(第1実施形態)
以下、本発明をパチンコ遊技機10に具体化した一実施形態を図1〜図13にしたがって説明する。
図1には、パチンコ遊技機10が略示されている。パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠Y1の開口前面側には、各種の遊技構成部材をセットする縦長方形の中枠Y2が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠Y2の前面側には前枠Y3が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠Y3は、図1に示すようにパチンコ遊技機10の機正面側から見た場合において、中枠Y2に重なるように組み付けられている。
また、前枠Y3は、中央部に窓口Y3aを有するとともに、当該窓口Y3aの下方にパチンコ遊技機10の遊技媒体となる遊技球を貯留可能な上皿(貯留皿)Y4を一体形成した構成とされている。前枠Y3の裏側には、機内部に配置された遊技盤YBを保護し、且つ窓口Y3aを覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。なお、遊技盤YBは、中枠Y2に装着される。そして、窓口Y3aは、中枠Y2に装着される遊技盤YBの遊技領域YBaとされる領域と、非遊技領域YBbとされる領域のうち複数個の発光体が設置される発光部設置部材HSが設置されている領域を、ガラスを介して視認できるような形状を成している。図1に示すように、発光部設置部材HSは、パチンコ遊技機10を機正面側から見た場合において、遊技盤YBの右下方部に配置されている。また、前枠Y3の前面側には、発光体(LED、ランプなど)の発光(点灯や点滅)により、発光演出を実行する発光手段としてのランプLaが設けられている。また、外枠Y1の下部には、各種音声を出力し、音声出力に基づく遊技演出を行う音声出力手段としてのスピーカSpが配置されている。
また、中枠Y2の前面側であって前枠Y3の下部には、上皿Y4から溢れ出た遊技球を貯留する下皿(貯留皿)Y5が装着されている。また、中枠Y2の前面側であって下皿Y5の右方には、遊技球を遊技盤YBに発射させる際に遊技者によって回動操作(発射操作)される発射装置Y6が装着されている。遊技者が発射装置Y6の発射操作手段としての発射ハンドルY6aを把持して回動操作すると、上皿Y4に貯留されている遊技球が1球ずつ機内部に取り込まれ、遊技盤YBに向けて発射される。また、発射ハンドルY6aを把持して回動操作する際、当該回動操作する回動量に応じて遊技盤YBに向けて発射される遊技球の強さを調節できるようになっている。なお、遊技盤YBに向けて発射される遊技球の強さを調節することによって、遊技盤YBに対して遊技球を転動させる方向を調節することができる。
次に、遊技盤YBの構成を図2にしたがって詳しく説明する。
図2に示すように、遊技盤YBの前面には、発射ハンドルY6aの操作によって発射された遊技球を誘導し、かつ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域YBaを形成する誘導レールYRが円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レールYRによって遊技盤YBには、該遊技盤YBの左下方から左上方に向かって延びる遊技球の発射レールとしての誘導路YRaが形成されるとともに、誘導レールYRの内側にほぼ円形の遊技領域YBaが形成される。また、遊技盤YBの前面であって誘導レールYRの外側となる遊技領域YBa外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域YBbとされている。
なお、誘導路YRaの最下流には、誘導路YRaから遊技領域YBaに発射された遊技球が誘導路YRaに逆戻りすることを防止する逆戻り防止弁YRbが設けられている。逆戻り防止弁YRbは、誘導路YRaの最下流に位置する誘導レールYRの先端に固定されている。
パチンコ遊技機10の遊技盤YBのほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する表示手段としての演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11には、複数の図柄列(本実施形態では、3列)の図柄を変動表示させて行う演出図柄変動ゲームを含み、該演出図柄変動ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示される。本実施形態において演出表示装置11の演出図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では、3列)の図柄からなる図柄組み合わせ(表示結果)を導出する。演出表示装置11の演出図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄)を用いて行われる。
また、遊技盤YBにおける右下方部に設けられている発光部設置部材HSには、8個の第1特図発光部12a〜12hによって形成される結果導出演出実行手段としての第1特図表示装置12が、配置されている。第1特図表示装置12において第1特図発光部12a〜12hは、遊技者から見て上下方向に2列をなして配列されている。そして、上段では、遊技者から見て左側から順に第1特図発光部12a、第1特図発光部12c、第1特図発光部12e及び第1特図発光部12gが等間隔で、左下から右上への方向へ一列に配列されている。一方、下段では、遊技者から見て左側から順に第1特図発光部12b、第1特図発光部12d、第1特図発光部12f及び第1特図発光部12hが等間隔で、上段の第1特図発光部12a,12c,12e,12gと平行して一列に配列されている。
また、発光部設置部材HSにおいて第1特図表示装置12の右上方には、8個の第2特図発光部13a〜13hによって形成される結果導出演出実行手段としての第2特図表示装置13が、配置されている。第2特図表示装置13において第2特図発光部13a〜13hは、遊技者から見て上下方向に2列をなして配列されている。そして、上段では、遊技者から見て左側から順に第2特図発光部13a、第2特図発光部13b、第2特図発光部13c及び第2特図発光部13dが等間隔で配列されている。なお、上段において、第2特図発光部13a及び第2特図発光部13bは、左下から右上への方向へ一列に配列されている一方、第2特図発光部13c及び第2特図発光部13dは、左から右への方向へ一列に配列されている。また、下段では、遊技者から見て左側から順に第2特図発光部13h、第2特図発光部13g、第2特図発光部13f及び第2特図発光部13eが等間隔で配列されている。そして、下段において、第2特図発光部13h及び第2特図発光部13gは、上段の第2特図発光部13a,13bと平行して一列に配置されている。一方、第2特図発光部13f及び第2特図発光部13eは、上段の第2特図発光部13c,13dと平行して一列に配置されている。
第1特図表示装置12では、各第1特図発光部12a〜12hの点灯又は消灯の組み合わせによって構成される特別図柄(以下、「特図」という)を変動させて表示する特図変動ゲーム(結果導出演出)が行われる。同様に、第2特図表示装置13では、各第2特図発光部13a〜13hの点灯又は消灯の組み合わせによって構成される特図を変動させて表示する特図変動ゲームが行われる。特図は、大当りか否かの大当り抽選や、小当りか否かの小当り抽選などの内部抽選の結果などを示す報知用の図柄である。以下、第1特図表示装置12で行われる特図変動ゲームを「第1特図変動ゲーム」といい、第2特図表示装置13で行われる特図変動ゲームを「第2特図変動ゲーム」ということがある。
本実施形態において各特図表示装置12,13には、複数種類(本実施形態では、103種類)の特図の中から、大当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が特図変動ゲームの終了によって確定停止表示される。103種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる100種類の大当り図柄と、小当りを認識し得る図柄となる2種類の小当り図柄と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄と、に分類される。そして、大当り抽選の当選の対象とする(大当りとなる)特図変動ゲームが実行され、第1特図表示装置12又は第2特図表示装置13に大当り図柄が確定停止表示された後には、遊技者にとって有利な大当り遊技が付与(生起)される。また、小当り抽選の当選の対象とする(小当りとなる)特図変動ゲームが実行され、第1特図表示装置12又は第2特図表示装置13に小当り図柄が確定停止表示された後には、小当り遊技が付与(生起)される。
また、演出表示装置11には、列毎に[1]〜[8]の8種類の数字が飾り図柄として表示されるようになっている。そして、演出表示装置11には、特図表示装置12,13の表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的には、特図表示装置12,13に大当り図柄が確定停止表示される場合、演出表示装置11にも大当り表示結果が導出される(大当りの図柄組み合わせが確定停止表示される)ようになっている。なお、本実施形態の大当り表示結果(大当りの図柄組み合わせ)は、全列の飾り図柄が同一の図柄組み合わせ([222][777]など)である。また、特図表示装置12,13にはずれ図柄が確定停止表示される場合、演出表示装置11にもはずれ表示結果が導出される(はずれの図柄組み合わせが確定停止表示される)ようになっている。また、本実施形態では、特図表示装置12,13に小当り図柄が確定停止表示される場合、演出表示装置11にははずれ表示結果が導出される。なお、本実施形態のはずれ表示結果(はずれの図柄組み合わせ)は、全列の飾り図柄が異なる図柄組み合わせ([123]など)、又は1列の飾り図柄が他の2列の飾り図柄と異なる図柄組み合わせ([122][767]など)である。
また、本実施形態において、演出表示装置11における各列の飾り図柄は、特図変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って変動表示されるようになっている。そして、各列の飾り図柄が変動を開始すると(演出図柄変動ゲームが開始すると)、演出表示装置11において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に、変動表示された飾り図柄が一旦停止表示されるようになっている。そして、一旦停止表示された左図柄と右図柄が同一の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では、左列と右列)の飾り図柄が同一となって一旦停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では、中列)の飾り図柄が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。
なお、演出表示装置11における図柄(飾り図柄)の表示には、「変動表示」、「一旦停止表示」及び「確定停止表示」がある。演出表示装置11における変動表示とは、飾り図柄の種類が変化して表示されている状態(表示)である。また、演出表示装置11における一旦停止表示とは、確定停止していないことを報知するため一定の停止位置に停止されている飾り図柄が所定の動作(例えば、上下方向に揺れる)を伴って停止して表示されている状態である。また、演出表示装置11における確定停止表示とは、飾り図柄が確定停止表示されたこと(特図変動ゲームが終了したこと)を報知するため動作を伴わずに確定停止している状態である。
また、第1特図表示装置12及び第2特図表示装置13における図柄(特図)の表示には、「変動表示」及び「確定停止表示」がある。第1特図表示装置12における変動表示とは、特図の種類が変化しているように見せるため、第1特図表示装置12を形成する第1特図発光部12a〜12hのうち少なくとも1つの第1特図発光部が点滅している状態である。また、第1特図表示装置12における確定停止表示とは、第1特図発光部12a〜12hがそれぞれ点灯又は消灯することによって構成される特別図柄が表示されている状態である。同様に、第2特図表示装置13における変動表示とは、特図の種類が変化しているように見せるため、第2特図表示装置13を形成する第2特図発光部13a〜13hのうち少なくとも1つの第2特図発光部が点滅している状態である。また、第2特図表示装置13における確定停止表示とは、第2特図発光部13a〜13hがそれぞれ点灯又は消灯することによって構成される特別図柄が表示されている状態である。
そして、第1特図変動ゲームが終了する際には、演出表示装置11の飾り図柄と、第1特図表示装置12の特図が同時に確定停止表示する。同様に、第2特図変動ゲームが終了する際には、演出表示装置11の飾り図柄と、第2特図表示装置13の特図が同時に確定停止表示する。
また、演出表示装置11の下方には、遊技球が入球するための第1入球口15を有する始動入球口(第1の始動入球口)としての第1始動入球口16が配設されている。第1始動入球口16の奥方には、第1始動入球口16に入球(入賞)した遊技球を検知する第1の入球検知手段としての第1始動口スイッチSW1(図4に示す)が配設されている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1始動口スイッチSW1によって第1始動入球口16に入球した遊技球を検知することにより、第1特図変動ゲーム(第1の結果導出演出)の始動条件を付与し得る。更に、第1始動口スイッチSW1によって第1始動入球口16に入球した遊技球を検知することにより、第1の始動賞球個数として予め定めた個数(本実施形態では、3球)の遊技球を賞球として払い出す。
また、第1始動入球口16の下方には、遊技球が入球するための第2入球口17を有する始動入球口(第2の始動入球口)としての第2始動入球口18が配設されている。第2始動入球口18は普通電動役物とされ、開閉羽根ソレノイドSOL1(図4に示す)の作動により開閉動作を行う開閉部材としての開閉羽根19を備えている。第2始動入球口18は、開閉羽根19が開動作することにより入口が拡大されて遊技球が入球し易い開放状態(第2の状態)とされる一方、開閉羽根19が閉動作することにより入口が拡大されず遊技球が入球し難い閉鎖状態(第1の状態)とされる。すなわち、開閉羽根19は、第2始動入球口18の第2入球口17を、遊技球が入球し難い閉鎖状態から遊技球が入球し易い開放状態に可変させる。そして、第2始動入球口18の奥方には、第2始動入球口18に入球した遊技球を検知する第2の入球検知手段としての第2始動口スイッチSW2(図4に示す)が配設されている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2始動口スイッチSW2で第2始動入球口18に入球した遊技球を検知することにより、第2特図変動ゲーム(第2の結果導出演出)の始動条件を付与し得る。更に、第2始動口スイッチSW2によって第2始動入球口18に入球した遊技球を検知することにより、第2の始動賞球個数として予め定めた個数(本実施形態では、1球)の遊技球を賞球として払い出す。
また、発光部設置部材HSにおいて第1特図表示装置12の右下方には、複数個(本実施形態では、2個)の第1特図保留発光部20a,20bによって形成される第1特図保留表示装置20が配設されている。第1特図保留表示装置20は、機内部で記憶した特別図柄用の第1始動保留球の記憶数(以下、「第1保留記憶数」という)を遊技者に報知する。第1保留記憶数は、第1始動入球口16に遊技球が入球することで1加算される一方で、第1特図変動ゲームの開始により1減算される。したがって、特図変動ゲーム中に第1始動入球口16へ遊技球が入球すると、第1保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では、「4」)まで累積される。そして、本実施形態において左右に位置する2個の第1特図保留発光部20a,20bは、第1保留記憶数に応じて点灯、点滅又は消灯する。なお、第1保留記憶数は、実行が保留されている第1特図変動ゲームの数を示す。
また、発光部設置部材HSにおいて第2特図表示装置13の下方には、複数個(本実施形態では、2個)の第2特図保留発光部21a,21bによって形成される第2特図保留表示装置21が配設されている。第2特図保留表示装置21は、機内部で記憶した特別図柄用の第2始動保留球の記憶数(以下、「第2保留記憶数」という)を遊技者に報知する。第2保留記憶数は、遊技盤YBに配設した第2始動入球口18に遊技球が入球することで1加算される一方で、第2特図変動ゲームの開始により1減算される。したがって、特図変動ゲーム中に第2始動入球口18へ遊技球が入球すると、第2保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では、「4」)まで累積される。そして、本実施形態において左右に位置する2個の第2特図保留発光部21a,21bは、第2保留記憶数に応じて点灯、点滅又は消灯する。なお、第2保留記憶数は、実行が保留されている第2特図変動ゲームの数を示す。
また、第2始動入球口18の下方には、大入賞口ソレノイドSOL2(図4に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉22を備えた特定入球口としての大入賞口23が配設されている。大入賞口23の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図4に示す)が配設されている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、カウントスイッチSW3によって大入賞口23に入球した遊技球を検知することにより、特定賞球個数として予め定めた個数(本実施形態では、15球)の遊技球を賞球として払い出す。このように、特定賞球個数として予め定められた個数は、第1の始動賞球個数や第2の始動賞球個数として予め定められた個数よりも多い個数となっている。また、大入賞口23は、大当り遊技中や小当り遊技中に大入賞口扉22の開動作によって開放されることで遊技球の入球が許容される。このため、大当り遊技中や小当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。
なお、遊技盤YBにおける第1転動方向TH1へ遊技球が転動するときは、遊技盤YBにおける第2転動方向TH2へ遊技球が転動するときよりも第1始動入球口16に遊技球が入球し易くなるように、遊技球の転動方向を変更する障害釘等の各種障害部材が遊技盤YBに配設されている。更に、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2転動方向TH2へ遊技球が転動するときには、第1転動方向TH1へ遊技球が転動するときよりも、開閉羽根19が開放している場合に第2始動入球口18に遊技球が入球し易くなるように、障害釘等の各種障害部材が遊技盤YBに配設されている。因みに、本実施形態のパチンコ遊技機10において、第1転動方向TH1は、遊技者から見て、遊技盤YBの略中央に配置された演出表示装置11の左側を転動する方向である。一方、第2転動方向TH2は、遊技者から見て、演出表示装置11の右側を転動する方向である。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10において、障害部材とは、障害釘以外にも、第1始動入球口16や、第2始動入球口18、大入賞口23など遊技盤YBの遊技領域YBa内に配置されている部材をいう。更に、障害部材の配置方法としては、障害部材を配設する位置以外にも、遊技盤YBに対して障害部材が配置される角度などをいう。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2転動方向TH2へ遊技球が転動するときには、第1転動方向TH1へ遊技球が転動するときよりも、大入賞口23に遊技球が入球し易いようになっている。このため、大入賞口23の開放時には、第1転動方向TH1へ転動するように遊技球を打ち出す(発射させる)よりも、第2転動方向TH2へ転動するように遊技球を打ち出す方が、大入賞口23に遊技球を入球させ易くなっている。このため、第2転動方向TH2が、大入賞口23に遊技球を入球させるために遊技球を転動させる方向となる。そして、第2転動方向へ転動した遊技球は、図2に示すような第1の転動経路TK1を転動して大入賞口23へ入球することになる。但し、この第1の転動経路TK1は、第2転動方向TH2へ遊技球が転動するように打ち出された後、当該遊技球が転動する経路となり易い経路であって、必ずしも第1の転動経路TK1を転動するわけではない。例えば、第2転動方向TH2へ遊技球が転動するように打ち出された後、当該遊技球が図2に示すような第2の転動経路TK2を転動する場合もあり得る。
また、本実施形態における第2始動入球口18は、開閉羽根19が開放した際に当該開閉羽根19が第1の転動経路TK1上に位置するように、配置されている。つまり、開閉羽根19を備えた第2始動入球口18は、大入賞口23に遊技球を入球させるために遊技球を転動させる第1の転動経路TK1上であって、大入賞口23よりも上流部に配置されていることになる。
また、発光部設置部材HSにおいて第1特図保留表示装置20の右方には、複数個(本実施形態では、2個)の普図発光部24a,24bによって形成される普図表示装置24が配設されている。普図表示装置24では、各普図発光部24a,24bの点灯又は消灯の組み合わせによって構成される普通図柄(以下、「普図」という)を変動させて表示する開閉導出演出としての普通図柄変動ゲーム(以下、「普図ゲーム」という)が行われる。普図は、普図当りか否かの内部抽選(普図当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。また、普図ゲームは、第2始動入球口18の開閉羽根19を開放状態とする普図当り遊技を付与するか否かの普図当り抽選(開閉抽選)の抽選結果を導出するために行われる演出である。普図表示装置24には、普図当り抽選に当選した場合、普図当り抽選に当選したことを認識できる普通当り図柄が確定停止表示される。また、普図表示装置24には、普図当り抽選に当選しなかった場合(非当選の場合)、普図当り抽選に当選しなかったことを認識できる普通はずれ図柄が確定停止表示される。そして、普図当り抽選に当選すると、普通当り図柄が普図表示装置24に確定停止表示された後、開閉羽根19を開放することで普図当り遊技を付与して、第2始動入球口18に遊技球を入球させ易くなり、遊技者は、第2特図変動ゲームの始動条件を容易に獲得できる機会を得ることができる。
また、演出表示装置11の左方及び右方には、開閉抽選契機口としてのゲート25がそれぞれ配設されている。ゲート25の奥方には、入球(通過)した遊技球を検知する普図スイッチSW4(図4に示す)が配設されている。ゲート25は、入球した遊技球を普図スイッチSW4によって検知することにより、普図ゲームの始動条件を付与し得る。また、2つのゲート25のうち演出表示装置11の右方に位置するゲート25は、第1の転動経路TK1上であって、大入賞口23よりも上流部に配置されていることになる。更に、当該ゲート25は、第1の転動経路TK1上であって、第2始動入球口18よりも上流部に配置されていることになる。
また、発光部設置部材HSにおいて普図表示装置24の右方には、複数個(本実施形態では、2個)の普図保留発光部26a,26bによって形成される普図保留表示装置26が配設されている。普図保留表示装置26は、機内部で記憶した普通図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「普図保留記憶数」という)を遊技者に報知する。普図保留記憶数は、遊技盤YBに配設したゲート25に遊技球が入球することで1加算される一方で、普図ゲームの開始により1減算される。したがって、普図ゲーム中にゲート25に遊技球が入球すると、普図保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では、「4」)まで累積される。そして、本実施形態における2個の普図保留発光部26a,26bは、普図保留記憶数に応じて点灯、点滅又は消灯する。なお、普図保留記憶数は、実行が保留されている普図ゲームの数を示す。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、第1特図変動ゲームと第2特図変動ゲームが同時に実行され得ないように構成されている。一方、本実施形態のパチンコ遊技機10は、特図変動ゲームと普図ゲームは同時に実行可能に構成されている。また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、第2特図変動ゲームの実行が保留されている場合には、第1特図変動ゲームよりも第2特図変動ゲームが優先して実行されるように構成されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選の当選確率が、通常の低確率状態から、通常よりも高確率となる高確率状態へ変動(向上)する場合がある。大当り抽選の当選確率が低確率状態であるときは、大当り抽選の当選確率が高確率状態であるときよりも、大当り抽選に当選し難くなる。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10において、低確率状態であるときの大当り抽選の当選確率は「289/65536(=約1/226.77)」と定めており、高確率状態であるときの大当りの当選確率は「1093/65536(=約1/59.96)」と定めている。このように、大当り抽選の当選確率が高確率状態であるときは、大当り抽選の当選確率が高くなるため、大当り遊技が付与され易くなる。すなわち、大当り抽選の当選確率が高確率状態であるときは、遊技者にとって有利な状態といえる。なお、以下の説明において、大当り抽選の当選確率が高確率状態であることを「確変状態である」といい、大当り抽選の当選確率が低確率状態であることを「非確変状態である」又は「確変状態でない」という。また、確変状態は、次の大当り遊技が付与されるまでの間、継続する。因みに、本実施形態のパチンコ遊技機における小当り抽選の当選確率は、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて変更されることはない。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、遊技状態が、遊技者にとって有利な変動時間短縮状態(以下、「変短状態」という)となる場合がある。変短状態であるときは、変短状態でないとき(非変短状態であるとき)と比較して、普図ゲームの変動時間が短縮されるとともに、普図当り抽選の当選確率が低確率(通常確率)から高確率へ変動(向上)される。また、変短状態であるときは、変短状態でないときと比較して、普図当り遊技における開閉羽根19の開放時間が長くなる。このため、変短状態であるときは、変短状態でないときよりも単位時間あたりの開閉羽根19の開放時間が長くなる。このため、変短状態であるときには第2始動入球口へ遊技球が入球する確率(入球率)が通常(非変短状態であるとき)よりも高確率となる。また、第1始動入球口16へ遊技球が入球する確率は、変短状態であるか否かに関係なく一定確率である。このため、変短状態であるときには、始動入球口16,18へ遊技球が入球する確率が通常よりも高確率となる高入球率遊技状態といえる。一方、非変短状態であるときは、始動入球口16,18へ遊技球が入球する確率が高確率でないため、低入球率遊技状態といえる。また、変短状態は、次の大当り遊技が付与されるまでの間、若しくは、予め決められた変短回数(本実施形態では、50回)の特図変動ゲームの実行が終了するまでの間、継続する。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10に規定する大当りの種類について、図3(a)に基づき説明する。
大当り遊技は、特図表示装置12,13に大当り図柄が確定停止表示された後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口23が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では、16ラウンド又は8ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技中に大入賞口23は、規定個数(入球上限個数(本実施形態では、9個))の遊技球が入球するまでの間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、予め定めた規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後には、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
図3(a)に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合、3種類の大当りの中から1つの大当りが決定される。そして、決定された大当りの種類に対応付けられた開放態様で大入賞口23が開放制御されることにより大当り遊技が付与される。それとともに、大当り遊技終了後は、決定された大当りの種類に対応付けられた制御期間を上限に、変短状態とされる。そして、3種類の大当りのうち何れの種類が決定されるかは、大当り抽選に当選した場合に決定する特図(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。本実施形態において各特図表示装置12,13に確定停止表示される100種類の大当り図柄は、図3(a)に示すように、特図(大当りの種類)毎に分類されている。なお、図3(a)では、第1特図表示装置12に確定停止表示される特図を「特図1」、第2特図表示装置13に確定停止表示される特図を「特図2」と示す。
そして、第1特図表示装置12に確定停止表示される大当り図柄のうち、図柄Aには20種類の大当り図柄が、図柄Bには40種類の大当り図柄が、図柄Cには40種類の大当り図柄が、それぞれ振り分けられている。その一方で、第2特図表示装置13に確定停止表示される大当り図柄のうち図柄aには50種類の大当り図柄が、図柄bには10種類の大当り図柄が、図柄cには40種類の大当り図柄が、それぞれ振り分けられている。
図3(a)に示すように、図柄Aに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたとき、及び図柄aに分類される大当り図柄が第2特図表示装置13に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数として「16回」が設定され、大当り遊技終了後が確変状態となる大当り遊技である。以下、図柄Aに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたとき、及び図柄aに分類される大当り図柄が第2特図表示装置13に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技を「16R大当り」という。
また、図柄B又は図柄Cに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたとき、及び図柄b又は図柄cに分類される大当り図柄が第2特図表示装置13に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンドするとして「8回」が設定された大当り遊技である。図柄Bに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたとき、及び図柄bに分類される大当り図柄が第2特図表示装置13に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、大当り遊技終了後が確変状態となる大当り遊技である。一方、図柄Cに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたとき、及び図柄cに分類される大当り図柄が第2特図表示装置13に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、大当り遊技終了後が非確変状態となる大当り遊技である。以下、図柄Bに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたとき、及び図柄bに分類される大当り図柄が第2特図表示装置13に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技を「8R確変大当り」という。一方、図柄Cに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたとき、及び図柄cに分類される大当り図柄が第2特図表示装置13に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技を「8R非確変大当り」という。
なお、図3(a)には図示しないが、16R大当り、8R確変大当り及び8R非確変大当りでは、各ラウンド遊技における大入賞口23の開放回数として「1回」が設定され、1回のラウンド遊技の入球上限個数として「9球」が設定されている。また、16R大当り及び8R確変大当りの終了後は、次の大当り遊技が付与されるまで(図3(a)では、「次回まで」と示す)変短状態となる。一方で、8R非確変大当りの終了後は、変短回数として設定される50回の特図変動ゲームの実行が終了するまでの間、若しくは、それまでに大当り遊技が付与されるまでの間、変短状態となる。
16R大当り、8R確変大当り及び8R非確変大当りでは、オープニング時間として「10(秒)」が設定されている。また、16R大当り、8R確変大当り及び8R非確変大当りでは、全てのラウンド遊技の最大時間として「25(秒)」が設定されている。また、16R大当り、8R確変大当り及び8R非確変大当りでは、ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)として「2(秒)」が設定されている。また、16R大当り、8R確変大当り及び8R非確変大当りでは、エンディング時間として「10(秒)」が設定されている。因みに、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。
このように、16R大当りと、8R確変大当り及び8R非確変大当りを比較した場合、各ラウンド遊技にて大入賞口23が開放される時間は同じであるものの、規定ラウンド数が異なる。すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機10において、規定ラウンド数が多い16R大当りは、8R確変大当りや8R非確変大当りよりも大当り遊技中に賞球として獲得可能な遊技球の個数が多くなりやすく、遊技者にとって有利度の高い大当りといえる。また、8R確変大当りと8R非確変大当りを比較した場合、大当り遊技中の大入賞口23の開放態様が同じである一方、大当り遊技終了後に確変状態となるか否かが異なる。すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機10において、大当り遊技終了後が確変状態となる8R確変大当りは、大当り遊技終了後が非確変状態となる8R非確変大当りよりも遊技者にとって有利度の高い大当りといえる。
本実施形態では、第2特図表示装置13に確定停止表示させる特図の種類として16R大当りに対応する図柄aに振り分けられた種類(数)が、第1特図表示装置12に確定停止表示させる特図の種類として図柄Aに振り分けられた種類よりも多い。すなわち、第2特図変動ゲームが大当りとなる場合は、第1特図変動ゲームが大当りとなる場合のよりも遊技者にとって有利度が高い16R大当りが付与される可能性が高いことになる。よって、第2特図変動ゲームは、第1特図変動ゲームよりも遊技者にとっての有利度が高い特図変動ゲームといえる。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10に規定する小当りの種類について、図3(a)に基づき説明する。
小当り遊技は、特図表示装置12,13に小当り図柄が確定停止表示された後、開始される。小当り遊技が開始すると、オープニング時間として設定された時間が経過した後、予め決められた回数(本実施形態では、1回)だけ大入賞口23が開放される。このとき、大入賞口23は、入球上限個数(規定個数、本実施形態では、9個)の遊技球が入球するまでの間、又はラウンド遊技時間(規定時間)として予め設定された時間が経過するまでの間、開放される。また、大入賞口23の開放が終了すると、エンディング時間として設定された時間が経過することで、小当り遊技は終了される。
図3(a)に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、小当り抽選に当選した場合、2種類の小当りの中から1つの小当りが決定される。そして、決定された小当りの種類に対応付けられた開放態様で大入賞口23が開放制御されることにより小当り遊技が付与される。
図3(a)に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、小当り抽選に当選した場合、2種類の小当りの中から1つの小当りが決定される。そして、決定された小当りの種類に対応付けられた開放態様で大入賞口23が開放制御されることにより小当り遊技が付与される。そして、2種類の小当りのうち何れの種類が決定されるかは、小当り抽選に当選した場合に決定する特図(小当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。本実施形態において各特図表示装置12,13に確定停止表示される2種類の小当り図柄は、図3(a)に示すように、特図(小当りの種類)毎に分類されている。
そして、第1特図表示装置12に確定停止表示される小当り図柄のうち、図柄Dと図柄Eにはそれぞれ1種類の小当り図柄が振り分けられている。また、第2特図表示装置13に確定停止表示される小当り図柄のうち、図柄dと図柄eにはそれぞれ1種類の小当り図柄が振り分けられている。以下の説明において、図柄Dに分類される小当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたとき、及び図柄dに分類される小当り図柄が第2特図表示装置13に確定停止表示されたときに付与される小当り遊技を「第1小当り遊技」という。一方、図柄Eに分類される小当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたとき、及び図柄eに分類される小当り図柄が第2特図表示装置13に確定停止表示されたときに付与される小当り遊技を「第2小当り遊技」という。また、第1小当り遊技と第2小当り遊技を纏めて「小当り遊技」という場合もある。
第1小当り遊技では、オープニング時間として「0(秒)」が設定され、大入賞口23を開放させる回数として「1回」が設定されている。更に、大入賞口23を開放する時間として「1.7(秒)」が設定され、エンディング時間として「1.5(秒)」が設定されている。また、第2小当り遊技では、オープニング時間として「1.5(秒)」が設定され、大入賞口23を開放させる回数として「1回」が設定されている。更に、大入賞口23を開放する時間として「1.7(秒)」が設定され、エンディング時間として「0(秒)」が設定されている。
各小当り遊技において大入賞口23を開放する時間として設定されている時間(1.7(秒))は、1回のラウンド遊技において、大入賞口23に入球する遊技球の個数が、入球上限個数(9球)を満たさないような時間となっている。因みに、パチンコ遊技機10では、1分間あたりの遊技球の発射個数が約「100球」に設定されているので、遊技球を1球発射させるために要する時間、つまり、遊技球が発射される間隔時間は、「0.6(秒)」となる。すなわち、小当り遊技において大入賞口23を開放する時間(1.7(秒))内に、入球上限個数となる「9球」の遊技球を発射して、入球させるのは困難である。一方で、小当り遊技において大入賞口23を開放する時間は、遊技球が発射される間隔時間よりも長い時間に設定されている。なお、遊技球が発射される間隔時間は、発射ハンドルY6aが遊技者によって操作され続けた際に、遊技球が連続して発射される(連続発射)際に、1球の遊技球が発射されてから次の遊技球が発射されるまでの時間をいう。
前述したように、小当り遊技において大入賞口23が開放する時間は、当該時間内に、入球上限個数となる「9球」の遊技球を発射して、入球させることが困難な時間に設定されている。このため、小当り遊技において大入賞口23が開放された際には、入球上限個数の9球の遊技球が入球するよりも前に、開放から1.7(秒)が経過して大入賞口23が閉鎖することになる。よって、小当り遊技において大入賞口23は、原則、上限となる1.7(秒)が経過するまで開放し続けることになるので、第1小当り遊技の付与が開始してから終了するまでの時間(遊技時間)は、3.2(秒)(=0(秒)+1.7(秒)+1.5(秒))となる。同様に、第2小当り遊技の付与が開始してから終了するまでの時間(遊技時間)は、3.2(秒)(=1.5(秒)+1.7(秒)+0(秒))となる。すなわち、第1小当り遊技の付与が開始してから終了するまでの時間と、第2小当り遊技の付与が開始してから終了するまでの時間は、原則、同一となる。
また、小当り遊技が付与された際には、当該小当り遊技の付与前の遊技状態が小当り遊技の付与後も継続される(図3(a)では、「現状維持」と示す)。
このように、大当り遊技は、大当り遊技の生起前後で遊技状態が変更し得る一方で、小当り遊技は、小当り遊技の生起前後で遊技状態が変更し得ない。このため、本実施形態におけるパチンコ遊技機10では、遊技状態の変更契機となり得る大当り遊技が第1当りに相当し、遊技状態の変更契機となり得ない小当り遊技が第2当りに相当する。よって、本実施形態において、大当り抽選が第1当り抽選に相当し、小当り抽選が第2当り抽選に相当する。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10に規定する普図当り遊技について、図3(b)に基づき説明する。
図3(b)に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、普図当り抽選に当選した場合、2種類の普通当り図柄の中から1つの普通当り図柄が決定される。そして、決定された普通当り図柄の種類に対応付けられた開放態様で開閉羽根19が開放制御されることにより普図当り遊技が付与される。また、本実施形態では、同じ種類の普通当り図柄が普図表示装置24に確定停止表示されたとしても、普図当り遊技を付与する時の遊技状態に応じて、普図当り遊技中の開閉羽根19の開放態様が異なる。なお、本実施形態において普図表示装置24に確定停止表示される普通当り図柄は、第1普通当り図柄と第2普通当り図柄の2種類がある。
図3(b)に示すように、第1普通当り図柄が普図表示装置24に確定停止表示された際の遊技状態が非変短状態である場合には、開閉羽根19を1回開放させ、開放してから第1開放時間(本実施形態では、0.2(秒))が経過するまで開放される。一方、第1普通当り図柄が普図表示装置24に確定停止表示された際の遊技状態が変短状態である場合には、開閉羽根19を2回開放させ、各回の開放において開放してから第2開放時間(本実施形態では、2.7(秒))が経過するまで開放される。
また、第2普通当り図柄が普図表示装置24に確定停止表示された際の遊技状態が非変短状態である場合には、開閉羽根19を2回開放させ、各回の開放において開放してから第3開放時間(本実施形態では、0.1(秒))が経過するまで開放される。一方、第2普通当り図柄が普図表示装置24に確定停止表示された際の遊技状態が変短状態である場合には、開閉羽根19を3回開放させ、各回の開放において開放してから第4開放時間(本実施形態では、1.7(秒))が経過するまで開放される。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、普図当り抽選に当選した場合に開閉羽根19が開放されることから、普図当り抽選が開閉抽選に相当する。更に、本実施形態では、非変短状態において普図当り遊技が付与(生起)されて開閉羽根19が開放するときに、打ち出された遊技球の個数に対して第2始動入球口18へ遊技球が入球する確率が、第1確率に相当する。また、変短状態において普図当り遊技が付与されて開閉羽根19が開放するときに、打ち出された遊技球の個数に対して第2始動入球口18へ遊技球が入球する確率が、第2確率に相当する。また、非変短状態において、単位時間あたりに普図当り抽選の当選確率や普図当り遊技付与時の開閉羽根19の開放時間に基づき開閉羽根19が開放する割合が、第1の割合に相当する。また、変短状態において、単位時間あたりに普図当り抽選の当選確率や普図当り遊技付与時の開閉羽根19の開放時間に基づき開閉羽根19が開放する割合が、第2の割合に相当する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、演出表示装置11にてリーチ演出を実行可能に構成されている。リーチ演出は、演出図柄変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが一旦停止表示されてから、最終的に飾り図柄によって構成される図柄組み合わせ(表示結果)が導出されるまでの間に行われる演出である。このため、リーチ演出は、実行中の特図変動ゲームが大当りとなるか否かを期待させるための演出となる。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、遊技球が連続発射された場合、変短状態であるか否かに関係なく、第1始動入球口16へ1球の遊技球が入球する確率は、第1の始動賞球個数の逆数を示す確率よりも低い確率に設定されている。因みに、第1の始動賞球個数の逆数を示す確率とは、本実施形態のパチンコ遊技機10において第1の始動賞球個数は「3球」であるため、「1/3(=約33%)」である。また、本実施形態のパチンコ遊技機10において、第1始動入球口16へ1球の遊技球が入球する確率は、遊技盤YBにおいて第1始動入球口16を含む障害部材等の配置によって設定できる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、遊技球が連続発射された場合、変短状態であっても、第2始動入球口18へ1球の遊技球が入球する確率(第2確率)は、第2の始動賞球個数の逆数を示す確率よりも低い確率に設定されている。因みに、第2の始動賞球個数の逆数を示す確率とは、本実施形態のパチンコ遊技機10において第2の始動賞球個数は「1球」であるため、「1/1(=100%)」である。また、本実施形態のパチンコ遊技機10において、第2始動入球口18へ1球の遊技球が入球する確率(第1確率及び第2確率)は、遊技盤YBにおいて第2始動入球口18を含む障害部材等の配置によって設定できる。その他にも、第2始動入球口18へ1球の遊技球が入球する確率は、普図ゲームの変動時間や普図当り抽選の当選確率、普図当り遊技中の開閉羽根19の開放回数や開放時間等によって設定できる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、リーチ演出が行われる図柄変動ゲームの実行が保留された場合、リーチ演出が行われる図柄変動ゲームの実行が保留されたことを示唆する連続演出が実行される場合がある。連続演出を実行することが可能か否かについては、始動入球口16,18に遊技球が入球して、当該入球に基づく特図変動ゲームの実行が保留されたときに判断されるようになっている。また、本実施形態において連続演出は、当該連続演出の実行が決定されてから、当該実行契機となった入球に基づく特図変動ゲームが実行されるまでの1又は複数回の特図変動ゲームと、前記連続演出の実行契機となった入球に基づく特図変動ゲームに亘って実行される。
なお、本実施形態における連続演出は、遊技状態が非変短状態であるときには、第1始動入球口16への遊技球の入球に基づき実行可能とする一方、第2始動入球口18への遊技球の入球に基づき実行不可能としている。その一方で、本実施形態における連続演出は、遊技状態が変短状態であるときには、第1始動入球口16への遊技球の入球に基づき実行不可能とする一方、第2始動入球口18への遊技球の入球に基づき実行可能としている。また、連続演出は、非変短状態であっても第1保留記憶数が「0(零)」のときには実行不可能とし、変短状態であっても第2保留記憶数が「0」のときには実行不可能としている。
また、本実施形態では、原則、連続演出の実行が開始されてから当該連続演出の実行契機(対象)となった入球に基づく特図変動ゲームの実行が終了するまでの間、通常時に表示される通常の背景画像から連続演出実行時に表示される連続演出時の背景画像に切り替わるようになっている。因みに、本実施形態のパチンコ遊技機10における「通常の背景画像」は、「昼の町並みをモチーフにした画像」とし、「連続演出時の背景画像」は、「夜の町並みをモチーフにした画像」としている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、変短状態であるときに小当り遊技が付与される際、当該小当り遊技が付与されるよりも前に小当り遊技が付与されることを遊技者に予告する予告演出を実行する場合がある。本実施形態において予告演出は、小当り遊技において大入賞口23の開放が開始されるまで実行され続ける。
次に、パチンコ遊技機10の制御構成を図4にしたがって説明する。
パチンコ遊技機10の裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御指令(制御コマンド)を出力する。また、パチンコ遊技機10の裏側には、演出制御基板31が装着されている。演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置11の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)や、ランプLaの発光態様、スピーカSpの音声出力態様を制御する。
また、パチンコ遊技機10の裏側には、払出制御基板50が配設されている。払出制御基板50は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、賞球としての遊技球を払い出すようにパチンコ遊技機10の裏側に配設されている球払出装置51を制御する。また、球払出装置51には、遊技球を払い出すことを許容又は規制する賞球ソレノイド51aと、当該賞球ソレノイド51aが払い出した遊技球を検出する賞球センサ51bが備えられている。また、賞球センサ51bは、遊技球を検出する毎に、払出制御用CPU50aに、賞球検知信号を出力する。
以下、主制御基板30、演出制御基板31及び払出制御基板50の具体的構成を説明する。
まず、主制御基板30について、図4に基づき説明する。
図4に示すように、主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30a、主制御用CPU30aの制御プログラムを格納する主制御用ROM30b、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30c及びハードウェア乱数を生成する乱数生成器30dが設けられている。そして、主制御用CPU30aには、各種スイッチSW1〜SW4が接続されている。また、各種スイッチSW1〜SW4は、各種スイッチSW1〜SW4が遊技球を検知した際に出力する検知信号を主制御用CPU30aが入力できるように、主制御用CPU30aに接続されている。また、主制御用CPU30aには、第1特図表示装置12、第2特図表示装置13、第1特図保留表示装置20、第2特図保留表示装置21、普図表示装置24、普図保留表示装置26、開閉羽根ソレノイドSOL1及び大入賞口ソレノイドSOL2が接続されている。
また、乱数生成器30dでは、内部クロックの1周期毎に1更新されるハードウェア乱数が生成される。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、内部クロックが10MHzに設定されているため、0.0001ms毎にハードウェア乱数の値が1更新される。また、ハードウェア乱数の取り得る数値は、0〜65535までの全部で65536の整数となっている。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10において、ハードウェア乱数は当り判定用乱数及び普図当り判定用乱数として使用される。当り判定用乱数は、大当り抽選(大当り判定)及び小当り抽選(小当り判定)に用いる乱数である。普図当り判定用乱数は、普図当り抽選(普図当り判定)に用いる乱数である。
また、主制御用RAM30cには、所定の周期(ハードウェア乱数の値が更新される時間よりも長い時間(例えば、4ms))毎に主制御用CPU30aが行う乱数更新処理によって、値が更新されるソフトウェア乱数が記憶されている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10において主制御用RAM30cには、第1のソフトウェア乱数と、第2のソフトウェア乱数と、第3のソフトウェア乱数が記憶されており、各ソフトウェア乱数は取り得る数値の範囲が異なる。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10において、第1のソフトウェア乱数は特図振分用乱数及び普図振分用乱数として使用され、第2のソフトウェア乱数はリーチ判定用乱数として使用され、第3のソフトウェア乱数は特図変動パターン振分用乱数及び普図変動パターン振分用乱数として使用される。特図振分用乱数は、大当り抽選に当選した場合の大当りの種類や、小当り抽選に当選した場合に小当りの種類を決定する際に用いる乱数である。普図振分用乱数は、普図当り抽選に当選した場合の普図当り遊技の種類(開閉羽根19の開放態様)を決定する際に用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り抽選と小当り抽選の何れにも当選しなかった場合にリーチ演出を実行可能とするか否かを決定するためのリーチ抽選(リーチ判定)に用いる乱数である。特図変動パターン振分用乱数は、特図変動パターンを決定する際に用いる乱数である。普図変動パターン振分用乱数は、普図変動パターンを決定する際に用いる乱数である。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
また、主制御用ROM30bには、メイン制御プログラムが記憶されている。主制御用ROM30bに記憶されているメイン制御プログラムには、変短状態とする制御を行なうための制御プログラムや、確変状態とする制御を行なうための制御プログラムがある。その他にも、主制御用ROM30bに記憶されているメイン制御プログラムには、大入賞口23を開放させるための制御プログラムや、開閉羽根19を開放させるための制御プログラムなどがある。そして、主制御用CPU30aは、制御プログラムに基づき、各種遊技にかかる制御(例えば、変短状態とする制御)を行う。
また、主制御用ROM30bには、複数種類の特図変動パターンが記憶されている。特図変動パターンは、特図変動ゲームが開始してから当該特図変動ゲームが終了するまでの演出時間(変動時間)や、演出表示装置11やランプLa、スピーカSpにて行われる演出の演出内容を特定し得る。また、特図変動パターンには、大当りのときに決定される大当り演出用の特図変動パターンと、小当りのとき及びはずれのときに決定される非大当り演出用の特図変動パターンがある。また、非大当り演出用の特図変動パターンには、非大当りリーチ演出用の特図変動パターンと、非大当り通常演出用の特図変動パターンと、がある。非大当りリーチ演出用の変動パターンは、非変短状態であるときに小当り抽選に当選した際や、リーチ抽選に当選した際に決定される非大当り演出用の特図変動パターンである。非大当り通常演出用の特図変動パターンは、変短状態であるときに小当り抽選に当選した際や、リーチ抽選に当選しなかった際に決定される非大当り演出用の特図変動パターンである。なお、本実施形態では、大当り抽選と小当り抽選の何れにも当選しなかった場合に、リーチ抽選が行われる。
大当り演出用の特図変動パターンに基づき特図変動ゲームが実行される場合、演出表示装置11では、リーチ演出が実行され、最終的に大当り表示結果が導出される。また、非大当りリーチ演出用の特図変動パターンに基づき特図変動ゲームが実行される場合、演出表示装置11では、リーチ演出が実行され、最終的にはずれ表示結果が導出される。また、非大当り通常演出用の特図変動パターンに基づき特図変動ゲームが実行される場合、演出表示装置11では、リーチ演出が実行されず、最終的にはずれ表示結果が導出される。
図5(a),(b)に示すように、本実施形態における主制御用ROM30bには、非変短状態であるときに決定可能な特図変動パターンTP11〜TP13と、変短状態であるときに決定可能な特図変動パターンTP21〜TP25が記憶されている。特図変動パターンTP11〜TP13のうち、特図変動パターンTP11は非大当り通常演出用の特図変動パターン、特図変動パターンTP12は非大当りリーチ演出用の特図変動パターン、特図変動パターンTP13は大当り演出用の特図変動パターンとなる。また、特図変動パターンTP21〜TP25のうち、特図変動パターンTP21〜TP23が非大当り通常演出用の特図変動パターン、特図変動パターンTP24は非大当りリーチ演出用の特図変動パターン、特図変動パターンTP25は大当り演出用の特図変動パターンとなる。
また、主制御用ROM30bには、複数種類の普図変動パターンが記憶されている。普図変動パターンは、普図の変動が開始してから普図が確定停止表示されるまでの普図ゲームの変動時間を特定し得る。
図5(a),(b)に示すように、本実施形態における主制御用ROM30bには、非変短状態であるときに決定可能な普図変動パターンFP11,FP12と、変短状態であるときに決定可能な普図変動パターンFP21,FP22が記憶されている。普図変動パターンFP11,FP12には、普図変動パターンFP21,FP22に定められた普図ゲームの変動時間よりも長い時間が定められている。また、普図変動パターンFP11,FP12のうち普図変動パターンFP11には、普図変動パターンFP12に定められた普図ゲームの変動時間(12(秒))よりも長い時間(15(秒))が定められている。また、普図変動パターンFP21,FP22のうち普図変動パターンFP21には、普図変動パターンFP22に定められた普図ゲームの変動時間(0.52(秒))よりも長い時間(1.2(秒))が定められている。
また、主制御用ROM30bには、各種の判定値(大当り判定値など)が記憶されている。例えば、主制御用ROM30bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数として取得するハードウェア乱数の取り得る数値の中から定められている。なお、確変状態であるときの大当り判定値の個数は、確変状態でないときの大当り判定値の個数よりも多くなっている。それとともに、確変状態であるときの大当り判定値には、確変状態でないときの大当り判定値が含まれるように、大当り判定値としての値が定められている。以下の説明において、確変状態であるときにのみ当り判定用乱数の値と比較する大当り判定値を「高確用大当り判定値」といい、確変状態でなくても当り判定用乱数の値と比較する大当り判定値を「共通用大当り判定値」という。
また、主制御用ROM30bには、小当り判定値が記憶されている。小当り判定値は、小当り抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数として取得するハードウェア乱数の取り得る数値の中から定められている。更に、小当り判定値は、大当り判定値とは異なる数値の中から定められている。なお、本実施形態では、第2始動入球口18への遊技球の入球を対象とする小当り抽選で用いる小当り判定値の個数は、第1始動入球口16への遊技球の入球を対象とする小当り抽選で用いる小当り判定値の個数よりも多くなっている。因みに、本実施形態のパチンコ遊技機10において、第1始動入球口16への遊技球の入球を対象とする小当り抽選の当選確率は「1/65536」と定められており、第2始動入球口18への遊技球の入球を対象とする小当り抽選の当選確率は「2621/65536(約1/25)」と定められている。すなわち、第1始動入球口16への遊技球の入球を対象とする小当り抽選には、ほとんど当選しないようになっている。一方で、第2始動入球口18への遊技球の入球を対象とする小当り抽選には、確変状態であるときの大当り抽選よりも当選しやすくなっている。以下、第1始動入球口16への遊技球の入球を対象とする小当り抽選に用いる小当り判定値を「第1小当り判定値」といい、第2始動入球口18への遊技球の入球を対象とする小当り抽選に用いる小当り判定値を「第2小当り判定値」という。このように、第2小当り判定値は、第1始動入球口16への遊技球の入球に基づく小当り抽選の当選確率よりも第2始動入球口18への遊技球の入球に基づく小当り抽選の確率が高いこと、つまり、有利であることを示している。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10における第2小当り判定値は、第2当り確率情報に相当する。また、確率情報に相当する第1小当り判定値や第2小当り判定値などを記憶する主制御用ROM30bが、確率情報記憶手段として機能する。
また、主制御用ROM30bには、普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、普図当り抽選で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数として取得するハードウェア乱数の取り得る数値の中から定められている。また、主制御用ROM30bには、リーチ判定値が記憶されている。リーチ判定値は、リーチ抽選で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数として取得する第2のソフトウェア乱数の取り得る数値の中から定められている。
また、主制御用RAM30cには、各種フラグや作動リミッタが記憶されている。具体的には、主制御用RAM30cには、確変状態であるか否かを特定可能な値が設定される確変フラグが記憶されている。確変フラグには、確変状態でない場合は「0」、確変状態である場合は「1」が設定される。したがって、大当り抽選の当選確率が低確率状態と高確率状態の何れであるかを特定することのできる確変フラグに設定される「0」及び「1」の値が抽選情報に相当する。そして、確変フラグに設定される値「0」は、大当り抽選の当選確率が低確率状態であることを示す抽選情報に相当し、確変フラグに設定される値「1」は、大当り抽選の当選確率が高確率情報であることを示す抽選情報に相当する。また、当該値(抽選情報)が設定される確変フラグが設定保持手段に相当する。
また、主制御用RAM30cには、変短状態であるか否かを特定可能な値が設定される作動フラグが記憶されている。作動フラグには、変短状態でない場合は「0」、変短状態である場合は「1」が設定される。
また、主制御用RAM30cには、8R非確変大当り終了後からの特図変動ゲームの実行回数が変短回数に達するまでの回数が設定される作動リミッタが記憶されている。
次に、図4に示す演出制御基板31について説明する。
図4に示すように、演出制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行する演出制御用CPU31aと、演出制御用CPU31aの制御プログラムを格納する演出制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM31cが設けられている。また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置11が接続されている。また、演出制御用CPU31aには、ランプLaが接続されている。また、演出制御用CPU31aには、スピーカSpが接続されている。また、演出制御用ROM31bには、各種の画像表示用データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)、各種の発光用データ及び各種の音声用データが記憶されている。また、演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
また、演出制御用RAM31cには、所定の周期(ハードウェア乱数の値が更新される時間よりも長い時間(例えば、4ms))毎に演出制御用CPU31aが行う乱数更新処理によって、値が更新されるソフトウェア乱数が記憶されている。そして、本実施形態において、演出制御用RAM31cにて値が更新されるソフトウェア乱数を使用して、各種演出の演出内容の決定(選択)などを行う。
また、演出制御用RAM31cには、各種フラグが記憶されている。具体的には、演出制御用RAM31cには、確変状態であるか否かを特定可能な値が設定されるサブ確変フラグが記憶されている。サブ確変フラグには、非確変状態であるときには「0」、確変状態であるときには「1」が設定される。また、演出制御用RAM31cには、変短状態であるか否かを特定可能な値が設定されるサブ作動フラグが記憶されている。サブ作動フラグには、非変短状態であるときには「0」、変短状態であるときには「1」が設定される。
次に、図4に示す払出制御基板50について説明する。
図4に示すように、払出制御基板50には、賞球の払出制御動作を所定の手順で実行する払出制御用CPU50aと、払出制御用CPU50aの制御プログラムを格納する払出制御用ROM50bと、適宜書き換えられる賞球として払い出す遊技球の個数(賞球個数)が記憶されている払出制御用RAM50cが設けられている。また、払出制御基板50には、賞球としての遊技球を払い出すための球払出装置51が接続されている。そして、払出制御用CPU50aには、球払出装置51の賞球センサ51bが、当該賞球センサ51bが出力する賞球検知信号を入力可能に接続されている。
次に、主制御基板30の主制御用CPU30aが、主制御用ROM30bに記憶されている制御プログラムにしたがって実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理、普通図柄入力処理、普通図柄開始処理などの各種処理について説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(例えば、4ms)毎に特別図柄入力処理や特別図柄開始処理、普通図柄入力処理、普通図柄開始処理などの各種処理を実行する。
最初に、特別図柄入力処理について、図6に基づき説明する。
図6に示すように、特別図柄入力処理において主制御用CPU30aは、第1始動入球口16に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS11)。すなわち、ステップS11において主制御用CPU30aは、第1始動口スイッチSW1が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力したか否かを判定する。そして、ステップS11の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップS16の処理へと進む。一方、ステップS11の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第1保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12の判定結果が否定(第1保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU30aは、ステップS16の処理へと進む。
一方、ステップS12の判定結果が肯定(第1保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に1加算し、第1保留記憶数を書き換える(ステップS13)。また、主制御用CPU30aは、1加算後の第1保留記憶数を表すように第1特図保留表示装置20を形成する第1特図保留発光部20a,20bの点灯態様を制御する。続いて、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30c及び乱数生成器30dから各種乱数の値を取得し、主制御用RAM30cの所定の記憶領域(第1保留記憶数に対応する記憶領域)に記憶する(ステップS14)。ステップS14において主制御用CPU30aは、乱数生成器30dからハードウェア乱数の値を当り判定用乱数の値として取得する。また、ステップS14において主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから第1のソフトウェア乱数の値を特図振分用乱数の値として取得し、第2のソフトウェア乱数の値をリーチ判定用乱数の値として取得する。更に、ステップS14において主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから第3のソフトウェア乱数の値を特図変動パターン振分用乱数の値として取得する。そして、ステップS14の処理を行った後、主制御用CPU30aは、先読みコマンド設定処理を行う(ステップS15)。
ステップS15における先読みコマンド設定処理において主制御用CPU30aは、第1始動入球口16へ遊技球が入球したことを契機に取得した各乱数の値に基づく各種判定(事前判定)の結果を、入球に基づく第1特図変動ゲームの実行開始時期よりも前に演出制御基板31に把握させるための各種先読みコマンドを生成及び出力するための処理である。ステップS15において主制御用CPU30aは、共通大当り先読みコマンド、高確大当り先読みコマンド、小当り先読みコマンド、リーチ先読みコマンド、通常はずれ先読みコマンドのうち何れか1つの先読みコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。
共通大当り先読みコマンドは、確変状態であるか否かに関係なく大当りとなることを示す先読みコマンドであり、高確大当り先読みコマンドは、確変状態であるときにのみ大当りとなることを示す先読みコマンドである。また、小当り先読みコマンドは、小当りとなることを示す先読みコマンドである。また、リーチ先読みコマンドは、はずれとなることとリーチ演出が行われることを示す先読みコマンドであり、通常はずれ先読みコマンドは、はずれとなることとリーチ演出が行われないことを示す先読みコマンドである。
ステップS15における先読みコマンド設定処理において主制御用CPU30aは、第1始動入球口16へ遊技球が入球したことを契機に取得した各乱数(ステップS14で取得した各乱数)のうち当り判定用乱数として取得した乱数の値が共通用大当り判定値と一致する値であるか否かを判定する。そして、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数として取得した乱数の値が共通用大当り判定値と一致する場合には、共通大当り先読みコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。一方、当り判定用乱数として取得した乱数の値が共通用大当り判定値と一致しないとき主制御用CPU30aは、当該乱数の値が高確用大当り判定値と一致する値であるか否かを判定し、各値が一致する場合には高確大当り先読みコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。
また、当り判定用乱数として取得した乱数の値が大当り判定値(共通用大当り判定値と高確用大当り判定値)と一致しないとき主制御用CPU30aは、当該乱数の値が第1小当り判定値と一致する値であるか否かを判定し、各値が一致する場合には小当り先読みコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。また、当り判定用乱数として取得した乱数の値が大当り判定値及び小当り判定値と一致しないとき主制御用CPU30aは、ステップS14にて取得した各乱数のうちリーチ判定用乱数として取得した乱数の値がリーチ判定値と一致するか否かを判定する。そして、リーチ判定用乱数として取得した乱数の値がリーチ判定値と一致する場合、主制御用CPU30aは、リーチ先読みコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。一方、リーチ判定用乱数として取得した乱数の値がリーチ判定値と一致しない場合、主制御用CPU30aは通常はずれ先読みコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。そして、主制御用CPU30aは、ステップS15において先読みコマンドを演出制御用CPU31aに出力した後、ステップS16の処理へ進む。
ステップS16において主制御用CPU30aは、第2始動入球口18に遊技球が入球したか否かを判定する。すなわち、ステップS16において主制御用CPU30aは、第2始動口スイッチSW2が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力したか否かを判定する。そして、ステップS16の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、ステップS16の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS17)。ステップS17の判定結果が否定(第2保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
一方、ステップS17の判定結果が肯定(第2保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に1加算し、第2保留記憶数を書き換える(ステップS18)。また、主制御用CPU30aは、1加算後の第2保留記憶数を表すように第2特図保留表示装置21を形成する第2特図保留発光部21a,21bの点灯態様を制御する。続いて、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30c及び乱数生成器30dから各種乱数の値を取得し、主制御用RAM30cの所定の記憶領域(第2保留記憶数に対応する記憶領域)に記憶する(ステップS19)。ステップS19において主制御用CPU30aは、ステップS14と同様に、乱数生成器30dから第1のハードウェア乱数の値を当り判定用乱数の値として取得する。また、ステップS19において主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから第1のソフトウェア乱数の値を特図振分用乱数の値として取得し、第2のソフトウェア乱数の値をリーチ判定用乱数の値として取得する。更に、ステップS19において主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから第3のソフトウェア乱数の値を特図変動パターン振分用乱数の値として取得する。そして、ステップS19の処理を行った後、主制御用CPU30aは、先読みコマンド設定処理を行う(ステップS20)。
ステップS20における先読みコマンド設定処理において主制御用CPU30aは、第2始動入球口18へ遊技球が入球したことを契機に取得した各乱数の値に基づく各種判定(事前判定)の結果を、入球に基づく第2特図変動ゲームの実行開始時期よりも前に演出制御基板31に把握させるための各種先読みコマンドを生成及び出力するための処理である。ステップS20において主制御用CPU30aは、共通大当り先読みコマンド、高確大当り先読みコマンド、小当り先読みコマンド、リーチ先読みコマンド、通常はずれ先読みコマンドのうち何れか1つの先読みコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。なお、ステップS15の先読みコマンド設定処理において出力される先読みコマンドと、ステップS20の先読みコマンド設定処理において出力される先読みコマンドには、何れの先読みコマンド設定処理において出力された先読みコマンドであるかを特定可能な特図ゲーム情報が格納されている。このため、先読みコマンドを入力する演出制御用CPU31aは、入力した先読みコマンドに格納された特図ゲーム情報を参照することにより、第1始動入球口16と第2始動入球口18のうち何れの始動入球口へ遊技球が入球したことに基づいて出力された先読みコマンドであるかを特定することができる。
ステップS15の先読みコマンド設定処理と同様に、ステップS20における先読みコマンド設定処理において主制御用CPU30aは、第2始動入球口18へ遊技球が入球したことを契機に取得した各乱数(ステップS19で取得した各乱数)のうち当り判定用乱数として取得した乱数の値が共通用大当り判定値と一致する値であるか否かを判定する。そして、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数として取得した乱数の値が共通用大当り判定値と一致する場合には、共通大当り先読みコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。一方、当り判定用乱数として取得した乱数の値が共通用大当り判定値と一致しないとき主制御用CPU30aは、当該乱数の値が高確用大当り判定値と一致する値であるか否かを判定し、各値が一致する場合には高確大当り先読みコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。
また、当り判定用乱数として取得した乱数の値が大当り判定値(共通用大当り判定値と高確用大当り判定値)と一致しないとき主制御用CPU30aは、当該乱数の値が第2小当り判定値と一致する値であるか否かを判定し、各値が一致する場合には小当り先読みコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。また、当り判定用乱数として取得した乱数の値が大当り判定値及び小当り判定値と一致しないとき主制御用CPU30aは、ステップS19にて取得した各乱数のうちリーチ判定用乱数として取得した乱数の値がリーチ判定値と一致するか否かを判定する。そして、リーチ判定用乱数として取得した乱数の値がリーチ判定値と一致する場合、主制御用CPU30aは、リーチ先読みコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。一方、リーチ判定用乱数として取得した乱数の値がリーチ判定値と一致しない場合、主制御用CPU30aは通常はずれ先読みコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。そして、主制御用CPU30aは、ステップS20において先読みコマンドを演出制御用CPU31aに出力した後、特別図柄入力処理を終了する。
このように、特別図柄入力処理におけるステップS14にて第1特図変動ゲームを実行させるために用いる各種乱数の値を取得する主制御用CPU30aが、本実施形態において第1乱数取得手段として機能する。更に、取得された乱数の値を記憶するとともに、加算後の第1保留記憶数を記憶して第1特図変動ゲームの実行が保留されたことを記憶する主制御用RAM30cが、本実施形態において第1保留記憶手段として機能する。同様に、特別図柄入力処理におけるステップS19にて第2特図変動ゲームを実行させるために用いる各種乱数の値を取得する主制御用CPU30aが、本実施形態において第2乱数取得手段として機能する。更に、取得された乱数の値を記憶するとともに、加算後の第2保留記憶数を記憶して第2特図変動ゲームの実行が保留されたことを記憶する主制御用RAM30cが、本実施形態において第2保留記憶手段として機能する。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において主制御用CPU30aは、特図変動ゲーム中、又は当り遊技(大当り遊技や小当り遊技)中であるか否かの特図実行判定を行う。この特図実行判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、特図実行判定の判定結果が否定の場合、つまり、特図変動ゲーム中でなく、大当り遊技や小当り遊技中でもない場合、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数が「1」以上であるか否かの第2保留判定を行う。この第2保留判定の判定結果が否定(第2保留記憶数=0)の場合、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数が「1」以上であるか否かの第1保留判定を行う。そして、第1保留判定の判定結果が否定(第1保留記憶数=0)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、第1保留判定の判定結果が肯定(第1保留記憶数>0)の場合、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数から1減算して、第1保留記憶数を書き換える。このとき、主制御用CPU30aは、減算後の第1保留記憶数を表すように第1特図保留表示装置20を形成する第1特図保留発光部20a,20bの点灯態様を制御する。その後、主制御用CPU30aは、所定の記憶領域に記憶されている各種乱数(当り判定用乱数、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数及び特図変動パターン振分用乱数)の値を読み出し、当該各種乱数の値に基づき第1抽選処理を行う。
第1抽選処理において主制御用CPU30aは、読み出した各種乱数のうち当り判定用乱数の値が大当り判定値と一致するか否かの大当り抽選を行う。このとき、主制御用CPU30aは、確変状態であるとき、読み出した当り判定用乱数の値を、共通用大当り判定値及び高確用大当り判定値と比較し、各値が一致するか否かを判定する。一方、主制御用CPU30aは、非確変状態であるとき、読み出した当り判定用乱数の値を、共通用大当り判定値と比較し、各値が一致するか否かを判定する。そして、大当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、読み出した特図振分用乱数の値に基づき確定停止表示させる特図を、大当り図柄となる図柄A〜図柄Cの中から決定する。その後、主制御用CPU30aは、読み出した特図変動パターン振分用乱数の値に基づき大当り演出用の特図変動パターンを決定する。このとき、本実施形態における主制御用CPU30aは、非変短状態であるとき、特図変動パターンTP13を決定する。一方、主制御用CPU30aは、変短状態であるとき、特図変動パターンTP25を決定する。また、特図変動パターンを決定した主制御用CPU30aは、当該特図変動パターンを指定するとともに、演出図柄変動ゲームの実行開始を指示する特図変動パターン指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特図の変動表示を開始させるように第1特図表示装置12を形成する第1特図発光部12a〜12hの点灯態様を制御する。なお、このとき出力される特図変動パターン指定コマンドは、第1特図変動ゲームの実行に伴い出力される特図変動パターンとなる。また、主制御用CPU30aは、特図変動ゲームの演出時間の計測を開始するとともに、確定停止表示される特図を指定する特図指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。
一方、第1抽選処理における大当り抽選に当選しなかった場合、主制御用CPU30aは、読み出した各種乱数のうち当り判定用乱数の値が小当り判定値と一致するか否かの小当り抽選を行う。このとき、主制御用CPU30aは、読み出した当り判定用乱数の値を、第1小当り判定値と比較し、各値が一致するか否かを判定する。この小当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、読み出した特図振分用乱数の値に基づき確定停止表示させる特図を、小当り図柄となる図柄D及び図柄Eの中から決定する。その後、主制御用CPU30aは、読み出した特図変動パターン振分用乱数の値に基づき非大当り演出用の特図変動パターンを決定する。このとき、本実施形態における主制御用CPU30aは、非変短状態であるとき、特図変動パターンTP12を決定する。一方、主制御用CPU30aは、変短状態であるとき、特図変動パターンTP22を決定する。また、特図変動パターンを決定した主制御用CPU30aは、第1特図変動ゲームの実行に伴う特図変動パターン指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特図の変動表示を開始させるように第1特図表示装置12を形成する第1特図発光部12a〜12hの点灯態様を制御する。また、主制御用CPU30aは、特図変動ゲームの演出時間の計測を開始するとともに、特図指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。
また、第1抽選処理における小当り抽選に当選しなかった場合、主制御用CPU30aは、読み出した各種乱数のうちリーチ判定用乱数の値がリーチ判定値と一致するか否かのリーチ抽選を行う。このリーチ抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、読み出した特図振分用乱数の値に基づき確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定する。その後、主制御用CPU30aは、読み出した特図変動パターン振分用乱数の値に基づき非大当り演出用の特図変動パターンを決定する。このとき、本実施形態における主制御用CPU30aは、非変短状態であるとき、特図変動パターンTP12を決定する。一方、主制御用CPU30aは、変短状態であるとき、特図変動パターンTP24を決定する。また、特図変動パターンを決定した主制御用CPU30aは、第1特図変動ゲームの実行に伴う特図変動パターン指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特図の変動表示を開始させるように第1特図表示装置12を形成する第1特図発光部12a〜12hの点灯態様を制御する。また、主制御用CPU30aは、特図変動ゲームの演出時間の計測を開始するとともに、特図指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。
また、第1抽選処理におけるリーチ抽選に当選しなかった場合、主制御用CPU30aは、読み出した特図振分用乱数の値に基づき確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定する。その後、主制御用CPU30aは、読み出した特図変動パターン振分用乱数の値に基づき非大当り演出用の特図変動パターンを決定する。このとき本実施形態における主制御用CPU30aは、非変短状態であるとき、特図変動パターンTP11を決定する。一方、主制御用CPU30aは、変短状態であるとき、特図変動パターンTP21又は特図変動パターンTP23を決定する。また、特図変動パターンを決定した主制御用CPU30aは、第1特図変動ゲームの実行に伴う特図変動パターン指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特図の変動表示を開始させるように第1特図表示装置12を形成する第1特図発光部12a〜12hの点灯態様を制御する。また、主制御用CPU30aは、特図変動ゲームの演出時間の計測を開始するとともに、特図指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。
そして、第1抽選処理にて特図変動パターン指定コマンドなどの各種制御信号を演出制御用CPU31aに出力した後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
また、特別図柄開始処理における第2保留判定の判定結果が肯定(第2保留記憶数>0)の場合、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数から1減算して、第2保留記憶数を書き換える。このとき、主制御用CPU30aは、減算後の第2保留記憶数を表すように第2特図保留表示装置21を形成する第2特図保留発光部21a,21bの点灯態様を制御する。その後、主制御用CPU30aは、所定の記憶領域に記憶されている各種乱数(当り判定用乱数、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数及び特図変動パターン振分用乱数)の値を読み出し、当該各種乱数の値に基づき第2抽選処理を行う。
第2抽選処理において主制御用CPU30aは、読み出した各種乱数のうち当り判定用乱数の値が大当り判定値と一致するか否かの大当り抽選を行う。このとき、主制御用CPU30aは、第1抽選処理と同様に、確変状態であるか否かに応じて、読み出した当り判定用乱数の値と比較する大当り判定値の種類を変更して、大当り抽選を行う。そして、大当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、読み出した特図振分用乱数の値に基づき確定停止表示させる特図を、大当り図柄となる図柄a〜図柄cの中から決定する。その後、主制御用CPU30aは、第1抽選処理と同様に、読み出した特図変動パターン振分用乱数の値に基づき大当り演出用の特図変動パターンを決定する。また、特図変動パターンを決定した主制御用CPU30aは、第2特図変動ゲームの実行に伴う特図変動パターン指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特図の変動表示を開始させるように第2特図表示装置13を形成する第2特図発光部13a〜13hの点灯態様を制御する。また、主制御用CPU30aは、特図変動ゲームの演出時間の計測を開始するとともに、特図指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。
一方、第2抽選処理における大当り抽選に当選しなかった場合、主制御用CPU30aは、読み出した各種乱数のうち当り判定用乱数の値が小当り判定値と一致するか否かの小当り抽選を行う。このとき、主制御用CPU30aは、読み出した当り判定用乱数の値を、第2小当り判定値と比較し、各値が一致するか否かを判定する。そして、小当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、読み出した特図振分用乱数の値に基づき確定停止表示させる特図を、小当り図柄となる図柄d及び図柄eの中から決定する。その後、主制御用CPU30aは、第1抽選処理と同様に、読み出した特図変動パターン振分用乱数の値に基づき非大当り演出用の特図変動パターンを決定する。また、特図変動パターンを決定した主制御用CPU30aは、第2特図変動ゲームの実行に伴う特図変動パターン指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特図の変動表示を開始させるように第2特図表示装置13を形成する第2特図発光部13a〜13hの点灯態様を制御する。また、主制御用CPU30aは、特図変動ゲームの演出時間の計測を開始するとともに、特図指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。
また、第2抽選処理における小当り抽選に当選しなかった場合、主制御用CPU30aは、読み出した各種乱数のうちリーチ判定用乱数の値がリーチ判定値と一致するか否かのリーチ抽選を行う。このリーチ抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、読み出した特図振分用乱数の値に基づき確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定する。その後、主制御用CPU30aは、第1抽選処理と同様に、読み出した特図変動パターン振分用乱数の値に基づき非大当り演出用の特図変動パターンを決定する。また、特図変動パターンを決定した主制御用CPU30aは、第2特図変動ゲームの実行に伴う特図変動パターン指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特図の変動表示を開始させるように第2特図表示装置13を形成する第2特図発光部13a〜13hの点灯態様を制御する。また、主制御用CPU30aは、特図変動ゲームの演出時間の計測を開始するとともに、特図指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。
また、第2抽選処理におけるリーチ抽選に当選しなかった場合、主制御用CPU30aは、読み出した特図振分用乱数の値に基づき確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定する。その後、主制御用CPU30aは、第1抽選処理と同様に、読み出した特図変動パターン振分用乱数の値に基づき非大当り演出用の特図変動パターンを決定する。また、特図変動パターンを決定した主制御用CPU30aは、第2特図変動ゲームの実行に伴う特図変動パターン指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特図の変動表示を開始させるように第2特図表示装置13を形成する第2特図発光部13a〜13hの点灯態様を制御する。また、主制御用CPU30aは、特図変動ゲームの演出時間の計測を開始するとともに、特図指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。
そして、第2抽選処理にて特図変動パターン指定コマンドなどの各種制御信号を演出制御用CPU31aに出力した後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、指定した特図変動パターンに定められている演出時間の経過時、確定停止表示させる特図として決定した特図を確定停止表示させるように特図表示装置12,13の表示内容を制御する。このとき、第1特図変動ゲームを終了させる際には第1特図表示装置12を形成する第1特図発光部12a〜12hの点灯態様を制御することで、第1特図表示装置12の表示態様を制御する。一方、第2特図変動ゲームを終了させる際には第2特図表示装置13を形成する第2特図発光部13a〜13hの点灯態様を制御することで、第2特図表示装置13の表示態様を制御する。また、主制御用CPU30aは、指定した特図変動パターンに定められている演出時間の経過時、演出図柄変動ゲームを終了させるための終了コマンドを出力する。
このように、本実施形態において、第1当り抽選としての大当り抽選を行う主制御用CPU30aが、第1の抽選手段として機能する。また、本実施形態において、第2当り抽選としての小当り抽選を行う主制御用CPU30aが、第2の抽選手段として機能する。また、特図振分用乱数の値に基づき大当り図柄を決定することにより大当りの種類を決定する主制御用CPU30aが、本実施形態において第1当り種決定手段として機能する。また、特図振分用乱数の値に基づき小当り図柄を決定することにより小当りの種類を決定する主制御用CPU30aが、本実施形態において第2当り種決定手段として機能する。また、特図変動パターンを決定することにより特図変動ゲームの演出時間を決定する主制御用CPU30aが、本実施形態において演出時間決定手段として機能する。また、各特図表示装置12,13にて実行される特図変動ゲームの実行を制御する主制御用CPU30aが、本実施形態において結果導出演出実行制御手段として機能する。
ここで、本実施形態の第1特図表示装置12及び第2特図表示装置13に確定停止表示される特図の表示態様について、図7に基づき説明する。本実施形態のパチンコ遊技機10において、小当り遊技が付与される際には、図柄D及び図柄dに分類される第1小当り図柄と、図柄E及び図柄eに分類される第2小当り図柄と、が特図表示装置12,13に確定停止表示される。なお、図7では、点灯している第1特図発光部12a〜12h及び第2特図発光部13a〜13hを、斜線で示す。
図7に示すように、第1特図表示装置12にはずれ図柄が確定停止表示される場合には、第1特図発光部12a〜12hのうち第1特図発光部12hのみが点灯する。また、第1特図表示装置12に第1小当り図柄が確定停止表示される場合には、第1特図発光部12a〜12hのうち第1特図発光部12gのみが点灯する。また、第1特図表示装置12に第2小当り図柄が確定停止表示される場合には、第1特図発光部12a〜12hのうち第1特図発光部12eのみが点灯する。
また、第2特図表示装置13にはずれ図柄が確定停止表示される場合には、第2特図発光部13a〜13hのうち第2特図発光部13hのみが点灯する。また、第2特図表示装置13に第1小当り図柄が確定停止表示される場合には、第2特図発光部13a〜13hのうち第2特図発光部13gのみが点灯する。また、第2特図表示装置13に第2小当り図柄が確定停止表示される場合には、第2特図発光部13a〜13hのうち第2特図発光部13aのみが点灯する。
すなわち、第1小当り図柄が確定停止表示される際には、はずれ図柄が確定停止表示される際に点灯する特図発光部12h,13hと隣り合う特図発光部12g,13gが点灯する。同様に、第2小当り図柄が確定停止表示される際には、はずれ図柄が確定停止表示される際に点灯する特図発光部12h,13hと隣り合う特図発光部12e,13aが点灯する。
このように、はずれ図柄の表示態様と、小当り図柄(第1小当り図柄及び第2小当り図柄)の表示態様は類似していることから、はずれ図柄と小当り図柄を区別することは困難である。更に、第1小当り図柄の表示態様と、第2小当り図柄の表示態様は類似していることから、第1小当り図柄と第2小当り図柄を区別することは困難である。
また、本実施形態において第1特図表示装置12に確定停止表示される大当り図柄の表示態様は、図示しないが、少なくとも2個以上の第1保留発光部12a〜12hが点灯する表示態様となっている。同様に、第2特図表示装置13に確定停止表示される大当り図柄の表示態様は、図示しないが、少なくとも2個以上の第2保留発光部13a〜13hが点灯する表示態様となっている。このため、特図表示装置12,13における表示態様から、大当り図柄と、はずれ図柄及び小当り図柄と、を区別することは容易である。
次に、大当り抽選に当選した場合及び小当り抽選に当選した場合に主制御用CPU30aが実行する当り遊技処理を説明する。
大当り抽選に当選した場合の当り遊技処理において主制御用CPU30aは、最初にオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。次に、主制御用CPU30aは、オープニング演出の終了後、各ラウンド遊技を制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、各ラウンド遊技の開始時にラウンド遊技の開始を指示するラウンドコマンドを演出制御用CPU31aに出力するとともに、大入賞口23を開放制御する。
そして、主制御用CPU30aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。その後、主制御用CPU30aは、エンディング演出の終了によって大当り遊技を終了させる。
小当り抽選に当選した場合の当り遊技処理において主制御用CPU30aは、オープニング時間として設定された時間の計測を開始する際に、小当り遊技の付与にかかる制御が開始されたことを示す小当り開始コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。また、主制御用CPU30aは、小当り遊技における大入賞口23の開放制御を開始する際、小当り遊技における大入賞口23の開放が開始したことを示す小当り開放コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。また、主制御用CPU30aは、小当り遊技における大入賞口23の開放制御を終了してエンディング時間として設定された時間の計測を開始する際に、小当り遊技の付与にかかる制御が終了されることを示す小当り終了コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。その後、主制御用CPU30aは、エンディング時間として設定された時間を計測した後に小当り遊技を終了させる。
このように、当り遊技処理において大入賞口23の開放を制御し、大当り遊技を付与する(大当りを生起させる)主制御用CPU30aが、本実施形態において第1当り生起手段として機能する。また、当り遊技処理において大入賞口23の開放を制御し、小当り遊技を付与する(小当りを生起させる)主制御用CPU30aが、本実施形態において第2当り生起手段として機能する。
次に、主制御用CPU30aが行う各種遊技状態の設定にかかる制御について説明する。
主制御用CPU30aは、大当り遊技が開始時に、確変フラグに「0」を設定するとともに、変短フラグに「0」を設定する。更に、主制御用CPU30aは、作動リミッタに「0」を設定する。
そして、主制御用CPU30aは、16R大当り又は8R確変大当りの終了後、確変フラグに「1」を設定するとともに、作動フラグに「1」を設定する。一方、主制御用CPU30aは、8R非確変大当りの終了後、確変フラグに「0」を設定するとともに、作動フラグに「1」を設定する。また、主制御用CPU30aは、8R非確変大当りの終了後は、作動リミッタに「50」を設定する。
また、主制御用CPU30aは、特図変動ゲームの終了時において作動リミッタに設定されている値が「1以上」である場合、当該値から1減算し、作動リミッタに設定している値を書き換える。この減算した後の値が「0(零)」となった場合、主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」を設定する。
このように、作動フラグに値を設定することで、高入球率遊技状態となる変短状態と低入球率遊技状態となる非変短状態のうち何れか一方を遊技状態として設定する主制御用CPU30aが、本実施形態において遊技状態設定手段として機能する。
次に、普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において主制御用CPU30aは、ゲート25へ遊技球が入球(通過)したか否かの通過判定を行う。主制御用CPU30aは、遊技球を検知した普図スイッチSW4が出力する検知信号を入力したか否かを判定することで、遊技球がゲート25に入球したか否かの通過判定を行う。通過判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。一方、通過判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている普図保留記憶数が上限の4未満であるか否かを判定する。この判定の判定結果が否定の場合(普図保留記憶数=4)、主制御用CPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。一方、判定結果が肯定の場合(普図保留記憶数<4)、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数を1加算し、普図保留記憶数を書き換える。このとき、主制御用CPU30aは、加算後の普図保留記憶数を表すように普図保留表示装置26を形成する普図保留発光部26a,26bの点灯態様を制御する。
その後、主制御用CPU30aは、乱数生成器30dからハードウェア乱数の値を普図当り判定用乱数の値として取得するとともに、主制御用RAM30cから第1のソフトウェア乱数の値を普図振分用乱数の値として取得し、第3のソフトウェア乱数の値を普図変動パターン振分用乱数の値として取得する。そして、主制御用CPU30aは、取得した各種乱数の値を普図保留記憶数に対応する主制御用RAM30cにおける所定の記憶領域に記憶する。そして、普通図柄入力処理を終了する。
次に、主制御用CPU30aが実行する普通図柄開始処理について、図8に基づき説明する。
図8に示すように、普通図柄開始処理において主制御用CPU30aは、普図ゲーム中であるか否か、及び普図当り遊技中であるか否かを判定する(ステップS31)。ステップS31の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、ステップS31の判定結果が否定の場合(普図ゲーム中でなく、且つ、普図当り遊技中でない場合)、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数を読み出し(ステップS32)、普図保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップS33)。ステップS33の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。その一方で、ステップS33の判定結果が肯定の場合、普図保留記憶数の数を1減算し(ステップS34)、書き換える。このとき、主制御用CPU30aは、減算後の普図保留記憶数を表すように普図保留表示装置26を形成する普図保留発光部26a,26bの点灯態様を制御する。そして、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cにおける所定の記憶領域に記憶されている各種乱数(普図当り判定用乱数、普図振分用乱数及び普図変動パターン振分用乱数)の値を読み出す(ステップS35)。
その後、主制御用CPU30aは、読み出した普図当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている普図当り判定値と一致するか否かを判定し(ステップS36)、普図当り抽選を行う。ステップS36において、主制御用CPU30aは、変短状態であるときには、変短状態でないときの普図当り抽選の当選確率よりも高い当選確率で普図当り抽選を行う。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10において、変短状態であるときの普図当り抽選の当選確率は「65535/65536(=約1/1)」、変短状態でないときの普図当り抽選の当選確率は「8192/65536(=約1/8)」としている。
そして、ステップS36の判定結果が肯定の場合、つまり、普図当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、読み出した普図振分用乱数の値に基づき、普図表示装置24に確定停止表示させる普図として普通当り図柄を決定する(ステップS37)。ステップS37において主制御用CPU30aは、読み出した普図振分用乱数の値に基づき、第1普通当り図柄又は第2普通当り図柄のうち何れか一方の普通当り図柄を決定する。
その後、主制御用CPU30aは、読み出した普図変動パターン振分用乱数の値と遊技状態に基づき、普図変動パターンを決定し、普図ゲームの変動時間を決定する(ステップS38)。ステップS38において、主制御用CPU30aは、非変短状態であるときには、普図変動パターン振分用乱数の値に基づき普図変動パターンFT11と普図変動パターンFT12のうち何れか一方の普図変動パターンを決定する。一方、主制御用CPU30aは、変短状態であるときには、普図変動パターン振分用乱数の値に基づき普図変動パターンFT21と普図変動パターンFT22のうち何れか一方の普図変動パターンを決定する。また、普図ゲームの変動時間を決定した主制御用CPU30aは、ステップS39の処理へと進む。
一方、ステップS36の判定結果が否定の場合、つまり、普図当り抽選に非当選の場合、主制御用CPU30aは、読み出した普図振分用乱数の値に基づき、普図表示装置24に確定停止表示させる普図として普通はずれ図柄を決定する(ステップS40)。その後、主制御用CPU30aは、ステップS38と同様に、読み出した普図変動パターン振分用乱数の値と遊技状態に基づき、普図変動パターンを決定し、普図ゲームの変動時間を決定する(ステップS41)。その後、主制御用CPU30aは、ステップS39の処理へと進む。
ステップS39において主制御用CPU30aは、普図ゲームを開始させるように普図表示装置24の表示内容を制御する等、普図ゲームにかかわる各種処理を実行する。また、同時に、主制御用CPU30aは、普図ゲームの変動時間の計測を開始する。そして、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。
その後、普通図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、決定した普図変動パターンに定められた変動時間が経過したとき、普図表示装置24に確定停止表示させる普図として決定した普図を確定停止表示させるように普図表示装置24の表示内容を制御し、普図ゲームを終了させる。
このように、本実施形態では、開閉導出演出となる普図ゲームの変動時間(演出時間)が定められた普図変動パターンが、演出時間パターンに相当する。このため、普図変動パターンを記憶する主制御用ROM30bは演出時間パターン記憶手段として機能する。また、本実施形態では、普図当り抽選を行う主制御用CPU30aが、開閉抽選手段として機能する。また、普図表示装置24の表示内容を制御する主制御用CPU30aが、本実施形態において開閉導出演出制御手段として機能する。
また、主制御用CPU30aは、普図当りの普図ゲームが終了した後、変短状態であるか否かに応じて、開閉羽根ソレノイドSOL1を制御することで開閉羽根19を開放制御し、普図当り遊技を付与する。
具体的には、主制御用CPU30aは、非変短状態であるときに普図当り遊技を付与する場合、普図表示装置24に第1普通当り図柄を確定停止表示させた後は、主制御用ROM30bに記憶された制御プログラムにしたがって、開閉羽根19を1回開放させ、「0.2(秒)」が経過するまで開放させるように開閉羽根ソレノイドSOL1を制御する。一方、主制御用CPU30aは、変短状態でないときに普図当り遊技を付与する場合、普図表示装置24に第2普通当り図柄を確定停止表示させた後は、制御プログラムにしたがって、開閉羽根19を2回開放させ、各回の開放において開放してから「0.1(秒)」が経過するまで開放させるように開閉羽根ソレノイドSOL1を制御する。
また、主制御用CPU30aは、変短状態であるときに普図当り遊技を付与する場合、普図表示装置24に第1普通当り図柄を確定停止表示させた後は、制御プログラムにしたがって、開閉羽根19を2回開放させ、各回の開放において開放してから「2.7(秒)」が経過するまで開放させるように開閉羽根ソレノイドSOL1を制御する。また、主制御用CPU30aは、変短状態であるときに普図当り遊技を付与する場合、普図表示装置24に第2普通当り図柄を確定停止表示させた後は、制御プログラムにしたがって、開閉羽根19を3回開放させ、各回の開放において開放してから「1.7(秒)」が経過するまで開放させるように開閉羽根ソレノイドSOL1を制御する。
なお、主制御用CPU30aは、開閉羽根19を開放させる制御を行っているときに第2始動入球口18に入球した遊技球の数が入球上限個数(本実施形態では、9球)に達した場合、その時点で開閉羽根19を閉鎖させるように開閉羽根ソレノイドSOL1を制御する。
このように、本実施形態では、普図当り遊技における開閉羽根19の開放時間は、遊技状態と、確定停止表示された普通当り図柄の種類によって異なることから、普通当り図柄が開放時間パターンに相当する。このため、普通当り図柄の種類を記憶する主制御用ROM30bは開放時間パターン記憶手段として機能する。また、作動フラグに設定された値に基づき、普図ゲームや普図当り遊技にかかる制御を行うことで変短状態又は非変短状態を生起させる主制御用CPU30aが、本実施形態において状態生起手段として機能する。また、開閉羽根19の開放を制御する主制御用CPU30aが、本実施形態において開閉部材制御手段として機能する。
次に、賞球に関する処理について説明する。
主制御用ROM30bには、各入球口16,18,23へ遊技球が1球入球したことで賞球として払い出す遊技球の個数が定められた賞球情報が記憶されている。本実施形態の主制御用ROM30bには、第1の始動賞球情報、第2の始動賞球情報及び特定賞球情報が、賞球情報として記憶されている。第1の始動賞球情報には、第1始動入球口16へ1球の遊技球が入球したことに対して賞球として払い出す第1の始動賞球個数として「3球」が定められている。第2の始動賞球情報には、第2始動入球口18へ1球の遊技球が入球したことに対して賞球として払い出す第2の始動賞球個数として「1球」が定められている。特定賞球情報には、大入賞口23へ1球の遊技球が入球したことに対して賞球として払い出す特定賞球個数として「15球」が定められている。このように、本実施形態において第1の始動賞球情報、第2の始動賞球情報及び特定賞球情報を含む賞球情報を記憶する主制御用ROM30bが、賞球情報記憶手段として機能する。
そして、主制御用CPU30aは、第1始動口スイッチSW1からの検知信号を入力すると、第1の始動賞球情報に基づき、「3球」の遊技球を賞球として払い出すことを指示する第1払出信号を払出制御用CPU50aに出力する。また、主制御用CPU30aは、第2始動口スイッチSW2からの検知信号を入力すると、第2の始動賞球情報に基づき、「1球」の遊技球を賞球として払い出すことを指示する第2払出信号を払出制御用CPU50aに出力する。また、主制御用CPU30aは、カウントスイッチSW3からの検知信号を入力すると、特定賞球情報に基づき、「15球」の遊技球を賞球として払い出すことを指示する第3払出信号を払出制御用CPU50aに出力する。
また、払出制御用CPU50aは、主制御用CPU30aからの払出信号(第1払出信号〜第3払出信号)を入力すると、当該払出信号に対応する個数を払出制御用ROM50bに記憶されている制御情報の中から読み出す。なお、この制御情報は、各払出信号に対応付けて払出制御用ROM50b記憶されており、当該制御情報には賞球として払い出す遊技球の個数が定められている。このため、払出制御用ROM50bに記憶されている前記制御情報は、賞球情報に相当する。よって、払出制御用ROM50bも賞球情報記憶手段として機能する。
そして、払出制御用CPU50aは、読み出した個数を払出制御用RAM50cに記憶されている賞球個数に加算して、当該加算後の値を賞球個数として記憶する。具体的には、払出制御用CPU50aは、第1払出信号を入力すると、賞球個数に「3」を加算し、当該加算後の値を賞球個数として払出制御用RAM50cに記憶する。また、払出制御用CPU50aは、第2払出信号を入力すると、賞球個数に「1」を加算し、当該加算後の値を賞球個数として払出制御用RAM50cに記憶する。また、払出制御用CPU50aは、第3払出信号を入力すると、賞球個数に「15」を加算し、当該加算後の値を賞球個数として払出制御用RAM50cに記憶する。
また、払出制御用CPU50aは、払出制御用RAM50cに記憶されている賞球個数が「0」でない場合(「1」以上である場合)、1個の遊技球を賞球として払い出すように球払出装置51の賞球ソレノイド51aを制御する。また、払出制御用CPU50aは、球払出装置51の賞球ソレノイド51aを制御する。また、払出制御用CPU50aは、賞球センサ51bからの賞球検知信号を入力する毎に、賞球個数を読み出し、1減算して、当該減算後の値を賞球個数として払出制御用RAM50cに記憶する。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、遊技球を賞球として払い出すとともに、その制御を行う払出制御用CPU50aや、払出制御用ROM50b、払出制御用RAM50c、球払出装置51が、賞球払出手段として機能する。
次に、演出制御基板31の演出制御用CPU31aが、演出制御用ROM31bに記憶されている制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
演出制御基板31の演出制御用CPU31aは、特図変動パターン指定コマンド及び特図指定コマンドを入力すると、当該コマンドの指示内容に応じて演出表示装置11に確定停止表示させる飾り図柄を決定する。
具体的には、演出制御用CPU31aは、大当り図柄が指定された場合、大当りの図柄組み合わせの中から確定停止表示させる飾り図柄(大当り表示結果)を決定する。また、演出制御用CPU31aは、はずれ図柄又は小当り図柄が指定されるとともに、非大当りリーチ演出用の特図変動パターンが指定された場合、リーチの図柄組み合わせを含むはずれの図柄組み合わせ(例えば、[323])の中から確定停止表示させる飾り図柄(はずれ表示結果)を決定する。また、演出制御用CPU31aは、はずれ図柄又は小当り図柄が指定されるとともに、非大当り通常演出用の特図変動パターンが指定された場合、リーチの図柄組み合わせを含まないはずれの図柄組み合わせ(例えば、[426]や[211])の中から確定停止表示させる飾り図柄(はずれ表示結果)を決定する。
また、演出制御用CPU31aは、特図変動パターン指定コマンドを入力すると、各列の飾り図柄を変動表示させて演出図柄変動ゲームを開始するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。そして、演出制御用CPU31aは、終了コマンドを入力すると、確定停止表示させる飾り図柄として決定した飾り図柄の図柄組み合わせ(表示結果)を演出表示装置11に確定停止表示させる。
次に、大当り遊技が付与された際に演出制御用CPU31aが行う制御について説明する。
演出制御用CPU31aは、大当り図柄が指定されるとともに、オープニングコマンドを入力すると、予め決められた演出内容のオープニング演出を実行させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、最初のラウンド遊技開始コマンドを入力すると、最終回のラウンド遊技が終了するまでの間、予め決められた演出内容のラウンド演出を実行させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。なお、演出制御用CPU31aは、最終回のラウンド遊技の終了を、エンディングコマンドを入力することによって特定することができる。そして、演出制御用CPU31aは、エンディングコマンドを入力すると、予め決められた演出内容のエンディング演出を実行させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、オープニングコマンド、エンディングコマンド、各ラウンドコマンドを入力すると、演出表示装置11の他に、ランプLaの発光態様及びスピーカSpの音声出力態様を制御する。
次に、小当り遊技が付与された際に演出制御用CPU31aが行う制御について説明する。
演出制御用CPU31aは、小当り遊技の付与が開始されてから主制御用CPU30aによって出力される小当り開放コマンドを入力すると、大入賞口23が開放されていることを遊技者に報知する報知演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。
図9(a)に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、打ち出した遊技球が大入賞口23へ入球し易いように、第2転動方向TH2へ転動するように遊技球を打ち出すことを指示する指示画像SGが演出表示装置11に表示されることによって報知演出が実行される。指示画像SGは、「大入賞口が開放中、発射ハンドルを右に回して下さい」というように、第2転動方向へ遊技球を転動させる為に発射ハンドルY6aをどのように回動操作すべきかを説明する内容の文字画像MG1と、キャラクタ画像CGによって構成されている。
また、本実施形態において演出制御用CPU31aは、変短状態であるときに付与された小当り遊技における大入賞口23の開放中、大入賞口23が開放していることを報知する。一方で、演出制御用CPU31aは、非変短状態であるときに付与された小当り遊技における大入賞口23の開放中、大入賞口23が開放していることを示唆する。本実施形態のパチンコ遊技機10では、遊技状態が変短状態であるときに付与された小当り遊技における大入賞口23の開放中は、遊技状態が非変短状態であるときに付与された小当り遊技における大入賞口23の開放中よりも、遊技者に気付かれ易い態様で報知演出が実行される。
図9(b),(c)に示すように、変短状態であるときに付与された小当り遊技における大入賞口23の開放中は、非変短状態であるときに付与された小当り遊技における大入賞口23の開放中よりも、指示画像SGを表示する表示領域を大きくしている。更に、図9(b)に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、非変短状態であるときには、画像表示部GHにおいて右下部に指示画像SGが表示されるようになっている。一方で、図9(c)に示すように、変短状態であるときには、画像表示部GHにおいて中央部に指示画像SGが表示されるようになっている。すなわち、遊技状態に応じて、指示画像SGを表示させることの可能な表示領域が大きくなること以外にも、画像表示部GHにおいて指示画像SGを表示させる位置を異ならせることで、遊技者に気付かれ易い態様としている。
なお、「遊技者に気付かれ易い態様」とは、指示画像SGの大きさ(指示画像SGを表示させる表示領域の大きさ)や、指示画像SGを表示させる位置に限らない。例えば、人間の視線を集め易い明色を主とした指示画像SGを表示させる場合と、人間の視線を集め難い暗色を主とした指示画像SGを表示させる場合で、遊技者に気付かれ易い態様と気付かれ難い態様を実現することも可能である。すなわち、「遊技者に気付かれ易い態様」とは、遊技者に積極的に報知することを目的とした構成や、当該目的を容易に導くことのできる構成の全てを意味するものである。
また、演出制御用CPU31aは、小当り遊技における大入賞口23の開放が終了することで主制御用CPU30aによって出力される小当り終了コマンドを入力すると、実行中の報知演出を終了させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。
なお、指示画像SGの画像データや、当該指示画像SGを表示させるための制御プログラムは演出制御用ROM31bに記憶されている。そして、演出制御用CPU31aは、小当り遊技付与時の遊技状態に応じた制御プログラムと、指示画像SGの画像データにしたがって、報知演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機10においては、小当り遊技付与中に行われる演出(報知演出)を実行する演出表示装置11が、報知手段及び演出実行手段として機能する。更に、小当り遊技付与中に行われる演出(報知演出)の実行を制御する演出制御用CPU31aが、報知演出制御手段及び演出制御手段として機能する。また、本実施形態において図9(b)に示すような態様で、指示画像SGが表示される報知演出が、特定演出内容による演出に相当し、大入賞口23が開放していることを示唆する演出内容の報知演出に相当する。その一方で、図9(c)に示すような態様で、指示画像SGが表示される報知演出が、特別演出内容による演出に相当し、大入賞口23が開放していることを報知する演出内容の報知演出に相当する。
次に、サブ確変フラグ及びサブ作動フラグに値を設定するために演出制御用CPU31aが行う制御について説明する。
演出制御用CPU31aは、図柄A、図柄B、図柄a及び図柄bのうち何れかの大当り図柄が指定された場合、サブ確変フラグに「1」を設定する。また、演出制御用CPU31aは、図柄C又は図柄cが指定された場合、サブ確変フラグに「0」を設定する。
また、演出制御用CPU31aは、大当り図柄が指定された場合、サブ作動フラグに「1」を設定する。また、演出制御用CPU31aは、サブ作動フラグに「1」が設定されているときであって、非変短状態であるときに決定される特図変動パターンTP11〜TP13のうち何れかの特図変動パターンが指定された場合、サブ作動フラグに「0」を設定する。
次に、演出制御用CPU31aが行う連続演出や予告演出の実行に係る制御について説明する。
演出制御用CPU31aは、第1始動入球口16への遊技球の入球を契機に出力された先読みコマンド(以下、「第1の先読みコマンド」という)を入力した場合、演出制御用RAM31cの記憶領域のうち第1の先読みコマンドを記憶可能な記憶領域に、第1の先読みコマンドを入力順に記憶する。
また、演出制御用CPU31aは、第1特図変動ゲームの実行に伴い出力された特図変動パターン指定コマンドを入力した場合、演出制御用RAM31cの第1の先読みコマンドを記憶可能な記憶領域に記憶されている第1の先読みコマンドのうち最も記憶順序の古い先読みコマンドを消去する。
また、演出制御用CPU31aは、第2始動入球口18への遊技球の入球を契機に出力された先読みコマンド(以下、「第2の先読みコマンド」という)を入力した場合、演出制御用RAM31cの記憶領域のうち第2の先読みコマンドを記憶可能な記憶領域に、第2の先読みコマンドを入力順に記憶する。
また、演出制御用CPU31aは、第2特図変動ゲームの実行に伴い出力された特図変動パターン指定コマンドを入力した場合、演出制御用RAM31cの第2の先読みコマンドを記憶可能な記憶領域に記憶されている第2の先読みコマンドのうち最も記憶順序の古い先読みコマンドを消去する。
また、演出制御用CPU31aは、先読みコマンドを入力した際、連続演出と予告演出のうち何れか一方の演出を実行するか否かを決定する。以下、演出制御用CPU31aが連続演出を実行可能とする場合、及び予告演出を実行可能とする場合について、図10(a),(b)に基づき説明する。
演出制御用CPU31aは、非変短状態であるときに第1の先読みコマンドを入力した際、演出制御用RAM31cの記憶領域に既に記憶されている第1の先読みコマンドの全てが通常はずれ先読みコマンドであって、第2の先読みコマンドが記憶されていないときには、入力した第1の先読みコマンドに応じて連続演出を実行可能とし得る。図10(a)及び以下の説明では、「非変短状態であるときに第1の先読みコマンドを入力した際に、既に記憶されている第1の先読みコマンドの全てが通常はずれ先読みコマンドであって、第2の先読みコマンドが記憶されていないとき」を「第1先読み条件の成立時」と示す。一方で、演出制御用CPU31aは、非変短状態であるときに第1の先読みコマンドを入力した際、既に記憶されている第1の先読みコマンドの全てが通常はずれ先読みコマンドでない場合、第1の先読みコマンドが記憶されていない場合、又は第2の先読みコマンドが記憶されている場合には、連続演出を実行可能とし得ない。
図10(a)に示すように、第1先読み条件の成立時の遊技状態が非確変状態であるとき、演出制御用CPU31aは、入力した第1の先読みコマンドが共通大当り先読みコマンド又はリーチ先読みコマンドである場合には、連続演出を実行可能とする。一方、第1先読み条件の成立時の遊技状態が非確変状態であるとき、演出制御用CPU31aは、入力した第1の先読みコマンドが高確大当り先読みコマンド、小当り先読みコマンド及び通常はずれ先読みコマンドのうち何れかの先読みコマンドである場合には、連続演出を実行不可能とする(実行可能としない)。
また、第1先読み条件の成立時の遊技状態が確変状態であるとき、演出制御用CPU31aは、入力した第1の先読みコマンドが共通大当り先読みコマンド、高確大当り先読みコマンド及びリーチ先読みコマンドのうち何れかの先読みコマンドである場合には、連続演出を実行可能とする。一方、第1先読み条件の成立時の遊技状態が確変状態であるとき、演出制御用CPU31aは、入力した第1の先読みコマンドが小当り先読みコマンド又は通常はずれ先読みコマンドである場合には、連続演出を実行不可能とする。
また、非変短状態であるときに第2の先読みコマンドを入力した際、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cの記憶領域における先読みコマンドの記憶内容や、入力した第2の先読みコマンドの種類に関係なく、連続演出を実行不可能とする。また、非変短状態において演出制御用CPU31aは、予告演出を実行不可能とする。
図10(b)に示すように演出制御用CPU31aは、変短状態であるときに第2の先読みコマンドを入力した際、演出制御用RAM31cの記憶領域に既に記憶されている第2の先読みコマンドの全てが通常はずれ先読みコマンドであるときには、入力した第2の先読みコマンドに応じて連続演出や予告演出を実行可能とし得る。図10(b)及び以下の説明では、「変短状態であるときに第2の先読みコマンドを入力した際に、既に記憶されている第2の先読みコマンドの全てが通常はずれ先読みコマンドであるとき」を「第2先読み条件の成立時」と示す。一方で、演出制御用CPU31aは、変短状態であるときに第2の先読みコマンドを入力した際、既に記憶されている第2の先読みコマンドの全てが通常はずれ先読みコマンドでない場合には、連続演出や予告演出を実行可能とし得ない。
図10(b)に示すように、第2先読み条件の成立時の遊技状態が非確変状態であるとき、演出制御用CPU31aは、入力した第2の先読みコマンドが共通大当り先読みコマンド又はリーチ先読みコマンドである場合には、連続演出を実行可能とする。一方、第2先読み条件の成立時の遊技状態が非確変状態であるとき、演出制御用CPU31aは、入力した第2の先読みコマンドが高確大当り先読みコマンド、小当り先読みコマンド及び通常はずれ先読みコマンドのうち何れかの先読みコマンドである場合には、連続演出を実行不可能とする。
また、第2先読み条件の成立時の遊技状態が確変状態であるとき、演出制御用CPU31aは、入力した第2の先読みコマンドが共通大当り先読みコマンド、高確大当り先読みコマンド及びリーチ先読みコマンドのうち何れかの先読みコマンドである場合には、連続演出を実行可能とする。一方、第2先読み条件の成立時の遊技状態が確変状態であるとき、演出制御用CPU31aは、入力した第2の先読みコマンドが小当り先読みコマンド又は通常はずれ先読みコマンドである場合には、連続演出を実行不可能とする。
また、第2先読み条件の成立時に入力した第2の先読みコマンドが小当り先読みコマンドである場合、演出制御用CPU31aは、予告演出を実行可能とする。一方、第2先読み条件の成立時に入力した第2の先読みコマンドが小当り先読みコマンドでない場合、演出制御用CPU31aは、予告演出を実行不可能とする。
一方、変短状態であるときに第1の先読みコマンドを入力した際、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cの記憶領域における先読みコマンドの記憶内容や、入力した第1の先読みコマンドの種類に関係なく、連続演出や予告演出を実行不可能とする。
また、演出制御用CPU31aは、連続演出を実行可能とする場合、連続演出実行抽選を行い、当該連続演出実行抽選に当選したことを条件として連続演出の実行を決定する。なお、本実施形態における連続演出実行抽選の当選確率は、連続演出を実行可能とした先読みコマンドの種類に応じて異ならせている。つまり、連続演出実行抽選の当選確率は、連続演出を実行可能とした先読みコマンドが出力される契機となった入球に基づく特図変動ゲームの抽選結果に応じて異なる。具体的には、共通大当り先読みコマンド又は高確大当り先読みコマンドの入力に伴って連続演出を実行可能とした際の連続演出実行抽選の当選確率(本実施形態では、「1/5」)は、リーチ先読みコマンドの入力に伴って連続演出を実行可能とした際の連続演出実行抽選の当選確率(本実施形態では、「1/20」)よりも高確率に定められている。
そして、演出制御用CPU31aは、連続演出の実行を決定した場合、演出制御用RAM31cに記憶されている連続演出実行フラグに連続演出の実行が決定されていることを示す値(本実施形態では、「1」)を設定する。
また、演出制御用CPU31aは、予告演出を実行可能とする場合、予告演出実行抽選を行い、当該予告演出実行抽選に当選したことを条件として予告演出の実行を決定する。なお、本実施形態における予告演出実行抽選の当選確率は、「1/2」に定められている。
そして、演出制御用CPU31aは、予告演出の実行を決定した場合、演出制御用RAM31cに記憶されている予告演出実行フラグに予告演出の実行が決定されていることを示す値(本実施形態では、「1」)を設定する。
このように、本実施形態において、連続演出を実行可能なとき(実行条件が成立したとき)に連続演出の実行を決定し得る演出制御用CPU31aが、連続演出実行決定手段として機能する。
次に、連続演出や予告演出を実行させるために演出制御用CPU31aが行う制御について説明する。
まず、連続演出を実行させるために演出制御用CPU31aが行う制御について説明する。
遊技状態が非変短状態であって、第1特図変動ゲームの実行に伴い出力された特図変動パターン指定コマンドの入力時に連続演出実行フラグに「1」が設定されている場合、演出制御用CPU31aは、連続演出時の背景画像を表示して連続演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、非変短状態において連続演出を実行させているとき、第1特図変動ゲームの実行に伴い出力された特図変動パターン指定コマンドによって大当り演出用又は非大当りリーチ演出用の特図変動パターンが指定された場合、演出制御用CPU31aは、指定された特図変動パターンに基づく演出図柄変動ゲームの終了時に連続演出を終了させる。具体的に演出制御用CPU31aは、演出図柄変動ゲームの終了時に、連続演出時の背景画像から通常時の背景画像に切り替えて表示するように演出表示装置11の表示内容を制御するとともに、連続演出実行フラグに連続演出の実行が決定されていないことを示す値(本実施形態では、「0」)を設定することで、連続演出を終了させる。
また、演出制御用CPU31aは、非変短状態において連続演出を実行させているときに、第2特図変動ゲームの実行に伴い出力された特図変動パターン指定コマンドを入力した場合、指定された特図変動パターンに基づく演出図柄変動ゲームの実行開始時に、通常時の背景画像に切り替えて表示するように演出表示装置11の表示内容を制御する。すなわち、演出制御用CPU31aは、連続演出を実行させる実行状態から、連続演出を実行させない非実行状態に切り替えて連続演出の実行を制御する(通常時の背景画像に切り替える制御を行う)。
因みに、第2特図変動ゲームの実行に伴い出力された特図変動パターン指定コマンドによって指定された特図変動パターンに基づく演出図柄変動ゲームが終了した後は、第1特図変動ゲームの実行に伴い出力された特図変動パターン指定コマンドによって指定された特図変動パターンに基づく演出図柄変動ゲームが実行され、連続演出の実行が再開される。すなわち、演出制御用CPU31aは、第2始動入球口18への遊技球の入球を契機とする演出図柄変動ゲームの実行にかかる制御が終了し終わると、連続演出を実行させない非実行状態から連続演出を実行させる実行状態に復帰させ、連続演出の実行を制御する(連続演出時の背景画像に切り替える制御を行う)。
遊技状態が変短状態であるときであって、特図変動パターン指定コマンドの入力時に連続演出実行フラグに「1」が設定されている場合、演出制御用CPU31aは、連続演出時の背景画像を表示して連続演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、前述したように、第1始動入球口16への遊技球の入球を契機とする特図変動ゲームよりも優先して、第2始動入球口18への遊技球の入球を契機とする特図変動ゲームが実行される。よって、変短状態であるときであって連続演出の実行が決定されているときには、当該連続演出の実行契機は第2始動入球口18への遊技球の入球を契機とする演出図柄変動ゲームよりも先に第1始動入球口16への遊技球の入球を契機とする演出図柄変動ゲームが実行されることはない。このため、変短状態において連続演出の実行が決定されているときに入力する特図変動パターン指定コマンドは、第2特図変動ゲームの実行に伴って出力される特図変動パターン指定コマンドである。
また、変短状態において連続演出を実行させているとき、特図変動パターン指定コマンドによって大当り演出用の特図変動パターン又は非大当りリーチ演出用の特図変動パターンが指定された場合、演出制御用CPU31aは、指定された特図変動パターンに基づく演出図柄変動ゲームの終了時に連続演出を終了させる。具体的に演出制御用CPU31aは、演出図柄変動ゲームの終了時に、連続演出時の背景画像から通常時の背景画像に切り替えて表示するように演出表示装置11の表示内容を制御するとともに、連続演出実行フラグに「0」を設定する。
なお、連続演出時の背景画像の画像データや、通常時の背景画像の画像データは、演出制御用ROM31bに記憶されている。このため、演出制御用CPU31aは、連続演出時の背景画像を演出表示装置11に表示させる際には、演出制御用ROM31bに記憶されている連続演出時の背景画像の画像データに基づき連続演出時の背景画像を表示するように演出表示装置11の表示内容を制御する。同様に、演出制御用CPU31aは、通常時の背景画像を演出表示装置11に表示させる際には、演出制御用ROM31bに記憶されている通常時の背景画像の画像データに基づき通常時の背景画像を表示するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
このように、連続演出時の背景画像を表示して連続演出を実行する演出表示装置11が、本実施形態において連続演出実行手段として機能する。更に、連続演出の実行を制御する演出制御用CPU31aが、本実施形態において連続演出実行制御手段として機能する。
次に、予告演出を実行させるために演出制御用CPU31aが行う制御について説明する。
演出制御用CPU31aは、予告演出実行フラグに「1」が設定されている場合、予告演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。本実施形態において演出制御用CPU31aは、予告演出画像を表示するように演出表示装置11の表示内容を制御することにより、予告演出を実行させる。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、「大入賞口に注目しろ」という文字が記載された表示画像を予告演出画像とし、当該予告演出画像を表示して、大入賞口23が開放されることを遊技者に予告する。なお、予告演出は小当り遊技の付与が事前に認識できているときに行われるため、予告演出によって予告される大入賞口23の開放は、小当り遊技における大入賞口23の開放となる。
また、演出制御用CPU31aは、主制御用CPU30aによって小当り遊技における大入賞口23の開放制御が開始される際に出力される小当り開放コマンドを入力すると、予告演出実行フラグに「0」を設定する。この結果、小当り遊技において大入賞口23が開放されると、予告演出の実行は終了する。なお、予告演出画像の画像データは、演出制御用ROM31bに記憶されている。そして、演出制御用CPU31aは、予告演出を実行させる際、演出制御用ROM31bに記憶されている予告演出画像の画像データに基づき予告演出画像を表示するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
予告演出は、予告演出実行フラグに「1」が設定された時点から実行が開始される。すなわち、実行中の演出図柄変動ゲームの開始時期や終了時期に関係なく、予告演出の実行が開始される。因みに、小当り遊技において大入賞口23が開放されているときには指示画像SGを表示する報知演出が行われるため、予告演出が実行された際には、小当り遊技において大入賞口23が開放するタイミングで、予告演出から報知演出へと切り替わる。
このように、小当り遊技が付与(生起)されることを予告する予告演出を実行する演出表示装置11が、本実施形態において予告演出実行手段として機能する。更に、予告演出の実行を制御する演出制御用CPU31aが、本実施形態において予告演出制御手段として機能する。
ここで、非変短状態において連続演出が実行された際の演出表示装置11の画像表示部GHにおける演出態様について、図11(a)〜(h)に基づき説明する。なお、図11(a)〜(h)では、通常時の背景画像を縦縞模様で示し、連続演出時の背景画像を横縞模様で示す。
図11(a)では、通常時の背景画像にて第1特図変動ゲームの実行に伴う演出図柄変動ゲームが実行されているときであって、実行が保留されている第1特図変動ゲーム及び第2特図変動ゲームが存在しないときに、第1始動入球口16に2球の遊技球が入球したものとする。そして、当該入球を契機とする第1特図変動ゲームの実行が2回分保留されたものとする。更に、当該2回の第1特図変動ゲームのうち2回目に実行が開始される第1特図変動ゲームを対象とする連続演出の実行が決定されたものとする。また、実行が保留された2回の第1特図変動ゲームのうち1回目に実行が開始される第1特図変動ゲームの実行中に、第2始動入球口18に遊技球が1球だけ入球し、当該入球を契機とする第2特図変動ゲームの実行が保留されたものとする。なお、当該第2特図変動ゲームは、小当り遊技の付与契機となる第2特図変動ゲームであるものとする。
図11(a)には、通常時の背景画像にて第1特図変動ゲームの実行に伴う演出図柄変動ゲーム実行中における画像表示部GHの表示態様を示している。この演出図柄変動ゲーム(第1特図変動ゲーム)の実行時に、第1始動入球口16に2球の遊技球が入球すると、2回分の第1特図変動ゲームの実行が保留される。そして、図11(a)に示す演出図柄変動ゲームの実行が終了(図11(b)に示す)すると、実行が保留されている2回分の第1特図変動ゲームのうち1回目に実行される第1図柄変動ゲームの実行に伴う演出図柄変動ゲームが行われる。この演出図柄変動ゲームが行われているとき、図11(c)に示すように連続演出時の背景画像が画像表示部GHに表示される。この演出図柄変動ゲームの実行中に、第2始動入球口18に1球の遊技球が入球すると、1回分の第2特図変動ゲームの実行が保留される。
そして、図11(c)に示す演出図柄変動ゲームの実行が終了(図11(d)に示す)すると、図11(e)に示すように、実行が保留されている第1特図変動ゲームよりも先に第2特図変動ゲームの実行に伴う演出図柄変動ゲームが行われる。この演出図柄変動ゲームが行われているとき、図11(e)に示すように、通常時の背景画像が画像表示部GHに表示される。更に、当該第2特図変動ゲームの実行に伴う演出図柄変動ゲームが終了(図11(f)に示す)すると、小当り遊技が付与される。この小当り遊技において、大入賞口23が開放しているときには、図11(g)に示すように、指示画像SGが画像表示部GHに表示され、報知演出が行われる。
その後、小当り遊技が終了すると、実行が保留されている第2特図変動ゲームがなくなり、図11(h)に示すように、実行が保留されている第1特図変動ゲームの実行に伴う演出図柄変動ゲームの実行が開始される。なお、この演出図柄変動ゲームの実行中は、連続演出時の背景画像が画像表示部GHに表示され、第2特図変動ゲームの実行に伴う演出図柄変動ゲームが行われる直前まで実行されていた連続演出が復帰する。
このように、非変短状態において連続演出を行っているときに、小当り遊技の付与契機となる第2特図変動ゲームが途中で割り込んだとしても、当該特図変動ゲームの実行に伴う演出図柄変動ゲームと小当り遊技の終了後から連続演出が復帰する。それとともに、連続演出の実行途中で付与された小当り遊技では、報知演出が実行される。すなわち、連続演出の実行と、報知演出の実行が重なることなく、確実に両方の演出が実行される。
次に、変短状態であるときの小当り遊技と、当該小当り遊技の付与契機となる特図変動ゲームについて、図12(a),(b)に基づき説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、変短状態であるときに小当り抽選に当選した場合、図5(b)に示すように、特図変動パターンTP22が主制御用CPU30aによって決定され、当該特図変動パターンTP22に基づき特図変動ゲームが実行される。また、特図変動パターンTP22に基づく特図変動ゲームの終了後には、小当り遊技が付与される。この小当り遊技の付与が開始してから終了するまでの時間は、前述したように、原則、3.2(秒)となる。このため、図12(a)に示すように、特図変動パターンTP22に基づく特図変動ゲームの実行が開始されてから、当該特図変動ゲーム終了後の小当り遊技の付与が終了するまでの時間は、9(秒)(=5.8(秒)+3.2(秒))となる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、変短状態であるときに大当り抽選、小当り抽選及びリーチ抽選の何れにも当選しなかった場合、図5(b)に示すように、特図変動パターンTP21又は特図変動パターンTP23が主制御用CPU30aによって決定され、当該決定された特図変動パターンに基づき特図変動ゲームが実行される。このとき、特図変動パターンTP23が決定された場合、図12(b)に示すように、当該特図変動パターンTP23に演出時間として定められた9(秒)の時間が経過するまで、特図変動ゲームが行われる。
図12(a),(b)に示すように、変短状態であるときには、特図変動パターンTP22に基づく特図変動ゲームの実行が開始してから当該特図変動ゲームの終了後の小当り遊技の付与が終了するまでの時間と、特図変動パターンTP23に基づく特図変動ゲームの実行が開始してから当該特図変動ゲームが終了するまでの時間は、同一となっている。すなわち、特図変動ゲームが実行されてから小当り遊技が付与される場合と、特図変動ゲームのみが実行される場合には、時間的な違いがない。この結果、変短状態において小当り遊技を付与したとしても、時間的な違和感を遊技者に与えることがない。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10の遊技性について、作用とともに説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、変短状態であっても、遊技球が連続発射された際に、1球の遊技球の発射に対して当該1球の遊技球が第1始動入球口16へ入球する確率は、第1の始動賞球個数の逆数を示す確率(約33%)よりも低い確率に設定されている。また、変短状態であっても、遊技球が連続発射された際に、1球の遊技球の発射に対して当該1球の遊技球が第2始動入球口18へ入球する確率は、第2の始動賞球個数の逆数を示す確率(100%)よりも低い確率に設定されている。
このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、変短状態であるときに遊技球を連続発射させ続けた場合、始動入球口16,18へ遊技球が入球したことによって払い出される遊技球の個数よりも、当該始動入球口16,18へ遊技球を入球させるために発射する遊技球の個数の方が多くなりやすい。よって、変短状態であっても、遊技者の所持している遊技球(持ち球)が減少していくことになる。
しかし、変短状態であるときには非変短状態であるときよりも第2始動入球口18へ遊技球が入球する確率が高く、第2特図変動ゲームが実行される機会が多くなる。更に、第2始動入球口18への入球を契機に取得された当り判定用乱数を用いて行われる小当り抽選の当選確率は、第1始動入球口16への入球を契機に取得された当り判定用乱数を用いて行われる小当り抽選の当選確率よりも高確率となっている。また、第2始動入球口18への入球を契機に取得された当り判定用乱数を用いて行われる小当り抽選の当選確率は、確変状態であるときの大当り抽選の当選確率よりも高確率に設定されている。
このため、変短状態であるときには、大当り抽選に当選するまでの間に小当り遊技が何回か付与される可能性が高いことになる。また、変短状態であるときには、非変短状態であるときよりも小当り遊技が付与される機会が多くなる。小当り遊技の付与によって大入賞口23が開放した際には、当該開放時に大入賞口23へ遊技球を入球させることが可能となる。この結果、変短状態であるときには、始動入球口16,18への遊技球の入球によって得られる遊技球では持ち球を維持することができない一方で、小当り遊技の付与によって賞球を獲得することで持ち球を維持することが可能となる。このように、本実施形態におけるパチンコ遊技機10では、小当り遊技の付与によって賞球としての遊技球を獲得する機会が増加する遊技状態、すなわち変短状態が、ベースアップ遊技状態に相当する。このため、変短状態を生起させる主制御用CPU30aが、ベースアップ生起手段として機能する。
図13に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大入賞口23に遊技球を入球させるために遊技球が転動する第1の転動経路TK1上であって、大入賞口23よりも上流部に第2始動入球口18を配置している。このため、変短状態であるとき、小当り遊技における大入賞口23の開放するタイミングを見計らって遊技球を発射させたとしても、大入賞口23に到達するよりも前(上流部)で、第2始動入球口18に遊技球が入球する可能性がある。なお、図13では、遊技球に、符号YKを付して示す。
更に、本実施形態のパチンコ遊技機10では、変短状態であるときの普図当り抽選の当選確率は、略100%となっている。しかしながら、変短状態において普図ゲームの変動時間として決定される時間には、複数のバリエーションがある。具体的には、図5(b)に示すように、普図変動パターンFT21に定められた1.2(秒)と、普図変動パターンFT22に定められた0.52(秒)のうち何れか一方の時間が、普図ゲームの変動時間となる。このため、普図ゲームの変動時間がどのような時間となるかを特定することが困難である。したがって、普図ゲームが開始するタイミングから普図当り遊技において開閉羽根19が開放されるタイミングを考慮して、小当り遊技における大入賞口23が開放するタイミングを狙ったとしても、第1の転動経路TK1上を転動する遊技球が第2始動入球口18へ入球する可能性がある。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、変短状態が付与されているときの普図当り遊技における開閉羽根19の開放態様には、複数のバリエーションがある。具体的には、図3(b)に示すように、開閉羽根19が2回開放し、各回において2.7(秒)開放する場合と、開閉羽根19が3回開放し、各回において1.7(秒)開放する場合と、がある。このため、普図当り遊技において開閉羽根19がどのように開放するかを特定することが困難である。したがって、普図ゲームが終了するタイミングから普図当り遊技において開閉羽根19が開放されるタイミングを予想して、小当り遊技における大入賞口23が開放するタイミングを狙ったとしても、前記予想とは異なる開放態様で開閉羽根19が開放されれば第1の転動経路TK1上を転動する遊技球が第2始動入球口18へ入球する可能性がある。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機においては、普図ゲームの変動時間と、普図当り遊技における開閉羽根19の開放態様にそれぞれ複数のバリエーションを備えている。このため、普図ゲームの変動時間や、普図当り遊技における開閉羽根19の開放態様を考慮して、小当り遊技において大入賞口23が開放するタイミングを狙って遊技球を発射させたとしても、遊技者の想定通りに、大入賞口23に遊技球を入球させることは困難である。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10において小当り遊技として付与可能な第1小当り遊技と第2小当り遊技では、小当り遊技の付与が開始してから大入賞口23が開放するまでの時間が異なる。具体的には、図3(a)に示すように、第1小当り遊技が付与される場合、当該第1小当り遊技を付与するための制御が開始してから0(秒)後、大入賞口23が開放される。一方で、第2小当り遊技が付与される場合、当該第2小当り遊技を付与するための制御が開始してから1.5(秒)後、大入賞口23が開放される。このため、特図表示装置12,13に小当り図柄が確定停止表示されてから小当り遊技における大入賞口23の開放が行われるまでの間に、確定停止表示された特図が小当り図柄であることを認識するとともに大入賞口23が開放するタイミングを特定することは困難である。したがって、小当り遊技において大入賞口23が開放するタイミングを考慮して遊技球を発射させたとしても、遊技者の想定通りに、大入賞口23に遊技球を入球させることは困難である。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)始動入球口へ遊技球が入球する確率が通常よりも高確率となる変短状態を遊技状態として設定可能な遊技機として、例えば、特開2006−263001号公報に記載の遊技機(以下、「第1の従来遊技機」という)がある。第1の従来遊技機では、変短状態であるときに、非変短状態であるときよりも第2始動入球口に設けられた開閉羽根の開放時間を長くすることで、単位時間あたりに第2始動入球口へ入球する遊技球の個数が増加するようにしている。そして、第1の従来遊技機では、第2始動入球口へ1球の遊技球が入球した場合、4球の遊技球が賞球として払い出される。この結果、変短状態であるとき、遊技者は持ち球を大幅に減らすことなく遊技を継続することができる。ところで、第1の従来遊技機においては、変短状態であるときに第2始動入球口へ入球する遊技球の個数が多くなると、大当り遊技が付与されていないのに持ち球が増加することになってしまう。このため、変短状態であるときに第2始動入球口へ入球する遊技球の個数が多くなり過ぎないように、例えば、第2始動入球口へ遊技球が入球する確率を低くするように設計することが考えられる。しかしながら、第2始動入球口へ遊技球が入球する確率を低くしてしまうと、変短状態であるにもかかわらず遊技者の持ち球が減ってしまう。このように、適切に遊技を行うことは困難であった。
そこで、第2の始動入球口としての第2始動入球口18へ遊技球が入球する確率が通常確率(第1確率)となる非変短状態(低入球率遊技状態)であるときよりも第2始動入球口18へ遊技球が入球する確率が高い確率(第2確率)となる変短状態(高入球率遊技状態)であるときには、小当り遊技が付与されやすいように構成した。具体的には、第2始動入球口18への遊技球の入球に基づく小当り抽選の当選確率(第2当り当選確率)を、第1の始動入球口としての第1始動入球口16への遊技球の入球に基づく小当り抽選の当選確率よりも高確率とした。
したがって、変短状態であるときには、小当り抽選に当選しやすくなることで、小当り遊技が付与される回数が多くなりやすくなる。この結果、変短状態であるときには、非変短状態であるときよりも小当り遊技の付与によって大入賞口23(特定入球口)が開放される回数が多くなり、当該開放によって賞球として払い出される遊技球を獲得する機会が増加することになる。よって、遊技状態が変短状態となることで、小当り抽選の当選によって賞球の獲得機会が増加されるベースアップ遊技状態が生起されることになる。
また、第2始動入球口18へ1球の遊技球が入球したことに伴って賞球として払い出される遊技球の個数(第2の始動賞球個数)は、第1始動入球口16へ1球の遊技球が入球したことに伴って賞球として払い出される遊技球の個数(第1の始動賞球個数)よりも少ない。このため、第2始動入球口18へ遊技球が入球する遊技球が多くなったとしても、遊技者の持ち球が大幅に増加してしまうようなことを抑制することができる。その結果、変短状態であるときに第2始動入球口18へ遊技球が入球する確率(第2確率)を低く設計する必要がなくなり、変短状態であるときには第2始動入球口18へ遊技球が入球する確率をある程度は高く設計することができる。
更に、第2始動入球口18へ遊技球が入球しても賞球として獲得できる遊技球の個数が少なく、遊技者の持ち球が減ってしまう状況であっても、変短状態であるときには、小当り抽選の当選によって大入賞口23が開放して賞球を獲得できる機会が増加することで、持ち球が減ってしまうような感覚を遊技者に与え難い。また、第2始動入球口18へ遊技球を入球させるために遊技球を転動させる転動経路と、大入賞口23へ遊技球を入球させるために遊技球を転動させる転動経路を、同一とした。このため、変短状態であるときに、第2始動入球口18へ遊技球を入球させるように遊技球を発射させ続けていれば、自然と小当り遊技における大入賞口23の開放時に遊技球を入球させることが可能となる。よって、遊技者に違和感を抱かせることなく、持ち球の増減維持を図ることができ、適切に遊技を行うことができるようになる。
また、大当り遊技が付与されていないにもかかわらず、大入賞口23への遊技球の入球によって遊技球を獲得できることへのお得感を遊技者に与えることもできる。また、小当り遊技の付与によって遊技球を獲得できることから遊技者の中には、小当り遊技の付与を大当り遊技の付与と感じる遊技者が存在する可能性もある。このような遊技者には、恰も大当り遊技が何度も付与されているような気持ちにさせることができる。その結果、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(2)変短状態(高入球率遊技状態)であるときに始動入球口16,18へ遊技球が入球する確率は、当該始動入球口16,18に1球の遊技球が入球したことによって賞球として払い出される遊技球の個数(始動賞球個数)の逆数が示す確率(第1始動入球口16は約33%、第2始動入球口18は100%)よりも低い確率に設定されている。
例えば、始動入球口に1球の遊技球が入球したことによって賞球として払い出される遊技球の個数が「3球」である場合、変短状態であるときに始動入球口に遊技球が入球する確率は、「1/3」未満となる。このため、理論上、3球の遊技球が発射されたことに対して1球以下の遊技球が始動入球口に入球することになる。よって、変短状態であっても、遊技球が連続発射された際には、遊技者の持ち球が減っていくことになる。つまり、大当り抽選(第1当り抽選)に当選するまでに実行される特図変動ゲームの回数が多くなるなどして、大当り遊技が付与されるまでの時間が長くなればなる程、変短状態であるにもかかわらず遊技者の持ち球が減少していくことになる。
そこで、小当り抽選(第2当り抽選)の当選確率を、大当り抽選の当選確率よりも高確率に設定した。更に、小当り抽選に当選した際には、大入賞口23(特定入球口)を開放する時間を、遊技球が連続発射された場合の間隔(一般的なパチンコ遊技機では、「0.6(秒)」)以上の時間に設定した。このため、小当り遊技が付与されて大入賞口23が開放した際には、当該大入賞口23に遊技球が入球することが想定される。その結果、大当り遊技が付与されるまでの時間が長くなればなるほど持ち球が減っていく一方で、小当り遊技が付与されれば失った個数の遊技球を補填することができる。よって、変短状態であるにもかかわらず遊技球を連続発射した際に始動入球口へ遊技球が入球しても持ち球が減っていくように構成されていたとしても、持ち球が減少していることを遊技者に気付かせ難く、遊技者を不快にさせてしまうことを抑制することができる。また、小当り遊技の付与は、変短状態となってから失った遊技球の個数を補填するチャンスの付与に相当するため、大当り遊技でなくても、小当り遊技が付与されることへの期待感を遊技者に抱かせることもでき、適切に遊技を行うことができるようになる。
(3)第2の始動入球口としての第2始動入球口18へ1球の遊技球が入球したことに伴って賞球として払い出される遊技球の個数(第2の始動賞球個数)は、第1の始動入球口としての第1始動入球口16へ1球の遊技球が入球したことに伴って賞球として払い出される遊技球の個数(第1の始動賞球個数)よりも少ない。このため、第2始動入球口18へ遊技球が入球する遊技球が多くなったとしても、遊技者の持ち球が大幅に増加してしまうようなことを抑制することができる。その結果、変短状態であるときに第2始動入球口18へ遊技球が入球する確率(第2確率)を低く設計する必要がなくなり、変短状態であるときには第2始動入球口18へ遊技球が入球する確率をある程度は高く設計することができる。
更に、第1始動入球口16への遊技球の入球に基づく大当り抽選に当選した場合よりも、第2始動入球口18への遊技球の入球に基づく大当り抽選に当選した場合の方が、付与する大当りの種類として遊技者にとっての有利度が高い種類の大当りが決定されやすいように構成した。つまり、第1始動入球口16への遊技球の入球を契機とする第1特図変動ゲームよりも、第2始動入球口18への遊技球の入球を契機とする第2特図変動ゲームの方が、遊技者にとっての有利度を高くした。
これらの構成によって、第2始動入球口18へ遊技球が入球しやすく有利度の高い第2特図変動ゲームが実行されやすい変短状態であるにもかかわらず、第2始動入球口18へ遊技球が入球しないために第2特図変動ゲームが実行されず遊技者に不快感を与えてしまうようなことを防止することができる。
(4)小当り抽選(第2当り抽選)に当選してから、当該当選を契機とする小当り遊技(第2当り)が付与(生起)されるまでの間に、小当り遊技が付与されることを遊技者に予告する予告演出を実行するようにした。この予告演出を実行して、小当り遊技が付与されることを遊技者に予告することによって、実際に小当り遊技が付与された際に、大入賞口23(特定入球口)に遊技球が入球するか否かについての注目度を高めることができる。また、小当り遊技の付与によって大入賞口23が開放されることを常に意識しなくても良くなるので、特図変動ゲームや、当該特図変動ゲームの実行に伴う演出図柄変動ゲームへの注目度が低下してしまうようなことを抑制することができる。
(5)小当り遊技の付与中(第2当りの生起中)には、大入賞口23(特定入球口)が開放していることを報知する報知演出を実行することにより、報知演出が実行された際に、大入賞口23へ遊技球が入球するか否かに注目させることができる。また、小当り遊技の付与によって大入賞口23が開放されることを常に意識しなくても良くなるので、特図変動ゲームや、当該特図変動ゲームの実行に伴う演出図柄変動ゲームへの注目度が低下してしまうようなことを抑制することができる。
(6)遊技状態の変更契機となり得ない小当り遊技を付与可能な遊技機として、例えば、特開2010−142332号公報に記載の遊技機(以下、「第2の従来遊技機」という)がある。第2の従来遊技機では、小当り遊技が付与された場合、大当り遊技が付与された際に開放する大入賞口と同じ大入賞口が開放される。このため、遊技者の中には、小当り遊技の付与を、大当り遊技の付与と勘違いしてしまう遊技者が存在する可能性がある。このような遊技者は、小当り遊技が付与された際に獲得できると想定した利益よりも少ない利益を得ることになり、遊技に対する興趣を低下させてしまう虞がある。
変短状態(高入球率遊技状態)であるときの小当り遊技(第2当り)の付与中と、非変短状態(低入球率遊技状態)であるときの小当り遊技の付与中と、では、実行される報知演出の演出態様(演出の演出内容)を異ならせた。変短状態であるときに小当り遊技が付与された際には、賞球を獲得することの可能な小当り遊技がおまけのような形で付与されるため、大入賞口23(特定入球口)が開放して遊技球が入球することで遊技者はちょっとした満足感を得ることができる。一方、非変短状態であるときに小当り遊技が付与された際には、大入賞口23が開放して遊技球が入球することで遊技者にちょっとした満足感を与えることができるものの、特に大当り遊技(第1当り)が付与された経験のない遊技者は、大当り遊技が付与されたものと勘違いしてしまう可能性が高い。もちろん、このような勘違いは変短状態であるときでも起こり得るが、変短状態であるときは小当り遊技終了後も変短状態が継続するため、遊技者が損をしたかのような気持ちになり難い。
このようなことから、変短状態であるときには、例えば、当りが付与されているかのように見せれば、賞球を得られたことに対する満足感を効果的に向上させることができるため、当り遊技が付与されたことを積極的に報知するための演出内容で演出を行うことが望ましいと考えることも可能である。一方、非変短状態であるときには、例えば、小当り遊技が付与されたことを遊技者に認識させることを控えることによって、大当り遊技が付与されたものと勘違いさせてしまうようなことを抑制するための演出内容で演出を行うことが望ましいと考えることも可能である。
変短状態において小当り遊技が付与された際には減少した持ち球を増やすチャンスが増加することになる。このチャンス中には、遊技者に目立つように指示画像SGが画像表示部GHに大きく表示される(特別演出内容で演出が実行される)。但し、非変短状態において小当り遊技が付与された際には、遊技者に目立たないように指示画像SGが画像表示部GHに小さく表示される(特定演出内容で演出が実行される)。
このように、変短状態であって小当り遊技の付与中に実行される演出と、非変短状態であって小当り遊技の付与中に実行される演出と、をそれぞれの状況にあった演出態様(演出内容)で実行することで、ただ単に小当り遊技を付与するよりは効果的に小当り遊技を付与することができる。更に、小当り遊技が付与されたときの遊技状態毎の遊技者心理が考慮された演出内容で演出を実行させる場合には、遊技に対する興趣を効果的に向上させることができる。
(7)非変短状態であるときに報知演出が行われる際には、指示画像SGを表示する表示領域を小さくして、報知演出の実行が気付かれ難くした。その一方で、変短状態であるときに報知演出が行われる際には、指示画像SGを表示する表示領域を大きくして、報知演出の実行が気付かれ易くした。
非変短状態であるときには、普図当り抽選に当選する確率が低確率であり、開閉羽根19が開放する機会が少ない。このため、非変短状態であるときには、第1転動方向TH1へ転動するように遊技球を打ち出し、第1始動入球口16へ遊技球が入球することを想定して遊技者は遊技を行うことになる。しかしながら、第1転動方向TH1へ遊技球を転動させた場合には、大入賞口23へ遊技球を入球させ難くなっている。このため、非変短状態において大入賞口23が開放していることを敢えて遊技者に気付かせてしまった場合、遊技者は、遊技球を転動させる方向を第2転動方向TH2に変更することになる。更に、開放している大入賞口23へ遊技球が入球しない可能性もある。このような場合、遊技者が損をした気分になり、遊技に対する興趣を低下させてしまう虞がある。その一方で、報知演出を実行しない場合、大入賞口23がなぜ開放しているのかを遊技者が認識できない可能性がある。そのような遊技者の中には、パチンコ遊技機10の故障などによって大入賞口23が開放していると勘違いする遊技者が存在することも考えられる。そして、このような遊技者は、故障しているパチンコ遊技機10で遊技を行うことを敬遠して、遊技を中断してしまうことも考えられる。
また、変短状態であるときには、普図当り抽選に当選する確率が高確率であり、開閉羽根19が開放する機会が多い。更に、第1始動入球口16への遊技球の入球に基づく第1特図変動ゲームよりも、第2始動入球口18への遊技球の入球に基づく第2特図変動ゲームの方が、遊技者にとっての有利度が高い。このため、変短状態であるときには、第2転動方向TH2へ転動するように遊技球を打ち出し、第2始動入球口18へ遊技球が入球することを想定して遊技者は遊技を行うことになる。この場合、非変短状態であるときと同様に、遊技者に気付かれ難い態様で報知演出を実行しても良い。しかしながら、変短状態であって、第2転動方向TH2へ転動するように遊技球が打ち出されている場合、小当り遊技が付与された際に、敢えて遊技者に気付かれ易い態様で報知演出を実行することで、大入賞口23に遊技球が入球することで賞球が得られる遊技者に報知する。これにより、小当り遊技の付与によって得をしていることを遊技者に認識させることで、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(8)非変短状態(低入球率遊技状態)におけるに小当り抽選に当選したことに基づく特図変動ゲーム(結果導出演出)の演出時間は、変短状態(高入球率遊技状態)における小当り抽選に当選したことに基づく特図変動ゲームの演出時間よりも長い時間とした。具体的には、非変短状態における小当り抽選に当選した場合、演出時間として「60(秒)」が定められた特図変動パターンTP12に基づき特図変動ゲームを行われる。一方、変短状態における小当り抽選に当選した場合、演出時間として「5.8(秒)」が定められた特図変動パターンTP22に基づき特図変動ゲームが行われる。
このように、変短状態における小当り抽選に当選したことに基づく特図変動ゲームの演出時間を短くすることで、小当り遊技(第2当り)が付与されたことに対する時間的な長さを感じさせないようにすることができる。更に、変短状態であるときの単位時間あたりの特図変動ゲームの実行回数や小当り遊技の付与回数を多くすることができるため、賞球が得られるチャンスが沢山与えられているかのような印象を遊技者に与えることができる。一方。非変短状態における小当り抽選に当選したことに基づく特図変動ゲームの演出時間を長くすることで、同じ個数の持ち球で遊技を楽しめる時間を長くすることが可能となり、同じ個数の持ち球で多くの特図変動ゲームを実行させることができるかのような印象を遊技者に与え、遊技を継続したいとする意欲を高めることができる。
(9)変短状態における小当り抽選に当選したことに基づく特図変動ゲームの演出時間と、当該特図変動ゲーム終了後に小当り遊技の付与が開始してから終了するまでの時間と、の合計時間は、はずれのときの特図変動ゲームの演出時間と同じような時間となり得るように構成した。このため、変短状態であるときに小当り遊技が付与されたとしても、時間的な違和感を遊技者に抱かせ難くすることができる。
(10)複数回の特図変動ゲームを跨いで所定の演出を連続的に実行させる連続演出を実行可能な遊技機として、例えば、特開平8−243224号公報に記載の遊技機(以下、「第3の従来遊技機」という)がある。第3の従来遊技機では、連続演出を実行させることにより、当該連続演出の実行契機となった入球に基づく特図変動ゲームが実行されるよりも前の時点から、大当りへの期待感を遊技者に抱かせることができる。ところで、一般的なパチンコ遊技機の中には、第1始動入球口と第2始動入球口を備え、第1始動入球口への遊技球の入球を契機とする第1特図変動ゲームよりも優先的に、第2始動入球口への遊技球の入球を契機とする第2特図変動ゲームを実行させるものがある。このようなパチンコ遊技機においては、第1始動入球口への遊技機の入球を契機として連続演出の実行を開始したとしても、当該連続演出の途中で第2始動入球口へ遊技球が入球することにより、前記連続演出の実行契機となる入球に基づく第1特図変動ゲームよりも先に第2特図変動ゲームが実行されてしまう。このとき、第2特図変動ゲームの実行により連続演出の実行を終了させてしまうと、当該終了によって遊技に対する興趣を低下させてしまう虞がある。
そこで、第1始動入球口16への遊技球の入球を契機とした連続演出の実行中に、第2始動入球口18へ遊技球が入球した際には、当該第2始動入球口18への入球に基づく第2特図変動ゲームの実行開始とともに連続演出の実行制御が行われず、当該第2特図変動ゲームの実行が終了した後から、連続演出の実行制御が再開される。
これにより、連続演出の実行を最後まで(連続演出の実行契機となった第1始動入球口16への入球に基づく特図変動ゲームの実行が終了するまで)、確実に行うことができる。更に、第2始動入球口18への入球に基づく小当り抽選に当選し、小当り遊技が付与される際には、当該小当り遊技の付与を報知する演出(例えば、報知演出)等を実行させることが可能となる。すなわち、連続演出の実行を最後まで確実に行うことができるとともに、小当り抽選に当選したことで行うべき演出も確実に行うことができる。
(11)変短状態(高入球率遊技状態)であるときには、小当り遊技が付与される(第2当りが生起される)機会が多い。このようなことから、遊技者の中には、小当り遊技の付与によって大入賞口23(特定入球口)が開放するタイミングを見計らって、遊技領域YBaに遊技球を発射させるタイミングを操作する遊技者が存在する可能性がある。小当り遊技における大入賞口23の開放時において、遊技球が大入賞口23に入球し過ぎてしまっては、遊技者の利益が大きくなりすぎてしまう。
そこで、大入賞口23に遊技球を入球させるために遊技球が転動する第1の転動経路TK1上であって、大入賞口23よりも上流部に第2の始動入球口としての第2始動入球口18を配置した。これにより、大入賞口23の開放するタイミングを見計らって遊技球を発射させたとしても、大入賞口23に到達するよりも前(上流部)で、第2始動入球口18に遊技球が入球する可能性がある。したがって、小当り遊技において大入賞口23が開放するタイミングを考慮して、遊技球を発射させるタイミングが遊技者によって操作されたとしても、遊技者が獲得する利益が大きくなってしまうようなことを抑制することができ、適切に遊技を行うことができるようになる。
(12)変短状態であっても、普図当り抽選の当選を契機に開閉羽根19(開閉部材)が開放される時間に、様々なバリエーションを備えた。例えば、変短状態において普図当り遊技が付与される際、開閉羽根19が2回開放し、各回において「2.7(秒)」が経過するまで開放し続ける場合と、開閉羽根19が3回開放し、各回において「1.7(秒)」が経過するまで開放し続ける場合と、がある。このため、開閉羽根19の開放時間まで考慮することは困難であり、小当り遊技において大入賞口23が開放するタイミングを考慮して、遊技球を発射させるタイミングが遊技者によって操作されたとしても、遊技者が獲得する利益が大きくなってしまうようなことを抑制することができ、適切に遊技を行うことができるようになる。
(13)変短状態(高入球率遊技状態)における普図ゲームの変動時間として決定される時間には、複数のバリエーションがある。具体的には、普図変動パターンFT21に定められた1.2(秒)と、普図変動パターンFT22に定められた0.52(秒)のうち何れか一方の時間が、普図ゲームの変動時間となる。このため、普図ゲームの変動時間がどのような時間となるかを特定することが困難である。したがって、普図ゲームが開始するタイミングから普図当り遊技において開閉羽根19が開放されるタイミングを考慮することは困難である。このため、小当り遊技において大入賞口23が開放するタイミングを考慮して、遊技球を発射させるタイミングが遊技者によって操作されたとしても、遊技者が獲得する利益が大きくなってしまうようなことを抑制することができ、適切に遊技を行うことができるようになる。
更に、普図ゲームの変動時間に加え、普図当り遊技における開閉羽根19の開放時間にも複数のバリエーションがある。このため、普図ゲームの変動時間と普図当り遊技における開閉羽根19の開放時間の組み合わせのバリエーションが多くなる。その結果、開閉羽根19が開放するタイミングを予測することがより困難となり、遊技球を発射させるタイミングが遊技者によって操作されたとしても、遊技者が獲得する利益が大きくなってしまうようなことを更に抑制することができ、適切に遊技を行うことができるようになる。
(14)小当り抽選(第2当り抽選)の当選の対象とする特図変動ゲーム(結果導出演出)が終了してから、小当り遊技において大入賞口23(特定入球口)が開放されるまでの時間が、異なる場合がある。例えば、第1小当り遊技が付与される場合には、当該第1小当り遊技の付与契機となった入球に基づく特図変動ゲームの終了後、「0(秒)」が経過してから大入賞口23が開放される。一方、第2小当り遊技が付与される場合には、当該第2小当り遊技の付与契機となった入球に基づく特図変動ゲームの終了後、「1.5(秒)」が経過してから大入賞口23が開放される。このため、小当り図柄が特図表示装置12,13に確定停止表示された後、大入賞口23が開放するタイミングを予測することが困難となる。よって、遊技球を発射させるタイミングが遊技者によって操作されたとしても、遊技者が獲得する利益が大きくなってしまうようなことを抑制することができ、適切に遊技を行うことができるようになる。
(第2実施形態)
次に、発明を具体化した第2実施形態を図14及び図15に基づき説明する。なお、第1実施形態と同様の構成は、第1実施形態と同じ符号を付して、その詳細な説明及び図面は省略する。
第2実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合に16R大当り、8R確変大当り及び8R非確変大当り以外に、第1の1R大当りと第2の1R大当りが付与される可能性がある。以下、第1の1R大当り及び第2の1R大当りについて、図14に基づき説明する。
なお、本実施形態において第1特図表示装置12に確定停止表示される100種類の大当り図柄は、図柄A〜図柄C、図柄F及び図柄Gにそれぞれ分類されている。同様に、第2特図表示装置13に確定停止表示される100種類の大当り図柄は、図柄a〜図柄cにそれぞれ分類されている。なお、図14では、第1特図表示装置12に確定停止表示される特図を「特図1」、第2特図表示装置13に確定停止表示される特図を「特図2」と示す。
そして、本実施形態では、図柄Fに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数として「1回」が設定された大当り遊技であって、第1の1R大当りである。一方、図柄Gに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数として「1回」が設定された大当り遊技であって、第2の1R大当りである。また、第1の1R大当り及び第2の1R大当りの終了後は、確変状態となる。
なお、図14には図示しないが、第1の1R大当り及び第2の1R大当りでは、各ラウンド遊技における大入賞口23の開放回数として「1回」が設定され、1回のラウンド遊技の入球上限個数として「9球」が設定されている。また、第1の1R大当り及び第2の1R大当り付与時の遊技状態が非変短状態であるときには、当該大当り遊技の終了後は、非変短状態となる。一方で、第1の1R大当り及び第2の1R大当り付与時の遊技状態が変短状態であるときには、当該大当り遊技の終了後は、次の大当り遊技が付与されるまで(図14では、「次回まで」と示す)変短状態となる。
図14に示すように、第1の1R大当りでは、オープニング時間として「0(秒)」が設定されている。また、第1の1R大当りでは、ラウンド遊技の最大時間として「1.7(秒)」が設定されている。また、第1の1R大当りでは、エンディング時間として「1.5(秒)」が設定されている。因みに、ラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。
このように、第1の1R大当りにおける大入賞口23の開放態様と、第1小当り遊技(図柄Dや図柄d)における大入賞口23の開放態様と、は同一の開放態様となっている。このため、大入賞口23の開放態様からは、第1の1R大当りと第1小当り遊技のうち何れの当り遊技が付与されたかを特定することが困難となっている。なお、「大入賞口23の開放態様」とは、大入賞口23が開放される時間や回数に限らず、当り遊技の付与が開始してから大入賞口23が開放されるまでの時間や、大入賞口23が閉鎖してから当り遊技の付与が終了するまでの時間をいう。
図14に示すように、第2の1R大当りでは、オープニング時間として「1.5(秒)」が設定されている。また、第2の1R大当りでは、ラウンド遊技の最大時間として「1.7(秒)」が設定されている。また、第2の1R大当りでは、エンディング時間として「0(秒)」が設定されている。因みに、ラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。
このように、第2の1R大当りにおける大入賞口23の開放態様と、第2小当り遊技(図柄Eや図柄e)における大入賞口23の開放態様と、は同一の開放態様となっている。このため、大入賞口23の開放態様からは、第2の1R大当りと第2小当り遊技のうち何れの当り遊技が付与されたかを特定することが困難となっている。
また、第1小当り遊技の付与が開始してから終了するまでの時間、第2小当り遊技の付与が開始してから終了するまでの時間、第1の1R大当りの付与が開始してから終了するまでの時間及び第2の1R大当りの付与が開始してから終了するまでの時間は、原則、同一となる。
ここで、第1の1R大当りや第2の1R大当りを決定した際に主制御用CPU30aが行う制御、及び演出制御用CPU31aが行う制御について説明する。
特別図柄開始処理において主制御用CPU30aは、大当り抽選に当選した場合に大当りの種類として第1の1R大当り又は第2の1R大当りを決定した際には、小当り抽選に当選した場合に決定する特図変動パターンを決定する。具体的には、非変短状態であるときに第1の1R大当り又は第2の1R大当りを決定した場合、主制御用CPU30aは、特図変動パターンTP12を決定する。また、変短状態であるときに第1の1R大当り又は第2の1R大当りを決定した場合、主制御用CPU30aは、特図変動パターンTP22を決定する。そして、主制御用CPU30aは、特図変動パターン指定コマンドと、特図指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。
演出制御用CPU31aは、特図指定コマンドによって図柄F又は図柄Gが指定された場合であって、特図変動パターンTP12が指定された場合には、リーチの図柄組み合わせを含むはずれの図柄組み合わせ(例えば、[323])の中から確定停止表示させる飾り図柄を決定する。一方、演出制御用CPU31aは、図柄F又は図柄Gが指定された場合であって、特図変動パターンTP22が指定された場合には、リーチの図柄組み合わせを含まないはずれの図柄組み合わせ(例えば、[426]や[211])の中から確定停止表示させる飾り図柄を決定する。
更に、本実施形態のパチンコ遊技機10では、図15に示すように、変短状態が付与されていることを遊技者に報知する変短演出モードを演出表示装置11で実行可能に構成されている。また、本実施形態では、確変状態であることに対して期待できることを遊技者に報知する秘匿演出モードを演出表示装置11で実行可能に構成されている。また、本実施形態では、確変状態である可能性が低いことを遊技者に報知する通常演出モードを演出表示装置11で実行可能に構成されている。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機では、演出表示装置11に表示される背景画像の種類から、現在滞在している演出モードの種類を遊技者に把握させて変短状態であることを報知したりするようになっている。
なお、本実施形態において実行中(滞在中)の演出モードが変短演出モードである場合には、変短演出モード専用の背景画像が演出表示装置11の画像表示部GHに表示されるようになっている。また、本実施形態において実行中の演出モードが秘匿演出モードである場合には、秘匿演出モード専用の背景画像が演出表示装置11の画像表示部GHに表示されるようになっている。また、本実施形態において実行中の演出モードが通常演出モードである場合には、通常演出モード専用の背景画像が演出表示装置11の画像表示部GHに表示されるようになっている。因みに、連続演出が実行される場合には、実行中の演出モードを示す背景画像にかえて、連続演出時の背景画像が演出表示装置11の画像表示部GHに表示される。
図15に示すように、通常演出モードは、非変短状態であるときに実行される(滞在する)演出モードである。実行中(滞在中)の演出モードが通常演出モードである場合、16R大当り、8R確変大当り及び8R非確変大当りのうち何れかの大当り遊技が付与されると、当該大当り遊技終了後、変短演出モードへ移行する。また、実行中の演出モードが通常演出モードである場合、第1の1R大当り又は第2の1R大当りが付与されると、当該大当り遊技終了後、秘匿演出モードへ移行する。また、実行中の演出モードが通常演出モードである場合、小当り遊技(第1小当り遊技及び第2小当り遊技)が付与されると、当該小当り遊技終了後、秘匿演出モードへ移行する。
秘匿演出モードは、非変短状態であるときに実行される演出モードである。実行中の演出モードが秘匿演出モードである場合、16R大当り、8R確変大当り及び8R非確変大当りが付与されると、当該大当り遊技終了後、変短演出モードへ移行する。また、実行中の演出モードが秘匿演出モードである場合、第1の1R大当り、第2の1R大当りが付与されると、当該大当り遊技終了後も秘匿演出モードが引き続き実行される。同様に、実行中の演出モードが秘匿演出モードである場合、小当り遊技が付与されると、当該大当り遊技終了後も秘匿演出モードが引き続き実行される。また、実行中の演出モードが秘匿演出モードである場合、当該秘匿演出モードに移行してから予め決められた滞在回数(本実施形態では、50回)の特図変動ゲームの実行が終了すると、通常演出モードへ移行する。
変短演出モードは、変短状態であるときに実行される演出モードである。実行中の演出モードが秘匿演出モードである場合、大当り遊技や小当り遊技が付与されると、当該当り遊技終了後も変短演出モードが引き続き実行される。また、実行中の演出モードが秘匿演出モードである場合、変短状態から非変短状態へ切り替わると、通常演出モードへ移行する。
次に、演出モードを実行させるために演出制御用CPU31aが行う制御について説明する。
演出制御用CPU31aは、図柄A、図柄B、図柄C、図柄a、図柄b及び図柄cのうち何れかの大当り図柄が指定された場合、当該大当り図柄に対応する大当り遊技の終了後から、変短演出モードを実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、通常演出モードを実行させているときに、図柄D、図柄E、図柄F、図柄G、図柄d及び図柄eのうち何れかの大当り図柄や小当り図柄が指定された場合、当該大当り図柄に対応する大当り遊技の終了後から、秘匿演出モードを実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。それとともに、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに記憶されている秘匿演出モードへ移行してから実行された特図変動ゲームの回数をカウントするための滞在回数リミッタの値をリセットする(「0(零)」を設定する)。
また、演出制御用CPU31aは、秘匿演出モードを実行させているときに、演出図柄変動ゲームの実行が終了する毎に、滞在回数リミッタの値に1加算する。そして、加算後の滞在回数リミッタの値が滞在回数に達した場合、演出制御用CPU31aは、通常演出モードを実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、変短演出モードを実行させているときに、変短状態から非変短状態へ切り替わった場合、通常演出モードを実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
次に、第1の1R大当り、第2の1R大当り及び小当り遊技が付与された際に演出制御用CPU31aが行う制御について説明する。
演出制御用CPU31aは、非変短状態において第1の1R大当り、第2の1R大当り及び小当り遊技のうち何れかの当り遊技が付与されているとき、秘匿演出モードが実行されることを報知する内容の移行演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
一方、演出制御用CPU31aは、変短状態において第1の1R大当り、第2の1R大当り及び小当り遊技のうち何れかの当り遊技が付与されているときであって、大入賞口23が開放されているときは、図9(c)に示す報知演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
ここで、小当り遊技や1R大当り(第1の1R大当り及び第2の1R大当り)が付与された際、当該当り遊技の付与中に行われる演出について説明する。
非変短状態であるとき小当り遊技や1R大当りが付与された際には、当該当り遊技の付与中(大入賞口23が開放しているとき)、演出表示装置11にて移行演出が行われる。この移行演出の実行により、遊技状態が確変状態となった可能性を遊技者に示唆する。
一方、変短状態であるときに小当り遊技や1R大当りが付与された際には、当該当り遊技の付与中、演出表示装置11にて報知演出が行われる。この報知演出の実行により、大入賞口23が開放していることを遊技者に報知する。
以上詳述したように、本実施形態は、第1実施形態の効果(1)〜(5)及び(8)〜(14)に加えて、以下の効果を得ることができる。
(15)非変短状態であるときに小当り遊技や1R大当りが付与された際には、当該当り遊技の付与中(大入賞口23が開放しているとき)、演出表示装置11にて移行演出が行われる。一方、変短状態であるとき小当り遊技や1R大当りが付与された際には、当該当り遊技の付与中、演出表示装置11にて報知演出が行われる。
因みに、非変短状態と変短状態のうち何れの遊技状態であっても、大当り遊技が付与されることを遊技者が望んでいる。しかしながら、非変短状態であるときと、変短状態であるときと、を比較した場合、変短状態であるときには持ち球を大幅に減らすことなく特図変動ゲームを実行させることが可能であるため、非変短状態であるときよりも1回1回の特図変動ゲームが大当りとなるか否かへの注目度が高いことが予想される。
このため、非変短状態であるときには、確変状態であることへの期待感を遊技者に抱かせるため、小当り遊技の付与中に移行演出(特定演出内容の演出)が行われるようにした。その一方で、変短状態であるときには、小当り遊技の付与中に報知演出(特別演出内容の演出)が行われるようにした。このように、変短状態であって小当り遊技の付与中に実行される演出と、非変短状態であって小当り遊技の付与中に実行される演出と、をそれぞれ状況にあった演出態様(演出内容)で実行することで、ただ単に小当り遊技を付与するよりは効果的に小当り遊技を付与することができる。更に、小当り遊技が付与されたときの遊技状態毎の遊技者心理が考慮された演出内容で演出を実行させる場合には、遊技に対する興趣を効果的に向上させることができる。
なお、上記第1実施形態や第2実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、小当り遊技における大入賞口23の開放中に遊技球が入球した場合には、小当り遊技の付与によって賞球が獲得できたことを遊技者に報知する獲得報知演出を実行するように構成しても良い。例えば、主制御用CPU30aは、小当り遊技における大入賞口23の開放中にカウントスイッチSW3からの検知信号を入力した場合、小当り遊技における大入賞口23の開放中に遊技球が入球したことを示す小当り入球コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。そして、演出制御用CPU31aは、小当り入球コマンドを入力した場合、獲得報知演出を実行するようにスピーカSpの音声出力を制御する。この結果、スピーカSpから音声出力される音声を聞くことにより、遊技者は、賞球が払い出されることを認識して、興趣を向上させる。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、第1始動入球口16への遊技球の入球に基づき取得された当り判定用乱数を用いて、小当り抽選を行わないように構成しても良い。すなわち、第2始動入球口18への遊技球の入球に基づき取得された当り判定用乱数を用いた小当り抽選のみを行うように構成しても良い。このように構成する場合、第1特図変動ゲームが実行されやすい非変短状態においては、原則、小当り遊技が付与されないことになる。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、小当り抽選の当選確率を変更しても良い。例えば、第1始動入球口16への遊技球の入球に基づき取得された当り判定用乱数を用いて行われる小当り抽選の当選確率を、非確変状態における大当り抽選の当選確率よりも高確率としても良い。但し、第1始動入球口16への遊技球の入球に基づき取得された当り判定用乱数を用いて行われる小当り抽選の当選確率は、第2始動入球口18への遊技球の入球に基づき取得された当り判定用乱数を用いて行われる小当り抽選の当選確率よりも低確率であることが望ましい。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、演出制御用CPU31aは、オープニングコマンド入力時に連続演出実行フラグや予告演出実行フラグに「1」が設定されている場合、当該「1」が設定されたフラグに「0」を設定するように構成しても良い。このように構成する場合、大当りとなる特図変動ゲームの実行中に、連続演出の実行が決定された際、大当り遊技の終了後からの最初の特図変動ゲームから連続演出が実行されるようなことを防止することができる。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において8R非確変大当りの終了後は、50回の特図変動ゲームの実行が終了した時点で変短状態から非変短状態へと切り替わるようになっている。このため、連続演出や予告演出が、変短状態と非変短状態の切れ目を跨がないように構成しても良い。例えば、8R非確変大当り終了後から実行された特図変動ゲームの回数をカウントし、当該回数が変短回数となる50回以下の回数(例えば、40回)に達してからは非変短状態となるまで、連続予告演出や予告演出の実行が決定されることを規制するように構成しても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、大当り遊技が付与される場合であっても、当該大当り遊技の付与前から予告演出を実行するように構成しても良い。このように構成する場合には、小当り遊技が付与されるものだと予測している遊技者を驚かせることができる。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、遊技状態に応じて小当り抽選の当選確率を変更しても良い。例えば、変短状態であるときには、非変短状態であるときよりも小当り抽選の当選確率を高く設定しても良い。また、確変状態であるときには、非確変状態であるときよりも小当り抽選の当選確率を高く設定しても良い。その他、第1始動入球口16への遊技球の入球に基づき取得された当り判定用乱数を用いて行われる小当り抽選の当選確率を、第2始動入球口18への遊技球の入球に基づき取得された当り判定用乱数を用いて行われる小当り抽選の当選確率よりも高く設定しても良い。また、第1始動入球口16への遊技球の入球に基づき取得された当り判定用乱数を用いて行われる小当り抽選の当選確率を、第2始動入球口18への遊技球の入球に基づき取得された当り判定用乱数を用いて行われる小当り抽選の当選確率と同じ当選確率に設定しても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、大当りの種類を変更しても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、特図表示装置12,13に確定停止表示される小当り図柄の表示態様と、特図表示装置12,13に確定停止表示されるはずれ図柄の表示態様と、を類似させなくても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、演出表示装置11、ランプLa及びスピーカSpを、それぞれ専用の制御基板にて制御するように構成しても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、確変状態から非確変状態へ切り替える条件を変更しても良い。例えば、確変状態となってから(大当り遊技の終了後から)実行された特図変動ゲームの回数が予め決められた回数(例えば、54回)に達した時点で非確変状態へ切り替えるように構成しても良い。更に、上記第2実施形態においては、秘匿演出モードに滞在する回数と、確変状態となってから非確変状態が切り替わるまでの特図変動ゲームの回数と、を同じ回数に設定しても良い。また、大当り遊技の終了後、確変状態から非確変状態へ切り替えるか否かを決定するための抽選(所謂、転落抽選)にて、確変状態から非確変状態へ切り替える条件の成立が決定されるように構成しても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態の小当り遊技において大入賞口23が開放される回数は、1回に限らず、複数回であっても良い。更に、図柄Dや図柄dに基づく小当り遊技と、図柄Eや図柄eに基づく小当り遊技において、大入賞口23を開放する回数や、大入賞口23の開放時間等を異ならせても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態の小当り遊技において大入賞口23が開放される回数を複数回に変更した場合に、当該開放毎に報知演出を実行するように構成しても良い。この場合、主制御用CPU30aは、小当り遊技において大入賞口23が開放されるときと、大入賞口23が閉鎖されるときと、で制御コマンドを演出制御用CPU31aに出力することが望ましい。このように構成する場合には、小当り遊技における大入賞口23の開放と閉鎖を、演出制御用CPU31aが、把握することが可能となる。また、小当り遊技において大入賞口23を複数回開放するように構成したとしても、最初の開放から、最後の開放が終了するまで報知演出を実行させ続けても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、予告演出は、小当り抽選の当選の対象とする特図変動ゲームの実行中に実行するように構成しても良い。このように構成する場合、演出制御用CPU31aは、先読みコマンドの入力によって予告演出の実行を決定する必要がなくなる。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、入力した先読みコマンドの対象とする演出図柄変動ゲームよりも前に実行される演出図柄変動ゲームの内容(例えば、リーチ演出の実行有無)に関係なく連続演出や予告演出の実行を決定可能に構成しても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、予告演出の実行開始時期を変更しても良い。例えば、連続演出と同様に、予告演出の実行が決定されてから実行が開始される特図変動ゲーム実行中に予告演出を実行するように構成しても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、連続演出の実行中は、連続演出の実行を決定しないように構成しても良い。この場合には、連続演出の実行が終了した後に、再び連続演出の実行が開始されることがなくなる。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、連続演出を実行しないように構成しても良い。また、第2始動入球口18への遊技球の入球に基づく特図変動ゲームを対象として連続演出のみを実行しないように構成しても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、予告演出を実行しないように構成しても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、非変短状態であっても予告演出を実行するように構成しても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、演出表示装置11や、ランプLa、スピーカSpにおいて実行が保留されている第1特図変動ゲームの数や、実行が保留されている第2特図変動ゲームの数を報知するように構成しても良い。このように構成する場合、遊技者は、第1特図保留表示装置20や第2特図保留表示装置21の点灯態様を視認するよりも、容易に第1保留記憶数や第2保留記憶数を認識することができるようになる。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、大入賞口23とは別の入賞口を遊技領域YBaに新たに配設しても良い。更に、大当り遊技が付与された際に開放する入賞口と、小当り遊技が付与された際に開放する入賞口と、を別けても良い。この場合には、小当り遊技が付与されたときに、当該小当り遊技が大当り遊技であると勘違いしてしまうようなことを防止することができる。また、上記第2実施形態においては、1R大当りが付与された際には、小当り遊技の付与時に開放させる入賞口と同じ入賞口を開放するように構成しても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、小当り遊技において大入賞口23が開放する時間(規定時間)は、遊技球が連続発射される場合の間隔(時間)よりも長い時間でなくても良い。すなわち、小当り遊技において大入賞口23が開放する時間を、遊技球が連続発射される場合の間隔と同一の時間としても良い。また、小当り遊技において大入賞口23が開放する時間を、遊技球が連続発射される場合の間隔よりも短い時間としても良い。また、小当り遊技において大入賞口23が開放する時間を、遊技球が連続発射される場合の間隔以下の時間としても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、遊技球が連続発射される場合の間隔(時間)を変更しても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、小当りの種類を1種類としても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、小当りの種類によって大入賞口23を開放する時間を異ならせても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、特図変動パターンTP22に基づく特図変動ゲームの実行が開始してから、その後の小当り遊技が終了するまでの間、特図変動パターンTP23に基づき実行される内容と同じ内容の演出を演出表示装置11にて実行するように構成しても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、小当り遊技付与時が変短状態である場合には、小当り遊技付与時が非変短状態である場合よりも、演出表示装置11、ランプLa及びスピーカSpのうち多くの装置を用いて小当り遊技付与中の演出が実行されるように構成しても良い。この場合、小当り遊技付与中の演出を実行可能とする、演出表示装置11、ランプLa及びスピーカSpが演出実行手段として機能する。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、連続演出の対象とし得る特図変動ゲームが実行されるまでの間にリーチ演出が行われる場合であっても、連続演出の実行を決定可能としても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、小当り遊技における大入賞口23の開放タイミングを狙って遊技球が発射されたとしても、遊技者の想定通りに遊技球を大入賞口23に入球させることを困難とする構成の全てを備える必要はない。つまり、普図ゲームの変動時間の種類を増やす構成、普図当り遊技における開閉羽根19の開放態様の種類を増やす構成、小当り遊技の付与が開始してから大入賞口23が開放するまでの時間の種類を増やす構成のうち少なくとも1つ構成を備えていれば、遊技者の想定通りに遊技球を大入賞口23に入球させることを困難とすることができる。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、各入球口16,18,23に遊技球が入球した際に賞球として払い出される遊技球の個数を変更しても良い。但し、大入賞口23へ遊技球が入球した際に払い出される遊技球の個数は、第1始動入球口16や第2始動入球口18へ遊技球が入球した際に払い出される遊技球の個数よりも多い個数であることが望ましい。また、第1始動入球口16へ遊技球が入球した際に払い出される遊技球の個数は、第2始動入球口18へ遊技球が入球した際に払い出される遊技球の個数以上の個数であることが望ましい。なお、第1始動入球口16や第2始動入球口18に遊技球が入球した際に、遊技球を払い出さなくても良い。つまり、第1始動入球口16や第2始動入球口18への遊技球の入球によって払い出される遊技球の個数が「0球」であっても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、第1始動入球口16への遊技球の入球を契機とする第1特図変動ゲームよりも優先して、第2始動入球口18への遊技球の入球を契機とする第2特図変動ゲームを実行するように構成しなくても良い。例えば、第1始動入球口16や第2始動入球口18への遊技球の入球順序にしたがって、当該入球を契機とする特図変動ゲームを実行するように構成しても良い。このように構成した場合であっても、変短状態であるときは、第2始動入球口18への遊技球の入球を契機とする第2特図変動ゲームが実行されやすい。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、予告演出を演出表示装置11以外のランプLaやスピーカSpで実行するように構成しても良い。同様に、報知演出を演出表示装置11以外のランプLaやスピーカSpで実行するように構成しても良い。
・上記第2実施形態において、第1の1R大当り及び第1の1R大当りに定められた規定ラウンド数を2以上に定めても良い。また、第1の1R大当り及び第2の1R大当りの開放態様に併せて、小当り遊技の開放態様を変更しても良い。
・上記第2実施形態において、第1の1R大当りや第2の1R大当りに分類される大当り図柄が特図表示装置12,13に確定停止表示された際の表示態様を、小当り図柄が特図表示装置12,13に確定停止表示された際の表示態様に類似させても良い。このとき、点灯する特図発光部12a〜12h,13a〜13hの個数を1つとしても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記演出は、前記特定入球口が開放していることを示す文字情報又は画像情報を
表示する表示演出であって、前記特別演出内容で前記演出が実行された際に前記文字情報又は前記画像情報が表示可能な表示領域は、前記特定演出内容で前記演出が実行された際に前記文字情報又は画像情報が表示可能な表示領域よりも大きいことを特徴とする遊技機。
(ロ)前記始動入球口には、遊技状態が前記高入球率遊技状態であるか否かに関係なく一定確率で遊技球が入球し得る第1の始動入球口と、遊技状態が前記高入球率遊技状態であるときは前記低入球率遊技状態である場合と比較して高確率で遊技球が入球し得る第2の始動入球口と、があり、前記第2の始動入球口には、当該第2の始動入球口へ遊技球が入球可能に開放動作し得る開閉部材を設け、前記開閉部材を開放動作させるか否かの開放抽選を行う開放抽選手段と、前記開放抽選に当選した場合に前記開閉部材の開放動作を制御する開閉部材制御手段と、を備え、前記賞球払出手段は、前記第1の始動入球口へ1球の遊技球が入球したことに対して第1の始動賞球個数の遊技球を払い出すことが可能であり、前記第2の始動入球口へ1球の遊技球が入球したことに対して前記第1の始動賞球個数以下の個数で定められた第2の始動賞球個数の遊技球を払い出すことが可能であり、遊技球が連続発射された際に1球の遊技球の発射に対して当該1球の遊技球が前記第1の始動入球口へ入球する確率は前記第1の始動賞球個数の逆数を示す確率未満に設定され、前記高入球率遊技状態であって遊技球が連続発射された際に1球の遊技球の発射に対して当該1球の遊技球が前記第2の始動入球口へ入球する確率は前記第2の始動賞球個数の逆数を示す確率未満に設定され、前記第2の始動入球口へ遊技球が入球する確率は、前記開放抽選の当選確率、開閉部材が開放する時間、及び遊技球の転動方向を変更するために前記遊技領域内に配設される障害部材の配置方法のうち少なくとも1つによって設定されることを特徴とする遊技機。
(ハ)当り抽選の抽選結果を導出する結果導出演出の始動条件を付与可能な始動入球口と、前記始動入球口へ入球した遊技球を検知する入球検知手段と、前記始動入球口の入球口を遊技球が入球し難い第1の状態と遊技球が入球し易い第2の状態に切り替える開閉部材と、遊技球を入球させるための転動経路を前記始動入球口に対する転動経路と同一経路とした特定入球口と、前記始動入球口への入球を契機に遊技者に付与可能な始動賞球個数を示す始動賞球情報と、前記特定入球口への入球を契機に遊技者に付与可能であって前記始動賞球個数よりも多い特定賞球個数を示す特定賞球情報と、を含む賞球情報を記憶する賞球情報記憶手段と、前記入球検知手段が遊技球を検知したことを契機に、前記特定入球口を開放させる当り遊技の生起前後で遊技状態を変化させることが可能な第1当りを生起させるか否かの第1当り抽選を行う第1の抽選手段と、前記第1当り抽選に当選しない場合に前記特定入球口を開放させる当り遊技を生起前後で遊技状態を変化させることが不能な第2当りを生起させるか否かの第2当り抽選を行う第2の抽選手段と、前記始動入球口の入球口を前記第2の状態に切り替えるか否かの開閉抽選を行う開閉抽選手段と、前記始動入球口の入球口を前記第2の状態に切り替える単位時間あたりの割合を第1の割合として前記始動入球口への入球率を第1確率とする低入球率遊技状態、及び前記始動入球口の入球口を前記第2の状態に切り替える単位時間あたりの割合を前記第1の割合よりも高い第2の割合とすることによって前記始動入球口への入球率を第2確率とする高入球率遊技状態のうち何れか一方を生起させる状態生起手段と、前記高入球率遊技状態では、前記低入球率遊技状態であるときよりも前記第2当りが付与される確率が高く構成されており、前記高入球率遊技状態中に、前記低入球率遊技状態中に比して前記第2当り抽選の当選によって賞球の獲得機会を増加させるベースアップ遊技状態を生起させるベースアップ生起手段と、前記ベースアップ遊技状態が生起されているときに演出を実行可能なベースアップ演出実行手段と、前記演出の実行を制御するベースアップ演出制御手段と、を備え、前記ベースアップ演出制御手段は、前記高入球率遊技状態において前記ベースアップ遊技状態が生起されているときは特別演出内容による前記演出の実行を制御する一方、前記低入球率遊技状態において前記ベースアップ遊技状態が生起されているときは前記特別演出内容とは異なる特定演出内容による前記演出の実行を制御することを特徴とする遊技機。
(ニ)当り抽選の抽選結果を導出する結果導出演出の始動条件を付与可能な第1の始動入球口と、前記第1の始動入球口へ入球した遊技球を検知する第1の入球検知手段と、当り抽選の抽選結果を導出する結果導出演出の始動条件を付与可能な第2の始動入球口と、前記第2の始動入球口へ入球した遊技球を検知する第2の入球検知手段と、前記第2の始動入球口の入球口を遊技球が入球し難い第1の状態と遊技球が入球し易い第2の状態に切り替える開閉部材と、遊技球を入球させるための転動経路を前記第2の始動入球口に対する転動経路と同一経路とした特定入球口と、前記第1の始動入球口への入球を契機に遊技者に付与可能な第1の始動賞球個数を示す第1の始動賞球情報と、前記第2の始動入球口への入球を契機に遊技者に付与可能であって、前記第1の始動賞球個数よりも少ない第2の始動賞球個数を示す第2の始動賞球情報と、前記特定入球口への入球を契機に遊技者に付与可能であって、前記第1の始動賞球個数及び前記第2の始動賞球個数よりも多い特定賞球個数を示す特定賞球情報と、を含む賞球情報を記憶する賞球情報記憶手段と、前記第1の入球検知手段、及び前記第2の入球検知手段が遊技球を検知したことを契機に、前記特定入球口を開放させる当り遊技の生起前後で遊技状態を変化させることが可能な第1当りを生起させるか否かの第1当り抽選を行う第1の抽選手段と、前記第1当り抽選に当選しなかった場合に、前記特定入球口を開放させる当り遊技の生起前後で遊技状態を変化させることが不能な第2当りを生起させるか否かの第2当り抽選を行う第2の抽選手段と、前記第2の始動入球口の入球口を前記第2の状態に切り換えるか否かの開閉抽選を行う開閉抽選手段と、前記第2の始動入球口の入球口を前記第2の状態に切り換える単位時間あたりの割合を第1の割合として前記第2の始動入球口への入球率を第1確率とする低入球率遊技状態、及び前記第2の始動入球口の入球口を前記第2の状態に切り換える単位時間あたりの割合を前記第1の割合よりも高い第2の割合とすることによって前記第2の始動入球口への入球率を第2確率とする高入球率遊技状態の何れか一方を生起させる状態生起手段と、前記第2の抽選手段における第2当り抽選の当選確率として、前記第2の始動入球口への入球に基づく第2当り抽選の当選確率が、前記第1の始動入球口への入球に基づく第2当り抽選の当選確率よりも高い確率であることを示す第2当り確率情報を含む確率情報を記憶する確率情報記憶手段と、前記第1の始動賞球個数に比して前記第2の始動賞球個数を不利とする賞球情報と、前記第1の始動入球口への入球に基づく第2当り抽選の当選確率に比して前記第2の始動入球口への入球に基づく第2当り抽選の当選確率を有利とする確率情報をもとに、前記高入球率遊技状態中に、前記低入球率遊技状態中に比して第2当り抽選の当選によって賞球の獲得機会を増加させるベースアップ遊技状態を生起させるベースアップ生起手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。
(ホ)遊技者が操作可能な発射操作手段と、前記発射操作手段が操作されたことに基づき遊技領域へ遊技球を発射させる発射装置と、を備え、当り抽選の抽選結果を導出する結果導出演出の始動条件を付与する始動入球口へ遊技球が入球する入球率が低確率となる低入球率遊技状態及び前記入球率が高確率となる高入球率遊技状態のうち何れか一方を遊技状態として設定可能な遊技機であって、第1当りか否かの第1当り抽選を行う第1の抽選手段と、前記第1当り抽選に当選した際、当該第1当り抽選の対象となる結果導出演出の終了後に、遊技領域に配設された特定入球口を開放させて、遊技状態の変更契機となり得る第1当りを生起させる第1当り生起手段と、前記第1当りの生起後に前記高入球率遊技状態と前記低入球率遊技状態うち何れかを遊技状態として設定する遊技状態設定手段と、第2当りか否かの第2当り抽選を行う第2の抽選手段と、前記第2当り抽選に当選した際、当該第2当り抽選の対象となる結果導出演出の終了後に、前記特定入球口を開放させて、遊技状態の変更契機となり得ない第2当りを生起させる第2当り生起手段と、各入球口への遊技球の入球に対して、入球口毎に予め定められた個数の遊技球を賞球として払い出す賞球払出手段と、を備え、前記賞球払出手段は、前記始動入球口へ1球の遊技球が入球したことに対して予め定めた始動賞球個数の遊技球を払い出すことが可能であり、前記特定入球口へ1球の遊技球が入球したことに対して前記始動賞球個数よりも多い個数で予め定められた特定賞球個数の遊技球を払い出すようになっており、前記発射装置は、前記発射操作手段が操作され続けた際は所定間隔で1球ずつ遊技球を連続発射させ、前記特定入球口は、前記始動入球口に遊技球を入球させるための転動経路と同一経路上に配置され、前記第2当りにおける前記特定入球口の1回の開放時間は、遊技球が連続発射される際に遊技球が発射される前記所定間隔以上の時間に設定されており、遊技状態が前記高入球率遊技状態であって遊技球が連続発射された際に1球の遊技球の発射に対して当該1球の遊技球が前記始動入球口へ入球する確率は、前記始動賞球個数の逆数を示す確率未満に設定されており、前記第2当り抽選に当選する確率は、前記第1当り抽選に当選する確率よりも高いことを特徴とする遊技機。
(ヘ)遊技者が操作可能な発射操作手段と、前記発射操作手段が操作されたことに基づき遊技領域へ遊技球を発射させる発射装置と、を備え、各種当り抽選の抽選結果を導出する結果導出演出の始動条件を付与する始動入球口へ遊技球が入球する入球率が低確率となる低入球率遊技状態及び前記入球率が高確率となる高入球率遊技状態のうち何れか一方を遊技状態として設定可能な遊技機であって、第1当りか否かの第1当り抽選を行う第1の抽選手段と、前記第1当り抽選に当選した際、当該第1当り抽選の対象となる結果導出演出の終了後に、遊技領域に配設された特定入球口を開放させて、遊技状態の変更契機となり得る第1当りを生起させる第1当り生起手段と、前記第1当りの生起後に前記高入球率遊技状態と前記低入球率遊技状態のうち何れか一方を遊技状態として設定する遊技状態設定手段と、第2当りか否かの第2当り抽選を行う第2の抽選手段と、前記第2当り抽選に当選した際、当該第2当り抽選の対象となる結果導出演出の終了後に、前記特定入球口を開放させて、遊技状態の変更契機となり得ない第2当りを生起させる第2当り生起手段と、各入球口への遊技球の入球に対して、入球口毎に予め定められた個数の遊技球を賞球として払い出す賞球払出手段と、前記結果導出演出の演出時間を決定する演出時間決定手段と、前記演出時間決定手段が決定した演出時間における前記結果導出演出の実行を制御する結果導出演出実行制御手段と、を備え、前記発射装置は、前記発射操作手段が操作され続けた際は所定間隔で1球ずつ遊技球を連続発射させ、前記賞球払出手段は、前記始動入球口へ1球の遊技球が入球したことに対して始動賞球個数の遊技球を払い出すことが可能であり、前記特定入球口へ1球の遊技球が入球したことに対して前記始動賞球個数よりも多い個数で予め定められた特定賞球個数の遊技球を払い出すようになっており、前記特定入球口は、前記始動入球口に遊技球を入球させるための転動経路と同一経路上に配置され、前記高入球率遊技状態であって遊技球が連続発射された際に1球の遊技球の発射に対して当該1球の遊技球が前記始動入球口へ入球する確率は、前記始動賞球個数の逆数を示す確率未満に設定され、前記演出時間決定手段は、前記高入球率遊技状態であるときに前記第2当り抽選に当選した際には当該当選の対象とする結果導出演出の演出時間として、前記低入球率遊技状態であるときに前記第2当り抽選に当選した際の当該当選の対象とする結果導出演出の演出時間として決定可能な演出時間とは異なる時間を決定することを特徴とする遊技機。
(ト)遊技球が入球することによって、当り抽選の抽選結果に応じた結果を導出する第1の結果導出演出の始動条件が付与され得る第1の始動入球口と、前記第1の始動入球口へ遊技球が入球したことを契機に、当り抽選に用いる乱数の値を取得する第1乱数取得手段と、前記第1乱数取得手段によって取得された乱数の値とともに、当該乱数の値に基づく前記第1の結果導出演出の実行が保留されたことを記憶する第1保留記憶手段と、遊技球が入球することによって、当り抽選の抽選結果に応じた結果を導出する第2の結果導出演出の始動条件が付与され得る第2の始動入球口と、前記第2の始動入球口へ遊技球が入球したことを契機に、当り抽選に用いる乱数の値を取得する第2乱数取得手段と、前記第2乱数取得手段によって取得された乱数の値とともに、当該乱数の値に基づく前記第2の結果導出演出の実行が保留されたことを記憶する第2保留記憶手段と、前記第1の結果導出演出又は前記第2の結果導出演出を結果導出演出実行手段に実行させる結果導出演出実行制御手段と、前記乱数の値に基づき第1当りか否かの第1当り抽選を行う第1の抽選手段と、前記第1当り抽選に当選した際、当該第1当り抽選の抽選結果に応じた結果を導出する結果導出演出の終了後に、遊技領域に配設された特定入球口を開放させて、遊技状態の変更契機となり得る第1当りを生起させる第1当り生起手段と、前記乱数の値に基づき第2当りか否かの第2当り抽選を行う第2の抽選手段と、前記第2当り抽選に当選した際、当該第2当り抽選の抽選結果に応じた結果を導出する結果導出演出の終了後に、前記特定入球口を開放させて、遊技状態の変更契機となり得ない第2当りを生起させる第2当り生起手段と、前記第1保留記憶手段に前記第1の結果導出演出の実行が保留されたことが記憶されたことを契機に、当該記憶に対応する前記第1の結果導出演出と、当該第1の結果導出演出が実行されるまでに実行される1又は複数の結果導出演出にて連続演出を実行させるための実行条件の成立を契機に連続演出の実行を決定可能な連続演出実行決定手段と、前記連続演出実行決定手段によって前記連続演出の実行が決定された場合、前記連続演出を連続演出実行手段に実行させる連続演出実行制御手段と、を備え、前記連続演出実行制御手段は、前記連続演出の実行中に、前記第2保留記憶手段に前記乱数の値及び当該乱数の値に基づく前記第2の結果導出演出の実行が保留されたことが記憶された場合であって、当該乱数の値が前記第2当り抽選に当選する値であるときは、当該乱数の値に基づく前記第2の結果導出演出の実行開始に伴って連続演出を実行させる実行状態から前記連続演出を実行させない非実行状態へ切り替えて連続演出の実行を制御し、前記第2保留記憶手段に記憶された乱数の値に基づく前記第2の結果導出演出の実行が終了した後は前記非実行状態から実行状態に復帰して連続演出の実行を制御することを特徴とする遊技機。
(チ)遊技者が操作可能な発射操作手段と、前記発射操作手段が操作されたことに基づき遊技領域へ遊技球を発射させる発射装置と、当り抽選の抽選結果を導出する結果導出演出の始動条件を付与し得る始動入球口と、を備え、前記始動入球口へ遊技球が入球する入球率が低確率となる低入球率遊技状態及び前記入球率が高確率となる高入球率遊技状態のうち何れか一方が遊技状態として設定されるとともに、前記始動入球口として遊技状態に関係なく一定確率にて遊技球が入球し得る第1の始動入球口と前記高入球率遊技状態であるときに前記低入球率遊技状態であるときよりも遊技球が入球する確率が高確率となる第2の始動入球口を有する遊技機であって、第1当りか否かの第1当り抽選を行う第1の抽選手段と、前記第1当り抽選に当選した際、当該第1当り抽選の対象となる結果導出演出の終了後に、遊技領域に設定された特定入球口を開放させて、遊技状態の変更契機となり得る第1当りを生起させる第1当り生起手段と、前記第1当り遊技の終了後に前記高入球率遊技状態と前記低入球率遊技状態のうち何れかを遊技状態として設定する遊技状態設定手段と、第2当りか否かの第2当り抽選を行う第2の抽選手段と、前記第2当り抽選に当選した際、当該第2当り抽選の対象となる結果導出演出の終了後に、前記特定入球口を開放させて、遊技状態の変更契機となり得ない第2当りを生起させる第2当り生起手段と、前記第2の始動入球口へ遊技球が入球可能に開放動作し得る開閉部材を開放動作させるか否かの開閉抽選の抽選条件を付与し得る開閉抽選契機口へ遊技球が入球したことに基づき開閉抽選を行う開閉抽選手段と、前記開閉抽選の抽選結果を導出する開閉導出演出の実行を制御する開閉導出演出制御手段と、前記開閉抽選に当選した場合、当該当選の対象とする開閉導出演出の終了後に前記開閉部材の開放を制御する開閉部材制御手段と、各入球口への遊技球の入球に対して、入球口毎に予め定められた個数の遊技球を賞球として払い出す賞球払出手段と、を備え、前記賞球払出手段は、前記第1の始動入球口へ1球の遊技球が入球したことに対して予め定めた第1の始動賞球個数の遊技球を払い出すことが可能であり、前記第2の始動入球口へ1球の遊技球が入球したことに対して前記第1の始動賞球個数以下の個数で予め定められた第2の始動賞球個数の遊技球を払い出すことが可能であり、前記特定入球口へ1球の遊技球が入球したことに対して前記第1の始動賞球個数よりも多い個数で予め定められた特定賞球個数の遊技球を払い出すようになっており、前記発射装置は、前記発射操作手段が操作され続けた際は所定間隔で1球ずつ遊技球を連続発射させ、前記開閉抽選契機口及び前記特定入球口は、前記第2の始動入球口へ遊技球を入球させるための転動経路上に設けられるとともに、当該転動経路上において前記第2の始動入球口は前記特定入球口よりも上流部に設けられており、遊技球が連続発射された際に1球の遊技球の発射に対して当該1球の遊技球が前記第1の始動入球口へ入球する確率は前記第1の始動賞球個数の逆数を示す確率未満に設定されるとともに、遊技状態が前記高入球率遊技状態であって遊技球が連続発射された際に1球の遊技球の発射に対して当該1球の遊技球が前記第2の始動入球口へ入球する確率は前記第2の始動賞球個数の逆数を示す確率未満に設定されており、開閉部材制御手段は、前記特定入球口が開放されているときに前記開閉部材を開放させ得ることを特徴とする遊技機。