JP5091412B2 - 遊技機 - Google Patents
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特許文献1記載の技術は、確変抽選で確率変動状態を生起させると判定したときは、確率変動状態が生起することを示す図柄の組み合わせで図柄を停止させ、図柄の停止後に特賞状態を生起させ、大当たりの終了後に確率変動状態を生起させるものである。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、確変非報知タイプの遊技機において、確率状態に応じた演出制御を行うことができる遊技機を提供することを目的としている。
また、図柄変動手段により、図柄表示手段で図柄が変動表示される。そして、種別決定の結果、第1特賞状態が決定されると、第1図柄停止手段により、高確率状態が生起することを示す態様で図柄が停止する。その後、特賞状態が生起し、特賞状態の終了後に高確率状態が生起する。
主制御部では、特賞状態の種別が決定されると、第1制御コマンド送信手段により、決定された種別に対応しかつ図柄の変動態様または停止態様を示す第1制御コマンドが演出制御部に送信される。例えば、第1特賞状態が決定された場合は、第1特賞状態に対応する第1制御コマンドが、第2特賞状態が決定された場合は、第2特賞状態に対応する第1制御コマンドが送信される。
第1制御コマンドが特賞状態の種別に対応しているので、演出制御部では、第1制御コマンドに基づいて特賞状態の終了後に高確率状態が生起するか否かを把握することができる。したがって、演出制御部では、高確率状態を管理することができるので、高確率状態に応じた演出制御を行うことができる。
ここで、始動入賞口とは、遊技球を入賞または通過させるために遊技盤面に設けられる孔またはゲートのことをいい、例えば、入賞口または作動ゲート等がこれに該当する。したがって、入賞には、単に入賞だけでなく通過も含まれる。
また、高確率状態は、特賞状態の終了後に生起させればよく、特賞状態の終了時点から間隔を空けずに生起させてもよいし、特賞状態の終了時点から所定時間経過後に生起させてもよい。
また、特賞状態の態様は、特賞状態の種別ごとに独立に設定してもよいし、特賞状態の複数の種別について同一に設定してもよい。特賞状態の態様としては、例えば、特賞状態を継続させる期間、特賞状態で遊技者に付与される特典、特賞状態における演出方法が挙げられる。
主制御部では、作動状態および未作動状態のうち一方から他方に状態が変化すると、第2制御コマンド送信手段により、状態が変化したことを示す第2制御コマンドが演出制御部に送信される。
さらに、演出制御部では、高確率状態が生起するタイミングを管理することができるので、高確率状態に応じた演出制御をより正確に行うことができるという効果が得られる。
本実施の形態は、本発明に係る遊技機を、図1に示すように、演出図柄表示装置104で複数の図柄を変動表示するパチンコ機に適用したものである。
まず、パチンコ機における遊技盤面102の構成を説明する。
図1において、遊技盤面102のほぼ中央部には、3つの領域にそれぞれ演出図柄を独立に変動させながら表示する演出図柄表示装置104が設けられている。演出図柄表示装置104は、例えば、液晶ディスプレイまたはCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等の可変表示装置、7セグメントLED、ドットマトリクス表示装置、モータの回転により可変表示するドラム等であり、複数の数字や図柄等からなる演出図柄を変動表示する。本実施の形態では、演出図柄表示装置104は、背景等の画像および複数の図柄を動画として表示可能な可変表示装置とし、多彩な演出図柄を演出図柄表示装置104に表示可能としている。
特別図柄作動記憶表示灯116の上方には、遊技球を常時入賞可能とする天入賞口121が設けられている。
演出図柄表示装置104の下方には、遊技球を常時入賞可能とする始動入賞口111が設けられている。始動入賞口111は、遊技球が入賞すると、パチンコ機内部の始動入賞口スイッチ131(不図示)の検出信号により遊技球の入賞を検知し、演出図柄表示装置104および特別図柄表示装置106の変動表示開始の契機を与える。特別図柄および演出図柄の変動表示は、所定の変動時間経過後に停止し、抽選結果の通知や演出が行われる。
始動入賞口111の下方には、普通図柄作動記憶表示灯117が設けられている。普通図柄作動記憶表示灯117は、普通図柄の変動中に作動ゲート113、114を通過した各遊技球の情報を、主制御装置のRAM上にある各遊技球ごとの保留領域に記憶するのと連動して点灯し、連続して普通図柄の変動可能な回数を通知する。
普通図柄表示装置108の左右両側にはそれぞれ、遊技球を常時通過可能とする作動ゲート113、114が設けられている。作動ゲート113、114は、遊技球が通過すると、内部の作動ゲートスイッチの検出信号により遊技球の通過を検知し、普通図柄表示装置108の変動表示開始の契機を与える。
そして、普通電動役物112の下方であって遊技盤面102の最下方には、上記入賞口等のいずれにも入賞しなかった遊技球を回収するためのアウト口110が設けられている。
図2は、遊技制御装置200の構成を示すブロック図である。
遊技制御装置200は、図2に示すように、主に、主制御装置210(主制御部)、演出制御装置150(演出制御部)、および図柄制御装置152(演出図柄表示制御部)の3つの制御部から構成される。不正行為防止等のため、通常、各制御部は別々の基板に実装され、直接・間接的に接続されて相互にまたは一方向にデータが送信可能である。
演出制御装置150は、主制御装置210から送信される制御コマンド(第1の制御コマンド)に応じて図柄制御装置152を制御するための制御コマンド(第3の制御コマンド)を送信する。
図柄制御装置152は、演出制御装置150から送信される制御コマンド(第3の制御コマンド)に応じて演出図柄表示装置104を制御する。
主制御装置210は、CPU220、ROM230、RAM240、入力ポート250および出力ポート255を備える。
主制御装置210は、出力ポート255を介して、特別図柄表示装置106、特別図柄作動記憶表示灯116、普通図柄表示装置108、普通図柄作動記憶表示灯117、大入賞口ソレノイド158、外部情報出力部および遊技状態表示装置109を制御する。なお、ここでの「制御」とは、例えば、主制御装置210が出力ポート255から特別図柄表示装置106に対して直接的に表示駆動に関わる制御信号を送ることにより特別図柄を変動させる処理のことであり、例えば、CPU220からの信号(命令)を他のCPUによる判断なしで直接送ることや、割り込み等による時間遅れ(タイムラグ)なしで制御することが含まれる。
ROM230には、主制御装置210で実行されるパチンコ機を制御するためのプログラムが記憶される。ROM230には、さらに、演出制御装置150を制御するための図柄指定コマンド、変動パターンコマンドを始めとするパチンコ機を制御するための各種パラメータの値が格納されている。
RAM240には、出力予定の制御コマンドを所定領域に格納し、停電から復帰したときは、RAM240の内容を停電直前の状態に復元し、RAM240の出力予定の制御コマンドを出力することにより、電源遮断前の状態に遊技状態を復帰させる。
演出制御装置150は、さらに、少なくとも2つのチャネルを有し各チャネルの合成音をスピーカ155から出力するシーケンサ160と、シーケンサ160によりスピーカ155から音声を出力する音声制御を行う音声制御部162と、ランプ153を点灯させるランプ制御を行うランプ制御部164とを備える。なお、音声制御部162およびランプ制御部164は、演出制御装置150において内部コマンドによるコマンド通信により制御されるものである。しかしながら、コマンド通信によらず直接的な制御でも実現可能である。
図柄制御装置152は、演出制御装置150から送信される液晶表示制御コマンド(第3の制御コマンド)を受信し、その液晶表示制御コマンドに従って演出図柄表示装置104の演出図柄を変動・停止させ、または演出制御装置150により選択・送信された予告指定コマンドを受信して予告表示する機能を有する。
図3は、特別図柄の停止図柄の態様を示す図である。
パチンコ機においては、図3に示すように、大当たりまたは小当たりの種別として、「時短大当たり」、「確変1大当たり(第1の確率変動状態)」、「確変2大当たり(第2の確率変動状態)」、「確変3大当たり(第3の確率変動状態)」および「小当たり」の5つが規定されている。各種別は、当たり種別番号「0」〜「4」により識別される。
図4は、制御コマンドのデータ構造を示す図である。
制御コマンドは、図4に示すように、制御コマンドの分類を識別するための識別子で1バイト長のディジタルデータであるモード(MODE)と、実行される制御コマンドの内容(機能)を示す1バイト長のディジタルデータであるイベント(EVENT)とからなる。
主制御装置210では、図5に示すように、コマンド変化時に自身が生成するストローブ信号(DUSTB)の1つ目の立ち上がりを契機として、モード(MODE)データが出力され、次いでストローブ信号(DUSTB)の2つ目の立ち上がりを契機として、イベント(EVENT)データが出力される。これに対応して、演出制御装置150では、CPUにより、ストローブ信号(DUSTB)の入力に応じて割込を発生させ、割込処理によって制御コマンドが演出制御装置150のRAMに格納される。
制御コマンドには、図6に示すように、はずれ演出図柄、時短図柄、確変1図柄、確変2図柄、確変3図柄および小当たり図柄のいずれかを指定するための図柄指定コマンドがある。図柄指定コマンドは、特別図柄の変動開始時に出力される。
制御コマンドには、さらに、m(m=1〜95)種類の15R大当たり(時短大当たり、確変1大当たり)の演出開始、確変2大当たりの演出開始、確変3大当たりの演出開始および小当たりの演出開始をそれぞれ指定するための演出開始コマンドがある。演出開始コマンドは、大当たり開始時および小当たり開始時に出力される。
制御コマンドには、さらに、時短の終了および開始をそれぞれ指定するための状態指定コマンドがある。状態指定コマンドは、時短の終了時および時短の開始時に出力される。
図7は、変動パターン決定テーブル440のデータ構造を示す図である。
ROM230には、図7に示すように、変動パターンを決定するのに用いる変動パターン決定テーブル440が格納されている。
変動パターン決定テーブル440は、大当たり、小当たりおよびはずれのそれぞれに対応して設けられている。大当たりおよび小当たりに対応する変動パターン決定テーブル440については、さらに、現在の遊技状態(時短作動状態または時短未作動状態)、大当たりまたは小当たりの種別、入賞遊技球数(保留領域の記憶数)「0」〜「3」、およびリーチ抽選に用いる乱数(以下、リーチ決定乱数という。)の値に対応して複数設けられている。はずれに対応する変動パターン決定テーブル440ついては、現在の遊技状態、入賞遊技球数およびリーチ決定乱数の値に対応して複数設けられている。
CPU220は、マイクロプロセッシングユニット等からなり、所定の動作クロック(例えば、4[ms])で1サイクルを実行可能な遊技制御プログラムに基づいて動作し、ROM230の所定領域に格納されている遊技制御プログラムを起動させ、図8のフローチャートに示す遊技制御処理を実行する。
図8は、遊技制御処理を示すフローチャートである。
遊技制御処理は、CPU220において実行されると、図8に示すように、まず、ステップS100に移行する。
ステップS100では、CPU220の初期化処理を実行し、ステップS102に移行して、図9の割込処理を実行すべき割込許可命令をCPU220に対して出力する。これにより、図9の割込処理は、所定の周期(例えば、2[ms])で遊技制御処理と並列に実行される。
ステップS106では、遊技制御処理が実行されてから図9の割込処理が所定回数(例えば、2回)実行されたか否かを判定し、割込処理が所定回数実行されたと判定したとき(Yes)は、ステップS108に移行して、大当たりの判定を行うとともに図柄の変動パターンを決定する大当たり判定処理を実行し、ステップS110に移行する。
ステップS114では、外部情報出力ポート256を介して、遊技制御に関する外部情報信号をホールコンピュータに出力する外部情報出力処理を実行し、ステップS116に移行する。
ステップS122では、RAM240の内容を復元するために必要な復帰情報を生成し、生成した復元情報をRAM240に格納し、CPU220を省電力モードに切り換えるバックアップ処理を実行する。バックアップ処理には、バックアップフラグを設定する処理およびチェックサムを行う処理が含まれる。
一方、ステップS120で、電源断検出信号を入力しないと判定したとき(No)、およびステップS106で、遊技制御処理が実行されてから割込処理が所定回数実行されていないと判定したとき(No)はいずれも、ステップS104に移行する。
図9は、割込処理を示すフローチャートである。
割込処理は、CPU220において実行されると、図9に示すように、まず、ステップS150に移行する。
ステップS150では、出玉の決定等に直接関わる出玉制御用乱数(例えば、大当たりを生起させるか否かの大当たり抽選に用いる乱数(以下、当たり決定乱数という。)、大当たり種別決定乱数、停止図柄決定乱数)を更新する乱数更新処理を実行する。また、ステップS104で更新される演出制御用乱数も併せて更新する。
次いで、ステップS152に移行して、始動入賞口スイッチ131からの検出信号を入力して入賞をチェックする入賞スイッチ入力処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
図10は、乱数更新処理を示すフローチャートである。
乱数更新処理は、CPU220において実行されると、図10に示すように、まず、ステップS172に移行する。
ステップS172では、当たり決定乱数を更新し、ステップS174に移行して、当たり決定乱数が所定の上限値(例えば、498)に達したか否かを判定し、所定の上限値に達したと判定したとき(Yes)は、ステップS176に移行して、当たり決定乱数の初期値を更新するための当たり決定乱数用初期値更新乱数を当たり決定乱数に設定し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
これにより、当たり決定乱数が一巡するたびに初期値が変化するため、当たり決定乱数値を容易に予測することができない。
なお、図示は省略したが、大当たり種別決定乱数、停止図柄決定乱数その他の出玉制御用乱数を更新する処理もこれと同様にこの乱数更新処理にて行われる。
図11は、入賞スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
入賞スイッチ入力処理は、ステップS152において実行されると、図11に示すように、まず、ステップS200に移行する。
ステップS200では、始動入賞口スイッチ131からの検出信号を、始動入賞口スイッチ131に対応する入力ポート250の所定のポートから読み込む入力ポート読込処理を実行し、ステップS202に移行して、ステップS200の処理結果に基づいて、始動入賞口スイッチ131から検出信号を入力したか否かを判定し、検出信号を入力したと判定したとき(Yes)は、ステップS204に移行する。
ステップS208では、当たり決定乱数、大当たり種別決定乱数および停止図柄決定乱数を対応の乱数カウンタから取得し、ステップS210に移行して、取得した各乱数値を、入賞遊技球数に対応したRAM240の所定領域にそれぞれ格納し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。ステップS210では、例えば、入賞遊技球数が「1」である場合は、取得した各乱数値を、RAM240の所定領域であって乱数値を格納するための領域の1番目にそれぞれ格納する。同様に、入賞遊技球数が「2」である場合は、取得した各乱数値を、乱数値を格納するための領域の2番目にそれぞれ格納する。
一方、ステップS204で、入賞遊技球数が「4」以上であると判定したとき(Yes)、およびステップS202で、始動入賞口スイッチ131から検出信号を入力しないと判定したとき(No)はいずれも、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
図12は、大当たり判定処理を示すフローチャートである。
大当たり判定処理は、所定確率(例えば、1/399)で特賞状態を生起させるために、所定の数値範囲(例えば、「0」〜「398」)に1個の大当たり値を設定し、始動入賞口111に遊技球が入賞した入賞タイミングで乱数カウンタから当たり決定乱数を取得し、取得した乱数値と大当たり値とが一致しているときに特賞状態を生起させる処理であって、ステップS108において実行されると、図12に示すように、まず、ステップS300に移行する。
ステップS306では、入賞遊技球数に対応したRAM240の所定領域から当たり決定乱数を読み出し、ステップS308に移行して、読み出した乱数値が大当たり値と一致しているか否かを判定し、それらが一致していると判定したとき(Yes)は、ステップS310に移行する。
一方、ステップS308で、読み出した乱数値が大当たり値と一致しないと判定したとき(No)は、ステップS322に移行して、ステップS306で読み出した乱数値があらかじめ設定した小当たり値と一致しているか否かを判定し、それらが一致しないと判定したとき(No)は、ステップS324に移行する。ステップS308、S322では、一つの乱数で大当たりの判定および小当たりの判定を行う。例えば、当たり決定乱数の値が「7」の場合は大当たり、「11」の場合は小当たりと判定する。これにより、それぞれ別個の乱数を設ける場合に比して、データ容量が少なくて済み、乱数更新処理も簡素となる。
ステップS326の処理が終了すると、ステップS316に移行する。
ステップS330では、演出図柄の変動を開始してから所定時間が経過したか否かを判定し、所定時間が経過したと判定したとき(Yes)は、ステップS332に移行して、図柄停止コマンドをRAM240の所定領域に格納する図柄停止処理を実行し、ステップS334に移行する。
ステップS336では、状態が変化したことを演出制御装置150に通知する状態通知処理を実行する。状態通知処理では、時短終了の状態指定コマンド(第2制御コマンド)をRAM240の所定領域に格納する。これにより、ステップS118のポート出力処理では、出力ポート255を介して状態指定コマンドが演出制御装置150に送信される。
ステップS340では、ステップS310、S328で決定または設定した当たり種別番号に基づいて大当たりまたは小当たりの演出開始を演出制御装置150に通知する当たり演出開始処理を実行する。当たり演出開始処理では、当たり種別番号が「0」または「1」であるときは、15R大当たりの演出開始コマンドを、当たり種別番号が「2」であるときは、確変2大当たりの演出開始コマンドを、当たり種別番号が「3」であるときは、確変3大当たりの演出開始コマンドを、当たり種別番号が「4」であるときは、小当たり演出開始コマンドをRAM240の所定領域に格納する。これにより、ステップS118のポート出力処理では、出力ポート255を介して演出開始コマンドが演出制御装置150に送信される。
一方、ステップS338で、大当たりまたは小当たりとなっていないと判定したとき(No)、およびステップS330で、演出図柄の変動を開始してから所定時間が経過しないと判定したとき(No)はいずれも、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS334で、時短作動状態から時短未作動状態に状態が変化しないと判定したとき(No)は、ステップS338に移行する。
図13は、演出制御装置150で管理される遊技状態を示す図である。
演出制御装置150は、図13に示すように、「通常」、「時短」、「確変1」、「確変2」、「ミッション(高)」および「ミッション(低)」の6つの遊技状態を管理する。
「通常」は、主制御装置210が時短未作動状態および低確率状態で、演出中の演出種別を格納するための演出フラグがクリアされている遊技状態である。
「確変2」は、主制御装置210が時短作動状態および確率変動状態で、演出フラグが「確変演出」に設定されている遊技状態である。
演出制御装置150は、図14に示すように、現在の遊技状態および演出開始コマンドの種別に応じて大当たりまたは小当たりの演出制御を行う。
15R大当たりの演出開始コマンドを受信した場合は、現在の遊技状態にかかわらず、大当たり演出を開始する演出制御を行う。
確変2大当たりの演出開始コマンドを受信した場合、現在の遊技状態が「通常」、「時短」、「確変1」、「ミッション(高)」または「ミッション(低)」であるときは、確変演出を開始する演出制御を行い、現在の遊技状態が「確変2」であるときは、同じ遊技状態に移行するため、確変演出を継続する演出制御を行う。
演出制御装置150のCPUは、ROMの所定領域に格納されている制御プログラムを起動させ、図15のフローチャートに示す演出制御処理を実行する。
図15は、演出制御処理を示すフローチャートである。
演出制御処理は、演出制御装置150のCPUにおいて実行されると、図15に示すように、まず、ステップS400に移行する。
ステップS406では、図柄停止コマンドを受信する図柄停止コマンド受信処理を実行し、ステップS408に移行して、演出開始コマンドを受信する演出開始コマンド受信処理を実行し、ステップS410に移行する。
ステップS410では、状態指定コマンドを受信する状態指定コマンド受信処理を実行し、ステップS412に移行して、その他の制御コマンドを受信するその他コマンド受信処理を実行し、ステップS400に移行する。
図16は、図柄指定コマンド受信処理を示すフローチャートである。
図柄指定コマンド受信処理は、ステップS404において実行されると、図16に示すように、まず、ステップS500に移行する。
ステップS500では、主制御装置210から図柄指定コマンドを受信したか否かを判定し、図柄指定コマンドを受信したと判定したとき(Yes)は、ステップS502に移行するが、そうでないと判定したとき(No)は、図柄指定コマンドを受信するまでステップS500で待機する。
ステップS512では、受信した図柄指定コマンドにより確変3図柄が指定されているか否かを判定し、確変3図柄が指定されていると判定したとき(Yes)は、ステップS514に移行する。
一方、ステップS514で、遊技状態フラグの内容が「低確率時短あり」情報または「高確率時短あり」情報でないと判定したとき(No)は、ステップS522に移行して、状態移行準備フラグに「高確率時短なし」情報を設定(決定情報確定手段)し、ステップS518に移行する。
一方、ステップS508で、確変1図柄または確変2図柄が指定されていないと判定したとき(No)は、ステップS512に移行する。
一方、ステップS504で、時短図柄が指定されていないと判定したとき(No)は、ステップS508に移行する。
状態移行準備フラグは、図17に示すように、遊技状態フラグの内容および図柄指定コマンドの内容に応じて設定される。
確変1図柄または確変2図柄の場合は、現在の遊技状態にかかわらず、「高確率時短あり」情報となる。
確変3図柄の場合、遊技状態フラグの内容が「時短なし」情報であるときは、「高確率時短なし」情報となり、指定された情報が変更され、遊技状態フラグの内容が「時短あり」情報であるときは、「高確率時短あり」情報となり、指定された情報がそのまま設定される。
小当たり図柄またははずれ演出図柄の場合は、現在の遊技状態の内容となる。
図18は、図柄停止コマンド受信処理を示すフローチャートである。
図柄停止コマンド受信処理は、ステップS406において実行されると、図18に示すように、まず、ステップS600に移行する。
ステップS600では、主制御装置210から図柄停止コマンドを受信したか否かを判定し、図柄停止コマンドを受信したと判定したとき(Yes)は、ステップS602に移行するが、そうでないと判定したとき(No)は、図柄停止コマンドを受信するまでステップS600で待機する。
ステップS606では、遊技状態フラグおよび演出フラグに基づいて現在の遊技状態が「ミッション(高)」または「ミッション(低)」であるか否かを判定し、「ミッション(高)」または「ミッション(低)」であると判定したとき(Yes)は、ステップS608に移行する。
一方、ステップS612で、ミッション演出を終了しないと判定したとき(No)、ステップS606で、現在の遊技状態が「ミッション(高)」または「ミッション(低)」でないと判定したとき(No)、およびステップS604で、現在の変動パターンがスーパーリーチはずれでないと判定したとき(No)はいずれも、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
図19は、演出開始コマンド受信処理を示すフローチャートである。
演出開始コマンド受信処理は、ステップS408において実行されると、図19に示すように、まず、ステップS700に移行する。
ステップS700では、主制御装置210から演出開始コマンドを受信したか否かを判定し、演出開始コマンドを受信したと判定したとき(Yes)は、ステップS704に移行するが、そうでないと判定したとき(No)は、演出開始コマンドを受信するまでステップS700で待機する。
ステップS712では、遊技状態フラグおよび演出フラグに基づいて現在の遊技状態が「確変2」であるか否かを判定し、「確変2」でないと判定したとき(No)は、ステップS714に移行して、演出フラグに「確変演出」を設定し、ステップS716に移行して、確変演出の開始を指定するための演出開始コマンドを図柄制御装置152に送信し、ステップS718に移行する。
ステップS720では、遊技状態フラグおよび演出フラグに基づいて現在の遊技状態が「確変2」であるか否かを判定し、「確変2」でないと判定したとき(No)は、ステップS722に移行して、遊技状態フラグおよび演出フラグに基づいて現在の遊技状態が「時短」または「確変1」であるか否かを判定し、「時短」または「確変1」でないと判定したとき(No)は、ステップS724に移行する。
ステップS732では、遊技状態フラグおよび演出フラグに基づいて現在の遊技状態が「確変2」であるか否かを判定し、「確変2」でないと判定したとき(No)は、ステップS734に移行して、遊技状態フラグおよび演出フラグに基づいて現在の遊技状態が「時短」または「確変1」であるか否かを判定し、「時短」または「確変1」であると判定したとき(Yes)は、ステップS736に移行する。
一方、ステップS734で、現在の遊技状態が「時短」または「確変1」でないと判定したとき(No)は、ステップS740に移行する。
一方、ステップS732で、現在の遊技状態が「確変2」であると判定したとき(Yes)は、ステップS748に移行して、確変演出の継続を指定するための演出開始コマンドを図柄制御装置152に送信し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS724で、現在の遊技状態が「ミッション(高)」または「ミッション(低)」であると判定したとき(Yes)は、ステップS750に移行して、ミッション演出の継続を指定するための演出開始コマンドを図柄制御装置152に送信し、ステップS730に移行する。
ステップS752では、演出フラグに「確変演出」を設定し、ステップS754に移行して、確変演出の開始を指定するための演出開始コマンドを図柄制御装置152に送信し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS718で、確変3大当たりの演出開始が指定されていないと判定したとき(No)は、ステップS730に移行する。
一方、ステップS710で、確変2大当たりの演出開始が指定されていないと判定したとき(No)は、ステップS718に移行する。
一方、ステップS704で、15R大当たりの演出開始が指定されていないと判定したとき(No)は、ステップS710に移行する。
図20は、状態指定コマンド受信処理を示すフローチャートである。
状態指定コマンド受信処理は、現在の遊技状態を更新する処理であって、ステップS410において実行されると、図20に示すように、まず、ステップS800に移行する。
ステップS802では、受信した状態指定コマンドにより時短開始が指定されているか否かを判定し、時短開始が指定されていると判定したとき(Yes)は、ステップS804に移行する。
ステップS808では、受信した状態指定コマンドにより時短終了が指定されているか否かを判定し、時短終了が指定されていると判定したとき(Yes)は、ステップS810に移行する。
一方、ステップS808で、時短終了が指定されていないと判定したとき(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS802で、時短開始が指定されていないと判定したとき(No)は、ステップS808に移行する。
まず、パチンコ機に電源が投入されると、主制御装置210により、遊技制御処理が実行され、遊技可能な状態となる。遊技者は、貸し出しを受けた遊技球をパチンコ機に装填し、発射ハンドルを操作して遊技球を遊技盤面102に発射することにより遊技を行うことができる。
遊技可能状態において、遊技盤面102に発射された遊技球が始動入賞口111に入賞すると、始動入賞口スイッチ131により検出信号が出力される。主制御装置210では、始動入賞口スイッチ131から検出信号が入力されると、ほぼそのタイミングで当たり決定乱数が取得される。このとき、取得された乱数値が大当たり値と一致していると判定されると、大当たりとなる。
小当たりとなると、ステップS328、S312、S314を経て、特別図柄および演出図柄の停止図柄の組み合わせ、並びに小当たり時の変動パターンが決定される。そして、所定の変動パターンで演出図柄が変動表示され、所定の変動時間経過後に、決定された組み合わせで停止する。演出図柄の停止後は、小当たりが生起する。
大当たりまたは小当たり中は、大入賞口115が所定の開閉パターンで開放制御され、大入賞口115に遊技球が入賞すると、1個当たりの入賞につき所定数の賞球が払い出される。
主制御装置210では、大当たりまたは小当たりとなると、演出図柄を変動し特定の組み合わせで停止させるため、図柄指定コマンドおよび変動パターンコマンドが演出制御装置150に送信される。
演出制御装置150では、図柄指定コマンドを受信すると、ステップS500〜S522を経て、受信した図柄指定コマンドが解析され、図17に示すように、遊技状態フラグの内容および図柄指定コマンドの内容に応じて状態移行準備フラグが設定される。これにより、次回移行する遊技状態が更新される。
演出制御装置150では、演出開始コマンドを受信すると、ステップS700〜S754を経て、受信した演出開始コマンドが解析され、図14に示すように、現在の遊技状態および演出開始コマンドの種別に応じて大当たりまたは小当たりの演出が行われる。
時短大当たりまたは確変1大当たりとなった場合は、15R大当たりの演出開始コマンドが送信されるので、現在の遊技状態にかかわらず、大当たり演出が開始される。
確変2大当たりとなった場合は、確変2大当たりの演出開始コマンドが送信されるので、現在の遊技状態が「通常」、「時短」、「確変1」、「ミッション(高)」または「ミッション(低)」であるときは、確変演出が開始される。また、現在の遊技状態が「確変2」であるときは、確変演出が継続される。
確変3大当たりとなった場合、現在の遊技状態が「時短」または「確変1」であるときは、確変演出が開始される。
主制御装置210では、時短作動状態および時短未作動状態のうち一方から他方に状態が変化すると、状態指定コマンドが演出制御装置150に送信される。
演出制御装置150では、状態指定コマンドを受信すると、ステップS802、S808を経て、受信した状態指定コマンドが解析され、時短開始または時短終了のいずれが指定されているかが判定される。
これにより、演出制御装置150では、図柄指定コマンドに基づいて確率変動状態を管理することができるので、確変非報知タイプの遊技機において、確率変動状態に応じた演出制御を行うことができる。
これにより、演出制御装置150では、状態指定コマンドに基づいて、確率変動状態が生起するタイミングを管理することができるので、確率変動状態に応じた演出制御をより正確に行うことができる。
これにより、予期せぬ不具合により図柄指定コマンドの内容や図柄指定コマンド受信処理の判定結果に誤りが生じた場合に、実際の遊技状態とは対応しない演出制御が行われる可能性を低減することができる。
これにより、遊技者に対して、所定条件の達成の如何によって大当たりになるという期待を与えるとともに、突確2大当たりまたは小当たりかによって大当たりとなる確率が異なるので、実際の遊技状態も遊技者の期待に沿ったものとなる。したがって、遊技の趣向を向上することができる。
この場合において、ステップS314は、請求項1記載の第1制御コマンド送信手段に対応している。
この場合において、図柄制御装置152は、請求項1ないし3記載の演出制御部に対応している。
また、上記実施の形態においては、パチンコ機である遊技機に本発明を適用した場合について説明したが、これに限らず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で他のアミューズメントゲーム機等の遊技機にも適用可能である。
106 特別図柄表示装置
108 普通図柄表示装置
109 遊技状態表示装置
112 普通電動役物
113、114 作動ゲート
111 始動入賞口
115 大入賞口
131 始動入賞口スイッチ
150 演出制御装置
152 図柄制御装置
153 ランプ
155 スピーカ
200 遊技制御装置
210 主制御装置
212 電源回路
220 CPU
230 ROM
240 RAM
250 入力ポート
255 出力ポート
440 変動パターン決定テーブル
Claims (1)
- 始動入賞口への入賞を契機として特賞状態を生起させるか否かの抽選を行う抽選手段と、前記抽選手段で生起させると判定した特賞状態について、前記特賞状態の複数の種別のなかからいずれかを決定する種別決定手段と、図柄表示手段で図柄を変動表示する図柄変動手段と、前記種別決定手段で第1特賞状態を決定したときには、前記抽選手段による抽選の当選確率が低確率状態よりも高い高確率状態が生起することを示す態様で前記図柄を停止させる第1図柄停止手段と、前記種別決定手段で第2特賞状態を決定したときには、前記高確率状態が生起することを示す態様以外の態様で前記図柄を停止させる第2図柄停止手段とを備え、前記抽選手段で前記特賞状態を生起させると判定したときには、前記図柄の停止後に前記特賞状態を生起させ、前記種別決定手段で前記第1特賞状態または前記第2特賞状態を決定したときには、前記特賞状態の終了後に、前記高確率状態を生起させ、かつ、前記種別決定手段で前記第1特賞状態または前記第2特賞状態を決定したときには、前記特賞状態の終了後に、所定機能が有効となる作動状態および前記所定機能が無効となる未作動状態のうち一方を前記高確率状態とともに生起させる遊技機であって、
遊技状態を制御する主制御部と、遊技の演出制御を行う演出制御部とを備え、
前記主制御部は、前記抽選手段と、前記種別決定手段と、前記種別決定手段で決定した種別に対応しかつ前記図柄の変動態様または停止態様を示す第1制御コマンドを前記演出制御部に送信する第1制御コマンド送信手段と、前記作動状態および前記未作動状態のうち一方から他方に状態が変化したときには、状態が変化したことを示す第2制御コマンドを前記演出制御部に送信する第2制御コマンド送信手段とを備え、
前記演出制御部は、前記第1制御コマンドを受信する第1制御コマンド受信手段と、前記第2制御コマンドを受信する第2制御コマンド受信手段と、前記第1制御コマンド受信手段で受信した前記第1制御コマンドおよび前記第2制御コマンド受信手段で受信した前記第2制御コマンドに基づいて、前記低確率状態、前記高確率状態、前記作動状態および前記未作動状態を含む遊技状態を管理する状態管理手段と、前記状態管理手段で管理される遊技状態に基づいて前記演出制御を行う演出制御手段とを備え、
前記状態管理手段は、前記第1制御コマンド受信手段で受信した前記第1制御コマンドに基づいて、前記低確率状態、前記高確率状態、前記作動状態および前記未作動状態のうち次回移行する遊技状態を判定する第1状態判定手段と、前記第1状態判定手段の判定結果に基づいて、次回移行する遊技状態の情報を格納する遊技状態情報格納手段と、前記遊技状態情報格納手段で格納した次回移行する遊技状態の情報および前記第2制御コマンド受信手段で受信した前記第2制御コマンドに基づいて、前記低確率状態、前記高確率状態、前記作動状態および前記未作動状態のうち次回移行する遊技状態を判定する第2状態判定手段と、前記第2状態判定手段の判定結果に基づいて、前記第1状態判定手段で判定した次回移行する遊技状態を補正する状態補正手段と、現在の遊技状態を前記状態補正手段で補正した次回移行する遊技状態に移行させて現在の遊技状態を更新する状態更新手段と、を備え、
前記第2状態判定手段は、前記第2制御コマンド受信手段で受信した前記第2制御コマンドに基づいて前記未作動状態から前記作動状態に状態が変化したか否かを判定する作動状態変化判定手段と、前記作動状態変化判定手段で前記未作動状態から前記作動状態に状態が変化したと判定した場合には、前記遊技状態情報格納手段で格納した次回移行する遊技状態の情報が示す状態が、前記低確率状態で且つ前記作動状態または前記高確率状態で且つ前記作動状態であるか否かを判定する作動状態有無判定手段と、前記第2制御コマンド受信手段で受信した前記第2制御コマンドに基づいて前記作動状態から前記未作動状態に状態が変化したか否かを判定する未作動状態変化判定手段と、前記未作動状態変化判定手段で前記作動状態から前記未作動状態に状態が変化したと判定した場合には、前記遊技状態情報格納手段で格納した次回移行する遊技状態の情報が示す状態が、前記低確率状態で且つ前記未作動状態または前記高確率状態で且つ前記未作動状態であるか否かを判定する未作動状態有無判定手段と、前記作動状態有無判定手段で前記低確率状態で且つ前記作動状態および前記高確率状態で且つ前記作動状態のいずれでもないと判定した場合には、次回移行する遊技状態が前記低確率状態で且つ前記作動状態であると判定し、前記未作動状態有無判定手段で前記低確率状態で且つ前記未作動状態および前記高確率状態で且つ前記未作動状態のいずれでもないと判定した場合には、次回移行する遊技状態が前記低確率状態で且つ前記未作動状態であると判定する状態判定実行手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
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