JP6044324B2 - ポリイミド前駆体樹脂組成物 - Google Patents
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Description
<1>下記(a)及び(b)成分を含む樹脂組成物。
(a)下記一般式(1)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体
(b)下記一般式(2)で表される金属錯体化合物
<2>R2が、下記一般式(3)で表わされる2価の有機基である前記樹脂組成物。
<3>R2が、下記一般式(4)で表わされる2価の有機基である前記樹脂組成物。
<4>前記(b)成分が前記(a)成分100質量部に対して0.005〜15質量部含まれる前記樹脂組成物。
<5>さらに、(c)成分として、活性光線照射によりラジカルを発生する化合物を含む前記樹脂組成物。
<6>前記(c)成分が、前記(a)成分100質量部に対して0.01〜30質量部含まれる前記樹脂組成物。
<7>前記樹脂組成物から形成される硬化膜。
<8>前記樹脂組成物を基板上に塗布し乾燥して塗膜を形成する工程と、前記塗膜を加熱処理する工程とを含む、硬化膜の製造方法。
<9>前記樹脂組成物から形成されるパターン硬化膜。
<10>前記樹脂組成物を基板上に塗布し乾燥して塗膜を形成する工程と、前記塗膜に活性光線を照射後、現像してパターン樹脂膜を得る工程と、前記パターン樹脂膜を加熱処理する工程とを含む、パターン硬化膜の製造方法。
本発明の樹脂組成物は、下記の成分(a)及び(b)を含有する。
(a)下記一般式(1)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体
(b)下記一般式(2)で表される金属錯体化合物
本発明の樹脂組成物は(a)成分として、下記一般式(1)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体を含む。
炭素炭素不飽和二重結合を有する1価の有機基としては、アルキル基の炭素数が1〜10のアクリロキシアルキル基やメタクリロキシアルキル基が挙げられる。アルキル基の炭素数が1〜10のアクリロキシアルキル基としては、アクリロキシエチル基、アクリロキシプロピル基、アクリロキシブチル基等が挙げられ、アルキル基の炭素数が1〜10のメタクリロキシアルキル基としては具体的には、メタクリロキシエチル基、メタクリロキシプロピル基、メタクリロキシブチル基等が挙げられる。
(ここでR1〜R4は式(1)と同じである。)
具体的には、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
本発明の樹脂組成物は(b)成分として、下記一般式(2)で表される金属錯体化合物を含む。
これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(a)成分のポリイミド前駆体中のR3及びR4の少なくとも一部が炭素炭素不飽和二重結合を有する1価の有機基である場合、活性光線を照射するとラジカルを発生する化合物と併用して、溶剤に溶解することによって感光性樹脂組成物とすることができる。本発明の樹脂組成物は、(c)成分を含有し感光性樹脂組成物とした場合に、i線透過率に優れる樹脂組成物となるため好ましい。
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて(d)成分として溶剤を用いることが出来る。(d)成分としてはポリイミド前駆体を完全に溶解する極性溶剤が望ましく、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルリン酸トリアミド、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレンカーボネート、乳酸エチル、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、二つ以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて(e)成分として付加重合性化合物を配合してもよい。付加重合性化合物としては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、スチレン、ジビニルベンゼン、4−ビニルトルエン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、1,3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、1,3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、メチレンビスアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のパターン硬化膜は、上述の樹脂組成物から形成されるパターン硬化膜である。本発明のパターン硬化膜は上述の樹脂組成物が(c)成分を含有するときに形成される。
本発明のパターン硬化膜の製造方法は、上述の樹脂組成物を基板上に塗布し乾燥して塗膜を形成する工程を含む。樹脂組成物を基材上に塗布する方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法、スクリーン印刷法、スピンコート法が挙げられる。基材としては、例えばシリコンウエハ、金属基板、セラミック基板等が挙げられる。本発明の樹脂組成物は、低応力の硬化膜を形成可能であるので、特に、12インチ以上の大口径のシリコンウエハへの適用に好適である。
この加熱処理は光洋リンドバーク性縦型拡散炉等の装置を用いることができ、加熱温度80〜400℃で行なうことが好ましく、加熱時間は5〜300分間であることが好ましい。この工程によって、樹脂組成物中のポリイミド前駆体のイミド化を進行させてポリイミド樹脂を含有するパターン硬化膜を得ることができる。
本発明の硬化膜の製造方法は、樹脂組成物を基板上に塗布し乾燥して塗膜を形成する工程と、前記塗膜を加熱処理する工程とを含む、硬化膜の製造方法である。
このようにして得られた本発明の硬化膜又はパターン硬化膜は、半導体装置の表面保護層、層間絶縁層、再配線層等として用いることができる。
本実施形態の半導体装置は、多層配線構造を有している。層間絶縁層(層間絶縁膜)1の上にはA1配線層2が形成され、その上部にはさらに絶縁層(絶縁膜)3(例えばP−SiN層)が形成され、さらに素子の表面保護層(表面保護膜)4が形成されている。配線層2のパット部5からは再配線層6が形成され、外部接続端子であるハンダ、金等で形成された導電性ボール7との接続部分である、コア8の上部まで伸びている。さらに表面保護層4の上には、カバーコート層9が形成されている。再配線層6は、バリアメタル10を介して導電性ボール7に接続されているが、この導電性ボール7を保持するためには、カラー11が設けられている。このような構造のパッケージを実装する際には、さらに応力を緩和するために、アンダーフィル12を介することもある。
0.5リットルのポリ瓶中に、160℃の乾燥機で24h乾燥させたピロメリット酸二無水物43.624g(200mmol)とメタクリル酸2−ヒドロキシエチル54.919g(401mmol)とハイドロキノン0.220gをN−メチルピロリドン394gに溶解し、1,8−ジアザビシクロウンデセンを触媒量添加の後に、室温下(25℃)で24時間撹拌し、エステル化を行い、ピロメリッド酸−ヒドロキシエチルメタクリレートジエステル溶液を得た。この溶液をPMDA(HEMA)溶液とする。
0.5リットルのポリ瓶中に、160℃の乾燥機で24h乾燥させた3,3’−4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物30.893g(105mmol)とメタクリル酸2−ヒドロキシエチル28.833g(210mmol)とハイドロキノン0.110gをN−メチルピロリドン239gに溶解し、1,8−ジアザビシクロウンデセンを触媒量添加の後に、室温下(25℃)で24時間撹拌し、エステル化を行い、ピロメリッド酸−ヒドロキシエチルメタクリレートジエステル溶液を得た。この溶液をs−BPDA(HEMA)溶液とする。
0.5リットルのポリ瓶中に、160℃の乾燥機で24時間乾燥させた4,4’−オキシジフタル酸49.634g(160mmol)とメタクリル酸2−ヒドロキシエチル44.976g(328mmol)とハイドロキノン0.176gをN−メチルピロリドン378gに溶解し、1,8−ジアザビシクロウンデセンを触媒量添加の後に、室温下(25℃)で48時間撹拌し、エステル化を行い、4,4’−オキシジフタル酸−ヒドロキシエチルメタクリレートジエステル溶液を得た。この溶液をODPA(HEMA)溶液とする。
撹拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に合成例1で得られたPMDA(HEMA)溶液244.455gを入れ、その後、氷冷下で塩化チオニル25.9g(217.8mmol)を反応溶液温度が10度以下を保つように滴下ロウトを用いて滴下した。塩化チオニルの滴下が終了した後、氷冷下で1時間撹拌を行いPMDA(HEMA)クロリドの溶液を得た。次いで、滴下ロウトを用いて、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン31.696g(99.0mmol)、ピリジン34.457g(435.6mmol)、ハイドロキノン0.076g(0.693mmol)のN−メチルピロリドン90.211g溶液を氷冷化で反応溶液の温度が10℃を超えないように注意しながら滴下した。この反応液を蒸留水に滴下し、沈殿物をろ別して集め、減圧乾燥することによってポリアミド酸エステルを得た。標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は32,000であった。これをポリマーIとする。1gのポリマーIをN−メチルピロリドン1.5gに溶解させ、ガラス基板上にスピンコートで塗布し、100℃のホットプレート上で180秒加熱し溶剤を揮発させて厚さ20μmの塗膜を形成した。この時、得られた塗膜のi線透過率は17%であった。
撹拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に合成例2で得られたs−BPDA(HEMA)溶液282.125gを入れ、その後、氷冷下で塩化チオニル25.9g(217.8mmol)を反応溶液温度が10度以下を保つように滴下ロウトを用いて滴下した。塩化チオニルの滴下が終了した後、氷冷下で1時間撹拌を行いs−BPDA(HEMA)クロリドの溶液を得た。次いで、滴下ロウトを用いて、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン31.696g(99.0mmol)、ピリジン34.457g(435.6mmol)、ハイドロキノン0.076g(0.693mmol)のN−メチルピロリドン90.211g溶液を氷冷化で反応溶液の温度が10℃を超えないように注意しながら滴下した。この反応液を蒸留水に滴下し、沈殿物をろ別して集め、減圧乾燥することによってポリアミド酸エステルを得た。標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は85,000であった。これをポリマーIIとする。1gのポリマーIIをN−メチルピロリドン1.5gに溶解させ、ガラス基板上にスピンコートで塗布し、100℃のホットプレート上で180秒加熱し溶剤を揮発させて厚さ20μmの塗膜を形成した。この時、得られた塗膜のi線透過率は60%であった。
撹拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に合成例1で得られたPMDA(HEMA)溶液195.564gと合成例3で得られたODPA(HEMA)溶液58.652gを入れ、その後、氷冷下で塩化チオニル25.9g(217.8mmol)を反応溶液温度が10度以下を保つように滴下ロウトを用いて滴下した。塩化チオニルの滴下が終了した後、氷冷下で2時間反応を行いPMDA(HEMA)とODPA(HEMA)の酸クロリドの溶液を得た。次いで、滴下ロウトを用いて、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン31.696g(99.0mmol)、ピリジン34.457g(435.6mmol)、ハイドロキノン0.076g(0.693mmol)のN−メチルピロリドン90.211g溶液を氷冷化で反応溶液の温度が10℃を超えないように注意しながら滴下した。この反応液を蒸留水に滴下し、沈殿物をろ別して集め、減圧乾燥することによってポリアミド酸エステルを得た。標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は34,000であった。これをポリマーIIIとする。1gのポリマーIIIをN−メチルピロリドン1.5gに溶解させ、ガラス基板上にスピンコートで塗布し、100℃のホットプレート上で180秒加熱し溶剤を揮発させて厚さ20μmの塗膜を形成した。この時、得られた塗膜のi線透過率は30%であった。
撹拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に合成例1で得られたPMDA(HEMA)溶液150.152gと合成例3で得られたODPA(HEMA)溶液118.335gを入れ、その後、氷冷下で塩化チオニル25.9g(217.8mmol)を反応溶液温度が10度以下を保つように滴下ロウトを用いて滴下した。塩化チオニルの滴下が終了した後、氷冷下で2時間反応を行いPMDA(HEMA)とODPA(HEMA)の酸クロリドの溶液を得た。次いで、滴下ロウトを用いて、2,2’−ジメチルベンジジン6.305g(29.7mmol)と2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン22.187g(69.3mmol)、ピリジン34.457g(435.6mmol)、ハイドロキノン0.076g(0.693mmol)のN−メチルピロリドン113.968g溶液を氷冷化で反応溶液の温度が10℃を超えないように注意しながら滴下した。この反応液を蒸留水に滴下し、沈殿物をろ別して集め、減圧乾燥することによってポリアミド酸エステルを得た。標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は34,000であった。これをポリマーIVとする。1gのポリマーIVをN−メチルピロリドン1.5gに溶解させ、ガラス基板上にスピンコートで塗布し、100℃のホットプレート上で180秒加熱し溶剤を揮発させて厚さ20μmの塗膜を形成した。この時、得られた塗膜のi線透過率は15%であった。
撹拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に合成例3で得られたODPA(HEMA)溶液181.944gを入れ、その後、氷冷下で塩化チオニル25.9g(217.8mmol)を反応溶液温度が10度以下を保つように滴下ロウトを用いて滴下した。塩化チオニルの滴下が終了した後、氷冷下で1時間撹拌を行いODPA(HEMA)クロリドの溶液を得た。次いで、滴下ロウトを用いて、2,2’−ジメチルベンジジン21.017g(99.0mmol)、ピリジン34.457g(435.6mmol)、ハイドロキノン0.076g(0.693mmol)のN−メチルピロリドン59.817g溶液を氷冷化で反応溶液の温度が10℃を超えないように注意しながら滴下した。この反応液を蒸留水に滴下し、沈殿物をろ別して集め、減圧乾燥することによってポリアミド酸エステルを得た。標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は35,000であった。これをポリマーVとする。1gのポリマーVをN−メチルピロリドン1.5gに溶解させ、ガラス基板上にスピンコートで塗布し、100℃のホットプレート上で180秒加熱し溶剤を揮発させて厚さ20μmの塗膜を形成した。この時、得られた塗膜のi線透過率は40%であった。
撹拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に合成例3で得られたPMDA(HEMA)溶液244.455gを入れ、その後、氷冷下で塩化チオニル25.9g(217.8mmol)を反応溶液温度が10度以下を保つように滴下ロウトを用いて滴下した。塩化チオニルの滴下が終了した後、氷冷下で1時間撹拌を行いPMDA(HEMA)クロリドの溶液を得た。次いで、滴下ロウトを用いて、2,2’−ジメチルベンジジン21.017g(99.0mmol)、ピリジン34.457g(435.6mmol)、ハイドロキノン0.076g(0.693mmol)のN−メチルピロリドン59.817g溶液を氷冷化で反応溶液の温度が10℃を超えないように注意しながら滴下した。この反応液を蒸留水に滴下し、沈殿物をろ別して集め、減圧乾燥することによってポリアミド酸エステルを得た。標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は27,000であった。これをポリマーVIとする。1gのポリマーVIをN−メチルピロリドン1.5gに溶解させ、ガラス基板上にスピンコートで塗布し、100℃のホットプレート上で180秒加熱し溶剤を揮発させて厚さ20μmの塗膜を形成した。この時、得られた塗膜のi線透過率は1%であった。
撹拌機、温度計を備えた0.1リットルのフラスコ中に2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン9.607g(30mmol)を入れ、N−メチルピロリドン73.735gに溶解させた。次いで、ピロメロット酸二無水物6.544g(30mmol)を発熱に注意しながら加えた。反応溶液を室温(25℃)で5時間撹拌を行いポリアミド酸溶液を得た。標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は69,000であった。これをポリマーVIIとする。1gのポリマーVIIをN−メチルピロリドン1.5gに溶解させ、ガラス基板上にスピンコートで塗布し、100℃のホットプレート上で180秒加熱し溶剤を揮発させて厚さ20μmの塗膜を形成した。この時、得られた塗膜のi線透過率は50%であった。
撹拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸15.48g、N−メチルピロリドン90gを仕込み、フラスコを5℃に冷却した後、塩化チオニル12.64gを滴下し、30分間反応させて、4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸クロリドの溶液を得た。
ポンプ:株式会社日立製作所製L6000
株式会社島津製作所製C−R4A Chromatopac
測定条件:カラムGelpack GL−S300MDT−5x2本
溶離液:THF/DMF=1/1(容積比)
LiBr(0.03mol/L)、H3PO4(0.06mol/L)
流速:1.0mL/min、検出器:UV270nm
ポリマーI〜VIIIのi線透過率はHITACHI社製U−3310 Spectrophotometerを用いて測定した。
(a)、(b)、(c)の各成分を、表1に示す配合でN−メチルピロリドンに溶解して、樹脂組成物を調製した。
尚、実施例において(c)成分を用いて感光性樹脂組成物とした場合は、テトラエチレングリコールジメタクリレートを(a)成分に対して20質量部配合した。
実施例及び比較例で調製した樹脂組成物について、硬化膜の残留応力及び膨潤率を測定した結果を表1に示す。測定方法は以下のとおりである。
得られた樹脂組成物を、6インチシリコンウエハ上にスピンコート法によって塗布し、100℃のホットプレート上で3分間加熱し、溶剤を揮発させ硬化後膜厚が約10μmとなる塗膜を得た。これを、光洋リンドバーク製縦型拡散炉を用いて、窒素雰囲気下、375℃で1時間加熱硬化して、ポリイミド膜を得た。ただし、比較例12及び13の場合はホットプレートの温度を120℃とし、加熱時間は2分間とした。また、硬化は光洋リンドバーク製縦型拡散炉を用いて、窒素雰囲気下、320℃で1時間加熱硬化して、ポリベンゾオキサゾール膜を得た。硬化後のポリイミド膜、ポリベンゾオキサゾール膜の残留応力はKLATencor社製薄膜ストレス測定装置FLX−2320を用いて室温において測定した。
得られた樹脂組成物を、6インチシリコンウエハ上にスピンコート法によって塗布し、100℃のホットプレート上で3分間加熱し、溶剤を揮発させ硬化後膜厚が約10μmとなる塗膜を得た。これを、光洋リンドバーク製縦型拡散炉を用いて、窒素雰囲気下、375℃で1時間加熱硬化して、ポリイミド膜を得た。ただし、比較例12及び13の場合はホットプレートの温度を120℃とし、加熱時間は2分間とした。また、硬化は光洋リンドバーク製縦型拡散炉を用いて、窒素雰囲気下、320℃で1時間加熱硬化して、ポリベンゾオキサゾール膜を得た。基板上に作製されたポリイミド膜を70℃のN−メチルピロリドンに浸漬し、20分加熱を行った。N−メチルピロリドンに浸漬したサンプルを蒸留水ですすいだ後、膜厚を測定した。N−メチルピロリドン浸漬前後の膜厚変化から、膨潤率(%)を算出した。
b1:アルミキレートA(w)(川研ファインケミカル:アルミニウムトリスアセチルアセトネート)
b2:アルミキレートD(川研ファインケミカル:アルミニウムビスエチルアセトアセテート・モノアセチルアセトネート)
b3:TC−401(マツモトファインケミカル製:チタンテトラアセチルアセトネート)
b4:ZC−150(マツモトファインケミカル製:ジルコニウムテトラアセチルアセトネート)
c1:1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム
c2:1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(o−ベンゾイルオキシム)](チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製IRGACURE OXE−01)
ポリマーVIII100質量部に対し、2−(4−ヒドロキシフェニル−2−[4−[1,1−(4ヒドロキシフェニル)エチル]フェニル]のナフトキノジアジド−5−スルホン酸エステル化合物(AZ製、PA−28)11質量部、1,3,4,6−テトラキス(メトキシメチル)グリコウリル(三和ケミカル製、MX−270)20質量部、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン50%メタノール溶液(UCT製、UCT−801)6質量部を、γ−ブチロラクトン/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを重量比9:1で混合した溶剤に溶解して、樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物を前記の条件で硬化し、得られた硬化膜の応力を測定したところ、応力は29MPaであった。また、膨潤率の測定をしたところ10%であった。
ポリマーVIII100質量部に対し、2−(4−ヒドロキシフェニル−2−[4−[1,1−(4ヒドロキシフェニル)エチル]フェニル]のナフトキノジアジド−5−スルホン酸エステル化合物(AZ製、PA−28)11質量部、(b1)3質量部、1,3,4,6−テトラキス(メトキシメチル)グリコウリル(三和ケミカル製、MX−270)20質量部、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン50%メタノール溶液(UCT製、UCT−801)6質量部を、γ−ブチロラクトン/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを重量比9:1で混合した溶剤に溶解して、感光性重合体組成物を調製した。この樹脂組成物を前記の条件で硬化し、得られた硬化膜の応力を測定したところ、応力は28MPaであった。また、膨潤率の測定をしたところ10%であった。
2 A1配線層
3 絶縁層
4 表面保護層
5 配線層のパット部
6 再配線層
7 導電性ボール
8 コア
9 カバーコート層
10 バリアメタル
11 カラー
12 アンダーフィル
Claims (10)
- 前記(b)成分が前記(a)成分100質量部に対して0.01〜50質量部含まれる請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
- さらに、(c)成分として、活性光線照射によりラジカルを発生する化合物を含む請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 前記(c)成分が前記(a)成分100質量部に対して0.01〜30質量部含まれる請求項5記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂組成物から形成される硬化膜。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂組成物を基板上に塗布し乾燥して塗膜を形成する工程と、前記塗膜を加熱処理する工程とを含む、硬化膜の製造方法。
- 請求項5又は6に記載の樹脂組成物から形成されるパターン硬化膜。
- 請求項5又は6に記載の樹脂組成物を基板上に塗布し乾燥して塗膜を形成する工程と、前記塗膜に活性光線を照射後、現像してパターン樹脂膜を得る工程と、前記パターン樹脂膜を加熱処理する工程とを含む、パターン硬化膜の製造方法。
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