JP6044312B2 - 電子回路装置 - Google Patents

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本発明は、底部と底部の外周に沿って形成された側壁とを有するケースと、ケース内に収容される回路基板と、回路基板に接続されるコネクタと、回路基板を覆うようにケースに上方から接着されるカバーとを備えた電子回路装置に関する。
従来、この種の電子回路装置として、回路基板を収容するケースの側壁に形成されたコネクタ差込部にコネクタを上方から差し込んで当該コネクタを接着剤によりコネクタ差込部に固定するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この電子回路装置では、ケース、コネクタ、およびカバーの少なくとも何れか一つに、コネクタ差込部とコネクタとの間から上方にはみ出した接着剤を受容する接着剤受容部が形成されている。これにより、接着剤を介してコネクタ差込部にコネクタを固定した際に余剰の接着剤がはみ出したとしても、はみ出した余剰の接着剤が接着剤受容部に受容されるので、カバーをケースに接着する際に、コネクタ差込部とコネクタの外周との間からはみ出して硬化した余剰の接着剤とカバーとが干渉するのを抑制することができる。従って、この電子回路装置では、組み付け精度を良好に保ちつつ、コネクタやカバーを接着剤によりケースに固定することが可能となる。
特開2012−209508号公報
上記従来の電子回路装置では、コネクタをケースの側壁に形成されたコネクタ差込部に接着剤により固定した後、カバーをケース(側壁)に接着剤により固定することから、接着剤受容部では、コネクタをコネクタ差込部に固定した際にはみ出して硬化した余剰の接着剤と、カバーをケースに固定するための接着剤とが接することになる。しかしながら、硬化した接着剤に対するカバー固定用の接着剤の接着力は、ケースやカバーに対する接着力に比べて低く、接着剤受容部で先に硬化した接着剤の層とカバーの接着後に硬化した接着剤の層との界面剥離が生じてしまうと、界面剥離により生じた僅かな隙間を介してケースおよびカバーの内部に水分が入り込んでしまうおそれがある。従って、上記従来の電子回路装置には、防水性能の面でなお改善の余地がある。
そこで、本発明は、電子回路装置の防水性能をより向上させることを主目的とする。
本発明の電子回路装置は、上記主目的を達成するために以下の手段を採っている。
本発明による電子回路装置は、
底部と該底部の外周に沿って形成された側壁とを有するケースと、前記ケース内に収容される回路基板と、前記回路基板に接続されるコネクタと、前記回路基板を覆うように前記ケースに上方から接着されるカバーとを備えた電子回路装置において、
前記ケースの前記側壁には、上端面から前記底部側に窪むコネクタ嵌込凹部を有するコネクタ差込部が形成されており、
前記コネクタは、少なくとも両側の側面から突出する突出部を有し、該突出部が前記コネクタ差込部の前記コネクタ嵌込凹部に嵌り込むように該コネクタ差込部に差し込まれると共に、接着剤を介して前記コネクタ差込部に固定され、
前記コネクタ差込部の両端部には、該コネクタ差込部に差し込まれた前記コネクタの両脇からはみ出した前記接着剤を受容する接着剤受容部が形成されており、
前記コネクタの前記突出部は、前記接着剤受容部で形成される前記接着剤の界面を前記コネクタの前記側面と前記コネクタ嵌込凹部を画成する壁部との隙間から離間させるように該接着剤の流動を規制する流動規制部を有することを特徴とする。
この電子回路装置のケースの側壁には、上端面から底部側に窪むコネクタ嵌込凹部を有するコネクタ差込部が形成されており、コネクタは、少なくとも両側の側面から突出する突出部を有し、突出部がコネクタ嵌込凹部に嵌り込むようにコネクタ差込部に差し込まれると共に接着剤を介して当該コネクタ差込部に固定される。更に、コネクタ差込部の両端部には、当該コネクタ差込部に差し込まれたコネクタの両脇からはみ出した接着剤を受容する接着剤受容部が形成されており、コネクタの突出部は、接着剤受容部で形成される接着剤の界面をコネクタの側面とコネクタ差込部のコネクタ嵌込凹部を画成する壁部との隙間から離間させるように接着剤の流動を規制する流動規制部を有する。これにより、この電子回路装置では、コネクタをケースの側壁に形成されたコネクタ差込部に接着剤により固定した後、カバーをケースに接着剤により固定する場合に、コネクタの接着に伴って先に硬化した接着剤の層とカバーの接着後に硬化した接着剤の層との接着剤受容部における界面をコネクタの側面とコネクタ嵌込凹部を画成する壁部との隙間から遠ざけることが可能となる。この結果、万が一、接着剤受容部で先に硬化した接着剤の層とカバーの接着後に硬化した接着剤の層との界面剥離が生じてしまったとしても、水分の流通経路をより長くすることができるので、水分が界面剥離により生じた隙間からコネクタの側面とコネクタ嵌込凹部を画成する壁部との隙間を介してケースおよびカバーの内部にまで達してしまうのをより良好に抑制することができる。従って、この電子回路装置では、防水性能をより向上させることが可能となる。
また、前記流動規制部は、前記接着剤受容部の少なくとも一部を上方から覆うように形成されてもよい。これにより、接着剤受容部で形成される接着剤の界面をコネクタの側面とコネクタ嵌込凹部を画成する壁部との隙間からより遠ざけることが可能となる。そして、かかる構成によれば、接着剤受容部で硬化する接着剤の層の厚みをより薄く、すなわち体積を低減することができるので、コネクタの接着に伴って先に硬化した接着剤の層とカバーの接着後に硬化した接着剤の層との接着剤受容部における界面に作用する熱膨張収縮による応力を低減することが可能となる。
更に、前記ケースの前記側壁には、前記コネクタ差込部の前記コネクタ嵌込凹部と連続すると共に上端面から前記底部側に窪むカバー嵌込凹部が形成されてもよく、前記カバーの内面には、前記カバー嵌込凹部に嵌り込む凸部が形成されてもよく、前記接着剤受容部は、前記カバー嵌込凹部よりも深い凹部であってもよく、前記流動規制部は、前記接着剤受容部の少なくとも一部を上方から覆うと共に、前記カバー嵌込凹部の底面よりも上方に突出するように形成されてもよい。これにより、ケースに対するコネクタの接着に際して接着剤受容部へとはみ出した接着剤が流動規制部上に乗り上げるのを抑制すると共に、接着剤受容部へと流れ込んだ接着剤を側壁のカバー嵌込凹部側へと流動させて、接着剤受容部で形成される接着剤の界面をコネクタの側面とコネクタ嵌込凹部を画成する壁部との隙間からより確実に遠ざけることが可能となる。
また、前記コネクタは、前記カバーの内面に形成された凸部が嵌め込まれるカバー嵌込凹部を有するものであってもよく、前記流動規制部は、前記カバー嵌込凹部および前記カバー嵌込凹部の底面よりも上方に突出するものであってもよく、前記カバーの前記凸部は、前記流動規制部の上方で凹むように形成されてもよい。これにより、カバーをケースに接着する際に、カバーとコネクタの流動規制部とが干渉するのを抑制することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る電子回路装置20を示す斜視図である。 電子回路装置20のケース30を上方からみた平面図である。 電子回路装置20を構成するコネクタ22およびケース30の要部を示す斜視図である。 電子回路装置20のカバー40を裏面側からみた裏面図である。 電子回路装置20を構成するコネクタ22やケース30の要部を示す拡大図である。 電子回路装置20の組立手順を説明するための断面図である。 電子回路装置20の組立手順を説明するための要部拡大断面図である。 電子回路装置20の組立手順を説明するための断面図である。 変形態様に係る電子回路装置20Bの要部拡大断面図である。
次に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電子回路装置20を示す斜視図である。同図に示す電子回路装置20は、図示しない車両用の自動変速機を制御する電子制御装置として構成されており、当該自動変速機のトランスミッションケースに固定されるものである。電子回路装置20は、複数の電子部品が実装された回路基板21と、回路基板21に電気的に接続されると共に当該回路基板21と図示しない例えば他の電子制御ユニットといった外部機器との電気的接続に供されるコネクタ22と、回路基板21やコネクタ22が固定されるケース30と、回路基板21の全体やコネクタ22の一部を覆うようにケース30に固定されるカバー40とを含む。回路基板21は、例えばガラスエポキシ等の樹脂からなる基板と、当該基板に実装される電源IC、油圧回路のリニアソレノイドバルブを駆動するソレノイド用駆動回路、装置全体を制御する制御ICといった電子部品とを含むものである。
ケース30は、例えばアルミニウムといった高い熱伝導性を有する金属により形成され、図2に示すように、底部31と、底部31に対して略垂直をなすように当該底部31の外周に沿って形成されたケース側壁32とを有する。底部31の上面には、回路基板21の裏面が例えば熱伝導性に優れた接着剤あるいはボルト等を用いて固定される。ケース側壁32には、全周にわたって上端面から底部31側に窪む一連の溝であるカバー嵌込凹部33が形成されている。図3に示すように、カバー嵌込凹部33は、ケース側壁32の内壁部32iと外壁部32oとにより画成される。
また、ケース側壁32には、コネクタ22が上方から差し込まれると共に接着剤を介して固定されるコネクタ差込部34が形成されている。コネクタ差込部34は、図3に示すように、ケース側壁32の一部を上端面から底部31側にコネクタ22の外形に合わせて窪ませたものである。更に、コネクタ差込部34には、上端面から底部31側に窪む溝であるコネクタ嵌込凹部35がカバー嵌込凹部33と連続するように形成されている。コネクタ嵌込凹部35は、コネクタ差込部34の内壁部34iと外壁部34oとにより画成される。そして、コネクタ差込部34の両端部には、当該コネクタ差込部34に差し込まれたコネクタ22の両脇から上方にはみ出した接着剤を受容する接着剤受容部36が形成されている。接着剤受容部36は、コネクタ差込部34の両側に位置するカバー嵌込凹部33よりも深い(一段低い)凹部として形成される。
カバー40は、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂といった高い耐腐食性を有する素材(樹脂)により形成され、ケース30を上方から覆うことができるように当該ケース30の底部31と概ね相似形かつ底部31よりも若干大きい平面形状を有する蓋部41と、蓋部41に対して略垂直をなすように当該蓋部41の外周に沿って形成されたカバー側壁42とを有する。本実施形態では、図1等からわかるように、コネクタ22との干渉を抑制するためにケース30のコネクタ差込部34の上方に位置する部分にカバー側壁42が形成されていない。また、カバー40の蓋部41の内面には、カバー嵌込凹部33の幅よりも若干小さい厚みを有してカバー嵌込凹部33に嵌まり込む(遊嵌する)ことができる凸部44がカバー側壁42に沿って全周に形成されている。更に、カバー40の凸部44には、ケース30(コネクタ差込部34)の接着剤受容部36周辺と対向することになる部分を凹ませることにより(あるいは凸部44を形成しないことにより)2つの凹部45が形成されている。
図3に示すように、コネクタ22には、内側端部220(ケース30の内部側の端部)の下面および斜めに傾斜する両側の側面から外方に突出すると共にコネクタ差込部34のコネクタ嵌込凹部35の幅よりも若干小さい厚みを有する鍔状の突出部23が形成されている。これにより、コネクタ22の内側端部220の両側の側面は、突出部23により内側に位置する側面22oと外側に位置する側面22iとに区分けされ、コネクタ22の内側端部220の下面も突出部23の内側に位置する下面と外側に位置する下面とに区分けされる。更に、コネクタ22の内側端部220の先端(最もケース30の内部側)には、突出部23から内壁部34iの厚みよりも若干大きい間隔をおいて下面および両側の側面から外方に突出する鍔状のフランジ部24が形成されている。
加えて、コネクタ22の内側端部220の上部には、上方からみて突出部23と重なり合うようにカバー嵌込凹部(溝)25が形成されている(図5参照)。カバー嵌込凹部25は、カバー40の蓋部41の内面に形成された凸部44の厚みよりも若干大きい幅を有する。そして、コネクタ22の突出部23の両端部からは、コネクタ22の幅方向における外側に突出すると共にカバー嵌込凹部25(およびカバー嵌込凹部33)の底面よりも上方に突出するように流動規制部23aが1つずつ延出されている。コネクタ22のカバー嵌込凹部25は、コネクタ差込部34に差し込まれた際に、流動規制部23aを介して両側に位置するケース側壁32のカバー嵌込凹部33と隣り合うことになる。
次に、図5から図8を参照しながら、上述のように構成される電子回路装置20の組立手順について説明する。
電子回路装置20の組立に際しては、ケース30のコネクタ差込部34に形成されたコネクタ嵌込凹部35とコネクタ22の突出部23とに例えば熱硬化型(付加型)シリコーン系の接着剤50を塗布した上で、図6に示すように、突出部23がコネクタ差込部34のコネクタ嵌込凹部35に嵌り込む(遊嵌する)と共にフランジ部24がコネクタ差込部34の内壁部34iよりもケース30の内部側に位置するようにコネクタ22を上方からコネクタ差込部34に差し込み、コネクタ22をケース30に対して組み付ける。その後、ケース30の底部31の上面に放熱接着剤を塗布した上でネジ等を用いて電子部品が実装された回路基板21を固定し、両者を互いに押し付けながら熱を付加して接着剤50を硬化させる。
本実施形態では、コネクタ差込部34にコネクタ22を差し込むと、コネクタ22の側面22iおよび内側端部220の下面が当該コネクタ差込部34の内壁部34iおよび外壁部34oの上端面と当接する。この際、図6および図7に示すように、コネクタ22のカバー嵌込凹部25の底面とケース側壁32に形成されたカバー嵌込凹部33の底面とが概ね同一レベルとなると共に、コネクタ22の内側端部220の上面がケース側壁32の上端面とが概ね同一レベルとなる。また、コネクタ22の内側端部220の両側の側面22iとコネクタ差込部34の内壁部34iとの間には、図5から図7に示すように、僅かな隙間Gが形成され、コネクタ22の内側端部220の両側の側面22oとコネクタ差込部34の外壁部34oとの間にも、図5に示すように、僅かな隙間Gが形成される。更に、コネクタ22の突出部23の両端部から延出された各流動規制部23aは、隙間を介して対応する接着剤受容部36の一部を上方から覆うと共に、カバー嵌込凹部25およびカバー嵌込凹部33の底面よりも上方に突出する。
そして、コネクタ差込部34のコネクタ嵌込凹部35内、すなわちコネクタ22の突出部23とコネクタ嵌込凹部35の底面との間には接着剤50が充填されることになり、当該接着剤50の一部は、コネクタの両脇から上方にはみ出してコネクタ差込部34の両端部に形成された接着剤受容部36内に流れ込む。この際、本実施形態では、上述のように、コネクタ22の流動規制部23aが接着剤受容部36の一部を上方から覆うと共に、カバー嵌込凹部25およびカバー嵌込凹部33の底面よりも上方に突出していることから、接着剤受容部36に流れ込んだ接着剤50のコネクタ22側(内側)への流動が各流動規制部23aによって規制されると共に、当該接着剤50がケース側壁32のカバー嵌込凹部33側へと流動する。従って、図6および図7に示すように、接着剤受容部36で硬化した接着剤50の界面(表面)50iは、基本的に、コネクタ22の内側端部220の側面22i,22oとコネクタ差込部34の内壁部34iや外壁部34oとの隙間Gよりもコネクタ22の幅方向における外側に形成されることになる。
上述のようにしてコネクタ22とケース30のコネクタ差込部34とに塗布された接着剤50が硬化したならば、コネクタ22を回路基板21に電気的に接続する。次いで、ケース30のケース側壁32に形成されたカバー嵌込凹部33およびコネクタ22のカバー嵌込凹部25に接着剤50(コネクタ22の接着に用いられたものと同一のもの)を塗布する。そして、図8に示すように、カバー嵌込凹部33およびコネクタ22のカバー嵌込凹部25に凸部44が嵌り込む(遊嵌する)ようにカバー40をケース30に載せ、当該カバー40をケース30に対して押し付けながら熱を付加して接着剤50を硬化させる。この際、コネクタ22の突出部23に含まれる各流動規制部23aは、カバー40の凹部45内に収まり、カバー40と干渉することはない。そして、カバー40をケース30に固定するための接着剤50が硬化した段階で電子回路装置20の組立が完了する。
カバー40をケース30に固定するための接着剤50が硬化すると、電子回路装置20には、図8に示すように、コネクタ22の突出部23とコネクタ差込部34のコネクタ嵌込凹部35との間や接着剤受容部36で硬化した接着剤50からなる接着剤層51と、カバー40の接着後にカバー嵌込凹部33やカバー嵌込凹部25とカバー40の凸部44との間で硬化した接着剤50からなる接着剤層52とが形成される。そして、本実施形態の電子回路装置20では、接着剤受容部36で硬化した接着剤50の界面50iが、基本的に、コネクタ22の内側端部220の側面22i,22oとコネクタ差込部34の内壁部34iや外壁部34oとの隙間Gから離間して形成される。従って、接着剤受容部36における接着剤層51と接着剤層52との界面55をコネクタ22の側面22i,220とコネクタ嵌込凹部35を画成する内壁部34iや外壁部34oとの隙間Gから遠ざけること、すなわち界面55と隙間Gとが内壁部34iや外壁部34oの厚み方向において重ならないようにすることができる。
この結果、万が一、接着剤受容部36の近傍で接着剤層51と接着剤層52との界面剥離が生じてしまったとしても、図5において点線で示すように水分の流通経路をより長くすることができるので、自動変速機のトランスミッションケース付近で水分(例えば、結露等)が界面剥離により生じた隙間からコネクタ22の側面22iとコネクタ嵌込凹部35を画成する内壁部34iとの隙間を介してケース30およびカバー40の内部にまで達してしまうのをより良好に抑制することができる。なお、本実施形態の電子回路装置20では、流動規制部23aの両側にも接着剤層51と接着剤層52との界面が形成されるが、そのような場合に仮に流動規制部23aの側方(外側すなわち図5における左側)で接着剤層51と接着剤層52との界面剥離が生じても、界面剥離により生じた隙間の側方には流動規制部23aが存在することから、当該隙間に入り込んだ水分の流通は流動規制部23aにより規制されることになる。
以上説明したように、上記実施形態の電子回路装置20の組み立てに際しては、コネクタ22をケース30のケース側壁32に形成されたコネクタ差込部34に接着剤50により固定した後、カバー40がケース30に接着剤50により固定される。そして、ケース30のケース側壁32には、上端面から底部31側に窪むコネクタ嵌込凹部35を有するコネクタ差込部34が形成されている。また、電子回路装置20を構成するコネクタ22は、内側端部220の下面や両側の側面から突出する突出部23を有し、突出部23がコネクタ嵌込凹部35に嵌り込むようにコネクタ差込部34に差し込まれると共に接着剤50を介して当該コネクタ差込部34に固定される。更に、コネクタ差込部34の両端部には、当該コネクタ差込部34に差し込まれたコネクタ22の両脇からはみ出した接着剤50を受容する接着剤受容部36が形成されており、コネクタ22の突出部23は、接着剤受容部36で形成される接着剤50の界面50iをコネクタ22の側面22i,22oとコネクタ差込部34のコネクタ嵌込凹部35を画成する内壁部34iや外壁部34oとの隙間Gから離間させるように接着剤50の流動を規制する流動規制部23aを有する。
これにより、コネクタ差込部34に対するコネクタ22の接着に伴って先に硬化した接着剤50からなる接着剤層51と、ケース30に対するカバー40の接着後に硬化した接着剤50からなる接着剤層52との接着剤受容部36における界面55をコネクタ22の側面22i,220とコネクタ嵌込凹部35を画成する内壁部34iや外壁部34oとの隙間Gから遠ざけることが可能となる。この結果、万が一、接着剤受容部36付近で接着剤層51と接着剤層52との界面剥離が生じてしまったとしても、水分の流通経路をより長くすることができるので、水分が界面剥離により生じた隙間からコネクタ22の側面22iとコネクタ嵌込凹部35を画成する内壁部34iとの隙間を介してケース30およびカバー40の内部にまで達してしまうのをより良好に抑制することができる。従って、電子回路装置20では、防水性能をより向上させることが可能となる。
また、上記実施形態において、流動規制部23aは、隙間を介して接着剤受容部36の一部を上方から覆うように形成される。これにより、接着剤受容部36で形成される接着剤50の界面50iをコネクタ22の側面22i,22oとコネクタ嵌込凹部35を画成する内壁部34iや外壁部34oとの隙間Gからより遠ざけることが可能となる。加えて、コネクタ22の接着に際して接着剤受容部36へとはみ出して当該接着剤受容部36で硬化する接着剤50の層の厚みをより薄く、すなわち体積を低減することができるので、コネクタ22の接着に伴って先に硬化した接着剤50からなる接着剤層51とカバー40の接着後に硬化した接着剤50からなる接着剤層52との接着剤受容部36における界面55に作用する熱膨張収縮による応力を低減することが可能となる。
更に、上記実施形態において、ケース30のケース側壁32には、コネクタ差込部34のコネクタ嵌込凹部35と連続すると共に上端面から底部31側に窪むカバー嵌込凹部33が形成されており、カバー40の蓋部41の内面には、カバー嵌込凹部33等に嵌り込む凸部44が形成されている。そして、接着剤受容部36は、カバー嵌込凹部33(およびカバー嵌込凹部25)よりも深い凹部として形成され、コネクタ22の流動規制部23aは、隙間を介して接着剤受容部36の一部を上方から覆うと共にカバー嵌込凹部33(およびカバー嵌込凹部25)の底面よりも上方に突出するように形成されている。これにより、ケース30に対するコネクタ22の接着に際して接着剤受容部36へとはみ出した接着剤50が流動規制部23a上に乗り上げるのを抑制すると共に、接着剤受容部36へと流れ込んだ接着剤50をケース側壁32のカバー嵌込凹部33側へと流動させて、接着剤受容部36で形成される接着剤50の界面50iをコネクタ22の側面22i,22oとコネクタ嵌込凹部35を画成する内壁部34iや外壁部34oとの隙間Gからより確実に遠ざけることが可能となる。
また、上記実施形態において、コネクタ22は、カバー40の凸部44が嵌め込まれるカバー嵌込凹部25を有しており、流動規制部23aは、カバー嵌込凹部33およびカバー嵌込凹部25の底面よりも上方に突出し、カバー40の凸部44は、流動規制部23aの上方で凹むように形成されている。これにより、カバー40をケース30に固定する際に、カバー40とコネクタ22の流動規制部23aとが干渉するのを抑制することが可能となる。
なお、コネクタ22の流動規制部23aは、接着剤受容部36で形成される接着剤50の界面50iをコネクタ22の側面22i,22oとコネクタ差込部34のコネクタ嵌込凹部35を画成する内壁部34iや外壁部34oとの隙間Gから離間させるように接着剤50の流動を規制するものであればよい。従って、図9に示す電子回路装置20Bのように、接着剤受容部36の一部を上方から覆うと共にカバー嵌込凹部25の底面よりも上方に突出するように流動規制部23aを形成せずに、突出部23の端部を流動規制部23aとして機能させてもよい。この場合、図9に示すように、カバー40の蓋部41の内面に形成される凸部44を凹ませる必要がなくなる。
ここで、上記実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。すなわち、上記実施形態において、底部31と底部31の外周に沿って形成されたケース側壁32とを有するケース30と、ケース30内に収容される回路基板21と、回路基板21に接続されるコネクタ22と、回路基板21を覆うようにケース30に上方から固定されるカバー40とを含む電子回路装置20が「電子回路装置」に相当し、ケース側壁32に形成されると共に上端面から底部31側に窪むコネクタ嵌込凹部35を有するコネクタ差込部34が「コネクタ差込部」に相当し、コネクタ22の少なくとも両側の側面から突出する突出部23が「突出部」に相当し、コネクタ差込部34の両端部に形成されると共に当該コネクタ差込部34に差し込まれたコネクタ22の両脇からはみ出した接着剤50を受容する接着剤受容部36が「接着剤受容部」に相当し、コネクタ22の突出部23に含まれると共に接着剤受容部36で形成される接着剤50の界面50iをコネクタ22の側面22i,22oとコネクタ嵌込凹部35を画成する内壁部34iや外壁部34oとの隙間Gから離間させるように接着剤50の流動を規制する流動規制部23aが「流動規制部」に相当する。ただし、上記実施形態における主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載された発明の主要な要素との対応関係は、実施形態が課題を解決するための手段の欄に記載された発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。すなわち、実施形態はあくまで課題を解決するための手段の欄に記載された発明の具体的な一例に過ぎず、課題を解決するための手段の欄に記載された発明の解釈は、その欄の記載に基づいて行なわれるべきものである。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、様々な変更をなし得ることはいうまでもない。
本発明は、電子回路装置の製造産業において利用可能である。
20,20B 電子回路装置、21 回路基板、22 コネクタ、220 内側端部、22i,22o 側面、23 突出部、23a 流動規制部、24 フランジ部、25 カバー嵌込凹部、30 ケース、31 底部、32 ケース側壁、32i 内壁部、32o 外壁部、33 カバー嵌込凹部、34 コネクタ差込部、34i 内壁部、34o 外壁部、35 コネクタ嵌込凹部、36 接着剤受容部、40 カバー、41 蓋部、42 カバー側壁、44 凸部、45 凹部、50 接着剤、50i,55 界面、51,52 接着剤層。

Claims (3)

  1. 底部と該底部の外周に沿って形成された側壁とを有するケースと、前記ケース内に収容される回路基板と、前記回路基板に接続されるコネクタと、前記回路基板を覆うように前記ケースに上方から接着されるカバーとを備えた電子回路装置において、
    前記ケースの前記側壁には、上端面から前記底部側に窪むコネクタ嵌込凹部を有するコネクタ差込部が形成されており、
    前記コネクタは、少なくとも両側の側面から突出する突出部を有し、該突出部が前記コネクタ差込部の前記コネクタ嵌込凹部に嵌り込むように該コネクタ差込部に差し込まれると共に、接着剤を介して前記コネクタ差込部に固定され、
    前記コネクタ差込部の両端部には、該コネクタ差込部に差し込まれた前記コネクタの両脇からはみ出した前記接着剤を受容する接着剤受容部が形成されており、
    前記コネクタの前記突出部は、前記コネクタ差込部に形成された前記接着剤受容部の少なくとも一部を上方から覆うように該突出部から該コネクタの幅方向における外側に突出する流動規制部を有し、前記流動規制部は、前記接着剤受容部で形成される前記接着剤の界面を前記コネクタの前記側面と前記コネクタ嵌込凹部を画成する壁部との隙間から離間させるように該接着剤の流動を規制することを特徴とする電子回路装置。
  2. 請求項に記載の電子回路装置において、
    前記ケースの前記側壁には、前記コネクタ差込部の前記コネクタ嵌込凹部と連続すると共に上端面から前記底部側に窪むカバー嵌込凹部が形成されており、
    前記カバーの内面には、前記カバー嵌込凹部に嵌り込む凸部が形成されており、
    前記接着剤受容部は、前記カバー嵌込凹部よりも深い凹部であり、
    前記流動規制部は、前記接着剤受容部の少なくとも一部を上方から覆うと共に、前記カバー嵌込凹部の底面よりも上方に突出するように形成されることを特徴とする電子回路装置。
  3. 請求項に記載の電子回路装置において、
    前記コネクタは、前記カバーの内面に形成された凸部が嵌め込まれるカバー嵌込凹部を有し、
    前記流動規制部は、前記カバー嵌込凹部および前記カバー嵌込凹部の底面よりも上方に突出し、
    前記カバーの前記凸部は、前記流動規制部の上方で凹むように形成されていることを特徴とする電子回路装置。


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