JP4535852B2 - 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Description
ここで、現像装置のケース部は、開口近傍で生じる気流を制限するために、開口を通過した後の現像剤担持体との間に形成されるギャップ(ケーシングギャップ)が所定の範囲内になるように形成されている。
また、特許文献2等には、現像装置の開口におけるトナー飛散を軽減することを目的として、ケース部(現像器ケーシング)における現像剤担持体の補助極に対向する位置に凹構造を形成する技術が開示されている。
さらに、出力画像の画質を向上させるために略球形で小粒径のトナーを用いた場合には、トナー自体が飛散しやすく、上述のトナー飛散は特に無視できない問題となっていた。
すなわち、現像装置の開口からのトナー飛散は、現像剤担持体の回転によって開口における回転方向下流側でケース部との間に生じる気流(ケーシングギャップの位置で生じる気流である。)の方向及び大きさが幅方向の位置によって異なることが大きく起因している。具体的に、幅方向中央部におけるケーシングギャップ位置で生じる気流は、現像装置外から現像装置内へ向かう大きな吸込み気流となっている。これに対して、幅方向両端部におけるケーシングギャップ位置で生じる気流は、現像装置内から現像装置外へ向かう噴出し気流(又は、気流が生じない滞留状態)となっている。そして、この開口の幅方向両端部で生じる噴出し気流によって、現像装置内のトナーが現像装置外に飛散している。
図1〜図5にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1〜図3にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1は画像形成装置としてのレーザプリンタを示す構成図であり、図2はそこに設置されるプロセスカートリッジの近傍を示す断面図である。さらに、図3は、図2のプロセスカートリッジの現像装置及び感光体ドラムを上方からみた幅方向(図2の紙面垂直方向である。)の断面図である。
その後、感光体ドラム1の表面は、露光部7(図1を参照できる。)から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によって静電潜像が形成される(露光工程である。)。
詳しくは、現像装置5内には、トナーとキャリア(磁性キャリア)とからなる2成分現像剤Gが収容されている。現像装置5内の現像剤Gは、トナー濃度センサ57(磁気センサ)によって検知される現像剤G中のトナーの割合(トナー濃度)が所定の範囲内になるように調整される。すなわち、現像装置5内のトナー消費に応じて、トナー搬送パイプ43(トナー搬送部)からトナー補給口44を介して現像剤収容部54内に、トナーが補給される。
最後に、感光体ドラム1の表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム1上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
そして、中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
詳しくは、給紙部26には、転写紙等の被転写材Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の被転写材Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。
その後、被転写材Pは、排紙ローラ対29のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対29によって装置本体100外に排出された被転写Pは、出力画像として、スタック部30上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
また、現像ローラ51のスリーブ51aは、アルミニウム等の非磁性材料からなり、その外周面には周方向に所定ピッチで溝部が形成されている。現像ローラ51には、不図示の電源部からDCの現像バイアスが印加されている。
また、ドクターブレード52は、鉄、ステンレス等の磁性金属にて形成することもできるし、樹脂材料、アルミニウム等の非磁性材料で形成することもできるし、非磁性材料の一部に磁性材料を貼着して形成することもできる。
ここで、トナー粒子の円形度は次式で定義される。
円形度=(粒子の投影面積と同じ面積を有する円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
したがって、円形度が1.00のとき、そのトナー粒子は真球形状となる。なお、トナーの平均円形度の測定は、代表的には、フロー式粒子像測定器「FPIA−2100」(東亜医用電子社製)を用いて測定することができる。
トナー粒子の重量平均粒径を測定する測定装置としては、「コールターカウンターTA−II」(コールター社製)や「コールターマルチサイザーII」(コールター社製)を用いることができる。
ここで、キャリアの静抵抗(体積固有抵抗)とは、2mmのギャップを設けた平行電極間にキャリアを投入してタッピングした後に、両電極間にDC1000Vを印加して30秒後の抵抗値をハイレジスト計で計測した値を体積抵抗率に変換した値である。
また、キャリアの飽和磁化は、「VSM−P7−15」(東英工業社製)を用いて次の測定方法で測定したものである。すなわち、試料約0.15gを秤量して、その試料をセル(内径が2.4mm、高さが8.5mmのものである。)に充填した後に、1000エルステット(Oe)の磁場下で測定したものである。
導電性粒子の基体粒子としては、酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、硫化バリウム、酸化ジルコニウムのうち少なくとも1種類を用いることができる。また、導電性粒子の吸油量は、JIS−K5101「顔料試験方法」における「21吸油量」に準じて測定することができる。
このように形成されたキャリアは、耐久性に優れたものである。
図4(A)は、幅方向中央部における、現像装置5の開口60近傍を示す部分拡大図である。これに対して、図4(B)は、幅方向両端部における、現像装置5の開口60近傍を示す部分拡大図である。また、図5は、現像装置5に設置される上ケース58を下方からみた下面図である。
すなわち、図4及び図5を参照して、上ケース58の対向面58a、58b(ケーシングギャップAを形成するために現像ローラ51側に起立する面である。)は、現像ローラ51の回転方向に沿った方向(幅方向に直交する方向である。)の長さH1、H2が、幅方向中央部に比べて幅方向両端部において大きくなるように形成されている。具体的に、幅方向中央部における対向面58aの長さH1は、幅方向両端部における対向面58bの長さH2よりも、小さくなっている。図5を参照して、上ケース58を下方からみると、対向面58a、58bは幅方向に凹状に形成されている。
すなわち、ケーシングギャップ位置で大きな吸込み気流が生じやすい幅方向中央部においては、対向面58a(ケーシングギャップA)の長さH1を小さくすることで、比較的弱い吸込み気流を発生させている。これによって、幅方向中央部における吸込み気流が大きくなり過ぎて、現像装置5の内圧が高まって気流の弱い幅方向両端部からトナーが飛散する不具合を抑止することができる。これに対して、ケーシングギャップ位置で噴出し気流が生じやすい幅方向両端部においては、対向面58b(ケーシングギャップA)の長さH2を大きくすることで、吸込み気流を発生させている。これにより、開口60の幅方向両端部に噴出し気流が生じてそこからトナーが飛散する不具合を抑止できる。すなわち、上ケース58の対向面58a、58bを凹状に形成することで、現像装置5の内圧を上昇させることなく、幅方向両端部から幅方向中央部に至る全範囲にバランスのとれた吸込み気流を発生させることができる。
図6にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図6は、実施の形態2における現像装置に設置される上ケースを示す斜視図である。本実施の形態2の上ケース58は、現像ローラ51に対向する対向面58a、58bが幅方向にアーチ状に形成されている点が、対向面58a、58bが幅方向に凹状に形成されている前記実施の形態1のものとは相違する。
図6に示すように、本実施の形態2では、上ケース58の対向面58a、58bが、幅方向にアーチ状に形成されている。
このように構成された上ケース58によって、現像装置5の開口60で生じる気流の方向及び大きさが、幅方向両端部から幅方向中央部に至る範囲で最適化される。すなわち、上ケース58の対向面58a、58bをアーチ状に形成することで、現像装置5の内圧を上昇させることなく、幅方向両端部から幅方向中央部に至る全範囲にバランスのとれた吸込み気流を発生させることができる。
なお、上ケース58の対向面58a、58bのアーチ形状は、本実施の形態2における曲線をともなうものの他、階段状の直線をともなうものとすることもできる。
2 クリーニング部、 4 帯電部、
5 現像装置(現像部)、
6、6Y、6M、6C、6K プロセスカートリッジ(作像部)、
32Y、32M、32C、32K トナーボトル(トナー容器)、
43 トナー搬送パイプ(トナー搬送部)、
51 現像ローラ(現像剤担持体)、
52 ドクターブレード(現像剤規制部材)、
58 上ケース(ケース部)、
58a 中央部対向面、 58b 端部対向面、
59 下ケース(ケース部)、 60 開口、
100 画像形成装置本体(装置本体)。
Claims (12)
- 像担持体上に形成される潜像を現像する現像装置であって、
前記像担持体との対向位置に開口を備えたケース部と、
現像剤を担持するとともに前記開口から一部が露呈するように前記ケース部内に配設された現像剤担持体と、
を備え、
前記ケース部は、前記開口に対して前記現像剤担持体の回転方向下流側の位置で前記現像剤担持体との間に形成されるギャップが幅方向中央部と幅方向両端部とで同等になるように形成されるとともに、前記ギャップを形成するために前記現像剤担持体側に起立した対向面における前記現像剤担持体の回転方向に沿った方向の長さが幅方向中央部に比べて幅方向両端部において大きくなるように形成されたことを特徴とする現像装置。 - 前記対向面は、幅方向に凹状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記対向面は、幅方向にアーチ状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記対向面は、前記現像剤担持体とのギャップが同等となるように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の現像装置。
- 前記現像剤担持体は、前記開口における回転方向下流側が回転方向上流側に対して重力方向上側となるように回転駆動されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の現像装置。
- 前記現像剤担持体に対向する位置であって前記開口に至る回転方向上流側に当該現像剤担持体に担持された現像剤の量を規制する現像剤規制部材を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の現像装置。
- 前記ケース部は、重力方向上側に配設される上ケースを分離可能に備え、
前記ギャップは、前記上ケースと前記現像剤担持体との間に形成されることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の現像装置。 - 前記現像剤は、平均円形度が0.93以上となるように形成されたトナーを含有することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の現像装置。
- 画像形成装置の装置本体に対して着脱自在に設置されるプロセスカートリッジであって、
請求項1〜請求項8のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とが一体化されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 前記像担持体を帯電する帯電部と、前記像担持体上をクリーニングするクリーニング部と、のうち少なくとも1つがさらに一体化されたことを特徴とする請求項9に記載のプロセスカートリッジ。
- 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
- トナーを収容するとともに画像形成装置本体に対して交換自在に設置されるトナー容器と、
前記トナー容器に収容されたトナーを前記現像装置まで搬送するトナー搬送部と、
を備えたことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
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