(実施形態1)
以下、本発明の実施形態1を、図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、本発明の実施形態1に係る接続関係特定システム1000について説明する。接続関係特定システム1000は、例えば、電気機器のメンテナンスなどのために、分岐ブレーカと電気機器との接続関係を特定するためのシステムである。つまり、ユーザは、接続関係特定システム1000を用いて、どの電気機器がどの分岐ブレーカに接続されているのかを確認することができる。接続関係特定システム1000は、例えば、電気機器が設置された位置が、分岐ブレーカが設置された位置とは離れており、電気機器と分岐ブレーカとの接続関係を適切に示す電源系統図は存在しない場合に使用される。
図1に示すように、接続関係特定システム1000は、第1通信装置100と、第2通信装置210と、第2通信装置220と、第2通信装置230と、を備える。第1通信装置100は、分岐ブレーカ410に流れる電流の値を検出するために、分岐ブレーカ410の近傍に配置される。第2通信装置210は、電気機器310に流れる電流の値を検出するために、電気機器310の近傍に配置される。第2通信装置220は、電気機器320に流れる電流の値を検出するために、電気機器320の近傍に配置される。第2通信装置230は、電気機器330に流れる電流の値を検出するために、電気機器330の近傍に配置される。
電気機器310は、供給された交流電力を、電気機器310の機能や運転状態に応じた電流パターンで消費する機器である。電気機器320は、供給された交流電力を、電気機器320の機能や運転状態に応じた電流パターンで消費する機器である。電気機器330は、供給された交流電力を、電気機器330の機能や運転状態に応じた電流パターンで消費する機器である。本実施形態では、電気機器310と電気機器320と電気機器330とはいずれも同じ機能を有するものとする。例えば、電気機器310と電気機器320と電気機器330とはいずれも空調機能を有するものとする。一方、本実施形態では、電気機器310の運転状態は、電気機器320の運転状態とは異なり、電気機器330の運転状態とは同じであるものとする。例えば、電気機器310と電気機器330とはいずれも冷房運転中であり、電気機器320は送風運転中であるものとする。この場合、電気機器310の電流消費パターンは、電気機器320の電流消費パターンとは異なり、電気機器330の電流消費パターンとは同じとなる。
電気機器310と電気機器320と電気機器330とは、主幹ブレーカ400と分岐ブレーカ410と分岐ブレーカ420と分岐ブレーカ430とを収容する分電盤500を介して、商用電源600から交流電力の供給を受ける。商用電源600により供給される交流電力は、実効値が100Vであり、周波数が50Hzであるものとする。主幹ブレーカ400は、商用電源600から交流電力の供給を受ける。分岐ブレーカ410と分岐ブレーカ420と分岐ブレーカ430とは、電力線L0と電力線N0とにより主幹ブレーカ400に接続され、主幹ブレーカ400から交流電力の供給を受ける。
本実施形態では、電気機器310と電気機器320とは、電力線L1と電力線N1とにより分岐ブレーカ410に接続され、分岐ブレーカ410から交流電力の供給を受けるものとする。また、本実施形態では、電気機器330は、電力線L3と電力線N3とにより分岐ブレーカ430に接続され、分岐ブレーカ430から交流電力の供給を受けるものとする。そして、本実施形態では、分岐ブレーカ420に接続された電力線L2と電力線N2とには、電気機器は接続されないものとする。以下、本実施形態では、接続関係特定システム1000が、分岐ブレーカ410に接続された電気機器が、電気機器310と電気機器320と電気機器330とのうちのいずれであるのかを特定する例について説明する。なお、分岐ブレーカ420や分岐ブレーカ430に接続された電気機器を特定する処理は、処理の対象となる構成要素は異なるものの、基本的には、分岐ブレーカ410に接続された電気機器を特定する処理と同様である。
第1通信装置100は、PLC(Power Line Communications)機能を有する通信装置である。本実施形態では、分岐ブレーカ410と分岐ブレーカ420と分岐ブレーカ430とがON状態であり、電力線L0と電力線L1と電力線L2と電力線L3とは相互に接続され、電力線N0と電力線N1と電力線N2と電力線N3とは相互に接続されているものとする。従って、第1通信装置100は、これらの電力線を介して、第2通信装置210と第2通信装置220と第2通信装置230とのそれぞれと通信することができる。
また、第1通信装置100は、電力線L1と電力線N1とに接続された電気機器を特定する機能を有する。この機能を実現するため、第1通信装置100は、第1電流波形と、3つの第2電流波形と、を取得する。第1電流波形は、分岐ブレーカ410に流れる電流の値の時系列データにより構成される。第2電流波形の1つは、電気機器310に流れる電流の値の時系列データにより構成される。第2電流波形のもう1つは、電気機器320に流れる電流の値の時系列データにより構成される。第2電流波形の残りの1つは、電気機器330に流れる電流の値の時系列データにより構成される。
第1通信装置100は、電力線L1(又は、電力線N1)に流れる電流の値をサンプリングすることにより、第1電流波形を取得する。一方、第1通信装置100は、電気機器310に流れる電流の値の時系列データにより構成される第2電流波形を、第2通信装置210から取得する。また、第1通信装置100は、電気機器320に流れる電流の値の時系列データにより構成される第2電流波形を、第2通信装置220から取得する。そして、第1通信装置100は、電気機器330に流れる電流の値の時系列データにより構成される第2電流波形を、第2通信装置230から取得する。図2に示すように、第1通信装置100は、制御部11と、計測部12と、通信部13と、電源部14と、表示部15と、操作部16と、計時部17と、第2通信部18と、を備える。
制御部11は、第1通信装置100全体の動作を制御する。例えば、制御部11は、計測部12を制御して、電力線L1に流れる電流の値と、電力線L1と電力線N1との間の電圧の値と、を取得する。また、制御部11は、通信部13を制御して、第2通信装置210と第2通信装置220と第2通信装置230とのそれぞれと通信する。また、制御部11は、第1通信装置100の自立運転が可能となるように電源部14を制御する。また、制御部11は、表示部15を制御して、分岐ブレーカと電気機器との接続関係の特定結果などをユーザに提示する。また、制御部11は、第2通信部18を介して、電気機器310と電気機器320と電気機器330とのそれぞれの運転状態を制御する。制御部11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、を備える。
計測部12は、電力線L1に流れる電流の値を計測する機能と、電力線L1と電力線N1との間の電圧の値を計測する機能と、を有する。計測部12は、予め定められたサンプリング周期で、電力線L1に流れる電流の値を電流センサ150から取得する。また、計測部12は、予め定められたサンプリング周期で、電力線L1と電力線N1との間の電圧の値を取得する。これらのサンプリング周期は、商用電源600の周期(例えば、20ms)よりも十分に短いものとする。計測部12は、サンプリングにより取得された電流の値を時系列で示す情報(以下、適宜「電流情報」という。)とサンプリングにより取得された電圧の値を時系列で示す情報(以下、適宜「電圧情報」という。)とを、図示しないバッファメモリに記憶する。計測部12は、制御部11による制御に従って、バッファメモリに記憶された電流情報や電圧情報を、制御部11に供給する。計測部12は、例えば、電力計を備える。
通信部13は、制御部11による制御に従って、PLCを実行する。例えば、通信部13は、電力線L1と電力線N1とを介して、第2通信装置210と第2通信装置220と第2通信装置230とのそれぞれにトリガ信号を送信する。また、通信部13は、電力線L1と電力線N1とを介して、第2通信装置210と第2通信装置220と第2通信装置230とのそれぞれから第2電流波形を受信する。通信部13は、受信した第2電流波形を制御部11に供給する。通信部13は、例えば、PLCインターフェースを備える。
電源部14は、電力線L1と電力線N1とを介して、第1通信装置100が消費する電力を取得する。電源部14は、電力線L1と電力線N1とを介して供給された交流電力を直流電力に変換して、第1通信装置100が備える各構成に供給する。電源部14は、接続関係特定処理の実行中に、第1通信装置100の自立運転が可能になるように、制御部11により制御される。つまり、電源部14は、接続関係特定処理が実行されていない間、電力線L1と電力線N1を介して電力の供給を受け、供給された電力を、第1通信装置100が備える各構成に供給するとともに蓄積する。一方、電源部14は、接続関係特定処理が実行されている間、電力線L1と電力線N1を介した電力の供給を受けず、蓄積した電力を、第1通信装置100が備える各構成に供給する。
表示部15は、制御部11による制御に従って、各種の情報を表示する。例えば、表示部15は、分岐ブレーカと電気機器との接続関係を示す情報、電気機器の動作状態を変更することを促す情報などを示す画面を表示する。表示部15は、例えば、液晶ディスプレイ、タッチスクリーン、LED(Light Emitting Diode)などを備える。
操作部16は、ユーザから、各種の操作を受け付ける。例えば、操作部16は、ユーザから、接続関係特定処理の開始を指示する操作を受け付ける。操作部16は、受け付けた操作の内容を示す制御信号を制御部11に送信する。操作部16は、例えば、ボタン、タッチスクリーンなどを備える。
計時部17は、RTC(Real Time Clock)などの計時用のデバイスである。計時部17は、例えば、電池を内蔵し、第1通信装置100の電源がオフの間も計時を継続する。計時部17は、例えば、水晶発振子を備える発振回路を備える。
第2通信部18は、制御部11による制御に従って、電気機器310と電気機器320と電気機器330とのそれぞれと通信する。例えば、第2通信部18は、制御部11による制御に従って、電気機器310と電気機器320と電気機器330とのそれぞれの運転状態を制御する。第2通信部18は、例えば、無線通信が実行可能な無線LAN(Local Area Network)インターフェースを備える。
第2通信装置210は、PLC機能を有する通信装置である。第2通信装置210は、は、電力線を介して、第1通信装置100と第2通信装置220と第2通信装置230とのそれぞれと通信することができる。第2通信装置210は、電気機器310に流れる電流の値の時系列データにより構成される第2電流波形を取得する機能を有する。第2通信装置210は、電力線L1(又は、電力線N1)に流れる電流の値をサンプリングすることにより、第2電流波形を取得する。第2通信装置210は、取得した第2電流波形を第1通信装置100に送信する。第2通信装置210は、電気機器310に対応して設けられた通信装置である。図3に示すように、第2通信装置210は、制御部21と、計測部22と、通信部23と、電源部24と、表示部25と、操作部26と、計時部27と、を備える。
制御部21は、第2通信装置210全体の動作を制御する。例えば、制御部21は、計測部22を制御して、電力線L1に流れる電流の値と、電力線L1と電力線N1との間の電圧の値と、を取得する。また、制御部21は、通信部23を制御して、第1通信装置100と第2通信装置220と第2通信装置230とのそれぞれと通信する。また、制御部21は、第2通信装置210の自立運転が可能となるように電源部24を制御する。また、制御部21は、表示部25を制御して、各種の情報をユーザに提示する。制御部21は、例えば、CPUと、ROMと、RAMと、を備える。
計測部22は、電力線L1に流れる電流の値を計測する機能と、電力線L1と電力線N1との間の電圧の値を計測する機能と、を有する。計測部22は、予め定められたサンプリング周期で、電力線L1に流れる電流の値を電流センサ251から取得する。また、計測部22は、予め定められたサンプリング周期で、電力線L1と電力線N1との間の電圧の値を取得する。計測部22は、サンプリングにより取得された電流情報と電圧情報とを、図示しないバッファメモリに記憶する。計測部22は、制御部21による制御に従って、バッファメモリに記憶された電流情報や電圧情報を、制御部21に供給する。計測部22は、例えば、電力計を備える。
通信部23は、制御部21による制御に従って、PLCを実行する。例えば、通信部23は、電力線L1と電力線N1とを介して、第1通信装置100からトリガ信号を受信する。通信部23は、受信したトリガ信号を制御部21に供給する。また、通信部23は、制御部21から第2電流波形を受信する。通信部23は、電力線L1と電力線N1とを介して、第1通信装置100に第2電流波形を送信する。通信部23は、例えば、PLCインターフェースを備える。
電源部24は、電力線L1と電力線N1とを介して、第2通信装置210が消費する電力を取得する。電源部24は、電力線L1と電力線N1とを介して供給された交流電力を直流電力に変換して、第2通信装置210が備える各構成に供給する。電源部24は、第2電流波形取得処理の実行中に、第2通信装置210の自立運転が可能になるように、制御部21により制御される。つまり、電源部24は、第2電流波形取得処理が実行されていない間、電力線L1と電力線N1を介して電力の供給を受け、供給された電力を、第2通信装置210が備える各構成に供給するとともに蓄積する。一方、電源部24は、第2電流波形取得処理が実行されている間、電力線L1と電力線N1を介した電力の供給を受けず、蓄積した電力を、第2通信装置210が備える各構成に供給する。
表示部25は、制御部21による制御に従って、各種の情報を表示する。表示部25は、例えば、液晶ディスプレイ、タッチスクリーン、LEDなどを備える。
操作部26は、ユーザから、各種の操作を受け付ける。操作部26は、例えば、ボタン、タッチスクリーンなどを備える。
計時部27は、RTCなどの計時用のデバイスである。計時部27は、例えば、電池を内蔵し、第2通信装置210の電源がオフの間も計時を継続する。計時部27は、例えば、水晶発振子を備える発振回路を備える。
第2通信装置220は、PLC機能を有する通信装置である。第2通信装置220は、は、電力線を介して、第1通信装置100と第2通信装置210と第2通信装置230とのそれぞれと通信することができる。第2通信装置220は、電気機器320に流れる電流の値の時系列データにより構成される第2電流波形を取得する機能を有する。第2通信装置220は、電流センサ252を介して、電力線L1(又は、電力線N1)に流れる電流の値をサンプリングすることにより、第2電流波形を取得する。第2通信装置220は、取得した第2電流波形を第1通信装置100に送信する。第2通信装置220は、電気機器320に対応して設けられた通信装置である。第2通信装置220の構成は、基本的に、第2通信装置210の構成と同様である。
第2通信装置230は、PLC機能を有する通信装置である。第2通信装置230は、は、電力線を介して、第1通信装置100と第2通信装置210と第2通信装置220とのそれぞれと通信することができる。第2通信装置230は、電気機器330に流れる電流の値の時系列データにより構成される第2電流波形を取得する機能を有する。第2通信装置230は、電流センサ253を介して、電力線L3(又は、電力線N3)に流れる電流の値をサンプリングすることにより、第2電流波形を取得する。第2通信装置230は、取得した第2電流波形を第1通信装置100に送信する。第2通信装置230は、電気機器330に対応して設けられた通信装置である。第2通信装置230の構成は、基本的に、第2通信装置210の構成や第2通信装置220の構成と同様である。
次に、図4を参照して、第1通信装置100及び第2通信装置210の機能について説明する。なお、第2通信装置220や第2通信装置230の機能は、基本的に、第2通信装置210の機能と同様であるため、適宜、説明を省略する。図4に示すように、第1通信装置100は、機能的には、第1電流値検出部101と、電気機器特定部102と、第1波形取得部103と、組合せ選択部104と、波形判別部105と、情報提示部106と、第1電圧値検出部107と、第1送信部108と、第1検出期間特定部109と、第1受信部110と、第1タイミング検出部111と、を備える。
第1電流値検出部101は、少なくとも1つの分岐ブレーカのうちの特定の分岐ブレーカに流れる電流の値を検出する。特定の分岐ブレーカは、接続された電気機器を特定する対象の分岐ブレーカである。本実施形態では、特定の分岐ブレーカは、分岐ブレーカ410である。第1電流値検出部101の機能は、例えば、計測部12と電流センサ150とが協働することにより実現される。
電気機器特定部102は、検出期間において第1電流値検出部101により検出された電流の値と、検出期間において少なくとも1つの第2電流値検出部201のそれぞれにより検出された電流の値と、に基づいて、少なくとも1つの電気機器のうち特定の分岐ブレーカに接続された電気機器を特定する。検出期間は、電流の値を検出する期間である。本実施形態では、検出期間は、交流電力の周期(20msec)の2倍の時間(40msec)の期間であるものとする。本実施形態では、電気機器特定部102は、電気機器310と電気機器320と電気機器330とのうち分岐ブレーカ410に接続された電気機器310と電気機器320とを特定する。電気機器特定部102の機能は、例えば、制御部11の機能により実現される。
第1波形取得部103は、第1電流値検出部101により検出された電流の値に基づいて、第1電流波形を取得する。第1電流波形は、検出期間において特定の分岐ブレーカに流れた電流の波形である。第1波形取得部103の機能は、例えば、制御部11と計測部12とが協働することにより実現される。
組合せ選択部104は、少なくとも1つの電気機器から抽出される電気機器の組合せを選択する。本実施形態では、組合せ選択部104は、電気機器310と電気機器320と電気機器330とから抽出される電気機器の組合せを選択する。組合せ選択部104の機能は、例えば、制御部11の機能により実現される。
波形判別部105は、合成電流波形が、第1波形取得部103により取得された第1電流波形と一致するか否かを判別する。この合成電流波形は、少なくとも1つの第2波形取得部202により取得された第2電流波形のうち、組合せ選択部104により選択された組合せに含まれる電気機器に対応する第2電流波形を合成することにより取得される電流波形である。なお、合成電流波形は、複数の第2電流波形の時間軸を調整した上で、複数の第2電流波形が合成されたものであってもよい。この場合、例えば、複数の第2電流波形の相関係数が最大となるように時間軸が調整される。
波形判別部105が2つの電流波形が一致するか否かを判別する手法は、適宜、調整することができる。例えば、波形判別部105は、2つの電流波形の相関係数が予め定められた閾値(例えば、0.8)以上である場合、2つの電流波形が一致すると判別する。一方、波形判別部105は、2つの電流波形の相関係数が予め定められた閾値未満である場合、2つの電流波形が一致しないと判別する。波形判別部105の機能は、例えば、制御部11の機能により実現される。
ここで、電気機器特定部102は、組合せ選択部104により選択された組合せのうち、波形判別部105により合成電流波形が第1電流波形と一致すると判別された組合せに含まれる電気機器を、特定の分岐ブレーカに接続された電気機器として特定する。なお、波形判別部105により合成電流波形が第1電流波形と一致すると判別された組合せは、基本的には、特定の分岐ブレーカに接続された電気機器の組合せとして正しい組合せである。
情報提示部106は、組合せ選択部104により選択された複数の組合せについて、波形判別部105により合成電流波形が第1電流波形と一致すると判別された場合、これらの複数の組合せに含まれるいずれかの電気機器の運転状態を変更することを促す情報をユーザに提示する。組合せ選択部104により選択された複数の組合せについて、合成電流波形が第1電流波形と一致すると判別される場合は、これらの複数の組み合せに含まれる複数の電気機器に流れる電流の波形(第2電流波形)が同一である場合といえる。そこで、このような場合、第2電流波形が同一である電気機器が存在しなくなるように、これらの複数の電気機器のうちのいずれかの電気機器の運転状態を変更することが望ましい。そこで、このような場合、情報提示部106は、これらの複数の組合せに含まれる電気機器のいずれかの運転状態を変更することを促す情報をユーザに提示する。また、情報提示部106は、合成電流波形が第1電流波形と一致すると判別された組合せを示す情報を、ユーザに提示してもよい。情報提示部106の機能は、例えば、制御部11と表示部15とが協働することにより実現される。
第1電圧値検出部107は、特定の分岐ブレーカに接続された電力線間の電圧の値を検出する。本実施形態では、第1電圧値検出部107は、分岐ブレーカ410に接続された電力線L1と電力線N1との間の電圧の値を検出する。第1電圧値検出部107の機能は、例えば、計測部12の機能により実現される。
第1送信部108は、第1電圧値検出部107により検出された電圧の値が予め定められた値となったタイミングで上述した少なくとも1つの第2通信装置にトリガ信号を送信する。予め定められた値は、例えば、商用電源600から供給される交流電圧の極大値(例えば、141V)又は極小値(例えば、−141V)である。本実施形態では、第1送信部108は、第1電圧値検出部107により検出された電圧の値が交流電圧の極大値になったタイミングで、第2通信装置210と第2通信装置220と第2通信装置230とのそれぞれにトリガ信号を送信するものとする。第1送信部108の機能は、例えば、制御部11と通信部13とが協働することにより実現される。
第1検出期間特定部109は、第1送信部108によりトリガ信号が送信されたタイミングに基づいて、検出期間を特定する。第1検出期間特定部109の機能は、例えば、制御部11と計時部17とが協働することにより実現される。
第1受信部110は、上述した少なくとも1つの第2通信装置から検出期間において上述した少なくとも1つの第2電流値検出部201により検出された電流の値を示す情報を受信する。第1受信部110の機能は、例えば、通信部13の機能により実現される。
第1タイミング検出部111は、第1送信部108によりトリガ信号が送信された後、第1電圧値検出部107により検出された電圧の値が予め定められた回数ゼロクロスしたタイミングを検出する。ゼロクロスとは、正の値からゼロを経由して負の値に切り替わること、又は、負の値からゼロを経由して正の値に切り替わることである。交流電力の周波数が50Hzの場合、10msec毎にゼロクロスが発生する。予め定められた回数は、例えば、第1通信装置100が第1電流波形を取得するための準備に必要な時間、第2通信装置210と第2通信装置220と第2通信装置230とが第2電流波形を取得するための準備に必要な時間などに応じて設定される。本実施形態では、予め定められた回数は、4回であるものとする。第1タイミング検出部111の機能は、例えば、制御部11の機能により実現される。
ここで、第1検出期間特定部109は、第1タイミング検出部111により検出されたタイミングを、検出期間の先頭時刻として特定する。本実施形態では、トリガ信号が送信されたタイミングから交流電力の周期の1.75倍の時間(例えば、35msec)が経過した時刻が検出期間の先頭時刻として特定されるものとする。
図4に示すように、第2通信装置210は、機能的には、第2電流値検出部201と、第2波形取得部202と、第2受信部203と、第2検出期間特定部204と、第2送信部205と、第2電圧値検出部206と、第2タイミング検出部207と、を備える。
第2電流値検出部201は、少なくとも1つの電気機器のうちの対応する電気機器に流れる電流の値を検出する。第2通信装置210が備える第2電流値検出部201は、電気機器310に流れる電流の値を検出する。第2通信装置220が備える第2電流値検出部201は、電気機器320に流れる電流の値を検出する。第2通信装置230が備える第2電流値検出部201は、電気機器330に流れる電流の値を検出する。第2電流値検出部201の機能は、例えば、計測部22と電流センサ251(又は、電流センサ252、電流センサ253)が協働することにより実現される。
第2波形取得部202は、少なくとも1つの第2電流値検出部201のうちの対応する第2電流値検出部201により検出された電流の値に基づいて、検出期間において少なくとも1つの電気機器のうちの対応する電気機器に流れた電流の波形である第2電流波形を取得する。第2通信装置210が備える第2波形取得部202は、第2通信装置210が備える第2電流値検出部201により検出された電流の値に基づいて、検出期間において第2通信装置210に流れた電流の波形である第2電流波形を取得する。第2通信装置220が備える第2波形取得部202は、第2通信装置220が備える第2電流値検出部201により検出された電流の値に基づいて、検出期間において第2通信装置220に流れた電流の波形である第2電流波形を取得する。第2通信装置230が備える第2波形取得部202は、第2通信装置230が備える第2電流値検出部201により検出された電流の値に基づいて、検出期間において第2通信装置230に流れた電流の波形である第2電流波形を取得する。第2波形取得部202の機能は、例えば、制御部21と計測部22とが協働することにより実現される。
第2受信部203は、第1通信装置100からトリガ信号を受信する。第2受信部203の機能は、例えば、通信部23の機能により実現される。
第2検出期間特定部204は、第2受信部203によりトリガ信号が受信されたタイミングに基づいて、検出期間を特定する。第2検出期間特定部204の機能は、例えば、制御部21と計時部27とが協働することにより実現される。
第2送信部205は、第2検出期間特定部204により特定された検出期間において第2電流値検出部201により検出された電流の値を示す情報を第1通信装置100に送信する。第2送信部205の機能は、例えば、制御部21と通信部23とが協働することにより実現される。
第2電圧値検出部206は、少なくとも1つの第2通信装置のうちの自装置に接続された電力線間の電圧の値を検出する。第2通信装置210が備える第2電圧値検出部206は、第2通信装置210に接続された電力線L1と電力線N1との間の電圧の値を検出する。第2通信装置220が備える第2電圧値検出部206は、第2通信装置220に接続された電力線L1と電力線N1との間の電圧の値を検出する。第2通信装置230が備える第2電圧値検出部206は、第2通信装置230に接続された電力線L3と電力線N3との間の電圧の値を検出する。第2電圧値検出部206の機能は、例えば、計測部22の機能により実現される。
第2タイミング検出部207は、第2受信部203によりトリガ信号が受信された後、第2電圧値検出部206により検出された電圧の値が予め定められた回数ゼロクロスするタイミングを検出する。
ここで、第2検出期間特定部204は、第2タイミング検出部207により検出されたタイミングを、検出期間の先頭時刻として特定する。
次に、図5Aを参照して、電力線L1−電力線N1間に印加される電圧の波形について説明する。電力線L1−電力線N1間に印加される電圧は、商用電源600により印加される電圧である。従って、図5Aに示すように、電力線L1−電力線N1間に印加される電圧の波形は、正弦波となる。また、電力線L0と電力線L1と電力線L2と電力線L3とは相互に接続され、電力線N0と電力線N1と電力線N2と電力線N3とは相互に接続される。従って、電力線L0−電力線N0間に印加される電圧の波形と、電力線L1−電力線N1間に印加される電圧の波形と、電力線L2−電力線N2間に印加される電圧の波形と、電力線L3−電力線N3間に印加される電圧の波形とは、いずれも同じ波形となる。
また、図5Aは、t0において、電力線L1−電力線N1間に、トリガ信号が重畳されている様子を示している。また、図5Aは、トリガ信号が重畳された後、1回目のゼロクロスがt1で発生し、2回目のゼロクロスがt2で発生し、3回目のゼロクロスがt3で発生し、4回目のゼロクロスがt4で発生した様子を示している。t0からt1までの時間は、大凡交流電力の周期の0.25倍の時間である。t1からt2までの時間、t2からt3までの時間、及び、t3からt4までの時間は、いずれも、交流電力の周期の0.5倍の時間である。
次に、図5Bを参照して、分岐ブレーカ410に流れる電流の波形(第1電流波形)について説明する。分岐ブレーカ410に流れる電流の値は、電気機器310に流れる電流の値と電気機器320に流れる電流の値との合計値である。電気機器310に流れる電流の波形を電気機器310の第2電流波形とし、電気機器320に流れる電流の波形を電気機器320の第2電流波形と呼ぶ。この場合、第1電流波形は、電気機器310の第2電流波形と電気機器320の第2電流波形とを合成した波形(合成電流波形)となる。図5Bに示す例では、第1電流波形は、正の振幅の方が負の振幅よりも大きいことを示している。また、図5Bは、検出期間がt4からt5までの期間であることを示している。なお、t4は、4回目のゼロクロスが検出された時刻である。また、t5は、t4から予め定められた時刻が経過した時刻である。
次に、図6Aを参照して、電気機器310に流れる電流の波形(電気機器310の第2電流波形)について説明する。電気機器310に流れる電流の値は、電気機器310の機能や運転状態に応じた値となる。従って、電気機器310の第2電流波形は、電気機器310の機能や運転状態に応じた波形となる。本実施形態では、電気機器310の第2電流波形は、正の振幅と負の振幅とが同程度であるものとする。図6Aも、検出期間がt4からt5までの期間であることを示している。
次に、図6Bを参照して、電気機器320に流れる電流の波形(電気機器320の第2電流波形)について説明する。電気機器320に流れる電流の値は、電気機器320の機能や運転状態に応じた値となる。従って、電気機器320の第2電流波形は、電気機器320の機能や運転状態に応じた波形となる。本実施形態では、電気機器320の第2電流波形は、正の振幅のみ存在し、負の振幅が存在しないものとする。図6Bも、検出期間がt4からt5までの期間であることを示している。
なお、本実施形態では、電気機器310の機能と電気機器330の機能とは同じ機能であり、電気機器310の運転状態と電気機器330の運転状態と同じ運転状態である。従って、本実施形態では、電気機器330に流れる電流の波形(電気機器330の第2電流波形)は、電気機器310に流れる電流の波形(電気機器310の第2電流波形)と同じ波形となる。
次に、図7Aと図7Bと図8Aと図8Bとを参照して、電気機器の組合せと波形判別部105による判別結果との対応関係について説明する。電気機器の組合せとしては、要素数が0である組合せと、要素数が1である組合せと、要素数が2である組合せと、要素数が3である組合せとが存在する。要素数が0である組合せは、いずれの電気機器も含まれない1つの組合せである。要素数が1である組合せは、電気機器310のみが含まれる組合せと、電気機器320のみが含まれる組合せと、電気機器330のみが含まれる組合せとの3つの組合せである。要素数が2である組合せは、電気機器310と電気器320とが含まれ電気機器330が含まれない組合せと、電気機器310と電気機器330とが含まれ電気機器320が含まれない組合せと、電気機器320と電気機器330とが含まれ電気機器310が含まれない組合せとの3つの組合せである。要素数が3である組合せは、全ての電気機器が含まれる1つの組合せである。このように、本実施形態では、電気機器の組合せは、8つ存在する。
ここで、本実施形態では、分岐ブレーカ410に接続されている電気機器は、電気機器310と電気機器320との2つの電気機器である。従って、波形判別部105による判別結果として合成電流波形と第1電流波形とが一致すると判別されるべき組合せは、電気機器310と電気機器320とが含まれ電気機器330が含まれない組合せである。図7Aと図7Bと図8Aと図8Bとにおいて、判別結果として一致すると判別されるべき組合せを太線の枠で示している。また、図7Aと図7Bと図8Aと図8Bとにおいて、組合せに含まれること及び合成電流波形と第1電流波形とが一致すると判別されることを○で示し、組合せに含まれないこと及び合成電流波形と第1電流波形とが一致しないと判別されることを×で示している。
図7Aに、電気機器310と電気機器330とで第2電流波形が同一であるときの判別結果を示す。図7Aに示すように、電気機器310と電気機器320とが含まれ電気機器330が含まれない組合せ(正しい組合せ)において判別結果が○となる他、電気機器320と電気機器330とが含まれ電気機器310が含まれない組合せ(誤った組合せ)においても判別結果が○となる。この理由は、電気機器310と電気機器320とで第2電流波形が同一である場合、合成電流波形と第1電流波形との比較では、電気機器310と電気機器320との区別が不可能であるためである。
図7Bに、仮に全ての電気機器における第2電流波形が同一であるときの判別結果を示す。図7Bに示すように、電気機器310と電気機器320とが含まれ電気機器330が含まれない組合せ(正しい組合せ)において判別結果が○となる他、電気機器320と電気機器330とが含まれ電気機器310が含まれない組合せ(誤った組合せ)においても判別結果が○となり、さらに、電気機器310と電気機器330とが含まれ電気機器320が含まれない組合せ(誤った組合せ)においても判別結果が○となる。この理由は、全ての電気機器における第2電流波形が同一である場合、合成電流波形と第1電流波形との比較では、電気機器310と電気機器320と電気機器330の区別が不可能であるためである。
このように、複数の組合せについて、判別結果が○となる場合、適当な電気機器の運転状態を変更し、この電気機器の第2電流波形を変化させることが望ましい。なお、取得済の判別結果に応じて、運転状態を変更する電気機器を決定することが好適である。例えば、図7Aに示す例では、判別結果が○となる組合せは、要素数が2である組合せに限定されるため、正しい組合せの要素数は2であると推定される。また、要素数が2の組合せに限定すれば、電気機器320が含まれる組合せは必ず判別結果が○となり、電気機器320が含まれない組合せは必ず判別結果が×である。このため、電気機器320は、正しい組合せに含まれること、及び、他の電気機器とは第2電流波形が一致しないことが推定される。そこで、運転状態を変更する電気機器として、電気機器320以外の電気機器を選択することが好適である。
本実施形態では、図7Aに示すように、電気機器310と電気機器330とで第2電流波形が同一であった場合に、電気機器330の運転状態を変更するものとする。ただし、本実施形態では、第1通信装置100は、直接、電気機器330の運転状態を変更するのではなく、電気機器330の運転状態を変更することを促す情報をユーザに提示するものとする。一方、ユーザは、提示された情報を参照して、リモコンなどを使用して、電気機器330の運転状態を変更する。図8Aに、電気機器330の運転状態の変更後に、全ての電気機器における第2電流波形が非同一となったときの判別結果を示す。図8Aに示すように、全ての電気機器における第2電流波形が非同一となれば、判別結果が○となる組合せが1つに限定される。
しかしながら、電気機器330の運転状態を変更した場合であっても、電気機器330の運転状態が電気機器320の運転状態と同じ運転状態になると、電気機器320と電気機器330とで第2電流波形が同一になる可能性がある。図8Bに、電気機器330の運転状態の変更後に、電気機器320と電気機器330とで第2電流波形が同一となったときの判別結果を示す。図8Bに示すように、電気機器320と電気機器330とで第2電流波形が同一となると、電気機器310と電気機器320とが含まれ電気機器330が含まれない組合せ(正しい組合せ)において判別結果が○となる他、電気機器310と電気機器330とが含まれ電気機器320が含まれない組合せ(誤った組合せ)においても判別結果が○となる。
しかしながら、図8Bに示す例では、判別結果が○となる組合せは、要素数が2である組合せに限定されるため、正しい組合せの要素数は2であると推定される。また、要素数が2の組合せに限定すれば、電気機器310が含まれる組合せは必ず判別結果が○となり、電気機器310が含まれない組合せは必ず判別結果が×である。このため、電気機器310は、正しい組合せに含まれることが推定される。ここで、図7Aの判別結果により、電気機器320が正しい組合せに含まれることは推定済である。従って、電気機器310と電気機器320とが含まれ電気機器330が含まれない組合せが正しい組合せであることが推定される。
このように、複数の組合せについて、判別結果が○となる場合、他の電気機器とは第2電流波形が一致すると推定される電気機器の運転状態を変更することを促すことが好適である。なお、図7Aに示すような判別結果をユーザに提示することにより、運転状態を変更する電気機器をユーザに選択させてもよい。また、可能であるならば、他の運転状態と同じ運転状態にならないように、運転状態を変更することが望ましい。
例えば、図7Bに示すような判別結果となった場合でも、電気機器310と電気機器320と電気機器330とで運転状態が重複しないように、電気機器310と電気機器320と電気機器330とのうちの2つの電気機器の運転状態を変更することが好適である。なお、全ての電気機器の運転状態が重複しないように運転状態を変更することが難しい場合でも、取得済の判別結果を組合せることで、なるべく少ない運転状態の変更回数で、正しい組合せを求めることが可能である。
次に、図9に示すフローチャートを参照して、第1通信装置100が実行する接続関係特定処理について説明する。なお、第1通信装置100は、電源が投入されている間、図9に示す接続関係特定処理を繰り返し実行する。
まず、制御部11は、開始指示があるか否かを判別する(ステップS101)。例えば、制御部11は、接続関係特定処理の開始を指示する操作が操作部16により受け付けられたか否かを判別する。制御部11は、開始指示がないと判別すると(ステップS101:NO)、ステップS101に処理を戻す。
一方、制御部11は、開始指示があると判別すると(ステップS101:YES)、電流値の検出を開始する(ステップS102)。例えば、制御部11は、計測部12を制御して、電流センサ150による電流値の検出を開始させる。以後、計測部12は、サンプリング周期が経過する毎に、電流センサ150から電流値を取得する。計測部12は、取得した電流値で、図示しないバッファメモリに記憶された電流情報を更新する。
制御部11は、ステップS102の処理を完了すると、電圧値の検出を開始する(ステップS103)。例えば、制御部11は、計測部12を制御して、電圧値の検出を開始させる。以後、計測部12は、サンプリング周期が経過する毎に、電力線L1と電力線N1との間の電圧値を取得する。計測部12は、取得した電圧値で、図示しないバッファメモリに記憶された電圧情報を更新する。
制御部11は、ステップS103の処理を完了すると、電圧値がピーク値であるか否かを判別する(ステップS104)。例えば、制御部11は、計測部12が記憶する電圧情報を参照して、現在時刻における電圧値がピーク値(例えば、141V)であるか否かを判別する。制御部11は、電圧値がピーク値でないと判別すると(ステップS104:NO)、ステップS104に処理を戻す。
一方、制御部11は、電圧値がピーク値であると判別すると(ステップS104:YES)、トリガ信号を送信する(ステップS105)。例えば、制御部11は、通信部13を介して、電気機器310と電気機器320と電気機器330とのそれぞれに、トリガ信号を送信する。
制御部11は、ステップS105の処理を完了すると、ゼロクロスが検出されたか否かを判別する(ステップS106)。例えば、制御部11は、計測部12が記憶する電圧情報を参照して、電圧値の正負が切り替わったか否かを判別する。制御部11は、ゼロクロスが検出されないと判別すると(ステップS106:NO)、ステップS106に処理を戻す。
一方、制御部11は、ゼロクロスが検出されたと判別すると(ステップS106:YES)、カウント値をインクリメントする(ステップS107)。例えば、制御部11は、ゼロクロスが検出された回数を示すカウント値を1つ増加させる。カウント値は、例えば、制御部11を構成するRAMなどに記憶される。また、このカウント値は、ステップS105においてトリガ信号が送信された後、0にクリアされる。
制御部11は、ステップS107の処理を完了すると、カウント値が閾値以上であるか否かを判別する(ステップS108)。例えば、制御部11は、RAMなどに記憶されたカウント値が4以上であるか否かを判別する。制御部11は、カウント値が閾値以上でないと判別すると(ステップS108:NO)、ステップS106に処理を戻す。
一方、制御部11は、カウント値が閾値以上であると判別すると(ステップS108:YES)、第1電流波形の取得を開始する(ステップS109)。例えば、制御部11は、計測部12に、第1電流波形を構成する電流値の記憶の開始を指示する。また、制御部11は、第1電流波形の取得を開始した時刻を、計時部17から取得し、RAMに記憶する。
制御部11は、ステップS109の処理を完了すると、検出期間が終了したか否かを判別する(ステップS110)。例えば、制御部11は、計時部17から取得された時刻と第1電流波形の取得を開始した時刻との時間差が、検出期間の長さを超えているか否かを判別する。制御部11は、検出期間が終了していないと判別すると(ステップS110:NO)、ステップS110に処理を戻す。
一方、制御部11は、検出期間が終了したと判別すると(ステップS110:YES)、第1電流波形の取得を終了する(ステップS111)。例えば、制御部11は、計測部12に、第1電流波形を構成する電流値の記憶の終了を指示し、計測部12から第1電流波形を取得し、取得した第1電流波形をRAMに記憶する。
制御部11は、ステップS111の処理を完了すると、第2電流波形を受信する(ステップS112)。例えば、制御部11は、通信部13を介して、第2通信装置210と第2通信装置220と第2通信装置230とのそれぞれから第2電流波形を受信し、RAMに記憶する。
制御部11は、ステップS112の処理を完了すると、電気機器の組合せを選択する(ステップS113)。例えば、制御部11は、電気機器の組合せとして算出される全ての組合せの中から、順に1つの組合せを選択する。
制御部11は、ステップS113の処理を完了すると、第2電流波形を合成する(ステップS114)。例えば、制御部11は、選択された組合せに含まれる電気機器の第2電流波形の全てを合成し、合成電流波形を生成し、RAMに記憶する。
制御部11は、ステップS114の処理を完了すると、合成電流波形と第1電流波形とが一致するか否かを判別する(ステップS115)。例えば、制御部11は、合成電流波形と第1電流波形との相関係数が予め定められた閾値以上であるか否かを判別する。
制御部11は、ステップS115の処理を完了すると、合成電流波形と第1電流波形とが一致するか否かの判別結果を保存する(ステップS116)。制御部11は、例えば、RAMに、この判別結果を保存する。
制御部11は、ステップS116の処理を完了すると、全ての組合せを選択済であるか否かを判別する(ステップS117)。制御部11は、全ての組合せを選択済でないと判別すると(ステップS117:NO)、ステップS113に処理を戻し、未選択の組合せを選択する。一方、制御部11は、全ての組合せを選択済であると判別すると(ステップS117:YES)、判別結果が「一致」である組合せが複数存在するか否かを判別する(ステップS118)。
制御部11は、判別結果が「一致」である組合せが複数存在しないと判別すると(ステップS118:NO)、正しい組合せを示す画面を提示する(ステップS119)。制御部11は、例えば、表示部15を制御して、正しい組合せを示す画面を提示する。正しい組合せを示す画面は、例えば、分岐ブレーカ410に接続された電気機器が、電気機器310と電気機器320とであることを示す画面である。制御部11は、ステップS119の処理を完了すると、接続関係特定処理を完了する。
一方、制御部11は、判別結果が「一致」である組合せが複数存在すると判別すると(ステップS118:YES)、運転状態の変更を促す画面を提示する(ステップS120)。制御部11は、例えば、表示部15を制御して、運転状態の変更を促す画面を提示する。運転状態の変更を促す画面は、例えば、正しい組合せの候補が複数存在することを明示する画面、正しい組合せの候補を明示する画面、正しい組合せを特定するために運転状態を変更することが望ましい電気機器を明示する画面などである。一方、ユーザは、提示された画面により明示された電気機器、もしくは、提示された画面から推定される適切な電気機器の運転状態を、リモコンなどで変更する。制御部11は、ステップS120の処理を完了すると、ステップS104に処理を戻す。なお、制御部11は、ステップS120の処理を完了した後、予め定められた時間が経過してから、ステップS104の処理を実行してもよい。
次に、図10に示すフローチャートを参照して、第2通信装置210が実行する第2電流波形取得処理について説明する。なお、第2通信装置210は、電源が投入されている間、図10に示す第2電流波形取得処理を繰り返し実行する。また、第2通信装置220と第2通信装置230とのそれぞれも、図10に示す第2電流波形取得処理と同様の処理を実行する。
まず、制御部21は、トリガ信号を受信したか否かを判別する(ステップS201)。例えば、制御部21は、第1通信装置100により送信されたトリガ信号が、通信部23により受信されたか否かを判別する。制御部21は、トリガ信号を受信していないと判別すると(ステップS201:NO)、ステップS201に処理を戻す。
一方、制御部21は、トリガ信号を受信したと判別すると(ステップS201:YES)、電流値の検出を開始する(ステップS202)。例えば、制御部21は、計測部22を制御して、電流センサ251による電流値の検出を開始させる。以後、計測部22は、サンプリング周期が経過する毎に、電流センサ251から電流値を取得する。計測部22は、取得した電流値で、図示しないバッファメモリに記憶された電流情報を更新する。
制御部21は、ステップS202の処理を完了すると、電圧値の検出を開始する(ステップS203)。例えば、制御部21は、計測部22を制御して、電圧値の検出を開始させる。以後、計測部22は、サンプリング周期が経過する毎に、電力線L1と電力線N1との間の電圧値を取得する。計測部22は、取得した電圧値で、図示しないバッファメモリに記憶された電圧情報を更新する。
制御部21は、ステップS203の処理を完了すると、ゼロクロスが検出されたか否かを判別する(ステップS204)。例えば、制御部21は、計測部22が記憶する電圧情報を参照して、電圧値の正負が切り替わったか否かを判別する。制御部21は、ゼロクロスが検出されないと判別すると(ステップS204:NO)、ステップS204に処理を戻す。
一方、制御部21は、ゼロクロスが検出されたと判別すると(ステップS204:YES)、カウント値をインクリメントする(ステップS205)。例えば、制御部21は、ゼロクロスが検出された回数を示すカウント値を1つ増加させる。カウント値は、例えば、制御部21を構成するRAMなどに記憶される。また、このカウント値は、ステップS201においてトリガ信号が受信されたと判別された後、0にクリアされる。
制御部21は、ステップS205の処理を完了すると、カウント値が閾値以上であるか否かを判別する(ステップS206)。例えば、制御部21は、RAMなどに記憶されたカウント値が4以上であるか否かを判別する。制御部21は、カウント値が閾値以上でないと判別すると(ステップS206:NO)、ステップS204に処理を戻す。
一方、制御部21は、カウント値が閾値以上であると判別すると(ステップS206:YES)、第2電流波形の取得を開始する(ステップS207)。例えば、制御部21は、計測部22に、第2電流波形を構成する電流値の記憶の開始を指示する。また、制御部21は、第2電流波形の取得を開始した時刻を、計時部27から取得し、RAMに記憶する。
制御部21は、ステップS207の処理を完了すると、検出期間が終了したか否かを判別する(ステップS208)。例えば、制御部21は、計時部27から取得された時刻と第2電流波形の取得を開始した時刻との時間差が、検出期間の長さを超えているか否かを判別する。制御部21は、検出期間が終了していないと判別すると(ステップS208:NO)、ステップS208に処理を戻す。
一方、制御部21は、検出期間が終了したと判別すると(ステップS208:YES)、取得された第2電流波形を送信する(ステップS209)。例えば、制御部21は、通信部23を制御して、RAMに記憶された第2電流波形を第1通信装置100に送信する。制御部21は、ステップS209の処理を完了すると、第2電流波形取得処理を完了する。
以上説明したように、本実施形態では、検出期間において特定の分岐ブレーカに流れた電流の値と、検出期間において少なくとも1つの電気機器のそれぞれに供給された電流の値と、に基づいて、少なくとも1つの電気機器のうち特定の分岐ブレーカに接続された電気機器が特定される。ここで、電気機器に流れる電流は、商用電源600から供給される負荷電流であるため、分岐された他の電力線などに漏洩しにくい。従って、本実施形態によれば、分岐ブレーカと電気機器との接続関係を高い精度で特定することができる。
また、本実施形態では、検出期間において電気機器に流れる電流の波形である第2電流波形を合成することにより得られる合成電流波形が検出期間において特定の分岐ブレーカに流れた電流の波形である第1電流波形と一致する電気機器の組合せが、特定の分岐ブレーカに接続されている電気機器の組合せとして特定される。従って、本実施形態によれば、分岐ブレーカと電気機器との接続関係を更に高い精度で特定することができる。
また、本実施形態では、特定の分岐ブレーカに接続されている電気機器の組合せの候補が複数推定される場合、推定された複数の組合せに含まれる電気機器の運転状態を変更することを促す情報がユーザに提示される。従って、本実施形態によれば、分岐ブレーカと電気機器との接続関係を確実に特定することが期待できる。
また、本実施形態では、特定の分岐ブレーカに流れる電流の値が第1通信装置により検出され、電気機器に流れる電流の値が第2通信装置により検出され、検出された電流の値が第1通信装置と第2通信装置との間で授受される。従って、本実施形態によれば、分岐ブレーカと電気機器との接続関係を特定する際の利便性が高まる。
また、本実施形態では、交流電圧が極大値又は極小値となったタイミング以後、交流電圧が予め定められた回数ゼロクロスしたタイミングで、第1通信装置による第1電流波形の取得と第2通信装置による第2電流波形の取得とが開始される。このため、本実施形態では、第1通信装置と第2通信装置とが適切に同期する。従って、本実施形態によれば、分岐ブレーカと電気機器との接続関係を更に高い精度で特定することができる。
(実施形態2)
実施形態1では、複数の組合せについて、合成電流波形と第1電流波形とが一致すると判別された場合、電気機器の運転状態を変更することを促す情報がユーザに提示される例について説明した。本発明において、複数の組合せについて、合成電流波形と第1電流波形とが一致すると判別された場合、第1通信装置100が電気機器の運転状態を変更してもよい。
図11は、本発明の実施形態2に係る第1通信装置120及び第2通信装置210の機能を説明するための図である。なお、実施形態2に係る第2通信装置210は、基本的に、実施形態1に係る第2通信装置210と同様の機能を有する。一方、実施形態2に係る第1通信装置120は、実施形態1に係る第1通信装置100が有する機能に加え、制御信号を送信する機能を有する。つまり、第1通信装置120は、機能的には、第1通信装置100が有する機能ブロックに加え、更に、制御信号送信部112を備える。以下、実施形態1と異なる部分について、説明する。
制御信号送信部112は、組合せ選択部104により選択された複数の組合せについて、波形判別部105により合成電流波形が第1電流波形と一致すると判別された場合、複数の組合せに含まれるいずれかの電気機器に、運転状態の変更を指示する制御信号を送信する。制御信号送信部112の機能は、例えば、制御部11と第2通信部18とが協働することにより実現される。
制御信号送信部112は、取得済の判別結果に応じて、運転状態を変更する電気機器を決定する。例えば、図7Aに示す例では、電気機器320は、正しい組合せに含まれること、及び、他の電気機器とは第2電流波形が一致しないことが推定される。そこで、制御信号送信部112は、運転状態を変更する電気機器として、電気機器320以外の電気機器を選択する。また、制御信号送信部112は、全ての電気機器の第2電流波形が異なるように、電気機器の運転状態を変更することが好適である。
そして、制御信号送信部112により電気機器310と電気機器320と電気機器330とのうちのいずれかの電気機器の運転状態が変更されると、波形判別部105による判別結果が変更されることになる。そこで、電気機器特定部102は、新たに取得された判別結果、又は、新たに取得された判別結果及び取得済の判別結果に基づいて、正しい組合せを特定する。そして、情報提示部106は、特定された正しい組合せを示す情報をユーザに提示する。なお、本実施形態では、第1通信装置120が自動で電気機器の運転状態を変更するため、情報提示部106は、電気機器の運転状態を変更することを促す情報をユーザに提示する必要がない。
本実施形態では、特定の分岐ブレーカに接続されている電気機器の組合せの候補が複数推定される場合、第1通信装置120が、推定された複数の組合せに含まれる電気機器のいずれかの運転状態を変更する。従って、本実施形態によれば、ユーザに手間をかけることなく、分岐ブレーカと電気機器との接続関係を確実に特定することが期待できる。
(実施形態3)
実施形態1では、電流波形の比較により、特定の分岐ブレーカに接続された電気機器の組合せを特定する例について説明した。本発明において、電気機器の組合せを特定する手法は、この例に限定されない。以下、電力量の比較により、特定の分岐ブレーカに接続された電気機器の組合せを特定する例について説明する。なお、実施形態1と同様の構成や動作については、説明を省略又は簡略化する。
図12を参照して、第1通信装置130及び第2通信装置211の機能について説明する。なお、第2通信装置220や第2通信装置230に対応する第2通信装置の機能は、基本的に、第2通信装置211の機能と同様であるため、適宜、説明を省略する。図12に示すように、第1通信装置130は、機能的には、第1電流値検出部101と、電気機器特定部102と、組合せ選択部104と、情報提示部106と、第1電圧値検出部107と、第1送信部108と、第1検出期間特定部109と、第1受信部110と、第1タイミング検出部111と、第1電力量取得部113と、電力量判別部114と、を備える。
第1電力量取得部113は、第1電流値検出部101により検出された電流の値に基づいて、第1電力量を取得する。第1電力量は、検出期間において特定の分岐ブレーカを介して消費された電力量である。第1電力量取得部113の機能は、例えば、制御部11と計測部12とが協働することにより実現される。
第1受信部110は、全ての第2通信装置から第2電力量を受信する。第2電力量は、検出期間において送信元の第2通信装置に対応する電気機器により消費された電力量である。第1受信部110の機能は、例えば、通信部13の機能により実現される。
電力量判別部114は、合計電力量が、第1電力量取得部113により取得された第1電力量と一致するか否かを判別する。この合成電流量は、第1受信部110により受信された第2電力量のうち、組合せ選択部104により選択された組合せに含まれる電気機器に対応する第2電力量の合成値である。電力量判別部114が合計電力量と第1電力量と一致するか否かを判別する手法は、適宜、調整することができる。例えば、電力量判別部114は、合計電力量と第1電力量との差が、予め定められた閾値以下である場合、合計電力量と第1電力量と一致すると判別する。一方、電力量判別部114は、合計電力量と第1電力量との差が、予め定められた閾値を超える場合、合計電力量と第1電力量と一致しないと判別する。電力量判別部114の機能は、例えば、制御部11の機能により実現される。
ここで、電気機器特定部102は、組合せ選択部104により選択された組合せのうち、電力量判別部114により合計電力量が第1電力量と一致すると判別された組合せに含まれる電気機器を、特定の分岐ブレーカに接続された電気機器として特定する。なお、電力量判別部114により合計電力量が第1電力量と一致すると判別された組合せは、基本的には、特定の分岐ブレーカに接続された電気機器の組み合せとして正しい組合せである。
情報提示部106は、組合せ選択部104により選択された複数の組合せについて、電力量判別部114により合計電力量が第1電力量と一致すると判別された場合、これらの複数の組合せに含まれる電気機器の運転状態を変更することを促す情報をユーザに提示する。組合せ選択部104により選択された複数の組合せについて、合計電力量が第1電力量と一致すると判別される場合は、これらの複数の組み合せに含まれる複数の電気機器により消費された第2電力量が一致する場合といえる。そこで、このような場合、第2電力量が同一である電気機器が存在しなくなるように、これらの複数の電気機器のうちのいずれかの電気機器の運転状態を変更することが望ましい。そこで、このような場合、情報提示部106は、これらの複数の組合せに含まれる電気機器のいずれかの運転状態を変更することを促す情報をユーザに提示する。また、情報提示部106は、合計電力量が第1電力量と一致すると判別された組合せを示す情報を、ユーザに提示してもよい。情報提示部106の機能は、例えば、制御部11と表示部15とが協働することにより実現される。
図12に示すように、第2通信装置211は、機能的には、第2電流値検出部201と、第2受信部203と、第2検出期間特定部204と、第2送信部205と、第2電圧値検出部206と、第2タイミング検出部207と、第2電力量取得部208と、を備える。
第2電力量取得部208は、第2電流値検出部201により検出された電流の値に基づいて、検出期間において電気機器310により消費された電力量である第2電流電力量を取得する。第2電力量取得部208の機能は、例えば、制御部21と計測部22とが協働することにより実現される。
第2送信部205は、第2電力量取得部208により取得された第2電流電力量を第1通信装置100に送信する。第2送信部205の機能は、例えば、制御部21と通信部23とが協働することにより実現される。
以上説明したように、本実施形態では、検出期間において電気機器により消費される第2電力量の合計値である合計電力量が、検出期間において特定の分岐ブレーカを介して消費された電力量である第1電力量と一致する電気機器の組合せが、特定の分岐ブレーカに接続されている電気機器の組合せとして特定される。従って、本実施形態によれば、分岐ブレーカと電気機器との接続関係を高い精度で特定することができる。
(変形例)
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明を実施するにあたっては、種々の形態による変形及び応用が可能である。
本発明において、上記実施形態において説明した構成、機能、動作のどの部分を採用するのかは任意である。また、本発明において、上述した構成、機能、動作のほか、更なる構成、機能、動作が採用されてもよい。
例えば、実施形態1では、第1通信装置100がマスタ装置であり、第2通信装置210と第2通信装置220と第2通信装置230とがスレーブ装置である例について説明した。本発明において、第2通信装置210と第2通信装置220と第2通信装置230とのうちのいずれかがマスタ装置であり、他の全ての通信装置がスレーブ装置であってもよい。なお、マスタ装置は、例えば、電流波形をスレーブ装置から受信し、判別処理や判別結果の表示処理を実行する装置である。一方、スレーブ装置は、例えば電流波形をマスタ装置に送信し、判別処理や判別結果の表示処理を実行しない装置である。
実施形態1では、複数の組合せについて、合成電流波形と第1電流波形とが一致すると判別された場合、電気機器の運転状態を変更することを促す情報がユーザに提示される例について説明した。本発明において、複数の組合せについて、合成電流波形と第1電流波形とが一致すると判別された場合、1つの組合せについて、合成電流波形と第1電流波形とが一致すると判別されるまで、各種の処理が繰り返し実行されてもよい。かかる構成は、例えば、電気機器210、電気機器220、電気機器230の運転モードが、時間の経過とともに、自動的に変更される場合に特に有効である。
実施形態1では、電気機器の組合せとして想定される全ての組合せについて、合成電流波形と第1電流波形とが一致するか否かが判別される例について説明した。本発明において、例えば、全ての電気機器の第2電流波形が異なることが明確である場合、合成電流波形と第1電流波形とが一致する組合せが特定され次第、残りの組合せについては判別処理が省略されてもよい。
本発明に係る第1通信装置100、第1通信装置120、第1通信装置130、第2通信装置210、第2通信装置211、第2通信装置220、第2通信装置230の動作を規定する動作プログラムを既存のパーソナルコンピュータや情報端末装置に適用することで、当該パーソナルコンピュータ等を本発明に係る第1通信装置100、第1通信装置120、第1通信装置130、第2通信装置210、第2通信装置211、第2通信装置220、第2通信装置230として機能させることも可能である。
また、このようなプログラムの配布方法は任意であり、例えば、CD−ROM(Compact Disk Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magneto Optical Disk)、メモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布してもよいし、インターネットなどの通信ネットワークを介して配布してもよい。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。