以下図面を用いて、発明を実施するための最良の形態(以下、これを実施の形態とも呼ぶ)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
(1)実施の形態
(2)他の実施の形態
(1)実施の形態
(1−1)現金自動預払機の外観構成
図1において、1は全体として本発明を適用した現金自動預払機の外観構成を示す。かかる現金自動預払機1は、略箱型の筐体(以下、これを預払機筐体とも呼ぶ)2を有している。
因みに、以下の説明では、現金自動預払機1を、預払機筐体2の前面2Aと対峙して見た場合の図中に矢印a1で示す左の方向を、預払機左方向とも呼び、当該預払機左方向とは逆の方向を、預払機右方向とも呼ぶ。
そして、以下の説明では、預払機左方向及び預払機右方向を特に区別する必要がない場合、これらをまとめて預払機左右方向とも呼ぶ。
また、以下の説明では、現金自動預払機1を、預払機筐体2の前面2Aと対峙して見た場合の図中に矢印b1で示す上の方向を、預払機上方向とも呼び、当該預払機上方向とは逆の方向を、預払機下方向とも呼ぶ。
そして、以下の説明では、預払機上方向及び預払機下方向を特に区別する必要がない場合、これらをまとめて預払機上下方向とも呼ぶ。
さらに、以下の説明では、現金自動預払機1を、預払機筐体2の前面2Aと対峙して見た場合の図中に矢印c1で示す手前の方向を、預払機前方向とも呼び、当該預払機前方向とは逆の方向を、預払機後方向とも呼ぶ。
そして、以下の説明では、預払機前方向及び預払機後方向を特に区別する必要がない場合、これらをまとめて預払機前後方向とも呼ぶ。
預払機筐体2の前上端部には、前面2Aよりも後面2B側に凹むように略L字状に形成されたフロントパネル3が設けられている。
フロントパネル3において表面が上側を向く上向パネル3Aは、例えば、その表面の左後端部に、顧客に入金用の硬貨を投入させ、また出金用の硬貨を取り出させるための略円形状の硬貨投入取出口3AXが形成されている。
また上向パネル3Aは、例えば、その表面の右後端部に、顧客に入金用の紙幣を投入させ、また出金用の紙幣を取り出させるための略長方形状の紙幣投入取出口3AYが預払機左右方向と平行に形成されている。
さらに上向パネル3Aには、例えば、その表面の中央前端部に、種々の操作画像の表示及び表面へのタッチ操作が可能なタッチスクリーン4が配置されている。
因みに、預払機筐体2内には、上向パネル3Aの裏面側に、硬貨投入取出口3AXを開放及び閉塞するためのシャッタ(以下、これを硬貨口用シャッタとも呼ぶ)5を有し、取引の有無に応じて当該硬貨口用シャッタ5を開閉する硬貨口用シャッタ開閉部(図示せず)が配置されている。
また預払機筐体2内には、上向パネル3Aの裏面側に、紙幣投入取出口3AYを開放及び閉塞するためのシャッタ(以下、これを紙幣口用シャッタとも呼ぶ)6を有し、取引の有無に応じて当該紙幣口用シャッタ6を開閉する紙幣口用シャッタ開閉部(図示せず)が配置されている。
一方、フロントパネル3において表面が前側を向く前向パネル3Bには、例えば、その表面の中央部の左寄りに、取引の際、天綴じ冊子状の通帳を開いた状態で表表紙側から挿入させ、また当該通帳を開いた状態で裏表紙側から排出するための略長方形状の通帳挿入排出口8が預払機左右方向と平行に形成されている。
また前向パネル3Bには、例えば、その表面の中央部の右寄りに、取引の際、キャッシュカードやクレジットカード等の長方形状のカードを、その長手方向の一端側から挿入させ、また当該カードを、その長手方向の他端側から排出するための略長方形状のカード挿入排出口9が預払機左右方向と平行に形成されている。
すなわち、前向パネル3Bには、その表面の中央部に、通帳挿入排出口8及びカード挿入排出口9が預払機右方向に沿って所定の間隔で順に並ぶように形成されている。
因みに、通帳挿入排出口8は、その横幅(すなわち、預払機左右方向の長さ)が、カード挿入排出口9の横幅(すなわち、預払機左右方向の長さ)よりも長い所定長さに選定されている。
また通帳挿入排出口8及びカード挿入排出口9は、例えば、各々の縦幅(すなわち、預払機上下方向の長さ)が等しい所定長さに選定されている。
現金自動預払機1は、係る構成のもと、タッチスクリーン4に操作画像を表示すると共に、顧客によるタッチスクリーン4の表面へのタッチ操作に応じて、当該タッチスクリーン4に表示する操作画像を適宜切り換える。
そして現金自動預払機1は、タッチスクリーン4に適宜切り換えて表示する操作画像によって、顧客に硬貨や紙幣の預け入れのような入金や、硬貨や紙幣の払い出しのような出金等の所望の取引の手順を案内する。
これにより現金自動預払機1は、顧客に取引の手順の案内に従って、通帳挿入排出口8やカード挿入排出口9に通帳やカードを挿入させる。
そのうえで、現金自動預払機1は、顧客に取引の手順の案内に従って、硬貨投入取出口3AXや紙幣投入取出口3AYに入金用の硬貨や紙幣を投入させ、又は当該硬貨投入取出口3AXや紙幣投入取出口3AYから出金用の硬貨や紙幣を取り出させる。
そして現金自動預払機1は、通帳挿入排出口8から通帳を排出し、またカード挿入排出口9からカードを排出すると共に、顧客に取引の手順の案内に従って、これら通帳やカードを受け取らせる。
このようにして現金自動預払機1は、顧客が所望する現金(すなわち、硬貨や紙幣)の入金や出金等の取引を行うことができる。
(1−2)現金自動預払機の内部構成
次いで、現金自動預払機1の内部構成について説明する。図2に示すように、現金自動預払機1の預払機筐体2は、前向パネル3Bの裏面側となる後上端部において通帳挿入排出口8の後側に、所定の通帳処理を実行する通帳処理ユニット15が収納されている。
また預払機筐体2は、その後上端部においてカード挿入排出口9の後側に、所定のカード処理を実行するカード処理ユニット16が収納されている。
さらに預払機筐体2は、上向パネル3Aの裏面側となる下端部において硬貨投入取出口3AXの下側に、硬貨入金処理及び硬貨出金処理を実行する硬貨処理ユニット17が収納されている。
さらに預払機筐体2は、その下端部において紙幣投入取出口3AYの下側に、紙幣入金処理及び紙幣出金処理を実行する紙幣処理ユニット18が収納されている。
さらに預払機筐体2は、下端部において硬貨処理ユニット17の下側に、現金自動預払機1全体を統括制御する制御ユニット20が収納されている。
通帳処理ユニット15は、通帳の裏表紙に貼着されている磁気テープから、これに記録されている顧客の口座番号等の顧客情報を読み取る顧客情報読取部が設けられている。
また通帳処理ユニット15は、通帳の中紙に取引の日時や種類、取引後の顧客の口座の残高等からなる取引履歴情報を印刷するための印刷部等も設けられている。
因みに、通帳処理ユニット15は、通帳挿入排出口8との対向位置(以下、これを通帳取込繰出位置とも呼ぶ)及び顧客情報読取部の間や当該顧客情報読取部及び印刷部の間にそれぞれ、搬送ガイドや搬送ローラ、ローラ駆動モータ等の複数種類の搬送路形成部品を有する通帳搬送部が配置されている。
そして通帳搬送部は、これら複数種類の搬送路形成部品により、通帳挿入排出口8に開いた状態で表表紙側から挿入された通帳を、その開いた状態のまま通帳取込繰出位置で取り込んで顧客情報読取部や印刷部まで搬送し、また印刷部から通帳を開いた状態で裏表紙側から顧客情報読取部や通帳取込繰出位置まで搬送して当該通帳取込繰出位置から通帳挿入排出口8へと繰り出すための搬送路を形成している。
カード処理ユニット16は、カードから、これに記録されている顧客の口座番号等の顧客情報を読み取る顧客情報読取部等が設けられている。
因みに、カード処理ユニット16は、カード挿入排出口9との対向位置(以下、これをカード取込繰出位置とも呼ぶ)及び顧客情報読取部の間に、搬送ガイドや搬送ローラ、ローラ駆動モータ等の複数種類の搬送路形成部品を有するカード搬送部が配置されている。
そしてカード搬送部は、これら複数種類の搬送路形成部品により、カード挿入排出口9に挿入されたカードを、カード取込繰出位置から取り込んで顧客情報読取部まで搬送し、また顧客情報読取部からカード取込繰出位置まで搬送して当該カード取込繰出位置からカード挿入排出口9へと繰り出すための搬送路を形成している。
硬貨処理ユニット17は、顧客により硬貨投入取出口3AXに投入された入金用の硬貨を受け取り、また顧客に硬貨投入取出口3AXを介して出金用の硬貨を引き渡すための硬貨受皿が設けられている。
また硬貨処理ユニット17は、入金用の硬貨や出金用の硬貨を1枚ずつに分離する硬貨分離部、当該硬貨の金種や状態等を鑑別する硬貨鑑別部、入金用の硬貨を収納し、また出金用の硬貨を繰り出す複数の硬貨収納庫等も設けられている。
因みに、硬貨処理ユニット17は、硬貨受皿及び硬貨分離部の間や当該硬貨分離部及び硬貨鑑別部の間、その硬貨鑑別部及び複数の硬貨収納庫の間等に搬送ガイドや搬送ベルト、シュータ、ベルト駆動モータ等の複数種類の搬送路形成部品を有する硬貨搬送部が配置されている。
そして硬貨搬送部は、これら複数種類の搬送路形成部品により、硬貨受皿及び硬貨分離部の間や当該硬貨分離部及び硬貨鑑別部の間、硬貨鑑別部及び複数の硬貨収納庫の間等で硬貨を搬送するための搬送路を形成している。
紙幣処理ユニット18は、顧客により紙幣投入取出口3AYに投入された入金用の紙幣を受け取り、また顧客に紙幣投入取出口3AYを介して出金用の紙幣を引き渡すための紙幣受皿が設けられている。
また紙幣処理ユニット18は、入金用の紙幣や出金用の紙幣の金種や状態等を鑑別する紙幣鑑別部、入金用の紙幣を収納し、また出金用の紙幣を繰り出す複数の紙幣収納庫等も設けられている。
因みに、紙幣処理ユニット18は、紙幣受皿及び紙幣鑑別部の間や当該紙幣鑑別部及び複数の紙幣収納庫の間等に搬送ガイドや搬送ローラ、ローラ駆動モータ等の複数種類の搬送路形成部品を有する紙幣搬送部が配置されている。
そして紙幣搬送部は、これら複数種類の搬送路形成部品により、紙幣受皿及び紙幣鑑別部の間や当該紙幣鑑別部及び複数の紙幣収納庫の間等で紙幣を搬送するための搬送路を形成している。
制御ユニット20は、係る構成のもと、入金時、顧客により通帳挿入排出口8に通帳が開かれた状態で表表紙側から挿入されると、その通帳を開いた状態のまま通帳処理ユニット15に取り込んで、当該通帳処理ユニット15に通帳処理を実行させる。
これにより制御ユニット20は、通帳処理ユニット15に顧客情報読取部を介して通帳の磁気テープから顧客情報を読み取らせる。
また制御ユニット20は、顧客によりカード挿入排出口9にカードが挿入されると、そのカードをカード処理ユニット16に取り込んで、当該カード処理ユニット16にカード処理を実行させる。
これにより制御ユニット20は、カード処理ユニット16に顧客情報読取部を介してカードから顧客情報を読み取らせる。
このようにして制御ユニット20は、通帳の磁気テープやカードから顧客情報を読み取ると、その顧客情報を、ネットワークを介して金融機関の顧客管理装置(図示せず)に送信する。
これにより制御ユニット20は、顧客管理装置に対し顧客情報に基づき顧客に対する認証処理(すなわち、金融機関に口座を開設している顧客であるか否かを確認するための処理)を実行させる。
その結果、制御ユニット20は、顧客管理装置により顧客が認証されると、硬貨口用シャッタ開閉部に硬貨口用シャッタ5を開かせると共に、紙幣口用シャッタ開閉部に紙幣口用シャッタ6を開かせて、顧客に硬貨投入取出口3AXや紙幣投入取出口3AYに対する入金用の硬貨や紙幣の投入を促す。
そして制御ユニット20は、顧客により硬貨投入取出口3AXに入金用の硬貨が投入されると、その硬貨を硬貨処理ユニット17に硬貨受皿を介して取り込んで、当該硬貨処理ユニット17に硬貨入金処理を実行させる。
これにより制御ユニット20は、硬貨処理ユニット17において入金用の硬貨を鑑別させた後、複数の硬貨収納庫に当該入金用の硬貨を金種別に収納させる。
また制御ユニット20は、この際、顧客により紙幣投入取出口3AYに入金用の紙幣が投入されると、その紙幣を紙幣処理ユニット18に紙幣受皿を介して取り込んで、当該紙幣処理ユニット18に紙幣入金処理を実行させる。
これにより制御ユニット20は、紙幣処理ユニット18において入金用の紙幣を鑑別させた後、複数の紙幣収納庫に当該入金用の紙幣を金種別に収納させる。
このようにして制御ユニット20は、硬貨入金処理や紙幣入金処理が完了すると、顧客により入金された硬貨や紙幣の総額を示す総額情報を、先の顧客情報と共にネットワークを介して顧客管理装置に送信する。
これにより制御ユニット20は、顧客管理装置に対し総額情報及び顧客情報に基づき、顧客の口座情報(すなわち、入金取引の日時や金額、入金後の口座の残高等)を更新させる。
そして制御ユニット20は、顧客管理装置から顧客の口座情報の更新結果が通知されると、通帳処理ユニット15に通帳処理を実行させる。
これにより制御ユニット20は、通帳処理ユニット15に、その更新結果に基づき印刷部を介して通帳の中紙に取引履歴情報を印刷させた後、その通帳を開いた状態のまま裏表紙側から通帳挿入排出口8を介して排出させるようにして顧客に受け取らせる。
また制御ユニット20は、この際、カード処理ユニット16にカードをカード挿入排出口9から排出させるようにして顧客に受け取らせる。
このようにして制御ユニット20は、入金時、通帳処理ユニット15に通帳処理を実行させると共に、カード処理ユニット16にカード処理を実行させ、また硬貨処理ユニット17に硬貨入金処理を実行させると共に、紙幣処理ユニット18に紙幣入金処理を実行させて、顧客の所望する取引としての現金(すなわち、硬貨や紙幣)の入金を行うことができる。
一方、制御ユニット20は、出金時、顧客により通帳挿入排出口8に通帳が開かれた状態で表表紙側から挿入されると、上述の入金時と同様に、その通帳を通帳処理ユニット15に取り込んで当該通帳の磁気テープから顧客情報を読み取らせる。
また制御ユニット20は、顧客によりカード挿入排出口9にカードが挿入されると、上述の入金時と同様に、そのカードをカード処理ユニット16に取り込んで当該カードから顧客情報を読み取らせる。
このようにして制御ユニット20は、通帳の磁気テープやカードから顧客情報を読み取ると、その顧客情報を、ネットワークを介して金融機関の顧客管理装置に送信して、当該顧客管理装置に対し上述の入金時と同様に顧客に対する認証処理を実行させる。
その結果、制御ユニット20は、顧客管理装置により顧客が認証されると、顧客に出金の金額を指定させる。
そして制御ユニット20は、その指定された金額に応じて硬貨処理ユニット17に硬貨入金処理を実行させ、また紙幣処理ユニット18に紙幣入金処理を実行させる。
これにより制御ユニット20は、硬貨処理ユニット17において複数の硬貨収納庫から出金用の硬貨を繰り出させて鑑別させた後、硬貨受皿へ搬送させる。
また制御ユニット20は、紙幣処理ユニット18において複数の紙幣収納庫から出金用の紙幣を繰り出させて鑑別させた後、紙幣受皿へ搬送させる。
そして制御ユニット20は、硬貨口用シャッタ開閉部に硬貨口用シャッタ5を開かせると共に、紙幣口用シャッタ開閉部に紙幣口用シャッタ6を開かせる。
これにより制御ユニット20は、顧客に硬貨投入取出口3AXを介して硬貨受皿から出金用の硬貨を取り出させるようにして引き渡し、また紙幣投入取出口3AYを介して紙幣受皿から出金用の紙幣を取り出させるようにして引き渡す。
このようにして制御ユニット20は、硬貨出金処理や紙幣出金処理が完了すると、顧客に出金した硬貨や紙幣の総額を示す総額情報を、先の顧客情報と共にネットワークを介して顧客管理装置に送信する。
これにより制御ユニット20は、顧客管理装置に対し上述の入金時と同様に、総額情報及び顧客情報に基づき顧客の口座情報を更新させる。
そして制御ユニット20は、顧客管理装置から顧客の口座情報の更新結果が通知されると、通帳処理ユニット15に対し上述の入金時と同様に印刷部を介して通帳の中紙に取引履歴情報を印刷させた後、その通帳を開いた状態のまま裏表紙側から通帳挿入排出口8を介して排出させるようにして顧客に受け取らせる。
また制御ユニット20は、この際、カード処理ユニット16に対し上述の入金時と同様に、カードをカード挿入排出口9から排出させるようにして顧客に受け取らせる。
このようにして制御ユニット20は、出金時、通帳処理ユニット15に通帳処理を実行させると共に、カード処理ユニット16にカード処理を実行させ、また硬貨処理ユニット17に硬貨出金処理を実行させると共に、紙幣処理ユニット18に紙幣出金処理を実行させて、顧客の所望する取引としての現金(すなわち、硬貨や紙幣)の出金を行うことができる。
(1−3)通帳の構成
次いで、図3(A)乃至(C)を用いて、上述した現金の入金や出金の取引の際に用いられる通帳25の構成について説明する。
図3(A)乃至(C)に示すように、通帳25は、1枚の表紙26と、複数枚の中紙27とを有している。表紙26は、所定の厚みを有し、かつ所定の大きさを有する略長方形に形成されている。
また複数枚の中紙27は、それぞれ表紙26の厚み以下の所定の厚みを有し、かつ当該表紙26の大きさ以下の所定の大きさを有する略長方形に形成されている。
そして通帳25は、1枚の表紙26と複数枚の中紙27とが各々の長手方向の一端側と他端側とに二等分する位置を合わせて重ねられた状態で、当該二等分する位置で綴じられ、かつ折り畳まれて作成されている。
因みに、以下の説明では、通帳25において1枚の表紙26と複数枚の中紙27とが綴じられた部分を、綴じ部25Aとも呼ぶ。
これにより通帳25において表紙26は、綴じ部25Aを境にした長手方向の一端側が表表紙26A(すなわち、常に露出される面である第1表紙、及びその裏面でなる第2表紙)になり、かつ他端側が裏表紙26B(すなわち、常に露出される面である第4表紙、及びその裏面である第3表紙)になる。
また通帳25において複数枚の中紙27は、綴じ部25Aを境にした長手方向の一端側の表裏がそれぞれ例えば、上述の取引履歴情報が印刷されるような頁になり、かつ他端側の表裏もそれぞれ頁になる。
そして通帳25は、係る構成により例えば、保管の際や持ち運びの際には閉じさせ、現金自動預払機1の通帳挿入排出口8への挿入の際や記帳内容の確認の際には任意の頁で開かせることができる。
因みに、以下の説明では、通帳25において1枚の表紙26及び複数枚の中紙27の長手方向を、まとめて通帳長手方向とも呼び、当該1枚の表紙26及び複数枚の中紙27の短手方向を、まとめて通帳幅方向とも呼ぶ。
そして、以下の説明では、図中にPWで示す通帳25の1枚の表紙26において通帳幅方向の一方の縁から他方の縁までの長さを、通帳横幅とも呼ぶ。
また、以下の説明では、通帳25において任意の頁で開かれた場合に綴じ部25Aを境にして表表紙26A側に位置する1又は複数枚の中紙27の一端側27Aや他端側27A、また一端側27A及び他端側27Aを、それぞれ表側中紙27Aとも呼ぶ。
さらに、以下の説明では、通帳25において任意の頁で開かれた場合に綴じ部25Aを境にして裏表紙26B側に位置する1又は複数枚の中紙27の一端側27Bや他端側27B、また一端側27B及び他端側27Bを、それぞれ裏側中紙27Bとも呼ぶ。
これに加えて通帳25の裏表紙26Bは、常に露出される面(すなわち、第4表紙)において通帳幅方向の一方の縁寄りに、上述の所定長さの磁気テープ28が、その長手方向を通帳長手方向と平行にして(すなわち、一方の縁に沿って)貼着されている。
よって通帳25は、任意の頁が開かれた状態で現金自動預払機1の通帳挿入排出口8に挿入され通帳処理ユニット15に取り込まれた場合、当該通帳処理ユニット15において磁気テープ28を顧客情報読取部と対峙させて、上述のように当該顧客情報読取部に磁気テープ28から顧客情報を読み取らせることができる。
(1−4)フロントパネルの構成
次いで、主に図4及び図5を用いて、現金自動預払機1のフロントパネル3の構成について説明する。因みに、図5は、フロントパネル3を、図4にA−A′で示す切断線に沿って切断した場合の断面を示す。
図4及び図5に示すように、フロントパネル3の上向パネル3Aは、例えば、その表面が後端から前端にかけて徐々に下がるような傾斜面として形成されている。
そして上向パネル3Aは、その表面の後端部に、上述した硬貨投入取出口3AX及び紙幣投入取出口3AYが預払機右方向に沿って所定の間隔で順に並ぶように形成されている。
一方、フロントパネル3の前向パネル3Bは、その表面が例えば、上端部3BPに対し中央部3BQ及び下端部3BRが段階的に深さを増して凹むように、当該上端部3BPから下端部3BRまでが略階段状に形成されている。
そして前向パネル3Bの表面の上端部3BPは、左縁部及び右縁部よりも中央部分を前側に突出させ、かつ前斜め上側を向くように傾斜する弓形傾斜面として形成されている。
因みに、以下の説明では、前向パネル3Bの表面において弓形傾斜面として形成された上端部3BPを、上部傾斜面3BPとも呼ぶ。
また前向パネル3Bの表面の中央部3BQは、前斜め上側を向くように傾斜するものの、その傾斜角度が上部傾斜面3BPの傾斜角度よりも小さい傾斜面として形成されている。
因みに、以下の説明では、前向パネル3Bの表面において傾斜面として形成された中央部3BQを、中央傾斜面3BQとも呼ぶ。
さらに前向パネル3Bの表面の下端部3BRは、前斜め上側を向くように傾斜し、その傾斜角度が中央傾斜面3BQの傾斜角度とほぼ等しい傾斜面として形成されている。
因みに、以下の説明では、前向パネル3Bの表面において傾斜面として形成された下端部3BRを、下部傾斜面3BRとも呼ぶ。
これに加えて前向パネル3Bの表面において上部傾斜面3BPと中央傾斜面3BQとの中間部分3BSは、前斜め下側(すなわち、上向パネル3Aの表面の後端部)を向くように傾斜する傾斜面として形成されている。
因みに、以下の説明では、前向パネル3Bの表面において上部傾斜面3BPと中央傾斜面3BQとの中間部分3BS(すなわち、前斜め下側を向く傾斜面として形成された部分)を、上側中間傾斜面3BSとも呼ぶ。
また前向パネル3Bの表面において中央傾斜面3BQと下部傾斜面3BRとの中間部分3BTも、前斜め下側(すなわち、上向パネル3Aの表面の後端部)を向くように傾斜する傾斜面として形成されている。
因みに、以下の説明では、前向パネル3Bの表面において中央傾斜面3BQと下部傾斜面3BRとの中間部分3BT(すなわち、前斜め下側を向く傾斜面として形成された部分)を、下側中間傾斜面3BTとも呼ぶ。
そして前向パネル3Bは、中央傾斜面3BQの左下端部(すなわち、下側中間傾斜面3BTとの境界部分の左寄り)に、通帳挿入排出口8を形成するための略長方形状の開口部3BVが預払機左右方向と平行に形成されている。
また前向パネル3Bは、中央傾斜面3BQの右下端部(すなわち、下側中間傾斜面3BTとの境界部分の右寄り)に、カード挿入排出口9を形成するための略長方形状の開口部3BWが預払機左右方向と平行に形成されている。
因みに、以下の説明では、前向パネル3Bの中央傾斜面3BQに形成された、通帳挿入排出口8形成用の開口部3BVを、通帳口形成用開口部3BVとも呼び、カード挿入排出口9形成用の開口部3BWを、カード口形成用開口部3BWとも呼ぶ。
通帳口形成用開口部3BVは、その横幅(すなわち、預払機左右方向の長さ)が、カード口形成用開口部3BWの横幅(すなわち、預払機左右方向の長さ)よりも長い所定長さに選定されている。
また通帳口形成用開口部3BV及びカード口形成用開口部3BWは、例えば、各々の縦幅(すなわち、預払機上下方向の長さ)が等しい所定長さに選定されている。
そして前向パネル3Bには、通帳口形成用開口部3BV及びカード口形成用開口部3BWを利用して、通帳25及びカードを通帳挿入排出口8及びカード挿入排出口9に対する挿入排出用に一旦載せるためのステージ(以下、これを通帳カードステージとも呼ぶ)30が設けられている。
ここで、図6に示すように、通帳カードステージ30は、例えば、預払機左右方向に長い略短冊状のステージ板30Aを有している。
ステージ板30Aは、後端の左寄りに比較的幅の広い張出部(以下、これを左後張出部とも呼ぶ)30AXが設けられている。
またステージ板30Aは、後端の右寄りに、左後張出部30AXよりも幅の狭い張出部(以下、これを右後張出部とも呼ぶ)30AYが設けられている。
因みに、ステージ板30Aは、左後張出部30AXの左端部及び右端部に、それぞれ円弧状の左切欠き部30AS及び右切欠き部30ATが形成されている。
またステージ板30Aは、右後張出部30AYの左端部及び右端部にも、それぞれ円弧状の左切欠き部30AU及び右切欠き部30AVが形成されている。
さらにステージ板30Aは、下面側に断面略W字状のステージ支持板30Bが、当該ステージ板30Aの左前隅部から右前隅部までに亘り、そのステージ支持板30Bの前端を接合するようにして設けられている。
係る構成の通帳カードステージ30(図4及び図6)は、その横幅(すなわち、預払機左右方向の長さ)が、通帳口形成用開口部3BVの左縁からカード口形成用開口部3BWの右縁までの長さと等しい長さに選定されている。
そして前向パネル3B(図4及び図5)は、中央傾斜面3BQにおいて通帳口形成用開口部3BVの下縁部に通帳カードステージ30のステージ板30Aの左後張出部30AXが差し込まれると共に、カード口形成用開口部3BWの下縁部に当該ステージ板30Aの右後張出部30AYが差し込まれている。
また前向パネル3Bは、下側中間傾斜面3BTの上端部に、通帳カードステージ30のステージ支持板30Bの後端が突き当てられている。
このようにして前向パネル3Bは、通帳カードステージ30が、ステージ板30Aの上面をほぼ水平にし、かつ通帳口形成用開口部3BVの下縁部からカード口形成用開口部3BWの下縁部までに亘り当該ステージ板30Aの前端部を中央傾斜面3BQから前側に突出させて設けられている。
また前向パネル3Bは、裏面において中央傾斜面3BQの左端部の裏側となる位置に、通帳挿入排出口8の位置を通知するための通帳口通知部35が設けられている。
ここで、図7に示すように、通帳口通知部35は、一面にLED(Light Emitting Diode)のような複数の発光素子36が所定の間隔で一列に実装された回路基板37を有している。
また通帳口通知部35は、複数の発光素子36が発射する白色や青色等のような所定の色の発射光を導光する導光部38も有している。
導光部38は、例えば、所定の樹脂材により一体成形され、預払機左右方向に長い略短冊状の中央導光板38Aを有している。
また導光部38は、その中央導光板38Aの上面の後端部に、当該中央導光板38Aの長さと等しい長さを有する略短冊状の上導光板38Bが、その長手方向を預払機左右方向と平行にして垂設されている。
さらに導光部38は、中央導光板38Aの下面38AXの左端部及び右端部に、当該中央導光板38Aの奥行きと等しい幅を有する所定長さの略短冊状の左導光板38C及び右導光板38Dが、その長手方向を預払機上下方向と平行にして垂設されている。
これにより導光部38は、中央導光板38Aの前端面と左導光板38C及び右導光板38Dの前端面とにより、後述するように通帳挿入排出口8の位置を通知するためのコ字状の発光面(以下、これを前向発光面とも呼ぶ)38Eを形成している。
また導光部38は、左側面から右側面までの横幅が、通帳口形成用開口部3BVの横幅と等しく選定されている。
さらに導光部38は、例えば、左導光板38C及び右導光板38Dの下端面から中央導光板38Aの上面までの高さが、通帳口形成用開口部3BVの縦幅と等しく選定されている。
そして前向パネル3B(図4及び図5)は、中央傾斜面3BQの裏面に通帳口通知部35の導光部38が、上導光板38Bの前面から中央導光板38Aの上面までを中央傾斜面3BQの裏面から通帳口形成用開口部3BVの上縁までに当接させて、前向発光面38Eを通帳口形成用開口部3BVの左縁、上縁及び右縁に沿わせて設けられている。
すなわち、前向パネル3Bは、中央傾斜面3BQの裏面に導光部38が、その前向発光面38Eを通帳口形成用開口部3BVの左縁、上縁及び右縁に沿わせて中央傾斜面3BQと面一にした状態で露出させて設けられている。
これにより前向パネル3Bは、中央傾斜面3BQの左下端部に、ステージ板30Aの上面の左端部、及び導光部38のコ字状の前向発光面38Eにより、通帳口形成用開口部3BVよりも一回り小さい通帳挿入排出口8が形成されている。
因みに、通帳挿入排出口8は、通帳25を極力挿入し易くするために、その横幅が通帳横幅よりも長い所定長さに選定されると共に、縦幅が例えば、閉じた状態の通帳25を2、3冊重ねた場合の全体の厚みに相当するような所定長さに選定されている。
ところで、前向パネル3Bは、中央傾斜面3BQの裏面に通帳口通知部35の回路基板37が、複数の発光素子36の並びの方向を預払機左右方向と平行にし、かつ当該複数の発光素子36の発射面を導光部38の上導光板38Bの後面の上端部と近接させて設けられている。
よって導光部38は、複数の発光素子36によりそれぞれ発射面から発射された発射光を上導光板38Bの後面の上端部から内部に取り込むことができる。
そして導光部38は、上導光板38Bの後面の上端部から内部に取り込んだ発射光を、コ字状の前向発光面38E側へ導光するように形成されている。
例えば、図8(A)及び(B)に示すように、導光部38において上導光板38Bは、上端面38BXが、前斜め上側を向く傾斜面として形成されている。因みに、以下の説明では、上導光板38Bの上端面38BXを、上傾斜面38BXとも呼ぶ。
そして上導光板38Bは、上傾斜面38BXに、発射光を下側に乱反射させるための微小な凹凸が形成されている。
また導光部38において中央導光板38Aは、後下端部(すなわち、左導光板38C及び右導光板38Dの内面間の後下端部)に、後斜め下側を向く傾斜面(以下、これを中央傾斜面とも呼ぶ)38AYが形成されている。
そして中央導光板38Aは、中央傾斜面38AYに、発射光を前側に乱反射させるための微小な凹凸が形成されている。
さらに導光部38において左導光板38Cは、後下端部に、それぞれ後斜め下側を向くものの、長さ及び傾斜角度の異なる2つの傾斜面38CX、38CYが連続的に形成されている。
因みに、以下の説明では、左導光板38Cの後下端部に形成された2つの傾斜面38CX、38CYのうち上寄りの比較的長い傾斜面38CXを、第1左傾斜面38CXとも呼び、下寄りの比較的短い傾斜面38CYを、第2左傾斜面38CYとも呼ぶ。
そして左導光板38Cは、第1左傾斜面38CX及び第2左傾斜面38CYに、それぞれ発射光を前側に乱反射させるための微小な凹凸が形成されている。
さらに導光部38において右導光板38Dも、左導光板38Cと同様に後下端部に、それぞれ後斜め下側を向くものの、長さ及び傾斜角度の異なる2つの傾斜面38DX、38DYが連続的に形成されている。
因みに、以下の説明では、右導光板38Dの後下端部に形成された2つの傾斜面38DX、38DYのうち上寄りの比較的長い傾斜面38DXを、第1右傾斜面38DXとも呼び、下寄りの比較的短い傾斜面38DYを、第2右傾斜面38DYとも呼ぶ。
そして右導光板38Dは、第1右傾斜面38DX及び第2右傾斜面38DYに、それぞれ発射光を前側に乱反射させるための微小な凹凸が形成されている。
これに加えて導光部38は、コ字状の前向発光面38E(すなわち、中央導光板38Aの前端面並びに左導光板38C及び右導光板38Dの前端面)全体に、発射光を乱反射させて当該前向発光面38Eを面発光させるための微小な凹凸が形成されている。
さらに導光部38において中央導光板38Aは、下面38AX(すなわち、中央導光板38Aの下前寄りの面)に、発射光を乱反射させて当該下面を面発光させるための微小な凹凸が形成されている。
因みに、以下の説明では、導光部38において中央導光板38Aの下面38AXを、下向発光面38AXとも呼ぶ。
そして制御ユニット20は、入金時や出金時に操作画像を介して顧客に通帳挿入排出口8への通帳25の挿入を促す際や通帳挿入排出口8から排出する通帳25の受け取りを促す際、係る構成の通帳口通知部35において回路基板37上の複数の発光素子36を制御して例えば、当該複数の発光素子36にそれぞれ発射光を連続的に発射させる。
この際、通帳口通知部35において導光部38は、複数の発光素子36から発射された発射光を上導光板38Bの後面の上端部から内部に取り込む。
そして導光部38は、内部に取り込んだ複数の発射光のうち一部を、上傾斜面38BX及び中央傾斜面38AY等で順次反射させるようにして中央導光板38Aの前端面及び下向発光面38AXへ導光する。
また導光部38は、内部に取り込んだ複数の発射光のうち一部を、上傾斜面38BX、第1左傾斜面38CX及び第2左傾斜面38CY等で順次反射させるようにして左導光板38Cの前端面へ導光する。
さらに導光部38は、内部に取り込んだ複数の発射光のうち一部を、上傾斜面38BX、第1右傾斜面38DX及び第2右傾斜面38DY等で順次反射させるようにして右導光板38Dの前端面へ導光する。
これにより図9に示すように、導光部38は、コ字状の前向発光面38E全体を、ほぼ均一、かつ連続的に面発光させることができる。
そして通帳口通知部35は、導光部38のコ字状の前向発光面38Eにより、通帳挿入排出口8の左縁、上縁及び右縁を形作っている。
よって通帳口通知部35は、このように制御ユニット20が顧客に通帳挿入排出口8への通帳25の挿入を促す際や通帳挿入排出口8から排出する通帳25の受け取りを促す際に前向発光面38Eを面発光させることで、その発光により顧客に通帳挿入排出口8の位置を通知することができる。
ところで、通帳口通知部35において導光部38は、下向発光面38AXに、上述した乱反射用の微小な凹凸が、前向発光面38Eの微小な凹凸とは異なるパターンで形成されている。
よって導光部38は、下向発光面38AXまで発射光を導光すると、その発射光の一部を下向発光面38AXで乱反射させて内部に留めるものの、残りの一部を乱反射させずに下向発光面38AXを透過(すなわち、下向発光面38AXから出射)させている。
すなわち、導光部38は、コ字状の前向発光面38Eを面発光させた際、下向発光面38AXもほぼ均一、かつ連続的に面発光させると共に、発射光の一部を当該下向発光面38AXの下側へ透過(すなわち、出射)させている。
そして導光部38は、この際、ステージ板30Aの上面に通帳25が載っていないと、その発射光を、ステージ板30Aの上面において例えば、下向発光面38AXの前斜め下から後斜め下までの所定範囲RAに連続的に照射する。
因みに、以下の説明では、ステージ板30Aの上面において中央導光板38Aの下向発光面38AXを透過した発射光が照射される所定範囲RAを、ステージ照射範囲RAとも呼ぶ。
よって通帳口通知部35は、通帳挿入排出口8に通帳25が載っていないと、下向発光面38AXの面発光と、当該下向発光面38AXを透過した発射光とにより通帳挿入排出口8内を照明することができる。
従って通帳口通知部35は、通帳挿入排出口8への通帳25の挿入時、当該通帳挿入排出口8へ通帳25が挿入されるまでの間は、前向発光面38Eを面発光させると共に、通帳挿入排出口8内を照明することで、通帳25を挿入すべき通帳挿入排出口8を、さらに的確に通知することができる。
また通帳口通知部35は、通帳挿入排出口8へ通帳25が挿入されるまでの間、ステージ板30Aの上面で照明しているステージ照射範囲RAが当該通帳挿入排出口8の手前側にまで及ぶことで、当該ステージ板30Aの上面において、通帳25を挿入用に載せるべき位置までも的確に通知することができる。
これに対し導光部38は、下向発光面38AXを発射光が透過した場合、ステージ板30Aの上面に通帳25が開かれた状態で載っていると、その発射光を、その通帳25の見開きにおいて例えば、下向発光面38AXの前斜め下から後斜め下までの所定範囲に連続的に照射する。
因みに、以下の説明では、通帳25の見開きにおいて中央導光板38Aの下向発光面38AXを透過した発射光が照射される所定範囲を、通帳照射範囲とも呼ぶ。
よって通帳口通知部35は、ステージ板30Aの上面に通帳25が載っていると、下向発光面38AXの面発光と、当該下向発光面38AXを透過した発射光とにより通帳挿入排出口8内と共に通帳25の見開きの通帳照射範囲とを照明することができる。
従って通帳口通知部35は、例えば、通帳挿入排出口8への通帳25の挿入時、ステージ板30Aの上面に通帳25が載せられた際や通帳挿入排出口8へ通帳25が挿入されている間は、前向発光面38Eを面発光させると共に、通帳挿入排出口8内及び通帳25の通帳照射範囲を照明することで、通帳25を挿入しようとしている口や挿入している口が通帳挿入排出口8であることを確認させることができる。
また通帳口通知部35は、ステージ板30Aの上面に通帳25が載せられた際や通帳挿入排出口8へ通帳25が挿入されている間は、通帳25の見開きで照明している通帳照射範囲が通帳挿入排出口8の手前側にまで及ぶことで、当該見開きの視認性を向上させて、その見開きが記帳用に開くべき頁であるか否かを確認させ易くすることができる。
さらに通帳口通知部35は、例えば、通帳挿入排出口8からの通帳25の排出時、ステージ板30Aの上面に通帳25が載っている間は、前向発光面38Eを面発光させると共に、通帳挿入排出口8内と共に通帳25の通帳照射範囲を照明することで、その通帳25を受け取るべき口が通帳挿入排出口8であることを確認させることができる。
このようにして通帳口通知部35は、顧客により通帳挿入排出口8へ通帳25が挿入れる際、その顧客に通帳挿入排出口8の位置やステージ板30A上で通帳25の表表紙26Aの先端部を載せるべき位置を教えるようにして、当該通帳挿入排出口8に対する通帳25の挿入をガイドすることができる。
また通帳口通知部35は、顧客により通帳挿入排出口8から排出される通帳25が受け取られる際、その顧客に通帳挿入排出口8の位置を教えるようにして、当該通帳挿入排出口8から排出される通帳25の受け取りもガイドすることができる。
これに加えて前向パネル3Bの裏面には、通帳挿入排出口8の奥側に、ステージ板30Aの左後張出部30AXと共に通帳挿入排出通路40を形成するための通路左側板41、通路右側板42及び略短冊状の通路上板43が設けられている。
通路左側板41は、例えば、板材により平板状の一端部に対し他端部を円弧状に折り返すようにして形成されている。
また通路右側板42も、通路左側板41と同様に、例えば、板材により平板状の一端部に対し他端部を円弧状に折り返すようにして形成されている。
さらに通路上板43は、例えば、左端部に通路左側板41の他端部の形状に対応する円弧状の左切欠き部が形成される共に、右端部に通路右側板42の他端部の形状に対応する円弧状の右切欠き部が形成されている。
そして通路左側板41は、前向パネル3Bの裏面に対し、一端部及び他端部の境界部分である屈曲部分を前側に位置させた状態で当該一端部を導光部38の左導光板38Cの内面の僅かに後寄りに当接させ、かつ他端部の下端寄りをステージ板30Aの左後張出部30AXの左切欠き部30ASに嵌合させて設けられている。
また通路右側板42は、前向パネル3Bの裏面に対し、一端部及び他端部の境界部分である屈曲部分を前側に位置させた状態で当該一端部を導光部38の右導光板38Dの内面の僅かに後寄りに当接させ、かつ他端部の下端寄りをステージ板30Aの左後張出部30AXの右切欠き部30ATに嵌合させて設けられている。
さらに通路上板43は、前向パネル3Bの裏面に対し、前端を導光部38の中央導光板38Aの後端部に近接させ、かつ後端を中央導光板38Aの高さ位置よりも下側にした前斜め上方向と平行な傾斜姿勢で、左切欠き部に通路左側板41の他端部の上端寄りを嵌合させ、かつ右切欠き部に通路右側板42の他端部の上端寄りを嵌合させて設けられている。
このようにして通帳挿入排出口8の奥側には、ステージ板30Aの左後張出部30AXと共に通路左側板41、通路右側板42及び通路上板43により通帳挿入排出通路40が、手前から奥へ徐々に横幅及び縦幅を狭めるように形成されている。
すなわち、通帳挿入排出口8は、上述のように横幅が通帳横幅よりも広く、かつ縦幅が閉じた状態の通帳25一冊分の厚みよりも長く選定されている。
このため通帳挿入排出口8には、開いた状態の通帳25が表表紙26A側から、常に同一の挿入位置や同一の挿入姿勢等で挿入されるとは限らない。
よって通帳挿入排出通路40は、通帳挿入排出口8に挿入される通帳25を、その通帳挿入排出口8に対する挿入位置や挿入姿勢等を適宜修正して通帳処理ユニット15に的確に取り込ませることが可能なように、手前から奥へ徐々に横幅及び縦幅を狭めるように形成されている。
これにより通帳挿入排出通路40は、例えば、通帳挿入排出口8の左縁寄りや右縁寄りに通帳25が挿入されるような場合でも、通路左側板41及び通路右側板42により通帳25を通帳挿入排出口8の中央部を通すようにして挿入させることができる。
また通帳挿入排出通路40は、例えば、通帳挿入排出口8に挿入される通帳25の表側中紙27Aの先端部や表表紙26Aの先端部が浮き上がるような場合でも、通路上板43により当該表側中紙27Aの先端部や表表紙26Aの先端部を押え込むことができる。
因みに、図10に示すように、通帳処理ユニット15は、通帳取込繰出位置付近に、上述した搬送路を形成するための例えば、板状の上搬送ガイド50及び下搬送ガイド51が対向配置されている。
上搬送ガイド50は、例えば、先端が櫛歯状に形成されており、その先端を、通路上板43において櫛歯状に形成された後端と嵌合させている。
これにより上搬送ガイド50は、通路上板43に、あたかも当該通路上板を後側に延長したように接続されている。
また下搬送ガイド51は、例えば、先端が櫛歯状に形成されており、その先端を、ステージ板30Aの左後張出部30AXにおいて櫛歯状に形成された後端と嵌合させている。
これにより下搬送ガイド51は、ステージ板30Aの左後張出部30AXに、あたかも、その左後張出部30AXを後側に延長したように接続されている。
さらに通帳処理ユニット15は、通帳取込繰出位置付近に、通帳25を取込繰出用に搬送するための上搬送ローラ52が、その一部を上搬送ガイド50の対応する孔部を介して搬送路に入り込ませた状態で回動可能に設けられている。
また通帳処理ユニット15は、通帳取込繰出位置付近に、通帳25を取込繰出用に搬送するための下搬送ローラ53が、その一部を下搬送ガイド51の対応する孔部を介して搬送路に入り込ませて上搬送ローラ52と接触させた状態で回動可能に設けられている。
よって通帳処理ユニット15は、顧客によって通帳25が開いた状態で表表紙26A側から通帳挿入排出口8に挿入された場合、当該通帳25を開いた状態のまま、互いに逆回転させている上搬送ローラ52及び下搬送ローラ53の間に挟み込みながら顧客情報読取部側へ送り出すようにして取り込むことができる。
また通帳処理ユニット15は、顧客情報読取部から通帳25を開いた状態で裏表紙26Bを前にして通帳取込繰出位置側へ搬送した場合、その通帳25を開いた状態のまま、互いに逆回転させている上搬送ローラ52及び下搬送ローラ53の間に挟み込みながら通帳挿入排出通路40側へ繰り出す。
これにより通帳処理ユニット15は、その通帳25を開いた状態で裏表紙26B側から通帳挿入排出通路40及び通帳挿入排出口8を順次介して排出するようにして顧客に受け取らせることができる。
一方、前向パネル3B(図5)は、裏面において中央傾斜面3BQの右端部の裏側となる位置に、通帳口通知部35の回路基板37及び導光部38とほぼ同様構成の回路基板(図示せず)及び導光部55を有するカード口通知部が設けられている。
カード口通知部の導光部55は、その横幅(すなわち、預払機左右方向の長さ)が、通帳口通知部35の導光部38の横幅よりも短いカード口形成用開口部3BWの横幅と等しい所定長さに選定されていることを除いて、当該通帳口通知部35の導光部38と同様に構成されている。
またカード口通知部の回路基板は、導光部55の横幅に応じて、通帳口通知部35の回路基板37に比して横幅が短く、かつ一面に実装される発光素子の個数が少ないことを除いて、当該通帳口通知部35の回路基板37と同様に構成されている。
そして前向パネル3B(図4及び図5)は、中央傾斜面3BQの裏面にカード口通知部の導光部55が、上導光板の前面から中央導光板の上面までを中央傾斜面3BQの裏面からカード口形成用開口部3BWの上縁までに当接させて、前向発光面55Aを当該カード口形成用開口部3BWの左縁、上縁及び右縁に沿わせて設けられている。
すなわち、前向パネル3Bは、中央傾斜面3BQの裏面に導光部55が、その前向発光面55Aをカード口形成用開口部3BWの左縁、上縁及び右縁に沿わせて中央傾斜面3BQと面一にした状態で露出させて設けられている。
これにより前向パネル3Bは、中央傾斜面3BQの左下端部に、ステージ板30Aの上面の右端部、及び導光部55のコ字状の前向発光面55Aにより、カード口形成用開口部3BWよりも一回り小さいカード挿入排出口9が形成されている。
因みに、カード挿入排出口9は、カードを極力挿入し易くするために、その横幅がカードの横幅よりも長い所定長さに選定されると共に、縦幅が例えば、通帳挿入排出口8の縦幅と等しい所定長さ(すなわち、カードを2、3枚重ねた場合の全体の厚みに相当するような所定長さ)に選定されている。
ところで、前向パネル3Bは、中央傾斜面3BQの裏面にカード口通知部の回路基板が、複数の発光素子の並びの方向を預払機左右方向と平行にし、かつ当該複数の発光素子の発射面を導光部55の上導光板の後面の上端部と近接させて設けられている。
よって導光部55は、複数の発光素子によりそれぞれ発射面から発射された発射光を上導光板の後面の上端部から内部に取り込むことができる。
そしてカード口通知部は、上述した通帳口通知部35の場合と同様に、制御ユニット20が顧客にカード挿入排出口9へのカードの挿入を促す際やカード挿入排出口9から排出するカードの受け取りを促す際、その制御ユニット20の制御のもと複数の発光素子からそれぞれ発射光を発射させる。
これによりカード口通知部は、通帳口通知部35の場合と同様に、コ字状の前向発光面55A及び下向発光面を面発光させると共に、カード挿入排出口9内やカードの表面の所定範囲を照明することができる。
従ってカード口通知部は、例えば、カード挿入排出口9へのカードの挿入時、当該カード挿入排出口9へカードが挿入されるまでの間は、前向発光面55Aを面発光させると共に、カード挿入排出口9内を照明することにより、カードを挿入すべきカード挿入排出口9を的確に通知することができる。
またカード口通知部は、この際、ステージ板30Aの上面で照明している所定範囲がカード挿入排出口9の手前側にまで及ぶことで、当該ステージ板30Aの上面においてカードを挿入用に載せるべき位置までも的確に通知することができる。
さらにカード口通知部は、例えば、カード挿入排出口9へのカードの挿入時、ステージ板30Aの上面にカードが載せられた際やカード挿入排出口9へカードが挿入されている間は、前向発光面55Aを面発光させると共に、カード挿入排出口9内とカードの表面の所定範囲とを照明することで、そのカードを挿入しようとしている口や挿入している口がカード挿入排出口9であることを確認させることができる。
さらにカード口通知部は、この際、カードの表面で照明している所定範囲がカード挿入排出口9の手前側にまで及ぶことで、その表面の視認性を向上させて、カードの表面を上に向けているか否かを確認させ易くすることができる。
さらにカード口通知部は、例えば、カード挿入排出口9からのカードの排出時、ステージ板30Aの上面にカードが載っている間は、前向発光面55Aを面発光させると共に、カード挿入排出口9内とカードの表面の所定範囲とを照明することにより、そのカードを受け取るべき口がカード挿入排出口9であることを確認させることができる。
このようにしてカード口通知部は、顧客によりカード挿入排出口9へカードが挿入れる際、その顧客にカード挿入排出口9の位置やステージ板30A上でカードの一端部を載せるべき位置を教えるようにして、当該カード挿入排出口9に対するカードの挿入をガイドすることができる。
またカード口通知部は、顧客によりカード挿入排出口9から排出されるカードが受け取られる際、その顧客にカード挿入排出口9の位置を教えるようにして、当該カード挿入排出口9から排出されるカードの受け取りもガイドすることができる。
これに加えて前向パネル3Bの裏面には、カード挿入排出口9の奥側に、ステージ板30Aの右後張出部30AYと共にカード挿入排出通路を形成するための通路左側板56、通路右側板57及び通路上板(図示せず)が設けられている。
通路左側板56及び通路右側板57は、例えば、通帳挿入排出通路40を形成する通路左側板41及び通路右側板42と同様に構成されている。
また通路上板は、例えば、通帳挿入排出通路40を形成する通路上板43と横幅が異なるだけで同様に構成されている。
よってカード挿入排出口9の奥側には、ステージ板30Aの右後張出部30AYと共に通路左側板56、通路右側板57及び通路上板により、通帳挿入排出通路40と同様にカード挿入排出通路が手前から奥へ徐々に横幅及び縦幅を狭めるように形成されている。
すなわち、カード挿入排出口9は、上述のように横幅がカードの横幅よりも広く、かつ縦幅がカード1枚分の厚みよりも長く選定されている。
このためカード挿入排出口9には、カードが、その長手方向の一端側から、常に同一の挿入位置や同一の挿入姿勢等で挿入されるとは限らない。
よってカード挿入排出通路は、カード挿入排出口9に挿入されるカードを、そのカード挿入排出口9に対する挿入位置や挿入姿勢等を適宜修正してカード処理ユニット16に的確に取り込ませることが可能なように、手前から奥へ徐々に横幅及び縦幅を狭めるように形成されている。
これによりカード挿入排出通路は、例えば、カード挿入排出口9の左縁寄りや右縁寄りにカードが挿入されるような場合でも、通路左側板56及び通路右側板57によりカードをカード挿入排出口9の中央部を通すようにして挿入させることができる。
またカード挿入排出通路は、例えば、カード挿入排出口9に挿入されるカードの一端側が浮き上がるような場合でも、通路上板により当該一端側を押え込むことができる。
係る構成に加えて、このフロントパネル3(図4及び図5)の場合、硬貨投入取出口3AX及び紙幣投入取出口3AYは、例えば、その奥行き(すなわち、前縁から後縁までの長さ)がほぼ等しい所定長さに選定されている。
また硬貨投入取出口3AXの横幅(すなわち、左縁から右縁までの長さ)は、紙幣投入取出口3AYの横幅(すなわち、左縁から右縁までの長さ)よりも短い所定長さに選定されている。
そして上向パネル3Aは、その表面に硬貨投入取出口3AX及び紙幣投入取出口3AYが、互いの中心を預払機左右方向と平行な同一の仮想線上に位置させ、かつ所定距離だけ離すようにして形成されている。
ただし、上向パネル3Aの表面に対する硬貨投入取出口3AX及び紙幣投入取出口3AYの預払機前後方向の形成位置は、当該硬貨投入取出口3AX及び紙幣投入取出口3AYのほぼ全体を、前向パネル3Bの下側中間傾斜面3BTの真下よりも前側に位置させるように選定されている。
また上向パネル3Aの表面に対する硬貨投入取出口3AXの預払機左右方向の形成位置は、当該硬貨投入取出口3AXの右縁を、上向パネル3Aの表面における預払機左右方向の中央位置から左側へ所定距離だけずらすように選定されている。
因みに、以下の説明では、上向パネル3Aの表面における預払機左右方向の中央位置を、上向パネル横幅中央位置とも呼ぶ。
さらに上向パネル3Aの表面に対する紙幣投入取出口3AYの預払機左右方向の形成位置は、当該紙幣投入取出口3AYの左縁を、上向パネル横幅中央位置にほぼ一致させるように選定されている。
すなわち、上向パネル3Aの表面に対する硬貨投入取出口3AX及び紙幣投入取出口3AYの預払機左右方向の形成位置は、互いの中心の間の中央位置(すなわち、硬貨投入取出口3AXの中心から紙幣投入取出口3AYの中心までの中央位置)を、上向パネル横幅中央位置から左側へ所定距離だけずらすように選定されている。
因みに、以下の説明では、上向パネル3Aの表面における硬貨投入取出口3AX及び紙幣投入取出口3AYの互いの中心の間の中央位置を、投入取出口中心間位置とも呼ぶ。
一方、通帳挿入排出口8は、その横幅が硬貨投入取出口3AXの横幅よりも長い所定長さに選定されている。
そして通帳挿入排出口8は、前向パネル3Bの中央傾斜面3BQに、当該通帳挿入排出口8の左端部を硬貨投入取出口3AXの後斜め上側に位置させ、かつ右端部を上向パネル3Aの表面における硬貨投入取出口3AX及び紙幣投入取出口3AY間の部分の後斜め上側に位置させるようにして形成されている。
因みに、以下の説明では、上向パネル3Aの表面において硬貨投入取出口3AX及び紙幣投入取出口3AY間の部分を、投入取出口間部分とも呼ぶ。
またカード挿入排出口9は、その横幅が通帳挿入排出口8の横幅よりも短く、また紙幣投入取出口3AYの横幅よりも短い所定長さに選定されている。
そしてカード挿入排出口9は、前向パネル3Bの中央傾斜面3BQに、当該カード挿入排出口9の左端部を紙幣投入取出口3AYの後縁の右寄りの部分の後斜め上側に位置させ、右端部を上向パネル3Aの表面における紙幣投入取出口3AYの右隣の部分の後斜め上側に位置させるようにして形成されている。
すなわち、前向パネル3Bの中央傾斜面3BQに対する通帳挿入排出口8及びカード挿入排出口9の預払機左右方向の形成位置は、当該通帳挿入排出口8及びカード挿入排出口9間の中央位置(すなわち、通帳挿入排出口8の右縁からカード挿入排出口9の左縁までの間の中央位置)が、上向パネル横幅中央位置の右斜め上側となるように選定されている。
因みに、以下の説明では、前向パネル3Bの中央傾斜面3BQにおける通帳挿入排出口8及びカード挿入排出口9間の中央位置を、挿入排出口間中央位置とも呼ぶ。
そのうえで前向パネル3Bは、上部傾斜面3BPの裏面の下端部において上向パネル3Aの表面の投入取出口中心間位置の後斜め上側となる位置に1個のカメラ60が、撮影レンズの光軸を後斜め上方向と平行にして当該撮影レンズを、上側中間傾斜面3BSに穿設された撮影用孔部3BXを介して上向パネル3Aの表面の後端部に向けた姿勢で配置されている。
すなわち、フロントパネル3の前向パネル3Bは、通帳カードステージ30と通帳挿入排出口8及びカード挿入排出口9との上側となる上部傾斜面3BPの裏面に1個のカメラ60が、少なくとも硬貨投入取出口3AXの中央部から紙幣投入取出口3AYの中央部までの撮影範囲を撮影可能なように配置されている。
そして通帳カードステージ30は、ステージ板30Aの前端部において、カメラ60により上向パネル3Aの表面の撮影範囲の中で硬貨投入取出口3AXの中央部を撮影するための撮影光の光路に対応する部分が、通帳挿入排出口8の下縁の左寄りの部分から突出している左前端部になる。
また通帳カードステージ30では、ステージ板30Aの前端部において、カメラ60により上向パネル3Aの表面の撮影範囲の中で紙幣投入取出口3AYの中央部を撮影するための撮影光の光路に対応する部分が、カード挿入排出口9の下縁全体から突出している右前端部になる。
このため通帳カードステージ30は、ステージ板30Aの左前端部及び右前端部の突出長さが、カメラ60による硬貨投入取出口3AXの中央部と紙幣投入取出口3AYの中央部との撮影(すなわち、撮影光の光路)を遮らないように比較的短い所定長さに選定されている。
因みに、通帳カードステージ30のステージ板30Aにおいて、左前端部及び右前端部の突出長さは、当該左前端部及び右前端部の前端から前向パネル3Bの中央傾斜面3BQまでの預払機前後方向の長さである。
これにより通帳カードステージ30は、カメラ60による硬貨投入取出口3AXの中央部と、紙幣投入取出口3AYの中央部との撮影を可能にしている。
よって制御ユニット20は、例えば、現金の出金時、カメラ60により硬貨投入取出口3AXの中央部及び紙幣投入取出口3AYの中央部を撮影するようにして撮影画像データを生成し、当該生成した撮影画像データを記憶しておくことができる。
そして制御ユニット20は、必要に応じて、その撮影画像データに基づく撮影画像により、現金の出金時に硬貨投入取出口3AX及び紙幣投入取出口3AYに手が差し入れられて出金用の硬貨及び紙幣が取り出されていたか否かを確認可能にしている。
このようにして現金自動預払機1では、例えば、出金用の現金(すなわち、硬貨や紙幣)を取り忘れたと偽り不当に取得するような犯罪を防止し得るようにしている。
ところで、現金自動預払機1には、このような出金用の現金を不当に取得するような犯罪を防止するために1個のカメラ60が、上述のように上向パネル3Aの表面において、少なくとも硬貨投入取出口3AXの中央部から紙幣投入取出口3AYの中央部までの撮影範囲を撮影可能なように配置されている。
ただし、現金自動預払機1では、このような犯罪を防止するためには、カメラ60により、その上向パネル3Aの表面の撮影範囲の中でも、特に硬貨投入取出口3AXの中央部及び紙幣投入取出口3AYの中央部のみを撮影し得れば良い。
言い換えれば、現金自動預払機1では、カメラ60により、その上向パネル3Aの表面の撮影範囲の中で硬貨投入取出口3AXの中央部と紙幣投入取出口3AYの中央部との間については特に撮影し得なくても、出金用の現金を不当に取得するような犯罪を防止するのに何ら支障はない。
因みに、以下の説明では、上向パネル3Aの表面において硬貨投入取出口3AXの中央部と紙幣投入取出口3AYの中央部との間(すなわち、硬貨投入取出口3AXの右縁の内側から投入取出口間部分を介した紙幣投入取出口3AYの左縁の内側まで)を、投入取出口中央部間とも呼ぶ。
そして通帳カードステージ30では、ステージ板30Aの前端部において、カメラ60により上向パネル3Aの表面の撮影範囲の中で投入取出口中央部間を撮影するための撮影光の光路に対応する部分が、通帳挿入排出口8の下縁の中央位置付近から挿入排出口間中央位置付近までに亘って通帳挿入排出口8及び中央傾斜面3BQから突出している中央前端部になる。
よって通帳カードステージ30(図4及び図6)は、ステージ板30Aの中央前端部に、その突出長さを左前端部及び右前端部の突出長さよりも伸ばすように前側に張り出す略台形状の張出部(以下、これをステージ張出部とも呼ぶ)30AZが、その上面を中央前端部の上面と面一にして設けられている。
すなわち、通帳カードステージ30は、ステージ板30Aの中央前端部に、カメラ60により投入取出口中央部間を撮影するための撮影光の光路の少なくとも一部を遮ってでも当該中央前端部の上面を広げるためのステージ張出部30AZが設けられている。
因みに、通帳カードステージ30のステージ板30Aにおいて中央前端部の突出長さは、ステージ張出部30AZの前端から前向パネル3Bの中央傾斜面3BQまでの預払機前後方向の長さである。
ここで、図11に示すように、通帳25は、綴じ部25Aの弾力が低下していると、通帳挿入排出口8への挿入用に任意の頁で開かれて裏表紙26B及び裏側中紙27Bが挟持された際、折れ癖や表表紙26A及び表側中紙27Aの自重により、裏表紙26Bに対し表表紙26Aが180度の開き角度よりも大きな角度で折れ曲がるような場合がある。
そして通帳25は、このように任意の頁で開かれた際に裏表紙26Bに対し表表紙26Aが折れ曲がっていると、当該表表紙26Aの先端が、最も後側の表側中紙27Aの先端から所定の先端差L1だけ前側に位置する。
因みに、係る先端差L1は、表表紙26Aの先端の位置と、最も後側の表側中紙27Aの先端の位置との距離を、預払機前後方向と平行な仮想直線上に投影して見た場合のものである。
このため通帳カードステージ30は、ステージ板30Aの中央前端部の突出長さL2が、先端差L1よりも長い例えば、15[mm]以上で、かつ硬貨投入取出口3AX及び紙幣投入取出口3AYに対する硬貨及び紙幣の投入及び取出の邪魔にならない(ステージ張出部30AZに硬貨や紙幣の投入及び取出の際に手が接触しない)程度の長さに選定されている。
このようにして通帳カードステージ30は、ステージ板30Aの左前端部と中央前端部(すなわち、中央前端部の左寄りの部分)とを通帳挿入排出口8の下縁から前側に突出させると共に、当該通帳挿入排出口8から突出させている中央前端部の突出長さL2を先端差L1よりも長くしている。
よって通帳カードステージ30は、顧客により任意の頁で開かれた通帳25が通帳挿入排出口8に前斜め上側から近づけられると、ステージ板30Aの上面に表表紙26Aの先端部を載せさせたうえで当該表表紙26Aに表側中紙27Aを重ねるように揃えさせることができる。
また通帳カードステージ30は、顧客によりステージ板30A上で通帳25の表表紙26A及び表側中紙27Aを揃えられると、そのまま通帳25を表表紙26A側からステージ板30Aの上面に沿わせるようにして通帳挿入排出口8に挿入させることができる。
そして通帳カードステージ30は、ステージ板30Aの中央前端部の突出長さL2を比較的長くしているため、任意の頁で開かれた通帳25の裏表紙26Bに対し表表紙26Aが180度の開き角度よりも大きな角度で折れ曲がっていても、当該ステージ板30Aの上面に通帳25の表表紙26Aの先端部を確実に載せさせることができる。
よって通帳カードステージ30は、ステージ板30A上で通帳25の表表紙26Aに表側中紙27Aを重ねるように揃えさせることができる。
従って通帳カードステージ30は、通帳挿入排出口8に任意の頁で開かれた通帳25が表表紙26Aを折り返した状態で挿入されることを確実に防止することができる。
すなわち、通帳カードステージ30は、通帳挿入排出口8に任意の頁で開かれた通帳25を表表紙26A側から挿入させ得るため、後段の通帳処理ユニット15において当該通帳25の磁気テープ28から顧客情報を的確に読み取らせることができる。
このようにして通帳カードステージ30は、現金の入金時や出金時、顧客に通帳挿入排出口8に対する通帳25の挿入を的確にガイドして、当該通帳挿入排出口8に通帳25を挿入させ易くすることができる。
因みに、通帳カードステージ30は、顧客によりカードがカード挿入排出口9に前斜め上側から近づけられると、ステージ板30Aの上面に当該カードの一端部を載せさせることができる。
そして通帳カードステージ30は、顧客によりステージ板30A上にカードの一端部が載せられると、そのままカードを一端部側からステージ板30Aの上面に沿わせるようにしてカード挿入排出口9に挿入させることができる。
このようにして通帳カードステージ30は、現金の入金時や出金時、顧客にカード挿入排出口9に対するカードの挿入をガイドして、当該カード挿入排出口9にカードを挿入させ易くすることができる。
(1−5)実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、現金自動預払機1では、フロントパネル3において上向パネル3Aの表面の後端部に、硬貨投入取出口3AX及び紙幣投入取出口3AYを所定の間隔で左右に並べて形成するようにした。
また現金自動預払機1では、フロントパネル3において硬貨投入取出口3AX及び紙幣投入取出口3AYの上側となる前向パネル3Bの中央傾斜面3BQに、通帳挿入排出口8及びカード挿入排出口9を所定の間隔で左右に並べて形成するようにした。
さらに現金自動預払機1では、フロントパネル3において硬貨投入取出口3AX及び紙幣投入取出口3AYの上側となる前向パネル3Bの中央傾斜面3BQに、通帳カードステージ30を通帳挿入排出口8及びカード挿入排出口9の下縁からステージ板30Aの前端部を預払機前方向へ突出させて設けるようにした。
さらにまた現金自動預払機1では、フロントパネル3において通帳カードステージ30の上側となる前向パネル3Bの上部傾斜面3BPの裏面に1個のカメラ60を、少なくとも硬貨投入取出口3AXの中央部から紙幣投入取出口3AYの中央部までの撮影範囲を撮影可能なように配置するようにした。
そして現金自動預払機1では、通帳カードステージ30のステージ板30Aの前端部を、カメラ60による硬貨投入取出口3AXの中央部及び紙幣投入取出口3AYの中央部の撮影を遮らない突出長さにするものの、当該前端部の通帳挿入排出口8から突出している範囲内で突出長さを伸ばしてもカメラ60による硬貨投入取出口3AXの中央部及び紙幣投入取出口3AYの中央部の撮影を遮らない箇所にはステージ張出部30AZを設けて突出長さを伸ばすようにした。
従って現金自動預払機1は、現金の入金時や出金時、任意の頁で開かれた通帳25が、裏表紙26Bに対し表表紙26Aが180度の開き角度よりも大きな角度で折れ曲がった状態で通帳挿入排出口8に前斜め上側から近づけられても、通帳カードステージ30のステージ板30Aの上面に当該通帳25の表表紙26Aの先端部を確実に載せさせて表側中紙27Aと揃えさせることができる。
このため現金自動預払機1は、通帳挿入排出口8に任意の頁で開かれた通帳25が、表表紙26Aを裏表紙26B側に折り返した状態で挿入されることを確実に防止することができる。
以上の構成によれば、現金自動預払機1は、フロントパネル3において上向パネル3Aの表面の後端部に硬貨投入取出口3AX及び紙幣投入取出口3AYを所定の間隔で並べて形成すると共に、これらの上側となる前向パネル3Bの中央傾斜面3BQに通帳挿入排出口8及びカード挿入排出口9を所定の間隔で並べて形成し、かつ通帳カードステージ30を通帳挿入排出口8及びカード挿入排出口9の下縁からステージ板30Aの前端部を預払機前方向へ突出させて設け、さらにこれらの上側となる前向パネル3Bの上部傾斜面3BPの裏面に1個のカメラ60を、少なくとも硬貨投入取出口3AXの中央部から紙幣投入取出口3AYの中央部までの撮影範囲を撮影可能なように配置し、通帳カードステージ30のステージ板30Aの前端部を、カメラ60による硬貨投入取出口3AXの中央部及び紙幣投入取出口3AYの中央部の撮影を遮らない突出長さにするものの、当該前端部の通帳挿入排出口8から突出している範囲内で突出長さを伸ばしてもカメラ60による硬貨投入取出口3AXの中央部及び紙幣投入取出口3AYの中央部の撮影を遮らない箇所にはステージ張出部30AZを設けて突出長さを伸ばすようにした。
これにより現金自動預払機1は、現金の入金時や出金時、任意の頁で開かれた通帳25が、裏表紙26Bに対し表表紙26Aが180度の開き角度よりも大きな角度で折れ曲がった状態で通帳挿入排出口8に前斜め上側から近づけられても、通帳カードステージ30のステージ板30A上に当該通帳25の表表紙26Aの先端部を確実に載せさせて表側中紙27Aと揃えさせたうえで、その通帳25を表表紙26A側から通帳挿入排出口8へ挿入させることができる。よって現金自動預払機1は、通帳挿入排出口8への通帳25の挿入を的確にガイドすることができる。
また現金自動預払機1は、通帳カードステージ30においてステージ板30Aの前端部に略台形状のステージ張出部30AZを設けるようにした。
従って現金自動預払機1は、通帳カードステージ30のステージ板30Aの前端部に設けるステージ張出部30AZの横幅を、カメラ60による硬貨投入取出口3AXの中央部及び紙幣投入取出口3AYの中央部の撮影を遮ることなく極力広げることができる。
よって現金自動預払機1は、現金の入金時や出金時、任意の頁で開かれた通帳25が、裏表紙26Bに対し表表紙26Aが180度の開き角度よりも大きな角度で折れ曲がった状態で通帳挿入排出口8に前斜め上側から近づけられても、通帳カードステージ30のステージ板30A上に当該通帳25の表表紙26Aの先端部をさらに確実に載せさせることができる。
さらに現金自動預払機1は、前向パネル3Bの表面において、通帳挿入排出口8及びカード挿入排出口9を形成すると共に、通帳カードステージ30をステージ板30Aの上面をほぼ水平にして設ける部分を後斜め上方向と平行に傾斜する中央傾斜面3BQとして形成するようにした。
従って現金自動預払機1は、任意の頁で開かれた通帳25が、裏表紙26Bに対し表表紙26Aが180度の開き角度よりも大きな角度で折れ曲がった状態で通帳挿入排出口8に前斜め上側から近づけられた場合、表表紙26Aの先端部よりも後側に位置する表側中紙27Aの先端部を中央傾斜面3BQに近接又は接触させるようにしてステージ板30Aの前端部の真上よりも後側に位置させて当該表表紙26Aの先端部を通帳挿入排出口8に極力近づけさせることができる。
これにより現金自動預払機1は、通帳カードステージ30のステージ板30Aの前端部にステージ張出部30AZを設けるようにして突出長さL2を伸ばすようにしても、そのステージ張出部30AZの奥行きを極力短くして、当該ステージ張出部30AZが硬貨投入取出口3AX及び紙幣投入取出口3AYに対する硬貨及び紙幣の投入及び取出の邪魔になることを回避することができる。
さらに現金自動預払機1は、通帳挿入排出口8に通帳口通知部35を設け、当該通帳口通知部35により通帳挿入排出口8の縁部(すなわち、左縁、上縁及び右縁)を発光させようにした。
従って現金自動預払機1は、顧客により通帳挿入排出口8に通帳25が挿入される際、当該顧客に通帳挿入排出口8の位置を確実に通知することができる。
これに加えて現金自動預払機1は、通帳口通知部35により通帳挿入排出口8内を照明するようにした。
従って現金自動預払機1は、顧客により通帳挿入排出口8に通帳25が挿入される際、当該顧客に通帳挿入排出口8の位置を、より確実に通知することができる。
これにより現金自動預払機1は、通帳挿入排出口8への通帳25の挿入を、さらに的確にガイドすることができる。
(2)他の実施の形態
(2−1)他の実施の形態1
なお上述した実施の形態においては、通帳カードステージ30においてステージ板30Aの中央前端部にステージ張出部30AZを設けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、ステージ板30Aの前端部の通帳挿入排出口8から突出している範囲内において、突出長さを伸ばしてもカメラ60による硬貨投入取出口3AXの中央部及び紙幣投入取出口3AYの中央部の撮影を遮らない箇所として例えば、左端寄りの箇所に単独で、又は中央前端部と共にステージ張出部を設けるようにしても良い。
すなわち、本発明は、ステージ板30Aの前端部の通帳挿入排出口8から突出している範囲内において、突出長さを伸ばしてもカメラ60による硬貨投入取出口3AXの中央部及び紙幣投入取出口3AYの中央部の撮影を遮らない1又は複数の箇所にステージ張出部を設けるようにしても良い。
そして本発明は、ステージ板30Aの前端部にステージ張出部を設ける位置や、当該ステージ張出部の形成及び大きさを、上向パネル3Aの表面での硬貨投入取出口3AXの中央部及び紙幣投入取出口3AYの形成位置に対する通帳挿入排出口8の形成位置や通帳カードステージ30の配置位置、カメラ60の配置位置、撮影範囲等に応じて適宜選定することができる。本発明は、係る構成によっても、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(2−2)他の実施の形態2
また上述した実施の形態においては、前向パネル3Bの中央傾斜面3BQに、ステージ板30A及びステージ支持板30Bを有する通帳カードステージ30を設けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、前向パネル3Bの中央傾斜面3BQに、ステージ板30Aのみを通帳カードステージとして設けるようにしても良い。
すなわち、本発明は、通帳カードステージを、通帳25を通帳挿入排出口8に対する挿入排出用に一旦載せ、またカードをカード挿入排出口9に対する挿入排出用に一旦載せるための平板のみで構成するようにしても良い。
また本発明は、通帳カードステージを平板のみで構成する場合、当該通帳カードステージに上述した実施の形態によるステージ板30Aの左後張出部30AX及び右後張出部30AYを設けずに、当該左後張出部30AX及び右後張出部30AYに相当する平板を、通帳挿入排出通路40及びカード挿入排出通路の構成部品として前向パネル3Bの裏面に設けるようにしても良い。
本発明は、このような種々の構成によっても、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(2−3)他の実施の形態3
さらに上述した実施の形態においては、前向パネル3Bの中央傾斜面3BQに通帳カードステージ30を設けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、前向パネル3Bの中央傾斜面3BQに、通帳25専用のステージ(すなわち、通帳25のみを通帳挿入排出口8に対する挿入排出用に一旦載せることができるステージ)を通帳挿入排出口8の下縁から突出させるようにして設けるようにしても良い。
また本発明は、前向パネル3Bの中央傾斜面3BQに、カード専用のステージ(すなわち、カードのみをカード挿入排出口9に対する挿入排出用に一旦載せることができるステージ)をカード挿入排出口9の下縁から突出させるようにして設けるようにしても良い。
そして本発明は、係る通帳25専用のステージを、カメラ60による硬貨投入取出口3AXの中央部及び紙幣投入取出口3AYの中央部の撮影を遮らない突出長さにするものの、突出長さL2を伸ばしてもカメラ60による硬貨投入取出口3AXの中央部及び紙幣投入取出口3AYの中央部の撮影を遮らない箇所にはステージ張出部を設けて突出長さを伸ばすようにしても良い。
本発明は、このような構成によっても、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(2−4)他の実施の形態4
さらに上述した実施の形態においては、上向パネル3Aの表面の左後端部に硬貨投入取出口3AXを形成すると共に、右後端部に紙幣投入取出口3AYを形成するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、上向パネル3Aの表面の左後端部に紙幣投入取出口3AYを形成すると共に、右後端部に硬貨投入取出口3AXを形成するようにしても良い。
(2−5)他の実施の形態5
さらに上述した実施の形態においては、前向パネル3Bの中央傾斜面3BQにおいて左下端部に通帳挿入排出口8を形成すると共に、右下端部にカード挿入排出口9を形成するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、前向パネル3Bの中央傾斜面3BQにおいて左下端部にカード挿入排出口9を形成すると共に、右下端部に通帳挿入排出口8を形成するようにしても良い。
(2−6)他の実施の形態6
さらに上述した実施の形態においては、通帳口通知部35において複数の発光素子36にそれぞれ発射光を連続的に発射させて、導光部38の前向発光面38E及び下向発光面38AXを連続的に面発光させると共に、ステージ板30Aの上面のステージ照射範囲RAを連続的に照明するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、通帳口通知部35において複数の発光素子36にそれぞれ発射光を間欠的に発射させて、導光部38の前向発光面38E及び下向発光面38AXを間欠的に面発光させると共に、ステージ板30Aの上面のステージ照射範囲RAを間欠的に照明するようにしても良い。本発明は、係る構成によっても、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(2−7)他の実施の形態7
さらに上述した実施の形態においては、本発明による現金取扱装置を、図1乃至図11について上述した現金自動預払機1に適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、現金自動支払機(CD:Cash Dispenser)や入金専用機、出金専用機等のように、この他種々の構成の現金取扱装置に広く適用することができる。
(2−8)他の実施の形態8
さらに上述した実施の形態においては、上側を向く表面の後端部に硬貨を投入させ、また取り出させるための硬貨投入取出口と、紙幣を投入させ、また取り出させるための紙幣投入取出口とが並べて形成された上向パネルと、前側を向く表面において硬貨投入取出口及び紙幣投入取出口の上側となる所定位置に通帳を挿入及び排出するための通帳挿入排出口が形成された前向パネルとを有するフロントパネルとして、図1乃至図11について上述したフロントパネル3を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、上向パネルに対し前向パネルが垂直に設けられたフロントパネルや、表面がほぼ水平な上向パネルを有するフロントパネル、表面が平坦に形成された前向パネルを有するフロントパネル等のように、この他種々の構成のフロントパネルを広く適用することができる。
(2−9)他の実施の形態9
さらに上述した実施の形態においては、上向パネルの上側を向く表面の後端部に形成された硬貨投入取出口として、図1乃至図11について上述した略円形状の硬貨投入取出口3AXを適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、正方形状や楕円形状、長方形状等のように、この他種々の形状の硬貨投入取出口を広く適用することができる。
(2−10)他の実施の形態10
さらに上述した実施の形態においては、上向パネルの上側を向く表面の後端部に形成された紙幣投入取出口として、図1乃至図11について上述した略長方形状の紙幣投入取出口3AYを適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、正方形状や楕円形状等のように、この他種々の形状の紙幣投入取出口を広く適用することができる。
(2−11)他の実施の形態11
さらに上述した実施の形態においては、前向パネルの前側を向く表面において硬貨投入取出口及び紙幣投入取出口の上側となる所定位置に形成された通帳挿入排出口として、図1乃至図11について上述した横幅が通帳横幅よりも長い所定長さに選定されると共に、縦幅が例えば、閉じた状態の通帳25を2、3冊重ねた場合の全体の厚みに相当するような所定長さに選定された略長方形状の通帳挿入排出口8を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、横幅が通帳横幅とほぼ等しい長さに選定されると共に、縦幅が閉じた状態の1冊の通帳25の厚みとほぼ等しい長さに選定された略長方形状の通帳挿入排出口や、横幅が通帳横幅とほぼ等しい長さに選定されると共に、縦幅が閉じた状態の通帳25を2、3冊重ねた場合の全体の厚みに相当するような長さに選定された略長方形状の通帳挿入排出口等のように、この他種々の構成の通帳挿入排出口を広く適用することができる。
(2−12)他の実施の形態12
さらに上述した実施の形態においては、前向パネルの表面に、通帳挿入排出口の下縁から前側に突出するように設けられたステージとして、図1乃至図11について上述した通帳カードステージ30を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、ステージ板30Aのみで構成されるステージや、通帳挿入排出口8専用のステージ等のように、この他種々の構成のステージを広く適用することができる。
(2−13)他の実施の形態13
さらに上述した実施の形態においては、ステージよりも上側となる前向パネルの所定位置に配置され、少なくとも硬貨投入取出口の中央部から紙幣投入取出口の中央部までを撮影範囲とするカメラとして、図1乃至図11について上述した前向パネル3Bの裏面に配置されたカメラ60を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、前向パネル3Bの上部傾斜面3BP(すなわち、表面)に突出させるようにして設けられたカメラのように、この他種々のカメラを広く適用することができる。
(2−14)他の実施の形態14
さらに上述した実施の形態においては、ステージに設けられたステージ張出部として、図1乃至図11について上述した略台形状のステージ張出部30AZを適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、山形のステージ張出部や、左右の端部に弓形状に凹む切欠き部が形成されたステージ張出部等のように、この他種々の構成のステージ張出部を広く適用することができる。
(2−15)他の実施の形態15
さらに上述した実施の形態においては、前向パネルに設けられ、通帳挿入排出口の位置を通知するための通帳口通知部として、図1乃至図11について上述した通帳口通知部35を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、複数の発光素子36に換えて冷陰極管を有する通帳口通知部のように、この他種々の構成の通帳口通知部を広く適用することができる。
(2−16)他の実施の形態16
さらに上述した実施の形態においては、光源として、図1乃至図11について上述した複数の発光素子36を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、冷陰極管のように、この他種々の光源を広く適用することができる。
(2−17)他の実施の形態17
さらに上述した実施の形態においては、各発光素子の発射した発射光を導光してコ字状の発光面を面発光させる導光部として、図1乃至図11について上述した導光部38を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、例えば、左導光板38Cの下端面から右導光板38Dの下端面に亘り細長い平板状の下導光板を設け、当該下導光板を、ステージ板30Aの上面に形成した溝部に嵌合させて配置される導光部のように、この他種々の構成の導光部を広く適用することができる。
(2−18)他の実施の形態18
さらに上述した実施の形態においては、前向パネルの表面に、通帳挿入排出口と並べるようにして形成されたカード挿入排出口として、図1乃至図11について上述した横幅がカードの横幅よりも長い所定長さに選定されると共に、縦幅がカードを2、3枚重ねた場合の全体の厚みに相当するような所定長さに選定されたカード挿入排出口9を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、横幅がカードの横幅とほぼ等しい長さに選定されると共に、縦幅がカード1枚の厚みとほぼ等しい長さに選定された略長方形状のカード挿入排出口や、横幅がカードの横幅とほぼ等しい長さに選定されると共に、縦幅がカードを2、3枚重ねた場合の全体の厚みに相当するような長さに選定された略長方形状のカード挿入排出口等のように、この他種々の構成のカード挿入排出口を広く適用することができる。