JP6037120B2 - 函体構造物の設置方法 - Google Patents

函体構造物の設置方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6037120B2
JP6037120B2 JP2012287344A JP2012287344A JP6037120B2 JP 6037120 B2 JP6037120 B2 JP 6037120B2 JP 2012287344 A JP2012287344 A JP 2012287344A JP 2012287344 A JP2012287344 A JP 2012287344A JP 6037120 B2 JP6037120 B2 JP 6037120B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
box structure
pipe
gantry
space
box
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012287344A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014129664A (ja
Inventor
三明 成田
三明 成田
加藤 英一
英一 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Okumura Corp
Original Assignee
Okumura Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Okumura Corp filed Critical Okumura Corp
Priority to JP2012287344A priority Critical patent/JP6037120B2/ja
Publication of JP2014129664A publication Critical patent/JP2014129664A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6037120B2 publication Critical patent/JP6037120B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

本発明は、函体構造物の設置方法に関し、特に、到達立坑側に函体構造物に対応した開口の空間が形成された路線下の当該空間以外の箇所に函体構造物を横断して構築する函体推進工法における函体構造物の設置方法に適用して有効な技術に関するものである。
走行する列車や車などの流れを阻害せずに、矩形断面を有する中空の函体構造物(例えば、プレキャストボックスカルバートなど)を路線下に横断して構築するためには函体推進工法(例えばR&C工法など)が用いられる。
この函体推進工法においては、函体構造物の構築予定位置と外面とが一致して並ぶようにして、断面中空矩形状となった複数本のパイプを、路線を横断する方向に沿って圧入しておく。そして、発進立坑側から推進ジャッキで函体構造物を推進させてパイプを到達立坑側に押し出しながら、函体構造物をパイプと置換して路線下に構築する。このとき、到達立坑側に押し出されたパイプは、到達立坑に組み立てておいた架台上に載せ、そこからクレーンで吊り上げて撤去される。
函体構造物を設置する技術については、例えば特公昭63−31623号公報に記載されたものがある。
特公昭63−31623号公報
ここで、函体構造物を設置する路線下には、到達立坑側に函体構造物に対応した開口の空間が形成されているときがある。そして、当該空間はそのままにしておいて、それ以外の箇所に函体構造物を設置することが要求される場合がある。
このような場合、前述した開口の空間を構成する屋根部分が邪魔になり、到達立坑における架台の設置が困難になる。
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、到達立坑側に函体構造物に対応した開口の空間が形成された路線下の当該空間以外の箇所に函体構造物を横断して構築する函体推進工法における函体構造物の設置方法において、到達立坑側に押し出されたパイプを受け取るための架台を容易に設置することのできる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明の函体構造物の設置方法は、矩形断面を有する中空の函体構造物を発進立坑から到達立坑に向けて推進することで、前記到達立坑側に前記函体構造物に対応した開口の空間が形成された路線下の当該空間以外の箇所に前記函体構造物を横断して構築する函体推進工法における函体構造物の設置方法であって、前記函体構造物の構築予定位置と外面とが一致して並ぶようにして、複数本のパイプを前記路線を横断する方向に沿って圧入するパイプ圧入工程と、前記函体構造物と置き換えられて除去された前記パイプを受け取る移動可能な第1の架台を前記空間の外で組み立てる第1の架台組立工程と、前記第1の架台組立工程で組み立てられた前記第1の架台を、少なくともその一部が前記空間内に位置するように移動して設置する第1の架台移設工程と、前記函体構造物と置き換えられて除去された前記パイプを受け取る移動不能な第2の架台を、前記第1の架台移設工程で前記空間内に移動された前記第1の架台と接続されるように組み立てて設置する第2の架台設置工程と、前記発進立坑側から前記函体構造物を推進させて前記パイプを前記到達立坑側に押し出し、当該函体構造物を前記パイプと置換して前記路線下に構築する函体構造物構築工程と、前記到達立坑側に押し出された前記パイプを前記第1の架台で受けた後、前記空間を形成する天井面と干渉しない位置まで当該第1の架台から前記第2の架台へ向けて移動させて前記到達立坑から撤去するパイプ撤去工程と、を有することを特徴とする。
請求項2に記載の本発明の函体構造物の設置方法は、矩形断面を有する中空の函体構造物を発進立坑から到達立坑に向けて推進することで、前記到達立坑側に前記函体構造物に対応した開口の空間が形成された路線下の当該空間以外の箇所に前記函体構造物を横断して構築する函体推進工法における函体構造物の設置方法であって、前記函体構造物の構築予定位置と外面とが一致して並ぶようにして、複数本のパイプを前記路線を横断する方向に沿って圧入するパイプ圧入工程と、前記函体構造物と置き換えられて除去された前記パイプを受け取る移動可能な第1の架台を前記空間の外で組み立てる第1の架台組立工程と、前記第1の架台組立工程で組み立てられた前記第1の架台を、その一部が前記空間内に位置するように移動して設置する第1の架台移設工程と、前記発進立坑側から前記函体構造物を推進させて前記パイプを前記到達立坑側に押し出し、当該函体構造物を前記パイプと置換して前記路線下に構築する函体構造物構築工程と、前記到達立坑側に押し出された前記パイプを前記第1の架台で受けた後、前記空間を形成する天井面と干渉しない位置まで当該第1の架台上を移動させて前記到達立坑から撤去するパイプ撤去工程と、を有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2に記載の発明において、前記第1の架台組立工程では、前記第1の架台をレール上で組み立て、前記第1の架台移設工程では、前記第1の架台組立工程で組み立てられて前記レール上にある前記第1の架台を、当該レール上を滑動させて前記空間内へ移動する、ことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、第1の架台を組み立てて到達立坑側に形成された空間内に移動して設置し、第2の架台を第1の架台に連結して組み立てるようにしているので、到達立坑側に押し出されたパイプを受け取るための架台を容易に設置することが可能になる。
請求項2記載の発明によれば、第1の架台を組み立て、その一部が到達立坑側に形成された空間内に位置するように移動して設置しているので、到達立坑側に押し出されたパイプを受け取るための架台を容易に設置することが可能になる。
請求項3記載の発明によれば、第1の架台を前記空間内に移動する作業を、レール上の滑動させることにより容易に行うことができる。
本発明の一実施の形態に係る函体構造物の設置方法で用いられる函体構造物を示す斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る函体構造物の設置方法で実行される推進工法の一つであるR&C工法における一部の工程を示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係る函体構造物の設置方法で実行される推進工法の一つであるR&C工法における図2に続く工程を示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係る函体構造物の設置方法で実行される推進工法の一つであるR&C工法における図3に続く工程を示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係る函体構造物の設置方法で実行される推進工法の一つであるR&C工法における図4に続く工程を示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係る函体構造物の設置方法で実行される推進工法の一つであるR&C工法における図5に続く工程を示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係る函体構造物の設置方法で実行される推進工法の一つであるR&C工法における図6に続く工程を示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係る函体構造物の設置方法で実行される推進工法の一つであるR&C工法における図7に続く工程を示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係る函体構造物の設置方法で実行される推進工法の一つであるR&C工法における図8に続く工程を示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係る函体構造物の設置方法で実行される推進工法の一つであるR&C工法における図9に続く工程を示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係る函体構造物の設置方法で実行される推進工法の一つであるR&C工法における図10に続く工程を示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係る函体構造物の設置方法で実行される推進工法の一つであるR&C工法における図11に続く工程を示す説明図である。 第1の架台と第2の架台とが設置された状態の一例として、函体構造物の推進を側方から見た図である。 第1の架台と第2の架台とが設置された状態の一例として、到達立坑から架台を見た図である。 第1の架台と第2の架台とが設置された状態の一例として、到達立坑に設置された架台を平面から透視して示す図である。
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
本実施の形態において用いられる函体構造物は、例えば上下スラブにプレストレスを導入したPRC(Prestressed Reinforced Concrete)構造であり、図1に示すように、矩形断面を有する中空構造となっている。そして、このような函体構造物を縦列配置して地下構造物を構築することにより、下水道、導水路、道路用暗渠、地下横断歩道などとして用いられる。
図1において、函体構造物10は、上下方向で対向した上部スラブ10aおよび下部スラブ10bと、これら上部スラブ10aおよび下部スラブ10bの両端において横方向で対向した一対の側板10c,10dとからなる。また、前後が開口10eとして開放されている。そして、開口10eを相互に連通させながら推進して複数の函体構造物10を縦列配置することにより、地下構造物が構築される。
図示するように、函体構造物10の四隅には、推進方向に沿って延びる定着材挿通孔10fが貫通して形成され、当該定着材挿通孔10fの途中には、函体構造物10の内側に開口した切り欠き溝10gが形成されている。
さらに、上部スラブ10a、下部スラブ10bおよび側板10c,10dの中央部には、設置後にグラウト材を注入するためのグラウトホール10hが貫通して形成されている。なお、函体構造物10には、グラウトホール10hの形成されたものと形成されていないものとの2種類があり、両者が所定の割合で配置される。
次に、このような函体構造物10を用いた地下構造物の構築について、図2〜図15を用いて説明する。なお、ここでは、軌道下を横断する地下道の構築について説明する。また、本実施の形態では、推進工法の一つであるR&C工法が用いられている。
この地下道は、軌道20などの路線下において、当該軌道20に対して直交して設けられる。
ここで、本実施の形態においては、図2に示すように、函体構造物10を設置する路線下では複線を構成する一対の軌道20aと、単線を構成する軌道20bとが存在しており、軌道20bの下には、函体構造物10に対応した開口の空間22aが既に形成されている。そして、当該空間22aはそのままにしておいて、それ以外の箇所(つまり、軌道20aの下)に函体構造物10を設置するものである。
なお、本発明は、到達立坑22側に予めこのような空間22aが形成されている場合のみならず、当該空間22aが形成されるように到達立坑22を掘削する場合にも適用できるのは言うまでもない。
さて、地下道を構築するには、軌道20aを挟んだ両側地盤に土留壁25を打ち込んで発進立坑21を掘削した後(到達立坑22が前述した状態に掘削されていない場合には、発進立坑21および空間22aの形成された到達立坑22を掘削した後)、計画地下道の予定位置に発進立坑21より軌道20aを横断する方向、すなわち地下道の延在方向に、推進機24を用いて断面中空矩形状のパイプ23を圧入する(パイプ圧入工程)。
パイプ23の圧入は、函体構造物10の上部スラブ10aの構築予定位置と外面が一致して並ぶように行う。また、函体構造物10の側板10c,10dの構築予定位置にも、外面が一致して並ぶように行う。さらに、函体構造物10を推進する際における函体構造物10の上部エッジと地盤との抵抗を低減するために、函体構造物10の上部スラブ10aの構築予定位置と外面と一致して並ぶように配置されたパイプ23の両側にもパイプ23を配置する(図14参照)。
なお、多くの場合、函体構造物10は複数が縦列配置され、したがってパイプ23も函体構造物10に応じた数だけ縦列配置されることになるが、図2〜図12においては、2つが縦列配置される場合が示されている。また、これらの図面において、図面表示の煩雑さを回避するために、函体構造物10の側板10c,10dの構築予定位置に圧入されたパイプ23の図示は省略されている。
この際、パイプ23の内部にオーガ等の掘削機(図示せず)を挿入して軌道20aの地表下の地盤を掘削しながらパイプ23の後端を推進機24で押圧して到達立坑22に達するまで圧入する。このとき、掘削土砂はオーガスクリューによってパイプ23の内部を通って後方から搬出される。
なお、函体構造物10の上部スラブ10aの構築予定位置に圧入されるパイプ23の上面には、当該パイプ23の幅および全長に略等しい帯状鋼板よりなるFC(フリクションカット)プレート26を載置し、当該FCプレート26の先端部のみをパイプ23の先端に溶接或いは螺子止め等により固定する。そして、パイプ23を圧入した後は、パイプ23との固定を解除して土留壁25に固定する。
このような作業は、後述するようにパイプ23を推進して函体構造物10と置き換える際に、パイプ23と地盤との間に発生する摩擦をFCプレート26でなくすようにするためである。
発進立坑21から到達立坑22まで貫通するパイプ23の圧入を終えてパイプ群を構築したならば、図3に示すように、発進立坑21内に推進台27を設置し、当該推進台27の上に、刃口28をパイプ群に向けて取り付けた函体構造物10を載置する。なお、刃口28はパイプ23が圧入されていない地盤を切削するもので、後方から押圧されることによって地盤内を圧入切削し、切削土砂が刃口28の内部に取り込まれるように、前方が内側に傾斜している。
このように函体構造物10を推進台27の上に載置したならば、函体構造物10の後端面と発進立坑21の後端壁面との間に反力壁31を設け、複数本の推進ジャッキ30を設置する。
また、到達立坑22内には、函体構造物10と置き換えられて除去されたパイプ23を受け取る架台29を設置する。
ここで、前述のように、本実施の形態では到達立坑22側には、函体構造物10に対応した開口の空間22aが形成されている。したがって、空間22aを構成する屋根部分(ここに、軌道20bが存在している)があるために、到達立坑22に設置される架台29の組み立てが困難となっている。
そこで、図示するように、到達立坑22内に、発進立坑21に向かって延びるレール34を敷設する。そして、第1の架台29aを空間22aの外に位置するレール34上で組み立てる(第1の架台組立工程)。したがって、第1の架台29aはレール34上を移動可能となる。
このようにして第1の架台29aを空間22aの外に位置するレール34上で組み立てたならば、図4に示すように、当該第1の架台29aを空間22a内に位置するようにレール34上を滑動して移動させて設置する(第1の架台移設工程)。このとき、函体構造物10の先端に取り付けられた刃口28が到達立坑22に突出したときに第1の架台29aと干渉しないように、第1の架台29aは刃口28の突出スペース分だけ土留壁25と間隔を開けて設置する。
ここで、設置位置で第1の架台29aがレール34上を動かないようにするために、第1の架台29aとレール34または地盤とを、アンカボルトなどを用いて固定しておく。
なお、図示する場合には、第1の架台29aは、その全体が空間22a内に入り込んでいても、その一部が空間22a内に入り込んでいてもよい。つまり、前述したように、第1の架台29aを刃口28の突出スペース分だけ土留壁25と間隔を開けて空間22a内に設置した場合、移動方向の後部は当該空間22a外に位置していてもよい。
また、本実施の形態では、第1の架台29aはレール34上を滑動させて空間22a内に移動させるようにしているが、第1の架台29aが移動可能となっている限り、このような移動形態に限定されるものではない。但し、本実施の形態のようにレール34を用いれば、第1の架台29aを空間22a内に移動する作業を、レール34上を滑動させることにより容易に行うことができる。
さて、第1の架台29aを空間22a内に設置したならば、次に、図5に示すように、第2の架台29bを第1の架台29aと接続されるように組み立てて設置する(第2の架台設置工程)。このとき、第2の架台29bは、レール34上で組み立てても、地盤上で組み立ててもよいが、たとえレール34上で組み立てたとしても、第1の架台29aが設置位置で固定されているので、第2の架台29bは移動不能となっている。
ここで、第1の架台29aと第2の架台29bとが設置された状態の一例としての詳細を、図13〜図15に示す。図13は、函体構造物10の推進を側方から見た図、図14は到達立坑22から架台29を見た図、図15は設置された架台29を平面から透視して示す図である。なお、図13において、パイプ23やFCプレート26は図示が省略されている。
これらの図面に示すように、架台29(第1の架台29a,第2の架台29b)はH形鋼を組み合わせた構造体からなり、適宜配置されたブレース(筋交い)33により構造体の補強がされている。
そして、図13に示すように、第1の架台29aの底面にはキャスタユニット29a−1が取り付けられており、キャスタユニット29a−1に設けられたキャスタ(図示せず)が前述したレール34上を転がるようになっている。
さらに、図14に示すように、架台29は、函体構造物10の上部スラブ10aの構築予定位置と外面が一致して並ぶように横方向に配置されたパイプ23を受け取る第1の受取部29−1と、函体構造物10の側板10c,10dの構築予定位置と外面が一致して並ぶように縦方向に配置されたパイプ23を受け取る第2の受取部29−2とを有している。そして、後述のようにして到達立坑22側に押し出されたパイプ23を、第1の受取部29−1では横列で1本ずつ受け取り、第2の受取部29−2では縦列で一括して受け取る。
さて、このようにして第1の架台29aおよび第2の架台29bの設置が完了したならば(図5)、図6に示すように、推進ジャッキ30を作動させ、刃口28により地山を掘削しながら函体構造物10を発進立坑21側から推進させると、パイプ23は到達立坑22側に移動して行く。これとともに、刃口28によって函体構造物10の両側壁側の地盤が切削され、その土砂が函体構造物10内に取り込まれるので、この土砂を排除しながら推進ジャッキ30によってさらに函体構造物10を押圧する。
このとき、FCプレート26は土留壁25に固定されているので、パイプ23が到達立坑22側に移動するにも拘わらず、表層部の土砂は移動しない。
なお、推進ジャッキ30の最大推進ストロークでも函体構造物10が地盤内に埋没しない場合には、最大推進ストロークまで使って函体構造物10を推進させた後、一旦推進ジャッキ30を取り外して反力壁31側にストラット32を設置する。そして、図示するように、あらためてストラット32と函体構造物10との間に推進ジャッキ30を設置し、函体構造物10の推進を再開する。
このようにして最初の函体構造物10をFCプレート26に沿って推進させ、図7に示すように、内部土砂を切削しながら到達立坑22側に先頭のパイプ23を排出して函体構造物10と置換するとともに、先に施工された函体構造物10−1の後方に次に施工される函体構造物10−2を設置する。
なお、縦列配置される函体構造物10は、PC鋼棒やPC鋼線などの定着材で相互に定着されることにより、函体構造物10同士のズレが防止される。この定着作業は、次に施工される函体構造物10−2を設置する都度、先に施工された函体構造物10−1との間で行われる。
ここで、函体構造物10の推進により到達立坑22に押し出されたパイプ23は、空間22a内に位置する第1の架台29aで一旦受け取られ(図6)、その後、空間22aの外に位置する第2の架台29bへと移動される(図7)。そして、図示しないクレーンで吊り上げられて、到達立坑22から撤去される(図8)(パイプ撤去工程)。
このようにして先頭のパイプ23の撤去が行われたならば、図9に示すように、先に施工された函体構造物10−1の場合と同様にして次に施工される函体構造物10−2を推進し、次のパイプ23を到達立坑22側に押し出す。ここでも、到達立坑22に押し出されたパイプ23は第1の架台29aで一旦受け取られ(図9)、次に第2の架台29bへと移動され(図10)、クレーンで吊り上げられて到達立坑22から撤去される(図11)(パイプ撤去工程)。
これら一連の作業を順次繰り返し、最後に刃口28、架台29、推進ジャッキ30、反力壁31、ストラット32、レール34などを撤去することにより、図12に示すように、路線下に函体構造物10が縦列に構築されて地下道が形成される(函体構造物構築工程)。
以上に示したように、本実施の形態における函体構造物10の設置方法によれば、第1の架台29aを組み立てて到達立坑22側に形成された空間22a内に移動して設置し、第2の架台29bを第1の架台29aに連結して組み立てるようにしているので、到達立坑22側に押し出されたパイプ23を受け取るための架台29を容易に設置することが可能になる。
なお、パイプ圧入工程、第1の架台組立工程、第1の架台移設工程、第2の架台設置工程、パイプ撤去工程および函体構造物構築工程は、以上に説明した順序で実施されることに限定されるものではなく、各工程を実施する際に前提とされる工程が実施されている限り、どの順序であってもよい。
さて、以上説明した場合には、第1の架台29aを組み立てて空間22a内に移動して設置し、この第1の架台29aに第2の架台29bを連結して組み立てている。しかしながら、第1の架台29aを空間22aに設置したときに、その後端である空間外に位置する部分がパイプ23をクレーンで吊り上げる作業を行う際に必要な長さを有するときには、第1の架台29aのみで到達立坑22における架台29の設置が完了し、第1の架台29aに連結され第2の架台29bは必要がなくなる。
この場合、組み立てられた第1の架台29aを、その一部が空間22a内に位置するように移動して設置する。また、発進立坑21側から函体構造物10を推進させてパイプ23を到達立坑22側に押し出したならば、その押し出されたパイプ23を第1の架台29aで受けた後、空間22aを形成する天井面と干渉しない位置まで第1の架台29a上を移動させ、クレーンで吊り上げて到達立坑22から撤去する。
これによっても、第1の架台29aを組み立て、その一部が到達立坑22側に形成された空間22a内に位置するように移動して設置しているので、到達立坑22側に押し出されたパイプ23を受け取るための架台29を容易に設置することが可能になる。
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
例えば、上記説明においては、推進ジャッキ30を用いて函体構造物10を後端側から押圧する場合について述べたが、到達立坑22側から鋼線を埋設して函体構造物10を引っ張る等の方法を採用してもよく、要するに函体構造物10を推進させればよい。
以上の説明では、本発明による函体構造物の設置方法を、推進工法の一つであるR&C工法に用いた場合が示されているが、R&C工法以外にも、例えばSFT工法やFJ工法など、様々な推進工法に用いることができる。
10,10−1,10b−2 函体構造物
10a 上部スラブ
10b 下部スラブ
10c,d 側板
10e 開口
10f 定着材挿通孔
10g 溝
10h グラウトホール
20 軌道
21 発進立坑
22 到達立坑
23 パイプ
24 推進機
25 土留壁
26 FCプレート
27 推進台
28 刃口
29 架台
29−1 第1の受取部
29−2 第2の受取部
29a 第1の架台
29a−1 キャスタユニット
29b 第2の架台
30 推進ジャッキ
31 反力壁
32 ストラット
33 ブレース
34 レール

Claims (3)

  1. 矩形断面を有する中空の函体構造物を発進立坑から到達立坑に向けて推進することで、前記到達立坑側に前記函体構造物に対応した開口の空間が形成された路線下の当該空間以外の箇所に前記函体構造物を横断して構築する函体推進工法における函体構造物の設置方法であって、
    前記函体構造物の構築予定位置と外面とが一致して並ぶようにして、複数本のパイプを前記路線を横断する方向に沿って圧入するパイプ圧入工程と、
    前記函体構造物と置き換えられて除去された前記パイプを受け取る移動可能な第1の架台を前記空間の外で組み立てる第1の架台組立工程と、
    前記第1の架台組立工程で組み立てられた前記第1の架台を、少なくともその一部が前記空間内に位置するように移動して設置する第1の架台移設工程と、
    前記函体構造物と置き換えられて除去された前記パイプを受け取る移動不能な第2の架台を、前記第1の架台移設工程で前記空間内に移動された前記第1の架台と接続されるように組み立てて設置する第2の架台設置工程と、
    前記発進立坑側から前記函体構造物を推進させて前記パイプを前記到達立坑側に押し出し、当該函体構造物を前記パイプと置換して前記路線下に構築する函体構造物構築工程と、
    前記到達立坑側に押し出された前記パイプを前記第1の架台で受けた後、前記空間を形成する天井面と干渉しない位置まで当該第1の架台から前記第2の架台へ向けて移動させて前記到達立坑から撤去するパイプ撤去工程と、
    を有することを特徴とする函体構造物の設置方法。
  2. 矩形断面を有する中空の函体構造物を発進立坑から到達立坑に向けて推進することで、前記到達立坑側に前記函体構造物に対応した開口の空間が形成された路線下の当該空間以外の箇所に前記函体構造物を横断して構築する函体推進工法における函体構造物の設置方法であって、
    前記函体構造物の構築予定位置と外面とが一致して並ぶようにして、複数本のパイプを前記路線を横断する方向に沿って圧入するパイプ圧入工程と、
    前記函体構造物と置き換えられて除去された前記パイプを受け取る移動可能な第1の架台を前記空間の外で組み立てる第1の架台組立工程と、
    前記第1の架台組立工程で組み立てられた前記第1の架台を、その一部が前記空間内に位置するように移動して設置する第1の架台移設工程と、
    前記発進立坑側から前記函体構造物を推進させて前記パイプを前記到達立坑側に押し出し、当該函体構造物を前記パイプと置換して前記路線下に構築する函体構造物構築工程と、
    前記到達立坑側に押し出された前記パイプを前記第1の架台で受けた後、前記空間を形成する天井面と干渉しない位置まで当該第1の架台上を移動させて前記到達立坑から撤去するパイプ撤去工程と、
    を有することを特徴とする函体構造物の設置方法。
  3. 前記第1の架台組立工程では、前記第1の架台をレール上で組み立て、
    前記第1の架台移設工程では、前記第1の架台組立工程で組み立てられて前記レール上にある前記第1の架台を、当該レール上を滑動させて前記空間内へ移動する、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の函体構造物の設置方法。
JP2012287344A 2012-12-28 2012-12-28 函体構造物の設置方法 Active JP6037120B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012287344A JP6037120B2 (ja) 2012-12-28 2012-12-28 函体構造物の設置方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012287344A JP6037120B2 (ja) 2012-12-28 2012-12-28 函体構造物の設置方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014129664A JP2014129664A (ja) 2014-07-10
JP6037120B2 true JP6037120B2 (ja) 2016-11-30

Family

ID=51408254

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012287344A Active JP6037120B2 (ja) 2012-12-28 2012-12-28 函体構造物の設置方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6037120B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6081512B2 (ja) * 2015-03-20 2017-02-15 植村 誠 地下構造物の施工法
JP6577777B2 (ja) * 2015-07-23 2019-09-18 株式会社竹中工務店 新設物の施工方法
CN106837343B (zh) * 2016-12-16 2019-03-01 上海市政建设有限公司 顶管出洞口二次加固的施工方法
CN110359916B (zh) * 2018-03-26 2021-05-28 植村技研工业株式会社 地下构造物的施工方法
JP7160239B2 (ja) * 2018-10-19 2022-10-25 株式会社奥村組 函体構造物の推進方法
CN111322456A (zh) * 2020-03-31 2020-06-23 乐剑剑 一种地下管道免挖铺设系统
JP7084515B1 (ja) 2021-01-28 2022-06-14 誠 植村 地下構造物の施工法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2732006B2 (ja) * 1993-02-01 1998-03-25 厚一 植村 地下構造物の構築方法
JP2002004779A (ja) * 2000-06-19 2002-01-09 Kidoh Construction Co Ltd 推進用立坑内の移動装置
JP4188268B2 (ja) * 2004-03-18 2008-11-26 鹿島建設株式会社 トンネルの推進工法
JP5885229B2 (ja) * 2011-03-24 2016-03-15 株式会社奥村組 反力装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014129664A (ja) 2014-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6037120B2 (ja) 函体構造物の設置方法
KR101269597B1 (ko) 지하구조물 시공법
KR101292717B1 (ko) 함체 견인에 의한 지하구조물의 시공방법 및 이에 사용되는 함체의 구조
JP7160239B2 (ja) 函体構造物の推進方法
JP5874890B2 (ja) 函体構造物の設置方法
JP4350113B2 (ja) 地下構造物の施工法で使用する箱型ルーフ
JP5885229B2 (ja) 反力装置
KR20120048152A (ko) 분할 파형 또는 요철판을 이용한 비개착 가설 터널 및 관로와 그의 시공공법
JP6266411B2 (ja) 地盤掘進方法
JPH01304297A (ja) 既設地下構造物の改築方法
JP6434372B2 (ja) 既設構造物の撤去工法
JP5188383B2 (ja) 函体の推力伝達部材、及びこれを用いた地下構造物の構築方法
JP6982603B2 (ja) 箱形ルーフ工法
JP7032736B2 (ja) Fcプレートの固定部材および函体構造物の設置方法
JP5054164B2 (ja) 地下構造物の施工法
JP5342571B2 (ja) 地下道の構築方法
JP3116098B2 (ja) 地下構造物の構築工法
JP4926092B2 (ja) 函体構造物の構築方法
JP6441871B2 (ja) 箱形ルーフ工法の箱形ルーフたわみ低減方法
JPH02252892A (ja) 地下構造物の構築方法
JP2876435B2 (ja) 地下構造物の構築方法
JP4581419B2 (ja) 免震化区画
JP4926093B2 (ja) 函体構造物の構築方法
JP4349570B2 (ja) 分割函体及び地下立体交差の構築方法
JP2016023430A (ja) 既設構造物の拡幅工法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151030

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161013

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161018

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6037120

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250