JP6039669B2 - Her2/neu発現腫瘍に対する薬剤の調製における弱毒化組換えリステリアの使用 - Google Patents

Her2/neu発現腫瘍に対する薬剤の調製における弱毒化組換えリステリアの使用 Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2009年11月11日に出願された、米国仮特許出願第61/260,277号による優先権を主張する、2010年11月12日に出願され、同時係属の米国特許出願第12/94,5386号の部分継続出願である、2011年8月16日に出願された米国特許出願第13/210,696号による優先権を主張する。これらの出願は、参照によりそのすべてが本明細書に組み込まれる。
(技術分野)
本発明は、ヒト以外の動物での、Her2/neu抗原発現腫瘍に対する、治療及びワクチン接種、並びに免疫応答を誘発する組成物及び方法を提供する。
Her−2/neu(以下、“Her−2”という)は、細胞内シグナル伝達に関与することが知られている、上皮増殖因子受容体(EGFR)ファミリーのチロシンキナーゼの一員である185kDaの糖タンパク質であり、細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞内ドメインからなる(非特許文献1及び2)。ヒトではこのHER2抗原は、すべての乳癌の25〜40%で過剰発現されるとともに、卵巣、肺、膵臓、脳、及び消化管の多くの癌でも過剰発現される。Her−2の過剰発現は、制御されない細胞増殖及びシグナル伝達に関係し、その両方が腫瘍の発達に寄与する。Her−2を過剰発現する癌患者は、Her−2に対する検出可能な液性応答、CD8T細胞応答、及びCD4T細胞応答に対しても寛容を示す。
リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)は、主に抗原提示細胞に感染し、これらの細胞の細胞質内での生活に適応している細胞内病原体である。マクロファージなどの宿主細胞は、L.モノサイトゲネスを活発に貪食し、これらの細菌の大部分は、ファゴリソソームで分解される。細菌の一部は、溶血素のリステリオリシンO(LLO)の作用を通じてファゴソーム膜に穴を開けることによって宿主細胞質中に逃げ込む。一旦細胞質に入ると、L.モノサイトゲネスは宿主のアクチンを重合させ、細胞から細胞へと直接移行し、宿主免疫系からさらに逃れることができ、結果として、L.モノサイトゲネスに対する抗体応答はほとんど生じない。
ヒトHer2/neuタンパク質の細胞外ドメインおよび細胞内ドメインに由来する、ヒトHer2/neuタンパク質の小断片を別々に発現するいくつかのリステリア・モノサイトゲネスリステリア(Lm)ベースのワクチンの構築及び開発が報告されている。Her2/neuは、Lmに入り込むには大きすぎるために、Her2/neuのフラグメントを作製することが必要となる。これらのワクチンは全て、免疫原性でかつFVB/Nマウスで予め樹立された腫瘍を退行させるのに有効であること、およびHer2/neu発現トランスジェニック動物で自然発生乳腺腫瘍の発症を遅延させることが示されている。これらの予備実験から得られた有望な結果から、Her2/neu自己抗原に対する寛容を破り得る組換えリステリア−Her2/neuワクチンを作製することができることが示唆された。しかしながら、これまでに開発された、リステリア−Her2/neuワクチンは、クロラムフェニコールの存在下での組換え細菌のインビトロ選択に抗生物質マーカー(cat)を用いる、弱毒化されたリステリアプラットフォームに基づくものであった。臨床的使用のためには、高度の弱毒化だけでなく、抗生物質に対する耐性がないことも重要である。
イヌ骨肉腫は、10歳を超える大型犬の主要な死因となる長(脚)骨の癌である。標準的治療は、診断後の速やかな切断、その後の化学療法である。しかしながら、常にこの癌は肺に転移する。化学療法により、イヌは、それをしない場合の6か月に対して12か月生存する。HER2抗原は、骨肉腫の場合には50%を超える割合で存在する。
エスケープ変異を介する腫瘍の宿主免疫応答の回避は、十分に立証されており、今なお腫瘍治療における大きな障害である。したがって、高い治療効力を持ち、かつエスケープ変異を生じさせないワクチンを開発する必要がある。上述のワクチンのそれぞれのフラグメントに活性を見出すことで、本発明は、それぞれの非依存性フラグメントの各々に由来する活性部位の全てを包含し、それにより、ワクチンの産生に用いられる、新規の免疫原性組成物に到達する。その上に、動物の分野では、安全で、有効な癌治療法の必要性は、いまだにほとんど満たされていない。本発明は、明確に定義された弱毒化機構を有し、かつ抗生物質選択マーカーを持たないLmddAワクチンベクターを用いて作製された組換えHer2/neuワクチン(ADXS31−164)を提供することによって、この必要に応えている。このキメラ抗原の使用は、エスケープ変異を生じさせないが、これは、腫瘍が突然変異して、この新規抗原による処置に対する有効な治療応答を逃れることがないことを示している。
Bargmann CIら,Nature 319:226,1986 King CRら,Science 229:974,1985
一実施形態においては、本明細書中に示される本発明は、融合ポリペプチドを含む免疫原性組成物に関し、この融合ポリペプチドは追加的なポリペプチドに融合されたHer2/neuキメラ抗原を含み、及びこの融合タンパク質の、Her2/neu発現腫瘍を持つ被験体への投与は、変異の回避を誘導する。別の実施形態においては、変異の回避は、エピトープ拡散に起因する。さらに別の実施形態では、変異の回避は、抗原のキメラ性に起因する。
別の実施形態においては、本明細書中に示される本発明は、核酸分子を含む組換えリステリアワクチン株に関し、及び別の実施形態においては、核酸分子は、ポリペプチドをコードする第一オープンリーディングフレームを含み、このポリペプチドはHer2/neuキメラ抗原を含み、この核酸分子は、さらに代謝酵素をコードする第二のオープンリーディングフレームを含み、及びこの代謝酵素は、組換えリステリア株の染色体に欠失する内在性遺伝子を補完する。
一実施形態においては、本明細書中に示される本発明は、ヒト以外の動物でのHer−2/neu発現腫瘍の増殖又は癌を治療する方法に関し、本方法は、融合ポリペプチドをコードする組換えリステリアを投与するステップを含み、この融合ポリペプチドは、追加的なアジュバントポリペプチドに融合されたHer2/neuキメラ抗原を含む。
別の実施形態においては、本明細書中に示される本発明は、ヒト以外の動物での、Her−2/neu発現腫瘍の増殖又は癌を防止する方法に関し、この方法は融合ポリペプチドをコードする核酸を含む組換えリステリアを投与することを含み、この融合ポリペプチドは、追加のアジュバントポリペプチドに融合されたHer2/neuキメラ抗原を含む。
一実施形態においては、本明細書中に示される本発明は、ヒト以外の動物での、Her−2/neu発現腫瘍の増殖又は癌に対する増強された免疫応答を誘発する方法に関し、この方法は、融合ポリペプチドをコードする核酸を含む組換えリステリアを投与するステップを含み、この融合ポリペプチドは、追加のアジュバントポリペプチドに融合されたHer2/neuキメラ抗原を含む。
図1は、ADXS31−164の構成を示す。(A)LmddA菌株の染色体dal−dat欠失を補完するために、構成的リステリアp60プロモーターの制御を受ける、枯草菌のdal遺伝子を内包するpAdv164のプラスミド地図である。これは、さらにトランケートされたLLO(1−441)のキメラ・ヒトHer2/neu遺伝子への融合物も含み、これは、Her2/neu:EC1(aa40−170)、EC2(aa359−518)及びICI(aa679−808)の3つのフラグメントの直接融合により構築された。(B)tLLO−ChHer2の発現及び分泌は、TCAにより沈殿させた細胞培養物の上澄み液を、抗LLO抗体によりウエスタンブロッティングすることにより、Lm−LLO−ChHer2(Lm−LLO−138)及びLmddA−LLO−ChHer2(ADXS31−164)中でのウエスタンブロット法により検出された。約104KDの区別されるバンドは、tLLO−ChHer2に対応する。内因性LLOは58KDのバンドとして検出される。リステリア対照はChHer2の発現を欠いていた。 図2は、ADXS31−164の免疫原性特性を示す。(A)免疫されたマウスからの脾細胞中でのHer2/neuリステリアに基づくワクチンにより引き起こされた細胞傷害性T細胞応答が、促進剤としてNT−2細胞を、及び3T3/neu細胞を標的として使用して試験された。Lm対照は、無関係な抗原(HPV16−E7)を発現すること以外はすべて同一であるLmddAのバックグラウンドに基づいていた。(B)免疫性を付与されたFVB/Nマウス脾細胞より細胞培養物培地に分泌されたIFN−γであり、インビトロでのマイトマイシンC処理NT−2細胞により24時間促進したのちにELISAにより測定された。(C)インビトロでの、タンパク質の異なる領域からのペプチドとのインキュベーションに反応して、キメラワクチンにより免疫されたHLA−A2トランスジェニックマウス脾細胞から分泌されたIFN−γ。組換えChHer2タンパク質が、陽性対照として用いられ、図中の凡例にリストされている無関係なぺプチド群又はペプチドなしが、陰性対照を構成した。IFN−γの分泌は、72時間の共インキュベーション後の細胞培養物上澄み液を用いてELISA検定により検出された。各データ点は、3回の平均+/−標準誤差である。*P値<0.001。 図3は、リステリア−ChHer2/neuワクチンの腫瘍防止研究を示す。Her2/neuトランスジェニックマウスに組換えリステリア−CHer2又は対照リステリアワクチンをそれぞれ6回注射した。免疫付与は、6週齢目に開始され、及び3週間ごとに21週まで継続された。腫瘍の外観が1週間ごとに監視され、及び腫瘍のないマウスのパーセンテージで表された。*p<0.05、群あたりのN=9である。 図4は、脾臓中の制御性T細胞(Treg)の%に対するLmddA−LLO−ChHer2(ADXS31−164)による免疫付与の効果を示す。FVB/Nマウスに1x10NT−2細胞を皮下注射により移植し、1週間の間隔を置いて、各ワクチンにより3回免疫性を付与した。2回目の免疫付与の7日後に脾臓を摘出した。免疫細胞を単離したのちに、Tregの検出のために、抗CD3、CD4、CD25及びFoxP3抗体により染色した。代表的な実験からのTregのドットプロットは、異なる治療群すべてからのCD3又はCD3CD4のパーセンテージとして表される、T細胞CD25/FoxP3T細胞の頻度を示す。 図5は、LmddA−LLO−ChHer2(ADXS31−164)による免疫付与の、NT−2腫瘍における腫瘍浸潤Tregの%に対する効果を示す。FVB/Nマウスに1x10NT−2細胞を皮下注射により接種し、1週間の間隔をおいて、各ワクチンにより3回免疫性を与えた。2回目の免疫付与の7日後に腫瘍を摘出した。免疫細胞を単離したのちに、Tregの検出のために抗CD3、CD4、CD25及びFoxP3抗体により染色した。(A)代表的実験からのドットプロット。(B)すべての異なる治療群を通じたCD3又はCD3CD4T細胞の合計(左のパネル)及び腫瘍内のCD8/Treg比(右のパネル)のパーセンテージとして表された、CD25/FoxP3T細胞の頻度。データは2回の非依存性実験から得られた平均値±標準誤差平均として示されている。 図6は、LmddA−LLO−ChHer2(ADXS31−164)によるワクチン接種が、脳における乳癌細胞株の増殖を遅らせ得ることを示す。Balb/cマウスにADXS31−164又は対照リステリアワクチンで3回免疫性を与えた。麻酔マウスにEMT6−Luc細胞(5,000)を注射により頭蓋内投与した。(A)エクスビボでのマウスの画像化が、XenogenX−100CCDカメラにより示されている日に行われた。(B)ピクセル強度は、表面領域での1秒当たり1cm当たりの光子数としてグラフ化された;これは平均の放射輝度として示されている。(C)EMT6−Luc細胞、4T1−Luc及びNT−2細胞株によるHer2/neuの発現は、抗Her2/neu抗体を使用するウエスタンブロットにより検出された。マウスマクロファージに類似した細胞株である、J774.A2細胞を陰性対照として用いた。
本明細書において提供される一実施形態は、変異を回避しながら、Her2−neu抗原発現腫瘍の、予防、治療、及びワクチン接種のための、並びにHer2−neu抗原のサブドミナントエピトープに対する免疫応答を誘導するための、組成物及び方法である。別の実施形態においては、変異の回避はエピトープ拡散に起因する。さらに別の実施形態では、変異の回避は、抗原のキメラ性に起因する。
本明細書において提供される別の実施形態は、融合ポリペプチドを含む免疫原性組成物であり、この融合ポリペプチドは、追加のポリペプチドに融合したHer2/neuキメラ抗原を含み、及びこの融合タンパク質をHer2/neu発現腫瘍を有する被験体に投与することは、腫瘍内のエスケープ変異を防止する。本願の別の実施形態においては、免疫原性組成物を含む組換えリステリアワクチン菌株が提供される。
本明細書において提供される一実施形態は、ヒト以外の動物での、Her−2/neu発現腫瘍の増殖、又は癌に対する増強された免疫応答を引き起こす方法であり、この方法は、融合ポリペプチドをコードする核酸分子を含む組換えリステリアを投与するステップを含み、この融合ポリペプチドは、追加のアジュバントポリペプチドに融合したHer2/neuキメラ抗原を含む。
本明細書において提供される別の実施形態は、ヒト以外の動物での、Her−2/neu発現腫瘍の増殖又は癌に対する防止方法であり、この方法は、融合ポリペプチドをコードする核酸分子を含む組換えリステリアを投与するステップを含み、この融合ポリペプチドは、追加のアジュバントポリペプチドに融合したHer2/neuキメラ抗原を含む。
本明細書において提供される一実施形態は、ヒト以外の動物での、Her−2/neu発現腫瘍の増殖又は癌に対する治療方法であり、この方法は、融合ポリペプチドをコードする核酸分子を含む組換えリステリアを投与するステップを含み、この融合ポリペプチドは、追加のアジュバントポリペプチドに融合したHer2/neuキメラ抗原を含む。別の実施形態においてヒト以外の動物はイヌ科動物である。さらに別の実施形態では、イヌ科動物はイヌである。
本明細書中に示される一実施形態は、核酸分子を含む組換えリステリアワクチン菌株であり、この核酸分子はポリペプチドをコードする第一のオープンリーディングフレームを含み、このポリペプチドは、Her2/neuキメラ抗原を含み、核酸分子は代謝酵素をコードする第二のオープンリーディングフレームを更に含み、及びこの代謝酵素は、組換えリステリア株の染色体内に欠失している内在性遺伝子を補完する。別の実施形態においては、組換えリステリアワクチン菌株では、核酸分子は代謝酵素をコードする第三のオープンリーディングフレームを更に含み、及びこの代謝酵素は、組換えリステリア株の染色体内に欠失している内在性遺伝子を補完する。
本明細書において提供される別の実施形態は、核酸分子を含む組換えリステリアワクチン菌株であり、この核酸分子はポリペプチドをコードする第一のオープンリーディングフレームを含み、このポリペプチドは、Her2/neuキメラ抗原を含み、核酸分子は代謝酵素をコードする第二および第三のオープンリーディングフレームを更に含み、及びこの代謝酵素は、組換えリステリア株の染色体内に欠失している内在性遺伝子を補完する。一実施形態においては、核酸分子はリステリアゲノムに組み込まれている。別の実施形態においては、核酸分子は、組換えリステリアワクチン菌株のプラスミド中に存在する。更に別の実施形態では、プラスミドは、抗生物質による選別がない場合には、組換えリステリアワクチン菌株中に安定に維持される。別の実施形態においては、プラスミドは、組換えリステリアに抗生物質耐性を与えない。別の実施形態においては、組換えリステリア株は弱毒化されている。別の実施形態においては、組換えリステリアは、弱毒化された栄養要求性菌株である。別の実施形態においては、外来抗原の発現が本発明の一つなどの細菌に及ぼす高い代謝負担も弱毒化の重要な機構である。
一実施形態においては、弱毒化された菌株はLmddAである。別の実施形態においては、この菌株は、リステリアに基づくワクチンに固有の特性である強いアジュバント効果を発揮する。このアジュバント効果の一つの発現は、無関係なリステリア、又はADXS−31−164ワクチンのいずれかにより引き起こされた腫瘍内Treg数の1/5への減少である(本願の図5を参照されたい)。別の実施形態においては、無関係な抗原(HPV16E7)を発現するLmddAベクターは、腫瘍内のTregの頻度の大幅な減少とも関係しており、そのことは本来の免疫応答の結果である可能性がある。
一実施形態においては、本発明はher−2−キメラのクローニングのための核酸配列を提供する(本願中の実施例の表1を参照されたい)。
Her−2/neuキメラ構築物は、それぞれの分離したhHer−2/neuセグメントをテンプレートとして、SOEingPCR法による直接融合により作製された。プライマーが表2に示されている(本願の実施例を参照されたい)。
一実施形態においては、Lmdda−LLO−ChHer2(ADXS31−164)は、本明細書において提供される実施例に従って作製される。一実施形態においては、キメラHer2遺伝子(ChHer2)遺伝子は、Xhol及びSpel制限酵素を用いて、pAdv138から切り出され、LmddシャトルベクターのLLOのトランケートされた非溶血性フラグメントのフレームでクローン化される。別の実施形態においては、挿入物の配列、LLO及びhlyプロモーターは、DNA配列解析により確認される。別の実施形態においては、このプラスミドは、次いでエレクトロコンピテントな、actA、dal、dat変異リステリア株、LmddAに電子穿孔され、陽性クローンはストレプトマイシン(250μg/ml)を含む、ブレインハートインフュージョン(BHI)寒天プレートで選別される。別の実施形態においては、hHer2/neu(Lm−hHer2)フラグメントを発現する同様のリステリア株が、比較の目的で用いられた。別の実施形態においては、免疫系にリステリアが与える抗原非依存性効果の割り出しのために、無関係なリステリア構築物(Lm−参照)が含められた。別の実施形態においては、Lm−参照は、HPV16−E7又はNY−ESO−1などの異なる抗原を発現する以外は、Lmdda−LLO−ChHer2(ADXS31−164)と同一のリステリアプラットフォームに基づいた。別の実施形態においては、リステリアからの融合タンパク質の発現及び分泌が試験され、及び限定はされないが、免疫ブロット法、RNAブロット法、免疫蛍光法などの当技術分野で周知の方法を使用して確認された。別の実施形態においては、各構築物はインビボで2回継代された(本願中の実施例を参照されたい)。
一実施形態においては、弱毒化された栄養要求性リステリアワクチン菌株LmddA−LLO−ChHer2(ADXS31−164)菌株は、病原性遺伝子actAの欠失に起因して弱毒化され、dal遺伝子の補完により、インビボ及びインビトロでのHer2/neu発現のためのプラスミドは維持しているリステリアワクチンベクターに基づいている。一実施形態においては、ADXS31−164は、リステリオリシンO(LLO)の最初の441個のアミノ酸と融合したキメラHer2/neuタンパク質を発現、分泌する。別の実施形態においては、構築物は、融合タンパク質の発現及び分泌を可能にするために、当技術分野で周知の、適切なプロモーター及びシグナル配列、又はシグナルペプチドを利用する。これらのプロモーター及びシグナル配列のいくつかとしては、限定はされないがリステリアactAプロモーター、及びシグナル配列、hlyプロモーター及びシグナル配列、当技術分野で周知のp60プロモーター、及び他のプロモーター及びシグナル配列が挙げられ、これらのうちのいくつかは、米国特許第5,830,702号に記載されており、この特許は参照により本明細書に組み込まれる。
一実施形態においては、ADXS31−164は、トランスジェニック動物中のHER2/neuに対する耐性を打壊す能力とともに、強力な抗原特異的な抗腫瘍反応を発揮する(実施例2を参照されたい)。別の実施形態においては、ADXS31−164は、目的の抗原の異なるドメインに位置するヒトエピトープに対して、抗Her2/neu特異的免疫応答を引き起こし得る(実施例2を参照されたい)。別の実施形態においては、ADXS31−164菌株は高度に弱毒化され、及びより迅速に免疫されたマウスの脾臓から排出されるために、以前のリステリアワクチン世代よりもより良い安全性プロファイルを有している。別の実施形態においては、ADXS31−164がより弱毒化されているにも関わらず、Her2/neuトランスジェニック動物中での、自然発生的乳房腫瘍の侵襲の防止において、Lm−LLO−ChHer2よりも、より有効である(実施例3を参照されたい)。
別の実施形態においては、ADXS31−164は、このワクチンの抗生物質耐性、及びより毒性であるバージョンである、Lm−LLO−ChHer2よりも、トランスジェニック動物での腫瘍侵襲に対し、より長い遅延をもたらす(図3を参照されたい)。別の実施形態においては、ADXS31−164菌株は高度に免疫原性であり、Her2/neu自己抗原に対する耐性を打ち破り、及びHer2/neuトランスジェニック動物における腫瘍形成を防止する能力がある。別の実施形態においては、ADXS31−164は、腫瘍内の制御性T細胞(Treg)の大幅な減少を引き起こす(本願の実施例5を参照されたい)。別の実施形態においては、LmddAワクチンで治療された腫瘍中のより頻度の低いTregは、増加した腫瘍内CD8/Treg比をもたらし、より好ましい腫瘍のミクロ環境が、LmddAワクチンによる免疫付与後に得られることを示唆している(本願の実施例5を参照されたい)。別の実施形態においては、このキメラ抗原の使用はエスケープ変異をもたらさず、変異により腫瘍が、この新規抗原による治療に対する有効な応答から逃避することがないことを示している(本願の実施例6を参照されたい)。別の実施形態においては、ADXS31−164による末梢免疫付与は、脳内の転移性乳癌細胞株の増殖を遅延させる(本願の実施例7を参照されたい)。別の実施形態においては、ADXS31−164の末梢投与は、中枢神経系に到達し、LmddAに基づくワクチンが、CNS腫瘍の治療可能性を提供することを実証している(本願の実施例7を参照されたい)。
イヌ骨肉腫は、10歳を超える大型犬の一番の死因となる長(脚)骨の癌である。標準的治療は、診断後の速やかな切断、それに続く化学療法である。しかしながら、常にこの癌は肺に転移する。化学療法により、イヌは、それをしない場合の6〜12か月と比較して、約18か月生存する。HER2抗原は、骨肉腫の場合には50%を超える割合で存在すると信じられている。一実施形態においては、本明細書において提供されるワクチンであるADXS31−164は、この抗原発現細胞への免疫攻撃を発生し、及びヒト乳癌を治療する。
組織学的な骨肉腫の診断を有するイヌは、悪性細胞によるHer2/neu発現の証拠を示した。したがって、本明細書において提供される一実施形態は、イヌ科動物骨肉腫を治療する方法であり、この方法は、ADXS31−164及びアジュバントを含むワクチン組成物を、骨肉腫を有するイヌ科動物に投与するステップを含み、それによりイヌ骨肉腫を治療する(本願の実施例8を参照されたい)。本明細書において提供される別の実施形態は、ADXS31−164及びアジュバントから成るワクチン組成物を、骨肉腫を有するイヌ科動物に投与するステップを含み、それによりイヌ骨肉腫を治療する(本願の実施例8を参照されたい)。本明細書において提供される別の実施形態は、ADXS31−164から成るワクチン組成物を、骨肉腫を有するイヌ科動物に投与するステップを含み、それによりイヌ骨肉腫を治療する(本願の実施例8を参照されたい)。
別の実施形態においては、本発明のワクチンは、当業者には明らかなように、静脈内投与、腹腔内投与、筋肉内投与、経口投与、経鼻投与などを含む当技術分野において周知の様々な方法を用いてイヌ科動物に投与される。別の実施形態においては、このワクチンは、イヌ科動物被験体の舌の基底細胞の近くに送達されるように投与される。
別の実施形態においては、投与は単回のイベントであるか、又は免疫応答を増大させるために、複数の追加抗原投与が、さまざまな間隔で行われ得る。イヌ科動物の幼若固体への投与の場合、典型的な投与計画は、例えば2〜3週齢の年齢で最初の投与を行い、続いて4〜6週齢で追加抗原投与を行う。別の実施形態においては、投与は予防的であり、すなわち、腫瘍の増殖が起きる前、又は起きていると疑われるときに行われるが、事後、すなわち、治療的には、例えば腫瘍又は癌の増殖に付随する症状の出現後に行うこともできる。
一実施形態においては、Lm−LLO−ChHer2菌株はLm−LLO−138である。
一実施形態においては、組換えの弱毒化された、抗生物質を含まないリステリア発現キメラ抗原は、本明細書において例示されるように、癌又は固形腫瘍の予防及び治療に有用である。別の実施形態においては、腫瘍はHer2/neu陽性腫瘍である。別の実施形態においては、癌はHer2/neu発現癌である。別の実施形態においては、癌は、乳癌、中枢神経系(CNS)癌、頭頸部癌、骨肉腫、イヌ骨肉腫、又は当技術分野において周知の任意の癌である。別の実施形態においては、腫瘍は、骨腫瘍、乳房腫瘍、頭頸部腫瘍、又は当技術分野において周知の任意の他の抗原発現腫瘍である。別の実施形態においては、キメラHer2/neuを発現する組換えリステリアは、Her2/neu過剰発現固形腫瘍の治療のための治療的ワクチンとして有用である。別の実施形態においては、本明細書において提供されるこのHer2/neuキメラ抗原は、Her2/neu発現腫瘍の治療、及びそのエスケープ変異を防止するために有用である。別の実施形態においては、用語「エスケープ変異」は、治療に対する有効な反応から、変異により逃れようとする腫瘍を意味する。
本明細書において提供される一実施形態は、免疫原性組成物をコードする核酸分子を含む第一のオープンリーディングフレームを含む核酸分子であり、この核酸分子は、組換えリステリアワクチン菌株内に存在する。別の実施形態においては、本明細書において提供されるこの核酸分子は、組換えリステリアに到達するために、リステリアの形質転換のために用いられる。別の実施形態においては、本明細書において提供されるこの核酸は病原性遺伝子を欠いている。別の実施形態においては、この核酸分子は非機能性病原性遺伝子を担持するリステリアゲノムに組み込まれている。別の実施形態においては、この病原性遺伝子は、組換えリステリア中で変異される。更に別の実施形態では、この核酸分子は、リステリアゲノム中に存在する内在性遺伝子の不活性化のために用いられる。更に別の実施形態では、この病原性遺伝子はActA遺伝子である。別の実施形態においては、この病原性遺伝子はPrfA遺伝子である。当業者には明らかなように、この病原性遺伝子は、組換えリステリア中の病原性に関係する、当技術分野において周知の任意の遺伝子であってよい。
一実施形態においては、代謝関連遺伝子、病原性遺伝子などは、リステリア株の染色体中に欠失している。別の実施形態においては、代謝関連遺伝子、病原性遺伝子などは、染色体、及びリステリア株の任意のエピソーム性の遺伝的要素の中で欠失している。別の実施形態においては、代謝関連遺伝子、病原性遺伝子などは、病原性菌株のゲノム中で欠失している。一実施形態においては、病原性遺伝子は染色体で変異させられる。別の実施形態においては、病原性遺伝子は染色体から削除されている。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
一実施形態においては、代謝関連遺伝子、病原性遺伝子などは、リステリア株の染色体中に欠失している。別の実施形態においては、代謝関連遺伝子、病原性遺伝子などは、染色体、及びリステリア株の任意のエピソーム性の遺伝的要素の中で欠失している。別の実施形態においては、代謝関連遺伝子、病原性遺伝子などは、病原性菌株のゲノム中で欠失している。一実施形態においては、病原性遺伝子は染色体で変異させられる。別の実施形態においては、病原性遺伝子は染色体から削除されている。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
別の実施形態においては、本明細書において提供される核酸及びプラスミドは、組換えリステリアには抗生物質耐性を与えない。
「核酸分子」は、別の実施形態においてはプラスミドを指す。別の実施形態においては、この用語は組込み型ベクターを指す。別の実施形態においては、この用語は、組込み型ベクターを含むプラスミドを指す。別の実施形態においては、この組込み型ベクターは、部位特異的組込み型ベクターである。別の実施形態においては、本発明の方法及び組成物の核酸分子は、当技術分野において周知の任意のタイプのヌクレオチドにより構成される。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
「代謝酵素」は、別の実施形態においては、宿主の細菌により要求される栄養の合成に関与する酵素を指す。別の実施形態においては、この用語は、宿主の細菌により要求される栄養の合成に要求される酵素を指す。別の実施形態においては、この用語は、宿主の細菌により要求される栄養の合成に関与する酵素を指す。別の実施形態においては、この用語は、宿主の細菌の持続的な増殖に要求される栄養の合成に関与する酵素を指す。別の実施形態においては、この酵素は、栄養の合成に必要とされる。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
「安定に維持される」は、別の実施形態においては、選別(例えば、抗生物質による選別)がない場合には、10世代にわたる核酸分子又はプラスミドの、検出可能な損失のない維持を指す。別の実施形態においては、この期間は15世代である。別の実施形態においては、この期間は20世代である。別の実施形態においては、この期間は25世代である。別の実施形態においては、この期間は30世代である。別の実施形態においては、この期間は40世代である。別の実施形態においては、この期間は50世代である。別の実施形態においては、この期間は60世代である。別の実施形態においては、この期間は80世代である。別の実施形態においては、この期間は100世代である。別の実施形態においては、この期間は150世代である。別の実施形態においては、この期間は200世代である。別の実施形態においては、この期間は300世代である。別の実施形態においては、この期間は500世代である。別の実施形態においては、この期間は数百世代より多い。別の実施形態においては、この核酸分子又はプラスミドはインビトロで(例えば、培養物中で)安定に維持される。別の実施形態においては、この核酸分子又はプラスミドは、インビボで安定に維持される。別の実施形態においては、この核酸分子又はプラスミドは、インビトロ及びインビトロの両方で安定に維持される。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
一実施形態においては、本発明は、抗原を発現する組換えリステリア株である。本発明は、リステリオリシン(LLO)タンパク質のフラグメント、PESTペプチド、又はHer−2キメラタンパク質、若しくはそのフラグメントと融合したN末端ActAフラグメントを含む組換えペプチド、それを含むワクチン及び免疫原性組成物、及び抗Her−2免疫応答を誘導する方法、それを含むHer−2発現腫瘍に対する治療、並びにワクチン接種を提供する。
別の実施形態においては、本発明の組換えリステリア株は、動物宿主を介して継代される。別の実施形態においては、継代は、ワクチンベクターとしての有効性を最大化する。別の実施形態においては、この継代は、リステリア株の免疫原性を安定化する。別の実施形態においては、この継代は、リステリア株の病原性を安定化する。別の実施形態においては、この継代は、リステリア株の免疫原性を増加させる。別の実施形態においては、この継代は、リステリア株の病原性を増加させる。別の実施形態においては、この継代は、リステリア株の不安定な亜株を除去する。別の実施形態においては、この継代は、リステリア株の不安定な亜株の出現率を低下させる。別の実施形態においては、このリステリア株は、抗原含有組換えペプチドをコードする遺伝子のゲノム挿入を含む。別の実施形態においては、このリステリア株は、抗原含有組換えペプチドをコードする遺伝子を含むプラスミドを担持する。別の実施形態においては、この継代は当技術分野において周知の任意の他の方法により行われる。
一実施形態においては、本明細書において提供されるポリペプチドは、a)非溶血性LLOタンパク質、若しくはN末端フラグメント、b)PEST配列、又はc)N末端ActAフラグメントから成る群から選ばれる、追加のポリペプチドとの融合タンパク質であり、及び更に追加のポリペプチドはHer2/neuキメラ抗原と融合している。別の実施形態においては、この追加のポリペプチドは機能性である。別の実施形態においては、この追加のポリペプチドのフラグメントは免疫原性である。別の実施形態においては、この追加のポリペプチドは免疫原性である。
別の実施形態においては、本明細書において提供されるポリペプチドは、Her2/neuキメラ抗原に融合した非溶血性LLOタンパク質又はN末端フラグメントを含む融合タンパク質である。別の実施形態においては、本発明の方法及び組成物の融合タンパク質はリステリアからのActA配列を含む。ActAタンパク質及びそのフラグメントは、LLOと同様に、抗原を提示して免疫力を増強する。
本発明の方法及び組成物の別の実施形態においては、融合タンパク質は、Her2/neu抗原及び追加のアジュバントポリペプチドを含む。一実施形態においては、追加のポリペプチドは非溶血性LLOタンパク質又はそのフラグメントである(本願中の実施例を参照されたい)。別の実施形態においては、追加のポリペプチドはPEST配列である。別の実施形態においては、追加のポリペプチドは、ActAタンパク質又はそのフラグメントである。ActAタンパク質及びそのフラグメントは、LLOと同様の様式で抗原を提示して、免疫力を増強する。
本発明の方法及び組成物の追加のポリペプチドは、別の実施形態においては、リステリオリシン(LLO)ペプチドである。別の実施形態においては、この追加のポリペプチドは、ActAペプチドである。別の実施形態においては、この追加のポリペプチドは、PEST様の配列のペプチドである。別の実施形態においては、この追加のポリペプチドは、抗原ペプチドの免疫原性を増強する能力のある任意の他のペプチドである。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
Her2/neuキメラ抗原を含む融合タンパク質は、例えば、以下に議論されるクローニング及び適切な配列の制限、又は直接化学合成などを含む任意の適切な方法により調製され得る。代替的に、部分配列はクローニングされることができ、及びその適切な部分配列を適切な制限酵素により切り出すことができる。そのフラグメントは、所望のDNA配列を生成するために連結することができる。一実施形態においては、この抗原をコードするDNAは、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)などのDNA増幅方法を用いて作製することができる。まず、新しい末端の両側の天然DNAのセグメントが、別々に増幅される。一方の増幅された配列の5’末端が、ペプチドリンカーをコードし、その一方で、他方の増幅された配列の3’末端もペプチドリンカーをコードする。第一のフラグメントの5’末端は、第二のフラグメントの3’末端に相補的であるために、これらの2つのフラグメント(例えば、LMPアガロースによる部分的な精製の後)は、3番目のPCR反応において、オーバーラップするテンプレートとして使用できる。この増幅された配列は、コドン、オープニング部位のカルボキシル末端側のセグメント(今や、アミノ配列を形成する)、リンカー、及びオープニング部位のアミノ側の配列(今や、カルボキシル配列を形成する)を含む。この抗原はプラスミド中に連結される。それぞれの方法は、本発明の別々の実施形態を表している。
本発明の結果は、本発明の組成物の投与が、腫瘍細胞を認識して殺す抗原特異的T細胞(例えば、細胞傷害性T細胞)の形成を誘導するための有用性を有することを実証した(本願中の実施例を参照されたい)。
一実施形態においては、本発明は、Her−2キメラタンパク質又はそのフラグメントに融合したLLOタンパク質のN末端フラグメントを含む組換えポリペプチドを提供する。一実施形態においては、本発明は、Her−2キメラタンパク質又はそのフラグメントに融合したLLOタンパク質のN末端フラグメントから成る組換えポリペプチドを提供する。
別の実施形態においては、本発明の方法及び組成物のHer−2キメラタンパク質は、ヒトHer−2キメラタンパク質である。別の実施形態においては、このHer−2タンパク質はマウスHer−2キメラタンパク質である。別の実施形態においては、このHer−2タンパク質は、ラットHer−2キメラタンパク質である。別の実施形態においては、このHer−2タンパク質は、霊長類Her−2キメラタンパク質である。別の実施形態においては、このHer−2タンパク質はヒト、他の動物種、又は当技術分野において周知のそれらの組合せのHer−2キメラタンパク質である。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
別の実施形態においては、Her−2タンパク質は、“HER−2/neu”、“Erbb2”、“v−erb−b2”、“c−erb−b2”、“neu”、又は“cNeu”と称されるタンパク質である。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
一実施形態においては、Her2−neuキメラタンパク質は、癌遺伝子のMHCクラスIエピトープのクラスターを示す、Her2/neu抗原の2つの細胞外、及び1つの細胞内フラグメントを含む。別の実施形態においては、キメラタンパク質は、Her2/neu抗原(フラグメントEC1、EC2、及びIC1)の3つのH2Dq、及び少なくとも17個のマッピングされたヒトMHCクラスIエピトープを含む(図1及び実施例1を参照されたい)。別の実施形態においては、キメラタンパク質は、少なくとも13個のマッピングされたヒトMHCクラスIエピトープ(フラグメントEC2及びIC1)を含む。別の実施形態においては、キメラタンパク質は、少なくとも14個のマッピングされたヒトMHCクラスIエピトープ(フラグメントEC1及びIC1)を含む。別の実施形態においては、キメラタンパク質は、少なくとも9個のマッピングされたヒトMHCクラスIエピトープ(フラグメントEC1及びIC2)を含む。別の実施形態においては、Her2−neuキメラタンパク質は、非溶血性リステリオリシンO(LLO)に融合している。別の実施形態においては、Her2−neuキメラタンパク質は、リステリア・モノサイトゲネスリステリオリシンO(LLO)タンパク質の初めの441アミノ酸と融合しており、リステリア・モノサイトゲネスの弱毒化栄養要求性菌株LmddAにより発現され分泌される。別の実施形態においては、本明細書において提供される、キメラHer2/neu抗原/LLO融合を発現する、弱毒化された栄養要求性菌株からの融合タンパク質tLLO−ChHer2の発現及び分泌は、インビトロで8時間増殖させたのちに、TCAにより沈殿させた細胞培養物の上澄み液中のLm−LLO−ChHer2の発現及び分泌に匹敵する(図1Bを参照されたい)。
一実施形態においては、無関係なリステリアワクチンを注射された、抗原感作を受けたことのない(ナイーブな)動物又はマウスではCTL活性は検出されない(図2Aを参照されたい)。一方、別の実施形態においては、本明細書において提供される弱毒化された栄養要求性菌株(ADXS31−164)は、野生型FVB/Nマウスにおいて、脾細胞によるIFN−γの分泌を促進することができる(図2B)。
別の実施形態においては、本明細書において提供される方法及び組成物の代謝酵素は、アミノ酸代謝酵素であり、別の実施形態においては、代謝酵素はアラニンラセマーゼ酵素である。別の実施形態においては、代謝酵素はD−アミノ酸転移酵素である。別の実施形態においては、代謝酵素は、組換えリステリア株において細胞壁合成に使用されるアミノ酸生成を触媒し、別の実施形態においては、代謝酵素は、アラニンラセマーゼ酵素である。
別の実施形態においては、代謝酵素をコードする遺伝子は、リステリアp60プロモーターの制御下に発現される。別の実施形態においては、inlA(インターナリンをコードする)プロモーターが用いられる。別の実施形態においては、hlyプロモーターが用いられる。別の実施形態においては、ActAプロモーターが用いられる。別の実施形態においては、インテグラーゼ遺伝子は、他の任意のグラム陽性プロモーターの制御下に発現される。別の実施形態においては、代謝酵素をコードする遺伝子は、リステリア内で機能する、任意の他のプロモーターの制御下に発現される。当業者は、他のプロモーター、又は多シストロン性発現カセットが遺伝子の発現を促進することを理解するであろう。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
別の実施形態においては、Her−2キメラタンパク質は、配列番号1に示される以下の核酸配列によりコードされる
gagacccacctggacatgctccgccacctctaccagggctgccaggtggtgcagggaaacctggaactcacctacctgcccaccaatgccagcctgtccttcctgcaggatatccaggaggtgcagggctacgtgctcatcgctcacaaccaagtgaggcaggtcccactgcagaggctgcggattgtgcgaggcacccagctctttgaggacaactatgccctggccgtgctagacaatggagacccgctgaacaataccacccctgtcacaggggcctccccaggaggcctgcgggagctgcagcttcgaagcctcacagagatcttgaaaggaggggtcttgatccagcggaacccccagctctgctaccaggacacgattttgtggaagaatatccaggagtttgctggctgcaagaagatctttgggagcctggcatttctgccggagagctttgatggggacccagcctccaacactgccccgctccagccagagcagctccaagtgtttgagactctggaagagatcacaggttacctatacatctcagcatggccggacagcctgcctgacctcagcgtcttccagaacctgcaagtaatccggggacgaattctgcacaatggcgcctactcgctgaccctgcaagggctgggcatcagctggctggggctgcgctcactgagggaactgggcagtggactggccctcatccaccataacacccacctctgcttcgtgcacacggtgccctgggaccagctctttcggaacccgcaccaagctctgctccacactgccaaccggccagaggacgagtgtgtgggcgagggcctggcctgccaccagctgtgcgcccgagggcagcagaagatccggaagtacacgatgcggagactgctgcaggaaacggagctggtggagccgctgacacctagcggagcgatgcccaaccaggcgcagatgcggatcctgaaagagacggagctgaggaaggtgaaggtgcttggatctggcgcttttggcacagtctacaagggcatctggatccctgatggggagaatgtgaaaattccagtggccatcaaagtgttgagggaaaacacatcccccaaagccaacaaagaaatcttagacgaagcatacgtgatggctggtgtgggctccccatatgtctcccgccttctgggcatctgcctgacatccacggtgcagctggtgacacagcttatgccctatggctgcctcttagactaa(配列番号1)。
別の実施形態においては、Her−2キメラタンパク質は以下の配列を有する:
E T H L D M L R H L Y Q G C Q V V Q G N L E L T Y L P T N A S L S F L Q D I Q E V Q G Y V L I A H N Q V R Q V P L Q R L R I V R G T Q L F E D N Y A L A V L D N G D P L N N T T P V T G A S P G G L R E L Q L R S L T E I L K G G V L I Q R N P Q L C Y Q D T I L W K N I Q E F A G C K K I F G S L A F L P E S F D G D P A S N T A P L Q P E Q L Q V F E T L E E I T G Y L Y I S A W P D S L P D L S V F Q N L Q V I R G R I L H N G A Y S L T L Q G L G I S W L G L R S L R E L G S G L A L I H H N T H L C F V H T V P W D Q L F R N P H Q A L L H T A N R P E D E C V G E G L A C H Q L C A R G Q Q K I R K Y T M R R L L Q E T E L V E P L T P S G A M P N Q A Q M R I L K E T E L R K V K V L G S G A F G T V Y K G I W I P D G E N V K I P V A I K V L R E N T S P K A N K E I L D E A Y V M A G V G S P Y V S R L L G I C L T S T V Q L V T Q L M P Y G C L L D (配列番号2)。
一実施形態においては、本明細書において提供される方法及び組成物のHer2キメラタンパク質又はそのフラグメントは、そのシグナル配列を含まない。別の実施形態においては、シグナル配列の高度の疎水性のために、シグナル配列の削除は、リステリア内でHer2フラグメントがうまく発現されることを可能にする。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
別の実施形態においては、本発明の方法及び組成物のHer2キメラタンパク質のフラグメントは、その膜貫通ドメイン(TM)を含まない。一実施形態においては、TMの高度の疎水性のために、TMの削除は、リステリア内でHer2フラグメントがうまく発現されることを可能にする。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
一実施形態においては、ラット−Her2/neu遺伝子の核酸配列は以下の通りである:
CCGGAATCGCGGGCACCCAAGTGTGTACCGGCACAGACATGAAGTTGCGGCTCCCTGCCAGTCCTGAGACCCACCTGGACATGCTCCGCCACCTGTACCAGGGCTGTCAGGTAGTGCAGGGCAACTTGGAGCTTACCTACGTGCCTGCCAATGCCAGCCTCTCATTCCTGCAGGACATCCAGGAAGTTCAGGGTTACATGCTCATCGCTCACAACCAGGTGAAGCGCGTCCCACTGCAAAGGCTGCGCATCGTGAGAGGGACCCAGCTCTTTGAGGACAAGTATGCCCTGGCTGTGCTAGACAACCGAGATCCTCAGGACAATGTCGCCGCCTCCACCCCAGGCAGAACCCCAGAGGGGCTGCGGGAGCTGCAGCTTCGAAGTCTCACAGAGATCCTGAAGGGAGGAGTTTTGATCCGTGGGAACCCTCAGCTCTGCTACCAGGACATGGTTTTGTGGAAGGACGTCTTCCGCAAGAATAACCAACTGGCTCCTGTCGATATAGACACCAATCGTTCCCGGGCCTGTCCACCTTGTGCCCCCGCCTGCAAAGACAATCACTGTTGGGGTGAGAGTCCGGAAGACTGTCAGATCTTGACTGGCACCATCTGTACCAGTGGTTGTGCCCGGTGCAAGGGCCGGCTGCCCACTGACTGCTGCCATGAGCAGTGTGCCGCAGGCTGCACGGGCCCCAAGCATTCTGACTGCCTGGCCTGCCTCCACTTCAATCATAGTGGTATCTGTGAGCTGCACTGCCCAGCCCTCGTCACCTACAACACAGACACCTTTGAGTCCATGCACAACCCTGAGGGTCGCTACACCTTTGGTGCCAGCTGCGTGACCACCTGCCCCTACAACTACCTGTCTACGGAAGTGGGATCCTGCACTCTGGTGTGTCCCCCGAATAACCAAGAGGTCACAGCTGAGGACGGAACACAGCGTTGTGAGAAATGCAGCAAGCCCTGTGCTCGAGTGTGCTATGGTCTGGGCATGGAGCACCTTCGAGGGGCGAGGGCCATCACCAGTGACAATGTCCAGGAGTTTGATGGCTGCAAGAAGATCTTTGGGAGCCTGGCATTTTTGCCGGAGAGCTTTGATGGGGACCCCTCCTCCGGCATTGCTCCGCTGAGGCCTGAGCAGCTCCAAGTGTTCGAAACCCTGGAGGAGATCACAGGTTACCTGTACATCTCAGCATGGCCAGACAGTCTCCGTGACCTCAGTGTCTTCCAGAACCTTCGAATCATTCGGGGACGGATTCTCCACGATGGCGCGTACTCATTGACACTGCAAGGCCTGGGGATCCACTCGCTGGGGCTGCGCTCACTGCGGGAGCTGGGCAGTGGATTGGCTCTGATTCACCGCAACGCCCATCTCTGCTTTGTACACACTGTACCTTGGGACCAGCTCTTCCGGAACCCACATCAGGCCCTGCTCCACAGTGGGAACCGGCCGGAAGAGGATTGTGGTCTCGAGGGCTTGGTCTGTAACTCACTGTGTGCCCACGGGCACTGCTGGGGGCCAGGGCCCACCCAGTGTGTCAACTGCAGTCATTTCCTTCGGGGCCAGGAGTGTGTGGAGGAGTGCCGAGTATGGAAGGGGCTCCCCCGGGAGTATGTGAGTGACAAGCGCTGTCTGCCGTGTCACCCCGAGTGTCAGCCTCAAAACAGCTCAGAGACCTGCTTTGGATCGGAGGCTGATCAGTGTGCAGCCTGCGCCCACTACAAGGACTCGTCCTCCTGTGTGGCTCGCTGCCCCAGTGGTGTGAAACCGGACCTCTCCTACATGCCCATCTGGAAGTACCCGGATGAGGAGGGCATATGCCAGCCGTGCCCCATCAACTGCACCCACTCCTGTGTGGATCTGGATGAACGAGGCTGCCCAGCAGAGCAGAGAGCCAGCCCGGTGACATTCATCATTGCAACTGTAGTGGGCGTCCTGCTGTTCCTGATCTTAGTGGTGGTCGTTGGAATCCTAATCAAACGAAGGAGACAGAAGATCCGGAAGTATACGATGCGTAGGCTGCTGCAGGAAACTGAGTTAGTGGAGCCGCTGACGCCCAGCGGAGCAATGCCCAACCAGGCTCAGATGCGGATCCTAAAAGAGACGGAGCTAAGGAAGGTGAAGGTGCTTGGATCAGGAGCTTTTGGCACTGTCTACAAGGGCATCTGGATCCCAGATGGGGAGAATGTGAAAATCCCCGTGGCTATCAAGGTGTTGAGAGAAAACACATCTCCTAAAGCCAACAAAGAAATTCTAGATGAAGCGTATGTGATGGCTGGTGTGGGTTCTCCGTATGTGTCCCGCCTCCTGGGCATCTGCCTGACATCCACAGTACAGCTGGTGACACAGCTTATGCCCTACGGCTGCCTTCTGGACCATGTCCGAGAACACCGAGGTCGCCTAGGCTCCCAGGACCTGCTCAACTGGTGTGTTCAGATTGCCAAGGGGATGAGCTACCTGGAGGACGTGCGGCTTGTACACAGGGACCTGGCTGCCCGGAATGTGCTAGTCAAGAGTCCCAACCACGTCAAGATTACAGATTTCGGGCTGGCTCGGCTGCTGGACATTGATGAGACAGAGTACCATGCAGATGGGGGCAAGGTGCCCATCAAATGGATGGCATTGGAATCTATTCTCAGACGCCGGTTCACCCATCAGAGTGATGTGTGGAGCTATGGAGTGACTGTGTGGGAGCTGATGACTTTTGGGGCCAAACCTTACGATGGAATCCCAGCCCGGGAGATCCCTGATTTGCTGGAGAAGGGAGAACGCCTACCTCAGCCTCCAATCTGCACCATTGATGTCTACATGATTATGGTCAAATGTTGGATGATTGACTCTGAATGTCGCCCGAGATTCCGGGAGTTGGTGTCAGAATTTTCACGTATGGCGAGGGACCCCCAGCGTTTGTGGTCATCCAGAACGAGGACTTGGGCCCATCCAGCCCCATGGACAGTACCTTCTACCGTTCACTGCTGGAAGATGATGACATGGGTGACCTGGTAGACGCTGAAGAGTATCTGGTGCCCCAGCAGGGATTCTTCTCCCCGGACCCTACCCCAGGCACTGGGAGCACAGCCCATAGAAGGCACCGCAGCTCGTCCACCAGGAGTGGAGGTGGTGAGCTGACACTGGGCCTGGAGCCCTCGGAAGAAGGGCCCCCCAGATCTCCACTGGCTCCCTCGGAAGGGGCTGGCTCCGATGTGTTTGATGGTGACCTGGCAATGGGGGTAACCAAAGGGCTGCAGAGCCTCTCTCCACATGACCTCAGCCCTCTACAGCGGTACAGCGAGGACCCCACATTACCTCTGCCCCCCGAGACTGATGGCTATGTTGCTCCCCTGGCCTGCAGCCCCCAGCCCGAGTATGTGAACCAATCAGAGGTTCAGCCTCAGCCTCCTTTAACCCCAGAGGGTCCTCTGCCTCCTGTCCGGCCTGCTGGTGCTACTCTAGAAAGACCCAAGACTCTCTCTCCTGGGAAGAATGGGGTTGTCAAAGACGTTTTTGCCTTCGGGGGTGCTGTGGAGAACCCTGAATACTTAGTACCGAGAGAAGGCACTGCCTCTCCGCCCCACCCTTCTCCTGCCTTCAGCCCAGCCTTTGACAACCTCTATTACTGGGACCAGAACTCATCGGAGCAGGGGCCTCCACCAAGTAACTTTGAAGGGACCCCCACTGCAGAGAACCCTGAGTACCTAGGCCTGGATGTACCTGTA(配列番号45)。
一実施形態においては、ラット/Her2/neuEC1フラグメントをコードする核酸配列は、以下の通りである:
CCCAGGCAGAACCCCAGAGGGGCTGCGGGAGCTGCAGCTTCGAAGTCTCACAGAGATCCTGAAGGGAGGAGTTTTGATCCGTGGGAACCCTCAGCTCTGCTACCAGGACATGGTTTTGTGGAAGGACGTCTTCCGCAAGAATAACCAACTGGCTCCTGTCGATATAGACACCAATCGTTCCCGGGCCTGTCCACCTTGTGCCCCCGCCTGCAAAGACAATCACTGTTGGGGTGAGAGTCCGGAAGACTGTCAGATCTTGACTGGCACCATCTGTACCAGTGGTTGTGCCCGGTGCAAGGGCCGGCTGCCCACTGACTGCTGCCATGAGCAGTGTGCCGCAGGCTGCACGGGCCCCAAGCA(配列番号46)。
別の実施形態においては、ラットher2/neuEC2フラグメントをコードする核酸配列は以下の通りである:
GGTCACAGCTGAGGACGGAACACAGCGTTGTGAGAAATGCAGCAAGCCCTGTGCTCGAGTGTGCTATGGTCTGGGCATGGAGCACCTTCGAGGGGCGAGGGCCATCACCAGTGACAATGTCCAGGAGTTTGATGGCTGCAAGAAGATCTTTGGGAGCCTGGCATTTTTGCCGGAGAGCTTTGATGGGGACCCCTCCTCCGGCATTGCTCCGCTGAGGCCTGAGCAGCTCCAAGTGTTCGAAACCCTGGAGGAGATCACAGGTTACCTGTACATCTCAGCATGGCCAGACAGTCTCCGTGACCTCAGTGTCTTCCAGAACCTTCGAATCATTCGGGGACGGATTCTCCACGATGGCGCGTACTCATTGACACTGCAAGGCCTGGGGATCCACTCGCTGGGGCTGCGCTCACTGCGGGAGCTGGGCAGTGGATTGGCTCTGATTCACCGCAACGCCCATCTCTGCTTTGTACACACTGTACCTTGGGACCAGCTCTTCCGGAACCCACATCAGGCCCTGCTCCACAGTGGGAACCGGCCGGAAGAGGATTGTGGTCTCGAGGGCTTGGTCTGTAACTCACTGTGTGCCCACGGGCACTGCTGGGGGCCAGGGCCCACCCA(配列番号47)。
別の実施形態においては、ラットher2/neu IC1フラグメントをコードする核酸配列は以下の通りである:
CGCCCAGCGGAGCAATGCCCAACCAGGCTCAGATGCGGATCCTAAAAGAGACGGAGCTAAGGAAGGTGAAGGTGCTTGGATCAGGAGCTTTTGGCACTGTCTACAAGGGCATCTGGATCCCAGATGGGGAGAATGTGAAAATCCCCGTGGCTATCAAGGTGTTGAGAGAAAACACATCTCCTAAAGCCAACAAAGAAATTCTAGATGAAGCGTATGTGATGGCTGGTGTGGGTTCTCCGTATGTGTCCCGCCTCCTGGGCATCTGCCTGACATCCACAGTACAGCTGGTGACACAGCTTATGCCCTACGGCTGCCTTCTGGACCATGTCCGAGAACACCGAGGTCGCCTAGGCTCCCAGGACCTGCTCAACTGGTGTGTTCAGATTGCCAAGGGGATGAGCTACCTGGAGGACGTGCGGCTTGTACACAGGGACCTGGCTGCCCGGAATGTGCTAGTCAAGAGTCCCAACCACGTCAAGATTACAGATTTCGGGCTGGCTCGGCTGCTGGACATTGATGAGACAGAGTACCATGCAGATGGGGGCAAGGTGCCCATCAAATGGATGGCATTGGAATCTATTCTCAGACGCCGGTTCACCCATCAGAGTGATGTGTGGAGCTATGGAGTGACTGTGTGGGAGCTGATGACTTTTGGGGCCAAACCTTACGATGGAATCCCAGCCCGGGAGATCCCTGATTTGCTGGAGAAGGGAGAACGCCTACCTCAGCCTCCAATCTGCACCATTGATGTCTACATGATTATGGTCAAATGTTGGATGATTGACTCTGAATGTCGCCCGAGATTCCGGGAGTTGGTGTCAGAATTTTCACGTATGGCGAGGGACCCCCAGCGTTTTGTGGTCATCCAGAACGAGGACTTGGGCCCATCCAGCCCCATGGACAGTACCTTCTACCGTTCACTGCTGGAA(配列番号48)。
一実施形態においては、ヒト−Her2/neu遺伝子の核酸配列は以下の通りである:
ATGGAGCTGGCGGCCTTGTGCCGCTGGGGGCTCCTCCTCGCCCTCTTGCCCCCCGGAGCCGCGAGCACCCAAGTGTGCACCGGCACAGACATGAAGCTGCGGCTCCCTGCCAGTCCCGAGACCCACCTGGACATGCTCCGCCACCTCTACCAGGGCTGCCAGGTGGTGCAGGGAAACCTGGAACTCACCTACCTGCCCACCAATGCCAGCCTGTCCTTCCTGCAGGATATCCAGGAGGTGCAGGGCTACGTGCTCATCGCTCACAACCAAGTGAGGCAGGTCCCACTGCAGAGGCTGCGGATTGTGCGAGGCACCCAGCTCTTTGAGGACAACTATGCCCTGGCCGTGCTAGACAATGGAGACCCGCTGAACAATACCACCCCTGTCACAGGGGCCTCCCCAGGAGGCCTGCGGGAGCTGCAGCTTCGAAGCCTCACAGAGATCTTGAAAGGAGGGGTCTTGATCCAGCGGAACCCCCAGCTCTGCTACCAGGACACGATTTTGTGGAAGGACATCTTCCACAAGAACAACCAGCTGGCTCTCACACTGATAGACACCAACCGCTCTCGGGCCTGCCACCCCTGTTCTCCGATGTGTAAGGGCTCCCGCTGCTGGGGAGAGAGTTCTGAGGATTGTCAGAGCCTGACGCGCACTGTCTGTGCCGGTGGCTGTGCCCGCTGCAAGGGGCCACTGCCCACTGACTGCTGCCATGAGCAGTGTGCTGCCGGCTGCACGGGCCCCAAGCACTCTGACTGCCTGGCCTGCCTCCACTTCAACCACAGTGGCATCTGTGAGCTGCACTGCCCAGCCCTGGTCACCTACAACACAGACACGTTTGAGTCCATGCCCAATCCCGAGGGCCGGTATACATTCGGCGCCAGCTGTGTGACTGCCTGTCCCTACAACTACCTTTCTACGGACGTGGGATCCTGCACCCTCGTCTGCCCCCTGCACAACCAAGAGGTGACAGCAGAGGATGGAACACAGCGGTGTGAGAAGTGCAGCAAGCCCTGTGCCCGAGTGTGCTATGGTCTGGGCATGGAGCACTTGCGAGAGGTGAGGGCAGTTACCAGTGCCAATATCCAGGAGTTTGCTGGCTGCAAGAAGATCTTTGGGAGCCTGGCATTTCTGCCGGAGAGCTTTGATGGGGACCCAGCCTCCAACACTGCCCCGCTCCAGCCAGAGCAGCTCCAAGTGTTTGAGACTCTGGAAGAGATCACAGGTTACCTATACATCTCAGCATGGCCGGACAGCCTGCCTGACCTCAGCGTCTTCCAGAACCTGCAAGTAATCCGGGGACGAATTCTGCACAATGGCGCCTACTCGCTGACCCTGCAAGGGCTGGGCATCAGCTGGCTGGGGCTGCGCTCACTGAGGGAACTGGGCAGTGGACTGGCCCTCATCCACCATAACACCCACCTCTGCTTCGTGCACACGGTGCCCTGGGACCAGCTCTTTCGGAACCCGCACCAAGCTCTGCTCCACACTGCCAACCGGCCAGAGGACGAGTGTGTGGGCGAGGGCCTGGCCTGCCACCAGCTGTGCGCCCGAGGGCACTGCTGGGGTCCAGGGCCCACCCAGTGTGTCAACTGCAGCCAGTTCCTTCGGGGCCAGGAGTGCGTGGAGGAATGCCGAGTACTGCAGGGGCTCCCCAGGGAGTATGTGAATGCCAGGCACTGTTTGCCGTGCCACCCTGAGTGTCAGCCCCAGAATGGCTCAGTGACCTGTTTTGGACCGGAGGCTGACCAGTGTGTGGCCTGTGCCCACTATAAGGACCCTCCCTTCTGCGTGGCCCGCTGCCCCAGCGGTGTGAAACCTGACCTCTCCTACATGCCCATCTGGAAGTTTCCAGATGAGGAGGGCGCATGCCAGCCTTGCCCCATCAACTGCACCCACTCCTGTGTGGACCTGGATGACAAGGGCTGCCCCGCCGAGCAGAGAGCCAGCCCTCTGACGTCCATCGTCTCTGCGGTGGTTGGCATTCTGCTGGTCGTGGTCTTGGGGGTGGTCTTTGGGATCCTCATCAAGCGACGGCAGCAGAAGATCCGGAAGTACACGATGCGGAGACTGCTGCAGGAAACGGAGCTGGTGGAGCCGCTGACACCTAGCGGAGCGATGCCCAACCAGGCGCAGATGCGGATCCTGAAAGAGACGGAGCTGAGGAAGGTGAAGGTGCTTGGATCTGGCGCTTTTGGCACAGTCTACAAGGGCATCTGGATCCCTGATGGGGAGAATGTGAAAATTCCAGTGGCCATCAAAGTGTTGAGGGAAAACACATCCCCCAAAGCCAACAAAGAAATCTTAGACGAAGCATACGTGATGGCTGGTGTGGGCTCCCCATATGTCTCCCGCCTTCTGGGCATCTGCCTGACATCCACGGTGCAGCTGGTGACACAGCTTATGCCCTATGGCTGCCTCTTAGACCATGTCCGGGAAAACCGCGGACGCCTGGGCTCCCAGGACCTGCTGAACTGGTGTATGCAGATTGCCAAGGGGATGAGCTACCTGGAGGATGTGCGGCTCGTACACAGGGACTTGGCCGCTCGGAACGTGCTGGTCAAGAGTCCCAACCATGTCAAAATTACAGACTTCGGGCTGGCTCGGCTGCTGGACATTGACGAGACAGAGTACCATGCAGATGGGGGCAAGGTGCCCATCAAGTGGATGGCGCTGGAGTCCATTCTCCGCCGGCGGTTCACCCACCAGAGTGATGTGTGGAGTTATGGTGTGACTGTGTGGGAGCTGATGACTTTTGGGGCCAAACCTTACGATGGGATCCCAGCCCGGGAGATCCCTGACCTGCTGGAAAAGGGGGAGCGGCTGCCCCAGCCCCCCATCTGCACCATTGATGTCTACATGATCATGGTCAAATGTTGGATGATTGACTCTGAATGTCGGCCAAGATTCCGGGAGTTGGTGTCTGAATTCTCCCGCATGGCCAGGGACCCCCAGCGCTTTGTGGTCATCCAGAATGAGGACTTGGGCCCAGCCAGTCCCTTGGACAGCACCTTCTACCGCTCACTGCTGGAGGACGATGACATGGGGGACCTGGTGGATGCTGAGGAGTATCTGGTACCCCAGCAGGGCTTCTTCTGTCCAGACCCTGCCCCGGGCGCTGGGGGCATGGTCCACCACAGGCACCGCAGCTCATCTACCAGGAGTGGCGGTGGGGACCTGACACTAGGGCTGGAGCCCTCTGAAGAGGAGGCCCCCAGGTCTCCACTGGCACCCTCCGAAGGGGCTGGCTCCGATGTATTTGATGGTGACCTGGGAATGGGGGCAGCCAAGGGGCTGCAAAGCCTCCCCACACATGACCCCAGCCCTCTACAGCGGTACAGTGAGGACCCCACAGTACCCCTGCCCTCTGAGACTGATGGCTACGTTGCCCCCCTGACCTGCAGCCCCCAGCCTGAATATGTGAACCAGCCAGATGTTCGGCCCCAGCCCCCTTCGCCCCGAGAGGGCCCTCTGCCTGCTGCCCGACCTGCTGGTGCCACTCTGGAAAGGGCCAAGACTCTCTCCCCAGGGAAGAATGGGGTCGTCAAAGACGTTTTTGCCTTTGGGGGTGCCGTGGAGAACCCCGAGTACTTGACACCCCAGGGAGGAGCTGCCCCTCAGCCCCACCCTCCTCCTGCCTTCAGCCCAGCCTTCGACAACCTCTATTACTGGGACCAGGACCCACCAGAGCGGGGGGCTCCACCCAGCACCTTCAAAGGGACACCTACGGCAGAGAACCCAGAGTACCTGGGTCTGGACGTGCCAGTGTGAACCAGAAGGCCAAGTCCGCAGAAGCCCTGA(配列番号49)。
別の実施形態においては、キメラに組み入れられるヒトHer2/neuEC1フラグメントをコードする核酸配列はヒトEC1領域の120〜510bpにわたっており、(配列番号50)に示される。
GAGACCCACCTGGACATGCTCCGCCACCTCTACCAGGGCTGCCAGGTGGTGCAGGGAAACCTGGAACTCACCTACCTGCCCACCAATGCCAGCCTGTCCTTCCTGCAGGATATCCAGGAGGTGCAGGGCTACGTGCTCATCGCTCACAACCAAGTGAGGCAGGTCCCACTGCAGAGGCTGCGGATTGTGCGAGGCACCCAGCTCTTTGAGGACAACTATGCCCTGGCCGTGCTAGACAATGGAGACCCGCTGAACAATACCACCCCTGTCACAGGGGCCTCCCCAGGAGGCCTGCGGGAGCTGCAGCTTCGAAGCCTCACAGAGATCTTGAAAGGAGGGGTCTTGATCCAGCGGAACCCCCAGCTCTGCTACCAGGACACGATTTTGTGGAAG(配列番号50)。
一実施形態においては、完全なEC1ヒトHer2/neuフラグメントはヒトHer2/neu遺伝子の58〜979bpにわたっており、(配列番号54)に示される。
GCCGCGAGCACCCAAGTGTGCACCGGCACAGACATGAAGCTGCGGCTCCCTGCCAGTCCCGAGACCCACCTGGACATGCTCCGCCACCTCTACCAGGGCTGCCAGGTGGTGCAGGGAAACCTGGAACTCACCTACCTGCCCACCAATGCCAGCCTGTCCTTCCTGCAGGATATCCAGGAGGTGCAGGGCTACGTGCTCATCGCTCACAACCAAGTGAGGCAGGTCCCACTGCAGAGGCTGCGGATTGTGCGAGGCACCCAGCTCTTTGAGGACAACTATGCCCTGGCCGTGCTAGACAATGGAGACCCGCTGAACAATACCACCCCTGTCACAGGGGCCTCCCCAGGAGGCCTGCGGGAGCTGCAGCTTCGAAGCCTCACAGAGATCTTGAAAGGAGGGGTCTTGATCCAGCGGAACCCCCAGCTCTGCTACCAGGACACGATTTTGTGGAAGGACATCTTCCACAAGAACAACCAGCTGGCTCTCACACTGATAGACACCAACCGCTCTCGGGCCTGCCACCCCTGTTCTCCGATGTGTAAGGGCTCCCGCTGCTGGGGAGAGAGTTCTGAGGATTGTCAGAGCCTGACGCGCACTGTCTGTGCCGGTGGCTGTGCCCGCTGCAAGGGGCCACTGCCCACTGACTGCTGCCATGAGCAGTGTGCTGCCGGCTGCACGGGCCCCAAGCACTCTGACTGCCTGGCCTGCCTCCACTTCAACCACAGTGGCATCTGTGAGCTGCACTGCCCAGCCCTGGTCACCTACAACACAGACACGTTTGAGTCCATGCCCAATCCCGAGGGCCGGTATACATTCGGCGCCAGCTGTGTGACTGCCTGTCCCTACAACTACCTTTCTACGGACGTGGGATCCTGCACCCTCGTCTGCCCCCTGCACAACCAAGAGGTGACAGCAGAGGAT(配列番号54)。
別の実施形態においては、キメラに組み込まれるヒトHer2/neuEC2フラグメントをコードする核酸配列はヒトHer2/neuEC2フラグメントの1077〜1554bpにわたっており、(配列番号51)に示され、50bpの延長を含む。
AATATCCAGGAGTTTGCTGGCTGCAAGAAGATCTTTGGGAGCCTGGCATTTCTGCCGGAGAGCTTTGATGGGGACCCAGCCTCCAACACTGCCCCGCTCCAGCCAGAGCAGCTCCAAGTGTTTGAGACTCTGGAAGAGATCACAGGTTACCTATACATCTCAGCATGGCCGGACAGCCTGCCTGACCTCAGCGTCTTCCAGAACCTGCAAGTAATCCGGGGACGAATTCTGCACAATGGCGCCTACTCGCTGACCCTGCAAGGGCTGGGCATCAGCTGGCTGGGGCTGCGCTCACTGAGGGAACTGGGCAGTGGACTGGCCCTCATCCACCATAACACCCACCTCTGCTTCGTGCACACGGTGCCCTGGGACCAGCTCTTTCGGAACCCGCACCAAGCTCTGCTCCACACTGCCAACCGGCCAGAGGACGAGTGTGTGGGCGAGGGCCTGGCCTGCCACCAGCTGTGCGCCCGAGGG(配列番号51)。
一実施形態においては、完全なEC2ヒトHer2/neuフラグメントはヒトHer2/neu遺伝子の907〜1504bpにわたっており、(配列番号55)において示される。
TACCTTTCTACGGACGTGGGATCCTGCACCCTCGTCTGCCCCCTGCACAACCAAGAGGTGACAGCAGAGGATGGAACACAGCGGTGTGAGAAGTGCAGCAAGCCCTGTGCCCGAGTGTGCTATGGTCTGGGCATGGAGCACTTGCGAGAGGTGAGGGCAGTTACCAGTGCCAATATCCAGGAGTTTGCTGGCTGCAAGAAGATCTTTGGGAGCCTGGCATTTCTGCCGGAGAGCTTTGATGGGGACCCAGCCTCCAACACTGCCCCGCTCCAGCCAGAGCAGCTCCAAGTGTTTGAGACTCTGGAAGAGATCACAGGTTACCTATACATCTCAGCATGGCCGGACAGCCTGCCTGACCTCAGCGTCTTCCAGAACCTGCAAGTAATCCGGGGACGAATTCTGCACAATGGCGCCTACTCGCTGACCCTGCAAGGGCTGGGCATCAGCTGGCTGGGGCTGCGCTCACTGAGGGAACTGGGCAGTGGACTGGCCCTCATCCACCATAACACCCACCTCTGCTTCGTGCACACGGTGCCCTGGGACCAGCTCTTTCGGAACCCGCACCAAGCTCTGCTCCACACTGCCAACCGGCCAGAG(配列番号55)。
別の実施形態においては、キメラに組み込まれるヒトHer2/neuIC1フラグメントをコードする核酸配列は(配列番号52)に示される。
CAGCAGAAGATCCGGAAGTACACGATGCGGAGACTGCTGCAGGAAACGGAGCTGGTGGAGCCGCTGACACCTAGCGGAGCGATGCCCAACCAGGCGCAGATGCGGATCCTGAAAGAGACGGAGCTGAGGAAGGTGAAGGTGCTTGGATCTGGCGCTTTTGGCACAGTCTACAAGGGCATCTGGATCCCTGATGGGGAGAATGTGAAAATTCCAGTGGCCATCAAAGTGTTGAGGGAAAACACATCCCCCAAAGCCAACAAAGAAATCTTAGACGAAGCATACGTGATGGCTGGTGTGGGCTCCCCATATGTCTCCCGCCTTCTGGGCATCTGCCTGACATCCACGGTGCAGCTGGTGACACAGCTTATGCCCTATGGCTGCCTCTTAGACT(配列番号52)。
別の実施形態においては、完全なヒトHer2/neuIC1フラグメントをコードする核酸配列はヒトHer2/neu遺伝子の2034〜3243bpにわたっており、(配列番号56)に示される。
CAGCAGAAGATCCGGAAGTACACGATGCGGAGACTGCTGCAGGAAACGGAGCTGGTGGAGCCGCTGACACCTAGCGGAGCGATGCCCAACCAGGCGCAGATGCGGATCCTGAAAGAGACGGAGCTGAGGAAGGTGAAGGTGCTTGGATCTGGCGCTTTTGGCACAGTCTACAAGGGCATCTGGATCCCTGATGGGGAGAATGTGAAAATTCCAGTGGCCATCAAAGTGTTGAGGGAAAACACATCCCCCAAAGCCAACAAAGAAATCTTAGACGAAGCATACGTGATGGCTGGTGTGGGCTCCCCATATGTCTCCCGCCTTCTGGGCATCTGCCTGACATCCACGGTGCAGCTGGTGACACAGCTTATGCCCTATGGCTGCCTCTTAGACCATGTCCGGGAAAACCGCGGACGCCTGGGCTCCCAGGACCTGCTGAACTGGTGTATGCAGATTGCCAAGGGGATGAGCTACCTGGAGGATGTGCGGCTCGTACACAGGGACTTGGCCGCTCGGAACGTGCTGGTCAAGAGTCCCAACCATGTCAAAATTACAGACTTCGGGCTGGCTCGGCTGCTGGACATTGACGAGACAGAGTACCATGCAGATGGGGGCAAGGTGCCCATCAAGTGGATGGCGCTGGAGTCCATTCTCCGCCGGCGGTTCACCCACCAGAGTGATGTGTGGAGTTATGGTGTGACTGTGTGGGAGCTGATGACTTTTGGGGCCAAACCTTACGATGGGATCCCAGCCCGGGAGATCCCTGACCTGCTGGAAAAGGGGGAGCGGCTGCCCCAGCCCCCCATCTGCACCATTGATGTCTACATGATCATGGTCAAATGTTGGATGATTGACTCTGAATGTCGGCCAAGATTCCGGGAGTTGGTGTCTGAATTCTCCCGCATGGCCAGGGACCCCCAGCGCTTTGTGGTCATCCAGAATGAGGACTTGGGCCCAGCCAGTCCCTTGGACAGCACCTTCTACCGCTCACTGCTGGAGGACGATGACATGGGGGACCTGGTGGATGCTGAGGAGTATCTGGTACCCCAGCAGGGCTTCTTCTGTCCAGACCCTGCCCCGGGCGCTGGGGGCATGGTCCACCACAGGCACCGCAGCTCATCTACCAGGAGTGGCGGTGGGGACCTGACACTAGGGCTGGAGCCCTCTGAAGAGGAGGCCCCCAGGTCTCCACTGGCACCCTCCGAAGGGGCT(配列番号56)。
本明細書において提供される方法及び組成物において利用されるLLOは、一実施形態においては、リステリアLLOである。一実施形態においては、LLOが誘導されるリステリアは、リステリア・モノサイトゲネス(LM)である。別の実施形態においては、リステリアは、リステリア・イバノビイ(Listeria ivanovii)である。別の実施形態においては、リステリアは、リステリア・ウェルシメリ(Listeria welshimeri)である。別の実施形態においては、リステリアは、リステリア・ゼーリゲリ(Listeria seeligeri)である。別の実施形態においては、LLOタンパク質は、非リステリアのLLOタンパク質である。別の実施形態においては、LLOタンパク質は、合成LLOタンパク質である。別の実施形態においては、それは組換えLLOタンパク質である。
一実施形態においては、LLOタンパク質は、(配列番号3)に示される核酸配列によりコードされる。
atgaaaaaaataatgctagtttttattacacttatattagttagtctaccaattgcgcaacaaactgaagcaaaggatgcatctgcattcaataaagaaaattcaatttcatccatggcaccaccagcatctccgcctgcaagtcctaagacgccaatcgaaaagaaacacgcggatgaaatcgataagtatatacaaggattggattacaataaaaacaatgtattagtataccacggagatgcagtgacaaatgtgccgccaagaaaaggttacaaagatggaaatgaatatattgttgtggagaaaaagaagaaatccatcaatcaaaataatgcagacattcaagttgtgaatgcaatttcgagcctaacctatccaggtgctctcgtaaaagcgaattcggaattagtagaaaatcaaccagatgttctccctgtaaaacgtgattcattaacactcagcattgatttgccaggtatgactaatcaagacaataaaatagttgtaaaaaatgccactaaatcaaacgttaacaacgcagtaaatacattagtggaaagatggaatgaaaaatatgctcaagcttatccaaatgtaagtgcaaaaattgattatgatgacgaaatggcttacagtgaatcacaattaattgcgaaatttggtacagcatttaaagctgtaaataatagcttgaatgtaaacttcggcgcaatcagtgaagggaaaatgcaagaagaagtcattagttttaaacaaatttactataacgtgaatgttaatgaacctacaagaccttccagatttttcggcaaagctgttactaaagagcagttgcaagcgcttggagtgaatgcagaaaatcctcctgcatatatctcaagtgtggcgtatggccgtcaagtttatttgaaattatcaactaattcccatagtactaaagtaaaagctgcttttgatgctgccgtaagcggaaaatctgtctcaggtgatgtagaactaacaaatatcatcaaaaattcttccttcaaagccgtaatttacggaggttccgcaaaagatgaagttcaaatcatcgacggcaacctcggagacttacgcgatattttgaaaaaaggcgctacttttaatcgagaaacaccaggagttcccattgcttatacaacaaacttcctaaaagacaatgaattagctgttattaaaaacaactcagaatatattgaaacaacttcaaaagcttatacagatggaaaaattaacatcgatcactctggaggatacgttgctcaattcaacatttcttgggatgaagtaaattatgat(配列番号3)。
別の実施形態においては、LLOタンパク質は配列配列番号4を有する。
M K K I M L V F I T L I L V S L P I A Q Q T E A K D A S A F N K E N S I S S M A P P A S P P A S P K T P I E K K H A D E I D K Y I Q G L D Y N K N N V L V Y H G D A V T N V P P R K G Y K D G N E Y I V V E K K K K S I N Q N N A D I Q V V N A I S S L T Y P G A L V K A N S E L V E N Q P D V L P V K R D S L T L S I D L P G M T N Q D N K I V V K N A T K S N V N N A V N T L V E R W N E K Y A Q A Y P N V S A K I D Y D D E M A Y S E S Q L I A K F G T A F K A V N N S L N V N F G A I S E G K M Q E E V I S F K Q I Y Y N V N V N E P T R P S R F F G K A V T K E Q L Q A L G V N A E N P P A Y I S S V A Y G R Q V Y L K L S T N S H S T K V K A A F D A A V S G K S V S G D V E L T N I I K N S S F K A V I Y G G S A K D E V Q I I D G N L G D L R D I L K K G A T F N R E T P G V P I A Y T T N F L K D N E L A V I K N N S E Y I E T T S K A Y T D G K I N I D H S G G Y V A Q F N I S W D E V N Y D (配列番号4)
この配列に対応する、前駆タンパク質の最初の25アミノ酸は、シグナル配列であり、細菌から分泌される際にLLOから切り離される。したがって、この実施形態では、完全長の活性LLOタンパク質は504残基長である。別の実施形態においては、LLOタンパク質は、GenBankアクセッション番号DQ054588、DQ054589、AY878649、U25452、又はU25452において示される配列である。別の実施形態においては、LLOタンパク質は、LLOタンパク質の変異型である。別の実施形態においては、LLOタンパク質は、LLOタンパク質の相同体である。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
別の実施形態においては、「トランケートされたLLO」又は「tLLO」とは、PEST様ドメインを含むLLOのフラグメントを指す。別の実施形態においては、この用語は、そのアミノ端末に活性化ドメインを含まず、シスチン484を含まないLLOフラグメントを指す。別の実施形態においては、LLOフラグメントはPEST配列から成る。別の実施形態においては、LLOフラグメントはPEST配列を含む。別の実施形態においては、LLOフラグメントは、529アミノ酸の完全長のLLOタンパク質の、大体最初の400〜441アミノ酸から成る。別の実施形態においては、LLOフラグメントはLLOタンパク質の非溶血性型である。
本発明の方法及び組成物の別の実施形態においては、本発明の方法及び組成物の核酸配列によりコードされるポリペプチドは、キメラHer−2/neu抗原及び追加のポリペプチドを含む、融合タンパク質であり、別の実施形態においては、この融合タンパク質は、とりわけLM非溶血性LLOタンパク質である(本願の実施例)。
一実施形態においては、LLOフラグメントは残基1〜25から成る。別の実施形態においては、LLOフラグメントは残基1〜50から成る。別の実施形態においては、LLOフラグメントは残基1〜75から成る。別の実施形態においては、LLOフラグメントは残基1〜100から成る。別の実施形態においては、LLOフラグメントは残基1〜125から成る。別の実施形態においては、LLOフラグメントは残基1〜150から成る。別の実施形態においては、LLOフラグメントは残基1175から成る。別の実施形態においては、LLOフラグメントは残基1〜200から成る。別の実施形態においては、LLOフラグメントは残基1〜225から成る。別の実施形態においては、LLOフラグメントは残基1〜250から成る。別の実施形態においては、LLOフラグメントは残基1〜275から成る。別の実施形態においては、LLOフラグメントは残基1〜300から成る。別の実施形態においては、LLOフラグメントは残基1〜325から成る。別の実施形態においては、LLOフラグメントは残基1〜350から成る。別の実施形態においては、LLOフラグメントは残基1〜375から成る。別の実施形態においては、LLOフラグメントは残基1〜400から成る。別の実施形態においては、LLOフラグメントは残基1〜425から成る。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
別の実施形態においては、本発明の方法及び組成物の融合タンパク質は、LLOタンパク質又は他の生物、例えば、原核生物のいずれかからのPEST配列を含む。
別の実施形態においては、PEST様AA配列は、配列番号5〜9から選ばれる配列を含む。別の実施形態においては、PEST様配列は、LM ActAタンパク質からのPEST様配列である。別の実施形態においては、PEST様配列は、KTEEQPSEVNTGPR(配列番号5)、KASVTDTSEGDLDSSMQSADESTPQPLK(配列番号6)、KNEEVNASDFPPPPTDEELR(配列番号7)、又はRGGIPTSEEFSSLNSGDFTDDENSETTEEEIDR(配列番号8)である。別の実施形態においては、PEST様配列は、ストレプトコッカス属のストレプトリジンOタンパク質からのものである。別の実施形態においては、PEST様配列は、化膿性連鎖球菌(Streptococcus pyogene)ストレプトリジンOからのものであり、例えば、AA35〜51におけるKQNTASTETTTTNEQPK(配列番号9)の配列である。別の実施形態においては、PEST様配列は、溶血性連鎖球菌(Streptococcus equisimilis)ストレプトリジンOからのものであり、例えば、AA38〜54におけるKQNTANTETTTTNEQPK(配列番号10)の配列である。別の実施形態においては、PEST様配列は、原核生物から導出された、別のPEST様AA配列である。別の実施形態においては、PEST様配列は当技術分野において周知の任意の他のPEST様配列である。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
一実施形態においては、LMのPEST様配列への抗原の融合は、その抗原の細胞媒介性かつ抗腫瘍免疫を増強した。したがって、抗原の他の原核生物から導出されたPEST様配列への融合も、抗原の免疫原性を増強する。他の原核生物のPEST様配列の特定は、LMについては、例えば、Rechsteiner及びRogers(1996,Trends Biochem. Sci.21:267〜271)に記載された方法にしたがって行うことができる。代替的に、他の原核生物からのPEST様AA配列も、本方法に基づいて特定できる。PEST様AA配列が含まれると予期される他の原核生物は、限定はされないが、他のリステリア属である。別の実施形態においては、PEST様配列は抗原性タンパク質の中に埋め込まれている。したがって、別の実施形態においては、「融合」は、抗原性タンパク質抗原、及び抗原に連結するか、又は抗原中に埋め込まれているかのいずれかであるPEST様アミノ酸配列の両方を指す。
本明細書において提供される別の実施形態は、本発明の組換えポリペプチドを含むワクチンである。本明細書において提供される別の実施形態は、本発明の組換えポリペプチドから成るワクチンである。
本明細書において提供される別の実施形態は、本発明の組換えポリペプチドをコードするヌクレオチド分子である。本明細書において提供される別の実施形態はそのヌクレオチド分子を含むワクチンである。
本明細書において提供される別の実施形態は、本発明の組換えポリペプチドをコードするヌクレオチド分子である。
本明細書において提供される別の実施形態は、本発明のヌクレオチド分子によりコードされる組換えポリペプチドである。
本明細書において提供される別の実施形態は、本発明のヌクレオチド分子又は組換えポリペプチドを含むワクチンである。
本明細書において提供される別の実施形態は、本発明のヌクレオチド分子又は組換えポリペプチドを含む免疫原性組成物である。
本明細書において提供される別の実施形態は、本発明のヌクレオチド分子又は組換えポリペプチドを含むベクターである。
本明細書において提供される別の実施形態は、本発明のヌクレオチド分子を含む組換えリステリアである。
本明細書において提供される別の実施形態は、本発明の組換えリステリアを含むワクチンである。
本明細書において提供される別の実施形態は、本発明の組換えリステリアを含む培養物である。
一実施形態においては、本発明の方法に使用されるワクチンは、本明細書に記載される任意の形態の組換えリステリア・モノサイトゲネスを含む。一実施形態においては、本発明の方法に使用されるワクチンは、本明細書に記載される任意の形態の本発明の組換えリステリアから成る。別の実施形態においては、本発明の方法に使用されるワクチンは、本質的に本明細書に記載される任意の形態の本発明の組換えリステリアから成る。一実施形態においては、用語「含む」は、ワクチンへの組換えリステリアの包含と同様に、当技術分野において周知の他のワクチン又は治療薬への包含も指す。別の実施形態においては、用語「本質的に〜から成る」は、その機能性構成要素が組換えリステリア・モノサイトゲネスであるワクチンを指すが、しかしながら、ワクチンの治療効果に直接的には関与しない、ワクチンの他の構成要素が含まれることができ、例えば、組換えリステリアの効果を促進する(例えば、安定化、保持などのための)構成要素を指すことができる。別の実施形態においては、用語「〜から成る」は、リステリア・モノサイトゲネスを含むワクチンを指す。
別の実施形態においては、本発明の方法は、本明細書に記載される任意の形態の、組換えリステリア・モノサイトゲネスを投与するステップを含む。一実施形態においては、本発明の方法は、本明細書に記載される任意の形態の、本発明の組換えリステリアを投与することから成る。別の実施形態においては、本発明の方法は、本明細書に記載される任意の形態の、本発明の組換えリステリアを投与するステップから本質的に成る。一実施形態においては、用語「含む」は、組換えリステリアの投与のステップの方法への包含を指すと同時に、当技術分野において周知の他の方法又は治療への包含も指す。別の実施形態においては用語「本質的に〜から成る」は、その機能的構成要素が組換えリステリア・モノサイトゲネスの投与である方法を指すが、しかしながら、その方法の治療効果には、直接的には関与しない、方法の他のステップが包含することができ、及び、例えば、組換えリステリア・モノサイトゲネスの投与の効果を促進するステップを指すことができる。一実施形態においては、用語「〜から成る」は、追加のステップなしで組換えリステリアを投与する方法を指す。
別の実施形態においては、本発明の方法及び組成物のリステリアは、リステリア・モノサイトゲネスである。別の実施形態においては、リステリアは、リステリア・イバノビイ(Listeria ivanovii)である。別の実施形態においては、リステリアは、リステリア・ウェルシメリ(Listeria welshimeri)である。別の実施形態においては、リステリアは、リステリア・ゼーリゲリ(Listeria seeligeri)である。リステリアのそれぞれの種類は、本発明の別々の実施形態を代表する。
一実施形態においては、本発明の方法及び組成物のリステリア株は、ADXS31−164菌株である。別の実施形態においては、ADXS31−164は、野生型FVB/Nマウスにおいて、脾細胞によるIFN−γの分泌を促進することができる。更に、本明細書により提示されるデータは、ADXS31−164が、標的抗原の異なるドメインに所在するヒト・エピトープに、抗Her2/neu特異的免疫応答を引き起こす能力があることを示した。
別の実施形態においては、本発明は、Her−2キメラタンパク質又はそのフラグメントをコードするヌクレオチド分子を含む、組換えリステリアを提供する。
一実施形態においては、本発明は、被験体に、Her−2キメラタンパク質又はそのフラグメントに融合したLLOタンパク質のN末端フラグメントを含む、組換えポリペプチドを投与し、それにより被験体において抗Her−2免疫応答を誘導することを含む、被験体において抗Her−2免疫応答を誘導する方法を提供する。
一実施形態においては、本発明の方法及び組成物の融合タンパク質は、LLOからのLLOシグナル配列を含む。別の実施形態においては、タンパク質の2つの分子(LLOフラグメント及び抗原)は直接結合している。別の実施形態においては、2つの分子は、1つ又は2つのアミノ酸から成る短いスペーサーペプチドにより結合されている。一実施形態においては、このスペーサーは、タンパク質を結合するか、又は特定の最小距離、若しくはそれらの間の空間的関係を維持する以外には、特異的な生物活性を持たない。別の実施形態においてはスペーサーの構成アミノ酸は、折り畳み、正味の電荷、又は疎水性などの分子の特定の性質に影響を与えるために選択される。別の実施形態においては、タンパク質の2つの分子(LLOフラグメント及び抗原)は、別々に合成されるか又は融合されない。別の実施形態においては、タンパク質の2つの分子は、同一の核酸から別々に合成される。更に別の実施形態では、これらの2つの分子は、別の核酸から個々に合成される。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
本明細書において提供される別の実施形態は、被験体に、Her−2キメラタンパク又質はそのフラグメントに融合したLLOタンパク質のN末端フラグメントを含む、組換えポリペプチドをコードする組換えヌクレオチドを投与し、それにより被験体において抗Her−2免疫応答を誘導することを含む、被験体において抗Her−2免疫応答を誘導する方法である。
本明細書において提供される一実施形態は、被験体中のHer2/neu発現腫瘍に対する増強された免疫応答を引き起こす方法であり、別の実施形態においてはこの方法は、本願で提供される、組換えリステリアワクチン菌株を含む組成物を被験体に投与することを含む。別の実施形態においては、Her−2発現腫瘍に対する免疫応答は、Her−2タンパク質のサブドミナントエピトープに対する免疫応答を含む。別の実施形態においては、Her−2発現腫瘍に対する免疫応答は、Her−2タンパク質のいくつかのサブドミナントエピトープに対する免疫応答を含む。別の実施形態においては、Her−2発現腫瘍に対する免疫応答は、Her−2タンパク質の少なくとも1〜5個のサブドミナントエピトープに対する免疫応答を含む。別の実施形態においては、Her−2発現腫瘍に対する免疫応答は、Her−2タンパク質の少なくとも1〜10個のサブドミナントエピトープに対する免疫応答を含む。別の実施形態においては、Her−2発現腫瘍に対する免疫応答は、Her−2タンパク質の少なくとも1〜17個のサブドミナントエピトープに対する免疫応答を含む。別の実施形態においては、Her−2発現腫瘍に対する免疫応答は、Her−2タンパク質の少なくとも17個のサブドミナントエピトープに対する免疫応答を含む。
これらの腫瘍が、小フラグメントのリステリアに基づくワクチン、又はトラスツズマブ(Her2/neu抗原の細胞外ドメインに所在するエピトープに対するモノクローナル抗体)により標的とされたときに、発癌遺伝子性タンパク質Her2/neuにおける点突然変異又はアミノ酸欠失が、抵抗性腫瘍細胞の治療を媒介することが報告されている。本明細書に記載されるものは、癌遺伝子のMHCクラスIエピトープのクラスターを示す、Her2/neu抗原の2つの細胞外及び1つの細胞内フラグメントを含むキメラHer2/neuに基づく組成物である。Her2/neu抗原の3つのH2Dq、及び少なくとも17個のマッピングされたヒトMHCクラスIエピトープを内包するこのキメラタンパク質は、最初のリステリア・モノサイトゲネスリステリオリシンOタンパク質の最初の441個のアミノ酸と融合され、及びリステリアの弱毒化された菌株LmddAにより発現され、分泌される。
Her2/neuトランスジェニックマウスが、Her2/neu抗原の小フラグメントを別々に発現し、分泌するリステリアに基づくワクチン(そのそれぞれが、Her2/neu癌遺伝子のただ1つのH2Dqエピトープを内包した)により免疫された場合、Her2/neu過剰発現腫瘍は、免疫療法中に、それぞれのワクチンにより標的となる、Her2/neu抗原のエピトープにおける変異により逃避することが可能であることが、以前の報告により示されている(Singh R,Paterson Y.Immunoediting sculpts tumor epitopes during immunotherapy.Cancer Res 2007;67:1887〜92を参照されたい)。本願で実証されるものは、予期されなかった結果であり、Her2/neuタンパク質の3つ以上のエピトープが、キメラワクチンに組み込まれたときに、これらの腫瘍のエスケープ変異による選択及び逃避を除去できることである。新規Her2/neuキメラリステリアワクチンによる免疫付与は、Her2/neu抗原中での点突然変異又はアミノ酸欠失に関連するエスケープ変異を全くもたらさなかった(本願の実施例4を参照されたい)。
本明細書において提供される一実施形態は、リステリアワクチン菌株がHer−2キメラタンパク質、又はキメラタンパク質を発現する組換えポリペプチドを発現するように操作する方法であり、この方法は、核酸分子によりリステリア株を形質転換することを含む。別の実施形態においては、この核酸分子は、ポリペプチドをコードする第一のオープンリーディングフレームを含み、このポリペプチドは、Her2/neuキメラ抗原を含む。別の実施形態においては、この核酸分子は、代謝酵素をコードする第二のオープンリーディングフレームを更に含み、及び代謝酵素は、組換えリステリア株染色体に欠失する内在性遺伝子を補完し、それによりリステリアワクチン菌株がHer−2キメラタンパク質を発現するように操作する。
一実施形態においては、本明細書において提供される方法及び組成物はアジュバントを更に含み、別の実施形態においては、このアジュバントは、顆粒球/マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)タンパク質、GM−CSFタンパク質をコードするヌクレオチド分子、サポニンQS21、モノホスホリルリピドA、又はメチル化されていないCpGを含むオリゴヌクレオチドを含む。
一実施形態においては、LM delta−actA変異体(Brundageら,1993,Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,90:11890〜11894)、リステリア・モノサイトゲネスdelta−plcA(Camilliら,1991,J.Exp.Med.,173:751〜754)、又はdelta−ActA、deltaINL−b(Brockstedtら,2004,PNAS,101:13832〜13837)などの弱毒化されたリステリア株が本発明において用いられた。別の実施形態においては、本願の開示に接した場合に当業者に明らかなように、弱毒化されたリステリア株は、1つ以上の弱毒化変異を誘導することにより構築された。そのような菌株の例としては、限定はされないが、芳香族アミノ酸に対する栄養要求性があるリステリア株(Alexanderら,1993,Infection and Immunity 1061:2245〜2248)、リポテイコ酸産生型変異体(Abachinら,2002,Mol.Microbiol.43:1〜14)及び病原性遺伝子の欠失により弱毒化されたそれらのものが挙げられる(本願中の実施例を参照されたい)。
別の実施形態においては、本発明の方法及び組成物の核酸分子は、操作可能にプロモーター/調節配列に連結される。別の実施形態においては、本発明の方法及び組成物の第一のオープンリーディングフレームは、操作可能にプロモーター/調節配列に連結される。別の実施形態においては、本発明の方法及び組成物の第二のオープンリーディングフレームは、操作可能にプロモーター/調節配列に連結される。別の実施形態においては、オープンリーディングフレームのそれぞれは、操作可能にプロモーター/調節配列に連結される。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
本開示及び本明細書に提供される方法に接した場合に、当業者は直ちに、異なる転写プロモーター、ターミネーター、キャリアーベクター、又は特異的遺伝子配列(例えば、市販品として入手可能なクローニングベクター中にあるもの)が、本発明の方法及び組成物において成功裏に使用可能であることを理解するであろう。本発明において熟考されるように、これらの機能性は、例えば、pUCシリーズとして知られる市販品として入手可能なベクターにおいて提供される。別の実施形態においては、非必須DNA配列(例えば、抗生物質耐性遺伝子)が除去される。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。別の実施形態においては、本発明では、市販品として入手可能なプラスミドが用いられる。そのようなプラスミドは、例えば、Invitrogen(カリフォルニア州ラホヤ),Stratagene(カリフォルニア州ラホヤ),Clontech(カリフォルニア州パロアルト)などの様々な入手源から入手できるか、又は当技術分野において周知の方法を用いて構築することができる。
別の実施形態は、pCR2.1などのプラスミドであり(Invitrogen,カリフォルニア州ラホヤ)、これは原核生物起源の複製、及び原核生物における発現を促進するためのプロモーター/調節要素を持つ原核生物の発現ベクターである。別の実施形態においては、外来ヌクレオチド配列が、プラスミドのサイズを減少させるために除去され、及びそこに配置され得るカセットのサイズが増大される。
そのような方法は、当技術分野において周知であり、及び、例えば、Sambrookら,(1989,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,New York)、及びAusubeiら,(1997,Current Protocols in Molecular Biology,Green & Wiley,New York)に記載されている。
抗生物質耐性遺伝子は、通常、分子生物学及びワクチンの調製に用いられる、従来の選別及びクローニングのプロセスにおいて用いられている。本発明において考慮される抗生物質耐性遺伝子としては、限定はされないが、アンピシリン、ペニシリン、メチシリン、ストレプトマイシン、エリスロマイシン、カナマイシン、テトラサイクリン、クロラムフェニコール(CAT)、ネオマイシン、ハイグロマイシン、ゲンタマイシン及び当技術分野において周知の他のものに対する抵抗性を与える遺伝子生成物が挙げられる。それぞれの遺伝子は、本発明の個別の実施形態を代表する。
細菌の形質転換のための方法は、当技術分野において周知であり、及び塩化カルシウムコンピテント細胞に基づく方法、電子穿孔法、バクテリオファージ媒介形質導入法、化学的、及び物理的形質転換技法(de Boerら,1989,Cell 56:641〜649;Millerら,1995,FASEBJ.,9:190〜199;Sambrookら,1989,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,New York;Ausubeiら.,1997,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,New York;Gerhardtらにより編集,1994,Method for General and Molecular Bacteriology,American Society for Microbiology,Washington,DC;Miller,1992,A Short Course in Bacterial Genetics,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.)などが挙げられる。別の実施形態においては、本発明リステリアワクチン菌株は、エレクトロポレーションにより形質転換される。それぞれの方法は本発明の別個の実施形態を代表する。
別の実施形態においては、接合が、遺伝子性物質及び/又はプラスミドを細菌に導入するために用いられる。接合のための方法は、当技術分野において周知であり、及び、例えば、Nikodinovic Jら,(A second generation snp−derived Escherichia coli−Streptomyces shuttle expression vector that is generally transferable by conjugation.(一般的に接合により移動可能な、第二世代のsnp−導出大腸菌−ストレプトミセスシャトル発現ベクター)Plasmid.2006 Nov;56(3):223〜7)、及びAuchtung JMら,(Regulation of a Bacillus subtilis mobile genetic element by intercellular signaling and the global DNA damage response.(細胞内シグナリング及びグローバルDNA損傷応答による枯草菌の可動遺伝的要素の調整)Proc.Natl. Acad.Sci.USA.2005 Aug 30;102(35):12554〜9)に記載されている。それぞれの方法は本発明の別個の実施形態を代表する。
一実施形態においては、「形質転換する」は、一実施形態においては、用語「核酸を導入する」と同義に用いられ、細菌細胞がプラスミド又は他の異種DNA分子を取り込むために操作することを指す。別の実施形態においては、「形質転換する」は、細菌細胞がプラスミド又は他の異種DNA分子の遺伝子を発現するために操作することを指す。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
本発明において有用であるプラスミド及び他の発現ベクターは、本願の他の部分において記載され、及びプロモーター/調節配列、グラム陰性及びグラム陽性細菌の複製起点、融合タンパク質をコードする単離された核酸、及びアミノ酸代謝遺伝子をコードする単離された核酸などの特性を包含できる。更に、融合タンパク質及びアミノ酸代謝遺伝子をコードする単離された核酸は、そのような単離された核酸の発現を駆動するために適するプロモーターを有する。細菌のシステムにおいて発現を駆動するために有用であるプロモーターは、当技術分野において周知であり、バクテリオファージλ、pBR322のβ−ラクタマーゼ遺伝子のblaプロモーター、及びpBR325のクロラムフェニコールアセチル転移酵素遺伝子のCATプロモーターが含まれる。原核生物のプロモーターの更なる例としては、5バクテリオファージλの主要な左右のプロモーター(PL及びPR)、trp、recA、lacZ、lad、及び大腸菌のgalプロモーター、α−アミラーゼ(Ulmanenら,1985.J.Bacterid.162:176〜182)及び枯草菌(B.subtilis)のS28−特異的プロモーター(Oilmanら,1984 Gene 32:11〜20)、枯草菌ファージ(bacteriophages of Bacillus)のプロモーター(Gryczan,1982,In:The Molecular Biology of the Bacilli,Academic Press,Inc.,New York)、及びストレプトミセス・プロモーター(Wardら,1986,Mol.Gen.Genet.203:468〜478)が挙げられる。本発明において考慮される、追加の原核生物のプロモーターは、例えば、Glick(1987,J.Ind.Microbiol.1:277〜282);Cenatiempo,(1986、Biochimie,68:505〜516);及びGottesman,(1984,Ann.Rev.Genet.18:415〜442)において総説されている。本発明において考慮されるプロモーター/調節要素の更なる例としては、限定はされないが、リステリアprfAプロモーター、リステリアhlyプロモーター、リステリアp60プロモーター及びリステリアActAプロモーター(GenBank Acc.No.NC_003210)又はそれらのフラグメントが挙げられる。
別の実施形態においては、本発明の方法及び組成物のプラスミドは、融合タンパク質をコードする遺伝子を含む。別の実施形態においては、部分配列がクローニングされ及びこの適切な部分配列が、適切な制限酵素を用いて開裂される。このフラグメントは、次いで、別の実施形態においては、所望のDNA配列を生成するために結合される。別の実施形態においては、抗原をコードするDNAは、DNA増幅方法、例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いて産生される。まず、天然DNAのセグメントの新しい末端の両側が、別々に増幅される。一方の増幅された配列の5’末端は、ペプチドリンカーをコードし、他方の増幅された配列の3’末端もペプチドリンカーをコードする。第一のフラグメントの5’末端は、第二のフラグメントの3’末端に相補的であるため、これら2つのフラグメントは(例えば、LMPアガロースでの部分的な精製後に)第三のPCR反応において、重なり合うテンプレートとして使用できる。これらの増幅された配列はコドン、オープニング部位のカルボキシ側のセグメント(ここで、アミノ配列が形成される)、リンカー、及びオープニング部位のアミノ側の配列(ここで、カルボキシル配列が形成される)を含む。抗原は、プラスミドに連結される。それぞれの方法は本発明の別個の実施形態を代表する。
別の実施形態においては、本発明は、臨床的適用のための、ファージに基づく染色体組込みシステムを更に含む。限定はされないが、D−アラニンラセマーゼを含む必須酵素に対して、栄養要求性である宿主の菌株、例えばLmdal(−)dat(−)が用いられる。別の実施形態においては、“ファージのキュアリング・ステップ”を回避するために、PSAに基づくファージ組込みシステムが用いられる(Lauerら.,2002 J Bacteriol,184:4177〜4186)。これは、別の実施形態においては、組み込まれた遺伝子を維持するために抗生物質による継続的な選別を必要とする。したがって、別の実施形態においては、本発明は、抗生物質による選別を必要としない、ファージに基づく染色体の組込みシステムを可能にする。その代わり、栄養要求性宿主の菌株が補完される。
別の実施形態においては、本発明の組換えタンパク質は、組換えDNAの手法を用いて合成される。これは、一実施形態においては、融合タンパク質をコードするDNA配列を作製すること、特定のプロモーター/調節要素の制御下に、本発明のプラスミドなどの発現カセット中にこのDNAを配置すること、及びタンパク質を発現することを含む。別の実施形態においては、本発明の融合タンパク質をコードするDNA(例えば、非溶血性LLO/抗原)が、例えば、クローニング及び適切な配列の制限、又はNarangら(1979,Meth.Enzymol.68:90〜99)のホスホトリエステル法;Brownら(1979.Meth.Enzymol.68:109〜151)のホスホジエステル法;Beaucageら(1981,Tetra.Lett.,22:151859〜1862)のジエチルホスホロアミダイト法;及び米国特許第4,458,066号の固体支持体法などの直接的な化学合成法を含む、任意の適切な方法により調製される。
別の実施形態においては、一本鎖オリゴヌクレオチドの作製に化学合成が用いられる。一本鎖オリゴヌクレオチドは、様々な実施形態において、相補的配列とのハイブリダイゼーションによるか、又は一本鎖をテンプレートとして用いる、DNAポリメラーゼによる重合により二本鎖DNAに変換される。DNAの化学合成は約100塩基の配列に制限される一方、より長い配列は、より短い配列の連結により得られることを当業者は理解するであろう。別の実施形態においては、部分配列がクローニングされ、及び適切な部分配列が適切な制限酵素を用いて切り出される。次に、このフラグメントは、所望のDNA配列を作製するために連結される。
別の実施形態においては、融合タンパク質、又は本発明の組換えタンパク質をコードするDNAが、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)などのDNA増幅方法を用いてクローニングされる。したがって、非溶血性LLOに対する遺伝子が、適切な制限部位を含むセンス・プライマー及び別の制限部位、例えば、クローニングを促進するための非同一制限部位を含むアンチセンス・プライマーを用いて、PCR増幅される。抗原をコードする単離された核酸に対しても同じことが繰り返される。非溶血性LLOと抗原配列の連結、及びプラスミド又はベクターへの挿入は、抗原末端に結合した非溶血性LLOをコードするベクターを生成する。2つの分子は、直接か、又は制限部位から導入される短いスペーサーを介するかの、いずれかにより結合される。
別の実施形態においては、分子は、1つ以上のアミノ酸から成るペプチドスペーサーにより分離され、一般的には、このスペーサーは、タンパク質を結合するか、又は特定の最小距離若しくはそれらの間の空間的関係を維持する以外には、特異的な生物活性を持たない。別の実施形態においては、スペーサーの構成アミノ酸は、折り畳み、正味の電荷、又は疎水性などの分子の特定の性質に影響を与えるために選択される。別の実施形態においては、融合又は組換えタンパク質をコードする核酸配列は、大腸菌、リステリア、酵母などの他の細菌性宿主、及びCOS、CHO及びHeLa細胞株及び骨髄腫細胞株などの、より高度な真核細胞を含む、さまざまな宿主細胞に形質転換される。組換え融合タンパク質遺伝子は、操作可能に各宿主に対する適切な発現制御配列と連結される。プロモーター/調節配列は本願の他の部分で詳細に記載される。別の実施形態においては、プラスミドは、追加のプロモーター調節要素と同時に、リボソーム結合部位、及び転写終結シグナルを更に含む。真核細胞については、制御配列は、プロモーター、及び、例えば、イムノグロブリン遺伝子、SV40、サイトメガロウイルスなどから導出されたエンハンサー、並びにポリアデニル化配列を含む。別の実施形態においては、この配列は、スプライスドナー配列及びアクセプター配列を含む。
一実施形態においては、用語「操作可能に連結される」は、そのように記述された構成要素が、それらの意図された様式で機能することを許容する関係にある、並置を指す。コーディング配列に「操作可能に連結された」制御配列は、コーディング配列の発現が、制御配列と対応する条件下に達成されるような方式で連結されることである。
別の実施形態においては、プラスミドを含む栄養要求性細菌を選別するために、形質転換された栄養要求性細菌が、アミノ酸代謝遺伝子の発現を選択する培地で生育される。別の実施形態においては、D−グルタミン酸合成に対して栄養要求性である細菌が、D−グルタミン酸合成遺伝子を含むプラスミドにより形質転換され、及びこの栄養要求性細菌が、D−グルタミン酸を欠いた培地で培養され、プラスミドにより形質転換されていない栄養要求性細菌、又はD−グルタミン酸合成のタンパク質をコードするプラスミドを発現しない細菌は生育しない。別の実施形態においては、本発明のプラスミドにより形質転換され、発現しているD−アラニン合成に対して栄養要求性である細菌は、プラスミドがD−アラニンに対するアミノ酸代謝酵素をコードする単離された核酸を含む場合には、D−アラニンの欠乏下でも生育する。必要な増殖因子、補助栄養、アミノ酸、ビタミン、抗生物質などを、含むか、又は欠失する適切な培地を作製する方法は、当技術分野において周知であり、及び市販品として入手可能である(Becton−Dickinson、ニュージャージー州フランクリン・レイクス)。それぞれの方法は本発明の別個の実施形態を代表する。
別の実施形態においては、本発明のプラスミドを含む栄養要求性細菌が適切な培地でいったん選別されると、この細菌は、選択圧の存在下で繁殖させられる。そのような繁殖は、栄養要求性因子なしで、細菌を培地で生育させることを含む。栄養要求性細菌中のアミノ酸代謝酵素を発現するプラスミドの存在は、細菌とともにプラスミドが複製することを保証し、したがってプラスミドを内包する細菌を継続的に選別する。本願の開示及び方法に接したときに、当業者はプラスミドを含む栄養要求性細菌が生育している培地の量を調整することにより、容易にリステリアワクチンベクターの生産を拡大することができる。
当業者は、別の実施形態においては、他の栄養要求性菌株、及び相補システムが本発明での使用に対して採用されることを理解するであろう。
本明細書において提供される一実施形態は、被験体中のHer−2発現腫瘍の増殖を遅らせる方法であり、この場合及び別の実施形態においても、この方法は、被験体に、本明細書に記載される組換えリステリアワクチン菌株を含む組成物を投与するステップを含む。
本明細書において提供される別の実施形態は、被験体中のHer−2発現腫瘍の増殖を遅らせる方法であり、この場合及び別の実施形態においても、この方法は、被験体に、本明細書に記載される組換えリステリアワクチン菌株を含む組成物を投与するステップを含む。
本明細書において提供される別の実施形態は、被験体中のHer2/neu発現腫瘍に対して増強された免疫応答を引き起こす方法であり、この場合及び別の実施形態においても、この方法は、被験体に、本明細書に記載される組換えリステリアワクチン菌株を含む組成物を投与するステップを含む。更に別の実施形態では、このHer2/neu発現腫瘍に対する免疫応答は、Her2/neuタンパク質の少なくとも1つのサブドミナントエピトープに対する免疫応答を含む。
本明細書において提供される一実施形態は、Her2/neu過剰発現腫瘍の治療におけるエスケープ変異を防止する方法であり、この場合及び別の実施形態においても、この方法は、被験体に、本明細書に記載される組換えリステリアワクチン菌株を含む組成物を投与するステップを含む。
本明細書において提供される別の実施形態は、被験体中のHer2/neu抗原発現腫瘍の侵襲を防止する方法であり、この場合及び別の実施形態においても、この方法は、被験体に、本明細書に記載される組換えリステリアワクチン菌株を含む組成物を投与するステップを含む。
本明細書において提供される一実施形態は、腫瘍内の制御性T細胞の頻度を減少させる方法であり、この場合及び別の実施形態においても、この方法は、被験体に、本明細書に記載される組換えリステリアワクチン菌株を含む組成物を投与するステップを含む。
本明細書において提供される別の実施形態は、腫瘍内の制御性T細胞の頻度を減少させる方法であり、この場合及び別の実施形態においても、この方法は、被験体に、本明細書に記載される組換えリステリアワクチン菌株を含む組成物を投与するステップを含む。
本明細書において提供される一実施形態は、腫瘍内の骨髄性抑制細胞を減少させる方法であり、この場合及び別の実施形態においても、この方法は、被験体に、本明細書に記載される組換えリステリアワクチン菌株を含む組成物を投与するステップを含む。
本明細書において提供される別の実施形態は、骨髄性抑制細胞を減少させる方法であり、この場合及び別の実施形態においても、この方法は、被験体に、本明細書に記載される組換えリステリアワクチン菌株を含む組成物を投与するステップを含む。
本明細書において提供される一実施形態は、被験体中のHer2/neu発現腫瘍の形成を防止する方法であり、この場合及び別の実施形態においても、この方法は、被験体に、本明細書に記載される組換えリステリアワクチン菌株を含む組成物を投与するステップを含む。
本明細書において提供される別の実施形態は、被験体中のHer2/neu発現腫瘍の形成を防止する方法であり、この場合及び別の実施形態においても、この方法は、被験体に、本明細書に記載される組換えリステリアワクチン菌株を含む組成物を投与するステップを含む。
本明細書において提供される一実施形態は、被験体中のHer2/neu発現腫瘍を治療する方法であり、この場合及び別の実施形態においても、この方法は、被験体に、本明細書に記載される組換えリステリアワクチン菌株を含む組成物を投与するステップを含む。
本明細書において提供される一実施形態は、本発明の組成物を投与する方法である。本明細書において提供される別の実施形態は、本発明のワクチンを投与する方法である。本明細書において提供される別の実施形態は、本発明の組換えポリペプチド又は組換えヌクレオチドを投与する方法である。別の実施形態においては、本発明の組成物、ワクチン、組換えポリペプチド又は組換えヌクレオチドを投与するステップは、組成物、ワクチン、組換えヌクレオチド、又は発現している組換えポリペプチドを含む、弱毒化された組換えリステリアにより遂行される。別の実施形態においては、投与は、異なる弱毒化された細菌性ベクターにより遂行される。別の実施形態においては、投与は、DNAワクチン(例えば、ネイキッドDNAワクチン)により遂行される。別の実施形態においては、本発明の組換えポリペプチドの投与は、組換え的にタンパク質を生産し、次いでこの組換えタンパク質を被験体に投与することにより遂行される。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
別の実施形態においては、本発明の方法及び組成物により引き起こされる免疫応答は、CD8T細胞に媒介される応答を含む。別の実施形態においては、この免疫応答は、主としてCD8T細胞に媒介される応答から成る。別の実施形態では、唯一検出される免疫応答の構成要素は、CD8T細胞に媒介される応答である。
別の実施形態においては、本発明の方法及び組成物により引き起こされる免疫応答は、CD4T細胞に媒介される応答を含む。別の実施形態においては、この免疫応答は、主としてCD4T細胞に媒介される応答から成る。別の実施形態では、唯一検出される免疫応答の構成要素は、CD4T細胞に媒介される応答である。別の実施形態においては、CD4T細胞に媒介される応答は、抗原に対する測定可能な抗体応答に付随する。別の実施形態においては、CD4T細胞に媒介される応答は、抗原に対する測定可能な抗体応答に付随しない。
別の実施形態においては、本発明は、被験体において、CD8T細胞により媒介される、抗原のサブドミナントなCD8T細胞エピトープに対する応答を誘導する方法を提供し、この方法は、(a)Her2−neuキメラ抗原又はそのフラグメントをコードするヌクレオチド分子を、LLOタンパク質のN末端フラグメントをコードするヌクレオチド分子に融合し、それによりLLO−抗原融合タンパク質をコードする組換えヌクレオチドを生成するステップ;及び(b)この組換えヌクレオチド又はLLO−抗原融合物を被験体に投与し、それにより抗原のサブドミナントなCD8T細胞エピトープに対するCD8T細胞により媒介される免疫応答を誘導するステップを含む。
本明細書において提供される一実施形態は、腫瘍内のCD8/制御性T細胞の比率を増加させる方法であり、この場合及び別の実施形態においては、この方法は、本発明の組換えポリペプチド、組換えリステリア、又は組換えベクター組成物を被験体に投与するステップを含む。
本明細書において提供される別の実施形態は、腫瘍内のCD8+/制御性T細胞の比率を増加させる方法であり、この場合及び別の実施形態においては、この方法は、本発明の組換えポリペプチド、組換えリステリア、又は組換えベクター組成物を被験体に投与するステップを含む。
別の実施形態においては、本明細書において提供される方法及び組成物により引き起こされる免疫応答は、抗原の少なくとも1つのサブドミナントエピトープに対する免疫応答を含む。別の実施形態においては、この免疫応答は、少なくとも1つのドミナントエピトープに対する免疫応答を含む。別の実施形態においては、この免疫応答は、主に少なくとも1つのサブドミナントエピトープに対する免疫応答から成る。別の実施形態においては、免疫応答の唯一の検出可能な構成要素は、少なくとも1つのサブドミナントエピトープに対する免疫応答である。免疫応答のそれぞれの種類が別個の本発明の実施形態を代表する。
免疫応答を測定する方法は、当技術分野において周知であり、例えば、腫瘍増殖の抑制の測定、フローサイトメトリー、標的細胞溶解測定法(例えば、クロム放出測定法)、テトラマーの使用などを含む。それぞれの方法は本発明の別個の実施形態を代表する。
別の実施形態においては、本発明は被験体中のHer−2発現腫瘍の増殖を遅らせる方法を提供し、この場合及び別の実施形態においても、この方法は、被験体に、Her−2キメラタンパク質に融合したILOタンパク質のN末端フラグメント又はそのフラグメント、あるいはその組換えポリペプチドをコードする組換えヌクレオチドを投与するステップを含み、被験体はHer−2発現腫瘍に対する免疫応答を上昇させ、それにより被験体中のHer−2発現腫瘍増殖を遅らせる。
別の実施形態においては、本発明は、Her−2キメラタンパク質の抗原性を改善する方法を提供し、この場合及び別の実施形態においても、この方法は、組換えヌクレオチドを作製するために、LLOタンパク質N末端フラグメントをコードするヌクレオチドを、Her−2タンパク質又はそのフラグメントをコードするヌクレオチドに融合し、それによりHer−2キメラタンパク質の抗原性を改良することを含む。
本明細書において提供される別の実施形態はHer−2キメラタンパク質の抗原性を改善する方法であり、この場合及び別の実施形態においても、この方法は、組換えヌクレオチドを発現させるために、リステリア株を操作することを含む。別の実施形態においては、異なる細菌性ベクターが、組換えヌクレオチドを発現させるために用いられる。別の実施形態においては、細菌性ベクターは弱毒化される。別の実施形態においては、DNAワクチン(例えば、ネイキッドDNAワクチン)が組換えヌクレオチドを発現するために用いられる。別の実施形態においては、ヌクレオチドによりコードされるLLO−Her−2キメラ融合ペプチドの投与は、組換え的にタンパク質を生産し、次いでこの組換えタンパク質を被験体に投与することにより遂行される。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
一実施形態においては、本発明は、腫瘍の「エピトープ拡散」のための方法を提供する。別の実施形態においては、本明細書において提供される組成物及び方法を用いる免疫付与は、本発明のワクチン中に担持される抗原以外に、抗原を有する他の腫瘍へのエピトープ拡散を誘導する。
別の実施形態においては、ドミナントエピトープ又はサブドミナントエピトープは、治療される被験体において、それぞれドミナントであるか、又はサブドミナントである。別の実施形態においては、ドミナントエピトープ又はサブドミナントエピトープは、治療される集団において、それぞれドミナントであるか、又はサブドミナントである。
本明細書において提供される一実施形態は、被験体中の癌又は腫瘍の増殖を、エピトープ拡散により、治療、抑制、又は阻害する方法であり、この場合及び別の実施形態でも、この癌は、本発明の組成物に含まれる抗原又はそのフラグメントの発現に関連する。別の実施形態においては、この方法は、本発明の組換えポリペプチド、組換えリステリア、又は組換えベクターを含む組成物を、被験体に投与することを含む。更に別の実施形態では、被験体は、抗原発現癌又は抗原発現腫瘍に対する免疫応答を上昇させ、それにより被験体中の癌又は腫瘍の増殖を、治療、抑制、又は阻害する。
「ドミナントなCD8T細胞エピトープ」は、一実施形態においては、ワクチン接種、感染、又はタンパク質又はタンパク質を含む病原体若しくは癌細胞による悪性増殖により引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち30%を超えるものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、それによって引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち35%を超えるものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、抗原特異的CD8T細胞のうち40%を超えるものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、抗原特異的CD8T細胞のうち45%を超えるものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、抗原特異的CD8T細胞のうち50%を超えるものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、抗原特異的CD8T細胞のうち55%を超えるものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、抗原特異的CD8T細胞のうち60%を超えるものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、抗原特異的CD8T細胞のうち65%を超えるものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、抗原特異的CD8T細胞のうち70%を超えるものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、抗原特異的CD8T細胞のうち75%を超えるものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、抗原特異的CD8T細胞のうち80%を超えるものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、抗原特異的CD8T細胞のうち85%を超えるものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、抗原特異的CD8T細胞のうち90%を超えるものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、抗原特異的CD8T細胞のうち95%を超えるものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、抗原特異的CD8T細胞のうち96%を超えるものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、抗原特異的CD8T細胞のうち97%を超えるものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、抗原特異的CD8T細胞のうち98%を超えるものにより認識されるエピトープを指す。
「サブドミナントなCD8T細胞エピトープ」は、一実施形態においては、ワクチン接種、感染、又はタンパク質又はタンパク質を含む病原体若しくは癌細胞による悪性増殖により引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち30%未満のものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、それによって引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち28%未満のものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、それによって引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち26%を上回るものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、それによって引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち24%未満のものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、それによって引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち22%を上回るものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、それによって引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち20%未満のものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、それによって引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち18%を上回るものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、それによって引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち16%未満のものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、それによって引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち14%を上回るものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、それによって引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち12%を上回るものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、それによって引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち10%未満のものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、それによって引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち8%を上回るものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、それによって引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち6%未満のものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、それによって引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち5%未満のものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、それによって引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち4%を上回るものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、それによって引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち3%未満のものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、それによって引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち2%未満のものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、それによって引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち1%未満のものにより認識されるエピトープを指す。別の実施形態においては、この用語は、それによって引き起こされる抗原特異的CD8T細胞のうち0.5%未満のものにより認識されるエピトープを指す。
ドミナントエピトープ及びサブドミナントエピトープのそれぞれの種類が、別個の本発明の実施形態を代表する。
本発明の方法及び組成物中の抗原は、一実施形態においては、被験体の非腫瘍細胞中でも、検出可能なレベルで発現される。別の実施形態においては、この抗原は、被験体の非腫瘍細胞の少なくとも特定のパーセンテージ(例えば、0.01%、0.03%、0.1%、0.3%、1%、2%、3%、又は5%)において、検出可能なレベルで発現される。一実施形態においては、「非腫瘍細胞」は、腫瘍本体の外部にある細胞を指す。別の実施形態においては、「非腫瘍細胞」は、悪性ではない細胞を指す。別の実施形態においては、「非腫瘍細胞」は、形質転換されていない細胞を指す。別の実施形態においては、「非腫瘍細胞」は、体細胞である。別の実施形態においては、非腫瘍細胞は、生殖細胞である。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
「検出可能なレベル」は、一実施形態においては、標準アッセイにより検出可能なレベルを指す。一実施形態においては、このアッセイは免疫アッセイである。一実施形態においては、このアッセイは酵素結合免疫測定法(ELISA)である。別の実施形態においては、このアッセイはウエスタンブロット法である。別の実施形態においては、このアッセイはFACSである。本明細書において提供される方法に、当技術分野で利用可能な他の方法が使用できることは当業者には理解される。別の実施形態においては、検出可能なレベルは、実用的なアッセイのバックグラウンドに対して決定される。これらの技法を遂行する方法は、当業者には周知であり、及びそれぞれの技法が別個の本発明の実施形態を代表する。
一実施形態においては、組換え抗原発現LMのワクチン接種は、エピトープ拡散を誘導する。別の実施形態においては、LLO−抗原融合物によるワクチン接種は、Her2のコンテクスト外であっても、同様にエピトープ拡散を誘導する。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
別の実施形態においては、本発明は、Her−2キメラ抗原に融合したLLOタンパク質N末端フラグメントを含む組換えポリペプチドを被験体に投与することを含む、被験体中のHer−2発現腫瘍の増殖を遅らせる方法を提供し、この抗原は、1つ以上のサブドミナントなCD8T細胞エピトープを有し、この被験体は抗原発現腫瘍に対する免疫応答を上昇させ、それにより被験体中のHer−2発現腫瘍の増殖を遅らせる。別の実施形態においては、この抗原は、ドミナントなCD8T細胞エピトープを全く含まない。本明細書において提供される別の実施形態は、本明細書において提供される組換えポリペプチドをコードする、組換えヌクレオチドを含む組換えリステリアを被験体に投与することを含む、被験体中のHer−2発現腫瘍の増殖を遅らせる方法である。
別の実施形態においては、本発明は、宿主に本発明の組成物を投与し、それにより癌を持つ宿主の中で細胞傷害性T細胞の形成を誘導することを含む、癌を持つ宿主の中で細胞傷害性T細胞の形成を誘導する方法を提供する。
別の実施形態においては、本発明は、本発明の組成物を投与することを含む、癌の発生率を低減させる方法を提供する。別の実施形態においては、本発明は、本発明の組成物を投与することを含む、癌を改善する方法を提供する。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
一実施形態においては、組成物は被験体の細胞にエクスビボで投与される。別の実施形態においては、組成物は、ドナーの細胞にエクスビボで投与される。別の実施形態においては、組成物はドナーの細胞にインビボで投与され、次いで被験体に移転される。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
一実施形態においては、本発明の方法により治療される癌は乳癌である。別の実施形態においては、この癌は、Her2を含む癌である。別の実施形態においては、この癌は黒色腫である。別の実施形態においては、この癌は膵臓癌である。別の実施形態においては、この癌は卵巣癌である。別の実施形態においては、この癌は胃癌である。別の実施形態においては、この癌は膵臓の癌病巣である。別の実施形態においては、この癌は、肺腺癌である。別の実施形態においては、この癌は、結腸直腸腺癌である。別の実施形態においては、この癌は肺扁平上皮腺癌である。別の実施形態においては、この癌は、胃腺癌である。別の実施形態においては、この癌は、卵巣表面上皮腫瘍(例えば、良性、増殖性、又はその悪性型)である。別の実施形態においては、この癌は、口腔扁平細胞癌である。別の実施形態においては、この癌は、非小細胞肺癌である。別の実施形態においては、この癌は、CNS癌である。別の実施形態においては、この癌は、子宮内膜癌である。別の実施形態においては、この癌は、膀胱癌である。別の実施形態においては、この癌は、頭頸部癌である。別の実施形態においては、この癌は、前立腺癌である。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
本発明の方法の別の実施形態においては、被験体が抗原発現腫瘍又は抗原への免疫応答を上昇させ、それにより抗腫瘍効果を媒介する。
別の実施形態においては、本発明は、癌治療のための免疫原性組成物を提供し、この組成物はトランケートされたLLOのHer−2キメラタンパク質への融合物を含む。別の実施形態においては、この免疫原性組成物は、融合物を発現するリステリア株を更に含む。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。別の実施形態は、本発明は、癌を治療するための免疫原性組成物を提供するもので、該組成物は、Her−2キメラタンパク質を発現するリステリア株を含む。
一実施形態においては、本発明の治療プロトコールは治療的である。別の実施形態においては、このプロトコールは予防的である。別の実施形態においては、本発明のワクチンは、当業者には明らかなように、病気に罹患させやすくする家族性遺伝又は他の状況のために、乳癌又は他の種類のHer2を含む腫瘍などの癌のリスクに晒される人々を守るために用いられる。別の実施形態においては、このワクチンは腫瘍の増殖を外科手術、従来の化学療法、又は放射線治療により減量した後の、癌の免疫療法として用いられる。そのような治療に続いて、本発明のワクチンは、ワクチンの腫瘍抗原に対するCTLの応答が、残存する転移を破壊し、及び癌からの寛解がより長くなるように投与される。別の実施形態においては、本発明のワクチンは、既に確立した腫瘍の増殖に影響を与え、及び存在する腫瘍細胞を殺すために用いられる。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
別の実施形態においては、上述の任意の方法において用いられる、ワクチン及び免疫原性組成物は、本発明のワクチン及び免疫原性組成物の任意の特性を有する。それぞれの特性は、本発明の個別の実施形態を表している。
用量域のさまざまな実施形態が、本発明により予期される。一実施形態においては、ワクチンベクターの場合には、この用量は0.4LD50/投与である。別の実施形態においては、この用量は約0.4〜4.9LD50/投与である。別の実施形態においては、この用量は約0.5〜0.59LD50/投与である。別の実施形態においては、この用量は約0.6〜0.69LD50/投与である。別の実施形態においては、この用量は約0.7〜0.79LD50/投与である。別の実施形態においては、この用量は約0.8LD50/投与である。別の実施形態においては、この用量は0.4LD50/投与〜0.8LD50/投与である。
別の実施形態においては、この用量は10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は1.5x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は2x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は3x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は4x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は6x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は8x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は1x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は1.5x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は2x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は3x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は4x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は6x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は8x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は1x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は1.5x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は2x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は3x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は5x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は6x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は8x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は1x1010細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は1.5x1010細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は2x1010細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は3x1010細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は5x1010細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は6x1010細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は8x1010細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は8x10細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は1x1011細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は1.5x1011細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は2x1011細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は3x1011細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は5x1011細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は6x1011細菌/投与である。別の実施形態においては、この用量は8x1011細菌/投与である。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
一実施形態においては、本発明のワクチン又は免疫原性組成物は、単独で被験体に投与される。別の実施形態においては、このワクチン又は免疫原性組成物は、他の癌の治療剤とともに投与される。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
本発明の方法及び組成物の組換えリステリアは、一実施形態においては、Her−2キメラ抗原又はLLO−Her−2キメラ抗原融合物をコードする構築物により、安定に形質導入される。一実施形態においては、この構築物は、更なるサブクローニングを促進するために、ポリリンカーを含む。組換えリステリアを作製するためのいくつかの技法が周知である。
一実施形態においては、構築物又は核酸分子は、相同的組換えを用いて、リステリアの染色体中に組み込まれる。相同的組換えのための技法は、当技術分野において周知であり、及び、例えば、Baloglu S,Boyle SMら(Immune responses of mice to vaccinia virus recombinants expressing either Listeria monocytogenes partial listeriolysin or Brucella abortus ribosomal L7/L12 protein.(リステリア・モノサイトゲネス部分的リステリオリシン又はウシ流産菌のリボソームL7/L12タンパク質のいずれかを発現する、ワクシニアウイルス組換え体に対するマウスの免疫応答)Vet Microbiol 2005,109(1−2):11〜7);及びJiang LL,Song HHら(Characterization of a mutant Listeria monocytogenes strain expressing green fluorescent protein.(緑色蛍光タンパク質を発現する変異リステリア・モノサイトゲネス菌株の特性解析)Acta Biochim Biophys Sin(Shanghai)2005,37(1):19〜24)に記載されている。別の実施形態においては、相同的組換えは、米国特許第6,855,320号において提供される記述にしたがって遂行される。この場合には、E7を発現する組換えLM菌株は、遺伝子生成物の分泌を確実にして、Lm−AZ/E7と称される組換えを産生するために、hlyプロモーターの制御下に、hlyシグナル配列を包含して、E7遺伝子の染色体への組込みにより作製された。別の実施形態においては、温度感受性プラスミドが、組換え体の選別のために用いられた。それぞれの技法は別個の本発明の実施形態を代表する。
別の実施形態においては、構築物又は核酸分子は、トランスポゾン挿入を用いて、リステリア染色体中に組み込まれる。トランスポゾン挿入の技法は、当技術分野において周知であり、及び、とりわけ、Sunら(Infection and Immunity 1990,58:3770〜3778)による、DP−L967の構築の中に記載されている。別の実施形態においては、トランスポゾン突然変異生成は、安定なゲノム挿入突然変異体が形成され得るという利点を有するが、そのゲノムにおいて外来遺伝子が挿入された位置が不明であるという不利益がある。
別の実施形態においては、構築物又は核酸分子は、ファージ組込み部位を用いて、リステリア染色体中に組み込まれる(Lauer P,Chow MYら,Construction,characterization,and use of two Listeria monocytogenes site−specific phage integration vectors.(2つのリステリア・モノサイトゲネス部位特異的ファージ組込みベクターの構築、特性評価、及び使用)J Bacteriol 2002;184(15):4177〜86)。この方法の特定の実施形態では、インテグラーゼ遺伝子及びバクテリオファージの接着部位(例えば、U153又はPSAリステリオファージ)が、異種遺伝子を対応する接着部位の中に挿入するために用いられ、この部位はゲノム中の任意の適切な部位(例えば、comK又はargtRNA遺伝子の3’末端)であってよい。別の実施形態においては、内因性プロファージが、構築物又は異種遺伝子の組込みに先立って、利用された接着部位からキュアリングされる。別の実施形態においては、この方法は、単一コピー成分をもたらす。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
別の実施形態においては、抗原又はその抗原を含む融合タンパク質を発現させるために、さまざまなプロモーターの1つが用いられる。一実施形態においては、LMプロモーターが用いられ、例えば、リステリアタンパク質溶血素、actA、フォスファチジルイノシトール特異的ホスホリパーゼ、ホスホリパーゼC、及びメタロプロテアーゼをそれぞれコードする、遺伝子hly、actA、plca、plcB及びmplに対するプロモーターが用いられる。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
別の実施形態においては、本発明の方法及び組成物は、本発明のHer−2キメラタンパク質又はLLO配列の相同体を用いる。別の実施形態においては、本発明の方法及び組成物は、ヒト以外の哺乳類からのHer−2キメラタンパク質を用いる。用語「相同性」、「相同体」などは、タンパク質又はペプチドに関して用いられる場合には、一実施形態においては、最大のパーセンテージの相同性を達成するために、配列のアラインメントを行い、必要であればギャップを導入したのちに、配列の同一性としての同類置換を考慮しない場合に、候補配列中の、対応する天然のポリペプチドの残基と同一のアミノ酸残基のパーセンテージを指す。アラインメントのための方法及びコンピュータ・プログラムは当技術分野において周知である。
別の実施形態においては、用語「相同性」は、核酸配列の類似性に関して用いられる場合には、候補配列中のヌクレオチドの、対応する天然の核酸配列のヌクレオチドと同一のパーセンテージを示す。
相同性は、一実施形態においては、配列アラインメントについてのコンピュータ・アルゴリズムにより、当技術分野でよく記載される方法により決定される。例えば、核酸配列相同性のコンピュータ・アルゴリズム解析は、BLAST、DOMAIN、BEAUTY(BLAST Enhanced Alignment Utility)、GENPEPT、及びTREMBLパッケージなどの、任意の数の利用可能なソフトウエア・パッケージの利用を含むことができる。
別の実施形態においては「相同性」は、配列番号1〜4から選ばれた配列に対する70%を超える同一性を指す。別の実施形態においては「相同性」は、配列番号1〜4から選ばれた配列に対する72%を超える同一性を指す。別の実施形態においては「相同性」は、75%を超える。別の実施形態においては「相同性」は、78%を超える。別の実施形態においては「相同性」は、80%を超える。別の実施形態においては「相同性」は、82%を超える。別の実施形態においては「相同性」は、83%を超える。別の実施形態においては「相同性」は、85%を超える。別の実施形態においては「相同性」は、87%を超える。別の実施形態においては「相同性」は、88%を超える。別の実施形態においては「相同性」は、90%を超える。別の実施形態においては「相同性」は、92%を超える。別の実施形態においては「相同性」は、93%を超える。別の実施形態においては「相同性」は、95%を超える。別の実施形態においては「相同性」は、96%を超える。別の実施形態においては「相同性」は、97%を超える。別の実施形態においては「相同性」は、98%を超える。別の実施形態においては「相同性」は、99%を超える。別の実施形態においては「相同性」は、100%である。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
別の実施形態においては、相同性は候補配列のハイブリダイゼーションの決定を通じて決定され、その方法は、当技術分野でよく記載されている(例えば、“Nucleic Acid Hybridization”Hames,B.D.,及びHiggins S.J.,編(1985);Sambrookら.,2001,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Press,N.Y.;及びAusubelら.,1989,Current Protocols in Molecular Biology,Green Publishing Associates and Wiley Interscience,N.Yを参照されたい)。例えばハイブリダイゼーションの方法は、天然のカスパーゼペプチドをコードするDNAの相補体に対しては中程度から厳しい条件の下で遂行されることができる。ハイブリダイゼーション条件は、例えば、42°Cで、10〜20%ホルムアミド、5XSSC(150mM NaCl、15mM クエン酸三ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム(pH7.6)、5Xデンハート液、10%硫酸デキストラン、及び20μg/mlの変性された断片化済みのサケ精子DNAを含む溶液中での、終夜のインキュベーションである。
本発明の一実施形態においては、「核酸」は、少なくとも2個の塩基−糖−リン酸エステルの組合せの鎖を指す。この用語は、一実施形態においては、DNA及びRNAを含む。「ヌクレオチド」は、一実施形態においては、核酸ポリマーの単量体単位を指す。RNAは、一実施形態においては、tRNA(転移RNA)、snRNA(核内低分子RNA)、rRNA(リボソームRNA)、mRNA(メッセンジャーRNA)、アンチセンスRNA、低分子干渉RNA(siRNA)、マイクロRNA(miRNA)及びリボソームの形態であることができる。siRNA及びmiRNAの使用は、(Caudy AAら,Gene & Devel 16:2491〜96,及びその中に引用される参照文献)に記載されている。DNAは、プラスミドDNA、ウイルスDNA、線状DNA、若しくは染色体DNA又はこれらの群の誘導体の形態であることができる。加えて、これらのDNA及びRNAの形態は一本鎖、二本鎖、又は四本鎖であることができる。この用語は、別の実施形態においては、同じ塩基を持つが、骨格が異なる人工的な核酸を含むことができる。一実施形態においては、この人工的な核酸はPNA(ペプチド核酸)である。PNAは、ペプチド骨格及びヌクレオチド塩基を含み、及び一実施形態においては、DNA及びRNA分子の両方に結合する能力がある。別の実施形態においては、ヌクレオチドはオキセタンにより修飾されている。別の実施形態においては、ヌクレオチド1つ以上のホスホジエステル結合をホスホロチオエート結合により置換することにより修飾される。別の実施形態においては、人工的核酸は、天然の核酸のホスフェート骨格に、当技術分野において周知のその他の任意の変異を含むことができる。ホスホロチオエート核酸及びPNAの使用は当業者に周知であり、例えば、Neilsen PE, Curr Opin Struct Biol 9:353〜57;及びRaz NKら.,Biochem Biophys Res Commun. 297: 1075〜84。核酸の生産及び使用は、当業者には周知であり、例えば、Molecular Cloning,(2001),Sambrook及びRussell,編、並びに Methods in Enzymology:Methods for molecular cloning in eukaryotic cells(2003) Purchio及びG.C.Fareedに記載されている。それぞれの核酸誘導体は、別個の本発明の実施形態を代表する。
本明細書に一覧されるタンパク質及び/又はペプチドの任意のアミノ酸配列の相同性は、一実施形態においては、免疫ブロット測定法、又は任意の数の利用可能なソフトウエア・パッケージを利用するコンピュータ・アルゴリズムによるアミノ酸配列の解析、確立された方法を含む、当技術分野では周知の方法により決定される。これらのパッケージのいくつかとしては、FASTA、BLAST、MPsrch又はScanpsパッケージを挙げることができ、及びSmith−Watermanアルゴリズム、及び/又は例えばglobal/local若しくは解析のためのBLOCKSアラインメントの使用を採用できる。相同性決定のためのそれぞれの方法は、別個の本発明の実施形態を代表する。
別の実施形態においては、本発明は、本発明の方法を遂行するために用いられる試薬を含むキットを提供する。別の実施形態においては、本発明は、本発明の組成物、ツール、又は器具を含むキットを提供する。
用語「接触する」又は「投与する」は、一実施形態においては、本発明の組成物が直接的に癌細胞又は腫瘍に接触することを指す。別の実施形態においては、これらの用語は、本発明の組成物が間接的に癌細胞又は腫瘍に接触することを指す。別の実施形態においては、本発明の方法は、被験体が本発明の組成物に接触した後に、組成物が、拡散又は当技術分野において周知の任意の能動輸送若しくは受動輸送プロセスにより、癌細胞又は腫瘍に接触し、それにより体内を化合物が循環する方法を含む。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
別の実施形態においては、用語「遺伝子」及び「組換え遺伝子」は、本発明のポリペプチドをコードするオープンリーディングフレームを含む核酸分子を指す。そのような、自然な対立遺伝子の変異は、典型的には所定の遺伝子のヌクレオチド配列の1〜5%の変化をもたらし得る。代替的な対立遺伝子は、一連の異なる個体又は生物中の対象とする遺伝子のシークエンシングにより同定される。このことは、さまざまな個体又は生物において同一の遺伝子座を同定するために、ハイブリダイゼーションのプローブを用いることにより容易に遂行できる。自然な対立遺伝子の変異の結果であり、及び機能的活性を変化させない、そのようなヌクレオチド変異及び生成されるアミノ酸多型、又は変異のすべてが、本発明の範囲に包含されることが意図される。
(薬剤組成物)
本発明のワクチン及び組成物を含む薬剤組成物は、別の実施形態においては、非経口投与、癌細胞近傍投与、経粘膜投与、経皮投与、筋肉内投与、静脈内投与、皮内投与、皮下投与、腹腔内投与、心室内投与、頭蓋内投与、膣内投与、腫瘍内投与などの、当業者に周知の任意の方法によって、被験体に投与される。
本明細書において提供される方法及び組成物の別の実施形態においては、ワクチン又は組成物は、経口投与され、従って、経口投与に適切な形態、すなわち、固体又は液体調製物に製剤される。適切な固体の経口製剤としては、錠剤、カプセル、ピル、顆粒、ペレットなどが挙げられる。適切な液体経口製剤としては、溶液、懸濁液、分散液、乳液、油剤などが挙げられる。本発明の別の実施形態においては、活性成分はカプセル中に製剤される。この実施形態に従うと、本発明の組成物は、活性化合物及び不活性な担体又は希釈剤に加え、硬ゼラチンカプセルを含む。
別の実施形態においては、ワクチン又は組成物は、液体製剤の、静脈内、動脈内、又は筋肉内注射により投与される。適切な液体製剤としては、溶液、懸濁液、分散液、乳液、油剤などが挙げられる。一実施形態においては、薬剤組成物は、静脈内に投与され、及び従って、静脈内投与に適した形態に製剤される。別の実施形態においては、薬剤組成物は、動脈内に投与され、従って、動脈内投与に適した形態に製剤される。別の実施形態においては、薬剤組成物は、筋肉内に投与され、従って、筋肉内投与に適した形態に製剤される。
一実施形態においては、用語「治療する」は、疾患を治癒することを指す。別の実施形態においては、「治療する」は、疾患を予防することを指す。別の実施形態においては、「治療する」は、疾患の発生率を低下させることを指す。別の実施形態においては、「治療する」は、疾患を改善することを指す。別の実施形態においては、「治療する」は、患者の無病生存又は全生存を増加させることを指す。別の実施形態においては、「治療する」は、疾患の進行を安定化させることを指す。別の実施形態においては、「治療する」は、寛解を導くことを指す。別の実施形態においては、「治療する」は、疾患の進行を遅くすることを指す。用語「低下させる」、「抑制する」、及び「阻害する」は、別の実施形態においては、少なくする、又は減少させることを指す。それぞれの可能性は、本発明の別々の実施形態を表している。
本明細書において使用される用語「約」は、量的にプラス、又はマイナス5%を指すか、又は別の実施形態においてはプラス、又はマイナス10%を、又は別の実施形態においてはプラス、又はマイナス15%を、又は別の実施形態においてはプラス、又はマイナス20%を指す。
用語「被験体」は、一実施形態においては、疾患若しくはその後遺症の治療を必要とするか、又はその影響を受けやすい、イヌ科動物を含む哺乳類を指す。被験体としては、様々な種類のイヌ、オオカミを含む動物園の動物、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ラット、マウス、及びヒトを挙げることができる。用語「被験体」は、すべての点で正常である個体を除外しない。
一実施形態においては、治療の目的のための用語「哺乳類」は、ヒト、家畜、動物園の動物、スポーツ用動物、イヌを含むイヌ科動物などのペット用動物、ウマ、ネコ、畜牛、ブタ、ヒツジなどを指す。
一実施形態においては、イヌ科動物は、成熟した、又は幼若のイヌ科動物であってよい。
腫瘍の治療に関して「治療的に有効な用量」は、1つ以上の以下の効果を誘導する能力のある量を指す:(1)遅延化及び完全な増殖停止を含む、腫瘍増殖の一定程度の阻害;(2)腫瘍細胞の数の低減;(3)腫瘍サイズの低減;(4)腫瘍細胞の末梢器官への浸潤の阻害(すなわち、低減、遅延化又は完全な停止);(5)転移の阻害(すなわち、低減、遅延化又は完全な停止);(6)限定はされないが、腫瘍の軽減、又は拒絶をもたらし得る、抗腫瘍免疫応答の増強;及び/又は(7)疾患に付随する1つ以上の症状の一定程度の軽減。主要治療の目的における、本明細書において提供されるワクチンの「治療的に有効な用量」は、経験的に、及び一連の決められた様式で決定され得る。
以下の実施例は、本発明の好適な実施形態を、より完全に説明する目的で提示される。しかしながら、それらは、本発明の広い範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
(実施例)
(材料及び方法)
オリゴヌクレオチドはInvitrogen(カリフォルニア州カールスバッド)により合成され、及びDNAシークエンシングはGenewiz社(ニュージャージー州サウスプレインフィールド)により行われた。フローサイトメトリーの試薬は、Becton Dickinson Biosciences(BD,カリフォルニア州サンディエゴ)より購入した。細胞培養物培地、補助栄養物及び他のすべての試薬は、特に指示されない限り、Sigma(ミズーリ州セントルイス)からのものである。Her2/neuHLA−A2ペプチドは、EZbiolabs(インディアナ州ウェストフィールド)により合成された。Complete RPMI 1640(C−RPMI)培地は、2mMグルタミン、0.1mM非必須アミノ酸、1mMピルビン酸ナトリウム、10%ウシ胎児血清、ペニシリン/ストレプトマイシン、及びHepes(25mM)を含んでいた。ポリクローナル抗LLO抗体は、以前にも記載されており、及び抗Her2/neu抗体はSigmaから購入した。
(マウス及び細胞株)
すべての動物実験は、ペンシルベニア大学又はラトガーズ大学のIACUC(Institutional Animal Care and Use Committees:施設内の動物ケア及び使用に関する委員会)により承認されたプロトコールに従い行われた。FVB/NマウスはJackson laboratories(メイン州バー・ハーバー)より購入した。ラットHer2/neu癌タンパク質を過剰発現する、FVB/NHer2/neuトランスジェニックマウスを、ペンシルベニア大学の動物ケア施設で飼育及び給餌した。ラットHer2/neuタンパク質を高レベルで発現するNT−2腫瘍細胞株は、これらのマウスでの自然発生乳房腫瘍から導出し、及び上述のように増殖させた。DHFR−G8(3T3/neu)細胞は、ATCC(American Type Culture Collection)から入手し、及びATCC推奨に従い増殖させた。EMT6−Luc細胞株は、John Ohlfest博士(ミネソタ大学,ミネソタ州)により寄贈され、及びcomplete C−RPMI培地中で増殖させた。生物発光の作業は、ペンシルベニア大学のSmall Animal Imaging Facility(小動物イメージング施設:SAIF)(Philadelphia,PA)の指導の下に遂行された。
(リステリア構築物及び抗原発現)
Her2/neupGEM7Zは、ペンシルベニア大学のMark Greene博士より寄贈され、及びpGEM7Zプラスミド(Promega,Madison WI)中にクローニングされた、全長のヒトHer2/neu(hHer2)遺伝子を含んでいた。このプラスミドは、hHer−2/neuの3つのセグメント、すなわち、EC1、EC2、及びIC1を、pfxDNAポリメラーゼ(Invitrogen)を用いるPCRにより増幅するためのテンプレートとして用いられ、そのオリゴ(oligo)が表1に示される。
Her−2/neuキメラ構築物は、SOEingPCR方法による直接融合によりそれぞれの別個のhHer−2/neuセグメントをテンプレートとして作製された。プライマーが表2に示される。
ChHer2遺伝子は、pAdv138から、XhoI及びSpeI制限酵素を用いて切り出し、及びLmddシャトルベクター、pAdv134中のLLOのトランケートされた非溶血性フラグメントのフレームでクローニングされた。この挿入物の配列、LLO及びhlyプロモーターは、DNAシークエンシング分析により確認された。このプラスミドは、エレクトロコンピテントな、actA、dal、dat変異体、リステリア株、LmddAに電子穿孔され、及び陽性クローンはストレプトマイシン(250μg/ml)を含むブレインハートインフュージョン(BHI)寒天プレート上で選別された。いくつかの実験では、hHer2/neu(Lm−hHer2)フラグメントを発現する同様のリステリア株が、比較の目的で用いられた。これらは、以前に記載されている。すべての試験で、リステリアの免疫系に対する抗原非依存性効果を割り出すために、無関係なリステリア構築物(Lm−対照)を含有させた。Lm−対照は、ADXS31−164と同一のリステリアプラットフォームに基づいているが、HPV16−E7又はNY−ESO−1などの異なる抗原を発現する。リステリアからの融合タンパク質の発現及び分泌が試験された。それぞれの構築物は、インビボで2回継代された。
(細胞傷害性の検定)
3〜5匹のFVB/Nマウス群が、1週間の間隔をおいて、Lm−LLO−ChHer2、ADXS31−164、Lm−hHer2ICI若しくはLm対照(無関係な抗原を発現)の1x10コロニー形成単位(CFU)により3回免疫されたか、又は免疫感作を与えられないままにされた。NT−2細胞はインビトロで増殖させ、トリプシンにより切り離され、及びマイトマイシンC(250μg/ml血清を含まないC−RPMI培地中)により、37°Cで45分間処理された。5回洗浄後に、これらは、免疫されたか、又は与えられなかった動物から取り出された脾細胞とともに、1:5(刺激体:応答体)の比率で、5日間、37°C及び5%CO下で共インキュベーションされた。標準細胞傷害性検定は、ユーロピウムにより標識された3T3/neu(DHFR−G8)細胞を標的として用いて、以前に記載した方法に従って遂行した。殺された標的細胞から放出されたユーロピウムが、4時間のインキュベーション後に、分光光度計(Perkin Elmer,Victor)を用いて590nmで測定された。特異的な溶解の比率は(実験群における溶解−自然発生的溶解)/(最大溶解−自然発生的溶解)で定義される。
(免疫されたマウスからの脾細胞によるインターフェロン−γ分泌)
3〜5匹のFVB/N又はHLA−A2トランスジェニックマウス群が、1週間の間隔をおいて、ADXS31−164、陰性リステリア対照(無関係な抗原を発現)の1x10CFUにより3回免疫されたか、又は免疫されないままにされた。最後の免疫付与の1週間後に、FVB/Nマウスからの脾細胞が単離され、及び24ウェル・プレート中で、5x10細胞/ウェルで、C−RPMI培地中のマイトマイシンCで処理されたNT−2細胞の存在下に、共インキュベーションされた。HLA−A2トランスジェニックマウスからの脾細胞は、1μΜのHLA−A2特異的ペプチド、又は大腸菌中で生産された1μg/mlの組換えHis−タグChHer2タンパク質の存在下にインキュベートされ、及びニッケルに基づく親和性クロマトグラフィー系で精製された。上澄み液からのサンプルが24〜72時間後に取得され、及びインターフェロン−γ(IFN−γ)の存在が、マウスIFN−γ酵素結合免疫吸着法(Enzyme−linked immunosorbent assay:ELISA)キットにより、製造者の推奨に従って試験された。
(Her2トランスジェニック動物での腫瘍研究)
6週齢のFVB/NラットHer2/neuトランスジェニックマウス(9〜14匹/群)が、Lm−LLO−ChHer2、ADXS31−164又はLm−対照の5x10CFUにより6回免疫された。それらは、自然発生的な乳房腫瘍に関して週に2回観察され、腫瘍は52週まで電子キャリパーを用いて測定された。エスケープした腫瘍は、1cmの平均直径に達したときに切除され、及びRNAlater中に−20°Cで保存された。Her2/neuタンパク質における変異の、これらの腫瘍のエスケープに与える影響を決定するために、ゲノムDNAがゲノムDNA単離キットを用いて抽出され、及び配列が決定された。
(脾臓及び腫瘍中の制御性T細胞に対するADXS31−164の効果)
マウスに、皮下的に1x10NT−2細胞が移植された。7、14及び21日目に、それらは、ADXS31−164、LmddA対照の1x10CFUにより免疫されたか、又は免疫されないままにされた。腫瘍及び脾臓が28日目に摘出され、CD3/CD4/FoxP3Tregの存在に関して、FACS検定により試験された。簡潔には、2枚のスライドガラスの間のC−RPMI培地中での脾臓のホモジナイズにより脾細胞が単離された。腫瘍は、殺菌した剃刀刃により切り刻まれ、及びPBS中にDNase(12U/ml)、及びコラゲナーゼ(2mg/ml)を含む緩衝液により消化された。抗原とともに、室温で60分インキュベートしたのち、細胞を激しいピペッティングにより分離した。赤血球細胞が、RBC溶解緩衝液により溶解され、続いて10%FBSを含む完全RPMI−1640培地により、数回洗浄された。ナイロン・メッシュによるろ過の後、腫瘍細胞及び脾細胞は、FACS緩衝液(2%FBS/PBS)中に再懸濁され、抗CD3−PerCP−Cy5.5、CD4−FITC、CD25−APC抗体により染色され、続いて抗Foxp3−PEによる透過性上昇及び染色を受けた。フローサイトメトリー分析が、4色FACS calibur(BD)により行われ、及びデータがCellQuest software(BD)を用いて解析された。
(統計解析)
ログランクχ二乗検定が生存率データに使用され、及びステューデントのt−検定が、それぞれ3回繰り返されたCTL及びELISA検定に用いられた。これらの解析において、0.05未満のp−値(*でマークされる)が、統計的に有意であるとみなされた。すべての統計解析は、Prism software,V.4.0a(2006)又はSPSS software,V.15.0(2006)のいずれかにより行われた。すべてのFVB/NラットHer2/neuトランスジェニック試験において、本発明者は、群当たり8〜14マウスを用い、すべての野生型のFVB/N試験には、特に指定のない限り、群当たり少なくとも8匹のマウスを使用した。すべての試験は、Her2/neuトランスジェニックマウスのモデルにおける長期の腫瘍試験を除き、少なくとも1回繰り返された。
(実施例1)
Her−2フラグメントに融合したLLOフラグメントを分泌するリステリア株の作製:ADXS31−164の構築。
キメラHer2/neu遺伝子(ChHer2)の構築は、以前に記載されている。簡潔には、ChHer2遺伝子が、Her2/neuタンパク質の2つの細胞外(aa40−170及びaa359−433)、並びに1つの細胞内フラグメント(aa678−808)を、SOEingPCR法によって、直接融合することにより構築された。このキメラタンパク質は、このタンパク質の周知のヒトMHCクラスIエピトープのほとんどを内包する。ChHer2遺伝子が、プラスミド、pAdv138(Lm−LLO−ChHer2の構築に用いられた)から切り出され、及びLmddAシャトルプラスミド中でクローニングされ、プラスミドpAdv164をもたらした(図1A)。これらの2つのプラスミド骨格には2つの主要な相違がある。1)pAdv138がインビトロでの組換え細菌の選別にクロラムフェニコール耐性マーカー(cat)を使う一方で、pAdv164は、インビトロでの選別、及びインビボでのdal−dat遺伝子を欠失するLmddA菌株中でのプラスミド維持に、代謝相補性経路を用いる枯草菌からのD−アラニンラセマーゼ遺伝子(dal)を内包する。このワクチンプラットフォームは、操作されたリステリアワクチン菌株の、抗生物質耐性に関するFDAの懸念に対処するために、設計、開発された。2)pAdv138とは異なり、pAdv164は、インビボでのLmdd菌株の補完のためには必要がないために、プラスミド中にprfA遺伝子コピーを内包しない(以下の配列及び図1Aを参照されたい)。LmddAワクチン菌株は、actA遺伝子(細胞内運動及びリステリアの細胞間拡散の原因となる)をも欠失しており、そのため、この骨格から誘導された組換えワクチン菌株は、その親株であるLmddから誘導されたものよりも毒性が100倍低い。LmddAに基づくワクチンは、免疫されたマウス脾臓からのLmddに基づくワクチンに比べてはるかに速やかに除去される(48時間未満)。この菌株からの融合タンパク質tLLO−ChHer2の発現及び分泌は、ウエスタンブロッティング分析を用いて抗LLO抗体により約104KDのバンドが検出されるために、インビトロでの生育の8時間後にTCAにより沈殿された細胞培養物上澄み液中のLm−LLO−ChHer2に匹敵する(図1B)。tLLOのみを発現する、リステリアの骨格菌株が陰性対照として用いられた。
pAdv164の配列(7075塩基対)(図1を参照されたい):
cggagtgtatactggcttactatgttggcactgatgagggtgtcagtgaagtgcttcatgtggcaggagaaaaaaggctgcaccggtgcgtcagcagaatatgtgatacaggatatattccgcttcctcgctcactgactcgctacgctcggtcgttcgactgcggcgagcggaaatggcttacgaacggggcggagatttcctggaagatgccaggaagatacttaacagggaagtgagagggccgcggcaaagccgtttttccataggctccgcccccctgacaagcatcacgaaatctgacgctcaaatcagtggtggcgaaacccgacaggactataaagataccaggcgtttccccctggcggctccctcgtgcgctctcctgttcctgcctttcggtttaccggtgtcattccgctgttatggccgcgtttgtctcattccacgcctgacactcagttccgggtaggcagttcgctccaagctggactgtatgcacgaaccccccgttcagtccgaccgctgcgccttatccggtaactatcgtcttgagtccaacccggaaagacatgcaaaagcaccactggcagcagccactggtaattgatttagaggagttagtcttgaagtcatgcgccggttaaggctaaactgaaaggacaagttttggtgactgcgctcctccaagccagttacctcggttcaaagagttggtagctcagagaaccttcgaaaaaccgccctgcaaggcggttttttcgttttcagagcaagagattacgcgcagaccaaaacgatctcaagaagatcatcttattaatcagataaaatatttctagccctcctttgattagtatattcctatcttaaagttacttttatgtggaggcattaacatttgttaatgacgtcaaaaggatagcaagactagaataaagctataaagcaagcatataatattgcgtttcatctttagaagcgaatttcgccaatattataattatcaaaagagaggggtggcaaacggtatttggcattattaggttaaaaaatgtagaaggagagtgaaacccatgaaaaaaataatgctagtttttattacacttatattagttagtctaccaattgcgcaacaaactgaagcaaaggatgcatctgcattcaataaagaaaattcaatttcatccatggcaccaccagcatctccgcctgcaagtcctaagacgccaatcgaaaagaaacacgcggatgaaatcgataagtatatacaaggattggattacaataaaaacaatgtattagtataccacggagatgcagtgacaaatgtgccgccaagaaaaggttacaaagatggaaatgaatatattgttgtggagaaaaagaagaaatccatcaatcaaaataatgcagacattcaagttgtgaatgcaatttcgagcctaacctatccaggtgctctcgtaaaagcgaattcggaattagtagaaaatcaaccagatgttctccctgtaaaacgtgattcattaacactcagcattgatttgccaggtatgactaatcaagacaataaaatagttgtaaaaaatgccactaaatcaaacgttaacaacgcagtaaatacattagtggaaagatggaatgaaaaatatgctcaagcttatccaaatgtaagtgcaaaaattgattatgatgacgaaatggcttacagtgaatcacaattaattgcgaaatttggtacagcatttaaagctgtaaataatagcttgaatgtaaacttcggcgcaatcagtgaagggaaaatgcaagaagaagtcattagttttaaacaaatttactataacgtgaatgttaatgaacctacaagaccttccagatttttcggcaaagctgttactaaagagcagttgcaagcgcttggagtgaatgcagaaaatcctcctgcatatatctcaagtgtggcgtatggccgtcaagtttatttgaaattatcaactaattcccatagtactaaagtaaaagctgcttttgatgctgccgtaagcggaaaatctgtctcaggtgatgtagaactaacaaatatcatcaaaaattcttccttcaaagccgtaatttacggaggttccgcaaaagatgaagttcaaatcatcgacggcaacctcggagacttacgcgatattttgaaaaaaggcgctacttttaatcgagaaacaccaggagttcccattgcttatacaacaaacttcctaaaagacaatgaattagctgttattaaaaacaactcagaatatattgaaacaacttcaaaagcttatacagatggaaaaattaacatcgatcactctggaggatacgttgctcaattcaacatttcttgggatgaagtaaattatgatctcgagacccacctggacatgctccgccacctctaccagggctgccaggtggtgcagggaaacctggaactcacctacctgcccaccaatgccagcctgtccttcctgcaggatatccaggaggtgcagggctacgtgctcatcgctcacaaccaagtgaggcaggtcccactgcagaggctgcggattgtgcgaggcacccagctctttgaggacaactatgccctggccgtgctagacaatggagacccgctgaacaataccacccctgtcacaggggcctccccaggaggcctgcgggagctgcagcttcgaagcctcacagagatcttgaaaggaggggtcttgatccagcggaacccccagctctgctaccaggacacgattttgtggaagaatatccaggagtttgctggctgcaagaagatctttgggagcctggcatttctgccggagagctttgatggggacccagcctccaacactgccccgctccagccagagcagctccaagtgtttgagactctggaagagatcacaggttacctatacatctcagcatggccggacagcctgcctgacctcagcgtcttccagaacctgcaagtaatccggggacgaattctgcacaatggcgcctactcgctgaccctgcaagggctgggcatcagctggctggggctgcgctcactgagggaactgggcagtggactggccctcatccaccataacacccacctctgcttcgtgcacacggtgccctgggaccagctctttcggaacccgcaccaagctctgctccacactgccaaccggccagaggacgagtgtgtgggcgagggcctggcctgccaccagctgtgcgcccgagggcagcagaagatccggaagtacacgatgcggagactgctgcaggaaacggagctggtggagccgctgacacctagcggagcgatgcccaaccaggcgcagatgcggatcctgaaagagacggagctgaggaaggtgaaggtgcttggatctggcgcttttggcacagtctacaagggcatctggatccctgatggggagaatgtgaaaattccagtggccatcaaagtgttgagggaaaacacatcccccaaagccaacaaagaaatcttagacgaagcatacgtgatggctggtgtgggctccccatatgtctcccgccttctgggcatctgcctgacatccacggtgcagctggtgacacagcttatgccctatggctgcctcttagactaatctagacccgggccactaactcaacgctagtagtggatttaatcccaaatgagccaacagaaccagaaccagaaacagaacaagtaacattggagttagaaatggaagaagaaaaaagcaatgatttcgtgtgaataatgcacgaaatcattgcttatttttttaaaaagcgatatactagatataacgaaacaacgaactgaataaagaatacaaaaaaagagccacgaccagttaaagcctgagaaactttaactgcgagccttaattgattaccaccaatcaattaaagaagtcgagacccaaaatttggtaaagtatttaattactttattaatcagatacttaaatatctgtaaacccattatatcgggtttttgaggggatttcaagtctttaagaagataccaggcaatcaattaagaaaaacttagttgattgccttttttgttgtgattcaactttgatcgtagcttctaactaattaattttcgtaagaaaggagaacagctgaatgaatatcccttttgttgtagaaactgtgcttcatgacggcttgttaaagtacaaatttaaaaatagtaaaattcgctcaatcactaccaagccaggtaaaagtaaaggggctatttttgcgtatcgctcaaaaaaaagcatgattggcggacgtggcgttgttctgacttccgaagaagcgattcacgaaaatcaagatacatttacgcattggacaccaaacgtttatcgttatggtacgtatgcagacgaaaaccgttcatacactaaaggacattctgaaaacaatttaagacaaatcaataccttctttattgattttgatattcacacggaaaaagaaactatttcagcaagcgatattttaacaacagctattgatttaggttttatgcctacgttaattatcaaatctgataaaggttatcaagcatattttgttttagaaacgccagtctatgtgacttcaaaatcagaatttaaatctgtcaaagcagccaaaataatctcgcaaaatatccgagaatattttggaaagtctttgccagttgatctaacgtgcaatcattttgggattgctcgtataccaagaacggacaatgtagaattttttgatcccaattaccgttattctttcaaagaatggcaagattggtctttcaaacaaacagataataagggctttactcgttcaagtctaacggttttaagcggtacagaaggcaaaaaacaagtagatgaaccctggtttaatctcttattgcacgaaacgaaattttcaggagaaaagggtttagtagggcgcaatagcgttatgtttaccctctctttagcctactttagttcaggctattcaatcgaaacgtgcgaatataatatgtttgagtttaataatcgattagatcaacccttagaagaaaaagaagtaatcaaaattgtt

agaagtgcctattcagaaaactatcaaggggctaatagggaatacattaccattctttgcaaagcttgggtatcaagtgatttaaccagtaaagatttatttgtccgtcaagggtggtttaaattcaagaaaaaaagaagcgaacgtcaacgtgttcatttgtcagaatggaaagaagatttaatggcttatattagcgaaaaaagcgatgtatacaagccttatttagcgacgaccaaaaaagagattagagaagtgctaggcattcctgaacggacattagataaattgctgaaggtactgaaggcgaatcaggaaattttctttaagattaaaccaggaagaaatggtggcattcaacttgctagtgttaaatcattgttgctatcgatcattaaattaaaaaaagaagaacgagaaagctatataaaggcgctgacagcttcgtttaatttagaacgtacatttattcaagaaactctaaacaaattggcagaacgccccaaaacggacccacaactcgatttgtttagctacgatacaggctgaaaataaaacccgcactatgccattacatttatatctatgatacgtgtttgtttttctttgctggctagcttaattgcttatatttacctgcaataaaggatttcttacttccattatactcccattttccaaaaacatacggggaacacgggaacttattgtacaggccacctcatagttaatggtttcgagccttcctgcaatctcatccatggaaatatattcatccccctgccggcctattaatgtgacttttgtgcccggcggatattcctgatccagctccaccataaattggtccatgcaaattcggccggcaattttcaggcgttttcccttcacaaggatgtcggtccctttcaattttcggagccagccgtccgcatagcctacaggcaccgtcccgatccatgtgtctttttccgctgtgtactcggctccgtagctgacgctctcgccttttctgatcagtttgacatgtgacagtgtcgaatgcagggtaaatgccggacgcagctgaaacggtatctcgtccgacatgtcagcagacgggcgaaggccatacatgccgatgccgaatctgactgcattaaaaaagccttttttcagccggagtccagcggcgctgttcgcgcagtggaccattagattctttaacggcagcggagcaatcagctctttaaagcgctcaaactgcattaagaaatagcctctttctttttcatccgctgtcgcaaaatgggtaaatacccctttgcactttaaacgagggttgcggtcaagaattgccatcacgttctgaacttcttcctctgtttttacaccaagtctgttcatccccgtatcgaccttcagatgaaaatgaagagaaccttttttcgtgtggcgggctgcctcctgaagccattcaacagaataacctgttaaggtcacgtcatactcagcagcgattgccacatactccgggggaaccgcgccaagcaccaatataggcgccttcaatccctttttgcgcagtgaaatcgcttcatccaaaatggccacggccaagcatgaagcacctgcgtcaagagcagcctttgctgtttctgcatcaccatgcccgtaggcgtttgctttcacaactgccatcaagtggacatgttcaccgatatgttttttcatattgctgacattttcctttatcgcggacaagtcaatttccgcccacgtatctctgtaaaaaggttttgtgctcatggaaaactcctctcttttttcagaaaatcccagtacgtaattaagtatttgagaattaattttatattgattaatactaagtttacccagttttcacctaaaaaacaaatgatgagataatagctccaaaggctaaagaggactataccaactatttgttaattaa(配列番号53)
(実施例2:ADXS31−164ISはASLM−LLO−ChHER2と同等に免疫原性である。)
抗Her2/neu特異的細胞傷害性T細胞の産生におけるADXS31−164の免疫原性特性が、標準CTL検定において、Lm−LLO−ChHer2ワクチンと比較された。両方のワクチンとも、3T3/neu標的細胞により発現されるHer2/neu抗原に対する、強い、同程度の細胞傷害性T細胞応答を引き起こした。従って、LLOに融合したHer2の細胞内フラグメントのみを発現する、リステリアにより免疫されたマウスは、より多くのMHCクラスIエピトープを含むキメラよりも、低い溶解活性を示した。免疫性を与えられなかった動物又は無関係なリステリアワクチンを注射されたマウスでは、CTL活性は検出されなかった(図2A)。ADXS31−164は、更に野生型FVB/Nマウスからの脾細胞にIFN−γを分泌させることもできた(図2B)。これは、Her2/neu抗原を発現する、マイトマイシンCで処理したNT−2細胞とともに、共培養されたこれらの細胞培養物上澄み液中で検出された(図5C)。
ADXS31−164による免疫付与後の、ヒトMHCクラスIエピトープの適正なプロセシング及び提示がHLA−A2マウス中で試験された。免疫されたHLA−A2トランスジェニックマウスの脾細胞が、Her2/neu分子の細胞外(HLYQGCQVV 配列番号11又はKIFGSLAFL 配列番号12)、又は細胞内(RLLQETELV 配列番号13)ドメインに所在する、マッピングされたHLA−A2に制限されたエピトープに対応するペプチドとともに、72時間共インキュベートされた(図2C)。組換えChHer2タンパク質が、陽性対照として用いられ、及び無関係なペプチド、又はペプチドなしが陰性対照として用いられた。この実験からのデータは、ADXS31−164が、標的とされた抗原の異なるドメインに所在するヒトエピトープに対する、抗Her2/neu特異的免疫応答を引き起こすことができることを示した。
(実施例3:ADXS31−164は、自然発生的な乳房腫瘍侵襲の予防においてLM−LLO−ChHER2よりも有効であった。)
ゆっくりと増殖する自然発生的乳房腫瘍を有する20〜25週齢のHer2/neuトランスジェニック動物において、ADXS31−164の抗腫瘍効果が、Lm−LLO−ChHer2の効果と比較された。無関係なリステリア対照ワクチンで免疫されたすべての動物が、21〜25週の間に乳房腫瘍を発現し、及び33週の前に屠殺された。その一方で、リステリア−Her2/ne組換えワクチンは、乳房腫瘍の形成の有意な遅延を引き起こした。45週目に、ADXS31−164で免疫された50%を超えるマウス(9匹中5匹)には腫瘍がなかったのに対し、Lm−LLO−ChHer2で免疫されたマウスでは25%であった。52週目では、ADXS31−164で免疫されたマウスの8匹中の2匹には腫瘍がないままであり、他の実験群のすべてのマウスは、疾患により既に死亡していた(図3)。これらの結果は、Her2/neuトランスジェニック動物における自然発生的乳房腫瘍の侵襲において、ADXS31−164はより弱毒化されているにも関わらず、Lm−LLO−ChHer2よりも有効であることを示した。
(実施例4:ADXS31−164での免疫付与時のHER2/NEU遺伝子の変異。)
小フラグメントワクチン又はHer2/neuの細胞外ドメイン中のエピトープを標的とするモノクローナル抗体である、トラスツズマブ(Herceptin)による免疫付与では、Her2/neuのMHCクラスIエピトープにおける変異が、腫瘍エスケープの原因だと考えられる。このことを評価するために、ゲノム物質がトランスジェニック動物のエスケープした腫瘍から抽出され、及びキメラ又は対照ワクチンで免疫されたトランスジェニック動物の腫瘍中のneu遺伝子のフラグメントに対して、配列決定された。全ての免疫された腫瘍サンプル中では、Her−2/neu遺伝子の変異は観察されず、このことは別のエスケープ機構の存在を示唆した(データは示されていない)。
(実施例5:ADXS31−164は腫瘍内制御性T細胞の有意な減少を引き起こす。)
脾臓及び腫瘍におけるADXS31−164の制御性T細胞の頻度に対する影響を解明するために、マウスにNT−2腫瘍細胞を移植した。3回の免疫付与後に脾細胞及び腫瘍内リンパ球が単離され、CD3/CD4/CD25/FoxP3細胞として定義されるTregが染色されたが、個別に分析した場合に、FoxP3又はCD25マーカーで、同等の結果が得られた。この結果は、無関係なリステリアワクチン又は抗原感作されていない動物と比較して、ADXS31−164による免疫付与が、脾臓におけるTregの頻度には影響しないことを示した(図4を参照されたい)。一方で、リステリアワクチンによる免疫付与は、腫瘍中のTregの存在には同等の影響を引き起こした(図5A)。未治療の腫瘍のすべてのCD3T細胞の平均19.0%がTregである一方で、この頻度は、無関係なワクチンでは4.2%、及びADXS31−164では3.4%に低下され、腫瘍内のTregの頻度は1/5まで減少した(図5B)。いずれかのLmddAワクチンで処理されたマウスの、腫瘍内のTregの頻度の減少は、腫瘍のサイズの差異には起因しない可能性がある。代表的な実験においては、ADXS31−164により免疫されたマウスの腫瘍は、未処理のマウスの腫瘍(8.69±0.98、n=5、p<0.01)又は無関係なワクチンで処理された場合(8.41±1.47、n=5、p=0.04)と比較して、有意により小さく[平均直径(mm)+標準偏差、6.71+0.43、n=5]、一方ではこれらの未処理と無関係なワクチンで処理した2つの群は、腫瘍サイズにおいて統計的に有意差を示さなかった(p=0.73)。LmddAワクチンで処理された腫瘍中のTregの低い頻度は、増大した腫瘍内CD8/Treg比をもたらし、LmddAワクチンによる免疫付与後に、より好ましい腫瘍のミクロ環境が得られることを示唆した。しかしながら、標的抗原Her2/neuを発現するワクチン(ADXS31−164)だけが、腫瘍増殖を低下させることができ、このことは、Tregの減少は、腫瘍中に抗原特異的応答が存在する場合にのみ効果を有することを示している。
(実施例6:HER−2キメラ発現リステリアワクチンによりエスケープ変異は導入されない。)
Lm−LLO−138、LmddA164及び無関係なワクチンLm−LLO−NYなどの異なるワクチンにより免疫されたマウスの腫瘍サンプルが摘出された。免疫エスケープ変異の有無を決定するために、これらのサンプルからのDNAが精製され、及びHer−2/neu領域IC1、EC1及びEC2に対応するDNAフラグメントが増幅され、及び配列が決定された。各DNAからの配列のアラインメントは、CLUSTALWを用いて遂行された。解析の結果は、腫瘍から摘出されたDNA配列には変異がないことを示した。これらの配列の詳細な解析が以下に示される。
EC2のアラインメント(Her−2−neuの975−1029bp)
参照
GGTCACAGCTGAGGACGGAACACAGCGTTGTGAGAAATGCAGCAAGCCCTGTGCT(配列番号14)
Lm−LLO−138−2 GGTCACAGCTGAGGACGGAACACAGCGTTGTGAGAAATGCAGCAAGCCCTGTGCT
Lm−LLO−138−3 GGTCACAGCTGAGGACGGAACACAGCGTTGTGAGAAATGCAGCAAGCCCTGTGCT
Lm−ddA−164−1 GGTCACAGCTGAGGACGGAACACAGCGTTGTGAGAAATGCAGCAAGCCCTGTGCT
LmddA164−2 GGTCACAGCTGAGGACGGAACACAGCGTTGTGAGAAATGCAGCAAGCCCTGTGCT
Lm−ddA−164−3 GGTCACAGCTGAGGACGGAACACAGCGTTGTGAGAAATGCAGCAAGCCCTGTGCT
LmddA164−4 GGTCACAGCTGAGGACGGAACACAGCGTTGTGAGAAATGCAGCAAGCCCTGTGCT
LmddA−164−5 GGTCACAGCTGAGGACGGAACACAGCGTTGTGAGAAATGCAGCAAGCCCTGTGCT
LmddA−164−6 GGTCACAGCTGAGGACGGAACACAGCGTTCTGAGAAATGCAGCAAGCCCTGTGCT
参照
CGAGTGTGCTATGGTCTGGGCATGGAGCACCTTCGAGGGGCGAGGGCCATCACCAGTGAC
(配列番号15)
Lm−LLO−138−2
CGAGTGTGCTATGGTCTGGGCATGGAGCACCTTCGAGGGGCGAGGGCCATCACCAGTGAC
Lm−LLO−138−3
CGAGTGTGCTATGGTCTGGGCATGGAGCACCTTCGAGGGGCGAGGGCCATCACCAGTGAC
Lm−ddA−164−1
CGAGTGTGCTATGGTCTGGGCATGGAGCACCTTCGAGGGGCGAGGGCCATCACCAGTGAC
LmddA164−2
CGAGTGTGCTATGGTCTGGGCATGGAGCACCTTCGAGGGGCGAGGGCCATCACCAGTGAC
Lm−ddA−164−3
CGAGTGTGCTATGGTCTGGGCATGGAGCACCTTCGAGGGGCGAGGGCCATCACCAGTGAC
LmddA164−4
CGAGTGTGCTATGGTCTGGGCATGGAGCACCTTCGAGGGGCGAGGGCCATCACCAGTGAC
Lm−ddA−164−5
CGAGTGTGCTATGGTCTGGGCATGGAGCACCTTCGAGGGGCGAGGGCCATCACCAGTGAC
LmddA−164−6
CGAGTGTGCTATGGTCTGGGCATGGAGCACCTTCGAGGGGCGAGGGCCATCACCAGTGAC
参照
AATGTCCAGGAGTTTGATGGCTGCAAGAAGATCTTTGGGAGCCTGGCATTTTTGCCGGAG
(配列番号16)
Lm−LLO−138−2
AATGTCCAGGAGTTTGATGGCTGCAAGAAGATCTTTGGGAGCCTGGCATTTTTGCCGGAG
Lm−LLO−138−3
AATGTCCAGGAGTTTGATGGCTGCAAGAAGATCTTTGGGAGCCTGGCATTTTTGCCGGAG
Lm−ddA−164−1
AATGTCCAGGAGTTTGATGGCTGCAAGAAGATCTTTGGGAGCCTGGCATTTTTGCCGGAG
LmddA164−2
AATGTCCAGGAGTTTGATGGCTGCAAGAAGATCTTTGGGAGCCTGGCATTTTTGCCGGAG
Lm−ddA−164−3
AATGTCCAGGAGTTTGATGGCTGCAAGAAGATCTTTGGGAGCCTGGCATTTTTGCCGGAG
LmddA164−4
AATGTCCAGGAGTTTGATGGCTGCAAGAAGATCTTTGGGAGCCTGGCATTTTTGCCGGAG
Lm−ddA−164−5
AATGTCCAGGAGTTTGATGGCTGCAAGAAGATCTTTGGGAGCCTGGCATTTTTGCCGGAG
LmddA−164−6
AATGTCCAGGAGTTTGATGGCTGCAAGAAGATCTTTGGGAGCCTGGCATTTTTGCCGGAG
参照
AGCTTTGATGGGGACCCCTCCTCCGGCATTGCTCCGCTGAGGCCTGAGCAGCTCCAAGTG
(配列番号17)
Lm−LLO−138−2
AGCTTTGATGGGGACCCCTCCTCCGGCATTGCTCCGCTGAGGCCTGAGCAGCTCCAAGTG
Lm−LLO−138−3
AGCTTTGATGGGGACCCCTCCTCCGGCATTGCTCCGCTGAGGCCTGAGCAGCTCCAAGTG
Lm−ddA−164−1
AGCTTTGATGGGGACCCCTCCTCCGGCATTGCTCCGCTGAGGCCTGAGCAGCTCCAAGTG
LmddA164−2
AGCTTTGATGGGGACCCCTCCTCCGGCATTGCTCCGCTGAGGCCTGAGCAGCTCCAAGTG
Lm−ddA−164−3
AGCTTTGATGGGGACCCCTCCTCCGGCATTGCTCCGCTGAGGCCTGAGCAGCTCCAAGTG
LmddA164−4
AGCTTTGATGGGGACCCCTCCTCCGGCATTGCTCCGCTGAGGCCTGAGCAGCTCCAAGTG
Lm−ddA−164−5
AGCTTTGATGGGGACCCCTCCTCCGGCATTGCTCCGCTGAGGCCTGAGCAGCTCCAAGTG
LmddA−164−6
AGCTTTGATGGGGACCCCTCCTCCGGCATTGCTCCGCTGAGGCCTGAGCAGCTCCAAGTG
参照
TTCGAAACCCTGGAGGAGATCACAGGTTACCTGTACATCTCAGCATGGCCAGACAGTCTC
(配列番号18)
Lm−LLO−138−2
TTCGAAACCCTGGAGGAGATCACAGGTTACCTGTACATCTCAGCATGGCCAGACAGTCTC
Lm−LLO−138−3
TTCGAAACCCTGGAGGAGATCACAGGTTACCTGTACATCTCAGCATGGCCAGACAGTCTC
Lm−ddA−164−1
TTCGAAACCCTGGAGGAGATCACAGGTTACCTGTACATCTCAGCATGGCCAGACAGTCTC
LmddA164−2
TTCGAAACCCTGGAGGAGATCACAGGTTACCTGTACATCTCAGCATGGCCAGACAGTCTC
Lm−ddA−164−3
TTCGAAACCCTGGAGGAGATCACAGGTTACCTGTACATCTCAGCATGGCCAGACAGTCTC
LmddA164−4
TTCGAAACCCTGGAGGAGATCACAGGTTACCTGTACATCTCAGCATGGCCAGACAGTCTC
Lm−ddA−164−5
TTCGAAACCCTGGAGGAGATCACAGGTTACCTGTACATCTCAGCATGGCCANACAGTCTC
LmddA−164−6
TTCGAAACCCTGGAGGAGATCACAGGTTACCTGTACATCTCAGCATGGCCAGACAGTCT
参照
CGTGACCTCAGTGTCTTCCAGAACCTTCGAATCATTCGGGGACGGATTCTCCACGATGGC
(配列番号19)
Lm−LLO−138−2
CGTGACCTCAGTGTCTTCCAGAACCTTCGAATCATTCGGGGACGGATTCTCCACGATGGC
Lm−LLO−138−3
CGTGACCTCAGTGTCTTCCAGAACCTTCGAATCATTCGGGGACGGATTCTCCACGATGGC
Lm−ddA−164−1
CGTGACCTCAGTGTCTTCCAGAACCTTCGAATCATTCGGGGACGGATTCTCCACGATGGC
LmddA164−2
CGTGACCTCAGTGTCTTCCAGAACCTTCGAATCATTCGGGGACGGATTCTCCACGATGGC
Lm−ddA−164−3
CGTGACCTCAGTGTCTTCCAGAACCTTCGAATCATTCGGGGACGGATTCTCCACGATGGC
LmddA164−4
CGTGACCTCAGTGTCTTCCAAAACCTTCGAATCATTCGGGGACGGATTCTCCACGATGGC
Lm−ddA−164−5
CGTGACCTCAGTGTCTTCCAAAACCTTCGAATCATTCGGGGACGGATTCTCCACGATGGC
LmddA−164−6
CGTGACCTCAGTGTCTTCCAAAACCTTCGAATCATTCGGGGACGGATTCTCCACGATGGC
参照
GCGTACTCATTGACACTGCAAGGCCTGGGGATCCACTCGCTGGGGCTGCGCTCACTGCGG
(配列番号20)
Lm−LLO−138−2
GCGTACTCATTGACACTGCAAGGCCTGGGGATCCACTCGCTGGGGCTGCGCTCACTGCGG
Lm−LLO−138−3
GCGTACTCATTGACACTGCAAGGCCTGGGGATCCACTCGCTGGGGCTGCGCTCACTGCGG
Lm−ddA−164−1
GCGTACTCATTGACACTGCAAGGCCTGGGGATCCACTCGCTGGGGCTGCGCTCACTGCGG
LmddA164−3
GCGTACTCATTGACACTGCAAGGCCTGGGGATCCACTCGCTGGGGCTGCGCTCACTGCGG
Lm−ddA−164−5
GCGTACTCATTGACACTGCAAGGCCTGGGGATCCACTCGCTGGGGCTGCGCTCACTGCGG
Lm−ddA−164−6
GCGTACTCATTGACACTGCAAGGCCTGGGGATCCACTCGCTGGGGCTGCGCTCACTGCGG
参照
GAGCTGGGCAGTGGATTGGCTCTGATTCACCGCAACGCCCATCTCTGCTTTGTACACACT
(配列番号21)
Lm−LLO−138−2
GAGCTGGGCAGTGGATTGGCTCTGATTCACCGCAACGCCCATCTCTGCTTTGTACACACT
Lm−LLO−138−3
GAGCTGGGCAGTGGATTGGCTCTGATTCACCGCAACGCCCATCTCTGCTTTGTACACACT
Lm−ddA−164−1
GAGCTGGGCAGTGGATTGGCTCTGATTCACCGCAACGCCCATCTCTGCTTTGTACACACT
LmddA164−3
GAGCTGGGCAGTGGATTGGCTCTGATTCACCGCAACGCCCATCTCTGCTTTGTACACACT
Lm−ddA−164−5
GAGCTGGGCAGTGGATTGGCTCTGATTCACCGCAACGCCCATCTCTGCTTTGTACACACT
Lm−ddA−164−6
GAGCTGGGCAGTGGATTGGCTCTGATTCACCGCAACGCCCATCTCTGCTTTGTACACACT
参照
GTACCTTGGGACCAGCTCTTCCGGAACCCACATCAGGCCCTGCTCCACAGTGGGAACCGG
(配列番号22)
Lm−LLO−138−2
GTACCTTGGGACCAGCTCTTCCGGAACCCACATCAGGCCCTGCTCCACAGTGGGAACCGG
Lm−LLO−138−3
GTACCTTGGGACCAGCTCTTCCGGAACCCACATCAGGCCCTGCTCCACAGTGGGAACCGG
Lm−ddA−164−1
GTACCTTGGGACCAGCTCTTCCGGAACCCACATCAGGCCCTGCTCCACAGTGGGAACCGG
LmddA164−3
GTACCTTGGGACCAGCTCTTCCGGAACCCACATCAGGCCCTGCTCCACAGTGGGAACCGG
Lm−ddA−164−5
GTACCTTGGGACCANCTCTTCCGGAACCCACATCAGGCCCTGCTCCACAGTGGGAACCGG
Lm−ddA−164−6
GTACCTTGGGACCAGCTCTTCCGGAACCCACATCAGGCCCTGCTCCACAGTGGGAACCGG
参照
CCGGAAGAGGATTGTGGTCTCGAGGGCTTGGTCTGTAACTCACTGTGTGCCCACGGGCAC
(配列番号23)
Lm−LLO−138−2
CCGGAAGAGGATTGTGGTCTCGAGGGCTTGGTCTGTAACTCACTGTGTGCCCACGGGCAC
Lm−LLO−138−3
CCGGAAGAGGATTGTGGTCTCGAGGGCTTGGTCTGTAACTCACTGTGTGCCCACGGGCAC
Lm−ddA−164−1
CCGGAAGAGGATTGTGGTCTCGAGGGCTTGGTCTGTAACTCACTGTGTGCCCACGGGCAC
LmddA164−3
CCGGAAGAGGATTGTGGTCTCGAGGGCTTGGTCTGTAACTCACTGTGTGCCCACGGGCAC
Lm−ddA−164−6
CCGGAAGAGGATTGTGGTCTCGAGGGCTTGGTCTGTAACTCACTGTGTGCCCACGGGCAC
参照
TGCTGGGGGCCAGGGCCCACCCAGTGTGTCAACTGCAGTCATTTCCTTCGGGGCCAGGAG
(配列番号24)
Lm−LLO−138−2
TGCTGGGGGCCAGGGCCCACCCAGTGTGTCAACTGCAGTCATTTCCTTCGGGGCCAGGAG
Lm−LLO−138−3
TGCTGGGGGCCAGGGCCCACCCAGTGTGTCAACTGCAGTCATTTCCTTCGGGGCCAGGAG
Lm−ddA−164−1
TGCTGGGGGCCAGGGCCCACCCAGTGTGTCAACTGCAGTCATTTCCTTCGGGGCCAGGAG
LmddA164−3
TGCTGGGGGCCAGGGCCCACCCAGTGTGTCAACTGCAGTCATTTCCTTCGGGGCCAGGAG
Lm−ddA−164−6TGCTGGGGGCCAGGGCCCACCCA---------------
IC1のアラインメント(Her−2−neuの2114−3042bp)
参照
CGCCCAGCGGAGCAATGCCCAACCAGGCTCAGATGCGGATCCTAAAAGAGACGGAGC(配列番号25)
Lm−LLO−NY−2
CGCCCAGCGGAGCAATGCCCAACCAGGCTCAGATGCGGATCCTAAAAGAGACGGAGC
Lm−LLO−138−4
CGCCCAGCGGAGCAATGCCCAACCAGGCTCAGATGCGGATCCTAAAAGAGACGGAGC
Lm−ddA−164−2
CGCCCAGCGGAGCAATGCCCAACCAGGCTCAGATGCGGATCCTAAAAGAGACGGAGC
Lm−ddA−164−3
CGCCCAGCGGAGCAATGCCCAACCAGGCTCAGATGCGGATCCTAAAAGAGACGGAGC
Lm−ddA164−6
CGCCCAGCGGAGCAATGCCCAACCAGGCTCAGATGCGGATCCTAAAAGAGACGGAGC
参照
TAAGGAAGGTGAAGGTGCTTGGATCAGGAGCTTTTGGCACTGTCTACAAGGGCATCTGGA
(配列番号26)
Lm−LLO−NY−1
TAAGGAAGGTGAAGGTGCTTGGATCAGGAGCTTTTGGCACTGTCTACAAGGGCATCTGGA
Lm−LLO−NY−2
TAAGGAAGGTGAAGGTGCTTGGATCAGGAGCTTTTGGCACTGTCTACAAGGGCATCTGGA
Lm−LLO−138−1
TAAGGAAGGTGAACGTGCTTGGATCAGGAGCTTTTGGCACTGTCTACAAGGGCATCTGGA
Lm−LLO−138−2
TAAGGAAGGTGAAGGTGCTTGGATCAGGAGCTTTTGGCACTGTCTACAAGGGCATCTGGA
Lm−LLO−138−3
TAAGGAAGGTGAAGGTGCTTGGATCAGGAGCTTTTGGCACTGTCTACAAGGGCATCTGGA
Lm−LLO−138−4
TAAGGAAGGTGAAGGTGCTTGGATCAGGAGCTTTTGGCACTGTCTACAAGGGCATCTGGA
Lm−ddA−164−1
TAAGGAAGGTGAAGGTGCTTGGATCAGGAGCTTTTGGCACTGTCTACAAGGGCATCTGGA
Lm−ddA−164−2
TAAGGAAGGTGAAGGTGCTTGGATCAGGAGCTTTTGGCACTGTCTACAAGGGCATCTGGA
Lm−ddA−164−3
TAAGGAAGGTGAAGGTGCTTGGATCAGGAGCTTTTGGCACTGTCTACAAGGGCATCTGGA
Lm−ddA−164−4
TAAGGAAGGTGAAGGTGCTTGGATCAGGAGCTTTTGGCACTGTCTACAAGGGCATCTGGA
Lm−ddA−164−5
TAAGGAAGGTGAAGGTGCTTGGATCAGGAGCTTTTGGCACTGTCTACAAGGGCATCTGGA
Lm−ddA164−6
TAAGGAAGGTGAAGGTGCTTGGATCAGGAGCTTTTGGCACTGTCTACAAGGGCATCTGGA
参照
TCCCAGATGGGGAGAATGTGAAAATCCCCGTGGCTATCAAGGTGTTGAGAGAAAACACAT
(配列番号27)
Lm−LLO−NY−1
TCCCAGATGGGGAGAATGTGAAAATCCCCGTGGCTATCAAGGTGTTGAGAGAAAACACAT
Lm−LLO−NY−2
TCCCAGATGGGGAGAATGTGAAAATCCCCGTGGCTATCAAGGTGTTGAGAGAAAACACAT
Lm−LLO−138−1
TCCCAGATGGGGAGAATGTGAAAATCCCCGTGGCTATCAAGGTGTTGAGAGAAAACACAT
Lm−LLO−138−2
TCCCAGATGGGGAGAATGTGAAAATCCCCGTGGCTATCAAGGTGTTGAGAGAAAACACAT
Lm−LLO−138−3
TCCCAGATGGGGAGAATGTGAAAATCCCCGTGGCTATCAAGGTGTTGAGAGAAAACACAT
Lm−LLO−138−4
TCCCAGATGGGGAGAATGTGAAAATCCCCGTGGCTATCAAGGTGTTGAGAGAAAACACAT
Lm−ddA−164−1
TCCCAGATGGGGAGAATGTGAAAATCCCCGTGGCTATCAAGGTGTTGAGAGAAAACACAT
Lm−ddA−164−2
TCCCAGATGGGGAGAATGTGAAAATCCCCGTGGCTATCAAGGTGTTGAGAGAAAACACAT
Lm−ddA−164−3
TCCCAGATGGGGAGAATGTGAAAATCCCCGTGGCTATCAAGGTGTTGAGAGAAAACACAT
Lm−ddA−164−4
TCCCAGATGGGGAGAATGTGAAAATCCCCGTGGCTATCAAGGTGTTGAGAGAAAACACAT
Lm−ddA−164−5
TCCCAGATGGGGAGAATGTGAAAATCCCCGTGGCTATCAAGGTGTTGAGAGAAAACACAT
Lm−ddA164−6
TCCCAGATGGGGAGAATGTGAAAATCCCCGTGGCTATCAAGGTGTTGAGAGAAAACACAT
参照
CTCCTAAAGCCAACAAAGAAATTCTAGATGAAGCGTATGTGATGGCTGGTGTGGGTTCTC
(配列番号28)
Lm−LLO−NY−1
CTCCTAAAGCCAACAAAGAAATTCTAGATGAAGCGTATGTGATGGCTGGTGTGGGTTCTC
Lm−LLO−NY−2
CTCCTAAAGCCAACAAAGAAATTCTAGATGAAGCGTATGTGATGGCTGGTGTGGGTTCTC
Lm−LLO−138−1
CTCCTAAAGCCAACAAAGAAATTCTAGATGAAGCGTATGTGATGGCTGGTGTGGGTTCTC
Lm−LLO−138−2
CTCCTAAAGCCAACAAAGAAATTCTAGATGAAGCGTATGTGATGGCTGGTGTGGGTTCTC
Lm−LLO−138−3
CTCCTAAAGCCAACAAAGAAATTCTAGATGAAGCGTATGTGATGGCTGGTGTGGGTTCTC
lm−LLO−138−4
CTCCTAAAGCCAACAAAGAAATTCTAGATGAAGCGTATGTGATGGCTGGTGTGGGTTCTC
Lm−ddA−164−1
CTCCTAAAGCCAACAAAGAAATTCTAGATGAAGCGTATGTGATGGCTGGTGTGGGTTCTC
Lm−ddA−164−2
CTCCTAAAGCCAACAAAGAAATTCTAGATGAAGCGTATGTGATGGCTGGTGTGGGTTCTC
Lm−ddA−164−3
CTCCTAAAGCCAACAAAGAAATTCTAGATGAAGCGTATGTGATGGCTGGTGTGGGTTCTC
Lm−ddA−164−4
CTCCTAAAGCCAACAAAGAAATTCTAGATGAAGCGTATGTGATGGCTGGTGTGGGTTCTC
Lm−ddA−164−5
CTCCTAAAGCCAACAAAGAAATTCTAGATGAAGCGTATGTGATGGCTGGTGTGGGTTCTC
Lm−ddA164−6
CTCCTAAAGCCAACAAAGAAATTCTAGATGAAGCGTATGTGATGGCTGGTGTGGGTTCTC
参照
CGTATGTGTCCCGCCTCCTGGGCATCTGCCTGACATCCACAGTACAGCTGGTGACACAGC
(配列番号29)
Lm−LLO−NY−1
CGTATGTGTCCCGCCTCCTGGGCATCTGCCTGACATCCACAGTACAGCTGGTGACACAGC
Lm−LLO−NY−2
CGTATGTGTCCCGCCTCCTGGGCATCTGCCTGACATCCACAGTACAGCTGGTGACACAGC
Lm−LLO−138−1
CGTATGTGTCCCGCCTCCTGGGCATCTGCCTGACATCCACAGTACAGCTGGTGACACAGC
Lm−LLO−138−2
CGTATGTGTCCCGCCTCCTGGGCATCTGCCTGACATCCACAGTACAGCTGGTGACACAGC
Lm−LLO−138−3
CGTATGTGTCCCGCCTCCTGGGCATCTGCCTGACATCCACAGTACAGCTGGTGACACAGC
Lm−LLO−138−4
CGTATGTGTCCCGCCTCCTGGGCATCTGCCTGACATCCACAGTACAGCTGGTGACACAGC
Lm−ddA−164−1
CGTATGTGTCCCGCCTCCTGGGCATCTGCCTGACATCCACAGTACAGCTGGTGACACAGC
Lm−ddA−164−2
CGTATGTGTCCCGCCTCCTGGGCATCTGCCTGACATCCACAGTACAGCTGGTGACACAGC
Lm−ddA−164−3
CGTATGTGTCCCGCCTCCTGGGCATCTGCCTGACATCCACAGTACAGCTGGTGACACAGC
Lm−ddA−164−4
CGTATGTGTCCCGCCTCCTGGGCATCTGCCTGACATCCACAGTACAGCTGGTGACACAGC
Lm−ddA−164−5
CGTATGTGTCCCGCCTCCTGGGCATCTGCCTGACATCCACAGTACAGCTGGTGACACAGC
Lm−ddA164−6
CGTATGTGTCCCGCCTCCTGGGCATCTGCCTGACATCCACAGTACAGCTGGTGACACAGC
参照
TTATGCCCTACGGCTGCCTTCTGGACCATGTCCGAGAACACCGAGGTCGCCTAGGCTCCC
(配列番号30)
Lm−LLO−NY−1
TTATGCCCTACGGCTGCCTTCTGGACCATGTCCGAGAACACCGAGGTCGCCTAGGCTCCC
Lm−LLO−NY−2
TTATGCCCTACGGCTGCCTTCTGGACCATGTCCGAGAACACCGAGGTCGCCTAGGCTCCC
Lm−LLO−138−1
TTATGCCCTACGGCTGCCTTCTGGACCATGTCCGAGAACACCGAGGTCGCCTAGGCTCCC
Lm−LLO−138−2
TTATGCCCTACGGCTGCCTTCTGGACCATGTCCGAGAACACCGAGGTCGCCTAGGCTCCC
Lm−LLO−138−3
TTATGCCCTACGGCTGCCTTCTGGACCATGTCCGAGAACACCGAGGTCGCCTAGGCTCCC
Lm−LLO−138−4
TTATGCCCTACGGCTGCCTTCTGGACCATGTCCGAGAACACCGAGGTCGCCTAGGCTCCC
Lm−ddA−164−1
TTATGCCCTACGGCTGCCTTCTGGACCATGTCCGAGAACACCGAGGTCGCCTAGGCTCCC
Lm−ddA−164−2
TTATGCCCTACGGCTGCCTTCTGGACCATGTCCGAGAACACCGAGGTCGCCTAGGCTCCC
Lm−ddA−164−3
TTATGCCCTACGGCTGCCTTCTGGACCATGTCCGAGAACACCGAGGTCGCCTAGGCTCCC
Lm−ddA−164−4
TTATGCCCTACGGCTGCCTTCTGGACCATGTCCGAGAACACCGAGGTCGCCTAGGCTCCC
Lm−ddA−164−5
TTATGCCCTACGGCTGCCTTCTGGACCATGTCCGAGAACACCGAGGTCGCCTAGGCTCCC
Lm−ddA164−6
TTATGCCCTACGGCTGCCTTCTGGACCATGTCCGAGAACACCGAGGTCGCCTAGGCTCCC
参照
AGGACCTGCTCAACTGGTGTGTTCAGATTGCCAAGGGGATGAGCTACCTGGAGGACGTGC(配列番号31)
Lm−LLO−NY−1
AGGACCTGCTCAACTGGTGTGTTCAGATTGCCAAGGGGATGAGCTACCTGGAGGACGTGC
Lm−LLO−NY−2
AGGACCTGCTCAACTGGTGTGTTCAGATTGCCAAGGGGATGAGCTACCTGGAGGACGTGC
Lm−LLO−138−1
AGGACCTGCTCAACTGGTGTGTTCAGATTGCCAAGGGGATGAGCTACCTGGAGGACGTGC
Lm−LLO−138−2
AGGACCTGCTCAACTGGTGTGTTCAGATTGCCAAGGGGATGAGCTACCTGGAGGACGTGC
Lm−LLO−138−3
AGGACCTGCTCAACTGGTGTGTTCAGATTGCCAAGGGGATGAGCTACCTGGAGGACGTGC
Lm−LLO−138−4
AGGACCTGCTCAACTGGTGTGTTCAGATTGCCAAGGGGATGAGCTACCTGGAGGACGTGC
Lm−ddA−164−1
AGGACCTGCTCAACTGGTGTGTTCAGATTGCCAAGGGGATGAGCTACCTGGAGGACGTGC
Lm−ddA−164−2
AGGACCTGCTCAACTGGTGTGTTCAGATTGCCAAGGGGATGAGCTACCTGGAGGACGTGC
Lm−ddA−164−3
AGGACCTGCTCAACTGGTGTGTTCAGATTGCCAAGGGGATGAGCTACCTGGAGGACGTGC
Lm−ddA−164−4
AGGACCTGCTCAACTGGTGTGTTCAGATTGCCAAGGGGATGAGCTACCTGGAGGACGTGC
Lm−ddA−164−5
AGGACCTGCTCAACTGGTGTGTTCAGATTGCCAAGGGGATGAGCTACCTGGAGGACGTGC
Lm−ddA164−6
AGGACCTGCTCAACTGGTGTGTTCAGATTGCCAAGGGGATGAGCTACCTGGAGGACGTGC
参照
GGCTTGTACACAGGGACCTGGCTGCCCGGAATGTGCTAGTCAAGAGTCCCAACCACGTCA(配列番号32)
Lm−LLO−NY−1
GGCTTGTACACAGGGACCTGGCTGCCCGGAATGTGCTAGTCAAGAGTCCCAACCACGTCA
Lm−LLO−NY−2
GGCTTGTACACAGGGACCTGGCTGCCCGGAATGTGCTAGTCAAGAGTCCCAACCACGTCA
Lm−LLO−138−1
GGCTTGTACACAGGGACCTGGCTGCCCGGAATGTGCTAGTCAAGAGTCCCAACCACGTCA
Lm−LLO−138−2
GGCTTGTACACAGGGACCTGGCTGCCCGGAATGTGCTAGTCAAGAGTCCCAACCACGTCA
Lm−LLO−138−3
GGCTTGTACACAGGGACCTGGCTGCCCGGAATGTGCTAGTCAAGAGTCCCAACCACGTCA
Lm−LLO−138−4
GGCTTGTACACAGGGACCTGGCTGCCCGGAATGTGCTAGTCAAGAGTCCCAACCACGTCA
Lm−ddA−164−1
GGCTTGTACACAGGGACCTGGCTGCCCGGAATGTGCTAGTCAAGAGTCCCAACCACGTCA
Lm−ddA−164−2
GGCTTGTACACAGGGACCTGGCTGCCCGGAATGTGCTAGTCAAGAGTCCCAACCACGTCA
Lm−ddA−164−4
GGCTTGTACACAGGGACCTGGCTGCCCGGAATGTGCTAGTCAAGAGTCCCAACCACGTCA
Lm−ddA−164−3
GGCTTGTACACAGGGACCTGGCTGCCCGGAATGTGCTAGTCAAGAGTCCCAACCACGTCA
Lm−ddA−164−5
GGCTTGTACACAGGGACCTGGCTGCCCGGAATGTGCTAGTCAAGAGTCCCAACCACGTCA
Lm−ddA164−6
GGCTTGTACACAGGGACCTGGCTGCCCGGAATGTGCTAGTCAAGAGTCCCAACCACGTCA
参照
AGATTACAGATTTCGGGCTGGCTCGGCTGCTGGACATTGATGAGACAGAGTACCATGCAG
(配列番号33)
Lm−LLO−NY−1
AGATTACAGATTTCGGGCTGGCTCGGCTGCTGGACATTGATGAGACAGAGTACCATGCAG
Lm−LLO−NY−2
AGATTACAGATTTCGGGCTGGCTCGGCTGCTGGACATTGATGAGACAGAGTACCATGCAG
Lm−LLO−138−1
AGATTACAGATTTCGGGCTGGCTCGGCTGCTGGACATTGATGAGACAGAGTACCATGCAG
Lm−LLO−138−2
AGATTACAGATTTCGGGCTGGCTCGGCTGCTGGACATTGATGAGACAGAGTACCATGCAG
Lm−LLO−138−3
AGATTACAGATTTCGGGCTGGCTCGGCTGCTGGACATTGATGAGACAGAGTACCATGCAG
Lm−LLO−138−4
AGATTACAGATTTCGGGCTGGCTCGGCTGCTGGACATTGATGAGACAGAGTACCATGCAG
Lm−ddA−164−1
AGATTACAGATTTCGGGCTGGCTCGGCTGCTGGACATTGATGAGACAGAGTACCATGCAG
Lm−ddA−164−2
AGATTACAGATTTCGGGCTGGCTCGGCTGCTGGACATTGATGAGACAGAGTACCATGCAG
Lm−ddA−164−3
AGATTACAGATTTCGGGCTGGCTCGGCTGCTGGACATTGATGAGACAGAGTACCATGCAG
Lm−ddA−164−4
AGATTACAGATTTCGGGCTGGCTCGGCTGCTGGACATTGATGAGACAGAGTACCATGCAG
Lm−ddA−164−5
AGATTACAGATTTCGGGCTGGCTCGGCTGCTGGACATTGATGAGACAGAGTACCATGCAG
Lm−ddA164−6
AGATTACAGATTTCGGGCTGGCTCGGCTGCTGGACATTGATGAGACAGAGTACCATGCAG
参照
ATGGGGGCAAGGTGCCCATCAAATGGATGGCATTGGAATCTATTCTCAGACGCCGGTTCA(配列番号34)
Lm−LLO−NY−1
ATGGGGGCAAGGTGCCCATCAAATGGATGGCATTGGAATCTATTCTCAGACGCCGGTTCA
Lm−LLO−NY−2
ATGGGGGCAAGGTGCCCATCAAATGGATGGCATTGGAATCTATTCTCAGACGCCGGTTCA
Lm−LLO−138−1
ATGGGGGCAAGGTGCCCATCAAATGGATGGCATTGGAATCTATTCTCAGACGCCGGTTCA
Lm−LLO−138−2
ATGGGGGCAAGGTGCCCATCAAATGGATGGCATTGGAATCTATTCTCAGACGCCGGTTCA
Lm−LLO−138−3
ATGGGGGCAAGGTGCCCATCAAATGGATGGCATTGGAATCTATTCTCAGACGCCGGTTCA
Lm−LLO−138−4
ATGGGGGCAAGGTGCCCATCAAATGGATGGCATTGGAATCTATTCTCAGACGCCGGTTCA
Lm−ddA−164−1
ATGGGGGCAAGGTGCCCATCAAATGGATGGCATTGGAATCTATTCTCAGACGCCGGTTCA
Lm−ddA−164−2
ATGGGGGCAAGGTGCCCATCAAATGGATGGCATTGGAATCTATTCTCAGACGCCGGTTCA
Lm−ddA−164−3
ATGGGGGCAAGGTGCCCATCAAATGGATGGCATTGGAATCTATTCTCAGACGCCGGTTCA
Lm−ddA−164−4
ATGGGGGCAAGGTGCCCATCAAATGGATGGCATTGGAATCTATTCTCAGACGCCGGTTCA
Lm−ddA−164−5
ATGGGGGCAAGGTGCCCATCAAATGGATGGCATTGGAATCTATTCTCAGACGCCGGTTCA
Lm−ddA−164−6
ATGGGGGCAAGGTGCCCATCAAATGGATGGCATTGGAATCTATTCTCAGACGCCGGTTCA
参照
CCCATCAGAGTGATGTGTGGAGCTATGGAGTGACTGTGTGGGAGCTGATGACTTTTGGGG
(配列番号35)
Lm−LLO−NY−1
CCCATCAGAGTGATGTGTGGAGCTATGGAGTGACTGTGTGGGAGCTGATGACTTTTGGGG
Lm−LLO−NY−2
CCCATCAGAGTGATGTGTGGAGCTATGGAGTGACTGTGTGGGAGCTGATGACTTTTGGGG
Lm−LLO−138−1
CCCATCAGAGTGATGTGTGGAGCTATGGAGTGACTGTGTGGGAGCTGATGACTTTTGGGG
Lm−LLO−138−2
CCCATCAGAGTGATGTGTGGAGCTATGGAGTGACTGTGTGGGAGCTGATGACTTTTGGGG
Lm−LLO−138−3
CCCATCAGAGTGATGTGTGGAGCTATGGAGTGACTGTGTGGGAGCTGATGACTTTTGGGG
Lm−LLO−138−4
CCCATCAGAGTGATGTGTGGAGCTATGGAGTGACTGTGTGGGAGCTGATGACTTTTGGGG
Lm−ddA−164−1
CCCATCAGAGTGATGTGTGGAGCTATGGAGTGACTGTGTGGGAGCTGATGACTTTTGGGG
Lm−ddA−164−2
CCCATCAGAGTGATGTGTGGAGCTATGGAGTGACTGTGTGGGAGCTGATGACTTTTGGGG
Lm−ddA−164−3
CCCATCAGAGTGATGTGTGGAGCTATGGAGTGACTGTGTGGGAGCTGATGACTTTTGGGG
Lm−ddA−164−4
CCCATCAGAGTGATGTGTGGAGCTATGGAGTGACTGTGTGGGAGCTGATGACTTTTGGGG
Lm−ddA−164−5
CCCATCAGAGTGATGTGTGGAGCTATGGAGTGACTGTGTGGGAGCTGATGACTTTTGGGG
Lm−ddA164−6
CCCATCAGAGTGATGTGTGGAGCTATGGAGTGACTGTGTGGGAGCTGATGACTTTTGGGG
参照
CCAAACCTTACGATGGAATCCCAGCCCGGGAGATCCCTGATTTGCTGGAGAAGGGAGAA
(配列番号36)
Lm−LLO−NY−1
CCAAACCTTACGATGGAATCCCAGCCCGGGAGATCCCTGATTTGCTGGAGAAGGGAGAA
Lm−LLO−NY−2
CCAAACCTTACGATGGAATCCCAGCCCGGGAGATCCCTGATTTGCTGGAGAAGGGAGAA
Lm−LLO−138−1
CCAAACCTTACGATGGAATCCCAGCCCGGGAGATCCCTGATTTGCTGGAGAAGGGAGAA
Lm−LLO−138−3
CCAAACCTTACGATGGAATCCCAGCCCGGGAGATCCCTGATTTGCTGGAGAAGGGAGAA
Lm−LLO−138−4
CCAAACCTTACGATGNAATCCCAGCCCGGGAGATCCCTGATTTGCTGGAGAAGGGAGAA
Lm−ddA164−6
CCAAACCTTACGATGGAATCCCAGCCCGGGAGATCCCTGATTTGCTGGAGAAGGGAGAA
Lm−ddA−164−2
CCAAACCTTACGATGGAATCCCAGCCCGGGAGATCCCTGATTTGCTGGAGAAGGGAGAA
Lm−LLO−138−2
CCAAACCTTACGATGGAATCCCAGCCCGGGAGATCCCTGATTTGCTGGAGAAGGGAGAA
Lm−ddA−164−3
CCAAACCTTACGATGGAATCCCAGCCCGGGAGATCCCTGATTTGCTGGAGAAGGGAGAA
Lm−ddA−164−5
CCAAACCTTACGATGGAATCCCAGCCCGGGAGATCCCTGATTTGCTGGAGAAGGGAGAA
Lm−ddA−164−1
CCAAACCTTACGATGGAATCCCAGCCCGGGAGATCCCTGATTTGCTGGAGAAGGGAGAA
Lm−ddA−164−4
CCAAACCTTACGATGGAATCCCAGCCCGGGAGATCCCTGATTTGCTGGAGAAGGGAGAA
参照
CGCCTACCTCAGCCTCCAATCTGCACCATTGATGTCTACATGATTATGGTCAAATGTT(配列番号37)
Lm−LLO−NY−1
CGCCTACCTCAGCCTCCAATCTGCACCATTGATGTCTACATGATTATGGTCAAATGTT
Lm−LLO−NY−2
CGCCTACCTCAGCCTCCAATCTGCACCATTGATGTCTACATGATTATGGTCAAATGTT
Lm−LLO−138−1
CGCCTACCTCAGCCTCCAATCTGCACCATTGATGTCTACATGATTATGGTCAAATGTT
Lm−LLO−138−2
CGCCTACCTCAGCCTCCAATCTGCACCATTGATGTCTACATGATTATGGTCAAATGTT
Lm−LLO−138−3
CGCCTACCTCAGCCTCCAATCTGCACCATTGATGTCTACATGATTATGGTCAAATGTT
Lm−LLO−138−4
CGCCTACCTCAGCCTCCAATCTGCACCATTGATGTCTACATGATTATGGTCAAATGTT
Lm−ddA−164−1 CGCCTACCTCAGCCTCCAATCTGCACCATTGATGTCTACATGATTATGGTCAAATGTT
Lm−ddA−164−2 CGCCTACCTCAGCCTCCAATCTGCACCATTGATGTCTACATGATTATGGTCAAATGTT
Lm−ddA−164−3 CGCCTACCTCAGCCTCCAATCTGCACCATTGATGTCTACATGATTATGGTCAAATGTT
Lm−ddA−164−4 CGCCTACCTCAGCCTCCAATCTGCACCATTGATGTCTACATGATTATGGTCAAATGTT
Lm−ddA−164−5 CGCCTACCTCAGCCTCCAATCTGCACCATTGATGTCTACATGATTATGGTCAAATGTT
Lm−ddA164−6 CGCCTACCTCAGCCTCCAATCTGCACCATTGATGTCTACATGATTATGGTCAAATGTT
参照
GGATGATTGACTCTGAATGTCGCCCGAGATTCCGGGAGTTGGTGTCAGAATTTT(配列番号38)
Lm−LLO−NY−1 GGATGATTGACTCTGAATGTCGCCCGAGATTCCGGGAGTTGGTGTCAGAATTTT
Lm−LLO−NY−2 GGATGATTGACTCTGAATGTCGCCCGAGATTCCGGGAGTTGGTGTCAGAATTTT
Lm−LLO−138−2 GGATGATTGACTCTGAATGTCCCCCGAGATTCCGGGAGTTGGTGTCAAAATTTT
Lm−LLO−138−3 GGATGATTGACTCTGAATGTCGCCCGAGATTCCGGGAGTTGGTGTCAGAATTTT
Lm−LLO−138−4 GGATGATTGACTCTGAATGTCGCCCGAGATTCCGGGAGTTGGTGTCAGAATTTT
Lm−ddA−164−1 GGATGATTGACTCTGAATGTCGCCCGAGATTCCGGGAGTTGGTGTCAGAATTTT
Lm−ddA−164−2 GGATGATTGACTCTGAATGTCGCCCGAGATTCCGGGAGTTGGTGTCAGAATTTT
Lm−ddA−164−3 GGATGATTGACTCTGAATGTCGCCCGAGATTCCGGGAGTTGGTGTCAGAATTTT
Lm−ddA−164−5 GGATGATTGACTCTGAATGTCGCCCGAGATTCCGGGAGTTGGTGTCAGAATTTT
Lm−ddA−164−4 GGATGATTGACTCTGAATGTCGCCCGAGATTCCGGGAGTTGGTGTCAGAATTTT
Lm−ddA164−6 GGATGATTGACTCTGAATGTCGCCCGAGATTCCGGGAGTTGGTGTCAGAATTTT
参照
CACGTATGGCGAGGGACCCCCAGCGTTTTGTGGTCATCCAGAACGAGGACTT(配列番号39)
Lm−LLO−NY−1 CACGTATGGCGAGGGACCCCCAGCGTTTTGTGGTCATCCAGAACGAGGACTT
Lm−LLO−NY−2 CACGTATGGCGAGGGACCCCCAGCGTTTTGTGGTCATCCAGAACGAGGACTT
Lm−LLO−138−2 CACGTATGGCGAGGGACCCCCAGCGTTTTGTGGTCATCCAGAACGAGGACTT
Lm−LLO−138−3 CACGTATGGCGAGGGACCCCCAGCGTTTTGTGGTCATCCAGAACGAGGACTT
Lm−LLO−138−4 CACGTATGGCGAGGGACCCCCAGCGTTTTGTGGTCATCCAGAACGAGGACTT
Lm−ddA−164−1 CACGTATGGCGAGGGACCCCCAGCGTTTTGTGGTCATCCAGAACGAGGACTT
Lm−ddA−164−2 CACGTATGGCGAGGGACCCCCAGCGTTTTGTGGTCATCCAGAACGAGGACTT
Lm−ddA−164−3 CACGTATGGCGAGGGACCCCCAGCGTTTTGTGGTCATCCAGAACGAGGACTT
Lm−ddA−164−5 CACGTATGGCGAGGGACCCCCAGCGTTTTGTGGTCATCCAGAACGAGGACTT
Lm−ddA−164−6 CACGTATGGCGAGGGACCCCCAGCGTTTTGTGGTCATCCAGAACGAGGACTT
EC1のアラインメント(Her−2−neuの399−758bp)
参照
CCCAGGCAGAACCCCAGAGGGGCTGCGGGAGCTGCAGCTTCGAAGTCTCACAGAGATCCT
(配列番号40)
Lm−LLO−138−1
CCCAGGCAGAACCCCAGAGGGGCTGCGGGAGCTGCAGCTTCGAAGTCTCACAGAGATCCT
Lm−LLO−138−2
CCCAGGCAGAACCCCAGAGGGGCTGCGGGAGCTGCAGCTTCGAAGTCTCACAGAGATCCT
Lm−ddA−164−1
CCCAGGCAGAACCCCAGAGGGGCTGCGGGAGCTGCAGCTTCGAAGTCTCACAGAGATCCT
LmddA−164−2
CCCAGGCAGAACCCCAGAGGGGCTGCGGGAGCTGCAGCTTCGAAGTCTCACAGAGATCCT
LmddA−164−3
CCCAGGCAGAACCCCAGAGGGGCTGCGGGAGCTGCAGCTTCGAAGTCTCACAGAGATCCT
LmddA164−4
CCCAGGCAGAACCCCAGAGGGGCTGCGGGAGCTGCAGCTTCGAAGTCTCACAGAGATCCT
参照
GAAGGGAGGAGTTTTGATCCGTGGGAACCCTCAGCTCTGCTACCAGGACATGGTTTTGTG
(配列番号41)
Lm−LLO−138−1
GAAGGGAGGAGTTTTGATCCGTGGGAACCCTCAGCTCTGCTACCAGGACATGGTTTTGTG
Lm−LLO−138−2
GAAGGGAGGAGTTTTGATCCGTGGGAACCCTCAGCTCTGCTACCAGGACATGGTTTTGTG
Lm−ddA−164−1
GAAGGGAGGAGTTTTGATCCGTGGGAACCCTCAGCTCTGCTACCAGGACATGGTTTTGTG
LmddA−164−2
GAAGGGAGGAGTTTTGATCCGTGGGAACCCTCAGCTCTGCTACCAGGACATGGTTTTGTG
LmddA−164−3
GAAGGGAGGAGTTTTGATCCGTGGGAACCCTCAGCTCTGCTACCAGGACATGGTTTTGTG
LmddA164−4
GAAGGGAGGAGTTTTGATCCGTGGGAACCCTCAGCTCTGCTACCAGGACATGGTTTTGTG
参照
CCGGGCCTGTCCACCTTGTGCCCCCGCCTGCAAAGACAATCACTGTTGGGGTGAGAGTCC
(配列番号42)
Lm−LLO−138−1
CCGGGCCTGTCCACCTTGTGCCCCCGCCTGCAAAGACAATCACTGTTGGGGTGAGAGTCC
Lm−LLO−138−2
CCGGGCCTGTCCACCTTGTGCCCCCGCCTGCAAAGACAATCACTGTTGGGGTGAGAGTCC
Lm−ddA−164−1
CCGGGCCTGTCCACCTTGTGCCCCCGCCTGCAAAGACAATCACTGTTGGGGTGAGAGTCC
LmddA−164−2
CCGGGCCTGTCCACCTTGTGCCCCCGCCTGCAAAGACAATCACTGTTGGGGTGAGAGTCC
LmddA−164−3
CCGGGCCTGTCCACCTTGTGCCCCCGCCTGCAAAGACAATCACTGTTGGGGTGAGAGTCC
LmddA164−4
CCGGGCCTGTCCACCTTGTGCCCCCGCCTGCAAAGACAATCACTGTTGGGGTGAGAGTCC
参照
GGAAGACTGTCAGATCTTGACTGGCACCATCTGTACCAGTGGTTGTGCCCGGTGCAAGGG
(配列番号43)
Lm−LLO−138−1
GGAAGACTGTCAGATCTTGACTGGCACCATCTGTACCAGTGGTTGTGCCCGGTGCAAGGG
Lm−LLO−138−2
GGAAGACTGTCAGATCTTGACTGGCACCATCTGTACCAGTGGTTGTGCCCGGTGCAAGGG
Lm−ddA−164−1
GGAAGACTGTCAGATCTTGACTGGCACCATCTGTACCAGTGGTTGTGCCCGGTGCAAGGG
LmddA−164−2
GGAAGACTGTCAGATCTTGACTGGCACCATCTGTACCAGTGGTTGTGCCCGGTGCAAGGG
LmddA−164−3
GGAAGACTGTCAGATCTTGACTGGCACCATCTGTACCAGTGGTTGTGCCCGGTGCAAGGG
LmddA164−4
GGAAGACTGTCAGATCTTGACTGGCACCATCTGTACCAGTGGTTGTGCCCGGTGCAAGGG
参照
CCGGCTGCCCACTGACTGCTGCCATGAGCAGTGTGCCGCAGGCTGCACGGGCCCCAAGCA(配列番号44)
Lm−LLO−138−1
CCGGCTGCCCACTGACTGCTGCCATGAGCAGTGTGCCGCAGGCTGCACGGGCCCCAAGCA
Lm−LLO−138−2
CCGGCTGCCCACTGACTGCTGCCATGAGCAGTGTGCCGCAGGCTGCACGGGCCCCAAGCA
Lm−ddA−164−1
CCGGCTGCCCACTGACTGCTGCCATGAGCAGTGTGCCGCAGGCTGCACGGGCCCCAAGCA
LmddA−164−2
CCGGCTGCCCACTGACTGCTGCCATGAGCAGTGTGCCGCAGGCTGCACGGGCCCCAAGTA
LmddA−164−3
CCGGCTGCCCACTGACTGCTGCCATGAGCAGTGTGCCGCAGGCTGCACGGGCCCCAAGTA
LmddA164−4
CCGGCTGCCCACTGACTGCTGCCATGAGCAGTGTGCCGCAGGCTGCACGGGCCCCAAGTA
(実施例7:ADXS31−164による末梢免疫付与は、脳内の転移性乳癌細胞株の増殖を遅延させる。)
マウスが、ADXS31−164又は無関係なLm対照ワクチンの腹腔内投与により免疫され、次いで、頭蓋内にルシフェラーゼ及び低レベルのHer2/neuを発現するEMT6−Luc腫瘍細胞5,000個が移植された(図6C)。頭蓋内投与後に、各時点で麻酔マウスのエクスビボイメージングにより腫瘍が監視された。腫瘍接種後8日目に、対照動物のすべてで腫瘍が検出されたが、ADXS31−164群のマウスのうちの1匹も検出可能な腫瘍を示さなかった(図6A及びB)。ADXS31−164は、明白にこれらの腫瘍侵襲を遅延させ、腫瘍接種後11日目には、陰性対照の全ての動物がそれらの腫瘍により既に死亡していたが、ADXS31−164群のすべてのマウスは生存しており、及び腫瘍増殖の小さな兆候を示していただけであった。これらの結果は、ADXS31−164の末梢投与により得られた免疫応答が、恐らく中枢神経系に到達し、及びLmddAに基づくワクチンがCNS腫瘍の治療に用いられる可能性があることを、強く示唆した。
(実施例8:ADXS31−164による免疫付与によるイヌ科動物骨肉腫の治療。)
イヌ骨肉腫は、10歳を超える大型犬の主要な死因となる長(脚)骨の癌である。標準的治療は、診断後の速やかな切断、その後の化学療法である。しかしながら、常にこの癌は肺に転移する。化学療法により、イヌは、それをしない場合の6か月に対して12か月生存する。HER2抗原は、骨肉腫の場合には50%を超える割合で存在する。HER2抗原は骨肉腫の最大50%に存在すると考えられている。ADXS31−164は、この抗原発現細胞への免疫攻撃を引き起こし、及びヒト乳癌を治療するために開発されている。
イヌの骨肉腫の組織学的診断及び悪性細胞による、Her2/neu発現の証拠は(本発明に)組み込まれる資格がある。
(イヌ骨肉腫での試行)
第一の治療計画では、脚が切断され、続いて化学療法治療のラウンドが行われる。その後に、Her−2ワクチンの3回投与が、6か月の間隔の追加免疫とともに、又は追加免疫なしで行われる。
すべてのイヌが4週間のカルボプラチンによる治療を受ける。最後のカルボプラチン投与の4週後に、イヌは3週ごとに1回、合計3回のADXS−HER2投与を受ける。群1(3匹のイヌ)は投与ごとに1x10CFUを受け、群2(3匹のイヌ)は、それぞれ投与ごとに5xl0CFUを受け、及び群3(3匹のイヌ)は、投与ごとに1X10CFUを受ける。万一潜在的に用量制限的な毒性が観察された場合には、より多くのデータを収集するために追加のイヌを加えることができる。そのために、9〜18匹のイヌが最初の試験で治療される。
第二の治療計画では、化学療法の前(1月前)に、1回のワクチン投与が行われる、合計4回の投与が行われる以外は、第一の治療計画が繰り返される。
更に、両方の治療計画では、化学療法の1月後に単回投与が行われる。
本明細書において、本発明の特定の特徴が、説明され、及び記載される一方で、多くの修正、置換、変更、及び等価物が、今や当業者には思い浮かぶであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の趣旨に該当するそのような、すべての修正及び変更を包含することが意図される。

Claims (16)

  1. ヒト以外の動物における、Her2/neu発現腫瘍の増殖又は癌に対する、予防、治療、又は免疫応答誘発のための薬剤の調製における、融合ポリペプチドをコードする第一のオープンリーディングフレームを有する核酸分子を含む、有効量の弱毒化組換えリスリアの使用であって、前記融合ポリペプチドは、追加のアジュバントのポリペプチドと融合されたHer2/neuキメラ抗原を含み、前記核酸分子は代謝酵素をコードする第二のオープンリーディングフレームをさらに含み、前記代謝酵素は、前記弱毒化組換えリステリア株の染色体に欠失している内在性遺伝子を補完しており、前記Her2/neu発現腫瘍又は癌が骨肉腫である、使用。
  2. 前記ヒト以外の動物がイヌ科動物である、請求項1に記載の使用。
  3. 前記薬剤は、前記Her2/neu発現腫瘍又は癌におけるHer2/neuタンパク質のエスケープ変異を防止する、請求項1に記載の使用。
  4. 前記Her2/neuキメラ抗原が、少なくとも5個、9個、13個、14個、又は17個のマッピングされたヒトMHCクラスIエピトープを含む、請求項1に記載の使用。
  5. 前記核酸分子が、リステリアゲノム、又は前記弱毒化組換えリステリア株のプラスミドに組み込まれている、請求項に記載の使用。
  6. 抗生物質による選別がない場合に、前記プラスミドが前記弱毒化組換えリステリア株内に安定に維持される、請求項5に記載の使用。
  7. 前記プラスミドが、前記組換えリステリアに抗生物質耐性を与えない、請求項5に記載の使用。
  8. 前記組換えリステリアが、ActA病原性遺伝子を欠失している、請求項1に記載の使用。
  9. 前記追加のアジュバントのポリペプチドが、非溶血性LLOタンパク質又はそのN末端フラグメント、PEST配列、又はActAのN端末フラグメントである、請求項1に記載の使用。
  10. 前記第二のオープンリーディングフレームによりコードされる前記代謝酵素が、アミノ酸代謝酵素である、請求項に記載の使用。
  11. 前記第二のオープンリーディングフレームによりコードされる前記代謝酵素が、アラニンラセマーゼ酵素、又はD−アミノ酸転移酵素である、請求項に記載の使用。
  12. 前記組換えリステリア株、動物宿主を介して継代されたものである、請求項1に記載の使用。
  13. 前記薬剤は非依存性アジュバントを更に含む、請求項1に記載の使用。
  14. 前記非依存性アジュバントが、顆粒球/マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)タンパク質、GM−CSFタンパク質をコードする核酸分子、サポニンQS21、モノホスホリルリピドA、又はメチル化されていないCpGを含むオリゴヌクレオチドである、請求項13に記載の使用。
  15. 前記骨肉腫がイヌ科の骨肉腫である、請求項に記載の使用。
  16. 前記Her2/neu発現腫瘍に対する免疫応答が、前記Her2/neuタンパク質のサブドミナントなエピトープに対する免疫応答である、請求項1に記載の使用。
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