JP6039284B2 - 像加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複合機などの画像形成装置に組み込まれ、記録材に形成された画像を加熱する像加熱装置に関する。
所定の大きさに裁断されたカットシートなどの記録材に画像を形成する画像形成装置として、電子写真方式や静電記録方式を採用した構造が知られている。このような構造では、画像形成部により記録材にトナー画像を形成し、像加熱装置としての定着装置にて、トナー画像を記録材に定着している。また、画像が定着された記録材を定着装置に通すことで、画像の光沢度を調整する場合もある。
このような定着装置では、未定着のトナー画像を形成担持させた記録材を、互いに圧接して回転し、所定の温度に維持させた定着ローラと加圧ローラとで形成されるニップ部を通過させることで、トナー画像を記録材に定着させる。また、ニップ部を通過することにより生じる記録材のシワを防止するために、定着ローラと加圧ローラの少なくとも一方を、長手方向両端部の外径が最大、中央部の外径が最小となるような、いわゆる逆クラウン形状とする構成が知られている。
しかしながら、このような構成においては、記録材を定着ローラ等の長手方向に強制的に引き伸ばすこととなる。したがって、薄紙のようなコシの弱い記録材をニップ部を通過させた場合、その歪みが記録材の両端部に及び、記録材の両端部がうねってしまう、いわゆる「波打ち」が生じて、記録材の品位を損ねる場合があった。
そこで、逆クラウン形状に構成された加圧ローラの最大外径部を、その両端部よりも内側に位置させ、ここに相当する記録材に僅かなスジを形成することにより、記録材の両端部にコシを持たせる構成が提案されている(特許文献1参照)。
また、定着装置に通される記録材をカウントし、そのカウント値に応じて加圧ローラの定着ローラに対する加圧力を減圧させる構造も提案されている。即ち、記録材が定着ローラと加圧ローラとのニップ部に連続的に通される時には、ニップ部で記録材が通らない非通紙部分の温度上昇により、定着ローラと加圧ローラの径が長手方向に変化して、ニップ部の圧力分布が変化する鼓効果が増大する。この場合に、上述のように加圧力を減圧させることで、鼓効果が緩和されてニップ部の圧力分布を適切な状態に保つことができる。この結果、記録材の波うちも防止することができ、搬送品質を向上させることができる(特許文献2参照)。
特開平2−262684公報 特開平9−179435公報
近年、画像形成装置はデジタル化が発達して大量の情報を処理して画像を形成することが可能となってきており、ユーザごとの情報を出版物にのせて出力するようなバリアブル印刷の需要が高まってきている。画像形成装置をバリアブル印刷機として使用する場合には、いうまでもないが印刷機同様の用紙品位がもとめられ、今まで以上に成果物の用紙品位を向上させる必要がある。
ここで、記録材としての紙は、製造時のすき方によりすき目ができる。記録材はこのすき目の方向には引張強度が強く、すき目の方向に対して直交する方向には引張強度が弱いと言う性質を有する。したがって、定着装置のニップ部で記録材が搬送される搬送方向とすき目の方向とが平行(縦目)である場合には、この搬送方向と直交する方向に記録材が撓み易いため、紙皺が発生し易い。一方、記録材の搬送方向とすき目の方向とが直交する(横目)場合には、この搬送方向と平行な方向に記録材が撓み易いため、波うちが発生し易い。
一方、バリアブル印刷の世界では、どんな成果物を作成するかによって紙のすき目を決めてコピーするのが一般的である。つまり、ラージサイズの紙を二つ折りにして本を作成する場合には、ページをめくる時に破れにくいように横目の紙を使用する。また、ポスターのように折らない場合には、用紙が丸まりにくいように縦目の紙を使用する。
上述の特許文献1、2に記載された構造では、このようなユーザの希望に応じた成果物を十分に得ることは難しい。即ち、紙のすき目や、作成する成果物が何であるかに拘らず、定着装置の定着条件を一律とした場合、希望の成果物を得られない可能性がある。
本発明は、このような事情に鑑み、ユーザの希望に応じた成果物を得られる構造を実現すべく発明したものである。
本発明に係る像加熱装置は、互いに圧接された状態でニップ部を形成する第1回転体及び第2回転体と、前記第1回転体を加熱し、前記ニップ部に搬送される記録紙に形成された画像を加熱する加熱装置と、前記第1回転体と前記第2回転体とを圧接し、且つ、圧接力を変更して、前記ニップ部の記録紙の搬送方向のニップ幅を変更可能な圧接機構と、前記第1回転体の温度を検知する温度検知センサと、前記第1回転体と前記第2回転体とのうちの何れか一方の回転体を回転駆動する駆動機構と、紙のすき目が記録紙の搬送方向と平行な縦目の記録紙を前記ニップ部に搬送する縦目送りモードと、紙のすき目が記録紙の搬送方向と直交する横目の記録紙を前記ニップ部に搬送する横目送りモードとのうちの一つを選択的に実行可能な制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記縦目送りモードでは、前記圧接機構を制御して前記ニップ部の記録紙の搬送方向のニップ幅を第1ニップ幅に設定すると共に、前記加熱装置を制御して前記第1回転体の温度を第1温度よりも低い第2温度に設定し、前記横目送りモードでは、前記圧接機構を制御して前記ニップ幅を前記第1ニップ幅よりも小さい第2ニップ幅に設定すると共に、前記加熱装置を制御して前記第1回転体の温度を前記第1温度に設定することを特徴とする。
また、本発明に係る像加熱装置は、互いに圧接された状態でニップ部を形成する第1回転体及び第2回転体と、前記第1回転体を加熱し、前記ニップ部に搬送される記録紙に形成された画像を加熱する加熱装置と、前記第1回転体と前記第2回転体とを圧接し、且つ、圧接力を変更して、前記ニップ部の記録紙の搬送方向のニップ幅を変更可能な圧接機構と、前記第1回転体の温度を検知する温度検知センサと、前記第1回転体と前記第2回転体とのうちの何れか一方の回転体を回転駆動する駆動機構と、紙のすき目が記録紙の搬送方向と平行な縦目の記録紙を前記ニップ部に搬送する縦目送りモードと、紙のすき目が記録紙の搬送方向と直交する横目の記録紙を前記ニップ部に搬送する横目送りモードとのうちの一つを選択的に実行可能な制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記横目送りモードでは、前記駆動機構を制御して前記ニップ部で記録紙を搬送する搬送速度を第1搬送速度に設定すると共に前記加熱装置を制御して前記第1回転体の温度を第1温度に設定し、前記縦目送りモードでは、前記駆動機構を制御して前記ニップ部で記録紙を搬送する搬送速度を前記第1搬送速度よりも遅い第2搬送速度に設定すると共に前記加熱装置を制御して前記第1回転体の温度を前記第1温度よりも低い第2温度に設定することを特徴とする。
更に、本発明に係る像加熱装置は、互いに圧接された状態でニップ部を形成する第1回転体及び第2回転体と、前記第1回転体を加熱し、前記ニップ部に搬送される記録材に形成された画像を加熱する加熱装置と、前記第1回転体と前記第2回転体とを圧接し、且つ、圧接力を変更して、前記ニップ部の記録材の搬送方向のニップ幅を変更可能な圧接機構と、前記第1回転体の温度を検知する温度検知センサと、前記圧接機構と前記加熱装置とを制御して、前記ニップ幅及び前記第1回転体の温度が互いに異なり、且つ、記録材に定着された画像の定着性を所定の範囲で確保できる2つ以上のモードを実行可能な制御装置と、を備え、前記制御装置は、紙のすき目が記録材の搬送方向と平行な縦目の記録材を前記ニップ部に搬送する縦目送りモードと、紙のすき目が記録材の搬送方向と直交する横目の記録材を前記ニップ部に搬送する横目送りモードとのうちの一つを選択的に実行可能であり、前記縦目送りモードでは、前記ニップ幅を第1ニップ幅に設定すると共に前記第1回転体の温度を第1温度よりも低い第2温度に設定し、前記横目送りモードでは、前記ニップ幅を前記第1ニップ幅よりも小さい第2ニップ幅に設定すると共に前記第1回転体の温度を前記第1温度に設定することを特徴とする。
また、本発明に係る像加熱装置は、互いに圧接された状態でニップ部を形成する第1回転体及び第2回転体と、前記第1回転体を加熱し、前記ニップ部に搬送される記録材に形成された画像を加熱する加熱装置と、前記第1回転体と前記第2回転体とのうちの何れか一方の回転体を回転駆動し、且つ、回転速度を変更して、前記ニップ部で記録紙を搬送する搬送速度を変更可能な駆動機構と、前記第1回転体の温度を検知する温度検知センサと、前記駆動機構と前記加熱装置とを制御して、前記搬送速度及び前記第1回転体の温度が互いに異なり、且つ、記録紙に定着された画像の定着性を所定の範囲で確保できる2つ以上のモードを実行可能な制御装置と、を備え、前記制御装置は、紙のすき目が記録紙の搬送方向と平行な縦目の記録紙を前記ニップ部に搬送する縦目送りモードと、紙のすき目が記録紙の搬送方向と直交する横目の記録紙を前記ニップ部に搬送する横目送りモードとのうちの一つを選択的に実行可能であり、前記横目送りモードでは、前記搬送速度を第1搬送速度に設定すると共に前記第1回転体の温度を第1温度に設定し、前記縦目送りモードでは、前記搬送速度を前記第1搬送速度よりも遅い第2搬送速度に設定すると共に前記第1回転体の温度を前記第1温度よりも低い第2温度に設定することを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、紙にトナー画像を形成する画像形成部と、ニップ部において前記紙上に形成されたトナー画像を加熱する第1回転体と、前記第1回転体と共に前記ニップ部を形成する第2回転体と、前記第1回転体を加熱する加熱部と、前記第1回転体の温度を検知する検知部と、前記検知部の検知結果に基づいて、前記第1回転体の温度が設定温度に保持されるように前記加熱部を制御する制御部と、所定の坪量を有すると共に紙の搬送方向に直交する方向にすき目を有する第1紙に対して画像形成が行われる第1モードと、所定の坪量を有すると共に紙の搬送方向と略平行な方向にすき目を有する第2紙に対して画像形成が行われる第2モードとの複数の画像形成モードのうちの一つを選択的に実行する実行部と、実行される画像形成モードに基づいて、前記設定温度及び前記第1及び第2回転体の間の圧力を設定する設定部と、を備え、前記第1モードにおける前記設定温度は、前記第2モードにおける前記設定温度よりも高く、前記第1モードにおける圧力は、前記第2モードにおける圧力よりも低いことを特徴とする。
更に、本発明に係る画像形成装置は、紙にトナー画像を形成する画像形成部と、紙にトナー画像を定着させる定着部と、所定の坪量を有すると共に紙の搬送方向に直交する方向にすき目を有する第1紙に対して画像形成が行われる第1モードと、所定の坪量を有すると共に紙の搬送方向と略平行な方向にすき目を有する第2紙に対して画像形成が行われる第2モードとの複数の画像形成モードのうちの一つを、操作者が選択することが可能な操作部と、前記定着部の定着条件を前記操作部によって選択された画像形成モードに基づいて設定する設定部と、を備え、前記第1モードにおける定着条件は、前記第2モードにおける定着条件とは異なり、前記定着部は、ニップ部においてトナー画像を加熱する第1回転体と、前記第1回転体と共に前記ニップ部を形成する第2回転体と、前記第1回転体を加熱する加熱部と、を備え、前記定着条件は、前記第1回転体の設定温度及び前記第1及び第2回転体の間の圧力を含み、前記第1モードにおける前記設定温度は、前記第2モードにおける前記設定温度よりも高く、前記第1モードにおける前記圧力は、前記第2モードにおける圧力よりも低いことを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、紙にトナー画像を形成する画像形成部と、紙にトナー画像を定着させる定着部と、所定の坪量を有すると共に紙の搬送方向に直交する方向にすき目を有する第1紙に対して画像形成が行われる第1モードと、所定の坪量を有すると共に紙の搬送方向と略平行な方向にすき目を有する第2紙に対して画像形成が行われる第2モードとの複数の画像形成モードのうちの一つを、操作者が選択することが可能な操作部と、前記定着部の定着条件を前記操作部によって選択された画像形成モードに基づいて設定する設定部と、を備え、前記第1モードにおける定着条件は、前記第2モードにおける定着条件とは異なり、前記定着部は、ニップ部においてトナー画像を加熱する第1回転体と、前記第1回転体と共に前記ニップ部を形成する第2回転体と、前記第1回転体を加熱する加熱部と、を備え、前記定着条件は、前記第1回転体の設定温度及び前記第1回転体の周速度を含み、前記第1モードにおける前記設定温度は、前記第2モードにおける前記設定温度よりも高く、前記第1モードにおける前記周速度は、前記第2モードにおける前記周速度よりも速いことを特徴とする。
本発明は、ニップ幅及び第1回転体の温度が互いに異なり、且つ、記録材に定着された画像の定着性を所定の範囲で確保できる2つ以上のモードを実行可能であるため、ユーザの希望に応じたモードを選択されることで、希望の成果物を得られる。
本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の概略構成断面図。 第1の実施形態に係る定着装置の斜視図。 定着装置のカム機構を示す斜視図。 増圧時と減圧時とでのニップ部の形状を示す模式図。 第1の実施形態に係る定着装置の制御ブロック図。 画像形成装置の操作部を示す模式図。 第1の実施形態に係る定着装置の制御の流れを示すフローチャート。 紙の縦目と横目とでそれぞれ伸縮率を調べた実験結果を示す図。 縦目モードを実行した場合の、(a)は未定着状態のトナーを、(b)は(a)の拡大図を、(c)はトナーが溶融した状態を、(d)は定着されたトナーの表面状態を、それぞれ示す模式図。 横目モードを実行した場合の、(a)は未定着状態のトナーを、(b)は(a)の拡大図を、(c)はトナーが溶融した状態を、(d)は定着されたトナーの表面状態を、それぞれ示す模式図。 本発明の第2の実施形態に係る定着装置の制御ブロック図。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図1ないし図10を用いて説明する。まず、本実施形態の画像形成装置の概略構成について、図1を用いて説明する。
[画像形成装置]
図1に示す装置内には第1、第2、第3、第4の画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdが併設され、各々異なった色のトナー像が潜像、現像、転写のプロセスを経て形成される。画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、それぞれ専用の像担持体としての感光ドラム(電子写真感光体)3a、3b、3c、3dを具備し、各感光ドラム3a、3b、3c、3d上に各色のトナー像が形成される。各感光ドラム3a、3b、3c、3dに隣接して中間転写体としての中間転写ベルト130が設置されている。感光ドラム3a、3b、3c、3d上に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト130上に1次転写され、2次転写部で記録材P上に転写される。さらにトナー像が転写された記録材Pは、像加熱装置としての定着装置9で加熱及び加圧によりトナー像が定着された後、記録画像として装置外に排出される。
感光ドラム3a、3b、3c、3dの外周には、それぞれドラム帯電器2a、2b、2c、2d、現像器1a、1b、1c、1d、1次転写帯電器24a、24b、24c、24d及びクリーナ4a、4b、4c、4dが設けられている。また、装置の上方部には、レーザを発する光源装置やポリゴンミラーなどを備えた露光装置5a、5b、5c、5dが設置されている。
ドラム帯電器2a、2b、2c、2dは、感光ドラム3a、3b、3c、3dの表面を所定の電位に帯電させる。露光装置5a、5b、5c、5dは、光源装置から発せられたレーザ光をポリゴンミラーを回転して走査し、その走査光の光束を反射ミラーによって偏向し、fθレンズにより感光ドラム3a、3b、3c、3dの母線上に集光して露光する。これにより、表面が所定の電位に帯電された感光ドラム3a、3b、3c、3d上に画像信号に応じた潜像が形成される。
現像器1a、1b、1c、1dには、現像剤としてそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのトナーが、供給装置7a、7b、7c、7dにより所定量充填されている。現像器1a、1b、1c、1dは、それぞれ感光ドラム3a、3b、3c、3d上に形成された潜像を現像して、イエロートナー画像、マゼンタトナー画像、シアントナー画像及びブラックトナー画像として可視化する。
中間転写ベルト130は、駆動ローラ13により矢示の方向に感光ドラム3a、3b、3c、3dと同じ周速度をもって回転駆動されている。感光ドラム3a上に形成担持されたイエロートナー画像は、感光ドラム3aと中間転写ベルト130とのニップ部(1次転写部)を通過する過程で、中間転写ベルト130の外周面に1次転写される。このとき、1次転写帯電器24aに印加される1次転写バイアスにより形成される電界と圧力により、トナー像が中間転写ベルト130の外周面に転写される。
以下、同様にマゼンタトナー画像、シアントナー画像、ブラックトナー画像が順次、中間転写ベルト130上に重畳転写され、目的のカラー画像に対応した合成カラートナー画像が形成される。1次転写が終了した感光ドラム3a、3b、3c、3dは、それぞれのクリーナ4a、4b、4c、4dにより転写残トナーをクリーニング、除去され、引き続き次の潜像の形成以下に備えられる。
11は2次転写ローラで、中間転写ベルト130に接触させて配設してある。2次転写ローラ11には、2次転写バイアス源によって所望の2次転写バイアスが印加されている。中間転写ベルト130上に重畳転写された合成カラートナー画像は、次のように2次転写部に搬送される記録材Pに転写される。記録材Pは、給紙カセット10からレジストローラ12、転写前ガイドを通過して中間転写ベルト130と2次転写ローラ11との当接ニップ(2次転写部)に所定のタイミングで給送される。このタイミングで、上述の合成カラートナー画像が2次転写部に搬送され、同時に2次転写バイアスがバイアス電源からに印加される。そして、この2次転写バイアスにより、中間転写ベルト130から記録材Pへ合成カラートナー画像が転写される。
2次転写後に中間転写ベルト130上に残留したトナー及びその他の異物は、中間転写ベルト130の表面にクリーニングウエブ(不織布)19を当接して、拭い取るようにしている。トナー画像の転写を受けた記録材Pは、定着装置9へ順次導入され、記録材に熱と圧力を加えることで、トナー画像が定着される。
記録材Pの両面に画像を形成する両面モードの場合は、定着装置9で片面に画像が定着された記録材Pを、切替部材110により反転パス111に導く。その後、記録材Pは反転ローラ112により反転されて両面パス113へと導かれる。そして再び記録材Pはレジストローラ12、転写前ガイド、2次転写部を通過し、裏面にトナー画像が転写され、定着装置9で画像が定着される。これにより、記録材Pの両面に画像が形成される。その後、記録材の裏面の画像形成中に切替部材110が切り替わって、両面定着された記録材Pが記録画像として装置外に排出される。
[定着装置]
次に、本実施形態の像加熱装置としての定着装置9について説明する。まず、図2を用いて、その構成について説明する。
定着装置9は、互いに圧接された状態でニップ部Nを形成する第1回転体としての定着ローラ40、及び、第2回転体としての加圧ローラ41を備える。定着ローラ40の内部には、定着ローラ40を加熱し、ニップ部Nに搬送される記録材に形成された画像を加熱する加熱装置としてのハロゲンヒータ40aを配置している。また、加圧ローラ41の内部にも、加熱装置としてのハロゲンヒータ41aを配置している。
定着ローラ40は、金属製の芯金の周囲に弾性層を設け、その表面に離型層を形成してなる。例えば外径φ66mmのアルミニウム合金からなる中空芯金上に、弾性層としてゴム硬度20°(JIS−A1kg加重)のシリコーンゴムを2.0mm成形し、さらにその表面に厚み50μmのフッ素樹脂の離型層を被覆してなる。そして、ローラ全体の外径を70mmとしている。離型層はフッ素樹脂チューブである。一般に、フッ素樹脂チューブはPFA樹脂(4フッ化エチレン樹脂、パーフロロアルコキシエチレン樹脂の共重合体)、PTFE(4フッ化エチレン樹脂)等で構成されている。
加圧ローラ41も、定着ローラ40と同様に、金属製の芯金の周囲に弾性層を設け、その表面に離型層を形成してなる。例えば外径φ66mmのアルミニウム合金からなる中空芯金上に、弾性層としてゴム硬度20°(JIS−A1kg加重)のシリコーンゴムを2.0mm成形し、さらにその表面に厚み50μmのフッ素樹脂を被覆してなる。そして、ローラ全体の外径を70mmとしている。このような構成の定着ローラ40及び加圧ローラ41を組み合わせることによって、トナーに対する離型性をより一層高めている。
また、定着ローラ40は、駆動手段としてのモータMにより回転駆動される。即ち、モータMの回転駆動力が、定着ローラ40の一端に設けてある駆動入力ギア44に伝達され、定着ローラ40が所定の速度で回転する。加圧ローラ41は、定着ローラ40により従動回転される。そして、定着ローラ40と加圧ローラ41とのニップ部で記録材を挟持しつつ搬送する。本実施形態では、ニップ部で搬送する記録材の搬送速度を700mm/secになるように設定されている。なお、加圧ローラ41側を駆動するようにしても良い。要は、定着ローラ40と加圧ローラ41とのうちの何れか一方の回転体を回転駆動して、ニップ部で記録材を搬送できれば良い。
加圧ローラ41は、その軸端が上加圧レバー30によって支持されている。上加圧レバー30の一端は、定着装置9の機枠に固定された軸31に回転自在に支持され、軸31には下加圧レバー32の一端が同様に回転可能に支持されている。上加圧レバー30の他端と下加圧レバー32の他端との間には、圧縮バネ33が配置されている。上加圧レバー30と下加圧レバー32の他端には解除ピン34が取り付けられており、上加圧レバー30と下加圧レバー32との距離が離れすぎないようにギャップ保証されている。上加圧レバー30、軸31、下加圧レバー32、圧縮バネ33及び解除ピン34は、定着ローラ40と加圧ローラ41とを圧接させる圧接機構301を構成している。
下加圧レバー32の下側には、加圧カム35が設けられている。図3に加圧カム35を駆動する駆動手段の例を示す。加圧カム35は、外周面が位相によって中心(偏心位置)からの距離が異なる渦巻き形状になっており、偏心位置に位置する回転軸36に一体に取り付けられている。回転軸36の端部にはウォームホイール37が取り付けられ、このウォームホイール37がウォームホイール38と噛み合っている。このウォームホイール38は駆動用モータ39に連結され、加圧カム35の回転軸36は駆動用モータ39によりウォームホイール37、38を介して回転駆動される。加圧カム35、回転軸36、ウォームホイール37、38、駆動用モータ39によりカム機構302を構成している。
このように、加圧カム35は、回転軸36が駆動用モータ39により回転駆動されて回転する。また、下加圧レバー32には、図2に示すように、ころ85が回動軸86を中心に回動自在に取り付けられており、加圧カム35はころ85を介して下加圧レバー32を押し上げる構成になっている。ころ85を設けることにより加圧カム35が回転する際の摺動抵抗を低減するようにしている。この構成により、加圧カム35の位相が変わることで、下加圧レバー32と上加圧レバー30との距離が変更され、圧縮バネ33による加圧力も変更される。この結果、上加圧レバー30を介して加圧ローラ41を定着ローラ40に圧接する圧接力も変更される。
なお、スタンバイ時などには、定着ローラ40と加圧ローラ41とを離間させた状態とする。上述のように、解除ピン34により上加圧レバー30と下加圧レバー32との距離が離れすぎないようにギャップ保証されている。このため、加圧カム35の回転により下加圧レバー32が下降すると上加圧レバー30も下降し、定着ローラ40と加圧ローラ41とを離間状態にできる。
回転軸36の端部にはセンサフラグ80が取り付けられ、センサ81、82、83、84を通過することで、加圧カム35の位相を検知できるようにしている。即ち、カム機構400は、加圧カム35の位相を変更することで、定着ローラ40と加圧ローラ41との間の圧接力(加圧力)を変更可能である。定着ローラ40と加圧ローラ41との間の圧接力を変更することで、後述するように、ニップ部Nの記録材の搬送方向のニップ幅も変更される。
本実施形態では、このニップ幅を、第1ニップ幅と、第1ニップ幅よりも小さい第2ニップ幅とに設定可能であり、センサ81、82は、それぞれ第1ニップ幅と第2ニップ幅となる加圧カム35の位相の位置を検知できるように配置されている。センサ83は、加圧ローラ41が定着ローラ40に対して離間している位置を検知するセンサである。また、センサ84は、加圧カム35のホームポジションを検知するセンサである。カム制御部29は、各センサ81〜84から信号が入力されることにより、加圧カム35の位相を検知する。各センサ81〜84は、それぞれ、互いに対向配置された発光部と発光部からの光を受光する受光部とを有し、センサフラグ80が発光部と受光部との間に進入し、光が遮られることで、加圧カム35の位相を検知する。センサフラグ80、センサ81〜84、カム制御部29で位相検知部303を構成する。本実施形態では、上述の圧接機構301、カム機構302、位相検知部303により圧接手段としての圧接装置300を構成する。
本実施形態の場合、このような圧接手段により、ニップ幅を、第1ニップ幅と、第1ニップ幅よりも小さい第2ニップ幅とに設定可能である。第1ニップ幅に設定する場合、加圧ローラ41の定着ローラ40に対する圧接力を大きくする第1加圧状態(増圧時)となる位相に、加圧カム35を回転させる。また、第2ニップ幅に設定する場合、加圧ローラ41の定着ローラ40に対する圧接力を小さくする第2加圧状態(減圧時)となる位相に、加圧カム35を回転させる。
図4に、第1加圧状態と第2加圧状態における加圧ローラ41と定着ローラ40とのニップ部Nの圧力分布を示す。図4(a)の第1加圧状態(増圧時)では、圧接力の増圧によるローラの撓みにより圧力分布が変化し、鼓効果が増大される。そして、ニップ部Nの長手方向(定着ローラ40の回転軸方向)中央のニップ幅に対して、長手方向端部のニップ幅が大きくなり、記録材を中央から端部にしごく力が大きくなる。
一方、図4(b)の第2加圧状態(減圧時)では、圧接力の減圧により鼓効果が減少されて、ニップ部Nの長手方向中央のニップ幅と端部のニップ幅はほぼ等しくなり、記録材を中央から端部にしごく力が小さくなる。
したがって、ニップ部Nの長手方向中央のニップ幅は、第1加圧状態(増圧時)>第2加圧状態(減圧時)となる。即ち、第1加圧状態で設定される第1ニップ幅は、第2加圧状態で設定される第2ニップ幅よりも大きくなる。このため、第1加圧状態(第1ニップ幅)と第2加圧状態(第2ニップ幅)を選択的に切り替えることにより、記録材の中央から両端部へのしごき力をコントロールすることが可能となる。
また、本実施形態の場合、図2に示すように、定着ローラ40及び加圧ローラ41には、それぞれの温度を検知する温度検知手段であるサーミスタ42a、42bが当接されている。そして、サーミスタ42a、42bによって定着ローラ40及び加圧ローラ41の温度を検知し、この検知情報に基づいて、温度設定手段としての温度制御部43によりハロゲンヒータ40a、41aを制御する。そして、定着ローラ40及び加圧ローラ41の温度を、目標温度に維持するように制御することで、記録材P上に転写された未定着画像がニップ部Nを通過して加熱、加圧されて記録材P上に定着されるようになっている。
本実施形態では、温度制御部43は、定着ローラ40の目標温度を、第1温度と、第1温度よりも低い第2温度とに設定可能である。加圧ローラ41の温度については、定着ローラ40の設定温度に拘らず一定としている。
図5に、本実施形態の定着装置9の制御ブロック図を示す。制御手段としてのマイクロコンピュータ(CPU)を有する制御装置202は、上述のカム制御部29及び温度制御部43を備える。制御装置202には、操作部201からの操作部信号、サーミスタ42a、42bの検知信号、加圧カム35の位相を検知するセンサ81〜84の信号が、それぞれ入力される。そして、制御装置202は、これらの信号に基づいて、ハロゲンヒータ40a、41aやカム機構302を制御する。
操作部201は、図6に示すような操作ディスプレイ部Bを有する。図の400は複写開始を指示するコピースタートキーである。401は標準モードに戻すためのリセットキーである。標準モードは、「モノクロ−片面」の画像形成の設定にしてある。402はガイダンス機能を使用するときに押下するガイダンスキーである。403は設定枚数等の数値を入力するテンキーである。404は数値をクリアするクリアキーである。405は連続コピー中にコピーを停止させるストップキーである。406は各種モードの設定やプリンタの状態を表示する液晶表示部およびタッチパネルである。407は連続コピー中あるいはファックスやプリンタとして使用中に割り込んで緊急コピーをとるための割り込みキーである。408は個人別や部門別にコピー枚数を管理するための暗証キーである。409は画像形成装置本体の電源をON/OFFするためのソフトスイッチである。410は画像形成装置の機能を変更するときに使用する機能キーである。411は、オートカセットチェンジのON/OFFや省エネモードに入るまでの設定時間の変更など、予め項目を設定するユーザモードに入るためのユーザモードキーである。そして、ユーザモードの設定により液晶表示部406上にユーザモードの設定ボタンを表示することが可能である。
本実施形態の場合、450は縦目送りモード選択キー、451は横目送りモード選択キー、452はフルカラー画像形成モード選択キー、453はモノカラー画像形成モード選択キーと設定している。
即ち、本実施形態では、制御装置202が、2つ以上のモードを実行可能である。特に、縦目送りモードと横目送りモードとは、ニップ部Nのニップ幅及び定着ローラ40の温度が互いに異なり、且つ、記録材に定着された画像の定着性を所定の範囲で確保できるモードである。定着性の所定の範囲とは、後述するこすり定着性の試験で、濃度低下率の上限と下限との値の差が5%以下、好ましくは3%以下となる範囲である。即ち、何れのモードでも、定着性がほぼ等しくなるように、各モードの条件を設定する。例えば、何れのモードでも、濃度低下率が5%以上7%以下となるように、各モードの条件を設定する。
ここで、縦目送りモードとは、紙のすき目が記録材の搬送方向と平行な縦目の記録材をニップ部Nに搬送するモードである。一方、横目送りモードとは、紙のすき目が記録材の搬送方向と直交する横目の記録材をニップ部Nに搬送するモードである。本実施形態では、縦目送りモードでは、ニップ幅を上述の第1ニップ幅に設定すると共に定着ローラ40の温度を上述の第2温度に設定する。一方、横目送りモードでは、ニップ幅を上述の第2ニップ幅に設定すると共に定着ローラ40の温度を上述の第1温度に設定する。
言い換えれば、縦目送りモードでは、ニップ幅が大きくなるように加圧ローラ41の定着ローラ40に対する圧接力を大きくすると共に、定着温度が低くなるように、定着ローラ40の目標温度を低く設定する。これに対して、横目送りモードでは、ニップ幅が小さくなるように加圧ローラ41の定着ローラ40に対する圧接力を小さくくすると共に、定着温度が高くなるように、定着ローラ40の目標温度を高く設定する。
図7に、このような本実施形態の制御の流れの1例を示す。ここで、図6の縦目送りモード選択キー450ボタンを押してコピースタートキーを押すと、加圧ローラ41の定着ローラ40に対する圧接力(加圧力)が大きく、定着ローラ40の温度が低い条件で定着動作が行われるようになっている。同様に、横目送りモード選択キー451ボタンを押してコピースタートキーを押すと、加圧力が小さく、定着ローラ40の温度が高い条件で定着動作が行われるようになっている。
また、スタンバイ時の定着温度はコピー開始時の温度低下を考慮してコピー中のスタンバイ温度より10度高く設定してある。そして、縦目送りモードが選択されている時には縦目送りモードのスタンバイ温度で定着装置はスタンバイし、横目送りモードに選択が変更されると横目送りモードのスタンバイ温度に変更されるようになっている。また、モードが切り替わってスタンバイ温度が移行中にコピーボタンが押された場合には、スタンバイ温度の移行が完了してからコピー動作に移るように制御されるようになっている。
画像形成装置の電源がオンされると(S1)、制御装置202は、メモリからその時のモードのスタンバイ温度を呼び出し、スタンバイ温度を設定する(S2)。次に、前回のジョブに対してすき目が変更された場合(S3)、定着装置9のスタンバイ温度の変更を開始する(S4)。この間、コピースタートの受け付けは禁止される(S5)。そして、スタンバイ温度の変更が終了したら(S6)、コピースタートの受け付けを開始し、コピースタートがオンされたら(S7)、スタンバイ温度が高いか否かを判断する。なお、S3ですき目の変更がなければ、S7に進む。
S8で、スタンバイ温度が高い場合、横目送りモードが選択されているため、加圧ローラ41の定着ローラ40に対する圧接力(加圧力)を低く設定する(S9)。一方、S7で、スタンバイ温度が低い場合、縦目送りモードが選択されているため、加圧ローラ41の定着ローラ40に対する圧接力(加圧力)を高く設定する(S10)。そして、コピーを開始する(S11)。この時の定着温度は、スタンバイ時の定着温度よりも10度低く設定してある。
その後、コピーが終了すれば(S12)、定着装置9の温度をスタンバイ時の温度(スタンバイ温度)に変更し(S13)、そのスタンバイ温度をメモリに記憶して(S14)、終了する。S12でコピーが継続されれば、S3に戻る。
このよう本実施形態の場合、制御装置202は、紙のすき目の違いによる記録紙の物性の違いに応じて、縦目送りモードと、横目送りモードとで、定着条件(本実施の形態の場合、加熱装置と圧接機構との設定)を異ならせている。これにより、ユーザの希望に応じたモードを選択されることで、希望の成果物を得られるようにしている。前述したように、ニップ部で記録材が搬送される搬送方向が縦目方向である場合には、この搬送方向と直交する方向に記録材が撓み易いため、紙皺が発生し易い。一方、記録材の搬送方向が横目方向である場合には、この搬送方向と平行な方向に記録材が撓み易いため、波うちが発生し易い。
この点について、図8を用いて説明する。図8は、紙のすき目による伸縮量の差を調べた実験の結果である。実験では、キヤノンCLC80(坪量80g/m・普通紙)の紙に170度の熱を加えた時の伸縮量を調べた。そして、図8の横軸に経過時間(秒)、縦軸に伸縮率を示している。
紙の大きさは、幅30mm、長さ150mmの短冊で長さ方向に300gfの力で引っ張り方向に荷重がかかるようにした。紙のすき目と平行な方向に引っ張った場合を縦目方向、紙のすき目に直交する方向に引っ張った場合を横目方向とし、それぞれの伸縮率を調べた。環境は気温23℃、湿度50%での測定値であった。図8から、紙は縦目方向に伸縮しにくく、横目方向に伸縮し易い性質をもっていることが分かった。
また、紙のすき目による剛度について、キヤノンCLC80(坪量80g/m・普通紙)用いて測定した。環境は、気温23℃、湿度50%で、ガーレ剛度を測定した。ガーレ剛度測定値は、縦目方向で1.58mN、横目方向で0.89mNであった。これより、紙は縦目方向に強く、横目方向に弱い性質をもっていることが分かる。以上より、定着装置で紙を加熱定着させる時に用紙を横目で通すと、用紙は搬送方向に伸縮しやすく、かつ搬送方向に対して強度がないために用紙波打ちが発生し易くなることがわかる。一方、定着装置で紙を加熱定着させる時に用紙を縦目で通すと用紙は定着ローラ長手方向に伸縮しやすく、かつ長手方向に対して強度がないために紙皺が発生し易くなることがわかる。
次に、紙のすき目ごとに、定着ローラ40の温調温度と、加圧ローラ41の定着ローラ40に対する圧接力(加圧力)とをそれぞれ異ならせて、紙皺発生状態と用紙波打ち量を測定した実験結果について説明する。即ち、ニップ部に縦目方向と横目方向とで、それぞれ複数の条件で記録材を搬送した。条件は、加圧力については、120kgf(1.18kN)と150kgf(1.47kN)とした。定着ローラの温度については、200℃と170℃とした。そして、150kgfの場合を第1ニップ幅が形成される加圧力、120kgfの場合を第2ニップ幅が形成される加圧力とした。また、200℃の場合を第1温度、170℃の場合を第2温度とした。
ここでまず、すき目について説明する。紙を製造時にパルプから取り出された繊維が用紙を製造中に機械を流れていく時(抄紙工程)、繊維が流れの抵抗を抑えるために機械の流れの方向に揃い、この繊維の流れのことをすき目という。そして搬送方向に対して紙のすき目が平行(同じ向き)であることを縦目、搬送方向に対して紙のすき目が直角であることを横目と定義する。
この実験で使用した紙は、キヤノンCS680で紙の坪量68g/mの普通紙である。実験環境は気温23℃、湿度50%の環境であった。加圧ローラ41の温度は全ての条件で140℃とした。用紙波打ち量は、定着後の紙を平面に置いた時の4つ角を除いた部分の用紙波打ち量を平面から波打ち頂点の高さを測定し、1枚の中の最大値を測定した。そして5枚の平均値を用紙波打ち量として定義した。紙皺発生有無は、定着後の紙が皺になっているかいないかで、100枚両面出力した時に1枚でも皺が発生していたら×、1枚も発生していないと○とした。この実験結果を表1に示す。
Figure 0006039284
なお、表1に示した実験No1〜4は、すべて紙に対するトナーのこすり定着性が等しくなる条件に設定してある。こすり定着性は、べた黒を定着した用紙にφ30mmのシルボン紙を200gf(1.96N)の力で押し付けて5往復させた時にべた黒部の濃度低下率を測定して比較している。上記実験No1〜4ではどれも5〜7%の濃度低下率であった。
上述の実験結果より、紙皺が発生しなく用紙波うちが低減できる条件は、横目送りでは加圧力が小さく定着ローラ温度が高い条件がよく、縦目送りでは加圧力が大きく定着ローラ温度が低い条件がよいことがわかった。
この現象について、出力物をレーザ顕微鏡(株式会社キーエンス、VK8000シリーズ)で観察した結果、トナー溶融状態が次のような状態になること分かったので、模式図及び図を用いて説明する。
図9は縦目送りの、加圧力が大きく定着ローラ温度が低い場合のトナー溶融過程の模式図をしめしており、図10は横目送りの、加圧力が小さく定着ローラ温度が高い場合のトナー溶融過程の模式図をしめしている。図9(a)は、未定着トナーの記録材上での状態、図9(b)は図9(a)の拡大図、図9(c)は図9(b)の状態からトナーが溶融した状態、図9(d)は未定着トナーが溶融定着された場合の記録材上でのトナー画像面状態である。また、図10(a)も、未定着トナーの記録材上での状態、図10(b)は図10(a)の拡大図、図10(c)は図10(b)の状態からトナーが溶融した状態、図10(d)は未定着トナーが溶融定着された場合の記録材上でのトナー画像面状態である。
縦目送りの、加圧力が大きく定着ローラ温度が低い場合は、図9(d)のように、上層側のトナーも下層側のトナーも一様に記録材の表面にならっていることがわかった。これは、均一にトナーが溶融され、上層側のトナーも下層側のトナーも一様に熱をもらい紙にも十分熱が伝わった状態で定着されているからである。
横目送りの、加圧力が小さく定着ローラ温度が高い場合は、図10(d)のように、定着ローラ40側の表面状態が転写されていることがわかった。これはトナー下層側は溶融せずに記録材の表面状態の影響を受けにくくなり、画像面の最表面側のトナー面だけが溶融したためであり、紙への熱の伝わりが少ない状態で定着されているからである。
上記より、加圧力を小さくかつ定着温度を高くしていくと、定着性は変化しない状態でトナーの表面のみにしか熱が伝わりにくくなる。このために図9(d)の状態から図10(d)の状態へトナーの溶融状態が変化していき紙への熱量が減少するため用紙波打ち量が低下していく。一方、加圧力を小さくして定着温度を高くしていくと、紙の伸び量に対する紙のしのしごき量が減少するため紙皺が発生しやすくなる。
よって、横目送りでは、搬送方向には熱により伸縮し易いため波打ちが発生しやすく、ローラ長手方向には剛度が強いため紙皺が発生しにくいので、加圧力を小さくし、定着ローラ温度が高い条件としている。これにより、紙への熱量が低減できて用紙波打ちを抑えることができるために用紙品位が良化する。
一方、縦目送りでは、搬送方向には熱により伸縮しにくいため波打ちが発生しにくく、ローラ長手方向には剛度が弱いため紙皺が発生しやすいので、加圧力を大きくし、定着ローラ温度が低い条件としている。これにより、定着ローラ長手方向へのしごき力が増大でき、紙皺が発生しないために用紙品位がよくなる。
本実施形態では、上記条件をユーザが操作部より選択可能となっており、加圧力が大きく定着ローラ温度が低い場合を縦目送りモード、加圧力が小さく定着ローラ温度が高い場合を横目送りモードとして選択できるようになっている。このような本実施形態は、坪量が105g/m以下、より好ましくは、80g/m以下の記録材を使用した場合に、より好ましく上述の効果が得られる。
また、本実施形態では、用紙の縦目と横目の物性に対して最適条件を説明し、縦目送りモードと横目送りモードを実行可能としている。ここで、加圧力が大きく定着ローラ温度が低い場合のトナー溶融過程の模式図(図9)と、加圧力が小さく定着ローラ温度が高い場合のトナー溶融過程の模式図(図10)を比較する。すると、加圧力が大きく定着ローラ温度が低い場合(図9(d))は、均一にトナーが溶融されているためトナーの紙へのアンカー効果(付着力)が大きく、紙を折り曲げたりした場合の折り曲げ部でもトナーは紙としっかりくっついていることがわかる。
一方、加圧力が小さく定着ローラ温度が高い場合(図10(d))は、トナー下層側は溶融せずに、画像面の最表面側のトナー面だけが溶融されており、紙を折り曲げたりした場合の折り曲げ部ではトナーは紙から剥がれ易くなっていることがわかる。但し、上述したように定着時に紙へ熱を与えずに定着しているため、用紙波打ちは少なく、用紙の品位はよい。
したがって、ユーザが操作部より選択するモードを、加圧力が大きく定着ローラ温度が低い場合を折り曲げ優先モード、加圧力が小さく定着ローラ温度が高い場合を成果物品位優先モードとして選択できるようにしても良い。即ち、上述の縦目送りモードを成果物優先モード、横目送りモードを折り曲げ優先モードとしても良い。ここで、成果物優先モードとは、記録材に定着された画像の品位を優先するモードであり、折り曲げ優先モードとは、画像が定着された記録材の折り曲げ性を優先するモードである。
また、モード分けとしては、折り曲げ性優先モードと成果物品位優先モードとしてどちらかを選択可能としてもよいし、折り曲げ優先モードと成果物品位優先モードとの中間に標準モードを設けてもよい。標準モードは加圧力が折り曲げ優先モードと成果物品位優先モードとの中間の設定値であり、定着温調温度が折り曲げ優先モードと成果物品位優先モードとの中間の設定値である。
画像形成装置をバリアブル印刷機として使用する機械では、オフィスで使用する場合と比較してあつかうメディアの種類は増加し、紙の物性も多様になってくる。用紙品位もオフィス機以上に印刷機同様の品位がもとめられてくる。そのため、各メディアに対して最適な加圧力と定着温度とをユーザが選択可能となり、ユーザが求める用紙品位の高い成果物を得ることが可能となる。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図2を参照しつつ、図11を用いて説明する。上述の第1の実施形態では、加圧ローラ41の定着ローラ40に対する圧接力と、定着ローラ40の温度を、モード毎に切り換えていた。本実施形態では、第1の実施形態の加圧ローラ41の定着ローラ40に対する圧接力に代えて、ニップ部で記録材搬送する速度を、モード毎に切り換えるようにしている。
このために、本実施形態では、定着ローラ40の回転速度を検知する速度センサ50と、この速度センサ50の検知結果に基づいて、モータMの回転速度を制御するモータ制御部51とを有する。速度センサ50は、例えば、定着ローラ40の回転軸の回転速度を検知するエンコーダである。なお、速度センサは、加圧ローラ41の回転速度を検知するようしても良いし、モータMの回転軸の回転速度を検知するようにしても良い。何れにしても、ニップ部で記録材を搬送する速度を検知できれば良い。
モータ制御部51は、制御装置202に配置され、モータMの回転速度を変更して、ニップ部Nで記録材を搬送する搬送速度を変更可能である。したがって、本実施形態では、速度センサ50、モータ制御部51、モータM及びモータMから定着ローラ40までの動力伝達経路が駆動手段に相当する。
そして、制御装置202は、駆動手段と温度制御部43とを制御して、記録材を搬送する搬送速度及び定着ローラ40の温度が互いに異なり、且つ、記録材に定着された画像の定着性を所定の範囲で確保できる2つ以上のモードを実行可能である。本実施形態では、搬送速度を、第1搬送速度と、第1搬送速度よりも遅い第2搬送速度とに設定可能であり、定着ローラ40の温度を、第1温度と、第1温度よりも低い第2温度とに設定可能である。
そして、縦目送りモードでは、搬送速度を第2搬送速度に設定すると共に定着ローラ40の温度を第2温度に設定し、横目送りモードでは、搬送速度を第1搬送速度に設定すると共に定着ローラ40の温度を第1温度に設定する。
次に、紙のすき目ごとに、定着ローラ40の温調温度と、ニップ部での記録材の搬送速度とをそれぞれ異ならせて、紙皺発生状態と用紙波打ち量を測定した実験結果について説明する。即ち、ニップ部に縦目方向と横目方向とで、それぞれ複数の条件で記録材を搬送した。条件は、搬送速度については、800mm/secと500mm/secとした。定着ローラの温度については、200℃と170℃とした。そして、800mm/secの場合を第1搬送速度、500mm/secの場合を第2搬送速度とした。また、200℃の場合を第1温度、170℃の場合を第2温度とした。
また、実験では、加圧ローラ41の定着ローラ40に対する圧接力(加圧力)はどの実験も一律135kgf(1.32kN)の設定とした。使用した紙はキヤノンCS680で紙の坪量68g/mの普通紙である。実験環境は気温23℃、湿度50%の環境であった。加圧ローラ41の温度は全ての条件で140℃とした。用紙波打ち量は、定着後の紙を平面に置いた時の4つ角を除いた部分の用紙波打ち量を平面から波打ち頂点の高さを測定し、1枚の中の最大値を測定した。そして5枚の平均値を用紙波打ち量として定義した。紙皺発生有無は、定着後の紙が皺になっているかいないかで、100枚両面出力した時に1枚でも皺が発生していたら×、1枚も発生していないと○とした。この実験結果を表2に示す。
Figure 0006039284
なお、表2に示した実験No5〜8は、すべて紙に対するトナーのこすり定着性が等しくなる条件に設定してある。上記実験No5〜8も、表1の実験と同条件になるように5〜7%の濃度低下率になるように設定した。
上述の実験結果より、紙皺が発生しなく用紙波うちが低減できる条件は、横目送りでは搬送速度が速く定着ローラ温度が高い条件がよく、縦目送りでは搬送速度が遅く定着ローラ温度が低い条件がよいことがわかった。
以上より、加圧力の変わりに搬送速度を可変に設定することにより、第1の実施形態と同様の効果がえられることが可能となることが分かった。よって、装置本体の条件で定着加圧力を可変にできない構成においては、ニップ部で記録材を搬送する搬送速度を可変に設定することによりユーザが求める用紙品位の高い成果物を得ることが可能となる。その他の構成及び作用は、上述の第1の実施形態と同様である。
第3の実施形態>
上述の各実施形態は、適宜組み合わせて実施可能である。例えば、図12に示す制御装置220Bは、第1の実施形態の構成で、ニップ部で記録材を搬送する搬送速度を、縦目送りモードで第2の実施形態で示した第2搬送速度に、横目送りモードで同じく第1搬送速度に、それぞれ設定することができる。即ち、制御装置は、加熱装置と、圧接機構及び駆動機構のうちの少なくともいずれか1つとの設定を、すき目の違いによる記録紙の物性の違いに応じて変更できれば良い。
また、上述の実施形態では、縦目送りモードと横目送りモード、又は、成果物優先モードと折り曲げ優先モードについて、それぞれ2つのモード或いは3つのモードを実行できる構成について説明した。但し、モードについては、より多く設定可能で、例えば、縦目送りモードだけで、複数のモードを設定し、それぞれのモードについて、ニップ幅、定着ローラ40の温度、記録材の搬送速度などのパラメータの設定を変えるようにしても良い。横目送りモードについても同様に、複数のモードを設定しても良い。この場合に、縦目送りモードと横目送りモードとのパラメータの関係自体は上述した通りとしても良い。例えば、複数の縦目送りモードの全てのニップ幅は、複数の横目送りモードの全てのニップ幅よりも大きくする。定着ローラ40の温度、記録材の搬送速度についても同様である。
また、これら複数のモードは、例えば、縦目又は横目に加えて、記録材の坪量毎に設定しても良い。例えば、坪量が80g/mよりも大きく105g/m以下の場合、横目送りモードを次のように設定する。即ち、ニップ幅を第1ニップ幅と第2ニップ幅との中間の値、又は、搬送速度を第1搬送速度と第2搬送速度との中間の値とし、定着ローラ温度を第1温度と第2温度との中間の値とする。このとき、例えば、縦目送りモードについても、同様に設定しても良いが、縦目送りモードと横目送りモードとのパラメータの関係自体は上述した通りとする。また、例えば、坪量が80g/m以下の場合、パラメータは上述の各実施形態のようにする。また、例えば、坪量が105g/mよりも大きい場合、縦目送りモードと横目送りモードとで、ニップ幅、定着ローラ温度、搬送速度を同じとする。
また、定着ローラ40及び加圧ローラ41に関しては、少なくとも何れか一方をベルトにより構成しても良い。
9・・・定着装置(像加熱装置)、29・・・カム制御部、40・・・定着ローラ(第1回転体)、40a・・・ハロゲンヒータ(熱源)、41・・・加圧ローラ(第2回転体)、42a・・・サーミスタ(温度検知手段)、43・・・温度制御部(温度設定手段)、50・・・速度センサ(駆動手段)、51・・・モータ制御部(駆動手段)、202・・・制御装置(制御手段)、300・・・圧接装置(圧接手段)、301・・・圧接機構、302・・・カム機構、303・・・位相検知部、M・・・モータ(駆動手段)、N・・・ニップ部

Claims (16)

  1. 互いに圧接された状態でニップ部を形成する第1回転体及び第2回転体と、
    前記第1回転体を加熱し、前記ニップ部に搬送される記録紙に形成された画像を加熱する加熱装置と、
    前記第1回転体と前記第2回転体とを圧接し、且つ、圧接力を変更して、前記ニップ部の記録紙の搬送方向のニップ幅を変更可能な圧接機構と、
    前記第1回転体の温度を検知する温度検知センサと、
    前記第1回転体と前記第2回転体とのうちの何れか一方の回転体を回転駆動する駆動機構と、
    紙のすき目が記録紙の搬送方向と平行な縦目の記録紙を前記ニップ部に搬送する縦目送りモードと、紙のすき目が記録紙の搬送方向と直交する横目の記録紙を前記ニップ部に搬送する横目送りモードとのうちの一つを選択的に実行可能な制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記縦目送りモードでは、前記圧接機構を制御して前記ニップ部の記録紙の搬送方向のニップ幅を第1ニップ幅に設定すると共に、前記加熱装置を制御して前記第1回転体の温度を第1温度よりも低い第2温度に設定し、
    前記横目送りモードでは、前記圧接機構を制御して前記ニップ幅を前記第1ニップ幅よりも小さい第2ニップ幅に設定すると共に、前記加熱装置を制御して前記第1回転体の温度を前記第1温度に設定する、
    ことを特徴とする像加熱装置。
  2. 互いに圧接された状態でニップ部を形成する第1回転体及び第2回転体と、
    前記第1回転体を加熱し、前記ニップ部に搬送される記録紙に形成された画像を加熱する加熱装置と、
    前記第1回転体と前記第2回転体とを圧接し、且つ、圧接力を変更して、前記ニップ部の記録紙の搬送方向のニップ幅を変更可能な圧接機構と、
    前記第1回転体の温度を検知する温度検知センサと、
    前記第1回転体と前記第2回転体とのうちの何れか一方の回転体を回転駆動する駆動機構と、
    紙のすき目が記録紙の搬送方向と平行な縦目の記録紙を前記ニップ部に搬送する縦目送りモードと、紙のすき目が記録紙の搬送方向と直交する横目の記録紙を前記ニップ部に搬送する横目送りモードとのうちの一つを選択的に実行可能な制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記横目送りモードでは、前記駆動機構を制御して前記ニップ部で記録紙を搬送する搬送速度を第1搬送速度に設定すると共に前記加熱装置を制御して前記第1回転体の温度を第1温度に設定し、
    前記縦目送りモードでは、前記駆動機構を制御して前記ニップ部で記録紙を搬送する搬送速度を前記第1搬送速度よりも遅い第2搬送速度に設定すると共に前記加熱装置を制御して前記第1回転体の温度を前記第1温度よりも低い第2温度に設定する、
    ことを特徴とする像加熱装置。
  3. 前記制御装置は、前記駆動機構による搬送速度を、前記横目送りモードでは第1搬送速度に、前記縦目送りモードでは前記第1搬送速度よりも遅い第2搬送速度に、それぞれ設定する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の像加熱装置。
  4. 互いに圧接された状態でニップ部を形成する第1回転体及び第2回転体と、
    前記第1回転体を加熱し、前記ニップ部に搬送される記録材に形成された画像を加熱する加熱装置と、
    前記第1回転体と前記第2回転体とを圧接し、且つ、圧接力を変更して、前記ニップ部の記録材の搬送方向のニップ幅を変更可能な圧接機構と、
    前記第1回転体の温度を検知する温度検知センサと、
    前記圧接機構と前記加熱装置とを制御して、前記ニップ幅及び前記第1回転体の温度が互いに異なり、且つ、記録材に定着された画像の定着性を所定の範囲で確保できる2つ以上のモードを実行可能な制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、紙のすき目が記録材の搬送方向と平行な縦目の記録材を前記ニップ部に搬送する縦目送りモードと、紙のすき目が記録材の搬送方向と直交する横目の記録材を前記ニップ部に搬送する横目送りモードとのうちの一つを選択的に実行可能であり、
    前記縦目送りモードでは、前記ニップ幅を第1ニップ幅に設定すると共に前記第1回転体の温度を第1温度よりも低い第2温度に設定し、
    前記横目送りモードでは、前記ニップ幅を前記第1ニップ幅よりも小さい第2ニップ幅に設定すると共に前記第1回転体の温度を前記第1温度に設定する、
    ことを特徴とする像加熱装置。
  5. 前記第1回転体と前記第2回転体とのうちの何れか一方の回転体を回転駆動し、且つ、回転速度を変更して、前記ニップ部で記録材を搬送する搬送速度を、第1搬送速度と、前記第1搬送速度よりも遅い第2搬送速度とに設定可能な駆動機構を有し、
    前記制御装置は、前記駆動機構による搬送速度を、前記縦目送りモードで前記第2搬送速度に、前記横目送りモードで前記第1搬送速度に、それぞれ設定する、
    ことを特徴とする、請求項4に記載の像加熱装置。
  6. 互いに圧接された状態でニップ部を形成する第1回転体及び第2回転体と、
    前記第1回転体を加熱し、前記ニップ部に搬送される記録材に形成された画像を加熱する加熱装置と、
    前記第1回転体と前記第2回転体とのうちの何れか一方の回転体を回転駆動し、且つ、回転速度を変更して、前記ニップ部で記録紙を搬送する搬送速度を変更可能な駆動機構と、
    前記第1回転体の温度を検知する温度検知センサと、
    前記駆動機構と前記加熱装置とを制御して、前記搬送速度及び前記第1回転体の温度が互いに異なり、且つ、記録紙に定着された画像の定着性を所定の範囲で確保できる2つ以上のモードを実行可能な制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、紙のすき目が記録紙の搬送方向と平行な縦目の記録紙を前記ニップ部に搬送する縦目送りモードと、紙のすき目が記録紙の搬送方向と直交する横目の記録紙を前記ニップ部に搬送する横目送りモードとのうちの一つを選択的に実行可能であり、
    前記横目送りモードでは、前記搬送速度を第1搬送速度に設定すると共に前記第1回転体の温度を第1温度に設定し、
    前記縦目送りモードでは、前記搬送速度を前記第1搬送速度よりも遅い第2搬送速度に設定すると共に前記第1回転体の温度を前記第1温度よりも低い第2温度に設定する、
    ことを特徴とする像加熱装置。
  7. 前記制御装置は、記録紙に定着された画像の品位を優先する成果物優先モードと、画像が定着された記録紙の折り曲げ性を優先する折り曲げ優先モードとのうちの一つを選択的に実行可能であり、
    前記縦目送りモードが前記成果物優先モードで、前記横目送りモードが前記折り曲げ優先モードである、
    ことを特徴とする、請求項1乃至6の何れか1項に記載の像加熱装置。
  8. 記録材にトナー画像を形成する画像形成部と、
    前記記録材に形成されたトナー画像を定着させる請求項1乃至7のいずれか1項に記載の像加熱装置と、を備える、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  9. 紙にトナー画像を形成する画像形成部と、
    ニップ部において前記紙上に形成されたトナー画像を加熱する第1回転体と、
    前記第1回転体と共に前記ニップ部を形成する第2回転体と、
    前記第1回転体を加熱する加熱部と、
    前記第1回転体の温度を検知する検知部と、
    前記検知部の検知結果に基づいて、前記第1回転体の温度が設定温度に保持されるように前記加熱部を制御する制御部と、
    所定の坪量を有すると共に紙の搬送方向に直交する方向にすき目を有する第1紙に対して画像形成が行われる第1モードと、所定の坪量を有すると共に紙の搬送方向と略平行な方向にすき目を有する第2紙に対して画像形成が行われる第2モードとの複数の画像形成モードのうちの一つを選択的に実行する実行部と、
    実行される画像形成モードに基づいて、前記設定温度及び前記第1及び第2回転体の間の圧力を設定する設定部と、を備え、
    前記第1モードにおける前記設定温度は、前記第2モードにおける前記設定温度よりも高く、前記第1モードにおける圧力は、前記第2モードにおける圧力よりも低い、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  10. 操作者が前記第1もしくは第2モードのうちのいずれかの画像形成モードを選択可能に構成された操作部を備え、
    前記実行部は、前記操作部によって選択された画像形成モードを実行する、
    こと特徴とする、請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 紙にトナー画像を形成する画像形成部と、
    紙にトナー画像を定着させる定着部と、
    所定の坪量を有すると共に紙の搬送方向に直交する方向にすき目を有する第1紙に対して画像形成が行われる第1モードと、所定の坪量を有すると共に紙の搬送方向と略平行な方向にすき目を有する第2紙に対して画像形成が行われる第2モードとの複数の画像形成モードのうちの一つを、操作者が選択することが可能な操作部と、
    前記定着部の定着条件を前記操作部によって選択された画像形成モードに基づいて設定する設定部と、を備え、
    前記第1モードにおける定着条件は、前記第2モードにおける定着条件とは異なり、
    前記定着部は、ニップ部においてトナー画像を加熱する第1回転体と、前記第1回転体と共に前記ニップ部を形成する第2回転体と、前記第1回転体を加熱する加熱部と、を備え、
    前記定着条件は、前記第1回転体の設定温度及び前記第1及び第2回転体の間の圧力を含み、
    前記第1モードにおける前記設定温度は、前記第2モードにおける前記設定温度よりも高く、前記第1モードにおける前記圧力は、前記第2モードにおける圧力よりも低い、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  12. 前記定着条件は、前記第1回転体の設定温度及び前記第1回転体の周速度を含み、
    前記第1モードにおける前記周速度は、前記第2モードにおける前記周速度よりも速い、
    ことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 紙にトナー画像を形成する画像形成部と、
    紙にトナー画像を定着させる定着部と、
    所定の坪量を有すると共に紙の搬送方向に直交する方向にすき目を有する第1紙に対して画像形成が行われる第1モードと、所定の坪量を有すると共に紙の搬送方向と略平行な方向にすき目を有する第2紙に対して画像形成が行われる第2モードとの複数の画像形成モードのうちの一つを、操作者が選択することが可能な操作部と、
    前記定着部の定着条件を前記操作部によって選択された画像形成モードに基づいて設定する設定部と、を備え、
    前記第1モードにおける定着条件は、前記第2モードにおける定着条件とは異なり、
    前記定着部は、ニップ部においてトナー画像を加熱する第1回転体と、前記第1回転体と共に前記ニップ部を形成する第2回転体と、前記第1回転体を加熱する加熱部と、を備え、
    前記定着条件は、前記第1回転体の設定温度及び前記第1回転体の周速度を含み、
    前記第1モードにおける前記設定温度は、前記第2モードにおける前記設定温度よりも高く、前記第1モードにおける前記周速度は、前記第2モードにおける前記周速度よりも速い、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  14. 前記搬送方向に直交する方向における前記ニップ部の端部と中央部のニップ幅の差が、前記第2モードの方が前記第1モードの場合よりも大きい、
    ことを特徴とする、請求項9乃至12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  15. 前記第1モードにおける前記ニップ幅の差は、略0である、
    ことを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 前記操作部は、画像形成モードを選択するためのキーを表示する、
    ことを特徴とする、請求項10乃至13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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