JP2009204033A - ジョイント部材および同ジョイント部材を備えるリンク部材 - Google Patents

ジョイント部材および同ジョイント部材を備えるリンク部材 Download PDF

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Abstract

【課題】接続部の機械的強度および耐久性を維持しつつ軽量化を図ることができるサスペンション機構またはステアリング機構におけるジョイント部材、および同ジョイント部材を備えるリンク部材を提供する。
【解決手段】スタビライザーリンク100は、アーム部110の先端部にボールジョイント120を備えている。ボールジョイント120は、アルミニウム材からなる軸受け部140におけるソケット部141にボールスタッド130のボール部132を回動自在な状態で保持するとともに、同軸受け部140における支持部142に軸状の接続部150を支持して構成されている。接続部150は、鋼材からなり、一方の端部に回止め152が形成されるとともに、同回り止め152に隣接する外周面に抜止め153がそれぞれ形成されている。この接続部150は、軸受け部140の鋳型内にセットされ、同軸受け部140の鋳造とともに支持部142に固定される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両におけるサスペンション機構またはステアリング機構に用いられるジョイント部材、および同ジョイント部材を備えるリンク部材に関する。
従来から、自動車などの車両に採用されるサスペンション機構やステアリング機構には、各構成要素間の角度変化を許容しつつ各構成要素を互いに連結するためにジョイント部材、および同ジョイント部材を備えるリンク部材が用いられている。具体的には、サスペンション機構においては、サスペンションボールジョイントやスタビライザーリンクなどがジョイント部材やリンク部材としてそれぞれ用いられている。また、ステアリング機構においては、タイロッドエンドやラックエンドなどがジョイント部材やリンク部材としてそれぞれ用いられている。
このようなジョイント部材および同ジョイント部材を備えるリンク部材においては、車両における燃費向上の要請から常に軽量化が求められている。一般に、これらのジョイント部材およびリンク部材の軽量化は、鋼材より比重の小さい素材(例えば、アルミニウム材)を用いることや、ジョイント部材およびリンク部材の内部を中空にすることなどで図られている。しかしながら、ジョイント部材およびリンク部材の軽量化を図る場合においては、ジョイント部材およびリンク部材の機械的強度および耐久性の低下が常に懸念される。特に、ジョイント部材を相手部材に接続するための接続部や、リンク部材におけるジョイント部材と軸状のアーム部材との接続部は応力が集中し易いため、これらの各接続部における機械的強度および耐久性は十分に確保されなければならない。
このようなジョイント部材およびリンク部材の接続部における機械的強度を高める方法として、例えば、下記特許文献1に示されるようなタイロッドとタイロッドエンドとの取り付け構造が提案されている。具体的には、円筒状に形成され互いに嵌合するタイロッドとタイロッドエンドとの嵌合部内に円柱状の補強部材を圧入することにより設置して、タイロッドとタイロッドエンドとの接続部の機械的強度を補強している。
特開2000−6831号公報
しかしながら、上記した取り付け構造においては、タイロッドに作用する曲げ応力に対しては一定の効果が期待できると考えられるが、タイロッドの軸線方向に作用する応力に対しては補強部材による機械強度の確保は期待できない。また、タイロッド内に補強部材を圧入する際、タイロッドにおけるタイロッドエンドへの接続部が変形してタイロッドエンドとの組付け性の悪化、および組付け後の接続部(変形部)への応力集中による機械強度および耐久性の低下が懸念される。
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、車両におけるサスペンション機構またはステアリング機構に用いられるジョイント部材、および同ジョイント部材を備えるリンク部材において、接続部の機械的強度および耐久性を維持しつつ軽量化を図ることができるジョイント部材、および同ジョイント部材を備えるリンク部材を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明の特徴は、球面部が形成されたスタッドを同球面部に沿って摺動可能な状態で保持するための収容部と一体的に形成されて同収容部を支持する軸受け部と、軸受け部を相手部材に接続するために同軸受け部に形成された接続部とを備え、車両におけるサスペンション機構またはステアリング機構に用いられるジョイント部材において、接続部は、軸受け部より剛性の高い素材を用いて形成されたことにある。
このように構成した請求項1に係る発明の特徴によれば、ジョイント部材の主要構成要素である軸受け部より高い剛性の素材を用いて接続部を構成している。これにより、比重の小さい素材、すなわち、軽量化が図れる素材で軸受け部を形成しつつ、接続部を機械的強度を確保できる素材で形成することによりジョイント部材を構成することができる。この結果、接続部の機械的強度および耐久性を維持しつつジョイント部材の軽量化を図ることができる。
また、請求項2に係る発明の特徴は、前記ジョイント部材において、軸受け部は、鋳造することにより形成され、接続部は、軸受け部の鋳造によって同軸受け部に固定されることにある。この場合、例えば、前記軸受け部を、アルミニウム材またはアルミニウム材を含む合金で構成し、前記接続部を、鋼材によって構成するとよい。
このように構成した請求項2に係る発明の特徴によれば、接続部は軸受け部を鋳造するための鋳型内に設置され、同軸受け部の鋳造により軸受け部と一体的に形成される。換言すれば、軸受け部は、接続部が設置された鋳型内に鋳込まれることにより接続部と一体的に形成される。すなわち、接続部は変形や歪などが生じる程の外力を受けることなく軸受け部に固定される。これにより、従来技術のように、接続部が変形した状態で相手部材に接続されることがない。この結果、ジョイント部材における接続部の機械的強度を精度よく確保できるとともに、耐久性を向上させることができる。
また、請求項4に係る発明の特徴は、前記ジョイント部材において、接続部は、横断面形状における断面重心から外表面の一点までの距離と、同断面重心から外表面の他の一点までの距離とが異なることにある。この場合、例えば、前記接続部は、横断面形状が多角形状であるよい。
このように構成した請求項4に係る発明の特徴によれば、接続部の横断面における外表面の形状が周方向に沿って変化している。このため、軸受け部内に設けられた接続部は、同接続部の軸線周りの回転が規制される。これにより、接続部に雌ネジなどの機械加工を行う際や、接続部に相手部材を接続する際に接続部の共回りを防止することができるとともに、接続部に接続した相手部材との接続の緩みを防止することができる。この結果、ジョイント部材における加工性、組付け性および信頼性を向上させることができる。
また、請求項6に係る発明の特徴は、前記ジョイント部材において、接続部は、縦断面形状における外径が同接続部の先端部側に向って小さくなる部分を含むことにある。
このように構成した請求項6に係る発明の特徴によれば、接続部の縦断面における外形の大きさが軸受け部の内側から外側に向って小さくなる部分が形成される。このため、軸受け部内に設けられた接続部は、同接続部の軸線方向における軸受け部の内側から外側に向う方向の変位が規制される。すなわち、軸受け部から接続部が抜けることが防止される。この結果、ジョイント部材の信頼性を向上させることができる。
また、本発明はジョイント部材として実施できるばかりでなく、同ジョイント部材を備えるリンク部材の発明としても実施できるものである。
すなわち、請求項7に係る発明の特徴は、車両におけるサスペンション機構またはステアリング機構に用いられるリンク部材において、前記した各ジョイント部材と、ジョイント部材を支持する支持体の先端部にジョイント部材における接続部を接続するための結合部が形成された支持部材とを備えたことにある。これによれば、上記ジョイント部材と同様の効果が期待できる。
また、請求項8に係る発明の特徴は、前記リンク部材において、結合部は、支持体より剛性の高い素材を用いて形成されたことなる。これによれば、ジョイント部材が接続される支持部材における結合部が支持部材の主要構成要素である支持体より高い剛性の素材で構成される。これにより、ジョイント部材に加えて同ジョイント部材が接続される支持部材の結合部の機械的強度および耐久性が向上する。この結果、リンク部材の接続部および結合部の機械的強度および耐久性を維持しつつリンク部材の軽量化を図ることができる。
以下、本発明に係るジョイント部材および同ジョイント部材を備えるリンク部材の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るボールジョイント120を備えたスタビライザーリンク100の全体構成を概略的に示す正面図である。なお、本明細書において参照する各図は、本発明の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。このため、各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。スタビライザーリンク100は、図示しない自動車に採用されるサスペンション機構においてスタビライザーとサスペンションアームとを連結するリンク部材であり、車体の走行安定性を図るための部材である。なお、図1においては、スタビライザーリンク100の中央部を省略して示している。
(スタビライザーリンク100の構成)
スタビライザーリンク100は、円筒状に形成されたアーム部材110の両端部に略凸状に形成されたボールジョイント120がそれぞれ固着されて構成されている。この場合、アーム部材110の一方(図示左側)の端部に設けられたボールジョイント120は、図示上向きに固着されており、アーム部材110の他方(図示右側)の端部に設けられたボールジョイント120は、図示下向きに固着されている。したがって、本実施形態においては、アーム部材110における一方の端部側(図示左側)の構成のみを説明して、他方の端部側(図示右側)の構成についてはその説明を省略する。なお、図1においては、スタビライザーリンク100の中央部を省略して示している。
アーム部材110は、図2に示すように、アルミニウム合金を引き抜き加工によって形成したパイプ体111で構成されている。このパイプ体111の内周面には、同パイプ体111の一方(図示左側)の開口部112から所定の位置に雌ネジ113が所定の長さでそれぞれ形成されている。なお、図2においては、アーム部材110の中央部を省略して示している。
ボールジョイント120は、サスペンション機構における各構成要素間の角度変化を許容しつつ各構成要素を互いに連結するためのジョイント部材であり、図3(A),(B)に示すように、主として、ボールスタッド130、軸受け部140および接続部150によって構成されている。これらのうちボールスタッド130は、鋼材により構成されており、略円柱状に形成されたスタッド部131の一端部に球状のボール部132が形成されるとともに、同スタッド部131の他端部に鍔部133を介して雄ネジ134が形成されている。
軸受け部140は、アルミニウム合金を鋳造して成形されており、円筒状に形成されたソケット部141と、同ソケット部141から水平方向に延びて形成された支持部142とから構成されている。これらのうちソケット部141は、円筒の内側にて前記ボールスタッド130のボール部132を同ボール部132の球面部に沿って摺動可能な状態で保持する部分であり、本発明に係る収容部に相当する。また、支持部142は、一方(図示左側)の端部でソケット部141を支持しつつ、他方(図示右側)の端部で接続部150を支持する部分である。
軸受け部140のソケット部141の内部におけるソケット部141の内壁とボールスタッド130のボール部132との間にはベアリングシートとしてのボールシート143が設けられている。ボールシート143は、合成樹脂材にて構成されており、軸受け部140のソケット部141においてボールスタッド130のボール部132を回動自在に保持する。このボールシート143は、ソケット部131の内周面下部に保持されたプラグ144によって支持されている。プラグ144は、鋼材を中央部が凹んだ円板状に形成して構成されている。軸受け部140のソケット部141の上部には、ボールスタッド130のスタッド部131を覆う状態で、ゴム材により構成されたダストカバー145が設けられている。
接続部150は、図4(A),(B)に示すように、鋼材(本実施形態においては、炭素鋼)を軸状に形成して構成されている。接続部150は、軸体の中央部151が前記軸受け部140の外径と略同じ外径に形成されるとともに、同中央部151の両側に隣接する各軸部分が中央部151の外径より小さい外径に形成された段付き状に形成されている。接続部150における一方(図示左側)の端部には、同端部の外周面の両端が互いに平行な状態でカットされた回止め部152が形成されている。また、接続部150における回止め部152に隣接する外周面には、雄ネジ状の抜止め部153が形成されている。
一方、接続部150における他方(図示右側)の軸部分には、同他方の先端部に向かって外径が小さく形成された後、前記アーム部材110の内径より小さい一定の外径に形成されたカシメ部154が形成されている。また、このカシメ部154に隣接する接続部150の他方の端部側の外周面には、アーム部材110の内周面に形成された雌ネジ113に噛み合う雄ネジ155が形成されている。すなわち、接続部150における他方(図示右側)の軸部分は、相手部材となるアーム部材110に接続される部分である。したがって、アーム部材110に形成された雌ネジ113の内周面における位置および長さと、接続部150に形成された雄ネジ部155における中央部151からの位置および長さとは互いに対応している。すなわち、パイプ体111が本発明に係る支持体に相当し、アーム部材110における雌ネジ113が本発明にかかる結合部に相当し、同アーム部材110が本発明に係る支持部材に相当する。
(スタビライザーリンク100の組付け)
ここで、スタビライザーリンク100の組付けについて説明する。まず、作業者は、ボールジョイント120を構成する部品であるボールスタッド130、ボールシート143、プラグ144および接続部150をそれぞれ用意する。そして、これらの部品を軸受け部140を成型するための図示しない鋳型内にセットする。この場合、ボールスタッド130のボール部132、ボールシート143およびプラグ144は、同鋳型における軸受け部140のソケット部141を成型する部分に配置される。一方、接続部150は、同接続部150における回止め部152および抜止め部153が形成された部分が、前記鋳型における軸受け部140の支持部142を成型する部分に配置される。
これらのボールスタッド130、ボールシート143、プラグ144および接続部150がそれぞれ配置された鋳型にアルミニウム合金が鋳込まれ(アルミダイキャスト)、これらの部品とともに軸受け部材140が一体的に成型される。すなわち、接続部150における回止め部152および抜止め部153が形成された部分が軸受け部材140の支持部142内に固定される。そして、作業者は、軸受け部140のソケット部141に保持されたボールスタッド130のスタッド部131を覆う状態でダストカバー145を同ソケット部141の上部に取り付けてボールジョイント120を得る。このボールジョイント120が、本発明に係るジョイント部材に相当する。
次に、作業者は、ボールジョイント120とアーム部材110とを接続する。具体的には、作業者は、引き抜き加工により形成したパイプ体111の内周面に雌ネジ113が形成されたアーム部材110を用意する。そして、作業者は、図5に示すように、アーム部材110の一方の開口部112にボールジョイント120の支持部142から突出した接続部150を挿入するとともに、アーム部材110とボールジョイント120とを接続部150(アーム部材110)の軸線回りに相対的に回転させることにより接続部150の雄ネジ155とアーム部材110の雌ネジ113とを互いに噛み合わせる。この場合、接続部150は、軸受け部140内に固定された回止め部152によって接続部150の軸線回りの回転が規制される。これにより、作業者は、接続部150を共回りさせることなくすることなく雄ネジ155と雌ネジ113とを噛み合わせることができる。
次に、作業者は、図示しないプレス装置を用いてアーム部材110をボールジョイント120に固定する。プレス装置は、アーム部材110の外周面を2つのプレス型160a,160bにより圧縮変形させてアーム部材110をボールジョイント120に固定するための加工装置である。作業者は、接続部150のカシメ部154が位置するアーム部材110の外周面を2つのプレス型160a,160bの間に配置してプレス加工を行うことにより、アーム部材110をボールジョイント120に固定する。そして、作業者は、アーム部材110における他方(図示右側)の端部にも同様の手順にてボールジョイント120を固着する。これにより、アーム部材110とボールジョイント120とが一体的に接続されたスタビライザーリンク100が完成する。
(スタビライザーリンク100の作動)
このように構成されたスタビライザーリンク100の作動について説明する。スタビライザーリンク100は、図示しない車両におけるサスペンション機構においてスタビライザーとサスペンションアームとを連結する部材として用いられる。そして、車両の走行時においては、車輪の挙動や車両の姿勢に応じた負荷、具体的には、曲げ、引張り、圧縮、せん断などの各種応力および振動がスタビライザーリンク100に作用する。この場合、スタビライザーリンク100における接続部150にも上記負荷が作用するが、同接続部150は高い剛性の鋼材で構成されているため、スタビライザーリンク100は同負荷に耐えてスタビライザーリンクとしての機能を良好に発揮する。
また、接続部150に形成された回止め部152によって接続部150の軸線回りの回転が規制されているため、スタビライザーリンク100に作用する負荷によって雄ネジ155と雌ネジ113との噛み合いが緩むことが防止される。さらに、接続部150に形成された抜止め部153によって接続部150の軸線方向の変位が規制されているため、スタビライザーリンク100に作用する負荷によって接続部150が軸受け部140から抜けることが防止される。これらにより、スタビライザーリンク100に作用する負荷によってスタビライザーリンク100の機械的強度および耐久性が良好に維持される。
上記接続方法の説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、ボールジョイント120の主要構成要素である軸受け部140より高い剛性の素材を用いて接続部150を構成している。これにより、鋼材よりも比重の小さいアルミニウム材、すなわち、軽量化が図れる素材で軸受け部150を形成しつつ、機械的強度を確保できる鋼材で接続部150を形成することによりボールジョイント120を構成することができる。この結果、接続部150の機械的強度および耐久性を維持しつつボールジョイント120の軽量化を図ることができる。
また、接続部150は軸受け部140を鋳造するための鋳型内に設置され、同軸受け部140の鋳造により軸受け部140と一体的に固定される。すなわち、接続部150は変形や歪などが生じる程の外力を受けることなく軸受け部140に固定される。これにより、従来技術のように、接続部150が変形した状態で相手部材であるアーム部材110に接続されることがない。この結果、ボールジョイント120における接続部150の機械的強度を精度よく確保できるとともに、耐久性を向上させることができる。
また、接続部150に形成された回止め部152によって接続部150の共回り、および雄ネジ155と雌ネジ113との噛み合いが緩むことが防止される。また、接続部150に形成された抜止め部153によって接続部150が軸受け部140から抜けることが防止される。これらにより、スタビライザーリンク100に作用する負荷による同スタビライザーリンク100の機械的強度および耐久性の低下が防止される。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態においては、ボールジョイント120における接続部150に雄ネジ155を形成してアーム部材110に接続するように構成した。しかし、接続部150は、アーム部材110に接続できる態様であれば、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、図6に示すように、上記雄ネジ155に代えて雌ネジ171が形成された接続部170を軸受け部140に設けてボールジョイント120を構成することもできる。この場合、アーム部材110の端部に雌ネジ171に噛み合う雄ネジを形成するとよい。なお、この場合、図7に示すように、アルミニウム材を鋳造して形成したアーム部材110’の一方(図示左側)の端部に上記実施形態における接続部150を設けることもできる。これらによっても、上記実施形態と同様の効果が期待できる。なお、図6および図7において、上記実施形態と同様の構成部分に同上記実施形態と同一の符号を付している。
また、上記実施形態においては、ボールジョイント120における軸受け部140をアルミニウム材で構成するとともに、接続部150を鋼材で構成した。しかし、本発明の特徴は、スタビライザーリンク100において応力が集中し易いアーム部材110と軸受け部140との接続部150に剛性の高い素材を用いるとともに、アーム部材110および軸受け部140に軽量化を図ることができる素材を用いることにある。したがって、これらの軸受け部140および接続部150を構成する素材は、スタビライザーリンクとしての機能を発揮し、スタビライザーリンク100におけるアーム部材110、軸受け部材140および接続部150にそれぞれ作用する負荷に耐えることができる素材であれば、当然、これに限定されるものではない。すなわち、これらの軸受け部140および接続部150を構成する素材は、スタビライザーリンク100に作用する負荷に応じて適宜選定されるものである。例えば、軸受け部140を構成する素材としてマグネシウム材や亜鉛材などを用いることができる。
また、上記実施形態においては、接続部150における一方の端部に2面カット形状の回止め部152を形成した。しかし、回止め部152の形状は、接続部150の回転が防止できれば、当然、上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、回止め部152は、接続部150の横断面形状における断面重心から外表面の一点までの距離と、同断面重心から外表面の他の一点までの距離とが異なる形状であればよい。例えば、図6に示すように、接続部170における回止め部172の横断面形状を六角形状などの多角形に形成してもよいし、楕円形やカム状に形状にしてもよい。また、接続部150,170の外周面に凸状の突起物を設けるようにしてもよい。これらによっても、上記実施形態と同様の効果が期待できる。
なお、回止め部152は、接続部150,170が軸受け部140の鋳造により強固に固定される場合や、他の方法(例えば、ネジ止めや溶接)などによって回転が規制される場合には、必ずしも必要ではない。
また、上記実施形態においては、接続部150における一方の端部側外周面に雄ネジ状の抜止め部153を形成した。しかし、抜止め部153の形状は、接続部150の軸方向の変位が防止できれば、当然、上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、抜止め部153は、接続部150の縦断面形状における外形が接続部150の先端部に向って小さくなる部分を含む形状であればよい。例えば、図6に示すように、接続部170における抜止め部173の形状を接続部170の径方向に張り出したフランジ状に形成してもよいし、同抜止め部173の外径を軸受け部140の内側から外側に向って小さくなる円錐状に形成してもよい。これらによっても、上記実施形態と同様の効果が期待できる。
なお、抜止め部153,173は、前記回止め部152,172と同様に、接続部150,170が軸受け部140の鋳造により強固に固定される場合や、他の方法(例えば、ネジ止めや溶接)などによって接続部150の軸線方向の変位が規制される場合には、必ずしも必要ではない。
また、上記実施形態においては、車両におけるサスペンション機構を構成するスタビライザーリンク100に本発明を適用したが、当然、これに限定されるものではない。本発明は、車両におけるサスペンション機構およびステアリング機構において各構成要素間の角度変化を許容しつつ各構成要素を互いに連結するためのジョイント部材、および同ジョイント部材を備えるリンク部材、例えば、サスペンションボールジョイントやタイロッドエンド(図6参照)などのジョイント部材、または、サスペンションアームやラックエンドなどのリンク部材に広く適用することができるものである。特に、アーム部材110における一方の端部のみにボールジョイント120を配置した所謂片ジョイントタンプのリンク部材においては、接続部150に応力が集中し易いため本発明の適用が有効である。これらによっても、上記実施形態と同様の効果が期待できる。
本発明の一実施形態に係るボールジョイントを備えるスタビライザーリンクの全体を概略的に示す正面図である。 図1のスタビライザーリンクのアーム部材を示す一部破断拡大図である。 (A)は図1のスタビライザーリンクのボールジョイントを示す平面図であり、(B)は同ボールジョイントを示す一部破断正面図である。 (A)は図2のボールジョイントの接続部を示す側面図であり、(B)は同接続部を示す正面図である。 アーム部材にボールジョイントを挿入してアーム部材をプレス加工する状態を示す説明図である。 本発明の変形例に係るボールジョイントを示す一部破断正面図である。 本発明の他の変形例に係るボールジョイントを示す一部破断正面図である。
符号の説明
100…スタビライザーリンク、110,110’…アーム部材、111…パイプ体、112…開口部、113…雌ネジ、120…ボールジョイント、130…ボールスタッド、131…スタッド部、132…ボール部、140…軸受け部材、141…ソケット部、142…支持部、143…ボールシート、144…プラグ、145…ダストカバー、150,170…接続部、151…中央部、152,172…回止め、153,183…抜止め、154…カシメ部、155…雄ネジ、160a,160b…プレス型。

Claims (8)

  1. 球面部が形成されたスタッドを同球面部に沿って摺動可能な状態で保持するための収容部と一体的に形成されて同収容部を支持する軸受け部と、
    前記軸受け部を相手部材に接続するために同軸受け部に形成された接続部とを備え、車両におけるサスペンション機構またはステアリング機構に用いられるジョイント部材において、
    前記接続部は、前記軸受け部より剛性の高い素材を用いて形成されたことを特徴とするジョイント部材。
  2. 請求項1に記載したジョイント部材において、
    前記軸受け部は、鋳造することにより形成され、
    前記接続部は、前記軸受け部の鋳造によって同軸受け部に固定されるジョイント部材。
  3. 請求項1または請求項2に記載したジョイント部材において、
    前記軸受け部は、アルミニウム材またはアルミニウム材を含む合金で構成され、
    前記接続部は、鋼材によって構成されるジョイント部材。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載したジョイント部材において、
    前記接続部は、横断面形状における断面重心から外表面の一点までの距離と、同断面重心から外表面の他の一点までの距離とが異なるジョイント部材。
  5. 請求項4に記載したジョイント部材において、
    前記接続部は、横断面形状が多角形状であるジョイント部材。
  6. 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載したジョイント部材において、
    前記接続部は、縦断面形状における外径が同接続部の先端部側に向って小さくなる部分を含むジョイント部材。
  7. 車両におけるサスペンション機構またはステアリング機構に用いられるリンク部材において、
    前記請求項1ないし前記請求項6のうちのいずれか1つに記載されたジョイント部材と、
    前記ジョイント部材を支持する支持体の先端部に前記ジョイント部材における接続部を接続するための結合部が形成された支持部材とを備えたことを特徴とするリンク部材。
  8. 請求項7に記載したリンク部材において、
    前記結合部は、前記支持体より剛性の高い素材を用いて形成されたリンク部材。
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