JP6046503B2 - 車両用手摺構造、鉄道車両及び車両の製造方法 - Google Patents

車両用手摺構造、鉄道車両及び車両の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両用手摺構造、鉄道車両及び車両の製造方法に関する。
従来、室内の上部に設けられた荷棚と、室内の下部に設けられた腰掛と、荷棚の荷受け棒から下方に延在した握り棒(手摺軸部に相当)と、を備える鉄道車両が開示されている(例えば、特許文献1参照)。このような鉄道車両では、荷棚の一部として略水平に荷受け棒(ベース軸部に相当)が配置され、握り棒の上端部は、例えばブラケット等(継手部に相当)によって荷受け棒に取り付けられている。また、握り棒の下端部は、腰掛の下部等に固定されている。
上記の構造では、握り棒とブラケットとの取付け部分に段差が生じ、意匠性が良くないといった問題がある。そこで、例えば特許文献2に記載の構造では、筒状の棒(手摺軸部に相当)と、先端部が棒の内側に挿入されて棒と嵌合すると共に、外径が棒の外径と同径の取付け座(継手部に相当)とを備え、棒が取付け座に外側からねじで固定されている。
特開2008−296815号公報 実用新案第3048958号公報
しかしながら、上記特許文献2に記載の構造では、ねじの頭が表面に露出しているため、依然として意匠性が良くないといった問題がある。また、この構造では、握り棒を握ったときに、露出するねじの頭と接触することがあり、乗客等が違和感を覚えることもある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、意匠性を向上しつつ、違和感の低減を図れる車両用手摺構造、鉄道車両及び車両の製造方法を提供すること目的とする。
本発明に係る車両用手摺構造は、車両の室内の上部に略水平に配置されたベース軸部と、ベース軸部から突出した継手部と、上下に延在した手摺軸部と、継手部と手摺軸部とを連結する連結部と、を備え、継手部の先端部には、継手筒状部が設けられており、手摺軸部の上端部には、手摺筒状部が設けられており、連結部は、継手筒状部と手摺筒状部とが突き合わされた状態で、継手筒状部及び手摺筒状部の内側に収容されていることを特徴とする。
この車両用手摺構造では、継手部と手摺軸部とを連結する連結部が、継手筒状部と手摺筒状部とが突き合わされた状態で、継手筒状部及び手摺筒状部の内側に収容されている。これにより、車両用手摺構造では、継手部と手摺軸部とを連結する部材が表面に露出しない。したがって、車両用手摺構造では、意匠性を向上しつつ、違和感の低減を図れる。
一実施形態においては、連結部は、本体部と、本体部の一端面から突出する第1雄ねじ部と、本体部の一端面に対向する他端面から第1雄ねじ部の軸心に沿って第1雄ねじ部と反対側に突出すると共に、第1雄ねじ部に対して逆ねじである第2雄ねじ部と、を有し、継手部には、第1雄ねじ部と螺合する雌ねじ孔が設けられており、手摺軸部には、第2雄ねじ部と螺合する雌ねじ孔が設けられていてもよい。車両用手摺構造では、継手部の雌ねじ孔に第1雄ねじ部をねじ込んだ後、第2雄ねじ部と手摺軸部の雌ねじ孔とを螺合させて、継手部と手摺軸部とを連結部により連結する。この際、手摺軸部の位置合わせを行うとき、第1雄ねじ部と第2雄ねじ部とがいずれも順ねじの場合、継手筒状部と手摺筒状部とが突き合わされるとそれ以上手摺軸部が回転しないため、手摺軸部の位置合わせを行うことが困難である。そこで、車両用手摺構造では、第1雄ねじ部に対して第2雄ねじ部を逆ねじとしている。これにより、車両用手摺構造では、手摺軸部を取り付ける際、継手筒状部と手摺筒状部とが突き合わされたときに更に手摺軸部を回転させると、第1雄ねじ部が緩む方向に回転する。これにより、手摺軸部が回転可能とされるため、手摺軸部の位置決めを良好に行うことができる。
一実施形態においては、連結部は、第1雄ねじ部に挿通されるばね座金と、ばね座金上に配置される平座金と、を有し、継手部には、雌ねじ孔を有する端面が設けられており、平座金は、ばね座金の反発力により継手部の端面と当接していてもよい。この構成により、車両用手摺構造では、手摺軸部の位置決めの際に第1雄ねじ部が緩められた場合であっても、ばね座金の反発力により、平座金と継手部の端面との当接が維持される。したがって、車両用手摺構造では、連結部のがたつきを防止できる。
一実施形態においては、継手筒状部の外径は、手摺筒状部の外径と略同等であってもよい。この構成により、車両用手摺構造では、継手部と手摺軸部との継ぎ目の段差をなくすことができる。したがって、車両用手摺構造では、意匠性の向上をより一層図ることができる。
一実施形態においては、ベース軸部は、軸心回りに回動可能に設けられていてもよい。この構成により、車両用手摺構造では、ベース軸部を回動させて継手部及び手摺軸部の高さ位置を移動させることで、手摺軸部の軸心回りの回転を妨げるものがない位置で、連結部の第2雄ねじ部を手摺軸部の第2雄ねじ部にねじ込むことができる。
一実施形態においては、手摺軸部は、車両の座席から見て前方側に凸となるように湾曲していてもよい。この構成により、車両用手摺構造では、例えば、座席の前方で起立した乗客が手摺軸部を掴み易くできる。また、湾曲した手摺軸部は、特に位置決めが必要となるため、継手部と手摺軸部とが突き合わされたた状態から更に手摺軸部が回転可能に設けられる本発明の構成が有効である。また、湾曲した手摺軸部は、回転させたときに、下端部が広い範囲に振り回される。このため、手摺軸部の軸心回りの回転を妨げるものがない位置で、連結部の第2雄ねじ部を手摺軸部の第2雄ねじ部にねじ込むことができる、という上述した効果がより顕著となる。
一実施形態においては、手摺軸の下端部を固定する固定部を備え、手摺軸部の下端部は、座席の座面よりも下方で固定部に固定されていてもよい。この構成により、車両用手摺構造では、手摺軸部の下端部の固定後には、手摺軸部の回転を抑制し、継手部に対する手摺軸部の取り付け位置を、調整後の状態に保つことができる。また、車両用手摺構造では、手摺軸部の下端部が座席の座面よりも下方で固定されていることで、固定部を目立たなくできる。
本発明に係る鉄道車両は、上記車両用手摺構造を有することを特徴とする。
本発明に係る車両の製造方法は、車両の室内の上部に略水平に配置されたベース軸部と、ベース軸部から突出した継手部と、上下に延在した手摺軸部と、継手部と手摺軸部とを連結する連結部と、を備え、継手部の先端部に継手筒状部が設けられていると共に、手摺軸部の上端部に手摺筒状部が設けられている車両用手摺構造を備える車両の製造方法であって、継手部の継手筒状部の内側に連結部を取り付ける第1工程と、継手部に取り付けられた連結部を手摺軸の手摺筒状部の内側を取り付け、継手筒状部と手摺筒状部とを突き合わせる第2工程と、を含むことを特徴とする。
一実施形態においては、本体部と、本体部の一端面から突出する第1雄ねじ部と、本体部の一端面に対向する他端面から第1雄ねじ部の軸心に沿って第1雄ねじ部と反対側に突出すると共に、第1雄ねじ部に対して逆ねじである第2雄ねじ部と、を有する連結部と、第1雄ねじ部と螺合する雌ねじ孔が設けられている継手部と、第2雄ねじ部と螺合する雌ねじ孔が設けられている手摺軸部と、を用い、第1工程では、軸心回りの一方向に連結部を回転させて、第1雄ねじ部を継手部の雌ねじ孔にねじ込み、第2工程では、一方向とは反対方向の他方向に手摺軸部を回転させて、手摺軸部の雌ねじ孔に第2雄ねじ部をねじ込んでもよい。
一実施形態においては、第1雄ねじ部に挿通されるばね座金と、ばね座金上に配置される平座金と、を有する連結部を用い、第1工程では、平金座が継手部の雌ねじ孔を有する端面に当接し且つばね座金が所定量だけ潰れるまで、第1雄ねじ部を継手部の雌ねじ孔にねじ込んでもよい。
本発明によれば、意匠性を向上しつつ、違和感の低減を図れる。
一実施形態に係る車両用手摺構造を示す正面図である。 図1に示す車両用手摺構造の側面図である。 図1中のIII−III線に沿った断面図である。 図1中のIV−IV線に沿った断面図である。 図2中の固定部の拡大図である。 図5中のVI−VI線に沿う断面図である。 車両用手摺構造の組立て手順を説明する図である。 車両用手摺構造の組立て手順を説明する図である。 車両用手摺構造の組立て手順を説明する図である。 車両用手摺構造の組立て手順を説明する図である。 車両用手摺構造の組立て手順を説明する図である。 車両用手摺構造の組立て手順を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、一実施形態に係る車両用手摺構造を示す正面図である。図1に示す車両用手摺構造の側面図である。図3は、図1中のIII−III線に沿った断面図である。図4は、図1中のIV−IV線に沿った断面図である。図1及び図2に示される車両用手摺構造10は、鉄道車両1に用いられるものである。
鉄道車両1の側面をなす側構体2の内面には、前後方向に沿って座席3が設けられ、座席3の上方には荷棚4が設けられている。座席3は、座面5をなすクッション6と、クッション6を支持する支持部7と、を有している。荷棚4は、荷受部8と、荷受部8を支持するように前後方向に並べて配置された複数のブラケット9と、を有している。各ブラケット9は、側構体2の内面の上部から車体内側に突出している。各ブラケット9の先端部9aには、前後方向に貫通する軸受孔9bが形成されており、軸受孔9bには、後述するようにベース軸部12が挿通される。
車両用手摺構造10は、室内の上部に略水平に配置されたベース軸部12と、ベース軸部12から突出した継手部14と、継手部14に取り付けられて上下に延在した手摺軸部16と、継手部14と手摺軸部16とを連結する連結部18と、を有している。
ベース軸部12は、ステンレス等のパイプ材からなり、前後方向に沿って各ブラケット9の軸受孔9bに挿通されている。図3に示すように、各ブラケット9の先端部9aには下方から軸受孔9bに貫通するビス孔9cが形成され、ベース軸部12にはビス孔9cに連なる雌ねじ孔12aが形成されている。雌ねじ孔12aには、下方からビス孔9cに通されたビス13がねじ込まれており、これによりベース軸部12は各ブラケット9に締結されている。ビス13を取り外すと、ベース軸部12は、ブラケット9の先端部9aを軸受として回動可能となる。このように、ベース軸部12は軸心L1回りに回動可能に設けられている。
図4に示すように、継手部14は、ステンレス等からなる継手パイプ20を主要な構成部材としている。継手パイプ20は、溶接等によってベース軸部12に連結され、ベース軸部12の軸心L1に対して略直交する方向に突出している(図1参照)。継手パイプ20の内側には、ステンレス等からなる継手ブロック21が固定されている。
継手ブロック21には、継手パイプ20の軸心L2に沿って雌ねじ孔21aが形成され、雌ねじ孔21aの両端部は継手ブロック21の両端面21b,21cで開口している。継手ブロック21の先端側の端面21bは、継手部14の先端面となっている。すなわち、継手部14の先端部14aには、雌ねじ孔21aを有する端面21bが設けられている。継手パイプ20の先端部20aは、継手ブロック21の端面21bよりも突出している。これにより、継手部14の先端部14aには、軸心L2に沿って突出した筒状部(継手筒状部)22が設けられている。
手摺軸部16は、ステンレス等からなる湾曲形状の手摺パイプ23を主要な構成部材としている(図2参照)。手摺パイプ23の外径は、略全長に亘って一定とされており、継手パイプ20の外径と略同等とされている。すなわち、図1に示すように、手摺パイプ23(筒状部25)と継手パイプ20(筒状部22)との継ぎ目の表面は、ほとんど段差のない面一とされている。
手摺パイプ23の上端部23aの内側には、ステンレス等からなる手摺ブロック24が固定されている。手摺ブロック24は、手摺パイプ23の軸心L2に沿って雌ねじ孔24aが形成され、雌ねじ孔24aの両端部は手摺ブロック24の両端面24b,24cで開口している。
手摺ブロック24の上端側の端面24bは、手摺軸部16の先端面となっている。すなわち、手摺軸部16の上端部16aには、雌ねじ孔24aを有する端面24bが設けられている。手摺パイプ23の上端部23aは、手摺ブロック24の端面24bよりも突出している。これにより、手摺軸部16の上端部16aには、軸心L2に沿って突出した筒状部(手摺筒状部)25が設けられている。
図2に示すように、湾曲形状の手摺パイプ23は、湾曲形状が車体内側に向かって凸となるように配置されている。これにより、手摺パイプ23は、座席3から見て前方側に凸となるように湾曲している。手摺パイプ23の下端部23bは、座席3側、すなわち車体外側に向かって曲がっており、座席3の座面5よりも下方で固定部26によって固定されている。手摺パイプ23が座席3から見て前方側に凸となるように湾曲することで、例えば、座席3の前方で起立した乗客が手摺軸部16を掴み易い。また、手摺パイプ23の下端部23bが座席3の座面5よりも下方で固定されていることで、固定部26が目立たない。
図4に示すように、連結部18は、継手部14の筒状部22及び手摺軸部16の筒状部25が突き合わされた状態で、筒状部22及び筒状部25の内側に収容されている。連結部18は、本体部30と、第1雄ねじ部31と、第2雄ねじ部32と、平座金33a,33bと、ばね座金34と、を有している。本体部30は、外形が例えば多角形状を呈している。本体部30の外径寸法は、筒状部22の内径及び筒状部25の内径よりも小さい。これにより、本体部30(連結部18)は、継手パイプ20の筒状部22及び手摺パイプ23の筒状部25に収容可能とされている。
本体部30の一端部30aには、第1雄ねじ部31が設けられている。第1雄ねじ部31は、軸心L2に沿って一端面30Saから突出している。本実施形態では、第1雄ねじ部31は、右ねじ(順ねじ)である。すなわち、第1雄ねじ部31は、継手ブロック21の雌ねじ孔21aに対して反時計回りに回されることで、継手ブロック21の雌ねじ孔21aにねじ込まれて雌ねじ孔21aと螺合する。第1雄ねじ部31のピッチは、例えば1.75mm程度である。
本体部30の他端部30bには、第2雄ねじ部32が設けられている。第2雄ねじ部32は、軸心L2に沿って一端面30Saに対向する他端面30Sbから第1雄ねじ部31とは反対側に突出している。本実施形態では、第2雄ねじ部32は、左ねじである。すなわち、第2雄ねじ部32は、第1雄ねじ部31に対して逆ねじとされている。第2雄ねじ部32は、手摺ブロック24の雌ねじ孔24aが時計回りに回されることで、手摺ブロック24の雌ねじ孔24aにねじ込まれて雌ねじ孔24aと螺合する。第2雄ねじ部32のピッチは、例えば1.75mm程度である。
本体部30の一端部30a側には、一対の平座金33a,33b(平ワッシャー)の間にばね座金34(スプリングワッシャー)が設けられている。平座金33a,33b及ばね座金34は、第1雄ねじ部31に挿通されている。ばね座金34は、部材の厚みが例えば3.0mm程度であり、切り口の段差が例えば3.0mm程度である。したがって、ばね座金34は、3.0mm程度のねじ込みを許容する。
図5は、図2中の固定部の拡大図である。図6は、図5中のVI−VI線に沿う断面図である。図5及び図6に示すように、手摺パイプ23の下端部23bには、車体外側に向かって突出する固定片35が設けられている。固定片35は、車体の前後方向で扁平なステンレス等の板材からなり、下端部23bに溶接等により連結されている。固定片35には、車体の前後方向に貫通するボルト孔35aが形成されている。
座席3の支持部7の車体内側部分には、下方に突出した固定片36が設けられている。固定片36は、車体の前後方向で扁平なステンレス等の板材からなり、溶接等によって支持部7に連結されている。固定片36には、車体の前後方向に貫通するボルト孔36aが形成されている。ボルト孔36aは、上下方向に長い長円状となっている。
手摺パイプ23の下端部23bに連結された固定片35と、座席3の支持部7に連結された固定片36とは、ボルト孔35aとボルト孔36aとの位置が合うように重ねられている。固定片35と固定片36とは、ボルト孔35a及びボルト孔36aに挿通されたボルト37をナット38にねじ込むことによって締結されている。このように、固定片36及びボルト37及びナット38は、手摺軸部16の下端部16bの固定片35を固定する固定部26を構成している。
ボルト孔36aは上下方向に長い長円状となっているため、固定片36に対する固定片35、ボルト37及びナット38の位置を上下方向にずらすことが可能となっている。すなわち、ボルト孔36aのうち、ボルト37の雄ねじ部よりも上下に広がる部分は、固定部26に対する手摺軸部16の下端部16bの固定位置を調整する調整部Aとなっている。
続いて、鉄道車両1の製造方法のうち、車両用手摺構造10に関する部分について説明する。以下の説明において、車体の組み立て、座席3の取り付け、及び荷棚4の取り付けは既に完了しているものとする。図7〜12は、車両用手摺構造の組立て手順を説明する図である。
まず、図7に示すように、継手部14が連結されたベース軸部12を、軸心L1回りに回動可能となるように室内の上部に設ける。詳しくは、ベース軸部12がブラケット9の軸受孔9bに通され、ベース軸部12とブラケット9とを締結するビス13は取り付けられていない状態とする。
次に、図8及び図9に示すように、継手部14に連結部18を取り付ける。詳しくは、連結部18の第1雄ねじ部31を、継手ブロック21の雌ねじ孔21aに反時計回り(図9の矢印方向)に回転させてねじ込み、継手部14に連結部18を取り付ける。このとき、連結部18の平座金33aが継手ブロック21の端面21bに当接し、且つ、ばね座金34が完全に潰れる程度に第1雄ねじ部31を雌ねじ孔21aにねじ込む(第1工程)。
続いて、図10及び図11に示すように、手摺軸部16を連結部18に取り付ける。詳しくは、手摺軸部16の手摺ブロック24の雌ねじ孔24aに、連結部18の第2雄ねじ部32を時計回り(図10の矢印方向)に回転させてねじ込み、連結部18に手摺軸部16を取り付ける(第2工程)。そして、継手パイプ20の端面20tと手摺パイプ23の端面23tとを当接させると共に、手摺パイプ23の湾曲形状が車体内側に向かって凸となるように配置する。
このとき、継手パイプ20の端面20tと手摺パイプ23の端面23tとが当接した(継手部14と手摺軸部16とが突き合わされた)ときに、手摺パイプ23の湾曲形状が車体内側に向かって凸となる位置に配置されない場合には、手摺軸部16を更に時計回りに回転させる。そうすると、連結部18が反時計回りに回転して第1雄ねじ部31が緩むため、手摺パイプ23が回転可能となる。なお、ばね座金34の切り口の段差が3.0mm程度であり、第1雄ねじ部31のピッチが1.75mm程度であるため、手摺パイプ23を一回転させる範囲では、平座金33aは、ばね座金34の反発力により、継手ブロック21の端面21bとの当接状態が維持される。これにより、連結部18のがたつきを防止できる。
次に、図12に示すように、ベース軸部12を回動させて手摺軸部16の下端部16b側を最終的な取り付け位置に移動させる。詳しくは、手摺軸部16の下端部16bの固定片35と、座席3の支持部7の固定片36とを重ね、ボルト孔35aとボルト孔36aとの位置を合わせる。次に、ボルト孔35a及びボルト孔36aに挿通したボルト37をナット38にねじ込むことによって、固定片35と固定片36とを締結する。すなわち、手摺軸部16の下端部16bを固定部26によって固定する。このとき、固定部26に対する手摺軸部16の下端部16bの固定位置が調整部Aによって調整される。このため、継手部14に対する手摺軸部16の取り付け位置の調整と、固定部26に対する手摺軸部16の下端部16bの固定位置の調整と、の組み合わせにより、手摺軸部16の長さの過不足に更に幅広く対応することができる。以上のように車両用手摺構造10が組立てられる。
以上説明したように、本実施形態の車両用手摺構造10では、継手部14と手摺軸部16とを連結部18で連結している。連結部18は、継手部14の筒状部22及び手摺軸部16の筒状部25の内側に収容されている。これにより、車両用手摺構造10では、継手部14と手摺軸部16とを連結する連結部18が継手部15及び手摺軸部16の表面に露出しないため、意匠性を向上しつつ、乗客等の違和感を低減できる。
特に、本実施形態の車両用手摺構造10では、継手部14の継手パイプ20の先端部20a(筒状部22)の外径と、手摺軸部16の手摺パイプ23の上端部23a(筒状部25)の外径とは、略同等となっている。これにより、車両用手摺構造10では、継手部14と手摺軸部16との継ぎ目が面一(フラット)となるため、意匠性の向上を図ることができる。また、乗客等が握ったときに、段差を感じないため、違和感を低減できる。
本実施形態の車両用手摺構造10では、連結部18の第1雄ねじ部31を右ねじとし、第2雄ねじ部32を左ねじとしている。車両用手摺構造10では、継手部14の雌ねじ孔21aに第1雄ねじ部31をねじ込んだ後、第2雄ねじ部と手摺軸部16の雌ねじ孔24aとを螺合させて、継手部14と手摺軸部16とを連結部18により連結する。この際、湾曲形状を有する手摺軸部16を所定の位置に配置する位置合わせを行うとき、第1雄ねじ部31と第2雄ねじ部32とがいずれも順ねじである場合、筒状部22と筒状部25とが突き合わされるとそれ以上手摺軸部16が回転しないため、手摺軸部16の位置合わせを行うことが困難である。
そこで、本実施形態の車両用手摺構造10では、第1雄ねじ部31に対して第2雄ねじ部32を逆ねじとしている。これにより、車両用手摺構造10では、手摺軸部16を取り付ける際、筒状部22と筒状部25とが突き合わされたときに更に手摺軸部16を回転させると、第1雄ねじ部31が緩む方向に回転する。これにより、車両用手摺構造10では、手摺軸部16が回転可能とされるため、手摺軸部16の位置決めを良好に行うことができる。
また、本実施形態の車両用手摺構造10では、連結部18は、第1雄ねじ部31に挿通されるばね座金34と、ばね座金34上に配置される平座金33aとを有している。継手部14には雌ねじ孔21aを有する端面21bが設けられており、平座金33aが継手部14の端面21bと当接している。これにより、車両用手摺構造10では、手摺軸部の16の位置決めの際に第1雄ねじ部31が緩められた場合であっても、ばね座金34の反発力により、平座金33aと継手部14の端面31bとを当接が維持される。したがって、車両用手摺構造10では、連結部18のがたつきを防止できる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
上記実施形態では、第1雄ねじ部31に対して第2雄ねじ部32を逆ねじとしているが、第1雄ねじ部31と第2雄ねじ部32とがいずれも順ねじであってもよい。
1…鉄道車両、10…車両用手摺構造、12…ベース軸部、14…継手部、16…手摺軸部、18…連結部、21a…雌ねじ孔、21b…端面、22…筒状部(継手筒状部)、24a…雌ねじ孔、25…筒状部(手摺筒状部)、26…固定部、30…本体部、30Sa…一端面、30Sb…他端面、31…第1雄ねじ部、32…第2雄ねじ部、33a,33b…平座金、34…ばね座金、L2…軸心。

Claims (11)

  1. 車両の室内の上部に略水平に配置されたベース軸部と、
    前記ベース軸部から突出した継手部と、
    上下に延在した手摺軸部と、
    前記継手部と前記手摺軸部とを連結する連結部と、を備え、
    前記継手部の先端部には、継手筒状部が設けられており、
    前記手摺軸部の上端部には、手摺筒状部が設けられており、
    前記連結部は、前記継手筒状部と前記手摺筒状部とが突き合わされた状態で、前記継手筒状部及び前記手摺筒状部の内側に収容されていることを特徴とする車両用手摺構造。
  2. 前記連結部は、
    本体部と、
    前記本体部の一端面から突出する第1雄ねじ部と、
    前記本体部の前記一端面に対向する他端面から前記第1雄ねじ部の軸心に沿って前記第1雄ねじ部と反対側に突出すると共に、前記第1雄ねじ部に対して逆ねじである第2雄ねじ部と、を有し、
    前記継手部には、前記第1雄ねじ部と螺合する雌ねじ孔が設けられており、
    前記手摺軸部には、前記第2雄ねじ部と螺合する雌ねじ孔が設けられていることを特徴とする請求項1記載の車両用手摺構造。
  3. 前記連結部は、
    前記第1雄ねじ部に挿通されるばね座金と、
    前記ばね座金上に配置される平座金と、を有し、
    前記継手部には、前記雌ねじ孔を有する端面が設けられており、
    前記平座金は、前記ばね座金の反発力により前記継手部の前記端面と当接していることを特徴とする請求項2記載の車両用手摺構造。
  4. 前記継手筒状部の外径は、前記手摺筒状部の外径と略同等であることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用手摺構造。
  5. 前記ベース軸部は、軸心回りに回動可能に設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の車両用手摺構造。
  6. 前記手摺軸部は、前記車両の座席の側方から見て前記座席の前方側に凸となるように湾曲していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の車両用手摺構造。
  7. 前記手摺軸の下端部を固定する固定部を備え、
    前記手摺軸部の下端部は、前記座席の座面よりも下方で前記固定部に固定されていることを特徴とする請求項6記載の車両用手摺構造。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項記載の車両用手摺構造を有することを特徴とする鉄道車両。
  9. 車両の室内の上部に略水平に配置されたベース軸部と、
    前記ベース軸部から突出した継手部と、
    上下に延在した手摺軸部と、
    前記継手部と前記手摺軸部とを連結する連結部と、を備え、
    前記継手部の先端部に継手筒状部が設けられていると共に、前記手摺軸部の上端部に手摺筒状部が設けられている車両用手摺構造を備える車両の製造方法であって、
    前記継手部の前記継手筒状部の内側に連結部を取り付ける第1工程と、
    前記継手部に取り付けられた前記連結部を前記手摺軸の前記手摺筒状部の内側取り付け、前記継手筒状部と前記手摺筒状部とを突き合わせる第2工程と、を含むことを特徴とする車両の製造方法。
  10. 本体部と、前記本体部の一端面から突出する第1雄ねじ部と、前記本体部の前記一端面に対向する他端面から前記第1雄ねじ部の軸心に沿って前記第1雄ねじ部と反対側に突出すると共に、前記第1雄ねじ部に対して逆ねじである第2雄ねじ部と、を有する前記連結部と、
    前記第1雄ねじ部と螺合する雌ねじ孔が設けられている前記継手部と、
    前記第2雄ねじ部と螺合する雌ねじ孔が設けられている前記手摺軸部と、を用い、
    前記第1工程では、前記軸心回りの一方向に前記連結部を回転させて、前記第1雄ねじ部を前記継手部の前記雌ねじ孔にねじ込み、
    前記第2工程では、前記一方向とは反対方向の他方向に前記手摺軸部を回転させて、前記手摺軸部の前記雌ねじ孔に前記第2雄ねじ部をねじ込むことを特徴とする請求項9記載の車両の製造方法。
  11. 前記第1雄ねじ部に挿通されるばね座金と、前記ばね座金上に配置される平座金と、を有する前記連結部を用い、
    前記第1工程では、前記平座金が前記継手部の前記雌ねじ孔を有する端面に当接し且つ前記ばね座金が所定量だけ潰れるまで、前記第1雄ねじ部を前記継手部の前記雌ねじ孔にねじ込むことを特徴とする請求項10記載の車両の製造方法。
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