JP6043534B2 - ボトル - Google Patents
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この構成によれば、例えばボトルに密封された内容物の温度が低下してボトル内が減圧した場合等に、パネル部が径方向の内側に向けて優先的に変形することで、ボトルのうちパネル部以外の部分での変形を抑えつつ、ボトル内の減圧を吸収するようになっている。
しかしながら、上述した従来の技術では、パネル部が径方向の内側に向けて凹設されているため、特にシュリンクラベルを用いた場合に、平面視において円形状のボトルであっても、胴部におけるラベルの装着状態が、柱部を覆う部分が角部、パネル部を覆う部分が辺部となるような多角形状となり、ラベルの外観に違和感(外観不良)を生じる場合がある。
本発明に係るボトルは、筒状の胴部に、その径方向の内側に向けて窪むパネル部が周方向に間隔をあけて4つ以上形成されるとともに、周方向に隣り合う前記パネル部同士の間が柱部とされたボトルであって、前記パネル部は、径方向の内側に位置するパネル底壁部と、該パネル底壁部の外周縁から径方向の外側に向けて延びる側壁部と、により画成され、前記パネル底壁部には、前記側壁部のうち、周方向を向く縦側壁部との間に隙間をあけて径方向の外側に向けて突出するリブが、該パネル底壁部におけるボトル軸方向の全長に亘って形成され、該リブは、径方向の外側に位置する頂壁部と、該頂壁部における周方向の外端と前記パネル底壁部とを連結する周端壁部と、を備え、径方向に沿う横断面視において、前記リブの頂壁部の外面は、複数の前記柱部の径方向の外側に位置する頂部の外面同士を周方向に沿って結ぶ仮想円上に位置し、前記縦側壁部における径方向の内端、及び前記リブの前記周端壁部における径方向の内端それぞれの径方向に沿う位置が互いに異なっており、径方向に沿う横断面視において、前記胴部の接線方向に沿う前記頂壁部の長さをリブ幅D1、前記胴部の接線方向に沿う前記頂部の長さを柱幅D2、前記胴部の接線方向に沿う前記隙間の長さを開口幅D3とすると、前記リブ幅D1及び前記柱幅D2が前記開口幅D3以上になっていることを特徴としている。
また、パネル底壁部に径方向の外側に向けて突出するリブを配設したため、パネル部を覆うように胴部に取り付けられるラベルを、径方向の内側から支持することができる。そのため、ラベル装着時において、胴部を覆うラベルが径方向の内側へ移動するのを規制して、ラベルを平滑に維持できる。これにより、ラベルが隙間の内側に引き込まれてしわが発生するのを抑制して、ラベルの外観に違和感が生ずるのを抑制できる。
また、リブがパネル底壁部におけるボトル軸方向の全長に亘って形成されているので、径方向から見てリブと重なる部分では、ラベルをボトル軸方向の全体に亘って支持できる。これにより、ラベルにしわが発生するのを確実に抑制できる。
そして、リブ及び柱部によって胴部におけるラベルの支持面積を確保できるので、ラベルの外観に違和感が生ずるのを確実に抑制できる。
したがって、ラベルの外観に違和感が生ずるのを抑えつつ、胴部に減圧吸収性能を具備させることができる。
この場合には、上述した減圧吸収性能が顕著に奏功される。
この場合には、上述した減圧吸収性能が顕著に奏功される。
この場合には、側壁部における径方向の内端と、リブの前記周端壁部における径方向の内端と、の径方向の距離を1.0mm以上とすることで、上述した減圧吸収性能が顕著に奏功され、また上述した距離を2.0mm以下とすることで、成形性の悪化や内容量の低下等を抑制できる。
本実施形態に係るボトル1は、図1〜図4に示されるように、口部11、肩部12、胴部13及び底部14を備え、これら11〜14が、それぞれの中心軸線を共通軸上に位置させた状態で、この順に連設された概略構成となっている。
なお、このボトル1は、合成樹脂材料で一体に形成され、射出成形により有底筒状に形成されたプリフォームが、ブロー成形されて形成される。また、口部11には、図示しないキャップが装着される。さらに、口部11、肩部12、胴部13及び底部14はそれぞれ、径方向に沿う横断面視形状が円形状となっている。なお、本実施形態のボトル1の内容量は、280ml以上1000ml以下とされている。
胴部13は筒状に形成され、肩部12の下端に連なり下方に向けて延在している。胴部13のうち、ボトル軸O方向の両端部同士の間の中間部13aは、両端部よりも小径になっている。なお、胴部13の中間部13aには、図示しない例えばシュリンクラベル等のラベルが巻き付けられるようになっている。
下ヒール部27は、上ヒール部28よりも小径に形成され、連結部29は、上方から下方に向かうに従い漸次縮径されている。
上ヒール部28は、胴部13のボトル軸O方向の両端部とともに、ボトル1の最大外径部となっている。また、上ヒール部28におけるボトル軸O方向に沿う中間部分には、第2環状凹溝31が全周に亘って連続して形成されている。
また、可動壁部22には、複数のリブ41がボトル軸Oを中心に放射状に配設されている。リブ41は、上方に向けて曲面状に窪む複数の凹部41aが径方向に沿って断続的に配設された構成となっている。
下筒部23aは、可動壁部22の径方向の内端部に、下方に向けて突の曲面部26を介して連結されている。なお、この曲面部26は、径方向の内側を向く斜め下方に向けて突出している。また下筒部23aは、径方向に沿う横断面視で円形状に形成されている。
環状段部23cは、径方向の外側に向けて窪む凹曲面状に形成されている。環状段部23cは、立ち上がり周壁部21の上端部よりも上方、もしくは同等の高さに位置している。
また、張出部23d同士の間部分23eは、底面視において径方向の外側に向けて突の曲面状に形成され、周方向で隣り合う張出部23dの周方向に沿う端部同士を各別に連結している。
頂壁部55aは、径方向に沿う横断面視(図2参照)において、径方向の外側に向けて突の曲面状に形成されている。頂壁部55aは、実質的に複数の柱部52における各頂部52aの表面形状に倣って周方向に延びる仮想円L上に位置し、胴部13における中間部13aの最大外径部となっている。
しかも、縦側壁部54aにおける径方向の内端、及び周端壁部55bにおける径方向の内端の径方向に沿う位置が互いに異なっているため、隙間56が変形し易くなり、減圧吸収性能を確実に具備させることができる。
これにより、隙間56以外の部位(例えば、柱部52やリブ55、肩部12)での変形を抑えつつ、ボトル1の内圧変化(減圧)を吸収できる。
しかも、リブ55がパネル底壁部53におけるボトル軸O方向の全長に亘って形成されているので、径方向から見てリブ55と重なる部分では、ラベルをボトル軸O方向の全体に亘って支持できる。これにより、ラベルにしわが発生するのを確実に抑制できる。
さらに、リブ55及び柱部52によって胴部13におけるラベルの支持面積を確保できるので、ラベルの外観に違和感が生ずるのを確実に抑制できる。
また、可動壁部22による減圧吸収機能が十分である場合、ボトル1内の減圧時にこの可動壁部22を優先的に変位させ、隙間56の変形を抑制(防止)するように構成することもできる。この場合は、例えばリブ幅D1を可能な限り大きく形成することができ、より確実にラベルに外観不良が発生することを防止できる。
図2、図5〜図10は実施例1〜7のサンプルボトル(以下、サンプル1〜7という)を示し、図11は比較例のサンプルボトル(以下、サンプル8という)を示している。
図2に示すサンプル1は、上述した本実施形態と同様の構成からなるボトル1である。そして、以下にはサンプル1を基準とし、サンプル1と、各サンプル2〜8と、の主な違いを説明する。
図5に示すサンプル2は、パネル部51のリブ幅D1をサンプル1に対して縮小している。
図6に示すサンプル3は、周端壁部55bの深さH2をサンプル1に対して縮小し、縦側壁部54aの深さH1と、周端壁部55bの深さH2と、の差をサンプル1に対して縮小している。
図7に示すサンプル4は、縦側壁部54aの深さH1をサンプル1に対して縮小し、縦側壁部54aの深さH1と、周端壁部55bの深さH2と、の差をサンプル1に対して拡大している。
図8に示すサンプル5は、パネル部51のリブ幅D1をサンプル1に対して拡大している。
図9に示すサンプル6は、柱部52の柱幅D2をサンプル1に対して拡大して、パネル部51のリブ幅D1よりも大きくしている。この場合、リブ55のうち、仮想円L上に位置する部分の長さd1と、柱部52のうち、仮想円L上に位置する部分の長さd2と、は同等の長さになっている。
図10に示すサンプル7は、同一のパネル部51における周方向の両側に位置する縦側壁部54a同士のなす角度θ1をサンプル1に対して大きくしている。
図11に示すサンプル8は、縦側壁部54aの深さH1と、周端壁部55bの深さH2と、が同等になっている。
一方、深さH1は、径方向に沿う横断面視において、縦側壁部54aの延長線及び接続部分53aの延長線の交点と、仮想円Lと、の径方向の長さとし、深さH2は、径方向に沿う横断面視において、周端壁部55bの延長線及び接続部分53aの延長線の交点と、仮想円Lと、の径方向の長さとしている。
また、上述した実施形態では、肩部12、胴部13及び底部14のそれぞれの径方向に沿う横断面視形状を円形状としたが、これに限らず例えば、多角形状にする等適宜変更してもよい。
さらに、上述した実施形態では、リブ幅D1が柱幅D2以上になっている場合について説明したが、これに限らず、サンプル6のように柱幅D2がリブ幅D1より大きくなっていても構わない。
さらに、ボトル1は単層構造体に限らず中間層を有する積層構造体としてもよい。この中間層としては、例えばガスバリア性を有する樹脂材料からなる層、再生材からなる層、若しくは酸素吸収性を有する樹脂材料からなる層等が挙げられる。
13…胴部
51…パネル部
52…柱部
53…パネル底壁部
54…側壁部
54a…縦側壁部
55…リブ
56…隙間
O…ボトル軸
Claims (4)
- 筒状の胴部に、その径方向の内側に向けて窪むパネル部が周方向に間隔をあけて4つ以上形成されるとともに、周方向に隣り合う前記パネル部同士の間が柱部とされたボトルであって、
前記パネル部は、径方向の内側に位置するパネル底壁部と、該パネル底壁部の外周縁から径方向の外側に向けて延びる側壁部と、により画成され、
前記パネル底壁部には、前記側壁部のうち、周方向を向く縦側壁部との間に隙間をあけて径方向の外側に向けて突出するリブが、該パネル底壁部におけるボトル軸方向の全長に亘って形成され、
該リブは、径方向の外側に位置する頂壁部と、該頂壁部における周方向の外端と前記パネル底壁部とを連結する周端壁部と、を備え、
径方向に沿う横断面視において、前記リブの頂壁部の外面は、複数の前記柱部の径方向の外側に位置する頂部の外面同士を周方向に沿って結ぶ仮想円上に位置し、
前記縦側壁部における径方向の内端、及び前記リブの前記周端壁部における径方向の内端それぞれの径方向に沿う位置が互いに異なっており、
径方向に沿う横断面視において、前記胴部の接線方向に沿う前記頂壁部の長さをリブ幅D1、前記胴部の接線方向に沿う前記頂部の長さを柱幅D2、前記胴部の接線方向に沿う前記隙間の長さを開口幅D3とすると、
前記リブ幅D1及び前記柱幅D2が前記開口幅D3以上になっていることを特徴とするボトル。 - 径方向に沿う横断面視において、前記リブ、及び前記柱部はそれぞれ、周方向の中央を通る中心線に対して線対称をなしていることを特徴とする請求項1記載のボトル。
- 前記周端壁部における径方向の内端は、前記縦側壁部における径方向の内端よりも径方向の内側に位置していることを特徴とする請求項1または請求項2記載のボトル。
- 前記ボトルは、内容量が280ml以上1000ml以下とされ、
前記縦側壁部における径方向の内端と、前記リブの前記周端壁部における径方向の内端と、の径方向の距離が1.0mm以上2.0mm以下となっていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のボトル。
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