JP6038420B2 - 内視鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、被検体に処置具を案内するガイド部材を保持する保持機構と、保持機構を有する挿入機器とに関する。
例えば特許文献1は、処置具を被検体に案内するガイド部材を保持する保持部材を開示している。保持部材がガイド部材を保持した際、ガイド部材が位置決め固定され、ガイド部材の位置ずれが防止される。保持部材は、内視鏡とは別体であり、内視鏡の処置具挿入口部に着脱自在に取り付けられる。
特開2008−529723号公報
特許文献1において、ガイド部材を保持部材に位置決め固定する位置決め固定作業と、位置決め固定を解除する解除作業とは、目視する必要があり、手間がかかる。処置具が処置具の軸方向に沿って進退する際に、進退によってガイド部材が保持部材に対してずれてしまう虞が生じる。
このためガイド部材の位置決め固定作業と解除作業とをブラインド状態で簡単に実施でき、ガイド部材が保持部材に対してずれることを防止できることが求められる。
本発明は、これらの事情に鑑みてなされたものであり、ガイド部材の位置決め固定作業と解除作業とをブラインド状態で簡単に実施でき、ガイド部材が保持部材に対してずれることを防止できる保持機構と挿入機器とを提供することを目的とする。
本発明の内視鏡の一態様は、管腔内に挿入される挿入部と、前記挿入部の基端側に連結される操作部と、前記操作部に設けられ、前記挿入部を通じて前記管腔内に挿入される処置具を案内するためのガイド部材が挿入される挿入口部と、前記挿入口部の外部に露出した前記ガイド部材を屈曲させて保持する保持機構と、を具備し、前記保持機構は、前記挿入口部から外部に露出して屈曲させた前記ガイド部材を導入する第1の導入部と、屈曲させた状態で前記第1の導入部に導入された前記ガイド部材を通過させる第2の導入部と、前記第2の導入部に連続し、前記第2の導入部を通過した前記ガイド部材を前記挿入口部の中心軸方向において前記挿入口部と同一の高さ位置または前記挿入口部よりも低い位置に固定する規制固定部と、前記規制固定部に連続して配設されるとともに、屈曲した状態で位置決め固定された前記ガイド部材に対して前記規制固定部から脱落することを防止する支持面を有する脱落防止部と、有する。
本発明によれば、ガイド部材の位置決め固定作業と解除作業とをブラインド状態で簡単に実施でき、ガイド部材が保持部材に対してずれることを防止できる保持機構と挿入機器とを提供できる。
図1Aは、本発明の一実施形態に係る挿入機器の概略斜視図である。 図1Bは、ガイド部材を保持している保持機構周辺の斜視図である。 図1Cは、保持機構の横断面図である。 図2Aは、保持機構の斜視図である。 図2Bは、保持機構の正面図である。 図2Cは、保持機構の各部位と挿入口部との高さ位置関係を示す図である。 図2Dは、ガイド部材を保持している保持機構の縦断面図である。 図3Aは、ガイド作業と位置決め固定作業とを示す斜視図である。 図3Bは、ガイド作業と位置決め固定作業とを示す正面図である。 図4Aは、交換作業に伴う屈曲圧接部位の変形防止を示す図である。 図4Bは、屈曲圧接部位における固定力の低下の一例を示す図である。 図4Cは、屈曲圧接部位における固定力の低下の一例を示す図である。 図5Aは、保持機構の変形例を示し、鉗子栓部に配設される保持機構の斜視図である。 図5Bは、開口部の変形例と脱落防止部の変形例とを示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
[一実施形態]
[構成]
図1Aと図1Bと図1Cと図2Aと図2Bと図2Cと図2Dと図3Aと図3Bと図4Aと図4Bと図4Cとを参照して、一実施形態について説明する。なお例えば図1Aにおいて鉗子栓部36と保持機構500との図示を省略するように、一部の図面では、図示の明瞭化のために、一部の部材の図示を省略している。
[挿入機器10]
図1Aに示すような挿入機器10は、例えば、体腔内の管腔に挿入される内視鏡として機能する。本実施形態の挿入機器10は、例えば、十二指腸乳頭または胆膵に処置具400を挿入させる側視型の内視鏡である。なお本実施形態の挿入機器10は、直視型の内視鏡であってもよいし、前記した部位以外の部位に処置具400を挿入させる内視鏡であってもよい。
本実施形態に係る挿入機器10は、例えば医療用の内視鏡として説明するが、これに限定される必要はない。挿入機器10は、医療用の内視鏡の他、工業用の内視鏡、照明光学系及び観察光学系を有しない、例えばカテーテルなどの挿入器具であることも好適である。
図1Aに示すように挿入機器10は、管腔内に挿入される中空の細長い挿入部20と、挿入部20の基端部に連結され、挿入機器10を操作する操作部30とを有する。
[挿入部20]
図1Aに示すように、挿入部20は、挿入部20の先端部側から挿入部20の基端部側に向かって、先端硬質部21と、湾曲部23と、可撓管部25とを有する。先端硬質部21の基端部は湾曲部23の先端部に連結され、湾曲部23の基端部は可撓管部25の先端部に連結される。
先端硬質部21は、挿入部20の先端部であり、硬く、曲がらない。挿入機器10が側視型の内視鏡である場合、先端硬質部21は、図示しない既存の構成を有する。つまり、先端硬質部21は、先端硬質部21の側面に配設される図示しない先端開口部と、先端開口部に収納され、手元側の起上操作に応じて、遠隔的に揺動操作可能な図示しない処置具起上台とを有する。処置具起上台は、先端硬質部21の本体部に対して倒置され、且つ先端硬質部21に収納される収納位置と、先端開口部から突出(起上)する起上位置との間を揺動する。処置具起上台は、起上操作に応じて揺動されて、処置具400を先端開口部から先端硬質部21の側方に突出誘導させる。先端硬質部は、送気・送水ノズルと、撮像ユニットと、照明ユニットとを有する。
湾曲部23は、後述する湾曲操作部37の操作によって、例えば上下左右といった所望の方向に湾曲する。湾曲部23が湾曲することにより、先端硬質部21の位置と向きとが変わる。そして、図示しない照明光が観察対象物に照明され、観察対象物が観察視野内に捉えられる。この観察対象物とは、例えば、被検体(例えば体腔)内における患部及び病変部である。
可撓管部25は、所望の可撓性を有する。よって可撓管部25は、外力によって曲がる。可撓管部25は、操作部30における後述する本体部31から延出される管状部材である。
[操作部30]
図1Aに示すように、操作部30は、可撓管部25が延出している本体部31と、本体部31の基端部に連結され、挿入機器10を操作する操作者によって把持される把持部33と、把持部33に接続されるユニバーサルコード41とを有する。
[把持部33]
図1Aに示すように、把持部33は、処置具挿入部35と、湾曲部23を湾曲操作する湾曲操作部37と、スイッチ部39とを有する。処置具挿入部35は把持部33の先端部側に配設され、湾曲操作部37とスイッチ部39とは把持部33の基端部側に配設される。
[処置具挿入部35]
図1Aに示すように、処置具挿入部35は、把持部33に対して分岐している。このため、処置具挿入部35の中心軸C2方向は、把持部33の中心軸C3方向に対して傾斜している。
図1Aに示すように、処置具挿入部35は、処置具挿入部35の端部に配設され、後述するガイド部材300と処置具400とが挿入機器10に挿入されるための処置具挿入口部35aを有する。
処置具挿入口部35aは、図示しない処置具挿通チャンネルの基端部に連結される。処置具挿通チャンネルは、挿入部20の内部に配設され、可撓管部25から湾曲部23を介して先端硬質部21に渡って配設される。処置具挿通チャンネルの先端部は、先端硬質部21に配設される先端開口部と連通する。処置具挿入口部35aは、ガイド部材300と処置具400とを処置具挿通チャンネルに挿入するための挿入口である。
図1Aに示すように、処置具挿入口部35aの中心軸C1は、処置具挿入部35の中心軸C2と同軸に配設されており、このため把持部33の中心軸C3に対して傾斜している。処置具挿入口部35aの中心軸C1方向は、把持部33の中心軸C3方向に対して傾斜している。
図1Bに示すように、処置具挿入部35は、処置具挿入部35に着脱自在に配設される筒形状の鉗子栓部36を有する。鉗子栓部36は、例えばゴムなどの樹脂製である。鉗子栓部36の中心軸C4は、処置具挿入口部35aの中心軸C1と同軸に配設される。このため、鉗子栓部36は、把持部33に対して傾斜している。鉗子栓部36が処置具挿入部35に配設された際、鉗子栓部36は処置具挿入口部35aを介して処置具挿通チャンネルと連通する。筒状の鉗子栓部36は、ガイド部材300と処置具400とを、挿入機器10の内部に、詳細には処置具挿通チャンネルに挿入させる挿入口部36aを有する。挿入口部36aの中心軸C5は、鉗子栓部36の中心軸C4と同軸に配設される。
図1Bに示すガイド部材300と処置具400とは、挿入口部36aから鉗子栓部36と処置具挿入口部35aとを介して処置具挿通チャンネルに挿入され、先端硬質部21側まで押し込まれる。そしてガイド部材300と処置具400とは、先端開口部から突出される。
[湾曲操作部37]
図1Aに示すように、湾曲操作部37は、湾曲部23を左右に湾曲操作させる左右湾曲操作ノブ37aと、湾曲部23を上下に湾曲操作させる上下湾曲操作ノブ37bと、湾曲した湾曲部23の位置を固定する固定ノブ37cとを有する。
[スイッチ部39]
図1Aに示すように、スイッチ部39は、吸引スイッチ39aと、送気・送水スイッチ39bと、内視鏡撮影用の各種スイッチ39cとを有する。吸引スイッチ39aと送気・送水スイッチ39bと各種スイッチ39cとは、把持部33が操作者に把持された際に、操作者の手によって操作される。
吸引スイッチ39aは、吸引開口部を兼ねる前記した先端開口部から吸引チャンネルを兼ねる処置具挿通チャンネルを介して粘液を含む流体を挿入機器10が吸引するときに、操作される。
送気・送水スイッチ39bは、先端硬質部21において図示しない撮像ユニットの観察視野を確保するために、図示しない送気チューブと図示しない送気・送水チューブとから流体が送気されるときと、送水チューブと送気・送水チューブとから流体が送水されるときとに操作される。流体は、水及び気体を含む。
送気チューブと、送水チューブと、送気・送水チューブとは、挿入機器10の内部において、挿入部20から本体部31と把持部33とを介してユニバーサルコード41にまで配設される。
[ユニバーサルコード41]
図1Aに示すように、ユニバーサルコード41は、把持部33の側面から延出される。
[ガイド部材300と処置具400と保持機構500]
図1Bに示すように、挿入機器10は、挿入機器10とは別体であるガイド部材300及び処置具400と共に使用される。このため挿入機器10は、ガイド部材300を保持する保持機構500を有する。ガイド部材300は、挿入口部36aから鉗子栓部36を介して処置具挿通チャンネルに挿入され、先端開口部から突出して被検体にまで到達し、処置具400を被検体にまで案内する。このように保持機構500は、管腔内に挿入される挿入機器10の挿入部20を通じて管腔内に挿入される処置具400を案内するためのガイド部材300を保持する。ガイド部材300が挿入部20の先端に配設される先端開口部から突出した状態でガイド部材300の軸方向に移動可能となるように、ガイド部材300は配置される。ガイド部材300は、この配置によって処置具400を案内することとなる。
[ガイド部材300]
図1Bに示すように、ガイド部材300は、挿入口部36aから鉗子栓部36と処置具挿入口部35aとを介して処置具挿通チャンネルに挿入される。そして、ガイド部材300の先端部は、処置具挿通チャンネルを挿通し、先端開口部から突出する。先端開口部は側面に配設されるため、ガイド部材300の先端部は挿入部20の先端部の側方に向かって突出する。そして、ガイド部材300の先端部は、被検体に到達する。なおガイド部材300の先端部が先端開口部から外部に突出している状態で、ガイド部材300の基端部301は挿入口部36aから挿入機器10の外部に露出している。
図1Bに示すように、露出している基端部301において、挿入口部36aから外部に露出した直後のガイド部材300の一部分303は、挿入口部36aから操作部30の例えば把持部33に向かって屈曲している屈曲状態且つ挿入口部36aを含む鉗子栓部36に圧接されている圧接状態となっている。
この部位を、説明の便宜上、屈曲圧接部位305と称する。なお屈曲状態と圧接状態との詳細は、後述する。
別の一部分303は、屈曲圧接部位305と連続しており、屈曲圧接部位305と隣接し、保持機構500によって保持される。
この部位を、説明の便宜上、被保持部位307と称する。
別の一部分303は、被保持部位307と連続しており、被保持部位307と隣接し、操作部30の例えば把持部33の側方に向かって延びるように延出されている。
この部位を、説明の便宜上、延出部位309と称する。延出部位309は、保持機構500によって保持されておらず、保持機構500から保持機構500の外部に向かって延びている部位である。
図1Bに示すように、このように露出している基端部301は、屈曲圧接部位305と被保持部位307と延出部位309とを有する。基端部301において、ガイド部材300の先端部から基端部301に向かって、屈曲圧接部位305、被保持部位307、延出部位309の順で並んでいる。前記したように、屈曲圧接部位305と被保持部位307と延出部位309とは、それぞれ別部位である。延出部位309は、屈曲圧接部位305と被保持部位307とよりも長い。
ガイド部材300は、術式に応じて、処置具400と同時または処置具400よりも前に、挿入口部36aから鉗子栓部36を介して処置具挿通チャンネルに挿入される。そしてガイド部材300は、処置具400を被検体に案内する。
このようなガイド部材300は、例えば細い線状部材によって形成される。線状部材は、例えば、強い弾発性を有する硬質な金属のワイヤを有する。弾発性のために、曲り癖がガイド部材300に作用することが抑制される。なお曲り癖とは、例えば、ガイド部材300が曲がった際にガイド部材300が曲がった状態を維持することを示す。そして弾発性のために、ガイド部材300は、曲がったとしても、例えば直線状態に復元しようとする。前記した金属は、例えば、ニッケルチタン合金とステンレスとの少なくとも一方を含む。線状部材は、例えば、ニッケルチタン線と、ニッケルチタン線の表面にコーティングされる例えばフッ素樹脂とを有してもよい。ガイド部材300は、例えば、ディスポーザブルとなっている。
[処置具400]
図1Bに示すような処置具400は、例えば、胆管などの被検体を処置するために用いられる。このような処置具400は、例えば、Endoscopic sphincterotomy(以下、EST)用ナイフ等を有する。処置具400は、例えば細い線状部材によって形成される。
処置具400は、術式に応じた所望するタイミングでガイド部材300によって被検体まで案内される。
[保持機構500]
一般的に、処置具400は、把持部33が術者の左手で把持された状態で、術者の右手の操作によって処置具400の軸方向に沿って進退する。このため、保持機構500は、把持部33が術者の左手で把持された状態で、術者の右手の操作によって保持機構500が被保持部位307を保持または保持を解放できるように、操作部30に配設される。言い換えると、保持機構500は、把持部33が術者の左手で把持された状態で、術者の右手の操作によって被保持部位307が保持機構500を介して把持部33に取りつけ可能または取り外し可能となるように、操作部30に配設される。このように保持機構500は、保持機構500が挿入機器10を操作する術者の左手の操作の邪魔にならないように、且つ右手の操作によってガイド部材300と処置具400と保持機構500とが操作可能となるように、操作部30に配設される。
図1Bに示すように、保持機構500は、挿入部20の基端部に連結される操作部30に配設される。この場合、保持機構500は、図1Bに示すように、挿入口部36a詳細には鉗子栓部36に隣り合って配設される。保持機構500は、鉗子栓部36と把持部33との間に配設される。このため、保持機構500の中心軸C6は、保持機構500の中心軸C6が把持部33の中心軸C3と挿入口部36a(鉗子栓部36)の中心軸C5との間に配設されるように、挿入口部36a(鉗子栓部36)の中心軸C5に対してオフセットされている。言い換えると、保持機構500の中心軸C6は、挿入口部36aの中心軸C5に対して略平行である。
保持機構500は、図1Bに示すように操作部30の例えば把持部33と処置具挿入部35とに対して一体、または図示は省略するが操作部30に対して着脱自在な別体となっている。
図1Bに示すように、保持機構500が操作部30に対して一体となっている場合、例えば、保持機構500は、把持部33の側面と、鉗子栓部36が配設される処置具挿入部35の平面とに一体である。このような保持機構500は、把持部33とともにインサート成形される。
図示はしないが保持機構500が操作部30に対して別体である場合、保持機構500は、例えば把持部33と処置具挿入部35とに着脱自在に取り付けられる。この場合、保持機構500は、接着によって把持部33と処置具挿入部35とに取付けられてもよい。
図1Bと図2Aと図2Bとに示すように、保持機構500は少なくとも1つの保持ユニット501を有しており、保持ユニット501それぞれは第1の導入部510と第2の導入部513と開口部530と規制固定部550と脱落防止部570とを有する。第1の導入部510と第2の導入部513と開口部530と規制固定部550と脱落防止部570とは、保持機構500の肉厚部が切り欠かれることによって、形成される。以下において、保持ユニット501が2つ配設されていることを一例に説明する。
本実施形態では、図1Bと図2Aと図2Bとに示すように、保持ユニット501同士は例えば保持機構500の中心軸C6を中心に対称に配設されており、一方の保持ユニット501が保持機構500の幅方向である挿入口部36aの第2の径方向R2において保持機構500の左側に配設され、他方の保持ユニット501が挿入口部36aの第2の径方向R2において保持機構500の右側に配設される。鉗子栓部36から把持部33に向かって保持機構500を見た際に、一方の保持ユニット501は鉗子栓部36の中心軸C4の左側に配設され、他方の保持ユニット501は鉗子栓部36の中心軸C4の右側に配設される。
図1Bと図2Aと図2Bとに示すように、2つの保持ユニット501において、第1の導入部510同士は、挿入口部36aの第2の径方向R2において同一直線上に配設され、互いに対して隣り合って配設される。第1の導入部510同士は互いに対して連続しておらず、第1の導入部510同士の間には保持機構500の肉厚部が介在している。前記した内容は、第2の導入部513同士と開口部530同士と規制固定部550同士と脱落防止部570同士とについても同様である。
図1Bと図1Cと図2Aとに示すように、鉗子栓部36から把持部33に向かう保持機構500の長さ方向であり、第2の径方向R2に直交する挿入口部36aの第1の径方向R1において、保持ユニット501同士は、互いに対して平行に配設されているのではない。一部分303の延出部位309を含むガイド部材300の基端部301が挿入口部36aから操作部30の例えば把持部33にぶつからず例えば把持部33の側方に直線状に向かうように、保持ユニット501は挿入口部36aと操作部30の例えば把持部33の側方とを結ぶ直線上に配設される。言い換えると、露出しているガイド部材300の基端部301が鉗子栓部36から術者に直線状に向かうように、保持ユニット501は配設される。
このため、図1Cに示すように、保持ユニット501同士は、例えばV字を形成するように直線状に配設される。V字の底の部分に鉗子栓部36の挿入口部36aが配設され、V字の辺の間に例えば把持部33が配設されるように、保持ユニット501同士は配設される。
このような保持ユニット501において、図1Bと図2Aと図2Bとに示すように、第1の導入部510の一端部は外部に露出しており、第1の導入部510の他端部は規制固定部550の一端部と連続しており、規制固定部550の他端部は脱落防止部570の一端部と連続している。第1の導入部510、規制固定部550及び脱落防止部570は連続した保持機構500の周面となっており、ガイド部材300はこれらを摺動することとなる。言い換えると、ガイド部材300は、これらに沿ってこれらを移動することとなる。この状態において、ガイド部材300の保持の経路は、第1の導入部510、第2の導入部513、開口部530、規制固定部550、脱落防止部570の順番となっている。以下に、各部位を説明する。
図1Bと図3Aとに示すように、第1の導入部510は、屈曲圧接部位305が屈曲状態且つ圧接状態で、露出している別の一部分303(被保持部位307と延出部位309の一部)が第1の導入部510に接触するように、配設される。言い換えると、第1の導入部510は、屈曲圧接部位305が形成されている状態で、被保持部位307と延出部位309の一部とが第1の導入部510に接触するように、配設される。第1の導入部510は、ガイド部材300が挿通する挿入機器10の挿入口部36aから外部に露出したガイド部材300が屈曲する状態において、ガイド部材300の一部分303と接触することによってガイド部材300を導入する。詳細には図3Aと図3Bとに示すように、第1の導入部510は、第1の導入部510に接触した被保持部位307と延出部位309の一部とを第2の導入部513に向けて導入する。第2の導入部513は、第1の導入部510によって導入された一部分303(被保持部位307と延出部位309の一部)を通過させる。このような第1の導入部510と第2の導入部513とは、被保持部位307と延出部位309の一部とを含むガイド部材300の基端部301が摺動する滑らかな摺動面として機能する。第1の導入部510は、略J字形状に形成される。第1の導入部510は、第1の径方向R1において例えば鉗子栓部36と把持部33との間に配設される。
図1Bに示すように、前記した屈曲状態は、例えば、一部分303の屈曲圧接部位305が挿入口部36a(鉗子栓部36)の中心軸C5方向から中心軸C5方向に略直交する略直交方向に例えばL字状に屈曲し、さらに一部分303の屈曲圧接部位305が挿入口部36a(鉗子栓部36)から操作部30の例えば把持部33の側方に向かって屈曲することを示す。この側方とは、鉗子栓部36側ではない。側方とは、例えば、鉗子栓部36と保持機構500と把持部33とを結ぶ直線方向である第1の径方向R1と、把持部33の中心軸C3方向とに略直交する方向である第2の径方向R2における把持部33の側方を示す。
図1Bに示すように、前記した圧接状態は、屈曲している一部分303(屈曲圧接部位305)が挿入口部36a(鉗子栓部36)から操作部30の例えば把持部33に向かって挿入口部36a(鉗子栓部36)の内周面と上端側の内周縁とに圧接され、さらに、屈曲している一部分303が挿入口部36a(鉗子栓部36)の上方から挿入口部36aが配設される平面である鉗子栓部36の上端面に向かって上端面に圧接され、圧接により位置決め固定されていることを示す。
図1Bと図2Aと図2Bと図3Aと図3Bとに示すように、第1の導入部510は、一部分303の被保持部位307と延出部位309の一部とが接触する接触部511を有する。第2の導入部513は、導入方向において接触部511と規制固定部550との間に介在しており、接触部511と規制固定部550とに連続している。第2の導入部513は、一部分303の被保持部位307と延出部位309の一部とを接触部511から規制固定部550に向かって導入させる。このように第1の導入部510は、接触部511から第2の導入部513を介して規制固定部550に向かって被保持部位307と延出部位309の一部とを導入することとなる。
図1Bと図2Bと図2Cとに示すように、本実施形態では、第2の導入部513が接触部511よりも挿入口部36aの中心軸C5に対して平行に配設されている保持機構500の中心軸C6の近くに配設され、規制固定部550側に配置される第2の導入部513の端部が挿入口部36aの中心軸C5方向において挿入口部36aと略同一の高さ位置または挿入口部36aよりも低い位置に配設され、接触部511が第2の導入部513よりも保持機構500の中心軸C6から離れて配設され且つ挿入口部36aの中心軸C5方向において挿入口部36aよりも低い位置に配設されるように、第1の導入部510は挿入口部36aが配設される平面に対して傾斜している。接触部511は、保持機構500の中心軸C6方向において第2の導入部513よりも低い位置に配設される。第2の導入部513は、屈曲状態の屈曲圧接部位305が直線状態に復元する方向側に配設される。
図2Aに示すように、接触部511は、平面であり、第2の導入部513よりも広くなっている。図1Bに示すように、接触部511の最も低い部分は、鉗子栓部36が配設される平面及び鉗子栓部36の下端部よりも高い位置に配設される。接触部511は、鉗子栓部36に対して傾斜し、鉗子栓部36が配設される平面に対して傾斜している。詳細には、接触部511は、第2の導入部513に近づくほど保持機構500の中心軸C6に近づいている。
図3Aと図3Bとに示すように、接触部511において、例えば、導入は、接触部511の一端部から第2の導入部513と連続する接触部511の他端部に向かって実施される。この場合、挿入口部36aの第2の径方向R2において、接触部511が外部に対して露出するように、接触部511の一端部は規制固定部550の後述する第2の規制固定部552及び脱落防止部570よりも外側に延びて広がっている。挿入口部36aの第2の径方向R2において、接触部511の他端部と第2の導入部513とは、規制固定部550及び脱落防止部570よりも保持機構500の中心軸C6側に配設され、規制固定部550及び脱落防止部570に覆われる。
図2Bに示すように、第2の導入部513は、例えば1/4円弧形状の曲面として形成される。第2の導入部513が保持機構500の外側に向かって倒れるように、第2の導入部513は傾斜している接触部511に対して曲がっている。第2の導入部513の一部は、開口部530に対向しており、規制固定部550と脱落防止部570とによって覆われる。
図1Cに示すように、第2の導入部513は、延出部位309が鉗子栓部36から把持部33にぶつからず把持部33の側方に直線状に向かうように、直線状に配設される。挿入口部36aの中心軸C5と把持部33の中心軸C3とを結ぶ直線に対する第2の導入部513の傾き(第2の導入部513の向き)は、延出部位309が鉗子栓部36から把持部33にぶつからず把持部33の側方に直線状に向かうように、所望に調整される。なおこの点は、接触部511に適用されてもよい。
なお図2Bと図2Cとに示すように、第2の導入部513は、規制固定部550の第1の規制固定部551と隣り合う端部513aを有する。端部513aは、挿入口部36aが配設される平面(挿入口部36aの第2の径方向R2)に対して略平行に配設される。端部513aは、延出部位309が鉗子栓部36から把持部33にぶつからず把持部33の側方に直線状に向かうように、挿入口部36aの第2の径方向R2において所望な長さを有する。言い換えると、図1Bに示すように、挿入口部36aの第2の径方向R2における端部513aの長さは、延出部位309が鉗子栓部36から把持部33にぶつからず把持部33の側方に直線状に向かうように、所望に調整される。図1Bに示すように、前記同様に挿入口部36aの中心軸C5と把持部33の中心軸C3とを結ぶ直線に対する端部513aの傾き(端部513aの向き)は、延出部位309が鉗子栓部36から把持部33にぶつからず把持部33の側方に直線状に向かうように、所望に調整される。端部513aは、挿入口部36aの中心軸C5方向において、挿入口部36aと略同一の高さ位置または挿入口部36aよりも低い位置に配設される。
このように第2の導入部513の向きと端部513aの長さと端部513aの向きとによって、延出部位309が把持部33の側方にどの程度配設されるかが決まる。
なお図1Bに示すように、第1の導入部510は、例えば略三角形形状を有する。鉗子栓部36から把持部33に向かって第1の導入部510が先細となり、三角形の先端が鉗子栓部36よりも把持部33側に配設され、三角形の底辺が把持部33よりも鉗子栓部36側に配設される。第1の導入部510の斜辺において、斜辺の一方は、接触部511の一端部を含み、保持機構500の中心軸C6から離れて配設されており、接触部511に含まれる。斜辺の他方は、接触部511の他端部を含み、保持機構500の中心軸C6の近くに配設される。他方の一部は、第2の導入部513として機能する。
図1Bと図1Cと図2Aと図2Bと図3Aと図3Bとに示すように、一部分303の延出部位309を含むガイド部材300の基端部301が挿入口部36aから操作部30の例えば把持部33にぶつからず例えば把持部33の側方に直線状に向かうように、第2の導入部513と規制固定部550と脱落防止部570とは、第1の導入部510の接触部511に対して接触部511に向かって反り返って配設される。
図2Bと図3Bとに示すように、開口部530と規制固定部550と脱落防止部570とは、被保持部位307が引っ掛かる凹字形状の長溝部590として機能する。つまり図3Aと図3Bとに示すように、規制固定部550と脱落防止部570とは、第1の導入部510によって導入された被保持部位307が開口部530を挿通して規制固定部550と脱落防止部570とに引っ掛かる引っ掛かり部として機能する。そして、図1Bに示すように規制固定部550と脱落防止部570とは、被保持部位307が第1の径方向R1と第2の径方向R2とに動作することを防止する。なお図3Aと図3Bとに示すように、開口部530は、第1の導入部510と第2の導入部513とによって導入された被保持部位307が挿抜する部位であり、被保持部位307が長溝部590に挿抜されるために配設されている。図2Aと図2Bとに示すように、開口部530と規制固定部550とは、例えば、L字形状の長溝部として機能する。長溝部590は、例えば開口部530を介して外部と連通している。図1Cと図2Dとに示すように、長溝部590は、長溝部590の中心軸方向における両端において、外部と連通している。この一端は鉗子栓部36側に配設され、他端は把持部33側に配設される。長溝部590は、挿入口部36aが配設される平面に対して傾斜しておらず、この平面に対して略平行に配設されている。
図2Aと図2Bとに示すように、L字の規制固定部550の内周面は、被保持部位307の外周面の一部に略当接する。このため、L字の規制固定部550において、一辺と他辺との間の曲率は、被保持部位307の外形の曲率と略同一となっている。例えば、規制固定部550は、例えば1/4円弧形状の曲面を有する。
図2Aと図2Bとに示すように、凹字形状を形成する開口部530と規制固定部550と脱落防止部570とは、第2の導入部513の端部を覆うように配設される。開口部530と規制固定部550と脱落防止部570とは、保持機構500の中心軸C6方向において、第1の導入部510の上方に配設されている。図1Bに示すように、規制固定部550と脱落防止部570とは、屈曲状態と圧接状態とが形成されるように、挿入口部36aの中心軸C5方向と第2の径方向R2とに対して直交した状態で被保持部位307を保持する。規制固定部550と脱落防止部570とは、挿入口部36aが配設される平面に対して略平行に配設される。図1Cに示すように、規制固定部550と脱落防止部570とは、ガイド部材300の基端部301が鉗子栓部36から把持部33にぶつからず把持部33の側方に直線状に向かうように、挿入口部36aから把持部33の側方に向かって直線状に配設されている。
図1Bと図2Aとに示すように、規制固定部550は、第2の導入部513に連続して形成される。規制固定部550は、開口部530を挿通した被保持部位307が挿入される部位である。規制固定部550は、屈曲状態と圧接状態とが維持されるように挿入口部36aが配設される平面に対して略平行に配設される。規制固定部550は、第2の導入部513を通過した一部分303(被保持部位307と延出部位309の一部)を有するガイド部材300が挿入口部36aに対して屈曲した状態を維持するように一部分303の被保持部位307を位置決め固定する。言い換えると、規制固定部550は、屈曲状態と圧接状態とが維持されるために、第2の導入部513によって導入された被保持部位307の動作を規制し、規制した状態で被保持部位307を位置決め固定する。図2Cに示すように、規制固定部550は、挿入口部36aの中心軸C5方向において、挿入口部36aと略同一の高さ位置、または挿入口部36aよりも低い位置に配設される。
図1Bと図4Aとに示すように、規制固定部550は、処置具400が移動しても位置決め固定が維持されるように、ガイド部材300にテンションがかかっている状態でガイド部材300の一部分303を位置決め固定する。詳細には、規制固定部550は、処置具400の引き抜きに伴い屈曲圧接部位305が動作することを防止されるように、且つ処置具400の引き抜きが生じても屈曲状態と圧接状態とが維持されるように、屈曲圧接部位305と被保持部位307とにテンションがかかっている状態で被保持部位307を位置決め固定する。規制固定部550は、処置具400の引き抜きに伴い、屈曲圧接部位305の変形が防止され、屈曲圧接部位305に対してループ部600の形成が防止されるように、被保持部位307を位置決め固定する。
規制固定部550には、被保持部位307に対する摩擦抵抗を増加させる摩擦加工が施されていてもよい。
図2Bに示すように、例えばL字の規制固定部550は、第2の導入部513の端部513aと連続している第1の規制固定部551と、第1の規制固定部551と連続している第2の規制固定部552とを有する。第1の規制固定部551と第2の規制固定部552とは、平面であり、壁部として機能する。第2の規制固定部552は、脱落防止部570に連続する。
図2Bと図2Cとに示すように、第1の規制固定部551は、端部513aと同様に、挿入口部36aが配設される平面(挿入口部36aの第2の径方向R2)に対して略平行に配設される。第1の規制固定部551は、規制固定部550に挿入された一部分303の被保持部位307が保持機構500の中心軸C6方向において規制固定部550から上方に向かって動作することを防止する。言い換えると、第1の規制固定部551は、規制固定部550に挿入された被保持部位307が規制固定部550から保持機構500の中心軸C6方向に抜けることを防止するストッパーとして機能する。第1の規制固定部551は、屈曲状態の屈曲圧接部位305がガイド部材300の弾発性によって直線状態に復元する動作を規制する。第1の規制固定部551は、挿入口部36aの中心軸C5方向において、挿入口部36aと略同一の高さ位置または挿入口部36aよりも低い位置に配設される。
図1Cに示すように、第1の規制固定部551は、延出部位309が鉗子栓部36から把持部33にぶつからず把持部33の側方に直線状に向かうように、挿入口部36aの第2の径方向R2において所望な長さを有する。言い換えると、挿入口部36aの第2の径方向R2における第1の規制固定部551の長さは、延出部位309が鉗子栓部36から把持部33にぶつからず把持部33の側方に直線状に向かうように、所望に調整される。
図2Bと図2Cとに示すように、第2の規制固定部552は、挿入口部36aが配設される平面に対して直交する方向である保持機構500の中心軸C6方向に沿って配設される。第2の規制固定部552は、規制固定部550に挿入された一部分303の被保持部位307が挿入口部36aの第2の径方向R2において規制固定部550から保持機構500の外側に向かって動作することを防止する。言い換えると、第2の規制固定部552は、規制固定部550に挿入された被保持部位307が規制固定部550から挿入口部36aの第2の径方向R2に抜けることを防止するストッパーとして機能する。このような第2の規制固定部552は、ガイド部材300が挿入口部36aの軸周りに回転する動作を規制する。言い換えると、第2の規制固定部552は、把持部33の側方における延出部位309を位置決め固定する。
図1Cに示すように、第2の規制固定部552は、延出部位309が鉗子栓部36から把持部33にぶつからず把持部33の側方に直線状に向かうように、直線状に配設される。言い換えると、挿入口部36aの中心軸C5と把持部33の中心軸C3とを結ぶ直線に対する第2の規制固定部552の傾き(第2の規制固定部552の向き)は、延出部位309が鉗子栓部36から把持部33にぶつからず把持部33の側方に直線状に向かうように、所望に調整される。
図3Aと図3Bとに示すように、第2の規制固定部552は、導入における摺動の終端部として機能する。被保持部位307が第2の規制固定部552に当接することによって、屈曲状態と圧接状態とが維持された状態で、被保持部位307の位置決め固定が完了したこととなる。
図1Bと図2Aと図2Bと図2Cと図2Dと図3Aと図3Bとに示すように、脱落防止部570は、規制固定部550の第2の規制固定部552に連続し、挿入口部36aが配設される平面に対して略平行に配設されており、保持機構500の中心軸C6方向において一部分303の被保持部位307が規制固定部550から脱落することを防止する。脱落防止部570は、規制固定部550によって位置決め固定される一部分303の被保持部位307が載置される載置面及び一部分303の被保持部位307を支持する支持面として機能する。脱落防止部570は、平面である。脱落防止部570は、規制固定部550に挿入された被保持部位307が規制固定部550から保持機構500の中心軸C6方向において下方に向かって動作することを防止する。言い換えると、脱落防止部570は、規制固定部550に挿入された被保持部位307が規制固定部550から保持機構500の中心軸C6方向に抜けることを防止するストッパーとして機能する。脱落防止部570は、保持機構500の中心軸C6方向においてガイド部材300が自重または外力によって規制固定部550から抜け落ちることを防止する。規制固定部550は、延出部位309が鉗子栓部36から把持部33にぶつからず把持部33の側方に直線状に向かうように、直線状に配設される。
図2Bと図2Dと図3Bとに示すように、脱落防止部570は、保持機構500の内部上面として機能する規制固定部550の第1の規制固定部551に対向している。脱落防止部570は、一部分303の被保持部位307の直径分だけ規制固定部550の第1の規制固定部551から離れて配設される。図2Cに示すように、脱落防止部570の載置面は、挿入口部36aの中心軸C5方向において、挿入口部36aが配設される平面よりも低い位置に配設されている。
なお図2Dに示すように、規制固定部550と脱落防止部570とは、被保持部位307と所望する長さにおいて面接触するために、所望する長さを有する。つまり規制固定部550と脱落防止部570とは、ガイド部材300と点接触するのではない。
このように配設されている保持機構500は、処置具400が挿入口部36aから処置具挿通チャンネルに挿入され先端開口部から突出して被検体を処置する際に、処置具400を被検体にまで案内するために被検体にまで到達するガイド部材300を保持する。具体的には、保持機構500は、ガイド部材300が固定され、ガイド部材300の位置ずれが防止されるように、鉗子栓部36から挿入機器10の外部に露出している被保持部位307を保持する。
図1Bに示すように、保持機構500は、屈曲圧接部位305の屈曲状態と圧接状態とが維持され、延出部位309が側方に位置決め固定されるように、被保持部位307を保持する。
そして図1Bに示すように、ガイド部材300は、挿入口部36aに対して屈曲され挿入口部36aに圧接されている屈曲圧接部位305と、規制固定部550によって位置決め固定されて保持されている被保持部位307との2か所で、位置決め固定され、ずれを防止される。
[作用]
以下に一例として、ガイド部材300が十二指腸乳頭内に処置具400を案内することを説明する。
[処置具400のガイド作業]
ガイド部材300は、例えば処置具400の図示しない溝部に係合される。溝部は、処置具400の軸方向に沿って例えば処置具400の全長に渡って配設される。なおガイド部材300の基端部301は、溝部から脱出されており、処置具400とは分離されている。つまり、ガイド部材300及び処置具400の先端側は一体であるが、図1Bと図4Aとに示すように、基端側は互いに対して分離している。
この状態で、ガイド部材300と処置具400とは、挿入口部36aから鉗子栓部36と処置具挿入口部35aとを介して挿入機器10の内部に挿入される。ガイド部材300と処置具400とは、処置具挿通チャンネルを挿通して先端開口部から挿入部20の先端部の側方に突出する。そして、ガイド部材300の先端部は、胆管などの被検体に到達し、処置具400を被検体にまで案内することとなる。なおガイド部材300の基端部301と処置具400の基端部とは、挿入口部36aから挿入機器10の外部に露出している。
前記において、ガイド部材300と処置具400とは、把持部33が術者の左手で把持された状態で、術者の右手の操作によって挿入される。
[保持作業における屈曲圧接作業]
この状態で、溝部及び挿入機器10の外部から露出しているガイド部材300の基端部301において、一部分303は、一方の保持ユニット501によって保持される。
詳細には、図3Aにおいて実線で示すように、一部分303は、挿入口部36aに対して例えばL字形状に屈曲し、鉗子栓部36側から把持部33側に引っ張られる。これにより、一部分303は、挿入口部36a(鉗子栓部36)の内周面と上端側の内周縁とに圧接され、挿入口部36a(鉗子栓部36)の上方から鉗子栓部36の上端面に向かって上端面に圧接される。そして、屈曲圧接部位305が形成され、屈曲状態と圧接状態とが維持される。
なお屈曲圧接部位305が形成され、屈曲状態と圧接状態とが維持されれば、ガイド部材300は必ずしも引っ張られる必要はない。
屈曲圧接作業は省略されてもよく、屈曲圧接部位305は後述するガイド作業中または位置決め固定作業中に形成されてもよい。
[保持作業における導入作業]
図3Aと図3Bとに示すように、屈曲圧接部位305が形成されている状態で、第1の導入部510は、第1の導入部510に接触した被保持部位307と延出部位309の一部とを第2の導入部513を介して規制固定部550に向かって導入する。
詳細には、まず図3Aと図3Bとに示すように、被保持部位307と延出部位309の一部とが接触部511に接触する。接触した被保持部位307と延出部位309の一部とは、第2の導入部513に進行するように接触部511を摺動する。被保持部位307は、第2の導入部513を摺動し、開口部530を挿通し、規制固定部550に進行する。このように被保持部位307は、第1の導入部510と第2の導入部513とに沿って規制固定部550に向かって導入される。言い換えると、被保持部位307は、第1の導入部510と第2の導入部513とに沿って第1の導入部510と第2の導入部513とを摺動することとなる。
一部分303は、第1の導入部510に接触し第1の導入部510と第2の導入部513とを摺動するのみである。このため、術者はこのような導入作業をブラインド状態で実施可能となる。
なお、接触部511と第2の導入部513とは、挿入口部36aと略同一の高さ位置または挿入口部36aよりも低い位置に配設される。このため一部分303が導入されている状態であっても、屈曲圧接部位305において屈曲状態と圧接状態とが維持される。
第2の導入部513は、保持機構500の中心軸C6の近くに配設され且つ挿入口部36aと略同一の高さ位置または挿入口部36aよりも低い位置に配設される。接触部511は、保持機構500の中心軸C6から離れて配設され且つ挿入口部36aよりも低い位置に配設される。第1の導入部510は、挿入口部36aが配設される平面に対して傾斜している。このため、被保持部位307と延出部位309の一部とは、第1の導入部510と第2の導入部513とを簡単に沿って移動する。
接触部511は第2の導入部513よりも低い位置に配設され、第2の導入部513は規制固定部550によって覆われている。これにより、被保持部位307と延出部位309の一部とは、確実に接触部511に最初に接触する。
接触部511と第2の導入部513とは、滑らかな摺動面として機能する。このため、被保持部位307は、第1の導入部510と第2の導入部513とを沿うだけで簡単に導入される。
接触部511は、規制固定部550及び脱落防止部570よりも外側に延びて広がっている。このため、被保持部位307と延出部位309の一部とは、容易に接触部511に接触することとなる。
第2の導入部513は、接触部511よりも高い位置に配設され、屈曲している屈曲圧接部位305が直線状態に復元する方向側に配設される。このため、導入は、術者にとって負担なく実施される。導入されるガイド部材300の進行は、復元しようとする力によって補助される。
前記によって、術者は、被保持部位307の固定作業のための導入作業を、ブラインド状態で簡単に実施可能となる。
導入作業において、ガイド部材300は、把持部33が術者の左手で把持された状態で、術者の右手によって操作される。
[保持作業における位置決め固定作業]
図3Aと図3Bとに示すように、被保持部位307は、第2の導入部513を摺動した後、開口部530を挿通し、凹字形状の長溝部590として機能する規制固定部550と脱落防止部570とに挿入され、規制固定部550と脱落防止部570とに引っかかる。このように、一部分303は、規制固定部550と脱落防止部570とに沿って長溝部590の内部を移動することとなる。
これにより規制固定部550は、屈曲状態と圧接状態とが維持されるように被保持部位307の動作を規制し、規制した状態で被保持部位307を位置決め固定する。脱落防止部570は、被保持部位307が規制固定部550から脱落することを防止する。そしてガイド部材300は、屈曲圧接部位305と被保持部位307との2か所で位置決め固定され、ずれを防止される。
第1の導入部510と第2の導入部513とを摺動した被保持部位307は、規制固定部550に挿入されるのみである。このため、術者はこのような位置決め固定作業をブラインド状態で実施可能となる。
なお規制固定部550は、脱落防止部570と共に、挿入口部36aが配設される平面に対して略平行に配設され、言い換えると挿入口部36aの中心軸C5方向に対して略直交して配設される。これにより規制固定部550は、脱落防止部570と共に、挿入口部36aの中心軸C5方向に対して直交した状態で被保持部位307を保持することとなる。よって、屈曲状態と圧接状態とが維持される。
規制固定部550は、挿入口部36aの中心軸C5方向において、挿入口部36aと略同一の高さ位置、または挿入口部36aよりも低い位置に配設されている。このため、屈曲状態と圧接状態とが維持される。
第1の規制固定部551は、規制固定部550に挿入された被保持部位307が保持機構500の中心軸C6方向において規制固定部550から上方に向かって動作することを防止する。言い換えると、第1の規制固定部551は、規制固定部550に挿入された被保持部位307が規制固定部550から保持機構500の中心軸C6方向に抜けることを防止する。そして、第1の規制固定部551は、屈曲状態の屈曲圧接部位305がガイド部材300の弾発性によって直線状態に復元する動作を規制する。
第2の規制固定部552は、規制固定部550に挿入された被保持部位307が挿入口部36aの第2の径方向において規制固定部550から保持機構500の外側に向かって動作することを防止する。言い換えると、第2の規制固定部552は、規制固定部550に挿入された被保持部位307が規制固定部550から挿入口部36aの第2の径方向R2に抜けることを防止する。このような第2の規制固定部552は、ガイド部材300が挿入口部36aの軸周りに回転する動作を規制する。言い換えると、第2の規制固定部552は、把持部33の側方における延出部位309を位置決め固定する。
第2の規制固定部552は、導入における摺動の終端部として機能する。よって被保持部位307が第2の規制固定部552に当接することによって、屈曲状態と圧接状態とが維持された状態で、被保持部位307が位置決め固定されていることを、術者に告知させることとなる。
規制固定部550に摩擦加工が施されている場合、被保持部位307は確実に位置決め固定される。
脱落防止部570は、挿入口部36aが配設される平面に対して略平行に配設され、この平面よりも低い位置に配設されている。このため、屈曲状態と圧接状態とが維持される。脱落防止部570は、規制固定部550に挿入された被保持部位307が保持機構500の中心軸C6方向において規制固定部550から下方に向かって動作することを防止する。言い換えると、脱落防止部570は、規制固定部550に挿入された被保持部位307が規制固定部550から保持機構500の中心軸C6方向に抜けることを防止する。
脱落防止部570は、載置面及び支持面として機能するため、前記を確実に実施する。
脱落防止部570は、第1の規制固定部551に対向しており、被保持部位307の直径分だけ第1の規制固定部551から離れる。このため、被保持部位307が規制固定部550と脱落防止部570とにおいてガタつくことが防止される。被保持部位307が長溝部590に挿入された際、この配置構成は、術者にクリック感を与えることとなり、長溝部590への被保持部位307の挿入及び被保持部位307の位置決め固定の達成を術者に告知させることとなる。
脱落防止部570は、挿入口部36aが配設される平面よりも低い位置に配設される。このため、屈曲状態と圧接状態とが維持される。
第1の導入部510と第2の導入部513と開口部530と規制固定部550と脱落防止部570とは、挿入口部36aと操作部30の側方とを結ぶ直線上に配設される。これにより延出部位309は、鉗子栓部36から把持部33にぶつからず把持部33の側方に直線状に向かうように配設される。
第2の導入部513と規制固定部550と脱落防止部570とは、接触部511に対して接触部511に向かって反り返るように配設されている。これにより延出部位309は、鉗子栓部36から把持部33にぶつからず把持部33の側方に直線状に向かうように配設される。
規制固定部550と脱落防止部570とは、一部分303と所望する長さにおいて面接触するために、所望する長さを有する。これにより、被保持部位307は、確実に位置決め固定される。
第2の導入部513と規制固定部550と脱落防止部570とにおいて、これらの向きと長さとは所望に調整される。これにより、延出部位309は、鉗子栓部36から把持部33にぶつからず把持部33の側方に直線状に向かうように配設される。
前記によって、術者は、被保持部位307の位置決め固定作業を、ブラインド状態で簡単に実施可能となる。
位置決め固定作業において、ガイド部材300は、把持部33が術者の左手で把持された状態で、術者の右手によって操作される。
[処置具400の交換作業及び解除作業]
なお、処置具400が別の処置具400の交換される際、図4Aに示すように、処置具400がガイド部材300に対して剥かれるように、処置具400のみが引っ張られる。そして、処置具400は、挿入機器10から抜去される。
処置具400が挿入機器10から取り外された後、被保持部位307は、図3Aと図3Bとに示す前記した手順とは逆の手順で保持機構500から一度取り外される。このため被保持部位307は、脱落防止部570と規制固定部550と第2の導入部513と第1の導入部510とに沿ってこれらを移動するのみである。
このような被保持部位307における位置決め固定の解除作業において、被保持部位307が脱落防止部570と規制固定部550と第2の導入部513と第1の導入部510とを摺動するのみである。このため、術者は解除作業をブラインド状態で簡単に実施可能となる。
この状態では、ガイド部材300の先端部は、先端開口部から突出されたままの状態である。
そしてモノレール部を有する別の処置具400が、モノレール部を介してガイド部材300に沿って挿入口部36aから挿入機器10に挿入される。そして別の処置具400は、ガイド部材300に沿って、先端開口部から突出され、被検体に到達する。
このように、交換された処置具400は、ガイド部材300によって、被検体まで案内される。
処置具400が案内された後、露出しているガイド部材300の基端部301において、図3Aと図3Bとに示す前記同様に、一部分303は、一方の保持ユニット501によって再び保持される。
交換作業と解除作業とにおいて、ガイド部材300と処置具400とは、把持部33が術者の左手で把持された状態で、術者の右手によって操作される。
[交換作業に伴う屈曲圧接部位305の変形防止]
前記したように処置具400が交換のために図4Aに示すように引っ張られると、引っ張りに生じる引張力は、挿入口部36aの中心軸C5方向においてガイド部材300の屈曲圧接部位305に作用する。この作用によって屈曲状態と圧接状態とが解放され、屈曲圧接部位305が解消及び変形し、鉗子栓部36から露出した直後のガイド部材300の部位にループ部600が形成されようとする。このループ部600の形成を含む変形は、挿入機器10に挿入されている処置具400が引張力によって抜去されることによって発生する。この場合、被保持部位307を含むガイド部材300の基端部側は保持機構500によって保持機構500にて位置決め固定されているが、ガイド部材300の先端部は変形によって位置ずれすることがある。つまり先端部が先端開口部から挿入機器10の内部に引っ込むといったように、先端部において位置ずれが発生してしまう。
しかしながら、規制固定部550は、屈曲状態と圧接状態とが維持されるように挿入口部36aが配設される平面に対して略平行に配設される。規制固定部550は、挿入口部36aの中心軸C5方向において、挿入口部36aと略同一の高さ位置、または挿入口部36aよりも低い位置に配設される。規制固定部550は、屈曲圧接部位305と被保持部位307とにテンションがかかっている状態で被保持部位307を位置決め固定する。保持機構500は、挿入口部36aと隣り合うように配設される。そして保持機構500は、把持部33に配設される。よって、処置具400が引き抜かれても、屈曲圧接部位305の動作が防止され、且つ屈曲状態と圧接状態とが維持される。処置具400が引き抜かれても、屈曲圧接部位305の変形が防止され、屈曲圧接部位305に対してループ部600の形成が防止される。つまり引張力だけでは、変形は防止され、ループ部600の形成は防止され、屈曲状態と圧接状態とは維持される。
ループ部600の形成は、前記した屈曲圧接部位305と被保持部位307との2か所の位置決め固定によっても防止される。
これにより、ガイド部材300の先端部において、位置ずれの発生は防止される。
なお、本実施形態とは異なり、図4Bに示すように、規制固定部550は、挿入口部36aの中心軸C5方向において、挿入口部36aよりも高い位置に配設されたとする。この場合、屈曲圧接部位305が解消され、圧接状態が維持されず、被保持部位307のみが位置決め固定される。この場合、本実施形態に比べて固定力は低下する。よって、処置具400が引き抜かれた際、変形が発生し、ループ部600が形成され、先端部において位置ずれが発生してしまう。ループ部600が形成されなくても、微小な変形が発生し、先端部において位置ずれが発生してしまう。
図4Cに示すように、本実施形態と同様に、規制固定部550が挿入口部36aの中心軸C5方向において、挿入口部36aよりも低い位置に配設されたとする。しかしながら本実施形態とは異なり、規制固定部550は、挿入口部36aが配設される平面に対して略平行ではなく、斜行しているとする。この場合、引張力が挿入口部36aの中心軸C5方向に沿って作用することを考慮すると、変形が発生し、ループ部600が形成され、先端部において位置ずれが発生してしまう。ループ部600が形成されなくても、微小な変形が発生すると、屈曲状態と圧接状態とが解除され、屈曲圧接部位305における固定が弛んでしまう。
この点は、規制固定部550が挿入口部36aよりも高い位置に配設されていても、規制固定部550が挿入口部36aの中心軸C5方向に沿って配設されていても、同様である。
しかしながら前記したように、本実施形態では、変形が防止され、ループ部600の形成が防止され、屈曲状態と圧接状態とは維持される。本実施形態では、屈曲圧接部位305における固定の弛みは防止され、先端部において位置ずれの発生が防止される。
このため、ガイド部材300は、交換された処置具400を、確実に案内する。
なお前記した処置具400のガイド作業と、保持作業(屈曲圧接作業と導入作業と位置決め固定作業)と、処置具400の交換作業と、解除作業とは、一方の保持ユニット501を用いている。これら作業は、他方の保持ユニット501を用いてもよく、この場合は一方の保持ユニット501と同様に実施される。
術中に複数の処置具400が利用される術式の場合、前記した作業は、一方の保持ユニット501と他方の保持ユニット501とを用いればよい。長溝部590の深さを深くすれば、1つの保持ユニット501で複数のガイド部材300を並ばせた状態で保持することも可能である。このように本実施形態では、複数の処置具400を用いる術式にも有効である。
[効果]
このように本実施形態では、屈曲圧接部位305が形成されている状態で、第1の導入部510は第1の導入部510に接触した被保持部位307と延出部位309の一部とを第2の導入部513を介して規制固定部550に導入する。そして、規制固定部550は、第2の導入部513と連続している。これにより本実施形態では、被保持部位307を、第1の導入部510と第2の導入部513と規制固定部550とに沿ってこれらを移動させるのみである。
よって本実施形態では、位置決め固定作業と解除作業とをブラインド状態で簡単に実施できる。つまり、術者は位置決め固定作業と解除作業とを目視確認する必要がなくなり、術者の負担が減り、術者は他の作業に専念できる。
規制固定部550は、屈曲状態と圧接状態と位置決め固定とが維持されるように挿入口部36aが配設される平面に対して略平行に配設されている。規制固定部550は、屈曲状態と圧接状態と位置決め固定とが維持されるように第1の導入部510と第2の導入部513とによって導入された一部分303の動作を規制し、規制した状態で一部分303を位置決め固定する。
よって本実施形態では、ガイド部材300がずれることを防止できる。
なお規制固定部550は、脱落防止部570と共に、挿入口部36aが配設される平面に対して略平行に配設される。これにより規制固定部550は、脱落防止部570と共に、挿入口部36aの中心軸C5方向に対して直交した状態で被保持部位307を保持することとなる。よって本実施形態では、屈曲状態と圧接状態とを維持できる。
規制固定部550は、挿入口部36aの中心軸C5方向において、挿入口部36aと略同一の高さ位置、または挿入口部36aよりも低い位置に配設されている。このため本実施形態では、屈曲状態と圧接状態とを維持できる。
規制固定部550は、屈曲圧接部位305と被保持部位307とにテンションがかかっている状態で被保持部位307を位置決め固定している。これにより本実施形態では、処置具400の引き抜きによって屈曲圧接部位305が動作することを防止でき、処置具400の引き抜きといった処置具400の移動が生じても、屈曲状態と圧接状態と位置決め固定とを維持できる。本実施形態では、処置具400が引き抜かれても、屈曲圧接部位305の変形を防止でき、ループ部600の形成を防止できる。
本実施形態では、第1の規制固定部551によって、規制固定部550に挿入された被保持部位307が保持機構500の中心軸C6方向において規制固定部550から上方に向かって動作することを防止できる。本実施形態では、第1の規制固定部551によって、屈曲状態の屈曲圧接部位305がガイド部材300の弾発性によって直線状態に復元することを規制できる。
本実施形態では、第2の規制固定部552によって、規制固定部550に挿入された被保持部位307が挿入口部36aの第2の径方向R2において規制固定部550から保持機構500の外側に向かって動作することを防止できる。本実施形態では、第2の規制固定部552によって、ガイド部材300が挿入口部36aの軸周りに回転する動作を規制できる。
本実施形態では、被保持部位307が第2の規制固定部552に当接することによって、屈曲状態と圧接状態とが維持された状態で、被保持部位307が位置決め固定されていることを、術者に告知できる。
本実施形態では、第2の規制固定部552は、導入における摺動の終端部として機能する。よって被保持部位307が第2の規制固定部552に当接することによって、屈曲状態と圧接状態とが維持された状態で、被保持部位307が位置決め固定されていることを、術者に告知できる。
本実施形態では、規制固定部550に摩擦加工が施されている場合、被保持部位307を確実に位置決め固定できる。
第1の導入部510は挿入口部36aが配設される平面に対して傾斜している。このため本実施形態では、被保持部位307と延出部位309の一部とを、第1の導入部510に沿って簡単に移動させることができる。
接触部511は第2の導入部513よりも低い位置に配設され、第2の導入部513は規制固定部550によって覆われる。これにより本実施形態では、被保持部位307と延出部位309の一部とは、確実に接触部511に最初に接触できる。
接触部511と第2の導入部513とは、滑らかな摺動面として機能する。このため本実施形態では、被保持部位307を、第1の導入部510と第2の導入部513とに沿わせるだけで簡単にこれらに導入できる。
接触部511は、規制固定部550及び脱落防止部570よりも外側に延びて広がっている。このため、本実施形態では、被保持部位307と延出部位309の一部とを、容易に接触部511に接触できる。
第2の導入部513は、接触部511よりも高い位置に配設され、屈曲している屈曲圧接部位305が直線状態に復元する方向側に配設されている。このため本実施形態では、導入を、術者にとって負担なく実施できる。本実施形態では、導入されるガイド部材300の進行を、復元しようとする力によって補助できる。
本実施形態では、脱落防止部570によって、被保持部位307の脱落を防止できる。
脱落防止部570は、挿入口部36aが配設される平面に対して略平行に配設され、この平面よりも低い位置に配設されている。このため本実施形態では、屈曲状態と圧接状態とを維持できる。本実施形態では、脱落防止部570によって、規制固定部550に挿入された被保持部位307が保持機構500の中心軸C6方向において規制固定部550から下方に向かって動作することを防止できる。
脱落防止部570は、載置面及び支持面として機能する。このため本実施形態では、前記を確実に実施できる。
脱落防止部570は、第1の規制固定部551に対向しており、被保持部位307の直径分だけ第1の規制固定部551から離れて配設される。このため本実施形態では、被保持部位307が規制固定部550と脱落防止部570とにおいてガタつくことを防止できる。被保持部位307が長溝部590に挿入された際、この配置構成は、術者にクリック感を与えることができ、被保持部位307の長溝部590への挿入及び位置決め固定の達成を術者に告知できる。
保持ユニット501は少なくとも1つ配設されている。よって、本実施形態では、術中に複数の処置具400を用いる術式にも有効である。一方の保持ユニット501のサイズは、他方の保持ユニット501のサイズと同一にする必要はない。このサイズは、例えば、長溝部590のサイズをいう。これにより本実施形態では、互いに異なる太さを有する処置具400を用いる術式にも有効である。
第1の導入部510と第2の導入部513と開口部530と規制固定部550と脱落防止部570とは、挿入口部36aと操作部30の側方とを結ぶ直線上に配設される。これにより本実施形態では、延出部位309を鉗子栓部36から把持部33にぶつけず把持部33の側方に直線状に向かうように配設できる。よって本実施形態では、術者は容易に延出部位309を保持できる。
第2の導入部513と規制固定部550と脱落防止部570とは、第1の導入部510の接触部511に対して接触部511に向かって反り返るように配設されている。これにより本実施形態では、延出部位309を、鉗子栓部36から把持部33にぶつけず把持部33の側方に直線状に向かうように配設できる。本実施形態では、術者は容易に延出部位309を保持できる。
規制固定部550と脱落防止部570とは、一部分303と所望する長さにおいて面接触するように、所望する長さを有する。これにより本実施形態では、被保持部位307を確実に位置決め固定できる。
本実施形態と異なり、屈曲圧接部位305が被保持部位307と離れていると、被保持部位307が位置決め固定されていても、屈曲圧接部位305と被保持部位307との間の部位が撓むことと動作することとが可能となり、屈曲状態と圧接状態とが解除されてしまう虞が生じる。これにより、この部位が変形し、ループ部600が形成される虞が生じ、ガイド部材300の先端部は位置ずれしてしまう虞が生じる
しかしながら本実施形態では、保持機構500は、挿入口部36aに隣り合うように配設され、具体的には、操作部30に配設される。このため本実施形態では、屈曲圧接部位305が被保持部位307と連続し隣り合うことができ、屈曲状態と圧接状態とを維持でき、ガイド部材300は、屈曲圧接部位305と被保持部位307との2か所で位置決め固定できる。
保持機構500は、操作部30に対して一体または着脱自在な別体となっている。保持機構500が操作部30と一体である場合、保持機構500は操作部30と共に洗浄可能である。保持機構500が操作部30と別体である場合、保持機構500は様々な太さを有する処置具400に対応できる。
ガイド部材300は、保持機構500によって、屈曲圧接部位305と被保持部位307との2か所で位置決め固定される。これにより本実施形態では、屈曲圧接部位305の変形を防止でき、ループ部600の形成を確実に防止でき、ガイド部材300の位置ずれを確実に防止できる。
ガイド部材300は弾発性を有しており、曲り癖がガイド部材300に作用することが抑制されている。このため本実施形態では、ガイド部材300は保持機構500によって保持されない場合であっても、利用できる。
なお、規制固定部550が位置決め固定できれば、脱落防止部570は必ずしも配設される必要はない。
[保持機構500の変形例]
本実施形態では、保持機構500は操作部30に配設されているが、保持機構500が挿入口部36aに隣り合うように配設されていれば、これに限定される必要はない。例えば、保持機構500は、鉗子栓部36に配設されてもよい。
この場合、保持機構500は、図5Aに示すように鉗子栓部36に対して一体、または図示は省略するが着脱自在な別体となっている。
保持機構500が鉗子栓部36に対して一体となっている場合、例えば、保持機構500は、保持機構500が一実施形態で示した位置に配設されるように、挿入機器10に配設される。このような保持機構500は、鉗子栓部36とともにインサート成形される。
保持機構500が鉗子栓部36に対して別体である場合、保持機構500は、例えば鉗子栓部36に着脱自在に取り付けられる。この場合、例えば、保持機構500は、鉗子栓部36に巻き付く帯状部材を有しており、帯状部材によって鉗子栓部36に着脱自在に取付けられる。
これにより、保持機構500を鉗子栓部36と共に挿入機器10に自在に着脱できる。保持機構500を鉗子栓部36と共にディスポーザブルにできる。
[開口部530の変形例]
図5Bに示すように、開口部530は、導入方向において、第2の導入部513から第2の規制固定部552に向かうに従って狭まっていてもよい。これにより、様々な太さを有する処置具400に対応できる。
[脱落防止部570の変形例]
図5Bに示すように、脱落防止部570は、ガイド部材300が係合する溝部571を有してもよい。これにより、ガイド部材300の脱落を確実に防止でき、術者にクリック感を与えることができ、被保持部位307の位置決め固定の達成を術者に告知させることとなる。
本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。

Claims (13)

  1. 管腔内に挿入される挿入部と、
    前記挿入部の基端側に連結される操作部と、
    前記操作部に設けられ、前記挿入部を通じて前記管腔内に挿入される処置具を案内するためのガイド部材が挿入される挿入口部と、
    前記挿入口部の外部に露出した前記ガイド部材を屈曲させて保持する保持機構と、
    を具備し、
    前記保持機構は、
    前記挿入口部から外部に露出して屈曲させた前記ガイド部材を導入する第1の導入部と、
    屈曲させた状態で前記第1の導入部に導入された前記ガイド部材を通過させる第2の導入部と、
    前記第2の導入部に連続し、前記第2の導入部を通過した前記ガイド部材を前記挿入口部の中心軸方向において前記挿入口部と同一の高さ位置または前記挿入口部よりも低い位置に固定する規制固定部と、
    前記規制固定部に連続して配設されるとともに、屈曲した状態で位置決め固定された前記ガイド部材に対して前記規制固定部から脱落することを防止する支持面を有する脱落防止部と、
    有する内視鏡
  2. 前記規制固定部は、前記処置具が移動しても位置決め固定が維持されるように、前記ガイド部材にテンションがかかっている状態で前記ガイド部材を位置決め固定する請求項に記載の内視鏡
  3. 前記規制固定部は、
    挿入された前記ガイド部材が前記保持機構の中心軸方向に動作することを防止する第1の規制固定部と、
    前記挿入口部が配設される平面に対して直交する方向に沿って配設され、前記ガイド部材が前記保持機構の中心軸に直交する方向に向かって動作することを防止する第2の規制固定部と、
    を具備する請求項に記載の内視鏡
  4. 前記第2の導入部が前記挿入口部の中心軸方向において前記挿入口部と同一の高さ位置または前記挿入口部よりも低い位置に配設され、
    前記第1の導入部が前記挿入口部の中心軸方向において前記挿入口部よりも低い位置に配設されるように、前記第1の導入部は前記挿入口部が配設される平面に対して傾斜している請求項1に記載の内視鏡
  5. 前記規制固定部は、前記挿入口部が配設される平面に対して平行に配設される請求項1に記載の内視鏡。
  6. 前記脱落防止部は、前記挿入口部が配設される平面に対して平行に配設される請求項1に記載の内視鏡
  7. 前記脱落防止部は、前記規制固定部の一部に対向しており、前記ガイド部材の直径分だけ前記規制固定部から離れて配設される請求項に記載の内視鏡
  8. 前記ガイド部材が前記挿入口部から前記操作部の側方に直線状に向かうように、前記保持機構は前記挿入口部と前記操作部の側方とを結ぶ直線上に配設される請求項6に記載の内視鏡
  9. 前記ガイド部材が前記挿入口部から前記操作部の側方に直線状に向かうように、前記第2の導入部と前記規制固定部と前記脱落防止部とは前記第1の導入部に対して前記第1の導入部に向かって反り返って配設される請求項に記載の内視鏡
  10. 前記保持機構は、前記挿入口部に隣り合って配設される請求項1に記載の内視鏡
  11. 前記保持機構は、前記操作部に配設される、または前記操作部に配設される鉗子栓部に配設される請求項10に記載の内視鏡
  12. 前記保持機構は、前記操作部に対して一体または着脱自在な別体である、または前記操作部に配設される鉗子栓部に対して一体または着脱自在な別体である請求項1に記載の内視鏡
  13. 前記ガイド部材は、前記挿入口部の中心軸方向から前記中心軸方向に直交する方向に向かって且つ前記操作部の側方に向かって屈曲し、
    前記ガイド部材は、前記挿入口部から前記操作部に向かって前記挿入口部の内周面と内周縁とに圧接され、前記挿入口部の上方から前記挿入口部が配設される平面に向かって前記平面に圧接されて位置決め固定される請求項1に記載の内視鏡
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