JP2016162663A - 電子制御装置 - Google Patents

電子制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016162663A
JP2016162663A JP2015042019A JP2015042019A JP2016162663A JP 2016162663 A JP2016162663 A JP 2016162663A JP 2015042019 A JP2015042019 A JP 2015042019A JP 2015042019 A JP2015042019 A JP 2015042019A JP 2016162663 A JP2016162663 A JP 2016162663A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
connector
case
seal member
electronic control
lower case
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015042019A
Other languages
English (en)
Inventor
忠 村松
Tadashi Muramatsu
忠 村松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2015042019A priority Critical patent/JP2016162663A/ja
Publication of JP2016162663A publication Critical patent/JP2016162663A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Casings For Electric Apparatus (AREA)
  • Connector Housings Or Holding Contact Members (AREA)

Abstract

【課題】コネクタとコネクタ用開口部との間におけるシール部材の不足に起因する隙間の発生を抑制し、防水性を向上させることが可能な電子制御装置を提供する。
【解決手段】電子制御装置10は、コネクタ30を実装する回路基板20と、コネクタ用開口部42が形成される筐体40と、コネクタの接合部31とコネクタ用開口部42との間に介在するシール部材72と、を備えている。また、接合部31には、下ケース50と上ケース60との間に向けて延出する一対の延出片34が形成されている。また、下ケース50には、コネクタ30が第1シール部材72を介して、コネクタ用開口部42を構成する凹部57に接合されたときに延出片34の延出面35に対して第1シール部材72を介して接合される対向面57cが形成される。
【選択図】図6

Description

本発明は、電子制御装置に関するものである。
従来より、コネクタが搭載された回路基板を内部に固定して収容する筐体を備え、当該筐体の開口部分からコネクタの一部を外部に露出する構成の電子制御装置が知られている。このような電子制御装置において、防水性を確保するため、筐体の開口部分とコネクタとをシール部材を介して接合する構成が採用されている。
例えば、特許文献1に開示される電子制御装置は、短辺2a、長辺2bおよび二辺の傾斜面2cを有する略台形状のコネクタ2を備えている。そして、この電子制御装置は、上面が開口していると共に、側面の一面が傾斜面2cと対向する二辺の傾斜面1aと短辺2aと対向する辺1cを含む凹部1dが形成され、この凹部1dにコネクタ2が嵌め込まれるように構成されたケース1と、ケース1とコネクタ2との間に配置され、これらの間のシールを行うシール材3とを備える構成である。
特開2004−319169号公報
図11(A)は、上記のような従来の電子制御装置において、筐体1を構成する一方側のケース2に形成された開口部分3にコネクタ5を組み付ける途中の状態を説明する側方断面図であり、図11(B)は、その組み付け完了後の状態を説明する側方断面図である。上記のような従来の構成では、コネクタ5をケース2の開口側から組み付ける際に、図11(A)に示すように、コネクタ5が組付完了位置まで挿入される前にシール部材7と接触することになり、図11(B)に示すように、開口部分3の上方側端部付近のシール部材7が下方側へと引き込まれることになる。これにより、コネクタ5と開口部分3との間のシール部材7が不足することとなり、他方側(上側)から上側のケースを組み付ける際に、このような隙間が生じたままの状態となり、十分な防水性を確保することができなくなり、装置の耐久性が低下することになる。
特に、電子制御装置の小型化の要請によって、コネクタの幅方向のサイズの低減のため、コネクタの側面(例えば、特許文献1の二辺の傾斜面2cに相当する部分)の傾斜角度を直角に近づける構成の適用が想定されるが、このような構成とした場合、コネクタの組み付け時のシール部材の引き込みの程度が大きくなるため、部材間の合わせ面におけるシールされない隙間が広がり、より一層防水性の低下が懸念される。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、コネクタ用開口部が形成された筐体において、コネクタとコネクタ用開口部との間におけるシール部材の不足に起因する隙間の発生を抑制し、防水性を向上させることが可能な電子制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、
外部装置と接続可能なコネクタ(30)を実装する回路基板(20)と、
第1ケース(50)と第2ケース(60)とを備え、前記回路基板を収容すると共に、前記第1ケースと前記第2ケースとを組み合わせた状態で前記コネクタの一部が外部に露出するコネクタ用開口部(42)が形成される筐体(40)と、
前記コネクタ用開口部に囲われる前記コネクタの接合部(31)と前記コネクタ用開口部との間に介在するシール部材(72)と、
を備え、
前記コネクタ用開口部は、前記第1ケースに形成される凹部(57)と前記第2ケースに形成される一縁部(64)とにより構成され、
前記接合部には、前記第1ケースと前記第2ケースとの間に向けて延出する一対の延出片(34)が形成され、
前記第1ケースには、前記コネクタが前記シール部材を介して前記凹部に接合されたときに前記延出片の延出面(35)に対して前記シール部材を介して接合される対向面(57c)が形成されることを特徴とする。
請求項1の発明では、筐体に形成されたコネクタ用開口部に接合するコネクタの接合部に、第1ケースと第2ケースとの間に向けて延出する一対の延出片が形成され、第1ケースに、コネクタがシール部材を介して凹部に接合されたときに延出片の延出面に対してシール部材を介して接合される対向面が形成される構成である。このような構成によって、シール部材を介してコネクタと第1ケースの凹部とを接合させる際に、コネクタの延出片と第1ケースの対向面とによってこれらの間のシール部材が押し潰される。このように押し潰されたシール部材の一部が接合部に沿って移動することで、接合部の延出片近傍のシール部材が引き込まれることなどによって生じるシール部材の不足を補うことが可能になる。これにより、コネクタとコネクタ用開口部との間にシール部材の不足に起因する隙間が形成され難くなり、コネクタと第1ケースとの合わせ面の防水性を確保して、電子制御装置の耐久性を向上させることができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子制御装置を前方側且つ斜め上方側から見た分解斜視図である。 図2(A)は、図1の電子制御装置の前方側の一部を示す平面図であり、図2(B)は、前方側ら見たその側面図である。 図3は、図1のコネクタを後方側且つ斜め上方側から見た斜視図である。 図4(A)は、下ケースに第1シール部材を塗布する工程を説明する説明図であり、図4(B)は、前方側ら見たその側面図であり、図4(C)は、図4(B)のA−A断面を示す断面図である。 図5(A)は、下ケースに回路基板及びコネクタを組み付けた状態を説明する説明図であり、図5(B)は、前方側ら見たその側面図であり、図5(C)は、図5(B)のB−B断面を示す断面図である。 図6(A)は、第1シール部材が塗布された下ケースの凹部にコネクタの一部が挿入された状態を説明する断面図であり、図6(B)は、下ケースの凹部に第1シール部材を介してコネクタが組み付けられた状態を説明する断面図である。 図7は、本発明の第1実施形態に係る電子制御装置において、下ケースの凹部の対向面における第1シール部材の塗布状態を説明する説明図である。 図8は、本発明の第2実施形態に係る電子制御装置を構成する下ケースの一部とコネクタとを前方側且つ斜め上方側から見た斜視図である。 図9(A)は、図8の下ケースの一部を示す平面図であり、図9(B)は、この下ケースにコネクタを組み付けた状態を示す平面図である。 図10は、図9(B)のC−C断面の一部を示す断面図である。 図11(A)は、従来の電子制御装置の構成において、シール部材が塗布された下ケースにコネクタの一部が挿入された状態を説明する断面図であり、図11(B)は、下ケースにコネクタが組付けられた状態を説明する断面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の電子制御装置を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
本第1実施形態の電子制御装置10は、防水構造を有しており、例えば車両(図示せず)のエンジンルームに配置され、運転者による運転操作などに応じて、エンジン(図示せず)の制御を実行する機能を有する装置である。
電子制御装置10は、図1,2に示すように、回路基板20と、コネクタ30と、筐体40と、を備えている。筐体40は、回路基板20の厚さ方向に分割された下ケース50及び上ケース60をシール部材を介して接合することで構成され、回路基板20のほぼ全体が、下ケース50及び上ケース60の内側に構成されたスペースに収容されている。また、筐体40は、下ケース50と上ケース60とを組み合わせた状態でコネクタ30の前方側の一部が外部に露出するコネクタ用開口部42(図2(B)参照)が形成される構成である。
なお、下ケース50は、本発明の「第1ケース」の一例に相当し、上ケース60は、本発明の「第2ケース」の一例に相当する。
なお、本明細書において、「上下方向」とは、回路基板20の板面に垂直な方向を意味し、回路基板20に対して上ケース60が覆う側を上方側、回路基板20に対して下ケース50が配置される側を下方側とする。また、「前後方向」とは、コネクタ30に対して外部コネクタを接続する方向を意味し、回路基板20に対してコネクタ30が配置される側を前方側、それとは反対側を後方側とする。また、「左右方向」とは、上記「前後方向」及び「上下方向」と直交する方向を意味し、コネクタ30における外部端子との接続側から見て左手側が左側、それとは反対側を右側とする。
回路基板20は、図1に示すように、矩形の板状に形成されており、その両面には、多数の電子部品(図示略)が実装されている。また、回路基板20の一側端部には、多数のピンを有するコネクタ30が取り付けられている。このコネクタ30は、回路基板20の各種の電子部品や回路を駆動させるための電力を供給するとともに、外部装置と各種信号の送受信を行うために、外部コネクタ(図示略)が接続可能に構成されるものである。このように構成される回路基板20は、後述する下ケース50に対して、例えば、ねじ止めによって固定されている(図5(A)(B)参照)。
また、コネクタ30は、筐体40のコネクタ用開口部42に囲われ、シール部材を介して下ケース50と接合する接合部31が形成されている。この接合部31は、コネクタ30の前後方向の略真ん中部分において、シール部材が接する部分であり、左斜め下方向及び右斜め下方向に面する一対の側面部32と、これら一対の側面部32と下方側の端部で連なる底部33と、を備えている。また、一対の側面部32は、底部33に向かうにつれてそれぞれの間の距離が狭くなる構成であり、例えば底部33に対して70°くらいの角度で傾斜する構成となっている。また、コネクタ30における底部33の反対側に位置する上面部37は、底部33と略平行な面を有し、後述する上ケース60の一縁部64とシール部材を介して接合する構成である。
また、コネクタ30は、図3,6に示すように、接合部31において、下ケース50と上ケース60との間に向けて延出する一対の延出片34が形成されている。具体的には、延出片34は、コネクタ30の側面部32の上方端部から左右方向に突出し、前後方向に延びるリブ形状となるように形成されている。また、延出片34は、下方に面する延出面35を有し、この延出面35の内側の端部は、側面部32と湾曲形状となるように滑らかに連なっている。また、延出片34は、左右方向に面する延出方向の端面36が、延出面35の外側の端部と連なる構成である。また、延出片34の上面は、コネクタ30の上面部37との一部である平面部分を構成している。
次に、筐体40を構成する下ケース50及び上ケース60について、図面を用いて詳細に説明する。
図1,4に示す下ケース50は、例えばアルミダイカスト成形により形成され、一方側(上方側)が開口して回路基板20を収容する箱状の基板収容部51を備えている。また、下ケース50は、基板収容部51の開口部分の開口領域の周囲を囲むように下ケース側周縁部52が形成されている。さらに、下ケース側周縁部52の内側(開口部分側)には、後述する凹部57が形成される部分を除いて環状の溝部53が形成されている。
また、基板収容部51の内側の隅部には、回路基板20を下方から支持するための4つの台座54が設けられており、この台座54の上面には、回路基板20を締結するためのねじ82が螺合するねじ孔がそれぞれ形成されている。また、下ケース側周縁部52における各台座54の近傍の位置に上ケースを締結するためのねじ84が螺合するねじ孔55がそれぞれ形成されている。
また、基板収容部51の前面側には、コネクタ30の後方側の一部を収容するコネクタ収容部56が形成されている。コネクタ収容部56は、前方側及び上方側が開口する構成となっており、前方側の端部には、下ケース側周縁部52の前方側の一部において下方側に凹む凹部57が形成されている。この凹部57は、右斜め上方向及び左斜め上方向に面する一対の側壁部57aと、これら一対の側壁部57aと下方側の端部で連なる底壁部57bと、を備えている。また、一対の側壁部57aは、底壁部57bに向かうにつれてそれぞれの間の距離が狭くなる構成で、それぞれ上述したコネクタ30の一対の側面部32の傾斜角度と略同じ角度(例えば70°)で底壁部57bに対して傾斜する構成となっている。また、底壁部57bは、コネクタ30の底部33と上下方向で対向するように形成されている。
また、図6に示すように、凹部57の上方側の端部には、コネクタ30の延出片34の延出面35に対向し、シール部材を介して接合する一対の対向面57cが形成されている。対向面57cは、上方に面するように形成され、内側の端部が側壁部57aと湾曲形状となるように滑らかに連なっている。また、延出片34の端面36に対向し、対向面57cと略直交するように下端において当該対向面57cの外側の端部と連なる端面側対向面57dが形成されている。また、端面側対向面57dは、下ケース側周縁部52と略直交するように上端において当該下ケース側周縁部52と連なる構成である。
また、下ケース50の凹部57は、図6(B)に示すように、シール部材を介在してコネクタ30の接合部31と一定の距離を置くように対向する構成である。すなわち、下ケース50の凹部57における底壁部57b、側壁部57a、対向面57c、端面側対向面57dが、それぞれコネクタ30の接合部31における底部33、側面部32、延出面35、端面36と同じ距離だけ離れた位置に配置される構成である。
図1に示す上ケース60は、例えばアルミダイカスト成形により形成され、略矩形状の天板61と、その外周縁から下ケース50側に延びる環状の側板62と、を備えている。また、側板62の下ケース50側の端部には、下ケース50の下ケース側周縁部52に接合される上ケース側周縁部63が形成されている。なお、図示を省略するが、例えば上ケース側周縁部63は、下方に突出する周方向に沿った環状の凸状部分を有し、当該凸状部分がシール部材を介して下ケース50の溝部53に入り込む構成となっている。また、上ケース60の上ケース側周縁部63の前方側の一部は、筐体40のコネクタ用開口部42を下ケース50の凹部57と共に構成する一縁部64となっている。また、上ケース側周縁部63の4つの隅部において、下ケース50のねじ孔55にねじ84を用いて締結するための4つの貫通孔65が形成されている。
次に、本第1実施形態に係る電子制御装置10の組み立て工程について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態では、シール部材として、湿気硬化型のシリコン接着剤が採用されており、コネクタ30と下ケース50との間に塗布されるシール部材を第1シール部材72、コネクタ30および下ケース50と上ケース60の間に塗布されるシール部材を第2シール部材74として、以下説明する。
まず、図4に示すように、下ケース50の凹部57において、矢印A1に沿って第1シール部材72を塗布する。具体的には、底壁部57bの左右方向の中心よりも右寄りの位置(塗布始点)P1から左方向に向かって、側壁部57a上、対向面57c上の順で、端面側対向面57dに接触する位置(塗布終点)P2まで連続的に第1シール部材72を塗布する。続いて、矢印A2に沿って第1シール部材72を塗布する。具体的には、底壁部57bの左右方向の中心よりも左寄りの位置(塗布始点)P3から右方向に向かって、側壁部57a上、対向面57c上の順で、端面側対向面57dに接触する位置(塗布終点)P4まで連続的に第1シール部材72を塗布する。このような塗布方法により、図6(A)に示すように、下ケース50の凹部57に対して均一な量の第1シール部材72を塗布することができる。
次に、コネクタ30を搭載した回路基板20を下ケース50に組み付ける。ここで、図6(A)に示すように、第1シール部材72が塗布された下ケース50の凹部57に対して、コネクタ30の底部33側が上方から挿入されるようにする。このとき、コネクタ30は、下方に向かうにつれてそれぞれの間の距離が狭くなる一対の側面部32によって構成されるため、同じく下方に向かうにつれてそれぞれの間の距離が狭くなる構成の一対の側壁部57aを備える凹部57に対して、側面部32の底部33側近傍の部分が凹部57上の第1シール部材72と接触し難くなる。そのため、コネクタ30の凹部57に対する挿入の開始段階において、コネクタ30による第1シール部材72の引き込みを抑え易くなる。
さらに、コネクタ30の接合部31を凹部57に深く入り込ませることで、図6(B)に示すように、コネクタ30と下ケース50とを第1シール部材72により接合する。この接合状態で、回路基板20を下ケース50の各台座54に対してねじ82を用いて螺合させることで、図5(A)(B)に示すように、回路基板20を下ケース50に締結する。
コネクタ30の接合部31と凹部57とは一定の距離を介して対向するように形成されていることから、コネクタ30と下ケース50との間に充填される第1シール部材72が接合部31に沿って一定の厚さとなる。このため、コネクタ30と下ケース50との接合において、第1シール部材72による安定した接着力を確保することができる。
ここで、第1シール部材72を用いたコネクタ30および下ケース50の接合時において、コネクタ30に形成される一対の延出片34と下ケース50に形成される対向面57cおよび端面側対向面57dとの作用効果について、以下詳述する。
コネクタ30に形成された延出片34の延出面35が、凹部57の対向面57cと対向する構成であるため、延出片34と下ケース50の対向面57cとによってこれらの間の第1シール部材72が押し潰されることになる。そのため、押し潰された第1シール部材72の一部が接合部31に沿って移動することで、接合部31の延出片34近傍の第1シール部材72が引き込まれることなどによって生じる第1シール部材72の不足を補うことが可能になる。例えば、側面部32が凹部57上の第1シール部材72と接触し(図6(A)参照)、接合部31における延出片34近傍(端面36や、延出片34に連なる側面部32の上端部分)の第1シール部材72が底壁部57b側に引き込まれても、上述のように押し潰された第1シール部材72の移動によって、その引き込み分が補われる。これにより、第1シール部材72の不足に起因する隙間が形成され難くなり、図6(B)に示すように、コネクタ30の接合部31と下ケース50の凹部57との間が第1シール部材72によって均一に満たされることになる。そのため、コネクタ30と下ケース50との合わせ面の防水性を確保することができ、電子制御装置10の耐久性を向上させることができる。
さらに、下ケース50には、延出片34の延出方向の端面36に対して対向する端面側対向面57dが形成されているため、延出面35と対向面57cとによって押し潰される第1シール部材72は、接合部31に沿って延出片34の端面36と下ケース50の端面側対向面57dとの間に入り込み、上面部37側(上ケース60が組み付けられる側)に移動することになる。そのため、端面36付近の第1シール部材72が引き込まれて隙間ができるようなこともない。
次に、図5(A)に示すように、下ケース50の溝部53と、コネクタ30における上面部37に対して、環状に第2シール部材74を塗布する。続いて、凹部57と一縁部64とによりコネクタ30の接合部31を囲うコネクタ用開口部42を形成するように、溝部53および上面部37と上ケース側周縁部63とを第2シール部材74を介して接合する。これにより、下ケース50およびコネクタ30と上ケース60とが接合される。そして、上ケース側周縁部63の各貫通孔65に挿通させたねじ84を下ケース50のねじ孔55に対して螺合することで、上ケース60を下ケース50に締結する。これにより、図2に示す電子制御装置10が完成する。
本発明のように、上ケース60と下ケース50とを第2シール部材74を介して接合する構成では、従来の構成(図11参照)のようにコネクタ5のケース2への組付け時に接合部の上端付近におけるシール部材7の不足に起因する隙間が生じる場合、その隙間部分に塗布するシール部材(本発明の第2シール部材74に相当するシール部材)を増量する方法が考えられる。このような方法を採用した場合、この不足分の発生の最大時の量を考慮し、隙間部分を埋める量とする必要がある。この量を塗布量として補充すると、この補充した部位では、余剰となったシール部材がケース2の外側へ食み出し、組み付け時に設備や、作業者の手に付着したりしてしまう。このような問題の発生が無いように、補充した部位ではシール部材が、ケース2外に食み出さないように、ケース2側を拡大しリブを設置したり、余剰量分のケース2側の溝を確保する等の設計的な配慮が必要である。また、この隙間部分を埋めるために必要なシール部材7の塗布量がコネクタ5のケース2への組付け状態によってばらつく可能性があるため、第2シール部材74の塗布量の緻密な制御、例えば、塗布ノズルの移動速度の細かい制御が必要となる。しかしながら、本発明では、上述したように、接合部31の上端付近における第1シール部材72の不足を確実に補填する構成であるため、ケース2等の拡大も不要で、塗布量も過剰に増やす必要が無く、第2シール部材74の塗布量の緻密な制御も不要になり、より簡易な組付工程で、隙間の発生を確実に抑制することができる。
また、本発明の構成では、コネクタ30の延出片34と下ケース50の対向面57cとの間の第1シール部材72の量を変えることによって、コネクタ30の接合部31の引き込みによる第1シール部材72の不足分に対する補填量を調整することができる。例えば、図7に示すように、延出片34と対向面57cとの間の第1シール部材72の量を、コネクタ30によって引き込まれる第1シール部材72の量を考慮してクロスハッチングで示す領域のように増加させることで、接合部31の延出片34近傍に生じる隙間を埋めるように第1シール部材72の移動量を増加させることができる。これにより、第1シール部材72が引き込まれる程度に影響されず、コネクタ30と下ケース50との合わせ面の防水性を確保し易くなる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る電子制御装置について、図面を用いて説明する。
本第2実施形態の電子制御装置は、第1実施形態の構成にさらに、下ケース50の対向面57cの前方側及び後方側にそれぞれ内側壁部57e及び外側壁部57fが設けられ、コネクタ30の上面部37にコネクタ側溝部38が設けられる構成であり、それ以外は第1実施形態と同一である。そのため、第1実施形態と同様の構成については第1実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。なお、図10では、第1シール部材72の図示を省略している。
本第2実施形態では、図8〜10に示すように、コネクタ30の上面部37において、左右方向の全体において下方に凹むコネクタ側溝部38が形成されている。具体的には、コネクタ30の上面部37の前方側及び後方側の端部においてそれぞれ上方に突出する壁部が形成され、これら一対の壁部と上面部37の上面とによってコネクタ側溝部38が構成される。また、図示を省略するが、例えば上ケース60の一縁部64は、下方に突出する左右方向に沿った凸状部分を有し、当該凸状部分が第2シール部材74を介して下ケース50のコネクタ側溝部38に入り込む構成となっている。
また、下ケース50には、図9(B),10に示すように、コネクタ30が第1シール部材72を介して凹部57に接合されたときに、延出片34に対して筐体40の内部側(後方側)から接触する内側壁部57eと、延出片34に対して筐体40の外部側(前方側)から接触する外側壁部57fと、が形成されている。具体的には、下ケース50における対向面57cの後方側端部から上方に突出してコネクタ側溝部38を構成する後方側の壁部と対向する内側壁部57eが形成され、対向面57cの前方側端部から上方に突出してコネクタ側溝部38を構成する前方側の壁部と対向する外側壁部57fが形成されている。
また、本第2実施形態では、図9(B),10に示すように、コネクタ30を下ケース50の凹部57に組み付ける際に、コネクタ30の延出片34を内側壁部57eと外側壁部57fとの間に嵌め込む構成である。このように、コネクタ30の一部である延出片34の内側壁部57eと外側壁部57fとの間への嵌め込みを基準とすることで、コネクタ30の凹部57に対する位置合わせを精度良く行うことができる。また、コネクタ30を外部装置に接続して使用する際にこじらせたりする場合など当該コネクタ30に力が働く際に、延出片34の移動を内側壁部57e及び外側壁部57fによって規制することができるため、当該コネクタ30のがたつきを抑制することができる。さらに、コネクタ30の延出片34と下ケース50の対向面57cとによって挟まれる第1シール部材72が、内側壁部57e及び外側壁部57fによってそれぞれ筐体40の内部側(後方側)及び外部側(前方側)に押し出されることを抑制でき、第1シール部材72に対する延出片34の延出方向への押し出しを誘導することができる。
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記第1実施形態において、コネクタ30に形成された上面部37は、上記第2実施形態のコネクタ側溝部38と同様の構成のコネクタ側溝部が形成されていてもよい。この場合、例えば上ケース60の一縁部64は、下方に突出する左右方向に沿った凸状部分を有し、当該凸状部分が第2シール部材74を介して下ケース50のコネクタ側溝部に入り込む構成とすることができる。
また、本発明による電子制御装置を、車両のエンジン以外の電子制御が行われる任意の制御対象の電子制御装置として用いてもよい。
10…電子制御装置
20…回路基板
30…コネクタ
31…接合部 34…延出片 35…延出面
40…筐体
42…コネクタ用開口部
50…下ケース(第1ケース)
57…凹部 57c…対向面
60…上ケース(第2ケース)
72…第1シール部材(シール部材)

Claims (5)

  1. 外部装置と接続可能なコネクタ(30)を実装する回路基板(20)と、
    第1ケース(50)と第2ケース(60)とを備え、前記回路基板を収容すると共に、前記第1ケースと前記第2ケースとを組み合わせた状態で前記コネクタの一部が外部に露出するコネクタ用開口部(42)が形成される筐体(40)と、
    前記コネクタ用開口部に囲われる前記コネクタの接合部(31)と前記コネクタ用開口部との間に介在するシール部材(72)と、
    を備え、
    前記コネクタ用開口部は、前記第1ケースに形成される凹部(57)と前記第2ケースに形成される一縁部(64)とにより構成され、
    前記接合部には、前記第1ケースと前記第2ケースとの間に向けて延出する一対の延出片(34)が形成され、
    前記第1ケースには、前記コネクタが前記シール部材を介して前記凹部に接合されたときに前記延出片の延出面(35)に対して前記シール部材を介して接合される対向面(57c)が形成されることを特徴とする電子制御装置(10)。
  2. 前記コネクタの前記接合部は、
    前記コネクタ用開口部に囲われる一対の側面部(32)と、
    一対の前記側面部と連なり前記コネクタ用開口部に囲われる底部(33)と、
    を備え、
    一対の前記側面部は、前記底部に向かうにつれてそれぞれの間の距離が狭くなることを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 前記コネクタが前記シール部材を介して前記凹部に接合されたときに、前記コネクタの前記接合部と前記凹部とが一定の距離をおいて対向することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子制御装置。
  4. 前記第1ケースには、前記延出片の延出方向の端面(36)に対して対向する端面側対向面(57d)が形成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子制御装置。
  5. 前記第1ケースは、
    前記コネクタが前記シール部材を介して前記凹部に接合されたときに、前記延出片に対して前記筐体の内部側から接触する内側壁部(57e)と、前記延出片に対して前記筐体の外部側から接触する外側壁部(57f)と、が形成されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電子制御装置。
JP2015042019A 2015-03-04 2015-03-04 電子制御装置 Pending JP2016162663A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015042019A JP2016162663A (ja) 2015-03-04 2015-03-04 電子制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015042019A JP2016162663A (ja) 2015-03-04 2015-03-04 電子制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016162663A true JP2016162663A (ja) 2016-09-05

Family

ID=56847278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015042019A Pending JP2016162663A (ja) 2015-03-04 2015-03-04 電子制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016162663A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020053547A (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 タイコエレクトロニクスジャパン合同会社 シール構造および電子機器
JP2020053548A (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 タイコエレクトロニクスジャパン合同会社 シール構造および電子機器
JP2021118188A (ja) * 2020-01-22 2021-08-10 株式会社ミツバ コントローラ
CN113508307A (zh) * 2019-03-01 2021-10-15 株式会社电装 车载用雷达装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014116504A (ja) * 2012-12-11 2014-06-26 Aisin Aw Co Ltd 電子回路装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014116504A (ja) * 2012-12-11 2014-06-26 Aisin Aw Co Ltd 電子回路装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020053547A (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 タイコエレクトロニクスジャパン合同会社 シール構造および電子機器
JP2020053548A (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 タイコエレクトロニクスジャパン合同会社 シール構造および電子機器
JP7286289B2 (ja) 2018-09-27 2023-06-05 タイコエレクトロニクスジャパン合同会社 シール構造および電子機器
CN113508307A (zh) * 2019-03-01 2021-10-15 株式会社电装 车载用雷达装置
JP2021118188A (ja) * 2020-01-22 2021-08-10 株式会社ミツバ コントローラ
JP7370877B2 (ja) 2020-01-22 2023-10-30 株式会社ミツバ コントローラ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2018139515A1 (ja) コネクタ
US10199762B2 (en) Waterproof electronic control device
JP2016162663A (ja) 電子制御装置
TW201830793A (zh) 電連接器
TWM509995U (zh) 電連接器
US20180351287A1 (en) Electrical connector having a shielding shell with a riveted joint
KR102587033B1 (ko) 커넥터
TWI602357B (zh) 電連接器及其組合
JP7364363B2 (ja) コネクタ
JP6236377B2 (ja) アンテナ構造体および電子機器
JP2021111598A (ja) コネクタ及びコネクタ装置
JP2021111596A (ja) コネクタ及びコネクタ装置
JPWO2015156370A1 (ja) 電子制御装置
KR101951498B1 (ko) 방수형 마이크로 유에스비 리셉터클 커넥터
JP2013004551A (ja) 電子制御装置
TW201803233A (zh) 電連接器
CN108173058A (zh) 连接器防水组件及移动终端
KR20190091694A (ko) 리셉터클 커넥터
US10193590B1 (en) Small form-factor pluggable transceiver
JP5692350B1 (ja) 電気コネクタの取付構造
JP2021072312A (ja) 電子制御装置の筐体及び電子制御装置
JP2014038944A (ja) 電子装置
TW201926812A (zh) 電連接器及其組合
JP2016167906A (ja) 電子制御装置
JP5682696B1 (ja) 電気コネクタの取付構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170706

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180501

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180627

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20181127