JP6390109B2 - ポリイミド前駆体を含む樹脂組成物、硬化膜及びその製造方法 - Google Patents

ポリイミド前駆体を含む樹脂組成物、硬化膜及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリイミド前駆体を含む樹脂組成物、それから得られる硬化膜及びその製造方法に関する。
半導体集積回路の微細化に伴い、誘電率を低減するためのlow−k層と呼ばれる層間絶縁膜が必要とされている。low−k層は空孔構造を有するため、機械的強度が低下するという課題がある。この様な機械的強度の弱い層間絶縁膜を保護するために、ポリイミド樹脂により形成される硬化膜が用いられる。この硬化膜には、厚膜形成性や高弾性率が求められている。しかし、厚膜化及び高弾性率化に伴い、硬化後の応力が増大し、半導体ウエハの反りが大きくなって、搬送やウエハ固定の際に不具合が生じる場合があった。
また、low−k層保護の観点から、樹脂膜を厚膜化した場合、樹脂膜にパターン形成するために用いられるi線の透過率が低下して、パターン形成ができなくなるという課題があった。
前記の課題に対して、特許文献1及び2は、良好なi線透過性を示し応力が低い硬化膜が得られるポリイミド前駆体を提案している。
特開2000−313743号公報 国際公開WO2006/008991号
しかしながら、特許文献1及び2に記載のポリイミド前駆体と、オキシムエステル化合物を含む樹脂組成物を用いて銅配線上でパターニングをすると、未露光部も硬化してしまいパターニングができないという問題があった。
本発明は、銅配線を有する基材上での光硬化性に優れ、得られる硬化膜が低応力な樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、光開始剤としてオキシムエステル化合物を用いた樹脂組成物を銅配線を有する基材(以下、銅基材ともいう)上に塗布、加熱をした際に、オキシムエステル化合物が、銅配線上で分解し、露光部だけではなく未露光部をも硬化させることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、以下の樹脂組成物、硬化膜等の製造方法を提供できる。
1.下記(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含む樹脂組成物。
(a)下記式(1)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体
Figure 0006390109
(式中、Rは4価の有機基、Rは2価の有機基、R及びRは各々独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、又は炭素炭素不飽和二重結合を有する1価の有機基である。)
(b)エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物
(c)トリアリールイミダゾール二量体、ホスフィンオキサイド化合物又はアルキルフェノン化合物
2.前記(a)成分の式(1)におけるRが、下記式(3)で表わされる2価の有機基である1記載の樹脂組成物。
Figure 0006390109
(式中、R〜R15は各々独立に水素原子、フッ素原子又は1価の有機基を表し、R〜R15の少なくとも一つはフッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。)
3.前記(a)成分の式(1)におけるRが、下記式(4)で表わされる2価の有機基である1又は2記載の樹脂組成物。
Figure 0006390109
(式中、R16及びR17は各々独立にフッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。)
4.前記(c)成分がトリアリールイミダゾール二量体であり、
(d)成分として水素供与体をさらに含む1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
5.前記ホスフィンオキサイド化合物が、下記式(5)又は(6)で表される化合物である1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
Figure 0006390109
(式(5)中、R、R及びRはそれぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基又は置換又は無置換の炭素数6〜20のアリール基を示す。)
Figure 0006390109
(式(6)中、R、R10及びR11はそれぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基又は置換又は無置換の炭素数6〜20のアリール基を示す。)
6.1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物を基板上に塗布し乾燥して塗膜を形成する工程と、
前記塗膜を加熱処理する工程とを含む、硬化膜の製造方法。
7.1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物を基板上に塗布し乾燥して塗膜を形成する工程と、
前記塗膜に活性光線を照射後、現像してパターン樹脂膜を得る工程と、
前記パターン樹脂膜を加熱処理する工程とを含む、パターン硬化膜の製造方法。
8.6又は7の製造方法により得られる硬化膜。
9.8記載の硬化膜を有する電子部品。
本発明によれば、銅基材上での光硬化性に優れ、得られる硬化膜が低応力な樹脂組成物を提供することができる。
本発明の樹脂組成物を用いて製造した電子部品(半導体装置)の一実施形態の概略断面図である。
以下に、本発明にかかる樹脂組成物及び硬化膜等の実施形態について説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
本発明の樹脂組成物は、下記(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含む。
(a)下記式(1)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体、
Figure 0006390109
(式中、Rは4価の有機基、Rは2価の有機基、R及びRは各々独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、又は炭素炭素不飽和二重結合を有する1価の有機基である。)
(b)エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、
(c)トリアリールイミダゾール二量体、ホスフィンオキサイド化合物又はアルキルフェノン化合物
以下、各成分について詳細に説明する。
(a)成分:式(1)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体
式(1)中のRは、原料として用いられるテトラカルボン酸又はその二無水物に由来する構造である。原料として用いられるテトラカルボン酸又はその二無水物としては、公知のものを特に制限なく用いることができる。
は、硬化膜の低応力化の観点から、下記式(2a)〜(2e)で表される基のいずれかであることが好ましい。
Figure 0006390109
(式(2d)中、X及びYは、各々独立に結合するベンゼン環と共役しない2価の基又は単結合を示す。
式(2e)中、Zはエーテル結合(−O−)又はスルフィド結合(−S−)である。)
式(2d)のX及びYの「結合するベンゼン環と共役しない2価の基」は、例えば、−O−、−S−、又は下記式で表わされる2価の基である。
Figure 0006390109
(式中、R12は炭素原子又は珪素原子である。
13は水素原子、又は、フッ素原子等のハロゲン原子である。)
これら式(2a)〜(2e)で表される基の中でも、i線透過率の観点から、式(2a)〜(2c)で表される基のいずれかであることがより好ましい。
また、原料として用いられるテトラカルボン酸又はその二無水物としては、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、m−ターフェニル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、p−ターフェニル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス{4’−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}プロパン二無水物、2,2−ビス{4’−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}プロパン二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス{4’−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}プロパン二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス{4’−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}プロパン二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、4,4’−スルホニルジフタル酸二無水物等を用いてもよい。
式(1)中のRは原料として用いるジアミンに由来する構造である。
原料として用いるジアミンは公知のものを特に制限なく用いることができる。
(a)成分において、i線透過率の観点から式(1)中のRが、下記式(3)で表わされる2価の有機基であることが好ましい。
Figure 0006390109
(式中、R〜R15は各々独立に水素原子、フッ素原子又は1価の有機基を表し、R〜R15の少なくとも一つはフッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である)
〜R15の1価の有機基としては、炭素数1〜10(好ましくは炭素数1〜6)のアルキル基、炭素数1〜10(好ましくは炭素数1〜6)のフッ化アルキル基等が挙げられる。
(a)成分において、式(1)中のRが、式(4)で表わされる2価の有機基であることがより好ましい。
Figure 0006390109
(式中、R16及びR17は各々独立にフッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。)
(a)成分中、式(1)中のRが式(4)で表される構造単位は、1〜100mol%であることが好ましく、10〜100mol%であることがより好ましく、30〜100mol%であることがさらに好ましい。
式(3)又は(4)で表される構造としては、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(フルオロ)−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノオクタフルオロビフェニルが挙げられ、これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
また、式(3)、(4)以外の構造を与えるジアミン化合物を用いてもよい。具体的には、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、ベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、2,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、2,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、2,2’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、2,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、2,2’−ジアミノジフェニルスルフィド、o−トリジン、o−トリジンスルホン、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジエチルアニリン)、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジイソプロピルアニリン)、2,4−ジアミノメシチレン、1,5−ジアミノナフタレン、4,4’−ベンゾフェノンジアミン、ビス−{4−(4’−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、2,2−ビス{4−(4’−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス{4−(3’−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、ジアミノポリシロキサン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
式(1)中のR及びRは、各々独立に水素原子、炭素数1〜20(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6)のアルキル基、炭素数3〜20(好ましくは炭素数5〜15、より好ましくは炭素数6〜12)のシクロアルキル基、又は炭素炭素不飽和二重結合を有する1価の有機基である。
炭素数1〜20のアルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、2−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−デシル基、n−ドデシル基等が挙げられる。
炭素数3〜20のシクロアルキル基としてはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等が挙げられる。
炭素炭素不飽和二重結合を有する1価の有機基としては、(メタ)アクリル基を有する有機基等が挙げられる。具体的には、アルキル基の炭素数が1〜10の(メタ)アクリロキシアルキル基が挙げられる。
アルキル基の炭素数が1〜10の(メタ)アクリロキシアルキル基としては、(メタ)アクリロキシエチル基、(メタ)アクリロキシプロピル基、(メタ)アクリロキシブチル基等が挙げられる。なお、「(メタ)アクリル」とは「メタクリル」又は「アクリル」を表し、「(メタ)アクリロキシ」とは「メタクリロキシ」又は「アクリロキシ」を表し、「(メタ)アクリレート」は「メタクリレート」又は「アクリレート」を表す。
及びRの少なくとも一方が、炭素炭素不飽和二重結合を有する1価の有機基である場合、活性光線照射によってラジカルを発生する化合物と組み合わせることでラジカル重合による分子鎖間の架橋が可能となり、感光性樹脂組成物となる。
式(1)で表されるポリイミド前駆体を基材に塗布し、加熱硬化して得られる硬化膜の残留応力は、硬化膜の膜厚が10μmの場合において、30MPa以下であることが好ましく、27MPa以下であることがより好ましく、25MPa以下であることがさらに好ましい。残留応力が30MPa以下であれば、硬化後の膜厚が10μmとなるように膜を形成した場合に、ウエハの反りをより充分抑制することができ、ウエハの搬送や吸着固定において生じる不具合をより抑制することができる。
なお、残留応力は薄膜ストレス測定装置FLX−2320(KLA Tencor社製)を用いて、ウエハの反り量を測定後、応力に換算する方法により測定することができる。
本発明において得られる硬化膜を、硬化後の膜厚が10μmとなるように形成するためには、上述の樹脂組成物を基板上に塗布し乾燥して塗膜を形成する工程後に、塗膜の厚さが20μm程度である必要がある。よって、活性光線照射によってラジカルを発生する化合物と組み合わせて感光性樹脂組成物とする場合には、樹脂組成物が高いi線透過率を示すことが好ましい。
具体的には、膜厚20μmにおいて、i線透過率が5%以上であることが好ましく、8%以上であることがより好ましく、15%以上であることがさらに好ましく25%以上であることが特に好ましい。5%より低いと、i線が深部まで到達せず、ラジカルが充分に発生しないために、現像時に膜の基板側から樹脂が染み出てくる等、感光特性が低下する恐れがある。
なお、i線透過率はU−3310spctrophotometer(HITACHI社製)を用いて、透過UVスペクトルから測定することができる。
本発明の(a)成分は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを付加重合させて合成することができる。また、式(5)で表されるテトラカルボン酸二無水物をジエステル誘導体にした後、式(6)で表される酸塩化物に変換し、式(7)で表されるジアミンと反応させることによって合成することができる。
合成方法はこれらの公知の方法から選択できる。
Figure 0006390109
(式中、R〜Rは式(1)と同じである。)
本発明の(a)成分であるポリイミド前駆体の分子量は、ポリスチレン換算での重量平均分子量が10000〜100000であることが好ましく、15000〜100000であることがより好ましく、20000〜85000であることがさらに好ましい。重量平均分子量が10000より大きいと、硬化後の応力をより低下することができる。100000より小さいと、溶剤への溶解性がより向上し、溶液の粘度が減少して取り扱い性が向上する傾向がある。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法によって測定することができ、標準ポリスチレン検量線を用いて換算することによって求めることができる。
本発明の(a)成分を合成する際のテトラカルボン酸二無水物とジアミンのモル比は通常1.0であるが、分子量や末端残基を制御する目的で、0.7〜1.3の範囲のモル比であってもよい。モル比が0.7以下もしくは1.3以上の場合、得られるポリイミド前駆体の分子量が小さくなり、硬化後の低応力性が充分に発現しない恐れがある。
本発明の(a)成分であるポリイミド前駆体を加熱処理してイミド化を進行させてポリイミドに変換する加熱温度としては、80〜450℃が好ましく、100〜450℃がより好ましく、200〜400℃であることがさらに好ましい。80℃以下ではイミド化が充分進行せず、耐熱性が低下する恐れがあり、450℃より高い温度で行うと、硬化して得られるポリイミドが劣化してしまう恐れがある。
(b)成分:エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物
本発明の樹脂組成物には、(b)成分として光重合性化合物を含む。光重合性化合物としては、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、スチレン、ジビニルベンゼン、4−ビニルトルエン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、メチレンビスアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
光重合性化合物を含有する場合の配合量は、(a)成分100質量部に対して、1〜100質量部とすることが好ましく、3〜75質量部とすることがより好ましく、5〜50質量部とすることがさらに好ましい。配合量が1質量部以上であれば、より良好な感光特性を付与することができ、100質量部以下であれば、より硬化膜の耐熱性を向上することができる。
(c)成分:光重合開始剤
本発明の組成物は、トリアリールイミダゾール二量体、ホスフィンオキサイド化合物又はアルキルフェノン化合物を光重合開始剤として含有する。
トリアリールイミダゾール二量体としては、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体が好ましい。具体的には、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等が挙げられる。
また、トリアリールイミダゾール二量体を用いる場合、光反応性向上の観点から(d)成分として水素供与体を用いることが好ましい。水素供与体としては、メルカプトベンゾオキサゾール、メルカプトベンゾイミダゾール、メルカプトベンゾトリアゾール等の有機チオール化合物;N,N−ジアルキルアニリン等の第3級アミン化合物;N−フェニルグリシン誘導体;ロイコクリスタルバイオレットが挙げられるが、高感度化の観点から、N−フェニルグリシンが好ましい。水素供与体は、(a)成分100質量部に対して、0.01〜30質量部とすることが好ましく、0.1〜15質量部とすることがより好ましい。
また、アルキルフェノン化合物を光開始剤として用いることもできる。具体的には、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、又は2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノンである。アルキルフェノン化合物の中でも、α−アミノアルキルフェノン化合物が好ましく、モルフォリノ基を含むα−アミノアルキルフェノン化合物がより好ましい。
モルフォリノ基を含むα−アミノアルキルフェノン化合物は、IRGACURE−369、IRGACURE−379EG(いずれもBASF(株)製、商品名)等の市販品を入手できる。
さらに、本発明の樹脂組成物は光重合開始剤として、ホスフィンオキサイド化合物を含有してもよい。中でも、アシルホスフィンオキサイド化合物が好ましく、式(5)又は(6)で表される化合物がより好ましい。
Figure 0006390109
(式(5)中、R、R及びRはそれぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基又は置換又は無置換の炭素数6〜20のアリール基を示す。)
Figure 0006390109
(式(6)中、R、R10及びR11はそれぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基又は置換又は無置換の炭素数6〜20のアリール基を示す。)
前記式(5)におけるR、R又はRがアルキル基の場合、及び、前記式(6)におけるR、R10又はR11がアルキル基の場合、前記アルキル基は直鎖状、分岐鎖状、及び環状のいずれであってもよい。また、前記アルキル基の炭素数は5〜10であることが好ましい。
前記式(5)におけるR、R又はRがアリール基の場合、及び、前記式(6)におけるR、R10又はR11がアリール基の場合、前記アリール基はフェニル基、ナフチル基が好ましい。また、前記アリール基の炭素数は6〜12であることが好ましい。
さらに、前記アリール基は置換基を有していてもよい。前記置換基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数1〜4のアルコキシ基を挙げることができる。
これらの中でも、前記式(5)は、R、R、及びRが置換又は無置換のアリール基であることが好ましい。また、前記式(6)は、R、R10及びR11が、置換又は無置換のアリール基であることが好ましい。
中でも、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド又はビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドが好ましい。これらはそれぞれLUCIRIN TPO、IRGACURE 819等の市販品を入手できる。
(c)成分を含有する場合の含有量としては、(a)成分100質量部に対して、0.01〜30質量部であることが好ましく、0.05〜15質量部であることがより好ましく、0.1〜10質量部であることがさらに好ましい。配合量が0.01質量部以上であれば、露光部の架橋が充分し、より感光特性が良好となり、30質量部以下であるとより硬化膜の耐熱性が向上する傾向がある。
(e)成分:溶剤
本発明の樹脂組成物には、(e)成分として溶剤を用いることができる。
(e)成分としてはポリイミド前駆体を完全に溶解する極性溶剤が好ましく、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルリン酸トリアミド、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレンカーボネート、乳酸エチル、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
また、本発明の樹脂組成物には、良好な保存安定性を確保するために、ラジカル重合禁止剤又はラジカル重合抑制剤を配合してもよい。ラジカル重合禁止剤又はラジカル重合抑制剤としては、p−メトキシフェノール、ジフェニル−p−ベンゾキノン、ベンゾキノン、ハイドロキノン、ピロガロール、フェノチアジン、レゾルシノール、オルトジニトロベンゼン、パラジニトロベンゼン、メタジニトロベンゼン、フェナントラキノン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、クペロン、2,5−トルキノン、タンニン酸、パラベンジルアミノフェノール、ニトロソアミン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
溶剤の量は適宜設定できるが、(a)成分100質量部に対して、通常、100〜500質量部とする。
ラジカル重合禁止剤又はラジカル重合抑制剤を含有する場合の配合量としては、ポリイミド前駆体100質量部に対して、0.01〜30質量部であることが好ましく、0.01〜10質量部であることがより好ましく、0.05〜5質量部であることがさらに好ましい。配合量が0.01質量部以上であればより保存安定性が良好となり、30質量部以下であれば、より硬化膜の耐熱性を向上することができる。
本発明の樹脂組成物は、硬化後のシリコン基板等への密着性をより向上させるために、有機シラン化合物を含んでいてもよい。有機シラン化合物としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、トリエトキシシリルプロピルエチルカルバメート、3−(トリエトキシシリル)プロピルコハク酸無水物、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、N―フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。配合量は、所望の効果が得られるように適宜調整される。
<硬化膜の製造方法>
本発明の硬化膜は、上述の樹脂組成物を基板上に塗布し乾燥して塗膜を形成する工程と、前記塗膜に活性光線を照射後、現像してパターン樹脂膜(光硬化膜)を得る工程と、前記パターン樹脂膜を加熱処理して硬化膜(熱硬化膜)を得る工程を経て得られる。
以下、製造方法の各工程について説明する。
塗膜形成工程において、樹脂組成物を基材上に塗布する方法としては、浸漬法、スプレー法、スクリーン印刷法、スピンコート法等が挙げられる。基材としては、シリコンウエハ、金属基板、セラミック基板等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、低応力の硬化膜を形成可能であるので、12インチ以上の大口径のシリコンウエハへ好適に用いることができる。
乾燥工程では、溶剤を加熱除去することによって、粘着性の無い塗膜を形成することができる。乾燥温度としては90〜130℃が好ましく、乾燥時間としては100〜400秒が好ましい。
前記工程で形成した塗膜に活性光線を照射後、現像することにより所望のパターンが形成された樹脂膜を得ることができる。本発明の樹脂組成物はi線露光用に好適であるが、照射する活性光線としては、紫外線、遠紫外線、可視光線、電子線、X線等を用いることができる。
現像液としては、特に制限はないが、1,1,1−トリクロロエタン等の難燃性溶媒、炭酸ナトリウム水溶液、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液等のアルカリ水溶液、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、シクロペンタノン、γ−ブチロラクトン、酢酸エステル類等の良溶媒、これら良溶媒と低級アルコール、水、芳香族炭化水素等の貧溶媒との混合溶媒等が用いられる。現像後は必要に応じて貧溶媒等でリンス洗浄を行う。
パターン化樹脂膜を加熱処理する工程において、加熱温度80〜400℃が好ましく、加熱時間は5〜300分間が好ましい。この工程によって、樹脂組成物中のポリイミド前駆体のイミド化を進行させてポリイミド樹脂を含有するパターン硬化膜を得ることができる。
また、本発明の硬化膜は、上述の樹脂組成物から形成される硬化膜である。つまり、本発明の硬化膜はパターン形成されていない硬化膜であってもよい。
このようにして得られた本発明の硬化膜又はパターン硬化膜は、半導体装置の表面保護層、層間絶縁層、再配線層等として用いることができる。
図1は、本発明の一実施形態である再配線構造を有する半導体装置の概略断面図である。
本実施形態の半導体装置は、多層配線構造を有している。層間絶縁層(層間絶縁膜)1の上にはA1配線層2が形成され、その上部にはさらに絶縁層(絶縁膜)3(例えばP−SiN層)が形成され、さらに素子の表面保護層(表面保護膜)4が形成されている。配線層2のパット部5からは再配線層6が形成され、外部接続端子であるハンダ、金等で形成された導電性ボール7との接続部分である、コア8の上部まで伸びている。さらに表面保護層4の上には、カバーコート層9が形成されている。再配線層6は、バリアメタル10を介して導電性ボール7に接続されているが、この導電性ボール7を保持するためには、カラー11が設けられている。このような構造のパッケージを実装する際には、さらに応力を緩和するために、アンダーフィル12を介することもある。
本発明の硬化膜又はパターン硬化膜は、前記実施形態のカバーコート材、再配線用コア材、半田等のボール用カラー材、アンダーフィル材等に用いることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例及び比較例で用いた成分を以下に示す。
(b)成分
テトラエチレングリコールジメタクリレート
(c)成分
c1:BCIM(Hampford社製:2−(クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾ−ル二量体)
c2:I−369(BASF製:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1)
c3:I−819(BASF製:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド)
c4:I−907(BASF製:2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン
c5:I−OXE−01(BASF製:1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル,2−(O−ベンゾイルオキシム)])
(d)成分:
N−フェニルグリシン(東京化成製)
合成例1(ポリマー1の合成)
撹拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中にピロメリット酸−ヒドロキシエチルメタクリレートジエステル(PMDA)溶液195.564gと4,4’−オキシジフタル酸−ヒドロキシエチルメタクリレートジエステル(ODPA)溶液58.652gを入れ、その後、氷冷下で塩化チオニル25.9g(217.8mmol)を反応溶液温度が10度以下を保つように滴下漏斗を用いて滴下した。塩化チオニルの滴下が終了した後、氷冷下で2時間反応を行いPMDAとODPAの酸クロリドの溶液を得た。次いで、滴下漏斗を用いて、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン31.696g(99.0mmol)、ピリジン34.457g(435.6mmol)、ハイドロキノン0.076g(0.693mmol)のN−メチルピロリドン90.211g溶液を氷冷化で反応溶液の温度が10℃を超えないように注意しながら滴下した。この反応液を蒸留水に滴下し、沈殿物をろ別して集め、減圧乾燥することによってポリアミド酸エステルを得た。標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は34,000であった。これをポリマー1とする。
1gのポリマー1をN−メチルピロリドン1.5gに溶解させ、ガラス基板上にスピンコートで塗布し、100℃のホットプレート上で180秒加熱し溶剤を揮発させて厚さ20μmの塗膜を形成した。得られた塗膜のi線透過率は30%であった。なお、ポリマー1のi線透過率はU−3310 Spectrophotometer(HITACHI社製)を用いて測定した。
ポリマー1のGPC法標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量の測定条件は以下の通りであり、ポリマー0.5mgに対して溶媒[THF/DMF=1/1(容積比)]1mLの溶液を用いて測定した。
測定装置:検出器 株式会社日立製作所製L4000UV
ポンプ:株式会社日立製作所製L6000
株式会社島津製作所製C−R4A Chromatopac
測定条件:カラムGelpack GL−S300MDT−5x2本
溶離液:THF/DMF=1/1(容積比)
LiBr(0.03mol/L)、HPO(0.06mol/L)
流速:1.0mL/min、検出器:UV270nm
実施例1〜4、比較例1
[樹脂組成物の調製]
(a)成分として、合成例1で製造したポリマー1を用いた。
(a)〜(d)成分を、表1に示す配合でN−メチルピロリドンに溶解して、樹脂組成物を調製した。
なお、表1に示す配合は、(a)成分100質量部に対する添加量(質量部)である。(c)成分は、括弧内の数字が、(a)成分100質量部に対する添加量(質量部)を示す。溶剤であるN−メチルピロリドンは、(a)成分100質量部に対して1.5倍(150質量部)で用いた。
実施例1においては、水素供与体として、EAB(ジエチルアミノベンゾフェノン、保土谷化学工業株式会社製、商品名)を0.2質量部用いた。
[樹脂組成物の評価]
樹脂組成物の光硬化性及び得られる硬化膜の残留応力を、以下の方法で測定した。結果を表1に示す。
(シリコンウエハ上での光硬化性の評価)
樹脂組成物を、6インチシリコンウエハ上にスピンコート法によって塗布し、100℃のホットプレート上で3分間加熱し、溶剤を揮発させ、膜厚10μmの塗膜を得た。この塗膜をγ‐ブチロラクトン:酢酸ブチル=7:3の混合溶媒に浸漬して完全に溶解するまでの時間の2倍を現像時間として設定した。
同様の方法で得られた塗膜にストーファー21段ステップタブレット(日立製)を介して、プロキシミティ露光機を用いて、i線換算で1000mJ/cm露光を行った。露光後のウエハをγ‐ブチロラクトン:酢酸ブチル=7:3に浸漬してパドル現像した後、シクロペンタノンでリンス洗浄を行った。光硬化膜の形成が確認できたステップ段数を感度として評価した。ステップ段数の数字が大きいほど、優れた光硬化性を有していることを意味し、段数が6以上であればA、4以上6未満であればB、2以上4未満であればCとした。
(銅ウエハ上での光硬化性の評価)
シリコンウエハ上の光硬化性の評価方法における、ウエハをCuメッキウエハに変更して、同様の評価を行った。光硬化膜の形成が確認できたステップ段数を感度として評価した。ステップ段数の数字が大きいほど、優れた光硬化性を有していることを意味し、段数が6以上であればA、4以上6未満であればB、2以上4未満であればCとした。結果を表1に示す。
比較例1の硬化膜は未露光部分も硬化してしまい、ステップ段数の確認ができなかった。
(残留応力の測定)
樹脂組成物を、6インチシリコンウエハ上にスピンコート法によって塗布し、100℃のホットプレート上で3分間加熱し、溶剤を揮発させ硬化後膜厚が10μmとなる塗膜を得た。これを、縦型拡散炉(光洋リンドバーク製)を用いて、窒素雰囲気下、270℃で4時間加熱硬化して、ポリイミド膜を得た。硬化後のポリイミド膜の残留応力(Mpa)は薄膜ストレス測定装置FLX−2320(KLATencor社製)を用いて室温において測定した。結果を表1に示す。
Figure 0006390109
本発明によると銅ウエハ上での光硬化性に優れ、低い応力の値を示す樹脂組成物が得られることが分かった。一方、実施例に示すように、本発明によると銅ウエハ上での光硬化性に優れ、低い応力の値を示す樹脂組成物が得られることが分かった。
本発明の樹脂組成物は、半導体装置等の電子部品を形成する、カバーコート材、再配線用コア材、ハンダ等のボール用カラー材、アンダーフィル材等、いわゆるパッケージ用途に使用することができる。
1 層間絶縁層
2 A1配線層
3 絶縁層
4 表面保護層
5 配線層のパット部
6 再配線層
7 導電性ボール
8 コア
9 カバーコート層
10 バリアメタル
11 カラー
12 アンダーフィル

Claims (6)

  1. 下記(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含む樹脂組成物。
    (a)下記式(1)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体
    Figure 0006390109
    (式中、Rは4価の有機基、Rは下記式(4)で表わされる2価の有機基、R及びRは各々独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、又は炭素炭素不飽和二重結合を有する1価の有機基である。 及びR の少なくとも一方が、炭素炭素不飽和二重結合を有する1価の有機基である。
    Figure 0006390109
    (式中、R16及びR17は各々独立にフッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。)
    (b)ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、スチレン、ジビニルベンゼン、4−ビニルトルエン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、メチレンビスアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、及びN−メチロールアクリルアミドからなる群から選択される1以上の光重合性化合物
    (c)ホスフィンオキサイド化合物
  2. 前記ホスフィンオキサイド化合物が、下記式(5)又は(6)で表される化合物である請求項1に記載の樹脂組成物。
    Figure 0006390109
    (式(5)中、R、R及びRはそれぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基又は置換又は無置換の炭素数6〜20のアリール基を示す。)
    Figure 0006390109
    (式(6)中、R、R10及びR11はそれぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基又は置換又は無置換の炭素数6〜20のアリール基を示す。)
  3. 請求項1又は2に記載の樹脂組成物を基板上に塗布し乾燥して塗膜を形成する工程と、
    前記塗膜を加熱処理する工程とを含む、硬化膜の製造方法。
  4. 請求項1又は2に記載の樹脂組成物を基板上に塗布し乾燥して塗膜を形成する工程と、
    前記塗膜に活性光線を照射後、現像してパターン樹脂膜を得る工程と、
    前記パターン樹脂膜を加熱処理する工程とを含む、パターン硬化膜の製造方法。
  5. 請求項1又は2に記載の樹脂組成物を硬化した硬化膜。
  6. 請求項5記載の硬化膜を有する電子部品。
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