JP6040540B2 - 記録媒体、転写箔及び記録媒体の製造方法 - Google Patents

記録媒体、転写箔及び記録媒体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、磁気記録層と蛍光インキ層と、さらにホログラムを有する偽造防止性の高い記録媒体と、該記録媒体で使用される転写箔と、該記録媒体の製造方法に関するものである。
従来から、経済的に価値の高い高額商品や、ID(Identification;照合一致)手段として用いると高い価値を生じるクレジットカードや、トラベラーズチェック、または金券類等には、それらの真偽性を判定するのに適したホログラム(ラベル)を付与させて、偽造を防止して、真正物として証明することが行われている。しかし、最近では、目視では本物と区別がつかないようなホログラムの製造が行われて、真正性を証明する新規なものが要求されている。
偽造防止用の媒体として、例えば、特許文献1には、ホログラムによる視覚効果と、磁気による機械情報処理能力を合わせ持った磁気カードが提案されている。ホログラムによる装飾性が高く、磁気記録されたカードとして広く利用されているが、このカードでは、偽造することは困難ではなく、偽造防止性において、満足できるものではない。
上記に挙げた磁気カードで、例えば磁気記録層のホログラムが形成された層と反対側に、肉眼では認識できない蛍光インキによる印刷を施すことを検討したが、蛍光発色性が背景にある黒色系である磁気記録層に吸収されて、その蛍光の輝度が低下して、蛍光の認識が十分ではない問題が生じている。
特開平6−130882号公報
したがって、上記の問題を解決するために本発明の目的は、偽造防止性が高く、磁気記録層の上に、蛍光インキによる印刷を施した場合、その蛍光輝度が高く、蛍光の認識が確実に出来る記録媒体を提供することである。
上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、透明性基材の一方の面に、ホログラム形成層、金属反射層、磁気記録層、蛍光インキ層の蛍光発色性を損なうことがない隠蔽層、肉眼では認識できない前記蛍光インキ層が順次積層されていることを特徴とする記録媒体である。これにより、偽造防止性が高く、磁気記録層の上の蛍光インキ層は、その蛍光輝度が高く、蛍光の認識が確実に出来る。
また、本発明は、基材の一方の面に、熱転写により剥離可能に、ホログラム形成層、金属反射層、磁気記録層、蛍光インキ層の蛍光発色性を損なうことがない隠蔽層、肉眼では認識できない前記蛍光インキ層、接着剤層を順次積層したことを特徴とする転写箔である。また、本発明は、被着体の上に、接着剤層、肉眼では認識できない蛍光インキ層、前記蛍光インキ層の蛍光発色性を損なうことがない隠蔽層、磁気記録層、金属反射層、ホログラム形成層を順次積層した記録媒体の製造方法であって、前記の転写箔を用いて熱転写して積層することを特徴とする記録媒体の製造方法である。これにより、偽造防止性が高く、磁気記録層の上の蛍光インキ層は、その蛍光輝度が高く、蛍光の認識が確実に出来る記録媒体が、転写箔を用いて熱転写により簡単に作製することができる。
上記の記録媒体は、肉眼で見ただけでは蛍光インキ層による情報は全く認識することができなく、偽造防止性が高いものである。そして、その蛍光インキ層にブラックライトを照射することにより、蛍光インキ層による可変情報を認識することができる。
本発明の記録媒体は、透明性基材の一方の面に、ホログラム形成層、金属反射層、磁気記録層、隠蔽層、蛍光インキ層が順次積層された構成である。また、本発明の記録媒体は、被着体の上に、接着剤層、蛍光インキ層、隠蔽層、磁気記録層、金属反射層、ホログラム形成層を順次積層した構成である。これらの記録媒体は、磁気記録層に可変情報が記録され、ホログラム形成層にホログラムの画像が形成され、また肉眼では認識できない蛍光インキ層を有しているので、偽造防止性が高いものである。また、磁気記録層の上の蛍光インキ層は、その蛍光輝度が高く、蛍光の認識を確実に行なうことができる。
本発明の記録媒体の一つの実施形態を示す概略図である。 本発明の転写箔の一つの実施形態を示す概略図である。 本発明の記録媒体の他の実施形態を示す概略図である。
次に、発明の実施の形態について、詳述する。
図1に本発明の記録媒体1の一つの実施形態を示す。透明性基材2の一方の面に、ホログラム形成層7、金属反射層6、磁気記録層3、隠蔽層4、蛍光インキ層5が順次積層され、そのホログラム形成層7には、微細な凹凸によるホログラム画像が形成されていて、金属反射層による反射で、そのホログラム画像の視認性を高めている。この場合、透明性基材2側から目視して、透明性基材を透過して、金属反射層により反射してホログラム画像が認識できる条件である。(図示した矢印Aの方向から観察した条件である。)また、金属反射層、磁気記録層、隠蔽層、蛍光インキ層の順に積層している条件で、記録媒体1の蛍光インキ層5側から、観察すると(図示した矢印Bの方向から観察した条件である。)、磁気記録層3の黒色を隠蔽する隠蔽層4を有しているので、蛍光インキ層5の蛍光発色性が損なうことなく、蛍光輝度が高く、蛍光の認識を確実にできる。尚、磁気記録層3には、例えば、その記録媒体の所有者となる個人の生年月日、住所等の可変情報を磁気により、記録することができる。
また、蛍光インキ層5は、隠蔽層4の上に、各種印刷方式でパターン、あるいは画像を形成することができる。また、その記録媒体1とは別の基材上に、熱転写性の蛍光インキ層を設けた熱転写シートを用いて、記録媒体の隠蔽層の上に、パターン、あるいは画像として蛍光インキ層を熱転写して、例えば、上記の記録媒体の所有者となる個人の顔の画像(あるいは顔のパターン)等を形成できる。このような蛍光インキ層を磁気記録層などに記録された情報と関連付けされた情報として記録すれば、偽造防止性が高まり、より好ましい。図1に示した記録媒体1は、例えば、0.2mm〜5mm程度のごく狭い幅のテープ状もしくは糸状の形状を有するホログラムスレッドとして、紙に抄き込む、あるいは透明性を有する基材に接着して使用することができる。
また、図2に本発明の転写箔11の一つの実施形態を示す。基材9の一方の面に、熱転写により剥離可能に、ホログラム形成層7、金属反射層6、磁気記録層3、隠蔽層4、蛍光インキ層5、接着剤層8を順次積層した構成の転写箔11である。この転写箔11は、基材9上に、熱転写可能な層10として、ホログラム形成層7、金属反射層6、磁気記録層3、隠蔽層4、蛍光インキ層5、接着剤層8を順次積層させた構成である。
また、図3に本発明の記録媒体の他の実施形態を示し、図3(a)には、図3(b)で示す記録媒体1を作製するために使用する転写箔11を示す。図3(a)に示す転写箔11は、上記に説明した図2のものと同様のものである。図3(b)に示す記録媒体1は、図3(a)の転写箔11の接着剤層8と被着体12を接するように重ねて、加圧及び加熱して、転写箔11の基材9からホログラム形成層7、金属反射層6、磁気記録層3、隠蔽層4、蛍光インキ層5の順次積層された複数層が、剥離して、被着体12の上に設けられる。すなわち、図示した記録媒体1は、被着体12の上に、接着剤層8、蛍光インキ層5、隠蔽層4、磁気記録層3、金属反射層6、ホログラム形成層7を順次積層した構成であって、その積層は図3(a)に示す転写箔を用いて熱転写されたものである。
図3(b)で示された記録媒体1において、そのホログラム形成層7には、微細な凹凸によるホログラム画像が形成されていて、金属反射層による反射で、そのホログラム画像の視認性を高めている。この場合、ホログラム形成層7の側から目視して、金属反射層6により反射してホログラム画像が認識できる条件である。(図示した矢印Aの方向から観察した条件である。)また、その記録媒体1の被着体12側から、観察すると(図示した矢印Bの方向から観察した条件である。)、磁気記録層3の黒色を隠蔽する隠蔽層4を有しているので、蛍光インキ層5が被着体12を透過して、蛍光認識ができる。但し、被着体12は光透過性を有する、例えば、透明フィルム、薄い紙などのものである。尚、磁気記録層3には、例えば、その記録媒体の所有者となる個人の生年月日、住所等の可変情報を磁気により、記録することができる。
また、蛍光インキ層5は、隠蔽層4の上に、各種印刷方式でパターン、あるいは画像を形成することができ、また、その記録媒体1とは別の基材上に、熱転写性の蛍光インキ層を設けた熱転写シートを用いて、記録媒体の隠蔽層の上に、パターン、あるいは画像として蛍光インキ層を熱転写して、例えば、上記の記録媒体の所有者となる個人の顔の画像(あるいは顔のパターン)等を形成できる。このような蛍光インキ層を磁気記録層などに記録された情報と関連付けされた情報として記録すれば、偽造防止性が高まり、より好ましい。
以下、本発明の記録媒体、さらに転写箔を構成する各層について、詳細に説明する。
(基材)
本発明の記録媒体における透明性を有する透明性基材2としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン,塩化ビニル等の透明性を有する合成樹脂フィルムが挙げられる。この基材の厚みは、通常3〜300μm程度であり、本発明においては、取扱い適性等を考慮し、20〜175μm程度のものを用いるのが好ましい。
(磁気記録層)
磁気記録層3は、γ−Fe23、Co被着γ−Fe23、Fe34、CrO2、Fe、Fe−Cr、Fe−Co、Co−Cr、Co−Ni、MnAl、Baフェライト、Srフェライトなどの従来公知の磁性微粒子が適当な樹脂あるいはインキビヒクル中に分散されてなる分散物を、グラビア法、ロール法、ナイフエッジ法などの従来公知の塗布方法によって形成することができる。また、磁気記録層は、Fe、Fe−Cr、Fe−Co、Co−Crなどの金属または合金あるいはその酸化物を用いて、真空蒸着法、スパッタ法、めっき法などによって、形成することもできる。
塗布方法によって磁気記録層を形成する場合には、その膜厚は1〜100μm、好ましくは5〜20μm程度である。また真空蒸着法、スパッタ法、めっき法によって磁気記録層3を形成する場合には、その膜厚は100Å〜1μm、好ましくは500〜2000Å程度である。
γ−Fe23などの磁性微粒子が分散される樹脂あるいはインキビヒクルとしては、ブチラール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース系樹脂、アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体樹脂などが用いられ、必要に応じて、ニトリルゴムなどのゴム系樹脂あるいはウレタンエラストマーなどが添加される。また、磁性微粒子が上記樹脂中に分散されてなる分散物中に、必要に応じて、界面活性剤、シランカップリング剤、可塑剤、ワックス、シリコーンオイル、カーボンその他の顔料を添加することもできる。
(隠蔽層)
隠蔽層4は、磁気記録層の黒色を隠蔽して、蛍光インキ層の蛍光発色性を高めるために設けるもので、顔料と、バインダーを主成分として構成される。顔料としては無機顔料が使用でき、例えば炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化珪素、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、クレー、焼成カオリン等の無機顔料、また真鍮粉、アルミニウム粉、銅粉などの金属粉が挙げられる。尚、白色の顔料としては、例えば、シリカ、アルミナ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機充填剤、酸化チタン、酸化亜鉛等の白色顔料が挙げられ、好ましく使用される。それは、隠蔽層を白色にして、隠蔽層の上に、蛍光インキ層による画像を形成した場合に、蛍光の画像が目立つからである。
隠蔽層におけるバインダー樹脂は、いずれの樹脂を用いてもよく、好ましい樹脂としては、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が挙げられる。隠蔽層は、上記の顔料と、バインダーを主成分とし、その他必要に応じて添加剤を加え、従来公知の方法、すなわち、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロールコート等の方法で、塗工量を、乾燥時で5〜50μm程度にして、形成する。
(蛍光インキ層)
本発明の記録媒体は、上記の隠蔽層の上に、蛍光インキ層5を設ける。その蛍光インキ層は、凸版印刷、グラビア印刷等の印刷方式で形成することができる。また、基材上に、熱転写可能な蛍光インキ層を設けた熱転写シートにより、隠蔽層の上に、可変情報である任意のパターン、画像として蛍光インキ層を熱転写により形成することが好ましく行なわれる。
上記の蛍光インキ層の形成方法が、印刷方式、熱転写方式のいずれであっても、使用する蛍光剤は、市販の蛍光剤、例えば、レッド発色蛍光剤として日本化薬(株)製LC−0001、グリーン発色蛍光剤として三井化学(株)製EG−502、ブルー発色蛍光剤としてチバガイギー社製ユビテックスOB等を例示することができる。なお、これらの蛍光剤は可視光では、ほぼ無色であるが、ブラックライト(365nm程度の波長光)照射により、上記の発色が見られるものである。これらの蛍光剤を、印刷方式、熱転写方式に適したバインダー(ビヒクル)に分散、または溶解させて、インキ化して印刷、あるいは塗工して、蛍光インキ層を形成することができる。この場合、1色の蛍光を発生する1種類の蛍光インキ層を用いるだけでなく、紫外線の照射に対して互いに異なる色調の蛍光を発する有機又は無機蛍光剤を含有する2色以上の蛍光インキ層を形成することができる。これにより、より偽造防止性が高く、また意匠性に優れた記録媒体が得られ、好ましい。
上記のバインダーは、出来るだけ透明性の高いものを用いることで、蛍光インキ層の形成されたことが肉眼では認識できないようにするものである。そのバインダーとしては、透明性が高く、熱転写方式では、加熱温度で溶融し、記録媒体の隠蔽層に融着し得るものが用いられる。具体的には、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリアミド系樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物などを用いることができる。
熱転写方式で形成する蛍光インキ層の場合、その蛍光インキ層中の蛍光剤の配合割合は、当該蛍光インキ全体の0.05〜50質量%程度、特に0.1〜20質量%程度とするのが好ましい。また、蛍光インキ層の厚みは、通常は0.2〜5μm、好ましくは0.4〜3μmである。
本発明では、蛍光インキ層を熱転写方式で形成する際、1色の蛍光を発生する1種類の蛍光インキ層を用いるだけでなく、紫外線の照射に対して互いに異なる色調の蛍光を発する有機又は無機蛍光剤を含有する2色以上の蛍光インキ層を、印字すべき画像情報に従って、記録媒体の隠蔽層上の画像形成領域へ、ドットマトリックス方式により且つ各色のドットが重ならないように付着させることにより、紫外線照射を受けた時に複数の蛍光色及び/又はそれらの混色である蛍光色を発する画像を形成することにより、より偽造防止性が高く、また意匠性に優れた記録媒体が得られる。したがって、この方法は本発明で好ましく行なわれる。
(ホログラム形成層)
ホログラム形成層7を記録媒体に形成する方法は、ロールコート、グラビアコート、コンマコート、ダイコートなどの公知のコーティング方法で塗布し乾燥して形成する方法、あるいは、ホログラム形成層が熱転写される、感熱転写箔を用いて形成することもできる。ホログラム形成層は、ホログラムの精細パターンを再現できる樹脂材料で構成することができる。一般的には、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン、エポキシ、アクリレート等の熱硬化性樹脂をそれぞれ単独、あるいは上記熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とを混合して使用することができ、さらにラジカル重合性不飽和基を有する熱成形性物質、あるいはこれらにラジカル重合性不飽和基を有する単量体を加え、電離放射線硬化性樹脂としたものなどを使用することができる。このようなホログラム形成層の膜厚は、0.1〜10μmの範囲が好ましい。
ホログラム形成層に形成されるホログラム画像の大きさと形状は、要求される態様によってそれぞれ異なるので、特に限定されるものではない。ホログラム画像の形成方法としては、従来公知の方法、例えばホログラムの干渉縞の凹凸パターンを設けた原版を用い、微細凹凸をエンボス加工法等が挙げられる。ホログラム画像は、平面型ホログラムでも体積型ホログラムでもよく、平面型ホログラムの場合は、なかでもレリーフホログラムが量産性およびコストの面から好ましい。その他、フレネルホログラム、フラウンホーファーホログラム、レンズレスフーリエ変換ホログラム、イメージホログラム等のレーザー再生ホログラム、レインボーホログラム等の白色光再生ホログラム、更に、それらの原理を利用したカラーホログラム、コンピュータホログラム、ホログラムディスプレイ、マルチフレックスホログラム、ホログラフィックステレオグラム、ホログラフィック回折格子等を用いることができる。
(金属反射層)
また、上記のホログラム形成層と磁気記録層との間に、金属反射層6を設けることにより、ホログラム形成層におけるホログラム画像の視認性を向上させることができる。さらに基材表面の着色状態などによるホログラム画像への影響がでないように、基材表面を隠蔽することができる。金属反射層は、非磁性体の金属や非金属から構成する。これには例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)、銀(Ag)、金(Au)、珪素(Si)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)やこれらの合金、あるいはこれらの酸化物、窒化物、酸化窒化物粉体を使用することができる。金属反射層は、上記の金属や非金属を、真空蒸着法、スパッタ法等の方法で、膜厚が100Å〜1μm程度で形成することができる。
(被着体)
転写箔から熱転写される蛍光インキ層、隠蔽層などを積層して保持して、記録媒体1の構成の一部となる被着体12は、その被着体を通して、蛍光インキ層を認識することができるように、光透過性を有する、透明フィルム、薄い紙などを使用する。透明フィルムとしては、上記に説明した透明性基材2と同様のものが使用できる。また薄い紙としては、グラシン紙、上質紙等が挙げられる。これらの被着体の厚さは、通常、5〜100μm程度が適用できる。
(基材)
転写箔の基材9としては、耐熱性、機械的強度、製造に耐える機械的強度、耐溶剤性などがあれば、用途に応じて種々の材料が適用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6(登録商標)などのポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリカーボネート、セロファン、セルロースアセテートなどのセルロース系樹脂、などがある。好ましくは、耐熱性、機械的強度の点で、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂のフィルムで、ポリエチレンテレフタレートが最適である。該基材の厚さは、通常、2.5〜100μm程度が適用できるが、4〜70μmが転写性の点で好ましい。
(接着剤層)
本発明で使用する転写箔では、被着体と蛍光インキ層、隠蔽層等との接着性を良好にするために、接着剤層8を設ける。この接着剤層は、従来公知の粘着剤や感熱接着剤がいずれも使用できるが、ガラス転移温度(Tg)が40℃〜80℃の熱可塑性樹脂から形成することがより好ましく、例えば、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、紫外線遮断性を有する樹脂、ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂等の如く熱時接着性(ヒートシール性)の良好な樹脂から、適当なガラス転移温度を有するものを選択することが好ましい。
上記のような接着剤層を構成する樹脂に必要に応じて、添加剤を加えた塗工液を塗布および乾燥することによって、好ましくは乾燥時で0.5〜10μm程度の厚みに形成する。接着剤層の厚さが小さすぎると、被着体と蛍光インキ層、隠蔽層等との接着性が劣り、転写箔の転写不良となりやすい。また、その厚さが大きすぎる場合、転写箔からの熱転写の際に、転写感度が低下し、蛍光インキ層、隠蔽層等の熱転写が不安定になりやすい。
次に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。以下、特に断りのない限り、部又は%は質量基準である。
(実施例1)
透明性基材2として、厚さが100μmの透明の硬質塩化ビニルフィルムを使用した。その基材の一方の面に、メラミン系架橋性紫外線硬化樹脂のホログラム形成層7が厚さ2.0μmになるように形成し、そのホログラム形成層の上に、酸化チタンからなる蒸着された金属反射層6が厚さ500Åになるように形成した。但し、ホログラム形成層には所定のロゴマークの凹凸形状のホログラム画像を形成した。
また、上記の金属反射層の上に、γ−Fe23の磁性微粒子と、ウレタン樹脂からなる磁気記録層3を厚さ15μm(乾燥後)になるように塗工して形成し、その磁気記録層の上に、アルミニウム粉とアクリル系樹脂からなる隠蔽層4を、磁気記録層の全体を覆うように、厚さ20μm(乾燥後)になるように塗工して形成した。
上記に作製した記録媒体に対し、磁気記録層にその記録媒体の所有者となる予定の個人の生年月日、住所の可変情報を書き込んで記録した。さらに、その記録媒体の隠蔽層の上に、別に用意した蛍光インキ層を熱転写可能にした熱転写シートを用いて、厚さ3μmで熱転写された蛍光インキ層を、上記の個人の顔の画像で形成し、実施例1の記録媒体1を作製した。但し、上記蛍光インキ層には、ブルー発色蛍光剤が含有されている。
上記の記録媒体は、偽造防止性が高く、磁気記録層の上の蛍光インキ層は、その蛍光輝度が高く、蛍光の認識が確実に出来るものであった。また、この記録媒体を2mm幅のテープ状の形状にしたホログラムスレッドとして、紙に抄き込んで利用すると、一方の面でホログラム画像が認識でき、また他方の面では蛍光インキ層による画像が認識でき、さらに磁気記録が読み取れる偽造防止性が高いものであった。
(実施例2)
上記の実施例1の記録媒体の熱転写による蛍光インキ層の形成条件を、下記の条件に変更した以外は、実施例1の記録媒体と同様にして、実施例2の記録媒体を作製した。
ブルー発色蛍光剤を含有した熱転写可能な蛍光インキ層(厚さ3μm)と、レッド発色蛍光剤を含有した熱転写可能な蛍光インキ層(厚さ3μm)を面順次に形成した熱転写シートを用いて、記録媒体の隠蔽層の上に、上記の個人の顔の画像を、髪の毛、眉毛をブルー発色蛍光剤の蛍光インキ層で熱転写して形成し、その他の顔の輪郭などをレッド発色蛍光剤の蛍光インキ層で熱転写して形成し、実施例2の記録媒体を作製した。
上記の記録媒体は、2色の蛍光色が発生し、それらの蛍光輝度が高く、蛍光の認識が確実に出来た。したがって、実施例1の記録媒体と比べ、より偽造防止性が高く、また意匠性に優れたものであった。
(実施例3)
基材9として、厚さ10μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、その基材の一方の面に、ポリウレタンを主成分としたプライマー層(厚さ1μm)を介して、メラミン系架橋性紫外線硬化樹脂のホログラム形成層7が厚さ2.0μmになるように形成した。さらに、そのホログラム形成層の上に、酸化チタンからなる蒸着された金属反射層6が厚さ500Åになるように形成した。但し、ホログラム形成層には所定のロゴマークの凹凸形状のホログラム画像を形成した。
また、上記の金属反射層の上に、γ−Fe23の磁性微粒子と、ウレタン樹脂からなる磁気記録層3を厚さ15μm(乾燥後)になるように塗工して形成し、その磁気記録層の上に、アルミニウム粉とアクリル系樹脂からなる隠蔽層4を、磁気記録層の全体を覆うように、厚さ20μm(乾燥後)になるように塗工して形成した。
上記の形成した隠蔽層の上に、ブルー発色蛍光剤を含有した蛍光インキ層(厚さ3μm)を縦型パターンで、またレッド発色蛍光剤を含有した蛍光インキ層(厚さ3μm)を横型パターンで、活版印刷方式で印刷して形成した。さらに、その蛍光インキ層と隠蔽層を覆うように、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(Tgが60℃)を主成分とした接着剤層が厚さ4μmになるように、塗工して形成し、実施例3の転写箔を作製した。
(実施例4)
上記の実施例3の転写箔11と、厚さ175μmの透明なポリエチレンテレフタレートフィルムの被着体12とを、転写箔11の接着剤層8と、被着体12とが接するように重ねて、ホットスタンプにより、加圧及び加熱して、被着体12から転写箔11の基材を剥離して、被着体12の上に、接着剤層8、蛍光インキ層5、隠蔽層4、磁気記録層3、金属反射層6、ホログラム形成層7を順次積層した構成の実施例4の記録媒体を作製した。この記録媒体は、転写箔11を用いて、熱転写方式により簡単に作製することができた。
その記録媒体に対し、磁気記録層にその記録媒体の所有者となる予定の個人の生年月日、住所の可変情報を書き込んで記録した。得られた記録媒体は、磁気記録層の上の蛍光インキ層は、被着体を通して、2色の蛍光インキ層を認識でき、それらの蛍光輝度は高いものであった。また、その記録媒体のホログラム形成層側から観察すると、ホログラム画像が認識でき、さらに磁気記録が読み取れる偽造防止性が高いものであった。
1 記録媒体
2 透明性基材
3 磁気記録層
4 隠蔽層
5 蛍光インキ層
6 金属反射層
7 ホログラム形成層
8 接着剤層
9 基材
10 熱転写可能な層
11 転写箔
12 被着体

Claims (3)

  1. 透明性基材の一方の面に、ホログラム形成層、金属反射層、磁気記録層、蛍光インキ層の蛍光発色性を損なうことがない隠蔽層、肉眼では認識できない前記蛍光インキ層が順次積層されていることを特徴とする記録媒体。
  2. 基材の一方の面に、熱転写により剥離可能に、ホログラム形成層、金属反射層、磁気記録層、蛍光インキ層の蛍光発色性を損なうことがない隠蔽層、肉眼では認識できない前記蛍光インキ層、接着剤層を順次積層したことを特徴とする転写箔。
  3. 被着体の上に、接着剤層、肉眼では認識できない蛍光インキ層、前記蛍光インキ層の蛍光発色性を損なうことがない隠蔽層、磁気記録層、金属反射層、ホログラム形成層を順次積層した記録媒体の製造方法であって、請求項2に記載する転写箔を用いて熱転写して積層することを特徴とする記録媒体の製造方法
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