JP6622582B2 - 画像加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録材上のトナー像を加熱する画像加熱装置に関する。この画像加熱装置は、電子写真方式などの複写機、プリンタ、ファックス、それらの複合機能機等の画像形成装置において用いられ得る。
電子写真方式の画像形成装置では、帯電、露光、現像、転写、定着の各工程を介してトナー像を記録材(メディア:以下、用紙または紙と記す)に定着させるプロセスが一般的である。
画像形成装置において、用紙上に形成された未定着のトナー像を加熱する画像加熱装置である定着装置としては様々なものがある。例えば、熱伝達効率が高く、装置の立ち上がりが速いオンデマンド方式として、熱容量の小さい定着ベルト(フィルム)を介して加熱するベルト加熱方式の定着装置、すなわちベルト定着装置が提案されている。
ベルト定着装置は、固定支持された加熱体としての例えばセラミックヒータ(以下、ヒータと記す)と、該ヒータと摺動する伝熱部材としての例えば耐熱性樹脂ベルト(定着ベルト:以下、ベルトと略記する)を有する。また、該ベルトを介して前記ヒータに圧接してトナー像加熱定着領域としての定着ニップ部(以下、ニップ部と略記する)を形成する加圧部材としての弾性加圧ローラを有する。そして、ニップ部のベルトと加圧ローラとの間で未定着トナー像を担持した用紙を挟持搬送することでベルトを介したヒータからの熱により未定着トナー像を用紙上に加熱溶融定着させるものである。
さらに近年、画像形成装置の省エネルギー化や高速化といったニーズに応じるため、IH(電磁誘導加熱)方式の定着装置が提案されている。IH方式の定着装置は、被加熱体としての定着回転体(加熱回転体)を加熱するための手段として励磁コイルによる磁界によって定着回転体に設けた薄肉発熱層に渦電流を発生させジュール熱により発熱させる方式である。
この方法は熱発生源が定着回転体そのものであり、ニップ部に至るまで介在する部材が少ない。そのため、ハロゲンランプを用いた熱ローラ方式に比して、定着装置の起動時に定着回転体の表面の温度が定着に適当な温度になるまでに要する時間が短くできるという特徴がある。また熱発生源からトナー溶融箇所ヘの熱伝達経路が短く単純であるため熱効率が高いという特徴もある。
IH方式の定着装置は励磁コイルからなる磁束発生手段と、発熱層を含む定着回転体と、磁性体コアから構成されている。IHによる加熱の速さとオンデマンド方式の低熱容量を組み合わせ、さらに定着装置の立ち上げ時間を早くした定着装置も提案されてきている。一方で近年、封筒や光沢紙と言った多種多様な用紙に対応するニーズも高まっている。
これら定着装置においては、定着回転体と加圧回転体とを付勢手段により押圧し、定着回転体または加圧回転体に設けられた弾性層を弾性変形させることでニップ部を形成している。しかしながら、押圧状態を保持したまま画像形成装置の稼働を停止してしまうと、この弾性層に塑性変形が生じてしまい画質が低下する、紙詰まり時の用紙の除去性が良くない、という問題がある。
この弾性層の塑性変形を回避するためにニップ部の圧を解除する圧解除機構を設けた場合、ニップ部を加圧した状態に移行してから立ち上げを行うため、装置の立ち上げに時間を要するという問題があった。これを解決する先行技術として、特許文献1の技術が挙げられる。この先行技術は、定着装置の状態に応じて圧解除を行うことで、不要な圧解除を低減させて装置の立ち上げ性を向上させている。
特開2005−114959号公報
本発明はこの先行技術を更に発展させたものである。その目的とするところは、封筒シワを抑制しつつ、多様な記録材の種類やサイズに対応した画像加熱装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明に係る画像加熱装置の代表的な構成は、記録材上のトナー像を加熱する画像加熱ユニットと、前記画像加熱ユニットと協働して、記録材を挟持搬送するニップ部を形成するための加圧ユニットと、少なくとも前記画像加熱ユニットを支持する側板と、前記画像加熱ユニットと前記加圧ユニットのうち少なくとも一方を他方に向けて加圧するために被加圧部材を加圧する加圧機構であって、第1の弾性部材で加圧される第1の加圧部材と第2の弾性部材で加圧される第2の加圧部材を備える加圧機構と、前記第1の加圧部材と前記第2の加圧部材を選択的に揺動させることにより前記ニップ部の加圧力を変更可能な第1のカムと第2のカムを備えた加圧力変更機構と、前記加圧力変更機構を制御する制御部であって、画像加熱処理を施す記録材の種類に基づいて、前記加圧機構による前記ニップ部の加圧力を、前記第1の加圧部材と前記第2の加圧部材の両方の加圧力による第1の加圧力と、前記第2の加圧部材の加圧力による前記第1の加圧力よりも低い第2の加圧力に設定する制御部と、を有する画像加熱装置であって、前記第1の弾性部材と前記第2の弾性部材は前記側板に沿って配置され、前記被加圧部材に加圧する加圧方向から見たとき前記第1の加圧部材は前記第2の加圧部材に少なくとも一部が重ねて設けられており、前記加圧力変更機構は、前記第1の加圧部材が前記第2の加圧部材に加圧力を付与し、前記第2の加圧部材が前記被加圧部材を加圧することで前記第1の加圧力を生じさせ、前記第1のカムが前記第1の加圧部材を前記第2の加圧部材から離間させて、前記第2の加圧部材が前記被加圧部材を加圧することで前記第2の加圧力を生じさせることを特徴とする。
本発明によれば、封筒シワを抑制しつつ、多様な記録材の種類やサイズに対応した画像加熱装置を提供することができる。
実施例の定着装置の一端側の一部切欠き斜視図 画像形成装置の一例の構成略図 実施例の定着装置の正面図 同装置の要部の拡大横断面図 同装置の一端側の側面図 同装置の他端側の側面図 コイルユニットを省き且つ一部を切り欠いた同装置の要部の斜視図 コイルユニットを省いた同装置Fの要部の平面図であり、用紙Sが導入されている状態時を示している図 (a)は定着ベルトの層構造模式図、(b)は蓋板を省いて内部を見たコイルユニットの斜視図、(c)はベルトユニットにおけるベルト内部アセンブリの斜視図 制御系統のブロック図(主として定着装置の関係部分を示している) 定着装置の一端側の拡大正面図 図11の(12)−(12)線矢視の拡大断面図(通常加圧状態時) 図11の(13)−(13)線矢視の拡大断面図(通常加圧状態時) カム位相線図 定着装置の一端側の一部切欠き斜視図(封筒圧状態時) 一端側の加圧機構の拡大断面図(封筒圧状態時) 加圧力切替の制御フロー図 定着装置の一端側の一部切欠き斜視図(圧解除状態時) 一端側の加圧機構の拡大断面図(圧解除状態時) 一端側の加圧機構の拡大断面図(圧解除状態時)
《実施例》
[画像形成装置]
図2は画像形成装置の一例の概略断面図である。この画像形成装置1は、自動原稿搬送装置2を搭載している、タンデム方式−中間転写方式のフルカラー電子写真複写機である。
UY、UM、UC、UKは、それぞれ、イエロー(Y)色、マゼンタ(M)色、シアン(C)色、ブラック(K)色のトナー像を形成する4つの作像部である。各作像部は、それぞれ、感光ドラム3、帯電器4、レーザスキャナ5、現像器6、一次転写帯電器7、ドラムクリーナ8を有する。なお、図の煩雑を避けるため作像部UY以外の作像部UM、UC、UKにおけるこれらの機器に対する符号の記入は省略した。また、これら作像部の電子写真プロセスや作像動作は公知であるからその説明は割愛する。
各作像部のドラム3から回動する中間転写ベルト9に対して各色のトナー像が所定に重畳されて一次転写される。これによりベルト9上に4色重畳のトナー像が形成される。一方、カセット10又は11、或いは手差しトレイ12から記録材(シート:以下、用紙あるいは紙と記す)Sが一枚宛給送される。その用紙Sが搬送路13を通ってレジストロール対14により所定の制御タイミングでベルト9と二次転写ロール15との圧接部である二次転写ニップ部に導入される。これにより、用紙Sに対してベルト9上の4色重畳のトナー像が一括して二次転写される。
本実施例の画像形成装置1において上記の機構部が用紙(記録材)Sに未定着のトナー像を形成する画像形成部である。その用紙Sが画像加熱装置である定着装置(定着器)Fに導入されて加熱・加圧されることで未定着のトナー像が溶融軟化して固着像として定着される。定着装置Fを出た用紙Sは片面画像形成モードの場合は進路制御により搬送路16の側に導入されて排出トレイ17上に排出される。
両面画像形成モードの場合は、定着装置Fを出た片面画像形成済の用紙Sが進路制御により反転搬送路18の側に導入された後にスイッチバック搬送されて両面搬送路19に導入される。そして、表裏反転された状態で再び搬送路13を通って二次転写ニップ部に導入されて裏面に対するトナー像の形成がなされる。以後は片面画像形成の場合と同様に定着装置Fに導入され、排出トレイ17上に両面画像形成物として排出される。なお、本実施例1の画像形成装置1においては大小各幅サイズの用紙Sの搬送は用紙幅中心の所謂中央基準でなされる。所謂片側基準で用紙搬送を行う装置構成であってもよい。
102は画像形成装置1の操作部である。操作部102は制御部(CPU)100(図10)と電気的情報の授受を行うユーザインタフェース(UI:User Interface、入力手段、表示手段)である。この操作部102により制御部100に対してユーザ(操作者、使用者)からの画像形成モード設定及び指示の入力を行う。また、制御部100から操作部102に対してユーザへの装置の状態報知等がなされる。制御部100は画像形成装置1の全ての機構部を統括的に制御する。
操作部102は、図10のように、メインスイッチM−SW、入力部(操作パネル)104、表示部(ディスプレイ:UI画面)105を有する。入力部104には、値数入力を行うためのテンキー群、プリント開始ボタン、ストップキー、節電ボタン等の各種の操作キーが配設されている。表示部105はタッチパネル方式の液晶画面であり、使用する用紙の選択が可能な用紙表示などの各種の情報表示がなされると共に、各種の操作ボタンの表示もなされる。表示された操作ボタンによっても画像形成装置が行う動作の各種設定が制御部100に入力される。
[定着装置]
以下で説明する定着装置Fに関して、正面側とは用紙Sの入口側、背面側とは用紙Sの出口側である。左右とは装置Fを正面側からみて左又は右である。本実施例においては右側を一端側(駆動側)、左側を他端側(非駆動側)とする。上下は重力方向において上又は下である。上流側と下流側は用紙Sの搬送方向(記録材搬送方向)において上流側と下流側である。
図3は定着装置Fの正面図、図4は同装置Fの要部の拡大横断面図、図5と図6はそれぞれ同装置Fの一端側と他端側の側面図である。図7はコイルユニットを省き且つ一部を切り欠いた同装置Fの要部の斜視図、図8はコイルユニットを省いた同装置Fの要部の平面図であり、用紙Sが導入されている状態時を示している。図9の(a)は定着ベルトの層構造模式図、(b)は蓋板を省いて内部を見たコイルユニットの斜視図、(c)はベルトユニットにおけるベルト内部アセンブリの斜視図である。図10は制御系統のブロック図であり、主として、定着装置Fの関係部分を示している。
本実施例の定着装置Fは、IH(誘導加熱)方式−ベルト方式の画像加熱装置であり、大別して、下記のような部材や機構を有している。
a:用紙Sのトナー像担持面と接触する第1の回転体(定着部材)としての可撓性を有するエンドレスベルト(以下、定着ベルトあるいはベルトと記す)21を含むベルトユニット(画像加熱ユニット)20
b:ベルト21に対向する第2の回転体(加圧部材)としての弾性を有する加圧ローラ(加圧ユニット)30
c:ベルト21を加熱する加熱器としてのコイルユニット(誘導加熱装置、磁束発生手段)40
d:ベルト21と加圧ローラ30とを圧接させて用紙上(記録材上)の画像を加熱(画像加熱処理;定着)するニップ部Nを形成する加圧機構500R・500L
e:加圧機構500R・500Lによるニップ部Nの加圧力を変更可能な加圧力変更機構
f:底板61とこの底板61に固定して対向させて配設された一端側と他端側の側板62R・62Lを有し、上記のような部材や機構を収容している装置枠体(シャーシ、ハウジング)60
(2−1)ベルトユニット20
ベルトユニット20は、金属層を有する無端状のベルト21を有する。また、ベルト内部アセンブリとしての、定着パッド22、定着バッド22を保持するパッド部材23、パッド部材23を保持するステー24、ステー24を覆う内部コア(内側磁性体コア)25等の組み立て体を有する。図9の(c)はこのベルト内部アセンブリの斜視図である。
定着パッド22、パッド部材23、ステー24は何れもベルト21の長手方向(幅方向)に長い部材である。ステー24は一端部と他端部がそれぞれベルト21の両端部から外方に突出しており、その突出部に対してそれぞれ一端側と他端側のフランジ部材26R・26Lが嵌着されている。ベルト21はこの両フランジ部材26R・26Lの対向面間においてベルト内部アセンブリ22〜25の外側にルーズに外嵌されている。
ステー24の長手中央部には弾性支持部材27を介してサーミスタ等の温度センサ(温度検出素子)THが配設されており、このセンサTHがベルト21の幅方向中央部の内面に弾性的に当接している。これにより、回転されるベルト21のセンサ当接面が波打つなどの位置変動が生じたとしてもセンサTHがこれに追従してベルト21の内面との良好な接触状態が維持される。
図9の(a)はベルト21の層構成模型図である。ベルト21は内径が20〜40mm程度の金属の基層21aを有している。基層21aの金属には鉄合金やニッケル合金、銅、銀などを適宜選択可能である。
基層21aの外周には弾性層21bとして耐熱性ゴム層が設けられている。ゴム層の厚さは100〜800μmの範囲内で設定するのが好ましい。本実施例では、ベルト21の熱容量を小さくしてウォーミングアップタイムを短縮し、かつカラー画像を定着するときに好適な定着画像を得ることを考慮して、ゴム層の厚みは200μmとされている。更に弾性層21bの外周には、表面離型層21cとしてフッ素樹脂層(例えばPFAやPTFE)が設けられている。
基層1aの内面側には、ベルト21の内面と温度センサTHとの摺動摩擦を低下させるために、摺動性の高い滑性層21dを10〜50μm設けても良い。本実施例では30μmのポリイミド層を設け、さらにその表面に潤滑剤としての耐熱性グリスを塗布し、ベルト21の内面の潤滑性を維持している。
定着パッド22を保持したパッド部材23がベルト21と加圧ローラ30との間に押圧力を作用させてニップ部Nを形成する。定着パッド22はステンレスなどの金属やセラミックス等の硬度の高い材質からなり、厚さ1mm程度で長手方向に伸びた形状である。パッド部材23の材質はPPSやLCP等の耐熱性の樹脂からなる。
パッド部材23を保持するステー24はニップ部Nに圧力を加えるために剛性が必要であるため金属製の剛性部材である。ステー24の材質としては、加熱器としてのコイルユニット40によってベルト21のみが発熱することが望ましく、誘導加熱の影響を受けにくいステンレス等の非磁性の材質が望ましい。
ステー24のコイルユニット40側には、誘導加熱をより効果的に行うために内部コア25が設けられている。内部コア25は、図9の(c)に示すように、長手方向に複数に分割して、コイルユニット40の後述する励磁コイル41との距離を漸次変化させるように配置されている。内部コア25は励磁コイル41に高周波電流を印加することにより発生した磁束がより効率的にベルト21の加熱に用いられるように、磁束を遮蔽するフェライト等の高透磁率の材質からできている。
ベルトユニット20は一端側と他端側のフランジ部材26R・26Lをそれぞれ装置枠体60の一端側と他端側の側板62R・62Lにそれぞれ形成されている縦方向のガイドスリット部62aに係合させて配設されている。したがって、ベルトユニット20は全体に側板62R・62L間においてスリット部62aに沿って上下方向に移動可能な自由度を有する。
(2−2)加圧ローラ
加圧ローラ30は金属製の芯金30aに弾性層30bとしてゴム層、また表面には離型層30cが設けられている、外形30mmの弾性ローラである。加圧ローラ30はベルトユニット20の下側において、軸線方向をベルトユニット20の長手方向にほぼ平行にして、側板62R・62Lに間に軸受63を介して回転可能に配設されている。
芯金30aの他端側の端部には第1の駆動ギアG1が同心一体に配設されている。このギアG1に対して制御部100で制御される第1のモータ(駆動源)M1の駆動力が伝達手段(不図示)を介して伝達されて、加圧ローラ30が駆動回転体として図4において矢印R30の反時計方向に所定の速度で回転駆動される。
(2−3)コイルユニット40
コイルユニット40はベルト21を誘導加熱する加熱器であり、ベルトユニット20の上側に配設されている。コイルユニット40はベルト21の長手方向に沿って長いハウジング43の内部に励磁コイル(磁束を生ずるコイル)41、外部コア(外側磁性体コア)42等を組み付けたものである。
ハウジング43は横長箱型で耐熱樹脂製の成型品(電気絶縁性樹脂の肉厚2mm程度のモールド部材)である。ハウジング43の底板43a側がベルト21に対する対向面である。底板43aは横断面においてベルト21の外周面の略半周範囲に沿うようにハウジング43の内側に湾曲している。
コイルユニット40はハウジング43の両端部がベルトユニット20の一端側と他端側フランジ部材26R・26Lに受け止められている。これにより、ハウジング43の底板43aがベルト21の上面に対して所定のギャップ(隙間)αを存して対面している。コイルユニット40はハウジング43の一端側と他端側の側板がそれぞれの側のフランジ部材26R・26Lにワイヤーバネ(不図示)で括りつけられている。つまり、コイルユニット40はベルトユニット20と一体化されている。
従って、ベルトユニット20のフランジ部材26R・26Lが後述するように加圧機構50L・50Rで加圧されて沈みこむとコイルユニット40もギャップαを維持したままベルトユニット20と一緒に沈みこむ。また、フランジ部材26R・26Lが減圧または圧力解除されて浮くとコイルユニット40もギャップαを維持したままベルトユニット20と一緒に浮く。
コイル41は、電線として例えばリッツ線を用い、これを横長・船底状にしてベルト21の周面と側面の一部に対向するように巻回してなる。そして、ハウジング内側に湾曲している底板43aの内面に当てがわれてハウジング内部に収められている。コイル41には、制御部100で制御される電源装置(励磁回路)101から20〜60kHzの高周波電流が印加される。この電流印加によりコイル41によって発生した磁界によりベルト21の金属層(導電層)が誘導発熱する。
外部コア42は、コイル41によって発生した磁界がベルト21の金属層(導電層)以外に実質漏れないようにコイル41を覆わせた外側の磁性体コアである。そして、外部コア42は、図9の(b)のように、長手方向に沿って複数に分割されて並んで配置されている。
(2−4)定着動作
画像形成装置1のスタンバイ状態においては、定着装置Fは、後述する加圧機構500R・500Lによるニップ部Nの加圧力が加圧力変更機構により実質解除されている加圧解除状態に保持されている。駆動モータM1がOFFにされていて加圧ローラ30の回転は停止している。コイルユニット40のコイル41に対する給電はOFFにされている。
制御部100は、プリントジョブ開始信号(画像形成ジョブ開始信号)の入力に基づいて所定の制御タイミングにて加圧力変更機構を制御して加圧機構500R・500Lを所定の加圧状態にする。これにより、ベルトユニット20のステー24がフランジ部材26R・26Lを介して所定に加圧されて、ベルト内アセンブリがベルト21を介して加圧ロール30に対して弾性層30bの弾性に抗して加圧される。その結果、定着パッド22がベルト21を介して加圧ローラ30に圧接してベルト21と加圧ロール30との間に用紙搬送方向aにおいて所定幅のニップ部Nが形成される。
また、制御部100は駆動モータM1をONする。これにより、加圧ローラ30が図4において矢印R30の反時計方向に所定の速度で回転駆動される。この加圧ローラ30の回転により、ニップ部Nにおける加圧ローラ30の表面とベルト21の表面との摩擦力でベルト21に回転力が作用する。ベルト21はその内面が定着パッド22に密着して摺動しながらベルト内部アセンブリ22〜25の外周りを図4において矢印R21の時計方向に加圧ローラ30の回転速度と同じ速度で従動回転する。ベルト21の回転に伴うスラスト方向への移動はフランジ部材26R・26Lのフランジ部により規制される。
ベルト21は、少なくとも画像形成実行時には、制御部100で制御される駆動モータM1によって加圧ローラ30が回転駆動されることで上記のように従動回転する。この回転は、二次転写ニップ部側から搬送されてくる、未定着トナー像tを担持した用紙Sの搬送速度とほぼ同一の周速度でなされる。
制御部100は電源装置101からコイル41に対して20kHz〜60kHzの高周波電流(交番電流)を印加する。コイル41は高周波電流の供給により交番磁束(磁場)を発生する。その交番磁束がコア42により回転しているベルト21の上面側においてベルト21の金属層21aに導かれる。そうすると、金属層21aに渦電流が発生して、その渦電流によるジュール熱により金属層21aが自己発熱(電磁誘導発熱)してベルト21が昇温していく。
即ち、回転するベルト21はコイルユニット40から発生される磁界が存在する領域を通過したときに金属層21aが電磁誘導発熱して全周的に加熱されて昇温する。このベルト21の温度が温度センサTHにより検知される。温度センサTHはベルト21の通紙域になる部分の温度を検知し、その検知温度情報が制御部100にフィードバックされる。制御部(制御部の温度制御機能部)100はこのセンサTHから入力する検知温度(検知される温度に関する情報)が所定の目標温度(定着温度:所定の温度に対応する情報)に維持されるように電源装置101からコイル41に対する供給電力を制御している。
本実施例では、ベルト21の目標温度である180℃で一定になるように、温度センサTHの検出値に基づいて高周波電流の周波数を変化させてコイル41に入力する電力を制御して温度調節を行っている。
上記のように加圧ローラ30が駆動され、ベルト21が所定の定着温度に立ち上がって温調された状態において、ニップ部Nに未定着のトナー像tを担持した用紙Sがトナー像担持面側をベルト21側に向けてガイド部材64で案内されて導入される。用紙Sはニップ部Nにおいてベルト21の外周面に密着し、ベルト21と一緒にニップ部Nを挟持搬送されていく。
これにより、主にベルト21の熱が付与され、またニップ部Nの圧力を受けて未定着トナー像tが用紙Sの表面に熱圧定着される。ニップ部Nを通った用紙Sはベルト21の外周面からベルト21の表面がニップ部Nの出口部分の変形によって自己分離(曲率分離)して、更には分離ガイド65で分離補助を受けて、ガイド部材66により定着装置Fから排出搬送されていく。
分離ガイド65は、ニップ部Nの出口部分から出た用紙Sがベルト21に巻き付かないように、かつベルト21に接触してベルト21に傷をつけないように、ベルト21とある間隔(隙間)を持って配置されている。分離ガイド65はフランジ部材26R・26Lの一部に係合しバネ等の付勢手段により固定されている。
本実施例の場合はベルト21の表面回転速度が300mm/secで回転し、カラー画像を1分間にA4サイズ用紙で65枚定着処理することが可能である。プリントジョブが終了すると、定着装置Fは加圧機構500R・500Lが加圧解除状態に戻される。駆動モータM1がOFFにされる。コイルユニット40のコイル41に対する給電もOFFにされる。
(2−5)加圧機構
加圧機構500R・500Lは、本実施例1では、ベルトユニット20のフランジ部材(押圧部材、被加圧部材)26R・26Lを加圧(押圧)してベルト21と加圧ローラ30との間に用紙搬送方向aにおいて所定幅のニップ部Nを形成する機構である。本実施例においては、装置枠体60の一端側と他端側の側板62R・62Lの外側の上部にそれぞれ左右対称に同一構成で同期して動作する加圧機構500R・500Lを具備させている。
加圧機構500R・500Lは、本実施例ではカム(圧解除カム)501を用いた構成になっており、カム501、加圧板回動軸502、カム回動軸504、加圧板505、加圧調整ネジ506、加圧支持板507、加圧バネ508から構成されている。加圧カム回動軸504は一端側と他端側の側板62R・62L間に回転可能に軸受けされて配設されている。この軸504の一端部と他端部にそれぞれ同形状のカム501が同位相で固定して取り付けられている。また、この軸504の他端部に同心一体に第2の駆動ギアG2が取り付けられている。
加圧板505と加圧支持板507は、加圧板回動軸502により軸支されており、加圧板505は加圧支持板507に対して回転自在に動くことが出来る。また、加圧支持板507は一端側と他端側の側板62R・62Lに対して加圧板回動軸502が貫通することで支持されており、加圧支持板507の先端部507aはそれぞれの側の側板62R・62Lに対してビス等の手段507bで固定されている。
加圧支持板507には加圧調整ネジ506が締結されており、このネジ506を締めることによってネジ506の座面が加圧バネ508のバネ長を縮め、加圧板505に負荷されるバネ荷重を大きくすることができる。加圧板505は上述のとおり加圧支持板507に対して回転自在に支持されているので、加圧バネ508による圧縮力によって加圧板回動軸502まわりにモーメントが発生する。
一端側と他端側の加圧機構500R・500Lの加圧板505は、それぞれ、ベルトユニット20の一端側と他端側のフランジ部材26R・26Lの受圧部26aの上面に当接するように配置されている。そのため、加圧板505の自由状態時には、一端側と他端側のフランジ部材26R・26Lがそれぞれ対応する加圧板505に生じるモーメントによって加圧ローラ30方向へ所定の加圧力で押される。
そのため、ベルト内アセンブリ22〜25がベルト21を介して加圧ロール30に対して弾性層30bの弾性に抗して加圧される。その結果、定着パッド22がベルト21を介して加圧ローラ30に圧接してベルト21と加圧ロール30との間に用紙搬送方向aにおいて所定幅のニップ部Nが形成されることとなる。通常、加圧力は例えば550Nに設定されている。
加圧力を解除する際には、一端側と他端側の加圧機構500R・500Lにおいて、それぞれ、所定の偏心量を持った加圧カム501を同時に同位相で回転させる。この加圧カム501の回転で加圧板505を軸502を中心に押し上げ、加圧板505とフランジ部材26R・26Lの接触を解除するまで加圧板505を回転させることによって加圧力を解除している。加圧カム501の回転は制御部100で制御される第2の駆動モータM2の駆動力が伝達手段(不図示)を介して第2の駆動ギアG2に伝達されて軸504が駆動されることで一端側と他端側の加圧機構500R・500Lにおいて同時になされる。
(2−6)加圧力変更機構
次に、本実施例における加圧力変更機構(加圧力切替機構)を図1、図11〜図20を用いて説明する。図1は定着装置Fの一端側(駆動側)の斜視図であり、加圧機構500Rの一部を切り欠いてある。加圧板505は第1の加圧板(第1の加圧部材)505Aと第2の加圧板(第1の加圧部材)505Bを持つ。この第1と第2の加圧板505A・505Bは共に加圧板回動軸502を中心に加圧支持板507に回転可能に係合されている。即ち、第1と第2の加圧板505A・505Bは揺動中心が同一である。
また、第1の加圧板505Aを第1の加圧バネ(第1の弾性部材)508Aが、第2の加圧板505Bを第2の加圧バネ(第2の弾性部材)508Bがそれぞれ一端側のフランジ部材26Rを加圧ローラ30側に押し付ける方向にバネ付勢している。この場合、第1の加圧板505Aは第2の加圧板505Bを介してフランジ部材26Rを加圧している。第1の加圧バネ508Aと第2の加圧板505Bは本実施例においては加圧機構500Rの前後方向において同一直線上にある。
他端側の加圧機構500Lも上記の一端側の加圧機構500Rと同じ機構であるから、以下においては一端側の加圧機構500Rを代表して加圧力変更機構について説明する。
図11は定着装置Fの一端側の拡大正面図である。図12は図11の(12)−(12)線矢視の拡大断面図、図13は(13)−(13)線矢視の拡大断面図である。
第2の加圧板505Bのフランジ部材(押圧部材)26Rを押す部分の一部に突起部505a(図13)を有している。突起部505aを第1の加圧板505Aが押すことで第1の加圧板505Aと第2の加圧板505Bで同時にフランジ部材26Rを加圧する構成となっている。
第1の加圧バネ508Aは第2の加圧バネ508Bよりも高い付勢力が出るように設定されている。例えば、ニップ部Nに550Nの加圧力が付与されている場合、第1の加圧バネ508Aは520Nを、第2の加圧バネ508Bは残り30Nを付勢するように設定されている。この550Nのニップ力は普通紙や光沢紙、厚紙等の用紙に対して用いられる。以後この加圧力(第1の加圧力)の状態を「通常加圧状態」と称する。通常加圧状態での加圧力と、通紙速度や温調温度を適切にコントロールすることによって、普通紙のみならず、厚紙や光沢紙の定着性や光沢感を満足することが可能となる。
フランジ部材26Rを挟んで(中にして)加圧板回動軸502と対向する側に、加圧力変更部材としてのカム(圧解除カム)50が配置されている。同じく、加圧支持板507の加圧板505A・505Bを内包する空間の外側に第2の駆動ギア(圧解除ギア)G2、カム回動軸504が配置されている。ギアG2とカム501は軸504と同軸に配置されており、ギアG2の回転によってカム501が回転するように係合している。
カム501は長手方向に大カム部(第1のカム)501aと小カム部(第1のカム)501bの2つのカムを並設したような形状をしており、2つのカムプロファイルを持っている。具体的には、小カム部501bは第2の加圧板505Bを軸502を中心に回転動作させ、大カム部501aは第1の加圧板505Aを軸502を中心に回転動作させることができる。即ち、大カム部501aと小カム部501bは一体となって形成され、カムの回転中心が同一である。
図14は、カム501の回転に伴う、小カム部501bと大カム部501aによる第2の加圧板505Bと第1の加圧板505Aのそれぞれの軸502を中心とする回転量を図示している。図14は、加圧状態が縦軸の0°に対応しており、加圧板505A・505Bが軸502を中心に右周りをする時を正(図1)としている。
次に、図15を用いて封筒等を通紙する際のニップ圧が通常加圧状態(第1の加圧力)よりも低い状態(第2の加圧力:以下、封筒圧状態と称する)を説明する。ユーザが記録材として封筒を通紙する際、封筒をカセットやマルチトレイと言った給紙ユニットにセットし、封筒設定にしてコピーやプリントを行う。封筒を通紙するジョブ(JOB)となった場合、定着装置Fは封筒圧状態に移行する。
第2の駆動モータM2から第2のギアG2に駆動が伝わり、ギアG2を右回転させることで、ギアG2と平行ピンやDカット等により係合している軸504ならびにカム501を回転させる。カム501が封筒圧状態で停止し、定着装置Fが封筒圧状態に移行した状態が図15、図16である。
図15、図16ではカム501の大カム部501aが第1の加圧板505Aを押し上げ、第1の加圧板505Aは圧解除状態となっている。一方で、小カム部501bは第2の加圧板505Bには触れず、第1の加圧板505Aと第2の加圧板505Bも接触しない状態となっている。このため、第1の加圧バネ508Aの加圧力はカム505で十分に受けることができ、フランジ部材26Rには第1の加圧バネ508Aの加圧力は作用しない。
第2の加圧板505Bには第2の加圧バネ508Bが配置されているため、図15、図16の状態では第2の加圧バネ508Bのみがフランジ部材26Rに作用する。加圧状態の説明で述べたとおり、第1の加圧バネ508Aの付勢力に比べて第2の加圧バネ508Bの付勢力は約1/18程度である。そのため、加圧状態に比して封筒圧状態の加圧力を大きく減少させることができる。この加圧力の比に関して、通常加圧状態における第1と第2の加圧バネ508A・508Bによる押圧力F1と、封筒圧状態における第2の加圧バネ508Bによる押圧力F2との比F1/F2が8倍以上であることが好ましい。
封筒圧状態を従来構成のように加圧バネ1本で動作を行おうとすると、加圧状態の加圧力の高さと比例して加圧バネのバネ定数が高くなり、極低圧の付勢力を設定しようとすると、部品公差のバラつきにより封筒圧のバネ力が許容できないほど大きくばらつく。そのため、定着不良や封筒シワが発生する可能性がある。
また、従来構成の場合、圧解除状態でカムを作用させるため、加圧力を複数設定しようとすると、圧解除カムと加圧板、加圧板回動中心軸から成る加圧板の姿勢により加圧力が決まってしまい、バネによる加圧力を作用させることができない。結果として、ベルトや加圧ローラ等の弾性層の変形が復元する力がニップ部に作用するが、この構成ではニップ圧がコントロールできず、ニップ圧のバラつきとなる。
本実施例では、第1の加圧バネ508A、第2の加圧バネ508Bがそれぞれ通常加圧状態、封筒圧状態で作用する際のバネ力を調整式にしている。具体的には、まず封筒圧状態にカム501の位相を移行させ、第2の加圧バネ508Bの作動長を調整する。第2の加圧バネ508Bの調整機構は図示していないが、例えば図12の加圧支持板507と第2の加圧バネ508Bの間に調整部材を挟みこみ、調整部材の位置を変更することで可能である。第2の加圧バネ508Bによるニップ圧としては、例えば35Nの設定値としている。
封筒圧状態での第1の加圧バネ508Aの作動長の調整後、今度はカム501の位相を通常加圧状態に移行し、普通紙等の加圧力を第2の加圧バネ508Bの作動長を変更させることで調整する。調整では、例えば図12に示すように加圧調整ねじ506を締めこむことで第1の加圧バネ508Aの作動長を調整することが可能となる。この結果として、先述したとおり第1の加圧バネ508Aは520Nを、第2の加圧バネ508Bは30Nを付勢し、通常加圧状態として550Nの加圧力を付与するよう調整されている。
第2の加圧バネ508Bの付勢力が通常加圧状態と封筒圧状態とで異なるのは次のためである。即ち、先述したベルト21や加圧ローラ30等の弾性層の変形が復元する力が、加圧バネによる押圧力と釣り合う位置まで、変形が復元することによりバネとしての作動長が変化するためである。そのため、封筒圧状態、通常加圧状態での圧バラつきを低減するためにはこの調整順が望ましい。ただし、加圧力の調整順や調整そのものの有無、調整機構に関しては、ここで述べたものは一例であり、他の手段を適宜選択可能である。
上記の加圧力変更機構をまとめると次のとおりである。加圧力変更機構は、第1の加圧板(第1の加圧部材)505Aと第1の加圧板(第2の加圧部材)505Bを選択的に揺動させることによりニップ部Nの加圧力を変更可能な大カム部(第1のカム)501aと小カム部(第2のカム)501bを備える。
加圧力変更機構を制御する制御部100は、画像加熱処理を施す記録材の種類に基づいて、加圧機構によるニップ部Nの加圧力を通常加圧状態(第1の加圧力)と、常加圧状態よりも低い封筒圧状態(第2の加圧力)に設定する。通常加圧状態は第1の加圧板505A)と第1の加圧板505Bの両方による加圧力である。封筒圧状態は第1の加圧板505Aと第2の加圧板505Bの一方(本実施例においては第2の加圧板505B)加圧力による通常加圧状態よりも低い加圧力である。
図17に加圧力変更の制御フロー図を示す。定着装置Fは普通紙等のジョブと同様にまず通常加圧状態に移行し、定着装置Fが所定温度に到達し立ち上がったと判断され、かつ封筒を通紙するジョブが選択された場合、封筒圧に移行し、通紙ジョブが実行される。
本発明による効果として、表1にあげられるように、従来構成に比べ封筒シワを大きく改善させる効果があることが実験により分かっている。また、通常加圧状態の加圧力も封筒圧に対応しつつ高く設定できるため、メディア対応力を向上させることができている。
画像形成装置が稼働しておらず、メインスイッチM−SWがOFFされている場合や、紙詰まりを生じた場合、定着装置Fは圧解除状態に移行する。その際は通常加圧状態や封筒圧状態から、図18、図19、図20に示す圧解除状態に移行する。圧解除状態では封筒圧状態と異なり、第1と第2の加圧板505A・505Bがともにカム501のそれぞれ大カム部501a、小カム部501bにより持ち上げられ、第1と第2の加圧バネ508A・508Bの両方のバネの付勢力をカム501が受ける。
これによって、さらにニップ部Nの加圧力を実質解除した状態である。圧解除状態に移行することにより、ベルト21や加圧ローラ30の塑性変形や紙詰まり時の用紙の除去性が向上する。
以上説明した、封筒シワを抑制しつつ、多様な用紙種類、サイズに対応した定着装置を提供することが可能となるが、ここで述べた実施例は一例にすぎず、カム、バネの配置、設定値等はこれに限定されるものではない。
《その他の実施例》
(1)実施例では、画像加熱装置として、用紙上(記録材上)に形成された未定着トナー像を加熱して定着する定着装置を例にして説明したがこれに限られない。用紙Pに定着もしくは仮定着されたトナー像を再加熱して画像のグロス(光沢度)を増大させる装置(光沢向上装置)にも本発明を適用することが可能である。
(2)画像加熱装置は、第1の回転体と第2の回転体は共にローラ体である装置構成であってもよいし、共にエンドレスベルトである装置構成であってもよいし、一方がローラ体であり他方がエンドレスベルトである装置構成であってもよい。
(3)画像加熱装置の加圧機構は第1の回転体と第2の回転体のうちの少なくとも一方を他方に向けて加圧する構成であればよい。
(4)画像加熱装置は第1の回転体と第2の回転体の少なくとも一方を加熱器で外部加熱或いは内部加熱する装置構成であればよく、加熱器は実施例の誘導加熱に限られない。接触型ヒータや熱線照射加熱であってもよい。
(5)画像形成装置は実施例のようなフルカラーの画像を形成する画像形成装置に限られず、モノクロの画像を形成する画像形成装置でもよい。また画像形成装置は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、複写機、FAX、及び、これらの機能を複数備えた複合機等、種々の用途で実施できる。
F・・画像加熱装置、21・・第1の回転体(定着ベルト)30・・大2の回転体(加圧ローラ)、N・・ニップ部、S・・記録材、t・・トナー像、500R、・500L・・加圧機構、505A・・第1の加圧部材(第1の加圧板)、508A・・第1の弾性部材(第1の加圧バネ)、505B・・第2の加圧部材(第2の加圧板)、508B・・第2の弾性部材(第2の加圧バネ)、501a・・第1のカム、501b・・第2のカム、100・・制御部

Claims (8)

  1. 記録材上のトナー像を加熱する画像加熱ユニットと、
    前記画像加熱ユニットと協働して、記録材を挟持搬送するニップ部を形成するための加圧ユニットと、
    少なくとも前記画像加熱ユニットを支持する側板と、
    前記画像加熱ユニットと前記加圧ユニットのうち少なくとも一方を他方に向けて加圧するために被加圧部材を加圧する加圧機構であって、第1の弾性部材で加圧される第1の加圧部材と第2の弾性部材で加圧される第2の加圧部材を備える加圧機構と、
    前記第1の加圧部材と前記第2の加圧部材を選択的に揺動させることにより前記ニップ部の加圧力を変更可能な第1のカムと第2のカムを備えた加圧力変更機構と、
    前記加圧力変更機構を制御する制御部であって、画像加熱処理を施す記録材の種類に基づいて、前記加圧機構による前記ニップ部の加圧力を、前記第1の加圧部材と前記第2の加圧部材の両方の加圧力による第1の加圧力と、前記第2の加圧部材の加圧力による前記第1の加圧力よりも低い第2の加圧力に設定する制御部と、を有する画像加熱装置であって、
    前記第1の弾性部材と前記第2の弾性部材は前記側板に沿って配置され、前記被加圧部材に加圧する加圧方向から見たとき前記第1の加圧部材は前記第2の加圧部材に少なくとも一部が重ねて設けられており、
    前記加圧力変更機構は、前記第1の加圧部材が前記第2の加圧部材に加圧力を付与し、前記第2の加圧部材が前記被加圧部材を加圧することで前記第1の加圧力を生じさせ、前記第1のカムが前記第1の加圧部材を前記第2の加圧部材から離間させて、前記第2の加圧部材が前記被加圧部材を加圧することで前記第2の加圧力を生じさせることを特徴とする画像加熱装置。
  2. 前記制御部は、画像加熱処理を施す記録材として普通紙を用いる場合、前記加圧力を前記第1の加圧力に設定し、画像加熱処理を施す記録材として封筒を用いる場合、前記加圧力を前記第2の加圧力に設定することを特徴とする請求項1に記載の画像加熱装置。
  3. 加圧力変更機構は前記ニップ部の加圧力を実質解除することが可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像加熱装置。
  4. 第1の加圧部材と第2の加圧部材の揺動中心が同一であることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  5. 前記第1の加圧部材と前記第2の加圧部材との揺動中心である揺動軸を有し、前記揺動軸は前記側板に支持されていることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の画像加熱装置
  6. 前記第1のカムと前記第2のカムは一体となって形成され、カムの回転中心が同一であることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  7. 前記第1の加圧力における前記弾性部材による押圧力F1と、前記第2の加圧力における前記弾性部材による押圧力F2との比F1/F2が8倍以上であることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  8. 前記画像加熱ユニットは前記側板の一方側に設けられ、前記第1の加圧部材と前記第2の加圧部材は前記側板の他方側に設けられていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の画像加熱装置。
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