JP6035756B2 - 現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置に関し、特に、トナーとキャリアとを含む二成分系現像剤を使用対象とした現像機構に関する。
複写機やプリンタあるいはファクシミリ装置や印刷機などの画像形成装置においては、潜像担持体である感光体上に形成された静電潜像を現像装置により可視像処理し、可視像をシートなどに転写することにより記録出力を得ることができる。
現像に用いられる現像剤には、磁性あるいは非磁性トナーのみの一成分系現像剤の他にトナーとキャリアとを混合した二成分系現像剤がある。
二成分系現像剤は、トナーとこれを担持するキャリアとで構成され、攪拌混合時に生起される摩擦帯電作用によりトナーを帯電されて感光体上の静電潜像が形成されている現像領域に搬送される。
現像装置には、内部に配置されている磁極からの磁力により周面に現像剤を穂立ちさせて感光体上の静電潜像に向け現像剤を供給する現像剤担持体としての現像スリーブと、現像スリーブに対して撹拌混合した現像剤を供給するスクリューオーガ等の撹拌部材とを備えた構成が知られている(例えば、特許文献1)。
現像装置では、現像スリーブ表面に担持された二成分系現像剤が内部に設けられている磁極により穂立ちされながら現像スリーブの回転と共に移動し、現像領域に向け搬送される。
一方、現像スリーブを収容している現像装置のケーシングでは、内部に収容されている現像剤中のトナーが外部に飛散するのを防止する構成を採用することが知られている。
つまり、ケーシングの一部に設けられている開口から周面の一部を露出させて感光体に対向している現像スリーブは、現像領域を通過した現像剤を開口に進入させてケーシング内に回収させるようになっているが、現像剤が進入する側の開口では、現像スリーブとケーシング内壁との間の距離に相当するケーシングギャップを所定の寸法に設定するようになっている。
ケーシングギャップが大きすぎると、現像剤の進入位置で現像剤先端とケーシング内壁との間に存在する隙間からケーシング内のトナーが外部に飛散することがある。
このため、ケーシングギャップは、現像剤の先端がケーシング内壁に触れることができる寸法に設定され、開口内に現像剤が進入する際に開口部近傍へ外気を吸い込みやすくすると共に現像剤とケーシング内壁との接触によるシール性を利用してケーシング内からのトナーの飛散を防止するようになっている(例えば、特許文献1,2)。
ところで、現像剤は、現像領域を通過すると現像スリーブの回転に連動して現像装置のケーシング内に移動して回収されるが、回収に際して現像装置側でのトナーの入口に相当する開口の構成が原因してトナーが凝集化しやすくなるという問題がある。
つまり、現像スリーブは、上述した特許文献に開示されているように、感光体と対向する周面の一部が現像装置のケーシングから外部に露出している。このため、現像領域を通過した現像剤は、現像領域を通過した現像スリーブの回転方向下流側にて対向するケーシングの開口からケーシング内に回収される。
ケーシングの開口に設定されているケーシングギャップは、上述したように、トナーの飛散防止のための重要な要件となるものであり、通常、現像スリーブ周面で穂立ちしている現像剤とケーシング内壁とが触れ合うことができる距離を設定されている。
従って、ケーシングギャップが大きすぎるとケーシング内のトナーが開口から外部に漏れ出して飛散することがある。
一方、ケーシングギャップの距離を小さくして、換言すれば、開口を狭くしてトナー飛散を防止するようにした場合には、特許文献2に開示されているように、現像剤とケーシング内壁との接触状態が良好となることで開口を通過した際に開口近傍をケーシング内部に向けて気流を吸い込みやすくできること、そしてシール作用が得られることによってトナーの飛散を防止できる。
しかし、このようなケーシングギャップの設定、特に、ケーシングギャップが狭くなると、開口に進入する現像剤がケーシング内壁との間で圧力を受けることになる。
このような状態が高温高湿条件下において長時間放置されると、現像スリーブ表面に存在して移動しようとする現像剤中のトナーが圧力を受けることで凝集化されて固着することがある。
さらに加えて、ケーシングギャップを設定されたケーシング側の開口直後に現像スリーブと近接した現像剤搬送経路が存在している場合には、開口近傍で現像スリーブに担持された現像剤が磁極からの磁力により保持されたままとなりやすい。
このため、磁極からの磁力により現像剤が現像スリーブ表面に抱き込まれた状態となり、いわゆる、その部分で止まる場合がある。
このような状態において開口に進入しようとする現像剤は、磁力により保持されて止まっている現像剤からの抵抗を受けて圧力、つまり剤圧が上昇しやすくなり、結果として、上述したように凝集化が促進される虞がある。
トナーの凝集化による固着が生じると、現像スリーブ状での現像剤の担持量が不均一となり、画像上で濃度ムラなどの異常画像が発生することになる。
本発明の目的は、上述した現像装置における問題に鑑み、トナー飛散を防止するためのケーシングギャップの設定において、現像スリーブが休止状態にて長時間放置された場合でもケーシングの開口に進入する現像剤の凝集化を防止して異常画像の発生を防ぐことが可能な構成を備えた現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明は、像担持体に対向して現像ニップを形成する現像スリーブと、前記現像スリーブ内に設けられた複数の磁極と、前記現像スリーブおよび前記複数の磁極を収容するケーシングと、を有し、前記ケーシングは、前記現像スリーブと対向して該現像スリーブとの間に開口を形成する内壁を備え、前記複数の磁極は、前記現像スリーブの回転方向において前記現像ニップの両側に配置された同極性の2つの磁極を有し、前記内壁は、前記現像スリーブの周面に沿った曲面と、前記回転方向において前記曲面の下流側に隣り合って位置し前記現像スリーブとの距離が該曲面より大きい窪み部と、を有し、前記窪み部は、前記2つの磁極のうちの一方の磁極の磁束密度が最大となる位置での前記現像スリーブの法線上に設けられ、前記曲面は、前記ケーシングに設けられているトナーの補給部と対応する位置で、前記現像スリーブの周方向に沿った幅が、前記トナーの補給部と対応しない位置に対して長くされていることを特徴とする現像装置にある。
本発明によれば、現像領域を通過した現像剤が進入するケーシングの開口の構成として、現像スリーブに対向する内壁が現像剤の移動方向上流側から下流側に沿って該移動方向の一部を境にして現像スリーブとの対向間隔に相当するケーシングギャップを大きく変化させる構成を用いている。
このため、上流側では対向間隔が狭くなることを利用して空気の吸い込みおよびシール作用を発揮させてトナーの飛散を防止させると共に、下流側では現像スリーブ内の磁極からの磁力により吸引されてケーシングギャップ内で抱え込まれていた現像剤が下流側で搬送空間が大きくなることにより放散されやすくなり、現像剤が受ける圧力を小さくすることができる。
これにより、下流側に滞留する現像剤からの圧力を受けることが少なく、圧力による凝集化が抑制されてトナー塊の存在による濃度ムラを防ぐことが可能となる。
現像装置を用いる画像形成装置の一実施形態を説明するための模式図である。 現像装置の一実施形態に用いられる要部構成を説明するための模式図である。 図2に示した現像装置の現像スリーブの作用を説明するための模式図である。 図3に示した現像スリーブの内部構成を説明するための断面図である。 図2に示した現像装置に用いられる現像剤供給部材および現像剤回収部材の設置構造およびその作用を説明するための斜視図である。 図2に示した現像装置の外観図である。 図5に示した現像剤供給部材および現像剤回収部材を示す平面図である。 現像装置の一実施形態における特徴部を説明するための図2相当の模式図である。 図8に示した特徴部の作用を説明するための図である。 図8に示した特徴部の変形例を説明するための斜視図および部分的拡大図である。 従来の現像装置の一例を示す模式図である。
以下、図に示す実施形態により本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、現像装置を用いる画像形成装置の一実施形態に係る構成を示す図であり、同図において画像形成装置は次の構成よりなる。
図1に示す画像形成装置は、転写紙8を搬送する搬送ベルト15に沿って該搬送ベルト15の移動方向(搬送方向)上流側から順に、複数の画像形成部17K、17M、17Y、17Cが配列された、所謂タンデムタイプといわれるカラー画像形成装置である。なお色の順序はこの限りではない。たとえば黒を最下流に配置し、MCYKの順に作像することも可能である。
各色の画像形成部は、それぞれが複数部材の組み合わせからなり画像形成を行なう。必ずしもユニットとして構成されている必要はない。
画像形成部17Kは黒、画像形成部17Mはマゼンタ、画像形成部17Yはイエロー、画像形成部17Cはシアン、の各画像を形成するもので、これら各画像形成部は形成する画像の色が異なるだけで、内部構成は各画像形成部とも共通である。
よって、以下の説明では、画像形成部17Kについて概要を説明し、他の画像形成部については、画像形成部17Kにおける各部材の符号末尾に付したKを、画像形成部17MについてはM、画像形成部17YについてはY、画像形成部17CについてはCにそれぞれ置き換えて示すにとどめ、説明は省略する。
搬送ベルト15は、その一方が駆動回転させられる駆動ローラと、他方が従動回転させられる従動ローラである搬送ローラ18、19によって回動可能に支持されたエンドレスベルトからなり、これら搬送ローラの回転と共に、矢印の向きに回転させられるようになっている。
搬送ベルト15の下方には転写紙8が収納された給紙トレイ20、21、22が備えられている。
例えば、給紙トレイ20に収納された転写紙8のうち、最上位置にある転写紙8は、画像形成時に送り出されてレジストローラ23で一旦待機させられ、画像形成部17Kにおける画像形成とタイミングを合わせて送り出され、静電吸着により搬送ベルト15に吸着される。こうして搬送ベルト15に吸着された転写紙8は最初の画像形成部17Kに搬送され、ここで黒の画像が転写される。
画像形成部17Kは、図2以降を用いて後述する部材と構成機能が同等の部材を備えている。これら構成機能が同等の部材については、図2以降におけるものと同じ符号の末尾にKを付し感光体1K、帯電装置2K、現像装置3Kなどで示している。
搬送ベルト15の上側張設部分の裏側には転写装置5Kが配置されており、また、感光体1に露光用の光Lを照射して静電潜像を形成する手段として書込手段16が設けられている。
カラー画像の画像形成に際し、画像形成部17Kでは、感光体1Kの周面が暗中にて帯電装置2Kにより一様に帯電された後、光走査装置16Kからの黒画像に対応した露光用の光Lにより露光され、静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置3Kにおいて黒トナーにより可視像化され、感光体1K上に黒のトナー像が形成される。
このトナー像は感光体1Kと搬送ベルト15上の転写紙8とが接する位置、所謂転写位置で転写紙8と合致して転写装置5Kの働きにより転写紙8上に転写され、該転写紙8上に単色(黒)の画像が形成される。転写を終えた感光体1Kは該感光体1Kの周面に残留した不要なトナーがクリーニング装置6Kにより除去され、次の画像形成に備えられる。
このようにして、画像形成部17Kで単色(黒)を転写された転写紙8は、搬送ベルト15によって次の画像形成部17Mに搬送される。
画像形成部17Mでは、前記画像形成部17Kにおけると同様のプロセスにより感光体1M上に形成されたマゼンタのトナー像が前記転写紙8上の黒のトナー像に重ね転写される。
転写紙8はさらに次の画像形成部17Yに搬送され、同様にして感光体1Y上に形成されたイエローのトナー像が転写紙8上に既に形成されている黒及びマゼンタのトナー像に重ね転写される。同様にしてさらに、次の画像形成部17Cでは、シアンのトナー像が重ね転写されて、フルカラーのカラー画像が得られる。
フルカラーの重ね画像が形成された転写紙8は、画像形成部17Cを通過した後、搬送ベルト15から剥離されてから定着部24で一対の定着ローラ間を通過する間に定着された後、排紙トレイ25へ排紙される。
図2は、画像形成部に用いられるプロセスカートリッジの構成を示す図であり、同図において画像形成部17(便宜上、色を区別するアルファベットは省く)には、感光体1が図示矢印方向に回転可能に設けられており、感光体1の周囲には、感光体1の回転方向に沿って画像形成処理に用いられる帯電装置2、露光装置(便宜上、走査光を符号Lで示す)、現像装置3、転写装置5,クリーニング装置6が配置されている。
帯電装置2は、感光体1の上部、時計の文字盤でいうところの略11時の位置には帯電装置2が配置されている。帯電装置2は本実施形態の場合、感光体1と同速度で回転される回転体からなるが、回転体に限らずコロナ放電タイプでもよい。
帯電装置2により感光体1の表面は暗中で一様に帯電された後、図示省略の書き込み手段からの露光用の光Lの照射を受けて静電潜像が形成される。帯電により感光体1上に形成された静電潜像は感光体1の回転と共に下流側に移動し現像装置3に至る。現像装置3は、図2において感光体1の右横に配置されている。
現像装置3は、粒度が20〜60μmに設定されたキャリアとトナーとを含む二成分系現像剤を収容可能な空間を有した現像容器に相当するケーシング301内において、回転可能な現像スリーブ302の回転中心O−2に対して縦方向に配置されて撹拌搬送した現像剤320を現像スリーブ302に向けて汲み上げることができる現像剤供給部材に相当する供給室搬送部材304及び現像スリーブ302から現像後の現像剤を回収して攪拌搬送する現像剤回収部材に相当する回収室搬送部材305および現像スリーブ302上に担持される現像剤の層厚を一定化するドクターブレードなどの現像剤現像剤層厚規制部材303が設けられている。この場合にいう攪拌搬送時の搬送方向は図2の紙面に直角な方向であり、現像剤は、回転時に周回しながら紙面と直角な方向に移送される。
現像剤供給部材に相当する供給室搬送部材304および現像剤回収部材に相当する回収室搬送部材305は、ケーシング301内において両搬送部材間に向けて容器内壁から延長されて供給室搬送部材304により汲み上げられた現像剤を現像剤層厚規制部材303に向けて貯留させるスペースCを有する仕切り部に相当する仕切り板306によって現像剤の供給室側と回収室側とに区切られて配置されている。
現像スリーブ302は、前述したと同様に時計の文字盤で表現した場合に2時と3時の間の位置(2時半の位置)で感光体1に近接して対向させることで現像ニップ領域Aを構成するようにして近接配置されている。
この感光体1との対向部位に相当するケーシング301の部位は、現像スリーブ302を露出させるため開口している。
現像スリーブ302によりケーシング301内の現像剤320は、現像ニップ領域Aへ搬送されるようになっている。現像ニップ領域Aで感光体1の表面に形成されている静電潜像に現像剤320中のトナーが付着してトナー像として顕像化される。現像スリーブ302上に担持された現像剤中のトナーにより可視像処理されたトナー像は感光体1の回転と共に下流側に移動し転写装置5に至る。
転写装置5は感光体1の下部、つまり、前述したと同様に時計の文字盤でいうところの6時の位置に配置されている。
本実施形態では転写装置5は回転体からなるが、回転体に限らずコロナ放電タイプでもよい。感光体1と転写装置5とが対向する領域を転写領域Bと称する。
感光体1上のトナー像は転写領域Bにおいて転写紙8に転写され転写紙8上の画像となる。なお感光体上のトナーを中間転写体(中間転写ベルトなど)に一旦転写され、その後、色トナーを一括して転写紙に転写する中間転写ベルト方式にも適用は可能であり、その場合は転写領域Bで感光体1上のトナーを中間転写体(この場合には搬送ベルト15が中間転写ベルトとして用いられる)に転写することになる。
転写後の感光体1は、感光体1の回転と共に下流側へ移動してクリーニング装置6に至る。
クリーニング装置6は10時の位置に配置されている。クリーニング装置6は、転写紙に転写し切れずに感光体1の表面に残ったトナーを、クリーニングブレード601により除去する。クリーニング装置6を通過した感光体1の表面は、その後、帯電装置2により表面を一様に帯電され、次の画像形成工程を繰返す。
現像装置3では、現像剤供給部材に相当する供給室搬送部材304によって搬送攪拌された現像剤が現像剤層厚規制部材303により層厚を規定された後現像剤スリーブ302に供給され、現像後、現像剤回収部材に相当する回収室搬送部材305に向けて移動し、さらに、供給室搬送部材が位置する供給室側に再搬送されるという循環作用を行うようになっている。
図3は、現像装置3の詳細を説明するための図であり、同図において供給室搬送部材304および回収室搬送部材305は、現像剤の攪拌搬送が可能な螺旋形状のスクリューが用いられており、スクリュー羽根の外径が16mm以下のものが用いられている。
図3において現像スリーブ302は、円周方向に複数の磁石MG(図の煩雑化防止のため1個についてのみ符号で示す。)を配置したマグネットローラ302dを内部に有し、その周囲を円筒状のスリーブ302cが回転軸302eと一体的に回転する構成となっている。
スリーブ302cはアルミ等の非磁性の金属で形成されている。
マグネットローラ302dは、各磁石MGが所定の方向を向くように不動部材、例えば、ケーシング301に固定されており、その周囲をスリーブ302cが回転して、磁石MGによって引き付けた現像剤320を搬送していく。
現像スリーブ302の構造を示した図4において、現像スリーブ302は主として不動部材ケーシング301に固定されている固定軸302a及びこの固定軸302aと一体の円柱状をしたマグネットローラ302dと、マグネットローラ302dのまわりをギャップを介して覆っているスリーブ302c及びこのスリーブ302cと一体的な回転軸302eからなる。固定軸302aに対して回転軸302eは軸受302fを介して回転自在であり、回転軸302eは図示省略の回転駆動手段から動力を伝達されて回転駆動される。
マグネットローラ302dの外周部には、図3に示すように所定の間隔をおいて複数の磁石MGが固定されている。これらの磁石MGの周囲をスリーブ302cが回転する。
これらの磁石MGは、スリーブ302cの周表面に現像剤を穂立ちさせ、また穂切りなどさせるように磁界を形成するためのものである。これらの磁石MGから発せられる法線方向磁力線に沿うように、磁性のキャリアが集合して磁気ブラシが形成される。
マグネットローラ302dの構成は多々あるが、ここで、図3に示すように、スリーブ302cの内部に3つの磁石MGを有し、3つの磁極(磁力分布)が生じるマグネットローラの構成を説明する。
現像スリーブ302の中心O―1と感光体の中心O―2を結ぶ線上で対向する部分(現像ニップ領域Aに相当する領域)の磁極をP1極(現像極)と称し、以下反時計まわりの向きで示す現像スリーブ302の回転方向順に、各磁極をP2(ケーシング対向極)、P3極(現像剤規制部材対向極)と称する。
極性はP1極から、N、S、S極としているが、これらは各極が反対の極性であっても構わない。P1極は現像極であり、感光体1に対向している。P2はケーシングに対向しており、P3は現像剤規制部材に対向している。
現像スリーブ302と感光体1は現像ニップ領域A(図1参照)で直接には接触せずに、現像に適する一定の間隔、現像ギャップGPを保持して対向している。
現像スリーブ302上において、現像剤320を穂立ちさせ、現像剤320を感光体1に接触させることで、感光体1表面の静電潜像にトナーを付着させて可視像化(顕像化)する。
現像装置3では、図2において現像スリーブ302の固定軸302aに、接地されたバイアス用の電源が接続されている(不図示)。
固定軸302aに接続された電源VPの電圧は、図3において不図示の導電性の軸受および導電性の回転軸302eを経てスリーブ302cに印加される。一方、感光体1を構成する最下層の導電性支持体は接地されている。
図2に示した現像ニップ領域Aには、キャリアから離脱したトナーを感光体1側へ移動させる電界を形成しておき、スリーブ302cと感光体1の表面に形成された静電潜像との電位差によりトナーを感光体1側に向けて移動させることに供している。
なお、図示した現像装置は露光用の光L(図1参照)で書き込む方式の画像形成装置と組み合わせた例としている。帯電装置2により感光体1上に一様に負極性の電荷を乗せ、書込量を少なくするために画像部を露光用の光Lで露光することで、低下した電位の画像部(静電潜像)に負極性のトナーで現像する所謂反転現像方式を採用している。これは一例であり、現像方式の中で、感光体1に乗せる帯電電荷の極性は大きな問題ではない。
現像後、P2極は現像スリーブ302上に担持された現像後の現像剤320を現像スリーブ302の回転と共に下流側に搬送し、ケーシング301内に引き入れる。
P2とP3極は同極性としてあり、P2〜P3極間では穂立ちさせる磁力がなく穂が寝た状態となり、それまで現像スリーブ302周囲に引き寄せていた現像剤320を現像スリーブ302から引き離す“剤離し”の作用が働く。
この穂が寝た状態となる現像スリーブ上のP2〜P3極対応部(磁力分布曲線の山形のピークが他と比べて極めて低い領域)は現像スリーブ302から現像剤320を離す、剤離し領域(図2に符号9で示す。)を形成している。
感光体1にトナーを付着させた現像剤320は、現像剤中のトナー濃度が下がっているため、仮に、このトナー濃度が低下した現像剤が現像スリーブ302から離れずに再度現像ニップ領域Aに搬送され現像に供されると狙いの画像濃度を得ることができないという不具合が生じてしまう。
これを防止するため、本例では、現像後の剤離し領域9で、現像スリーブ302から現像剤を離す。現像スリーブ302から離した現像剤はその後、狙いのトナー濃度、トナー帯電量になるように、ケーシング301内で十分に撹拌混合する。
こうして、狙いのトナー濃度、帯電量にされた現像剤は、供給室搬送部材304により現像剤貯留スペースCに供給される。その際、現像スリーブ302よりも上方に配置された供給室搬送部材304から供給された、現像剤がダイレクトに現像剤貯留スペースCへと押込まれるのを防止するため、流れ込み防止壁を乗り越えて現像剤貯留スペースCへと現像剤が供給されるような工夫がなされている(流れ込み防止壁311は後述する仕切り部を構成する仕切り板306の一部に形成されている)。
貯留スペースCに供給された現像剤はP3極のピーク位置の直近下流部に位置する現像剤規制部材303を通過することにより、所定の厚さに整えられて、磁気ブラシを形成しながら現像ニップ領域Aに搬送される。また、P3極は、現像剤を搬送する搬送極の機能を担っている。
以下、必要に応じて、現像装置の内部の構成を組み立て状態で示した図5及び分解状態で示した図6を参照しつつ、各部材の配置構成などを説明する。
図2、図3に示したように、供給室搬送部材304は、現像スリーブ302のまわりの位置であって現像スリーブ302の位置に対して、時計の文字盤でいうところの2時の方向に配置されている。この位置は現像剤規制部材303の上流側でもある。
図5,6に示すように、供給室搬送部材304は回転軸の回りにスパイラルを設けたスクリュー形状をしており、現像スリーブ302の中心線O―302aと平行な中心線O−304を中心に矢印で示す時計まわりの向きに回転し、該中心線O−304の長手方向奥側から手前側に向けて矢印11で示すように現像剤を撹拌しながら搬送する。つまり、供給室搬送部材304は回転軸の回転により現像剤をその軸方向、手前から奥側に向けて搬送する。
回収室搬送部材305は現像スリーブ302のまわりの位置であって現像スリーブ302の4時の方向上で、剤離し領域9の近傍に配置されている。図5に示すように、回収室搬送部材305は回転軸の回りにスパイラルを設けたスクリュー形状をしており、現像スリーブ302の中心線O―302a(図2参照)と平行な中心線O−305(図2参照)を中心に矢印で示す反時計まわりの向きに回転し、中心線O−305(図2参照)の長手方向奥側から手前側に向けて、図5において矢印12で示すように現像剤を撹拌しながら搬送する。つまり、回収室搬送部材305は回転軸の回転により現像剤を供給室搬送部材304による搬送方向と逆向きの奥側から手前側に向けて搬送する。
回収室搬送部材305に対して供給室搬送部材304は上方に位置する関係となっており、ケーシング301内で供給室搬送部材304周囲の空間と回収室搬送部材305周囲の空間とは隣接している。
図5に示すように、供給室搬送部材304及び回収室搬送部材305の手前側端部は現像スリーブ302の手前側端部よりも若干手前側に位置するように設定されて現像スリーブ302の手前側端部の現像剤の供給を確保している。
また、図6および図7に示すように、供給室搬送部材304及び回収室搬送部材305の奥側端部は現像スリーブ302の奥側端部よりも奥側に位置するようにして後述するトナー補給のためのスペースを確保している。現像剤規制部材303は現像スリーブ302の長さに合わせて設置されている。
図2および図3において供給室搬送部材304と回収室搬送部材305の間には、供給室搬送部材304周囲の空間と回収室搬送部材305周囲の空間とを遮蔽する仕切り部として用いられる仕切板306がケーシング301の内側に支持されている。この仕切板306の両側端部には、図7に示すように、連通口307および308が設けられている。
図5において回収室搬送部材305で矢印12の向きに搬送された現像剤は、その搬送方向端部でケーシング301の側壁で進路を絶たれるため該側壁に沿って盛り上がり、前述した連通口307(図7参照)を介して矢印14に沿って供給室搬送部材304により該供給室搬送部材304に沿う上搬送路を移動する(矢印11で示す向きへの移動)。
同様に、供給室搬送部材304で矢印11の向きに搬送された現像剤はその搬送方向端部でケーシング301の側壁で進路を絶たれるために連通口308を介して該側壁に沿って降下し、矢印13に沿って回収室搬送部材305により該回収室搬送部材305に沿う下搬送路に移動する(矢印12で示す向きに移動)。
図2、図3において現像装置3は、現像剤を担持して回転し感光体1に形成された静電潜像を可視像化する現像スリーブ302と、現現像スリーブ302の中心線O−302aと平行な中心線O−304を中心に回転してその中心線O−304の長手方向に現像剤を撹拌しつつ搬送する供給室搬送部材304と、現像スリーブ302から現像剤を離す剤離し領域9の近傍に配置されていて現像スリーブ302の中心線O−302と平行な中心線O−305を中心に回転することで供給室搬送部材304が現像剤を搬送する向きの反対の向きに現像剤を撹拌しつつ搬送する回収室搬送部材305と、供給室搬送部材304と回収室搬送部材305の間であって供給室搬送部材304周囲の空間と回収室搬送部材305周囲の空間とを遮蔽する両端に開口を有する仕切板306とを有する構成を備えている。
現像装置3では、図5において矢印11、13、12、14に沿う循環搬送路を構成するケーシング301内の各搬送部材304、305が現像スリーブ302の横に上下に2本並べて配置されることから、現像スリーブから離れる方向(水平方向に)に2つの撹拌搬送部材を配置する図11に示した従来技術に比べて、現像装置の横(水平方向)の大きさを小さくすることができる。
さらに、水平方向のコンパクト化を図った現像装置3においても、仕切板306により供給室搬送部材304周囲と回収室搬送部材305周囲の空間が仕切られているので、現像スリーブ302に対しては供給室搬送部材304により、トナーとキャリアを十分に撹拌混合された現像剤320のみが供給され、現像直後のトナー濃度の下がった現像剤は専ら回収室搬送部材305により撹拌搬送されるだけで、直ぐに現像スリーブ302に供給されることがないので、現像スリーブ302へは狙いの帯電量を持ったトナーだけが現像に用いられることとなり、高画質を得ることができる。
一方、現像装置3内での現像剤管理の一つであるトナー濃度管理は、トナーの補給制御によって行われる。
トナーの補給に関して説明すると、次の通りである。
現像装置3内の現像剤320(図2参照)は、現像動作を繰り返すうちにトナーが消費されていくので、現像装置外部から装置内の現像剤に対してトナーを補給する必要がある。
そこで、現像装置3では、図6において現像装置3の奥側の端部近傍に設けた開口で構成されている現像剤の補給部(以下、補給開口という)309より外部からトナーの補給を行なう。
この部位での補給では、補給されたトナーが直ちに現像に供されることはなく、図7において示す連通部308(図7では連通口と表示してある)を通過して回収室、つまり、図2において回収室搬送部材305が配置されている空間に供給されることとなる。
回収室に供給されたトナーは回収室搬送部材305で撹拌され安定した所定のトナー濃度で現像に供される。
回収室搬送部材305が配置されている下搬送路では、現像スリーブ302から離れた現像剤320を回収するのみで、現像スリーブ302へのトナー供給は行なわないので、補給開口309から新しく補給されたトナーにより十分に撹拌されていないトナー濃度が不均一な状態の現像剤が現像に供されることがない。
この補給トナーは現像スリーブ302から離れたトナー濃度の低下した現像剤320中で撹拌混合されながら、現像装置3の手前側まで搬送されるまでにトナー濃度が正常化され、供給室搬送部材304による上搬送路まで持ち上げられ、供給室搬送部材304により奥側に搬送されながら現像スリーブ302に供給され現像に使用される。
トナー補給制御に関しては、図示しないが、図5に示したユニットの下部における回収室搬送部材305の搬送方向下流側端部に設けられたトナー濃度センサが用いられるようになっている。
トナー濃度センサは、透磁率の変化を検出することで現像剤に含まれるトナーの濃度を検出することができ、検出結果に応じて新規トナーの補給が必要かどうかを判断できるようになっている。
トナー濃度センサが回収室搬送部材305の搬送方向下流側端部に設けることで、安定したキャリア濃度検知が可能となる、つまり、図5にて矢印11、13,12,14で示したように、供給室搬送部材304により奥側まで搬送される前に、現像に使用されることから、回収室搬送部材305により手前側へ戻される現像剤が多くなり、現像剤320が手前側に溜まる傾向にある。
このため、トナー濃度センサを回収室搬送部材305の下流側に配置することで、センサ上方には現像剤が常に充填していることになるので、この位置にトナー濃度センサを配置することで安定したキャリア濃度検知が可能となる。
図示した画像形成装置のように、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色毎に、感光体を横方向に並べて各感光体に帯電装置や現像装置等を設けて静電潜像を形成し、可視像化してから転写紙に順次転写してフルカラー画像を得るタンデム方式のカラー画像形成装置では、横方向に並べた感光体1K、1M、1Y、1Cに対してそれぞれ現像装置3K、3M、3Y、3Cが設けられている。このため、画像形成装置を小さくするには、各感光体の間隔を狭める必要があるがそのためには各現像装置も水平方向(横方向)の大きさを小さくする必要がある。
各現像装置として後述する構成を備えたものを使用することにより、各現像装置の横寸法が図11に示した従来のものよりも小さくできるので、画像形成装置の小型化を図ることができる。
しかも、これらの現像装置3K、3M、3Y、3Cは前記したように、剤離し領域、剤汲み上げ領域、供給室搬送部材、回収室搬送部材、仕切板などを具備した構成としているので、狙いの帯電量を持ったトナーが現像に用いられることとなり、高画質を得ることができる。また、トナーの劣化を抑制できるので、現像剤の性能を長期にわたり安定して維持することが可能で、高寿命、高耐久な現像装置を提供することができる。このような利益はタンデム式のフルカラー画像形成装置に特有のもとではなく、単色の画像形成装置においても得ることができることはもちろんである。
以上のような現像装置を備え画像形成装置の構成を対象として本実施形態での特徴について説明すると次の通りである。
本実施形態の特徴は、現像スリーブの一部が露出するように設けられたケーシングの開口内壁において、開口に進入する際の現像剤の移動方向上流側から下流側に沿って現像スリーブと対向する面と現像スリーブとの間の距離に相当するケーシングギャップの大きさが異ならせてあることにある。
図8は、図1に示した現像装置の拡大図である。
同図において、ケーシング301における現像スリーブ302の一部を露出される開口の内壁のうちで、現像領域を通過し終えた現像スリーブ302の周面が開口内に入り込む側の内壁301Aは、現像スリーブ302との間の距離が一様な面ではない。つまり、スリーブ302に連動する現像剤が開口内に進入する移動方向上流側と下流側とで現像スリーブとの間の距離に相当するケーシングギャップが変化させてある。
図8(A)において、感光体1と対向する現像領域を通過した現像スリーブ302に担持されている現像剤は、現像スリーブ302の回転方向に順じて開口の内壁301Aに進入する。
現像剤が進入する側の開口内壁301Aは、図8(B)に示すように、現像剤が進入する移動方向上流側に曲面301A1が、そして曲面の一部を境に下流側に曲面301A1を窪ませた面を有する窪み部301A2が連続して設けられている。これにより、開口内壁301Aは、現像剤の移動方向に沿って上流側よりも下流側でのケーシングギャップが大きくされている。
曲面301A1は、現像スリーブ302の回転中心を基準とする曲率半径(符号Rで示す)として、現像剤先端が触れる半径を持たせて形成されている。これにより、現像剤が開口内壁301Aに進入する際に吸い込み気流を生起させると共に先端が触れていることでシール性を確保できることにより開口内からのトナーの飛散を防止できるようになっている。
一方、窪み部301A2は、窪み始めの位置(図8中、符号SLで示す位置)が現像スリーブ302内に配置されている磁極の磁束密度が最大となる位置(図中、符号Fmaxで示す位置)から現像スリーブ302の回転方向上流側に位置決めされている。この場合の磁極は、図3において示したP2(ケーシング対向極)が相当している。
窪み始めの位置を上述した位置に設定する理由は次の通りである。
現像スリーブ302上での現像剤の穂立ちは、磁極P2の放線方向磁束密度の半値中央各近辺で穂立ちする傾向となるので、最も穂立ちしている位置、換言すれば、磁力による現像剤の拘束力が最も強く、回収室搬送部材305が配置されている搬送空間から吸引された現像剤が現像スリーブ上に抱え込まれて止められる位置において現像剤の占有空間を大きくして放散しやすく、換言すれば凝集状態を解除しやすくすることで現像剤に作用する圧力を低減することが狙いである。
このように、曲面301A1と窪み部301A2とを組み合わせることにより、開口に進入してくる現像剤によるトナー飛散の防止そして、進入する現像剤への圧力の軽減による凝集化の防止によってトナー塊ができた場合に発生する画像の濃度ムラを防止することができる。
一方、現像剤の抱え込み防止のための構成として、図8において、窪み部301A2の底面は、現像剤回収部材である回収室搬送部材305の軸線O−305よりも上側に位置決めされている(符号Hで示す状態)。この構成においては、曲面301A1に連続する位置で若干の空間を設けることができるので、曲面301A1の空間よりも拡大して現像剤の放散を促進して現像剤が受ける圧力を小さくすることが可能となる。
図9は、本実施形態におる構成に関する作用を説明する図であり、同図において(A)は窪み部301A2を設けない場合を示し、(B)は本実施形態による構成を用いた場合を示し、(C)は窪み部301A2の代わりに曲面301A1に連続してケーシング内側端部に至る面でのケーシングギャップを広げるように傾けた場合が示されている。
本実施形態による現像装置は、図2に示すように、縦方向に搬送部材を配置した小型の縦2軸現像方式であるため、現像ローラと現像ケース内の搬送スクリューが近接している。
この構成では、ケーシング301の開口近傍に対向する現像スリーブ302側の磁極が、搬送スクリュー上から剤を抱え込みやすい構成となっている。
このため、現像剤の穂に生じる圧力、いわゆる、剤圧によるケーシングギャップ内での現像剤の固着を低減するために、単純に図9(C)に示すように、ケース奥側に向かってケーシングギャップを広げた場合、現像ローラから連なった剤穂が、搬送スクリュー上から剤を抱えこんでしまう。
一方、図9(A)に示すように、曲面301A1のみを設けてケーシングギャップを狭めたままとした場合、対向磁極により穂立ちした現像剤の穂に作用する圧力が高いため、現像剤が凝縮されて固着が生じやすくなる。
このような構成に対して、図9(B)に示す本実施形態による構成では、図)(C)の場合と違って、回収室搬送部材305が配置されている搬送空間の現像剤が対向磁極により抱え込まれる尾を防ぎ、かつケーシングギャップにおける現像剤の放散を促進して現像剤が受ける圧力を低減することができる。
本発明者が実験したところ、図9(A)、(C)に示す構成においては高温高湿環境下で現像剤の固着による異常画像が発生したが、図9(B)に示す本実施形態による構成では、このような現像剤の固着を生じないことが確認できた。
現像剤の凝縮による固着に対する余裕度が上がる原因としては、ケーシングギャップの拡大による現像剤の抱え込み、いわゆる、回収室搬送部材305が配置されている搬送空間からケーシングギャップ内に吸着される現像剤の量を抑えると共に、曲面301A1の一部を境にした窪み部301A2を設けることで若干の空隙ができることで曲面301A1を通過した現像剤をケーシングギャップの空隙部に逃がす、いわゆる放散させることで剤同士の集積度が低くなり、集積度が高い場合に比べて圧力低下を促進することが理由として考えられる。
次に本実施形態による構成の要部変形例について説明する。
本実施形態による現像装置では、図6,7に示したように、トナーの補給を行う構成として補給開口(図6において符号309で示す部分)が設けられている。このため、図10において符号LLで示す領域では、補給されたトナーと現像剤とが十分に混合されていないことになる。
そこで、この領域では、現像剤中の補給トナーとキャリアとの攪拌混合によりトナーの摩擦帯電も不十分であることからキャリアからトナーが離れやすく、トナーも飛散しやすい状態である。
本実施形態では、このような状況を考慮して、トナーの飛散を防止する構成が用いられるようになっている。以下、その構成を説明する。
図10において、補給開口309から新規トナーを補給される領域LLに位置するケーシングの開口内壁301Aは、図10(B)に示すように、現像スリーブ302の周方向に沿った曲面301A1’の幅(X)が上述した領域LL以外での幅よりも長くされている。
一方、曲面301A1’に連続する窪み部301A2’の深さ(X)は、上述した領域LL以外での深さよりも深くされている。
このような構成とすることにより、トナーの飛散が生じやすい領域では、曲面301A1’での吸い込み空気の増大化およびシール領域の拡大によりトナーの飛散を防止しやすくでき、さらには、窪み部301A2’での深さが深くなることによる現像剤の放散度を高めて現像剤が受ける圧力を低減することにより凝集化を防止できる。
1 感光体
3 現像装置
301 ケーシング
301A 開口内壁
301A1,301A1’ 曲面
301A2,301A2’ 窪み部
302 現像スリーブ
303 層厚規制部材
304 供給室搬送部材
305 回収室搬送部材
306 仕切り板
312 磁界発生手段
SL 窪み始めの位置
特許第4535852号 特開平09−34265号公報

Claims (5)

  1. 像担持体に対向して現像ニップを形成する現像スリーブと、
    前記現像スリーブ内に設けられた複数の磁極と、
    前記現像スリーブおよび前記複数の磁極を収容するケーシングと、を有し、
    前記ケーシングは、前記現像スリーブと対向して該現像スリーブとの間に開口を形成する内壁を備え、
    前記複数の磁極は、前記現像スリーブの回転方向において前記現像ニップの両側に配置された同極性の2つの磁極を有し、
    前記内壁は、
    前記現像スリーブの周面に沿った曲面と、
    前記回転方向において前記曲面の下流側に隣り合って位置し前記現像スリーブとの距離が該曲面より大きい窪み部と、を有し、
    前記窪み部は、前記2つの磁極のうちの一方の磁極の磁束密度が最大となる位置での前記現像スリーブの法線上に設けられ
    前記曲面は、前記ケーシングに設けられているトナーの補給部と対応する位置で、前記現像スリーブの周方向に沿った幅が、前記トナーの補給部と対応しない位置に対して長くされていることを特徴とする現像装置。
  2. 像担持体に対向して現像ニップを形成する現像スリーブと、
    前記現像スリーブ内に設けられた複数の磁極と、
    前記現像スリーブおよび前記複数の磁極を収容するケーシングと、を有し、
    前記ケーシングは、前記現像スリーブと対向して該現像スリーブとの間に開口を形成する内壁を備え、
    前記複数の磁極は、前記現像スリーブの回転方向において前記現像ニップの両側に配置された同極性の2つの磁極を有し、
    前記内壁は、
    前記現像スリーブの周面に沿った曲面と、
    前記回転方向において前記曲面の下流側に隣り合って位置し前記現像スリーブとの距離が該曲面より大きい窪み部と、を有し、
    前記窪み部は、前記2つの磁極のうちの一方の磁極の磁束密度が最大となる位置での前記現像スリーブの法線上に設けられており、前記ケーシングに設けられているトナーの補給部と対応する位置で、前記現像スリーブの周方向に沿った窪み深さが前記トナーの補給部と対応しない位置に対して深くされていることを特徴とする現像装置。
  3. 前記現像スリーブに現像剤を供給する現像剤供給部材と、
    前記現像スリーブから前記現像剤を回収する現像剤回収部材と、を有し、
    前記現像剤供給部材と前記現像剤回収部材とは、前記ケーシング内で縦方向で上下にそれぞれ配置され、前記窪み部の底面は、前記縦方向で下側に位置する前記現像剤回収部材の軸線中心位置よりも上側に位置決めされていることを特徴とする請求項1または2記載の現像装置。
  4. 請求項1乃至3のうちのいずれか一つに記載の現像装置を備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ
  5. 請求項記載のプロセスカートリッジを色毎の作像部に備えたことを特徴とする画像形成装置
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