JP6037834B2 - 自動車座席の座部 - Google Patents

Description

本発明は、横支持要素及び調節可能部を有する基部を備える、自動車座席の座部に関する。

このような座部は、先行技術から周知であって、例えば、座席乗員の太股支持部をその外観に最適に適合するために使用される。この場合、調節可能部は、座部の前端部に配置されて、回転可能、枢動可能及び／又は並進運動可能に設けられる。しかしながら、先行技術から周知の座席調節器は、構造が比較的複雑であるため、比較的費用が高く且つ比較的頑丈である。

従って、先行技術の欠点を持たない座部を提供することが本発明の目的である。

本発明は、横支持要素及び調節可能部を有する基部を備える自動車の座席によって達成される。ここで、座席荷重及び力は、該座部を調節する場合に、横支持要素に対して常に中心に向けられる。

本発明は、該座部及び背もたれからなる自動車座席の座部に関する。背もたれは、一般に、座部と背もたれとの間の傾斜角が調節され得るように座部の上で回転可能となるように設けられる。自動車座席は、１人以上の乗員のための空間を提供してもよい。結果として、車両座席は、座席ベンチであってもよい。

本発明による座部は、座席乗員の各々の外観に自動車座席を最適に調節することが出来るように、好ましくは、自動車内で長手方向に移動可能に、特に好ましくは高さ調節可能に設けられる。

本発明によれば、座部は、横支持要素を有する基部を備える。該横支持要素は、好ましくは、フレームの一部であり、且つ／又は座席の高さ調節機構の一部である。更に、本発明による座部は、調節可能部を備える。該調節可能部は、特に好ましくは、座席乗員の太股領域に配置され、且つ特に好ましくは、各座席乗員の外観に最適に適合されるように、基部に対して回転可能に及び／又は並進可能に移動又は枢動されてもよい。

本発明によれば、座席に荷重がかかる場合、及び調節可能部を調節する場合、力が横支持要素に対して常に中心に向けられるように設けられる。結果として、特に、横支持要素によって、支持モーメントが吸収される必要が一切ないことが確実にされる。

本発明による更なる主題又は本発明の好ましい主題によれば、本発明は、調節可能部の各位置において、基部による圧縮力及び張力のみによって、相対的に荷重を受ける調節機構、特に駆動部を備える。

対応する運動力学システムを備える本発明による該実施形態又は本発明の好ましい実施形態は、調節機構が死点を持たないという利点を有する。

好ましくは、線形駆動部によって調節が行われる。特に好ましくは、該線形駆動部は、ナット・シャフト駆動部であり、ナット又はシャフトが回転式に駆動されると、ナットが固定シャフトに対して動かされ又はシャフトが固定ナットに対して動かされる。

線形駆動部は、更に好ましくは、力支持部、例えば、固定可能ガス圧バネを備えたピストン形シリンダ装置である。

また、線形駆動部は、例えば、電動駆動部であってもよい。

好ましくは、線形駆動部は、頑丈な支持部に取り付けられる。

更に好ましくは、座部は高さ調節機構を備えており、特に好ましくは、横支持要素は高さ調節機構の一部である。

好ましくは、調節駆動部、特に線形駆動部は、Ｚ方向に対して、即ち車両の移動方向に沿って配置される。

更なる実施形態によれば、座部は、特に重力に対して、調節可能部の調節を支援するエネルギ蓄積器を備える。このようなエネルギ蓄積器は、例えば、バネであってもよい。

本発明は、以下、図１−５を参照して説明される。この説明は、本発明の主題に等しく当てはまる。この説明は、本発明の一般概念を制限するものではない。

横支持要素に対する調節可能部の支持を示す。 ピストン形シリンダ装置と共にシャフト・ナット装置として設けられる調節機構の駆動部を示す。 シャフト・ナット駆動部を再度示す。 ピストン形シリンダ装置を備えた図１−３による実施形態を示す。 電動駆動部を備えた図１−３による実施形態を示す。

図１には、座部１が示されている。この座部は、基部２と、それに対して回転可能に及び／又は長手方向に移動可能に設けられる調節可能部３とを備える。調節可能部３は、背もたれから離れた座部の前方領域に配置されており、座席乗員の太股を支持する役割を果たし、且つ座席乗員の個々の外観に対して調節されてもよい。ここで、本発明によれば、部分３を調節する場合に生ずる力が、横支持要素に対して常に中心に向けられることが定められる。本発明の意義の範囲内で、「中心に」は、この場合に矢印４によって示される、幾何学的中心点に向かって及び／又は幾何学的中心軸に対して力が向けられることを意味する。結果として、構造によって、特に、横支持要素２．１によってトルクが吸収される必要が一切ない。横支持要素２．１は、この場合、高さ調節機構の一部である。本発明のこの好ましい実施形態は、同じ部分が大腿部支持部の高さ調節及び長手方向位置調節の双方に対して使用され得るという利点を有する。また、本発明の更なる主題は、図１の派生であってもよく、即ち基部２に対する部分３の各位置において、圧縮力及び／又は張力のみが調節機構に、特に駆動部に、この場合は線形駆動部９に作用することである。図１に示される運動力学システムによれば、調節可能部３は、横支持要素２．１の中心軸において回転可能に及び／又は長手方向に移動可能に取り付けられる。結果として、本発明による座部は、死点を持たないことが確実にされる。調節機構の駆動部は、回転可能に設けられるが、横支持要素２．１上でその一端を長手方向に固定される。他方の端部は、調節可能部３に回転可能に及び／又は長手方向に移動可能に設けられる。

図２は、調節部の駆動部の好ましい実施形態を示す。この場合、駆動部は、線形駆動部であって、ナット８が配置されるシャフト７を備える。ナット８は、調節可能部に対して固定的に、特に回転に関して固定的に接続される。ハンドル６によって、シャフト７は回転可能に設けられており、その回転中に、ナット８はシャフト７の長手軸に沿って調節される。ナット８は調節可能部３に設けられる結果、ナット８を調節するときに、調節可能部３が箇所５まわりにも動かされる。この場合のシャフト端は、横支持要素２．１上の接合部（図示せず）に回転可能に固定される。当該シャフト端は当該接合部に、圧力に耐え及び張力に耐えるようにして取り付けられる。当業者であれば、ナットを回転させて、シャフト全体を又はシャフトに対して軸方向にナットを移動させることも可能であることを理解する。更に、当業者であれば、ハンドルと共に手動駆動部が電動駆動部によって置換されてもよいことを理解する。線形駆動部の更なる代替が図２に示される。図２から派生して、線形駆動部は、ピストン形シリンダ装置１０であってもよい。

線形駆動部の３つの代替実施形態が、図３−５に示される。

図３は、シャフト・ナット装置を再度示す。

図４は、ピストン形シリンダ装置による調節可能部の駆動部を示す。

図５は、調節可能部の電動駆動部１１を示す。

各場合において、駆動部が横管２．１に対して中心に作用することは、駆動部の全ての実施形態に共通である。更に、各場合において、管２．１に作用する結果として生ずる力が、圧縮力及び／又は張力であること、並びに調節可能部の全ての位置において、駆動部が圧縮力及び／又は張力によって荷重を受けることは、全てのこうした実施形態に共通である。

１ 座部
２ 座部の基部
２．１ 横支持要素、横管
３ 座部の調節可能部
４ 力の方向
６ ハンドル
７ シャフト
８ ナット
９ 線形駆動部
１０ ピストン／シリンダ装置
１１ 電動駆動部

Claims (8)

1. 自動車座席の座部（１）であって、
   長手方向に直交する方向を軸方向として延びる横支持要素（２．１）を有する基部（２）と、
   前記基部（２）に対する位置が調節される調節可能部（３）と、
   前記横支持要素（２．１）と前記調節可能部（３）とを接続するべく前記長手方向に延びる調節機構（７、１０、１１）と
   を備え、
   前記調節可能部（３）は、前記座部（１）の前方領域に配置された太股支持部であり、
   前記調節可能部（３）を前記長手方向に調節するべく動かす場合に、前記調節機構（７、１０、１１）を介して前記調節可能部（３）から前記横支持要素（２．１）に向かって生じる力（４）が前記横支持要素（２．１）の中心軸に常に向けられ、
   前記調節可能部（３）の長手方向位置の調節をする場合に、前記横支持要素（２．１）には、前記中心軸まわりの回転トルクが生じることがなく、
   前記座部（１）は、前記横支持要素（２．１）の前記中心軸まわりに前記調節可能部（３）を枢動させることにより前記基部（２）からの前記太股支持部の高さ位置を調節する高さ調節機構を備え、
   前記調節可能部（３）は、前記横支持要素（２．１）から前方に延びる前記長手方向に変位可能に前記基部（２）に取り付けられる、座部。
2. 前記調節機構（７、１０、１１）は、前記基部（２）に対する前記調節可能部（３）の複数の長手方向位置それぞれ及び複数の高さ位置それぞれにおいて、前記横支持要素（２．１）と前記調節可能部（３）との間で圧縮力及び／又は張力による荷重を受ける、請求項１に記載の座部。
3. 前記調節可能部（３）の前記長手方向位置の調節は、前記調節機構（７、１０、１１）に設けられた線形駆動部（６−８、１０、１１）によって行われる、請求項１又は２に記載の座部。
4. 前記線形駆動部は、ナット・シャフト装置（６−８）である、請求項３に記載の座部。
5. 前記線形駆動部は、ピストン形シリンダ装置（１０）である、請求項３に記載の座部。
6. 前記線形駆動部は、電動駆動部である、請求項３に記載の座部。
7. 前記線形駆動部は、前記横支持要素（２．１）の前記中心軸まわりに回転可能に前記横支持要素（２．１）に取り付けられる、請求項３乃至６の何れか１項に記載の座部。
8. 前記調節可能部（３）に及ぼされる重力を支持するエネルギ蓄積器が設けられる、請求項１乃至７の何れか１項に記載の座部。
   

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