのが好ましい。これにより配置密度が高まるとともに、冷却効果が均一がされるため、ランフラット耐久性に好ましい。
又前記表示部25の視認性を確保するために、補助ディンプル30と、この補助ディンプル30に最も近いマーキングMとの間隔Dを1mm以上、さらには2mm以上確保するのが好ましい。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1に示す構造をなすランフラットタイヤ(タイヤサイズ235/55R18)を、表1の仕様で試作した。そして各試供タイヤのランフラット耐久性をテストし互いに比較した。各タイヤの内部構造は実質的に同一であり。なおディンプル20としては、半径方向長さ8.8mm、周方向長さ20.0mm、深さ3mmの横長の長方形状のディンプル20を採用している。ディンプル列21の列数は5列である。又前記リムライン12から、タイヤ半径方向最内側のディンプル列21のタイヤ半径方向内端までの表示部形成領域高さHa(図3に示す)は25mmである。なお補助ディンプルは、表示部形成領域Qb内において、マーキングMとの間隔Dが1mm以下にならない範囲で、形成可能な最大数が形成されている。
(1)ランフラット耐久性:
ドラム走行試験機を用い、正規リムにリム組みされた試供用ランフラットタイヤを、速度80km/h、内圧0kPa、縦荷重5.2kNの条件にてタイヤを走行させた。そしてタイヤから異音が発生するまでの走行距離を、比較例1を100とする指数で評価している。指数が大なほど耐久性に優れている。
Figure 0006046947
Figure 0006046947
Figure 0006046947
(ア)比較例1は、表示部形成領域に補助ディンプルを設けない従来例である。
(イ)比較例2は、表示部形成領域を設けず、リムラインに沿ってディンプル形成領域を形成している。そのため、ランフラット耐久性には優れるものの法規には適合していない。
(ウ)実施例2に示されるように、表示部形成領域高さHaに制限があるため、補助ディンプルの直径は20mmが限度である。
(エ)実施例1〜3に示されるように、実施例3では、補助ディンプルの直径が5mmと小さく、補助ディンプルの形成スペースを大きく確保しうるため、ランフラット耐久性に好ましい。なお実施例2は、補助ディンプルの直径が20mmと大きいため形成スペースは少ないが、1つ1つの補助ディンプルの冷却効果が大きいため、実施例1と同程度のランフラット耐久性が発揮されている。
(オ)実施例3〜7に示されるように、補助ディンプルの深さは、浅過ぎても又深過ぎてもランフラット耐久性の向上効果は低下傾向となる。前記深さは1〜3mmが好ましいのが確認できる。
(カ)補助ディンプルの直径は2mmが加工限界であるが、実施例8に示されるように、直径2mmでもランフラット耐久性に効果はある。
(キ)実施例9〜16に示されるように、補助ディンプルの開口形状は、円形状よりも正方形状の方が若干ランフラット耐久性の向上効果に優れる。
(ク)実施例17〜19に示されるように、補助ディンプルの開口形状は、長方形状でも同様の効果が発揮される。
(ケ)実施例3、11、18、20〜22に示されるように、補助ディンプル列部が複数列ある場合、位相のズレがある方が、冷却効果が均一化されるためランフラット耐久性の向上効果に優れる。
(コ)実施例23に示されるように、表示部形成領域Qb内の空きスペースSに合わせて、補助ディンプルの開口形状及び大きさを変化させることで、補助ディンプルの形成スペースを最大限確保できる。そのため、ランフラット耐久性の向上効果をより高く発揮できる。
(サ)実施例24は、補助ディンプルと表記部のマーキングとの間隔Dを10mm確保しながら補助ディンプルの開口形状及び大きさを変化させた例である。この場合にも、ランフラット耐久性の向上効果を発揮できる。
1 ランフラットタイヤ
2 トレッド部
3 サイドウォール部
3S 外表面
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
10 サイド補強ゴム層
12 リムライン
20 ディンプル
21 ディンプル列
25 表示部
30 補助ディンプル
31 補助ディンプル形成部
M マーキング
Qa ディンプル形成領域
Qb 表示部形成領域

Claims (7)

  1. トレッド部から両側のサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスと、前記カーカスの内側かつ前記サイドウォール部に配される断面三日月状のサイド補強ゴム層とを具えるランフラットタイヤであって、
    リムラインよりもタイヤ半径方向外側かつ前記サイドウォール部の外表面に、
    冷却用のディンプルがタイヤ周方向に並ぶディンプル列が1列以上形成されたディンプル形成領域、
    及び前記ディンプル形成領域と前記リムラインとの間に配され、かつ文字、記号、図形からなるマーキングを組み合わせた1以上の表示部が形成される表示部形成領域を具えるとともに、
    前記ディンプル形成領域の前記ディンプルは、前記サイドウォール部の外表面での開口形状がタイヤ周方向に長い長方形であり、
    前記表示部形成領域内、しかも前記表示部の半径方向内側 、外側、又は表示部間に、冷却用の補助ディンプルからなる補助ディンプル形成部を設けたことを特徴とするランフラットタイヤ。
  2. 前記補助ディンプルは、サイドウォール部の外表面での開口形状が円形状であり、かつその直径を2〜20mm、かつ深さを0.5〜3.0mmとしたことを特徴とする請求項1記載のランフラットタイヤ。
  3. 前記補助ディンプルは、サイドウォール部の外表面での開口形状が正方形状であり、かつその一辺の長さを2〜20mm、かつ深さを0.5〜3.0mmとしたことを特徴とする請求項1記載のランフラットタイヤ。
  4. 前記補助ディンプルは、サイドウォール部の外表面での開口形状が長方形状であり、かつそのタイヤ半径方向の一辺の長さを2〜20mm、タイヤ周方向の一辺の長さをタイヤ半径方向の一辺よりも大かつ2〜20mm、しかも深さを0.5〜3.0mmとしたことを特徴とする請求項1記載のランフラットタイヤ。
  5. 前記補助ディンプル形成部は、前記補助ディンプルがタイヤ周方向に並ぶ補助ディンプル列部をタイヤ半径方向に2列以上具えるとともに、
    タイヤ半径方向に隣り合う補助ディンプル列部は、補助ディンプルの配列の位相がタイヤ周方向に位置ずれしていることを特徴とする請求項1記載のランフラットタイヤ。
  6. 前記補助ディンプル形成部は、サイドウォール部の外表面での開口形状が円形状の補助ディンプルからなる円形補助ディンプル形成部、開口形状が正方形状の補助ディンプルからなる正方形補助ディンプル形成部、及び開口形状が長形状の補助ディンプルからなる長方形補助ディンプル形成部のうちの2種以上を具えることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のランフラットタイヤ。
  7. 前記補助ディンプルは、この補助ディンプルに最も近いマーキングとの間隔が1mm以上であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のランフラットタイヤ。
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