JP6032501B2 - 非水電解質二次電池用電極材料及び非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用電極材料及び非水電解質二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、非水電解質二次電池用電極材料及び非水電解質二次電池に関する。
現在、リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質電池の負極には、リチウムを吸蔵放出可能な炭素質材料が広く用いられている。しかしながら、体積エネルギー密度の高い非水電解質電池が求められることから、リチウムを吸蔵放出可能な負極材料として、合金を用いる研究が最近再び注目されている。
特許文献1には、TiNiSi型の結晶構造を有する合金を非水電解質二次電池の負極に用いることが記載され、La−Ni−Sn合金等について具体的に記載されている。特許文献2には、約90重量比(原子比に換算すると約95%)のSiを含むSi−Ti合金、Si−Zr合金、Si−Ni合金、Si−Cu合金あるいはSi−Fe合金が記載されている。特許文献3には、95.5重量%以上のSiを含み、Feを必須元素とする合金が記載されている。非特許文献1には、Si−Fe−Ti合金の相図等が記載されている。
特開2004−335439号公報 特開2006−164960号公報 特開2010−165508号公報
F.Weitzeret al. Intermetallics, page 273-282, vol.16, 2008.
特許文献1〜3に記載された、Siを原子比で95質量%以上含む合金は、充放電サイクルを繰り返した場合の放電容量維持率が小さいという問題があった。
本発明者は、Ti、Ni及びSiを1:1:1の原子比で含有する合金を形成させ、非水電解質二次電池用電極材料として用いて性能評価を行ったところ、後述するように、充放電サイクルを繰り返した場合の放電容量維持率に優れる結果を示した。しかしながら、Niはレアメタルであり、材料コストが高くなるため、採用しがたい。
本発明は、上記課題に鑑み、充放電サイクルを繰り返した場合の放電容量維持率に優れ、しかも原材料のコストが嵩むことのない非水電解質二次電池用電極材料を提供することを目的とする。
本発明の構成及び作用効果について、技術思想を交えて説明する。但し、作用機構については推定を含んでおり、その正否は、本発明を制限するものではない。なお、本発明は、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施の形態若しくは実験例はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、請求の範囲によって示すものであって、明細書本文にはなんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
本発明は、TiFeSi合金相を含有する非水電解質二次電池用電極材料であって、前記電極材料に含まれるTi、Fe及びSiの元素組成をTi:Fe:Si=a:b:c(a+b+c=100)としたとき、c≦69であることを特徴とする非水電解質二次電池用電極材料(但し、「活性ケイ素を含むA相と、ケイ素及び移金属を含む金属合金マトリックスを有するB相と、を含み、下記一般式1の条件を満足する負極活物質:
[一般式1] X≧500Hv
上記一般式1で、Xは、100gfで測定した上記合金マトリックスのビッカース硬さを示す。」、及び
「活性ケイ素を含むA相と、ケイ素及び移金属を含む金属合金マトリックスを有するB相と、を含み、充放電の前にex situ XRD分析を行ったとき、上記A相の活性ケイ素に起因して観察されるピークを除いたピークが、充放電後にも同一に観察される負極活物質。」を除く。)。
である。また、本発明は、前記非水電解質二次電池用電極材料を含有する電極と、環状カーボネート類及び鎖状カーボネート類を含有する非水電解質を備えた非水電解質二次電池である。
本発明の係る合金が優れた性能を示す理由については必ずしも明らかではない。しかしながら、本発明者は次のように推察する。SiはLiと親和性の高い元素であるため、Siの存在はLiの挿入脱離を進行させるために重要であると考えられる。しかしながら、Siの原子半径は約1.1Åであり、この値は、Tiの原子半径(1.46Å)やFeの原子半径(1.27Å)に比べて大変小さい。このため、Siの割合を高くしすぎると、格子体積が小さく、格子間の空隙もまた小さいため、挿入脱離可能なLiの量も小さいと考えられる。加えて、Siの割合を高くしすぎると、充放電に伴う電極の膨れが大きく、結晶構造を維持することが困難になると考えられる。従って、Si以外の元素の割合を大きくすることにより、格子体積が大きく、格子間の空隙もまた大きなものとなることから、挿入脱離可能なLiの量空隙が大きくなり、容量が増加すると考えられる。しかも、充放電に伴う電極の膨れを小さくできるので、充放電サイクルを繰り返しても結晶構造を維持することが容易になると考えられる。
後述するように、実施例に係る非水電解質二次電池用電極材料は、エックス線回折測定の結果、TiFeSi型結晶構造を有するTiFeSi合金相、又は、ZrCrSi型結晶構造を有するTiFeSi合金相(参考例)の存在が確認された。非特許文献1に、Fig.5として掲載されているSi−Fe−Ti系合金の相図をここに引用し、図1として記載する。図1から理解されるように、TiFeSi合金相、又は、TiFeSi合金相が形成されるためには、Ti、Fe及びSiを含有し、それぞれの元素組成をTi:Fe:Si=a:b:c(a+b+c=100)としたとき、c≦69であることが必要である。
本発明によれば、充放電サイクルを繰り返した場合の放電容量維持率に優れ、しかも原材料のコストが嵩むことのない非水電解質二次電池用電極材料を提供できる。また、充放電サイクルを繰り返した場合の放電容量維持率に優れ、しかも原材料のコストが嵩むことのない非水電解質二次電池を提供できる。
本発明は、非水電解質二次電池用電極材料が、TiFeSi合金相、又は、TiFeSi合金相を含有することを特徴としている。前記合金は、本発明の効果を奏する限り、Ti、Fe、Si以外の元素を含有することを妨げない。前記合金相がTi、Fe、Si以外の元素を含有する場合であっても、合金が含有するTi、Fe及びSiからなる元素について、上記関係式を満たすものと解釈される。
また、本発明に係る非水電解質二次電池用電極材料は、TiFeSi合金相、又は、TiFeSi合金相を含有することを特徴としているが、本発明の効果を奏する限り、前記合金相以外の異相の存在を妨げない。
本発明に係る非水電解質二次電池用電極材料を含有する電極は、前記非水電解質二次電池用電極材料以外の材料として、金属粉、合金、炭素質材料、導電性高分子、結着剤等を含有してもよい。
本発明に係る非水電解質二次電池用電極材料を含有する電極は、非水電解質二次電池の負極として用いることが好ましい。
本発明に係る非水電解質二次電池用電極材料を製造する方法としては、限定されるものではなく、水素吸蔵合金の製造技術として知られる一般的な合金の製造法を採用することができる。例えば、高周波溶解法、アーク溶解法、焼結法、超急冷法、ストリップキャスト法、アトマイズ法、めっき法、CVD法、スパッタ法、圧延法などが挙げられる。
合成形成工程の雰囲気としては、不活性ガス雰囲気中又は減圧雰囲気若しくは真空中を採用することが好ましい。また、温度は、1000〜3000℃が好ましい。また、冷却速度は、1℃/min以上とすることが好ましい。
一般に、合金材料を製造するためには、溶解している状態から温度を降下させて固化する冷却工程は、急冷とする必要がある場合が多い。例えば、特許文献1に記載されている合金材料を形成するために、混合溶融した後100℃/秒以上の冷却速度で凝固点以下の温度まで冷却固化する急冷工程が必要とされる。しかしながら、本発明に係る非水電解質二次電池用電極材料を製造する場合、前記冷却工程を大幅に簡略化することができる。即ち、本発明に係る合金相を良好に得るために、急冷工程は必ずしも必要ではない。従って、本発明に係る非水電解質二次電池用電極材料の製造工程において、急冷するための特殊な制御装置は特に必要としない。例えば後述する実施例においては、溶融状態の合金は銅ハース上で冷却している。即ち、本発明に係る非水電解質二次電池用電極材料の固化工程は、このような徐冷条件を採用することができる。
また、一般に、所望の組成の合金粉末を形成させた後、使用する前に、熱処理工程を必要とする場合が多い。例えば、特許文献1に記載されている合金材料を形成するためには、合金粉末を形成させた後、さらに250〜700℃の温度範囲に10時間程度保持する熱処理工程を必要としている。しかしながら、本発明に係る非水電解質二次電池用電極材料を製造する場合、合金形成後に特段の熱処理工程を経由することは必ずしも必要ではない。従って、本発明に係る非水電解質二次電池用電極材料の製造工程において、前記熱処理工程を省略することができる。むしろ、本発明者の知見によれば、合金形成後に熱処理工程を設けないことにより、充放電サイクル性能がより優れた非水電解質二次電池用電極材料とすることができるとの知見がある。
本発明に係る非水電解質二次電池用電極材料は、合金形成後、粉砕して用いることができる。粉砕後の粉体の平均粒子サイズは、100μm以下であることが好ましい。特に、粉砕後の粉体の平均粒子サイズは、非水電解質電池の高出力特性を向上するために、10μm以下であることが好ましい。粉体を所定の形状で得るためには、粉砕機や分級機が用いられる。例えば、乳鉢、ボールミル、サンドミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、ジェットミル、カウンタージェトミル、旋回気流型ジェットミルや篩等が用いられる。粉砕時には、ヘキサン等の有機溶剤あるいは水を共存させた、湿式粉砕を用いることもできる。分級方法は、特に限定されない。乾式および湿式の分級の双方において、篩や風力分級機などが、必要に応じて用いられる。粉砕方法としては、限定されるものではないが、例えば乳鉢、ボールミル、サンドミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、ジェットミル、カウンタージェトミル、旋回気流型ジェットミルや篩等が用いられる。粉砕時には水、あるいはエタノール等の有機溶剤を共存させた湿式粉砕を用いてもよい。分級方法としては、特に限定はなく、篩や風力分級機などが、乾式、湿式ともに必要に応じて用いられる。
本発明に係る非水電解質二次電池に用いる非水電解質は、限定されない。この電解質として、リチウム電池等に使用することが一般に提案されているものを使用可能である。非水電解質に用いる非水溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等の環状カーボネート類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル類;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酪酸メチル等の鎖状エステル類;テトラヒドロフランまたはその誘導体;1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジブトキシエタン、メチルジグライム等のエーテル類;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ジオキソランまたはその誘導体;エチレンスルフィド、スルホラン、スルトンまたはその誘導体等の単独またはそれら2種以上の混合物等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
非水電解質に用いる電解質塩としては、例えば、LiClO,LiBF,LiAsF,LiPF,LiSCN,LiBr,LiI,LiSO,Li10Cl10,NaClO,NaI,NaSCN,NaBr,KClO,KSCN等のリチウム(Li)、ナトリウム(Na)またはカリウム(K)の1種を含む無機イオン塩、LiCFSO,LiN(CFSO,LiN(CSO,LiN(CFSO)(CSO),LiC(CFSO,LiC(CSO,(CHNBF,(CHNBr,(CNClO,(CNI,(CNBr,(n−CNClO,(n−CNI,(CN−maleate,(CN−benzoate,(CN−phtalate、ステアリルスルホン酸リチウム、オクチルスルホン酸リチウム、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム等の有機イオン塩等が挙げられ、これらのイオン性化合物を単独、あるいは2種類以上混合して用いることが可能である。例えば、LiPFと、LiN(CSOのようなパーフルオロアルキル基を有するリチウム塩と、を混合して用いること等が挙げられる。
また、非水電解質として、常温溶融塩やイオン液体を用いてもよい。
非水電解質における電解質塩の濃度としては、優れた電池特性を有する非水電解質電池を確実に得るために、0.1mol/l〜5mol/lが好ましく、さらに好ましくは、0.5mol/l〜2.5mol/lである。
以下、非水電解質二次電池用電極材料を負極に含有させて用いる場合を例に挙げて説明する。
対極の正極に用いる正極材料としては、限定されるものではなく、リチウム遷移金属複合酸化物、リン酸遷移金属リチウム化合物、導電性高分子、活性炭等を単独あるいは混合して用いることができる。リチウム遷移金属複合酸化物としては、LiCoO、LiNi0.4Mn0.4Co0.2、Li1.2Co0.1Ni0.15Mn0.55等のα―NaFeO型結晶構造を有する層状化合物や、LiMn、LiNi1.5Mn0.5に代表されるスピネル型結晶構造を有する化合物等が挙げられる。リン酸遷移金属リチウム化合物としては、LiFePO、LiMn0.8Fe0.2PO、Li(PO等が挙げられる。導電性高分子としては、ポリピロール、ポリアニリン等が挙げられる。ジスルフィド化合物を用いてもよい。
正極活物質の粉体の平均粒子サイズは、100μm以下であることが好ましい。特に、正極活物質の粉体のサイズは、非水電解質電池の高出力特性を向上するために、10μm以下であることが好ましい。粉体を所定の形状で得るためには、粉砕機や分級機が用いられる。例えば、乳鉢、ボールミル、サンドミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、ジェットミル、カウンタージェトミル、旋回気流型ジェットミルや篩等が用いられる。粉砕時には、ヘキサン等の有機溶剤あるいは水を共存させた、湿式粉砕を用いることもできる。分級方法は、特に限定されない。乾式および湿式の分級の双方において、篩や風力分級機などが、必要に応じて用いられる。
前記正極及び負極には、前記主要構成成分の他に、導電剤、結着剤、増粘剤、フィラー等が、他の構成成分として含有されてもよい。
導電剤としては、電池性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であれば、限定されない。例えば、天然黒鉛(鱗状黒鉛,鱗片状黒鉛,土状黒鉛等)、人造黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウイスカー、炭素繊維、金属(銅,ニッケル,アルミニウム,銀,金等)粉、金属繊維、導電性セラミックス材料等の1種またはこれらの混合物を、導電剤として含ませることができる。
これらの中で、導電剤として、電子伝導性及び塗工性の観点から、アセチレンブラックを用いることが好ましい。導電剤の添加量は、正極または負極の総重量に対して、0.1重量%〜50重量%であることが好ましく、特に0.5重量%〜30重量%であることが好ましい。特にアセチレンブラックを0.1〜0.5μmの超微粒子に粉砕して用いることは、必要炭素量を削減できるため、好ましい。これらの混合方法による混合は、物理的な混合であり、その理想とするところは均一混合である。そのため、V型混合機、S型混合機、擂かい機、ボールミル、遊星ボールミルといったような粉体混合機を用いて、乾式、あるいは湿式で混合することが可能である。
前記結着剤としては、通常、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE),ポリフッ化ビニリデン(PVDF),ポリエチレン,ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂や、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM),スルホン化EPDM,スチレンブタジエンゴム(SBR),フッ素ゴム等の、ゴム弾性を有するポリマーの1つあるいはこれらの混合物を用いることができる。結着剤の添加量は、正極または負極の総重量に対して1〜50重量%であることが好ましく、特に2〜30重量%であることが好ましい。
フィラーとしては、電池性能に悪影響を及ぼさない材料であれば特に限定されない。通常、ポリプロピレン,ポリエチレン等の、オレフィン系ポリマー、無定形シリカ、アルミナ、ゼオライト、ガラス、炭素等が用いられる。フィラーの添加量は、正極または負極の総重量に対して添加量は30重量%以下であることが好ましい。
正極及び負極は、正極活物質又は負極材料と、その他の材料を含有し、N−メチルピロリドン,トルエン等を溶媒とする合剤を形成し、下記に詳述する集電体の上に塗布し、50℃〜250℃程度の温度で2時間程度加熱処理して溶剤成分を除去すること等により、好適に作製される。前記塗布方法については、例えば、アプリケーターロールなどのローラーコーティング、スクリーンコーティング、ドクターブレード方式、スピンコーティング、バーコータ等の手段を用いて任意の厚さ及び任意の形状に塗布することが好ましいが、これらに限定されるものではない。
セパレータとしては、優れた高率放電性能を示す多孔膜や不織布等を、単独あるいは併用することが好ましい。非水電解質電池用セパレータを構成する材料としては、例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン等に代表されるポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート等に代表されるポリエステル系樹脂、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−フルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロアセトン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体等を挙げることができる。
セパレータの空孔率は、強度の観点から、98体積%以下であることが好ましい。また、充放電特性の観点から、空孔率は、20体積%以上であることが好ましい。
また、セパレータとしては、例えば、アクリロニトリル、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、メチルメタアクリレート、ビニルアセテート、ビニルピロリドン、ポリフッ化ビニリデン等のポリマーと、電解質と、で構成される、ポリマーゲルを用いてもよい。非水電解質を上記のようにゲル状態で用いることは、漏液を防止する効果がある点で、好ましい。
さらに、セパレータとして、上述したような多孔膜や不織布等とポリマーゲルとを併用して用いることは、電解質の保液性が向上するため、好ましい。即ち、ポリエチレン微孔膜の表面及び微孔壁面に、厚さ数μm以下の親溶媒性ポリマーを被覆することによってフィルムを形成し、前記フィルムの微孔内に電解質を保持させることで、前記親溶媒性ポリマーがゲル化する。
前記親溶媒性ポリマーとしては、ポリフッ化ビニリデンの他、エチレンオキシド基やエステル基等を有するアクリレートモノマー、エポキシモノマー、イソシアナート基を有するモノマー等が架橋したポリマー等が挙げられる。このようなモノマーにラジカル開始剤を加えた材料を、加熱したり、紫外線(UV)、電子線(EB)等の活性光線等を照射したりすることによって、モノマーを架橋することが可能である。
非水電解質二次電池の構造は、特に限定されない。この構造の一例としては、正極、負極及びロール状のセパレータを有する円筒型電池、角型電池、扁平型電池等が挙げられる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
(TiFeSiの作製)
合金原料として、Ti、Fe及びSiのそれぞれのインゴットから、それぞれの金属を削り出した。原子比率がTi:Fe:Si=1:1:1となるようにそれぞれの金属を秤量し、超小型真空アーク溶解装置(日新技研社製、型番:NEV−AD03)の溶解室内の水冷銅ハース上に混合して載置した。前記溶解室内を真空排気し、−0.005MPaまでアルゴンガスを導入する動作を2回繰り返し、再び真空排気した後、−0.04MPaまでアルゴンガスを導入した。このようにして前記溶解室内の雰囲気をアルゴンガスに置換した。次いで、載置した合金原料を次の手順によりアーク溶解させた。まず、前記合金原料上にまんべんなくアークを当てて各金属成分が均一に混ざるように溶解させた後、水冷銅ハース上で冷却して固化させた。固化した溶解塊を裏返し、再びまんべんなくアークを当てて裏面を溶解させた後、水冷銅ハース上で冷却して固化させた。このような、表面を溶解する操作、及び、裏面を溶解する操作を1セットとし、これを5セット繰り返した。アーク電流値は、1セット目は50A、2〜5セット目は100Aとした。水冷銅ハース上で冷却して固化させる工程においては、固化までに約15minを要する。即ち、この冷却工程は徐冷である。
このようにして得られた合金インゴットをステンレス鋼製乳鉢を用いて粉砕した後、篩を用いて125μm未満にふるい分けた。次に、これをさらに遊星ボールミル装置を用いて粉砕した。即ち、内容積80mlのステンレス鋼製ボールミルポットに、直径10mmのステンレス鋼製ボール10個を入れた後、前記合金粉3gを分散剤としてのイソプロパノール0.1mlと共に投入し、回転数150rpm、設定時間12hrの条件でボールミル粉砕を行った。なお、合金の酸化を防ぐため、ボールミルポットに対する合金粉の投入操作及び取り出し操作は、全て、アルゴンで置換したグローブボックス中で行った。ボールミル粉砕後、さらに粗粉を取り除くため、篩を用いて25μm未満にふるい分けた。このようにして、実施例1に係る非水電解質二次電池用電極材料を作製した。
参考例
(TiFeSiの作製)
原子比率がTi:Fe:Si=1:1:2となるようにそれぞれの金属を秤量したことを除いては、実施例1と同様にして、参考例に係る非水電解質二次電池用電極材料を作製した。
[比較例
(TiNiSiの作製)
合金原料として、Feのインゴットに代えてNiのインゴットを用い、原子比率がTi:Ni:Sn=1:1:1となるようにそれぞれの金属を秤量したことを除いては、実施例1と同様にして、比較例に係る非水電解質二次電池用電極材料を作製した。
以上の実施例及び比較例に係る前記非水電解質二次電池用電極材料について、エックス線回折測定装置(リガク社製、MiniflexII)を用い、エックス線回折測定を行った。測定条件は、Cu管球、30kV、15mAとし、0.02°間隔、積算時間2sのステップスキャンとした。
その結果、実施例1に係る非水電解質二次電池用電極材料は、TiFeSi型結晶構造を有するTiFeSi合金相の存在が確認された。また、参考例に係る非水電解質二次電池用電極材料は、ZrCrSi型結晶構造を有するTiFeSi合金相の存在が確認された。また、比較例に係る非水電解質二次電池用電極材料は、TiNiSi型結晶構造を有するTiNiSi合金相の存在が確認された。
以上の実施例及び比較例に係る非水電解質二次電池用電極材料をそれぞれ負極活物質として、該負極活物質、アセチレンブラック及びポリフッ化ビニリデン(PVdF)を80:10:10の質量比で含有し、N−メチルピロリドンを溶媒とする負極ペーストを調整した。電極基材としての発泡ニッケルに前記負極ペーストを塗布後、150℃で減圧乾燥を行った。このようにして、非水電解質二次電池用電極を作製した。
このようにして作製したそれぞれの非水電解質二次電池用電極の負極としての性能を評価するため、該電極を作用極とし、金属Liを対極及び参照極とし、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)を1:1の体積比で混合した溶媒にLiClOを1mol/lの濃度で溶解した電解液を用いて、アルゴン雰囲気下のグローブボックス中で三極式のガラスセルを組み立てた。このようにして、負極評価用の非水電解質二次電池を作製した。
このようにして作製したそれぞれの非水電解質二次電池について、25℃の条件下で繰り返し充放電試験を行い、1サイクル目及び10サイクル目の放電容量(Ah)を測定し、負極活物質の重量及び真密度から求めた負極活物質体積当たりの容量密度(Ah/cm)を求めた。なお、ここでは負極としての評価であることから、以下の記載において、作用極に対して還元方向に通電する操作を「充電」、酸化方向に通電する操作を「放電」と称する。充電は、電流41.7mA/g、0.02V(vs.Li/Li)の定電流定電圧充電とし、定電圧充電時間を8時間とした。放電は、電流41.7mA/g、放電終止電位は3.5V(vs.Li/Li)の定電流放電とした。充電終了後、及び、放電終了後には、それぞれ、60分間の休止期間を設けた。
以上の結果を、合金組成と共に表1に示す。
Figure 0006032501
非水電解質二次電池用電極材料としてTiNiSiを用いた比較例1は、優れた性能を示した。レアメタルであるNiに代えて原料が安価なFeを用いた実施例1、参考例もまた、優れた性能を示した。TiFeSiを用いた実施例1とTiFeSi を用いた参考例を比較すると、Si含有量が少ない実施例1の方が、放電容量、充放電サイクル性能のいずれにおいても優れる結果となった。従って、Siの原子比cは50%以下が好ましい。また、TiFeSi合金相、又は、TiFeSi合金相を含有する合金のなかでも、TiFeSi合金相を含有する合金が好ましい。
非特許文献1に記載のTi−Fe−Si系合金の相図である。

Claims (2)

  1. TiFeSi合金相を含有する非水電解質二次電池用電極材料であって、
    前記電極材料に含まれるTi、Fe及びSiの元素組成をTi:Fe:Si=a:b:c(a+b+c=100)としたとき、c≦69であることを特徴とする非水電解質二次電池用電極材料(但し、「活性ケイ素を含むA相と、ケイ素及び移金属を含む金属合金マトリックスを有するB相と、を含み、下記一般式1の条件を満足する負極活物質:
    [一般式1] X≧500Hv
    上記一般式1で、Xは、100gfで測定した上記合金マトリックスのビッカース硬さを示す。」、及び
    「活性ケイ素を含むA相と、ケイ素及び移金属を含む金属合金マトリックスを有するB相と、を含み、充放電の前にex situ XRD分析を行ったとき、上記A相の活性ケイ素に起因して観察されるピークを除いたピークが、充放電後にも同一に観察される負極活物質。」を除く。)。
  2. 請求項1に記載の非水電解質二次電池用電極材料を含有する電極と、環状カーボネート類及び鎖状カーボネート類を含有する非水電解質を備えた非水電解質二次電池。
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