JP6036632B2 - 印刷版の製造方法、印刷版製造装置、データ生成方法、及びプログラム - Google Patents

印刷版の製造方法、印刷版製造装置、データ生成方法、及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6036632B2
JP6036632B2 JP2013208687A JP2013208687A JP6036632B2 JP 6036632 B2 JP6036632 B2 JP 6036632B2 JP 2013208687 A JP2013208687 A JP 2013208687A JP 2013208687 A JP2013208687 A JP 2013208687A JP 6036632 B2 JP6036632 B2 JP 6036632B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
area
ink
heat generating
generating element
pixel data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013208687A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015071267A (ja
Inventor
裕高 湯野
裕高 湯野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
Priority to JP2013208687A priority Critical patent/JP6036632B2/ja
Priority to CN201410515055.6A priority patent/CN104512091B/zh
Priority to US14/501,646 priority patent/US9884477B2/en
Publication of JP2015071267A publication Critical patent/JP2015071267A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6036632B2 publication Critical patent/JP6036632B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C1/00Forme preparation
    • B41C1/055Thermographic processes for producing printing formes, e.g. with a thermal print head

Description

本発明は、インキを転写して紙等の媒体に文字や図形等を印字するための印刷版を製造する製造方法及び製造装置、並びに、印刷版を製造するためのデータの生成方法及びプログラムに関する。
従来から、熱可塑性を有する多孔質材料の表面を発熱素子で押圧しながら選択的に発熱素子を発熱させることで、文字や図形等を紙等の媒体に印字するための印刷版を製造する技術(製版技術)が知られている。
この技術は、高温状態の発熱素子に当接する部分の多孔質材料が溶融しその部分に形成されていた細孔が塞がれることを利用したものである。選択的に高温状態とされた発熱素子に当接させて、インキに浸してもインキを吸収しない部分(高温状態とされた発熱素子に当接させた部分)を多孔質材料に形成することで、インキの転写によって所望の文字等を印字する印刷版を製造するというものである。
ところで、上記の印刷版の製造方法では、高温状態とされた発熱素子に当接しなかった多孔質材料の部分がインキを吸収する部分となる。このインキを吸収する部分が連続して存在する場合には、インキ転写時に当該部分から媒体にインキが過剰な供給されてしまい、インキが滲んでしまうことがある。
このような課題に関連する技術は、特許文献1に開示されている。特許文献1には、感光性樹脂または金属で形成された網点型を加熱してその網点型で多孔性基板の印面を押圧することで、多孔性基板にインクの透過量を均一に抑えた網点膜層を形成する技術が開示されている。また、特許文献1には、金型を使用することなくサーマルヘッドで網点膜層を形成する技術も開示されている。
特許第3716503号公報
しかしながら、特許文献1に開示される技術では、印面全体に均一に網点膜層が形成されるため、インキの滲む虞のない部分までインキの透過量が制限されてしまう。また、特許文献1に開示される技術では、印字する文字や図形等(以降、印字パターンと記す)とは無関係に予め決められた網点(インキを吸収しない部分)が印面に形成される。従って、網点と同じパターンを印字する印刷版を製造することができないため、印字パターンが制限されてしまう。
このような実情から、インキの滲みを抑えることができる印刷版を製造するための、特許文献1とは異なる、新たな技術が求められている。以上のような実情を踏まえ、本発明は、インキの滲みを抑えて良好な印字を行うことができる印刷版を製造する技術を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、熱可塑性を有する多孔質材料から印刷版を製造する製造方法であって、印字パターンを特定するための印字データであって前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる印字データを取得し、前記印字データに基づいて、前記印字パターンを構成する画素データである印字画素データと前記印字パターンを構成しない画素データである非印字画素データとを特定し、サーマルヘッドに設けられた複数の発熱素子のうち、前記非印字画素データに対応する領域に接することになる第1の発熱素子に第1の所定時間だけ通電して、該第1の発熱素子を選択的に発熱させ、前記サーマルヘッドに設けられた前記複数の発熱素子のうち、インキが滲みやすい前記多孔質材料の領域を特定するための制御データであって、前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる前記制御データによって特定されるインキが滲みやすい領域に接することになる第2の発熱素子に前記第1の所定時間よりも短い第2の所定時間だけ通電して、該第2の発熱素子を選択的に発熱させる製造方法を提供する。
上記の製造方法では、前記サーマルヘッドに設けられた前記複数の発熱素子のうち、インキが滲みやすい前記多孔質材料の領域と当該領域のインキの滲みやすさとを特定するための前記制御データであって、前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる前記制御データによって特定されるインキが滲みやすい領域であってインキの滲みやすさが第1の滲みやすさとされた領域に接することになる第3の発熱素子に、前記第1の滲みやすさに応じた時間又は回数だけ通電して、該第3の発熱素子を選択的に発熱させ、前記インキが滲みやすい領域であってインキの滲みやすさが第2の滲みやすさとされた領域に接することになる第4の発熱素子に、前記第2の滲みやすさに応じた時間又は回数だけ通電して、該第4の発熱素子を選択的に発熱させてもよい。
また、上記の製造方法では、前記サーマルヘッドに設けられた前記複数の発熱素子のうち、インキが滲みやすい前記多孔質材料の領域と当該領域のインキの滲みやすさとを特定するための前記制御データであって、前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる前記制御データによって特定されるインキが滲みやすい領域であってインキの滲みやすさが第1の滲みやすさとされた領域に接することになる第3の発熱素子と前記インキが滲みやすい領域であってインキの滲みやすさが第2の滲みやすさとされた領域に接することになる第4の発熱素子とに、前記第1の滲みやすさに応じた時間又は回数だけ通電して、該第3の発熱素子及び該第4の発熱素子を選択的に発熱させ、さらに、前記第4の発熱素子に、前記第2の滲みやすさと前記第3の滲みやすさとの差分に応じた時間又は回数だけ通電して、該第4の発熱素子を選択的に発熱させてもよい。
また、上記の製造方法では、前記制御データは、前記印字画素データに対応する領域毎に前記印字データに基づいて当該領域の周囲に前記非印字画素データに対応する領域が存在するか否かを判定して、存在しないと判定した場合に当該領域をインキが滲みやすい領域として特定する、ことによって生成されるものであってもよい。
さらに、上記の製造方法では、前記制御データは、前記印字画素データに対応する領域毎に前記印字データに基づいて当該領域の周囲に前記非印字画素データに対応する領域が存在するか否かを判定して、存在しないと判定した場合に、当該領域をインキが滲みやすい領域として特定して、当該領域と当該領域から最も離れている当該領域の周囲までの距離に基づいて当該領域のインキの滲みやすさを特定する、ことによって生成されるものであってもよい。
本発明の別の態様は、熱可塑性を有する多孔質材料から印刷版を製造する製造装置であって、印字パターンを特定するための印字データであって前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる印字データを取得するデータ取得部と、複数の発熱素子を有するサーマルヘッドと、前記サーマルヘッドを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記複数の発熱素子のうち、前記データ取得部で取得した前記印字データに基づいて特定される前記印字パターンを構成しない画素データである非印字画素データに対応する前記多孔質材料の領域に接することになる第1の発熱素子に第1の所定時間だけ通電して、該第1の発熱素子を選択的に発熱させて、前記複数の発熱素子のうち、インキが滲みやすい前記多孔質材料の領域を特定するための制御データであって前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる前記制御データによって特定されるインキが滲みやすい前記多孔質材料の領域に接することになる第2の発熱素子に前記第1の所定時間よりも短い第2の所定時間だけ通電して、該第2の発熱素子を選択的に発熱させる、ように構成される製造装置を提供する。
本発明の更に別の態様は、熱可塑性を有する多孔質材料から印刷版を製造する製造装置のコンピュータに、印字パターンを特定するための印字データであって前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる印字データを取得させ、前記印字データに基づいて、前記印字パターンを構成する画素データである印字画素データと前記印字パターンを構成しない画素データである非印字画素データとを特定させ、サーマルヘッドに設けられた複数の発熱素子のうち、前記非印字画素データに対応する領域に接することになる第1の発熱素子に第1の所定時間だけ通電させて、該第1の発熱素子を選択的に発熱させ、前記サーマルヘッドに設けられた前記複数の発熱素子のうち、インキが滲みやすい前記多孔質材料の領域を特定するための制御データであって、前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる前記制御データによって特定されるインキが滲みやすい領域に接することになる第2の発熱素子に前記第1の所定時間よりも短い第2の所定時間だけ通電させて、該第2の発熱素子を選択的に発熱させる、プログラムを提供する。
本発明によれば、インキの滲みを抑えて良好な印字を行うことができる印刷版を製造する技術を提供することができる。
本発明の実施例1に係るサーマルプリンタの構成を示す図である。 本発明の実施例1に係るサーマルプリンタの断面図である。 本発明の実施例1に係るサーマルプリンタのメディアホルダの断面図である。 本発明の実施例1に係るサーマルプリンタで行われる製版処理のフローチャートである。 本発明の実施例1に係るサーマルプリンタが外部装置から取得する印字データの一例を示した図である。 本発明の実施例1に係るサーマルプリンタで図5に示す印字データに基づいて生成される制御データの一例を示した図である。 本発明の実施例1に係るサーマルプリンタが外部装置から取得する印字データの別の例を示した図である。 本発明の実施例1に係るサーマルプリンタで図7に示す印字データに基づいて生成される調整前の制御データの一例を示した図である。 本発明の実施例1に係るサーマルプリンタで図7に示す印字データに基づいて生成される調整後の制御データの一例を示した図である。 本発明の実施例2に係るサーマルプリンタで行われる製版処理のフローチャートである。 本発明の実施例3に係るサーマルプリンタで行われる製版処理のフローチャートである。 本発明の実施例3に係るサーマルプリンタが外部装置から取得する印字データの一例を示した図である。 本発明の実施例3に係るサーマルプリンタで図12に示す印字データに基づいて生成される制御データの一例を示した図である。
図1は、本実施例に係るサーマルプリンタ100の構成を示す図である。図2は、本実施例に係るサーマルプリンタ100の断面図である。図3は、本実施例に係るサーマルプリンタ100のメディアホルダ113の断面図である。図1及び図2に示すサーマルプリンタ100は、インキを転写して紙等の媒体に文字や図形等を印字するための印刷版を製造する製造装置である。サーマルプリンタ100では、熱可塑性を有する多孔質材料Mから印刷版が製造される。印刷版の製造に用いられる熱可塑性を有する多孔質材料Mは、必ずしもこれらに限られないが、例えば、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、ポリウレタンなどからなる無数の細孔を有する材料である。
まず、図1から図3を参照しながら、本実施例に係るサーマルプリンタ100の構成について説明する。
サーマルプリンタ100は、図1に示すように、中央制御回路101、センサー102、サーマルヘッド103、電源回路104、モータードライバ105、ステッピングモーター106、表示デバイス107、表示画面制御回路108、メモリ制御回路109、ユーザインターフェース(UI)制御回路110、USB制御回路111、無線通信モジュール112を備えている。
中央制御回路101は、サーマルプリンタ100の各部(サーマルヘッド103、メモリ制御回路109など)を制御する制御部である。中央制御回路101は、メモリ制御回路109に記憶されている制御プログラムを実行するCPUなどから構成されている。
センサー102は、所定の方向に向けて光を出射する発光素子と、物体で反射した反射光を受光する受光素子と、を備えた反射型光学センサーである。センサー102は、図2に示すように、多孔質材料Mを保持するメディアホルダ113に設けられた切欠きを光学的に検出するように構成されている。中央制御回路101は、センサー102からの信号に基づいて、多孔質材料Mのサイズや多孔質材料Mが製版処理の開始位置に移動したことなどを認識する。なお、メディアホルダ113は、例えば、図3に示すように、Wテープ113cで接着されたコートボール(コートボール113a、コートボール113b)の2層構造から構成されている。図3の例では、多孔質材料Mは、一層目のコートボール113aの上面と二層目のコートボール113bの側面によって支持され、さらにPETフィルム113dで覆われることによって、メディアホルダ113に保持される。
サーマルヘッド103は、各々が独立して制御されて通電によって発熱する複数の発熱素子と、複数の発熱素子への通電を制御するドライバICとを備えている。サーマルヘッド103では、中央制御回路101から出力される印字データと印字指示信号に従って、ドライバICが電源回路104から供給された電力によって複数の発熱素子を選択的に発熱させる。複数の発熱素子は、サーマルヘッド103内において、ステッピングモーター106による多孔質材料Mの搬送方向と直交する方向(図3では、紙面に直交する方向)に一次元に並べられ、メディアホルダ113によって保持された多孔質材料Mに同時に接触できるように配置されている。なお、サーマルヘッド103は、例えば、200dpiの解像度(1dot当たり0.125mm)を有し、48mmの有効印字幅を有している。
電源回路104は、サーマルヘッド103やモータードライバ105などサーマルプリンタ100の各部に電力を供給する回路である。
モータードライバ105は、ステッピングモーター106を駆動するためのドライバである。モータードライバ105は、中央制御回路101から出力された駆動信号(励磁信号)に従って、電源回路104から供給された電力をステッピングモーター106に供給し、ステッピングモーター106を駆動する。
ステッピングモーター106は、中央制御回路101から出力される駆動信号の1パルス当たり一定量だけ回転するモータであり、メディアホルダ113(多孔質材料M)を搬送する搬送機構にギアを介して接続されている。なお、ステッピングモーター106は、例えば、1−2相励磁方式で駆動し、一ステップ当たりメディアホルダ113を0.0078mm搬送する。多孔質材料Mを製版する際の一ラインを0.125mmとすると、ステッピングモーター106は、16ステップで一ライン分だけメディアホルダ113(多孔質材料M)を搬送する。サーマルプリンタ100では、中央制御回路101は、モータードライバ105へ出力した駆動信号のパルス数によってメディアホルダ113の搬送量を正確に把握することができる。
表示デバイス107は、表示画面制御回路108の制御の下で画面を表示して利用者に種々の情報を提供するデバイスであり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)である。表示画面制御回路108は、表示デバイス107へのデータ転送や表示デバイス107のバックライトの点灯制御などを行う。
メモリ制御回路109は、ROMやRAMなどのメモリデバイスを含み、それらのメモリデバイスに対するデータの読み書きを制御する回路である。メモリ制御回路109のROMには、制御プログラムが記憶されている。
UI制御回路110は、図示しないキーボード、マウス、リモコン、タッチパネルなどの入力デバイスへの入力に応じて、表示デバイス107の画面表示を変更する制御を行う。この制御は、入力デバイスへの入力に基づく信号を検出して、検出した情報に基づいて表示画面制御回路108を通じて表示デバイス107を制御することによって行われる。
USB制御回路111は、外部装置であるパーソナルコンピュータ(PC)200との間でUSBケーブルを通じてデータの授受を行う回路である。USB制御回路111は、例えば、PC200から、印刷版によって印字すべき文字や図形等の印字パターンを特定するための印字データを受信する。この場合、USB制御回路111は、印字データを取得するデータ取得部である。
無線通信モジュール112は、外部装置との間で無線を通じてデータの授受を行う回路であり、例えば、Bluetooth(登録商標)モジュールや無線LAN(WLAN)モジュールである。無線通信モジュール112は、例えば、PC200から印字データを受信する。この場合、無線通信モジュール112は、印字データを取得するデータ取得部である。
以上のように構成されたサーマルプリンタ100は、制御プログラムを実行して、印字データに基づいてインキが滲みやすい領域を特定する制御データを生成する。そして、印字データとともに制御データを製版処理における発熱素子の発熱制御に用いることで、インキの滲みを抑えて良好な印字を行うことができる印刷版を製造することができる。
図4は、サーマルプリンタ100で行われる製版処理のフローチャートである。図5は、PC200から取得した印字データの一例を示した図である。図6は、サーマルプリンタ100で生成される制御データの一例を示した図である。図4から図6を参照しながら、サーマルプリンタ100で行われる製版処理について説明する。
図4に示す製版処理は、中央制御回路101がメモリ制御回路109のROMに記憶されている制御プログラムをRAMにロードして実行することによって、開始される。
サーマルプリンタ100は、まず、利用者が、印字パターンを特定するための印字データをPC200から取得する(ステップS1)。ここでは、USB制御回路111または無線通信モジュール112がPC200から印字データを取得して、取得した印字データを中央制御回路101がメモリ制御回路109のRAMに記憶させる。
印字データは、図5に例示されるように、製版される多孔質材料Mを格子状に区画した各領域に対応する画素データからなっている。なお、本実施例では、印字データを構成する画素データは1ビットのデータである。画素値が「0」の画素データ(図5の白色の画素データ)は印字パターンを構成する画素データ(以降、印字画素データと記す)を示し、画素値が「1」の画素データ(図5の黒色の画素データ)は印字パターンを構成しない画素データ(以降、非印字画素データと記す)を示す。例えば、印字パターンが「あ」であれば、「あ」を構成する多孔質材料Mの領域に対応する画素データが印字画素データであり、多孔質材料Mのそれ以外の領域に対応する画素データが非印字画素データである。
印字データを取得したサーマルプリンタ100は、多孔質材料Mを製版処理の開始位置まで搬送する(ステップS2)。ここでは、中央制御回路101がセンサー102からの信号に基づいて多孔質材料Mが開始位置に到達したことを検出するまでモータードライバ105へ駆動信号を出力し、モータードライバ105が中央制御回路101から出力された駆動信号に従ってステッピングモーター106を駆動する。なお、製版処理の開始位置とは、サーマルヘッド103で多孔質材料Mを押圧した際に、多孔質材料Mの格子状に区画した各領域の一ライン目が複数の発熱素子と接する位置をいう。
多孔質材料Mが開始位置に到達すると、サーマルプリンタ100は、メモリ制御回路109から読み出した一ライン分の印字データに基づいてサーマルヘッド103に第1の時間通電する(ステップS3)。ここでは、中央制御回路101がメモリ制御回路109から一ライン分の印字データを読み出して、読み出した一ライン分の印字データを印字指示信号とともにサーマルヘッド103のドライバICへ出力する。印字指示信号を受信したサーマルヘッド103のドライバICは、受信した一ライン分の印字データに従って第1の時間通電処理を行い、複数の発熱素子に選択的に発熱させる。
より具体的には、以下のような手順で処理が行われる。まず、一ライン分の印字データから印字画素データと非印字画素データを特定する。次に、サーマルヘッド103で多孔質材料Mを押圧したときに非印字画素データに対応する多孔質材料Mの領域に接することになる発熱素子(第1の発熱素子)を特定する。最後に、サーマルヘッド103の複数の発熱素子の中から特定された第1の発熱素子に第1の時間だけ通電し、特定された第1の発熱素子を選択的に発熱させる。これは、非印字画素データに対応する多孔質材料Mの領域は、インキが吸収されないように細孔を塞ぐべき領域であり、加熱対象となる領域であるからである。
ステップS3において、サーマルプリンタ100は、サーマルヘッド103で多孔質材料Mを第1の時間通電する。第1の時間は、予め決定された所定時間であり、例えば、発熱している発熱素子に接触した多孔質材料Mの領域に形成されている細孔を完全に塞ぐのに十分な時間であればよい。ここで、サーマルヘッド103は、印刷版のもとになる多孔質材料Mの印刷面に常に当接し、多孔質材料Mの印刷面を一定の力で押圧している。これにより、多孔質材料Mのうち、発熱している発熱素子と接触する非印字画素データに対応する領域が溶融し、その領域に形成されていた細孔が塞がれる。一方、発熱していない発熱素子と接触する印字画素データに対応する多孔質材料Mの領域は溶融しないため、その領域に形成されている細孔は維持される。
次に、サーマルプリンタ100は、インキが滲みやすい多孔質材料Mの領域を特定するための制御データを一ライン分生成する(ステップS4)。ここでは、中央制御回路101が、現在のラインの印字データとその前後のラインの印字データをRAMから読み出して、読み出した印字データに基づいて生成する。即ち、サーマルプリンタ100では、中央制御回路101は、データ生成部として機能する。
制御データは、印字データと同様に、製版される多孔質材料Mを格子状に区画した各領域に対応する画素データからなっている。図6には、一ライン分の制御データの一例が示されている。なお、本実施例では、制御データを構成する画素データは1ビットのデータである。画素値が「1」の画素データ(図6の黒色の画素データ)はインキが滲みやすい領域に対応する画素データである。インキが滲みやすい領域は滲み防止のための補正処理である加熱処理が行われる領域であるので、以降では、当該領域に対応する画素データを補正対象画素データと記す。一方、画素値「0」の画素データ(図6の白色または網掛けの画素)はそれ以外の領域に対応する画素データである。この領域は滲み防止のための補正処理が不要な領域であるので、以降では、当該領域に対応する画素データを補正対象外画素データと記す。
印字データにおいて非印字画素データに対応する領域は、制御データにおいてデータ補正対象外画素データ(図6の網掛けの画素)となる。これは、非印字画素データに対応する領域は加熱処理されてインキを吸収しない領域となっているため、インキが滲むことがないからである。一方、印字データにおいて印字画素データに対応する領域は、制御データにおいてデータ補正対象画素データ(図6の黒色の画素データ)またはデータ補正対象外画素データ(図6の白色の画素データ)となる。
図5及び図6を参照しながら、Nライン目の制御データを生成する場合を例に、制御データの生成手順について詳細に説明する。
まず、Nライン目の印字データから印字画素データに対応する領域を特定する。ここでは、図5に示す領域(N、m−1)、領域(N、m)、領域(N、m+1)が特定される。なお、領域(I、j)とは、Iラインのj列の領域のことである。
次に、特定した印字画素データに対応する領域毎に、RAMから読み出した印字データに基づいてその領域の周囲に非印字画素データに対応する領域が存在するか否かを判定する。なお、本実施例では、領域の周囲とは、上下左右に隣接する領域のことであり、例えば、図5に示す領域(N、m)に対応する領域であれば、領域(N、m−1)、領域(N、m+1)、領域(N−1、m)、領域(N+1、m)のそれぞれに対応する領域が周囲の領域である。
そして、その領域の周囲に非印字画素データに対応する領域が存在しないと判断される場合には、その領域をインキが滲みやすい領域として特定する。一方、存在すると判断される場合には、その領域をインキが滲みにくい領域として特定する。ここでは、領域(N、m)はインキが滲みやすい領域として特定され、領域(N、m−1)及び領域(N、m+1)はインキが滲みにくい領域として特定される。
最後に、インキが滲みやすい領域として特定された領域の画素データを補正対象画素データとし、インキが滲みにくい領域として特定された領域の画素データと非印字画素データに対応する領域の画素データとを補正対象外画素データとする一ライン分の制御データを生成する。これにより、図6に例示されるNライン目の制御データが生成される。
なお、上記の制御データの生成処理(ステップS4)は、本実施例では、印字データの論理演算によって容易に行うことできる。具体的には、注目する領域に対応する画素データ(印字データ)とその周囲の領域に対応するすべての画素データ(印字データ)との論理和(OR)を取り、その結果に論理否定(NOT)を行うことで制御データを生成することができる。
一ライン分の制御データが生成されると、サーマルプリンタ100は、生成された一ライン分の制御データに基づいてサーマルヘッド103に第2の時間通電する(ステップS5)。ここでは、中央制御回路101が一ライン分の制御データを印字指示信号とともにサーマルヘッド103のドライバICへ出力する。印字指示信号を受信したサーマルヘッド103のドライバICは、受信した一ライン分の制御データに従って第2の時間通電処理を行い、複数の発熱素子を選択的に発熱させる。
より具体的には、以下のような手順で処理が行われる。まず、一ライン分の制御データから補正対象画素データと補正対象外画素データを特定する。次に、サーマルヘッド103で多孔質材料Mを押圧したときに補正対象画素データに対応する多孔質材料Mの領域に接することになる発熱素子(第2の発熱素子)を特定する。最後に、サーマルヘッド103の複数の発熱素子の中から特定された第2の発熱素子に第2の時間だけ通電し、第2の発熱素子を選択的に発熱させる。これは、補正対象画素データに対応する多孔質材料Mの領域は、インキが滲みやすいと特定された領域であり、細孔の一部を塞いでインキの吸収を抑制すべき領域であるからである。
ステップS5において、サーマルプリンタ100は、サーマルヘッド103で多孔質材料Mを第2の時間通電する。第2の時間は、予め決定された所定時間であって第1の時間よりも短い時間であり、例えば、第1の時間の1割から5割程度の時間である。ここで、サーマルヘッド103は、印刷版のもとになる多孔質材料Mの印刷面に常に当接し、多孔質材料Mの印刷面を一定の力で押圧している。これにより、多孔質材料Mのうち、発熱している発熱素子と接触する補正対象画素データに対応する領域が溶融し、その領域に形成されていた細孔の一部が塞がれる。一方、発熱していない発熱素子と接触する補正対象外画素データに対応する多孔質材料Mの領域は、そのままの状態が維持される。
最後に、サーマルプリンタ100は、すべてのラインを処理済みか否かを判定する(ステップS6)。すべてのラインを処理済みでないと判断すると、サーマルプリンタ100は、一ライン分だけ多孔質材料Mを搬送して(ステップS7)、すべてのラインを処理済であると判断するまでステップS3からステップS6の処理を繰り返す。すべてのラインを処理済みであると判断すると、図4に示す製版処理を終了する。
サーマルプリンタ100では、図4に示す製版処理が行われることで、印字パターンを構成しない領域(非印字画素データの領域)に形成されている細孔が完全に塞がれるとともに、印字パターンを構成する領域(印字画素データの領域)のうちのインキが滲みやすいと判断される領域に形成されている細孔の一部が塞がれる。これにより、インキが滲みやすい領域に吸収されるインキの量を制限することを減らすことができるため、サーマルプリンタ100によれば、インキの滲みを抑えて良好な印字を行う印刷版を製造することができる。
また、サーマルプリンタ100では、インキが滲みやすい領域を特定するに当たり印字データが用いられる。これにより、真にインキが滲みやすい領域のみが加熱処理されるため、インキが滲みにくい領域が誤って加熱処理されることを防止することができる。このため、サーマルプリンタ100によれば、インキの滲みを抑えて良好な印字を行う印刷版を製造することができる。
以下、サーマルプリンタ100の変形例について説明する。
例えば、全面を塗りつぶす印字を行うための印刷版の製造を意図した図7に例示される印字データを受信した場合、サーマルプリンタ100は上記の手順で制御データを生成すると、図8に例示されるようにすべてが補正対象画素データで構成された制御データを生成する。このような制御データに従って加熱処理を行ってしまうと、多孔質材料Mの全領域において細孔の一部が塞がれることになる。このため、印刷版全体として過剰にインキの吸収が抑制されてしまう可能性がある。
このため、サーマルプリンタ100は、図4に示すステップS4の制御データ生成処理において、生成された制御データの妥当性を検証する処理を行い、制御データが妥当でない場合には制御データを調整する処理を行ってもよい。制御データの妥当性は、例えば、制御データ内で補正対象画素データが隣接しているか否かによって判断する。そして、隣接している補正対象画素データが存在する場合には、一方の補正対象画素データを補正対象外画素データに変更する処理を行う。これにより、図7に例示される印字データを受信した場合であっても、図8に例示される制御データを調整して、図9に例示される制御データを得ることができる。
隣接する補正対象画素データのどちらを調整対象とするかについては、例えば、奇数ライン(行)の制御データの場合には、奇数列の補正対象画素データを調整対象とし、偶数ライン(行)の制御データの場合には、偶数列の補正対象画素データを調整対象とするなど、予めルールを決めて対処してもよい。
制御データの妥当性を検証する処理が行われるサーマルプリンタ100によれば、インキの吸収が過剰に抑制されてしまう事態を防止することができる。このため、印字パターンによらず、インキの滲みを抑えて良好な印字を行う印刷版を製造することができる。
また、サーマルプリンタ100で行われる製版処理は、図4に示すものに限られない。例えば、ステップS1の印字データ取得処理後に全ライン分の制御データを生成してもよく、その場合、ステップS4の処理を省略してもよい。
また、サーマルプリンタ100は、ステップS4の制御データ生成処理において、上述した方法とは別の方法によって滲みやすい領域を特定してもよい。例えば、上下左右に隣接する領域に加えて斜め方向に隣接する領域を参照して滲みやすい領域を特定してもよい。また、非印字画素データに対応する領域が存在するか否かによって判定する代わりに、非印字画素データに対応する領域が一定の割合以上存在するか否かによって判定してもよい。
また、サーマルプリンタ100は、各領域に与えるべき熱量が維持される限り、ステップS3とステップS5の通電処理において通電時間を異ならせる代わりに通電回数を異ならせても良い。
図10は、本実施例に係るサーマルプリンタで行われる製版処理のフローチャートである。以下、図10を参照しながら、本実施例に係るサーマルプリンタで行われる製版処理について説明する。
本実施例に係るサーマルプリンタの構成は、実施例1に係るサーマルプリンタ100と同様である。このため、同一の構成要素は同一の符号で参照する。なお、本実施例に係るサーマルプリンタで扱われる制御データは、マルチビットの画素データから構成されている。以降では、制御データが2ビットの画素データからなる場合を例に説明する。
図10に示す製版処理が開始されると、ステップS11で印字データが取得され、ステップS12で多孔質材料Mが開始位置まで搬送される。さらに、ステップS13で一ライン分の印字データに基づいてサーマルヘッド103が第1の時間通電される。これらの処理は、図4のステップS1からステップS3と同様である。
次に、サーマルプリンタは、インキが滲みやすい多孔質材料Mの領域とその領域のインキの滲みやすさを特定するための制御データを一ライン分生成する(ステップS14)。ここでは、中央制御回路101が、現在のラインの印字データとその前後のラインの印字データをRAMから読み出して、読み出した印字データに基づいて生成する。
本実施例では、制御データを構成する画素データは2ビットのデータである。画素値が「0」の画素データは、インキがにじみにくい領域に対応する画素データ(補正対象外画素データ)である。一方、画素値が「0」以外の画素データはインキが滲みやすい領域に対応する画素データ(補正対象画素データ)であり、画素値はインキの滲みやすさを示す重み値である。例えば、画素値「3」の画素データに対応する領域は、画素値「1」の画素データに対応する領域に比べて、3倍インキが滲みやすいことを示している。
制御データの生成手順は、実施例1と基本的に同様である。例えば、印字画素データに対応する領域の上下左右に非印字画素データに対応する領域が存在しないと判断される場合には、その領域をインキの滲みやすさが「1」(重み値「1」)であるインキが滲みやすい領域として特定する。なお、インキの滲みやすさは、予め決定されていれば良く、「1」ではなく「2」や「3」であってもよい。
一ライン分の制御データが生成されると、サーマルプリンタは、生成された一ライン分の制御データに基づいてサーマルヘッド103に重み値に応じた時間通電する(ステップS15)。
より具体的には、以下のような手順で処理が行われる。まず、一ライン分の制御データから補正対象画素データと補正対象外画素データを特定する。次に、サーマルヘッド103で多孔質材料Mを押圧したときに補正対象画素データに対応する多孔質材料Mの領域に接することになる発熱素子(第2の発熱素子)を特定する。最後に、サーマルヘッド103の複数の発熱素子の中から特定された第2の発熱素子に、補正対象画素データの画素値である重み値に応じた時間だけ通電し、第2の発熱素子を選択的に発熱させる。なお、画素値(重み値)に応じた時間は、インキの滲みやすさに応じた時間であり、ステップS13の第1の時間よりも短い時間であり且つ画素値(重み値)が大きいほど長い時間である。例えば、画素値が「1」であればステップS13の第1の時間の1/3、画素値が「2」であればステップS13の第1の時間の2/3である。
その後の処理(ステップS16、ステップS17)は、図4のステップS6、ステップS7と同様である。
本実施例に係るサーマルプリンタによっても、実施例1に係るサーマルプリンタ100と同様の効果を得ることが可能であり、また、実施例1に係るサーマルプリンタ100と同様に種々の変形を行うことができる。例えば、本実施例に係るサーマルプリンタは、各領域に与えるべき熱量が維持される限り、ステップS13とステップS15の通電処理において通電時間を異ならせる代わりに通電回数を異ならせても良い。
図11は、本実施例に係るサーマルプリンタで行われる製版処理のフローチャートである。図12は、本実施例に係るサーマルプリンタが外部装置から取得する印字データの一例を示した図である。図13は、本実施例に係るサーマルプリンタで図12に示す印字データに基づいて生成される制御データの一例を示した図である。以下、図11から図13を参照しながら、本実施例に係るサーマルプリンタで行われる製版処理について説明する。
本実施例に係るサーマルプリンタの構成は、実施例1に係るサーマルプリンタ100と同様である。このため、同一の構成要素は同一の符号で参照する。また、本実施例に係るサーマルプリンタで扱われる制御データは、実施例2に係るサーマルプリンタで扱われる制御データと同様に、マルチビットの画素データから構成されている。以降では、制御データが2ビットの画素データからなる場合を例に説明する。
図11に示す製版処理が開始されると、ステップS21で印字データが取得され、ステップS22で多孔質材料Mが開始位置まで搬送される。さらに、ステップS23で一ライン分の印字データに基づいてサーマルヘッド103が第1の時間通電される。これらの処理は、図4のステップS1からステップS3と同様である。
次に、サーマルプリンタは、インキが滲みやすい多孔質材料Mの領域とその領域のインキの滲みやすさを特定するための制御データを一ライン分生成する(ステップS24)。ここでは、中央制御回路101が、現在のラインの印字データとその前後の2ラインずつの計5ラインの印字データをRAMから読み出して、読み出した印字データに基づいて生成する。
本実施例では、制御データを構成する画素データは2ビットのデータである。画素値が「0」の画素データは、インキがにじみにくい領域に対応する画素データ(補正対象外画素データ)である。一方、画素値が「0」以外の画素データはインキが滲みやすい領域に対応する画素データ(補正対象画素データ)であり、画素値はインキの滲みやすさを示す重み値である。例えば、画素値「3」の画素データに対応する領域は、画素値「1」の画素データに対応する領域に比べて、3倍インキが滲みやすいことを示している。
図12及び図13を参照しながら、制御データの生成手順について詳細に説明する。
例えば、Nライン目の制御データを生成する場合であれば、まず、Nライン目の印字データから印字画素データに対応する領域を特定する。ここでは、図12に示す領域(N、m−2)、領域(N、m−1)、領域(N、m)、領域(N、m+1)、領域(N、m+2)が特定される。
次に、特定した印字画素データに対応する領域毎に、RAMから読み出した印字データに基づいてその領域の周囲に非印字画素データに対応する領域が存在するか否かを判定する。
本実施例では、まず、領域の周囲を、上下左右の方向にその領域から2画素以内にある領域と定義し(第1の定義)、次に、領域の周囲を、上下左右に隣接する領域と定義する(第2の定義)。
例えば、図12に示す領域(N、m)を例にすると、第1の定義では、領域(N、m−2)、領域(N、m−1)、領域(N、m+1)、領域(N、m+2)、領域(N−2、m)、領域(N−1、m)、領域(N+1、m)、領域(N+2、m)のそれぞれに対応する領域がその領域の周囲である。また、第2の定義では、領域(N、m−1)、領域(N、m+1)、領域(N−1、m)、領域(N+1、m)のそれぞれに対応する領域がその領域の周囲である。
そして、それぞれの定義において、その領域の周囲に非印字画素データに対応する領域が存在しないと判断される場合には、その領域をインキが滲みやすい領域として特定する。さらに、その領域とその領域から最も離れているその領域の周囲までの距離に基づいてその領域のインキの滲みやすさを特定する。例えば、第1の定義であれば、最大2画素分の距離だけ離れているため、特定された領域をインキの滲みやすさが「2」(重み値「2」)であるインキが滲みやすい領域として特定する。また、第2の定義であれば、最大1画素分の距離だけ離れているため、特定された領域をインキの滲みやすさが「1」(重み値「1」)であるインキが滲みやすい領域として特定する。一方、いずれの定義においてもその領域の周囲に非印字画素データに対応する領域が存在すると判断される場合には、その領域をインキが滲みにくい領域として特定する。
その結果、図13に示すように、Nライン目の印字画素データに対応する領域のうちの、領域(N、m)がインキの滲みやすさが「2」であるインキが滲みやすい領域として特定され、領域(N、m−1)と領域(N、m+1)がインキの滲みやすさが「1」であるインキが滲みやすい領域として特定される。また、領域(N、m−2)と領域(N、m+2)はインキが滲みにくい領域として特定される。
最後に、インキが滲みやすい領域として特定された領域の画素データをインキの滲みやすさを画素値とする補正対象画素データとし、インキが滲みにくい領域として特定された領域の画素データと印字画素データに対応する領域の画素データとを補正対象外画素データとする一ライン分の制御データを生成する。これにより、一ライン分の制御データが生成される。
一ライン分の制御データが生成されると、サーマルプリンタは、生成された一ライン分の制御データに基づいて画素値(重み値)毎にサーマルヘッド103に重み値に応じた時間通電する(ステップS25)。
より具体的には、以下のような手順で処理が行われる。まず、サーマルプリンタは、一ライン分の制御データから重み値毎の補正対象画素データと補正対象外画素データを特定する。次に、サーマルヘッド103で多孔質材料Mを押圧したときに重み値「2」の補正対象画素データに対応する多孔質材料Mの領域に接することになる発熱素子(第3の発熱素子)を特定する。そして、サーマルヘッド103の複数の発熱素子の中から特定された第3の発熱素子に重み値「2」に応じた時間だけ通電し、第3の発熱素子を選択的に発熱させる。さらに、サーマルヘッド103で多孔質材料Mを押圧したときに重み値「1」の補正対象画素データに対応する多孔質材料Mの領域に接することになる発熱素子(第4の発熱素子)を特定する。そして、サーマルヘッド103の複数の発熱素子の中から特定された第4の発熱素子に重み値「1」に応じた時間だけ通電し、第4の発熱素子を選択的に発熱させる。なお、画素値(重み値)に応じた時間の定義は、実施例2と同様である。
これにより、インキが滲みやすい領域ほどより多くの細孔が塞がれてインキのにじみが抑制されることになる。
その後の処理(ステップS26、ステップS27)は、図4のステップS6、ステップS7と同様である。
本実施例に係るサーマルプリンタによっても、実施例1に係るサーマルプリンタ100と同様の効果を得ることが可能であり、また、実施例1に係るサーマルプリンタ100と同様に種々の変形を行うことができる。例えば、本実施例に係るサーマルプリンタは、各領域に与えるべき熱量が維持される限り、ステップS23とステップS25の通電処理において通電時間を異ならせる代わりに通電回数を異ならせても良い。
また、本実施例に係るサーマルプリンタによれば、インキの滲みやすい領域に対してインキの滲みやすさに応じて異なる熱量を加えることができる。このため、より適切にインキの滲みを抑制して、印字パターンを構成する領域内での濃淡の差を十分に抑制する印刷版を製造することができる。
上述した実施例は、発明の理解を容易にするために本発明の具体例を示したものであり、本発明はこの実施例に限定されるものではない。印刷版の製造方法、印刷版製造装置、データ生成方法、及びプログラムは、特許請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、さまざまな変形、変更が可能である。
例えば、サーマルヘッド103で多孔質材料Mを押圧しながら、サーマルヘッド103に通電したときに重み値「1」と「2」の補正対象画素データに対応する多孔質材料Mの領域に接することになる発熱素子を特定し、特定された発熱素子だけを選択的に、重み値「1」に応じた時間だけ発熱させる。次いで、多孔質材料Mのうち、重み値「2」の補正対象画素データに対応する領域に接することになる発熱素子を特定し、特定された発熱素子だけを選択的に、重み値「1」に応じた時間と「2」に応じた時間との差分だけ発熱させるようにしてもよい。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
熱可塑性を有する多孔質材料から印刷版を製造する製造方法であって、
印字パターンを特定するための印字データであって前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる印字データを取得し、
前記印字データに基づいて、前記印字パターンを構成する画素データである印字画素データと前記印字パターンを構成しない画素データである非印字画素データとを特定し、
サーマルヘッドに設けられた複数の発熱素子のうち、前記非印字画素データに対応する領域に接することになる第1の発熱素子に第1の所定時間だけ通電して、該第1の発熱素子を選択的に発熱させ、
前記サーマルヘッドに設けられた前記複数の発熱素子のうち、インキが滲みやすい前記多孔質材料の領域を特定するための制御データであって、前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる前記制御データによって特定されるインキが滲みやすい領域に接することになる第2の発熱素子に前記第1の所定時間よりも短い第2の所定時間だけ通電して、該第2の発熱素子を選択的に発熱させる
ことを特徴とする製造方法。
[付記2]
付記1に記載の製造方法において、
前記サーマルヘッドに設けられた前記複数の発熱素子のうち、インキが滲みやすい前記多孔質材料の領域と当該領域のインキの滲みやすさとを特定するための前記制御データであって、前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる前記制御データによって特定されるインキが滲みやすい領域であってインキの滲みやすさが第1の滲みやすさとされた領域に接することになる第3の発熱素子に、前記第1の滲みやすさに応じた時間又は回数だけ通電して、該第3の発熱素子を選択的に発熱させ、前記インキが滲みやすい領域であってインキの滲みやすさが第2の滲みやすさとされた領域に接することになる第4の発熱素子に、前記第2の滲みやすさに応じた時間又は回数だけ通電して、該第4の発熱素子を選択的に発熱させる
ことを特徴とする製造方法。
[付記3]
付記1に記載の製造方法において、
前記サーマルヘッドに設けられた前記複数の発熱素子のうち、インキが滲みやすい前記多孔質材料の領域と当該領域のインキの滲みやすさとを特定するための前記制御データであって、前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる前記制御データによって特定されるインキが滲みやすい領域であってインキの滲みやすさが第1の滲みやすさとされた領域に接することになる第3の発熱素子と前記インキが滲みやすい領域であってインキの滲みやすさが第2の滲みやすさとされた領域に接することになる第4の発熱素子とに、前記第1の滲みやすさに応じた時間又は回数だけ通電して、該第3の発熱素子及び該第4の発熱素子を選択的に発熱させ、さらに、前記第4の発熱素子に、前記第2の滲みやすさと前記第3の滲みやすさとの差分に応じた時間又は回数だけ通電して、該第4の発熱素子を選択的に発熱させる
ことを特徴とする製造方法。
[付記4]
付記1乃至付記3のいずれか1項に記載の製造方法において、
前記制御データは、
前記印字画素データに対応する領域毎に前記印字データに基づいて当該領域の周囲に前記非印字画素データに対応する領域が存在するか否かを判定して、存在しないと判定した場合に当該領域をインキが滲みやすい領域として特定する、ことによって生成されるものである
ことを特徴とする製造方法。
[付記5]
付記2または付記3に記載の製造方法において、
前記制御データは、
前記印字画素データに対応する領域毎に前記印字データに基づいて当該領域の周囲に前記非印字画素データに対応する領域が存在するか否かを判定して、存在しないと判定した場合に、当該領域をインキが滲みやすい領域として特定して、当該領域と当該領域から最も離れている当該領域の周囲までの距離に基づいて当該領域のインキの滲みやすさを特定する、ことによって生成されるものである
ことを特徴とする製造方法。
[付記6]
熱可塑性を有する多孔質材料から印刷版を製造する製造装置であって、
印字パターンを特定するための印字データであって前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる印字データを取得するデータ取得部と、
複数の発熱素子を有するサーマルヘッドと、
前記サーマルヘッドを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記複数の発熱素子のうち、前記データ取得部で取得した前記印字データに基づいて特定される前記印字パターンを構成しない画素データである非印字画素データに対応する前記多孔質材料の領域に接することになる第1の発熱素子に第1の所定時間だけ通電して、該第1の発熱素子を選択的に発熱させて、
前記複数の発熱素子のうち、インキが滲みやすい前記多孔質材料の領域を特定するための制御データであって前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる前記制御データによって特定されるインキが滲みやすい前記多孔質材料の領域に接することになる第2の発熱素子に前記第1の所定時間よりも短い第2の所定時間だけ通電して、該第2の発熱素子を選択的に発熱させる、ように構成される
ことを特徴とする製造装置。
[付記7]
熱可塑性を有する多孔質材料から印刷版を製造するためのデータを生成する方法であって、
印字パターンを特定するための印字データであって前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる印字データを取得し、
前記印字データのうちの前記印字パターンを構成する画素データである印字画素データに対応する領域毎に前記印字データに基づいて当該領域の周囲に前記印字データのうちの前記印字パターンを構成しない画素データである非印字画素データに対応する領域が存在するか否かを判定して、存在しないと判定した場合に当該領域をインキが滲みやすい領域として特定することによって、インキが滲みやすい前記多孔質材料の領域を特定するための制御データであって前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる制御データを生成する
ことを特徴とする方法。
[付記8]
熱可塑性を有する多孔質材料から印刷版を製造するためのデータを生成するためのプログラムであって、
印字パターンを特定するための印字データであって前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる印字データを取得し、
前記印字データのうちの前記印字パターンを構成する画素データである印字画素データに対応する領域毎に前記印字データに基づいて当該領域の周囲に前記印字データのうちの前記印字パターンを構成しない画素データである非印字画素データに対応する領域が存在するか否かを判定して、存在しないと判定した場合に当該領域をインキが滲みやすい領域として特定することによって、インキが滲みやすい前記多孔質材料の領域を特定するための制御データであって前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる制御データを生成する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
100 サーマルプリンタ
101 中央制御回路
102 センサー
103 サーマルヘッド
104 電源回路
105 モータードライバ
106 ステッピングモーター
107 表示デバイス
108 表示画面制御回路
109 メモリ制御回路
110 UI制御回路
111 USB制御回路
112 無線通信モジュール
113 メディアホルダ
113a、113b コートボール
113c Wテープ
113d PETフィルム
200 PC
M 多孔質材料

Claims (11)

  1. 熱可塑性を有する多孔質材料から印刷版を製造する製造方法であって、
    印字パターンを特定するための印字データであって前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる印字データを取得し、
    前記印字データに基づいて、前記印字パターンを構成する画素データである印字画素データと前記印字パターンを構成しない画素データである非印字画素データとを特定し、
    サーマルヘッドに設けられた複数の発熱素子のうち、前記非印字画素データに対応する領域に接することになる第1の発熱素子に第1の所定時間だけ通電して、該第1の発熱素子を選択的に発熱させ、
    前記サーマルヘッドに設けられた前記複数の発熱素子のうち、インキが滲みやすい前記多孔質材料の領域を特定するための制御データであって、前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる前記制御データによって特定されるインキが滲みやすい領域に接することになる第2の発熱素子に前記第1の所定時間よりも短い第2の所定時間だけ通電して、該第2の発熱素子を選択的に発熱させることを特徴とする製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法において、
    前記サーマルヘッドに設けられた前記複数の発熱素子のうち、インキが滲みやすい前記多孔質材料の領域と当該領域のインキの滲みやすさとを特定するための前記制御データであって、前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる前記制御データによって特定されるインキが滲みやすい領域であってインキの滲みやすさが第1の滲みやすさとされた領域に接することになる第3の発熱素子に、前記第1の滲みやすさに応じた時間又は回数だけ通電して、該第3の発熱素子を選択的に発熱させ、前記インキが滲みやすい領域であってインキの滲みやすさが第2の滲みやすさとされた領域に接することになる第4の発熱素子に、前記第2の滲みやすさに応じた時間又は回数だけ通電して、該第4の発熱素子を選択的に発熱させることを特徴とする製造方法。
  3. 請求項1に記載の製造方法において、
    前記サーマルヘッドに設けられた前記複数の発熱素子のうち、インキが滲みやすい前記多孔質材料の領域と当該領域のインキの滲みやすさとを特定するための前記制御データであって、前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる前記制御データによって特定されるインキが滲みやすい領域であってインキの滲みやすさが第1の滲みやすさとされた領域に接することになる第3の発熱素子と前記インキが滲みやすい領域であってインキの滲みやすさが第2の滲みやすさとされた領域に接することになる第4の発熱素子とに、前記第1の滲みやすさに応じた時間又は回数だけ通電して、該第3の発熱素子及び該第4の発熱素子を選択的に発熱させ、さらに、前記第4の発熱素子に、前記第1の滲みやすさと前記第2の滲みやすさとの差分に応じた時間又は回数だけ通電して、該第4の発熱素子を選択的に発熱させることを特徴とする製造方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の製造方法において、
    前記制御データは、
    前記印字画素データに対応する領域毎に前記印字データに基づいて当該領域の周囲に前記非印字画素データに対応する領域が存在するか否かを判定して、存在しないと判定した場合に当該領域をインキが滲みやすい領域として特定する、ことによって生成されたものであることを特徴とする製造方法。
  5. 請求項2または請求項3に記載の製造方法において、
    前記制御データは、
    前記印字画素データに対応する領域毎に前記印字データに基づいて当該領域の周囲に前記非印字画素データに対応する領域が存在するか否かを判定して、存在しないと判定した場合に、当該領域をインキが滲みやすい領域として特定して、当該領域と当該領域から最も離れている当該領域の周囲までの距離に基づいて当該領域のインキの滲みやすさを特定する、ことによって生成されたものであることを特徴とする製造方法。
  6. 熱可塑性を有する多孔質材料から印刷版を製造する製造装置であって、
    印字パターンを特定するための印字データであって前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる印字データを取得するデータ取得部と、
    複数の発熱素子を有するサーマルヘッドと、
    前記サーマルヘッドを制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記複数の発熱素子のうち、前記データ取得部で取得した前記印字データに基づいて特定される前記印字パターンを構成しない画素データである非印字画素データに対応する前記多孔質材料の領域に接することになる第1の発熱素子に第1の所定時間だけ通電して、該第1の発熱素子を選択的に発熱させて、前記複数の発熱素子のうち、インキが滲みやすい前記多孔質材料の領域を特定するための制御データであって前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる前記制御データによって特定されるインキが滲みやすい前記多孔質材料の領域に接することになる第2の発熱素子に前記第1の所定時間よりも短い第2の所定時間だけ通電して、該第2の発熱素子を選択的に発熱させる、ように構成されることを特徴とする製造装置。
  7. 請求項6に記載の製造装置において、
    前記制御部は、
    前記サーマルヘッドに設けられた前記複数の発熱素子のうち、インキが滲みやすい前記多孔質材料の領域と当該領域のインキの滲みやすさとを特定するための前記制御データであって、前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる前記制御データによって特定されるインキが滲みやすい領域であってインキの滲みやすさが第1の滲みやすさとされた領域に接することになる第3の発熱素子に、前記第1の滲みやすさに応じた時間又は回数だけ通電して、該第3の発熱素子を選択的に発熱させ、前記インキが滲みやすい領域であってインキの滲みやすさが第2の滲みやすさとされた領域に接することになる第4の発熱素子に、前記第2の滲みやすさに応じた時間又は回数だけ通電して、該第4の発熱素子を選択的に発熱させる、ことを特徴とする製造装置。
  8. 請求項6に記載の製造装置において、
    前記制御部は、
    前記サーマルヘッドに設けられた前記複数の発熱素子のうち、インキが滲みやすい前記多孔質材料の領域と当該領域のインキの滲みやすさとを特定するための前記制御データであって、前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる前記制御データによって特定されるインキが滲みやすい領域であってインキの滲みやすさが第1の滲みやすさとされた領域に接することになる第3の発熱素子と前記インキが滲みやすい領域であってインキの滲みやすさが第2の滲みやすさとされた領域に接することになる第4の発熱素子とに、前記第1の滲みやすさに応じた時間又は回数だけ通電して、該第3の発熱素子及び該第4の発熱素子を選択的に発熱させ、さらに、前記第4の発熱素子に、前記第1の滲みやすさと前記第2の滲みやすさとの差分に応じた時間又は回数だけ通電して、該第4の発熱素子を選択的に発熱させる、ことを特徴とする製造装置。
  9. 熱可塑性を有する多孔質材料から印刷版を製造する製造装置のコンピュータに、
    印字パターンを特定するための印字データであって前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる印字データを取得し、
    前記印字データに基づいて、前記印字パターンを構成する画素データである印字画素データと前記印字パターンを構成しない画素データである非印字画素データとを特定し、
    サーマルヘッドに設けられた複数の発熱素子のうち、前記非印字画素データに対応する領域に接することになる第1の発熱素子に第1の所定時間だけ通電して、該第1の発熱素子を選択的に発熱させ、
    前記サーマルヘッドに設けられた前記複数の発熱素子のうち、インキが滲みやすい前記多孔質材料の領域を特定するための制御データであって、前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる前記制御データによって特定されるインキが滲みやすい領域に接することになる第2の発熱素子に前記第1の所定時間よりも短い第2の所定時間だけ通電して、該第2の発熱素子を選択的に発熱させる、
    処理を実行させることを特徴とするプログラム。
  10. 請求項9に記載のプログラムにおいて、
    前記サーマルヘッドに設けられた前記複数の発熱素子のうち、インキが滲みやすい前記多孔質材料の領域と当該領域のインキの滲みやすさとを特定するための前記制御データであって、前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる前記制御データによって特定されるインキが滲みやすい領域であってインキの滲みやすさが第1の滲みやすさとされた領域に接することになる第3の発熱素子に、前記第1の滲みやすさに応じた時間又は回数だけ通電して、該第3の発熱素子を選択的に発熱させ、前記インキが滲みやすい領域であってインキの滲みやすさが第2の滲みやすさとされた領域に接することになる第4の発熱素子に、前記第2の滲みやすさに応じた時間又は回数だけ通電して、該第4の発熱素子を選択的に発熱させる、
    処理を実行させることを特徴とするプログラム。
  11. 請求項9に記載のプログラムにおいて、
    前記サーマルヘッドに設けられた前記複数の発熱素子のうち、インキが滲みやすい前記多孔質材料の領域と当該領域のインキの滲みやすさとを特定するための前記制御データであって、前記多孔質材料を格子状に区画した各領域に対応する画素データからなる前記制御データによって特定されるインキが滲みやすい領域であってインキの滲みやすさが第1の滲みやすさとされた領域に接することになる第3の発熱素子と前記インキが滲みやすい領域であってインキの滲みやすさが第2の滲みやすさとされた領域に接することになる第4の発熱素子とに、前記第1の滲みやすさに応じた時間又は回数だけ通電して、該第3の発熱素子及び該第4の発熱素子を選択的に発熱させ、さらに、前記第4の発熱素子に、前記第1の滲みやすさと前記第2の滲みやすさとの差分に応じた時間又は回数だけ通電して、該第4の発熱素子を選択的に発熱させる、
    処理を実行させることを特徴とする製造プログラム。
JP2013208687A 2013-10-04 2013-10-04 印刷版の製造方法、印刷版製造装置、データ生成方法、及びプログラム Active JP6036632B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013208687A JP6036632B2 (ja) 2013-10-04 2013-10-04 印刷版の製造方法、印刷版製造装置、データ生成方法、及びプログラム
CN201410515055.6A CN104512091B (zh) 2013-10-04 2014-09-29 印刷版的制造装置及其控制方法、以及数据生成方法
US14/501,646 US9884477B2 (en) 2013-10-04 2014-09-30 Printing plate manufacturing apparatus and computer-readable non-transitory recording medium storing a data generating program and a control program for a printing plate manufacturing apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013208687A JP6036632B2 (ja) 2013-10-04 2013-10-04 印刷版の製造方法、印刷版製造装置、データ生成方法、及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015071267A JP2015071267A (ja) 2015-04-16
JP6036632B2 true JP6036632B2 (ja) 2016-11-30

Family

ID=52777569

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013208687A Active JP6036632B2 (ja) 2013-10-04 2013-10-04 印刷版の製造方法、印刷版製造装置、データ生成方法、及びプログラム

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9884477B2 (ja)
JP (1) JP6036632B2 (ja)
CN (1) CN104512091B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105136530B (zh) * 2015-06-25 2017-10-17 国家电网公司 一种电缆屏蔽层材质的现场检测方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019212500A1 (en) * 2018-04-30 2019-11-07 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Thermal print pulse pattern

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5111302A (en) * 1988-12-02 1992-05-05 Hewlett-Packard Company Method and system for enhancing the quality of both color and black and white images produced by ink jet and electrophotographic printers
EP0511335B1 (en) * 1990-11-21 1995-03-08 Polaroid Corporation Printing apparatus
JPH04246593A (ja) * 1991-02-01 1992-09-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 凹版及びその製造方法
JP2924294B2 (ja) * 1991-06-06 1999-07-26 ブラザー工業株式会社 スタンプ装置
JP3716503B2 (ja) * 1995-08-10 2005-11-16 ブラザー工業株式会社 印判の製造方法及びその装置
JPH09314883A (ja) 1996-05-31 1997-12-09 Brother Ind Ltd サーマルヘッド駆動装置
US5946450A (en) * 1996-09-27 1999-08-31 Xerox Corporation Printer pixel size and toner/ink consumption reduction system
US6163329A (en) * 1997-12-15 2000-12-19 Identity Group, Inc. Thermal head printer and method of using same to print on a thermoplastic medium
JP2002137354A (ja) 2000-10-31 2002-05-14 Riso Kagaku Corp 孔版式製版装置、製版方法、及び制御プログラム
JP4880827B2 (ja) * 2001-06-14 2012-02-22 アスプローバ株式会社 生産スケジューリング方法、その生産スケジューリング方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、並びにその生産スケジューリング方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
US6767073B2 (en) * 2002-05-14 2004-07-27 Wellspring Trust High-speed, high-resolution color printing apparatus and method
US6972781B2 (en) * 2002-07-02 2005-12-06 Agfa Gevaert N.V. Thermal printing method
AT411741B (de) * 2002-07-22 2004-05-25 Colop Stempelerzeugung Skopek Verfahren und einrichtung zur herstellung eines stempels
DE10234276A1 (de) * 2002-07-27 2004-02-12 Rehau Ag + Co. Verfahren zur Steuerung und Überwachung der Herstellung von thermoplastischen Extrusionsprofilen insbesondere in einem Inline-Produktionsprozess mit Bedruckungsvorgang
US6718871B1 (en) * 2003-01-14 2004-04-13 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Providing printing and embossing data over a single data path
US20050174620A1 (en) * 2004-02-05 2005-08-11 Woontner Marc O. Tinted holographic printing material
JP2005280054A (ja) 2004-03-29 2005-10-13 Fujitsu Component Ltd 印刷装置
JP2006095931A (ja) * 2004-09-30 2006-04-13 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 印刷版の製版方法および印刷版の製版装置
JP5846175B2 (ja) * 2013-09-20 2016-01-20 カシオ計算機株式会社 印面製版装置、印面材サイズ検出方法、媒体ホルダおよび媒体ホルダ製造方法
JP5900444B2 (ja) * 2013-09-20 2016-04-06 カシオ計算機株式会社 印面製版装置、印面材寸法検出方法、媒体ホルダおよび媒体ホルダ製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105136530B (zh) * 2015-06-25 2017-10-17 国家电网公司 一种电缆屏蔽层材质的现场检测方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN104512091A (zh) 2015-04-15
CN104512091B (zh) 2016-08-17
JP2015071267A (ja) 2015-04-16
US9884477B2 (en) 2018-02-06
US20150100148A1 (en) 2015-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6137074B2 (ja) 印面形成装置及び、印面形成方法
CN107530971A (zh) 增材制造系统中的温度确定
JP6503931B2 (ja) 印刷装置、報知方法及びプログラム
JP6369685B2 (ja) 印面加工装置及び印面加工方法
JP6036632B2 (ja) 印刷版の製造方法、印刷版製造装置、データ生成方法、及びプログラム
JP6720807B2 (ja) 印刷装置
JP5885082B2 (ja) 印面形成装置及び印面形成方法
US9227449B2 (en) Stamp face forming apparatus, stamp face forming method, and non-transitory computer-readable recording medium
US9266349B2 (en) Color printer and method for controlling heat pulse of color printer
JP6399308B2 (ja) サーマル加工機
JP2000071496A (ja) カラー感熱プリンタ及びプリント方法
JP6354821B2 (ja) 印面形成装置および印面形成方法
JP6044515B2 (ja) 印面形成装置、印面材ホルダおよび印面形成方法
JP6443833B2 (ja) 印面加工装置
JP2016013620A (ja) スタンプ、印面材、スタンプ台座及びスタンプの製造方法
JP6465279B2 (ja) 印面加工装置
CN105555540A (zh) 打印
JP2006279570A (ja) 印刷装置
JP2018103626A (ja) 印面加工装置及び印面加工方法
JP5958447B2 (ja) 印面形成装置、印面形成方法および印面形成システム
JP2016175351A (ja) 画像形成装置、印刷装置、画像形成方法及び画像形成プログラム
JP6387705B2 (ja) 印面形成装置、印面形成方法及びプログラム
JP7087434B2 (ja) 画像処理装置、印刷システム、印刷装置、画像処理方法及びプログラム
JP2023179232A (ja) 印刷装置、印刷方法、及びプログラム
KR100412768B1 (ko) 열전사방식의 프린터

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150918

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160426

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160530

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161017

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6036632

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150