JP6041640B2 - 釣り竿 - Google Patents
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Description
移動式の釣り糸ガイド、つまり、移動ガイドとして、下記の公報に記載されているもののように、振出竿における穂先竿等に装着されるものがある(特許文献1)。
具体的には、次のような構成になっている。移動ガイド45は、釣糸が挿通される円形のガイドリング71と、ガイドリングを支持するガイドリング支持枠72とを備えて構成される。ガイドリング支持枠72には、竿杆に対して略平行に延出する足部73が一体形成されており、この足部73を、竿杆40に装着される筒状部材80に対して、固定用の糸(固定材)81を巻回したり、固定用の樹脂テープを巻回等することで固定される。
従来公報の第8図で示すように、各竿体を元竿内に収納した際に、移動ガイドは各竿体の竿先側に移動して、固定ガイドに当接することによって、位置保持されることとなっている。
請求項1に係る発明の特徴構成は、リールシートと二つ以上の釣り糸ガイドを元竿に備えるとともに、釣り糸ガイドを装備する穂先竿を備え、前記元竿における前記釣り糸ガイドのうちの前記リールシートに近い側に位置する元側釣り糸ガイドを、竿先側に隣接する先側釣り糸ガイドに近接する方向に移動可能に構成し、前記元側釣り糸ガイドを前記先側釣り糸ガイドより離間する第1操作位置と、前記先側釣り糸ガイドの竿元側に近接する第2操作位置とにおいて位置保持可能に構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
移動ガイドとして設定するのは、リールシートに最も近い位置に位置する元側釣り糸ガイドである。この元側釣り糸ガイドを前記先側釣り糸ガイドより離間する第1操作位置と、前記先側釣り糸ガイドの竿元側に近接する第2操作位置とにおいて位置保持可能に構成する。
したがって、リールのスプールより螺旋状に繰り出される釣り糸に対して第1操作位置に位置する場合より急激に螺旋状の釣り糸をガイド挿通孔径に縮径させることがなく、十分距離を採って徐々にガイド挿通孔を通過できるだけの大きさに絞ることができるので、仕掛けが飛んで行くことに対する抵抗を抑制することができる。
これに対して、各釣り糸ガイドを竿に沿って間隔短く配置することによって、竿の曲りに釣り糸が追従しやすくなって、ルアーの上下動を行い易くなり、誘い動作が効果あるものとなる。
したがって、移動ガイドで有りながら、二つの操作位置において位置保持でき、釣り操作をより有効で趣意性の高い釣り竿を提供できるに至った。
請求項2に係る発明の特徴構成は、リールシートと二つの釣り糸ガイドを元竿に備えるとともに釣り糸ガイドを装備する穂先竿を並継式に連結し、前記元竿の二つの釣り糸ガイドのうちの前記リールシートに近い側に位置する元側釣り糸ガイドを、竿先側に隣接する先側釣り糸ガイドに近接する方向に移動可能に構成し、前記元側釣り糸ガイドを前記先側釣り糸ガイドより離間する第1操作位置と、前記先側釣り糸ガイドの竿元側に近接する第2操作位置とにおいて位置保持可能に構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
従来技術の振出竿のように、穂先竿に取り付けた釣り糸ガイドを移動ガイドに構成するのではなく、並継竿において、元竿に取付られた元側釣り糸ガイドを移動ガイドに構成するとともに、かつ、移動させた元側釣り糸ガイドを先側釣り糸ガイドに近接させる位置で位置保持可能に構成する。このことによって、遠くにある目標地点であっても素早く仕掛けを投入することができるとともに、巻き上げ操作や煽り操作等を迅速に行う状態を切り換えて使用することができる釣り竿を提供できた。
請求項3に係る発明の特徴構成は、元側釣り糸ガイドにおける釣り糸挿通用の孔の孔径を、先側釣り糸ガイドにおける釣り糸挿通用の孔の孔径より大きく形成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
元側釣り糸ガイドを先側釣り糸ガイドに近接させる第2操作位置において、元側釣り糸ガイドが竿体の径方向に位置ズレを生じた場合にも、元側釣り糸ガイドの釣り糸挿通用の孔と先側釣り糸ガイドの釣り糸挿通用の孔の開口部分が食い違うことが少なく、釣り糸が通過する際に釣り糸挿通用の孔の縁部等に当接する又は強く接触するといった干渉が抑制されて、抵抗少なく仕掛けを投げ出すことができる。
図1、2に示すように、並継竿Aは、竿先側竿体1と竿元側竿体2とを連結して構成してある。つまり、竿先側竿体1の元側端部の外周面を元側程縮径する逆テーパ面1aに形成し、竿元側竿体2の竿先側開口端内の内周面を逆テーパ面に形成して、竿先側竿体1の元側端部を竿元側竿体2の竿先側開口端内に嵌合している。
並継竿Aとして、連結される竿体の本数はこの二本に限定されるものではない。各竿体1,2には、釣り糸ガイド4が設けられ、かつ、竿元側竿体にはリールシート5及び握り部3を設け、餌木等のルアー6で釣りを楽しむ並継竿Aを提示する。
第2先側釣り糸ガイド4Baは、後記する第2元側釣り糸ガイド4Bbとは異なり、竿元側竿体2に外嵌されるボスパイプ4bは装備していない。つまり、釣り糸挿通用孔(図示せず)を備えたリング状のガイド本体4cとガイド本体4cより竿体2に向けて延出される細長板状の脚部4aとでなる。
なお、ベースパイプaの外径Dは、後記する第2元側釣り糸ガイド4Bbのボスパイプ4bの内径Dと同一又は略同一径に設定する。
この装着用の綿糸bのうえから樹脂塗料を施して被覆し、綿糸bによる取付状態を固定する被覆層Eを構成する。
図2,3に示すように、竿元側竿体2における釣り糸ガイド4の取付予定箇所に嵌合装着可能な金属製のボスパイプ4bを設ける。ボスパイプ4bは、円筒形のものであり、割り溝は設けられてはいない。なお、ボスパイプ4bの内径Dは、第2操作位置に取付てあるベースパイプaの外径Dと同一又は略同一径に設定する。
なお、膨出部2aの竿先側端面には、傾斜誘導面2bが形成してあり、第2元側釣り糸ガイド4Bbのボスパイプ4bが膨出部2aに乗り上がり易い構成を採っている。
この保持位置を第1操作位置と称する。
このような構成によって、第2元側釣り糸ガイド4Bbを第2先側釣り糸ガイド4Baに近接させる第2操作位置において、第2元側釣り糸ガイド4Bbが竿体の径方向に位置ズレを生じた場合にも、第2元側釣り糸ガイド4Bbの釣り糸挿通用の孔4d2と第2先側釣り糸ガイド4Bbの釣り糸挿通用の孔4d1の開口部分が食い違うことが少なく、釣り糸が通過する際に釣り糸挿通用の孔4d2、4d1の縁部等に当接する又は強く接触するといった干渉が抑制されて、抵抗少なく仕掛けを投げ出すことができる。
次に、竿元側竿体2における第2先側釣り糸ガイド4Baの異なる取付構造について説明する。
前記したように、第1実施形態においては、竿元側竿体2における釣り糸ガイド4の取付予定箇所に、パイプ体としてのステンレス等のベースパイプaを装着する構成を採っていた。
この第2実施形態においては、そのベースパイプaを使用しない形態を採用する。
この装着用の綿糸bの上から樹脂塗料を施して被覆し、綿糸bによる取付状態を固定する被覆層Eを構成する。
これによって、図4の二点鎖線で示すように、第2元側釣り糸ガイド4Bbのボスパイプ4bを前記被覆層Eに外嵌させることができ、その第2元側釣り糸ガイド4Bbを第2先側釣り糸ガイド4Baの直ぐ竿元側に近接させて位置させることができる。
ここでは、図5に示すように、第2先側釣り糸ガイド4Ba及び第2元側釣り糸ガイド4Bbを、釣り糸挿通孔を形成したガイド本体4cと、ガイド本体4cから延出された脚部4aと、脚部4aを一体形成したボスパイプ4bとから形成する。
つまり、第1実施形態で示したように、第1操作位置には、竿元側竿体2の外径より大径Dの膨出部2aが形成してあり、この膨出部2aを第2元側釣り糸ガイド4Bbを位置保持する取付座に構成してある。つまり、第2元側釣り糸ガイド4Bbのボスパイプ4bの内径を膨出部2aの外径Dと同一又は略同一径に設定することによって、第2元側釣り糸ガイド4Bbのボスパイプ4bを膨出部2aに外嵌すると、第2元側釣り糸ガイド4Bbが第1操作位置で位置保持される。
このように、取付座が設けてあるので、第2元側釣り糸ガイド4Bbは第1操作位置で嵌合固定されて位置保持されているが、図5の矢印で示すように、人為的操作力によって、第2先側釣り糸ガイド4Baに近接する位置まで移動可能である。
したがって、二点鎖線で示すように、第2元側釣り糸ガイド4Bbのボスパイプ4bを第2先側釣り糸ガイド4Baのボスパイプ4bに外嵌させることによって、第2元側釣り糸ガイド4Bbを第2操作位置で位置保持させることができる。
〔別実施形態〕
また、脚部4aとボスパイプ4bとは、溶接固定する。
図6の釣り糸ガイド4を第2先側釣り糸ガイド4Baとして使用する場合には、二点鎖線で示すように、ボスパイプ4bを元側脚部4abより更に元側に長く延出させて、その延出部分4bcを第2元側釣り糸ガイド4Bbのボスパイプ4bを外嵌できるだけの外径に設定する。
(2) 装着用糸bとしては、綿糸以外に麻等植物繊維の糸が使用可能である。
(3) 釣り糸ガイド4の釣り糸挿通用の孔に硬質性のガイドリングを装着してある場合には、前記した先側釣り糸ガイドの釣り糸挿通用の孔4d1の孔径、及び、先側釣り糸ガイドの釣り糸挿通用の孔4d1の孔径は、ガイドリングの孔径(内径)とする。
2 元竿
4Ba 先側釣り糸ガイド(第2先側釣り糸ガイド)
4Bb 元側釣り糸ガイド(第2元側釣り糸ガイド)
4d1 先側釣り糸ガイドの釣り糸挿通用の孔
4d2 元側釣り糸ガイドの釣り糸挿通用の孔
5 リールシート
Claims (3)
- リールシートと二つ以上の釣り糸ガイドを元竿に備えるとともに、釣り糸ガイドを装備する穂先竿を備え、前記元竿における前記釣り糸ガイドのうちの前記リールシートに近い側に位置する元側釣り糸ガイドを、竿先側に隣接する先側釣り糸ガイドに近接する方向に移動可能に構成し、前記元側釣り糸ガイドを前記先側釣り糸ガイドより離間する第1操作位置と、前記先側釣り糸ガイドの竿元側に近接する第2操作位置とにおいて位置保持可能に構成してある釣り竿。
- リールシートと二つの釣り糸ガイドを元竿に備えるとともに釣り糸ガイドを装備する穂先竿を並継式に連結し、前記元竿の二つの釣り糸ガイドのうちの前記リールシートに近い側に位置する元側釣り糸ガイドを、竿先側に隣接する先側釣り糸ガイドに近接する方向に移動可能に構成し、前記元側釣り糸ガイドを前記先側釣り糸ガイドより離間する第1操作位置と、前記先側釣り糸ガイドの竿元側に近接する第2操作位置とにおいて位置保持可能に構成してある釣り竿。
- 元側釣り糸ガイドにおける釣り糸挿通用の孔の孔径を、先側釣り糸ガイドにおける釣り糸挿通用の孔の孔径より大きく形成してある請求項1又は2記載の釣り竿。
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