JP6034748B2 - 携帯型ガス検知装置 - Google Patents
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Description
そして、環境雰囲気の空気において、含有される危険性ガスの濃度が高いことにより、または酸素ガス濃度が低いことにより、人に対して危険な状態となったときには、そのことを直ちに知ることが必要である。
而して、このような携帯型ガス検知器のある種のものは、ガス検知が行われるべき対象空間の空気(被検ガス)を自然拡散によりガスセンサに導入する構成とされているが、例えば被検ガスを強制的に吸引してガスセンサに導入することが必要とされる場合がある。
当該ガス吸引ユニットは、一方に電池挿入口が開口し、当該電池挿入口を介して円柱状の電池がその軸方向に沿って挿入される電池装填室を有するケーシングを具え、当該電池の一方の電極と接続される接続端子が設けられた電池蓋が当該電池挿入口の開口縁部に螺合されて装着されてなり、
前記ケーシングには、前記ガス検知ユニットの一面に形成されたガス検知部を受容した状態で、当該ガス検知ユニットがスライド係合されるガス検知ユニット装着部が形成されており、
前記電池蓋の回動動作によって、前記ガス吸引ユニットの電源が投入可能な状態、または、前記ガス検知ユニットの前記ガス吸引ユニットに対する着脱が可能となる状態が得られる安全構造を有することを特徴とする。
前記電池蓋の回動動作によって、当該電池蓋におけるロック部材が前記空隙に嵌入されて当該電池蓋が前記ケーシングに対してロック状態とされることにより当該電池蓋における接続端子が前記電池装填室に設けられた本体接片端子に電気的に接続され、当該電池蓋の回動動作によって、当該電池蓋の前記ケーシングに対するロック状態が解除されることにより、前記接続端子と前記本体接片端子との電気的な接続が遮断されると共に前記一方のブレード状係合部材が前記空隙を利用して弾性的に変形可能な状態とされる構成とされていることが好ましい。
前記電池蓋の内周面には、当該係合用突起に係合される螺合溝が形成されており、当該螺合溝は、当該電池蓋装着方向に延びる前記係合用突起挿入用の案内溝部を有し、
当該電池蓋の回動動作によって、当該螺合溝の案内溝部と前記係合用突起が位置合わせされることにより当該電池蓋が前記ケーシングに対して着脱可能な状態とされる構成とされていることが好ましい。
また、電池蓋の回動動作によってガス吸引ユニットにおける電池蓋がケーシングに対してロックされた状態とされることを条件として、ガス吸引ユニットの電源が投入可能な状態が得られると共に、電池蓋の回動動作によってガス吸引ユニットにおける電池蓋がケーシングに対するロック状態が解除されることを条件として、ガス検知ユニットのガス吸引ユニットに対する着脱が可能となる状態が得られる安全構造を有する構成とされているので、ガス検知動作中において、ガス検知ユニットがガス吸引手段より外れてしまうといった不測の事態が生ずることを回避することができる。
図1は、本発明の携帯型ガス検知装置の一構成例を示す正面図である。図2は、図1に示す携帯型ガス検知装置の分解図であって、(a)正面図、(b)左側面図である。図3は、図1における二点鎖線で囲まれた領域の構成を示す断面図である。
この携帯型ガス検知装置は、拡散式のガス検知ユニットと、このガス検知ユニットが着脱自在に装着されるガス吸引ユニットとにより構成されている。
この携帯型ガス検知器10は、手で握って保持することのできる大きさとされた、全体が略箱型形状のケーシング11を具えており、このケーシング11の一面(下面)には、ガス検出部20が形成されている。
ガスセンサとしては、例えば、酸素ガス検知用のガルバニ電池式ガスセンサ21a、例えば炭化水素ガスを%LEL(爆発下限界濃度)の測定レンジで検知する接触燃焼式ガスセンサ21b、一酸化炭素ガス検知用の定電位電解式ガスセンサ21c、硫化水素ガス検知用の定電位電解式ガスセンサ21dなどを挙げることができる。
センサホルダー22の下面には、4つのガスセンサ21d〜21dを一方向に並んだ状態で保持するセンサー保持部が形成されている。
センサキャップ23には、センサホルダー22における各センサー保持部に通ずる互いに独立したガス流路24a〜24dが形成されている。
シート状のパッキン26は、例えばゴムよりなり、センサキャップ23におけるガス流路24a〜24dの各々に対応する位置に円形の開口(不図示)が形成されている。
基板アセンブリ31は、例えばダイヤフラム式のポンプ33とポンプ駆動用モータ34が平板状の動作制御用基板32の一面における他端側領域に設けられて構成されている。この基板アセンブリ31は、動作制御用基板32の他面が正面側を向く姿勢で、ケーシング40の他端側開口部よりケーシング40の正面側の周側壁に沿って挿入されて配置される。ここに、ポンプ33によるガス吐出量は、例えば0.5〜1.5リットル/minである。
ガス検知ユニット装着部41の構造について具体的に説明すると、このポンプ装置30におけるケーシング40の上面には、上方に突出する突縁部42がケーシング40の外周縁の全周にわたって延びるよう形成されており、これにより、携帯型ガス検知器10のガス検出部20を受容するガス検知ユニット装着用空間部Sが形成されている。そして、長手方向における両側に位置される突縁部42の領域には、一対のブレード状係合部材43a,43bが互いに対向して上方に突出して延びるよう設けられている。これらのブレード状係合部材43a,43bの各々には、先端に携帯型ガス検知器10のケーシング11における両側面に形成された凹所よりなる被係合部11aに係合される係合爪部44が形成されている。従って、携帯型ガス検知器10は、ガス検出部20がガス検知ユニット装着用空間部Sに受容された状態で、ガス検知ユニット装着部41に対してスライド係合される。
そして、ガス検知ユニット装着用空間部S内には、シート状パッキン70が配置されている。このシート状パッキン70は、携帯型ガス検知器10のフィルタキャップ25における開口の各々に対応して形成された複数の開口を有する。シート状パッキン70の上面には、各々対応するフィルタキャップの開口内に気密に嵌入される環状の凸部71が、各開口の周縁に沿って形成されている。また、シート状パッキン70の下面には、各開口の中央位置において、下方に突出して延びる板状部72が形成されている。従って、ガス検知ユニット装着部41内において、各板状部72の先端がケーシング40の上面に対接状態で装着されることにより、板状部72がいわば邪魔板として機能して携帯型ガス検知器10における各ガスセンサ21a〜21dに被検ガスを順次に供給する屈曲したガス供給流路(図3における一点鎖線は、被検ガスの流れを示す。)Rを形成する。
電池装填室50内における正面側領域には、片状の本体接片端子54が長手方向に延びる状態で設けられている。
また、蓋本体56の開口端縁には、片状のロック部材57が径方向外方に突出して設けられており、後述するように、電池蓋55の回動動作により、ロック部材57の先端部は、一方のブレード状係合部材43aとケーシング40の端壁における外面との間の空隙C内に収容された状態とされる。
電池蓋55がケーシング40に装着された状態において、接続端子60は、第1の弧状湾曲部63、第2の弧状湾曲部64および第3の弧状湾曲部65は、いずれも、電池装填室50の突出部51の開口端面上に位置され、第1の弧状湾曲部63の頂部および第3の弧状湾曲部65の頂部が突出部51の外周縁より外方に突出した状態で、配置される(例えば図6−B参照。)。また、第2の弧状湾曲部64の頂部は、電池装填室50の突出部51の開口端面上に位置された状態とされる。
携帯型ガス検知器10の電源を投入して動作状態とした状態において、ポンプ装置30の電源が投入されることにより、ガス測定対象空間の空気である被検ガスがポンプ装置によって吸引される。ポンプ装置30によって吸引された被検ガスは、シート状パッキン70とケーシング40とによって形成された屈曲したガス供給流路Rに沿って流過されながら、携帯型ガス検知器10における各ガス流路24a〜24dに流入されて各ガスセンサ21a〜21dに供給される。そして、目的とするガスについてその濃度検知が行われ、その結果が携帯型ガス検知器10における表示部17に表示されると共に、検知対象ガスの濃度が当該ガスについて設定された基準値を超えたときには、警報が発せられる。例えば、検知対象ガスが酸素ガス(O2ガス)の場合には、基準値は例えば18.0体積%(vol%)とされ、それ以下となったときに警報が発せられる。また、基準値は、検知対象ガスが炭化水素ガス(HCガス)の場合には、例えば10%LEL(爆発下限界濃度に対するガス濃度)とされ、一酸化炭素ガス(COガス)の場合には例えば25ppmとされ、硫化水素ガス(H2Sガス)の場合には例えば10ppmとされ、当該基準値を超えたときに警報が発せられる。
ガス検知ユニットは、拡散式のものであれば、上記構成のものに限定されない。
11 ケーシング
11a 被係合部
12 センサユニット装着部
15 第1の操作用ボタン
16 第2の操作用ボタン
17 表示部
18 警報用発光部
20 ガス検出部
21a 酸素ガス検知用のガルバニ電池式ガスセンサ
21b 接触燃焼式ガスセンサ
21c 一酸化炭素ガス検知用の定電位電解式ガスセンサ
21d 硫化水素ガス検知用の定電位電解式ガスセンサ
22 センサホルダー
23 センサキャップ
24a〜24d ガス流路
25 フィルタキャップ
26 シート状のパッキン
27 防塵防水フィルタ
28a 干渉ガス除去フィルタ
28b 干渉ガス除去用活性炭フィルタ
30 ポンプ装置
31 基板アセンブリ
32 動作制御用基板
33 ポンプ
33a ガス吐出部
34 ポンプ駆動用モータ
35 フィルタユニット
40 ケーシング
41 ガス検知ユニット装着部
42 突縁部
S ガス検知ユニット装着用空間部
43a 一方のブレード状係合部材
43b 他方のブレード状係合部材
44 係合爪部
45 レバー部
50 電池装填室
51 突出部
52 電池挿入口
53 係合用突起
54 本体接片端子
55 電池蓋
56 蓋本体
57 ロック部材
60 接続端子
61 渦巻バネ部
62a,62b,62c 連結部
63 第1の弧状湾曲部
64 第2の弧状湾曲部
65 第3の弧状湾曲部
70 シート状パッキン
71 凸部
72 板状部
R ガス供給流路
80 ガス吸引装置
85 接続用チューブ
90 携帯型ガス検知器
Claims (3)
- 拡散式のガス検知ユニットと、当該ガス検知ユニットが着脱自在に装着されるガス吸引ユニットとを具えてなり、
当該ガス吸引ユニットは、一方に電池挿入口が開口し、当該電池挿入口を介して円柱状の電池がその軸方向に沿って挿入される電池装填室を有するケーシングを具え、当該電池の一方の電極と接続される接続端子が設けられた電池蓋が当該電池挿入口の開口縁部に螺合されて装着されてなり、
前記ケーシングには、前記ガス検知ユニットの一面に形成されたガス検知部を受容した状態で、当該ガス検知ユニットがスライド係合されるガス検知ユニット装着部が形成されており、
前記電池蓋の回動動作によって、前記ガス吸引ユニットの電源が投入可能な状態、または、前記ガス検知ユニットの前記ガス吸引ユニットに対する着脱が可能となる状態が得られる安全構造を有することを特徴とする携帯型ガス検知装置。 - 前記ガス検知ユニット装着部は、前記ガス検知ユニットにおけるガス検出部を受容する空間を画成する突縁部と、当該突縁部の先端より外方に突出して延びるよう設けられた、前記ガス検知ユニットの一面に連続する2つの周側面の各々に係合される一対のブレード状係合部材とを備えており、一方のブレード状係合部材は、前記電池挿入口が開口するケーシングにおける一方の側壁の外面との間に空隙を形成する状態で、前記突縁部の先端面よりガス検知ユニット装着方向外方に向かって突出して延びるレバー部を有しており、
前記電池蓋の回動動作によって、当該電池蓋におけるロック部材が前記空隙に嵌入されて当該電池蓋が前記ケーシングに対してロック状態とされることにより当該電池蓋における接続端子が前記電池装填室に設けられた本体接片端子に電気的に接続され、当該電池蓋の回動動作によって、当該電池蓋の前記ケーシングに対するロック状態が解除されることにより、前記接続端子と前記本体接片端子との電気的な接続が遮断されると共に前記一方のブレード状係合部材が前記空隙を利用して弾性的に変形可能な状態とされることを特徴とする請求項1に記載の携帯型ガス検知装置。 - 前記電池装填室は、前記ケーシングの一方の側壁の外面より電池蓋装着方向に突出して延びる突出部を有し、当該突出部の外周面には、係合用突起が形成されており、
前記電池蓋の内周面には、当該係合用突起に係合される螺合溝が形成されており、当該螺合溝は、当該電池蓋装着方向に延びる前記係合用突起挿入用の案内溝部を有し、
当該電池蓋の回動動作によって、当該螺合溝の案内溝部と前記係合用突起が位置合わせされることにより当該電池蓋が前記ケーシングに対して着脱可能な状態とされることを特徴とする請求項2に記載の携帯型ガス検知装置。
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