JP6041274B2

JP6041274B2 - ヒト糞便用収集器

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Publication number: JP6041274B2
Application number: JP2014551173A
Authority: JP
Inventors: キム，キョン−フン
Original assignee: キム，キョン−フン; ３エイチコリアシーオー．，エルティーディー．
Priority date: 2012-01-09
Filing date: 2012-01-09
Publication date: 2016-12-07
Anticipated expiration: 2032-01-09
Also published as: AU2012365050B2; CN104144661B; US10561523B2; EP2803342B1; EP2803342A1; CN104144661A; WO2013105677A1; JP2015503971A; RU2584648C2; CA2863440C; HUE031226T2; PL2803342T3; AU2012365050A1; RU2014132927A; CA2863440A1; DK2803342T3; PT2803342T; HK1199391A1; ES2595427T3; EP2803342A4

Description

本発明は包括的には、患者の糞便を収集する糞便収集器に関し、より詳細には、収集器の装着を容易にする単純構造を有し、患者が排便したときを迅速に判断することができるように構成されているヒト糞便用収集器に関し、糞便中に含まれる少量の血液を用いて糞便潜血検査を行うことができ、そのため、患者が有する可能性がある疾患を診断することができ、疾患の程度を容易に判断することができる。

一般的に、尿及び糞便処理装具は、失禁患者、特に寝たきりの患者に主として用いられるように設計されている。これらの尿及び糞便処理装具は、尿、糞便及び他の排泄物を直接収集及び収容するように患者の肛門又は生殖器の周囲に取り付けられる。主として現用されているそのような処理装具は、端に開口が形成されている比較的長く幅狭のチューブと、粘着剤とすることができるとともにチューブの端に設けられる皮膚粘着ユニットとを有する。

そのような処理装具は、腎臓形状（kidney shape）及び比較的大きなサイズを有することが一般的であることから、患者の大腿骨部位の周囲で捩れ易い。加えて、装具自体が曲がるか又は捩れる可能性がある。装具が曲がるか又は捩れることにより、装具の性能が本質的に下がり、装具が、使用されている間に患者から不所望に分離するはめになり、したがって、患者及び介護者の双方に不都合を引き起こす可能性がある。

上記の問題を解消しようとする上で、糞便を収集するポケットを使い捨ておむつに形成する様々な技法が導入されている。特に、「THE PROCTER & GAMBLE COMPANY」が出願した公開特許出願において複数の糞便収集器が提案されている。

「THE PROCTER & GAMBLE COMPANY」が提案した糞便収集器は、一般的におむつとともに用いられるように構成されている。これらの糞便収集器の代表的な例は、「改良された接着性フランジ取付け手段を有する糞便収集装着具（FECES COLLECTOR WITH IMPROVED ADHESIVE FLANGE ATTACHMENT MEANS）」と題する特許文献１に提案されている。図１に示されているように、この糞便収集器は、収集袋１を有する使い捨て型糞便処理装具Ａである。収集袋１は、内面１ａ、外面１ｂ及び周縁１ｃを有するほか、開口２と、開口２を囲むフランジ３とを有する。フランジ３は、装着者皮膚接触面４及び衣服接触面５を有する。装着者皮膚接触面４を装着者の肛門周囲部位に粘着させることができるように、粘着剤６が装着者皮膚接触面４に施されている。粘着剤６は、３次元マトリックスポリマーから作製される実質的に水不溶性の感圧性粘着剤である。粘着剤６は、１０％未満の量の親水コロイドを含有する。フランジ３の装着者皮膚接触面４は、少なくとも１つの非粘着部分７と、装着者の会陰部位又は尾骨部位に差し込まれるように設計されている突出部８及び８’とを有する。収集袋１は、外縁が封止され、装着者皮膚接触面４’及び衣服接触面５’が袋１の周囲に形成されている。図２に示されているように、この従来の糞便収集器は、使い捨ておむつＢとともに使用される。

しかしながら、特許文献１の改良された接着性フランジ取付け手段を有する糞便収集装着具は、装着者の糞便を収集する機能しか有しておらず、したがって、装着者が排便したかどうかを介護者が容易に確認することができないという点で不都合である。

そのため、介護者は、糞便を収集した糞便収集器をすぐに捨てることができない可能性がある。この場合、装着者は不用意にも、糞便が糞便収集器内に収集された状態で長時間にわたって糞便収集器を装着するはめになる可能性がある。糞便収集器内の糞便は、収集器に圧力を加える可能性があり、そのため、収集器が装着者から不所望に分離する可能性があり、したがって、患者及び介護者の双方に不都合を生じさせる。

従来の糞便収集器の上記の問題を解決するために、本発明の出願人によって出願された特許文献２においてヒト糞便用収集器が提案されている。

図３に示されているように、特許文献２によるヒト糞便用収集器は、患者の肛門の周囲に設けられるとともに中心部分に開口を有する固定プレート１０と、患者の糞便を収容するように一端が固定プレート１０の一表面に固定される糞便収集袋２０と、固定プレート１０の一方の側又は双方の側に形成される粘着手段３０とを備える。複数の通気孔１０ａが固定プレート１０に形成される。ノッチ１０ｂが固定プレート１０の周縁部に形成されており、そのため、固定プレート１０を患者の臀部間の肛門周囲の窪んだ皮膚に確実に粘着させることができる。

特許文献２による、上述した構造を有するヒト糞便用収集器を用いるには、肛門が臀部間の窪んだ部分に線形に形成されている人体の構造的特徴を考慮して、図４に示されているように、粘着手段３０が外方に向くように収集器を半分に折り曲げる。その後、収集器を患者の臀部Ｐと臀部Ｐ’との間のスペースに差し込み、粘着手段３０を患者の肛門周囲の皮膚に粘着させる。

しかしながら、この従来のヒト糞便用収集器は、通常、患者の肛門の周囲に装着されると、糞便収集袋２０が固定プレート１０の中心開口を通って肛門に向かって突き出るとともに患者の肛門と接触し、したがって、患者が排便する際に不快感を引き起こすという点で問題がある。

詳細には、解剖学上、直腸の端に開口を形成している肛門は、ともに粘膜で覆われている内肛門括約筋及び外肛門括約筋を有する。肛門括約筋は、接触に対して非常に敏感である。したがって、糞便収集袋２０が肛門と接触すると、肛門括約筋が即座に収縮し、そのため、患者が排便することを困難にさせる。

韓国特許未審査公報第２００１−５３１９１号韓国特許出願第１０−２００９−０１２４８２６号

したがって、本発明は、従来技術において生じる上記の問題に留意しており、本発明の目的は、収集器が患者の肛門の周囲に装着されたときに糞便収集袋が肛門と接触せず、したがって、排便を妨げず、それによって、満足な装着性が確保されるように構成されている、ヒト糞便用収集器を提供することである。

本発明の別の目的は、製造を容易にする単純構造を有し、使い捨ておむつではなく装着補助手段として耐久性のガードルを用いることを可能にし、したがって、おむつの消費に起因する費用と介護者の補助の必要性を減らす、ヒト糞便用収集器を提供することである。

本発明の更なる目的は、以下のヒト糞便用収集器を提供することである。このヒト糞便用収集器は、糞便収集袋が、防水紙の特性を有する単層の透明物質、半透明物質若しくは不透明物質から作製されるか、又は、防水紙から作製される内層と吸水性材料から作製される外層とを含む二層構造を有し、糞便収集袋が不透明である場合、単層構造を有するか又は二層構造を有するかにかかわらず、糞便収集袋に透明窓が設けられ、それによって、介護者が、患者の排便状態を容易に確認することができ、ヒト糞便用収集器は、アンモニアセンサーが、排泄物を検出し、患者が排便したことを介護者が容易に認識するとともに糞便をすぐに捨てることができるようにアラームを起動させ、したがって、糞便処理が遅れることに起因して糞便収集器が患者から不所望に分離することを防止し、それによって、患者、患者の衣服、寝具等が糞便で汚れることを防止するように構成されている。

本発明の更に別の目的は、以下のヒト糞便用収集器を提供することである。このヒト糞便用収集器は、潜血試験紙が収集器の内面の一部に取り付けられ、それによって、糞便中に含まれる少量の血液を用いて糞便潜血検査を行うことができ、そのため、患者が有する可能性がある疾患を診断することができ、そのような疾患の程度を容易に確認することができ、収集器には、癌関連物質を検出し、したがって、大腸癌等の癌を診断することを可能にする癌指標センサーが設けられている。

上記目的を達成するために、本発明は、ヒト糞便用収集器であって、
固定プレート１００であって、互いに向かって折り曲がることが可能であるように互いに端同士が接続されるＣ字形左プレート１０１とＣ字形右プレート１０１’とを含み、Ｃ字形左プレート１０１とＣ字形右プレート１０１’とによって固定プレート１００の中心部分に開口が画定される、固定プレート１００と、
糞便収集袋２００であって、一端が固定プレート１００の第１の表面に固定され、通常は捲れ上がっており、固定プレート１００の、折り曲げられたＣ字形左プレート１０１とＣ字形右プレート１０１’との間に位置し、糞便が糞便収集袋２００の中に出されると固定プレート１００の開口から押し出されるように構成されている、糞便収集袋２００と、
固定プレート１００の第２の表面上に形成されている粘着手段３００と、
を備える、ヒト糞便収集器を提供する。

本発明によるヒト糞便用収集器は、収集器が患者の肛門の周囲に装着されたときに糞便収集袋が肛門と接触せず、したがって、排便を妨げず、それによって、満足な装着性が確保されるように構成されている。ヒト糞便用収集器は、その製造を容易にする単純構造を有し、使い捨ておむつではなく装着補助手段として耐久性のガードルを用いることを可能にし、したがって、おむつの消費に起因する費用と介護者の補助の必要性を減らす。透明窓が糞便収集袋に設けられ、それによって、患者が排便したかどうかを介護者が容易に確かめることができる。さらに、アンモニアセンサーが、排泄物を検出し、患者が排便したことを介護者が容易に認識するとともに糞便をすぐに捨てることができるようにアラームを起動させ、したがって、糞便処理が遅れることに起因して糞便収集器が患者から不所望に分離することを防止し、それによって、患者、患者の衣服、寝具等が糞便で汚れることを防止する。加えて、潜血試験紙が収集器の内面の一部に取り付けられている。したがって、糞便中に含まれる少量の血液を用いて糞便潜血検査を行うことができ、そのため、患者が有する可能性がある疾患を診断することができ、そのような疾患の程度を容易に確認することができる。さらに、収集器には、癌関連物質を検出し、したがって、大腸癌等の癌を診断することを可能にする癌指標センサーが設けられている。

従来の糞便処理装具を示す斜視図である。使い捨ておむつと組み合わされた従来の糞便処理装具を示す斜視図である。本発明の出願人によって提案された従来のヒト糞便収集器を示す斜視図である。本発明の出願人によって提案された従来のヒト糞便収集器を装着する方法を示す図である。本発明によるヒト糞便用収集器を示す斜視図である。本発明によるヒト糞便用収集器の別の実施形態を示す断面図である。本発明によるヒト糞便用収集器の一実施形態の斜視図である。本発明の一実施形態による、内層の一表面上に設けられた高吸収性ポリマー部材を示す図である。本発明によるヒト糞便用収集器の一実施形態を示す断面図である。本発明によるヒト糞便用収集器を装着する方法を示す図である。本発明によるヒト糞便用収集器を装着する方法を示す図である。本発明による、患者が装着しているヒト糞便収集器を示す図である。本発明によるヒト糞便収集器の実施形態の使用を示す断面図である。本発明によるヒト糞便収集器の実施形態の使用を示す断面図である。本発明によるヒト糞便収集器の実施形態の使用を示す断面図である。

以下、本発明によるヒト糞便用収集器の好ましい実施形態を、添付の図面を参照しながら詳細に記載する。

図５は、本発明によるヒト糞便用収集器を示す斜視図である。図６は、本発明によるヒト糞便用収集器の一実施形態の斜視図である。図７は、図６の断面図である。図８は、本発明によるヒト糞便用収集器の別の実施形態の断面図である。図９は、本発明の一実施形態による、内層の一表面上に設けられた高吸収性ポリマー部材を示す図である。図１０ａ及び図１０ｂは、本発明によるヒト糞便用収集器を装着する方法を示す図である。図１１は、本発明による、患者が装着しているヒト糞便収集器を示す図である。図１２ａ〜図１２ｃは、本発明によるヒト糞便用収集器の実施形態の使用を示す断面図である。本発明の一実施形態によるヒト糞便用収集器は、固定プレート１００であって、互いに向かって折り曲がることが可能であるように互いに端同士が接続されるＣ字形左プレート１０１とＣ字形右プレート１０１’とを含み、Ｃ字形左プレート１０１とＣ字形右プレート１０１’とによって固定プレート１００の中心部分に開口が画定される、固定プレート１００と、糞便収集袋２００であって、一端が固定プレート１００の第１の表面に固定され、通常は捲り上がっており、固定プレート１００の、折り曲げられたＣ字形左プレート１０１とＣ字形右プレート１０１’との間に位置し、糞便が糞便収集袋２００の中に出されると固定プレート１００の開口から押し出るように構成されている、糞便収集袋２００と、固定プレート１００の第２の表面上に形成されている粘着手段３００とを備える。

本発明の一実施形態によるヒト糞便用収集器は、可裂性フィルム４００を更に備え、この可裂性フィルム４００は、Ｃ字形左プレート１０１の外縁とＣ字形右プレート１０１’の外縁との間に設けられており、その際、固定プレート１００のＣ字形左プレート１０１及びＣ字形右プレート１０１’は間に所定の距離を有して折り曲げられた状態にある。可裂性フィルム４００は、糞便が糞便収集袋２００の中に出されると、糞便によって可裂性フィルム４００が破裂するように構成されている。折り畳まれて捲り上がっている糞便収集袋２００は、Ｃ字形左プレート１０１と、Ｃ字形右プレート１０１’と、可裂性フィルム４００との間に画定されるスペースに位置している。

中心部分に開口を有する固定プレート１００は、円形プレート形状、楕円形プレート形状、多角形プレート形状、及び、ハート形状プレート等の閉曲線プレートの形状から選択される形状に形成される。取っ手１０１ａが、固定プレート１００の左縁及び右縁にそれぞれ設けられていることが好ましい。さらに、固定プレート１００が、弾性フェルト若しくは非弾性フェルト、通気性のある医療用粘着シート若しくは繊維製筋肉テープ（fiber muscle tape）、又は、複数の微小通気孔を有する材料から作製されることが好ましい。固定プレート１００の材料が通気性でない場合、複数の通気孔１０１ｂを固定プレート１００に形成することができる。

固定プレート１００のＣ字形左プレート１０１とＣ字形右プレート１０１’との接合部は、固定プレート１００が患者の臀部間の肛門周囲の窪んだ皮膚に粘着することができるように折り曲がる部分を有することが好ましい。

図６に示されているように、固定プレート１００は、固定プレート１００が患者の臀部間の肛門周囲の窪んだ皮膚に粘着されるときに糞便収集袋２００が患者の皮膚と接触しないように或る方向に固定プレート１００の中心部分を曲げることによって形成される曲がった部分１００ａを有することが好ましい。糞便収集袋２００は、曲がった部分１００ａの内面の端部に取り付けられる。この場合、糞便収集袋２００は、ベローズ構造を有することができる。

複数の格子状の折畳み線が収集袋２００の表面全体に形成されており、そのため、収集器が装着されていないときに糞便収集袋２００はＣ字形左プレート１０１とＣ字形右プレート１０１’との間で折り畳まれて捲り上がった状態に維持され、収集器が装着されたときに糞便収集袋２００は患者の皮膚と接触しない。

糞便収集袋２００は、所定の期間が過ぎた後で生分解する生分解性ビニルから作製されることが好ましい。糞便収集袋２００は、透明材料、半透明材料又は不透明材料を用いる単層構造を有するように構成することができる。

図７に示されているように、糞便収集袋２００は、防水紙から作製される内層２０１と、吸水性フェルトから作製される外層２０２とを有する。患者が排便したかどうかを介護者が視認することを可能にする透明窓２０３が外層２０２に形成されることが好ましい。

図８に示されているように、患者が排便する際に糞便から水分を吸収させるために、糞便収集袋２００は、少なくとも１つの高吸収性ポリマー（ＳＡＰ）部材２０１ａを有することができ、このＳＡＰ部材２０１ａは、収集器を患者が装着する際、糞便収集袋２００の下側部分に位置するように内層２０１に粘着される。代替的には、高吸収性ポリマー（ＳＡＰ）フィルムを糞便収集袋２００の内層２０１の表面に施してもよい。

さらに、潜血試験紙２０４を、糞便収集袋２００の内層２０１の内面の一部又は固定プレート１００の内面の一部に粘着させることができ、したがって、糞便中に含まれる潜血の検査を可能にするとともに、患者が有する可能性がある疾患の便宜的な確認を可能にすることができる。癌関連物質を検出するとともに大腸癌等の癌を診断することを可能にする癌指標センサーを内層２０１に設置することができる。加えて、糞便を検知する排便センサー２０５を、アラーム装置に接続した状態で内層２０１に設置することができ、そのため、糞便が存在すればアラーム装置が起動することができる。

患者が排便したかどうかを検知するとともにアラームを起動させる排便センサー２０５として種々のセンサーを用いることができる。例えば、糞便中のアンモニアを検知するアンモニアセンサー、糞便収集袋２００内の糞便によって引き起こされる圧力変化を検知する圧力センサー、糞便収集袋２００内の糞便によって引き起こされる湿度変化を検知する湿度センサー、光が糞便によって遮られているかどうかを検知する光センサー、電極が糞便によって互いにつながっているかどうかを検知する電極センサー等を、排便センサー２０５として用いることができる。

粘着手段３００を、患者の肛門周囲の皮膚に直接粘着させることができるか、又は代替的に、患者の肛門に対応する部分が開口しているガードルに粘着させることができる。別の粘着手段３００’を、固定プレート１００の、糞便収集袋２００に隣接する縁部に形成することができる。この場合、粘着手段３００を、患者の肛門周囲の皮膚に直接粘着させ、一方、粘着手段３００’を、患者の肛門に対応する部分が開口しているガードルに粘着させる。

粘着手段３００を伴わずに粘着手段３００’のみが存在する場合、固定プレート１００の、患者の皮膚と接触する部分は、患者の皮膚の、固定プレート１００と接触する部分を保護するように、外層２０２で被覆されることが好ましい。

以下、上述した構成を有する本発明によるヒト糞便用収集器の働き及び使用を詳細に記載する。

図１０ａに示されているように、本発明によるヒト糞便用収集器が製造された時点では、固定プレート１００は、Ｃ字形左プレート１０１及びＣ字形右プレート１０１’が所定の距離だけ互いから離間するように折り曲げられた状態にある。所定の距離は、人体の解剖学的構造、すなわち、間に肛門が位置している左臀部と右臀部との間の距離を考慮して設定されることが好ましい。

図１０ａでは、粘着テープは、粘着手段３００として用いられるものとして示されているが、これは単に説明目的にすぎず、他の様々な粘着手段を採用することができる。

本発明によるヒト糞便用収集器を装着するには、図１０ａに示されているように、ユーザーが収集器の取っ手１０１ａを把持し、次に、粘着手段３００である粘着テープの剥離紙を剥がす。その後、図１０ｂに示されているように、収集器を患者の臀部間のスペースに押し当てて差し込み、粘着手段３００を肛門周囲の皮膚に粘着させる。

図１０ｂは、ガードルＱを用いて装着した本発明によるヒト糞便用収集器とともに尿収集装具Ｘを示す。図１０ｂでは、参照符号Ｏは開口を示し、ＳはガードルＱの弾性材料部分を示す。

このようにして、図１１に示されているように、本発明によるヒト糞便用収集器を装着することができる。この場合、図１０ｂ、図１１及び図１２Ａに示されているように、粘着手段３００を患者の肛門周囲の皮膚ｐに直接粘着させる。加えて、ガードルＱは、本発明による収集器に粘着せず、ガードルＱの弾性材料部分Ｓは開口Ｏを画定するが固定プレート１００を覆っても覆わなくてもよい。

この状態では、患者が排便すると、糞便が糞便収集袋２００の中に出される。この時点で、可裂性フィルム４００が、糞便収集袋２００の中に出された糞便によって破裂し、糞便収集袋２００が糞便によって肛門とは反対の方向に押される。可裂性フィルム４００の破裂部分を通過した糞便は、糞便収集袋２００内に収集される。

糞便収集袋２００が透明材料である場合、排便状態を直接確認することができる。糞便収集袋２００が不透明材料であるか又は二層構造を有する場合、介護者は透明窓２０３を通して排便状態を容易に視認することができる。さらに、アンモニアセンサー、圧力センサー、湿度センサー、光センサー又は電極センサー等の排便センサー２０５が、糞便を検知し、例えば、電子製品である、尿収集装具Ｘのアラーム装置に検知信号を送信する。次に、アラーム装置がアラームを発生させ、それによって、介護者は、患者が排便したことを容易に認識することができる。

加えて、内層２０１の内面に粘着させた潜血試験紙２０４の色変化を確認することによって、糞便の潜血を検査することができ、それによって、患者が有する可能性がある疾患を確認することができる。内層２０１の内面に設置されている癌指標センサーが、癌関連物質を検知し、したがって、大腸癌等の癌を診断することを可能にすることができる。

図１２ｂは、本発明によるヒト糞便用収集器の別の実施形態の使用を示す断面図である。この実施形態では、粘着手段３００を伴わずに、粘着手段３００’をガードルＱに粘着させ、それによって、患者は、ガードルＱを着用することによってヒト糞便用収集器を使用することができる。

上述した同じ方法で、患者が排便すると、介護者は透明窓２０３を通して排便を容易に視認することができる。また、糞便を検知し、検知信号をアラーム装置に送信し、かつ、アラーム装置にアラームを発生させるように指示する排便センサー２０５により、介護者は、患者が排便したことを容易に認識することができる。

さらに、内層２０１の内面に粘着させた潜血試験紙２０４の色変化を確認することによって、糞便の潜血を検査し、それによって、患者が有する可能性がある疾患を確認することができる。内層２０１の内面に設置されている癌指標センサーが、癌関連物質を検知し、したがって、大腸癌等の癌を診断することを可能にする。

図１２ｃは、本発明によるヒト糞便用収集器の更なる実施形態の使用を示す断面図である。

この実施形態では、粘着手段３００を患者の肛門周囲の皮膚Ｐに直接粘着させるだけでなく、粘着手段３００’もガードルＱに粘着させる。上述した同じ方法で、患者が排便すると、介護者は透明窓２０３を通して排便を容易に視認することができる。また、糞便を検知し、検知信号をアラーム装置に送信し、かつ、アラーム装置にアラームを発生させるように指示する排便センサー２０５により、介護者は、患者が排便したことを容易に認識することができる。

本発明の好ましい実施形態を開示してきたが、当業者は、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、様々な変更、追加及び置換が可能であることを理解するであろう。

１００固定プレート
１０１Ｃ字形左プレート
１０１’Ｃ字形右プレート
２００糞便収集袋
４００可裂性フィルム
１０１ａ取っ手
２０３透明窓
２０２外層
２０１ａ高吸収性ポリマー（ＳＡＰ）部材
２０１内層
２０４潜血試験紙
２０５排便センサー
３００粘着手段
３００’ 粘着手段
４００可裂性フィルム

Claims

ヒト糞便用収集器であって、
中心部分に開口を持つリング状の固定プレート（１００）であって、該固定プレート（１００）は、その中心線で、互いに向かって折り曲がることが可能であるように互いに端同士が接続されるＣ字形左プレート（１０１）とＣ字形右プレート（１０１’）とを含み、ここでＣ字形とは、中心部分に開口を持つリング状プレートが中心線に沿って互いに向かい合って折り曲げられた状態において、その折り曲げられた左右２つのプレートは、英文字Ｃの形態にみえることを意味する、固定プレート（１００）と、
糞便収集袋（２００）であって、該糞便収集袋（２００）は、一端が前記固定プレート（１００）の第１の表面に固定され、通常は捲れ上がっており、前記固定プレート（１００）の、折り曲げられた前記Ｃ字形左プレート（１０１）と前記Ｃ字形右プレート（１０１’）との間に位置し、糞便が該糞便収集袋（２００）の中に出されると前記固定プレート（１００）の前記開口から押し出されるように構成されている、糞便収集袋（２００）と、
前記固定プレート（１００）の第２の表面上に形成されている粘着手段（３００）と、
を備える、ヒト糞便用収集器において、
装着補助手段として、使い捨ておむつではなく耐久性のガードルを用いることができ、ヒト糞便用収集器にはセンサーを設け、排泄物を検出し、アラームを起動可能であり、加えて、ヒト糞便用収集器には、潜血検査及び／又は癌指標センサーが取付可能であって、
該糞便収集袋（２００）は、折り曲げられて捲り上がった状態が可能なようにその表面が形成されており、
該ヒト糞便用収集器は、可裂性フィルム（４００）が、前記Ｃ字形左プレート（１０１）のＣ字形の外方縁と前記Ｃ字形右プレート（１０１’）のＣ字形の外方縁の間に設けられており、その際、前記固定プレート（１００）の前記Ｃ字形左プレート（１０１）及び前記Ｃ字形右プレート（１０１’）が間に所定の距離を有して折り曲げられた状態にあり、該所定の距離とは、互いに向かい合っており曲げられた固定プレートの左右２つのＣ字形プレートの広がり側の端部における左右２つのＣ字形プレート間の広がりを意味し、左右臀部の距離を考慮し設定され、
可裂性フィルム（４００）は、前記糞便が前記糞便収集袋（２００）の中に出されると、糞便によって破裂するように構成されており、
排便前のヒト糞便用収集器の装着時にあっては、折り畳まれて捲り上がっている状態の前記糞便収集袋（２００）は、間に所定の距離を有して折り曲げられた状態にある前記Ｃ字形左プレート（１０１）と前記Ｃ字形右プレート（１０１’）と、可裂性フィルム（４００）とによって画定されるスペースに収納されており、ヒト糞便収集器が装着されたときに、糞便収集袋は患者の皮膚と接触しない、
排便時においては、糞便取集袋の中に出された糞便によって可裂性フィルムが破裂し、糞便によって前記スペースに折り畳まれて収納されていた糞便収納袋が肛門とは反対方向へ展開され押し出されていくことが可能であり、可糞便は、糞便収集袋内に収集され、
前記固定プレート（１００）は、該固定プレート（１００）の左縁及び右縁にそれぞれ設けられた取っ手（１０１ａ）を有し、弾性フェルト若しくは非弾性フェルト、通気性のある医療用粘着シート及び繊維製筋肉テープのうちのいずれか１つから作製されるか、又は、前記固定プレート（１００）は、複数の通気孔（１０１ｂ）を固定プレート（１００）にそれぞれが有する、円形プレート、楕円形プレート、多角形プレート及び閉曲線プレートのうちのいずれかの中心部分に開口を持つリング状形態である、
ヒト糞便用収集器。
前記固定プレート（１００）は、該固定プレート（１００）が患者の臀部間の肛門周囲の窪んだ皮膚に粘着されるときに前記糞便収集袋（２００）が前記患者の皮膚と接触しないように或る方向に前記固定プレート（１００）の前記中心部分を曲げることによって形成される曲がった部分（１００ａ）を有し、前記糞便収集袋（２００）は、前記曲がった部分（１００ａ）の内面の端部に取り付けられる、請求項１に記載のヒト糞便用収集器。
前記固定プレート（１００）の前記Ｃ字形左プレート（１０１）と前記Ｃ字形右プレート（１０１’）との接合部は、前記固定プレート（１００）を患者の臀部間の肛門周囲の窪んだ皮膚に粘着させることができるように折り曲がる部分を有する、請求項１又は２に記載のヒト糞便用収集器。
請求項１に記載のヒト糞便用収集器であって、複数の格子状の折畳み線が前記糞便収集袋（２００）の表面全体に形成されており、そのため、該収集器が装着されていないときに、前記糞便収集袋（２００）は、前記Ｃ字形左プレート（１０１）と前記Ｃ字形右プレート（１０１’）との間で折り曲げられて捲り上がった状態に維持され、該収集器が装着されたときに前記糞便収集袋（２００）は患者の皮膚と接触しない、請求項１に記載のヒト糞便用収集器。
前記糞便収集袋（２００）は、ベローズ構造を有する、請求項１に記載のヒト糞便用収集器。
前記糞便収集袋（２００）は、所定の期間が過ぎた後で生分解する生分解性ビニルから作製される、請求項４又は５に記載のヒト糞便用収集器。
前記糞便収集袋（２００）は、単層構造を有し、透明材料、半透明材料又は不透明材料から作製される、請求項４又は５に記載のヒト糞便用収集器。
前記糞便収集袋（２００）は、防水紙特性を有する内層（２０１）と、吸水特性を有する外層（２０２）とを有する二層構造を有する、請求項４又は５に記載のヒト糞便用収集器。
前記糞便収集袋（２００）は、該糞便収集袋（２００）の内部の観察を可能にしない不透明材料から作製され、透明窓（２０３）が前記糞便収集袋（２００）に形成されており、前記透明窓（２０３）は、糞便が存在するかどうか、また、排便状態を視認することを可能にする、請求項７に記載のヒト糞便用収集器。
請求項１に記載のヒト糞便用収集器であって、糞便中に含まれる水分を吸収するために、前記糞便収集袋（２００）は、該糞便収集袋（２００）の内層（２０１）に設けられた少なくとも１つの高吸収性ポリマー（ＳＡＰ）部材（２０１ａ）を有し、該収集器が装着される際、前記ＳＡＰ部材（２０１ａ）が前記糞便収集袋（２００）の下側部分に配置されるか、又は、高吸収性ポリマー（ＳＡＰ）フィルムが前記内層（２０１）の表面に施される、請求項１に記載のヒト糞便用収集器。
潜血試験紙（２０４）が、前記糞便収集袋（２００）の内層（２０１）の内面の一部に設けられ、前記潜血試験紙（２０４）は、糞便中に含まれる潜血の検査を可能にする、請求項１に記載のヒト糞便用収集器。
潜血試験紙（２０４）が、前記固定プレート（１００）の内面の一部に設けられ、前記潜血試験紙（２０４）は、糞便中に含まれる潜血の検査を可能にする、請求項１に記載のヒト糞便用収集器。
癌指標センサーが前記糞便収集袋（２００）の内層（２０１）の内面の一部に設けられ、前記癌指標センサーは癌の診断を可能にする、請求項１に記載のヒト糞便用収集器。
癌指標センサーが前記固定プレート（１００）の内面の一部に設けられ、前記癌指標センサーは癌の診断を可能にする、請求項１に記載のヒト糞便用収集器。
排便センサー（２０５）が前記糞便収集袋（２００）の内層の内面の一部に設けられ、前記排便センサー（２０５）は、アラーム装置に接続されることで、患者が排便したときに前記アラーム装置を起動させてアラームを発生させる、請求項１に記載のヒト糞便用収集器。
排便センサー（２０５）が前記固定プレート（１００）の内面の一部に設けられ、前記排便センサー（２０５）は、アラーム装置に接続されることで、患者が排便したときに前記アラーム装置を起動させてアラームを発生させる、請求項１に記載のヒト糞便用収集器。
前記排便センサー（２０５）は、アンモニアセンサー、圧力センサー、湿度センサー、光学センサー又は電極センサーのうちのいずれか１つを含む、請求項１５又は１６に記載のヒト糞便用収集器。
前記粘着手段（３００）を患者の肛門周囲の皮膚に直接粘着させるか、又は、前記患者の肛門に対応する位置に開口を有するガードルに粘着させる、請求項１に記載のヒト糞便用収集器。
粘着手段（３００’）が、前記固定プレート（１００）の縁部の、前記糞便収集袋（２００）に隣接する位置に形成され、そのため、前記粘着手段（３００）を、患者の肛門周囲の皮膚に直接粘着させ、一方、前記粘着手段（３００’）を、前記患者の肛門に対応する位置に開口を有するガードルに粘着させる、請求項１に記載のヒト糞便用収集器。